JP6419939B2 - 高いエチレン純度を有する多重反応器スラリー重合方法 - Google Patents

高いエチレン純度を有する多重反応器スラリー重合方法 Download PDF

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Description

本開示は、エチレン重合方法に関する。より詳細には、本発明は、多峰性ポリエチレンを製造するために、高い純度エチレンを使用する多重反応器スラリー重合方法に関する。
ポリエチレン含有製品の使用は知られている。様々な方法などがポリエチレンを製造するために使用され得る。エチレンスラリー重合方法において、ヘキサンなどの希釈剤はエチレン単量体、共単量体及び水素を溶解するために使用され、単量体(複数)が触媒によって重合される。重合以後、形成された重合体生成物は、液体媒質の中に懸濁されたスラリーとして存在する。例えば、WO2012/028591 A1、US6,204,345 B1、及びWO2005/077992 A1に開示された典型的な多重反応器カスケード法において、単量体(複数)、水素、触媒及び希釈剤が3つの反応器のうち、第1の反応器内に供給され、ここで希釈剤及び未反応単量体内に含有された重合体粒子からスラリーが形成される。反応器などは、並列または直列に作動することができ、単量体の種類/量及び条件が、それぞれの反応器において変化され、単峰性(分子量分布)または多峰性ポリエチレン物質を含む様々なポリエチレン物質を生成することができる。このような多峰性組成物は、様々な用途に使用され、例えば、WO2012/069400 A1は、ブロー成形用三峰性ポリエチレン組成物を開示している。
チーグラータイプ触媒は、エチレン重合方法に使用されて来た。これらは、触媒上のチタンまたはバナジウムサイト(site)を活性化させるために共触媒活性化剤としてアルミニウムアルキル化合物を使用する。従って、反応器内に存在する共触媒の量は、特に異なる重合体などがそれぞれの反応器内で生成され得るが、同一の共触媒がそれぞれの反応器に順に流れる多重反応器システムでのエチレンスラリー重合方法の収率及び選択性を決定する際に、重要な役割を果たす。
例えば、WO95/07941 A1、WO96/39450 A1、WO2004/085488 A2、及びEP0 206 794 A1に記載されたように、酸素含有極性分子のような様々な化合物などがチーグラータイプ触媒を被毒してこれらの収率及び選択性を低下させ得るものとして知られている。これは、例えば、前記毒が触媒のTiClまたはMgCl担体のうちのいずれかと相互作用する場合に発生することができる。これらの化合物などは、重合のための様々な供給物の中に、例えば、単量体(複数)の中に、希釈剤の中に、または他の供給物ストリームの中に不純物として含有され得る。単一反応器エチレン重合方法におけるエチレンを前処理することが、毒の影響を減少させ、触媒収率及びプラント可動率を向上させるために試みられて来た。
また、WO2004/085488 A2に記載されているように、重合溶液中の毒のスカベンジャーとして、トリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウム、トリ−イソブチルアルミニウム及びトリ−n−ヘキシルアルミニウムのようなアルミニウムアルキルを使用することが知られている。しかし、これらのアルミニウムアルキル物質は、また前述されたように、触媒化される重合のための共触媒であるので、触媒毒を消去する方法は、エチレン重合のためのアルミニウムアルキル共触媒の利用可能性を変化させる。この結果、反応器の収率及び生成物の特性が変化する。さらに要求が厳しいことは、多重スラリー反応器が直列に作動され、ポリエチレン生成物内の活性触媒が反応器から反応器に流れ、エチレンがそれぞれの反応器内に供給される状況である。個々の重合反応器中の利用可能なアルミニウムアルキルの量の変化は、最終的なポリエチレン組成物の特性の変化をもたらすことができるが、供給物ストリームの不純物レベルの変動は、調整を複雑にさせる可能性がある。従って、反応器の収率及び選択性に対する触媒毒の副作用を最小化し、標的化された最終重合体特性を有する多峰性ポリエチレンを信頼性のあるように得るために、一定の構造及び組成のポリエチレンがそれぞれの重合反応器内において生成されることを保障するための多峰性ポリエチレンの製造における多重反応器エチレンスラリー重合方法に対する持続的な要求が存在する。
本開示は、2つ以上の重合反応器の反応器カスケードでポリエチレンの製造のためのスラリー重合方法を提供する。
本開示は、2つ以上の重合反応器の反応器カスケードでポリエチレンの製造のためのスラリー重合方法であって、前記方法が、
a)重合反応器に所定量のエチレン、チーグラー触媒、新鮮なアルミニウムアルキル及び希釈剤、及び選択的に所定量の水素、及び選択的に所定量の一つ以上のC〜C10アルファ−オレフィンを供給するステップ;
b)60℃〜95℃の反応器温度及び0.15MPa〜3MPaの反応器圧力で前記重合反応器内で所定量のエチレン、チーグラー触媒、新鮮なアルミニウムアルキル、希釈剤及び選択的に水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを接触させ、粒状ポリエチレン及び懸濁媒体を含むスラリー生成物を形成するステップ;
c)前記重合反応器からスラリー生成物を回収するステップ;
d)前記スラリー生成物を反応器カスケードの第2の重合反応器に供給するステップ;
e)前記第2の重合反応器に追加量のエチレン、希釈剤及び選択的に追加量の水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを供給するステップ;
f)60℃〜95℃の反応器温度及び0.15MPa〜3MPaの反応器圧力で前記第2の重合反応器内で前記第2の重合反応器に供給されたスラリー生成物及び追加量のエチレン、希釈剤及び選択的に水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを接触させ、スラリー生成物内に追加量のポリエチレンを形成させるステップ;
g)及び前記第2の重合反応器からスラリー生成物を回収するステップ、を含み、
ここで前記エチレンは、反応器カスケードの2つ以上の重合反応器に供給される前に、少なくともエチレン中に含有された一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、アセチレン及び水分の濃度を減少させるエチレン精製ユニットを介して先に通過するものである方法を提供する。
一部の実施形態において、前記方法は、下記ステップを更に含む:
h)前記第2の重合反応器から回収されたスラリー生成物を反応器カスケードの第3の重合反応器に供給するステップ、
i)前記第3の重合反応器に追加量のエチレン、希釈剤及び選択的に追加量の水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを供給するステップ;
j)60℃〜95℃の反応器温度及び0.15MPa〜3MPaの反応器圧力で前記第3の重合反応器内で前記第3の重合反応器に供給されたスラリー生成物及び追加量のエチレン、希釈剤及び選択的に水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを接触させ、スラリー生成物内に追加量のポリエチレンを形成させるステップ;
k)及び前記第3の重合反応器からスラリー生成物を回収するステップ。
一部の実施形態において、前記方法は、下記ステップを更に含む:
l)ステップg)またはk)で回収されたスラリー生成物を後続反応器に供給するステップ;
m)60℃〜95℃の反応器温度及び0.15MPa〜3MPaの反応器圧力で後続反応器内のスラリー生成物を維持して、スラリー生成物内に追加量のポリエチレンを形成させるステップ;
n)及び前記後続反応器からスラリー生成物を回収するステップ。
一部の実施形態において、前記重合反応器に供給されるエチレンは、最大0.09体積ppmの一酸化炭素濃度を有する。
一部の実施形態において、前記重合反応器に供給されるエチレンは、最大0.9体積ppmの二酸化炭素濃度を有する。
一部の実施形態において、前記重合反応器に供給されるエチレンは、最大0.9体積ppmの酸素濃度を有する。
一部の実施形態において、前記重合反応器に供給されるエチレンは、最大2.7体積ppmのアセチレン濃度を有する。
一部の実施形態において、前記重合反応器に供給されるエチレンは、最大1.8体積ppmの水分濃度を有する。
一部の実施形態において、エチレン精製は、エチレンをエチレン中の酸素の濃度を減少させる触媒と接触させることを含む第1の工程ステップと、エチレンをエチレン中の一酸化炭素の濃度を減少させる触媒と接触させることを含む第2の工程ステップと、エチレンを分子体と接触させることを含む第3の工程ステップと、エチレンを活性化されたアルミナと接触させることを含む第4の工程ステップと、を含む。
一部の実施形態において、一つ以上のC〜C10アルファ−オレフィンは、少なくとも一つの重合反応器に供給され、前記C〜C10アルファ−オレフィンは、反応器カスケードの2つ以上の重合反応器に供給される前に、少なくともオレフィンの中に含有された一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、アセチレン及び水分の濃度を減少させるオレフィン精製ユニットを介して先に通過する。
一部の実施形態において、前記アルミニウムアルキルは、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−イソブチルアルミニウム、イソプレニルアルミニウム、またはトリ−n−ヘキシルアルミニウムである。
一部の実施形態において、前記反応器カスケードの第1の反応器に供給される希釈剤は、新鮮な希釈剤である。
一部の実施形態において、前記製造されたポリエチレンは、0.935g/cm〜0.970g/cmの範囲の密度を有する。
一部の実施形態において、前記製造されたポリエチレンは、二峰性または多峰性ポリエチレンである。
一部の実施形態において、本開示は、フィルム、パイプまたは小型ブロー成形または大型ブロー成形ポリエチレン製品を製造する方法であって、ここでポリエチレンは、本開示の方法によって製造され、その次に、前記ポリエチレンがフィルム、パイプまたは小型ブロー成形または大型ブロー成形ポリエチレン製品に転換される方法を提供する。
当業者が本発明の主題を構成して使用することを助けるために、添付された図面を参照する。
多峰性ポリエチレンを製造するための多重反応器エチレンスラリーカスケード重合方法を示す流れ図である。
本開示の方法は、第1の重合反応器に所定量のエチレン、チーグラー触媒、アルミニウムアルキル及び希釈剤、及び選択的に所定量の水素、及び選択的に共単量体として所定量のC〜C10アルファ−オレフィンを供給するステップ及び一つ以上の後続重合反応器に所定量のエチレン、及び希釈剤、及び選択的に所定量の水素、及び選択的に共単量体として所定量のC〜C10アルファ−オレフィンを供給するステップを含む一つの第1の重合反応器及び一つ以上の後続重合反応器の反応器カスケードにおけるポリエチレンの製造のためのスラリー重合方法に関するものである。カスケード化多重反応器システムの第1の重合反応器に供給された触媒は、それぞれの反応器スラリー生成物内で第1の重合反応器から第2の重合反応器に流れた後、後続重合反応器に流れる。重合反応器に供給されたエチレンは、反応器カスケードの2つ以上の重合反応器に供給される前に、少なくともエチレン中に含有された一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、アセチレン及び水分の濃度を減少させるエチレン精製ユニットを介して先に通過する。
ポリエチレンスラリー製造方法は、反応器カスケードシステム、すなわち直列に作動される反応器内で行われる。このような反応器カスケードシステムは、2つ、3つまたはその超過の重合反応器を有することができる。最も好ましくは、前記方法は、直列に作動される3つの反応器カスケード方法で行われる。
従って、本開示の主題は、下記ステップを含むポリエチレンの製造のためのスラリー重合方法に関するものである:
a)反応器カスケードの第1の重合反応器に所定量のエチレン、チーグラー触媒、新鮮なアルミニウムアルキル及び希釈剤、及び選択的に所定量の水素、及び選択的に所定量の一つ以上のC〜C10アルファ−オレフィンを供給するステップ;
b)60℃〜95℃、好ましくは65℃〜90℃、より好ましくは70℃〜85℃の反応器温度及び0.15MPa〜3MPa、好ましくは0.2MPa〜2MPa、より好ましくは0.25MPa〜1.5MPaの反応器圧力で前記第1の重合反応器内で所定量のエチレン、チーグラー触媒、新鮮なアルミニウムアルキル、希釈剤及び選択的に水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを接触させ、粒状ポリエチレン及び懸濁媒体を含むスラリー生成物を形成させるステップ;
c)前記第1の重合反応器からスラリー生成物を回収するステップ;
d)前記スラリー生成物を反応器カスケードの第2の重合反応器に供給するステップ;
e)前記第2の重合反応器に追加量のエチレン、希釈剤及び選択的に追加量の水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを供給するステップ;
f)60℃〜95℃、好ましくは65℃〜90℃、より好ましくは70℃〜85℃の反応器温度及び0.15MPa〜3MPa、好ましくは0.2MPa〜2MPa、より好ましくは0.25MPa〜1.5MPaの反応器圧力で前記第2の重合反応器内で前記第2の重合反応器に供給されたスラリー生成物及び追加量のエチレン、希釈剤及び選択的に水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを接触させ、スラリー生成物内に追加量のポリエチレンを形成させるステップ;
g)及び前記第2の重合反応器からスラリー生成物を回収するステップ、
好ましい実施形態において、ポリエチレンスラリー製造方法は、下記ステップを更に含む:
h)前記第2の重合反応器から回収されたスラリー生成物を反応器カスケードの第3の重合反応器に供給するステップ、
i)前記第3の重合反応器に追加量のエチレン、希釈剤及び選択的に追加量の水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを供給するステップ;
j)60℃〜95℃、好ましくは65℃〜90℃、より好ましくは70℃〜85℃の反応器温度及び0.15MPa〜3MPa、好ましくは0.2MPa〜2MPa、より好ましくは0.25MPa〜1.5MPaの反応器圧力で前記第3の重合反応器内で前記第3の重合反応器に供給されたスラリー生成物及び追加量のエチレン、希釈剤及び選択的に水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを接触させ、スラリー生成物内に追加量のポリエチレンを形成させるステップ;
k)及び前記第3の重合反応器からスラリー生成物を回収するステップ。
本開示の方法の一実施形態において、前記第2の重合反応器から回収された、前記第3の重合反応器から回収された、または3つ超過の重合反応器の反応器カスケードが利用される場合、反応器カスケードの以後の重合反応器から回収されたスラリー生成物は後続反応器に更に供給される。その次に、前記方法は、下記ステップを更に含む:
l)ステップg)またはk)で回収されたスラリー生成物を後続反応器に供給するステップ、
m)60℃〜95℃、好ましくは65℃〜90℃、より好ましくは70℃〜85℃の反応器温度及び0.15MPa〜3MPa、好ましくは0.2MPa〜2MPa、より好ましくは0.25MPa〜1.5MPaの反応器圧力で後続反応器内のスラリー生成物を維持して、スラリー生成物内に追加量のポリエチレンを形成させるステップ;
n)及び前記後続反応器からスラリー生成物を回収するステップ。
前記後続反応器内で発生する重合反応は、残留するエチレンを消費し、存在すると、先行重合反応器からスラリー生成物と共に後続反応器に移送された共単量体を消費し、これによって多重反応器スラリー重合方法の収率を増加させる。
反応器カスケードの最後の重合反応器から回収されたスラリー生成物は、一般的に分離器に供給され、ここで懸濁媒体から粒状ポリエチレンを分離する。分離器内でスラリー生成物から分離された懸濁媒体の少なくとも一部が反応器カスケードの一つ以上の重合反応器に希釈剤として再循環され得る。
以下、図1を参照して、直列に作動する3つ反応器システムとして、すなわちカスケードとして本開示の方法の好ましい実施形態を説明する。重合は、3つの重合反応器100、200及び300内で行われる。それぞれの反応器は、冷却ジャケット101、201または301を有し、モーター、回転シャフト及びインペラーを含む混合ユニット102、202または302を備える。
触媒は、ライン104を介して反応器100に供給される。また、エチレンがライン105を介して投入され、選択的に1−ブテンがライン106を介して共単量体として投入され、及び/または水素がライン107を介して投入される。反応器スラリーがライン103を介して反応器100から回収され、外部冷却のために冷却器104を介して送られた後に重合反応器100に逆に送られる。ライン103を介して反応器100から回収された反応器スラリーは、フラッシュ容器(図示せず)を更に含むことができるライン108を介して反応器200に更に部分移送される。
反応器200に移送されたスラリー内に含有されたポリエチレン粒子は、依然として活性である触媒を含み、この触媒は、反応器200内でエチレン及び存在する場合には、共単量体を続けて重合させる。従って、エチレンがライン205を介して投入され、選択的に1−ブテンがライン206を介して共単量体として投入され、及び/または水素がライン207を介して投入される。反応器スラリーは、ライン203を介して反応器200から回収され、外部冷却のために冷却器204を介して送られた後、重合反応器200に逆に送られる。ライン203を介して反応器200から回収された反応器スラリーは、フラッシュ容器(図示せず)を更に含むことができるライン208を介して反応器300に更に部分的に移送される。
反応器300に移送されたスラリー内に含有されたポリエチレン粒子は、依然として活性である触媒を含み、この触媒は、反応器300内でエチレン及び存在する場合には、共単量体を続けて重合させる。従って、エチレンがライン305を介して投入され、選択的に1−ブテンがライン306を介して共単量体として投入され、及び/または水素がライン307を介して投入される。反応器スラリーは、ライン303を介して反応器300から回収され、外部冷却のために冷却器304を介して送られた後、重合反応器300に逆に送られる。ライン303を介して反応器300から回収された反応器スラリーは、フラッシュ容器、冷却装置及び/または他の容器(図示せず)を更に含むことができるライン308を介して分離装置400に更に部分的に移送される。
分離装置400において、懸濁媒体は、固体粒子ポリエチレンから分離される。ポリエチレンは、これに制限されるのではないが、炭化水素の除去及びコンパウンディングを含んでさらなる加工のために、ライン401を介して仕上げ区域(finishing section)に送られる。再循環された懸濁媒体は、ライン402及び109、209及び/または309を介してエチレンスラリー重合反応器100、200及び/または300に逆に直ちに送られながら、過量の懸濁媒体は、ライン403を介して保持タンク500に送られる。新鮮な希釈剤がまたライン501を介して懸濁媒体再循環ライン109、209及び/または309に添加され得る。好ましくは、ヘキサンまたはイソブタンから選択される新鮮な希釈剤は、新しい未加工希釈剤、または不純物を除去するために加工処理される保持タンク500から得られた精製された希釈剤のうちのいずれかであり得る。新鮮なアルミニウムアルキルは、ライン110を介して懸濁媒体再循環ライン109に伝達され、重合反応器100に伝達される。
重合反応器100、200及び300内に導入される前に、エチレンは先ずライン601を介してエチレン精製ユニット600内に供給され、精製ユニット600を介して通過した後、ライン602を介してエチレン供給ライン105、205及び305に送られる。
本開示の方法において、反応器カスケードの重合反応器に供給された希釈剤は、新鮮な希釈剤、または反応器スラリー内の粒状ポリエチレンから分離された後に直ちに再循環された希釈剤、すなわち再循環された懸濁媒体、またはこれらの組み合わせのうちのいずれかであり得る。新鮮な希釈剤は、新しい未加工物質、または不純物、例えば、低沸点成分またはワックスを除去するために加工処理される反応器スラリーから以前に分離された希釈剤のうちのいずれかであり得る。一般的に、再循環された懸濁媒体及び新鮮な希釈剤の任意の組み合わせが反応器カスケード内の重合反応器に供給され得る。懸濁媒体は、分離器内で粒状ポリエチレンから分離され、結果的に、また再循環された懸濁媒体は、希釈剤、アルミニウムアルキル、及び1−ブテンのような共単量体、及びワックスを含む。1−ブテンは、一般的に0%〜5%のレベルで存在する。ワックスは、一般的に0%〜5%の量で存在する。好ましくは、反応器カスケードシステムの第1の重合反応器に供給される希釈剤は、新鮮な希釈剤及び再循環された懸濁媒体であり、選択的に新鮮な希釈剤と組み合わせて後続重合反応器に供給される。反応器カスケードシステムの第1の重合反応器に供給される希釈剤が新鮮な希釈剤であり、後続重合反応器に供給される希釈剤が再循環された懸濁媒体であることが特に好ましい。
ポリエチレンを製造するための本開示の方法は、触媒、希釈剤、好ましくはヘキサンまたはイソブタン、及び選択的に、水素及び一つ以上の共単量体の存在下でのスラリー重合においてエチレンを使用する。重合は、希釈剤、未反応単量体及び触媒中の重合体粒子から形成される懸濁されたスラリー内で進行する。得られたポリエチレン重合体は、エチレン単独重合体または40重量%までのC〜C10アルファ−オレフィンを含むエチレン共重合体であり得る。好ましくは、共単量体は、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンまたはこれらの混合物から選択される。スラリー重合方法は、60℃〜95℃、好ましくは65℃〜90℃、より好ましくは70℃〜85℃の反応器温度及び0.15MPa〜3MPa、好ましくは0.2MPa〜2MPa、より好ましくは0.25MPa〜1.5MPaの反応器圧力で行われる。
本開示の方法において得られたポリエチレン重合体は、好ましくは多峰性である。本開示の目的のために、用語“多峰性”は、対象多重反応器カスケードシステム内で製造された重合体組成物が多重重合体成分を含み、それぞれの成分が個々の反応器内で製造され、共単量体の種類及び/または量、または分子量分布のうちのいずれかの面において他の成分(複数)と異なることを意味する。本明細書で使用される用語“多峰性”は、“二峰性”をまた含むだろう。好ましくは、ポリエチレン重合体は、二峰性または三峰性である。
多重反応器システム内の多峰性ポリエチレンの製品は、最終重合体を製造するために工程中で混合する異なる反応器内で形成された重合体を含む。触媒及び重合体は、直列で反応器から反応器に流れる。図1に示されたように、触媒は、直列のスラリー反応器中の第1の反応器にエチレン、希釈剤、アルミニウムアルキル共触媒、及び選択的に水素及び単量体と共に供給される。第1の反応器を出る重合体は、その反応器内での触媒活性及び選択性から始まり、結局、存在する有効量のアルミニウムアルキル、反応器温度、圧力、及び供給物濃度と関連がある。しかし、第1の反応器内の触媒の触媒活性及び選択性は、触媒、アルミニウムアルキル共触媒及び存在することもできる毒の相互作用によって影響される。毒が例えば、エチレン供給物と共に反応器に入る場合、これらはアルミニウムアルキルと化学的に反応し、存在するアルミニウムアルキルの有効量が変化する。これは、結局、触媒システムの活性及び選択性を変化させることができる。
第2及び後続反応器内において、同一の相互作用は、エチレンと共に入る不純物、重合体内の活性触媒、及び新鮮なアルミニウムアルキルが添加されない場合を除いて、アルミニウムアルキル共触媒の間で起こる。代わりに、反応器は先行反応器から共触媒を受ける。従って、多重反応器カスケードシステムにおいて、エチレンの重合が専用反応器内で起こって重合体を作るが、その自体の分子量、触媒の活性及びアルミニウムアルキル共触媒の濃度を有するそれぞれは、それぞれの反応器内で変化し、反応器ごとに変化する。このようなシステムの複雑性は、反応器の数が増加するにつれて明らかに増加する。単一反応器内で製造されたポリエチレン等級とは異なり、対象多重反応器工程の重合生成物は、最終重合体のために設定された所望の最終生成物特性を達成するためにそれぞれの反応器内の個々の重合体を標的化した少なくとも2つの重合の結果である。特に、多峰性ポリエチレン組成物を製造する場合に、異なるポリエチレンが重合反応器ごとに製造される時、個々の重合反応器内で製造されたポリエチレン分画の構造及び組成の僅かな差が最終ポリエチレン組成物の生成物特性において有意的な差につながることができる。
好ましくは、前記重合方法によって製造されたポリエチレン重合体は、好ましくは、0.935g/cm〜0.970g/cm範囲の密度を有する高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂である。より好ましくは、前記密度は、0.94g/cm〜0.970g/cmの範囲内ある。最も好ましくは、前記密度は、0.945g/cm〜0.965g/cmの範囲内である。密度は、所定の熱履歴(thermal history)で製造された2mm厚さの圧縮成形板でDIN EN ISO 1183−1:2004、方法 A(浸漬)に応じて測定する:180℃、20MPaで8分間圧着した後に、30分間沸騰水中で結晶化する。
好ましくは、前記HDPE樹脂は、1g/10分〜100g/10分、より好ましくは、1.5g/10分〜50g/10分、最も好ましくは、2g/10分〜35g/10分のメルトインデックス(MI21.6)を有する。MI21.6は、21.6kgの荷重下で190℃の温度でDIN EN ISO 1133:2005、条件Gに応じて測定する。
好ましくは、前記HDPE樹脂は、エチレン単独重合体、または90重量%〜99.8重量%のエチレン繰り返し単位及び0.2重量%〜10重量%のC〜C10アルファ−オレフィン繰り返し単位を含むエチレン共重合体である。C〜C10アルファ−オレフィンは、好ましくは、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、及びこれらの混合物を含む。
前記重合方法で製造されたポリエチレン重合体は、特にフィルム、パイプまたは小型ブロー成形または大型ブロー成形ポリエチレン製品を製造するのに適している。従って、本発明は、またフィルム、パイプまたは小型ブロー成形または大型ブロー成形ポリエチレン製品を製造する方法であって、ここで前記ポリエチレンは、本開示の方法によって製造され、その後、前記ポリエチレンがフィルム、パイプまたは小型ブロー成形または大型ブロー成形ポリエチレン製品に転換される方法を提供する。
前記重合は、好ましくはチーグラー触媒、すなわちチタンまたはバナジウムの化合物、マグネシウムの化合物及び選択的に担体として粒状無機酸化物を含む、時々には、チーグラー−ナッタ触媒とも呼ばれるチーグラータイプの触媒を使用して行われる。
チタン化合物は、好ましくは、チタンアルコキシハロゲン化合物または様々なチタン化合物の混合物と共に、3価または4価チタンのハロゲン化物またはアルコキシドから選択される。適合なチタン化合物の例は、TiBr、TiBr、TiCl、TiCl、Ti(OCH)Cl、Ti(OC)Cl、Ti(O−i−C)Cl、Ti(O−n−C)Cl、Ti(OC)Br、Ti(O−n−C)Br、Ti(OCHCl、Ti(OCCl、Ti(O−n−CCl、Ti(OCBr、Ti(OCHCl、Ti(OCCl、Ti(O−n−CCl、Ti(OCBr、Ti(OCH、Ti(OCまたはTi(O−n−Cである。ハロゲンとして塩素を含むチタン化合物を使用するのが好ましい。同様に、チタンの以外にハロゲンのみを含むチタンハロゲン化物が好ましく、これらのうち、特にハロゲン化チタン、特に四塩化チタンが好ましい。バナジウム化合物のうちには、バナジウムハロゲン化物、バナジウムオキシハロゲン化物、バナジウムアルコシド、バナジウムアセチルアセトネートが好ましい。酸化状態3〜5のバナジウム化合物が好ましい。
固体成分の製造において、好ましくは、少なくとも一つのマグネシウム化合物が使用される。このようなタイプの適合な化合物は、ハロゲン含有マグネシウム化合物、例えば、ハロゲン化マグネシウム、特に、塩化物または臭化物、及び通常の方式、例えば、ハロゲン化剤との反応で収得され得るハロゲン化マグネシウム由来のマグネシウム化合物である。好ましくは、ハロゲンは、塩素、臭素、ヨウ素、またはフッ素、または2つ以上のハロゲンの混合物である。より好ましくは、ハロゲンは、塩素または臭素である。最も好ましくは、ハロゲンは、塩素である。
可能なハロゲン含有マグネシウム化合物は、塩化マグネシウム、または臭化マグネシウムである。ハロゲン化物が収得され得るマグネシウム化合物は、例えば、マグネシウムアルキル、マグネシウムアリール、マグネシウムアルコキシ化合物またはマグネシウムアリールオキシ化合物またはグリニャール化合物である。適合なハロゲン化剤は、例えば、ハロゲン、ハロゲン化水素、SiClまたはCClである。好ましくは、塩素または塩化水素がハロゲン化剤である。
マグネシウムの適合なハロゲンを含まない化合物の例としては、ジエチルマグネシウム、ジ−n−プロピルマグネシウム、ジイソプロピルマグネシウム、ジ−n−ブチルマグネシウム、ジ−sec−ブチルマグネシウム、ジ−tert−ブチルマグネシウム、ジアミルマグネシウム、n−ブチルエチルマグネシウム、n−ブチル−sec−ブチルマグネシウム、n−ブチルオクチルマグネシウム、ジフェニルマグネシウム、ジエトキシマグネシウム、ジ−n−プロピルオキシマグネシウム、ジイソプロピルオキシマグネシウム、ジ−n−ブチルオキシマグネシウム、ジ−sec−ブチルオキシマグネシウム、ジ−tert−ブチルオキシマグネシウム、ジアミルオキシマグネシウム、n−ブチルオキシエトキシマグネシウム、n−ブチルオキシ−sec−ブチルオキシマグネシウム、n−ブチルオキシオクチルオキシマグネシウム、及びジフェノキシマグネシウムである。これらのうち、n−ブチルエチルマグネシウムまたはn−ブチルオクチルマグネシウムを使用するのが好ましい。
グリニャール化合物の例は、塩化メチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウム、臭化エチルマグネシウム、ヨウ化エチルマグネシウム、塩化n−プロピルマグネシウム、臭化n−プロピルマグネシウム、塩化n−ブチルマグネシウム、臭化n−ブチルマグネシウム、塩化sec−ブチルマグネシウム、臭化sec−ブチルマグネシウム、塩化tert−ブチルマグネシウム、臭化tert−ブチルマグネシウム、塩化ヘキシルマグネシウム、塩化オクチルマグネシウム、塩化アミルマグネシウム、塩化イソアミルマグネシウム、塩化フェニルマグネシウム、及び臭化フェニルマグネシウムである。
粒状固体を製造するためのマグネシウム化合物として、二塩化マグネシウムまたは二臭化マグネシウムを除いて、ジ(C−C10−アルキル)マグネシウム化合物を使用するのが好ましい。好ましくは、チーグラー触媒は、チタン、ジルコニウム、バナジウム及びクロムから選択された遷移金属を含む。
チーグラー触媒は、好ましくは、混合タンク内で使用される希釈剤、例えば、ヘキサンと共に前記触媒を先に混合してポンピングに適したスラリーを形成してスラリー反応器内に添加される。好ましくは、スラリー重合反応器にポンピングされる触媒スラリー中の触媒の濃度は、触媒化合物のチタン含量に対して10mmol/l〜150mmol/lである。好ましくは、容積型ポンプ、例えば、膜ポンプがスラリー重合反応器に触媒スラリーを移送するために使用される。
チーグラータイプの触媒は、アルミニウムアルキル共触媒活性化剤の存在下で重合される。アルミニウムアルキルは、好ましくは、トリアルキルアルミニウム化合物から選択される。より好ましくは、アルミニウムアルキルは、トリエチルアルミニウム(TMA)、トリエチルアルミニウム(TEAL)、トリ−イソブチルアルミニウム(TIBAL)、イソプレニルアルミニウム(IPRA)、またはトリ−n−ヘキシルアルミニウム(TNHAL)である。最も好ましくは、アルミニウムアルキルは、TEALである。
新鮮なアルミニウムアルキルは、その自体でスラリー反応器に添加することができる。好ましくは、アルミニウムアルキルは、混合タンク内で使用される希釈剤、例えば、ヘキサンと共に前記アルミニウムアルキルを先に混合して添加する。好ましくは、スラリー重合反応器にポンピングされた溶液中のアルミニウムアルキルの濃度は、50mmol/l〜600mmol/lである。好ましくは、容積型ポンプ、例えば、膜ポンプがスラリー重合反応器にアルミニウムアルキルを移送するために使用される。
重合反応器に供給されるアルミニウムアルキルは、前記で論議されたように、アルミニウムアルキル共触媒が触媒上のTiまたはVサイトを活性化させる場合、エチレン重合反応に部分的に消費され、またはエチレンまたは他の供給物ストリーム、例えば、ヘキサン、1−ブテン及び水素と共にスラリー重合反応器に入って行く酸素含有極性化合物との反応によって部分的に不活性化され得る。これらの不純物中の酸素は、アルミニウムアルキルと化学的に結合してスラリー重合反応器内の共触媒のエチレン重合反応性を妨害する。従って、再循環される懸濁媒体中のアルミニウムアルキルの濃度は、同一の種類及び濃度の新鮮なアルミニウムアルキルから予測されるものよりもっと低く、その差は、触媒との反応によるアルミニウムアルキルの消費、及び供給物ストリームの不純物との反応によって引き起こされた不活性化の結果である。
エチレンスラリー重合方法で使用するためのエチレンは、反応器カスケードの2つ以上の重合反応器に供給される前にエチレン精製ユニットを介して先に通過する。全ての技術的に使用される供給物ストリームのように、重合反応に使用されるエチレンもまた不純物を含む。エチレンストリームは、一般的に多くの不純物を含む。エチレンの供給源に応じて、精製前に重合工程に供給されるエチレン供給物ストリームの質は、不純物の量及び組成において様々になり得る。また、前記質は、時間に応じて変わることができ;これは、例えば、エチレン供給源の変化またはエチレン製造工程の変動によって起こることができる。
典型的なエチレン不純物は、酸素含有極性分子またはアセチレンである。このような酸素含有極性分子は、水、アルコール、グリコール、フェノール、エーテル、カルボニル化合物、例えば、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、エステル、脂肪酸、及び硫黄二酸化物及び三酸化物、及び硫化カルボニルを含む。
重合等級エチレン中の通常の不純物は、エチレンストリームに基づいて体積ppmとして表現して、典型的に0.1〜2ppmまたはその超過の範囲の一酸化炭素、典型的に0.5〜3ppmまたはその超過の範囲の二酸化炭素、典型的に0.2〜2ppmまたはその超過の範囲の酸素、典型的に0.5〜5ppmまたはその超過の範囲のアセチレン、及び典型的に0.5〜5ppmまたはその超過の範囲の水分である。
エチレンストリームは、COS、HS、CS;アルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル、過酸化物及びグリコールを含む酸素添加された炭化水素のような極性有機化合物;メルカブタン;アンモニア、アミンまたは亜硝酸塩のような窒素系分子;またはこれらの混合物から選択される2次不純物をまた含むことができる。前記2次不純物は、エチレンストリームに基づいて0.01〜10体積ppmの量で存在することができる。
エチレンがエチレン精製ユニットを介して通過することにより、エチレン供給物ストリーム中の不純物の全体量が減少するだけでなく、重合に投入される不純物のレベルを一定に維持することが保障される。これは安定した重合条件を提供し、特に新鮮なアルミニウムアルキルが直接投与されない反応器カスケードの重合反応器内での触媒選択性の制御されない変化につながるアルミニウムアルキル濃度の制御されない変化を特に防いでくれる。
本発明の好ましい実施形態において、エチレン供給物ストリームは、順次的な精製ステップで精製される。より好ましくは、エチレン精製ユニットは、エチレンが反応器に入る前に順次的に流れる4つの工程ステップを含む。第1の工程ステップは、好ましくは、エチレンストリーム中の不純物と酸素−減少触媒の反応である。前記酸素−減少触媒は、CuO、またはニッケル、パラジウムまたは白金のアルミナ系の触媒から選択され得る。好ましくは、酸素−減少触媒はCuOである。このステップで、酸素は、酸素−減少触媒と反応して酸素が触媒によって捕獲される。水素が好ましくは、酸素−減少触媒の存在下でアセチレンをエチレンまたはエタンに水素化するために前記第1の工程ステップでまた使用される。水素流れは、またCuO触媒を還元された状態に維持する。第1の工程ステップは、好ましくは、カラム内で行い、これは一般的にエチレンストリームの温度及び圧力と一致する物質で構成された密閉された容器であり、酸素−減少触媒を収容し、酸素−減少触媒と優れた接触を達成するようにエチレンストリームの流れを分配するように配列される。エチレンストリームは、前記第1のカラムを介して進むにつれて酸素及びアセチレン濃度が枯渇するようになる。その次に、これは第1の工程ステップ生成物ストリームとして第1のカラムを出て、第2の工程ステップに入る。
第2の工程ステップは、好ましくは、エチレンストリーム中の不純物と、COをCOに酸化させる一酸化炭素−減少触媒の反応である。前記一酸化炭素−減少触媒は、選択的にアルミニウム上に担持されたCuO、亜クロム酸銅、Au/CeOまたはPt、Pd、Ag、V、Cr、Mn、Fe、Co、またはNiの酸化物から選択され得る。好ましくは、一酸化炭素−減少触媒はCuOである。第2の工程ステップは、好ましくは、第2のカラム内で行い、これは、一般的に第1の工程ステップ生成物ストリームの温度及び圧力と一致する物質で構成された密閉された容器であり、一酸化炭素−減少触媒を収容し、一酸化炭素−減少触媒と優れた接触を達成するように第1の工程ステップ生成物ストリームの流れを分配するように配列される。第1の工程ステップ生成物ストリームは、前記第2のカラムを介して進むにつれて一酸化炭素濃度が枯渇するようになる。その次に、これは第2の工程ステップ生成物ストリームとして第2の工程ステップを出て、第3の工程ステップに入る。一酸化炭素−減少触媒がCuOである場合、CuOによって触媒される酸化反応は、CuO触媒をCuOに漸次的に転換させるだろう。従って、周期的に、第2のカラム内のCuO触媒は、酸素で再生されなければならない。
第3の工程ステップは、好ましくは、分子体から選択される水分−減少触媒とエチレンストリームとを接触させることにより、水分及び第2の工程ステップで生成されたCOを含むCOを減少させる。分子体は、アルカリ金属アルミノシリケートの結晶形態である合成的に製造されたゼオライトであり、高い構造的一貫性を有する。これらは、これらの水和水(hydration water)を除去することによって吸着特性を得るように活性化され得る。結果的な物質は、水分、特定ガス及び液体に対する強い親和性を有する高度の多孔質である。分子体は、一般的に、これらの特定ゼオライト(カリウム−、ナトリウム−またはカルシウム−系の)及び細孔直径に応じて分子体を区別する乾燥剤タイプ3A、4A、5Aまたは13Xとして分類される。異なる分類は、また特定化合物の吸着に適し、特別な性能特徴を有する分子体に該当する。第3の工程ステップにおいて、好ましくは、水分及びCO両方が分子体と反応し、ここで水分及びCOが分子体によって吸着される。第3の工程ステップは、好ましくは、第3のカラム内で行い、これは一般的に第3の工程ステップ生成物ストリームの温度及び圧力と一致する物質で構成された密閉された容器であり、水分−減少触媒を収容し、水分−減少触媒と優れた接触を達成するように第3の工程ステップ生成物ストリームの流れを分配するように配列される。第2の工程ステップ生成物ストリームは、前記第3のカラムを介して進むにつれて水分濃度及び二酸化炭素濃度が枯渇するようになる。その次に、これは第3の工程ステップ生成物ストリームとして第3の工程ステップを出て、第4の工程ステップに入る。
第4の工程ステップにおいて、エチレンストリームは、好ましくは、少なくとも一つの活性化されたアルミナ触媒と接触する。活性化されたアルミナは、アルミニウム三水和物から合成的に製造されたアモルファス酸化物であり、高い吸収能力を有する。活性化されたアルミナは、好ましくは、COS、HS、CS;アルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル、過酸化物、グリコールを含む酸素添加された炭化水素のような極性有機化合物;メルカブタン;及びアンモニア、アミン、亜硝酸塩またはこれらの混合物のような窒素系の分子のような2次不純物の濃度を減少させるために使用される。第4の工程ステップにおいて、2次不純物は、好ましくは活性アルミナ上に吸着される。第4の工程ステップは、好ましくは、第4のカラム内で行い、これは、一般的に、第3の工程ステップ生成物ストリームの温度及び圧力と一致する物質で構成された密閉された容器であり、活性化されたアルミナ触媒を収容し、活性化されたアルミナ触媒と優れた接触を達成するように第3の工程ステップ生成物ストリームの流れを分配するように配列される。第3の工程ステップ生成物ストリームは、前記第4のカラムを介して進むにつれて2次不純物が枯渇するようになる。これは、第4の工程ステップ生成物ストリームとして第4の工程ステップを出て、反応器に入る。第4の工程ステップで使用するのに適した活性化されたアルミナは、BASF社から商業的に入手可能なSelexsorb(登録商標)CD、Selexsorb(登録商標)AS及びSelexsorb(登録商標)COSを含む。
第4の工程ステップを出て反応器に入るエチレンストリームは、好ましくは、最大0.09体積ppm、好ましくは最大0.06体積ppm、より好ましくは最大0.03体積ppmの一酸化炭素濃度;最大0.9体積ppm、好ましくは最大0.5体積ppm、より好ましくは最大0.1体積ppmの二酸化炭素濃度;最大0.9体積ppm、好ましくは最大0.5体積ppm、より好ましくは最大0.1体積ppmの酸素濃度;最大2.7体積ppm、好ましくは最大1.8体積ppm、より好ましくは最大1.0体積ppmのアセチレン濃度;及び最大1.8体積ppm、好ましくは最大1.0体積ppm、より好ましくは最大0.1体積ppmの水分濃度を有する。
本開示の好ましい実施形態において、重合反応器のカスケードへのエチレン供給物ストリームがエチレン精製ユニットを介して通過するだけでなく、少なくとも一つの重合反応器に共単量体として供給されるC〜C10アルファ−オレフィンが反応器カスケードの2つ以上の重合反応器に供給される前に、少なくともオレフィンの中に含有された一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、アセチレン及び水分の濃度を減少させるオレフィン精製ユニットを介して先に通過される。
多重反応器工程に供給されるエチレンストリームを精製ユニットを介して通過させることは、不純物の量を減少させるだけでなく、エチレンストリームの質が安定し、時間に応じて変わらないことを保障してくれる。
第1重合を出るポリエチレンの構造及び組成は、その反応器内の触媒活性及び選択性の結果であり、結局存在する有効量のアルミニウムアルキル、反応器温度、反応器圧力、及び供給物濃度と関連がある。しかし、第1の反応器内の触媒の触媒活性及び選択性は、触媒、アルミニウムアルキル共触媒及び存在することもできる毒の相互作用によって影響される。毒がエチレン供給物と共に反応器に入り、アルミニウムアルキルと化学的に反応することができ、存在するアルミニウムアルキルの有効量がまた変化する。これは、結局触媒システムの活性及び選択性を変化させる。
アルミニウムアルキルがカスケードの第1の重合反応器にのみ供給されるが、精製されたエチレンが重合時に単量体として使用される方式で直列に多重スラリー反応器を作動させることは、一定の品質と共に優れた製品特性を有するポリエチレン組成物を製造することを可能にさせる。
本明細書に開示された本発明の主題の他の特徴、利点及び実施形態は、以前の開示内容を読んだ後に当業者に容易に明らかになるだろう。このような点で、本発明の主題の具体的な実施形態がかなり詳細に記載されているといっても、これらの実施形態の変形及び変更は、記載されて請求された本発明の精神及び範囲を逸脱せずに行われることができる。

Claims (15)

  1. 2つ以上の重合反応器の反応器カスケードでポリエチレンの製造のためのスラリー重合方法であって、前記方法が:
    a)重合反応器に所定量のエチレン、チーグラー触媒、新鮮なアルミニウムアルキル及び希釈剤、及び選択的に所定量の水素、及び選択的に所定量の一つ以上のC〜C10アルファ−オレフィンを供給するステップ;
    b)60℃〜95℃の反応器温度及び0.15MPa〜3MPaの反応器圧力で前記重合反応器内で所定量のエチレン、チーグラー触媒、新鮮なアルミニウムアルキル、希釈剤及び選択的に水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを接触させ、粒状ポリエチレン及び懸濁媒体を含むスラリー生成物を形成するステップ;
    c)前記重合反応器からスラリー生成物を回収するステップ;
    d)前記スラリー生成物を反応器カスケードの第2の重合反応器に供給するステップ、
    e)前記第2の重合反応器に追加量のエチレン、希釈剤及び選択的に追加量の水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを供給するステップ;
    f)60℃〜95℃の反応器温度及び0.15MPa〜3MPaの反応器圧力で前記第2の重合反応器内で前記第2の重合反応器に供給されたスラリー生成物及び追加量のエチレン、希釈剤及び選択的に水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを接触させ、スラリー生成物内に追加量のポリエチレンを形成させるステップ;
    g)及び前記第2の重合反応器からスラリー生成物を回収するステップ、を含み、
    ここで工程a)で重合反応器に供給されるエチレンと、工程e)で第2の重合反応器に供給されるエチレンと、もし反応器カスケードが2を超える重合反応器を有する場合には、さらなる重合反応器に供給されるエチレンとが、反応器カスケードの2つ以上の重合反応器に供給される前に、少なくともエチレン中に含有された一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、アセチレン及び水分の濃度を減少させるエチレン精製ユニットを介して先に通過するものである、方法。
  2. 下記ステップを更に含む、請求項1に記載の方法:
    h)前記第2の重合反応器から回収されたスラリー生成物を反応器カスケードの第3の重合反応器に供給するステップ、
    i)前記第3の重合反応器に追加量のエチレン、希釈剤及び選択的に追加量の水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを供給するステップ;
    j)60℃〜95℃の反応器温度及び0.15MPa〜3MPaの反応器圧力で前記第3の重合反応器内で前記第3の重合反応器に供給されたスラリー生成物及び追加量のエチレン、希釈剤及び選択的に水素及びC〜C10アルファ−オレフィンを接触させ、スラリー生成物内に追加量のポリエチレンを形成させるステップ;
    k)及び前記第3の重合反応器からスラリー生成物を回収するステップ。
  3. 下記ステップを更に含む、請求項1または2に記載の方法:
    l)ステップg)またはk)で回収されたスラリー生成物を、残留するエチレン及び、存在する場合には共単量体とともに後続反応器に供給するステップ、
    m)60℃〜95℃の反応器温度及び0.15MPa〜3MPaの反応器圧力で後続反応器内のスラリー生成物を維持して、スラリー生成物内に追加量のポリエチレンを形成させるステップ;
    n)及び前記後続反応器からスラリー生成物を回収するステップ。
  4. 前記重合反応器に供給されるエチレンは、最大0.09体積ppmの一酸化炭素濃度を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記重合反応器に供給されるエチレンは、最大0.9体積ppmの二酸化炭素濃度を有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記重合反応器に供給されるエチレンは、最大0.9体積ppmの酸素濃度を有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記重合反応器に供給されるエチレンは、最大2.7体積ppmのアセチレン濃度を有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記重合反応器に供給されるエチレンは、最大1.8体積ppmの水分濃度を有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
  9. エチレン精製は、エチレンをエチレン中の酸素の濃度を減少させる触媒と接触させることを含む第1の工程ステップと、エチレンをエチレン中の一酸化炭素の濃度を減少させる触媒と接触させることを含む第2の工程ステップと、エチレンを分子体と接触させることを含む第3の工程ステップと、エチレンを活性化されたアルミナと接触させることを含む第4の工程ステップと、を含む、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 一つ以上のC〜C10アルファ−オレフィンは、少なくとも一つの重合反応器に供給され、前記C〜C10アルファ−オレフィンは、反応器カスケードの2つ以上の重合反応器に供給される前に、少なくともオレフィンの中に含有された一酸化炭素、二酸化炭素、酸素、アセチレン及び水分の濃度を減少させるオレフィン精製ユニットを介して先に通過する、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記アルミニウムアルキルは、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−イソブチルアルミニウム、イソプレニルアルミニウム、またはトリ−n−ヘキシルアルミニウムである、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記反応器カスケードの第1の反応器に供給される希釈剤は、新鮮な希釈剤である、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記製造されたポリエチレンは、0.935g/cm〜0.970g/cmの範囲の密度を有する、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記製造されたポリエチレンは、二峰性または多峰性ポリエチレンである、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法。
  15. フィルム、パイプまたは小型ブロー成形または大型ブロー成形ポリエチレン製品を製造する方法であって、ここでポリエチレンは、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法によって製造され、その次に、前記ポリエチレンがフィルム、パイプまたは小型ブロー成形または大型ブロー成形ポリエチレン製品に転換される方法。
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