JP6419920B2 - 解除レバー誤操作防止構造 - Google Patents
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Description
本発明の第1の態様は、車椅子に係合する係合部材が一端に取付けられたベルトをその他端側から巻取る巻芯と、前記巻芯を収容し、前面の開口部から前記ベルトが巻出されるリトラクタ本体と、前記巻芯のベルト巻出方向への回転を規制する回転規制機構と、前記リトラクタ本体の前記前面以外の面から突出し、押下げられると前記巻芯の回転規制を解除する棒状の解除レバーと、前記リトラクタ本体から延設された平板状の金属製ステーと、前記金属製ステーに取付けられ、乗り物の床面の被固定部に係合するフック部材とを備え、前記係合部材を前記車椅子に係合させると共に前記フック部材を前記被固定部に係合させることによって前記車椅子を前記床面に固定するリトラクタに取付けられ、前記解除レバーの誤操作を防止する解除レバー誤操作防止構造であって、前記解除レバーに取付けられた押下防止部材を有し、前記棒状の解除レバーの長手軸は前記突出の方向に沿っており、前記押下防止部材が、その一端側に設けられた孔に前記解除レバーが挿通することにより、前記解除レバーに前記長手軸周りに揺動可能に支持されており、前記押下防止部材が、その他端が前記解除レバーと前記金属製ステーとの間に配置されると、前記他端が前記金属製ステーに当接して前記解除レバーが押下げられることを妨げるように構成されている。
このようにすると、レバーの押下げ方向に配置された押下防止部材はつっかえ棒として機能して解除レバーの押下げを確実に防止することができ、一方、押下防止部材を傾動させることで解除レバーの押下げが可能になり、車椅子への取付け作業および取外し作業を容易に行うことができるので、作業性と安全性の両立を図る上で極めて有利な構造である。
このようにすることで、乗客の靴や荷物等の押下力付与体がリトラクタ本体上に置かれる場合に、押下力付与体が解除レバーに上方から接触することが防止される。
板状部材の他端がリトラクタ本体に固定されずに片側支持状態になっているので、板状部材の他端側もリトラクタ本体に固定される両端支持等の場合と異なり、板状部材の弾性によって他端側に撓む余地がある。リトラクタ本体は金属材料を用いて形成されており決して軽いものではなく、取扱時に誤って乗り物の床面等に落下させる場合もあるが、他端側に上記撓む余地があるので、リトラクタ本体の落下時に乗り物の床面が受ける損傷を低減することができる。
このようにすると、板状部材の他端側が解除レバーを上方から覆うように配置されているが、前記凹部があることにより解除レバーを容易に視認することができ、解除レバーの操作性を向上することができる。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る解除レバー誤操作防止構造は、車椅子固定装置に設けられるものである。この車椅子固定装置は、図1〜図3に示されるように、車椅子に係合する係合部材11が一端に連結された布製のベルト10と、該ベルト10をその他端側から巻取る巻芯21と、巻芯21を回転可能に支持すると共に収容するリトラクタ本体22とを備え、ベルト10を巻取る量によりベルト10の長さを調整するリトラクタ20と、巻芯21の長手軸21aを含む平面に交差する方向に延びる揺動軸線30a回りに揺動可能に該リトラクタ20に連結されたフック部材30とを有する。また、フック部材30は平板状部材をその板厚方向に屈曲して形成されたフック部31を備えている。
本明細書では、図4に示すように、リトラクタ本体22及びフック部材30において、車椅子の固定時に床を臨む側を下側若しくは下方と称し、床を臨む面を下面と称し、上方を臨む側を上側若しくは上方と称し、上方を臨む面を上面と称する。
また、本実施形態では、ステー25はリトラクタ本体22の下面と略平行になるように取付けられ、ステー25の下面とリトラクタ本体22の下面は同一平面内に配置されている。
尚、図4では、押下防止部材50は概略的にあらわされている。
尚、本実施形態では、締結部材40は段付きリベットから成るが、段付きボルトとナットを締結部材40として用いることも可能であり、その他フック部材30を揺動軸線30a回りに揺動可能に連結できるものを締結部材40として用いることも可能である。
車椅子固定装置を用いて車椅子を固定するには、例えば、最初にフック部材30のフック部31を床面1の被固定部2に係合させた後、解除レバー24を操作してベルト10の長さを調節しながら、ベルト10の一端の係合部材11の係合フック部11aを車椅子に係合させ、ベルト10に張力が加わる状態で回転規制機構によって巻芯21の回転規制がされることにより、車椅子の床面1への固定を行う。
ここで、フック部材30のフック部31は板状部材をその板厚方向に屈曲して形成されているので、床面1の線状又は棒状の被固定部2にフック部31を係合させると、フック部31の内周面が被固定部2に線接触するか、フック部31の内周面におけるフック幅方向の両側が被固定部2に当接する。これにより、線状又は棒状の被固定部2の軸回りの動きを除いて、被固定部2に対するフック部材30の動きが規制される。
さらに、押下防止部材50の板状部材の右側面部54における、リトラクタ側面視で解除レバー24に重なる位置に、ベルト巻出方向に窪む凹部56が形成されている。このため、押下防止部材50の板状部材の右側面部54が解除レバー24を覆うように配置されているが、凹部56があることにより解除レバー24を容易に視認することができ、解除レバー24の操作性を向上することができる。
本発明の第2の実施形態に係る解除レバー誤操作防止構造を図5及び図6を参照しながら以下説明する。本実施形態の解除レバー誤操作防止構造は押下防止部材50の代わりに押下防止部材60を用いることを除き、第1の実施形態の解除レバー誤操作防止構造と同等の構成を有する。
本発明の第3の実施形態に係る解除レバー誤操作防止構造を図7を参照しながら以下説明する。本実施形態の解除レバー誤操作防止構造は押下防止部材50の代わりに押下防止部材70を用いることを除き、第1の実施形態の解除レバー誤操作防止構造と同等の構成を有する。
さらに、押下防止部材70の板状部材の右側面部74における、リトラクタ側面視で解除レバー24に重なる位置に、ベルト巻出方向に窪む凹部76が形成されている。このため、押下防止部材50の板状部材の右側面部74が解除レバー24を覆うように配置されているが、凹部76があることにより解除レバー24を容易に視認することができ、解除レバー24の操作性を向上することができる。
本発明の第4の実施形態に係る解除レバー誤操作防止構造を図8を参照しながら以下説明する。本実施形態の解除レバー誤操作防止構造は押下防止部材50の代わりに押下防止部材80を用いることを除き、第1の実施形態の解除レバー誤操作防止構造と同等の構成を有する。
本発明の第5の実施形態に係る解除レバー誤操作防止構造を図9を参照しながら以下説明する。本実施形態の解除レバー誤操作防止構造は押下防止部材50の代わりに押下防止部材90を用いることを除き、第1の実施形態の解除レバー誤操作防止構造と同等の構成を有する。
本発明の第6の実施形態に係る解除レバー誤操作防止構造を図10〜図12を参照しながら以下説明する。本実施形態の解除レバー誤操作防止構造は押下防止部材50の代わりに押下防止部材として揺動部材100を用いることを除き、第1の実施形態の解除レバー誤操作防止構造と同等の構成を有する。
逆に自由ばめになっていれば、重力により誤操作を防止する位置に自動的に配置されるので、解除レバー24の操作後にその都度、誤操作防止状態に切り替える操作を行わなくても済む。
2 被固定部
3 凹部
10 ベルト
11 係合部材
20 リトラクタ
21 巻芯
21a 長手軸
22 リトラクタ本体
23 張力付与ハンドル
24 解除レバー
25 ステー
30 フック部材
30a 揺動軸線
31 フック部
33 抜止部材
40 締結部材
50 押下防止部材
55 凹部
56 凹部
60 押下防止部材
70 押下防止部材
75 凹部
76 凹部
80 押下防止部材
90 押下防止部材
100 揺動部材
Claims (1)
- 車椅子に係合する係合部材が一端に取付けられたベルトをその他端側から巻取る巻芯と、前記巻芯を収容し、前面の開口部から前記ベルトが巻出されるリトラクタ本体と、前記巻芯のベルト巻出方向への回転を規制する回転規制機構と、前記リトラクタ本体の前記前面以外の面から突出し、押下げられると前記巻芯の回転規制を解除する棒状の解除レバーと、前記リトラクタ本体から延設された平板状の金属製ステーと、前記金属製ステーに取付けられ、乗り物の床面の被固定部に係合するフック部材とを備え、前記係合部材を前記車椅子に係合させると共に前記フック部材を前記被固定部に係合させることによって前記車椅子を前記床面に固定するリトラクタに取付けられ、前記解除レバーの誤操作を防止する解除レバー誤操作防止構造であって、
前記解除レバーに取付けられた押下防止部材を有し、
前記棒状の解除レバーの長手軸は前記突出の方向に沿っており、
前記押下防止部材が、その一端側に設けられた孔に前記解除レバーが挿通することにより、前記解除レバーに前記長手軸周りに揺動可能に支持されており、
前記押下防止部材が、その他端が前記解除レバーと前記金属製ステーとの間に配置されると、前記他端が前記金属製ステーに当接して前記解除レバーが押下げられることを妨げるように構成されている解除レバー誤操作防止構造。
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