JP6419440B2 - 油分含有水の処理装置及び処理方法 - Google Patents

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本発明は、鉱物油等の油分を含む水の処理装置及び処理方法の技術に関する。
従来、石油、機械油、切削油等の鉱物油を水で洗浄するときに発生する含油廃液や油を採掘した際に発生する資源随伴水には、高濃度の油分が含まれている。このような油分含有水は、比重差を利用した油水分離装置にて処理されることが知られている。しかし、比重差を利用した処理では、エマルジョン化した油や比重が1に近い油を分離することは困難なため、従来は、油分含有水にポリ塩化アルミニウム(PAC)や塩化鉄等の無機凝集剤と高分子凝集剤を過剰に添加した後、油分を含む汚濁物質(不溶化物)を沈澱分離や浮上処理等をして固液分離する手法がとられている。
無機凝集剤及び高分子凝集剤を過剰添加する処理方法としては、例えば、カチオン性高分子凝集剤やアニオン性高分子凝集剤を粉末の状態で添加して処理する方法、廃水のpHを3以下にして凝集剤を添加した後、pHを中性にして浮上分離する方法、凝集剤存在下で電圧印加処理を施し凝集分離する方法等が提案されている(例えば、特許文献1〜3)。
上記これらの方法では、粉末で添加するためのホッパーの設置、pH調整に使用される酸アルカリの使用、電圧印加するための電力の使用等により処理コストが高くなるという問題がある。特に、油分含有水の水量が大きい場合(1000m以上の処理)には、これらの問題が大きな課題となっていた。また、上記これらの方法では、処理水質が不十分であり、放流、水回収の観点でも問題があった、
また、油分含有水の処理方法としては、例えば、高温での熱分解、加熱気化処理、触媒酸化処理、膜を用いた油水分離処理等も提案されているが、いずれも処理コストが高くなるという問題がある。
特開昭60−202787号公報 特開平7−204658号公報 特開2008−264764号公報
本発明は、鉱物油の洗浄等で発生する含油廃液や油等の採掘の際に発生する資源随伴水等の油分含有水中の油分を効率的に処理することができる油分含有水の処理装置及び処理方法を提供することを目的とする。
本発明の油分含有水の処理装置は、油分含有水と、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液と、を混合し、油分を含む不溶化物を生成する混合処理手段と、前記油分含有水と前記アルカリ溶液とを含む混合液から前記油分を含む不溶化物を固液分離する固液分離手段と、を含み、前記油分含有水には、前記油分含有水中の油分濃度に対して0.6倍以上の濃度を有する界面活性剤が含まれ、前記混合処理手段による前記油分含有水と前記アルカリ溶液との混合及び前記油分を含む不溶化物の生成は、pH9以上で行われ、前記油分含有水の処理装置は、更に、前記固液分離手段により得られた処理水に、過酸化水素及び鉄化合物を添加して、酸化処理を行う酸化処理手段を備える
また、本発明の油分含有水の処理方法は、油分含有水と、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液と、を混合し、油分を含む不溶化物を生成する混合処理工程と、前記油分含有水と前記アルカリ溶液とを含む混合液から前記油分を含む不溶化物を固液分離する固液分離工程と、を含み、前記油分含有水には、前記油分含有水中の油分濃度に対して、0.6倍以上の濃度を有する界面活性剤が含まれ、前記混合処理工程では、pH9以上で前記油分含有水と前記アルカリ溶液との混合及び前記油分を含む不溶化物の生成を行い、前記油分含有水の処理方法は、更に、前記固液分離工程により得られた処理水に過酸化水素及び鉄化合物を添加して、酸化処理を行う酸化処理工程を備える
本発明によれば、鉱物油の洗浄等で発生する含油廃液や油等の採掘の際に発生する資源随伴水等の油分含有水中の油分を効率的に処理することができる油分含有水の処理装置及び処理方法を提供することが可能となる。
本実施形態に係る油分含有水の処理装置の構成の一例を示す模式図である。 本実施形態に係る油分含有水の処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。
本発明者らは鋭意検討の結果、従来の塩化鉄による凝集処理で油分含有水を処理する方法と本実施形態の処理方法であるフェノール樹脂を用いて油分含有水を処理する方法とを比較検討した結果、本実施形態の処理方法の方が、従来の凝集処理方法より、油分、有機物の除去率が向上し、処理水のCOD濃度が1/10程度まで低下することを見出した(詳細は実施例を参照)。また、その他の処理方法として、フェントン処理、UF膜処理とも比較したが、本実施形態の処理方法により得られる処理水の水質が一番良好であった。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る油分含有水の処理装置の構成の一例を示す模式図である。図1に示す油分含有水の処理装置1は、バッチ式処理装置であり、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液の添加手段としてのフェノール樹脂溶液添加装置、無機凝集剤添加手段としての無機凝集剤添加装置、pH調整剤添加手段としてのpH調整剤添加装置、高分子凝集剤の添加手段としての高分子凝集剤添加装置、反応槽10、を備える。
本実施形態の反応槽10は、反応槽10内のpHを検出するpH計12、反応槽10内の溶液を撹拌する撹拌機14を備えている。また、本実施形態の反応槽10は、後述するように、油分含有水とフェノール樹脂を含むアルカリ溶液とを混合するための混合処理手段としての機能と、混合液から油分を含む不溶化物を固液分離するための固液分離手段としての機能を備えている。反応槽10の原水入口には、原水流入ライン16が接続され、反応槽10の処理水出口には、処理水排出ライン18が接続され、反応槽10の汚泥出口には、汚泥排出ライン20が接続されている。
フェノール樹脂溶液添加装置は、油分含有水にフェノール樹脂を含むアルカリ溶液を添加するものであれば、その装置構成は特に制限されるものではないが、例えば、図1に示すように、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液を収容するアルカリ溶液タンク22、反応槽10にフェノール樹脂を含むアルカリ溶液を添加するアルカリ溶液添加ライン24、アルカリ溶液タンク22からアルカリ溶液添加ライン24にフェノール樹脂を含むアルカリ溶液を送液するポンプ(不図示)等を備えている。アルカリ溶液添加ライン24の一端は、アルカリ溶液タンク22に接続され、他端は反応槽10に接続されている。なお、アルカリ溶液添加ライン24の他端は、原水流入ライン16に接続されてもよい。
フェノール樹脂を含むアルカリ溶液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ溶液にフェノール樹脂を溶解させたものである(フェノール樹脂は完全に溶解していなくてもよく、一部分散状態であってもよい)。フェノール樹脂を含むアルカリ溶液としては、例えば、オルガフィックス DN−1(オルガノ社製)等が挙げられる。
フェノール樹脂は、特に制限されるものではないが、例えば、レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等や、フェノールアラルキル樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、メラミンまたはベンゾグアナミンで変性されたトリアジン変性フェノールノボラック樹脂等が挙げられる。これらの中でも、効果、添加量の点から、ノボラック型フェノール樹脂が好ましく、特に下式(1)で示されるノボラック型フェノール樹脂がより好ましい。
Figure 0006419440
無機凝集剤添加装置は、反応槽10に無機凝集剤を添加するものであれば、その装置構成は特に制限されるものではないが、例えば、図1に示すように、無機凝集剤を収容する無機凝集剤タンク26、反応槽10に無機凝集剤を添加する無機凝集剤添加ライン28、無機凝集剤タンク26から無機凝集剤添加ライン28に無機凝集剤を送液するポンプ(不図示)等を備えている。無機凝集剤添加ライン28の一端は、無機凝集剤タンク26に接続され、他端は反応槽10に接続されている。無機凝集剤は、従来知られている無機凝集剤等が用いられ、例えば、塩化第二鉄、ポリ塩化アルミニウム(PAC)等が挙げられる。
pH調整剤添加装置は、反応槽10にpH調整剤を添加するものであれば、その装置構成は特に制限されるものではないが、例えば、図1に示すように、pH調整剤を収容するpH調整剤タンク30、反応槽10にpH調整剤を添加するpH調整剤添加ライン32、pH調整剤タンク30からpH調整剤添加ライン32にpH調整剤を送液するポンプ(不図示)等を備えている。pH調整剤添加ライン32の一端は、pH調整剤タンク30に接続され、他端は反応槽10に接続されている。後述するように、pH調整装置によって反応槽10のpHがアルカリ条件又は中性条件等に調整されるが、その際に使用されるpH調整剤は、反応槽10のpHによって適宜選択されるものであり、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ剤、塩酸、硫酸等の酸剤等が挙げられる。
高分子凝集剤添加装置は、反応槽10に高分子凝集剤を添加するものであれば、その装置構成は特に制限されるものではないが、例えば、図1に示すように、高分子凝集剤を収容する高分子凝集剤タンク34、反応槽10に高分子凝集剤を添加する高分子凝集剤添加ライン36、高分子凝集剤タンク34から高分子凝集剤添加ライン36に高分子凝集剤を送液するポンプ(不図示)等を備えている。高分子凝集剤添加ライン36の一端は、高分子凝集剤タンク34に接続され、他端は反応槽10に接続されている。高分子凝集剤は、従来知られている高分子凝集剤等が用いられ、例えば、アニオン性高分子有機凝集剤、ノニオン性高分子有機凝集剤及びカチオン基を有する高分子有機凝集剤等が挙げられる。
次に、図1に示す油分含有水の処理装置1の動作及び油分含有水の処理方法の一例を説明する。
本実施形態の処理対象である油分含有水中の油分は、油分含有水とn−ヘキサンとを混合することによりn−ヘキサン側に抽出される物質(n−ヘキサン抽出物質)であり、例えば、地下資源由来のもの、動植物由来のもの、合成法により得られた油脂類等が挙げられる。地下資源由来の油分は、例えば、石油、機械油、切削油等の鉱物油等が挙げられる。そして、本実施形態の油分含有水の処理装置1及び処理方法は、特に鉱物油含有水の処理に対して好適であり、鉱物油含有水としては、例えば、石油等の鉱物油を水で洗浄した時に発生する含油廃液、油等を採掘した際に発生する資源随伴水等があげられる。
本実施形態では、油分含有水を反応槽10に導入する前に、水と油の比重の違いを利用した油水分離槽、オイルトラップ等の油水分離処理を実施する等として、油分含有水のうち既に水と分離している油分を除去してもよい。なお、エマルジョン状の油分が含まれる油分含有水において通常の油水分離を行っても、エマルジョン状の油分を除去することは困難である。
そして、本実施形態では、エマルジョン状の油分等を含む油分含有水を原水流入ライン16から反応槽10に導入する。そして、アルカリ溶液タンク22からアルカリ溶液添加ライン24を通して、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液を反応槽10に添加する。そして、撹拌機14を稼働させ、反応槽10において、油分含有水とフェノール樹脂を含むアルカリ溶液とを混合する。後述するが、必要に応じてpH調整剤タンク30からpH調整剤添加ライン32を通して、pH調整剤を反応槽10に添加し、反応槽10内のpHを調整する。そして、反応槽10において、混合液を所定時間撹拌した後、無機凝集剤タンク26から無機凝集剤添加ライン28を通して、無機凝集剤を反応槽10に添加する。また、必要に応じて、pH調整剤を添加し、高分子凝集剤タンク34から高分子凝集剤添加ライン36を通して、高分子凝集剤を反応槽10に添加する。撹拌機14を停止後、反応槽10内では、油分を含む不溶化物が、所定時間の間に自然沈降して、反応槽10内の底部に堆積する。反応槽10内の底部に堆積した油分を含む不溶化物を汚泥として、汚泥排出ライン20から排出し、油分が除去された水を処理水として、処理水排出ライン18から排出する。また、油分を含む不溶化物が浮上しやすい場合は、自然浮上または加圧水を注入して浮上させて固液分離することもできる。なお、処理水は必要に応じてpH調整剤を添加、または他の排水と混合して、pHを中和して放流する。
ここで、本実施形態のフェノール樹脂を用いた油分除去のメカニズムは明らかではないが、以下のメカニズムが考えられる。反応槽10内において、アルカリ条件下(例えば8以上)でフェノール樹脂を含むアルカリ溶液と油分含有水とが混合されると、アルカリ状態で溶解しているフェノール樹脂が油分(例えばエマルジョン状の油分)と結合し、不溶化すると考えられる。そして、pH調整や凝集剤の添加によって、フェノール樹脂の不溶化が促進されると共に油分の不溶化も促進され、固液分離により油分を含む不溶化物が除去されると考えられる。一方、酸性から中性条件下(例えば3〜8未満)でフェノール樹脂を含むアルカリ溶液と油分含有水とが混合されると、アルカリ状態で溶解していたフェノール樹脂が不溶化するが、その不溶化の過程で油分も一緒に不溶化するか、または不溶化したフェノール樹脂が、凝集剤等を添加して固液分離される際に、油分を巻き込んで油分を含む不溶化物として除去されると考えられる。
本実施形態では、アルカリ条件下でフェノール樹脂を含むアルカリ溶液と油分含有水とを混合した方が、酸性から中性条件下で混合した場合と比較して、油分をより多く不溶化させて固液分離することができる点で好ましい。本実施形態のアルカリ条件とは、pH8以上、好ましくは9以上、より好ましくは9.5以上である。アルカリ条件で混合する場合には、その後の固液分離処理において、具体的には無機凝集剤を添加する際において、混合液のpHを7〜8に調整することが好ましい。無機凝集剤を添加する際の混合液のpHを7〜8の範囲に調整することで、例えば、フェノール樹脂の不溶化が促進されることに伴い油分の不溶化も促進されて、無機凝集剤による凝集性が向上するため、油分の除去率も向上する。
本実施形態では、前述したように酸性から中性条件下でフェノール樹脂を含むアルカリ溶液と油分含有水とを混合してもよいが、そのpHは、5〜8未満の範囲が好ましい。
上記のようなpH調整は、pH調整装置により行われる。例えば、pH計12によって、油分含有水とフェノール樹脂を含むアルカリ溶液との混合液のpHを計測し、pH値が酸性から中性を示す場合には、pH調整剤タンク30からpH調整剤添加ライン32を通して、アルカリ剤を反応槽10に添加し、混合液をアルカリ性に調整する。また、例えば、固液分離の際に、混合液のpHがアルカリ性であれば、pH調整剤タンク30からpH調整剤添加ライン32を通して、酸剤を反応槽10に添加し、混合液を中性付近(例えば7〜8)に調整する。
フェノール樹脂を含むアルカリ溶液の添加量は、フェノール樹脂の含有量、油分含有水中のTOC濃度又はCOD濃度等により適宜設定されればよいが、例えば、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液(フェノール樹脂10〜30%含有)の添加量は、油分含有水中のTOC濃度又はCOD濃度の0.5倍以上が好ましく、1倍以上が好ましい。
反応槽10内でフェノール樹脂を含むアルカリ溶液と油分含有水との混合時間は、適宜設定されるものであるが、例えば、5分〜4時間の範囲が好ましく、10分から1時間の範囲がより好ましい。
図1に示すバッチ式の反応槽10で固液分離処理を行う場合には、前述したように、反応槽10に無機凝集剤、必要に応じて高分子凝集剤を添加して、油分を含む不溶化物を凝集沈殿処理することが好ましい。無機凝集剤を添加する際には、油分除去の点から、反応槽10にpH調整剤を添加し、混合液のpHを7〜8に調整することが好ましい。また、高分子凝集剤を添加する際には、反応槽10にpH調整剤を添加し、混合液のpHを7〜8に調整することが好ましい。
無機凝集剤の添加量は、油分含有水中のTOC濃度又はCOD濃度等により適宜設定されればよいが、好ましくは100mg/L、より好ましくは500mg/L以上となるように反応槽10内に添加される。また、高分子凝集剤の添加量は、油分含有水中のTOC濃度又はCOD濃度等により適宜設定されればよいが、好ましくは1mg/L以上、より好ましくは5mg/L以上となるように反応槽10内に添加される。
本実施形態の処理において、処理対象とされる油分含有水中の油分濃度は、特に制限されるものではないが、n−ヘキサン抽出物質濃度で30mg/L以上、CODMn濃度で50〜20,000mg/L、又はTOC濃度で50〜20,000mg/Lの範囲である水に対して、特に効果的である。
また、本実施形態の処理は、界面活性剤が含まれていない油分含有水に対してより効率的な処理が可能であるが、界面活性剤が含まれている油分含有水に対しても、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液と混合することによって、油分及び界面活性剤を不溶化させ除去することができる。好ましくは界面活性剤濃度/油分濃度が0.6以上の油分含有水、より好ましくは0.6〜1の範囲の油分含有水に対してより効率的な処理が可能である。但し、界面活性剤濃度/油分濃度が0.1〜0.3の範囲の油分含有水に対する処理は、界面活性剤が含まれていない油分含有水又は界面活性剤濃度/油分濃度が0.6以上の油分含有水に対する処理と比較して、油分の除去率が低下する場合がある。また、本実施形態では、油分含有水に界面活性剤を添加し、アルカリ溶液と混合してもよいし、油分含有水とアルカリ溶液とを混合しながら界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤は、界面活性剤濃度/油分濃度が0.6以上となるように油分含有水に添加することが好ましく、0.6〜1の範囲となるように油分含有水に添加することがより好ましい。
前述の固液分離処理により得られた処理水に、過酸化水素及び鉄化合物を添加して、処理水中に残存する油分、COD等を酸化処理(フェントン酸化処理)することが好ましい。これにより、最終的に得られる処理水の水質がさらに向上する。特に、油分含有水中の油分が非常に高濃度(例えば、1,000〜20,000mg/L)の場合に、上記フェントン酸化処理を実行することが好ましい。鉄化合物としては、硫酸鉄、塩化鉄の他にクエン酸鉄、EDTA鉄、鉄粉等のフェントン酸化処理で使用可能な鉄化合物が使用される。また、過酸化水素と鉄の添加比は、過酸化水素が多いことが望ましいが、多すぎても酸化剤同士が無効に消費してしまうため、好ましくは1:1〜5:1の範囲、より好ましくは1:1〜2:1の範囲である。
フェントン酸化処理では、固液分離処理により得られた処理水のpHが、ヒドロキシラジカルを効率的に生成する観点等から、酸性側に調整されることが好ましく、2.5〜4.0の範囲に調整されることがより好ましい。
図2は、本実施形態に係る油分含有水の処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。図2に示す油分含有水の処理装置2において、図1に示す油分含有水の処理装置1と同様の構成については同一の符号を付している。図2に示す油分含有水の処理装置2は、連続通水式処理装置であり、フェノール樹脂溶液添加装置、無機凝集剤添加手段としての無機凝集剤添加装置、pH調整剤添加手段としてのpH調整剤添加装置、高分子凝集剤の添加手段としての高分子凝集剤添加装置、反応槽38、pH調整槽40、凝集反応槽42、沈殿槽44とを備える。
図2に示す反応槽38は、反応槽38内のpHを検出するpH計12a、反応槽38内の溶液を撹拌する撹拌機14aを備えている。また、図2に示す反応槽38は、油分含有水とフェノール樹脂を含むアルカリ溶液とを混合するための混合処理手段としての機能を備えている。反応槽38の原水入口には、原水流入ライン16が接続されている。
フェノール樹脂溶液添加装置は、図2に示すようにフェノール樹脂を含むアルカリ溶液を収容するアルカリ溶液タンク22、反応槽38にフェノール樹脂を含むアルカリ溶液を添加するアルカリ溶液添加ライン24、アルカリ溶液タンク22からアルカリ溶液添加ライン24にフェノール樹脂を含むアルカリ溶液を送液するポンプ(不図示)等を備えている。アルカリ溶液添加ライン24の一端は、アルカリ溶液タンク22に接続され、他端は反応槽38に接続されている。なお、アルカリ溶液添加ライン24の他端は、原水流入ライン16に接続されてもよい。
無機凝集剤添加装置は、図2に示すように、無機凝集剤を収容する無機凝集剤タンク26、反応槽38に無機凝集剤を添加する無機凝集剤添加ライン28、無機凝集剤タンク26から無機凝集剤添加ライン28に無機凝集剤を送液するポンプ(不図示)等を備えている。無機凝集剤添加ライン28の一端は、無機凝集剤タンク26に接続され、他端は反応槽38に接続されている。
図2に示すように、反応槽38とpH調整槽40との間は排出液ライン46aで接続されている。図2に示すpH調整槽40は、pH調整槽40内のpHを検出するpH計12b、pH調整槽40内の溶液を撹拌する撹拌機14bを備えている。
pH調整装置は、図2に示すように、pH調整剤を収容するpH調整剤タンク30、pH調整槽40にpH調整剤を添加するpH調整剤添加ライン32、pH調整剤タンク30からpH調整剤添加ライン32にpH調整剤を送液するポンプ(不図示)等を備えている。pH調整剤添加ライン32の一端は、pH調整剤タンク30に接続され、他端はpH調整槽40に接続されている。
図2に示すように、pH調整槽40の排水出口と凝集反応槽42の排水出口とが接続されており、pH調整槽40でpH調整された溶液が凝集反応槽42に導入されるようになっている。図2に示す凝集反応槽42は、凝集反応槽42内の溶液を撹拌する撹拌機14cを備えている。
高分子凝集剤添加装置は、図2に示すように、高分子凝集剤を収容する高分子凝集剤タンク34、凝集反応槽42に高分子凝集剤を添加する高分子凝集剤添加ライン36、高分子凝集剤タンク34から高分子凝集剤を送液するポンプ(不図示)等を備えている。高分子凝集剤添加ライン36の一端は、高分子凝集剤タンク34に接続され、他端は凝集反応槽42に接続されている。
図2に示す沈殿槽44は、混合液から油分を含む不溶化物を固液分離するための固液分離手段としての機能を備えている。図2に示すように、凝集反応槽42と沈殿槽44との間は排出液ライン46bで接続され、沈殿槽44の処理水排出口には処理水排出ライン18が接続され、沈殿槽44の汚泥排出口には汚泥排出ライン20が接続されている。固液分離手段としては、混合液から油分を含む不溶化物を固液分離することができるものであれば図2に示す沈殿槽44に限定されるものではなく、例えば、自然浮上分離装置、加圧浮上分離装置、膜分離装置(中空糸膜(MF、UF)、平膜(MF、UF)、セラミック製膜等)等が挙げられる。
次に、図2に示す油分含有水の処理装置2の動作及び油分含有水の処理方法の一例を説明する。
本実施形態では、油分含有水を反応槽38に導入する前に、予め水と油の比重の違いを利用した油水分離槽、オイルトラップ等の油水分離処理を実施する等として、油分含有水のうち既に水と分離している油分を除去してもよい。そして、通常の油水分離では取り除くことが困難なエマルジョン状の油分を含む油分含有水を原水流入ライン16から反応槽38に導入する。そして、アルカリ溶液タンク22からアルカリ溶液添加ライン24を通して、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液を反応槽38に添加する。そして、撹拌機14aを稼働させ、反応槽38において、油分含有水とフェノール樹脂を含むアルカリ溶液とを混合する。前述したように、反応槽38にpH調整剤を添加してアルカリ条件として、油分含有水とフェノール樹脂を含むアルカリ溶液とを混合することが好ましい。反応槽38において、混合液を所定時間撹拌した後、無機凝集剤タンク26から無機凝集剤添加ライン28を通して、無機凝集剤を反応槽38に添加し、所定時間撹拌する。また、無機凝集剤を添加する際には、油分の不溶化を促進させる等の点から、混合液のpHを7〜8に調整することが好ましい。また、無機凝集剤の添加により、油分を含む不溶化物の凝集が進行し、フロック化する。
次に、排出液ライン46aを通して、無機凝集剤が添加された混合液をpH調整槽40に導入する。例えば、pH調整槽40に導入された混合液のpHが8以下であれば、pH調整剤タンク30からpH調整剤添加ライン32を通して、pH調整剤を反応槽38に添加し、混合液のpHを9〜11に調整することが好ましい。
pH調整槽40内の混合液を凝集反応槽42に導入し、高分子凝集剤タンク34から高分子凝集剤添加ライン36を通して、高分子凝集剤を凝集反応槽42に添加し、所定時間撹拌する。次に、排出液ライン46bを通して、高分子凝集剤が添加された混合液を沈殿槽44に導入する。沈殿槽44内では、油分を含む不溶化物が、所定時間の間に自然沈降して、沈殿槽44内の底部に堆積する。沈殿槽44内の底部に堆積した油分を含む不溶化物を汚泥として、汚泥排出ライン20から排出し、油分が除去された水を処理水として、処理水排出ライン18から排出する。また、油を含む不溶化物が浮上しやすい場合は、自然浮上または加圧水を注入して浮上させ、固液分離することもできる。また、前述したように、処理水に過酸化水素及び鉄化合物を添加して、処理水中に残存する油分またはCODをフェントン酸化処理してもよい。なお、最終的に得られた処理水は必要に応じてpH調整剤を添加、または他の排水と混合して、pHを中和して放流する。
図2に示す連続通水式の装置においても、図1に示すバッチ式の装置と同様に、油分含有水とフェノール樹脂を含むアルカリ溶液を混合することで、油分を不溶化させることが可能となるため、固液分離処理によって、油分を効率的に取り除くことができる。なお、図2に示す連続通水式の装置における処理条件は、図1に示すバッチ式の装置で説明した処理条件と同様である。
以上のように、本実施形態の処理方法及び装置によって、油分含有水中の油分、特にエマルジョン状の油分を効率よく低減することができるため、後段の処理設備を低減又は削減することが可能となる。また、本実施形態の処理方法及び装置は、油を含有する資源採掘水(資源随伴水)の回収再利用にも好適である。今まで、資源採掘水をボイラー用水として再利用していた時に、ボイラー設備等での有機物スケーリングが問題となっていたが、資源採掘水を本実施形態の処理方法で処理した水をボイラー用水として使用することで、ボイラー設備等での有機物スケーリングを防止することが可能となる。
以下、実施例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
鉱物油と界面活性剤を含有する原水の処理を以下のように行った。該原水の性状を表1に示す。
Figure 0006419440
まず、表1に示す性状の原水300mLに、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液(オルガフィックス DN−1、オルガノ社製)を16000mg/Lとなるように添加した。フェノール樹脂を含むアルカリ溶液と原水とを撹拌速度150rpmで10分間撹拌混合した。混合時の混合液のpHを9.5〜10.5に調整した。次に、混合液に、無機凝集剤として35%塩化第二鉄を5000mg/Lとなるように添加した。また、消石灰を添加してpH7に調整した後、撹拌速度150rpmで10分間撹拌した。次に、高分子凝集剤(オルフロック M−4315)を10mg/Lとなるように添加し、撹拌速度150rpmで1分間、40rpmで5分間撹拌した。この溶液を、ろ紙5Aでろ過し、処理水を得た。
(実施例2)
実施例1で得た処理水300mLに硫酸を添加して、pH3に調整した後、FeSO・7HO粉末を5000mg/Lになるように添加し、また、30%過酸化水素を7500mg/Lになるようにシリンジポンプで連続添加(30分間)した。この溶液を撹拌速度150rpmで60分間撹拌した。次に、消石灰を添加して、溶液のpHを10に調整し、撹拌速度150rpmで10分間撹拌し、高分子凝集剤(オルフロック M−4315)を10mg/Lとなるように添加し、撹拌速度150rpmで1分間、40rpmで5分間撹拌した。この溶液を、ろ紙5Aでろ過し、処理水を得た。
(比較例1)
表1に示す性状の原水300mLに、無機凝集剤として35%塩化第二鉄を5000mg/Lとなるように添加した。また、消石灰を添加してpH7に調整した後、撹拌速度150rpmで10分間撹拌した。次に、高分子凝集剤(オルフロック M−4315)を10mg/Lとなるように添加し、撹拌速度150rpmで1分間、40rpmで5分間撹拌した。この溶液を、ろ紙5Aでろ過し、処理水を得た。
(比較例2)
表1に示す性状の原水300mLに、硫酸を添加して、pH3に調整した後、FeSO・7HO粉末を5000mg/Lになるように添加し、また、30%過酸化水素を7500mg/Lになるようにシリンジポンプで連続添加(30分間)した。この溶液を撹拌速度150rpmで60分間撹拌した。次に、消石灰を添加して、溶液のpHを10に調整し、撹拌速度150rpmで10分間撹拌し、高分子凝集剤(オルフロック M−4315)を10mg/Lとなるように添加し、撹拌速度150rpmで1分間、40rpmで5分間撹拌した。この溶液を、ろ紙5Aでろ過し、処理水を得た。
(比較例3)
表1に示す性状の原水をUF膜(分画分子量50000Da)モジュールに通水し、操作圧0.2MPa、デッドエンドろ過で処理水を得た。
実施例1〜2及び比較例1〜3の処理水のTOC濃度、COD濃度、n−ヘキサン抽出物質濃度を測定した。また、実施例1〜2及び比較例1〜3の処理水の油臭の有無を評価した。その結果を表2にまとめた。
Figure 0006419440
原水にフェノール樹脂を含むアルカリ溶液を添加して処理した実施例1の処理水のTOC濃度及びCOD濃度は、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液を添加しないで処理した比較例1の処理水のTOC濃度及びCOD濃度と比べて、約1/10以下と著しく低い結果であった。また、実施例1の処理水は油臭がなく、n−ヘキサン抽出物質濃度は5mg/L未満であったのに対し、比較例1の処理水は油臭があり、n−ヘキサン抽出物質濃度は1960mg/Lであった。さらに、実施例1により得られた処理水にフェントン酸化処理を実施した実施例2の処理水は、TOC濃度及びCOD濃度共に100mg/L以下となり海域に放流できるレベルまで処理できる結果を示した。また、原水にフェントン単独処理を実施した比較例2では、TOC濃度及びCOD濃度は低下したが(海域に放流できるレベルではない)、油臭も残存し、処理が不十分であった。また、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液を添加して処理する実施例1は、フェントン単独処理を実施した比較例2と比べて、処理時間が短くすることができる上に、処理水質が良好である。また、原水をUF膜に通水した比較例3の処理水のTOC濃度及びCOD濃度は、原水のTOC濃度及びCOD濃度に対して50%程度しか低下しなかった。また、比較例3の処理水は、油臭も残存し、処理が不十分であった。以上の結果から、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液を添加して、固液分離を行った実施例1、2は、従来行われていた油処理方法である比較例1〜3と比較して、油分を効率的に処理することができることを確認した。
(実施例3)
鉱物油と界面活性剤を含有する原水の処理を以下のように行った。該原水の性状を表3に示す。
Figure 0006419440
まず、表1に示す性状の原水300mLに、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液(オルガフィック DN−1、オルガノ社製)を8000〜18000mg/Lとなるように添加した。フェノール樹脂を含むアルカリ溶液と原水とを撹拌速度150rpmで10分間撹拌混合した。混合時の混合液のpHを9.5〜10.5に調整した。次に、混合液に、無機凝集剤として35%塩化第二鉄を3000mg/L又は5000mg/Lとなるように添加した。また、消石灰を添加してpH7に調整した後、撹拌速度150rpmで10分間撹拌した。次に、高分子凝集剤(オルフロック M−4315)を10mg/Lとなるように添加し、撹拌速度150rpmで1分間、40rpmで5分間撹拌した。この溶液を、ろ紙5Aでろ過し、処理水を得た。
実施例3の処理水のTOC濃度を測定し、また、処理水外観を目視により観察し、以下の基準で評価した。その結果を表4にまとめた。
(処理水外観の評価)
◎:処理水は無色透明であった。
○:処理水は若干白みを帯びているが、十分な透明度を示していた。
△:処理水は白色であるが、若干の透明度はあった。
×:処理水は白濁しており、透明度はなかった。
Figure 0006419440
フェノール樹脂を含むアルカリ溶液の添加量を原水TOC濃度の1倍以上とすることにより、原水TOC濃度の1倍未満の添加量と比べて、処理水のTOC濃度をより低下させることができ、処理水外観もより透明であった。
(実施例4)
鉱物油と界面活性剤を含有する原水の処理を以下のように行った。該原水の性状を表5に示す。また、実施例4では、界面活性剤の濃度/鉱物油の濃度を1、0.6、0.3、0(界面活性剤なし)に変えた4つの原水の処理を行った。
Figure 0006419440
まず、表1に示す性状で、界面活性と鉱物油の濃度比率を変えた4つの原水300mLに、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液(オルガフィックス DN−1、オルガノ社製)を16000mg/Lとなるように添加した。フェノール樹脂を含むアルカリ溶液と原水とを撹拌速度150rpmで10分間撹拌混合した。混合時の混合液のpHを9.5〜10.5に調整した。次に、混合液に、無機凝集剤として35%塩化第二鉄を5000mg/Lとなるように添加した。また、消石灰を添加してpH7に調整した後、撹拌速度150rpmで10分間撹拌した。次に、高分子凝集剤(オルフロック M−4315)を10mg/Lとなるように添加し、撹拌速度150rpmで1分間、40rpmで5分間撹拌した。この溶液を、ろ紙5Aでろ過し、処理水を得た。
実施例4の処理水のTOC濃度、CODMn濃度を測定した。また、実施例4の処理水の油臭及び着色の有無を評価した。その結果を表6にまとめた。
Figure 0006419440
フェノール樹脂を含むアルカリ溶液を用いた油分含有水処理の詳細なメカニズムは不明だが、界面活性剤が存在しない油分含有水とフェノール樹脂を含むアルカリ溶液とを混合した場合、油分含有水中の油分濃度に対して0.6倍以上の濃度の界面活性剤を含む油分含有水とフェノール樹脂を含むアルカリ溶液とを混合した場合、処理水の油臭もほとんどなく、処理水の着色もなかったため(透明であったため)、より効率的に油分を除去することができたと言える。
1,2 油分含有水の処理装置、10,38 反応槽、12,12a,12b pH計、14,14a,14b,14c 撹拌機、16 原水流入ライン、18 処理水排出ライン、20 汚泥排出ライン、22 アルカリ溶液タンク、24 アルカリ溶液添加ライン、26 無機凝集剤タンク、28 無機凝集剤添加ライン、30 pH調整剤タンク、32 pH調整剤添加ライン、34 高分子凝集剤タンク、36 高分子凝集剤添加ライン、40 pH調整槽、42 凝集反応槽、44 沈殿槽、46a,46b 排出液ライン。

Claims (2)

  1. 油分含有水と、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液と、を混合し、油分を含む不溶化物を生成する混合処理手段と、
    前記油分含有水と前記アルカリ溶液とを含む混合液から前記油分を含む不溶化物を固液分離する固液分離手段と、を含む油分含有水の処理装置であって
    前記油分含有水には、前記油分含有水中の油分濃度に対して0.6倍以上の濃度を有する界面活性剤が含まれ、
    前記混合処理手段による前記油分含有水と前記アルカリ溶液との混合及び前記油分を含む不溶化物の生成は、pH9以上で行われ
    前記油分含有水の処理装置は、更に、前記固液分離手段により得られた処理水に、過酸化水素及び鉄化合物を添加して、酸化処理を行う酸化処理手段を備えることを特徴とする油分含有水の処理装置。
  2. 油分含有水と、フェノール樹脂を含むアルカリ溶液と、を混合し、油分を含む不溶化物を生成する混合処理工程と、
    前記油分含有水と前記アルカリ溶液とを含む混合液から前記油分を含む不溶化物を固液分離する固液分離工程と、を含む油分含有水の処理方法であって
    前記油分含有水には、前記油分含有水中の油分濃度に対して、0.6倍以上の濃度を有する界面活性剤が含まれ、
    前記混合処理工程では、pH9以上で前記油分含有水と前記アルカリ溶液との混合及び前記油分を含む不溶化物の生成を行い、
    前記油分含有水の処理方法は、更に、前記固液分離工程により得られた処理水に過酸化水素及び鉄化合物を添加して、酸化処理を行う酸化処理工程を備えることを特徴とする油分含有水の処理方法。
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