JP6417556B2 - 配線形成方法及びエッチング液 - Google Patents

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Description

本発明は、配線形成方法と、これに用いるエッチング液に関する。
電子機器に用いられているタッチパネル式の表示装置等は、表示エリアと、該表示エリアの周囲に設けられた額縁エリアとを有する。前記額縁エリアには、タッチ位置を検出する回路に接続するために表示エリアから引き出された複数の配線が形成されている。
前記額縁エリアの配線を形成する方法としては、例えば下記特許文献1に開示されているように、金属酸化物を含む電極層の上面に銀ペーストを塗布して配線を形成する方法がある。しかし、近年、スマートフォンやタブレット端末等のように小型であって高性能が要求される端末の表示装置に対応するために、配線材料の抵抗値を低くすることが要求されている。そこで、銀ペーストよりも低抵抗である銅を配線材料として用いることが検討されている。
銅を配線材料として用いて前記額縁エリアの配線を形成する方法としては、金属酸化物を含む電極層上に厚みが数十nm〜1μm程度の銅層を形成し、前記銅層のパターニングと前記電極層のパターニングを順次行う方法が検討されている。この方法は、まず、銅を溶解するエッチング液を用いて電極層上の銅層をエッチングして銅配線パターンを形成した後、銅を溶解せずに金属酸化物を溶解するエッチング液を用いて銅配線パターン間に露出する電極層(金属酸化物層)をエッチングして、パターン化された電極層及び銅配線パターンを含む積層配線パターンを形成する方法である。
しかしながら、前記の方法では、銅層のエッチングに用いるエッチング液と、電極層のエッチングに用いるエッチング液の2種類のエッチング液を管理しなければならない上、エッチング工程を2回に分ける必要があるため、生産性の向上が困難となっていた。
他方、金属酸化物を含む電極層上に銅層を形成し、銅及び金属酸化物の双方をエッチングできるエッチング液を用いて、銅配線パターンの形成と、当該銅配線パターン間に露出する金属酸化物のエッチングを同じエッチング槽内で行う方法(以下、「一括エッチング」ともいう)も検討されている。一括エッチングを採用する場合は、銅配線パターンの形成と、金属酸化物のエッチングを同じエッチング液で行うため、液管理が容易となる上、同じエッチング槽内で行うため、生産性が向上する。
特開2008−77332号公報
しかし、額縁エリアの配線は細線化が進んでいるため、配線を形成する際、銅配線パターンの側面の銅が除去されることによって配線幅が狭くなる現象(以下、「サイドエッチング」ともいう)の問題がより顕在化するようになっている。特に、前記一括エッチングを採用する場合、銅配線パターン間の金属酸化物をエッチングするためには強酸を用いる必要があるため、銅配線パターンのサイドエッチングが起こりやすく、銅配線の高抵抗化や断線等による不具合が生じるおそれがある。
本発明は、前記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、銅配線パターンのサイドエッチングを抑制できる配線形成方法と、これに用いるエッチング液を提供する。
本発明者は、厚み1.5μm以下の銅層をエッチングして銅配線パターンを形成する際に、エッチング液の温度を当該エッチング液が濁り始める温度付近に設定することにより、銅配線パターンのサイドエッチングを抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の配線形成方法では、基材上に銅層が積層された積層板の前記銅層の一部にエッチング液を接触させて、前記銅層の一部をエッチングすることにより銅配線パターンを形成する。前記銅層は、厚みが1.5μm以下である。前記エッチング液は、第二銅イオン0.1〜3重量%と、ハロゲン化物イオン0.1〜30重量%と、ポリアルキレングリコール0.05〜20重量%とを含む酸性水溶液からなる。本発明の配線形成方法では、前記エッチング液が濁り始める温度をT℃としたときに、前記銅層をエッチングする際の前記エッチング液の温度を(T−10)℃以上に設定する。
本発明の配線形成方法は、基材と銅層との間に介在する金属酸化物層を更に含む積層板からの配線パターンの形成にも適用できる。この実施形態では、前述の方法で前記銅配線パターンを形成した後、前記金属酸化物層の前記銅配線パターンが積層されていない部分に前記エッチング液を接触させる。これにより、前記部分の金属酸化物層がエッチングされるため、パターン化された金属酸化物層及び前記銅配線パターンを含む積層配線パターンを形成することができる。なお、前記金属酸化物層は、亜鉛、スズ、アルミニウム、インジウム及びガリウムからなる群から選ばれる一種以上の金属の酸化物を含む。
本発明のエッチング液は、上記本発明の配線形成方法に使用されるエッチング液であって、第二銅イオン0.1〜3重量%と、ハロゲン化物イオン0.1〜30重量%と、ポリアルキレングリコール0.05〜20重量%とを含む酸性水溶液からなる。
なお、本発明における「銅層」は、銅のみからなる層であってもよく、銅とその他の金属とを含む銅合金からなる層であってもよい。また、本発明において「銅」は、銅又は銅合金を指す。
本発明によれば、銅配線パターンのサイドエッチングを抑制できる配線形成方法と、これに用いるエッチング液を提供できる。
(a)〜(c)は、本発明の配線形成方法の一実施形態を模式的に示す工程別断面図である。 本発明の配線形成方法に使用できるエッチング液が入った比色管を上方から見た写真であり、左側の比色管(A)は当該エッチング液が濁り始める前の状態を示し、右側の比色管(B)は当該エッチング液が濁り始める状態を示す。
本発明の配線形成方法について図1(a)〜(c)を参照しながら説明する。図1(a)〜(c)は、本発明の配線形成方法の一実施形態を模式的に示す工程別断面図である。
まず、図1(a)に示すように、基材1と、基材1上に順次形成された金属酸化物層2、銅層3及びキャップメタル層4とを含む積層板100を用意し、この積層板100のキャップメタル層4上にレジストパターン5を形成する。レジストパターン5は、通常、ライン(L)/スペース(S)=1μm/1μm〜100μm/100μm程度のパターンに形成される。なお、積層板は銅層上にキャップメタル層を有していないものでもよい。銅層上にキャップメタル層が形成されていない場合、銅層上にレジストパターンが形成される。
基材1は、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)等の樹脂基材や、ガラス基材等が使用できる。金属酸化物層2は、亜鉛、スズ、アルミニウム、インジウム及びガリウムからなる群から選ばれる一種以上の金属の酸化物を含む層であり、基材1上に直接、又はSiO等からなるアンダーコート層等を介して設けられる。金属酸化物層2を基材1上に設ける方法は、例えば、真空蒸着、スパッタリング等公知の方法を採用することができる。金属酸化物層2の好ましい厚みは、5〜200nm程度である。
金属酸化物層2を構成する金属酸化物は、単一の金属酸化物であっても複合金属酸化物であってもよい。例えば、ZnO、SnO、Al、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、あるいはZnOに異種金属をドープした複合金属酸化物等が挙げられる。前記ZnOに異種金属をドープした複合金属酸化物としては、アルミニウムをドープしたAZOや、ガリウムをドープしたGZO等が挙げられる。中でも、亜鉛、スズ及びアルミニウムからなる群から選ばれる一種以上の金属の酸化物がパターン形成性の観点から好ましく、ITO、IZO、AZO及びGZOから選ばれる一種以上の金属酸化物がより好ましい。
前記金属酸化物は、非晶質又は結晶質のいずれの金属酸化物であってもよいが、結晶質である場合には、導電性及び耐久性が向上するため好ましい。金属酸化物が結晶質である場合は、従来のエッチング液では、金属酸化物よりも銅の方がエッチングされ易いので、金属酸化物をエッチングする際に銅配線パターン7(図1(b)参照)のサイドエッチングを抑制するのが困難であった。本実施形態の配線形成方法によれば、金属酸化物が結晶質であっても銅配線パターン7のサイドエッチングを抑制できる。
なお、金属酸化物が結晶質であるかどうかは、例えば、電界放出型透過電子顕微鏡(FE−TEM)によって金属酸化物の表面を観察することで、判別可能である。金属酸化物が結晶質である場合には、例えば、多角形又は長円形状の結晶粒として観察されうる。本発明において、結晶質の金属酸化物とは、前記電界放出型透過電子顕微鏡(FE−TEM)により金属酸化物の表面を観察した場合に、前記結晶粒が占める面積割合が50%を超えるものをいい、前記結晶粒が占める面積割合が70%から100%である金属酸化物が好ましい。
銅層3は、金属酸化物層2上に、例えば、真空蒸着、スパッタリング等の公知の方法によって形成することができる。銅配線パターン7のサイドエッチングを抑制する観点から、銅層3の厚みは1.5μm以下であり、1.0μm以下であることが好ましく、0.8μm以下であることがより好ましく、0.5μm以下であることがさらに好ましい。また、銅配線の高抵抗化を抑制する観点から、銅層3の厚みは0.01μm以上であることが好ましい。タッチパネル式の表示装置の額縁エリアの配線は、プリント配線基板等の配線に比べると、回路を流れる電流が小さいため、銅層3の厚みが上記のように小さい場合でも十分に機能し得る。
銅層3の防錆等のために、必要に応じて銅層3上にキャップメタル層4が設けられる。キャップメタル層4の材質としては、例えば、アルミニウム、チタン、クロム、コバルト、ニッケル、亜鉛、モリブデン、銀、及びこれらの金属と銅との合金等が挙げられる。但し、銅層3が銅合金からなる場合には、キャップメタル層4は、銅層3の材質とは相違する銅合金、又は銅以外の金属からなることが好ましい。中でも、銅層3の防錆性の観点、及びパターン形成性の観点から、ニッケル、モリブデン、及びこれらの金属と銅との合金から選ばれる一種以上が好ましい。特に、ニッケル/銅の重量比率が30/70〜70/30のニッケル−銅合金が好ましい。
キャップメタル層4は、単層からなるものでも、複数層からなるものでもよい。キャップメタル層4の厚みは好ましくは5〜200nm程度である。キャップメタル層4の形成方法としては、例えば、真空蒸着、スパッタリング等の公知の方法が挙げられる。
次に、銅層3に後述するエッチング液(以下、単に「本エッチング液」とする)を後述する条件で接触させて、図1(b)に示す銅配線パターン7を形成する。更に、金属酸化物層2の銅配線パターン7が積層されていない箇所(図1(b)の露出部分8)に本エッチング液を後述する条件で接触させて、図1(c)に示す金属酸化物配線パターン9を形成することによって、金属酸化物配線パターン9、及び銅配線パターン7を含む積層配線パターン10を得る。銅層3上にキャップメタル層4が形成されている場合は、銅層3に本エッチング液を接触させる前に、キャップメタル層4に本エッチング液を接触させて、図1(b)に示すキャップメタル配線パターン6を形成する。この場合、積層配線パターン10は、図1(c)に示すように、銅配線パターン7上にキャップメタル配線パターン6を有する。本実施形態では、積層板100表面のレジストパターン5が積層されていない領域に、本エッチング液を接触させることにより、所定形状の積層配線パターン10が得られる。
本実施形態によれば、銅配線パターン7のサイドエッチングを抑制できると共に、銅配線パターン7を形成する際のキャップメタル配線パターン6のサイドエッチングも抑制できる。また、金属酸化物配線パターン9を形成する際のキャップメタル配線パターン6及び銅配線パターン7のサイドエッチングも抑制できる。これにより、キャップメタル配線パターン6のライン幅W1及び銅配線パターン7のライン幅W2の細りを抑制できる。
なお、銅層3とは相違する材質からなるキャップメタル層4が形成されている場合には、従来の方法で銅層3や金属酸化物層2をエッチングすると、ガルバニック腐食によって銅配線パターン7のサイドエッチングが進行するおそれがあった。しかし、本実施形態の配線形成方法によれば、銅層3上に異種金属であるキャップメタル層4が形成されている場合でも、銅配線パターン7のサイドエッチングを抑制できる。
本実施形態では、積層板100表面のレジストパターン5が積層されていない領域に、本エッチング液を接触させることにより、キャップメタル層4がエッチングされてキャップメタル配線パターン6が形成され、キャップメタル層4のエッチングにより形成された銅層3の露出部分に本エッチング液が接触して銅層3がエッチングされ、銅配線パターン7が形成される。更に、銅層3のエッチングにより形成された金属酸化物層2の露出部分8に本エッチング液が接触して金属酸化物層2がエッチングされ、金属酸化物配線パターン9が形成される。本エッチング液は、銅及び金属酸化物の両方に対してエッチング性を有する。そのため、銅層3がエッチングされて銅配線パターン7が形成された後、引き続いて金属酸化物層2がエッチングされてもよい。すなわち、本実施形態では、銅層3への本エッチング液の接触と、金属酸化物層2への本エッチング液の接触とを、一連の工程として実施できる。
なお、本実施形態において、キャップメタル層4のエッチング処理と銅層3のエッチング処理と金属酸化物層2のエッチング処理は、同じエッチング槽で行ってもよいし、それぞれ別のエッチング槽で行ってもよい。キャップメタル層4、銅層3、及び金属酸化物層2を同じエッチング槽で処理すると、エッチングの工程数を削減できる上に、エッチング液の管理が簡素化されるので好ましい。
キャップメタル層4のエッチングと銅層3のエッチングと金属酸化物層2のエッチングを、それぞれ別のエッチング槽で処理する場合、それぞれのエッチング槽で使用されるエッチング液の配合は、同一組成であっても相違する組成であってもよい。また、複数のエッチング槽のそれぞれは、キャップメタル層4、銅層3及び金属酸化物層2のエッチング処理に対応している必要はない。例えば、第一のエッチング槽において、キャップメタル層4及び銅層3に加えて、金属酸化物層2の深さ方向の一部のエッチング処理を行った後、第二のエッチング槽で金属酸化物層2を更にエッチング処理して、金属酸化物配線パターン9を形成してもよい。
次に、本エッチング液について説明する。本エッチング液は、第二銅イオン0.1〜3重量%と、ハロゲン化物イオン0.1〜30重量%と、ポリアルキレングリコール0.05〜20重量%とを含む酸性水溶液からなるエッチング液である。なお、上述したように、本エッチング液は、銅だけでなく、銅の防錆等に用いられるキャップメタルや、金属酸化物等もエッチングできる。
(第二銅イオン)
本エッチング液に含まれる第二銅イオンは、金属銅を酸化する成分として配合される。第二銅イオンは、第二銅イオン源を配合することによって、エッチング液中に含有させることができる。第二銅イオン源としては、例えば塩化第二銅、硫酸第二銅、臭化第二銅、有機酸の第二銅塩、及び水酸化第二銅から選ばれる一種以上が挙げられる。
前記第二銅イオンの濃度は、0.1〜3重量%であり、好ましくは0.2〜2重量%であり、より好ましくは0.2〜1重量%である。前記濃度が0.1重量%以上であれば、エッチング速度が速くなるため、銅を速やかにエッチングすることができる。また、前記濃度が3重量%以下の場合は、銅の溶解安定性が維持される。なお、銅配線パターン7の側面のがたつきを抑えることにより、銅配線パターン7の直線性を向上させるためには、前記濃度が0.1〜1重量%であることが好ましい。
(ハロゲン化物イオン)
本エッチング液に含まれるハロゲン化物イオンは、銅のエッチングを促進させる成分として配合される。また、ハロゲン化物イオンは、銅と金属酸化物が併存するエッチング対象物をエッチングする場合、金属酸化物を除去する成分としても機能する。ハロゲン化物イオンとしては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、及びヨウ化物イオンから選ばれる一種以上が挙げられ、銅のエッチング性、及び取扱い性の観点から、塩化物イオン、臭化物イオンが好ましく、塩化物イオンがより好ましい。ハロゲン化物イオンは、例えば、塩酸、臭化水素酸等の酸や、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化カリウム、臭化カリウム、フッ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、塩化第二銅、臭化第二銅等の塩等をハロゲン化物イオン源として配合することにより、エッチング液中に含有させることができる。なお、例えば塩化第二銅及び臭化第二銅は、ハロゲン化物イオン源と第二銅イオン源の両方の作用を有するものとして使用することができる。
本エッチング液中のハロゲン化物イオンの濃度は、0.1〜30重量%であり、好ましくは1〜25重量%であり、より好ましくは2〜20重量%である。前記濃度が0.1重量%以上であれば、銅のエッチング性が向上する。また、前記濃度が30重量%以下であれば、エッチング液中におけるハロゲン化物の析出を防止できる。なお、銅配線パターン7の側面のがたつきを抑えることにより、銅配線パターン7の直線性を向上させるためには、前記濃度が2〜20重量%であることが好ましい。また、銅と金属酸化物が併存するエッチング対象物をエッチングする場合は、ハロゲン化物イオンの濃度が上記範囲内であれば、銅のエッチング性に加えて、金属酸化物のエッチング性も向上する傾向がある。
(ポリアルキレングリコール)
本エッチング液に含まれるポリアルキレングリコールは、銅配線パターン7のサイドエッチングを抑制する成分として配合される。本実施形態において銅層3をエッチングする際に、本エッチング液を後述する所定の温度範囲に設定してエッチングすると、本エッチング液に含まれるポリアルキレングリコールが銅配線パターン7の側面に付着し、この付着したポリアルキレングリコールがサイドエッチングを抑制する保護膜として機能するものと推定される。特に、銅層3の厚みが1.5μm以下の場合は、銅層3のエッチングにより形成された金属酸化物層2の露出部分8に本エッチング液を接触させて金属酸化物層2をエッチングする際にも、本エッチング液に含まれるポリアルキレングリコールが銅配線パターン7の側面に付着した状態が保持されると推定される。そのため、銅と金属酸化物が併存するエッチング対象物の一括エッチングを行う場合でも、本エッチング液を用いることで、銅配線パターン7のサイドエッチングが抑制される。
ポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等から選ばれる一種以上が挙げられ、サイドエッチングを抑制する観点から、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールが好ましく、ポリプロピレングリコールがより好ましい。また、後述するエッチング液の濁り点を70℃以下に制御して、エッチング温度を低く保ち、臭気等による作業環境の悪化を抑制する観点からも、ポリプロピレングルコールが好ましく用いられる。なお、ポリアルキレンオキサイド基に疎水性分子が結合した界面活性剤は、前記ポリアルキレングリコールに含まれない。
前記ポリアルキレングリコールの重量平均分子量は、サイドエッチングを抑制する観点から、200〜5000であることが好ましく、400〜4000であることがより好ましい。また、この重量平均分子量の範囲であれば、銅配線パターン7を形成した後の次工程において、水洗処理等により前記保護膜を容易に除去できる。なお、前記「重量平均分子量」は、以下の式により算出される値である。
重量平均分子量={(56.1×末端官能基数)÷水酸基価}×1000
(上記式において、「末端官能基数」は、当該ポリアルキレングリコールがジオール体であれば2となり、トリオール体であれば3となる。)
本エッチング液中のポリアルキレングリコールの濃度は、0.05〜20重量%であり、好ましくは0.1〜10重量%であり、より好ましくは0.2〜5重量%である。前記濃度が0.05重量%以上であれば、サイドエッチングを抑制できる。また、前記濃度が20重量%以下であれば、エッチング後の銅配線間において銅残渣を軽減できる。
(酸)
本エッチング液は酸性水溶液である。本エッチング液を酸性にするために配合する酸としては、特に限定されるものではないが、例えば、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、タウリン等のスルホン酸化合物;塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、ホウフッ化水素酸、リン酸等の無機酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等のカルボン酸から選ばれる一種以上が挙げられる。
酸の好ましい濃度は、H濃度として0.003〜1.0重量%であることが好ましく、より好ましくは0.03〜1.0重量%、更に好ましくは0.06〜1.0重量%である。前記濃度が0.003重量%以上の場合は、エッチング速度が速くなるため、銅を速やかにエッチングすることができる。また、前記濃度が1.0重量%以下の場合は、銅の溶解安定性が維持される。さらに、銅配線パターン7の直線性を向上させる観点からも、酸濃度が上記範囲内であることが好ましい。特に、銅と結晶質の金属酸化物とが併存するエッチング対象物をエッチングする場合は、H濃度が0.2〜1.0重量%の範囲内であれば、銅のエッチング性に加えて、金属酸化物のエッチング性の向上も図れる。酸濃度を上記範囲内とするために、前記酸としては、無機酸が好ましく用いられる。中でも、塩酸、臭化水素酸を使用する場合には、エッチング液を酸性に調整すると同時に、前記ハロゲン化物イオン源にもなるため好ましい。
本エッチング液は、前記の各成分を水に溶解させることにより、容易に調製することができる。前記水としては、イオン性物質及び不純物を除去した水が好ましく、例えばイオン交換水、純水、超純水等が好ましい。なお、本エッチング液には、必要に応じて安定剤等の添加剤を添加してもよい。
本エッチング液の使用方法に特に限定はないが、例えば、積層板100表面のレジストパターン5が積層されていない領域に、本エッチング液をスプレーする方法や、レジストパターン5が設けられた積層板100を本エッチング液中に浸漬する方法等が挙げられる。
スプレーによりエッチングする場合は、本エッチング液の温度を後述する範囲内に保ち、0.03〜0.3MPaのスプレー圧で処理するのが好ましい。浸漬によりエッチングする場合は、本エッチング液の温度を後述する範囲内に保って処理する。
本エッチング液は、ポリアルキレングリコールを含む酸性水溶液であるため、加温するとある温度を境にポリアルキレングリコールの溶解度が急に低下し、濁り始める。図2は、底から20cmの高さで本エッチング液が入った比色管を上方から見た写真であり、左側の比色管(A)は本エッチング液が濁り始める前の状態を示し、右側の比色管(B)は加温により本エッチング液が濁り始める状態を示す。本実施形態では、図2の比色管(B)に示すように、本エッチング液が濁り始め、比色管の底が視認できない状態となる温度を濁り点とする。
本実施形態では、本エッチング液の濁り点をT℃としたときに、銅層3をエッチングする際の本エッチング液の温度を(T−10)℃以上に設定する。これにより、本エッチング液に含まれるポリアルキレングリコールが銅配線パターン7の側面に付着し、この付着したポリアルキレングリコールがサイドエッチングを抑制する保護膜として機能するものと推定される。銅層3をエッチングする際の本エッチング液の温度は、サイドエッチングを抑制する観点から、好ましくは(T−7)℃以上であり、より好ましくは(T−5)℃以上である。また、エッチング後の銅配線間において銅残渣を軽減する観点から、銅層3をエッチングする際の本エッチング液の温度は、好ましくは(T+10)℃以下であり、より好ましくは(T+5)℃以下である。
銅層3をエッチングして銅配線パターン7を形成した後、金属酸化物層2の前記銅配線パターンが積層されていない部分の金属酸化物層2をエッチングする場合は、金属酸化物層2をエッチングする際の本エッチング液の温度も上記範囲内とすることが好ましい。これにより、金属酸化物層2をエッチングする際にも、本エッチング液に含まれるポリアルキレングリコールが銅配線パターン7の側面に付着した状態が維持されるため、銅配線パターン7のサイドエッチングが抑制される。銅層3、及び金属酸化物層2を同じエッチング槽で処理して、銅層3への本エッチング液の接触と、金属酸化物層2への本エッチング液の接触とを、一連の工程として実施すれば、エッチング温度(液温および雰囲気温度)の管理を簡素化できるため好ましい。
本エッチング液の濁り点は、配合するポリアルキレングリコールの重量平均分子量、酸濃度等を調整することにより、制御可能である。即ち、本エッチング液の濁り点は、ポリアルキレングリコールの重量平均分子量が大きくなるほど低くなり、酸濃度(H濃度)が高くなるほど高くなる。また、塩化ナトリウム等の塩類を添加することにより、濁り点を下げることもできる。実用的なエッチング速度を確保する観点、及びエッチング時における臭気発生を抑制する観点から、本エッチング液の濁り点は、10〜70℃が好ましく、20〜60℃がより好ましい。
本実施形態において、本エッチング液を連続又は繰り返し使用する場合は、ハロゲン化物イオンと、ポリアルキレングリコールとを含む酸性水溶液からなる補給液を添加しながらエッチングすることが好ましい。本エッチング液の各成分比が適正に保たれるため、本エッチング液の効果を安定して維持できるからである。前記補給液に含まれるハロゲン化物イオン、ポリアルキレングリコール、及び補給液を酸性にするために配合する酸は、上述した本エッチング液に配合されるものと同様である。なお、前記補給液には、更に塩化第二銅等の第二銅イオン源が第二銅イオン濃度で0.7重量%の濃度を超えない範囲で含まれていてもよい。また、前記補給液には、前記成分以外に、エッチング液に添加する成分が配合されていてもよい。
前記補給液中の各成分の濃度は、本エッチング液中の各成分の濃度に応じて適宜設定されるが、本エッチング液の効果を安定して維持するという観点から、ハロゲン化物イオンの濃度が0.1〜30重量%、ポリアルキレングリコールの濃度が0.05〜20重量%、酸の濃度がH濃度として0.03〜1.0重量%であることが好ましい。
以上、本発明の配線形成方法の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態には限定されない。例えば、前記実施形態では、キャップメタル層を上述した本エッチング液でエッチングしたが、本エッチング液とは異なるエッチング液でエッチングしてもよい。また、前記実施形態では、キャップメタル層を設けた例を中心に説明したが、本発明の配線形成方法では、キャップメタル層が設けられていない積層板や、キャップメタル層及び金属酸化物層が設けられていない積層板を用いてもよい。本発明の配線形成方法は、厚み1.5μm以下の銅層をエッチングする工程を有する様々な配線形成方法に適用できる。
次に、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定して解釈されるものではない。
[PETフィルム/ITO層/銅層/ニッケル−銅合金層からなる積層板の評価]
(積層配線パターンの形成)
厚み100μmのPETフィルム上に、結晶質のITOを含むITO層(厚み20nm)、銅層(厚み0.3μm、1.0μm、2.0μmの3通り)、ニッケル/銅重量比=30/70のニッケル−銅合金層(厚み20nm)をこの順に形成したサンプル積層板を準備した。この積層板を用いて以下の手順で積層配線パターンの形成を行った。
前記積層板を10重量%硫酸水溶液(温度25℃)に1分間浸漬し、ニッケル−銅合金層表面の酸化物を除去した後、このニッケル−銅合金層表面に、ドライフィルムレジスト(品番ATP−153、旭化成イーマテリアルズ社製)を用いてライン/スペース=30μm/30μmのレジストパターンを形成した。次いで、表1−1及び1−2に記載の各エッチング液を用いて、各エッチング液の温度を表1−1及び1−2に記載の処理温度に設定して前記積層板をスプレー処理し、水洗・乾燥させた。スプレー処理する際は、スプレー圧を0.08MPaとし、いけうち社製スプレーノズル(品番040)を用いた。スプレー処理時間は、120秒及び360秒とした。スプレー処理時間を360秒にした場合は、サイドエッチング抑制効果の有無がより明確になる。なお、いずれの実施例及び比較例についても、銅配線の底部幅がレジストパターン幅である30μmになる時間(ジャストエッチング時間)は、120秒以下であった。
乾燥後の各積層板について、走査型電子顕微鏡(型式JSM−7000F、日本電子社製)による表面観察をしたところ、後述する「銅残渣」が有る場合以外は、図1(c)の金属酸化物配線パターン9に相当するITO配線パターンの間のITO層は除去されていた。
(サイドエッチング量の測定)
乾燥後の各積層板の一部を10mm×10mmにサンプリングし、埋め込み樹脂に埋め込み、銅配線パターンの断面が見えるように研磨加工を行った後、走査型電子顕微鏡(型式JSM−7000F、日本電子社製)を用いた画像計測により、銅配線パターンの幅(図1(c)のW2)のうち最も細い箇所の幅(最小幅)を測定した。そして、レジストパターンのライン幅(30μm)から測定された前記最小幅を差し引いて得られた値をサイドエッチング量とし、任意に選んだ5箇所のサイドエッチング量の平均値を算出した。結果(平均値)を表1−1及び1−2に示す。
(銅残渣の有無)
乾燥後の各積層板について、光学顕微鏡により上面から積層配線パターン間を観察し、エッチングされずに残存した銅(銅残渣)の有無を確認した。
(総合評価)
総合評価はA〜Cの3段階で評価した。評価基準を以下に示す。
A:360秒処理時のサイドエッチング量が4μm未満、かつ120秒処理時に銅残渣が無い場合
B:360秒処理時のサイドエッチング量が4μm未満、かつ120秒処理時に銅残渣が有る場合、
又は360秒処理時のサイドエッチング量が4μm以上8μm未満の場合
C:360秒処理時のサイドエッチング量が8μm以上の場合又は断線している場合
表1−1、および1−2に示すように、ポリアルキレングリコールを含む酸性水溶液からなるエッチング液を用い、かつ特定の温度範囲でエッチングが行われた各実施例は、サイドエッチング量がいずれも少なく、総合評価もA又はBであった。一方、各比較例はサイドエッチング量がいずれも実施例に比べて多くなり、総合評価もCであった。
比較例4と実施例1,2とを対比すると、銅層の厚みが小さいほど、サイドエッチング量が少なくなる傾向がみられる。また、比較例6と実施例6,7との対比においても、同様の傾向がみられる。実施例2〜5および比較例の結果から、エッチング液の温度が濁り点付近であれば、サイドエッチング量が少なく、かつ短時間でも配線間の銅残渣が無いようにエッチングできることが分かる。また、実施例7〜10および比較例7においても、同様の傾向がみられる。なお、実施例2〜5と実施例7〜10を対比すると、エッチング液に用いられるポリアルキレングリコールの分子量が小さくなると、濁り点が高くなることが分かる。
また、表1−2に示す結果から、ポリアルキレングリコールの分子量の他に、エッチング液の酸濃度、塩化ナトリウム等の塩類の添加等により、エッチング液の濁り点を調整し得ることが分かる。一方、ポリアルキレングリコールとしてポリエチレングリコールを用いた比較例8,9では、エッチング液の濁り点が高いため、濁り点付近の温度でエッチングを行うためには、高温での作業が必要となることが分かる。
実施例11,12と実施例13とを対比すると、実施例13は酸濃度が高く、より強い条件でエッチングが行われているにも関わらず、サイドエッチング量は、実施例11,12と同等、あるいは実施例11,12よりも少ないことがわかる。また、実施例19,20と実施例21との対比においても同様の傾向がみられる。このように、高濃度の酸を用いても、銅配線パターンのサイドエッチングが抑制可能であることから、本発明の配線形成方法は、高い酸濃度(例えばH濃度として0.2重量%以上)を必要とする結晶質の金属酸化物のエッチングと銅層のエッチングとを一連の工程で行い、パターン化された金属酸化物層と銅配線パターンとを含む積層配線パターンを形成する場合にも好適に適用できることがわかる。
[ガラス板/IZO層/銅層/モリブデン層からなる積層板の評価]
(積層配線パターンの形成)
厚み2mmのガラス板上に、結晶質のIZOを含む層(厚み20nm)、銅層(厚み0.3μm、1.0μm、2.0μmの3通り)、モリブデン層(厚み20nm)をこの順に形成した積層板を準備した。この積層板を用いて以下の手順で積層配線パターンの形成を行った。
前記積層板を10重量%硫酸水溶液(温度25℃)に1分間浸漬し、モリブデン層表面の酸化物を除去した後、このモリブデン層表面に、液状レジスト(品番OFPR−800、東京応化工業社製)を用いてライン/スペース=30μm/30μmのレジストパターンを形成した。次いで、上述した[PETフィルム/ITO層/銅層/ニッケル−銅合金層からなる積層板の評価]と同様の手順で、積層配線パターンを含む積層板を得た。得られた各積層板について、走査型電子顕微鏡(型式JSM−7000F、日本電子社製)による表面観察をしたところ、「銅残渣」が有る場合以外は、図1(c)の金属酸化物配線パターン9に相当するIZO配線パターンの間のIZO層は除去されていた。
(評価)
評価については、上述した[PETフィルム/ITO層/銅層/ニッケル−銅合金層からなる積層板の評価]と同様に行った。結果を表2に示す。
表2では、表1−1,1−2に示す結果と同様に、各実施例はサイドエッチング量がいずれも少なく、総合評価もA又はBであったのに対して、各比較例はサイドエッチング量がいずれも実施例に比べて多くなり、総合評価もCであった。これらの結果から、本発明の方法を用いることにより、金属酸化物層やキャップメタル層の材質に関わらず、銅配線のサイドエッチング量を低減できることがわかる。
1 基材
2 金属酸化物層
3 銅層
4 キャップメタル層
5 レジストパターン
6 キャップメタル配線パターン
7 銅配線パターン
8 露出部分
9 金属酸化物配線パターン
10 積層配線パターン
100 積層板

Claims (8)

  1. 基材上に銅層が積層された積層板の前記銅層の一部にエッチング液を接触させて、前記銅層の一部をエッチングすることにより銅配線パターンを形成する配線形成方法であって、
    前記銅層は、厚みが1.5μm以下であり、
    前記エッチング液は、第二銅イオン0.1〜3重量%と、ハロゲン化物イオン0.1〜30重量%と、ポリアルキレングリコール0.05〜20重量%とを含む酸性水溶液からなり、
    前記エッチング液が濁り始める温度Tが10〜70℃であり、
    前記銅層をエッチングする際の前記エッチング液の温度が(T−10)℃以上である、配線形成方法。
  2. 前記銅層をエッチングする際の前記エッチング液の温度が(T+10)℃以下である、請求項1に記載の配線形成方法。
  3. 前記ハロゲン化物イオンは、塩化物イオンである請求項1又は2に記載の配線形成方法。
  4. 前記ポリアルキレングリコールは、重量平均分子量400〜4000のポリプロピレングリコールである請求項1〜3のいずれか1項に記載の配線形成方法。
  5. 前記積層板は、前記基材と前記銅層との間に介在する金属酸化物層を更に含み、
    前記金属酸化物層は、亜鉛、スズ、アルミニウム、インジウム及びガリウムからなる群から選ばれる一種以上の金属の酸化物を含み、
    前記配線形成方法は、前記銅配線パターンを形成した後、前記金属酸化物層の前記銅配線パターンが積層されていない部分に前記エッチング液を接触させて、前記部分の金属酸化物層をエッチングすることによりパターン化し、パターン化された金属酸化物層及び前記銅配線パターンを含む積層配線パターンを形成する請求項1〜4のいずれか1項に記載の配線形成方法。
  6. 前記金属の酸化物は、結晶質である請求項5に記載の配線形成方法。
  7. 前記エッチング液の酸濃度が、H濃度として0.2〜1.0重量%である請求項6に記載の配線形成方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の配線形成方法に使用される配線形成用エッチング液であって、
    第二銅イオン0.1〜3重量%と、ハロゲン化物イオン0.1〜30重量%と、ポリアルキレングリコール0.05〜20重量%とを含む酸性水溶液からなり、エッチング液が濁り始める温度Tが10〜70℃である配線形成用エッチング液。
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