JP6417518B2 - 二連ポンプ構造 - Google Patents

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本発明は、第1及び第2ポンプが単一の油源から作動油を吸引するように構成された二連ポンプ構造に関する。
駆動源からの動力によって作動的に回転駆動される第1及び第2ポンプが単一の油源から作動油を吸引するように構成された二連ポンプ構造は、コンバイン等の作業車輌用のトランスミッション等に適用されて、利用されている(下記特許文献1参照)。
詳しくは、特許文献1には、ミッションケースと、駆動源から作動的に回転動力を受ける状態で前記ミッションケースに支持された直進用HST及び旋回用HSTと、第1及び第2ポンプとを備えたコンバイン用トランスミッションが開示されている。
前記直進用HSTのポンプ軸(直進用ポンプ軸)及び前記旋回用HSTのポンプ軸(旋回用ポンプ軸)が機体幅方向に沿った状態で機体長手方向に離間配置されるように、前記直進用HST及び前記旋回用HSTが前記ミッションケースに支持されており、前記第1及び第2ポンプは、前記ミッションケースを共通の油源とした状態で、前記直進用ポンプ軸及び前記旋回用ポンプ軸によってそれぞれ作動的に駆動されている。
なお、前記第1ポンプは、前記直進用HST及び前記旋回用HSTの双方の閉回路に作動油を供給するチャージポンプとして作用し、前記第2ポンプは前記コンバインに備えられる刈取装置を昇降させる為の油圧昇降装置に作動油を供給する作業ポンプとして作用する。
ここで、前記特許文献1に記載の前記トランスミッションにおいては、下記構成によって、前記ミッションケースを単一の油源として前記第1及び第2ポンプが作動し得るようになっている。
即ち、前記ミッションケースの一側面に油取出口が形成されており、前記第1ポンプは前記油取出口の上方に位置するように前記ミッションケースの前記一側面に装着され、前記第2ポンプは上下方向に関しては前記1ポンプと略同一位置で且つ機体長手方向に関しては前記第1ポンプより後方に離間されて前記一側面に装着されている。
そして、前記油取出口と前記第1ポンプの吸引口とが上下方向に延びる配管(第1ポンプ用吸引配管)を介して流体接続され、前記第2ポンプの吸引口に流体接続された配管(第2ポンプ用吸引配管)は三方分岐ジョイントを介して前記第1ポンプ用吸引配管に流体接続されている。
前記特許文献1に記載の構成は、前記第1及び第2ポンプの吸引構造の簡略化を図り得る点において有用であるが、前記第1及び第2ポンプの容量差、及び/又は、前記第1ポンプの吸引ライン及び前記第2ポンプの吸引ライン間のライン長さの差によって、前記駆動源が駆動を開始した直後において前記第2ポンプに油の吸引不足が生じ易いという問題があった。油の吸引不足は、前記第2ポンプの損傷を招く恐れがある。
特許第4204117号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、駆動源からの動力によって作動的に回転駆動される第1及び第2ポンプを備えた二連ポンプ構造であって、前記第1及び第2ポンプが単一の油源から油を吸引することで吸引構造の簡略化を図りつつ、前記駆動源が停止状態から駆動状態へ移行された際に前記第1及び第2ポンプの双方において油の吸引不足が生じることを有効に防止乃至は低減できる二連ポンプ構造の提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、駆動源からの動力によって作動的に回転駆動される第1及び第2ポンプと、単一の油源と、前記油源の油取出口及び前記第1ポンプの吸引口を流体接続する第1吸引ラインと、上流側端部が前記第1吸引ラインに流体接続され且つ下流側端部が前記第2ポンプの吸引口に流体接続された第2吸引ラインとを備えた二連ポンプ構造であって、前記第2ポンプは、吸引口が前記第2吸引ラインの上流側端部より下方に位置するように配置され、前記第2吸引ラインは、最も下方に位置する最下方領域と、前記上流側端部を含み、前記最下方領域より油流れ方向上流側に位置する上流側領域と、前記下流側端部を含み、前記最下方領域より油流れ方向下流側に位置する下流側領域とを含み、前記最下方領域は、前記第2ポンプの吸引口よりも下方に位置し、前記上流側領域は、前記上流側端部から前記最下方領域へ向かうに従って下方位置又は上下方向同一位置に位置するように構成され、前記下流側領域は、前記最下方領域から前記下流側端部へ向かうに従って上方位置又は上下方向同一位置に位置するように構成されている二連ポンプ構造を提供する。
好ましくは、前記第2ポンプは、吸引口及び吐出口が、それぞれ、下方及び上方を向くように構成される。
好ましくは、前記第2吸引ラインの前記上流側端部は前記第1ポンプの吸引口を挟んで前記第1吸引ラインに流体接続される。
より好ましくは、前記第1ポンプは、吸引口が回転軸より上方に位置するように配置され、前記第2吸引ラインの前記上流側端部は前記第1ポンプの回転軸より上方において前記第1吸引ラインに流体接続される。
前記種々の構成に係る前記二連ポンプ構造は、前記油源として作用するミッションケースと、前記駆動源からの回転動力によって軸線回りに作動的に回転駆動される状態で、前記ミッションケースに水平方向に沿った姿勢で互いに対して平行に支持された第1及び第2ポンプ軸とを備え得る。
この場合、前記第1及び第2ポンプは、前記第1及び第2ポンプ軸によってそれぞれ回転駆動される状態で前記ミッションケースの同一壁面に支持され、前記油取出口は、前記第2ポンプ軸よりも前記第1ポンプ軸に近接して設けられる。
本発明に係る二連ポンプ構造によれば、駆動源から作動的に伝達される動力によって回転駆動される第1ポンプが油源の油取出口及び前記第1ポンプの吸引口を流体接続する第1吸引ラインを介して油を吸引し、前記駆動源から作動的に伝達される動力によって回転駆動される第2ポンプが上流端部が前記第1吸引ラインに流体接続され且つ下流側端部が前記第2ポンプの吸引口に流体接続された第2吸引ラインを介して油を吸引するように構成されており、前記第1及び第2ポンプが単一の油源から油を吸引することで吸引構造の簡略化を図り得るようになっている。
さらに、本発明に係る二連ポンプ構造によれば、前記第2ポンプの吸引口が前記第2吸引ラインの上流側端部より下方に位置し、且つ、前記第2吸引ラインは、最も下方に位置する最下方領域と、前記上流側端部を含み、前記最下方領域より油流れ方向上流側に位置する上流側領域と、前記下流側端部を含み、前記最下方領域より油流れ方向下流側に位置する下流側領域とを含んでおり、前記最下方領域は、前記第2ポンプの吸引口よりも下方に位置し、前記上流側領域は、前記上流側端部から前記最下方領域へ向かうに従って下方位置又は上下方向同一位置に位置するように構成され、前記下流側領域は、前記最下方領域から前記下流側端部へ向かうに従って上方位置又は上下方向同一位置に位置するように構成されているので、前記駆動源が駆動状態から停止状態へ移行された際に、前記第2吸引ラインには空気の混入が可及的に防止乃至は低減された状態で油が滞留されることになる。従って、前記駆動源が停止状態から駆動状態へ移行された直後においては、前記第2ポンプは、空気の混入が可及的に防止乃至は低減された前記第2吸引ライン中の油を吸引しつつ、前記第1吸引ラインから前記第2吸引ラインに流入する油を吸引することになり、これにより、前記駆動源が停止状態から駆動状態へ移行された直後において、前記第1ポンプ及び前記第2ポンプに油の吸引不足が生じることを有効に防止乃至は低減することができる。
図1は、本発明の一実施の形態が適用されたトランスミッションの正面図である。 図2は、前記トランスミッションの平面図である。 図3は、前記トランスミッションの右側面図である。 図4は、前記トランスミッションの左側面図である。 図5は、前記トランスミッションの伝動模式図である。 図6は、前記トランスミッションの油圧回路図である。 図7は、図2におけるVII-VII線に沿った断面図である。 図8は、図7におけるVIII-VIII線に沿った断面図である。 図9は、図7におけるIX-IX線に沿った断面図である。 図10は、第1変形例に係るトランスミッションの油圧回路図である。 図11は、前記第1変形例に係るトランスミッションの断面図であって、図7に対応した断面図である。 図12は、第2変形例に係るトランスミッションの油圧回路図である。 図13は、第3変形例に係るトランスミッションの油圧回路図である。 図14は、第4変形例に係るトランスミッションの油圧回路図である。
以下、本発明の一実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1〜図4は、それぞれ、本発明の一実施の形態が適用されたトランスミッション1の正面図、平面図、右側面図及び左側面図である。
なお、前記トランスミッション1は、コンバイン等の作業車輌における走行系伝動経路に好適に用いられるものであり、正面、平面、右側面及び左側面は前記作業車輌での設置状態を基準にしている。
さらに、図5及び図6に、それぞれ、前記トランスミッション1の伝動模式図及び油圧回路図を示す。
図5に示すように、前記トランスミッション1は、駆動源80から左右一対の走行部材90L、90Rへ至る走行系伝動経路に介挿されて、前記左右一対の走行部材90L、90Rの回転速度及び回転方向を変更させるように構成されている。
図1〜図6に示すように、前記トランスミッション1は、前記駆動源80から作動的に回転動力を入力する直進用HST10及び旋回用HST20を有している。
前記直進用HST10は、前記駆動源80から作動的に回転動力を入力し、人為操作される変速操作部材(図示せず)の操作に応じた速度の回転動力を出力する。
詳しくは、前記直進用HST10は、図5及び図6等に示すように、前記駆動源80から作動的に回転動力を入力する直進用ポンプ軸11と、前記直進用ポンプ軸11に相対回転不能に支持された直進用油圧ポンプ12と、一対の直進用作動油ライン110を介して前記直進用油圧ポンプ12に流体接続されて前記直進用油圧ポンプ12と共に閉回路を形成する直進用油圧モータ14と、前記直進用油圧モータ14を相対回転不能に支持する直進用モータ軸13と、前記直進用油圧ポンプ12及び前記直進用油圧モータ14の少なくとも一方の容積を変更させる直進用出力調整部材15とを備えている。
前記直進用出力調整部材15は、例えば、直進用制御軸15a(図2及び下記図7参照)と、前記直進用制御軸15aの軸線回りの回転に応じて傾転する直進用可動斜板15b(下記図7参照)とを有し得る。
本実施の形態においては、図5及び図6に示すように、前記直進用出力調整部材15は、前記直進用油圧ポンプ12の容積を変更させるように構成されている。
前記旋回用HST20は、図5及び図6等に示すように、前記駆動源80から作動的に回転動力を入力する旋回用ポンプ軸21と、前記旋回用ポンプ軸21に相対回転不能に支持された旋回用油圧ポンプ22と、一対の旋回用作動油ライン120を介して前記旋回用油圧ポンプ22に流体接続されて前記旋回用油圧ポンプ22と共に閉回路を形成する旋回用油圧モータ24と、前記旋回用油圧モータ24を相対回転不能に支持する旋回用モータ軸23と、前記旋回用油圧ポンプ23及び前記旋回用油圧モータ24の少なくとも一方の容積を変更させる旋回用出力調整部材25とを備えている。
前記旋回用出力調整部材25は、例えば、旋回用制御軸(図示せず)と、前記旋回用制御軸の軸線回りの回転に応じて傾転する旋回用可動斜板(図示せず)とを有し得る。
本実施の形態においては、図5及び図6に示すように、前記旋回用出力調整部材25は、前記旋回用油圧ポンプ22の容積を変更させるように構成されている。
本実施の形態においては、図1〜図4等に示すように、前記直進用HST10及び前記旋回用HST20は、前記直進用ポンプ軸11及び前記旋回用ポンプ軸21が機体幅方向に沿った姿勢で機体長手方向に離間されるように、ミッションケース30に支持されている。
詳しくは、前記直進用HST10は、前記直進用油圧ポンプ12及び前記直進用油圧モータ14を収容し且つ前記直進用ポンプ軸11及び前記直進用モータ軸13を軸線回り回転自在に支持する直進用HSTケース16を有している。
前記直進用ポンプ軸11は、軸線方向一端側の第1端部が前記駆動源80に作動連結され得るように外方へ延在された状態で前記直進用HSTケース16に支持されている。
一方、前記直進用モータ軸13は、軸線方向他端側の端部が前記ミッションケース30内に突入された状態で、前記直進用HSTケース16に支持されている。
同様に、前記旋回用HST20は、前記旋回用油圧ポンプ22及び前記旋回用油圧モータ24を収容し且つ前記旋回用ポンプ軸21及び前記旋回用モータ軸23を軸線回り回転自在に支持する旋回用HSTケース26を有している。
前記旋回用ポンプ軸21は、軸線方向一端側の第1端部が前記駆動源80に作動連結され得るように外方へ延在された状態で前記旋回用HSTケース26に支持されている。
一方、前記旋回用モータ軸23は、軸線方向他端側の端部が前記ミッションケース30内に突入された状態で、前記旋回用HSTケース26に支持されている。
そして、前記直進用HSTケース16及び前記旋回用HSTケース26は、前記直進用ポンプ軸11及び前記旋回用ポンプ軸21が機体幅方向に沿った姿勢で機体長手方向に離間されるように、前記ミッションケース30に支持されている。
なお、本実施の形態においては、前記直進用HST10及び前記旋回用HST20を前記ミッションケース30に装着させた状態において、前記直進用ポンプ軸11及び前記旋回用ポンプ軸21は上下方向略同一位置において機体長手方向に離間されている。
また、本実施の形態においては、図4等に示すように、前記直進用HST10及び前記旋回用HST20を前記ミッションケース30に装着させた状態において、前記直進用モータ軸14及び前記旋回用モータ軸24も機体幅方向に沿っている。
図5に示すように、前記トランスミッション1は、前記直進用HST10から作動的に伝達される直進用回転動力及び前記旋回用HST20から作動的に伝達される旋回用回転動力を合成して、左右一対の車軸91L、91Rにそれぞれ出力する左右一対の第1及び第2差動機構40L、40Rを備えている。
前記トランスミッション1は、前記直進用HST10からの直進用回転動力を前記一対の第1及び第2差動機構40L、40Rに同一回転速度で且つ同一回転方向の回転動力として伝達するように構成されている。
本実施の形態においては、図5に示すように、前記直進用HST10と前記第1及び第2差動機構40L、40Rとの間には副変速装置として作用する機械式の多段変速装置50が介挿されている。
即ち、前記直進用HST10の前記直進用モータ軸13から出力される直進用回転動力は、前記多段変速装置50を介して、前記一対の第1及び第2差動機構40L、40Rに同一回転速度且つ同一回転方向で伝達される。
一方、前記旋回用HST20からの旋回用回転動力は、前記一対の第1及び第2差動機構40L、40Rに、同一回転速度ではあるが、回転方向については互いに対して反対とされた状態で伝達される。
詳しくは、前記第1及び第2差動機構40L、40Rの各々は、図5に示すように、サンギヤ41と、前記サンギヤ41の回りを公転し得るように前記サンギヤ41に噛合された遊星ギヤ42を相対回転自在に支持し且つ前記遊星ギヤ42と共に前記サンギヤ41の回りを公転するキャリア43と、前記遊星ギヤ42と噛合するインターナルギヤ44とを含む第1〜第3要素を備えている。
前記直進用HST10からの回転動力は、本実施の形態においては前記多段変速装置150を介して、前記第1及び第2差動機構40L、40Rのそれぞれの第1要素に同一回転方向で作動的に伝達される。
本実施の形態においては、図5に示すように、前記サンギヤ41が第1要素として作用している。
一方、前記旋回用HST20からの回転動力は、前記第1差動機構40Lの第2要素には正転方向及び反転方向の一方の回転動力として作動的に伝達され、前記第2差動機構40Rの第2要素には正転方向及び反転方向の他方の回転動力として作動的に伝達される。
本実施の形態においては、図5に示すように、前記インターナルギヤ44が第2要素として作用している。
そして、前記第1及び第2差動機構40L、40Rは、それぞれ、前記第1及び第2要素の回転動力を合成して、合成回転動力を第3要素から対応する前記車軸91L、91Rに出力している。
本実施の形態においては、図5に示すように、前記キャリア43が、前記第3要素として作用している。
なお、本実施の形態においては、前記トランスミッション1は、図5に示すように、さらに、前記多段変速装置50の出力軸に作動的に制動力を付加し得る走行側ブレーキ装置55と、前記旋回用モータ軸23に作動的に制動力を付加し得る旋回側ブレーキ装置65と、前記旋回用モータ軸23から前記第1及び第2差動機構40L、40Rへの動力伝達を係脱する旋回側クラッチ装置66とを備えている。
図5等に示すように、本実施の形態においては、前記トランスミッション1は、さらに、前記駆動源80によって作動的に回転駆動される第1及び第2ポンプ210、220を有している。
図5に示すように、前記第1及び第2ポンプ210、220は、それぞれ、前記直進用ポンプ軸11及び前記旋回用ポンプ軸21によって作動的に回転駆動されている。
本実施の形態においては、図6に示すように、前記第1ポンプ210は、前記直進用HST10における前記閉回路及び前記旋回用HST20における前記閉回路の双方に補給油を供給するチャージポンプとして作用し、前記第2ポンプ220は、前記作業車輌に備えられる油圧作動装置95に作動油を供給する作業ポンプとして作用している。
前記作業車輌がコンバインとされている場合には、前記油圧作動装置95は、例えば、刈取装置を昇降させる油圧シリンダ装置とされ得る。
図7に図2におけるVII-VII線に沿った断面図を示す。
また、図8及び図9に、それぞれ、図7におけるVIII-VIII線及びIX-IX線に沿った断面図を示す。
図1〜図3及び図7〜図9に示すように、前記第1ポンプ210は、第1ポンプケース215によって囲繞された状態で前記直進用ポンプ軸11によって作動的に回転駆動されている。
詳しくは、前記直進用ポンプ軸11は、前記第1端部とは反対側の第2端部も前記直進用HSTケース16から外方へ延在されており、前記第1ポンプ210は前記直進用ポンプ軸16の第2端部によって作動的に回転駆動される。
一方、前記第2ポンプ220は、第2ポンプケース225によって囲繞された状態で前記旋回用ポンプ軸21によって作動的に回転駆動されている。
即ち、前記旋回用ポンプ軸21は、前記第1端部とは反対側の第2端部も前記旋回用HSTケース26から外方へ延在されており、前記第2ポンプ220は前記旋回用ポンプ軸21の第2端部によって作動的に回転駆動される。
図6に示すように、本実施の形態においては、前記第1及び第2ポンプ210、220は単一の油源から作動油を吸引するように構成されており、これにより、前記第1及び第2ポンプ210、220の作動油吸引構造の簡略化を図っている。
なお、前記トランスミッション1においては、前記ミッションケース30が前記第1及び第2ポンプ210、220の前記単一油源として利用されている。
具体的には、前記第1ポンプ210は第1吸引ライン130を介して作動油を吸引し、前記第2ポンプ220は第2吸引ライン140を介して作動油を吸引している。
詳しくは、図1、図3及び図6に示すように、前記ミッションケース30には油取出口30aが形成されており、前記第1吸引ライン130は、上流側端部が前記油取出口30aに流体接続され且つ下流側端部が前記第1ポンプ210の吸引口に流体接続されている。
本実施の形態においては、図1、図3、図6及び図8に示すように、前記第1吸引ライン130は、一端部が前記油取出口30aに流体接続された第1吸引配管131と、前記第1ポンプケース215に形成された第1吸引油路132とを有している。
図8に示すように、前記第1吸引油路132は、一端部が前記第1ポンプケース215の外表面に開口して前記第1吸引配管131の他端部が接続される第1吸引ライン接続口132aを形成しており、且つ、他端部が前記第1ポンプ210の吸引口に流体接続している。
図3及び図8に示すように、本実施の形態においては、前記第1ポンプ210は前記油取出口30aの上方に配置されており、前記第1吸引ライン接続口132aは下方に向けて開口されている。
一方、前記第2吸引ライン140は、図6に示すように、上流側端部140inが前記第1吸引ライン130に流体接続されて油受入口を形成し且つ下流側端部140outが前記第2ポンプ220の吸引口220inに流体接続されている。
図2、図3、図6及び図8に示すように、前記第2吸引ライン140は、前記第1ポンプケース215に形成された上流側第2吸引油路141と、第2吸引配管142と、前記第2ポンプケース225に形成された下流側第2吸引油路143とを有している。
図8に示すように、前記上流側第2吸引油路141は、上流側端部が前記第1吸引油路132に流体接続されて前記油受入口を形成し且つ下流側端部が前記第1ポンプケース215の外表面に開口されて上流側第2吸引ライン接続口141aを形成している。
本実施の形態においては、図8に示すように、前記上流側第2吸引油路141の上流側端部は、前記第1ポンプ210の吸引口を挟んだ状態で前記第1吸引油路132に流体接続されており、これにより、前記第1ポンプ210の吸引動作を阻害することなく、前記第1吸引油路132中の油の一部を前記上流側第2吸引油路141へ流入させ得るようになっている。
前記下流側第2吸引油路143は、図6に示すように、上流側端部が前記第2ポンプケース225の外表面に開口されて下流側第2吸引ライン接続口143aを形成し且つ下流側端部が前記第2ポンプ220の吸引口220inに流体接続されている。
図6及び図8に示すように、前記第2吸引配管142は、一端部が前記上流側第2吸引ライン接続口141aに流体接続され且つ他端部が前記下流側第2吸引ライン接続口143aに流体接続されている。
ここで、本実施の形態においては、図3に示すように、前記第2ポンプ220の吸引口220inが前記第2吸引ライン140の上流側端部140inより下方に位置し、且つ、前記第2吸引ライン140の全域が前記上流側端部140inと上下方向同一位置又は下方に位置している。
即ち、前記第2ポンプ220の吸引口220inが前記第2吸引ライン140の上流側端部140inより下方に位置された状態で、前記第2吸引ライン140は前記第2吸引ライン140の上流側端部140inより上方に位置する領域が存在しないように構成されている。
斯かる構成を備えることにより、前記駆動源80を停止状態から駆動状態へ移行させた直後に、前記第2ポンプ220に油の吸引不足が生じることを防止乃至は低減でき、これにより、前記第2ポンプ220が油不足に起因して損傷することを有効に防止乃至は低減することができる。
詳しくは、前記駆動源80が駆動状態の際には、前記第2吸引ライン140は前記第2ポンプ220に吸引される油によって充満されており、前記駆動源80が駆動状態から停止状態へ移行されると、前記第2吸引ライン140には流れていた油が滞留することになる。
前記駆動源80が停止状態から駆動状態へ移行されると、前記駆動源80に作動連結された前記第2ポンプ220が回転を開始するが、この際、前記第2ポンプ220は、前記第2吸引ライン140に滞留されていた油を吸引しつつ、前記第1吸引ライン130を介して前記第2吸引ライン140に流入する前記油源からの油を吸引することになる。
即ち、前記駆動源80が停止状態から駆動状態へ移行された直後においては、前記第2ポンプ220は前記第2吸引ライン140に滞留されている油を吸引する。この際、前述の通り、前記第2ポンプ220の吸引口220inが前記第2吸引ライン140の上流側端部140inより下方に位置された状態で、前記第2吸引ライン140の全域が前記第2吸引ライン140の上流側端部140inより上方に位置しないように構成されているので、前記第2吸引ライン140中に空気が混入することを有効に防止乃至は低減されている。
従って、前記第2ポンプ220は、前記駆動源80の停止状態から駆動状態への移行時には、空気の混入が可及的に防止乃至は低減された状態で前記第2吸引ライン140に滞留されている油を吸い込みつつ、前記第1吸引ライン130を介して前記第2吸引ライン140に流れ込む油を吸い込むことになり、これにより、前記駆動源80の停止状態から駆動状態への移行直後において前記第2ポンプ220に油の吸引不足が生じることを有効に防止乃至は低減できる。
本実施の形態においては、図3等に示すように、前記第2吸引ライン140は、最も下方に位置する最下方領域140cと、前記最下方領域140cより上流側及び下流側にそれぞれ位置する上流側領域140a及び下流側領域140bとを有している。
前記上流側領域140aは、前記上流側端部140inから前記最下方領域140cへ向かうに従って下方位置又は上下方向同一位置に位置するように構成されている。
前記下流側領域140bは、前記最下方領域140cから前記下流側端部140outへ向かうに従って上方位置又は上下方向同一位置に位置するように構成されている。
斯かる構成によれば、前記駆動源80が駆動状態から停止状態へ移行されて前記第2吸引ライン140中に油が滞留する際に、前記第2吸引ライン140中に空気が混入することをより有効に防止乃至は低減でき、前記駆動源80が停止状態から駆動状態へ移行された直後に、前記第2ポンプ220に油の吸引不足が生じることをより有効に防止乃至は低減できる。
本実施の形態においては、図3に示すように、前記上流側領域140aは、前記上流側端部140inを含み、前記上流側端部140inから下流側へ向かって略水平に伸びる水平部分と、前記水平部分及び前記最下方領域140cの間に延び、前記水平部分から下流側へ向かうに従って下方に位置する下方傾斜部分とを有している。
一方、前記下流側領域140bは、図3に示すように、前記最下方領域140cから前記下流側端部140outへ向かうに従って略垂直上方に位置するように構成されている。
本実施の形態においては、図8に示すように、前記第2吸引ライン140の上流側端部140inは前記第1ポンプ210の吸引口210inを挟んで前記第1吸引ライン130に流体接続されている。
斯かる構成によれば、前記第1吸引ポンプ210の吸引動作を阻害すること無く、前記第1吸引ライン130から前記第2吸引ライン140への油の流入を許容することができる。
また、本実施の形態においては、図8に示すように、前記第1ポンプ210は、吸引口210inが回転軸より上方に位置するように配置されており、前記第2吸引ライン140の前記上流側端部140inは前記第1ポンプ210の回転軸より上方において前記第1吸引ライン130に流体接続されている。
斯かる構成によれば、前記油取出口30aから前記第1ポンプ210の回転軸より上方に位置する前記吸引口210inまでは前記第1ポンプ210及び前記第2ポンプ220の双方の吸引作用によって油を吸い上げ、その後に、前記吸引口210inを挟んで前記第1吸引ライン130から前記第2吸引ライン140に流れ込んだ油は、前記第2ポンプ220の吸引作用に加えて重力の作用によって前記第2ポンプ220の吸引口220inへ流れ込むことになる。
従って、前記第1ポンプ210の容量が前記第2ポンプ220の容量よりも大きい場合であっても前記第2ポンプ220に油の吸引不足が生じることを有効に防止乃至は低減でき、これにより、前記第2ポンプ220の可及的な小型化を図ることができる。
次に、前記直進用HST10及び前記旋回用HST20のチャージ油供給構造について説明する。
即ち、図6に示すように、前記トランスミッション1は、前記直進用HST10の閉回路に作動油を供給する為の直進用チャージライン300及び前記旋回用HST20の閉回路に作動油を供給する為の旋回用チャージライン350を有している。
前記直進用チャージライン300は、チャージ油流れ方向下流側において二方向に分岐されており、それぞれ、一対の直進用チェック弁330を介して前記一対の直進用作動油ライン110に流体接続されている。
前記直進用チェック弁330は、前記直進用チャージライン300から前記直進用作動油ライン110へのチャージ油の流入を許容しつつ、逆向きの流れを防止している。
本実施の形態においては、図6に示すように、一対の直進用高圧リリーフ弁332が前記一対の直進用チェック弁330のそれぞれに対して並列状態で設けられている。
前記直進用高圧リリーフ弁332は、一次側が対応する前記直進用作動油ライン110に流体接続され且つ二次側が対応する前記直進用チェック弁330よりチャージ油流れ方向上流側において前記直進用チャージライン300に流体接続されており、対応する前記直進用作動油ライン110の油圧が所定値を越えるとリリーフ作用をするように構成されている。
また、前記一対の直進用チェック弁330の一方には、当該直進用チェック弁330に対して並列状態となるように絞り331が設けられている。
即ち、前記絞り331は、一端側が対応する前記直進用作動油ライン110に流体接続され且つ他端部が対応する前記直進用チェック弁330よりチャージ油流れ方向上流側において前記直進用チャージライン300に流体接続されている。
前記絞り331は、対応する前記直進用HST10の中立幅を広げる為に備えられる。
好ましくは、前記絞り331は、前記一対の直進用作動油ライン110のうち、車輌後進時に高圧となる直進用作動油ライン110に流体接続するように配置される。
図6に示すように、前記旋回用チャージライン350は、チャージ油流れ方向下流側において二方向に分岐されており、それぞれ、一対の旋回用チェック弁380を介して前記一対の旋回用作動油ライン120に流体接続されている。
前記旋回用チェック弁380は、前記旋回用チャージライン350から前記旋回用作動油ライン120へのチャージ油の流入を許容しつつ、逆向きの流れを防止している。
本実施の形態においては、一対の絞り381が前記一対の旋回用チェック弁380のそれぞれに対して並列状態となるように設けられている。
即ち、前記絞り381は、一端側が対応する前記旋回用作動油ライン120に流体接続され且つ他端部が対応する前記旋回用チェック弁380よりチャージ油流れ方向上流側において前記旋回用チャージライン350に流体接続されており、対応する前記旋回用HST20の中立幅を広げている。
前述の通り、本実施の形態においては、前記第1ポンプ210が前記直進用HST10及び前記旋回用HST20の双方に補給油を供給するチャージポンプとして作用しており、これにより、チャージ油供給構造の簡略化を図っている。
その上で、本実施の形態においては、下記構成を備えることによって、前記直進用HST10のチャージ圧及び前記旋回用HST20のチャージ圧の個別設定を可能としている。
詳しくは、図6に示すように、前記直進用チャージライン300は、チャージ油流れ方向上流側端部が前記第1ポンプ210の吐出口に流体接続されている。
一方、前記旋回用チャージライン350は、一次側が前記直進用チャージライン300に流体接続された第1リリーフ弁310のリリーフ油を受け入れている。
即ち、前記旋回用チャージライン350のチャージ油流れ方向上流側端部は、前記第1リリーフ弁310の二次側に流体接続されている。
図6に示すように、前記トランスミッション1には、さらに、一次側が前記旋回用チャージライン350に流体接続された第2リリーフ弁360が備えられている。本実施の形態において、前記第2リリーフ弁360の二次側は油溜め(本実施の形態においては前記ミッションケース30)に開放されている。
斯かる構成によれば、前記第2リリーフ弁360のリリーフ圧によって前記旋回用チャージライン350の油圧が設定され、且つ、前記第1及び第2リリーフ弁310、360のリリーフ圧の合算値によって前記直進用チャージライン300の油圧が設定される。
従って、前記直進用HST10のチャージ圧及び前記旋回用HST20のチャージ圧を個別に設定することができる。
図6に示すように、本実施の形態においては、前記トランスミッション1においては、前記直進用出力調整部材15は油圧サーボ機構400によって作動されるようになっており、前記油圧サーボ機構400は前記直進用チャージライン300から作動油を受け入れるように構成されている。
このような場合においては、前記直進用チャージライン300の油圧を高めに設定するのが好ましく、前記第2リリーフ弁360のリリーフ圧によって前記旋回用チャージライン350の油圧を設定しつつ、前記第1及び第2リリーフ弁310、360のリリーフ圧の合算値によって前記直進用チャージライン300の油圧を設定する前記構成が、好適に利用される。
なお、本実施の形態においては、図6及び図9に示すように、前記直進用チャージライン300は、前記第1ポンプケース215に形成された第1ポンプケース側直進用チャージ油路301と、前記第1ポンプケース側直進用チャージ油路301に流体接続された直進用チャージ配管302と、前記直進用HSTケース16に形成された直進用HSTケース側直進用チャージ油路303とを有している。
前記第1ポンプケース側直進用チャージ油路301は、図9に示すように、一端部が前記第1ポンプ210の吐出口に流体接続される前記直進用チャージライン300の上流側端部を形成し且つ他端部が前記第1ポンプケース215の外表面に開口されて上流側接続口301aを形成している。
前記直進用HSTケース側直進用チャージ油路303は、図6及び図9に示すように、一端部が前記直進用HSTケース16の外表面に開口されて下流側接続口303aを形成し且つ他端側において二方向に分岐されて前記一対の直進用チェック弁330を介して前記一対の直進用作動油ライン110に流体接続されている。
前記直進用チャージ配管302は、一端部が前記上流側接続口301aに流体接続され且つ他端部が前記下流側接続口303aに流体接続されている。
そして、図6及び図9に示すように、一次側が前記直進用HSTケース側直進用チャージ油路303のうち前記一対の直進用チェック弁330よりチャージ油流れ方向上流側に位置する部分に流体接続された状態で、前記第1リリーフ弁310が前記第1ポンプケース215に装着されている。
具体的には、図9に示すように、前記第1HSTケース16及び前記第1ポンプケース215には、一端部が前記直進用HSTケース側直進用チャージ油路303のうち前記一対の直進用チェック弁330よりチャージ油流れ方向上流側に位置する部分に流体接続され且つ他端部が前記第1ポンプケース215に装着された前記第1リリーフ弁310の一次側に流体接続された第1リリーフ油路315が形成されている。
一方、前記旋回用チャージライン350は、図6及び図7に示すように、前記第1ポンプケース215に形成された第1ポンプケース側旋回用チャージ油路351と、前記第1ポンプケース側旋回用チャージ油路351に流体接続された旋回用チャージ配管352と、前記旋回用HSTケース26に形成された旋回用HSTケース側旋回用チャージ油路353とを有している。
図6及び図7に示すように、前記第1ポンプケース側旋回用チャージ油路351は、一端部が前記第1リリーフ弁310の二次側に流体接続され且つ他端部が前記第1ポンプケース215の外表面に開口されて上流側接続口351aを形成している。
図6に示すように、前記旋回用HSTケース側旋回用チャージ油路353は、一端部が前記旋回用HSTケース26の外表面に開口されて下流側接続口353aを形成し且つ他端側において二方向に分岐されて前記一対の旋回用チェック弁380を介して前記一対の旋回用作動油路120に流体接続されている。
前記旋回用チャージ配管352は、図3及び図6に示すように、一端部が前記上流側接続口351aに流体接続され且つ他端部が前記下流側接続口353aに流体接続されている。
そして、図6に示すように、前記第2リリーフ弁360は、一次側が前記旋回用HSTケース側旋回用チャージ油路353のうち前記一対の旋回用チェック弁380よりチャージ油流れ方向上流側に位置する部分に流体接続されるように、前記旋回用HST20の側に装着されている。
なお、前記旋回用HST20の側とは、前記旋回用HSTケース26又は前記第2ポンプケース225を意味する。
前記第2リリーフ弁360を、前記旋回用HST20の側ではなく、前記直進用HST10の側(即ち、前記直進用HSTケース16又は前記第1ポンプケース215)に装着させることも可能である。
図10に、前記第2リリーフ弁360を前記第1ポンプケース215に装着させた第1変形例に係るトランスミッション2Aの油圧回路図を示す。
また、図11に、前記トランスミッション2Aの断面図であって、図7に対応した断面図を示す。
図11に示すように、前記第1変形例2Aにおいては、前記第2リリーフ弁360は、一次側が前記第1ポンプケース側旋回用チャージ油路351に流体接続されるように、前記第1ポンプケース215に装着されている。
図12に、第2変形例に係るトランスミッション2Bの油圧回路図を示す。
なお、図中、本実施の形態及び前記第1変形例におけると同一部材には同一符号を付している。
図12に示すように、前記第2変形例に係るトランスミッション2Bは、本実施の形態に比して、第3リリーフ弁365を備えている。
前記第3リリーフ弁365は、前記第2リリーフ弁360と同じリリーフ圧を有するものとされ、前記第2リリーフ弁360と並列状態で、一次側が前記旋回用チャージライン350に流体接続されている。
本実施の形態において、前記第3リリーフ弁365の二次側は油溜めに開放されている。
斯かる構成を備えた前記第2変形例2Bにおいては、前記旋回用チャージライン350の油圧は前記第2リリーフ弁360(及び前記第3リリーフ弁365)のリリーフ圧によって設定され且つ前記直進用チャージライン300の油圧は前記第2リリーフ弁360(及び前記第3リリーフ弁365)のリリーフ圧と前記第1リリーフ弁310のリリーフ圧との合算値によって設定されることになり、前記直進用HST10のチャージ圧及び前記旋回用HST20のチャージ圧の個別設定が可能となる。
さらに、前記第2変形例2Bにおいては、前記第2リリーフ弁360を流れる油の流量が、本実施の形態(及び前記第1変形例)に比して、半分となる。
即ち、前記第2及び第3リリーフ弁360、365のリリーフ圧が同じとされている為、前記第2及び第3リリーフ弁360、365は同時にリリーフ作用を行う。この際、前記旋回用チャージライン350からリリーフされる圧油の半分が前記第2リリーフ弁360を介して排出され、残り半分が前記第3リリーフ弁365を介して排出される。
従って、前記第2リリーフ弁360のみの構成(本実施の形態及び第1変形例)に比して、前記第2リリーフ弁360を流れる油の流量を半分にすることができ、これにより、前記第2及び第3リリーフ弁360、365のコンパクト化並びに油路の小径化を図ることができる。
なお、前記第2変形例2Bにおいては、前記第2リリーフ弁360を前記旋回用HST20の側に装着させ、前記第3リリーフ弁365を前記直進用HST10の側に装着させているが、当然ながら、本発明は斯かる形態に限定されるものではない。
例えば、前記第2及び第3リリーフ弁360、365の双方を前記直進用HST10の側に装着させることも可能であるし、若しくは、双方を前記旋回用HST20の側に装着させることも可能である。
又、前記第2リリーフ弁360と並列状態で前記旋回用チャージライン350の圧油を排出させる圧油排出部材として作用する限り、前記第3リリーフ弁365に代えて他の部材、例えば、絞り弁(図示せず)を用いることも可能である。
図13に、第3変形例に係るトランスミッション2Cの油圧回路図を示す。
なお、図中、本実施の形態及び第1〜第2変形例におけると同一部材には同一符号を付している。
図13に示すように、前記第3変形例2Cにおいては、前記直進用チャージライン300及び前記旋回用チャージライン350は、分流弁450を介して前記第1ポンプ210の吐出口に流体接続されている。
即ち、前記3変形例2Cにおいては、前記第1ポンプ210の吐出口には吐出ライン440が流体接続されており、前記吐出ライン440のチャージ油流れ方向下流側が前記分流弁450を介して前記直進用チャージライン300及び前記旋回用チャージライン350に流体接続されている。
前記第3変形例2Cによれば、前記分流弁450の分流比によって前記直進用チャージライン300及び前記旋回用チャージライン350の流量を個別に設定でき、従って、前記直進用HST10(及び前記油圧サーボ機構400)及び前記旋回用HST20の動作安定化を図ることができる。
図14に、第4変形例に係るトランスミッション2Dの油圧回路図を示す。
なお、図中、本実施の形態及び第1〜第3変形例におけると同一部材には同一符号を付している。
図14に示すように、前記第4変形例2Dにおいては、前記直進用チャージライン300及び前記旋回用チャージライン350は前記第1ポンプ210の吐出口に対して並列状態で流体接続されており、前記旋回用チャージライン350には一次側が前記第1ポンプ210を向き且つ二次側が前記旋回用HST20の閉回路を向くように減圧弁370が介挿され、且つ、前記直進用チャージライン300又は前記旋回用チャージライン350のうち前記減圧弁370より圧油流れ方向上流側に位置する部分に一次側が流体接続されたリリーフ弁375が設けられている。
なお、前記リリーフ弁375の二次側は油溜めに開放されている。
前記第4変形例2Dによれば、前記減圧弁370によって前記旋回用HST20の閉回路に必要なチャージ圧を確保しつつ、前記直進用チャージライン300に十分な流量の圧油を流した状態で前記リリーフ弁375によって前記直進用チャージライン300の油圧を個別に設定することができる。
11 直進用ポンプ軸(第1ポンプ軸)
21 旋回用ポンプ軸(第2ポンプ軸)
30 ミッションケース(油源)
30a 油取出口
80 駆動源
130 第1吸引ライン
140 第2吸引ライン
140in 上流側端部
140out 下流側端部
140a 上流側領域
140b 下流側領域
140c 最下方領域
210 第1ポンプ
210in 第1ポンプ吸引口
220 第2ポンプ
220in 第2ポンプ吸引口

Claims (5)

  1. 駆動源からの動力によって作動的に回転駆動される第1及び第2ポンプと、単一の油源と、前記油源の油取出口及び前記第1ポンプの吸引口を流体接続する第1吸引ラインと、上流側端部が前記第1吸引ラインに流体接続され且つ下流側端部が前記第2ポンプの吸引口に流体接続された第2吸引ラインとを備えた二連ポンプ構造であって、
    前記第2ポンプは、吸引口が前記第2吸引ラインの上流側端部より下方に位置するように配置され
    記第2吸引ラインは、最も下方に位置する最下方領域と、前記上流側端部を含み、前記最下方領域より油流れ方向上流側に位置する上流側領域と、前記下流側端部を含み、前記最下方領域より油流れ方向下流側に位置する下流側領域とを含み、
    前記最下方領域は、前記第2ポンプの吸引口よりも下方に位置し、
    前記上流側領域は、前記上流側端部から前記最下方領域へ向かうに従って下方位置又は上下方向同一位置に位置するように構成され、
    前記下流側領域は、前記最下方領域から前記下流側端部へ向かうに従って上方位置又は上下方向同一位置に位置するように構成されていることを特徴とする二連ポンプ構造。
  2. 前記第2ポンプは、吸引口及び吐出口が、それぞれ、下方及び上方を向くように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の二連ポンプ構造。
  3. 前記第2吸引ラインの前記上流側端部は前記第1ポンプの吸引口を挟んで前記第1吸引ラインに流体接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の二連ポンプ構造。
  4. 前記第1ポンプは、吸引口が回転軸より上方に位置するように配置され、前記第2吸引ラインの前記上流側端部は前記第1ポンプの回転軸より上方において前記第1吸引ラインに流体接続されていることを特徴とする請求項3に記載の二連ポンプ構造。
  5. 前記油源として作用するミッションケースと、
    前記駆動源からの回転動力によって軸線回りに作動的に回転駆動される状態で、前記ミッションケースに水平方向に沿った姿勢で互いに対して平行に支持された第1及び第2ポンプ軸とを備え、
    前記第1及び第2ポンプは、前記第1及び第2ポンプ軸によってそれぞれ回転駆動される状態で前記ミッションケースの同一壁面に支持され、
    前記油取出口は、前記第2ポンプ軸よりも前記第1ポンプ軸に近接して設けられていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の二連ポンプ構造。
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