JP6417057B2 - 生体材料収集システム - Google Patents

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Description

本願は、国際出願として2015年11月11日に提出されており、参照により本明細書に開示全体が組込まれている2015年5月5日出願の米国特許出願第14/704,034号に対する優先権を主張するものである。米国特許出願第14/704,034号は、参照により本明細書にその全体が組込まれている2014年5月6日出願の米国仮特許出願第61/989,210号の米国法典第35巻第119条の下での利益を主張する。米国の指定は、上述の出願の全てに対する優先権を主張する。
様々な生物学的状態、疾病、薬物又はアルコールによる機能障害のうちのいずれかについて試験するために、医療その他の専門家によって、生体材料(例えば尿、血液、糞便)が日常的に収集されている。
生体材料試料の収集及び/又は処理用の改良型システムに対するニーズが存在する。
一般的に言うと、本出願は、少なくとも部分的に自動化されているハンズフリー生体材料収集システムに向けられている。
一態様において、生体材料収集システムは、ポートを含む生体材料捕捉部域、捕捉部域の下方に配置された収集部域、収集部域内に配置されポートと整列している容器、及び容器を密封するために収集部域内に配置された密封用機構を含む。
別の態様において、生体材料収集システムは、ポートを含む生体材料捕捉部域、捕捉部域の下方に配置された収集部域、収集部域内に配置されポートと整列している膨張可能な容器、容器を密封するために収集部域内に配置された密封用機構、及び少なくとも部分的にポートの上方に配置された膨張可能な漏斗を含む。
さらなる態様において、生体材料収集システムは、ドレンを有する廃棄物レセプタクル、ポートを含む生体材料捕捉部域、生体材料の密封された収集試料を貯蔵するための貯蔵部域、及び捕捉部域の下方に配置された収集部域、収集部域内に配置されポートと整列している容器、及び容器を密封するために収集部域内に配置された密封用機構を含む。
その上、さらなる一態様において、生体材料収集システムは、ポートを含む生体材料捕捉部域、捕捉部域の下方に配置された収集部域、収集部域内に配置された膨張可能な脱着式容器及び捕捉部域内に配置された脱着式漏斗を格納する少なくとも1つの収集ユニットを含み、該システムはさらに、容器を密封し容器を複数の個別の生体材料パックへと切断するために収集部域内に配置された密封用機構を含み、該システムはさらに、少なくとも1つの収集ユニットを、貯蔵位置、生体材料収集位置及び廃棄位置の間で輸送するための輸送機構を含み、該システムはさらに、個別の生体材料パックに生体材料の供給源を識別する情報をラベリングするためのプリンタを含み、該システムはさらに、密封されラベリングされた生体材料パックを保存するための冷蔵貯蔵ユニット及び生体材料パックを冷蔵貯蔵ユニットまで輸送するためのコンベヤを含む。
収集システムの様々な内部構成要素を示す、本発明の開示に係る尿収集システムの斜視図である。 図1の収納用ユニットを回収構成において例示する図1の収集システムの一部分の上面斜視図である。 図1の収納用ユニットを回収構成において例示する図1の収集システムの側面図である。 図2B中のライン3−3に沿った図1の収集システム100の一部分の側面断面図である。 第1の位置における輸送機構の把持用要素を例示する、図1の収集システムの一部分の上面図である。 第2の位置における輸送機構の把持用要素を例示する、図1の収集システムの一部分の上面図である。 第3の位置における輸送機構の把持用要素を例示する、図1の収集システム100の一部分の上面図である。 図1の例示的収集ユニットの上面斜視図である。 図5A中のライン5B−5Bに沿った図5Aの収集ユニットの断面図である。 図5A中のライン5C−5Cに沿った図5Aの収集ユニットの断面図である。 膨張状態にある、図1の例示的収集ユニットの上面斜視図である。 図1のポート116内に位置付けされる前の図1の例示的収集ユニットの代表的側面図である。 ポート116内に位置付けされ一定の時間にわたりエアポンプに連結された後の、図7Aの収集ユニットの代表的側面図である。 図7Bに示されたものから一定の時間後の、図7Aの収集ユニットの代表的側面図である。 図7Cに示されたものから 一定の時間後の、図7Aの収集ユニットの代表的側面図である。 図1の例示的密封用機構の斜視図である。 図1の例示的密封用機構及び図7の例示的な二次的密封用機構のさらなる斜視図である。 対象の尿の収集後の第1の時点における図1の例示的密封用機構及び収集ユニットの側面図表現である。 図9Bの第1の時点の後の第2の時点における図1の例示的密封用機構及び収集ユニットの側面図表現である。 図9Bの第2の時点の後の第3の時点における図1の例示的密封用機構及び収集ユニットの側面図表現である。 図9Cの第3の時点の後の第4の時点における図1の例示的密封用機構及び収集ユニットの側面図表現である。 図9の例示的コンベヤ及び図1の例示的貯蔵コンテナの概略図である。 対象から尿が収集されている時点における尿収集システムを例示する、図1の例示的尿収集システムの一部分の前面図である。 容器の一変形実施形態を含む本開示に係る例示的収集ユニットの概略図である。
以下では様々な実施形態について図面を参照しながら説明するが、ここで同様の参照番号は複数の図を通して同様の部品及びアセンブリを表わす。様々な実施形態に対する参照指示が、本明細書に添付のクレームの範囲を限定することはない。さらに、本明細書中に明記されたいずれの実施例も、添付クレームを限定するものとして意図されておらず、単に添付クレームについての、考えられる多くの実施形態のいくつかを明記しているにすぎない。
本開示全体を通して使用されている生体材料には、ヒトが生成するあらゆる生物学的物質が含まれる。生体材料の非限定的例としては、血液、尿、唾液、精液、糞便、汗などが含まれる。本開示の生体材料収集システムの実施形態は、ヒトの対象由来の尿の収集を特に参考にして説明される。しかしながら、本明細書で説明された実施形態の原理は、他の生体材料の収集にも容易に適用できるものであるということを認識すべきである。
図1は、収集システム100の様々な内部構成要素を示す、本開示に係る尿収集システム100の斜視図である。
収集システム100は、廃棄物レセプタクル102、捕捉部域104、収集部域106及び貯蔵部域108を含む。収納用ユニット110は、廃棄物レセプタクル102、捕捉部域104、収集部域106及び貯蔵部域108を収容する。廃棄物レセプタクル102は、タンク112及びドレン114を含む。捕捉部域104は、閉鎖可能ポート116を含む。いくつかの実施例において、閉鎖可能なポート116は、捕捉部域104の傾斜表面118の中に配置されている。収集部域106内に配置されているのは、1つ以上の収集ユニット120、輸送機構122、密封用機構124及び廃棄物部域126である。この実施例において、貯蔵部域108は、貯蔵コンテナ128を含む。
いくつかの実施例において、収集システム100は、試験目的で尿を収集するための自動化された又は部分的に自動化されたシステムを提供する。いくつかの実施例において、収集システム100は、複数の対象の連続する排尿間に人間のオペレータ(例えば医療専門家)の関与がほとんど又は全く無い状態で多数の一連の対象から尿試料を収集するように構成されており、このシステムは、1人の対象の尿試料から別の対象の尿試料への交差汚染を削減又は防止するように構成されると同時に、適切な対象と関連付けすることによって収集された各試料を識別するようにも構成されている。
いくつかの実施例において、収集システム100は、複数の対象の排尿間の収集システム100の共用面を滅菌する1つ以上の自動化された滅菌用構成要素を含む。いくつかの実施例において、収集システム100は、尿試料を提供する連続する複数の対象による使用の間に収集システム100の1つ以上の構成要素を滅菌するために、滅菌用機構、例えば紫外線発生器及び/又は蒸気発生器を含む。
収集システム100は、概して上面130、底面132、前面134及び背面136によって画定される。上面130及び底面132は、概して収集システム100を通る垂直平面を画定し、一方前面134及び背面136は概して収集システム100を通る水平平面を画定する。いくつかの実施例において、収集システム100は、ドレン114を介して人間の又は他の廃棄物の廃棄のための配管又は汚水処理タンクシステムに連結されている。例えば、廃棄物レセプタクル102及びドレン114は、従来のトイレとして機能することができる。収集システム100の上部130にある開口部が、廃棄物レセプタクル102及び捕捉部域104への(例えば排尿による)液体のアクセスを可能にする。
廃棄物レセプタクル102は、陥凹部分138とドレン114とを含む。いくつかの実施例において、廃棄物レセプタクル102は液体(例えば水)を格納し、ドレン114は、例えばトイレの洗浄機構を用いて廃棄物レセプタクル102から液体及び/又はあらゆる廃棄物を選択的に流出させるための弁を含む。いくつかの実施例において、陥凹部分138は、捕捉部域104の傾斜表面118との関係において陥凹しており、こうして傾斜表面118と接触する液体が(重力を介して)廃棄物レセプタクル内に流出するようになっている。
図示された実施形態において、捕捉部域104は、廃棄物レセプタクル102から前方方向に(すなわち前面136に向かって)配置されており、このため排尿中の尿の捕捉を容易にすることができる。他の実施例において、捕捉部域104は、廃棄物レセプタクル102の後方、横又は直接上方にあることができる。捕捉部域104は、開放状態及び閉鎖状態によって画定される。開放状態では、閉鎖可能なポート116は開放して、捕捉部域104と収集部域106の間の連通を可能にする。閉鎖状態では、閉鎖可能なポート116は閉鎖され、捕捉部域104と収集部域106の間の流体シールを提供し、こうして捕捉部域104に進入するいかなる流体(例えば尿)もポート116を通過しない。
収集部域106は、概して捕捉部域104の下方に(すなわち底面132に向かって)配置され、収集部域106がポート116を介して捕捉部域104から尿を受入れることができるようにしている。収集部域106は、1つ以上の収集ユニット120を例えばスタックされた構成で格納する。
各収集ユニット120は、試験又は他の処理のために単一の対象の尿を収集するように構成されている。図示された実施形態において、収集ユニットのスタック121の各収集ユニット120は、尿を収集するために収集ユニット120を使用する前は、コンパクトな構成を有する。コンパクトな構成において、収集ユニット120の収集要素はケーシング140によって取り囲まれている(図5Aを参照のこと)。ケーシング140は、使用前の汚染から収集要素(例えば以下で論述する容器200及び漏斗196)を保護し、収集システム100の取扱い者が収集ユニット120を購入しそれを収集システム100の外部に貯蔵し、取り囲まれている内部の収集要素を汚染することなく未使用の収集ユニット120を収集システム100に補充することができるようにする。
輸送機構122は、ベース142、シャフト144及び把持用要素146を含む。ベース142は、収集部域106の内部表面に結合される。シャフト144はベース142から上向きに延在する。把持用要素146は、収集ユニット120を解放可能な形で把持するように構成されている。把持用要素146は、同様に、シャフト144との関係における並進運動(例えばシャフト144を上下に)及び/又はシャフト144を中心とした回転運動(図1の矢印を参照)するように構成されてもよい。いくつかの実施例において、把持用要素146及びシャフト144は、(例えばナットとネジの結合と同様)互いに対し螺合結合されて、シャフト144を下に向かって把持用要素146がずれることなく、(例えばネジ作用により)シャフト144との関係における把持用要素の制御された回転及び並進運動を可能にしている。
把持用要素146が収集ユニット120を把持している場合、把持用要素146は、シャフト144を中心にして並進的に及び/又は回転的に収集ユニット120を選択的又は自動的に輸送することができる。把持用要素146の第1の位置において、この把持用要素146は、少なくともおおよそ垂直方向に収集ユニット120のスタック121と整列している(図4Aを参照のこと)。把持用要素146の第2の位置において、把持用要素146は、少なくともおおよそ垂直方向にポート116と整列している(図4Bを参照のこと)。把持用要素146の第3の位置で、把持用要素146は、少なくともおおよそ垂直方向に廃棄物部域126と整列している(図4Cを参照のこと)。把持用要素146の運動は、例えばアクチュエータに結合されたモーター及び/又は油圧機構を用いる任意の好適な手段によって達成可能である。いくつかの実施例において、ベース142は、把持用要素146を駆動するための原動要素を含む。すなわち、この原動要素は、把持用要素146の回転、並進及び把持/解放運動を提供するために把持用要素と通信する。原動要素の制御は、収集システム100上にインターフェースを有する電子コントローラを用いてか又はそこから遠隔で達成可能である。
密封用機構124は、捕捉部域104の下方に配置される。いくつかの実施例において、密封用機構124は、第1及び第2のアーム148を含む。いくつかの実施例において、第1及び第2のアーム148は、開放構成と閉鎖構成の間で移動可能である。他の実施例において、アーム148は、同じ相対位置に固定されており、その一方で1つ以上の加熱された突出部がそこから伸びたり引込んだりして、図8〜9に関連して以下でより詳細に論述するように、開放構成と閉鎖構成の間で密封用機構124を移動させる。開放構成から閉鎖構成まで移動しながら、第1及び第2のアームは、1つ以上の場所で尿収集容器(以下でさらに詳述)を挟むか又は掴んで、収集容器を1つ以上の場所で密封する。
廃棄物部域126は、収集部域106内に配置され、収集が完了した後、使用済み収集ユニット120の1つ以上の部分を収容するように構成されている。いくつかの実施例において、廃棄物部域126は、収集システム100から使用済み収集ユニット120を衛生的に除去するための使い捨て防液性バッグ152でライニングされたレセプタクルを含む。使用中、使用済み収集ユニット120を把持する輸送機構122の把持用要素146は、使用済み収集ユニット120が廃棄物部域126の上に来るまで、シャフト144を中心として回転する。この時点で、把持用要素146は、使用済み収集ユニット120を解放し、この収集ユニットは(重力によって)廃棄物部域126に落下する。
貯蔵部域108は、収集された密封尿試料を収容する。いくつかの実施例において、貯蔵部域108は、回収が所望されるまで収集された尿標本を保存するための冷却貯蔵コンテナ128を含む。貯蔵コンテナ128は、冷却ユニット及び、貯蔵コンテナ128内の密封尿試料にアクセスするための扉を含むことができる。
図2Aは、図1の収納用ユニット110が回収構成にある状態を例示する図1の収集システム100の一部分の上面斜視図である。図2Bは、図1の収納用ユニット110が回収構成にある状態を例示する図1の収集システム100の側面図である。図2A及び2Bを参照すると、収集システム100は、収集部域106、貯蔵部域108、収納用ユニット110、未使用収集ユニット120のスタック121、輸送機構122、廃棄物部域126及び貯蔵コンテナ128を含み、収集システム100は、上述のように、上面130、底面132、前面138及び背面136を有する。
図2A及び2Bに例示されているように、収集システム100のいくつかの実施例において、収納用ユニット110は、収集部域106、貯蔵部域108及び廃棄物部域126へのアクセスを可能にする回収構成を有する。こうして、例えば、回収構成において、密封尿試料及び使用済み収集ユニット120を収納用ユニット110から回収することができ、未使用の収集ユニット120を補充することができる。さらに、回収構成は、収納用ユニット110内に収納された構成要素の1つ以上のメンテナンス又は交換を可能にすることができる。回収構成を達成するために、いくつかの実施例において、収納用ユニットは、収集システム100の残りの部分との関係において、(例えば床に沿ってホイール又はローラーを用いて)摺動可能である。回収構成は、手動で及び/又は代替的には電動式駆動機構を用いて達成可能である。いくつかの実施例において、収納用ユニット110は1つ以上のトラック154に沿って摺動する(図2B)。収納用ユニット110が図2に描かれているように前後方向に沿って摺動する必要はない、ということを認識すべきである。例えば、収納用ユニット110は、左右に摺動するように構成され得る。収納用ユニットが厳密にどのようにして回収構成を達成するかは、回収構成において収納用ユニット110の内部へのより容易なアクセスを可能にするため、収集システム100が位置する部屋に応じてカスタマイズされ得る。
収集システム100をその動作モードに戻すためには、収集システム100の残りの部分との関係において収納用ユニット110をその原初の位置まで戻す。変形実施形態において、収納用ユニット110の内部へのアクセスは、例えば収納用ユニット110の1つ以上の側の1つ以上の扉又はフラップを介して、代替的手段によって達成可能である。
図3は、図2B中のライン3−3に沿った図1の収集システム100の一部分の側面断面図である。収集システム100は、廃棄物レセプタクル102、捕捉部域104、収集部域106、貯蔵部域108、ドレン114、ポート116、収集ユニット120のスタック121、貯蔵コンテナ128、シャフト144及び把持用要素146を含む。さらに、この実施例において、収集システム100は、配管システム160、ゴミ処理装置162、電源及び制御ユニット164、収集ユニット貯蔵庫166及び栓168を含む。
配管システム160は、ドレン114を介して廃棄物レセプタクル102から廃棄物(例えば余剰の尿、以下で説明する収集ユニット120の漏斗部分)を収容して、その後の使用のために廃棄物レセプタクル102を洗浄する。この実施例において、配管システム160は、ドレン114から延在し下水システムに連結されたパイプ161を含む。ゴミ処理装置162は、パイプ161を通って進む固体及び液体物質を収容し、固形物(例えば以下で説明する収集ユニット120の漏斗部分)を(例えば自動的にかつ/又はユーザーの起動によって)充分に破壊し、こうして固形物が、閉塞また他の機能不良をひき起こすことなく配管システムを通って流れることができるようにする。
電源及び制御ユニット164は、(例えば差込み口、バッテリなどから)、収集システム100の1つ以上の構成要素、例えば制御ユニット164自体、栓168、輸送機構122、密封用機構124、冷却貯蔵コンテナ128、回収構成と作動構成の間で収納用ユニット110を移動させるための駆動機構、ゴミ処理装置162、エアポンプ230(図7及び11に関連して以下で論述)、コンベヤ(図10に関連して以下で論述)、及びラベリングプレス304(図10に関連して以下で論述)に、電力を提供する。
電源及び制御ユニット164の制御側は、収集システム100の様々な構成要素(例えば栓168、輸送機構122、密封用機構124、冷却貯蔵コンテナ128、回収構成と作動構成の間で収納用ユニット110を移動させるための駆動機構、ゴミ処理装置162、エアポンプ230(図7及び11に関連して以下で論述)、コンベヤ300(図10に関連して以下で論述)、及びラベリングプレス304(図10に関連して以下で論述)などを適切な順序で人間のオペレータが(コントローラに接続された電気配線を介して)作動させることができるようにするユーザーインターフェース(例えばタッチスクリーン又はスクリーンとキーパッドの組合せ)、コンピュータ可読記憶装置、コンピュータプロセッサ、1つ以上のプログラマブル回路(例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ)などを含めた電子的構成要素を含む。
こうして、コントローラのユーザーインターフェースに対するユーザー入力が、収集システム100の様々な電気的構成要素の1つ以上を作動させる電気信号を生成する。いくつかの実施例において、収集システム100のオペレータは、尿試料を提供する対象を識別するデータ(例えば名前、生年月日、尿試料の日付)を入力し、このデータは次に、ラベリングプレス304を用いて、対象の尿の1つ以上の密封試料の上に印刷される(図10)。
いくつかの実施例において、コントローラは、収納用ユニット110から収集済み尿試料を回収するまで、人間のオペレータによる介入無く多数の対象から多数の尿収集サイクルを一貫して行なうようにプログラミングされ得る。他の実施例において、人間のオペレータは、各々の尿収集の後に、コントローラインターフェースを利用することにより収集システム100の1つ以上の電気的構成要素を作動させる。いくつかの実施例において、電源及び制御ユニット164の制御側は、収集システム100の残りの部分から遠隔にあり(例えば別の部屋の中)、収集システムの電気的構成要素と(例えば無線周波数信号を介して)遠隔通信する。制御側は、安全にイネーブルされ得、無許可の人間(例えば尿試料を提供する対象)がそれにアクセスすることを防いでいる。
収集ユニット貯蔵庫166は、例えばスタック121の形で複数の未使用収集ユニット120を保持するように構成されている。図3に示された実施例において、収集ユニット貯蔵庫166は複数の垂直方向支持体167を含み、支持体167間の水平方向の空間は、収集ユニット120のスタック121を保持するようにサイズ決定されている。いくつかの実施例において、収集ユニット貯蔵庫166の底面にある垂直方向に向けられた付勢用機構(例えばバネ)が、収集ユニット120の重量に対抗して上向きの付勢力を加え、こうして、最上位の収集ユニット120は、尿試料の収集のために収集ユニット120が使い尽くされたときでさえ、連続する尿収集サイクルのため輸送機構122による捕捉の場合と同じ又はほぼ同じ高さに来るようになっている。
栓168は、ポート116を可逆的に閉栓するようにサイズ決定され構成され、ポート116を閉栓した時点で流体が捕捉部域104からポート116を通って収集部域106内に移行するのを防ぐ防流体シールを提供する。いくつかの実施例において、栓168は、ガスケット又は他の密封用手段を含む。栓168は、閉栓位置と開栓位置の間で移動可能である。栓168が閉栓位置にある場合、いくつかの実施例において、収集システム100をトイレとして使用することができる。栓168が開栓位置にある場合、収集システム100を、1つ以上の尿試料を収集するために使用することができる。閉栓位置と開栓位置の間で、栓を手動式に又は代替的には電動式駆動機構を用いて、移動させることができる。
図4Aは、第1の位置における輸送機構122の把持用要素146を例示する、図1の収集システム100の一部分の上面図である。図4Bは、第2の位置における輸送機構122の把持用要素146を例示する、図1の収集システム100の一部分の上面図である。図4Cは、第3の位置における輸送機構122の把持用要素146を例示する、図1の収集システム100の一部分の上面図である。図4を参照すると、収集システム100は、収集部域106、貯蔵部域108、収納用ユニット110、ポート116、収集ユニット120、輸送機構122、廃棄物部域126、収納用ユニットベース142、シャフト144、把持用要素146及び栓168を含む。さらに、この実施例において、収集システム100は、駆動機構170、栓アーム172、輸送アーム174、延長部分176及び捕捉器具ピボット178を含み、収集ユニット120は各々、突出部180及び弁182を有する。
駆動機構170は、栓168に結合され、栓アーム172を用いて栓を閉栓位置へ及び閉栓位置から外へ移動させる。いくつかの実施例において、栓アーム172は、上下運動と左右運動(及び/又は前後運動)の両方の能力を有する。栓アーム172の上下運動は、栓168をポート116内へと上向きに挿入し、ポート116から下向きに除去できるようにする。左右運動(及び/又は前後運動)は、栓を輸送機構122の運動経路外に位置付けできるようにする。
輸送アーム174は、シャフト144に対し回転可能な形で結合される。いくつかの実施例において、延長部分176は、輸送アーム174に対して移動可能な形で結合され、シャフト144の長手方向軸との関係における輸送アーム174の半径方向の伸長及び引込みを可能にする。他の実施例においては、延長部分176は、輸送アーム174に対し固定的に結合されており、こうして、輸送アーム174がシャフト144の長手方向軸との関係において一定の半径を維持するようになっている。把持用要素146は、延長部分176から半径方向に突出している。いくつかの実施例において、把持用要素146と延長部分の間の接合部にあるピボット178は、収集ユニット120をピックアップし輸送するために収集ユニット120の周りで把持用要素146のフィンガー179が開閉できるようにしている。
収集ユニット120の各々は、エアポンプ230と嵌合するための突出部180を有する(図11)。突出部180の中に配置された一方向弁182は、以下でさらに詳述されるように、弁を開放して空気流を収集ユニット120の内部に取り込むエアポンプのノズルと嵌合するように構成されている。
図4Aを参照すると、輸送機構122は、第1の位置にあり、輸送アーム174は、収集ユニット120のスタック121(図1)に向かって伸長し、こうして把持用要素146のフィンガー179は、スタック121上の最上位の収集ユニット120を把持するように位置付けされるようになっている。同時に、栓168はポート116内で所定の位置にあり、ポート116を閉栓している。
図4Bを参照すると、輸送アーム174はシャフト144を中心にして反時計回りに(図4Aとの関係において)回転させられて、ポート116と整列するまで最上位の収集ユニット120を搬送している。輸送アーム174がこの位置まで回転させられる前又はその間に、駆動機構170は、栓アーム172に栓をポート116から下へ、次に後向きに低下させ、栓168がもはやポート116と整列しなくなるようにする。代替的構成においては、栓の輸送アームが収集部域106の上方(例えば捕捉部域104内)に配置され、栓168は、ポート116内の所定の位置に下向きに、そしてポート116から栓168を除去するように上向きに移動させられ得る、ということを認識すべきである。
収集ユニット120がひとたび垂直方向でポート116と整列したならば、輸送機構は収集ユニット120を(シャフト144に沿って上向きに)ポート116内に持ち上げ、その間にシールを作り上げる。この時点で、図6〜7と関連して以下で説明するように、収集ユニット120内に空気が圧送される。
図4Cに例示されているように、ひとたび1つ又は複数の尿試料が個別の対象から収集されたならば、把持用要素146内で使用済み収集ユニット120を搬送する輸送アーム174は、廃棄物部域126と垂直方向に整列するまで反時計回り方向に再び回転する。このようにしてひとたび整列したならば、把持用要素146は、(例えばピボット178の周りで把持用要素146のフィンガー179を枢動させて開放することにより)使用済み収集ユニット120を解放して、使用済み収集ユニットを廃棄物部域126内に落下させる。いくつかの実施例において(図4Cで示されているものを含む)、尿収集の後ポート116から離れる方向への輸送アーム174の回転の時点で、駆動機構170は、栓アーム172に、ポート116内の所定の位置に戻るように栓168を前方向そして上向きに移動させ、こうして、収集システム100を用いて別の尿収集を行なわなければならなくなるまで、ポート116を閉栓する。しかしながら、いくつかの実施例において、ポート116は、ポート116から離れるような輸送アーム174の回転の後、開放状態にとどまることができ、こうして収集システム100を、後続する尿収集の準備が整った構成に保つ。
使用済み収集ユニット120の解放後、次の尿収集サイクルの準備として最上位の収集ユニット120を把持するために図4Cに示された第1の位置に戻るまで、輸送アーム174を時計回りに(又はいくつかの実施例においては全360°の回転のために反時計回りに)回転させることができる。以上で論述されたように、いくつかの実施例において、未使用の収集ユニット120のスタックの下方に位置付けされた付勢用機構は、スタック内の最上位の収集ユニット120が、把持用要素146による把持のためつねに同じ垂直方向位置にあるように、スタックの重量と平衡を保つ。
図5Aは、図1の例示的収集ユニット120の上面斜視図である。図5Bは、図5A中のライン5B−5Bに沿った図5Aの収集ユニット120の断面図である。図5Cは、図5A中のライン5C−5Cに沿った図5Aの収集ユニット120の断面図である。図5A、5B及び5Cを参照すると、収集ユニット120は、上述のように、ケーシング140、突出部180及び弁182を含む。さらに、この実施例において、収集ユニット120は、上面シール192、底面シール194、漏斗196、1つ以上のオーバーフロー吐出口198及び容器200を含む。
図5A、5B及び5Cは全て、密封された構成の、すなわち、上面シール192と底面シール194が無傷である状態で、かつ弁182を介して収集ユニット120の内部チャンバ199内に空気が圧送される前の、収集ユニット120を例示している。
いくつかの実施例において、ケーシング140は、以下でさらに詳述するように、漏斗196及び容器200の膨張時点で、それぞれ上面シール192及び底面シール194を通して漏斗196及び容器200の拡張を強制するのに充分な、強度及び剛性の比較的高い材料(例えば硬質プラスチック)で製造されている。
上面シール192及び底面シール194は、漏斗196及び容器200の汚染を防ぎ、漏斗196及び容器200の膨張及び拡張時点で比較的容易に破断する材料(例えばアルミニウム、プラスチックなどの比較的薄い箔)で構築され得る。特定の実施例において、上面シール192及び底面シール194は、厚みが0.3mm未満であるアルミニウム箔で構築されている。
図5Bに示されているように、容器200の上面204は、漏斗196の底面202に当接し、漏斗196は膨張時点でその底面202から上向きに拡張する一方で、容器はその上面204から下向きに拡張することを保証している。
図5Cを参照すると、いくつかの実施例において、ケーシング140は、漏斗196を収納する上部構成要素201及び容器200を収納する下部構成要素203を含む。上部構成要素201及び下部構成要素203(同様に漏斗196及び容器200)は、別個に製造され、その後共に結合されて収集ユニット120を形成することができる。
いくつかの実施例において、漏斗196及び容器200は、単一の空気流路が漏斗196及び容器200の両方の中に同時に空気を圧送できるように、一体化されている。図5Cに示された実施例において、漏斗196及び容器200は、個別の構成要素であり、連結されていない個別の空気流路216(容器200との関係において)及び220(漏斗196との関係において)を介して加圧空気を収容する。加圧空気は、図5C中の矢印の進路にしたがって弁182から加圧空気を導く共通の導管207を介して、空気流路216、220に入る。
いくつかの実施例において、空気流路216、220の一方又は両方は、収縮弁205を含んでいる。収縮弁205は、それぞれに流路216、220内で閾値圧力を超えると開放して、環境内に空気を放出し、こうして流路216、220の過圧(及び潜在的には早発破壊)を防止する。閾値圧力未満でも、収縮弁205は、流路216、220からの空気の制御された放出を提供することができる。漏斗196の場合、収縮弁205を介した制御された空気の放出は、廃棄物レセプタクル102を介した安全な廃棄に備えて使用済み漏斗196のサイズを縮小する一助となることができる(図1)。
なおも図5を参照すると、対象によって排泄される尿の量が既定の体積を上回った場合、漏斗196の壁の中に配置された1つ以上のオーバーフロー吐出口198を介して、(膨張させられた時点で)漏斗196から外に余剰の尿を流出させることができる。オーバーフロー吐出口198は、尿収集のための既定の体積カットオフに対応する漏斗上の高さに位置付けされた漏斗196の内部と流体連通状態にある中空(例えば管状の)部材である。余剰の尿は、オーバーフロー吐出口198を通って直接廃棄物レセプタクル102内に流入する(図1)。
容器200は、ポリエチレンなどの耐久性と可撓性のある膨張可能な防流体材料でできている。いくつかの実施例において、ポリエチレンの内部表面は、尿の保存に好適な材料でコーティングされる。漏斗196は、下水及び腐敗物安全性及び/又は水溶性を有する、可撓性で膨張可能な防流体材料、及び/又はゴミ処理装置162により処理された場合に容易に分解する材料でできている(図3)。いくつかの実施例において、漏斗196は、ポリ塩化ビニルで作られている。
図6は、図1の収集ユニット120の上部斜視図であり、収集ユニット120は膨張状態にある。収集ユニット120は、上述のように、ケーシング140、突出部180、バルブ182、漏斗196、オーバーフロー吐出口198及び容器200を含む。さらに、この実施例において、収集ユニット120は、上面210及び底面212によって画定される。容器200は、外皮217によって画定される内部空間214を有する。漏斗196は外皮218とウェブ221を含み。ウェブ221は、1つ以上の緯線方向流路222及び1つ以上の経線方向流路224で構成され、経線方向流路224は隣接する緯線方向流路を連結している。膨張させられた場合、図5Cの流路220、216はそれぞれ、図6のウェブ221及び外皮217を形成する。
弁182を通して圧送された空気は、導管207(図5C)に沿って、密封された収集ユニット120の内部に通過する。導管207(図5C)は、流路220(図5C)と連絡し、これは漏斗196のウェブ221を形成し、緯線方向の流路222及び経線方向の流路224の空気圧拡張をひき起こし、こうして、ウェブ221をその拡張形状へと強制する。ウェブ221の拡張は、上面シール192(図5)を破断させ、ポート116(図1)の上方に漏斗196が形成して、上述のように対象が排泄した尿をポート116を通して容器200内に集めることになる。外皮218は、経線方向流路224と緯線方向流路222の間の空間に広がって、完全な内部漏斗表面を形成する。
漏斗のための代替構成も容易に認識されるはずである。例えば、外皮218の1つ以上の部分が上面シール192を貫通して拡張を生成する目的で導管207(図5C)を介して膨張可能であるのに対して、ウェブ221は、漏斗196の拡張された形状を画定する骨格構造を提供するワイヤなどの可撓性で膨張不可能な材料で構成され得る。
漏斗196がウェブ221の拡張時に形をとるにつれて、1つ以上のオーバーフロー吐出口198が展開して、捕捉部域104(図1)で終り、こうして余剰の尿は究極的に、廃棄物レセプタクル102(図1)内に流出する。
空気が導管207(図5C)を介して密封された収集ユニット120の内部に弁182を通って圧送されるにつれて、流路216(図5C)内の上昇する空気圧は同様に容器200を拡張させ、容器200に底面シール194(図5)を破壊させて、ポート116(図1)の下方に外皮217によって画定される内部空間214を形成する。こうして、外皮217の1つ以上の部分は、膨張可能である(例えば、間に空気充填可能な空間を伴う内部層及び外部層を有する)。代替的実施例において、圧送された空気は、内部空間214を直接取り囲む外皮217の表面に圧力を加え、こうして、外皮を下向きに押して容器200を形成する。
いくつかの実施例において、拡張した容器200(図6に図示)は、単一の対象からの多数の尿試料の収集向けに体積増分を標示するための目盛付きマーキングを伴って予め製造されている。いくつかの実施例において、拡張した容器200は、最初に接触した時点又は長時間の接触の時点で、収集された尿中の1つ以上の化合物又は化学物質の存在を標示する1つ以上の試験用構成要素を含む。
図7Aは、図1のポート116内に位置付けされる前の図1の例示的収集ユニット120の代表的側面図である。図7Bは、ポート116内に位置付けされ一定の時間エアポンプに連結された後の図7Aの収集ユニット120の代表的側面図である。図7Cは、図7Bに示されたものから一定の時間経過した後の図7Aの収集ユニット120の代表的側面図である。図7Dは、図7Cに示されたものから一定の時間経過した後の図7Aの収集ユニット120の代表的側面図である。
図7を参照すると、収集ユニット120は、上述の突出部180、漏斗196、容器200及びオーバーフロー吐出口198を含む。図7は同様に、上述のポート116及び傾斜表面118も示している。さらに、この実施例において、収集システム100(図1)は、収集ユニット120内に空気が圧送されるときに通る解放ポート232を有するエアポンプ230を含み、この解放ポート232は、突出部180内で嵌合した場合に弁182(図6)を開放することができる。さらに、容器200は、上述のように、単一の対象からの多数の尿試料を測定するための目盛付きマーキング234を有する。図7Dを参照すると、二次密封用機構250も同様に示されている。
図7A及び7Bを参照すると、密封された収集ユニット120をポート116に結合した時点で(図7A中の矢印を参照)、エアポンプ230のアーム231が所定の場所に移動し、突出部180内のバルブ182(図6)を介して収集ユニット120と嵌合する。いくつかの実施例において、エアポンプ230のアーム231は、突出部180と整列させられた位置で不動であり、こうしてエアポンプ230による弁182の係合は、ポート116内への収集ユニット120の導入時点で自動的に達成されるようになっている。これらの実施例によると、エアポンプは、ポート116から収集ユニット120が下降した時点で弁182から自動的に係合解除する。エアポンプ230による弁の係合時点で、続いて空気が漏斗196及び容器200内に圧送され、上述のように、両方共が図7Cに示されているように完全に拡張させられるまで、これらの拡張をひき起こす(図7B内の矢印を参照のこと)。
容器200内の対象から尿を収集し、容器200から密封された尿試料(単複)を切断した後(図9に関連して以下で説明される)、図7Dに示されているように、エアポンプアーム231は、収集ユニット120から結合解除され、収集ユニットは、漏斗196の下部部分が二次密封用機構250と整列するまで、ポート116から下降させられる(図7Dの下部矢印を参照)。二次密封用機構250は、下にある収集ユニット120の部分を密封し、漏斗196を切断し、この漏斗196は収縮して、廃棄物レセプタクル102(図1)を介して廃棄され得る(図7D中の上部矢印を参照)。図7C中の矢印を参照のこと。収集ユニット120の残余分は、次に、図4に関連して以上で説明した方法で、廃棄物部域126に移送され得る。
図8Aは、図1の密封用機構124の斜視図である。図8Bは、図1のポート116の下に位置付けされた図1の密封用機構124及び図7の二次密封用機構250のさらなる斜視図である。図8を参照すると、密封用機構124は上述のように第1及び第2のアーム148を含む。さらに、この実施例において、アーム148の各々はハウジング260を含み、アーム148の1つは、1つ以上の加熱用要素266を含む。アーム148は両方共、組付け用ブラケット262及び1つ以上の伸縮式突出部264を含み、一方のアーム148の伸縮式突出部264は、他方のアーム148の伸縮式突出部264と水平方向に整列している。
ブラケット262は、アーム148を、収集部域106の一表面又は他の構造的特徴部(単複)に対し並列構成で組付ける(図8)。各アーム148内のハウジング260は、アーム148から水平方向に(すなわち他方のアーム148の中に配置された伸縮式突出部264に向かって又はこの突出部から離れるように)伸縮式突出部を伸長させ引込めるように構成された原動要素(例えばソレノイド)を格納する。さらに、アーム148の少なくとも1つにおいて、ハウジング260内部の構成要素が、加熱用要素266に電流を提供して、電気抵抗を介してこれらの加熱要素を加熱する。いくつかの実施例において、加熱用要素266は、1つ以上の電気抵抗器を含み、伸縮式突出部260上に配置されている。伸縮式突出部264及び加熱用要素266の数及び配置は特定のニーズに応じて変動し得るということを認識すべきである。伸縮式突出部の数は、単一の対象の排泄物から収集され得る個別の尿試料の数を決定する。同様に、加熱用要素を両方のアーム148上に様々な好適な構成で配置することができるということも認識すべきである。同様に、いくつかの代替的実施例において、アーム148のうち一方のみが、2つのアーム148の間の間隙を閉じるのに充分な程に伸長することのできる伸縮式突出部を含む。
図8Bを参照すると、二次密封用機構250は、第1の密封用機構124の上方で、ポート116の下方に配置されている。この実施例では、二次密封用機構250は、(例えばソレノイドなどによって起動が提供されている状態で)互いに向かって及び互いから離れるように移動する第1及び第2のプレート270を含み、これらのプレート270は、トラック272に結合され、トラック272に沿って移動する。他方のプレート270に面する一方のプレート又は両方のプレート270の縁部上に、(例えばソレノイドなどにより加熱され得る)加熱用要素274が配置される。
図9Aは、対象の尿の収集後の第一段階における図1の例示的密封用機構124及び収集ユニット120の側面図表現である。図9Bは、図9Bの第1段階の後の第2段階における図1の例示的密封用機構124及び収集ユニット120の側面図表現である。図9Cは、図9Bの第2段階の後の第3段階における図1の例示的密封用機構124及び収集ユニット120の側面図表現である。図9Dは、図9Cの第3段階の後の第4段階における図1の例示的密封用機構124及び収集ユニット120の側面図表現である。
図9を参照すると、密封用機構124は、上述のようなアーム148、伸縮式突出部264及び加熱用要素266を含み、収集ユニット120は、漏斗196と容器200を含み、容器200は対象の尿を格納する。同様に示されているのは、エアポンプ230、ポート116、栓168及び栓アーム172である。さらに、図9Bを参照すると、この実施例においては、コンベヤ300が密封用機構の下に配置され、ポート116と垂直方向に整列させられている。
図9Aを参照すると、容器200内の尿の収集の後の第1段階において、収集ユニット120はポート116内の所定の場所にあり、エアポンプ230は収集ユニット120に接続されており、伸縮式突出部264は外へ伸長し、容器200を1つ以上の場所で挟む。1つ以上の加熱用要素266は、1つ以上の場所で容器200を密封し、容器を1つ以上の個別の密封された尿パケット290へと切断する。いくつかの実施例において、加熱用要素266は、密封箇所において溶融させることにより容器200を切断する。他の実施例では、この目的のために、別の切断用構成要素、例えば1つ以上の刃が使用される。
いくつかの実施例において、アーム148上に配置された光センサー又は他のセンサーは、対応する伸縮式突出部264の各対の下で完全な尿試料用として充分な尿が収集された時点でそれを検出し、それぞれの伸縮式突出部対に対し、パケット290内に伸長して下にある尿を密封する信号が送信されようにする。
いくつかの実施例においては、密封用機構124の上又は近くに配置された1つ以上の温度センサーが、例えばパケット290を形成する容器200の外部の温度を測定することによって、パケット290のうちの1つ以上の中に収集された尿の温度を測定する。直近に排泄された尿の典型的温度範囲よりも高温又は低温の試料は、対象が自身の尿の同時試料を提供しなかったことを標示し得ることから、尿試料の温度を測定することは、尿試料を提供する対象による改ざん又は不正行為を検出する一助となり得る。いくつかの実施例においては、1つ以上の温度センサーにより測定された温度情報をプリンタ302に(直接、又は上述のコントローラを介して;図10参照)供給することができ、対応する尿試料を格納する密封されたパケット290上に設置されたラベル上に、温度読取り値を印刷することができる(図10を参照のこと)。
図9Bを参照すると、第1段階に後続する第2段階において、収集ユニット120はポート116内の所定の場所にとどまり、対応する伸縮式突出部対264は、最下位対から出発して上向きに移動しながら、順々に引込む。引込む度毎に、尿の個別の密封され切断されたパケット290は、コンベヤ300上に落下し、このコンベヤが各パケット290にラベリングを行い各パケット290を貯蔵部域108内に輸送する。
図9Cを参照すると、第2段階に後続する第3段階において、対応する伸縮式突出部対264の全てが引込み、収集された尿の個別のパケット290全てを容器200から分離する。さらに、残りの収集ユニットは、ポート116から降下させられ、二次密封用機構250は漏斗196の底面を密封し、切断する。何回かの尿排泄の後、排泄の量に応じて、こうして、収集ユニット120の残りの部分の中に余剰の未収集尿の密封された廃棄物ポッド292が残される可能性があり、この密封された廃棄物ポッド292は、漏斗196の密封された下部部分と容器200の密封された上部部分によって画定されている。
図9Dを参照すると、第3段階に後続する第4段階において、収集ユニット120は、廃棄物部域126(図1)と整列して、ここで廃棄物ポッド292に沿って落下させられるまで、ポート116から水平方向に離れるように移動させられる。さらに、漏斗196はそれが格納し得るあらゆる余分な尿と共に、二次密封用機構250により捕捉部域104(図1)内に放出されており、こうして漏斗は、究極的に廃棄物レセプタクル102(図1)を介して洗浄され得るようになっている。さらに、栓168は、栓アーム172と共に、ポート116内の所定の位置に戻るように移動させられている。
図10は、図9のコンベヤ300及び図1の貯蔵コンテナ128の概略図である。コンベヤ300は、ポート116(図1)の下方の収集部域106(図1)内に配置されている。
図10を参照すると、プリンタ302は、ラベル上に対象固有の情報(すなわち尿試料を提供する対象に関する情報)を印刷するように(例えば電子コントローラによる)命令を受ける。プリンタ302は、移動ベルト308上に印刷済みラベルを置く。移動ベルト308は、ラベルをポート116(図1)の下の位置に移動させ、こうして、容器200から放出された時点で、ラベルを密封されたパケット290と整列させる。密封されたパケット290は、ベルト308上のラベルの上に着地する。この時点でソレノイド306が、パケット290にラベルを貼付する(例えばラベル上の接着剤を介して)プレス304を駆動する。パケット290に対するラベルの貼付の後、移動ベルト308は、ラベリングされ密封されたパケット290を、一連のローラー又は搬送手段310上に移送し、これらのローラー又は搬送手段が、(例えば重力を介して)貯蔵コンテナ128内の開口部を通ってパケット290を貯蔵コンテナ128内に輸送する。ひとたび全ての対象のパケット290がラベリングされ、貯蔵コンテナ128内に置かれたならば、プリンタ302を、次の対象に対応する識別情報で再プログラミングすることができ、後続する尿収集サイクルが開始し得る。
図11は、対象から尿が収集されている時点における尿収集システム100を例示する、図1の尿収集システム100の前面図である。尿収集システム100は、以上で論述したように、捕捉部域104、収集部域106、ポート116、収集ユニット120(密封済み、使用中、及び廃棄済みの収集ユニットを含む)、密封された収集ユニット120のスタック121、密封用機構124、収集ユニット貯蔵庫166、漏斗196、容器200及びエアポンプ230を含む。さらに、この実施例において、エアポンプ230は、収集部域106の内側にしっかり固定されたコンプレッサ330を含み、収集ユニット貯蔵庫166内の収集ユニット120のスタック121の下方に、付勢用機構332(以上で輪述したもの)が例示されている。
図12は、容器400の変形実施形態を有する収集ユニット120の概略図である。容器400は、4つの尿試料パケット406の各々についての既定の尿体積に対応する目盛付きマーキング402を含む。目盛付きマーキング402は、同様に、密封用機構124(図8)の加熱用要素266及び伸縮式突出部264との整列のための適切な密封及び切断点に対応する。目盛付きマーキング402により画定された4つの尿試料パケット部域406の各々の中で、尿試験紙404が容器200の内側に接着されており、この試験紙404は、尿試料中の少なくとも1つの化学物質又は化合物について試験するように構成されている。
以上は、本発明のいくつかの実施形態の完全な説明であるが、様々な代替物、修正及び等価物を使用してもよい。したがって、添付クレームによって定義される本発明の範囲を限定するものとして以上の説明を捉えるべきではない。

Claims (20)

  1. 生体材料の収集用システムにおいて、
    ポートを有する捕捉部域と、
    前記捕捉部域の下方に配置された収集部域と、
    ケーシングと漏斗と容器とを含む収集ユニットであって、前記ケーシングは、前記漏斗を収納する上部構成要素と、前記容器を収納する下部構成要素とを有し、前記収集ユニットが第1の位置にありかつ収集の構成である時に前記容器が少なくとも部分的に前記ポートの下方に配置されかつ少なくとも部分的に前記ポートと整列させられており、前記漏斗が少なくとも部分的に前記ポートの上方に配置されかつ前記ポートと少なくとも部分的に整列させられている、収集ユニットと、
    前記容器への1つ以上の生体材料の収集の後に前記容器を密封するための、前記収集部域内に配置された密封用機構とを含むシステム。
  2. 前記密封用機構が伸縮式構成要素及び加熱用要素を含み、前記加熱用要素は容器を密封し切断するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記密封用機構が、収集された生体材料の複数の密封パケットの形へと前記容器を密封し切断するように構成されている、請求項2に記載のシステム。
  4. コンベヤ及び冷却貯蔵コンテナをさらに含み、前記コンベヤが前記複数の密封パケットを前記収集部域から前記冷却貯蔵コンテナまで輸送する、請求項3に記載のシステム。
  5. プリンタ及びラベル貼付装置をさらに含み、前記プリンタは、前記複数の密封パケット内の前記生体材料を識別するラベルを印刷するように構成され、前記ラベル貼付装置は、前記複数の生体材料密封パケットの各々に印刷済みラベルを貼付するように構成されている、請求項4に記載のシステム。
  6. 前記収集部域内に配置された輸送機構をさらに含み、前記輸送機構は、前記収集ユニットを把持する把持用要素を含み、前記収集ユニットが収集ユニット貯蔵庫と整列している第の位置と前記収集ユニットが前記ポートと少なくとも部分的に整列している前記の位置との間で前記収集ユニットを輸送する、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記収集部域内に配置された廃棄物部域をさらに含み、前記把持用要素がさらに、前記収集ユニットが前記廃棄物部域と整列している第3の位置に前記収集ユニットを輸送するように構成されている、請求項6に記載のシステム。
  8. 貯蔵コンテナと収納用ユニットとを含み、該収納用ユニットは前記貯蔵コンテナ及び前記収集部域を収納しており、前記収納用ユニットは捕捉ユニットとの関係において摺動可能である、請求項6に記載のシステム。
  9. 前記収集ユニット貯蔵庫が複数の収集ユニットを貯蔵するように構成され、前記収集ユニット貯蔵庫はさらに付勢用機構を含んでいる、請求項6に記載のシステム。
  10. 前記輸送機構がさらにベース、該ベースから垂直方向に延在するシャフト、及び該シャフトから半径方向に延在するアームを含み、前記把持用要素は、前記シャフトから半径方向に延在する前記アームに結合されている、請求項6に記載のシステム。
  11. 前記把持用要素が、前記シャフトとの関係における回転運動及び横断運動の両方の運動用に構成されている、請求項10に記載のシステム。
  12. さらに栓を含み、前記収集ユニットが前記第1の位置から離れている時に該栓が前記ポート内に取外し可能な形で位置付けされている、請求項1に記載のシステム。
  13. エアポンプをさらに含み、前記容器及び前記漏斗の少なくとも1つが前記エアポンプにより膨張可能である、請求項1に記載のシステム。
  14. 前記収集ユニットが突出部及び該突出部の中に配置されたバルブを含み、前記エアポンプが前記バルブに対して取外し可能な形で結合されている、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記容器及び前記漏斗の両方が膨張可能であり、前記漏斗が、複数の膨張可能な流路を含む、請求項13に記載のシステム。
  16. 前記漏斗が収縮弁を含む、請求項15に記載のシステム。
  17. 前記漏斗が、該漏斗の側壁から延在する少なくとも1つのオーバーフロー吐出口を含み、該オーバーフロー吐出口は、収集のための既定の生体材料体積を上回る生体材料を流出させるように構成されている、請求項15に記載のシステム。
  18. 前記容器が、該容器中に収集された複数の生体材料試料を測定するための目盛付きマーキングを含む、請求項1に記載のシステム。
  19. 前記容器が、少なくとも1つの化合物の存在について複数の生体材料試料を試験するための複数の試験紙を含む、請求項18に記載のシステム。
  20. 前記密封用機構が2つのアームを含み、前記アームの各々が複数の突出部を含み、前記アームの1つが前記複数の突出部の各々の上に配置された加熱用要素を含む、請求項1に記載のシステム。
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