JP6415467B2 - 配線基板、および半導体モジュール - Google Patents

配線基板、および半導体モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP6415467B2
JP6415467B2 JP2016033170A JP2016033170A JP6415467B2 JP 6415467 B2 JP6415467 B2 JP 6415467B2 JP 2016033170 A JP2016033170 A JP 2016033170A JP 2016033170 A JP2016033170 A JP 2016033170A JP 6415467 B2 JP6415467 B2 JP 6415467B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring
via conductor
wiring board
semiconductor module
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016033170A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017152528A (ja
Inventor
釜淵 幸司
幸司 釜淵
加藤 哲也
哲也 加藤
市川 順一
順一 市川
村上 善則
善則 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Niterra Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2016033170A priority Critical patent/JP6415467B2/ja
Publication of JP2017152528A publication Critical patent/JP2017152528A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6415467B2 publication Critical patent/JP6415467B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/02Bonding areas; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/04Structure, shape, material or disposition of the bonding areas prior to the connecting process
    • H01L2224/06Structure, shape, material or disposition of the bonding areas prior to the connecting process of a plurality of bonding areas
    • H01L2224/0601Structure
    • H01L2224/0603Bonding areas having different sizes, e.g. different heights or widths
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/484Connecting portions
    • H01L2224/4847Connecting portions the connecting portion on the bonding area of the semiconductor or solid-state body being a wedge bond
    • H01L2224/48472Connecting portions the connecting portion on the bonding area of the semiconductor or solid-state body being a wedge bond the other connecting portion not on the bonding area also being a wedge bond, i.e. wedge-to-wedge
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/49Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of a plurality of wire connectors
    • H01L2224/491Disposition
    • H01L2224/4911Disposition the connectors being bonded to at least one common bonding area, e.g. daisy chain
    • H01L2224/49113Disposition the connectors being bonded to at least one common bonding area, e.g. daisy chain the connectors connecting different bonding areas on the semiconductor or solid-state body to a common bonding area outside the body, e.g. converging wires
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/19Details of hybrid assemblies other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/191Disposition
    • H01L2924/19101Disposition of discrete passive components
    • H01L2924/19107Disposition of discrete passive components off-chip wires

Landscapes

  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Description

本発明は、配線基板、および配線基板を用いた半導体モジュールに関する。
従来、パワー半導体素子を備えるパワー半導体モジュールにおいて、パワー半導体素子に対する電流経路の電流値を計測する技術が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許第5172287号公報 特許第5709161号公報
近年、パワー半導体素子のスイッチング速度の高速化が進んでいる。従来の構成のパワー半導体モジュールにおいて、従来の電流センサを接続すると、パワー半導体素子に接続される配線が引き延ばされるため、配線のインダクタンスが増加する。このように配線を延伸して電流センサを接続した場合に、パワー半導体素子を高速にスイッチングさせると、スイッチング過渡時の電流値や電圧値がリンギングを起こし、電流値を正確に測定することができなくなってしまう。そこで、配線のインダクタンスを増加させずに電流値を測定する技術が望まれている。
また、従来のパワー半導体モジュールでは、パワー半導体素子に流れる電流を計測するために、パワー半導体素子を搭載する配線基板とは別に電流センサが配置されていた。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することができる。
(1)本発明の一形態によれば、配線基板が提供される。この配線基板は、表面と裏面とを備える板状のセラミック基板部と、前記表面に配置された第1の配線部と、前記裏面に配置された第2の配線部と、前記表面と前記裏面とを連通する第1の貫通孔内に配置され、前記第1の配線部と前記第2の配線部とを電気的に接続する少なくとも1つの第1のビア導体と、前記セラミック基板内部に少なくとも一部が埋設され、前記第1のビア導体を取囲むロゴスキーコイルと、を備える。
ここで、取囲むとは、対象部位の全周を囲む場合に限定されず、対象部位の半周以上を囲む場合を含む概念である。また、好ましくは、前記配線基板は、第1のビア導体を複数個備えた第1のビア導体群を有する。
この形態の配線基板によれば、第1のビア導体をパワー半導体素子の主電極に接続する主配線の一部とした際に、第1のビア導体を流れる電流の電流値を同一基板部内部に前記第1のビア導体と近接して埋設されたロゴスキーコイルによって計測することができるため、電流計測のために主配線長を伸ばすことなく電流値を計測できる。
(2)上記形態の配線基板において、前記セラミック基板部の前記裏面に配置された第3の配線部と、前記表面と前記裏面とを連通する第2の貫通孔内に配置され、前記第1の配線部と前記第3の配線部とを電気的に接続する少なくとも1つの第2のビア導体と、を備えてもよい。また、好ましくは、前記配線基板は第2のビア導体を複数個備えた第2のビア導体群を有する。
(3)上記形態の配線基板において、前記第1のビア導体および前記ロゴスキーコイルは、タングステンおよびモリブデンのうち、少なくとも一方を含む金属により形成されてもよい。タングステンおよびモリブデンは、高融点金属であるため、前記第1のビア導体および前記ロゴスキーコイルを、セラミック基板部と同時に焼結で形成することができ、本発明の配線基板を容易に製造することができる。
(4)上記(2)に記載の配線基板において、前記第1のビア導体、前記第2のビア導体、および前記ロゴスキーコイルは、タングステンおよびモリブデンのうち、少なくとも一方を含む金属により形成されてもよい。第1のビア導体、第2のビア導体、およびロゴスキーコイルを、セラミック基板部と同時に焼結で形成することができ、配線基板を容易に製造することができる。
(5)上記形態の配線基板において、前記表面に対して垂直な方向から見て前記第1の配線部と前記第2の配線部とが前記ロゴスキーコイルを覆ってもよい。このようにすると、ロゴスキーコイルが両面から導体によって覆われるため、外部の電磁ノイズからロゴスキーコイルに流れる信号を保護することができる。
(6)本発明の他の形態によれば、上記形態の配線基板と、パワー半導体素子と、を備える半導体モジュールが提供される。この半導体モジュールによれば、パワー半導体素子に流れる電流値計測のために、配線を増やしたり、配線を伸ばす必要がないため、該配線のインダクタンス成分の増加なく、パワー半導体素子に流れる電流を正確に計測することができる。
本発明は、様々の形態で実現が可能であり、例えば、電流検知用配線基板、半導体モジュール用配線基板等の形態で実現することができる。
本発明の第1実施形態としての半導体モジュールの構造を模式的に示す平面図である。 図1の半導体モジュールのA−A線に沿った垂直断面構造を模式的に示す端面図である。 図1の配線基板を分解して示す分解平面図である。 第1実施形態の半導体モジュールにおける電流の流れを示す説明図である。 本発明の第2実施形態の半導体モジュールの構造を模式的に示す平面図である。 図5の半導体モジュールのA−A線に沿った垂直断面構造を模式的に示す端面図である。 インバータ回路を構成する1アーム分の電気回路図である。 図7に示す回路構成を具現化したモジュールを示す概略鳥瞰図である。 第2実施形態の半導体モジュールの変形例の半導体モジュールの断面構成を模式的に示す端面図である。 本発明の第3実施形態の半導体モジュールの構造を模式的に示す平面図である。 図10の半導体モジュールのA−A線に沿った垂直断面構造を模式的に示す端面図である。 第4実施形態の半導体モジュールの構造を模式的に示す平面図である。 第5実施形態の半導体モジュールの概略構造を示す端面図である。 第6実施形態の配線基板をバスバーに流れる電流値を検出するために適用した例を模式的に示す平面図である。 図14の配線基板のA−A線に沿った垂直断面を模式的に示す端面図である。 第7実施形態の配線基板をバスバーに流れる電流値を検出するために適用した他の例を模式的に示す平面図である。 第8実施形態の半導体モジュールの概略構造を示す平面図である。 第9実施形態の半導体モジュールの構造を模式的に示す平面図である。 図18の半導体モジュールのA−A線に沿った垂直断面を模式的に示す端面図である。 第10実施形態の半導体モジュールの構造を模式的に示す端面図である。 第11実施形態の半導体モジュールの構造を模式的に示す断面図である。 第12実施形態の配線基板の平面構造を模式的に示す平面図である。 図22の配線基板を適用した半導体モジュールのA−A線に沿った垂直断面を模式的に示す端面図である。 第13実施形態の配線基板の平面構造を模式的に示す平面図である。 図24の配線基板を適用した半導体モジュールのA−A線に沿った垂直断面を模式的に示す端面図である。 第14実施形態の半導体モジュールの断面構造を模式的に示す断面図である。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の第1実施形態としての半導体モジュール1000の構造を模式的に示す平面図であり、図2は、半導体モジュール1000の図1におけるA−A線に沿った垂直断面を模式的に示す端面図である。半導体モジュール1000は、本発明の一実施形態としての配線基板100と、パワー半導体素子200と、放熱基板300と、を主に備える。本実施形態において、半導体モジュール1000は、いわゆるパワーモジュールであり、電気自動車や電車や工作機械等における電力制御等に用いられる。
図1、図2に示すように、配線基板100は、セラミック基板部10と、主電流経路形成部20と、ロゴスキーコイル70と、を備える。セラミック基板部10は、表面11と裏面19とを備える、平面視略矩形状(図1)の板状に形成されている。また、セラミック基板部10は、4枚の薄板状の基板層から成る積層構造である(図2)。本実施形態において、セラミック基板部10は、アルミナ(酸化アルミニウム:Al23)によって形成されている。セラミック基板部10は、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(Si34)、LTCC(低温同時焼成セラミック)などによって形成されてもよい。
主電流経路形成部20は、第1の配線部40と、複数の第1のビア導体31と、複数の第2のビア導体32と、第2の配線部50と、第3の配線部60と、を備え、パワー半導体素子200に対する主電流経路(配線)を形成する。以下、複数の第1のビア導体31を第1のビア導体群30Fと称し、複数の第2のビア導体32を第2のビア導体群30Sと称する。
第1の配線部40は、銅の電解メッキによって、セラミック基板部10の表面11に平面視略矩形状の厚膜状に形成され(図1)、第1のビア導体群30Fおよび第2のビア導体群30Sとは、電気的に接続されている。第1の配線部40は、銀、ニッケル、アルミニウム等の任意の導電性材料を用いて形成されてもよい。また、第1の配線部40は、無電解メッキ、印刷等、他の任意の方法によって形成されてもよい。
第1のビア導体31は、セラミック基板部10の表面11と裏面19とを連通する第1の貫通孔21の全体に充填されている。同様に、第2のビア導体32は、セラミック基板部10の表面11と裏面19とを連通する第2の貫通孔22の全体に充填されている。本実施形態では、第1のビア導体31および第2のビア導体32は、タングステンおよびモリブデンを主成分とする材料により形成されている。なお、セラミック基板部10がLTCCにより形成される場合は、第1のビア導体31と第2のビア導体32とが、銀および銅のうち、少なくとも一方を含む材料により形成されていてもよい。また、第1のビア導体31および第2のビア導体32のいずれか一方が、タングステンおよびモリブデンのうち、少なくとも一方を含む金属により形成されてもよい。
第2の配線部50は、出力端子と接続されるパッドであって、銅の電解メッキによって、セラミック基板部10の裏面19に、厚膜状に形成され、第1のビア導体群30Fとは、電気的に接続されている。本実施形態において、第2の配線部50は、金属製の導通ブロック306および導通パッド304を介して、出力端子に接続されている。第3の配線部60は、パワー半導体素子200を、配線基板100に搭載するためのパッドであり、銅の電解メッキによって、セラミック基板部10の裏面19に、厚膜状に形成されており、第2のビア導体群30Sとは、電気的に接続されている。なお、本明細書中において、「搭載」とは、配線基板100の裏面(図2におけるセラミック基板部10の裏面19側)に実装される形態を含む概念である。第2の配線部50および第3の配線部60は、銀、ニッケル、アルミニウム等の任意の導電性材料を用いて形成されてもよい。また、第2の配線部50および第3の配線部60は、無電解メッキ、印刷等、他の任意の方法によって形成されてもよい。第2の配線部50と第3の配線部60とは、セラミック基板部10の裏面19において異なる領域に形成されている。
図1に示すように、ロゴスキーコイル70は、セラミック基板部10内に埋設され、第1のビア導体群30Fを取囲む、略環状の戻り線78と、戻り線78の周りに螺旋状に巻いたコイル部71とを備えている。コイル部71は、複数の第1コイル要素72と、複数の第2コイル要素76と、第1コイル要素72と第2コイル要素76とを繋ぐ複数の第3ビア導体74とから構成され、それぞれが第1コイル要素72、第3ビア導体74、第2コイル要素76、第3ビア導体74の順で配置されている。さらに、コイル部71の一端が端子接続部86を構成するビア導体を介してセラミック基板部の表面11の上の計測端子82と接続され、戻り線78の一端が端子接続部88を構成するビア導体を介してセラミック基板部の表面11の上の計測端子84と接続されている。コイル部71の他端と戻り線78の他端とは、ビア導体を介して、接続されている。ここで、略環状とは、一部が切り欠かれた環状を意味する。
本実施形態において、第1のビア導体群30Fが、ロゴスキーコイル70のコイル部71がなす環の内側に配置されている。換言すると、平面視において、コイル部71は、第1のビア導体群30Fを取囲むように配置されている。
パワー半導体素子200は、電力の変換を目的とする半導体素子である。本実施形態において、パワー半導体素子200は、SiC(Silicon carbide、炭化ケイ素)製のダイオードを用いている。パワー半導体素子200の材料として、Si(Silicon、シリコン),GaN(Gallium Nitride、窒化ガリウム)等を用いてもよい。また、パワー半導体素子200として、パワーMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、サイリスタなどを用いてもよい。パワー半導体素子200は、セラミック基板部10側にカソード電極201が形成されており、接合材210を介して第3の配線部60に実装されている(図2)。ここで、接合材210は、例えば、はんだバンプ等である。また、パワー半導体素子200で発生した熱は、銅製の導通パッド302を介して放熱基板300に伝わる。
図3は、配線基板100を分解して示す分解平面図である。なお、図3(A2)、(B2)、(C2)、および(D2)では、説明を明瞭にするために、基板層の下面に形成されたパターンのみを図示しており、ビアパターンの図示を省略している。図3(A1)〜(A3)は第1基板層12、(B1)、(B2)は第2基板層14、(C1)、(C2)は第3基板層16、(D1)、(D2)は第4基板層18、それぞれを、ビアパターン、表面に形成された配線パターンと共に平面視して示す。以下、第1〜4基板層を区別しないときは、単に基板層とも称する。図3では、各基板層を図2における上側から見た平面図を示している。以下、図2におけるセラミック基板部の表面11側の面を上面、図2におけるセラミック基板部の裏面19側の面を下面と称する。なお、図2において、第1コイル要素72、第2コイル要素76、および戻り線78は、図示の都合上、各基板層の表面より内側(層内)に図示されているが、各基板層の表面に厚膜状に形成されている。
図3に示すように、第1基板層12〜第4基板層18には、それぞれ、複数の貫通孔が設けられている。また、全ての貫通孔にはビア導体が充填されている。そして、上面および下面の少なくともいずれか一方に、所定の形状の導体層が形成されている。これらのビア導体と導体層は、導通状態とされている。詳細を以下に説明する。なお、本実施形態において、配線基板100は、42本の第1のビア導体31と、40本の第2のビア導体32とを備えるが、図3では、図示の都合上、本数を減らして図示している。
図3(A1)に示すように、第1基板層12の上面121には、第1の配線部40と、計測端子82、84と、が配置されている。計測端子82、84は、第1の配線部40と同様に、銅の電解メッキによって厚膜状に形成されている。図3(A2)に示すように、第1基板層12の下面122には、コイル部71を構成する複数の第1コイル要素72が配置され、平面視において略環状を成している。なお、第1コイル要素72は、第1基板層12の下面122に形成されているため、点線で図示し、1つの第1コイル要素72に符号を付して、他の符号の図示を省略している。以下、同様に、基板層の下面に形成されているパターンは、点線で図示する。
図3(A3)は、第1基板層12に配置されているビア導体のみを表した図である。図3(A3)に示すように、第1基板層12には、図1中の端子接続部86を構成するビア導体862、端子接続部88を構成するビア導体882、図2中の複数の第1のビア導体31を構成する複数のビア導体312、複数の第2のビア導体32を構成する複数のビア導体322が形成されている。図3(A3)において、複数のビア導体312、および複数のビア導体322については、破線で囲んで、符号を付して示している。複数のビア導体312は、第1基板層12の上面121側において第1の配線部40と接続されており、第1基板層12の下面122側において、複数の第1コイル要素72で形成される環の中に配置されている。複数のビア導体322は、第1基板層12の上面121側において第1の配線部40と接続されている。ビア導体862およびビア導体882は、第1基板層12の上面121側において、それぞれ、計測端子82および計測端子84と接続されている。なお、以下に説明する図3(B1)、(C1)、(D1)について、図3(A3)と同様に、複数本のビア導体については、破線で囲んで符号を付して示している。
図3(B1)に示すように、第2基板層14には、端子接続部86を構成するビア導体864、端子接続部88を構成するビア導体884、複数の第1のビア導体31を構成する複数のビア導体314、複数の第2のビア導体32を構成する複数のビア導体324、複数の第3のビア導体74を構成する複数のビア導体744が形成されている。大きさの異なる2つの環を成すように、各々のビア導体744は配置されている。各ビア導体744は、第2基板層14の上面141側で対応する第1コイル要素72と接続されている。また、図3(B2)に示すように、第2基板層14の下面142には、戻り線78を構成する導体層が配置されている。戻り線78は、複数のビア導体744で形成される2つの環の間に配置されている。戻り線78は、複数のビア導体744のうち、ビア導体884の周囲に位置するビア導体744Pと接続されている。これにより、戻り線78とコイル部71とが接続されている。
図3(C1)に示すように、第3基板層16には、端子接続部86を構成するビア導体866、複数の第1のビア導体31を構成する複数のビア導体316、複数の第2のビア導体32を構成する複数のビア導体326、複数の第3のビア導体74を構成する複数のビア導体746が形成されている。図3(C2)に示すように、第3基板層16の下面162には、コイル部71を構成する複数の第2コイル要素76が配置され、平面視において略環状を成している。複数の第2コイル要素76は、それぞれ、厚膜状に形成されている。第2コイル要素76は、対応するビア導体746と接続されている。複数の第2コイル要素76のうちの1つの第2コイル要素76Pは、ビア導体866と接続されている。これにより、計測端子82がコイル部71と接続されている。
図3(D1)に示すように、第4基板層18には、複数の第1のビア導体31を構成する複数のビア導体318、複数の第2のビア導体32を構成する複数のビア導体328が形成されている。図3(D2)に示すように、第4基板層18の下面182には、第2の配線部50および第3の配線部60が配置されている。第2の配線部50は、複数のビア導体318と接続され、第3の配線部60は複数のビア導体328と接続されている。第2の配線部50および第3の配線部60は、第1の配線部40と同様に、銅の電解メッキによって厚膜状に形成されている。
このように、配線基板100は、4枚の基板層が積層された構成を有しており、ビア導体312(図3(A3))、ビア導体314(図3(B1))、ビア導体316(図3(C1))、およびビア導体318(図3(D1))から第1のビア導体31が構成され、ビア導体322(図3(A3))、ビア導体324(図3(B1))、ビア導体326(図3(C1))、およびビア導体328(図3(D1))から第2のビア導体32が構成されている。また、第1コイル要素72(図3(A2))、ビア導体744(図3(B1))、ビア導体746(図3(C1))、および第2コイル要素76(図3(C2))から、ロゴスキーコイル70のコイル部71が構成されている。
また、計測端子82(図3(A1))は、ビア導体862(図3(A3))、ビア導体864(図3(B1))、およびビア導体866(図3(C1))を介して、コイル部71の一端となる第2コイル要素76と接続され、計測端子84(図3(A1))は、ビア導体882(図3(A3))、ビア導体884(図3(B1))を介して、戻り線78の一端と接続されている。計測端子82、84には、積分器(不図示)を含む信号処理回路が接続されており、後述するようにロゴスキーコイル70を用いて、主電流経路形成部20を流れる電流の電流値を計測することができる。
図4は、本実施形態の半導体モジュール1000における電流の流れを示す説明図である。図4では、電流の流れを明確に示すために、ハッチングを省略している。パワー半導体素子200がオン状態のとき、導通パッド302を介してパワー半導体素子200に供給された電流は、第3の配線部60、複数の第2のビア導体32、第1の配線部40、複数の第1のビア導体31,第2の配線部50の順に、主電流経路形成部20を流れ、導通ブロック306および導通パッド304を介して、出力端子に流れ込む。パワー半導体素子200をオンオフすると、第1のビア導体群30Fを流れる電流が変化する。本実施形態において、ロゴスキーコイル70は、平面視において、第1のビア導体群30Fを取囲んでいるため、第1のビア導体群30Fを流れる電流の変化量に相当する電圧信号が計測端子82、84を介して出力される。したがって、計測端子82、84に、積分器(不図示)を含む信号処理回路を接続して、パワー半導体素子200に対する主電流経路形成部20を流れる電流の電流値を計測することができる。
本実施形態において、配線基板100は、以下のように製造されている。図3(A1)に示す第1の配線部40、計測端子82,84が形成されていない状態の第1基板層12(以下、この状態の第1基板層12を、第1基板層12Aと称する。)と、第2基板層14(図3(B1),(B2))と、第3基板層16(図3(C1),(C2))と、図3(D2)に示す第2の配線部50および第3の配線部60が形成されていない状態の第4基板層18(以下、この状態の第4基板層18を、第4基板層18Aと称する。)を積層し、圧着する。圧着された積層体を、第1〜第4基板層の焼成温度(約1400〜1600℃)で焼成する。すなわち、セラミック基板層とビア導体群とを、同時焼結する。その後、第1基板層12Aの上面121に図3(A1)に示す第1の配線部40、計測端子82、84を、電解メッキによって形成し、第4基板層18Aの下面182に図3(D2)に示す第2の配線部50および第3の配線部60を、電解メッキによって形成する。これにより、配線基板100が完成する。本実施形態の配線基板100の製造方法として、配線基板100が複数繋がった多数個取り基板を作製し、最後に各配線基板100に分割する方法を採用してもよい。本実施形態では、4枚の基板層を積層して配線基板100を構成しているため、パワー半導体素子200に対する主電流経路形成部20と、ロゴスキーコイル70とを一体的に備える配線基板を容易に製造することができる。
本実施形態において、配線基板100がパワー半導体素子200に対する主電流経路形成部20とロゴスキーコイル70とを備える。そのため、パワー半導体素子200に対する主電流経路形成部20を流れる電流の電流値を計測するために、半導体モジュール1000の外部に電流計を設ける場合と比較して、電流値計測のための配線を新たに設けたり、引き延ばす必要はなく、主電流経路のインダクタンスの増大を抑制することができる。
また、本実施形態の配線基板100によれば、ロゴスキーコイル70は、第1のビア導体群30Fを取囲むように配置され、主電流経路形成部20とロゴスキーコイル70との位置関係が固定されているため、主電流経路形成部20を流れる電流のロゴスキーコイル70を用いた検出において、安定した検出値を得ることができる。
また、第1のビア導体31、第2のビア導体32、およびロゴスキーコイル70が、全て、タングステンおよびモリブデンのうち、少なくとも一方を含む高融点金属により形成されているため、セラミック基板部10と同時に焼結で形成することができ、容易かつ低コストで製造することができる。
B.第2実施形態:
図5は、本発明の第2実施形態の半導体モジュール1000Aの構造を模式的に示す平面図であり、図6は、半導体モジュール1000Aの図5におけるA−A線に沿った垂直断面を模式的に示す端面図である。第2実施形態の半導体モジュール1000Aは、第1実施形態の半導体モジュール1000における第2のビア導体群30Sに換えて、端子3および端子4を備える。また、セラミック基板400は、第1実施形態の半導体モジュール1000における放熱基板300に換えてもよい。本実施形態の半導体モジュール1000Aにおいて、第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。なお、図5では、パワー半導体素子200の表示を省略している。
端子3および端子4はモジュール外部と電気をやりとりするための端子で、端子3は導体302と、端子4は第1の配線部40と、はんだ等で電気的に接続、固定されている。また、第2の配線部50にはパワー半導体素子200が接続されている。本実施形態では、パワー半導体素子200として、ダイオードチップが用いられている。パワー半導体素子200は、一方の面にカソード電極201が形成されており、第2の配線部50と接合材210にて電気的に接続されている。ここで、接合材210は、例えば、はんだバンプ等である。なお、図5では説明を明解にするため第2の配線部50の表示を割愛したが、第2の配線部50の平面形状は、パワー半導体素子200の電極形状に対応した長方形である。また、パワー半導体素子200の他方の面にはアノード電極(不図示)が形成されており、セラミック基板400の上に形成された導体302と、はんだ等により電気的に接続されている。したがって、本実施形態における半導体モジュール1000Aの主電流経路は、端子3−導体302−パワー半導体素子200−第2の配線部50−第1のビア導体31−第1の配線部40−端子4となる。
比較例として、従来の半導体チップに流れる電流値を計測する他の方法について、図7、8に基づいて説明する。
図7はインバータ回路を構成する1アーム分の電気回路図、図8は図7に示す回路構成を具現化したモジュールを概略的に示す概略鳥瞰図である。比較例では、2つのトランジスタQ1、Q2ならびにダイオードD1、D2が図7に示すように結線されている。P、NはそれぞれDC電源の陽極と陰極に接続すべき端子、Uは負荷への出力端子、G1、S1、G2、S2は、それぞれトランジスタQ1、Q2の制御信号端子ならびに信号帰還用の端子である。図8中の太い線はアルミ製のワイヤで、半導体チップ(ダイオードD1、D2、およびトランジスタQ1、Q2)の表面にあるアルミ製電極と、セラミック基板上のニッケルメッキした銅箔の表面に超音波接合されている。トランジスタQ1、Q2、およびダイオードD1、D2のサイズは、一辺が5ミリから1センチである。
このような構造において従来の電流センサを挿入してダイオードを流れる電流を計測する場合、例えば、ダイオードD1と端子Pとの間に電流センサを挿入する構成が考えられる。しかしながら、ダイオードD1と端子Pとの間に電流センサを挿入するには、小型の電流センサを使っても配線を大きく引き伸ばさなければならず、主電流経路のインダクタンスが大幅に増えてしまう。その結果、リンギングが発生し、正確な電流値を計測できないおそれがある。
比較例に対し、第2実施形態の半導体モジュール1000Aによれば、パワー半導体200および第1のビア導体31を流れる電流値の変化量に従ってロゴスキーコイル70の両端に誘導起電力が発生するので、これを、積分器に掛けることにより、主電流経路を流れる電流の電流値を計測することができる。そのため、パワー半導体素子200の電流値の計測のために必要な配線長を増大させることなく、コンパクトな実装形態で、電流値を計測することができる。
・第2実施形態の変形例
図9は、第2実施形態の半導体モジュール1000Aの変形例である半導体モジュール1000Bの断面構成を模式的に示す端面図である。この例では、ロゴスキーコイル70を構成する第2コイル要素76が、セラミック基板部10の裏面19に形成されている。すなわち、この例では、ロゴスキーコイル70の一部がセラミック基板部10に埋設されている。このようにしても、パワー半導体素子200の実装に必要な配線長をほとんど変えずに、コンパクトな実装形態で、電流値を計測することができる。
C.第3実施形態:
図10は、本発明の第3実施形態の半導体モジュール1000Cの構造を模式的に示す平面図であり、図11は、半導体モジュール1000Cの図10におけるA−A線に沿った垂直断面を模式的に示す端面図である。第3実施形態の半導体モジュール1000Cは、第1実施形態の半導体モジュール1000と同様に、第1のビア導体群30FCと第2のビア導体群30SCとを備える。但し、第1のビア導体群30FCを構成する第1のビア導体31の本数、および第2のビア導体群30SCを構成する第2のビア導体32の本数が、第1実施形態と異なる。また、第3実施形態の半導体モジュール1000Cでは、第1のビア導体群30FC側にパワー半導体素子200が配置される。パワー半導体素子200は、第2実施形態と同様に、ダイオードチップを用いている。なお、半導体モジュール1000Cは、第2実施形態と同様に、放熱基板300を備える。このようにしても、第1のビア導体群30FCを流れる電流の電流値を直接計測することができ、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。但し、第1実施形態のように、ロゴスキーコイル70が設けられていない第2のビア導体群30SC側にパワー半導体素子200が配置される構成にすると、ロゴスキーコイル70がパワー半導体素子200の制御に及ぼす影響を抑制することができるため、好ましい。
D.第4実施形態:
図12は、第4実施形態の半導体モジュール1000Dの構造を模式的に示す平面図である。半導体モジュール1000Dは、パワー半導体素子200として、SiC(Silicon carbide、炭化ケイ素)製のパワーMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を用いている。半導体モジュール1000Dは、第1実施形態の配線基板100の構成に、さらに、ゲート部を備える。配線基板100と同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。ゲート部は、セラミック基板部10の表面11に形成される第1のゲート端子部G1とセラミック基板部10の裏面19に形成される第2のゲート端子部(図示しない)と、第1のゲート端子部G1と第2のゲート端子部とを電気的に接続する第1のゲート用ビア導体92と、第2のゲート用ビア導体94と、第1のゲート用ビア導体92と第2のゲート用ビア導体94とを電気的に接続する接続部96と、を備える。なお、第4実施形態の半導体モジュール1000Dは、放熱基板300を備えていてもよい。
E.第5実施形態:
図13は、第5実施形態の半導体モジュール1000Eの概略構造を示す端面図である。半導体モジュール1000Eは、第2実施形態の配線基板100Aと同様の構成(第1のビア導体31の本数が異なる以外は、配線基板100Aと同一)の配線基板100Eと、パワー半導体素子200(第2実施形態と同様のダイオードチップ)とセラミック基板400と、を備える。この実施形態では、セラミック基板400の導体402上に実装された配線基板100Eの第1の配線部40に、パワー半導体素子200がはんだ付けにより接合されている。そして、カソード電極201が、セラミック基板400上の配線404と、ワイヤWにより電気的に接続されている。
F.第6実施形態:
図14は、第6実施形態の配線基板100Gをバスバーに適用した例を説明するための説明図(平面視)であり、図15は、図14におけるA−A線に沿った垂直断面を模式的表す端面図である。配線基板100Gは、第1実施形態の配線基板100と同様に第1のビア導体群30FGと第2のビア導体群30SGとを備える。但し、第1のビア導体31および第2のビア導体32の本数、配置は、第1実施形態の配線基板100と異なる。第6実施形態では、配線基板100Gは、バスバー502と、バスバー504とに装着されている。ここで、図15に示すように対向電流が流れる一対のバスバーのうち、上側のバスバー502とバスバー504とに分断し、その間を配線基板100Gで電気的に繋ぐ構成となっている。また、バスバー502とバスバー504の幅が約2〜3cmである。例えば、バスバー502−第3の配線部60−第2のビア導体群30SG−第1の配線部40−第1のビア導体群30FG−第2の配線部50−バスバー504の順に電流が流れる場合に、計測端子82、84に、積分器(不図示)を含む信号処理回路を接続すると、その経路の電流値を計測することができる。すなわち、配線基板100Gを用いて、電流センサを構成することができる。このようにすると、電流センサを小型化することができる。
G.第7実施形態:
図16は、バスバーに流れる電流値を検出するために第7実施形態の配線基板100Hを適用した例を示す平面図である。第7実施形態では、バスバー502A、バスバー504Aの幅が、約1〜2cmであって、図14に示すバスバー502、バスバー504より幅が細い。配線基板100Hは、ロゴスキーコイル70Hは、一部が切り欠かれた環状に形成されており、ロゴスキーコイル70Hは第1のビア導体群30FHを取囲むように形成されている。このようにすると、バスバーの幅が細い(例えば、1〜2cm)の場合にも、バスバー間を流れる電流の電流値を計測することができる。
H.第8実施形態:
図17は、第8実施形態の半導体モジュール1000Iの概略構造を示す平面図である。半導体モジュール1000Iは、第3実施形態の配線基板100Cに、さらに第4のビア導体群30Iを加えた配線基板100Iを備える。そして、半導体モジュール1000Iは、2つのパワー半導体素子200A、200Bを備える。パワー半導体素子200Aはトランジスタであり、パワー半導体素子200Bはダイオードである。ここで、例えば、図7に示した電気回路におけるスイッチング装置の一部として半導体モジュール1000Iが使われるとき、トランジスタチップQ1もしくはQ2に順方向に流れる電流をロゴスキーコイル70を用いて計測できる。一方、トランジスタの種類にもよるが(例えば、IGBT素子)、原理的には、ダイオードに前述の順方向と反対方向(逆方向)に電流を流すように設計される。従って、この場合、本実施形態の1000Iを採用すれば、トランジスタのみ、またはダイオードのみに流れる電流をリンキングを発生させることなく容易に計測できる。
I.第9実施形態:
図18は、第9実施形態の半導体モジュール1000Jの構造を模式的に示す平面図であり、図19は、半導体モジュール1000Jの図18におけるA−A線に沿った垂直断面を模式的に示す端面図である。半導体モジュール1000Jは、第1実施形態の配線基板100に換えて、配線基板100Jを用いている。配線基板100Jは、第1の配線部40Jおよび第3の配線部60Jが、第1実施形態の配線基板100の第1の配線部40および第3の配線部60よりも大きく形成され、ロゴスキーコイル70を覆う。すなわち、第1の配線部40Jは、セラミック基板部10の表面11であって、ロゴスキーコイル70が設けられた領域に対応する領域を全て覆うように配置されている。第3の配線部60Jは、セラミック基板部10の裏面19であって、ロゴスキーコイル70が設けられた領域に対応する領域を全て覆うように配置されている。このようにすると、ロゴスキーコイル70が両面から導体によって覆われるため、外部の電磁ノイズからロゴスキーコイルに流れる信号を保護することができる。なお、本実施形態においても、放熱基板300を備えていてもよい。
J.第10実施形態:
図20は、第10実施形態の半導体モジュール1000Kの構造を模式的に示す端面図である。半導体モジュール1000Kでは、パワー半導体素子200として、GaN(Gallium Nitride、窒化ガリウム)製であって、いわゆる「横型」のダイオードを用いている。配線基板100Kは、第1の実施形態の配線基板100の構成に加え、第4のビア導体群30Kと、第4の配線部40Kと、第5の配線部50Kと、を備える。第4の配線部40Kは、セラミック基板部10の表面11に設けられ、第5の配線部50Kはセラミック基板部10の裏面19に設けられる。第2の配線部50は、パワー半導体素子200のカソード電極201と電気的に接続され、第5の配線部50Kは、パワー半導体素子200のアノード電極202と電気的に接続される。このようにしても、パワー半導体素子200を流れる電流の電流値を精度よく計測することができる。
K.第11実施形態:
図21は、第11実施形態の半導体モジュール1000Lの構造を模式的に示す断面図である。配線基板100Lでは、第2コイル要素76をセラミック基板部10Lの裏面に形成することにより、3層構造の配線基板100Lを実現している。配線基板100Lでは、ロゴスキーコイル70の一部がセラミック基板部10Lに埋設されている。
L.第12実施形態:
図22は、第12実施形態の配線基板100Mの平面構造を模式的に示す平面図である。図23は、配線基板100Mを適用した半導体モジュール1000Mの図22におけるA−A線に沿った垂直断面を模式的に示す端面図である。図23では、図22におけるA−A切断面に対応する切断面を図示している。配線基板100Mのロゴスキーコイル70Mは、第1の配線部40に対応する領域には設けられていない。すなわち、第1のビア導体群30Fと第2のビア導体群30Sとの間には、ロゴスキーコイル70が設けられていない。ロゴスキーコイル70Mは、セラミック基板部10Mの表面11と垂直な方向から平面視で、一部が切り欠かれた環状に形成されており、その切り欠きは、第1のビア導体群30Fと第2のビア導体群30Sとの間に相当する領域に位置する。第1のビア導体群30Fと第2のビア導体群30Sとの間には、ロゴスキーコイル70が設けられないため、第1コイル要素72をセラミック基板部10Mの表面11に配置することができる。そのため、配線基板100Mでは、第1コイル要素72をセラミック基板部10Mの表面11に配置し、第2コイル要素76をセラミック基板部10Lの裏面19に配置することにより、2層構造の配線基板100Mを実現している。配線基板100Mでは、ロゴスキーコイル70Mの一部がセラミック基板部10Mに埋設されている。
M.第13実施形態:
図24は、第13実施形態の配線基板100Pの平面構造を模式的に示す平面図である。図25は、配線基板100Pを適用した半導体モジュール1000Pの図24におけるA−A線に沿った断面を模式的に示す端面図である。図25では、図24におけるA−A切断面に対応する切断面を図示している。配線基板100Pでは、ロゴスキーコイル70Pの戻り線78Pが、コイル部71Pの外側に配置されている。このようにすると、戻り線78Pをセラミック基板部10Pの表面11に配置することができるため、単層構造の配線基板100Pを実現することができる。配線基板100Pでは、ロゴスキーコイル70Pの一部がセラミック基板部10Pに埋設されている。
N.第14実施形態:
図26は、第14実施形態の半導体モジュール1000Qの断面構造を模式的に示す断面図である。半導体モジュール1000Qは、パワー半導体素子200として、第8実施形態に記載したGaN製であって、いわゆる「横型」のダイオードを用いている。配線基板100Qは、第8実施形態の配線基板100Kにおいて、第2コイル要素76をセラミック基板部10の裏面19に形成して、軟磁性体79を第3基板層16に配置したものである。軟磁性体79は、表面11に垂直な方向からの平面視で戻り線78に沿ってロゴスキーコイルの内側に存在していれば、戻り線78と同一の形状でなくてもよい。また、後述する図26のように近接した別の層に形成されていても、あるいは断続的存在していてもよい。軟磁性体によって電流値検出感度は増大する。
O.変形例:
本発明は、例えば、次のような変形も可能である。
(1) 上記実施形態において、パワー半導体素子200と、出力端子間に配置される主電流経路形成部20を備える配線基板100を例示したが、主電流経路形成部20は、パワー半導体素子200に対する主電流経路を形成すればよい。例えば、2つのパワー半導体素子間の主電流経路を形成する主電流経路形成部を備える配線基板として構成してもよい。
(2) 上記実施形態および変形例において、第1のビア導体31および第2のビア導体32は、それぞれ、第1の貫通孔21および第2の貫通孔22全体に充填されて形成されているが、貫通孔の全体がビア導体で充填されていなくてもよい。例えば、貫通孔の壁面のみに形成されてもよいし、貫通孔の一部に充填され、一部は壁面のみに形成されてもよい。
(3) 上記実施形態及び変形例において、配線基板100の使用温度が低い環境、例えば150℃以下で使用される場合には、前記セラミック基板部10の代わりに、たとえばガラスエポキシ等の樹脂で形成される樹脂基板部を用いても良い。
(4) 上記実施形態および変形例において、配線基板100を、5層以上の層を有する積層基板をとしてもよい。
(5)上記各実施形態および変形例において、ロゴスキーコイル70を形成するコイル部71の内部に磁性体を配置してもよい。磁性体は、戻り線78に重ねてもよいし、戻り線78が形成される層と別の層に形成してもよい。コイル部71の内部に磁性体を配置すると、計測すべき電流がつくる磁界の多くが磁性体に集まるため、計測感度が増す。
10…セラミック基板部
11…表面
12…第1基板層
14…第2基板層
16…第3基板層
18…第4基板層
19…裏面
20…主電流経路形成部
21…第1の貫通孔
22…第2の貫通孔
30F…第1のビア導体群
30S…第2のビア導体群
31…第1のビア導体
32…第2のビア導体
40…配線部
50…第2の配線部
60…第3の配線部
70…ロゴスキーコイル
71…コイル部
72…第1コイル要素
76…第2コイル要素
78…戻り線
82,84…計測端子
100…配線基板
200…パワー半導体素子
300…放熱基板
302,304…導通パッド
306…導通ブロック
1000…半導体モジュール

Claims (5)

  1. 表面と裏面とを備える板状のセラミック基板部と、
    前記表面に配置された第1の配線部と、
    前記裏面に配置された第2の配線部と、
    前記表面と前記裏面とを連通する第1の貫通孔内に配置され、前記第1の配線部と前記第2の配線部とを電気的に接続する少なくとも1つの第1のビア導体と、
    前記セラミック基板部の内部に少なくとも一部が埋設され、前記第1のビア導体を取囲むロゴスキーコイルと、
    を備え、
    前記表面に対して垂直な方向から見て前記第1の配線部と前記第2の配線部とが前記ロゴスキーコイルを覆っている、配線基板。
  2. 請求項1に記載の配線基板において、
    前記セラミック基板部の前記裏面に配置された第3の配線部と、
    前記表面と前記裏面とを連通する第2の貫通孔内に配置され、前記第1の配線部と前記第3の配線部とを電気的に接続する少なくとも1つの第2のビア導体と、
    を備える、配線基板。
  3. 請求項1または請求項2に記載の配線基板において、
    前記第1のビア導体および前記ロゴスキーコイルは、タングステンおよびモリブデンのうち、少なくとも一方を含む金属により形成されている、配線基板。
  4. 請求項2に記載の配線基板において、
    前記第1のビア導体、前記第2のビア導体、および前記ロゴスキーコイルは、タングステンおよびモリブデンのうち、少なくとも一方を含む金属により形成されている、配線基板。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の配線基板と、パワー半導体素子と、を備える半導体モジュール。
JP2016033170A 2016-02-24 2016-02-24 配線基板、および半導体モジュール Active JP6415467B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016033170A JP6415467B2 (ja) 2016-02-24 2016-02-24 配線基板、および半導体モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016033170A JP6415467B2 (ja) 2016-02-24 2016-02-24 配線基板、および半導体モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017152528A JP2017152528A (ja) 2017-08-31
JP6415467B2 true JP6415467B2 (ja) 2018-10-31

Family

ID=59742027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016033170A Active JP6415467B2 (ja) 2016-02-24 2016-02-24 配線基板、および半導体モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6415467B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6777525B2 (ja) * 2016-12-21 2020-10-28 日本碍子株式会社 電流検出用の耐熱性素子
US11486904B2 (en) * 2018-07-04 2022-11-01 Shindengen Electric Manufacturing Co., Ltd. Electronic module
CN109473422B (zh) * 2018-09-29 2021-04-23 全球能源互联网研究院有限公司 压接器件的封装结构及电流测试方法
JP7385368B2 (ja) * 2019-04-26 2023-11-22 新電元工業株式会社 電流検出器及びパワーモジュール
KR20220160248A (ko) * 2021-05-27 2022-12-06 주식회사 아모센스 인버터 파워모듈

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007012685A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Toyota Motor Corp 半導体素子の冷却構造および半導体素子のモジュール構造
JP2015115470A (ja) * 2013-12-12 2015-06-22 日本特殊陶業株式会社 セラミック配線基板及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017152528A (ja) 2017-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6415467B2 (ja) 配線基板、および半導体モジュール
US9196604B2 (en) Power semiconductor module having pattern laminated region
CN105390484B (zh) 具有负载电流汇流导轨的低电感的电路装置
JP7183594B2 (ja) 半導体装置
JP2007234690A (ja) パワー半導体モジュール
JPWO2017163583A1 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2019514216A (ja) ロバストな低インダクタンスパワーモジュールパッケージ
US11742333B2 (en) Semiconductor module
WO2021251126A1 (ja) 半導体装置
JP6464787B2 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
WO2021200336A1 (ja) 電子装置
US20230109471A1 (en) Electronic device
JP2014038982A (ja) 半導体パワーモジュール
JP2015115471A (ja) 電力用半導体装置
US11538725B2 (en) Semiconductor module arrangement
WO2022059251A1 (ja) 半導体装置
JP2019145641A (ja) 半導体装置
JP2022045180A (ja) 半導体装置
JP6468984B2 (ja) 半導体装置
JP5206188B2 (ja) 半導体装置
JP5429413B2 (ja) 半導体装置
JP5494851B2 (ja) 半導体装置
JP5177174B2 (ja) 半導体装置
CN112750800B (zh) 半导体功率模块
CN113035856A (zh) 智能功率模块

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170606

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180319

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180723

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180918

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181002

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6415467

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250