JP6413759B2 - 光学分析装置 - Google Patents

光学分析装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6413759B2
JP6413759B2 JP2014261503A JP2014261503A JP6413759B2 JP 6413759 B2 JP6413759 B2 JP 6413759B2 JP 2014261503 A JP2014261503 A JP 2014261503A JP 2014261503 A JP2014261503 A JP 2014261503A JP 6413759 B2 JP6413759 B2 JP 6413759B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical
wavelength
peak
light source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014261503A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016121926A (ja
JP2016121926A5 (ja
Inventor
悠佑 長井
悠佑 長井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=56163799&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP6413759(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2014261503A priority Critical patent/JP6413759B2/ja
Priority to US14/922,250 priority patent/US9797826B2/en
Priority to CN201510990649.7A priority patent/CN105738283B/zh
Publication of JP2016121926A publication Critical patent/JP2016121926A/ja
Publication of JP2016121926A5 publication Critical patent/JP2016121926A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6413759B2 publication Critical patent/JP6413759B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/25Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
    • G01N21/255Details, e.g. use of specially adapted sources, lighting or optical systems
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2201/00Features of devices classified in G01N21/00
    • G01N2201/06Illumination; Optics
    • G01N2201/062LED's
    • G01N2201/0624Compensating variation in output of LED source

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)

Description

本発明は、測定対象試料に光を照射し、該試料から得られる透過光、蛍光、散乱光、回折光などの光を検出する光学分析装置に関する。
液体試料や気体試料の吸光度を測定する際には、一般に紫外可視分光光度計やフォトダイオードアレイ検出器などの光学分析装置が用いられる。例えば紫外可視分光光度計では、通常、紫外波長領域の光源として重水素放電管、可視波長領域の光源としてハロゲンランプが用いられている。また、近年、ハロゲンランプや重水素放電管に比べて寿命が長いキセノンフラッシュランプを光源とした紫外可視分光光度計も開発されている。いずれにしても、こうした光源を用いた光学分析装置では、回折格子等を用いた分光器により単色光を取り出して試料に照射するか、或いは、試料から得られた光を分光器に導入し、波長分散させた光の一部又は全部を検出器に入射して検出する構成が採られるのが一般的である。
近年、発光ダイオード(LED)の技術の進展と急速な普及に伴い、光学分析装置の光源としてもLEDが利用されつつある。LEDは発光スペクトルにおけるピーク幅が比較的狭いため、幅広い波長範囲に亘って波長走査を行うような用途にはあまり向かないが、特定の波長の光を試料に照射する吸光光度計や蛍光光度計などの光学分析装置には適している。LEDは上述した各種光源に比べて格段に廉価であるうえに、寿命も長く、信頼性が高いという利点がある。一方で、LEDは一般に、周囲温度の変化に対する光量の変動が大きい。光学分析装置において、こうした光量の変動は測定結果の精度低下をもたらす。そのため、光量の温度依存性の影響を軽減するために、LEDを温度制御したり、或いは、光量を一定に維持するように温度変化に応じてLEDの駆動電流を制御したりする方法が従来試みられている。
しかしながら、精度の高い計測を行うには上述したような方法では十分とはいえない。そこで、特許文献1に記載の分析装置では、LEDにおいて温度変化による光量変動の程度が長波長領域よりも短波長領域のほうが大きいことに着目し、LEDの温度を制御したうえで、特に光量の温度依存性が大きい、LEDの発光スペクトルにおけるピーク波長よりも短波長側の波長領域の光を遮断する光学フィルタをLEDからの出射光の光路中に設ける構成が採られている。
上記のような方法によって、LEDの発光光量の温度依存性に起因する測定精度の問題は或る程度解決できる。しかしながら、そうした要因を除去したとしても、光源としてLEDを用いた光学分析装置は従来の光源を用いた光学分析装置に比べると、検出信号におけるノイズやドリフトが大きい。そのため、測定精度を向上させるには、こうした光源由来のノイズやドリフトを軽減することが必須である。
また、上述したようにLEDの発光スペクトルのピーク幅は一般的に狭いため、高価な分光器による単色光化を行うことなく、そのまま測定光として利用することが期待されている。しかしながら、LEDからの出射光を例えば吸光度分析のための測定光として使用すると、特に吸光度が高い領域において吸光の直線性が低下するという問題もある。
国際特許公開第2010/117026号
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的の一つは、LEDなどの半導体発光素子を光源として用いた光学分析装置において、その半導体発光素子に起因するノイズやドリフトを軽減し、高精度の分析が行える光学分析装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、LEDなどの半導体発光素子を光源として用いた光学分析装置において、吸光の直線性を改善することができる光学分析装置を提供することにある。
LEDでは、本来のピーク以外に、結晶内部の不純物に由来するピークが本来のピーク波長よりも短波長領域又は長波長領域に現れることがよくある。例えば、200〜350nmの深紫外波長領域にピークを有する深紫外LEDは400〜600nmの可視波長領域にもピークを有することがよくある。深紫外波長領域のピークを照射光として利用する光学分析装置では、可視波長領域にピークを有する光は分析には必要のない不要光である。こうした不要光の強度は分析に使用される波長領域の光に比べて格段に低いため、従来は問題視されていなかった。これに対し、本願発明者は、実験等により、こうした不要光の光量は小さいものの、その光量の時間的な変動は無視できない程度に大きく、そうした不要光の光量変動がノイズやドリフトの大きな要因となるとの知見を得た。なお、こうした問題は、LEDのみならずスーパールミネッセンスダイオード(SLD)などの他の半導体光学素子でも多少の差はあれ存在する。
また、本願発明者の検討によれば、最大強度のピークの波長領域内においても、ピークトップの波長付近に比べてピークトップから離れたピーク波形の裾部の波長では光量の時間的変動は大きい。したがって、上述したように、ノイズやドリフトを一層軽減するには、最大強度のピークとは別のピークのみならず、その最大強度のピークの裾部の光も遮断するとよい。
本発明は、こうした知見に基づき上記課題を解決するためになされたものであって、光源からの光を測定対象である試料に照射し、それに対して該試料から得られる光を検出器に導入して該試料についての分析を行う光学分析装置において、
前記光源として半導体発光素子を用い、前記光源から前記検出器に至る光路中に光学フィルタを備え、該光学フィルタは、前記光源の発光スペクトルにおいて最大強度のピーク波長を含む一つのピーク波長領域全体の中で、該最大強度のピーク波長を有する光を透過させる一方、該最大強度のピーク波長に比べて光量の時間変動が大きい、該ピーク波長より長波長側及び短波長側のピーク裾部における波長領域の光を遮断するバンドパスフィルタであることを特徴としている。
本発明の一態様として、前記光学フィルタは、前記光源の発光スペクトルにおいて前記最大強度のピーク波長を中心にして該ピークの半値幅よりも狭い所定の波長幅の光を透過し、その外側の波長領域の光を遮断する特性を有するものとするとよい。
ここで半導体発光素子は、発光ダイオード(LED)、スーパールミネッセンスダイオード(SLD)、レーザダイオード(LD)などである。
上述したように深紫外LEDでは深紫外波長領域に最大強度のピークを有するが、可視波長領域にもしばしばピークを有し、該ピークの光量の時間的な変動は最大強度ピークに比べると大きい
本発明に係る光学分析装置において、光源と試料との間の光路上に光学フィルタが設けられた場合には、発光スペクトルにおいて光量の時間的変動が大きなピークが除去された光が試料に照射される。したがって、該照射光に対し試料中を透過したり該試料により散乱したりして得られた透過光や散乱光にも、上記光量の時間的変動が大きなピークに対応する光は含まれない。それ故に、こうした光の波長領域を含む幅広い波長領域の光を検出器により検出しても、その検出信号には光源に起因する信号レベルの時間的変動の影響が殆ど現れない。それによって、検出信号のノイズやドリフトを軽減することができる。
また、光源と試料との間の光路上ではなく、試料と検出器との間の光路上に光学フィルタが設けられた場合も同様である。
LED等の半導体発光素子の発光スペクトルにおけるピーク幅は狭いとはいうものの、回折格子等を用いた分光器により得られる単色光に比べると、通常、そのピークの半値幅は広い。また、分光器により得られる単色光はスリットを介して取り出されるため該単色光の波長幅端部の光強度の減衰は比較的急峻であるのに対し、半導体発光素子の発光ピークの裾部は比較的広い範囲まで延びている。こうしたことから、半導体発光素子から出射した光を分光器を通さずに用いると、目的波長以外の光、つまりは迷光が相対的に多く、特に吸光度が高く、光強度が低い状況では迷光の影響が生じ易い。さらにまた、こうした迷光の影響を補正等によるデータ処理によって除去することも難しい。上述した吸光の直線性の悪さは迷光の影響を軽減することで改善することができ、そのためには半導体発光素子の発光ピークの裾部をできるだけ除去することが望ましい。
そこで、本発明に係る光学分析装置において、前記光学フィルタは、前記光源の発光スペクトルにおいて前記最大強度のピーク波長を中心にし該最大強度の70%以上の強度の光を透過し、該ピーク波長よりも外側の波長領域の光を遮断する特性を有するものとするとよい
このように光学フィルタの通過帯域幅を定めることで、高精度なPDA検出器並み又はそれに近い濃度直線性を達成することができる。
本発明に係る光学分析装置によれば、光量の時間的変動が大きい波長領域の光が光学フィルタによって除去されるので、検出器で得られる検出信号において光源に起因するノイズやドリフトを従来よりも軽減することができる。それによって、LEDなどの半導体発光素子を光源として利用しながら、高い分析精度を達成することができる。
また本発明に係る光学分析装置によれば、発光スペクトル上でピークの裾部分の波長領域の光が光学フィルタによって除去され、ピーク波長付近の狭い波長幅の光が検出器に到達するので、迷光を減らすことができる。それによって、LEDなどの半導体発光素子を光源として利用し分光器を用いることなく、吸光の直線性を向上させることができる。
本発明に係る光学分析装置の一実施例である吸光光度計の概略構成図。 本実施例の吸光光度計において測定光のスペクトルの実測例を示す図。 本実施例の吸光光度計において検出信号から算出される吸光度の時間的変化の実測例を示す図。 本発明に係る光学分析装置の他の実施例である吸光光度計の概略構成図。 本発明に係る光学分析装置の他の実施例である吸光光度計の概略構成図。 本発明に係る光学分析装置の他の実施例である蛍光光度計の概略構成図。 ピークトップの波長Aと強度がピークトップの強度の1/2となる波長Bとにおける検出信号から算出される吸光度の時間的変化の実測例を示す図。 照射光の半値全幅と濃度直線性との関係を示す図。
以下、本発明に係る光学分析装置の一実施例について、添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例である吸光光度計の概略構成図である。
光源部1から出射された光は光学フィルタ4を経て測定光として、測定対象である試料溶液が流通する試料セル2に照射される。そして、試料セル2中を透過した光が検出器3に到達する。測定光は試料セル2中を透過する際に、該試料セル2中の試料の成分や濃度などに応じた吸収を受ける。こうした吸収後の光が検出器3に入射し、検出器3は入射した光の光量に対応した検出信号を生成する。
光源部1は深紫外LEDを光源とするものである。その深紫外LEDの発光スペクトルの一例を図2中に点線で示す。即ち、測定光として使用される最大強度を示すピークの中心波長は深紫外波長領域である約280nmであるが、該ピークの1/100以下の強度である不要光のピークが可視波長領域である440〜450nm付近に存在している。
光学フィルタ4はこの不要光を除去するためのものであり、後述するように本発明においてはバンドパスフィルタであるが、ここでは、ショートパスフィルタの一種である紫外透過可視吸収フィルタを用いている。この光学フィルタ4を光路中に挿入することで、試料セル2に照射される測定光のスペクトルは、図2中に実線で示すようになる。即ち、約380nm以上の波長の光は大幅(この例では光学フィルタ4がない場合の1/10以下)に減衰する。このため、280nm付近に最大強度を有する孤立したピークを示す測定光つまりはほぼ単色光であるとみなせる測定光が、試料セル2に照射される。
一般に、主要ピークである280nm付近のピークの強度の時間的変動は小さいが、これに比べて主要ピークではない不要光のピークは強度の時間的変動がかなり大きい。本実施例の吸光光度計では、試料セル2に照射される測定光の全ての波長範囲(厳密にいえば、検出器3が検出感度を有する全ての波長範囲)における光量が検出信号に反映されるから、測定光の波長範囲に光量の変動が大きな光が存在すると、その変動の影響が検出信号に現れ易い。それに対し、この吸光光度計では、光学フィルタ4によって光量の時間的な変動が大きな光の波長領域を遮断しているので、測定光に光量の時間的な変動が大きな光が含まれない。それによって、試料セル2での光の吸収度合いに拘わらず、検出信号の時間的な変動を抑制することができる。
図3は、光学フィルタ4を設けた場合と設けない場合との、検出信号から算出される吸光度の時間的変化の実測例である。この結果から、光学フィルタ4を用いることによって、ノイズが減少するとともにドリフトも大幅に抑えられていることが分かる。このように、本実施例の吸光光度計では、光源部1に使用したLEDに起因するノイズやドリフトの影響を軽減し、分析の精度を向上させることができる。
なお、図1では記載を省略しているが、上述したように一般にLEDは光量の温度依存性を有するため、これを軽減するために、光源部1においてはLEDの温度が略一定に維持されるように温度制御を行うか、或いは、LEDから出射した光の一部をモニタしてそのモニタ光量が略一定になるようにLEDの駆動電流を制御するフィードバック制御を行うようにすることが望ましい。もちろん、LEDの温度制御と駆動電流のフィードバック制御とを併用してもよい。また、本実施例の吸光光度計を例えば液体クロマトグラフの検出器として使用する場合には、カラムを略一定温度に維持するカラムオーブンの内部に本吸光光度計を設置することで、そのカラムオーブンによって光源部1の温度制御も行うことができる。
上記実施例では、光源部1と試料セル2との間の光路上に光学フィルタ4を配置したが、上述したような光量の時間的な変動が大きいピークが出現する波長領域の光が検出器3に入射することを防止すればよいから、図4に示す別の実施例の吸光光度計のように、試料セル2と検出器3との間の光路上に光学フィルタ4を配置してもよい。
また、図5に示すさらに別の実施例の吸光光度計のように、光源部1と試料セル2との間の光路上と、試料セル2と検出器3との間の光路上との両方に、それぞれ光学フィルタ4A、4Bを配置してもよい。これによって、光量の時間的変動が大きな波長光が迷光として検出器3に入射することも、効果的に防止することができる。
図6は本発明のさらに別の実施例である蛍光光度計の概略構成図である。
この蛍光光度計では、光源部1から出射された光は光学フィルタ4を経て、励起光として測定対象の試料溶液が流通する試料セル2に照射される。この励起光によって試料セル2中の試料成分が励起されることで発せられた蛍光は検出器3に入射し、検出器3は入射した光の光量に対応した検出信号を生成する。図1に示した吸光光度計と同様に、試料セル2に照射される励起光は光量の時間的変動が大きな波長領域の不要光を含まないので、そうした不要光の散乱光などが検出器3に到達することを防止することができ、検出信号のノイズやドリフトを軽減することができる。
また、試料成分による吸収を受けた透過光や蛍光のみならず、散乱光や回折光など、試料に照射された測定光に対して該試料から得られる様々な光を検出する光学分析装置全般について、本発明に係る光学分析装置を適用することができる。
上記各実施例では、主要ピークから或る程度波長が離れた不要光のピークに対応する波長領域の光を光学フィルタ4、4A、4Bによって遮断していた。例えば図2に示したスペクトルによれば、約280nmをピークトップとする主要ピークのほぼ全体の波長範囲の光が測定光となっている。ただし、本発明に係る光学分析装置では、検出信号におけるノイズやドリフトをさらに一層軽減するために、主要ピークのピークトップの波長を中心として、ピーク幅よりも狭い通過波長帯域幅のバンドパスフィルタを光学フィルタ4、4A、4Bとして用いる。
図7(b)は、主要ピークのピークトップの波長Aと強度がピークトップの強度の1/2となる波長B(図7(a)参照)とにおいて、検出信号から算出される吸光度の時間的変化の実測例である。
図7(b)から、ピークトップの波長に比べてピークの裾部の波長では光量の時間的な揺らぎがかなり大きいことが分かる。LEDでは一般に、このような光量の揺らぎは最大強度を示すピークトップの波長から離れるほど大きくなる傾向にある。この光量も揺らぎもノイズやドリフトの一因である。そのため、上述した波長特性を有するバンドパスフィルタによって、ピークトップの波長を中心としてピーク幅よりも狭い所定の通過波長帯域幅に含まれる光を残し、その外側の波長領域の光を減衰する(除去する)ことによって、検出信号における光量の揺らぎの影響を軽減し、ノイズやドリフトをさらに低下させることができる。
バンドパスフィルタとしては中心波長±5nm程度の通過波長帯域幅のものを入手可能であるから、こうしたバンドパスフィルタを用いれば、上述したような光量の揺らぎの影響をかなり軽減することができる。
また、試料による吸収波長と光源部1の発光スペクトルにおいて主要ピークのピークトップの波長とがほぼ一致する場合、上述したように、光学フィルタ4、4A、4Bとして通過波長帯域幅のバンドパスフィルタを用い、発光スペクトルにおいて主要ピークのピークトップの長波長側、短波長側両方の裾部の波長を除去することで、吸光の直線性を改善することもできる。即ち、この場合、吸収ピーク近傍の波長の光も試料由来の吸収を受けるが、その吸光度係数は吸収ピークと比較すると小さい。そのため、試料による吸光度が高いとき、つまりは吸収波長を持つ光の強度が低いときには、その吸収ピーク近傍の光である迷光の影響が大きくなる。その結果、吸光の直線性が低下する。これに対し、上述のように、バンドパスフィルタによって吸収ピークから所定以上波長が離れた光を除去することで、迷光の影響が軽減されるため、その分、直線性を改善することができる。
図8は、試料に照射する光の波長の半値全幅と測定値の濃度直線性との関係を示す図である。ここでは、試料の吸光度スペクトル半値全幅は30nmである。図8から、照射光の半値全幅が5nmから15nmまで広がるに従い濃度直線性が急速に下がることが分かる。高精度のフォトダイオードアレイ(PDA)検出器では濃度直線性は2[AU]程度である。そこで、この性能が得られる半値全幅を図8から求めると約8nmである。図2に示した、光学フィルタありの場合の測定光のスペクトルから半値全幅8nmとなる強度を求めると約0.7〜0.8である。したがって、高精度のPDA検出器並み又はそれに近い濃度直線性を達成するためには、発光スペクトルの最大強度のピーク波長を中心にし、該最大強度の70%以上の強度の光を透過するように光学フィルタ4の通過帯域幅を定めればよい。
もちろん、バンドパスフィルタの代わりに、ロングパスフィルタとショートパスフィルタとを組み合わせて上記のような波長特性の光学フィルタを構成してもよい。例えば、図5に示した吸光光度計において、光学フィルタ4Aをロングパスフィルタ、光学フィルタBをショートパスフィルタとすればよい。
また、上記各実施例では光源としてLEDを用いていたが、スーパールミネッセンスダイオード(SLD)やレーザダイオード(LD)などのLED以外の半導体発光素子を光源として用いた光学分析装置でも同様の構成とすることで、それら素子由来のノイズやドリフトの影響を軽減することができる。
さらにまた、上記各実施例や上述した各種変形例は本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
1…光源部
2…試料セル
3…検出器
4、4A、4B…光学フィルタ

Claims (4)

  1. 光源からの光を測定対象である試料に照射し、それに対して該試料から得られる光を検出器に導入して該試料についての分析を行う光学分析装置において、
    前記光源として半導体発光素子を用い、前記光源から前記検出器に至る光路中に光学フィルタを備え、該光学フィルタは、前記光源の発光スペクトルにおいて最大強度のピーク波長を含む一つのピーク波長領域全体の中で、該最大強度のピーク波長を有する光を透過させる一方、該最大強度のピーク波長に比べて光量の時間変動が大きい、該ピーク波長より長波長側及び短波長側のピーク裾部における波長領域の光を遮断するバンドパスフィルタであることを特徴とする光学分析装置。
  2. 請求項1に記載の光学分析装置であって、
    前記光学フィルタは、前記光源の発光スペクトルにおいて前記最大強度のピーク波長を中心にして該ピークの半値幅よりも狭い所定の波長幅の光を透過し、その外側の波長領域の光を遮断する特性を有することを特徴とする光学分析装置。
  3. 請求項1に記載の光学分析装置であって、
    前記光学フィルタは、前記光源の発光スペクトルにおいて前記最大強度のピーク波長を中心にし該最大強度の70%以上の強度の光を透過し、該ピーク波長よりも外側の波長領域の光を遮断する特性を有することを特徴とする光学分析装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学分析装置であって、
    前記光源と前記試料との間の光路上と該試料と前記検出器との間の光路上との両方に、前記光学フィルタがそれぞれ設けられていることを特徴とする光学分析装置。
JP2014261503A 2014-12-25 2014-12-25 光学分析装置 Active JP6413759B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014261503A JP6413759B2 (ja) 2014-12-25 2014-12-25 光学分析装置
US14/922,250 US9797826B2 (en) 2014-12-25 2015-10-26 Optical analyzer
CN201510990649.7A CN105738283B (zh) 2014-12-25 2015-12-24 光学分析器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014261503A JP6413759B2 (ja) 2014-12-25 2014-12-25 光学分析装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016121926A JP2016121926A (ja) 2016-07-07
JP2016121926A5 JP2016121926A5 (ja) 2017-06-15
JP6413759B2 true JP6413759B2 (ja) 2018-10-31

Family

ID=56163799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014261503A Active JP6413759B2 (ja) 2014-12-25 2014-12-25 光学分析装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9797826B2 (ja)
JP (1) JP6413759B2 (ja)
CN (1) CN105738283B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6500474B2 (ja) * 2015-02-09 2019-04-17 株式会社島津製作所 光学分析装置
JP6595204B2 (ja) * 2015-04-24 2019-10-23 株式会社島津製作所 光学分析装置
US10274369B2 (en) * 2017-07-14 2019-04-30 Phoseon Technology, Inc. Systems and methods for an absorbance detector with optical reference
CN111323380B (zh) * 2018-12-17 2021-12-24 中国科学院深圳先进技术研究院 分光光度计检测系统及其检测方法
JPWO2021117530A1 (ja) 2019-12-10 2021-06-17
CN112362625A (zh) * 2020-11-09 2021-02-12 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司柳州局 一种二氧化硫检测装置及二氧化硫检测方法
CN114460026B (zh) * 2022-02-14 2023-09-15 赛德检测技术(浙江)有限公司 一种便捷式紫外可见分光光度计

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3820901A (en) * 1973-03-06 1974-06-28 Bell Telephone Labor Inc Measurement of concentrations of components of a gaseous mixture
US4269509A (en) * 1978-05-26 1981-05-26 Allied Chemical Corporation Photoacoustic Raman spectroscopy
US4594511A (en) * 1985-03-29 1986-06-10 Sri International Method and apparatus for double modulation spectroscopy
CA1332204C (en) * 1987-10-26 1994-10-04 Kenneth W. Busch Infrared emission detection
US4937448A (en) * 1988-05-26 1990-06-26 Spectra-Physics, Inc. Self-normalizing single-beam laser spectrometer
US4998043A (en) * 1989-05-01 1991-03-05 Fujikura Ltd. LED stabilizing light source device
FR2663740B1 (fr) * 1990-06-21 1992-09-11 Commissariat Energie Atomique Procede d'exploitation des signaux fournis par un pyrometre optique, notamment pour mesurer avec precision la temperature de corps en mouvement et a temperature rapidement evolutive.
US5317156A (en) * 1992-01-29 1994-05-31 Sri International Diagnostic tests using near-infrared laser absorption spectroscopy
WO1995026497A1 (fr) * 1994-03-25 1995-10-05 Nippon Sanso Corporation Analyse de gaz par spectrochimie infrarouge et appareil utilise
US5572031A (en) * 1994-11-23 1996-11-05 Sri International Pressure- and temperature-compensating oxygen sensor
JP2740135B2 (ja) * 1995-02-17 1998-04-15 大成化工株式会社 簡易吸光度測定器
JPH08250767A (ja) * 1995-03-13 1996-09-27 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体led
JPH09304272A (ja) * 1996-05-10 1997-11-28 Fuji Electric Co Ltd 液体の吸光度測定装置
US6728026B2 (en) * 1998-07-14 2004-04-27 Novera Optics, Inc. Dynamically tunable optical amplifier and fiber optic light source
FR2785050B1 (fr) * 1998-10-23 2001-01-19 Aerospatiale Systeme de detection et de mesure d'un ou de plusieurs gaz d'un melange gazeux
JP2005072141A (ja) * 2003-08-21 2005-03-17 Harison Toshiba Lighting Corp 発光装置、発光素子、発光素子の製造方法
JP3960282B2 (ja) * 2003-08-29 2007-08-15 松下電器産業株式会社 紙幣識別装置
JP2007309840A (ja) * 2006-05-19 2007-11-29 Olympus Corp 光源装置及び分析装置
EP2317304B1 (en) * 2008-07-30 2017-11-29 Hitachi High-Technologies Corporation Sample analysis device
JP5331198B2 (ja) * 2009-04-08 2013-10-30 株式会社日立ハイテクノロジーズ 光源装置及びそれを用いた分析装置
JP6108361B2 (ja) * 2012-02-28 2017-04-05 国立大学法人京都大学 固体の空準位測定方法及び装置
GB201209738D0 (en) * 2012-05-31 2012-07-18 Ge Healthcare Bio Sciences Ab Methods and apparatus for measuring the concentration of a substance in a solution

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016121926A (ja) 2016-07-07
US9797826B2 (en) 2017-10-24
US20160187250A1 (en) 2016-06-30
CN105738283B (zh) 2019-07-30
CN105738283A (zh) 2016-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6413759B2 (ja) 光学分析装置
JP6595204B2 (ja) 光学分析装置
JP4536754B2 (ja) 分光光度計及び液体クロマトグラフィ
RU2524748C2 (ru) Система спектрального анализа длины волны для определения газов с использованием обработанной ленты
WO2014157282A1 (ja) フロー式分析用吸光度検出装置及びフロー式分析装置
KR20120079941A (ko) 수용액 내 존재하는 우라늄 농도의 정량방법
RU2015132842A (ru) Способ и устройство для определения концентрации
US20230101434A1 (en) Apparatus and Method for Measuring the Light Absorbance of a Substance in a Solution
WO2022202723A1 (ja) 蛍光測定装置
KR20170052256A (ko) 라만 산란을 이용한 물질의 농도 측정 장치 및 방법
JPH0347450B2 (ja)
JP2013040826A (ja) 分析方法及び分析装置
JP2012242311A (ja) ガス分析装置
JP2023539429A (ja) 吸収分光分析器および使用方法
US10060794B2 (en) Spectrometer and apparatus for monitoring light-shielded state
JP5096975B2 (ja) ガス検知器
WO2010007386A2 (en) Spectrometer and method of operating a spectrometer
Lou et al. Sulfur dioxide measurements using an ultraviolet light-emitting diode in combination with gas correlation techniques
US11060972B2 (en) Method for analysing a gas
US8934093B2 (en) Crystal fiber, raman spectrometer using the same and detection method thereof
WO2024009681A1 (ja) ガス分析装置、ガス分析方法、及び、プログラム
TWI823559B (zh) 離散分光式檢測裝置
RU2581429C1 (ru) Устройство фотометра с шаровым осветителем
JP7184924B2 (ja) 水中の炭化水素汚染の測定
US10101271B2 (en) Measurement of hydrocarbon contamination in water

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170425

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170425

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180917

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6413759

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R157 Certificate of patent or utility model (correction)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157