JPH09304272A - 液体の吸光度測定装置 - Google Patents

液体の吸光度測定装置

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JPH09304272A
JPH09304272A JP8115904A JP11590496A JPH09304272A JP H09304272 A JPH09304272 A JP H09304272A JP 8115904 A JP8115904 A JP 8115904A JP 11590496 A JP11590496 A JP 11590496A JP H09304272 A JPH09304272 A JP H09304272A
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Japan
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light
wavelength
liquid
measured
absorbance
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JP8115904A
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English (en)
Inventor
Hirohide Yamaguchi
太秀 山口
Tokio Oodo
時喜雄 大戸
Hideaki Matsuyama
秀昭 松山
Masakazu Ikoma
雅一 生駒
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/25Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
    • G01N21/31Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry
    • G01N21/33Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using ultraviolet light

Abstract

(57)【要約】 【課題】水質基準の省令には色度測定を波長390nm
付近の吸光度を使用する透過光測定法があり、また浄水
に限らず被測定液体の各種溶解性成分の定量的な検査に
紫外線から可視光領域の吸光度を指標としている例もあ
る。吸光度測定の光源としては従来からハロゲン、タン
グステンなど各種のランプが使用されているが、寿命が
短く、メンテナンス頻度が多く、高価格などの問題点が
あり、発光ダイオードなどの半導体光源の適用が要望さ
れていた。 【解決手段】パルス電圧駆動で、通常の450nmの発
光と共に活性層InGaNのバンド間発光である385
nmの発光をさせたGaN系青色発光ダイオードを光源
として用い、波長385nmの光を利用した液体の吸光
度測定装置と、波長385nmと450nmの2波長の
光を利用して、それぞれの吸光度の差分を演算して濁質
や妨害物質の影響を除き、被測定液体中の溶解成分のみ
の吸光度を測定する液体の吸光度測定装置と、透過光色
度測定法で規定されている波長390nmの光と光路長
50mmのセルを使用した色度計とを発明した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は波長385から45
0nm付近の半導体光源を用いた液体の吸光度測定に関
する。
【0002】
【従来の技術】色度は浄水等の水質の管理項目の一つで
あり、一般には、被測定液体と色度標準液とを比較して
行なう比色法で検定される。色度の発生する原因は、被
測定液体中に存在する主にフミン質等による溶解性ある
いはコロイド性有機物質、溶解性の鉄やマンガンなどで
あり、これらの物質にによって起こる光の吸収スペクト
ルは、紫外線から近紫外線の波長領域にピークを持つて
いる。
【0003】水質基準に関する省令では、色度の測定を
上記の比色法のほかに波長390nm付近の吸光度によっ
て行う透過光測定法が記述されており、各種の色度計が
開発されている。また、浄水に限らず被測定液体の各種
溶解性成分の定量的な検査を行う際に、紫外線から可視
光領域にかけてのいずれかの波長における吸光度を指標
としている例もある。波長390nm付近における吸光
度Eの測定は、光源としてハロゲンランプ、タングステ
ンランプ、ヨウ素ランプ、または重水素管などを用い、
光源からの光ビームをバンドパスフィルターを通して被
測定液体に照射し、透過した光電変換素子で光電変換し
たときの電気信号から得られる透過光強度と、照射光強
度を光電変換したときの電気信号から得られる照射光強
度とから、(1)式により求められる。
【0004】 E=log(I0 /IT )─────────────── (1) ここでE:吸光度、I0 :照射光強度、IT :透過光強
度である。色度は(1)式によって演算された結果に所
定の数を乗じることにより求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記のように波長39
0nm付近における吸光度の測定には、光源としてハロ
ゲンランプ、タングステンランプ、ヨウ素ランプ、また
は重水素管等が使用されているが、半導体光源などと比
較して寿命が短いという問題があり、そのためメンテナ
ンスの頻度が多い。
【0006】また、ハロゲンランプやタングステンラン
プの場合には、フィラメントの形状に起因して光強度が
一様でなく、方向によって分布が生じるため、均一な強
度をもった光ビームを比測定液体に照射するためには拡
散板が必要となる。水銀ランプなどを光源にした場合に
は、ランプや電源が高価であるという問題がある。この
ため寿命の長い吸光度測定装置の光源として、発光ダイ
オードあるいはレーザーダイオードなどの半導体光源が
利用できれば、1)メンテナンスの頻度が減少し、2)
ハロゲンランプやタングステンランプのような方向によ
る光強度の分布がなく、3)低価格でコンパクトな装置
を製作することが可能である。
【0007】半導体光源の波長390nm付近における
吸光度の測定への利用の可能性を考える上で、発光ダイ
オードの発光特性については、文献(中村修二:450
nmInGaN系 III−V族LEDの進展と半導体レーザ
ー、光学 第24巻 第11号 1995 年11月)で次のよ
うな知見が得られている。すなわち、現在製品化されて
いる半導体発光素子の中で、一番短い波長を持つものは
450nm付近にピーク波長をもつGaN系の青色発光
ダイオードがある。発光ダイオードの活性層は、バンド
ギャップ波長が364nm付近であるGaNにInをド
ープし、ピーク波長を長くできる。例えばInの組成比
を0.3とすれば、ピーク波長が450nmの青色にシ
フトするが、In組成比を増加させると発光出力が下が
ってしまう。このため、GaN系青色発光ダイオードで
はInの組成比を0.06程度に押さえ、長波長化はS
iとZnをドープすることで行い、ドナーとアクセプタ
ーとのペアー発光によってピーク波長を450nm付近
としている。
【0008】このGaN系青色発光ダイオードは、40
0nm以下の発光強度はほとんどないが、ZnおよびI
nをドープしないGaNを活性層として発光ダイオード
を作製すれば、GaNのバンドギャップを反映してピー
ク波長は364nm付近となり、364nm付近の吸光
度を測定する装置の光源に用いることができる。また、
GaNにInをドープすれば、ピーク波長を長くでき、
364nmより長い波長をピークにもつ発光ダイオード
を作製できるが、前述のようにInのドープ量を多くす
ると発光出力が下がるので、Inの組成比は実用的な発
光強度を持つ0から0.2程度の範囲で調整する。この
Inの組成比の範囲でピーク波長は364から420n
m程度まで変化するので、360から420nm程度の
波長における吸光度を測定する装置の光源に前記発光ダ
イオードを用いることができる。前記の文献によれば、
Znをドープせず、Inの組成比が0.06であるIn
GaNを活性層として発光ダイオードを作製した結果、
ピーク波長は385nmになったとされている。
【0009】しかしながら、これらのGaNを活性層と
した発光ダイオード、GaNにInをドープした材料を
活性層とした発光ダイオードの作製は技術的には可能で
あるが、製品化は行われていないので、波長390nm
付近の光を用いる測定には、ハロゲンランプ,タングス
テンランプ、ヨウ素ランプ,または重水素管等の光源を
使用せざるを得ないという現状にあり、新しい光源の出
現が要望されていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記のように、すでに製
品化されている発光素子の中で一番短い波長を持つGa
N系青色発光ダイオードでさえ、通常の動作では波長4
00nm以下の発光強度はゼロに近いため、波長390
nm付近の光を用いる装置の光源として利用することは
できなかった。
【0011】しかし、本発明者らは、通常直流電圧3V
で駆動するこのGaN系青色発光ダイオード(日亜化学
工業株式会社製NLPB500型)に3.5V以上の電
圧で駆動すると、ピーク波長450nm、半値幅70n
m程度の不純物発光だけでなく、ピーク波長385n
m、半値幅10nm程度のIn0.06Ga0.94Nのバンド
間発光が重なることが認められ、さらに高い電圧でパル
ス駆動をすれば、前記ピーク波長385nm程度の発光
をさらに強くすることが可能であることを発見した。
【0012】したがってこの方式を用いて、例えば電圧
を3.5V以上かけ、パルス駆動させた前記青色発光ダ
イオードから放出される光ビームを中心波長385n
m、半値幅10nm程度のバンドパスフィルターを透過
させることにより、ピーク波長450nmのブロードな
スペクトルをカットした後、ビーム分割手段により、2
つの光ビームに分割し、第1の光ビームは光源の出力の
モニター用として、また第2の光ビームは被測定液体の
透過用として、それぞれ光電変換素子で電気信号に変換
し、2つの電気信号から、吸光度を測定する装置を作製
することが可能である。
【0013】この装置によって測定された波長385n
mにおける吸光度(E385 )は、被測定液体中の濁質に
よる吸光と、溶解性成分による吸光とを含んでいるが、
前記発光ダイオードから放出される光ビームのピーク波
長が385nmと450nm程度と2つあることを利用
して、波長385nmと450nmにおける吸光度E
385 、E450 を測定し、E385 −定数×E450 を演算す
ることにより、濁質による吸光の影響を排除して、被測
定液体中の溶解性成分のみのE385 を測定することも可
能である。
【0014】また、透過光測定法によれば、光路長50
mmとしたときの波長390nmにおける被測定液体の
吸光度を色度としているので、前記の装置で演算された
吸光度に定数を乗じることで、光源のピーク波長が38
5nmであることを補正し、さらに光路長が50mmで
ない場合はその補正も行うことにより、色度とすること
ができる。
【0015】また、前記装置で用いている中心波長38
5nmのバンドフィルターの代わりに中心波長390n
mのバンドパスフィルターを用いれば、被測定液体の吸
光度を色度に変換する際の補正は光路長のみでよい。こ
のように、前記GaN系青色発光ダイオードから放出さ
れる光ビームは、波長385nm付近における吸光度測
定装置や色度測定装置の光源に用いることが可能であ
り、1)光源の寿命が長く、2)ハロゲンランプやタン
グステンランプのような強度分布は生じず、3)低価格
でコンパクトな装置を製作することができる。
【0016】本発明により波長385〜450nm付近
の光計測装置の光源の寿命が長くなり、メンテナンスの
頻度が減少し、低価格でコンパクトな装置とすることが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例として、
1)GaN系青色発光ダイオードのパルス駆動によって
発生するピーク波長385nmの発光スペクトルを光源
とした液体の吸光度測定装置と、2)パルス駆動させた
GaN系青色発光ダイオードのスペクトルに385nm
と450nmの2カ所のピークがあることを利用して、
この2波長のそれぞれに於ける吸光度の差分を演算し
て、濁質や妨害物質による吸光の影響を排除して、被測
定液体中の溶解成分のみの吸光度を測定する液体の吸光
度測定装置と、3)色度測定の一方法として透過光測定
法の中で規定されている、中心波長390nmのバンド
パスフィルターと光路長50mmのセルを使用して吸光
度を測定し、その値を色度とする色度計の3例について
述べる。
【0018】
【実施例1】日亜化学工業製NLPB500型GaN系
青色発光ダイオードを直流およびパルス電圧駆動時の発
光スペクトルの特性を図1に示す。この図において駆動
直流電圧を3.0Vにしたときは、ピーク波長約450
nm、半値幅約70nmの発光スペクトルP1のみが測
定されるが、駆動直流電圧を5.0Vにしたときは、ピ
ーク波長約450nmと共にピーク波長約385nmを
少し含む発光スペクトルP2となる。さらにピーク電圧
5.0V、パルス幅0.5μsの方形波で周期1μsの
連続パルス電圧で駆動させると、ピーク波長約450n
mと共に、半値幅約10nmのピーク波長385nmの
強度が増大した発光スペクトルP3となり、パルス電圧
値の増大とともにこの385nmのピーク強度も増大す
る。
【0019】図2はパルス駆動によってピーク波長38
5nmの発光スペクトルを増加させたGaN系青色発光
ダイオード2を光源とした、液体の吸光度測定装置の簡
略図である。パルス電圧発生回路1によって電圧5V、
1μsの連続パルス電圧で駆動させたGaN系青色発光
ダイオード2を光源とし、発光ダイオード2からピンホ
ール3を介して放出される光ビームを中心波長385n
mのバンドパスフィルタ4を介することにより、ピーク
波長450nmのブロードなスペクトルをカットした後、
ハーフミラー6によって光ビームを2つに分割する。照
射光測定用の光ビームは光電変換素子9aによって電気
信号に変換され、透過光用光ビームは光路長10mmのセ
ル7と被測定液体8を通過した後、光電変換素子9bに
よって電気信号に変換される。そして、演算回路10に
よって2つの電気信号の比を対数演算し、その値からあ
らかじめ測定してある被測定液体を純水としたときの対
数比演算値を演算回路11によって差し引いて、校正し
た値を波長385nm付近における吸光度として求める
ことができる。
【0020】ただし、上記の例はIn0.06Ga0.94Nの
385nmのバンド間発光を利用したが、実用上はIn
の組成比を0〜0.2程度変えたGaN系青色発光ダイ
オードの製作が可能なことから、GaN系青色発光ダイ
オードの選択により360〜420nmのバンド間発光
を利用することができる。
【0021】
【実施例2】実施例1は一波長(385nmを中心に±
5nm程度)のみを検出していたが、パルス駆動させた
GaN系青色発光ダイオードのスペクトルにピークが3
85nmと450nmとに2カ所あることを利用して、
二波長それぞれにおける吸光度の差分を演算することに
より、濁質や妨害物質による吸光の影響を排除し、被測
定液体中に溶解している成分のみの吸光度を測定するこ
とも可能である。演算の方法は以下の記述の通りであ
る。
【0022】測定される波長385nmにおける被測定
液体の吸光度E385 は、式(2)に示すように、濁質に
よる散乱に伴う見かけの吸光度を含んでいる。 E385 =E'385+S385 ──────────────── (2) ここで、E385 :測定された波長385nmにおける吸
光度、E'385:溶解性成分による吸光度、S385 :濁質
による散乱に伴う見かけの吸光度(波長385nm)で
ある。 波長450nmにおける被測定液体の吸光度E
450 は、溶解性成分による波長450nmにおける吸収
がなければ、測定される式(3)のように、濁質による
散乱に伴う見かけの吸光度のみが寄与する。
【0023】 E450 =S450 ──────────────────── (3) ここで、E450 :測定された波長450nmにおける吸
光度、S450 :濁質による散乱に伴う見かけの吸光度
(波長450nm)である。また、懸濁質と波長390
nm付近の光を吸収する溶解性成分を含む液体を測定し
たときの吸光度(測定値)、および散乱光強度(見かけ
の吸光度)と波長の関係は図3に示す。測定された吸光
度は懸濁質の散乱による見かけの吸収も含んでおり、散
乱光強度は波長が短くなると増加していく。
【0024】ここで、溶解性分による吸光度E'385を求
めるためにはS385 を測定できれば可能であるが、次に
記載する文献の検討結果から、式(4)によって演算さ
れたS385 を式(2)に代入してもよい(大戸時喜雄
他:2波長吸光度変動解析による2成分凝集状態の計測
理論と計測装置、産業計測制御研究会資料、IIC−9
3−35)。
【0025】 S385 =Erm385 ・S450 /Erm450 ────────── (4) ここで、Erm385 :波長385nmにおける吸光度の標
準偏差、Erm450 :波長450nmにおける吸光度の標
準偏差である。次に、Erm385 とErm450 は、それぞれ
385 とE450 から演算され、S450は式(3)のよう
に測定された値であるので、溶解性成分による吸光度
E'385を求めることが可能である。ただし、被測定液体
中の懸濁質が低濃度であるという条件を加えれば、溶解
性成分による吸光度の値に対するS385 とS450 の差は
小さいので、 E'385≒E385 −k・S450 ────────────── (5) ここで、k:定数である。あるいは、式(5)の定数k
を1として、 E'385≒E385 −S450 ──────────────── (6) としてもよい。また、E385 の成分がブロードで式
(3)の条件が満たされない場合でも、385nmと4
50nmのそれぞれに被測定成分の濃度に比例するよう
なLambert−Beer則が成立すれば、式(7)
よりE385 とE450 の差は被測定成分の濃度cに比例す
ることになる。
【0026】 ΔE=E385 −E450 =(ε385 −ε450 )cd=ε' cd─(7) ここで、ε385 :波長385nmにおけるモル吸光係
数、ε450 :波長450nmにおけるモル吸光係数、
c:被測定成分の濃度、d:光路長、ε' :定数、であ
る。図4は実施例1と同様、パルス駆動によってピーク
波長385nmの発光スペクトルを増加させたGaN系
青色発光ダイオード2を光源とした、液体の吸光度測定
装置の簡略図である。
【0027】まず、ピンホール3を介して放出される光
ビームはハーフミラー6aによって2つの光ビームL1
とL2に分割される。ここで、照射光側の光ビームL1
は、さらにハーフミラー6bによって2つの光ビームL
3とL4とに分割され、一方の光ビームL3は中心波長
385nm、半値幅10nmのバンドパスフィルター4
aを介して光電変換素子9aによって電気信号に変換さ
れ、他方の光ビームL4は中心波長450nm、半値幅
10nmのバンドパスフィルター5aを介して光電変換
素子9cによって電気信号に変換される。また、透過光
側の光ビームL2は光路長10mmのセル7と被測定液体
8を通過した後に、さらにハーフミラー6cによって2
つの光ビームL5とL6とに分割され、一方の光ビーム
L5は中心波長385nm、半値幅10nmのバンドパ
スフィルター4bを介して光電変換素子9bによって電
気信号に変換され、他方の光ビームL6は中心波長45
0nm、半値幅10nmのバンドパスフィルター5bを
介して光電変換素子9dによって電気信号に変換され
る。
【0028】そして、演算回路10aによって、中心波
長385nmバンドパスフィルターを通過した、前記照
射光側の光ビームL3による光電変換素子9aの電気信
号と透過光側の光ビームL5による光電変換素子9bの
電気信号の比を対数演算した結果である波長385nm
における吸光度E385 が計算される。一方、演算回路1
0bによって、中心波長450nmバンドパスフィルタ
ーを通過した、前記照射光側の光ビームL4による光電
変換素子9cの電気信号と透過光側の光ビームL6によ
る光電変換素子9dの電気信号の比を対数演算した結果
である波長450nmにおける吸光度E450 が計算され
る。そして演算回路11によって、演算回路10aの出
力である波長385nmにおける吸光度E385 から、演
算回路10bの出力である波長450nmにおける吸光
度E450 を差し引くことによって、波長385nm付近
における被測定液体中の溶解性成分による吸光度E'385
が計算できる。ここで、被測定液体の懸濁質の濃度は低
濃度を仮定し、演算回路11では式(6)の演算を行っ
たが、懸濁質がより高濃度の場合に対応させるため、式
(5)で演算するか、式(2)と(4)で演算するかし
て、吸光度を求めてもよい。ただし、後者の方法の場合
385 とE450 は、平均値を使用する。
【0029】
【実施例3】実施例1あるいは2の装置において、中心
波長385nmのバンドパスフィルターを中心波長39
0nmのバンドパスフィルターとし、セルは光路長50
mmのものを使用する。この装置によって、演算される
被測定液体の波長390nmにおける吸光度を測定し、
色度とすることができる。また、光路長が50mmと異
なる場合や、中心波長385nmのバンドパスフィルタ
ーを中心波長390nmのものと交換しなくても、実施
例1あるいは2の装置において演算される被測定液体の
波長385nmにおける吸光度に対して、演算回路11
において所定の数を乗じることにより、光路長を色度の
透過光測定法の基準である50mmに換算させ、かつ波
長390nmにおける吸光度に対応させて色度とするこ
とができる。
【0030】この際、光学系の装置は実施例1あるいは
2と同様であり、異なるのは演算回路のみである。ま
た、この種の装置では標準物質による校正が行われるの
が通常であり、例えば色度標準液を385〜450nm
で測定して校正しても、何ら問題はない。
【0031】
【発明の効果】本発明は、液体の色度あるいは波長38
5nm付近の波長における吸光度を測定する場合、波長
385nm付近における吸光度の測定装置の光源に用い
られている各種ランプの代わりに、385nm付近の発
光強度を増加させたGaN系青色発光ダイオードを用い
たり、この385nmの光に加えて、青色発光ダイオー
ド本来の発光波長である450nmの光をあわせて利用
し、実施例2で説明したような2波長吸光度差分法を適
用することで、1)光源の寿命が長くなりメンテナンス
の頻度が減少し、2)ハロゲンランプやタングステンラ
ンプのような強度分布は生じず、3)低価格でコンパク
トな装置を製作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】GaN系青色発光ダイオードを直流およびパル
ス電圧駆動時の発光スペクトルの特性図
【図2】GaN系青色発光ダイオードを光源に用いた液
体の吸光度測定装置または色度計の簡略図
【図3】懸濁質と波長390nm付近の光を吸収する溶解
性成分を含む液体を測定した時の吸光度(測定値)およ
び散乱光強度(見かけの吸光度)と波長との関係図
【図4】GaN系青色発光ダイオードを光源に用いた2
波長分光光度法による液体の吸光度測定装置または色度
計の簡略図
【符号の説明】
1:パルス電圧発生回路 2:GaN系青色発光ダイオード 3:ピンホール 4、4a、4b:中心波長385nmのバンドパスフィ
ルタ 5a、5b:中心波長450nmのバンドパスフィルタ 6、6a、6b、6c:ハーフミラー 7:セル 8:被測定液体 9a、9b、9c、9d:光電変換素子 10、10a、10b:演算回路 11:演算回路 L1〜L6:光路 P1:直流電圧3V駆動時の発光スペクトル(ピーク波
長、450nm) P2:直流電圧5V駆動時の発光スペクトル(ピーク波
長、450,385nm) P3:1μs波パルス電圧5V駆動時の発光スペクトル
(ピーク波長、385,450nm) E1:吸光度(測定値) E2:懸濁成分による散乱光強度(見かけの吸光度) E3:溶解性成分による吸光度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 21/01 G01N 21/01 D 21/59 21/59 Z (72)発明者 生駒 雅一 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源、被測定液体を入れたセル、光電変換
    回路、測定回路とから構成され、被測定液体への照射光
    と被測定液体の透過光とから吸光度または色度を測定す
    る光計測装置において、 光源としてGaN系青色発光ダイオードを用い、通常の
    直流電圧駆動ではピーク波長450nm、半値幅70n
    mのスペクトルを発光するGaN系青色発光ダイオード
    に、前記のピーク波長450nmの発光スペクトルと共
    に、前記の発光ダイオードの活性層InGaNでInの
    組成比によってきまるバンド間発光であるピーク波長3
    60〜420nmのスペクトルを発光させることができ
    るパルス電圧で駆動させ、この光源から放出される光ビ
    ームを360〜420nmの中で測定に必要な波長λn
    mを中心波長とするバンドパスフィルターを介すること
    により、前記ピーク波長450nmの光ビームをカット
    し、前記バンドパスフィルターを通過した光ビームのみ
    を利用して、セル中の被測定液体への照射光とセル中の
    被測定液体の透過光とを、それぞれ光電変換素子で電気
    信号に変換して演算することにより、被測定液体の吸光
    度を測定することを特長とする液体の吸光度測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において、光源から放
    出される2つのピーク波長をもつ光ビームをビーム分割
    手段1により、照射光側の第一光ビームと透過光側の第
    二光ビームに分割し、第一光ビームはビーム分割手段2
    によって第三光ビームと第四光ビームに分割し、第三光
    ビームは前記の測定に必要な中心波長λnmのバンドパ
    スフィルターを介して光電変換素子aによって電気信号
    Vaに変換し、第四光ビームは中心波長450nmのバ
    ンドパスフィルターを介して光電変換素子cによって電
    気信号Vc2に変換し、第二光ビームは被測定液体を透
    過した後、ビーム分割手段3によって第五光ビームと第
    六光ビームに分割し、第五の光ビームは測定に必要な中
    心波長λnmのバンドパスフィルターを介して光電変換
    素子bによって電気信号Vbに変換し、第六光ビームは
    中心波長450nmのバンドパスフィルターを介して光
    電変換素子dによって電気信号Vdに変換し、電気信号
    Vaと電気信号Vbの比を対数演算した値と、電気信号
    Vcと電気信号Vdの比を対数演算した結果に所定の数
    を乗じた値の差を演算することにより、濁質や妨害物質
    による吸光の影響を除いて、被測定液体中の溶解成分の
    みの吸光度を測定することを特徴とする液体の吸光度測
    定装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の装置において、前
    記の測定に必要な中心波長λnmのバンドパスフィルタ
    ーを中心波長390nmのバンドパスフィルターに変更
    し、さらに光路長50mmのセルを使用することによっ
    て吸光度、すなわち色度を測定する液体の色度計。
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