以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、説明は以下の順序で行う。
<1.第1の実施の形態>
[1−1.調理器の構成]
[1−2.調理器用支持装置の構成]
[1−3.電磁調理器と調理器用支持装置の梱包]
<2.第2の実施の形態>
[2−1.調理器の構成]
[2−2.支持装置の第1の構成例]
[2−3.支持装置の第2の構成例]
<3.第3の実施の形態>
[3−1.調理器の構成]
[3−2.支持装置の構成]
<4.変形例>
<1.第1の実施の形態>
[1−1.調理器の構成]
まず、調理器用支持装置により支持される調理器の一例である電磁調理器1について説明する。なお、以下の電磁調理器1および調理器用支持装置の説明においては、電磁調理器1の筐体の前後方向である奥行き方向を縦方向とし、縦方向に対して直交する幅方向を横方向とする。電磁調理器1は、例えば、100Vの商用電源を利用する2個の加熱部に磁気シールドを有する電磁調理器である。
電磁調理器1は、薄い直方体の箱形状に構成されている。電磁調理器1は、例えば、60mm程度の厚さを有する。電磁調理器1は、上側部10及び下側部20からなり、上側部10が下側部20を覆う形(上側部10の側板が下側部20の壁部の外側に位置する形)で箱形状をなしている。上側部10は、略四角形状の平板部11と、平板部11の周縁から下方に延びている上側縁部12を有する。平板部11上に略四角形状の天板30が載置され、接着などの方法により固定されている。
天板30は、調理に供する鍋などの調理器具(図示せず。)を載置するための領域を有する。なお、天板30は奥行方向(前後方向)において上側部10の平板部11よりも小さく構成されており、平板部11の前方が天板30に覆われないように構成されている。天板30の表面には、2つの同心円の組が2組描かれている。同心円の組はそれぞれ左加熱領域31、右加熱領域32を示しており、それぞれその下方に加熱部が位置していることを表している。左加熱領域31、右加熱領域32の2つの同心円のうち半径が小さい方の円は、対応する加熱部の後述する誘導コイルが巻回されている円の外周を表しており、すなわち、誘導コイルに電流が流れることにより電磁誘導作用が働く領域を表している。2つの同心円のうち半径が大きい方の円は、対応する加熱部で加熱し得る調理器具の直径の目安を与えるものである。
本実施の形態における電磁調理器1の場合、左側の加熱部に加熱時に供給し得る最大電力が、右側の加熱部に加熱時に供給し得る最大電力より大きくなっている。これに対応するように、左加熱領域31の同心円は右加熱領域32の同心円よりも大きく構成されている。これは、使用者に最大加熱能力の違いを直観的に認識させようとしたものである。
下方に加熱部が位置していることを表している2つの同心円の中心に「IH」などの文字や記号を描画しておき、加熱部が電磁誘導作用を利用した加熱部であることを明示するようにしても良い。このようにした場合には、加熱部が、ラジエントヒーターやハロゲンヒーターによるという誤解を利用者に与えることを防止できる。
天板30は、例えば1枚のガラス板によって構成されている。これにより、天板30の上面を凹凸等がない平面とすることができる。また、鍋などの調理器具を載せたり下ろしたりする際に、天板30を損傷させるようなことを未然に防止することができる。さらに、調理器具などから噴きこぼれた液体等を容易に拭き取ることができる。なお、天板30の表面が平面でも、市販のタブレット端末と同様なガラス表面に対する加工により、後述する各種のキースイッチなどを設けることができる。
上側部10の平板部11における天板30が載置されていない領域は前方に向けて傾斜するように構成されており、ボタン、表示部などを備える操作領域40として構成されている。操作領域40を前方に向けて傾斜させることにより、操作領域40が使用者の方向を向くようになり、操作がし易くなる。
操作領域40は左側の加熱部における各種操作に対応する左加熱部用操作領域41と、右側の加熱部における各種操作に対応する右加熱部用操作領域42とに分かれている。左加熱部用操作領域41には、通常加熱のオンオフを指示する加熱ボタン、湯沸かし加熱のオンオフを指示する湯沸かしボタン、揚げ物加熱のオンオフを指示する揚げ物ボタンなどが設けられている。また、加熱の段階を上下させるためのボタン、タイマの計時時間を設定するためのボタンなども設けられている。また、左加熱部用操作領域41には、各加熱モードのいずれが動作しているかを示す発光素子、加熱の段階を表示する発光素子、タイマの残り時間や揚げ物加熱時の温度等を表示する数字表示部などが設けられている。
右加熱部用操作領域42には、通常加熱のオンオフを指示する加熱ボタン、湯沸かし加熱のオンオフを指示する湯沸かしボタン、揚げ物加熱のオンオフを指示する揚げ物ボタンなどが設けられている。また、加熱の段階を上下させるためのボタン、タイマの計時時間を設定するためのボタンなどが設けられている。各ボタンは例えば、触感のあるプッシュスイッチにより構成されている。ただし、プッシュスイッチに限定されるものではなく、タッチパネル方式のスイッチにより構成されてもよい。
また、右加熱部用操作領域42には、各加熱モードのいずれが動作しているかを示す発光素子、加熱の段階を表示する発光素子、タイマの残り時間や揚げ物加熱時の温度等を表示する数字表示部などが設けられている。なお、本実施の形態においては、左加熱部の加熱時における最大電力が右加熱部よりも大きいため、右加熱部における加熱段階の数よりも左加熱部の段階数が多くなっている。また、操作領域40には、その他、電源スイッチ、電源スイッチのオンオフ状態を表す発光素子なども設けられている。
下側部20は、四角形状の底板21と、底板21周辺から上方に立設されている下側縁部22とを有し、底板21と下側縁部22とは一体成形されている。上側部10の上側縁部12の内面と、下側部20の下側縁部22の外面とが接触し固定され、上側部10及び下側部20による筐体が完成されている。
下側部20の底板21には、2つの吸気口、第1吸気口51、第2吸気口52が設けられている。第1吸気口51、第2吸気口52はそれぞれ、中心開口と、その周囲に設けられている同心円状の複数の円環部材と、径方向に放射状に延びている直線部材とでなっている。第1吸気口51は、筐体内部に設けられたファン(図示せず。)の回転により筐体内に空気を取り込むものであり、第2吸気口52は、第1吸気口51に対応するファンとは異なるファン(図示せず。)の回転により筐体内に空気を取り込むものである。
また、下側部20の底板21には排気口60が設けられている。排気口60は、複数のスリットを左右方向に並設することにより構成されており、底板21の後端に設けられている。吸気口11A、11Bから周囲の空気を筐体内に取り込み、筐体内部の空気を排気口60から排出するようになされている。これにより、電磁調理器1の筐体内を強制空冷する空気流の流路が形成されている。
さらに、底板21の左側には、左側支持体100が備える第1組み立てガイドリブ102A、第2組み立てガイドリブ103Aを挿入するための第1ガイドリブ挿入穴81A、第2ガイドリブ挿入穴82Aが設けられている。また、底板21の右側には右側支持体200が備える第1組み立てガイドリブ、第2組み立てガイドリブを挿入するための第1ガイドリブ挿入穴81B、第2ガイドリブ挿入穴82Bも設けられている。第1組み立てガイドリブ102A、第2組み立てガイドリブ103Aの詳細について後述する。
下側部20内の底板21側には調理器用支持装置としての左側支持体100、右側支持体200と接続するためのインサートナットのネジ受け部が設けられている。ネジ受け部は、後述する第1ネジ穴141、第2ネジ穴152、第3ネジ穴153に対応した位置に設けられている。
底板の4隅のそれぞれには足部70、70、・・・が設けられている。足部70は、電磁調理器1を安定した状態で支持するものである。足部70は、例えばゴム、シリコンなどの弾性体で構成することにより、載置面に傷がつくことを防止するとともに、電磁調理器1が載置面上で滑ることも防止することができる。
電磁調理器1は、左右方向及び奥行方向の長さに比較して厚みが薄く(例えば、560mm×450mm×60mm)、重心が載置面に近い器具となっており、安定した載置状態を実現することができる。また、天板30として、厚さが4mm程度のガラスを適用すると共に、底板21として、単なる樹脂ではなくガラス繊維を充填した充填材含有樹脂(例えば、ガラス入りナイロン;PA6+GF15%)を適用しているので、筐体の容積に比較して大きな重量を稼ぐことができ、安定した載置状態を実現することができる。
また、ガラス繊維を充填した充填材含有樹脂で底板21を構成することにより、底板21として十分な強度を得ることができると共に、機械的な共振を防止することができる。因みに、天板30以外の上側部10は、例えば、ポリカーボネートとABSのアロイ樹脂(PC+ABS)で構成され、強度と耐熱性を満足している。
上述したように、天板30を除いた上側部10、下側部20の材質として合成樹脂を適用している。100Vの商用電源を適用した場合、筐体内部で生じる不要な電磁波が従来より少なく、筐体外への電磁波放出を避けるシールドを考慮する必要がない。そのため、上側部10の部分や下側部20の材質として合成樹脂を適用することができる。
電磁調理器1の内部には、左加熱部、右加熱部の中心的な構成要素である2つの誘導コイルが上述した同心円組の半径が小さい円の下方である位置にそれぞれ設けられている。また、電磁調理器1内部には、誘導コイルを支持するベース板、磁気シールド部、インバータ回路、ヒートシンク、制御部(いずれも図示せず。)等が設けられている。各誘導コイルにおいてはそれぞれ、対応するインバータ回路からの高周波数(例えば数万Hz)の交流電流により、コイルの周辺に磁束が発生する。発生した磁束が金属製鍋を通過するときに鍋の内部に無数のうず電流が発生し、うず電流が流れるとき、調理器具の底の電気抵抗で熱が発生し、その熱によって加熱が行われる。
誘導コイルの外周近傍には、磁気シールド部を設けてある。磁気シールド部は、例えば、1本の帯状導電板をリング状にして両端部を半田などで接続した構成のものである。各インバータ回路はそれぞれ、100Vの商用電源を整流して得た直流を電力制御のためのスイッチング用の半導体素子を複数適用し、所定周波数の交流に変換するものである。電力制御用の半導体素子としては、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor;IGBT)が使用される。ヒートシンクは、誘導コイル用のインバータ回路を構成する複数のIGBTが搭載されており、IGBTの冷却用のものである。
制御部は、例えば、CPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータで構成され、電磁調理器1の各部と接続していて各種信号を授受できるようになされている。例えば、制御部は、電力分配器やインバータ回路と接続しているだけでなく、入力部や、各種のセンサ群や、上述したファン群などと接続している。なお、制御部は、図示を省略している電源スイッチのオンによる電源供給により動作するようになされている。制御部においては、CPUが、ROMに格納されているプログラムや固定データ、並びに、各部からの入力信号や現在の状態などに基づき、RAMをワーキングメモリとして利用しながら、操作部に対する入力内容に応じた各種の制御などを行う。電磁調理器1は以上のようにして構成されている。ただし、電磁調理器1は、卓上型のものであってもよいし、据置き型のものであってもよい。
[1−2.調理器用支持装置の構成]
次に電磁調理器1を支持する調理器用支持装置である左側支持体100と右側支持体200について説明する。左側支持体100と右側支持体200とは2つで一組の電磁調理器1用の調理器用支持装置として機能するものである。左側支持体100と右側支持体200は、例えば段差を設けたレンジ台収容部に載置され、電磁調理器1の天板30とキッチンの調理台をほぼ面一にするための支持装置である。
左側支持体100は、電磁調理器1を左側において下方から支持するものである。また、右側支持体200は、電磁調理器1を右側において下方から支持するものである。左側支持体100、右側支持体200は電磁調理器1に着脱可能に装着されるものである。以下、左側支持体100の構成について説明するが、右側支持体200は左側支持体100と左右対称の形状に構成されている。
左側支持体100は、底面部101と、底面部101から略垂直方向に起立する外側面部102、内側面部103、前面部104、テーパー部105、外背面部106、内背面部107、端面部108とから、上面が開口し、かつ、内部が中空のものとして構成されている。また、左側支持体100は、電磁調理器1の前後方向に沿って延びる縦支持部110と、電磁調理器1の横方向に沿った横支持部120、縦支持部110と横支持部120間の屈曲部130を備えるように構成されている。左側支持体100は、縦支持部110、横支持部120および屈曲部130とから平面視略L字状に構成されている。
左側支持体100は、縦支持部110と横支持部120とから略L字状に構成されることにより、直線上の形状に比べて安定した状態で電磁調理器1を支持できる。また、L字状に構成することにより、左側支持体100自体の強度も高めることができる。
縦支持部110の前端は、外側から内側にむけて斜めに形成されたテーパー部105として構成されている。縦支持部110の前端をテーパー状に構成することにより、前端が直角の面として構成されている場合より、前方から電磁調理器1の下方への空気の流れをスムーズにすることができる。
縦支持部110の前端内側の角には略水平方向に張り出すように前方鍔部140が設けられている。前方鍔部140には左側支持体100と電磁調理器1とをネジ止めにより固定するための第1ネジ穴141が形成されている。テーパー部105により凹んだ位置に前方鍔部140を設けることにより、内側面部103と前面部104の延長線上からはみ出ることがなく前方鍔部140を設けることができる。これにより、縦支持部110の前方にネジ穴を設けるために大きく突出した箇所を設ける必要がない。
また、左側支持体100の後端には後方の略水平方向に張り出すように後方鍔部150が設けられている。後方鍔部150には左側支持体100と電磁調理器1とをネジ止めにより固定するための第2ネジ穴152、第3ネジ穴153が形成されている。第2ネジ穴152は、L字状に構成された左側支持体100の屈曲部130の近傍に位置するように設けられている。また、第3ネジ穴153は、横支持部120の端部の近傍に位置するように設けられている。
左側支持体100の3つの端である縦支持部110の前端、横支持部120の端部近傍、屈曲部130の近傍にそれぞれ第1ネジ穴141、第2ネジ穴152、第3ネジ穴153を設けることにより、安定した状態で左側支持体100を電磁調理器1に固定することができる。また、安定した状態で電磁調理器1を支持することにより、電磁調理器1内における誘導コイルなどの振動による共振音の低減も図ることができる。なお、電磁調理器1と左側支持体100、右側支持体200との接続に用いるものはネジに限られず、例えば、インサートナット、係合する爪状のアタッチメントなどでもよい。
外側面部102の上端には上方に向かって突出する突起状の第1組み立てガイドリブ102Aが設けられている。また、内側面部103の上端には上方に向かって突出する突起状の第2組み立てガイドリブ103Aが設けられている。第1組み立てガイドリブ102Aは外形がひけないように肉薄に構成されている。第1組み立てガイドリブ102A、第2組み立てガイドリブ103Aは、左側支持体100を電磁調理器1に接続する際に電磁調理器1の底板21に設けられた第1ガイドリブ挿入穴81A、第2ガイドリブ挿入穴82Aにそれぞれ挿入するものである。これにより、左側支持体100と電磁調理器1の位置合わせを容易に行うことができる。
なお、第1組み立てガイドリブ102Aは第2組み立てガイドリブ103Aに比べて高く形成されている。これは、第1組み立てガイドリブ102Aを先に第1ガイドリブ挿入穴81Aに入れ、次に第2組み立てガイドリブ103Aを第2ガイドリブ挿入穴82Aに入れるようにするためである。よって、左側支持体100を電磁調理器1に接続する場合は、まず、第1組み立てガイドリブ102Aを第1ガイドリブ挿入穴81Aに挿入し、第2組み立てガイドリブ103Aを第2ガイドリブ挿入穴82Aに挿入してから、第1ネジ穴141、第2ネジ穴152、第3ネジ穴153で用いてネジ止めする。右側支持体200も同様にして接続される。
左側支持体100の底面部101には、2つの足部160が設けられている。足部160は、左側支持体100と載置面との間に介在することにより左側支持体100を安定した状態で支持するものである。足部160は、例えばゴム、シリコンなどの弾性体により構成されていることにより、載置面に傷がつくことを防止するとともに、左側支持体100が載置面上で滑ることも防止する。
足部160は、左側支持体100を安定した状態で支持するために、ある程度の距離を開けて底面部101に設けるとよい。実施の形態においては、縦支持部110の前方および屈曲部130の近傍に設けられている。なお、足部160の数は2つに限られるものではなく、2つ以上の数であればいくつ設けてもよい。また、足部160を構成する素材としては、ゴム以外であっても、左側支持体100を安定した状態で支持し、かつ、載置面に傷をつけない弾性を有する素材であればどのようなものであってもよい。左側支持体100は上方が開口し、内部が中空に構成されている。これにより、左側支持体100の軽量化、材料費の削減を図ることができる。
左側支持体100の底面には、複数の孔部170が設けられている。孔部170は、開口している上方から左側支持体100内部に入り込んだ水などの液体を排出するための水抜き孔として機能する。また、孔部170は、左側支持体100の内部の通気孔としても機能する。これにより、電磁調理器1により熱せられた空気が左側支持体100内に滞留することを防止することができる。なお、上述のように左側支持体100の底面には足部160が設けられているため、載置面によって孔部170が塞がれてしまうことはない。
左側支持体100の内側面部103の上端には下方に向けて凹んだ切り欠き部180が設けられている。切り欠き部180は、電磁調理器1の底面に設けられた吸気口51と左側支持体100が重なる位置に設けられている。その吸気口51と左側支持体100とが重なる位置に切り欠き部180を設けることにより、左側支持体100が吸気口51を塞いで吸気を遮ることを防止することができる。切り欠き部180の寸法は、吸気口51の大きさに応じて適宜設定するとよい。
左側支持体100の外背面部106にはフック状のコードかけ190が設けられている。コードかけ190は一体成型により左側支持体100に設けられている。コードかけ190は電磁調理器1の電源用コード(図示せず。)を引き出した状態で維持するためにひっかけるためのものである。なお、右側支持体200にも同様の構成のコードかけが設けられているため、電磁調理器1の電源用コードは左右どちらの方向に引き出してもよい。
以上のようにして左側支持体100が構成されている。右側支持体200は左側支持体100と左右対称に構成されている。なお、左側支持体100、右側支持体200の両方が電磁調理器1の底面に設けられた吸気口に重なる場合には、左側支持体100、右側支持体200のどちらにも切り欠き部180を設ける必要がある。
一方、左側支持体100、右側支持体200のいずれか一方のみが電磁調理器1の底面に設けられた吸気口に重なる場合、重ならない方の支持体には切り欠き部180は不要である。左側支持体100、右側支持体200の両方が電磁調理器1の底面に設けられた吸気口に重ならない場合には、左側支持体100、右側支持体200のどちらにも切り欠き部180は不要である。
図7乃至図10は、左側支持体100、右側支持体200を電磁調理器1に接続した状態を示す図である。上述したように、左側支持体100、右側支持体200は上面が開口し、内部が中空のものとして構成されているため、電磁調理器1に左側支持体100、右側支持体200を接続した際、電磁調理器1の左側の足部70は左側支持体100内に収納されることになる。また、電磁調理器1の右側の足部70は右側支持体200内に収納されることになる。よって、電磁調理器1に左側支持体100、右側支持体200を接続する際に足部70が邪魔になることがない。
左側支持体100と右側支持体200はそれぞれ電磁調理器1の左端と右端において電磁調理器1を支持するものである。よって、電磁調理器1に左側支持体100と右側支持体200を接続した状態にあっては電磁調理器1の下に前方に向けて開口する空間が形成される。
また、横支持部120は電磁調理器1の幅方向の寸法の半分よりも短く構成されている。これにより、左側支持体100の横支持部120と右側支持体200の横支持部120との間にある程度の広さを有する空隙が形成される。これにより、電磁調理器1の下には、左側支持体100と右側支持体200の間において、電磁調理器1の前方から後方に向けて開口する空間が形成される。左側支持体100の横支持部120と右側支持体200の横支持部120との間に空間が形成されることにより、前方から後方に向けて空気が吹き抜けることが可能であるため、空気の流れを妨げず冷却効率を低下させることがない。また、電磁調理器1の下の空間は鍋、フライパンなどの調理器具を収納するという使い方も可能である
図8および図10に示すように電磁調理器1においては、左側支持体100が電磁調理器1の底面の左側に設けられた吸気口51の一部に重なっている。よって、左側支持体100には吸気口51に重なる位置に切り欠き部180が設けられている。これにより、吸気口における空気の流れを左側支持体100が遮ってしまうことがない。なお、図8および図10に示される電磁調理器1においては、右側支持体200は電磁調理器1の底面の左側に設けられた第2吸気口52に重なっていない。したがって、右側支持体200には切り欠き部180を設ける必要がない。
以上のようにして左側支持体100、右側支持体200が構成され、その左側支持体100、右側支持体200により電磁調理器1が支持される。なお、電磁調理器1は、卓上型、据置き型、どちらの型であっても支持体を用いて支持することができる。
[1−3.電磁調理器と調理器用支持装置の梱包]
次に電磁調理器1、左側支持体100および右側支持体200の梱包方法について説明する。ここで説明する梱包例は、電磁調理器1、左側支持体100および右側支持体200を一つのセットとして提供、販売するような場合に、それらを一つの箱に収めるためのものである。図11は、梱包状態を説明するための梱包状態の分解図であり、図12は梱包状態の側面図である。図13は、梱包用箱内部における梱包状態および梱包用の箱を示す図である。梱包状態においては、電磁調理器1の両側面を保護するように第1側面用緩衝材310および第2側面用緩衝材320が電磁調理器1の左右にそれぞれ配置されている。第1側面用緩衝材310および第2側面用緩衝材320としては例えば発泡スチロールを用いることができる。また、第1側面用緩衝材310および第2側面用緩衝材320は、折り曲げ加工されたダンボール、気泡緩衝材などを用いてもよい。
また、天板30を保護するための天板保護材330が天板30を覆うように設けられている。天板保護材330としては例えばダンボール、板状の発泡スチロールなどを用いることができる。なお、天板保護材330は、位置のズレ等を防ぐために粘着テープで数箇所をとめることにより位置を固定するとよい。
そして、図12に示すように左側支持体100の縦支持部110が天板保護材330上に載り、左側支持体100の横支持部120が電磁調理器1の背面に沿うように左側支持体100を天板保護材330上に載置する。同様に、右側支持体200も縦支持部110が天板保護材330上に載り、横支持部120が電磁調理器1の背面に沿うように天板保護材330上に載置する。このように略L字状である左側支持体100と右側支持体200の屈曲部130を利用して収納することにより、収納状態を小さくすることができる。これにより、梱包用箱の小型化、梱包した箱の設置スペースの節約などを図ることができる。
左側支持体100と右側支持体200の間には支持体用緩衝材340が配置されている。支持体用緩衝材340を設けることにより、左側支持体100と右側支持体200とが接触して傷がつくことを防止することができる。また、左側支持体100と右側支持体200の位置を固定して左側支持体100と右側支持体200とが箱400内部で振動することを防止することもできる。支持体用緩衝材340としては例えば発泡スチロールを用いることができる。また、支持体用緩衝材340として折り曲げ加工されたダンボール、気泡緩衝材などを用いてもよい。
そして、図13に示すように一体となった電磁調理器1、左側支持体100および右側支持体200を第1の箱400に収納する。さらに、2つの電磁調理器と支持体のセットを一つの箱に収納する場合には、2つの第1の箱400、400を内箱としてそれぞれに電磁調理器1と支持体のセットを収納し、それらを外箱としての第2の箱500に収納する。第1の箱400、第2の箱500は例えばダンボールにより構成される。このようにして電磁調理器1、左側支持体100および右側支持体200の梱包が行われる。
なお、第1側面用緩衝材310および第2側面用緩衝材320のサイズは、第1側面用緩衝材310および第2側面用緩衝材320の電磁調理器1と接する面以外の全面が第1の箱400の内面に接するサイズにするとよい。これにより、第1の箱400内部で電磁調理器1、左側支持体100および右側支持体200が振動することを防止できる。
この梱包の説明においては、電磁調理器1、左側支持体100および右側支持体200がセットで提供、販売されるものとして説明を行った。しかし、左側支持体100および右側支持体200からなる支持体セットと、電磁調理器1とは分けて提供、販売するようにしてもよい。その場合、左側支持体100および右側支持体200からなる支持体セットを高さが異なる複数種類用意して提供、販売するようにしてもよい。それにより、使用者が電磁調理器1の使用環境、使用者の身長などに合わせて適切な高さの支持体セットを選ぶことができる。
<2.第2の実施の形態>
[2−1.調理器の構成]
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態に係る電磁調理器1000の筐体1010は、第1の実施の形態と同様に薄い箱形状に構成されている。筐体1010は、上側部10及び下側部20からなり、上側部10が下側部20を覆う形(上側部10の側板が下側部20の壁部の外側に位置する形)で箱形状をなしている。上側部10上に略四角形状の天板30が載置され、接着などの方法により固定されている。以上の構成および、操作領域40を備える点、足部70を備える点、操作領域40における各種ボタンへの入力に応じて加熱部で加熱調理が可能な点、上面視における構成などの基本的構成は図1に示した第1の実施の形態と同様である。なお、筐体1010は、単一の部材により箱形状に構成されてもよい。
第2の実施の形態においては、図14および図15に示すように、電磁調理器1000の筐体1010の底面には下方に向けて張り出した張り出し部1011が形成されている。張り出し部1011の奥行方向(電磁調理器1000の奥行方向と同方向)の寸法は、筐体1010の底面の奥行方向の寸法の略半分程度に構成され、筐体1010の底面に張り出し部1011がない領域がある程度確保されるように構成されている。また、横方向の寸法は、筐体1010の幅方向の寸法よりわずかに短く構成されている。
張り出し部1011は筐体1010の内部空間を広くするためのものであり、張り出し部1011の内部は中空に形成されている。筐体1010の内部には、誘導コイルを支持するベース板、磁気シールド部、インバータ回路、ヒートシンク、制御部(いずれも図示せず。)等が設けられている。
図15に示すように、張り出し部1011の横幅は電磁調理器1000の筐体1010の横幅に比べてわずかに短く構成されている。これにより、張り出し部1011の左右の端が筐体1010の端より内側に位置することになり、筐体1010の底面の両端には平坦部1012、1012が形成される。平坦部1012により、筐体1010の底面の幅方向両端は前端から後端まで略フラットな状態となる。この平坦部1012を含めた筐体1010の底面の幅方向両端は前端から後端までは、支持装置600を電磁調理器1000に取付ける際に第1支持体600Aと第2支持体600Bの上端が接触する位置となる。この点についての詳細な説明は後述する。
張り出し部1011の奥行方向の寸法は、筐体1010の底面の奥行方向の寸法よりも短く構成され、筐体1010の底面に張り出し部1011がない領域が確保されるように構成されている。その筐体1010の底面の張り出し部1011がない領域に第1吸気口51および第2吸気口52が設けられている。このように構成することにより、第1吸気口51および第2吸気口52が張り出し部1011の底面より高い位置に位置することになる。これにより、電磁調理器1000を設ける台所などの載置面と第1吸気口51、第2吸気口52との間の距離を大きくして、第1吸気口51、第2吸気口52下の空間を広くすることができ、吸気効率を高めることができる。
[2−2.支持装置の第1の構成例]
次に図16乃至図20を参照して、第2の実施の形態に係る電磁調理器1000を支持する支持装置600について説明する。なお、図18乃至図20は支持装置600を電磁調理器1000に接続した状態を示す図である。
支持装置600は、第1支持体600Aと第2支持体600Bとから構成されている。電磁調理器1000と、電磁調理器1000に接続される支持装置600とで本発明に係る脚付き調理器が構成される。第1支持体600Aと第2支持体600Bとは2つで一組として、電磁調理器1000用の支持装置として機能するものである。第1支持体600Aと第2支持体600Bは、例えば、台所において段差を設けたレンジ台収容部に載置され、電磁調理器1000の天板30とキッチンの調理台をほぼ面一にするための支持装置である。
図18に示すように、第1支持体600Aは、電磁調理器1000を正面視左側において下方から支持するものである。また、第2支持体600Bは、電磁調理器1000を正面視右側において下方から支持するものである。第1支持体600A、第2支持体600Bは電磁調理器1000に着脱可能に接続されるものである。以下、第1支持体600Aの構成について説明するが、第2支持体600Bは切り欠き部670を除いて第1支持体600Aと左右対称の略同形状に構成されているため、同一の符号を用いてその説明を省略する。説明の便宜上、図16および図17には第1支持体600Aのみを示す。
第1支持体600Aは、底面部601と、底面部601から略垂直方向に起立する外側面部602、内側面部603、前面部604、テーパー部605、背面部606とから平面視略I字状であり、上面が開口し、かつ、内部が中空のものとして構成されている。
第1支持体600Aの前方は、外側から内側にむけて斜めに形成されたテーパー部605として構成されている。第1支持体600Aの前方をテーパー状に構成することにより、直角の面として構成されている場合より、前方から電磁調理器1000の下方への空気の流れをスムーズにし、第1吸気口51、第2吸気口52からの吸気効率を高めることができる。
第1支持体600Aの前端内側の角には略水平方向に張り出すように第1鍔部620が設けられている。第1鍔部620には第1支持体600Aと電磁調理器1000とをネジ止めにより固定するための第1ネジ穴621が形成されている。テーパー部605により窪んだ位置に第1鍔部620を設けることにより、内側面部603と前面部604の延長線上からはみ出ることがなく第1鍔部620を設けることができる。これにより、第1支持体600Aの前方にネジ穴を設けるために大きく突出した箇所を設ける必要がない。
また、第1支持体600Aの後方の内側面部603側には略水平方向に張り出すように第2鍔部630が設けられている。第2鍔部630には第1支持体600Aと電磁調理器1000とをネジ止めにより固定するための第2ネジ穴632、第3ネジ穴633が形成されている。複数の位置でネジ止めすることにより、安定した状態で電磁調理器1000を支持することができる。安定した状態で電磁調理器1000を支持することにより、電磁調理器1000内における誘導コイルなどの振動による共振音の低減も図ることができる。
また、第1支持体600Aの上部に第1鍔部620と第2鍔部630を設けることにより、電磁調理器1000に第1支持体600Aを接続した際に電磁調理器1000の底面と第1鍔部620および第2鍔部630とが接触する。これにより、電磁調理器1000と第1支持体600Aとの接触面積が増えて安定性を向上させることができる。さらに、電磁調理器1000と第1支持体600Aを接続させる作業も安定した状態で容易に行うことができる。第1鍔部620と第2鍔部630は特許請求の範囲における鍔部に相当するものである。
なお、第1鍔部620と第2鍔部630を設ける位置は、第1支持体600Aの前端と後方の内側面部603側に限られない。また、鍔部の数は2つに限られず、2つ以上でも2つ以下でもよい。なお、電磁調理器1000と支持装置600との接続に用いるものはネジに限られず、例えば、インサートナット、係合する爪状のアタッチメントなどでもよい。
外側面部602には上方に向かって突出する突起状の第1組み立てガイドリブ641が設けられている。また、内側面部603には上方に向かって突出する突起状の第2組み立てガイドリブ642が設けられている。第1組み立てガイドリブ641、第2組み立てガイドリブ642は、第1実施の形態における組み立てガイドリブと同様のものである。
電磁調理器1000と第1支持体600Aとを接続する際に、第1組み立てガイドリブ641、第2組み立てガイドリブ642とを電磁調理器1000の底面に設けられた第1ガイドリブ挿入穴81A、第2ガイドリブ挿入穴82Aに挿入させてからネジ固定などを行うことにより、位置合わせを容易に行うことができるため、第1支持体600Aと電磁調理器1000の接続が容易となる。第1組み立てガイドリブ641、第2組み立てガイドリブ642は特許請求の範囲における突部に相当するものである。また、電磁調理器1000の底面に設けられた第1ガイドリブ挿入穴81A、81B、第2ガイドリブ挿入穴82A、82Bは特許請求の範囲における穴部に相当するものであり、第1の実施の形態におけるものと同様のものである。
図16に示すように、内側面部603には内部方向に向けて凹んだ段差部611が形成されている。段差部611が形成されていることにより、内側面部603には内側に窪んだ凹みが形成されることになる。また、図18の第2支持体600Bに示すように、外側面部602にも内側面部603と同様に内部方向に向けて凹んだ段差部611が形成されている。なお、この外側面部602、内側面部603に設けられた段差部611の構成は第1支持体600A、第2支持体600Bのどちらにも設けられている。この形状により、凹凸のない平面状に形成されるものよりも第1支持体600A、第2支持体600Bの強度を高めることができる。
なお、図16、図18などに示される実施例では段差部611は第1支持体600Aの内部方向へ凹むように形成されているが、外側へ突出するように段差部611を設けても同様の効果を奏することができる。
第1支持体600Aの底面部601には、2つの足部650が設けられている。足部650は、上述した第1実施の形態における足部160と同様のものであり、第1支持体600Aと載置面との間に介在することにより第1支持体600Aを安定した状態で支持する。
第1支持体600Aの底面には、複数の孔部660が設けられている。孔部660は、上述した第1実施の形態における孔部170と同様のものであり、開口している上方から第1支持体600A内部に入り込んだ水などの液体を排出するための水抜き孔および第1支持体600Aの内部の通気孔として機能する。孔部660は特許請求の範囲における孔部に相当するものである。
図16に示すように、第1支持体600Aの内側面部603の上端には下方に向けて凹んだ切り欠き部670が設けられている。切り欠き部670は、電磁調理器1000の底面に設けられた第1吸気口51と第1支持体600Aが重なる位置に設けられている。第1吸気口51と第1支持体600Aとが重なる位置に切り欠き部670を設けることにより、第1支持体600Aが第1吸気口51を塞いで吸気を遮ることを防止することができる。切り欠き部670の寸法は、第1吸気口51の大きさに応じて適宜設定するとよい。切り欠き部670は特許請求の範囲における切り欠き部に相当するものである。
なお、本実施の形態においては、図19に示すように接続状態において第2支持体600Bは電磁調理器1000の底面の右側に設けられた第2吸気口52に重なっていない。したがって、第2支持体600Bには切り欠き部670を設ける必要がない。ただし、第2支持体600Bが第2吸気口52に重なっている場合には、第2支持体600Bにも切り欠き部を設けるとよい。なお、第1支持体600A、第2支持体600Bの両方が電磁調理器1000の底面に設けられた吸気口に重なる場合には、第1支持体600A、第2支持体600Bのどちらにも切り欠き部を設ける必要がある。一方、第1支持体600A、第2支持体600Bの両方が電磁調理器1000の底面に設けられた吸気口に重ならない場合には、第1支持体600A、第2支持体600Bのどちらにも切り欠き部は不要である。
図17B、図20に示すように、第1支持体600Aの背面部606にはフック状のコードかけ680が設けられている。コードかけ680は、電磁調理器1000の電源用コード(図示せず。)を引き出した状態で維持するためにひっかけるものである。コードかけ680は一体成型により第1支持体600Aに設けられてもよいし、別部材として構成されて第1支持体600Aに固定するように設けられてもよいし、取り外し可能に設けられてもよい。さらに、駆動機構を備え、第1支持体600A内部に収納できるようにしてもよい。なお、第2支持体600Bにも同様の構成のコードかけ680を設けることにより、電磁調理器1000の電源用コードを左右どちらの方向にも引き出すことが可能となる。
以上のようにして第1支持体600Aが構成されている。
図18乃至図20は、第1支持体600A、第2支持体600Bを電磁調理器1000に接続した状態を示す図である。上述したように、第1支持体600A、第2支持体600Bは上面が開口し、内部が中空のものとして構成されているため、電磁調理器1000に第1支持体600Aを接続すると、電磁調理器1000の左側の足部70は第1支持体600A内に収納される。また、電磁調理器1000の右側の足部70は第2支持体600B内に収納される。よって、電磁調理器1000に第1支持体600A、第2支持体600Bを接続する際に足部70が邪魔になることがない。
第1支持体600Aおよび第2支持体600Bは平面視略I字状に構成されており、第1支持体600Aと第2支持体600Bはそれぞれ電磁調理器1000の左端と右端において電磁調理器1000を支持するものである。よって、電磁調理器1000に第1支持体600Aと第2支持体600Bを接続した状態においては電磁調理器1000の下に前方に向けて開口する空間が形成される。
これにより、電磁調理器1000の下を空気が吹き抜けることが可能となる。空気が流れ易くなるので、空気の流れを妨げず冷却効率を低下させることがない。また、電磁調理器1000の下の空間は鍋、フライパンなどの調理器具を収納するという使い方も可能である。
図15、図19に示すように、電磁調理器1000の底面の前方側に第1吸気口51、第2吸気口52が位置しており、後方側に排気口60が位置している。このように第1吸気口51、第2吸気口52と排気口60は電磁調理器1000の筐体1010の前後方向に沿って配置されており、電磁調理器1000の下も第1支持体600Aおよび第2支持体600Bの間が前後方向に開口している。これにより、吸気から排気への空気の流動方向と、電磁調理器1000下の空気の流動方向が同方向になり、吸気から排気への流動効率が高まるので、空気の流動による冷却効率をより高めることができる。
さらに、電磁調理器1000の張り出し部1011の後方に排気口60が設けられているため、下方へ張り出した張り出し部1011の存在により、排気口60から排出された空気が第1吸気口51、第2吸気口52側へ流れにくくなっている。これにより、排気口60から排出された暖かい空気が張り出し部1011を乗り越えて第1吸気口51、第2吸気口52側へ流れることを抑制することができ、空気による冷却効率を高めることができる。
図15を参照して上述したように、電磁調理器1000の底面の両端には平坦部1012が形成されている。これにより、電磁調理器1000の底面の幅方向両端は前端から後端まで略フラットな状態となっている。この平坦部1012を含めた電磁調理器1000の底面の両端は、図19に示すように、第1支持体600Aを電磁調理器1000に接続する際に第1支持体600Aの上端部が接触する位置となる。
張り出し部1011があることにより、筐体1010の底面には凹凸が形成されているが、平坦部1012を設けることにより第1支持体600Aの上端部が接触する位置は略フラットになっている。これにより、電磁調理器1000の筐体1010の底面に接触する第1支持体600Aの上端部に凹凸を設ける必要がなく略フラットに形成することができるため、第1支持体600Aの成型が容易となる。これは第2支持体600Bも同様である。
以上のようにして第1支持体600A、第2支持体600Bが構成され、その第1支持体600A、第2支持体600Bからなる支持装置600により電磁調理器1000が支持される。なお、電磁調理器1000は、卓上型、据置き型、どちらの型であっても支持装置600を用いて支持することができる。
[2−3.支持装置の第2の構成例]
次に図21乃至図26を参照して、電磁調理器1000を支持する支持装置の第2の構成例について説明する。第2の例に係る支持装置700は、電磁調理器1000の奥行方向(前後方向)に沿う一対の第1支持部700A、第2支持部700Bと、電磁調理器1000の幅方向に沿う第3支持部700Cとから平面視略コ字状に構成されている。電磁調理器1000と、電磁調理器1000に接続される支持装置700とで本発明に係る脚付き調理器が構成される。なお、第1支持部700Aと第2支持部700Bとは切り欠き部770を除いて左右対称の略同形状であるため、その構成については同一の符号を用いてその説明を省略する。
支持装置700は、略コ字状の底面部701と、底面部701から略垂直方向に起立する外側面部702、702、内側面部703、703、前面部704、704、テーパー部705、705、外背面部706、内背面部707とから、平面視略コ字状で、上面が開口し、かつ、内部が中空のものとして構成されている。上方を開口し、内部が中空に構成することにより、支持装置700の軽量化、材料費の削減を図ることができる。
支持装置700は、略コ字状に構成されることにより、安定した状態で電磁調理器1000を支持できる。また、略コ字状に構成することにより、支持装置700自体の強度も高めることができる。
支持装置700の前端は、外側から内側にむけて斜めに形成されたテーパー部705として構成されている。テーパー状に構成することにより、前端が直角の面として構成されている場合より、前方から電磁調理器1000の下方への空気の流れをスムーズにすることができる。
第1支持部700A、第2支持部700Bの前端内側の角にはそれぞれ略水平方向に張り出すように第1鍔部720、720が設けられている。第1鍔部720には第1ネジ穴721が形成されている。また、支持装置700の後端には後方の略水平方向に張り出すように一対の第2鍔部730、730が設けられている。第2鍔部730には第2ネジ穴732、第3ネジ穴733が形成されている。第1鍔部720、第2鍔部730、第1ネジ穴721、第2ネジ穴732、第3ネジ穴733は上述した第2の実施の形態の第1の構成例におけるものと同様である。
外側面部702の上端にはそれぞれ、上方に向かって突出する突起状の第1組み立てガイドリブ741が設けられている。また、内側面部703の上端にはそれぞれ、上方に向かって突出する突起状の第2組み立てガイドリブ742が設けられている。第1組み立てガイドリブ741、第2組み立てガイドリブ742は第2の実施の形態の第1の構成例における第1組み立てガイドリブ641、第2組み立てガイドリブ642と同様のものである。
図21に示すように、内側面部703には、内部方向に向けて凹んだ段差部711が形成されている。段差部711は、第2の実施の形態の第1の構成例における段差部611と同様のものである。
底面部701には、4つの足部750が設けられている。足部750は、第1の実施の形態における足部160と同様のものであり、支持装置700と載置面との間に介在することにより支持装置700を安定した状態で支持するものである。
支持装置700の底面には複数の孔部760が設けられている。孔部760は、上述した第1の実施の形態における孔部170と同様のものであり、開口している上方から第1支持部700A内部に入り込んだ水などの液体を排出するための水抜き孔および通気孔として機能する。
第1支持部700Aの一方の内側面部703の上端には下方に向けて凹んだ切り欠き部770が設けられている。切り欠き部770は上述した第1の実施の形態における切り欠き部180と同様のものである。
図26に示すように、外背面部706にはフック状のコードかけ780が設けられている。コードかけ780の構成は、上述した第2の実施の形態の第1の構成例におけるコードかけ680と同様のものである。なお、コードかけ780を外背面部706の左右両側に設けることにより、電磁調理器1000の電源用コードを左右どちらの方向にも引き出すことができる。
以上のようにして支持装置700が構成されている。
図24乃至図26は、支持装置700を電磁調理器1000に接続した状態を示す図である。上述したように、支持装置700は上面が開口し、内部が中空のものとして構成されているため、電磁調理器1000に支持装置700を接続した際、電磁調理器1000の左側の足部70、右側の足部70は共に支持装置700内に収納されることになる。よって、電磁調理器1000に支持装置700を接続する際に足部70が邪魔になることがない。
支持装置700は平面視略コ字状に構成されているため、電磁調理器1000の下に前方に向けて開口する空間が形成される。これにより、電磁調理器1000の下に空気が流入することができるため、第1吸気口51、第2吸気口52における吸気効率が高まり、吸気による冷却効率を向上させることができる。また、電磁調理器1000の下の空間は鍋、フライパンなどの調理器具を収納するという使い方も可能である。
図15を参照して説明したように、電磁調理器1000の底面の両端には平坦部1012が形成されている。これにより、電磁調理器1000の筐体1010の底面に接触する支持装置700の上端縁に凹凸を設ける必要がなく略フラットに形成することができる。これは、第2の実施の形態における第1の構成例で説明したものと同様である。
以上のようにして支持装置700が構成されている。このような平面視略コ字状の支持装置700でも安定した状態で電磁調理器1000を支持することができる。なお、電磁調理器1000は、卓上型、据置き型、どちらの型であっても支持体を用いて支持することができる。
<3.第3の実施の形態>
[3−1.調理器の構成]
電磁調理器1000の構成は第2の実施の形態と同様であるため、その説明を省略する。
[3−2.支持装置の構成]
第3の実施の形態における支持装置600は、平面視略I字状に構成された第1支持体600Aおよび第2支持体600Bとから構成されている。第1支持体600Aおよび第2支持体600Bの構成は、第2の実施の形態の第1の構成例で説明したものと同様である。
図27に示すように、支持装置600を構成する第1支持体600Aおよび第2支持体600Bは、それぞれヒンジ800、800を用いて電磁調理器1000に接続されている。ヒンジ800で接続することにより、第1支持体600Aと第2支持体600Bを起立状態と倒伏状態との間で状態を変化させることが可能となる。ヒンジ800は例えば、平蝶番などと称される、電磁調理器1000に取り付けられる側の1片と、第1支持体600A(第2支持体600B)に取り付けられる側の1片とを軸で相対回転可能に接続したものである。ただし、ヒンジ800はこのような構成に限られず、第1支持体600Aおよび第2支持体600Bを起立状態と倒伏状態とで変化させることができるものであればどのようなものを採用してもよい。また、第1支持体600Aおよび第2支持体600Bを起立状態と倒伏状態とで変化させることができるものであればヒンジ以外のものを採用してもよい。図27Aは、第1支持体600Aと第2支持体600Bの倒伏状態であり、図27Bは、ヒンジ800を構成する2片を相対回転させている状態であり、図27Cは第1支持体600Aと第2支持体600Bの起立状態である。なお、倒伏状態とは、第1支持体600Aおよび第2支持体600Bが電磁調理器1000の幅方向に対してほぼ平行となり、電磁調理器1000の位置が起立状態に比べて低くなっている状態である。起立状態とは、第1支持体600Aおよび第2支持体600Bが電磁調理器1000の幅方向に対してほぼ直交し、電磁調理器1000の位置が倒伏状態に比べて高くなっている状態である。
倒伏状態においては、第1支持体600Aは電磁調理器1000の内側方向に折りたたむために、ヒンジ800を第1支持体600Aの内側面部603側に接続される必要がある。これは、第2支持体600Bにおいても同様である。第1支持体600Aと第2支持体600Bを倒伏状態にすることにより、第1支持体600Aと第2支持体600Bを電磁調理器1000に接続した状態のままコンパクトにし、収納しやすくすることができる。
また、ヒンジ800で電磁調理器1000に接続された第1支持体600Aと第2支持体600Bを起立状態で固定するために固定機構900を用いてもよい。固定機構900の第1の例は、図28に示すように第1支持体600Aと第2支持体600Bにそれぞれ設けられた溝部901と、第3支持体902とから構成されている。
図28Aに示すように、溝部901は、第1支持体600Aの内側面部603において、内側面部603の下端から上端に向けて第1支持体600Aの高さ方向に沿って形成されている。第2支持体600Bについても同様である。
第3支持体902は、図28Aに示すように板状の部材として構成されている。第3支持体902は、厚さが溝部901の幅と略同等、高さが第1支持体600Aと略同等、幅が第1支持体600Aの溝部901と第2支持体600Bの溝部901間の距離と略同等のものとして構成されている。
そして、図28Bに示すように、第1支持体600Aの溝部901および第2支持体600Bの溝部901に第3支持体902をスライドさせながら嵌め合わせる。そして、第3支持体902の上端が電磁調理器1000の底面まで達すると、図28Cに示すように第1支持体600Aと第2支持体600Bと第3支持体902とで平面視略H字状の支持装置が構成される。
このように構成することにより、第3支持体902がヒンジ800を構成する2片の相対回転を規制するため、第3支持体902が嵌め合わされている状態においては、第1支持体600Aおよび第2支持体600Bが起立状態で固定されて倒伏状態になることがない。これにより、第1支持体600Aと第2支持体600Bを起立状態にして電磁調理器1000を使用している場合に第1支持体600Aと第2支持体600Bが誤って倒伏状態になってしまうことを防止することができる。これにより、安定した状態で電磁調理器1000を使用することができる。さらに、第1支持体600A、第2支持体600Bに加えて第3支持体902でも電磁調理器1000を支持することになるため、より安定した状態で電磁調理器1000を支持することができる。
なお、第3支持体902を電磁調理器1000の後端側において第1支持体600Aおよび第2支持体600Bに嵌め合わせて、嵌め合わせた状態が平面視略コ字状となるようにしてもよい。このような構成でも上述した平面視略H字状と同様の効果を奏することができる。
また、支持装置600を起立状態で固定する方法として図29に示す固定機構950を採用してもよい。図29A、図29Bは、第1支持体600A側の固定機構950を示す背面視部分拡大図であり、図29Cは第1支持体600A側の固定機構950を示す側面図である。なお、説明の便宜上、図29では第1支持体600A側を拡大して示して説明を行うが、第2支持体600B側においても同様の構成の固定機構950が設けられている。
固定機構950は、図29Aに示すように、第1支持体600Aに設けられた突起状の係合突起部951と、電磁調理器1000に設けられ、係合突起部951が挿入される係合穴部961とから構成される。
係合突起部951は、第1支持体600Aの上端から上方に向けて突出する突起状に構成されている。係合穴部961は、電磁調理器1000の底面における、第1支持体600Aを電磁調理器1000に接続する際に係合突起部951に対応する位置おいて開口するように設けられている。ヒンジ800を構成する2片を相対回転させて第1支持体600Aを倒伏状態から起立状態にすると、係合突起部951が係合穴部961に挿入される。
なお、図29Cに示すように本実施の形態においては、係合突起部951と係合穴部961はそれぞれ2つずつ設けられている。
図30は係合突起部951と、係合穴部961の形状を示す部分拡大断面図である。図30においては、第1支持体600Aについて示すが、第2支持体600Bにおいても固定機構950の構成は同様である。係合突起部951と、係合穴部961の形状の第1の例においては、図30Aに示すように係合突起部951に略三角形状の引掛け部952が形成されている。また、係合穴部961内には凹み状の引掛け受け部962が形成されている。係合突起部951が係合穴部961に挿入されると係合突起部951の引掛け部952が係合穴部961内に引掛け受け部962に引っかかることによりヒンジ800を構成する2片の相対回転が規制されて、第1支持体600Aが起立状態で固定される。
また、係合突起部951と係合穴部961は、図30Bの第2の例に示すように、係合突起部951は先端に球状の引掛け部952を備え、係合穴部961は内部に球状の引掛け受け部962を備えていてもよい。このような構成でも、係合突起部951が係合穴部961に挿入されると、引掛け部952が引掛け受け部962に引っかかり、第1支持体600Aを起立状態で固定することができる。
また、係合突起部951と係合穴部961の一方または両方が例えばゴムなどの摩擦係数が高い部材で構成されている場合には、図30Cの第3の例に示すように係合突起部951に引掛け部を設けず、係合穴部961に引掛け受け部を設けなくてもよい。このような構成でも、摩擦係数が高いことにより係合突起部951が係合穴部961の内面に引っかかり、支持装置600を起立状態で固定することができる。
さらに、図30Dに示すように、第1支持体600Aの上面に開口するように突起部設置孔953を形成し、係合突起部951をその一端側である下端が突起部設置孔953内に位置するように設けてもよい。係合突起部951の下端には軸挿通孔954が形成されており、軸挿通孔954に、両端が第1支持体600Aに支持されている軸955を挿通することにより係合突起部951は支持されている。軸955で軸支することにより、係合突起部951は軸955を回転軸として図30D中(1)方向および(2)方向に回動可能に構成されている。
突起部設置孔953の内面と係合突起部951の間には例えばバネなどの弾性体956が設けられており、係合突起部951は弾性体956の付勢力により引掛け受け部962が存在する方向である図30D中(1)方向に常に付勢されている。係合突起部951には引掛け部952が形成されており、係合穴部961内には凹み状の引掛け受け部962が形成されている。係合突起部951が係合穴部961内に挿入され、引掛け部952が引掛け受け部962に到達すると、弾性体956の付勢力により係合突起部951が(1)方向に回動して、引掛け部952が引掛け受け部962に引っかかった状態が維持される。これによりヒンジ800を構成する2片の相対回転が規制されて、第1支持体600Aが起立状態で固定される。第1支持体600Aの起立状態を解除する場合は、使用者が図示しない操作部を操作して引掛け部952が引掛け受け部962から離間する方向である(2)方向に係合突起部951を回動させればよい。これにより、引掛け部952が引掛け受け部962に引っかかっている状態を解除することができる。なお、弾性体956はバネに限られず、係合突起部951を付勢するものであればどのようなものでもよい。
第1支持体600Aは図16、図17などを参照して説明したように上面が開口するように構成されている。よって、上述した係合突起部951を設けるためには、第1支持体600Aの上面に係合突起部951を支持する支持部を渡設するとよい。または、第1鍔部620、第2鍔部630のいずれかまたは両方に係合突起部951を設けるようにしてもよい。さらには、第1支持体600Aの上面の全部または一部をある程度の厚みを有する部材などで塞ぎ、その上に係合突起部951を設けるようにしてもよい。
このように、係合突起部951と係合穴部961とは、第1支持体600Aおよび第2支持体600Bを起立状態で固定することができるものであればどのような形状であってもよい。また、係合突起部951および係合穴部961の数は2つに限られるものではなく、2以上でも以下でもよい。
<4.変形例>
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。実施の形態においては、調理器として電磁調理器を挙げて説明を行ったが、支持装置により支持する調理器は電磁調理器に限定されるものではなく、ガスを用いた調理器、電力を用いた調理器であるいわゆるホットプレートなどでもよい。
第2および第3の実施の形態では、排気口60が電磁調理器1000の筐体1010の背面側に設けたものを示したが、筐体1010の背面側に加え、右側面や左側面の背面寄りの部分にも設けるようにしても良い。
実施形態においては加熱部が2個の電磁調理器を示したが、加熱部の数は2個に限定されるものではない。加熱部の数がいくつであっても本発明に係る支持装置を適用することは可能である。また、加熱部は100Vのものに限られず、例えば200Vのものであってもよい。さらに、誘導加熱に基づく加熱部が2つ以上ある場合には、誘導加熱以外の原理による加熱部を有するものであってもよい。
略I字状の支持装置600においては、第1支持体600Aと第2支持体600Bはそれぞれ電磁調理器1000の幅方向両端の下方に位置している必要はなく、電磁調理器1000を安定した状態で支持することができれば電磁調理器1000の下方のどこに位置してもよい。さらに、第1支持体600Aと第2支持体600Bは平行に設けられる必要もない。ただし、第1支持体600Aと第2支持体600Bとの間の距離を近づけ過ぎると安定した状態で電磁調理器1000を支持することができなくなるので、第1支持体600Aと第2支持体600Bとの間の距離はある程度離す必要がある。
さらに、略I字状の支持装置600においては、第1支持体600Aと第2支持体600Bは略平行に配置する必要もなく、例えば、前方または後方に向かって広がる、または、左方向または右方向に向かって広がる略ハ字状、略V字状に配置するようにしてもよい。
支持装置700の形状は、図31および図32に示すように、第2の実施の形態における第3支持部700Cが前面部704側にずれて配置された平面視略H字状であっても構わない。略H字状であっても、安定した状態で電磁調理器を支持することができる。
さらに、支持装置の形状は、上述した略L字状、略I字状、略コ字状、略H字状に限定されるものではない。電磁調理器を安定した状態で支持することができればどのような形状であってもよい。例えば、T字状、口字状、N字状などの形状であっても支持装置で電磁調理器を安定した状態で支持することができる。
略コ字状または略H字状である支持装置700においても、電磁調理器1000の前後方向に沿う第1支持部700A、第2支持部700Bは電磁調理器1000の幅方向両端の下方に位置している必要はない。また、電磁調理器1000の幅方向に沿う第3支持部700Cも電磁調理器1000の後端の下方に位置している必要はない。電磁調理器1000を安定した状態で支持することができれば電磁調理器1000の下方のどこに位置してもよい。
また、支持装置700においては、第1支持部700Aおよび第2支持部700Bと第3支持部700Cは直交するように構成されている必要もない。さらに、第1支持部700Aおよび第2支持部700Bと第3支持部700Cは、同一部材として構成されている必要もない。さらに、第1支持部700Aおよび第2支持部700Bと第3支持部700Cは、他部材と構成され、接続されている必要もない。第1支持部700Aと第3支持部700Cとが離間して隙間が存在していても電磁調理器1000を安定した状態で支持することは可能である。第2支持部700Bと第3支持部700Cも同様に同一部材として構成されている必要もなく、接触している必要もなく、第2支持部300Bと第2支持部300Bとが離間しており、隙間が存在していてもよい。
上述した形態では、略コ字状の支持装置700は一つの成形品として構成されている。ただし、支持装置700はそれに限られず、図33に示すように、平面視略において略L字状に構成された第1支持体700D、第2支持体700Eを組み合わせることにより構成されてもよい。このように2つの支持体により構成してよいのは、図31に示した略H字状の支持装置700においても同様である。
本発明は、第1乃至第3の実施形態のいずれにおいても、支持装置は電磁調理器に対して着脱可能に接続されてもよいし、取り外し不可能な状態に接続されてもよい。また、販売時には接続されており、ユーザでは取り外しが不可能な構成としてもよいし、一体物として構成されてもよい。さらに、電磁調理器と支持装置とを非接続状態で調理器セットとしてユーザに提供、販売してもよいし、接続した状態で脚付き調理器としてユーザに提供、販売してもよい。
なお、支持装置が電磁調理器に対して着脱可能に接続される場合、高さが異なる複数の支持装置を提供し、ユーザが支持装置の高さを選択することができるようにしてもよい。これにより、ユーザが設置環境、設置位置、使用環境などに合わせて電磁調理器の高さを調節することができる。電磁調理器とセットにして複数の高さが異なる支持装置を販売してもよいし、電磁調理器とセットにして販売するのは1つの支持装置とし、高さが異なる支持装置は別売りとして提供してもよい。
また、支持装置自体が高さ調節機構を備えるようにしてもよい。高さ調節機構としては、支持装置を上側と下側を別部材で構成し、一方の部材が他方の部材に対して上下方向にスライド可能とし、スライドさせることにより高さを調節して、ボルト・ナットなどで固定するなどの手法がある。支持装置自体の高さを調節することができればどのような構造であってもよい。