JP6412534B2 - スライドレールアセンブリ - Google Patents

Description

本発明は、レール部材の強度を高めアセンブリ構造の狭化を行うスライドレールアセンブリに関する。

Ｍａｙｅｒにより開示された特許文献１の「ラックマウント型サーバー用万能スライドレールアセンブリ」は図１に示すとおりである。このスライドレールアセンブリは、外レール、外レールにスライド可能状態で連結する中レール、中レールにスライド可能状態で連結する内レール、及び、外レールに可動状態で連結するブラケットを含む。特許文献１のスライドレールアセンブリにはスライド補強構造はない。

補強構造のないものに対し、Ｄｕｂｏｎらによって開示された特許文献２の「伸縮式スライドレールアセンブリ用の調節可能な補強ブラケット」は、その伸縮式スライドレールキットに、外表面を有する壁を含んでなる固定スライドレールを備え、固定スライドレールの両端は、取り付け部材を用いてラックの一対の支柱上に取り付けられる。伸縮式スライドレールキットには、さらに、固定スライドレールの壁の外表面上に連結する補強部材と、スライド可能状態で補強部材に連結する取り付けスライドレールとを備える。

米国特許第６，５７８，９３９Ｂ１号明細書 米国特許第２００６／０１５２１１５Ａ１号明細書

前述のＤｕｂｏｎにより開示された特許文献２において、図１及び図８に示した補強部材は、固定スライドレールを補強するものである。しかし、補強部材に取り付けスライドレールを加えて固定スライドレールに連結する組み合わせである。これは、かなりの幅を拡大することになる。また、一対とする方式で位置を対応させて、この種の伸縮スライドレールキットをラックに取り付けるとき、ラック内の空間にスライドレールキットが制限される。このため、幅を拡大して構成要素を補強する構造は適用できない。また、スライドレールキットとラックとを組み合わせて取り付ける困難さが高まり、産業上の利用価値を低下させるという結果になる。

そこで、本考案では、公知技術に残る上述した使用上の欠点に鑑み、欠点を改善するための好ましい設計を提供する。

本発明の一つの目的は、第一補助支持部材を第一レールの第一側に予め設けたへこみ空間内に取り付けてレール部材の強度の強化をはかるスライドレールアセンブリを提供することにある。

本考案のもう一つの目的は、補強部分によってレール部材の構造強度を高め、しかも制限のある幅条件下で実現するスライドレールアセンブリを提供することにある。

本発明の第一のスライドレールアセンブリは、第一レール、第二レール、及び第一補助支持部材を備える。
第一レールは、第一側及び第二側を有し、第一側は、へこみ空間を含む。
第二レールは、第一レールに相対して縦方向に移動する。
第一補助支持部材は、へこみ空間内に取り付けられている。
好ましくは、第一補助支持部材は、へこみ空間内に固定状態で取り付ける。

本発明の一態様のスライドレールアセンブリには、第三レールをさらに備える。
第三レールは、上壁、下壁、及び、上壁と下壁との間に連結される側壁を有する。上壁、下壁、及び側壁が通路を形成する。
第一レールは、通路に沿って移動する。
第一補助支持部材は、へこみ空間内に可動状態で取り付けられ、側壁に取り付けられている。

本発明の一態様のスライドレールアセンブリには、第二補助支持部材をさらに備える。
第二補助支持部材は、第二側に固定状態で取り付けられている。
第一レールの断面は、第一厚みを有し、第二補助支持部材の断面は、第二厚みを有し、第一厚みは、第二厚みより厚い。
第二補助支持部材は、第一壁、第二壁、及び、第一壁と第二壁との間に連結される第三壁を有する。
第一壁、第二壁、及び、第三壁が補助通路を形成する。
補強部材が第二レールの内側に取り付けられている。

本発明の第二のスライドレールアセンブリは、第一レール、第二レール、及び、複数の補強部分を備える。
第二レールは、第一レールに相対して縦方向に移動する。
また、第二レールは、内側、外側、及び、複数の取付け部を有し、内側は、第一レールに対応している。
複数の補強部分は、第二レールの内側に固定状態で取り付けられている。
各補強部分は、各取付け部に対応する組合せ部を有する。
複数の補強部分によって補強部材が形成されている。

一態様では、複数の取付け部は、複数のＵ字型孔及びＪ字型孔を有する。
Ｊ字型孔は、第二レールの一端に隣り合う。
複数の組合せ部は、複数のＵ字型対応孔及びＪ字型対応孔を有する。
一態様では、Ｕ字型対応孔は、Ｕ字型孔に対応し、Ｊ字型対応孔は、Ｊ字型孔に対応する。
補強部材は、第一長さを有し、第二レールは、第二長さを有する。
第一長さは、第二長さ以下である。
一態様では、補強部材の断面は、第一厚みを有し、第二レールの断面は、第二厚みを有する。
第一厚みは、第二厚みより薄い。

本発明の一態様の第二のスライドレールアセンブリは、弾片をさらに備える。
弾片は、補強部材から第一レールに向かって延長している。
第一レールは、第一嵌着部を有し、弾片は、第二嵌着部を有する。
第一レールに相対する第二レールが第一位置から第二位置へと移動したとき、第一嵌着部と第二嵌着部とが互いに嵌着される。

本発明の一態様の第三のスライドレールアセンブリは、シャーシをラックに取り付けるのに用いられるものである。シャーシの一方側には複数の取付部材が配置されている。スライドレールアセンブリは、一対のブラケットによってラックに取り付けられている。
スライドレールアセンブリは、第一レール、第二レール、及び、複数の補強部材を備える。
第一レールは、第一上壁、第一下壁、及び、第一上壁と第一下壁との間に連結される第一側壁を有する。
第一上壁、第一下壁、及び、第一側壁が第一通路を形成する。
第二レールは、第一通路を可動状態で移動する。
第二レールは、第二上壁、第二下壁、及び、第二上壁と第二下壁との間に連結される第二側壁を有する。
補強部材は、第二側壁に固定状態で取り付けられている。
また、補強部材は、第一長さを有し、第二レールは、第二長さを有する。
第一長さは、第二長さ以下である。

本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリにシャーシを取り付ける際の配置図である。 本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリ、ラック、及び、シャーシの分解斜視図である。 図２のＡ箇所の局部拡大図である。 図２のＢ箇所の局部拡大図である。 図２のＣ箇所の局部拡大図である。 本発明の一実施形態による補強部材を第二レールに取り付けた状態を示す図である。 本発明の一実施形態による補強部材と第二レールの分解斜視図である。 本発明の一実施形態による第一レールの両側それぞれに第一補助支持部材と第二補助支持部材とを取り付けた状態での分解斜視図である。 本発明の一実施形態による第一レールに第一補助支持部材と第二補助支持部材とを取り付けた外観斜視図である。 本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリの断面図である。 本発明の一実施形態による第二レールが第一レールに相対して第一位置にある時でのスライドレールアセンブリの各構成要素の断面図である。 本発明の一実施形態による第二レールが第一レールに相対して第二位置にある時でのスライドレールアセンブリの各構成要素の断面図である。 図１２のＥ箇所の局部拡大図である。 図１３の弾片が外力を受けて、第二嵌着部が第一嵌着部との嵌着を解除した状態を示す図である。

（一実施形態）
図１に示すように、本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリ１０は、ラック１４に取り付けるシャーシ１２を有する。ラック１４の一方側には一対の支柱１６を備え、シャーシ１２の一方側には複数の取付部材１８を配置する。スライドレールアセンブリ１０は、一対のブラケット２０を用いてラック１４の一対の支柱１６間に取り付けられている。
シャーシ１２は、複数の取付部材１８を用いてスライドレールアセンブリ１０に取り付けられている。

図２に示すように、スライドレールアセンブリ１０は、第一レール２２、第二レール２４、及び、第三レール２６を有する。
図３に示すように、第一レール２２は、第一上壁２８、第一下壁３０、及び、第一上壁２８と第一下壁３０との間に連結される第一側壁３２を有する。
第一上壁２８、第一下壁３０、及び、第一側壁３２が第一通路３４を形成する。一実施形態において、第一レール２２は、第一側壁３２の前端に少なくとも一つの第一嵌着部３６を有する。
第一嵌着部３６は、例えば突出体であり、傾斜部３８の後端にストッパー部４０を有する。

図２及び図４に示すように、第二レール２４は、第一通路３４内で移動する。
第二レール２４は、第二上壁４２、第二下壁４４、及び、第二上壁４２と第二下壁４４との間に連結される第二側壁４６を有する。
第二レール２４の第二側壁４６は、内側４８ａ及び外側４８ｂを有する。
内側４８ａは、第一レール２２の第一側壁３２に対応している。

図２及び図５に示すように、第三レール２６は、第三上壁５０、第三下壁５２、及び、第三上壁５０と第三下壁５２との間に連結される第三側壁５４を有する。第三上壁５０、第三下壁５２、及び、第三側壁５４は、第二通路５６を形成する。第一レール２２は、第二通路５６内で移動する。

図６及び図７に示すように、複数の補強部分６０が第二レール２４の第二側壁４６の内側４８ａに固定状態で取り付けられている。もしくは、複数の補強部分６０を調和させて複数の補強部材５８として形成し、第二レール２４の第二側壁４６の内側４８ａに固定状態で取り付けられている。補強部材５８は、第一長さＬ１を有し、第二レール２４は第二長さＬ２を有する。
好ましくは、第一長さＬ１が第二長さＬ２以下になるように、補強部材５８及び第二レール２４が形成されている。ほぼ全長による補強方式で第二レール２４の剛性を高めることができる。一実施形態において、補強部材５８より横方向に一角度を延伸させる弾片６２をさらに備える。
弾片６２は、補強部材５８から第一レール２２に向かって傾斜して延長している。
また、弾片６２は、嵌着孔を含む第二嵌着部６４を有する。
第二レール２４は、複数の取付け部を有する。
複数の取付け部は、複数のＵ字型孔６６及びＪ字型孔６８を含む。
Ｊ字型孔６８は、第二レール２４の一端に隣り合っている。
補強部材５８は、複数の組合せ部を有する。
複数の組合せ部は、複数のＵ字型対応孔７０及びＪ字型対応孔７２を有する。
Ｕ字型対応孔７０は、第二レール２４のＵ字型孔６６に対応しており、Ｊ字型対応孔７２は、第二レール２４のＪ字型孔６８に対応している。

図８から図１０に示すように、第一レール２２の両側それぞれに第一補助支持部材１００と第二補助支持部材２００とが取り付けられており、第一レール２２の第一側２３ａにへこみ空間２５が形成されている。
第一補助支持部材１００は、へこみ空間２５内に取り付けられている。
その取り付け手段は、例えば、リベット接合やはんだ接合等の固定手段とする。或いは、その取り付け手段は、へこみ空間２５内に可動状態で配置されることで、第三レール２６の第三側壁５４に互いに組み合わされる。また、第一補助支持部材１００が第一レール２２に取り付けられて、第一レール２２のサポート強度が強化される。さらに、第二補助支持部材２００は、第一レール２２の第二側２３ｂに固定状態で取り付けられている。
一実施形態において、第一レール２２の断面は、第一厚みＴ１を有し、第二補助支持部材２００の断面は、第二厚みＴ２を有する。
第一厚みＴ１が第二厚みＴ２より厚いため、第一レール２２が外に広がることがない。これにより、スライドレールアセンブリ１０を狭化する効果が得られる。
また、第二補助支持部材２００は、第一壁２０２、第二壁２０４、及び、第一壁２０２と第二壁２０４との間に連結される第三壁２０６を有する。
第一壁２０２、第二壁２０４、及び、第三壁２０６が補強部材５８を収めるための補助通路２０８を形成する。

上述で説明したとおり、図１０に示した本発明のスライドレールアセンブリ１０は、第一補助支持部材１００と第二補助支持部材２００とによって第一レール２２の抗屈曲強度が強化される。また、補強部材５８によっても、第二レール２４の抗屈曲強度が強化される。補強部材５８の断面は、第一厚みＸ１を有し、第二レール２４の断面は、第二厚みＸ２を有する。好ましくは、第一厚みＸ１は、第二厚みＸ２より薄い。これにより、第二レール２４は、外に広がることがない。このため、スライドレールアセンブリ１０の狭化効果が得られ、幅がさらに広いシャーシ１２の積載に耐えることができる。

図１１から図１３に示すとおり、第一レール２２に相対する第二レール２４は縦方向Ｄに移動する。第一レール２２に相対する第二レール２４が第一位置Ｐ１から第二位置Ｐ２へ移動したとき、第一嵌着部３６と第二嵌着部６４が嵌着して位置が固定する。この過程を詳細すると、弾片６２の端部が第一レール２２の第一嵌着部３６の傾斜部３８を超え、第二嵌着部６４が第一嵌着部３６まで移動する。このとき、弾片６２の弾力によって第一嵌着部３６と第二嵌着部６４とが嵌着し合う。また、第一嵌着部３６のストッパー部４０の働きにより、第二レール２４は、嵌着されて、固定状態を維持する。

図１４に示すとおり、力Ｆを弾片６２に加えると、第二嵌着部６４が第一嵌着部３６より離脱して互いの嵌着状態が解除される。このとき、第二レール２４が中に収められることができる。

前述したように、第二レール２４の構造強化及びその機能性の設計について図１を参照してみる。第二レール２４の孔６６、孔６８、及び、補強部材５８の対応孔７０、対応孔７２はシャーシ１２の複数の取付部材１８を取り付けるのに用いられる。ラック１４に取り付けた時、取付け人員はまずシャーシ１２の後端の取付部材１８を第二レール２４のＪ字型孔６８及び補強部材５８のＪ字型対応孔７２に嵌着させる。その後、シャーシ１２の重力によってシャーシ１２のその他の取付部材１８が第二レール２４のＵ字型孔６６及び補強部材５８のＵ字型対応孔７０に嵌着される。以上のようにしてシャーシ１２が第二レール２４に取り付けられることで、スライドレールアセンブリ１０はシャーシ１２を安定してサポートすることができる。

本発明の実施形態は前述に開示した通りであるが、それらによって本発明は制約を受け
ることなく、本発明の範囲は特許請求の範囲を基準とする。

１０ スライドレールアセンブリ、
１２ シャーシ、
１４ ラック、
１６ 支柱、
１８ 取付部材、
２０ ブラケット、
２２ 第一レール、
２３ａ 第一側、
２３ｂ 第二側、
２４ 第二レール、
２５ へこみ空間、
２６ 第三レール、
２８ 第一上壁、
３０ 第一下壁、
３２ 第一側壁、
３４ 第一通路、
３６ 第一嵌着部、
３８ 傾斜部、
４０ ストッパー部、
４２ 第二上壁、
４４ 第二下壁、
４６ 第二側壁、
４８ａ 内側、
４８ｂ 外側、
５０ 第三上壁、
５２ 第三下壁、
５４ 第三側壁、
５６ 第二通路、
５８ 補強部材、
６０ 補強部分、
６２ 弾片、
６４ 第二嵌着部、
６６ Ｕ字型孔、
６８ Ｊ字型孔、
７０ Ｕ字型対応孔、
７２ Ｊ字型対応孔、
１００ 第一補助支持部材、
２００ 第二補助支持部材、
２０２ 第一壁、
２０４ 第二壁、
２０６ 第三壁、
２０８ 補助通路、
Ｌ１ 第一長さ、
Ｌ２ 第二長さ、
Ｘ１ 第一厚み、
Ｘ２ 第二厚み、
Ｔ１ 第一厚み、
Ｔ２ 第二厚み、
Ｄ 縦方向、
Ｐ１ 第一位置、
Ｐ２ 第二位置、
Ｆ 力。

Claims (9)

1. 第一レール、第二レール、第一補助支持部材、及び、第三レールを備えるスライドレールアセンブリであって、
   前記第一レールは、第一側及び第二側を有し、前記第一側はへこみ空間を含み、
   前記第二レールは、前記第一レールに相対して移動し、
   前記第一補助支持部材は、前記へこみ空間内に取り付けられており、
   前記第三レールは、上壁、下壁、及び、前記上壁と前記下壁との間に連結される側壁を有し、
   前記上壁、前記下壁、及び、前記側壁が通路を形成し、
   前記第一レールは、前記通路に沿って移動し、
   前記第一補助支持部材は、前記へこみ空間内に可動状態で取り付けられ、前記側壁に取り付けられていることを特徴とするスライドレールアセンブリ。
2. 前記第一補助支持部材は、前記へこみ空間内に固定状態で取り付けられていることを特徴とする請求項１に記載のスライドレールアセンブリ。
3. 第二補助支持部材をさらに備え、
   前記第二補助支持部材は、前記第二側に固定状態で取り付けられていることを特徴とする請求項１に記載のスライドレールアセンブリ。
4. 前記第一レールは、第一厚みを有し、前記第二補助支持部材は、第二厚みを有し、
   前記第一厚みは、前記第二厚みより厚いことを特徴とする請求項３に記載のスライドレールアセンブリ。
5. 前記第二補助支持部材は、第一壁、第二壁、及び、前記第一壁と前記第二壁との間に連結される第三壁を有し、
   前記第一壁、前記第二壁、及び、前記第三壁が補助通路を形成し、
   補強部材が前記第二レールの内側に取り付けられていることを特徴とする請求項３に記載のスライドレールアセンブリ。
6. 第一レール、第二レール、複数の補強部分、及び、弾片を備えるスライドレールアセンブリであって、
   前記第二レールは、前記第一レールに相対して縦方向に移動し、内側、外側、及び、複数の取付け部を有し、前記内側は、前記第一レールに対応しており、
   複数の前記補強部分は、前記内側に固定状態で取り付けられ、複数の前記取付け部に対応する組合せ部を有し、
   複数の前記補強部分によって補強部材が形成されており、
   前記弾片は、前記補強部材から前記第一レールに向かって傾斜して延長しており、
   前記第一レールは、第一嵌着部を有し、
   前記弾片は、第二嵌着部を有し、
   前記第一レールに相対する前記第二レールが第一位置から第二位置へと移動したとき、前記第一嵌着部と前記第二嵌着部とが互いに嵌着されることを特徴とするスライドレールアセンブリ。
7. 複数の前記取付け部は、複数のＵ字型孔及びＪ字型孔を有し、
   前記Ｊ字型孔は、前記第二レールの一端に隣り合い、
   複数の前記組合せ部は、前記Ｕ字型孔に対応する複数のＵ字型対応孔、及び、前記Ｊ字型孔に対応するＪ字型対応孔を有することを特徴とする請求項６に記載のスライドレールアセンブリ。
8. 前記補強部材は、第一長さを有し、前記第二レールは、第二長さを有し、
   前記第一長さは、前記第二長さ以下であることを特徴とする請求項６に記載のスライドレールアセンブリ。
9. 前記補強部材は、第一厚みを有し、前記第二レールは、第二厚みを有し、
   前記第一厚みは、前記第二厚みより薄いことを特徴とする請求項６に記載のスライドレールアセンブリ。

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