JP6411922B2 - 高強力異型ポリエステルマルチフィラメント - Google Patents
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Description
a)繊維の強度が5cN/dtex以上であること。
b)フィン部が、コア部外表面からコア部中心点に対して交差状に突出し、かつコア部の長さ方向に沿って延在していること。
c)異型繊維の繊維軸に直交する断面における下記式(1)の空隙率が5〜25%であり、下記式(2)のコア断面積率が30〜45%であること。
空隙率(%)={(B−A)/B}×100 (1)
コア断面積率(%)=(C/A)×100 (2)
(ここで、A;繊維軸に直交する断面のポリマー部の面積、B;繊維軸に直交する断面の、繊維軸長さ方向に延在するフィン部の頂点を直線で結んだ領域の面積、C;繊維軸に直交する断面の、繊維軸長さ方向に延在するフィン部の付け根を直線で結んだコア部の面積、とする)
そして本発明は、上記の本発明の高強力異型ポリエステルマルチフィラメントからなる繊維製品を包含するものである。
本発明で用いるポリエステルは、テレフタル酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどのアルキレングリコールを主たるジオール成分とするポリエステルを90重量%以上含有するポリエステルであり、該ポリエステルには、本発明の目的を損なわない範囲内で、例えばイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸成分や上記とは異なる他のグリコール成分を共重合していても良い。
a)繊維の強度が5cN/dtex以上であること。
b)フィン部が、コア部外表面からコア部中心点に対して交差状に突出し、かつコア部の長さ方向に沿って延在していること。
c)異型繊維の繊維軸に直交する断面における下記式(1)の空隙率が5〜25%であり、下記式(2)のコア断面積率が30〜45%であること。
空隙率(%)={(B−A)/B}×100 (1)
コア断面積率(%)=(C/A)×100 (2)
(ここで、A;繊維軸に直交する断面のポリマー部の面積、B;繊維軸に直交する断面の、繊維軸長さ方向に延在するフィン部の頂点を直線で結んだ領域の面積、C;繊維軸に直交する断面の、繊維軸長さ方向に延在するフィン部の付け根を直線で結んだコア部の面積、とする)
空隙率(%)={(B−A)/B}×100 (1)
(ここで、A;繊維軸に直交する断面のポリマー部の面積、B;繊維軸に直交する断面の、繊維軸長さ方向に延在するフィン部の頂点を直線で結んだ領域の面積、とする)
コア断面積率(%)=(C/A)×100 (2)
(ここで、A;繊維軸に直交する断面のポリマー部の面積、C;繊維軸に直交する断面の、繊維軸長さ方向に延在するフィン部の付け根を直線で結んだコア部の面積、とする)
すなわち、ポリマー成分の少なくとも90モル%以上がポリエチレンテレフタレート単位であるポリマーを口金から溶融吐出し、延伸する製造方法であって、図1に模式的に示された吐出形状を有する口金と口金下ヒーターを用いて紡糸する方法であり、吐出速度としては200〜800m/分で一旦巻き取りまたは巻き取ることなく、引き続き温度80〜150℃で、延伸負荷率80〜95%の延伸する製造方法である。
延伸することは、繊維の強力を発現させるために必要であり、上記のような延伸負荷率となるように具体的な延伸倍率としては2.0倍以上が好ましく、特には5.0〜6.0倍の範囲であることが好ましい。
この本発明の高強力異型ポリエステルマルチフィラメントは、産業資材用ロープ、土木作業シート、ネット、漁網等の幅広い分野に最適に使用することができる。
オルソクロロフェノールを溶媒として使用して35℃で測定した。
空隙率は、紡糸捲取したポリエステルマルチフィラメントのセクションを切り、単糸1本の繊維軸に直交する横断面写真(560倍以上35000倍以下)をSEM(走査電顕写真)により撮影し、写真画像の各単糸の繊維軸に直交する断面のポリマー部の面積を面積Aとした。
またポリエステルフィラメント糸の繊維軸に直交する断面の、繊維軸長さ方向に延在するフィン部の頂点を直線で結んだ領域の面積を面積Bとした。
そしてポリエステルフィラメント糸の繊維軸に直交する断面の、繊維軸に直交する断面の、繊維軸長さ方向に延在するフィン部の付け根を直線で結んだコア部の面積を面積Cとした。
これら面積A〜Cを用い、以下の式により単糸空隙率およびコア部断面積率を求めた。測定は5箇所の繊維断面にて行い、その平均値を用いた。
空隙率(%)={(B−A)/B}×100 (1)
コア断面積率(%)=(C/A)×100 (2)
A;繊維軸に直交する断面のポリマー部の面積
B;繊維軸に直交する断面の、繊維軸長さ方向に延在するフィン部の頂点を直線で結んだ領域の面積
C;繊維軸に直交する断面の、繊維軸長さ方向に延在するフィン部の付け根を直線で結んだ領域の面積
固有粘度が1.00のポリエチレンテレフタレートに295℃で溶融し、図1に示す吐出孔を72個有する紡糸口金より吐出した。吐出された糸条は、口金下で長さ45mm、温度320℃の加熱紡糸筒にて加熱、その後25℃、0.1Nm/分の風速で冷却し、オイリングローラーにてオイル付与し500m/分の速度にて巻き取った。得られた未延伸糸を温度90℃〜120℃で延伸負荷率88%延伸し、次いで温度180℃で熱セットを施し218dtex、強度6.9cN/dtex、伸度12.2%のポリエステル繊維を得た。フィンの数は4枚であり、コア部中空中心点に対してのフィンの向きは交差状であった。得られた繊維は空隙率22%の軽量感に優れたものであった。繊維軸断面のコア部断面積率が32%であり、延伸ローラー上での単糸切れもなく延伸に耐えうる高強力異型マルチフィラメントであった。
延伸負荷率を88%から85%に変更した以外は、実施例1と同様に行い、異型ポリエステル繊維を得た。得られた繊維は、222dtex、強度6.7cN/dtex、伸度11.6%の産業用繊維としては十分な物性を有し、空隙率も20%と軽量感に優れたものであった。繊維軸断面のコア部断面積率は31%であり、延伸ローラー上での単糸切れもなく延伸に耐えうる高強力異型マルチフィラメントであった。
延伸負荷率を88%から90%に変更した以外は、実施例1と同様に行い、異型ポリエステル繊維を得た。得られた繊維は、208dtex、強度7.6cN/dtex、伸度10.0%の物性を有したものの、空隙率は30%であった。しかし繊維軸断面のコア部断面積率は26%であり、延伸ローラー上での単糸切れが多く安定的な生産には支障があるものとなった。
固有粘度が0.99のポリエチレンテレフタレートに305℃で溶融し、図1に示す吐出孔を72個有する紡糸口金より吐出した。吐出された糸条は、口金下で長さ100mm、温度330℃の加熱紡糸筒にて加熱、その後冷却しオイリングローラーにてオイル付与し500m/分の速度にて巻き取った。得られた未延伸糸を温度80℃〜100℃で延伸負荷率88%延伸し、次いで温度140℃で熱セットを施し149dtex、強度6.1cN/dtex、伸度8.3%のポリエステル繊維を得た。フィンの数は4枚であり、コア部中空中心点に対してのフィンの向きは交差状であった。得られた繊維の空隙率39%であったものの、繊維軸断面のコア部断面積率が20%であり、延伸ローラー上での単糸切れが多く安定的な生産には支障があるものとなった。
延伸負荷率を88%から86%に変更した以外は、比較例2と同様に行い、異型ポリエステル繊維を得た。得られた繊維は、149dtex、強度6.4cN/dtex、伸度10.0%の物性であった。得られた繊維の空隙率32%であったものの、繊維軸断面のコア部断面積率が27%であり、延伸ローラー上での単糸切れが多く安定的な生産には支障があるものとなった。
B;フィン部の頂点を直線(鎖線)で結んだ領域
C;フィン部の付け根を直線(鎖線)で結んだコア部
Claims (4)
- コア部とフィン部からなる異型繊維の集合体であって、該異型繊維を構成するポリマー成分の少なくとも90モル%以上がポリエチレンテレフタレート単位で構成され、かつ下記要件を満足することを特徴とする高強力異型ポリエステルマルチフィラメント。
a)繊維の強度が5cN/dtex以上であること。
b)フィン部が、コア部外表面からコア部中心点に対して交差状に突出し、かつコア部の長さ方向に沿って延在していること。
c)異型繊維の繊維軸に直交する断面における下記式(1)の空隙率が5〜25%であり、下記式(2)のコア断面積率が30〜45%であること。
空隙率(%)={(B−A)/B}×100 (1)
コア断面積率(%)=(C/A)×100 (2)
(ここで、A;繊維軸に直交する断面のポリマー部の面積、B;繊維軸に直交する断面の、繊維軸長さ方向に延在するフィン部の頂点を直線で結んだ領域の面積、C;繊維軸に直交する断面の、繊維軸長さ方向に延在するフィン部の付け根を直線で結んだコア部の面積、とする) - フィン部の数が4本以上である請求項1記載の高強力異型ポリエステルマルチフィラメント。
- 集合体が異形繊維12本以上で構成されたマルチフィラメントである請求項1または2記載の高強力異型ポリエステルマルチフィラメント。
- 請求項1ないし3のいずれか1項記載の高強力異型ポリエステルマルチフィラメントからなる繊維製品。
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JP2016169451A JP2016169451A (ja) | 2016-09-23 |
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JP2004218125A (ja) * | 2003-01-14 | 2004-08-05 | Teijin Fibers Ltd | 異形断面ポリエステル繊維の製造方法 |
JP2007031862A (ja) * | 2005-07-25 | 2007-02-08 | Teijin Fibers Ltd | 分繊用異型ポリエステルマルチフィラメント |
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