JP6411010B2 - エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物の製造方法、熱伝導材料前駆体、bステージシート、プリプレグ、熱伝導材料、積層板、金属基板及びプリント配線板 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物の製造方法、熱伝導材料前駆体、bステージシート、プリプレグ、熱伝導材料、積層板、金属基板及びプリント配線板 Download PDF

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Description

本発明は、エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物の製造方法、熱伝導材料前駆体、Bステージシート、プリプレグ、熱伝導材料、積層板、金属基板及びプリント配線板に関する。
近年、電子機器の小型化によるエネルギー密度の増加に伴い、単位体積当たりの発熱量が増加傾向にあることから、電子機器を構成する絶縁材料には高い熱伝導性が求められている。また、絶縁材料には、絶縁耐圧の高さ及び成型の容易さの観点から、広くエポキシ樹脂が用いられている。エポキシ樹脂の高熱伝導化の方法として、例えば特許文献1には、配向性の高いメソゲン基を有するモノマーを含む樹脂組成物を重合させた液晶性エポキシ樹脂を利用することが有効であることが記載されている。
更に、エポキシ樹脂の熱伝導性を高めるために、熱伝導率が高く、絶縁性のフィラーを樹脂に添加する方法が一般に用いられている。熱伝導率が高く、絶縁性のフィラーとしては、窒化ホウ素粒子、窒化アルミニウム、アルミナ等がある。
特開平11−323162号公報
しかし、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等の無機窒化物粒子と液晶性エポキシ樹脂とをコンポジット化すると、液晶性エポキシ樹脂の配向を無機窒化物粒子が阻害し、熱伝導率が低下する場合があった。
そこで本発明の課題は、硬化物としたときに熱伝導率に優れるエポキシ樹脂組成物、熱伝導材料前駆体、Bステージシート、プリプレグ、熱伝導材料、積層板、金属基板、及びプリント配線板を提供することにある。
本発明は以下の通りである。
<1> 表面の酸素原子濃度が1.5at%以上の窒化ホウ素粒子と、下記一般式(1)で表される液晶性エポキシモノマーと、硬化剤と、を含むエポキシ樹脂組成物。
一般式(1)中、Xは単結合又は下記化学式で表される2価の基からなる群(I)より選ばれる少なくとも1つから構成される連結基を示す。Yはそれぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜8の脂肪族アルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、ニトロ基、又はアセチル基を示す。nは各々独立に0〜4の整数を示し、kは0〜7の整数を示し、mは0〜8の整数を示し、lは0〜12の整数を示す。
<2> 前記窒化ホウ素粒子の含有率が、全固形分中20質量%〜95質量%である前記<1>に記載のエポキシ樹脂組成物。
<3> 前記窒化ホウ素粒子が、波長150nm〜400nmの紫外線を含む光を100mJ/cm以上照射されてなる前記<1>又は<2>に記載のエポキシ樹脂組成物。
<4> 前記窒化ホウ素粒子が、60℃〜400℃で1分以上熱処理され、且つ波長150nm〜400nmの紫外線を含む光を100mJ/cm以上照射されてなる前記<1>又は<2>に記載のエポキシ樹脂組成物。
<5> アルミナ粒子を含有しない、又はアルミナ粒子を含有し、前記アルミナ粒子の含有率が70質量%以下である前記<1>〜<4>のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
<6> 前記アルミナ粒子が、波長150nm〜400nmの紫外線を含む光を100mJ/cm以上照射されてなる前記<5>に記載のエポキシ樹脂組成物。
<7> 前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の半硬化物である熱伝導材料前駆体。
<8> 前記半硬化物は、1周期の長さが2nm〜3nmの周期構造を有する前記<7>に記載の熱伝導材料前駆体。
<9> 前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物のシート状の半硬化物であるBステージシート。
<10> 前記エポキシ樹脂組成物のシート状の半硬化物は、1周期の長さが2nm〜3nmの周期構造を有する前記<9>に記載のBステージシート。
<11> 繊維基材と、前記繊維基材に含浸された前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の半硬化物と、を有するプリプレグ。
<12> 前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物である熱伝導材料。
<13> 前記エポキシ樹脂組成物の硬化物は、1周期の長さが2nm〜3nmの周期構造を有する請求項12に記載の熱伝導材料。
<14> 被着材と、
前記被着材上に設けられた、前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物から構成される樹脂層、前記<9>又は<10>に記載のBステージシート、及び前記<11>に記載のプリプレグからなる群より選択される少なくとも1つの樹脂含有層の硬化層と、
を有する積層板。
<15> 金属箔と、
金属板と、
前記金属箔と前記金属板との間に配置される、前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載の樹脂組成物から構成される樹脂層、前記<9>又は<10>に記載のBステージシート、及び前記<11>に記載のプリプレグからなる群より選択される少なくとも1つの樹脂含有層の硬化層と、
を有する金属基板。
<16> 配線層と、
金属板と、
前記配線層と前記金属板との間に配置される、前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物から構成される樹脂層、前記<9>又は<10>に記載のBステージシート、及び前記<11>に記載のプリプレグからなる群より選択される少なくとも1つの樹脂含有層の硬化層と、
を有するプリント配線板。
本発明によれば、硬化物としたときに熱伝導率に優れるエポキシ樹脂組成物、熱伝導材料前駆体、Bステージシート、プリプレグ、熱伝導材料、積層板、金属基板、及びプリント配線板を提供することができる。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
また本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
更に本明細書において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
<エポキシ樹脂組成物>
本発明のエポキシ樹脂組成物は、表面の酸素原子濃度が1.5at%以上の窒化ホウ素粒子と、下記一般式(1)で表される液晶性エポキシモノマー(以下、単に「液晶性エポキシモノマー」と称する場合がある)と、硬化剤と、を含有する。尚、本発明における表面とは極表面から深さ5nm以下の領域のこととする。特に、本発明において表面とは、X線光電子分光装置(XPS)の測定条件で検出される深さ限界以内の範囲とする。
一般式(1)中、Xは単結合又は下記化学式で表される2価の基からなる群(I)より選ばれる少なくとも1つから構成される連結基を示す。Yはそれぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜8の脂肪族アルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、ニトロ基、又はアセチル基を示す。nは0〜4の整数を示し、kは0〜7の整数を示し、mは0〜8の整数を示し、lは0〜12の整数を示す。
上記化学式で表される2価の基において、結合手の連結方向はいずれであってもよい。
窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度を1.5at%以上とすることにより、窒化ホウ素粒子の表面での液晶性エポキシモノマーの配向性が高まるものと考えられる。結果として、本発明のエポキシ樹脂組成物を硬化させたときに、液晶性エポキシモノマーの重合体である液晶性エポキシ樹脂の配向が、窒化ホウ素粒子により阻害されるのが抑制され、エポキシ樹脂組成物の硬化物における熱伝導率が向上するものと考えられる。以下、エポキシ樹脂組成物の構成成分について詳細に説明する。
(窒化ホウ素粒子)
本発明における窒化ホウ素粒子は、表面の酸素原子濃度が1.5at%以上である。
一般的に窒化ホウ素粒子の表面エネルギーは小さく、窒化ホウ素粒子はエポキシ樹脂に対する分散性に優れない傾向にある。そこで本発明者らは、窒化ホウ素粒子のエポキシ樹脂に対する分散性を向上させるために、窒化ホウ素粒子の表面エネルギーを高めることを検討した。その鋭意検討の過程で、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度を1.5at%以上にすると、窒化ホウ素粒子の表面エネルギーを向上させることができ、窒化ホウ素粒子を含むエポキシ樹脂組成物中の液晶性エポキシモノマーの配向性、更にはエポキシ樹脂組成物の硬化物中の液晶性エポキシ樹脂の配向性が向上することを導き出した。これは、以下のように考えることができる。
元来窒化ホウ素粒子は、n−ヘキサデカン、n−テトラデカン、n−ドデカン、n−ウンデカン、n−デカン、n−ノナン、n−オクタン等の非極性化合物に対する親和性が高く疎水性を示すが、水、ジヨードメタン、テトラブロモエタン、テトラクロロエタン、グリセリン、ホルムアミド等の極性化合物に対する親和性は低く親水性に乏しい。ここで、液晶性エポキシモノマーのエポキシ基は親水性基であることから、液晶性エポキシモノマーの配向性を高めるためには、窒化ホウ素粒子の表面を適度に親水性化して、窒化ホウ素粒子と液晶性エポキシモノマーとの親和性を向上させることが有効であると考えられる。液晶性エポキシモノマーの配向性の向上に効果的な、窒化ホウ素粒子の適度な親水性化の状態が、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度1.5at%以上であるものと考えられる。
このように、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度を1.5at%以上とすることで、液晶性エポキシモノマーの配向が阻害されにくくなる。そのため、本発明のエポキシ樹脂組成物の半硬化物及び硬化物中に含まれる、液晶性エポキシモノマーと硬化剤とに由来する液晶性エポキシ樹脂の配向も窒化ホウ素粒子によって阻害されにくくなり、エポキシ樹脂組成物の硬化物の熱伝導性が向上する。
より液晶性エポキシモノマーの配向性を高める観点から、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度は、2at%以上であることがより好ましい。これは、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度を高めることにより、窒化ホウ素粒子の表面エネルギーが高くなって、液晶性エポキシモノマーの配向性が向上するためと考えられる。また、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度が高くなり過ぎて窒化ホウ素粒子の表面の酸化層自体が熱抵抗となり熱伝導性が低下するのを抑える観点から、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度は、5at%以下であることが望ましい。
他方、窒化ホウ素粒子内部は、酸素原子濃度が低いことが好ましい。窒化ホウ素粒子内部の酸素原子濃度が高いと、酸素原子が窒化ホウ素の結晶格子の欠陥となり、熱伝導を阻害する場合がある。
本発明における窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度は以下のように測定される。すなわち、窒化ホウ素粒子をX線光電子分光装置(XPS)(島津/KRATOS社製:AXIS−HS)により、走査速度20eV/min(0.1eVステップ)で測定する。詳細な測定条件としては、X線源として、モノクロAl(管電圧;15kV、管電流;15mA)を使い、レンズ条件は、HYBRID(分析面積;600μm×1000μm)とし、分解能は、Pass Energy 40とする。測定により得られた、酸素、窒素、ホウ素及び炭素のピーク面積値をそれぞれの元素の感度係数で補正する。補正した、酸素、窒素、ホウ素及び炭素の総量に対する酸素の比を求めることにより、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度を測定することができる。
測定により得られた、酸素、窒素、ホウ素及び炭素のピーク面積値にそれぞれの元素の感度係数で補正する方法は、具体的には、酸素に対しては、528eVから537eVのピーク面積値を、酸素に対する感度係数0.780で除し、窒素に対しては、395eVから402eVのピーク面積値を、窒素に対する感度係数0.477で除し、ホウ素に対しては、188eVから194eVのピーク面積値を、ホウ素に対する感度係数0.159で除し、炭素に対しては、282eVから289eVのピーク面積値を、炭素に対する感度係数0.278で除す。
また、前記窒化ホウ素粒子は、単結晶粒子、単結晶の凝集粒子、多結晶体粒子、多結晶体の凝集粒子等のいずれであってもよい。また、前記窒化ホウ素粒子の結晶構造は、六方晶、立方晶及びウルツ鉱型のいずれの結晶構造でもよい。熱伝導材料のフィラーとして使用する観点からは、六方晶が好ましい。
前記窒化ホウ素粒子の体積平均粒子径は、熱伝導材料のフィラーとして使用する観点からは0.01μm〜1mmであることが好ましく、窒化ホウ素粒子を高充填する観点から、0.1μm〜100μmであることがより好ましい。
前記窒化ホウ素粒子の体積平均粒子径は、レーザー回折法を用いて測定される。レーザー回折法は、レーザー回折散乱粒度分布測定装置(例えば、ベックマン・コールター社製、LS230)を用いて行うことができる。
エポキシ樹脂組成物中の窒化ホウ素粒子の体積平均粒子径は、エポキシ樹脂組成物中から窒化ホウ素粒子を抽出した後、レーザー回折散乱粒度分布測定装置を用いて測定される。具体的には、有機溶剤、硝酸、王水等を用いて、エポキシ樹脂組成物中から窒化ホウ素粒子を抽出し、超音波分散機等で充分に分散して分散液を調製する。この分散液についてレーザー回折散乱粒度分布測定装置によって、小径側から体積累積分布曲線を描いた場合に、累積50%となる粒子径(D50)を体積平均粒子径として求めることで、エポキシ樹脂組成物に含有される窒化ホウ素粒子の体積平均粒子径の測定が可能になる。
前記窒化ホウ素粒子は、表面の酸素原子濃度が1.5at%以上であれば、その製造方法は特に制限されず、直接窒化法、還元窒化法、気相反応法等のいずれの製造法により形成されていてもよい。
尚、一般に窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度は1.5at%未満である。そこで、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度を1.5at%以上にする方法としては、窒化ホウ素粒子を900℃以上で加熱する方法、紫外線照射する方法、オゾン処理する方法、Oプラズマ処理する方法、大気圧プラズマ処理する方法、クロム酸処理する方法等が挙げられる。中でも、紫外線照射する方法により、窒化ホウ素粒子の内部の酸素原子濃度を増加させることなく、効率よく窒化ホウ素粒子の表面に親水性部分を形成することができ、エポキシ樹脂の極性基に対する親和性を向上させることができる。一方、窒化ホウ素粒子を高温で加熱する方法のみで窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度を高めようとすると、窒化ホウ素粒子内部まで酸素原子濃度が増加する可能性があり、窒化ホウ素粒子自体の熱伝導性が低下する場合がある。
上述の通り窒化ホウ素粒子に紫外線を照射することで、疎水性の表面の一部が親水性化して、効果的に表面の酸素原子濃度を1.5at%以上とすることができる。窒化ホウ素粒子への紫外線の照射には、例えば、各種化学製品の製造技術で利用されている紫外線照射処理技術及び紫外線照射装置を利用することができる。紫外線照射装置としては、高圧水銀灯、低圧水銀灯、重水素ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ等が挙げられる。
照射に用いる紫外線としては、波長150nm〜400nmの紫外領域を含む光を含んでいることが好ましく、その他の波長の光を含んでいてもよい。窒化ホウ素粒子の表面の有機不純物を分解する観点から、波長150nm〜400nmの光を含んでいることが好ましく、窒化ホウ素粒子の表面の活性化の観点から、波長150nm〜300nmの光を含んでいることがより好ましい。
紫外線照射条件として、照射強度は特には制限されないが、0.5mW/cm以上であることが好ましい。この照射強度であると、目的とする効果がより充分に発揮される傾向がある。また100mW/cm以下であることが好ましい。この照射強度であると、紫外線照射による窒化ホウ素粒子の損傷をより抑えることができる傾向がある。照射強度の好適な範囲は0.5mW/cm〜100mW/cmであり、より好適には、1mW/cm〜20mW/cmである。
目的とする効果をより充分に発揮させるために、照射時間は10秒以上であることが好ましい。また、紫外線照射による窒化ホウ素粒子の損傷を抑える観点から30分以下とすることが好ましい。照射時間の好適な範囲は10秒〜30分間である。
照射紫外線量は、照射強度(mW/cm)×照射時間(秒)で規定され、目的とする効果をより充分に発揮させる観点から、100mJ/cm以上であることが好ましく、極性液体及び非極性液体との親和性向上の観点から1000mJ/cm以上であることがより好ましく、5000mJ/cm以上であることが更に好ましく、10000mJ/cm以上であることが特に好ましい。また、紫外線照射による窒化ホウ素粒子の損傷をより抑える観点から50000mJ/cm以下であることが好ましい。照射紫外線量の好適な範囲は100mJ/cm〜50000mJ/cm以下であり、より好適には1000mJ/cm〜50000mJ/cm以下であり、更に好適には5000mJ/cm〜50000mJ/cm以下であり、更に好適には10000mJ/cm〜50000mJ/cm以下である。
尚、紫外線照射強度は、後述する実施例に記載されている方法で規定される。
上記紫外線照射処理は、例えば、窒化ホウ素粒子に波長150nm〜400nmの紫外線を含む光を100mJ/cm以上照射することが好ましい。
窒化ホウ素粒子に紫外線を照射する際には、窒化ホウ素粒子全体に対して紫外線をなるべく均一に照射することが好ましい。照射を均一化する方法としては、窒化ホウ素粒子を攪拌しながら紫外線を照射する方法等が挙げられる。紫外線照射の際の窒化ホウ素粒子の攪拌には、攪拌棒、スパチュラ、薬さじ等で攪拌する方法、窒化ホウ素粒子を入れた容器を振動させて攪拌する方法等の攪拌装置を用いない方法と、紫外線照射の際に、振動型混合機、リボン型混合機、パドル型混合機等の攪拌装置を用いる方法のいずれも適用することができる。均一な混合の観点から、攪拌装置を用いることが好ましく、具体的にはパドル型混合機等の攪拌装置を用いることが好適である。
また、紫外線照射雰囲気には制限はないが、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度の向上の観点から、酸素存在下又はオゾン存在下であることが好ましい。
また、窒化ホウ素粒子への紫外線照射効果の向上の観点から、窒化ホウ素粒子は加熱処理されることが好ましい。前記加熱処理において、窒化ホウ素粒子を60℃〜400℃に加熱することが好ましく、水分を除去する観点から100℃〜400℃で加熱することがより好ましい。そして、窒化ホウ素粒子の表面の有機付着物の除去をより効果的に行う観点から、200℃〜400℃で加熱することが更に好ましい。上記のように窒化ホウ素粒子の表面における水分、有機付着物等の余分な付着物を除去することによって、窒化ホウ素粒子における紫外線照射の効果の向上を期待することができる。
窒化ホウ素粒子の加熱処理の時間は、窒化ホウ素粒子への紫外線照射の効果をより向上させる観点から1分以上であることが好ましく、水分除去の観点から5分以上120分以下であることがより好ましく、有機付着物の除去の観点から10分以上120分以下であることが更に好ましい。
窒化ホウ素粒子の加熱処理は、一般的な方法で行うことができる。加熱処理では、ホットプレート、恒温槽、電気炉、焼成炉等の各種化学製品の製造技術で利用されている一般的な加熱装置を利用することができる。
窒化ホウ素粒子に紫外線照射を施すことにより液晶性エポキシ樹脂の配向性を向上できる理由については、次のように考えることができる。紫外線照射処理により窒化ホウ素粒子の表面自体の酸素原子濃度が増加し、B−O結合が生成していると考えられる。更に、B−O結合が生成された末端部には、B−O結合の生成と併せて、B−OH(水酸基)が生成していると考えられる。その結果、窒化ホウ素粒子の表面の親水性が向上する。よって、液晶性エポキシモノマーのエポキシ基と窒化ホウ素粒子の親和性が向上し、液晶性エポキシ樹脂の配向性が向上する。
尚、紫外線照射処理では、処理装置内部の温度が上昇することがある。例えば、常温で処理を開始したときに、最高温度が60℃近くになることがある。しかしながら、窒化ホウ素粒子を単に60℃まで加熱したとしても、液晶性エポキシモノマーを含む組成物において、液晶性エポキシ樹脂の配向の阻害は抑制されない。従って紫外線照射の効果は温度上昇によるものではないと考えられる。
また、窒化ホウ素粒子の前記加熱処理は、前記紫外線照射処理と一括して行ってもよく、前記紫外線照射処理に先立って行ってもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物に含有される、表面の酸素原子濃度が1.5at%以上である窒化ホウ素粒子は、この条件を満たさない窒化ホウ素粒子に比べて、液晶性エポキシモノマーの配向性を向上させ、更には液晶性エポキシ樹脂の配向性を向上させる。
本発明のエポキシ樹脂組成物における窒化ホウ素粒子の含有率としては特に制限はないが、粘度調整の観点から、エポキシ樹脂組成物を構成する全固形分中、20質量%〜95質量%であることが好ましく、熱伝導率の観点から、30質量%〜90質量%であることがより好ましく、50質量%〜85質量%であることが更に好ましい。
尚、樹脂組成物中の固形分とは、樹脂組成物を構成する成分から揮発性の成分を除去した残分を意味する。
(液晶性エポキシモノマー)
本発明のエポキシ樹脂組成物は、下記一般式(1)で表される液晶性エポキシモノマーを含む。
一般式(1)中、Xは単結合又は下記化学式で表される2価の基からなる群(I)より選ばれる少なくとも1つから構成される連結基を示す。Yはそれぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜8の脂肪族アルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、ニトロ基、又はアセチル基を示す。nは各々独立に0〜4の整数を示し、kは0〜7の整数を示し、mは0〜8の整数を示し、lは0〜12の整数を示す。
本発明における液晶性エポキシモノマーは、いわゆるメソゲン基を有するモノマーである。液晶性エポキシモノマーが硬化剤とともに硬化物を形成した場合に、硬化物中にメソゲン基(ビフェニル基、ターフェニル基、ターフェニル類縁基、アントラセン基、これらがアゾメチン基又はエステル基で接続された基等)に由来する高次構造(周期構造ともいう)が形成される。ここでいう高次構造(周期構造)とは、エポキシ樹脂組成物の硬化後に分子が配向配列している状態を意味し、例えば、硬化物中に結晶構造又は液晶構造が存在する状態である。このような結晶構造又は液晶構造は、例えば、直交ニコル下での偏光顕微鏡による観察又はX線散乱により、その存在を直接確認することができる。また貯蔵弾性率の温度に対する変化が小さくなることでも、間接的に存在を確認できる。
本発明のエポキシ樹脂組成物の半硬化物及び硬化物は、前記周期構造における1周期の長さが2nm〜3nmであることが好ましい。1周期の長さが2nm〜3nmであることにより、より高い熱伝導性を発揮することができる。
前記1周期の長さは、広角X線回折装置(例えば、リガク製RINT2500HL)を用いて下記条件でエポキシ樹脂組成物の半硬化物又は硬化物を測定し、これにより得られた回折角度を、下記ブラッグの式により換算することにより得られる。
(測定条件)
・X線源:Cu
・X線出力:50kV、250mA
・発散スリット(DS):1.0度
・散乱スリット(SS):1.0度
・受光スリット(RS):0.3mm
・走査速度:1.0度/分
2dsinθ=nλ
ここで、dは1周期の長さ、θは回折角度、nは反射次数、λはX線波長(0.15406nm)を示している。
本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物では、高い熱伝導率を達成することができる。これは例えば、以下のように考えることができる。すなわち、分子中に一般式(1)で表される液晶性エポキシモノマーが、硬化剤とともに硬化物を形成することで、硬化物中にメソゲン基に由来する規則性の高い高次構造を形成することができる。このため、絶縁樹脂における熱伝導の媒体であるフォノン伝導の散乱を抑制することができ、これにより高い熱伝導率を達成することができると考えられる。また、一般的には、フィラーの存在により、液晶性エポキシ樹脂による規則性の高い高次構造の形成が阻害される。しかしながら、表面の酸素原子濃度が1.5at%以上である窒化ホウ素粒子をフィラーとして用いれば、液晶性エポキシ樹脂の配向の阻害が抑制される。その結果、熱伝導率が向上すると考えることができる。
一般式(1)におけるYは、それぞれ独立に、炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜4の脂肪族アルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、ニトロ基、又はアセチル基であることが好ましく、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、又は塩素原子であることがより好ましく、メチル基又はエチル基であることが更に好ましい。
一般式(1)におけるnは、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましい。kは0〜3の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましい。mは0〜4の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましい。lは0〜4の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましい。
一般式(1)におけるXは、好ましくは下記化学式で表される2価の基からなる群(II)より選ばれる少なくとも1つから構成される連結基である。
前記一般式(1)で表される液晶性エポキシモノマーとしては、液晶相を発現する温度範囲が25℃以上であり、液晶性エポキシ樹脂の配向性が向上し、硬化物としたときの熱伝導性が向上する観点から、1−(3−メチル−4−オキシラニルメトキシフェニル)−4−(4−オキシラニルメトキシフェニル)−1−シクロヘキセン、1−(3−メチル−4−オキシラニルメトキシフェニル)−4−(4−オキシラニルメトキシフェニル)ベンゼン、2−メチル−1,4−フェニレン−ビス{4−(2,3−エポキシプロポキシ)ベンゾエート}、又は4−{4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル}シクロヘキシル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)ベンゾエート等が好ましく、1−(3−メチル−4−オキシラニルメトキシフェニル)−4−(4−オキシラニルメトキシフェニル)−1−シクロヘキセンがより好ましい。
液晶性エポキシモノマーは、単一種で用いても、2種以上で用いてもよい。
前記一般式(1)で表される液晶性エポキシモノマーは、公知の方法により製造することができ、特許第4619770号公報、特開2011−98952号公報、特開2011−74366号公報等に記載の製造方法を参照することができる。
エポキシ樹脂組成物中における液晶性エポキシモノマーは、その一部が硬化剤等により部分的に重合してプレポリマーを形成していてもよい。液晶性エポキシモノマーは一般に結晶化し易く、溶媒への溶解度が低いものが多いが、一部重合させると結晶化を抑制することができる。このため、プリポリマー化しておくと成形性が向上する場合がある。
液晶性エポキシモノマーの含有率は、成形性、接着性、及び熱伝導性の観点から、エポキシ樹脂組成物の全固形分の全体積中の3体積%〜30体積%であることが好ましく、5体積%〜25体積%であることがより好ましい。
尚、本明細書において、全固形分に対する液晶性エポキシモノマーの体積基準の含有率は、次式により求めた値とする。
液晶性エポキシモノマーの全固形分に対する含有率(体積%)={(Bw/Bd)/((Aw/Ad)+(Bw/Bd)+(Cw/Cd)+(Dw/Dd))}×100
ここで、各変数は以下の通りである。
Aw:窒化ホウ素粒子の質量組成比(質量%)
Bw:液晶性エポキシモノマーの質量組成比(質量%)
Cw:硬化剤の質量組成比(質量%)
Dw:その他の任意成分(溶媒を除く)の質量組成比(質量%)
Ad:窒化ホウ素粒子の比重
Bd:液晶性エポキシモノマーの比重
Cd:硬化剤の比重
Dd:その他の任意成分(溶媒を除く)の比重
(硬化剤)
本発明における硬化剤としては、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤、ポリアミノアミド系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤等が挙げられる。なかでも、アミン系硬化剤が好ましい。
前記硬化剤の含有量は、配合する硬化剤の種類及び前記液晶性エポキシモノマーの物性を考慮して適宜設定することができる。具体的に硬化剤の含有量は、前記液晶性エポキシモノマーにおけるエポキシ基1モルに対して硬化剤の化学当量が0.005当量〜5当量であることが好ましく、0.01当量〜3当量であることがより好ましく、0.5当量〜1.5当量であることが更に好ましい。硬化剤の含有率がエポキシ基1モルに対して0.005当量以上であると、液晶性エポキシモノマーの硬化速度により優れる。また5当量以下の場合、硬化反応をより適切に抑えることができる。
尚、ここでの化学当量は、例えば硬化剤としてアミン系硬化剤を使用した際は、エポキシ基1モルに対するアミンの活性水素のモル数を表わす。
(その他の成分)
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂又は硬化剤が固体の場合はこれらを溶解させるため、また、液体の場合は粘度を低減させるために、溶媒を含有してもよい。
前記溶媒としては、アセトン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、イソペンチルアルコール、エチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、キシレン、クレゾール、クロロベンゼン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソペンチル、酢酸エチル、酢酸メチル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、スチレン、テトラクロロエチレン、テトラヒドフラン、トルエン、ノルマルヘキサン、1−ブタノール、2−ブタノール、メタノール、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルシクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等の一般的に各種化学製品の製造技術で利用されている有機溶剤を使用することができる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、窒化ホウ素粒子以外のセラミック粒子、カップリング剤、分散剤、エラストマー等を適宜含有することができる。前記セラミック粒子としては、アルミナ粒子、シリカ粒子、酸化マグネシウム粒子、窒化アルミニウム粒子、窒化ケイ素粒子等が挙げられる。窒化ホウ素粒子以外のセラミック粒子としては、アルミナ粒子が好ましい。本発明のエポキシ樹脂組成物は、アルミナ粒子を含有していても、含有していなくてもよい。本発明のエポキシ樹脂組成物がアルミナ粒子を含有する場合には、窒化ホウ素粒子とアルミナ粒子の総量に対してアルミナ粒子の含有率は、0質量%〜70質量%であることが好ましく、0質量%〜50質量%であることがより好ましい。
前記アルミナ粒子の体積平均粒子径は、熱伝導材のフィラーとして使用する観点からは0.01μm〜1mmであることが好ましく、アルミナ粒子を高充填する観点から、0.1μm〜100μmであることがより好ましい。
アルミナ粒子を併用する場合、アルミナ粒子についても表面の酸素原子濃度を高めることが好ましく、その方法としては、窒化ホウ素粒子と同様の方法が挙げられ、中でも、紫外線照射する方法が好ましい。アルミナ粒子における紫外線照射の条件は、窒化ホウ素粒子の場合と同様である。具体的には、アルミナ粒子における紫外線照射処理では、例えば、波長150nm〜400nmの紫外線を含む光を100mJ/cm以上照射することが好ましい。
また、窒化ホウ素粒子と同様に、アルミナ粒子への紫外線照射効果の向上の観点から、アルミナ粒子は加熱処理されることが好ましい。アルミナ粒子における加熱処理の条件(加熱温度及び加熱時間)は、窒化ホウ素粒子の場合と同様である。
アルミナ粒子と窒化ホウ素粒子とは一括して、紫外線照射処理及び/又は加熱処理を行ってもよい。粒子の表面処理条件(紫外線照射条件及び/又は加熱条件)が同じであれば、窒化ホウ素粒子を単独で表面処理したときの表面酸素原子濃度と、窒化ホウ素とアルミナ粒子との混合粒子を表面処理したときの窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度は、等しくなると考えられる。
尚、窒化ホウ素粒子とアルミナ粒子とを併用した際、エポキシ樹脂組成物、又はエポキシ樹脂組成物の半硬化物若しくは硬化物を加熱して樹脂を熱分解することで樹脂を除去した後、窒化ホウ素粒子とアルミナ粒子を分級し、得られた窒化ホウ素粒子をXPSにより測定して、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度を推定することができる。
(用途)
本発明のエポキシ樹脂組成物では、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度が1.5at%以上であるため液晶性エポキシモノマーの配向性が向上し、結果、エポキシ樹脂組成物の半硬化物及び硬化物は熱伝導率に優れる。したがって、本発明のエポキシ樹脂組成物は、各種の電気及び電子機器の発熱性電子部品(例えば、IC(Integrated Circuit)チップ又はプリント配線基板)の熱伝導材料に好適に用いることができる。前記熱伝導材料として、具体的には、熱伝導材料前駆体、Bステージシート、プリプレグ、熱伝導材料、積層板、金属基板、プリント配線板等が挙げられる。
<熱伝導材料前駆体>
本発明の熱伝導材料前駆体は、前記エポキシ樹脂組成物の半硬化物である。これにより取扱い性に優れ、優れた熱伝導性を有する熱伝導材料を構成することができる。
前記熱伝導材料前駆体としては、前記エポキシ樹脂組成物のシート状の半硬化物であるBステージシート、及び、繊維基材と前記繊維基材に含浸された前記エポキシ樹脂組成物の半硬化物とを有するプリプレグを挙げることができる。
前述のとおり、本発明のエポキシ樹脂組成物の半硬化物は、前記周期構造における1周期の長さが2nm〜3nmであることが好ましい。1周期の長さが2nm〜3nmであることにより、より高い熱伝導性を発揮することができる。
<Bステージシート>
本発明のBステージシートは、本発明のエポキシ樹脂組成物のシート状物の半硬化物である。本発明のBステージシートは、前記エポキシ樹脂組成物をシート状に成形し、これを半硬化することで得られる。前記Bステージシートが前記エポキシ樹脂組成物を含んで構成されることで、硬化後の熱伝導性に優れる。ここで半硬化とは、一般にBステージ状態と称される状態をいい、常温(25℃)における粘度が10Pa・s〜10Pa・sであるのに対して、100℃における粘度が10Pa・s〜10Pa・sに粘度が低下する状態を意味する。Bステージは、JIS K 6900:1994で定義される。尚、粘度は、ねじり型動的粘弾性測定装置などにより測定が可能である。
本発明のBステージシートは、例えば、前記支持体上に前記エポキシ樹脂組成物を塗布し、乾燥して樹脂シートを作製し、これを半硬化することで製造することができる。エポキシ樹脂組成物の塗布方法及び乾燥方法については特に制限なく通常用いられる方法を適宜選択することができる。具体的には、塗布方法として、コンマコータ、ダイコータ、ディップ等が挙げられる。
前記乾燥方法としては、バッチ処理の場合には箱型温風乾燥機、塗工機との連続処理の場合には多段式温風乾燥機等が使用できる。また乾燥のための加熱条件についても特に制限はなく、温風乾燥機を用いる場合は、エポキシ樹脂組成物の塗工物の膨れを防ぐ観点から、溶媒の沸点より低い温度範囲の温風で加熱処理する工程を含むことが好ましい。
前記半硬化する方法としては、特に制限はなく通常用いられる方法を適宜選択することができ、例えば、加熱処理することで前記エポキシ樹脂組成物が半硬化される。半硬化のための加熱処理方法は特に制限はない。
前記半硬化のための温度範囲は、エポキシ樹脂組成物を構成するエポキシ樹脂に応じて適宜選択することができる。Bステージシートの強度の観点から、熱処理により硬化反応を若干進めることが好ましく、熱処理の温度範囲は80℃〜180℃であることが好ましく、100℃〜160℃であることがより好ましい。また、半硬化のための加熱処理の時間としては、特に制限はないが、Bステージシートの樹脂の硬化速度、樹脂の流動性及び接着性の観点で適宜選択することができ、1分以上30分以内で加熱することが好ましく、1分以上10分以内がより好ましい。
半硬化のための熱処理のときに加圧してもよく、その加圧条件は特に限定されない。通常0.5MPa〜15MPaの範囲であり、好ましくは1MPa〜10MPaの範囲である。また、加熱及び加圧処理には、真空プレスが好適に用いられる。
前記Bステージシートの厚みは、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、50μm〜500μmとすることができ、熱伝導性、電気絶縁性、及び可とう性の観点から、80μm〜300μmであることが好ましい。また、2層以上の樹脂シート(エポキシ樹脂組成物のシート状物であり、硬化処理前のもの)を積層しながら、熱プレスすることにより作製することもできる。
Bステージシートは、1周期の長さが2nm〜3nmであることが好ましい。1周期の長さが2nm〜3nmであることにより、より高い熱伝導性を発揮することができる。
<プリプレグ>
本発明のプリプレグは、繊維基材と、前記繊維基材に含浸された前記エポキシ樹脂組成物の半硬化物とを有する。前記プリプレグは、必要に応じて保護フィルム等のその他の層を有して構成される。エポキシ樹脂組成物の半硬化物が、本発明に係る窒化ホウ素粒子を含むことで熱伝導性に優れる。
プリプレグを構成する繊維基材としては、金属箔張り積層板又は多層プリント配線板を製造する際に用いられるものであれば特に制限されない。具体的には、通常織布、不織布等の繊維基材が用いられる。ただし、目が極めて詰まった繊維の場合、前記窒化ホウ素粒子が詰まってしまい含浸が困難となる場合があるため、目開きは窒化ホウ素粒子の体積平均粒子径の5倍以上とすることが好ましい。
繊維基材の材質としては、ガラス、アルミナ、ボロン、シリカアルミナガラス、シリカガラス、チラノ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア等の無機繊維;アラミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、カーボン、セルロース等の有機繊維;及びこれらの混抄系がある。中でも特にガラス繊維の織布が好ましく用いられる。これにより屈曲性のある任意に折り曲げ可能なプリント配線板を得ることができる。更に、製造プロセスでの温度、吸湿等に伴うプリント配線板の寸法変化を小さくすることも可能となる。
繊維基材の厚さは特に限定されないが、より良好な可とう性を付与する観点から、30μm以下であることが好ましく、含浸性の観点から15μm以下であることがより好ましい。繊維基材の厚みの下限は特に制限されないが、通常5μm程度である。
前記プリプレグにおいて、前記エポキシ樹脂組成物の含浸率は、繊維基材及び液晶性エポキシ樹脂組成物の総質量に対して50質量%〜99.9質量%であることが好ましい。
前記プリプレグは、上記と同様に調製されたエポキシ樹脂組成物を、繊維基材に含浸し、80℃〜180℃の加熱により溶媒を除去して製造することができる。プリプレグにおける溶媒残存率は、2.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以下であることがより好ましく、0.7質量%以下であることが更に好ましい。
溶媒残存率は、プリプレグを40mm角に切り出し、190℃に予熱した恒温槽中に2時間乾燥させたときの、乾燥前後の質量変化から求める。
加熱により溶媒を除去する乾燥時間については特に制限されない。またエポキシ樹脂組成物を繊維基材に含浸する方法に特に制限はなく、例えば、塗工機により塗布する方法を挙げることができる。詳細には、繊維基材をエポキシ樹脂組成物にくぐらせて引き上げる縦型塗工法、支持フィルム上にエポキシ樹脂組成物を塗工してから繊維基材を押し付けて含浸させる横型塗工法等を挙げることができ、繊維基材内での熱伝導性フィラーの偏在を抑える観点からは、横型塗工法が好適である。
前記プリプレグにおいては、前記繊維基材に含浸された前記エポキシ樹脂組成物が半硬化し、Bステージ状態となっている。プリプレグにおけるBステージ状態は、前記BステージシートにおけるBステージ状態と同様であり、Bステージ化する方法についても同様の条件を適用できる。
また前記プリプレグは、プレス、ロールラミネータ等による加熱加圧処理により、積層又は貼付する前に予め表面を平滑化してから使用してもよい。加熱加圧処理の方法は、上記Bステージシートで挙げた方法と同様である。また、プリプレグの加熱加圧処理における加熱温度、真空度、及びプレス圧の条件についても、Bステージシートの加熱処理及び加圧処理で挙げた条件と同様である。
前記プリプレグの厚みは、目的に応じて適宜選択することができ、例えば50μm以上500μm以下とすることができ、熱伝導率及び可とう性の観点から、60μm以上300μm以下であることが好ましい。
また、プリプレグは2以上のプリプレグを積層して熱プレスすることにより作製することもできる。
<熱伝導材料>
本発明の熱伝導材料は、前記エポキシ樹脂組成物の硬化物である。前記熱伝導材料として具体的には、前記エポキシ樹脂組成物の硬化物を有して構成される、積層板、金属基板、プリント配線板等を挙げることができる。前記一般式(1)で表される液晶性エポキシモノマーの硬化物と前記窒化ホウ素粒子を含むことで優れた熱伝導性を有する。
前述のとおり、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物は、前記周期構造における1周期の長さが2nm〜3nmであることが好ましい。1周期の長さが2nm〜3nmであることにより、より高い熱伝導性を発揮することができる。
<積層板>
本発明における積層板は、被着材と、前記被着材上に配置された硬化層と、を有する。前記硬化層は、前記エポキシ樹脂組成物から構成される樹脂層、前記Bステージシート及び前記プリプレグからなる群より選択される少なくとも1つの樹脂含有層の硬化層である。前記エポキシ樹脂組成物から形成される硬化層を有することで、熱伝導性に優れた積層板となる。
前記被着材としては、金属箔、金属板等を挙げることができる。前記被着材は、前記硬化層の片面のみに付設しても、両面に付設してもよい。
前記積層板においては、硬化層として、前記樹脂層、前記Bステージシート、又は前記プリプレグのいずれか1つの樹脂含有層の硬化層を有する形態であってもよく、2層以上を積層して有する形態であってもよい。2層以上の硬化層を有する場合、前記樹脂層を2層以上有する形態、前記Bステージシートを2枚以上有する形態、及び前記プリプレグを2枚以上有する形態のいずれであってもよい。更には、前記樹脂層、前記Bステージシート、及び前記プリプレグのいずれか2つ以上を組み合わせて有してもよい。
本発明における積層板は、例えば、被着材上に前記エポキシ樹脂組成物を塗工して樹脂層を形成し、これを加熱及び加圧処理して前記樹脂層を硬化させるとともに被着材に密着させることで得られる。または、前記被着材に前記樹脂シート、前記Bステージシート又は前記プリプレグを積層したものを準備し、これを加熱及び加圧して前記前記樹脂シート、Bステージシート又は前記プリプレグを硬化させるとともに被着材に密着させることで得られる。
前記樹脂層(樹脂シート)、Bステージシート、及びプリプレグを硬化する硬化方法は特に制限されない。例えば、加熱及び加圧処理であることが好ましい。加熱及び加圧処理における加熱温度は特に限定されない。通常100℃〜250℃の範囲であり、好ましくは130℃〜230℃の範囲である。また、加熱及び加圧処理における加圧条件は特に限定されない。通常1MPa〜10MPaの範囲であり、好ましくは1MPa〜5MPaの範囲である。また、加熱及び加圧処理には、真空プレスが好適に用いられる。
積層板の厚さは500μm以下であることが好ましく、100μm〜300μmであることがより好ましい。厚さが500μm以下であると可とう性に優れ、曲げ加工時にクラックが発生するのが抑えられ、厚さが300μm以下の場合はその傾向がより向上する。また、厚さが100μm以上の場合には作業性に優れる。
積層板の厚さは、マイクロメーターにより、任意の5箇所を測定したときの平均値をいう。
<金属基板>
前記金属基板は、金属箔と、金属板と、前記金属箔と前記金属板との間に配置される硬化層と、を有する。前記硬化層は、前記エポキシ樹脂組成物から構成される樹脂層、前記Bステージシート及び前記プリプレグからなる群より選択される少なくとも1つの樹脂含有層の硬化層である。前記エポキシ樹脂組成物から形成される硬化層を有することで、熱伝導性に優れた積層板となる。
前記金属箔としては特に制限されず、通常用いられる金属箔から適宜選択することができる。具体的には金箔、銅箔、アルミニウム箔等を挙げることができ、一般的には銅箔が用いられる。前記金属箔の厚みとしては、1μm〜200μmが挙げられ、使用する電力等に応じて好適な厚みを選択することができる。
また、前記金属箔として、ニッケル、ニッケル−リン、ニッケル−スズ合金、ニッケル−鉄合金、鉛、鉛−スズ合金等を中間層とし、この両表面に0.5μm〜15μmの銅層と10μm〜150μmの銅層とを設けた3層構造の複合箔、又はアルミニウムと銅箔とを複合した2層構造複合箔を用いることもできる。
前記金属板は熱伝導率が高く、熱容量が大きい金属材料からなることが好ましい。具体的には、銅、アルミニウム、鉄、リードフレームに使われる合金等が例示できる。
前記金属板の板厚は用途に応じて適宜選択することができる。例えば、前記金属板は、軽量化又は加工性を優先する場合はアルミニウムを、熱伝導性を優先する場合は銅を、というように目的を応じて材質を選定することができる。
金属板の厚みは特に制限されない。加工性の観点から、金属板の厚みは0.5mm以上5mm以下であることが好ましい。
また、前記金属板は、生産性を高める観点から、必要分より大きなサイズで作製されて電子部品を実装した後に、使用するサイズに切断されることが好ましい。そのため、金属基板に用いる金属板は切断加工性に優れることが望ましい。
前記金属板としてアルミニウムを用いる場合、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金を材質として選定できる。アルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金は、その化学組成と熱処理条件により多種類のものが入手可能である。中でも、切削し易い等の加工性が高く、かつ強度に優れた種類を選定することが好ましい。
<プリント配線板>
本発明のプリント配線板は、配線層と、前記金属板と、前記配線層と前記金属板との間に配置される硬化層と、を有する。前記硬化層は、前記エポキシ樹脂組成物から構成される樹脂層、前記Bステージシート及び前記プリプレグからなる群より選択される少なくとも1つの樹脂含有層の硬化層である。前記エポキシ樹脂組成物から形成される硬化層を有することで、熱伝導性に優れたプリント配線板となる。
前記配線層は、既述の金属基板における金属箔を回路加工することにより製造することができる。前記金属箔の回路加工には、通常のフォトリソグラフィーによる方法が適用できる。
前記プリント配線板の好ましい態様としては、例えば、特開2009−214525号公報の段落番号0064、及び特開2009−275086号公報の段落番号0056〜0059に記載のプリント配線板と同様のものを挙げることができる。
尚、本発明のエポキシ樹脂組成物を硬化して硬化物とした場合には、その中に含まれる窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度は、以下のようにして測定することができる。
前記硬化物を600℃、30分間、大気下で加熱してエポキシ樹脂などの樹脂分を分解して窒化ホウ素粒子を取り出す。得られた窒化ホウ素粒子について上述の方法で表面の酸素原子濃度を測定することができる。
上記では硬化物の樹脂分を分解させ、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度を測定しているが、「エポキシ樹脂組成物に添加する前;エポキシ樹脂組成物中;又はエポキシ樹脂組成物の硬化物中の窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度」と「硬化物の樹脂分を分解させた後の窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度」とでは殆ど差がないと考えられる。この理由としては、窒化ホウ素が酸化される温度が900℃以上であり、窒化ホウ素粒子を600℃で加熱しても酸素原子濃度に差が現れないと考えられるためである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(実施例1)
体積平均粒子径40μmの窒化ホウ素粒子(水島合金鉄(株)商品名:HP−40)に卓上型光表面処理装置(セン特殊光源(株)装置名:Photo Surface Processor PL21−200)を用いて、攪拌しながら200Wの低圧水銀灯により10分間紫外線照射した。
紫外線の照射強度は、紫外線積算光量計(USHIO UIT−150)により254nm光の光量を測定し、254nm光の平均照射強度として求めた。より具体的には、表面処理装置に紫外線積算光量計を入れて照射強度を測定し、光量計に表示された値を10秒毎に記録した。その後に記録した値の総和を紫外線照射時間で除して平均照射強度を求めた。
紫外線照射した窒化ホウ素粒子をX線光電子分光装置(XPS)(島津/KRATOS社製:AXIS−HS)により、走査速度20eV/min(0.1eVステップ)で測定した。詳細な測定条件としては、X線源として、モノクロAl(管電圧;15kV、管電流;15mA)を使い、レンズ条件は、HYBRID(分析面積;600μm×1000μm)とし、分解能は、Pass Energy 40として測定した。測定により得られた、酸素、窒素、ホウ素及び炭素のピーク面積値をそれぞれの元素の感度係数で補正した。補正した、酸素、窒素、ホウ素及び炭素の総量に対する酸素の比を求めることにより、窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度を測定した。表面の酸素原子濃度は、2.5at%であった。
測定により得られた、酸素、窒素、ホウ素及び炭素のピーク面積値にそれぞれの元素の感度係数で補正する方法は、具体的には、酸素に対しては、528eVから537eVのピーク面積値を、酸素に対する感度係数0.780で除し、窒素に対しては、395eVから402eVのピーク面積値を、窒素に対する感度係数0.477で除し、ホウ素に対しては、188eVから194eVのピーク面積値を、ホウ素に対する感度係数0.159で除し、炭素に対しては、282eVから289eVのピーク面積値を、炭素に対する感度係数0.278で除した。
紫外線照射した窒化ホウ素粒子、液晶性エポキシ樹脂(1−(3−メチル−4−オキシラニメトキシフェニル)−4−(オキシラニルメトキシフェニル)−1−シクロヘキセン、一般式(1)で表される液晶性エポキシモノマー)(以下、「樹脂1」ともいう)と、硬化剤(1,5−ジアミノナフタレン)と、溶剤(シクロヘキサノン)と、を加えてエポキシ樹脂組成物を調製した。液晶性エポキシモノマー及び硬化剤の配合量は、液晶性エポキシモノマーのエポキシ基に対する硬化剤のアミンの活性水素のモル比が、1対1となるように調整した。また硬化後のエポキシ樹脂組成物における窒化ホウ素含有率が60質量%となるように窒化ホウ素の添加量を調整した。
調製したエポキシ樹脂組成物を、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、300μmの厚さで塗工した後、エポキシ樹脂組成物をPETフィルムで挟み、140℃、1MPa、2分間で真空プレスすることによりBステージシートを得た。
得られた半硬化物であるBステージシートの周期構造由来の回折角度を、広角X線回折装置(リガク製RINT2500HL)により測定した。詳細な測定条件としては、X線源として、Cuを用い、X線出力を50kV、250mAとし、発散スリット(DS)を1.0度とし、散乱スリット(SS)を1.0度とし、受光スリット(RS)を0.3mmとし、走査速度を1.0度/分として測定した。
測定した回折角度を、下記ブラッグの式で1周期の長さに換算した。
2dsinθ=nλ
ここで、dは1周期の長さ、θは回折角度、nは反射次数、λはX線波長(0.15406nm)を示している。
得られたBステージシートの両面のPETフィルムを剥がし、代わりに表面が粗化された銅箔(古河電工社製、商品名:GTS)で挟み160℃で真空プレスを行い、銅箔に圧着させた。これを更に、140℃で2時間、更に190℃で2時間加熱することにより硬化させ、シート状の銅圧着硬化物を得た。
得られた銅圧着硬化物の両面の銅箔を200g/Lの過硫酸アンモニウム及び5ml/Lの硫酸の混合溶液を用いた酸エッチングにより除去し、シート状のエポキシ樹脂硬化物を得た。
得られたシート状のエポキシ樹脂硬化物を1cm角に切出し、熱拡散率を測定するための試験片とした。フラッシュ法装置(Bruker製、NETZSCH,nanoflash LFA447)を用いて、切出した試験片の熱拡散率を測定し、これにアルキメデス法により測定した密度とDSC法により測定した比熱とを乗じて、厚さ方向の熱伝導率を求めた。
得られたシート状のエポキシ樹脂硬化物の周期構造由来の回折角度を、Bステージシートの場合と同様にして測定した。
エポキシ樹脂硬化物に含まれる窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度を測定するため、大気下において600℃で30分間加熱することにより樹脂分を分解させた。その後に残存した窒化ホウ素粒子の表面の酸素原子濃度をX線光電子分光装置(島津/KRATOS社製:AXIS−HS)により、走査速度20eV/min(0.1eVステップ)で測定した。得られた結果を表1に示す。
詳細な測定条件としては、X線源として、モノクロAl(管電圧;15kV、管電流;15mA)を使い、レンズ条件は、HYBRID(分析面積;600×1000μm)とし、分解能は、Pass Energy 40とした。
(実施例2)
実施例1において、紫外線照射時間を20分としたこと以外は同様の方法で窒化ホウ素粒子の処理を行った。処理した窒化ホウ素粒子を用いて、実施例1と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(実施例3)
実施例1において、紫外線照射時間を30分としたこと以外は同様の方法で窒化ホウ素粒子の処理を行った。処理した窒化ホウ素粒子を用いて、実施例1と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(実施例4)
実施例3において、紫外線照射処理の前処理として、150℃の恒温槽で10分間熱処理をしたこと以外は同様の方法で窒化ホウ素粒子の処理を行った。処理した窒化ホウ素粒子を用いて、実施例1と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(実施例5)
実施例4において、熱処理の温度を250℃としたこと以外は同様の方法で窒化ホウ素粒子の処理を行った。処理した窒化ホウ素粒子を用いて、実施例1と同様にエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(実施例6)
実施例5において、熱処理の時間を30分としたこと以外は同様の方法で窒化ホウ素粒子の処理を行った。処理した窒化ホウ素粒子を用いて、実施例1と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(実施例7)
実施例1において、体積平均粒子径40μmの窒化ホウ素粒子に、体積平均粒子径0.4μmのアルミナ粒子(住友化学社製、商品名:AA04)を加えた後、実施例1と同様に紫外線照射を施し、硬化後の樹脂における窒化ホウ素含有量が60質量%、アルミナ粒子含有量が20質量%となるようにエポキシ樹脂組成物を調製したこと以外は同様の方法でエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(実施例8)
実施例2において、体積平均粒子径40μmの窒化ホウ素粒子に、体積平均粒子径0.4μmのアルミナ粒子(住友化学社製、商品名:AA04)を加えた後、実施例2と同様に紫外線照射を施し、硬化後の樹脂における窒化ホウ素含有量が60質量%、アルミナ粒子含有量が20質量%となるようにエポキシ樹脂組成物を調製したこと以外は同様の方法でエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を用いて、実施例2と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(実施例9)
実施例3において、体積平均粒子径40μmの窒化ホウ素粒子に、体積平均粒子径0.4μmのアルミナ粒子(住友化学社製、商品名:AA04)を加えた後、実施例3と同様に紫外線照射を施し、硬化後の樹脂における窒化ホウ素含有量が60質量%、アルミナ粒子含有量が20質量%となるようにエポキシ樹脂組成物を調製したこと以外は同様の方法でエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を用いて、実施例3と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(実施例10)
実施例4において、体積平均粒子径40μmの窒化ホウ素粒子に、体積平均粒子径0.4μmのアルミナ粒子(住友化学社製、商品名:AA04)を加えた後、実施例4と同様に熱処理と紫外線照射を施し、硬化後の樹脂における窒化ホウ素含有量が60質量%、アルミナ粒子含有量が20質量%となるようにエポキシ樹脂組成物を調製したこと以外は同様の方法でエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を用いて、実施例4と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(実施例11)
実施例5において、体積平均粒子径40μmの窒化ホウ素粒子に、体積平均粒子径0.4μmのアルミナ粒子(住友化学社製、商品名:AA04)を加えた後、実施例5と同様に熱処理と紫外線照射を施し、硬化後の樹脂における窒化ホウ素含有量が60質量%、アルミナ粒子含有量が20質量%となるようにエポキシ樹脂組成物を調製したこと以外は同様の方法でエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を用いて、実施例5と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(実施例12)
実施例6において、体積平均粒子径40μmの窒化ホウ素粒子に、体積平均粒子径0.4μmのアルミナ粒子(住友化学社製、商品名:AA04)を加えた後、実施例6と同様に熱処理と紫外線照射を施し、硬化後の樹脂における窒化ホウ素含有量が60質量%、アルミナ粒子含有量が20質量%となるようにエポキシ樹脂組成物を調製したこと以外は同様の方法でエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を用いて、実施例6と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(比較例1)
実施例6において、液晶性エポキシ樹脂(1−(3−メチル−4−オキシラニメトキシフェニル)−4−(オキシラニメトキシフェニル)−1−シクロヘキセンをエポキシモノマー(三菱化学製:jER828、一般式(1)とは異なる)に代えたこと以外は同様に実施例6と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、実施例1と同様に1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(比較例2)
窒化ホウ素粒子を処理せずに、実施例1と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(比較例3)
実施例1において、紫外線照射時間を6秒としたこと以外は同様の方法で窒化ホウ素粒子の処理を行った。処理した窒化ホウ素粒子を用いて、実施例1と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(比較例4)
窒化ホウ素粒子に150℃の恒温槽で10分間熱処理をした。処理した窒化ホウ素粒子を用いて、実施例1と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(比較例5)
窒化ホウ素粒子とアルミナ粒子を加熱処理も紫外線照射処理も行わずに、実施例7と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(比較例6)
実施例7において、窒化ホウ素粒子とアルミナ粒子の紫外線照射時間を6秒としたこと以外は同様の方法で粒子の処理を行った。実施例7と同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
(比較例7)
実施例7において、紫外線照射の代わりに150℃の恒温槽で10分間熱処理をしたこと以外は同様にBステージシート及びエポキシ樹脂硬化物を作製し、1周期の長さ及び熱伝導率を求めた。
表1より、比較例1のエポキシモノマーが液晶性でないために周期構造が確認されないのに対し、実施例1〜6は、エポキシ樹脂硬化物が1周期あたり2.5nmの周期構造を有し、熱伝導率が高くなっていることが分かる。
また、表面の酸素原子濃度が1.5at%未満である窒化ホウ素粒子を用いた比較例2〜4、更には比較例5〜7では、周期構造が確認されなかった。そして、実施例1〜12と比較例2〜7を比べると、実施例1〜12のいずれの実施例も比較例2〜7のいずれの比較例よりも熱伝導率が高い。よって、表面の酸素原子濃度が1.5at%未満の窒化ホウ素粒子が存在すると、液晶性エポキシ樹脂が周期構造を形成しなくなってしまうため、熱伝導率が低下することが分かる。

Claims (15)

  1. 表面の酸素原子濃度が1.5at%以上5at%以下の窒化ホウ素粒子と、下記一般式(1)で表される液晶性エポキシモノマーと、硬化剤と、を含み、前記窒化ホウ素粒子の含有率が、全固形分中20質量%〜95質量%であるエポキシ樹脂組成物。


    〔一般式(1)中、Xは単結合又は下記化学式で表される2価の基からなる群(I)より選ばれる少なくとも1つから構成される連結基を示す。Yはそれぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜8の脂肪族アルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、ニトロ基、又はアセチル基を示す。nは各々独立に0〜4の整数を示し、kは0〜7の整数を示し、mは0〜8の整数を示し、lは0〜12の整数を示す。〕

  2. アルミナ粒子を含有しない、又はアルミナ粒子を含有し、前記アルミナ粒子の含有率が70質量%以下である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 波長150nm〜400nmの紫外線を含む光を100mJ/cm以上照射して、表面の酸素原子濃度が1.5at%以上5at%以下の窒化ホウ素粒子を準備する工程と、
    前記窒化ホウ素粒子と、下記一般式(1)で表される液晶性エポキシモノマーと、硬化剤とを、前記窒化ホウ素粒子の含有率が、全固形分中20質量%〜95質量%となるように配合し混合する工程と、
    を有するエポキシ樹脂組成物の製造方法。

    〔一般式(1)中、Xは単結合又は下記化学式で表される2価の基からなる群(I)より選ばれる少なくとも1つから構成される連結基を示す。Yはそれぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜8の脂肪族アルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、ニトロ基、又はアセチル基を示す。nは各々独立に0〜4の整数を示し、kは0〜7の整数を示し、mは0〜8の整数を示し、lは0〜12の整数を示す。
  4. 前記窒化ホウ素粒子を準備する工程では、前記窒化ホウ素粒子を60℃〜400℃で1分以上熱処理する請求項3に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
  5. 前記混合する工程では、波長150nm〜400nmの紫外線を含む光を100mJ/cm以上照射したアルミナ粒子をさらに配合する請求項3又は請求項4に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法。
  6. 請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物の半硬化物である熱伝導材料前駆体。
  7. 前記半硬化物は、1周期の長さが2nm〜3nmの周期構造を有する請求項6に記載の熱伝導材料前駆体。
  8. 請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物のシート状の半硬化物であるBステージシート。
  9. 前記エポキシ樹脂組成物のシート状の半硬化物は、1周期の長さが2nm〜3nmの周期構造を有する請求項8に記載のBステージシート。
  10. 繊維基材と、前記繊維基材に含浸された請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物の半硬化物と、を有するプリプレグ。
  11. 請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物である熱伝導材料。
  12. 前記エポキシ樹脂組成物の硬化物は、1周期の長さが2nm〜3nmの周期構造を有する請求項11に記載の熱伝導材料。
  13. 被着材と、
    前記被着材上に設けられた、請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物から構成される樹脂層、請求項8又は請求項9に記載のBステージシート、及び請求項10に記載のプリプレグからなる群より選択される少なくとも1つの樹脂含有層の硬化層と、
    を有する積層板。
  14. 金属箔と、
    金属板と、
    前記金属箔と前記金属板との間に配置される、請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物から構成される樹脂層、請求項8又は請求項9に記載のBステージシート、及び請求項10に記載のプリプレグからなる群より選択される少なくとも1つの樹脂含有層の硬化層と、
    を有する金属基板。
  15. 配線層と、
    金属板と、
    前記配線層と前記金属板との間に配置される、請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物から構成される樹脂層、請求項8又は請求項9に記載のBステージシート、及び請求項10に記載のプリプレグからなる群より選択される少なくとも1つの樹脂含有層の硬化層と、
    を有するプリント配線板。
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