JP6410919B2 - 位相周波数検出装置 - Google Patents
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Description
A/D変換回路は、入力されたアナログ信号をディジタル信号に変換し、そのディジタル信号をディジタルBPFに出力する。
ディジタルBPFは、A/D変換回路から出力されたディジタル信号のうち、所望の帯域のディジタル信号だけを遅延補償回路及びヒルベルト変換回路に出力する。
ヒルベルト変換回路は、ディジタルBPFから所望の帯域のディジタル信号を受けると、そのディジタル信号をヒルベルト変換することで、そのディジタル信号に対して、90度位相差を有する信号を出力する。
なお、ヒルベルト変換回路の出力信号の振幅及び位相に対して要求される精度が高くなるほど、ヒルベルト変換に伴う遅延時間が長くなるため、その遅延補償回路が有する遅延回路の段数が多くなり、その段数は数10〜数100になる。
周波数演算回路は、位相角演算回路から出力された位相と、メモリに格納されている1サンプリング時間前の位相とから、入力されたアナログ信号の周波数を演算する。
図1はこの発明の実施の形態1による位相周波数検出装置を示す構成図である。
図1において、フィルタ回路1は入力されたディジタル信号Xinの振幅及び位相を変化させ、振幅及び位相変化後のディジタル信号として、互いに異なるディジタル信号X1,X2,X3を出力するトランスバーサルフィルタ10,20,30が並列に接続されている回路である。
第2のトランスバーサルフィルタであるトランスバーサルフィルタ20は第1の減算型1次トランスバーサルフィルタDである減算型1次トランスバーサルフィルタ21と、第1の加算型1次トランスバーサルフィルタIである加算型1次トランスバーサルフィルタ22とが直列に接続されている。
第3のトランスバーサルフィルタであるトランスバーサルフィルタ30は第1の加算型1次トランスバーサルフィルタIである加算型1次トランスバーサルフィルタ31,32が直列に接続されている。
除算演算回路41はトランスバーサルフィルタ20から出力されたディジタル信号X2をトランスバーサルフィルタ10から出力されたディジタル信号X1で除算し、その除算演算結果である除算演算信号X2/X1を第1の除算演算信号として乗算演算回路43に出力する第1の除算演算回路である。
除算演算回路42はトランスバーサルフィルタ20から出力されたディジタル信号X2をトランスバーサルフィルタ30から出力されたディジタル信号X3で除算し、その除算演算結果である除算演算信号X2/X3を第2の除算演算信号として乗算演算回路43に出力する第2の除算演算回路である。
n乗根演算回路44は乗算演算回路43から出力された乗算演算信号Yの絶対値のn乗根演算である冪根演算を実施して、そのn乗根演算結果であるn乗根演算信号Nを位相演算回路45に出力する冪根演算回路である。
なお、n乗根演算回路44及び位相演算回路45は、例えば、乗算器や除算器などが組み合わされて構成させているものであってもよいが、例えば、n乗根演算や逆正接演算の途中の演算結果を一時的に格納するメモリ又はテーブルと、上記の演算を実施するプロセッサ等の演算回路とから構成されているものであってもよい。
周波数演算回路46は位相演算回路45により演算された位相θXから、入力されたディジタル信号Xinの周波数fXを演算する回路である。
特に図2(a)は第1の減算型1次トランスバーサルフィルタDを示し、図2(b)は第2の減算型1次トランスバーサルフィルタ−Dを示している。
また、図2(c)は第1の加算型1次トランスバーサルフィルタIを示し、図2(d)は第2の加算型1次トランスバーサルフィルタ−Iを示している。
ただし、図1の例では、第1の減算型1次トランスバーサルフィルタDと第1の加算型1次トランスバーサルフィルタIを使用しているが、第2の減算型1次トランスバーサルフィルタ−Dと第2の加算型1次トランスバーサルフィルタ−Iを使用していない。
分配回路51は入力されたディジタル信号Xinを2つに分配する第1の分配回路である。
1サンプリング時間遅延回路52は分配回路51により分配された一方のディジタル信号Xinを1サンプリング時間Ts(=1/fs)だけ遅延する第1の遅延回路である。
減算演算回路53は分配回路51により分配された他方のディジタル信号Xinから1サンプリング時間遅延回路52により遅延されたディジタル信号を減算する回路である。
減算演算回路54は1サンプリング時間遅延回路52により遅延されたディジタル信号から分配回路51により分配された他方のディジタル信号Xinを減算する回路である。
なお、図2(a)の第1の減算型1次トランスバーサルフィルタDと、図2(b)の第2の減算型1次トランスバーサルフィルタ−Dとの違いは、減算演算回路53,54に対する入力信号の符号であり、図2(a)の第1の減算型1次トランスバーサルフィルタDの出力信号の符号と、図2(b)の第2の減算型1次トランスバーサルフィルタ−Dの出力信号の符号が逆になる。
分配回路61は入力されたディジタル信号Xinを2つに分配する第2の分配回路である。
1サンプリング時間遅延回路62は分配回路61により分配された一方のディジタル信号Xinを1サンプリング時間Tsだけ遅延する第2の遅延回路である。
加算演算回路63は1サンプリング時間遅延回路62により遅延されたディジタル信号と、分配回路51により分配された他方のディジタル信号Xinとを加算する回路である。
加算演算回路64は1サンプリング時間遅延回路62により遅延されたディジタル信号の符号が反転されて入力され、また、分配回路61により分配された他方のディジタル信号Xinの符号が反転されて入力され、符号反転後の遅延されたディジタル信号と、符号反転後の他方のディジタル信号Xinとを加算する回路である。
なお、図2(c)の第1の加算型1次トランスバーサルフィルタIと、図2(d)の第2の加算型1次トランスバーサルフィルタ−Iとの違いは、加算演算回路63,64に対する入力信号の符号であり、図2(c)の第1の加算型1次トランスバーサルフィルタIの出力信号の符号と、図2(d)の第2の加算型1次トランスバーサルフィルタ−Iの出力信号の符号が逆になる。
フィルタ回路1のトランスバーサルフィルタ10,20,30には、離散時間n・Tsでディジタル信号Xin[n・Ts]が入力されるものとする。
下記の式(1)は、ディジタル信号Xin[n・Ts]の時間波形を表している。
Xin[n・Ts]=α・cos(Δθ+Σθn−1) (1)
式(1)において、αはXinの振幅係数、Δθは1サンプリング時間における位相の変化量、Σθn−1は離散時間ゼロからn−1までの位相の積分値である。
即ち、トランスバーサルフィルタ10を構成している減算型1次トランスバーサルフィルタ11は、ディジタル信号Xin[n・Ts]が入力されると、下記の式(2)に示すようなディジタル信号X1’[n・Ts]を減算型1次トランスバーサルフィルタ12に出力する。
X1’[n・Ts]
=Xin[n・Ts]−Xin[(n−1)・Ts]
=α・cos(Δθ+Σθn−1)−α・cos(Δθ+Σθn−2)
=α・cos(2・Δθ+Σθn−2)−α・cos(Δθ+Σθn−2)
=−2・α・sin(0.5・Δθ)・sin(1.5・Δθ+Σθn−2)
(2)
X1[n・Ts]
=X1’[n・Ts]−X1’[(n−1)・Ts]
=−2・α・sin(0.5・Δθ)・sin(1.5・Δθ+Σθn−2)
+2・α・sin(0.5・Δθ)・sin(0.5・Δθ+Σθn−2)
=−2・α・sin(0.5・Δθ)
・[sin(1.5・Δθ+Σθn−2)−sin(0.5・Δθ+Σθn−2)]
=−2・α・sin(0.5・Δθ)・
[2・sin(0.5・Δθ)・cos(Δθ+Σθn−2)]
=−4・α・sin(0.5・Δθ)・sin(0.5・Δθ)
・cos(Δθ+Σθn−2)
(3)
即ち、トランスバーサルフィルタ20を構成している減算型1次トランスバーサルフィルタ21は、ディジタル信号Xin[n・Ts]が入力されると、下記の式(4)に示すようなディジタル信号X2’[n・Ts]を加算型1次トランスバーサルフィルタ22に出力する。
X2’[n・Ts]
=Xin[n・Ts]−Xin[(n−1)・Ts]
=α・cos(Δθ+Σθn−1)−α・cos(Δθ+Σθn−2)
=α・cos(2・Δθ+Σθn−2)−α・cos(Δθ+Σθn−2)
=−2・α・sin(0.5・Δθ)・sin(1.5・Δθ+Σθn−2)
(4)
X2[n・Ts]
=X2’[n・Ts]+X2’[(n−1)・Ts]
=−2・α・sin(0.5・Δθ)・sin(1.5・Δθ+Σθn−2)
−2・α・sin(0.5・Δθ)・sin(0.5・Δθ+Σθn−2)
=−2・α・sin(0.5・Δθ)
・[sin(1.5・Δθ+Σθn−2)+sin(0.5・Δθ+Σθn−2)]
=−2・α・sin(0.5・Δθ)
・[2・cos(0.5・Δθ)・sin(Δθ+Σθn−2)]
=−4・α・sin(0.5・Δθ)・cos(0.5・Δθ)
・sin(Δθ+Σθn−2)
(5)
即ち、トランスバーサルフィルタ30を構成している加算型1次トランスバーサルフィルタ31は、ディジタル信号Xin[n・Ts]が入力されると、下記の式(6)に示すようなディジタル信号X3’[n・Ts]を加算型1次トランスバーサルフィルタ32に出力する。
X3’[n・Ts]
=Xin[n・Ts]+Xin[(n−1)・Ts]
=α・cos(Δθ+Σθn−1)+α・cos(Δθ+Σθn−2)
=α・cos(2・Δθ+Σθn−2)+α・cos(Δθ+Σθn−2)
=2・α・cos(0.5・Δθ)・cos(1.5・Δθ+Σθn−2)
(6)
X3[n・Ts]
=X3’[n・Ts]+X3’[(n−1)・Ts]
=2・α・cos(0.5・Δθ)・cos(1.5・Δθ+Σθn−2)
+2・α・cos(0.5・Δθ)・cos(0.5・Δθ+Σθn−2)
=2・α・cos(0.5・Δθ)
・[cos(1.5・Δθ+Σθn−2)+cos(0.5・Δθ+Σθn−2)]
=4・α・cos(0.5・Δθ)・cos(0.5・Δθ)
・cos(Δθ+Σθn−2)
(7)
即ち、位相周波数演算部4の除算演算回路41は、トランスバーサルフィルタ10,20からディジタル信号X1[n・Ts],X2[n・Ts]を受けると、下記の式(8)に示すように、そのディジタル信号X2[n・Ts]をディジタル信号X1[n・Ts]で除算し、その除算演算結果である除算演算信号X2[n・Ts]/X1[n・Ts]を乗算演算回路43に出力する。
X2[n・Ts]/X1[n・Ts]
=[−4・α・sin(0.5・Δθ)・cos(0.5・Δθ)
・sin(Δθ+Σθn−2)]
/[−4・α・sin(0.5・Δθ)・sin(0.5・Δθ)
・cos(Δθ+Σθn−2)]
=cot(0.5・Δθ)・tan(Δθ+Σθn−2)
(8)
X2[n・Ts]/X3[n・Ts]
=[−4・α・sin(0.5・Δθ)・cos(0.5・Δθ)
・sin(Δθ+Σθn−2)]
/[4・α・cos(0.5・Δθ)・cos(0.5・Δθ)
・cos(Δθ+Σθn−2)]
=−tan(0.5・Δθ)・tan(Δθ+Σθn−2)
(9)
Y[n・Ts]
=(X2[n・Ts]/X1[n・Ts])・(X2[n・Ts]/X3[n・Ts])
=−tan2(Δθ+Σθn−2)
(10)
N[n・Ts]=tan(Δθ+Σθn−2) (11)
ここでのn乗根演算におけるnは0.5であるため、N[n・Ts]は[|Y[n・Ts]|]0.5となる。
即ち、除算演算信号X2[n・Ts]/X3[n・Ts]の符号が正であれば、ディジタル信号Xinの位相θX[n・Ts]の符号も正、除算演算信号X2[n・Ts]/X3[n・Ts]の符号が負であれば、ディジタル信号Xinの位相θX[n・Ts]の符号も負とする。
θX[n・Ts]=tan−1(|N[n・Ts]|)
=tan−1(|tan(Δθ+Σθn−2)|)
(12)
フィルタ回路1におけるトランスバーサルフィルタ10,20,30の構成が図1の構成である場合、除算演算回路41から出力された除算演算信号X2[n・Ts]/X1[n・Ts]の符号と、除算演算回路42から出力された除算演算信号X2[n・Ts]/X3[n・Ts]の符号は同じである。
fX[n・Ts]
={θX[n・Ts]−θX[(n−1)・Ts]}・fs/(2π)
(13)
また、トランスバーサルフィルタ10,20,30が使用している遅延回路の段数が2であるため、検出に伴う遅延時間は2サンプリング時間と短く、短パルスの入力信号も検出することができる。
この場合、n乗根演算回路44から出力されるn乗根演算信号N[n・Ts]=[|Y[n・Ts]|]0.5は、下記の式(14)で与えられる。
N[n・Ts]=[|Y[n・Ts]|]0.5
=cot(Δθ+Σθn−2) (14)
ここで、cot−1(X)=−tan−1(X)+π/2の公式より、式(14)で得られた値を逆正接演算し、その逆正接演算結果の符号を反転して、π/2を加算すれば、ディジタル信号Xinの位相θX[n・Ts]は、式(12)で得られる値と同一になる。
ただし、これは一例に過ぎず、トランスバーサルフィルタ10,20,30において、使用する1次トランスバーサルフィルタの種類は任意の組み合わせでよい。
例えば、減算型1次トランスバーサルフィルタ11,12,21については図2(b)に示す第2の減算型1次トランスバーサルフィルタ−Dを使用し、加算型1次トランスバーサルフィルタ22,31,32については図2(d)に示す第2の加算型1次トランスバーサルフィルタ−Iを使用することもでき、同様の効果を奏することができる。
なお、使用する1次トランスバーサルフィルタの組み合わせによっては、位相演算回路45における符号変換の結果が反転する。
上記実施の形態1では、位相周波数演算部4において、除算演算回路41,42が除算演算を実施してから乗算演算回路43が乗算演算を行うものを示したが、位相周波数演算部4において、乗算演算を実施してから除算演算を行うようにしてもよい。
図3はこの発明の実施の形態2による位相周波数検出装置を示す構成図であり、図3において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
乗算演算回路71はトランスバーサルフィルタ10から出力されたディジタル信号X1[n・Ts]と、トランスバーサルフィルタ30から出力されたディジタル信号X3[n・Ts]との乗算演算を実施し、その乗算演算結果X1[n・Ts]・X3[n・Ts]を第1の乗算演算信号として出力する第1の乗算演算回路である。
除算演算回路73は乗算演算回路72の自乗演算結果X2[n・Ts]・X2[n・Ts]を乗算演算回路71の乗算演算結果X1[n・Ts]・X3[n・Ts]で除算し、その除算演算結果(X2[n・Ts]・X2[n・Ts])/(X1[n・Ts]・X3[n・Ts])を除算演算信号としてn乗根演算回路44に出力する回路である。
上記実施の形態1では、フィルタ回路1が、3つのトランスバーサルフィルタ10,20,30が並列に接続されている構成について示したが、2つのトランスバーサルフィルタ10,30が並列に接続されている構成であってもよい。
図4はこの発明の実施の形態3による位相周波数検出装置を示す構成図であり、図4において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
この実施の形態3では、トランスバーサルフィルタ10が第1のトランスバーサルフィルタを構成し、トランスバーサルフィルタ30が第2のトランスバーサルフィルタを構成する。
n乗根演算回路82は除算演算回路81から出力された除算演算信号X1/X3の絶対値のn乗根演算を実施して、そのn乗根演算結果であるn乗根演算信号Nを周波数演算回路83に出力する冪根演算回路である。
位相演算回路84は周波数演算回路83により演算された周波数fXから、入力されたディジタル信号Xinの位相θXを演算する回路である。
フィルタ回路1のトランスバーサルフィルタ10,30には、上記実施の形態1と同様に、離散時間n・Tsでディジタル信号Xin[n・Ts]が入力されるものとする。
即ち、トランスバーサルフィルタ10を構成している減算型1次トランスバーサルフィルタ11は、ディジタル信号Xin[n・Ts]が入力されると、上記の式(2)に示すようなディジタル信号X1’[n・Ts]を減算型1次トランスバーサルフィルタ12に出力する。
トランスバーサルフィルタ10を構成している減算型1次トランスバーサルフィルタ12は、減算型1次トランスバーサルフィルタ11からディジタル信号X1’[n・Ts]を受けると、上記の式(3)に示すようなディジタル信号X1[n・Ts]を位相周波数演算部4に出力する。
即ち、トランスバーサルフィルタ30を構成している加算型1次トランスバーサルフィルタ31は、ディジタル信号Xin[n・Ts]が入力されると、上記の式(6)に示すようなディジタル信号X3’[n・Ts]を加算型1次トランスバーサルフィルタ32に出力する。
トランスバーサルフィルタ30を構成している加算型1次トランスバーサルフィルタ32は、加算型1次トランスバーサルフィルタ31からディジタル信号X3’[n・Ts]を受けると、上記の式(7)に示すようなディジタル信号X3[n・Ts]を位相周波数演算部4に出力する。
即ち、位相周波数演算部4の除算演算回路81は、トランスバーサルフィルタ10,30からディジタル信号X1[n・Ts],X3[n・Ts]を受けると、下記の式(15)に示すように、そのディジタル信号X1[n・Ts]をディジタル信号X3[n・Ts]で除算し、その除算演算結果である除算演算信号X1[n・Ts]/X3[n・Ts]をn乗根演算回路82に出力する。
X1[n・Ts]/X3[n・Ts]
=[−4・α・sin(0.5・Δθ)・sin(0.5・Δθ)
・cos(Δθ+Σθn−2)]
/[4・α・cos(0.5・Δθ)・cos(0.5・Δθ)
・cos(Δθ+Σθn−2)]
=−tan2(0.5・Δθ)
(15)
N[n・Ts]=tan(0.5・Δθ) (16)
ここでのn乗根演算におけるnは0.5であるため、N[n・Ts]は[|−tan2(0.5・Δθ)|]0.5となる。
tan−1(|N[n・Ts]|)
=tan−1(|tan(0.5・Δθ)|)
=0.5・Δθ (17)
そして、周波数演算回路83は、n乗根演算信号N[n・Ts]の逆正接演算結果0.5・Δθを用いて、下記の式(18)に示すように、ディジタル信号Xin[n・Ts]の周波数fX[n・Ts]を演算する。
fX[n・Ts]
=(0.5・Δθ)・2・fs/(2π)
=Δθ・fs/(2π) (18)
なお、式(18)より、1サンプリング時間における位相の変化量Δθは、周波数fX[n・Ts]と同様に常に正の値となる。このため、上記実施の形態1で述べたような位相の符号変換は不要である。
θX[n・Ts]=Σ[fX[n・Ts]・(2π)/fs] (19)
また、トランスバーサルフィルタ10,30が使用している遅延回路の段数が2であるため、検出に伴う遅延時間は2サンプリング時間と短く、短パルスの入力信号も検出することができる。
ただし、この場合は、n乗根演算信号N[n・Ts]の逆正接演算結果に対してπ/2を加算する必要があり、π/2を加算することで、式(17)で得られる値と同一になる。
ただし、これは一例に過ぎず、トランスバーサルフィルタ10,30において、使用する1次トランスバーサルフィルタの種類は任意の組み合わせでよい。
例えば、減算型1次トランスバーサルフィルタ11,12については図2(b)に示す第2の減算型1次トランスバーサルフィルタ−Dを使用し、加算型1次トランスバーサルフィルタ31,32については図2(d)に示す第2の加算型1次トランスバーサルフィルタ−Iを使用することもでき、同様の効果を奏することができる。
図5はこの発明の実施の形態4による位相周波数検出装置のフィルタ回路1を示す構成図であり、図5において、図1と同一符号は同一または相当部分を示している。
上記実施の形態1では、トランスバーサルフィルタ20が、図2(a)に示す第1の減算型1次トランスバーサルフィルタDである減算型1次トランスバーサルフィルタ21と、図2(c)に示す第1の加算型1次トランスバーサルフィルタIである加算型1次トランスバーサルフィルタ22とが直列に接続されているものを示したが、図5に示すように、トランスバーサルフィルタ20が、トランスバーサルフィルタ10の減算型1次トランスバーサルフィルタ11から出力されたディジタル信号が入力される加算型1次トランスバーサルフィルタ22から構成されているようにしてもよい。この加算型1次トランスバーサルフィルタ22は、図2(c)に示す第1の加算型1次トランスバーサルフィルタIである。
また、トランスバーサルフィルタ20において、減算型1次トランスバーサルフィルタ21が不要になるため、上記実施の形態1よりも、回路規模を小さくできる。
図6はこの発明の実施の形態5による位相周波数検出装置のフィルタ回路1を示す構成図であり、図6において、図1と同一符号は同一または相当部分を示している。
上記実施の形態1では、トランスバーサルフィルタ20が、図2(a)に示す第1の減算型1次トランスバーサルフィルタDである減算型1次トランスバーサルフィルタ21と、図2(c)に示す第1の加算型1次トランスバーサルフィルタIである加算型1次トランスバーサルフィルタ22とが直列に接続されているものを示したが、図6に示すように、トランスバーサルフィルタ20が、トランスバーサルフィルタ30の加算型1次トランスバーサルフィルタ31から出力されたディジタル信号が入力される減算型1次トランスバーサルフィルタ21から構成されているようにしてもよい。この減算型1次トランスバーサルフィルタ21は、図2(a)に示す第1の減算型1次トランスバーサルフィルタDである。
このトランスバーサルフィルタを構成している加算型1次トランスバーサルフィルタ31と減算型1次トランスバーサルフィルタ21の接続順序が、図1のトランスバーサルフィルタ20における減算型1次トランスバーサルフィルタ21と加算型1次トランスバーサルフィルタ22の接続順序と逆になっているが、接続順序が逆でも最終的に出力されるディジタル信号は同じである。
このため、減算型1次トランスバーサルフィルタ21のみで構成されている図6のトランスバーサルフィルタ20から出力されるディジタル信号X2[n・Ts]は、図1のトランスバーサルフィルタ20から出力されるディジタル信号X2[n・Ts]と同じになる。
また、トランスバーサルフィルタ20において、加算型1次トランスバーサルフィルタ22が不要になるため、上記実施の形態1よりも、回路規模を小さくできる。
図7はこの発明の実施の形態6による位相周波数検出装置のフィルタ回路1を示す構成図であり、図7において、図1と同一符号は同一または相当部分を示している。
上記実施の形態1では、トランスバーサルフィルタ20における入力側の1次トランスバーサルフィルタが減算型1次トランスバーサルフィルタ21で、出力側の1次トランスバーサルフィルタが加算型1次トランスバーサルフィルタ22であり、また、トランスバーサルフィルタ30が、図2(c)に示す第1の加算型1次トランスバーサルフィルタIである加算型1次トランスバーサルフィルタ31,32が直列に接続されているものを示している。
また、トランスバーサルフィルタ30が、トランスバーサルフィルタ20の加算型1次トランスバーサルフィルタ22から出力されたディジタル信号が入力される加算型1次トランスバーサルフィルタ32から構成されているようにしている。この加算型1次トランスバーサルフィルタ32は、図2(c)に示す第1の加算型1次トランスバーサルフィルタIである。
また、トランスバーサルフィルタ20の加算型1次トランスバーサルフィルタ22から出力されるディジタル信号X2’[n・Ts]は、図1のトランスバーサルフィルタ30の加算型1次トランスバーサルフィルタ31から出力されるディジタル信号X3’[n・Ts]と同じになるので、トランスバーサルフィルタ30の加算型1次トランスバーサルフィルタ32から出力されるディジタル信号X3[n・Ts]は、上記実施の形態1と同じである。
また、トランスバーサルフィルタ30において、加算型1次トランスバーサルフィルタ31が不要になるため、上記実施の形態1よりも、回路規模を小さくできる。
上記実施の形態1では、トランスバーサルフィルタ10が、図2(a)に示す第1の減算型1次トランスバーサルフィルタDである減算型1次トランスバーサルフィルタ11,12が直列に接続されているものを示したが、この実施の形態7では、トランスバーサルフィルタ10が、図1のトランスバーサルフィルタ10と別の回路で構成されているものについて説明する。
図8において、分配回路91は入力されたディジタル信号Xinを2つに分配する回路である。
1サンプリング時間遅延回路92は分配回路91により分配された一方のディジタル信号を1サンプリング時間Tsだけ遅延する第1の遅延回路である。
1サンプリング時間遅延回路93は1サンプリング時間遅延回路92により遅延されたディジタル信号を1サンプリング時間Tsだけ遅延する第2の遅延回路である。
係数乗算回路94は1サンプリング時間遅延回路92により遅延されたディジタル信号に対して、−2の係数を乗算する回路である。
加算演算回路95は1サンプリング時間遅延回路93により遅延されたディジタル信号と、係数乗算回路94により係数が乗算されたディジタル信号と、分配回路91により分配された他方のディジタル信号との加算演算を実施する回路である。
加算演算回路95は、1サンプリング時間遅延回路92,93によって2サンプリング時間Tsだけ遅延されたディジタル信号と、1サンプリング時間遅延回路92によって1サンプリング時間Tsだけ遅延されのち、係数乗算回路94によって−2の係数が乗算されたディジタル信号と、分配回路91により分配されたディジタル信号とを加算するものであるため、図8のトランスバーサルフィルタ10の伝達特性DF1は、下記の式(20)のようになる。
DF1=Z−2−2・Z−1+1 (20)
式(20)において、Z−1はexp(−jω・Ts)の複素数であり、1サンプリング時間の遅延を表している。またZ−2は2サンプリング時間の遅延を表している。
DF1=(1−Z−1)・(1−Z−1)
=Z−2−2・Z−1+1 (21)
上記実施の形態1では、トランスバーサルフィルタ20が、図2(a)に示す第1の減算型1次トランスバーサルフィルタDである減算型1次トランスバーサルフィルタ21と、図2(c)に示す第1の加算型1次トランスバーサルフィルタIである加算型1次トランスバーサルフィルタ22とが直列に接続されているものを示したが、この実施の形態8では、トランスバーサルフィルタ20が、図1のトランスバーサルフィルタ20と別の回路で構成されているものについて説明する。
図9において、分配回路101は入力されたディジタル信号Xinを2つに分配する回路である。
1サンプリング時間遅延回路102は分配回路101により分配された一方のディジタル信号を1サンプリング時間Tsだけ遅延する第1の遅延回路である。
1サンプリング時間遅延回路103は1サンプリング時間遅延回路102により遅延されたディジタル信号を1サンプリング時間Tsだけ遅延する第2の遅延回路である。
係数乗算回路104は1サンプリング時間遅延回路103により遅延されたディジタル信号に対して、−1の係数を乗算する回路である。
加算演算回路105は係数乗算回路104により係数が乗算されたディジタル信号と、分配回路101により分配された他方のディジタル信号との加算演算を実施する回路である。
加算演算回路105は、1サンプリング時間遅延回路102,103によって2サンプリング時間Tsだけ遅延されたのち、係数乗算回路104によって−1の係数が乗算されたディジタル信号と、分配回路101によって分配されたディジタル信号とを加算するものであるため、図9のトランスバーサルフィルタ10の伝達特性DF2は、下記の式(22)のようになる。
DF2=1−Z−2 (22)
DF2=(1−Z−1)・(1+Z−1)
=1−Z−2 (23)
上記実施の形態1では、トランスバーサルフィルタ30が、図2(c)に示す第1の加算型1次トランスバーサルフィルタIである加算型1次トランスバーサルフィルタ31,32が直列に接続されているものを示したが、この実施の形態9では、トランスバーサルフィルタ30が、図1のトランスバーサルフィルタ30と別の回路で構成されているものについて説明する。
図10において、分配回路111は入力されたディジタル信号Xinを2つに分配する回路である。
1サンプリング時間遅延回路112は分配回路111により分配された一方のディジタル信号を1サンプリング時間Tsだけ遅延する第1の遅延回路である。
1サンプリング時間遅延回路113は1サンプリング時間遅延回路112により遅延されたディジタル信号を1サンプリング時間Tsだけ遅延する第2の遅延回路である。
係数乗算回路114は1サンプリング時間遅延回路112により遅延されたディジタル信号に対して、2の係数を乗算する回路である。
加算演算回路115は1サンプリング時間遅延回路113により遅延されたディジタル信号と、係数乗算回路114により係数が乗算されたディジタル信号と、分配回路111により分配された他方のディジタル信号との加算演算を実施する回路である。
加算演算回路115は、1サンプリング時間遅延回路112,113によって2サンプリング時間Tsだけ遅延されたディジタル信号と、1サンプリング時間遅延回路112によって1サンプリング時間Tsだけ遅延されのち、係数乗算回路114によって2の係数が乗算されたディジタル信号と、分配回路111により分配されたディジタル信号とを加算するものであるため、図10のトランスバーサルフィルタ30の伝達特性DF3は、下記の式(24)のようになる。
DF3=Z−2+2・Z−1+1 (24)
DF3=(Z−1+1)・(Z−1+1)
=Z−2+2・Z−1+1 (25)
上記実施の形態1では、フィルタ回路1がトランスバーサルフィルタ10,20,30から構成されているものを示したが、入力されたディジタル信号Xinに重畳されているノイズを除去するディジタルフィルタがトランスバーサルフィルタ10,20,30に実装されているようにしてもよい。
図11はこの発明の実施の形態10による位相周波数検出装置のフィルタ回路1を示す構成図であり、図11において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
ディジタルフィルタ13は減算型1次トランスバーサルフィルタ12から出力されたディジタル信号に重畳されているノイズを除去するフィルタである。
ディジタルフィルタ23は加算型1次トランスバーサルフィルタ22から出力されたディジタル信号に重畳されているノイズを除去するフィルタである。
ディジタルフィルタ33は加算型1次トランスバーサルフィルタ32から出力されたディジタル信号に重畳されているノイズを除去するフィルタである。
ただし、図1の位相周波数演算部4が、ディジタル信号Xin[n・Ts]の位相θX[n・Ts]と周波数fX[n・Ts]を検出できるようにするには、ディジタルフィルタ13,23,33の伝達特性DFが全て同じである必要がある。
また、図13に示すように、フィルタ回路1の前段にディジタルフィルタ13が接続されているものであってもよく、ディジタル信号に重畳されているノイズを除去することができる。
図14はこの発明の実施の形態11による位相周波数検出装置を示す構成図であり、図14において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
位相周波数演算部121は図1の位相周波数演算部4と同じ構成の演算部であり、トランスバーサルフィルタ10,20,30から出力されたディジタル信号X1,X2,X3を用いる位相演算及び周波数演算を実施して、入力されたディジタル信号Xinの位相θX及び周波数fXを演算する。
位相周波数演算部122は図4の位相周波数演算部4と同じ構成の演算部であり、トランスバーサルフィルタ10,30から出力されたディジタル信号X1,X3を用いる位相演算及び周波数演算を実施して、入力されたディジタル信号Xinの位相θX及び周波数fXを演算する。
図1の位相周波数演算部4と図4の位相周波数演算部4とは、上記実施の形態1,3で示しているように、位相演算及び周波数演算の処理内容が異なっている。
統計演算部123は位相周波数演算部121により演算された位相θXと位相周波数演算部122により演算された位相θXとの統計演算を実施するとともに、位相周波数演算部121により演算された周波数fXと位相周波数演算部122により演算された周波数fXとの統計演算を実施する。
位相周波数演算部121は、図1の位相周波数演算部4と同様に、ディジタル信号Xin[n・Ts]の位相θX[n・Ts]及び周波数fX[n・Ts]を演算する。
位相周波数演算部122は、図4の位相周波数演算部4と同様に、ディジタル信号Xin[n・Ts]の位相θX[n・Ts]及び周波数fX[n・Ts]を演算する。
しかし、位相周波数演算部121,122におけるディジタル演算のビット数は有限の値であるため、量子化誤差が発生する。
ここで、位相周波数演算部121,122により演算された2つの位相θX[n・Ts]の統計演算としては、2つの位相θX[n・Ts]の平均値を求める演算や重み付け加算を求める演算などが考えられる。
また、位相周波数演算部121,122により演算された2つの周波数fX[n・Ts]の統計演算としては、2つの周波数fX[n・Ts]の平均値を求める演算や重み付け加算を求める演算などが考えられる。
これにより、位相周波数演算部121,122のディジタル演算で発生する量子化誤差の影響を軽減して、高精度な位相θX[n・Ts]及び周波数fX[n・Ts]得ることができる。
例えば、図15に示すように、ディジタルフィルタ13,23,33が実装されていないトランスバーサルフィルタ10,20,30で構成されているフィルタ回路1の出力信号からディジタル信号Xin[n・Ts]の位相θX[n・Ts]及び周波数fX[n・Ts]を演算する位相周波数演算部121と、ディジタルフィルタ13,23,33が実装されているトランスバーサルフィルタ10,20,30で構成されているフィルタ回路1の出力信号からディジタル信号Xin[n・Ts]の位相θX[n・Ts]及び周波数fX[n・Ts]を演算する位相周波数演算部121とを設け、統計演算部123が、2つの位相周波数演算部121により演算された位相θX[n・Ts]の統計演算を実施するとともに、2つの位相周波数演算部121により演算された周波数fX[n・Ts]の統計演算を実施するようにしてもよい。
この場合も、2つの位相周波数演算部121のディジタル演算で発生する量子化誤差の影響を軽減して、高精度な位相θX[n・Ts]及び周波数fX[n・Ts]を得ることができる。
Claims (5)
- 入力されたディジタル信号の振幅及び位相を変化させ、振幅及び位相変化後のディジタル信号として、互いに異なるディジタル信号を出力する、第1のトランスバーサルフィルタと第2のトランスバーサルフィルタと第3のトランスバーサルフィルタが並列に接続されているフィルタ回路と、
前記第1のトランスバーサルフィルタから前記第3のトランスバーサルフィルタから出力されたディジタル信号を用いる位相演算及び周波数演算を実施して、前記入力されたディジタル信号の位相及び周波数を演算する位相周波数演算部と
を備え、
前記第1のトランスバーサルフィルタは、減算型1次トランスバーサルフィルタが2つ直列に接続されて構成され、
前記第2のトランスバーサルフィルタは、減算型1次トランスバーサルフィルタと加算型1次トランスバーサルフィルタが直列に接続されて構成され、
前記第3のトランスバーサルフィルタは、加算型1次トランスバーサルフィルタが2つ直列に接続されて構成されており、
前記減算型1次トランスバーサルフィルタは、入力されたディジタル信号を分配する第1の分配回路と、前記第1の分配回路により分配された一方のディジタル信号を1サンプリング時間だけ遅延する第1の遅延回路と、前記第1の遅延回路により遅延されたディジタル信号と前記第1の分配回路により分配された他方のディジタル信号との間で減算演算を実施する減算演算回路とから構成され、
前記加算型1次トランスバーサルフィルタは、入力されたディジタル信号を分配する第2の分配回路と、前記第2の分配回路により分配された一方のディジタル信号を1サンプリング時間だけ遅延する第2の遅延回路と、前記第2の遅延回路により遅延されたディジタル信号と前記第2の分配回路により分配された他方のディジタル信号との加算演算を実施する加算演算回路とから構成されていることを特徴とする位相周波数検出装置。 - 入力されたディジタル信号の振幅及び位相を変化させ、振幅及び位相変化後のディジタル信号として、互いに異なるディジタル信号を出力する、第1のトランスバーサルフィルタと第2のトランスバーサルフィルタが並列に接続されているフィルタ回路と、
前記第1のトランスバーサルフィルタ及び前記第2のトランスバーサルフィルタから出力されたディジタル信号を用いる位相演算及び周波数演算を実施して、前記入力されたディジタル信号の位相及び周波数を演算する位相周波数演算部と
を備え、
前記第1のトランスバーサルフィルタは、減算型1次トランスバーサルフィルタが2つ直列に接続されて構成され、
前記第2のトランスバーサルフィルタは、加算型1次トランスバーサルフィルタが2つ直列に接続されて構成されており、
前記減算型1次トランスバーサルフィルタは、入力されたディジタル信号を分配する第1の分配回路と、前記第1の分配回路により分配された一方のディジタル信号を1サンプリング時間だけ遅延する第1の遅延回路と、前記第1の遅延回路により遅延されたディジタル信号と前記第1の分配回路により分配された他方のディジタル信号との間で減算演算を実施する減算演算回路とから構成され、
前記加算型1次トランスバーサルフィルタは、入力されたディジタル信号を分配する第2の分配回路と、前記第2の分配回路により分配された一方のディジタル信号を1サンプリング時間だけ遅延する第2の遅延回路と、前記第2の遅延回路により遅延されたディジタル信号と前記第2の分配回路により分配された他方のディジタル信号との加算演算を実施する加算演算回路とから構成されていることを特徴とする位相周波数検出装置。 - 入力されたディジタル信号の振幅及び位相を変化させ、振幅及び位相変化後のディジタル信号として、互いに異なるディジタル信号を出力する、第1のトランスバーサルフィルタと第2のトランスバーサルフィルタと第3のトランスバーサルフィルタが並列に接続されているフィルタ回路と、
前記第1のトランスバーサルフィルタから前記第3のトランスバーサルフィルタから出力されたディジタル信号を用いる位相演算及び周波数演算を実施して、前記入力されたディジタル信号の位相及び周波数を演算する位相周波数演算部と
を備え、
前記第1のトランスバーサルフィルタは、減算型1次トランスバーサルフィルタが2つ直列に接続されて構成され、
前記第2のトランスバーサルフィルタは、前記第1のトランスバーサルフィルタを構成している2つの減算型1次トランスバーサルフィルタのうち、前段の減算型1次トランスバーサルフィルタから出力されたディジタル信号が入力される加算型1次トランスバーサルフィルタから構成され、
前記第3のトランスバーサルフィルタは、加算型1次トランスバーサルフィルタが2つ直列に接続されて構成されており、
前記減算型1次トランスバーサルフィルタは、入力されたディジタル信号を分配する第1の分配回路と、前記第1の分配回路により分配された一方のディジタル信号を1サンプリング時間だけ遅延する第1の遅延回路と、前記第1の遅延回路により遅延されたディジタル信号と前記第1の分配回路により分配された他方のディジタル信号との間で減算演算を実施する減算演算回路とから構成され、
前記加算型1次トランスバーサルフィルタは、入力されたディジタル信号を分配する第2の分配回路と、前記第2の分配回路により分配された一方のディジタル信号を1サンプリング時間だけ遅延する第2の遅延回路と、前記第2の遅延回路により遅延されたディジタル信号と前記第2の分配回路により分配された他方のディジタル信号との加算演算を実施する加算演算回路とから構成されていることを特徴とする位相周波数検出装置。 - 入力されたディジタル信号の振幅及び位相を変化させ、振幅及び位相変化後のディジタル信号として、互いに異なるディジタル信号を出力する、第1のトランスバーサルフィルタと第2のトランスバーサルフィルタと第3のトランスバーサルフィルタが並列に接続されているフィルタ回路と、
前記第1のトランスバーサルフィルタから前記第3のトランスバーサルフィルタから出力されたディジタル信号を用いる位相演算及び周波数演算を実施して、前記入力されたディジタル信号の位相及び周波数を演算する位相周波数演算部と
を備え、
前記第1のトランスバーサルフィルタは、減算型1次トランスバーサルフィルタが2つ直列に接続されて構成され、
前記第3のトランスバーサルフィルタは、加算型1次トランスバーサルフィルタが2つ直列に接続されて構成され、
前記第2のトランスバーサルフィルタは、前記第3のトランスバーサルフィルタを構成している2つの加算型1次トランスバーサルフィルタのうち、前段の加算型1次トランスバーサルフィルタから出力されたディジタル信号が入力される減算型1次トランスバーサルフィルタから構成されており、
前記減算型1次トランスバーサルフィルタは、入力されたディジタル信号を分配する第1の分配回路と、前記第1の分配回路により分配された一方のディジタル信号を1サンプリング時間だけ遅延する第1の遅延回路と、前記第1の遅延回路により遅延されたディジタル信号と前記第1の分配回路により分配された他方のディジタル信号との間で減算演算を実施する減算演算回路とから構成され、
前記加算型1次トランスバーサルフィルタは、入力されたディジタル信号を分配する第2の分配回路と、前記第2の分配回路により分配された一方のディジタル信号を1サンプリング時間だけ遅延する第2の遅延回路と、前記第2の遅延回路により遅延されたディジタル信号と前記第2の分配回路により分配された他方のディジタル信号との加算演算を実施する加算演算回路とから構成されていることを特徴とする位相周波数検出装置。 - 入力されたディジタル信号の振幅及び位相を変化させ、振幅及び位相変化後のディジタル信号として、互いに異なるディジタル信号を出力する、第1のトランスバーサルフィルタと第2のトランスバーサルフィルタと第3のトランスバーサルフィルタが並列に接続されているフィルタ回路と、
前記第1のトランスバーサルフィルタから前記第3のトランスバーサルフィルタから出力されたディジタル信号を用いる位相演算及び周波数演算を実施して、前記入力されたディジタル信号の位相及び周波数を演算する位相周波数演算部と
を備え、
前記第1のトランスバーサルフィルタは、減算型1次トランスバーサルフィルタが2つ直列に接続されて構成され、
前記第2のトランスバーサルフィルタは、入力側の加算型1次トランスバーサルフィルタと出力側の減算型1次トランスバーサルフィルタが直列に接続されて構成され、
前記第3のトランスバーサルフィルタは、前記第2のトランスバーサルフィルタを構成している加算型1次トランスバーサルフィルタから出力されたディジタル信号が入力される加算型1次トランスバーサルフィルタから構成されており、
前記減算型1次トランスバーサルフィルタは、入力されたディジタル信号を分配する第1の分配回路と、前記第1の分配回路により分配された一方のディジタル信号を1サンプリング時間だけ遅延する第1の遅延回路と、前記第1の遅延回路により遅延されたディジタル信号と前記第1の分配回路により分配された他方のディジタル信号との間で減算演算を実施する減算演算回路とから構成され、
前記加算型1次トランスバーサルフィルタは、入力されたディジタル信号を分配する第2の分配回路と、前記第2の分配回路により分配された一方のディジタル信号を1サンプリング時間だけ遅延する第2の遅延回路と、前記第2の遅延回路により遅延されたディジタル信号と前記第2の分配回路により分配された他方のディジタル信号との加算演算を実施する加算演算回路とから構成されていることを特徴とする位相周波数検出装置。
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