JP6410670B2 - 通行難易度推定装置、方法およびプログラム - Google Patents

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Description

この発明は、人が歩行または車椅子などの移動機器により屋内外を通行する際の難しさを推定する通行難易度推定装置、方法およびプログラムに関する。
近年、GPS(Global Positioning System)技術の進歩や、スマートフォンなどの携帯端末の普及により、多くのナビゲーションサービスが提供されるようになっている。そのうちの1つでは、ルートの通りやすさに関する情報を提供している。例えば、国土交通省のバリアフリー経路探索では、ルートにおける段差の有無、坂の傾斜等の情報を提供している。この段差の有無、坂の傾斜等の情報は、サービス提供事業者が収集している場合が多い。しかし、現地に赴いて情報収集することは事業者にとって大きな負担となるため、多くのエリアで情報収集が不十分であるのが現状である。
この状況に鑑み、最近では、加速度センサ等により得られるセンサデータを用いて、車椅子通過時の路面状況や移動経路を自動推定する試みがなされている(例えば非特許文献1または非特許文献2を参照)。
また、車椅子や歩行者が移動する際に加速度センサ等の慣性センサにより計測されたデータを取得および解析し、段差や傾斜、移動の軌跡等の情報を地図上にマッピングする試みもなされている(例えば非特許文献3または非特許文献4を参照)。
これらの試みはいずれも、車椅子利用者、またはベビーカーやスーツケース等を使用する利用者が屋内外を移動したときの動きを慣性センサにより計測したデータを収集し、SVM(サポートベクタマシン)や回帰によって実現する推定器により上記計測データを分析することにより、段差の有無や坂の傾斜等の路面情報を収集するものとなっている。したがって、これらの技術を使用することで、事業者は通行経路上の各所の状況を低コストで把握することが可能となる。
岩澤有祐、矢入郁子、"車いす走行ライフログの時空間解析による路面状況推定システム"、2013年度人工知能学会全国大会、JSAI2013, 1D3-5 (2013) 村尾真、西野隆典、成瀬央、"3軸加速度センサを用いた車いすの移動経路推定法"、電子情報通信学会 技術研究報告、WIT2012-40, pp.41-46 (2012) "「ダイバシティ・ナビゲーション」の実現に向けた研究開発を推進"、NTT持株会社ニュースリリース、2015年1月15日、インターネット<URL: http://www.ntt.co.jp/news2015/1501/150115a.html > "ソーシャル情報で進化するナビゲーション"、NTT R&Dフォーラム2015資料、2015年2月18日、インターネット<URL: https://labevent.ecl.ntt.co.jp/forum2015/elements/pdf_jpn/01/C-9_j.pdf >
ところが、非特許文献1−4に記載された技術は、SVM(サポートベクタマシン)や回帰によって実現する推定器を用いるため、事前に正解ラベル付きのセンサデータを大量に準備しなくてはならない。例えば、SVMを用いて段差や傾斜の有無を推定する推定器を構築する場合には、「段差」や「傾斜」といった正解ラベルが付与された機械学習用の計測データを大量に、例えば少なくとも数百サンプル以上用意する必要がある。
しかし、「段差」や「傾斜」等の障害について事前に大量の機械学習用の計測データを取得しておくことは現実的にはきわめて困難であるため、未知の現象の推定精度が低くなる傾向がある。例えば、「段差」1つをとっても、大きい単発的な段差もあれば小さく連続する段差もある。このため、ありとあらゆる種類の段差を通過する際の計測データを収集して機械学習を行うことは現実的ではない。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、事前に大量の機械学習用データを収集することなく通行難易度を高精度に推定できるようにした通行難易度推定装置、方法およびプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の第1の態様は、複数の利用者の各々に対応して設けられ、当該利用者または当該利用者が使用する移動機器の移動中に、当該利用者または移動機器の動きおよび位置を計測して、3軸加速度データ、3軸角速度データ、および位置を表す情報を含む計測データを送信する複数のデータ計測機器との間で通信が可能な通行難易度推定装置にあって、上記複数の利用者の移動中に上記複数のデータ計測機器から送信される計測データをそれぞれ受信する手段と、上記受信された複数の計測データを、当該計測データに含まれる位置を表す情報に基づいて所定の地理的領域ごとに集約する手段と、上記集約された計測データごとに、当該計測データに含まれる上記3軸加速度データおよび3軸角速度データそれぞれの各軸のばらつきを計算する手段と、上記計算された各軸のばらつきを正規化し、各軸のばらつきスコアを求める手段と上記各軸のばらつきスコアからその地理的領域における通行難易度を表す情報を算出する手段を備えるようにしたものである。
この発明の第の態様は、上記計測データが、移動方向を表す情報を含み、上記集約する手段が、上記地理的領域ごとに複数の計測データを移動方向ごとに集約し、上記通行難易度はその地理的領域において移動方向ごとに算出されるようにしたものである。
この発明の第1の態様によれば、以下のような作用効果が奏せられる。すなわち、一般に通行が難しい場所ほど各利用者の通行の様子に差が生じやすい。例えば、平坦な道であれば、多くの通行者は苦もなくスムーズに通行できるので動きのばらつきは発生しにくい。これに対し段差や傾斜がある場合には、利用者の動きは多岐に渡る。例えば、歩行者は段差をまたいで進む場合もあるし、足をひっかける場合もある。また、電動車椅子ユーザは段差を乗り越えて進むかもしれないし、手動車椅子ユーザは段差を左右にかわして進むかもしれない。
以上のような傾向に着目し、この発明の第1の態様では、所定の地理的領域ごとに、当該領域を通行した複数の利用者またはその移動機器の動きを表す情報をもとにそのばらつきの度合いを表すスコアが計算され、この算出されたスコアが上記地理的領域の通行難易度を表す情報として出力される。すなわち、複数の通行者の通行の様子のばらつき具合に基づいて位置ごとの通行難易度が推定される。このため、大量の機械学習用の計測データを事前に取得することなく、少ない計測データにより正確に地理的領域ごとの通行の難易度を推定することが可能となる。
またこの発明の第の態様によれば、通行時のばらつきの度合いを表すスコアを計算する際に、地理的領域ごとに集約された複数の計測データに対する個々の計測データに含まれる3軸加速度データおよび3軸角速度データそれぞれの各軸のばらつきが算出され、この算出された各軸のばらつきを正規化することにより各軸のばらつきスコアが算出される。このため、利用者の動きのばらつきの度合いを3軸加速度データおよび3軸角速度データを用いて正確に算出することができる。
この発明の第の態様によれば、上記計測データが移動方向を表す情報を含み、通行時のばらつきの度合いを表すスコアを計算する際に、地理的領域ごとに、かつ当該地理的領域内の移動方向別に利用者の動きのばらつきが計算される。このため、地理的領域ごとの通行難易度ばかりでなく、当該地理的領域内における利用者の移動方向別の通行難易度をさらに推定することができる。
すなわちこの発明によれば、事前に大量の機械学習用データを収集することなく通行難易度を高精度に推定できるようにした通行難易度推定装置、方法およびプログラムを提供することができる。
この発明の第1の実施形態に係る通行難易度推定システムの機能構成を示すブロック図。 図1に示したシステムにおいて通行難易度推定装置として設けられるサーバ装置の処理手順と処理内容を示すフローチャート。 図1に示したセンサデータ収集処理部により収集されたセンサデータの一例を示す図。 図1に示したセンサデータ収集処理部により複数の利用者から収集されたセンサデータ群の一例を示す図。 エリアメッシュの一例を示す図。 エリアメッシュ上におけるユーザの移動経路の一例を示す図。 各エリアメッシュで計測されたセンサデータの概要を示す図。 エリアメッシュごとに分割されたセンサデータの一例を示す図。 エリアメッシュごとに集約された加速度および角速度データの一例を示す図。 図1に示した分散計算部によりエリアメッシュごとに計算された加速度および角速度データの分散値(ばらつきデータ)の一例を示す図。 図1に示した正規化処理部によりエリアメッシュごとに計算された加速度および角速度データの分散値のスコアデータの一例を示す図。 図1に示した通行難易度計算部によりエリアメッシュごとに計算された通行難易度の一例を示す図。 通行難易度の表示例を示す図。 この発明の第2の実施形態において通行難易度推定装置として設けられるサーバ装置の処理手順と処理内容を示すフローチャート。 図13に示したセンサデータ収集処理により収集された移動方向付きセンサデータの一例を示す図。 図13に示したセンサデータ収集処理により複数の利用者から収集された移動方向付きセンサデータ群の一例を示す図。 エリアメッシュごとに分割された移動方向付きセンサデータの一例を示す図。 エリアメッシュごとに集約された移動方向、加速度および角速度データの一例を示す図。 エリアメッシュごとに移動方向別に集約された移動方向、加速度および角速度データの一例を示す図。 図13に示した分散計算処理によりエリアメッシュごとに移動方向別に計算された加速度および角速度データの分散値(ばらつきデータ)の一例を示す図。 図13に示した正規化処理によりエリアメッシュごとに移動方向別に計算された加速度および角速度データのスコアデータの一例を示す図。 図13に示した通行難易度計算処理によりエリアメッシュごとに計算された移動方向別の通行難易度の一例を示す図。 通行難易度の表示例を示す図。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
(構成)
図1は、この発明の第1の実施形態に係る通行難易度推定システムの機能構成を示すブロック図である。
通行難易度推定システムは、例えば自治体またはサービス事業者が通行難易度推定装置として運用するサーバ装置SVと、利用者がそれぞれ移動機器として使用する車椅子MDと、車椅子MDに固定されるデータ計測機器としてのスマートフォンTMと、地図システムMPとを備える。なお、車椅子MDおよびスマートフォンTMは、複数の利用者がそれぞれ個別に使用するため実際には複数になるが、図の簡単のためここでは図示を省略している。
スマートフォンTMは、サーバ装置SVとの間で通信ネットワークNWを介して通信可能となっている。通信ネットワークNWとしては、例えば3Gまたは4G等の携帯電話通信システムや無線LAN(Local Area Network)、或いはBluetooth(登録商標)などの小電力無線データ通信規格を採用した無線通信ネットワークが用いられる。
車椅子MDは市販の車椅子からなり、手動式であってもまた電動式であっても構わない。また移動機器としては、車椅子MDに限らず、ベビーカー、利用者の動きを補助するロボットスーツや杖、車輪付きの買い物用キャリアケースや旅行用スーツケース等を適用してもよい。
スマートフォンTMは、加速度センサおよび角速度センサを備える慣性センサと、位置センサとしてのGPS(Global Positioning System)センサを内蔵している。そして、これらのセンサにより得られた計測値を含むセンサデータを、通信ネットワークNWを介して上記サーバ装置SVへ送信する。なお、本実施形態ではスマートフォンTMを車椅子MDに固定した場合を例にとって説明するが、スマートフォンMDは利用者が把持したり、ポケットや鞄などに収容してもよい。
また、スマートフォンTMの加速度センサおよび角速度センサの各軸方向は既知であるとし、ここでは簡単のため車椅子MDの前方向をx軸の正の方向、車椅子MDの左方向をy軸の正の方向、車椅子MDの上方向をz軸の正の方向とそれぞれ定義する。なお、加速度センサおよび角速度センサの軸方向は未知であってもよく、その場合はセンサデータの変化の様子から軸方向を推定する。例えば、車椅子MDが動いている時間の大半は前方向に動いているはずなので、多くの時間帯で加速度が増減している軸を前方向の軸であると推定できる。また、一般的な加速度センサは静止状態で上向きに約9.8m/s^2(重力加速度)を検出するので、大半の時間で上向きに約9.8m/s^2の加速度が発生している軸を上方向の軸であると推定できる。前方向と上方向の軸が求まれば、左方向は一意に定まる。
地図システムMPは、地図データを記憶した汎用の地図表示システムからなり、サーバ装置SVを介してスマートフォンTMや自治体または事業者の端末との間で通信が可能になっている。そして、サーバ装置SVから通行難易度の表示指示情報を受信すると、当該指示情報に従い地図データに通行難易度の高い位置を表すマークを重畳して表示した表示データを生成し、この生成した表示データをサーバ装置SVを介して上記スマートフォンTMや自治体または事業者の端末へ送信する。なお、汎用の地図表示システムは、例えばwheelmap.org(URL: http://wheelmap.org)に詳しく記載されている。
サーバ装置SVは、制御ユニット1と、記憶ユニット2と、通信インタフェースユニット3を備える。通信インタフェースユニット3は、スマートフォンTMとの間で通信ネットワークNWを介してセンサデータを収集するための通信を行う。
記憶ユニット2は、記憶媒体としてHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等の随時書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性メモリを使用したもので、本実施形態を実施する上で必要な記憶領域として、収集データ記憶部21と、分割データ記憶部22と、集約データ記憶部23と、ばらつきデータ記憶部24と、スコアデータ記憶部25と、通行難易度データ記憶部26を備えている。
収集データ記憶部21は、上記複数のスマートフォンTMから収集したセンサデータを記憶するために用いられる。分割データ記憶部22は、上記収集したセンサデータを、メッシュ状に区分けされた複数の地理的領域(エリアメッシュ)のいずれかと対応付けて記憶するために用いられる。
ばらつきデータ記憶部23は、上記エリアメッシュごとに計算されたセンサデータのばらつきの度合いを表すデータを記憶するために用いられる。スコアデータ記憶部24は、上記ばらつきの度合いを表すデータをもとに計算されたばらつきスコアデータを記憶するために用いられる。通行難易度データ記憶部25は、上記ばらつきスコアデータをもとに計算された通行難易度データを記憶するために用いられる。
制御ユニット1は、CPU(Central Processing Unit)を備え、本実施形態を実施する上で必要な処理機能として、センサデータ収集処理部11と、センサデータ分割処理部12と、分散計算部13と、正規化処理部14と、通行難易度計算部15と、通行難易度データ出力部16を有している。これらの処理機能は、いずれもプログラムメモリに格納されたプログラムを上記CPUに実行させることにより実現される。
センサデータ収集処理部11は、複数の利用者の移動に応じてスマートフォンTMから送信されたセンサデータをそれぞれ受信し、この受信された各センサデータを収集データ記憶部21に記憶させる処理を行う。
センサデータ分割処理部12は、サービスエリアを所定の大きさにメッシュ状に区分けして複数のエリアメッシュを定義する。そして、上記収集データ記憶部21に記憶された各センサデータを、当該センサデータに含まれる位置データをもとに上記複数のエリアメッシュのいずれかと対応付け、さらに同一の利用者のセンサデータを1つの単位として集約して、分割データ記憶部22に記憶させる処理を行う。
分散計算部13は、上記分割データ記憶部22からエリアメッシュごとに同一利用者のセンサデータを読み出し、当該センサデータに含まれる加速度データおよび角速度データをそれぞれ軸ごとにマージした上で、その分散値を計算する。そして、計算された加速度データおよび角速度データの軸ごとの分散値を、ばらつきの度合いを表すデータとしてばらつきデータ記憶部23に記憶させる処理を行う。
正規化処理部14は、上記ばらつきデータ記憶部23に記憶された、加速度データおよび角速度データの軸ごとの分散値を正規化する。正規化方法としては、例えば加速度データおよび角速度データの各軸の分散値が、最小値の場合に0、最大値の場合に1となるように正規化する手法を用いる。そして、上記正規化後の分散値をばらつきスコアデータとしてスコアデータ記憶部24に記憶させる処理を行う。
通行難易度計算部15は、上記スコアデータ記憶部24に記憶されたばらつきスコアデータをもとに、エリアメッシュごとにスコアの平均値を算出し、この算出されたスコアの平均値を当該エリアメッシュの通行難易度を表すデータとして通行難易度データ記憶部25に記憶させる処理を行う。
通行難易度データ出力部16は、上記通行難易度データ記憶部25に記憶されたエリアメッシュごとの通行難易度データの中で基準値を超えるものがあるか否かを判定する。そして、基準値を超える通行難易度データが見つかった場合に、当該通行難易度データに対応するエリアメッシュの位置を含む表示指示情報を、地図システムMPへ送信する処理を行う。
(動作)
次に、以上のように構成された通行難易度推定システムの動作を説明する。図2は当該システムの主要部であるサーバ装置SVの処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
(1)センサデータ収集処理
利用者が車椅子MDに乗って例えば街の中を移動したとする。この移動中に、車椅子MDに固定されたスマートフォンTMは、一定時間ごと(例:20ミリ秒ごと)に加速度および角速度の計測を行って、内部の記憶領域にセンサデータを蓄積する。またそれと共にスマートフォンTMは、上記加速度及び角速度の計測タイミングと同じタイミングでGPSセンサにより現在位置を表す緯度・経度データを計測して蓄積する。そして、この計測された緯度・経度データを、上記加速度及び角速度の計測データと共に、一定時間ごと(例:1秒ごと)に、センサデータとしてサーバ装置SVに向け無線送信する。
一方サーバ装置SVは、待ち受け状態において、センサデータ収集処理部11の制御の下、ステップS11でスマートフォンTMからのセンサデータの到来を監視している。そして、センサデータが到来するごとに、当該センサデータをステップS12により受信して、収集データ記憶部21に記憶させる。図3は、一人の利用者から収集したセンサデータの一例を示すもので、各センサデータは計測日時と、位置を表す緯度・経度データと、加速度のx軸、y軸、z軸の各計測値と、角速度のx軸、y軸、z軸の各計測値とから構成される。
センサデータ収集処理部11は、一定量のセンサデータが収集されたことをステップS13で確認するまで、上記ステップS11〜S13によるセンサデータ収集処理を繰り返し実行する。図4は、この繰り返し処理により複数の利用者から収集したセンサデータの記憶結果の一例を示すものである。
(2)センサデータの分割処理
上記ステップS13によりセンサデータが一定量収集されたことが確認されると、サーバ装置SVはセンサデータ分割処理部12の制御の下、センサデータをその計測位置ごとに分割する処理を以下のように実行する。
すなわち、先ずステップS14において、上記収集データ記憶部21に記憶された各センサデータを、事前に定義したエリアメッシュのいずれかと対応付ける。言い換えれば、同一の位置で計測されたセンサデータを集約する。具体的には、図5に示すように1辺が緯度0.0001、経度0.0001のエリアメッシュを定義する。そして、ステップS15により、同一メッシュ内で同一の利用者の移動により連続して計測されたセンサデータを、当該センサデータに含まれる位置データをもとに1つの単位として集約する。
その結果、例えば利用者A、B、Cが図6に示すように移動したとすると、エリアメッシュごとのセンサデータの分割結果は図7に示すようになり、この場合の実際の分割済のセンサデータは図8に示すようになる。この分割済のセンサデータは分割データ記憶部22に記憶される。
(3)センサデータの分散の計算
サーバ装置SVは、次に分散計算部13の制御の下、ステップS16において、上記分割データ記憶部22に記憶された各センサデータについて、エリアメッシュごとに各利用者の通行によって生じたセンサデータをマージした上で、エリアメッシュごとにセンサデータのばらつきを算出する。
例えば、図8に示した分割済みセンサデータについて、各利用者の通行によって得られた加速度および角速度の各軸の計測値をエリアメッシュごとにマージする。図9はマージ後の加速度および角速度の各軸の値を示すものである。そして、エリアメッシュごとに上記マージ後の加速度および角速度の各軸の値の分散値を算出し、その算出結果を複数の利用者の動きのばらつきを示すデータとしてばらつきデータ記憶部23に記憶させる。図10は、上記図9に示したマージ後の加速度および角速度の各軸の値から算出したばらつきデータを示す。
なお、センサデータのばらつきを算出する際には、上記したようにセンサデータの加速度および角速度の各軸の計測値そのものを対象として算出してもよいし、センサデータの加速度および角速度の各軸の計測値をローパスフィルタなどを用いて平滑化処理したものを対象として算出してもよい。また、例えば加速度のx軸とy軸の相関値を求めることによりセンサデータの特徴量を抽出し、この抽出したセンサデータ特徴量を対象として算出してもよく、さらにはセンサデータのi番目の計測値とi+1番目の計測値との差分をすべて求め、その差分群を対象として算出するようにしてもよい。また、ばらつきの指標としては、本実施形態のように分散値でもよいし、標準偏差値などのばらつきを表現できる他の指標を用いてもよい。
(4)ばらつきのスコアデータの算出
サーバ装置SVは、続いて正規化処理部14の制御の下、ステップS17において、上記ばらつきデータ記憶部23に記憶されたばらつきセンサデータをもとに、ばらつきのスコアを計算するための処理を実行する。
ばらつきスコアを計算する手法としては、例えば正規化を用いる。すなわち、上記ばらつきデータ記憶部23に記憶された各ばらつきセンサデータに対し、その加速度及び角速度の軸ごとの分散値を、最小値の場合に「0」、最大値の場合に「1」となるように正規化する。具体的には、vを正規化前の数値、v’を正規化後の数値、vmaxを各軸の最大値、vminを各軸の最小値としたとき、
’=(v−vmin )/(vmax −vmin )
により計算する。そして、上記正規化処理後の値をばらつきスコアデータとしてスコアデータ記憶部24に記憶させる。図11はスコアデータ記憶部24に記憶されたばらつきのスコアデータの一例を示す。
(5)通行難易度の計算
サーバ装置SVは、続いて通行難易度計算部15の制御の下、ステップS18において、上記スコアデータ記憶部24に記憶されたばらつきスコアデータをもとに、通行難易度を以下のように計算する。
通行難易度の計算手法としては、例えば平均値算出法を用いる。具体的には、vax、vay、vazをそれぞれ加速度x軸、y軸、z軸のスコア、vgx、vgy、vgzをそれぞれ角速度x軸、y軸、z軸のスコアとすると、平均値vmean
mean=(vax+vay+vaz+vgx+vgy+vgz)/6
により計算する。そして、上記計算された通行難易度データを、通行難易度データ記憶部25に記憶させる。図12は通行難易度データ記憶部25に記憶された通行難易度データの一例を示す。
(6)通行難易度の出力
サーバ装置SVは、最後に通行難易度データ出力部16の制御の下、上記算出された通行難易度に基づいて、通行難易度の高いエリアメッシュを表示させるための表示指示情報を生成し出力する処理を以下のように実行する。
すなわち、先ずステップS19において、上記通行難易度データ記憶部25に記憶された通行難易度データを基準値としてのしきい値と比較し、当該しきい値以上の通行難易度データを抽出する。そしてステップS20において、上記抽出された通行難易度が得られたエリアメッシュの緯度・経度データを上記通行難易度データ記憶部25から読み出し、このエリアメッシュの緯度・経度データを含む表示指示情報を生成し、地図システムMPへ出力する。
例えば、いま基準値を“0.5”とすると、図12に記憶された通行難易度リストのうち“0.876”はこれを超えるので、これと対応するエリアメッシュの緯度・経度データ(35.2254, 139.6637)を含む表示指示情報を生成し、地図システムMPへ出力する。
この結果、地図システムMPでは、上記サーバ装置SVから出力された表示指示情報に従い、地図データ上の上記表示指示情報に含まれる緯度・経度データに相当する位置に、例えば図13に示すように位置を表す黒ポイントと「通行注意」なる文字データを重畳し表示させる。
かくして、例えばこれから移動しようとする利用者は、自身のスマートフォンにより上記地図データを閲覧することで、通行に注意すべき場所を事前に確認することが可能となる。
(効果)
以上詳述したように第1の実施形態では、複数の利用者のスマートフォンTMから、加速度および角速度の計測データとGPSを利用した緯度・経度データを含むセンサデータを収集し、収集した複数のセンサデータを複数のエリアメッシュのいずれかと対応付けて集約する。そして、上記エリアメッシュごとに、上記集約されたセンサデータに含まれる加速度および角速度の軸ごとの計測値の分散を計算したのち、当該分散値を正規化してばらつきの度合いを表すスコアデータを算出し、当該スコアデータの平均値を上記エリアメッシュにおける通行難易度とする。そして、各エリアメッシュの通行難易度の中からしきい値より高い通行難易度を抽出し、この抽出された通行難易度に対応するエリアメッシュの緯度・経度データを含む表示指示情報を地図システムMPへ出力することで、地図データ上の上記エリアメッシュに対応する位置に「通行注意」なる文字メッセージを表示させるようにしている。
したがって、複数の利用者の通行時の動きのばらつき具合に基づいてエリアメッシュごとの通行難易度が推定される。このため、大量の機械学習用の計測データを事前に取得することなく、少ないセンサデータによりエリアメッシュごとの通行難易度を正確に推定することが可能となる。また、通行時のばらつきの度合いを計算する際に、センサデータに含まれる3軸加速度データおよび3軸角速度データを用いているので、利用者の動きのばらつきの度合いを正確に算出することができる。
[第2の実施形態]
この発明の第2の実施形態は、スマートフォンTMから送信されるセンサデータに利用者の移動方向を表すデータを含め、サーバ装置SVにおいてエリアメッシュごとに上記移動方向別の利用者の動きのばらつきスコアを算出し、この移動方向別の動きのばらつきスコアをもとに移動方向別の通行難易度を求めるようにしたものである。
図14は、この発明の第2の実施形態に係るサーバ装置SVによる処理手順と処理内容を示すフローチャートである。なお、通行難易度推定システムの構成については、先に述べた第1の実施形態と基本的に同一なので、図1を用いて説明する。
スマートフォンTMは、加速度センサ、角速度センサおよびGPSセンサに加え、方位センサを備えている。方位センサは、GPSセンサと連携することで、北(N)、北東(NE)、東(E)、南東(SE)、南(S)、南西(SW)、西(W)、北西(NW)の8方向の分解能で移動方向をセンシングする。なお、分解能は8方向に限らず4方向または8方向以上であってもよい。
(1)移動方向付きセンサデータ収集処理
利用者が車椅子MDに乗って例えば街の中を移動したとする。この移動中に、車椅子MDに固定されたスマートフォンTMは、一定時間ごと(例:20ミリ秒ごと)に加速度および角速度の計測を行って、内部の記憶領域にセンサデータを蓄積する。またそれと共にスマートフォンTMは、上記加速度及び角速度の計測タイミングと同じタイミングでGPSセンサにより現在位置を表す緯度・経度データを計測して蓄積すると共に、上記GPSセンサおよび方位センサにより移動方向を検出して蓄積する。そして、この計測された緯度・経度データおよび方位データを、上記加速度及び角速度の計測データと共に、一定時間ごと(例:1秒ごと)に、センサデータとしてサーバ装置SVに向け無線送信する。
一方サーバ装置SVは、待ち受け状態において、センサデータ収集処理部11の制御の下、ステップS21でスマートフォンTMからのセンサデータの到来を監視している。そして、センサデータが到来するごとに、当該センサデータをステップS22により受信して、収集データ記憶部21に記憶させる。図15は、一人の利用者から収集した移動方向付きセンサデータの一例を示すもので、各センサデータは計測日時と、移動方向を表すデータと、位置を表す緯度・経度データと、加速度のx軸、y軸、z軸の各計測値と、角速度のx軸、y軸、z軸の各計測値とから構成される。
センサデータ収集処理部11は、一定量のセンサデータが収集されたことをステップS23で確認するまで、上記ステップS21〜S23によるセンサデータ収集処理を繰り返し実行する。図16は、この繰り返し処理により複数の利用者から収集した移動方向付きセンサデータの記憶結果の一例を示すものである。
(2)移動方向付きセンサデータの分割処理
上記ステップS13により移動方向付きセンサデータが一定量収集されたことが確認されると、サーバ装置SVはセンサデータ分割処理部12の制御の下、上記移動方向付きセンサデータをその計測位置ごとに分割する処理を以下のように実行する。
すなわち、先ずステップS24において、上記収集データ記憶部21に記憶された移動方向付きセンサデータを、図5に示したエリアメッシュごとに集約する。図17は、エリアメッシュごとに集約された移動方向付きセンサデータの一例を示すものである。
次にステップS25において、上記エリアメッシュごとに集約された移動方向付きセンサデータについて、同一メッシュ内で同一ユーザの移動により連続して計測されたセンサデータごとに移動方向を集約する。具体的には、同一エリアメッシュ内で同一の利用者の移動により連続して計測された移動方向群に対して多数決処理を行う。そしてステップS26において、上記多数決処理の結果最も多い移動方向を集約結果とする。
例えば、図16において、「35.2252, 139.6637 」を北西端とするエリアメッシュ内で、「2015-01-15_11-01-01.122 〜 2015-01-15_11-01-12.242」の期間に同一の利用者の移動により計測された移動方向の数が、Nが500件、NEが45件、Eが11件だったとすると、集約結果はNとなる。
以上のようにエリアメッシュごとに移動方向別に集約されたセンサデータの集合は、分割データ記憶部22に記憶される。図17はその記憶結果の一例を示すものである。
(3)移動方向付きセンサデータの分散の計算
サーバ装置SVは、次に分散計算部13の制御の下、ステップS27において、上記分割データ記憶部22から移動方向別に集約されたセンサデータを読み出し、エリアメッシュごとに同一の移動方向へ通行したセンサデータをマージした上で、エリアメッシュごとに移動方向別のセンサデータのばらつきを算出する。
例えば、図17に示した移動方向別に集約されたセンサデータについて、各利用者が同一方向へ通行する過程で得られた加速度および角速度の各軸の計測値をエリアメッシュごとにマージする。図19はマージ後の加速度および角速度の各軸の値を示すものである。そして、エリアメッシュごとに移動方向別に上記マージ後の加速度および角速度の各軸の値の分散値を算出し、その算出結果を複数の利用者の動きのばらつきを示すデータとしてばらつきデータ記憶部23に記憶させる。図20は、上記図19に示したマージ後の加速度および角速度の各軸の値から算出したばらつきデータを示すものである。
なお、この場合もばらつきを算出する際には、上記したようにセンサデータの加速度および角速度の各軸の計測値そのものを対象として算出してもよいし、センサデータの加速度および角速度の各軸の計測値をローパスフィルタなどを用いて平滑化処理したものを対象として算出してもよい。また、例えば加速度のx軸とy軸の相関値を求めることによりセンサデータの特徴量を抽出し、この抽出したセンサデータ特徴量を対象として算出してもよく、さらにはセンサデータのi番目の計測値とi+1番目の計測値との差分をすべて求め、その差分群を対象として算出するようにしてもよい。また、ばらつきの指標としては、本実施形態のように分散値でもよいし、標準偏差値などのばらつきを表現できる他の指標を用いてもよい。
(4)ばらつきのスコアデータの算出
サーバ装置SVは、続いて正規化処理部14の制御の下、ステップS28において、上記ばらつきデータ記憶部23に記憶された移動方向別のばらつきを表すセンサデータをもとに、移動方向別のばらつきのスコアを計算するための処理を実行する。
ばらつきスコアを計算する手法としては、第1の実施形態と同様に正規化を用いる。すなわち、上記ばらつきデータ記憶部23に記憶された移動方向別のばらつきセンサデータに対し、その加速度及び角速度の軸ごとの分散値を、最小値の場合に「0」、最大値の場合に「1」となるように正規化する。そして、上記正規化処理後の値を移動方向別のばらつきスコアデータとしてスコアデータ記憶部24に記憶させる。図21はスコアデータ記憶部24に記憶された移動方向別のばらつきのスコアデータの一例を示す。
(5)通行難易度の計算
サーバ装置SVは、続いて通行難易度計算部15の制御の下、ステップS29において、上記スコアデータ記憶部24に記憶された移動方向別のばらつきスコアデータをもとに、エリアメッシュごとに移動方向別の通行難易度を計算する。
通行難易度の計算手法としては、第1の実施形態と同様に平均値算出法を用いる。そして、上記計算された通行難易度データを、通行難易度データ記憶部25に記憶させる。図22は通行難易度データ記憶部25に記憶された、エリアメッシュごとの移動方向別通行難易度データの一例を示すものである。
(6)通行難易度の出力
サーバ装置SVは、最後に通行難易度データ出力部16の制御の下、上記算出された通行難易度に基づいて、通行難易度の高いエリアメッシュを表示させるための表示指示情報を生成し出力する処理を以下のように実行する。
すなわち、先ずステップS30において、上記通行難易度データ記憶部25に記憶されたエリアメッシュごとの移動方向別通行難易度データを基準値としてのしきい値と比較し、当該しきい値以上の通行難易度データを抽出する。そしてステップS31において、上記抽出された通行難易度が得られたエリアメッシュの緯度・経度データを上記通行難易度データ記憶部25から読み出し、このエリアメッシュの緯度・経度データを含む表示指示情報を生成し、地図システムMPへ出力する。
例えば、第1の実施形態と同様に基準値を“0.5”とすると、図22に記憶された通行難易度リストのうち“0.876”はこれを超えるので、これと対応するエリアメッシュの緯度・経度データ(35.2254, 139.6637)と移動方向データを含む表示指示情報を生成し、地図システムMPへ出力する。
この結果、地図システムMPでは、上記サーバ装置SVから出力された表示指示情報に従い、地図データ上の上記表示指示情報に含まれる緯度・経度データに相当する位置に、例えば図23に示すように移動方向を示す矢印パターンと「通行注意」なる文字データを重畳し表示させる。
かくして、例えばこれから移動しようとする利用者は、自身のスマートフォンにより上記地図データを閲覧することで、通行に注意すべき場所とその移動方向を事前に確認することが可能となる。
(効果)
以上詳述したように第2の実施形態では、スマートフォンTMから移動方向を含むセンサデータを送信し、サーバ装置SVでは上記センサデータを収集し、収集した複数のセンサデータをエリアメッシュごとにかつ移動方向別に集約する。そして、上記エリアメッシュごとに移動方向別に集約されたセンサデータに含まれる加速度および角速度の軸ごとの計測値の分散を計算したのち、当該分散値を正規化して移動方向別のばらつきの度合いを表すスコアデータを算出し、当該スコアデータの平均値を上記エリアメッシュにおける移動方向別の通行難易度とする。そして、エリアメッシュごとに移動方向別の通行難易度の中からしきい値より高い通行難易度を抽出し、この抽出された通行難易度に対応するエリアメッシュの緯度・経度データと移動方向を含む表示指示情報を地図システムMPへ出力することで、地図データ上の上記エリアメッシュに対応する位置に移動方向を示す→マークと「通行注意」なる文字メッセージを表示させるようにしている。
したがって、複数の利用者の通行時の動きのばらつき具合に基づいてエリアメッシュごとの移動方向別の通行難易度が推定される。このため、大量の機械学習用の計測データを事前に取得することなく、少ないセンサデータによりエリアメッシュごとに、しかも移動方向別の通行難易度を推定することが可能となる。また、通行時のばらつきの度合いを計算する際に、センサデータに含まれる3軸加速度データおよび3軸角速度データを用いているので、移動方向別の利用者の動きのばらつきの度合いを正確に算出することができる。
[その他の実施形態]
前記第2の実施形態では、スマートフォンTMにおいて移動方向を判定しそのデータをセンサデータに含めて送信するようにした。しかし、サーバ装置SVにおいて、同一のスマートフォンから時系列的に受信された複数のセンサデータに含まれる位置データの変移から移動方向を判定するようにしてもよい。
その他、データ計測機器の種類、通行難易度推定装置の種類とその構成、処理手順と処理内容等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
SV…通行難易度推定装置としてのサーバ装置、TM…スマートフォン、MD…車椅子、MP…地図システム、1…制御ユニット、2…記憶ユニット、3…通信インタフェースユニット、11…センサデータ収集処理部、12…センサデータ分割処理部、13…分散計算部、14…正規化処理部、15…通行難易度計算部、16…通行難易度データ出力部、21…収集データ記憶部、22…分割データ記憶部、23…ばらつきデータ記憶部、24…スコアデータ記憶部、25…通行難易度データ記憶部。

Claims (4)

  1. 複数の利用者の各々に対応して設けられ、当該利用者または当該利用者が使用する移動機器の移動中に、当該利用者または移動機器の動きおよび位置を計測して、3軸加速度データ、3軸角速度データ、および位置を表す情報を含む計測データを送信する複数のデータ計測機器との間で通信が可能な通行難易度推定装置であって、
    前記複数の利用者の移動中に、前記複数のデータ計測機器から送信される計測データをそれぞれ受信する手段と、
    前記受信された複数の計測データを、当該計測データに含まれる位置を表す情報に基づいて所定の地理的領域ごとに集約する手段と、
    前記集約された計測データごとに、当該計測データに含まれる前記3軸加速度データおよび3軸角速度データそれぞれの各軸のばらつきを計算する手段と、
    前記計算された各軸のばらつきを正規化し、各軸のばらつきスコアを求める手段と
    前記各軸のばらつきスコアからその地理的領域における通行難易度を表す情報を算出する手段と
    を具備することを特徴とする通行難易度推定装置。
  2. 前記計測データは移動方向を表す情報を含み、
    前記集約する手段は、前記地理的領域ごとに複数の計測データを移動方向ごとに集約し、
    前記通行難易度はその地理的領域において移動方向毎に算出される
    ことを特徴とする請求項1記載の通行難易度推定装置。
  3. 複数の利用者の各々に対応して設けられ、当該利用者または当該利用者が使用する移動機器の移動中に、当該利用者または移動機器の動きおよび位置を計測して、3軸加速度データ、3軸角速度データ、および位置を表す情報を含む計測データを送信する複数のデータ計測機器との間で通信が可能な通行難易度推定装置が実行する通行難易度推定方法であって、
    前記通行難易度推定装置が、前記複数の利用者の移動中に、前記複数のデータ計測機器から送信される計測データをそれぞれ受信する過程と、
    前記通行難易度推定装置が、前記受信された複数の計測データを、当該計測データに含まれる位置を表す情報に基づいて所定の地理的領域ごとに集約する過程と、
    前記通行難易度推定装置が、前記集約された計測データごとに、当該計測データに含まれる前記3軸加速度データおよび3軸角速度データそれぞれの各軸のばらつきを計算する過程と、
    前記通行難易度推定装置が、前記計算された各軸のばらつきを正規化し、各軸のばらつきスコアを求める過程と
    前記通行難易度推定装置が、前記各軸のばらつきスコアからその地理的領域における通行難易度を表す情報を算出する過程と
    を具備することを特徴とする通行難易度推定方法。
  4. 請求項1または2記載の通行難易度推定装置が具備する前記各手段による処理を、前記通行難易度推定装置が備えるプロセッサに実行させるプログラム。
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