JP6410171B2 - ディスプレイ - Google Patents

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Description

本発明は、透光性基板の上に有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子が設けられたディスプレイに関するものである。
近年、有機EL素子が基板上に設けられ、有機EL素子を駆動することによって画像や文字などのキャラクタを表示するディスプレイが注目され、さまざまな形態の製品が開発されている(例えば特許文献1)。このディスプレイは一般に、基板上に表示させるキャラクタの形状に合わせた有機EL素子及び外部から電力供給を受けるための給電端子部が設けられ、給電端子部から有機EL素子にかけて導電層を配設することによって電流経路が形成されている。
ところで、このタイプのディスプレイにおいて、画像や文字を基板の両面に表示することが可能で、背景が透けて見える透明ディスプレイも開発されている。この透明ディスプレイには、透光性基板が用いられ、EL素子を構成する電極、並びに電流経路を形成する導電層に、透明な導電材料が多用されている。
また、このような透明ディスプレイにおいて、透光性基板の外周に枠を設けない構成とすることによって、ディスプレイを見ている人にとって、表示された画像やキャラクタが空中に浮かんだ印象を受けるようにすることも可能となる。
特開2010−272327号公報
上記のような透光性基板に有機EL素子が設けられたディスプレイにおいては、有機EL素子から透光性基板内に侵入した光の一部は透光性基板内を導波し、当該基板の端面から外部へ出射される。そして、透光性基板の外周端面から出射される光量が多いと、ディスプレイを見ている人にとっては、透光性基板の縁が発光しているように見えるので、ディスプレイの見栄えを低下させる原因となる。特に、透明ディスプレイにおいて、透光性基板の縁からの発光が視認されると、表示された画像やキャラクタが空中に浮かんだ印象が損なわれる。
本発明の一態様に係るディスプレイは、透光性基板の主面上に発光素子が形成されており、透光性基板の外周端面から漏れ出る光量を低減することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様にかかるディスプレイは、透光性を有する透光性基板と、透光性基板の主面上の一部領域に、透光性の第1電極層と、第2電極層と、第1電極層と第2電極層の間に介在する有機EL層とを有する発光素子部と、透光性基板の主面を平面視したときに発光素子部が存在する領域の外側に設けられ、第1電極層と電気的に接続する給電端子と第2電極層と電気的に接続する給電端子とを有し、外部電源と電気的に接続する給電端子部と、外部電源と電気的に接続する給電端子部と、透光性基板における外周端面に配され、当該透光性基板の内部側から当該外周端面に向けて伝播される光を反射する反射膜と、を備え、第1電極層及び第2電極層の少なくとも一方は、透光性基板の外周端面まで延伸し、透光性基板の側面にて反射膜と接しており、反射膜は、導電性材料で形成され、給電端子部に給電されたときに給電端子部と発光素子部との間の電流経路の一部を形成する、こととした。
上記態様のディスプレイによれば、反射膜が存在するところでは、発光素子部から出射され透光性基板の中を通って外周端面に入射される光は、反射膜によって基板内部へ反射されるので、透光性基板の外周端面から漏れ出る光量が低減される。従って、透光性基板の外周に枠がなくても、外周端面からの光の漏れが目立たなくなる。
また、反射膜は、導電性材料で形成され、第1電極層の縁部または第2電極層の縁部と接触し、給電端子部に給電されたときに給電端子部と発光素子部との間の電流経路の一部を形成するので、給電端子部と発光素子部との間での電圧降下が低減される。それによって、表示素子部における輝度むらの発生を低減できる。
よって、上記態様のディスプレイによれば、上記2つの課題を解決して、表示品位を向上することができる。
実施の形態1にかかるディスプレイ装置の斜視図である。 (a)〜(c)は、ディスプレイ10の構造及び製造方法を示す斜視図である。 (a),(b)は、ディスプレイ10の構造及び製造工程を示す斜視図である。 (a)〜(c)は、ディスプレイ10の断面図である。 (a),(b)は、ディスプレイ10における導電性向上効果を説明する平面図である。 (a)〜(d)は、透光性基板11の外周端面からの光漏れ防止効果を説明する図である。 実施の形態2にかかるディスプレイにおける透光性基板11を示す平面図である。 (a)は、実施の形態3にかかるディスプレイにおける透光性基板11を示す平面図、(b)はその断面図である。 実施の形態4にかかるディスプレイにおける透光性基板11を示す平面図である。 (a)〜(c)は、変形例にかかるディスプレイの構成を示す図である。
[発明に到った経緯]
透光性基板の主面上に発光素子が形成されたディスプレイにおいて、透光性基板の外周端面から漏れ出る光量を低減するには、その外周端面に反射膜を形成すればよい。
一方、EL素子を構成する電極や電流経路を形成する導電層としてITOやIZOのような透明導電材料が多用されているが、このような透明導電層は一般的にシート抵抗が高いので、上記のように電圧降下が生じて表示素子部における輝度むらが生じやすい。
ここで、導電性を向上させるために、新たに導電性の良好な材料で導電層を形成して電流経路を付加することも考えられるが、反射膜を電流経路として利用できれば、その必要もない。
また、反射膜としての性質を有する材料は比較的導電性も良好であり、また、基板の外周端面は表示素子を取り囲んでいる。従って、基板の外周端面に形成した反射膜によって、導電性の電流経路を形成することできる。
[発明の態様]
本発明の一態様にかかるディスプレイは、透光性を有する透光性基板と、透光性基板の主面上の一部領域に、透光性の第1電極層と、第2電極層と、第1電極層と第2電極層の間に介在する有機EL層とを有する発光素子部と、透光性基板の主面を平面視したときに発光素子部が存在する領域の外側に設けられ、第1電極層と電気的に接続する給電端子と第2電極層と電気的に接続する給電端子とを有し、外部電源と電気的に接続する給電端子部と、透光性基板における外周端面に配され、当該透光性基板の内部側から当該外周端面に向けて伝播される光を反射する反射膜と、を備え、第1電極層及び第2電極層の少なくとも一方は、透光性基板の外周端面まで延伸し、透光性基板の側面にて反射膜と接しており、反射膜は、導電性材料で形成され、給電端子部に給電されたときに給電端子部と発光素子部との間の電流経路の一部を形成する、こととした。
それによって、反射膜が存在するところでは、発光素子部から出射され透光性基板の中を通って外周端面に入射される光は、反射膜によって基板内部へ反射されるので、透光性基板の外周端面から漏れ出る光量が低減される。従って、透光性基板の外周に枠がなくても、外周端面からの光の漏れが目立たなくなる。
また、反射膜は、導電性材料で形成され、第1電極層の縁部または第2電極層の縁部と接触し、給電端子部に給電されたときに給電端子部と発光素子部との間の電流経路の一部を形成するので、給電端子部と発光素子部との間での電圧降下が低減される。それによって、表示素子部における輝度むらの発生を低減できる。
よって、上記2つの課題を解決して、表示品位を向上することができる。
上記態様のディスプレイにおいて、以下のようにすることもできる。
反射膜は、第1電極層及び第2電極層のうち反射膜と接する電極層よりも高い導電率を有するようにする。これによって、反射膜による電圧降下抑制効果を高めることができる。
反射膜は、透光性基板の主面上には延伸しないようにする。これによって、反射膜自体が視認されにくくなる。
反射膜と、第1電極層の縁部または第2電極層の縁部とが接触する領域は、透光性基板の主面を平面視したときに、発光素子の周りを半周以上取り囲むようにする。これによって、上記の導電性向上効果及び光漏れ防止効果を十分に得ることができる。
反射膜と、第1電極層の縁部または第2電極層の縁部とが接触する領域は、透光性基板の主面を平面視したときに、給電端子部から主面の外周縁に沿って連続して伸長させる。
これによって、比較的電流密度が高くなりやすい端子部の近傍領域において、その電流密度を低減させることができるので、給電端子部から発光素子に供給される電圧降下を抑制する効果が得られやすい点で好ましい。
透光性基板は、外周端面の形状が透光性基板の厚さの中心部分において突出する丸みを帯びた形状を有しており、当該丸みを帯びた端面上において、反射膜と、第1電極層または第2電極層とを接触させる。これによって、電極層と反射膜との電気的接続を容易に行うことができ、接触抵抗も低くできる。
透光性基板の主面が角部を有している場合、透光性基板の端面の中で、角部に相当する領域を除いた領域に反射膜を配する。これによって、外周端面からの光の漏れを抑えながら、反射膜自体が視認される可能性を低減することができる。
透光性基板の端面は、視認される側の領域が主面に対して傾斜し、反射膜の厚み方向の中心位置を、この傾斜した領域上に位置させる。これによって、外部から視認されやすい側は、反射膜によって漏れ光が抑えられる。
反射膜の厚みを10μm以下とする。これによって反射膜自体が目視で視認されにくくなる。
さらに、発光素子部を挟んで透光性基板と対向配置された透光性の対向基板を設けた場合、対向基板の外周端面に、当該対向基板の内部側から当該外周端面に向けて伝播される光を反射する第2の反射膜を配する。これによって、対向基板の外周端面からの光漏れを防止できる。
本発明の一態様にかかるディスプレイ装置は、上記のディスプレイと、当該ディスプレイの給電端子部に電力を供給する駆動素子とを備える。
[実施の形態1]
実施の形態に係るディスプレイ装置1について、図面を参照しながら説明する。
図1(a),(b)は、実施の形態にかかるディスプレイ装置の外観斜視図である。
このディスプレイ装置1は、スタンド型のディスプレイであって、特定の形状を有するキャラクタ(ここでは文字「A」)を表示するディスプレイ10と、ディスプレイ10を立てた状態で支持すると共にディスプレイ10に電力を供給する点灯装置20とを備えている。
ディスプレイ10は、長方形状で透光性のパネルであって、パネルの一部領域、すなわち中央部に、表示させようとするキャラクタの形状を有する発光素子部30が形成されている。
また、パネルを平面した時に発光素子部30の外側(具体的にはパネルの一辺に沿って給電端子部40が設けられている。一方、図1(a)に示すように、点灯装置20には、差込口21が設けられ、ディスプレイ10における給電端子部40の部分をこの差込口21に差し込むことによって、図1(b)に示すように、ディスプレイ10を点灯装置20上に立てた状態で保持できるようになっている。
図示は省略するが、点灯装置20には、電力を供給する駆動素子回路が内蔵され、差込口21の中には、給電端子部40と接続されて電力供給するための電力供給端子が設けられている。そして、駆動回路から、この電力供給端子を介して、ディスプレイ10の給電端子部40に電力を供給できるようになっている。
ディスプレイ10は、透光性であり、3辺が露出した状態で立っているので、発光素子部30が点灯されると、ディスプレイ10に表示されるキャラクタが宙に浮いたように見える。
図2(a)〜(c),図3(a),(b)は、ディスプレイ10の構造及び製造工程を示す斜視図である。
図4(a),(b)は、ディスプレイ10の断面図である。図4(a)は、発光素子部30を横断する線(図3(b)におけるA−A線)でディスプレイ10を切断した断面である。図4(b)は、給電端子部分を横断する線(図3(b)におけるB−B線)でディスプレイ10を切断した断面である。
図2、図3、図4(a)に示すように、ディスプレイ10は、透光性を有する透光性基板11と、透光性基板11の主面111上に形成された導電層13と、導電層13上における発光素子部30が形成される領域以外の領域に形成された隔壁絶縁層14と、導電層13及び隔壁絶縁層14の上に形成された有機EL層15と、有機EL層15の上に形成された導電層16と、導電層16の上に形成された封止樹脂層17と、封止樹脂層17の上に透光性基板11と対向して配置された対向基板18とを備える。
透光性基板11は、無アルカリガラス、石英ガラスなどで構成されるリジット基板である。ただし、リジット基板に限らず、樹脂フィルム基板や、フレキシブルガラス基板などの可撓性を有するフレキシブル基板を用いることもできる。
図示しないが、透光性基板11として樹脂フィルム基板を用いる際には、透光性基板11の上面を覆うようにアンダーコート層を形成することが好ましい。このアンダーコート層は、シリコン窒化膜SiNやシリコン酸化膜(SiO)、シリコン酸窒化膜(SiON)などである。
透光性基板11の外周端面112には、透光性基板11の内側から当該端面に向けて伝播される光を反射する反射膜12が配されている。この反射膜12は、透光性基板11の4辺の中で、給電端子部40が形成されている辺以外の3辺に相当する外周端面112全体に形成されている(図5(a)参照)。
反射膜12は、光反射性を有する導電性材料で形成されている。反射膜12は、導電層13と比べて高い電気導電性を有する材料で形成することが好ましい。反射膜12の材料としては、例えば、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、MoW(モリブデンタングステン)が挙げられる。
反射膜12の膜厚は、厚すぎると、反射膜12自体が目視で視認されやすくなるので、10μm以下に設定することが好ましい。
詳しくは後述するが、この反射膜12によって、透光性基板11の内部から外周端面112に向けて伝播される光が反射されるので、透光性基板11の外周端面112から外に光が漏れるのが防止される。また反射膜12は、導電層13の縁に電気接続されて、正極端子部13cから発光素子部30に到る電流経路の一部を形成する。
導電層13は、導電性及び透光性を有する層であって、透光性基板11の主面111上において、発光素子部30が形成されている領域から透光性基板11の外周端面112に向けて広がって形成されている。
この導電層13は、発光素子部30におけるアノード電極として機能する第1電極層13aと、第1電極層13aから発光素子部30の外に広がって電流経路を形成する第1導電層13bと、給電端子部40における正極に相当する正極端子部13cとに分けられる。
第1導電層13bは、第1電極層13aから主面111に沿って延出された電極層の延出部分であって、透光性基板11の主面111の縁まで広がり、第1導電層13bの外縁が主面111の縁に沿って、反射膜12と接触されて電気的に接続されている。
ここで反射膜12は、その全長にわたって第1導電層13bの縁部と接触している。従って反射膜12と第1導電層13bの縁部との接触領域も、透光性基板11の3辺に沿って存在していることになる。
導電層13の材料としては、例えば、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)、インジウム/酸化ジルコニウム(IZO:Indium/Zirconium Oxide)をはじめとする透明導電材の他に、アルミニウム、Al合金、Ag合金、Mo、Mo合金などの金属材料が挙げられる。
なお、透光性基板11の主面111上には、導電層13と同層に、給電端子部40における負極の一部となる導電層13dも形成されている。
隔壁絶縁層14は、透光性を有する絶縁性材料で、導電層13における第1導電層13bの上に形成されている。この隔壁絶縁層14を形成する材料は、透光性を有する樹脂、例えば、ポリイミド、ポリスチレンである。
また隔壁絶縁層14を形成する材料は、樹脂以外に、SiNやSiOなどの絶縁性無機材料を用いることもできる。
隔壁絶縁層14には、コンタクトホール14aが開設されていて、導電層16はこのコンタクトホール14aを介して導電層13dと接続されている。
有機EL層15は、発光素子部30の領域において、第1電極層13aの上に形成されている。
本実施形態では、発光素子部30の領域以外の領域においても、隔壁絶縁層14上に有機EL層15が形成されている。ただし、発光素子部30の領域以外の領域では有機EL層15を形成しなくてもよい。
有機EL層15の詳細な層構成については図示を省略するが、例えば、第1電極層13a側から、正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)、正孔輸送層(HTL:Hole Transport Layer)、発光層(EML:Eitting Layer)、及び電子輸送層(ETL:Electron Transport Layer)を、この順に積層することによって形成される。この有機EL層15は、透光性の層である。
導電層16は、有機EL層15の上を覆うように形成されている。
この導電層16も、導電層13と同様に透光性の層であって、例えば、ITO、IZO、銀・マグネシウム合金(MgAg)、Al(アルミニウム)、などで形成されている。
また、導電層16は、透光性基板11の主面111上において、発光素子部30が形成されている領域から透光性基板11の外周端面112に向けて広がって形成されている。
そして、導電層16は、発光素子部30におけるカソード電極として機能する第2電極層16aと、隔壁絶縁層14上において発光素子部30の外に広がって電流経路を形成する第2導電層16bと、給電端子部40における負極に相当する負極端子部16cとに分けられる。
なお、導電層16は、反射膜12と接触していない。
また、第2導電層16bと上記の第1導電層13bとの間には有機EL層15が介在しているが、隔壁絶縁層14も介在しているので、発光素子部30以外の領域では、第1導電層13bと第2導電層16bとの間に電圧がかかっても、有機EL層15には電流が流れず発光しない。
図示は省略するが、有機EL層15を外気から遮断するために、導電層16上には、その全面を覆うようにパッシベーション膜が配設されている。このパッシベーション膜は、水分の透過を防止可能な材料、例えば、窒素ケイ素SiNx、酸化ケイ素SiOx、あるいは酸化アルミニウムAlOxで形成される。
封止樹脂層17は、透明性を有する樹脂で形成されている。
対向基板18は、透光性基板11と同様の材料からなる透明性の基板である。
この対向基板18においても、外周端面182には反射膜19が形成されている。反射膜19の材料は、反射膜12の材料と同様である。
(ディスプレイ10の製造方法)
ディスプレイ10の製造方法について、図2,図3を参照しながら説明する。
まず、透光性基板11及び対向基板18として無アルカリガラスを準備する。
透光性基板11の各外周端面112に、Alをターゲットとして、スパッタを行うことによって、100nmの厚さに堆積させ、各外周端面112に反射膜12を形成する。
ここで、ターゲットと透光性基板11の位置にオフセットをつけてAlをスパッタする。端面に対するスパッタ角度などを調整することよって、透光性基板11の端面に対して選択的にAl材料を堆積させ、主面上にはAlが堆積しないようにする。
なお、透光性基板11の端面における一部の領域だけに反射膜12を形成する場合には、フォトリソグラフィ、エッチング及びレジスト剥離によって、反射膜12をパターニング形成する。このエッチングとして、ウェットエッチング又はドライエッチングを用いることができる。
また、対向基板18の外周端面182にも、同様にAlで反射膜19を形成する。
次に、図2(a)に示すように、透光性基板11の主面111上に、導電層13を形成する。
導電層13を形成する方法としては、薄膜法あるいは厚膜法を用いることができる。
薄膜法で形成する場合、主面111上に、ターゲットとしてのIZOをスパッタして100nm程度の厚さに堆積させることによって、導電層をベタで形成する。
ここで、反射膜12の縁に導電層の縁をオーバーラップさせて、電気的に接続させる。
その後、フォトリソグラフィ、エッチング及びレジスト剥離によって、導電層をパターニングすることによって、透光性基板11上に導電層13及び導電層13dを形成する。
なお、エッチングは、ウェットエッチング又はドライエッチングを用いることができる。
次に、導電層13の上に、隔壁絶縁層14を形成する。この隔壁絶縁層14は、透光性の有機材料を導電層13上に塗布することによって2μm程度の厚さに堆積させて有機材料層を形成し、形成した有機材料層をパターニングすることによって形成することができる。
このパターニングにおいては、例えば、有機材料として感光性材料を用い、有機材料層を、フォトリソグラフィを用いてパターニングする。
次に、有機EL層15を第1電極層13a及び隔壁絶縁層14の上に形成する。
この有機EL層15は、例えば、第1電極層13a側から、正孔注入層、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層をこの順に蒸着法で積層することによって形成される。
次に、有機EL層15を全体的に覆うように導電層16を形成する。この導電層16は例えば、MgAgを蒸着法で10nm程度堆積させることによって形成する。
次に、導電層16全体を覆うように、封止樹脂層17の材料を塗付した対向基板18を配置して貼り合せることによって、ディスプレイ10が作製される。
(ディスプレイ10における効果)
ディスプレイ10は、これを構成する透光性基板11、導電層13、隔壁絶縁層14、有機EL層15、導電層16、封止樹脂層17、対向基板18が、それぞれ透光性の層なので、前方(Z方向)からディスプレイ10を見ると、背面側が透けて見える。
また、ディスプレイ10の3辺には外枠がないので、給電端子部40に給電して発光素子部30を点灯させると、これを見る人は、表示されるキャラクタが空中に浮かんだ印象を受ける。
給電端子部40と発光素子部30との間の導電性向上効果:
図5(a),(b)は、ディスプレイ10における導電性向上効果を説明する平面図であって、(a)はディスプレイ10、(b)は比較例にかかるディスプレイを示している。
比較例のディスプレイ110は、ディスプレイ10と同様の構成であるが、反射膜12は形成されていない。図5(b)のディスプレイ110において、ディスプレイ10と同じ構成要素には同じ符号をつけている。
なお、図5(a),(b)においては、説明上、透光性基板11とその上に形成されている導電層13だけを示している。
第1導電層13bに反射膜12が電気的に接続されているので、駆動時には、正極端子部13cと第1電極13aとの間の電流経路として、反射膜12を経由する電流経路も形成される。
例えば、図5(a),(b)を参照しながら、給電端子部40における正極端子部13cから、発光素子部30における遠い部分Dへの電流経路を考察する。
この場合、図5(a)に示すように、ディスプレイ10においては、正極端子部13cから第1導電層13bだけを経由して発光素子部30に到る電流経路C1の他に、反射膜12と第1導電層13bを経由して発光素子部30に到る電流経路C2も形成される。
一方、比較例にかかるディスプレイ110は、図5(b)に示されるように、駆動時に、第1導電層13bだけを経由する電流経路C1が形成されるが、反射膜12が存在しないので、電流経路C2は形成されない。
従って、ディスプレイ10は、比較例のディスプレイ110と比べて、給電端子部40と発光素子部30との間における導電性が向上し、電圧降下が少なくなるので、発光素子部30における輝度むらが抑えられる。
特に、反射膜12が、導電層13よりも導電性が良好な材料で形成されている場合は、
給電端子部40と発光素子部30との間の導電性を向上させる効果が大きくなるので、電圧降下がより少なくなる。従って、発光素子部30における輝度むらを抑える効果も大きい。
また上記のように、反射膜12と第1導電層13bの縁部と接触領域は、透光性基板11の3辺に沿って存在し、発光素子部30の周囲を取り巻いているので、発光素子部30のいずれの領域においても、給電端子部40との間の導電性が向上され、電圧降下が抑えられる。従って、この点でも、発光素子部30における輝度むらを抑える効果も大きい。
また、図5(a)に示すように、ディスプレイ10では、反射膜12は正極端子部13cとも接触して電気接続されている。
正極端子部13cに近い領域では、第1導電層13bに流れる電流密度が大きくなりやすいので、このように反射膜12を正極端子部13cに接触させることも、給電端子部40と発光素子部30との間の導電性を向上するのに有効である。
透光性基板11の外周端面からの光漏れ防止効果:
図4(c)に矢印で示すように、発光素子部30から出射される光の一部は、透光性基板11の中に入り込む。そして、透光性基板11に入り込んだ光の一部は、さらに、主面で反射を繰り返しながら、透光性基板11の内部を伝播され、外周端面112にたどり着く。
図6(a)〜(d)では、発光素子部30から出射される光を白抜き矢印で示している。実施の形態にかかるディスプレイ10は、図6(a)に示すように、透光性基板11の外周端面112に反射膜12が形成されているので、透光性基板11の内部から外周端面に向けて伝播される光は、この反射膜12によって反射される。従って、図6(b)に示すように、透光性基板11の外周端面から外に光が漏れるのが防止される。
一方、比較例にかかるディスプレイ110は、透光性基板11の外周端面に反射膜12が形成されていないので、図6(c)に示すように、透光性基板11の内部から外周端面に向けて伝播される光の一部は、外周端面から外に漏れ出る。従って、図6(d)に示すように、透光性基板11の外周端面112から外に光が漏れる。
反射膜12を外周端面112に配設する領域、並びに反射膜12と第1導電層13bの縁端部とを接触させる領域については、図5(a)に示すように、透光性基板11を平面視したときに発光素子部30を半周以上囲むように形成することが、上記の導電性向上効果及び光漏れ防止効果を得る上で好ましい。さらに、この接触領域は、3辺全体にわたって連続して形成することが好ましい。
ただし、実施の形態4で説明するように、3辺全体の中で選択された領域だけに反射膜12を配設してもよい。
反射膜12と第1導電層13bの縁端部とが接触する形態について、接触抵抗を少なくするために、主面を平面視したときに。透光性基板11の外周縁に沿って連続して接触していることが好ましいが、透光性基板11の外周縁に沿って点在する複数の接触箇所で接触していてもよい。
また、反射膜12と、第1導電層13bの縁端部との接触において、接触抵抗を少なくするためにオーバーラップさせて接触させることが好ましい。
図4(a)に示す例では、反射膜12は主面111上には延出されておらず、第1導電層13bの縁端部を、透光性基板11の主面111から外周端面112上に延出させて、反射膜12上にオーバーラップさせている。このように反射膜12が主面111上に延出させないことは、反射膜12自体が視認されにくくなる点で好ましい。ただし、反射膜12の縁端部を主面111上に延出させて、主面111上で第1導電層13bの縁端部をオーバーラップさせてもよい。
(反射膜19による効果)
また、図4(c)に示すように、発光素子部30から出射される光の一部は、対向基板18の内部にも入り込み、この対向基板18内を伝播されて、その外周端面にたどり着く。
ここで、実施の形態にかかるディスプレイ10は、対向基板18の外周端面に反射膜19が形成されているので、対向基板18の内部から外周端面に向けて伝播される光は、この反射膜19によって反射される。
従って、対向基板18の外周端面から外に光が漏れるのも防止される。
[実施の形態2]
図7は、実施の形態2にかかるディスプレイにおける透光性基板11を示す平面図である。
実施の形態1のディスプレイ10では、第1導電層13bの縁が反射膜12に接続され、第2導電層16bは反射膜12に接続されていなかったが、本実施形態のディスプレイでは、第1導電層13bの縁が反射膜12に接続され、第1導電層13bは反射膜12に接続されていない。
本実施の形態では、第2導電層16bの外周部分が大気に暴露される。ここで、Mg、Ag,Alなどの材料は、大気に暴露されると酸化して絶縁化してしまうので、第2導電層16bとして、IZO、ITOなどの最初から酸化している透明電極材料を用いる。
第2導電層16bに反射膜12が接続されているので、駆動時には、負極端子部16cと第2電極層16aとの間で、第2導電層16bを経由する電流経路に加えて、反射膜12を経由する電流経路が形成される。
従って、本実施の形態にかかるディスプレイにおいても、給電端子部40と発光素子部30との間の電流経路において導電性が優れる。
また、反射膜12による透光性基板11の外周端面からの光漏れ防止効果は、上記実施の形態1と同様に得ることができる。
[実施の形態3]
図8(a)は、実施の形態3にかかるディスプレイにおける透光性基板11を示す平面図、(b)はその断面図である。
本実施の形態のディスプレイでは、透光性基板11の外周端面112に配設されている反射膜が2つに分かれている。すなわち、図8(a),(b)に示すように、透光性基板11の外周端面112には、反射膜12aと反射膜12bが分かれて配設されている。
本実施の形態のディスプレイでも、第2導電層16bの外周部分の一部が大気に暴露されるので、第2導電層16bの材料として、IZO、ITOなどの最初から酸化している透明電極材料を用いる。
そして、反射膜12aには、第1導電層13bの縁が接続され、第2導電層16bは接続されていない。一方、反射膜12bには、第2導電層16bの縁が接続され、第1導電層13bは接続されていない。
駆動時には、正極端子部13cと第2電極13aとの間で、第1導電層13bを経由する電流経路に加えて、反射膜12aを経由する電流経路が形成される。
また、負極端子部16cと第2電極層16aとの間で、第2導電層16bを経由する電流経路に加えて、反射膜12bを経由する電流経路が形成される。
従って、本実施の形態にかかるディスプレイにおいては、給電端子部40と発光素子部30との間の往復の電流経路に導電性向上効果が付与されることとなる。
また、反射膜12による透光性基板11の外周端面からの光漏れ防止効果は、上記実施の形態1と同様に得ることができる。
[実施の形態4]
図9は、実施の形態4にかかるディスプレイにおける透光性基板11を示す平面図であって、発光素子部30から出射される光を白抜き矢印で示している。
上記実施の形態1のディスプレイでは、透光性基板11の外周端面112において、透光性基板11を平面視したときに、3辺に相当する領域全体に反射膜12を配設したが、本実施の形態にかかるディスプレイは、図9に示すように、透光性基板11の3辺に相当する外周端面全体の中、2つの角部に相当する領域には反射膜12を配設していない。
これは、発光素子部30から様々な方向に発せられた光について、透光性基板11の中に入って、外周端面に到達する光を比較すると、透光性基板11の角部に到達する光は、発光素子部30からの距離が長く、また外周端面に入射される角度が大きいので、反射膜12が配設されていなくても、基板端面から外部に漏れ出る光量が少なく、角部においては、反射膜12が配設されていなくても、外周端面から外部に漏れ出る光が少ないからである。
この点に関して、例えば、図9において発光素子部30か出射され透光性基板11を伝播して外周端面112に向かう光線の中、角部に向かう光線L2と、辺の中央部に向かう光線L1とを比べると、光線L2は、光線L1と比べて、発光素子部30から外周端面112に到るまでの距離が長いので、外周端面112に到達するまでに光量が減衰する割合が大きい。また角部に向かう光線L2が外周端面112に入射する入射角Θ2は、光線L1が外周端面112に入射する入射角Θ1と比べて大きいので、角部には反射膜12がなくても外周端面112から外部に漏れ出にくい。
従って、角部においては、反射膜12が配設されなくても外周端面112から漏れ出る光量が少ないと考察することができる。
透光性基板11の外周端面112に形成された反射膜12は、それ自体がディスプレイを見る人に視認されて、ディスプレイの見栄えが低下する場合もあるが、このように角部において反射膜12を形成しないことによって、その反射膜12自体が視認される可能性を低減することができる。
また、対向基板18の端面に形成する反射膜19の領域についても、同様であって、対向基板18の3辺に相当する端面全体の中、2つの角部に相当する領域には反射膜19を配設しなくてよい。
一方、反射膜12における導電性向上効果の面からすると、正極端子部13cに近い領域では、離れた領域と比べて、第1導電層13bに流れる電流密度が大きくなりやすいので、端子近傍領域には反射膜12を配設して第1導電層13bと接触させることによって、端子近傍領域における第1導電層13bに流れる電流密度を低減させることが、給電端子部40から発光素子部30に供給される電圧降下を抑制する上で好ましい。
[変形例]
1.ディスプレイを視認する人が、真正面からではなく、偏った一方向から見ることが多い場合には、見る方向に合わせて、外周端面の中で反射膜12や反射膜19を選択的に配設する領域を設定してもよい。
例えば、主として上方(Y方向)側からディスプレイを視認する場合は、外周端面の中で反射膜12や反射膜19を選択的に配設する領域を、上側(Y方向側)の領域に設定することが好ましい。
それによって、透光性基板11の外周端面や対向基板の外周端面に反射膜を配置する面積を少なくしながら、透光性基板11の3辺に相当する外周端面から漏れ出る漏れ光の中、外部から視認されやすい側に光が漏れるのを抑制することが出来る。
2.図10(a)に示すディスプレイでは、透光性基板11の外周端面112の形状が、透光性基板11の厚さの中心部分において突出する丸みを帯びた形状を有している。そしてこの丸みを帯びた端面上において、反射膜12と、第1導電層13bの縁端部と反射膜12とがオーバーラップして接触している。
このように丸みを有する面上で第1導電層13bと反射膜12との接触を行うことによって、主面111と外周端面112とが垂直に突き合わされたコーナー部で第1導電層13bと反射膜12との接触を行う場合よりも、容易に電気的接続を行うことができ、接触抵抗も低くできる。
また、図10(a)に示すディスプレイでは、透光性基板11の外周端面112が全体的に丸みを帯びて曲面形状である。このように外周端面112が曲面形状である場合、外周端面112の中で視認される側に選択的に反射膜12を形成することが好ましい。これは、外周端面112における基板厚み方向全体に反射膜12を形成すると、外周端面112で反射された光が透光性基板11内の1点に集光されて、その集光点が外部から視認されて目立つこともあるからである。
また、反射膜12は、外周端面112におけるZ方向全体に形成するのではなく、図10(a)に示すように、視認される前方側(矢印Z側)の領域だけに選択的に配設してもよい。これによって反射膜12を形成する面積を少なくして、反射膜材料を節約することができる。
なお図10(a)では、主にディスプレイが前方側(対向基板18側)から視認されることを考慮して、外周端面112の前方側に選択的に反射膜12を配設したが、主にディスプレイの後方側から視認される場合には、外周端面112の後方側に選択的に反射膜12を配設する。
その場合、第1導電層13bの縁端部を、主面111から外周端面112上にまたがって形成して、反射膜12と接触させることになる。
3.図10(b)に示すディスプレイでは、透光性基板11における視認される側(前方側、Z方向側)の外周端面112が、主面111に垂直ではなく傾斜している。そして、反射膜12の厚み方向の中心位置を、この傾斜した領域上に位置させる。
これによって、外部から視認されやすい側における光の漏れが、反射膜によって抑えられる。
4.図10(c)に示すディスプレイは、実施の形態1のディスプレイと同様の構成であるが、「A」形状の発光素子部30a及び「B」形状の発光素子部30bを備え、給電端子部40における正極端子部131cと負極端子部16cとの間に給電すると、発光素子部30aが点灯し、正極端子部132cと負極端子部16cとの間に給電すると、発光素子部30bが点灯するようになっている。
このディスプレイにおいては、透光性基板11の主面上の導電層が、発光素子部30aを含む領域に形成された導電層131と、発光素子部30bの領域に形成された導電層132とに分かれて形成されている。
そして、導電層131及び導電層132の上に、隔壁絶縁層及び有機発光層を介して導電層16が配設されている。この隔壁絶縁層は、発光素子部30a及び発光素子部30bの領域を除いた領域に形成されている。
なお、上記正極端子部131cは導電層131から伸長し、上記正極端子部132cは導電層132から伸長し、上記負極端子部16cは導電層16から伸長している。
このディスプレイにおいても、透光性基板11の3辺に相当する外周端面に反射膜が形成されているが、外周端面における発光素子部30aに近い側に形成された反射膜12aと、外周端面における発光素子部30bに近い側に形成された反射膜12bとに分かれている。そして、反射膜12aは導電層131の縁端部と接触して電気接続され、反射膜12bは導電層132の縁端部と接触して電気接続されている。
本変形例のディスプレイにおいても、上記実施の形態1で説明したのと同様の効果が得られる。
すなわち、導電層131に反射膜12aが接続されているので、駆動時には、正極端子部131cと発光素子部30aの電極との間で、導電層131を経由する電流経路に加えて、反射膜12aを経由する電流経路が形成される。また、導電層132に反射膜12bが接続されているので、駆動時には、正極端子部132cと発光素子部30bの電極との間で、導電層132を経由する電流経路に加えて、反射膜12bを経由する電流経路が形成される。従って、給電端子部40と発光素子部30a,30bとの間の電流経路において導電性が優れる。
また、反射膜12a,12bによる透光性基板11の外周端面からの光漏れ防止効果も得られる。
5.上記実施の形態では、透光性基板11の主面上の第1電極層13aが正極側で、その上に有機EL層15を挟んで配された第2電極層16aが負極側であったが、逆に、第1電極層13aが負極側で、第2電極層16aが正極側であってもよい。
この場合、有機EL層15は、例えば、第1電極層13aの上に、電子輸送層、発光層、正孔輸送層および正孔注入層を順に積層して形成する。
6.上記実施の形態では、主に前面側から視認するディスプレイについて説明したが、前面側及び背面側のいずれからも視認されるディスプレイ、あるいは主に背面側から視認するディスプレイにおいても、同様に実施することもできる。
7.上記実施の形態のディスプレイは、透光性基板11、導電層13、隔壁絶縁層14、導電層16、17、対向基板18が、それぞれ透光性の層であって、前方から背面側が透けて見えるようになっていたが、必ずしも、これら全ての層が透光性でなくても、発光素子からの光が透光性基板11あるいは対向基板18の端面に伝播されて端面から外に漏れるようなディスプレイであれば、透光性基板の外周端面に反射膜を形成して、反射膜が電流経路の一部を形成するような構成にすることによって、同様の効果を奏する。
8.上記実施の形態のディスプレイは、発光素子部30が発光によって特定形状の画像又は文字を表示するものであった。しかし、基板上に複数のEL素子がマトリクス状に配列されているディスプレイにおいても、同様に実施することができる。
例えば、アクティブマトリクス型の有機ELディスプレイにおいて、カソード電極が複数のEL素子に共通のベタ電極(共通電極)である場合には、そのカソード電極の外縁を、基板の外周端面に設けた反射膜と接触させることによって、上記実施の形態2のディスプレイと同様に実施することができ、同様の効果を得ることができる。
また、アクティブマトリクス型の有機ELディスプレイの場合、基板上には複数のストライプ状の電極が配設されるので、例えば、その複数の一部の電極だけを、基板の外周端面に設けた反射膜と接触させることによって、実施することができる。
9.上記実施の形態のディスプレイ装置は、点灯装置によってディスプレイが立った状態で支持されたスタンド型であるが、ディスプレイ装置のタイプはこれに限定されない。
例えば、外部駆動素子がディスプレイの表示領域から少し離れた位置に配置され、その部分は別部材により表面が覆われて外部駆動素子が見えないようになっているディスプレイ装置においても、同様に実施することができ、同様の効果を奏する。
本発明の一態様に係る透明ディスプレイは、自販機用のディスプレイをはじめ各種ディスプレイに適用することができる。
1 ディスプレイ装置
C1,C2 電流経路
10 ディスプレイ
11 透光性基板
12 反射膜
13 導電層
13a 第1電極層
13b 第1導電層
13c 正極端子部
14 隔壁絶縁層
15 有機EL層
16 導電層
16a 第2電極層
16b 第2導電層
16c 負極端子部
17 封止樹脂層
18 対向基板
19 反射膜
20 点灯装置
30 発光素子部
30a,30b…発光素子部
40 給電端子部
111 主面
112 外周端面
131,132 導電層
131c,132c 正極端子部
182 外周端面

Claims (10)

  1. 透光性を有する透光性基板と、
    前記透光性基板の主面上の一部領域に、透光性の第1電極層と、第2電極層と、前記第1電極層と前記第2電極層の間に介在する有機EL層とを有する発光素子部と、
    前記透光性基板の主面を平面視したときに前記発光素子部が存在する領域の外側に設けられ、第1電極層と電気的に接続する給電端子と第2電極層と電気的に接続する給電端子とを有し、外部電源と電気的に接続する給電端子部と、
    前記透光性基板における外周端面に配され、当該透光性基板の内部側から当該外周端面に向けて伝播される光を反射する第1の反射膜と、
    前記発光素子部を挟んで前記透光性基板と対向配置された透光性の対向基板と、
    前記対向基板の外周端面に配され、当該対向基板の内部側から当該外周端面に向けて伝播される光を反射する第2の反射膜と、
    を備え
    前記第1電極層及び前記第2電極層の少なくとも一方は、前記透光性基板の外周端面まで延伸し、前記透光性基板の側面にて前記第1の反射膜と接しており、
    前記第1の反射膜は、導電性材料で形成され、前記給電端子部に給電されたときに前記給電端子部と前記発光素子部との間の電流経路の一部を形成する、
    ディスプレイ。
  2. 前記第1の反射膜は、前記第1電極層及び前記第2電極層のうち前記第1の反射膜と接する電極層よりも高い導電率を有する
    請求項1に記載のディスプレイ。
  3. 前記第1の反射膜は、前記透光性基板の主面上には延伸しない
    請求項1に記載のディスプレイ。
  4. 前記第1の反射膜と、前記第1電極層の縁部または第2電極層の縁部とが接触する領域は、
    前記透光性基板の主面を平面視したときに、
    前記発光素子の周りを半周以上取り囲んでいる、
    請求項1〜3のいずれかに記載のディスプレイ。
  5. 前記第1の反射膜と、前記第1電極層の縁部または第2電極層の縁部とが接触する領域は、
    前記透光性基板の主面を平面視したときに、
    前記給電端子部から前記主面の外周縁に沿って連続して伸長している、
    請求項1〜4のいずれかに記載のディスプレイ。
  6. 前記透光性基板は、
    外周端面の形状が前記透光性基板の厚さの中心部分において突出する丸みを帯びた形状を有しており、
    当該丸みを帯びた端面上において、前記第1の反射膜と、前記第1電極層または第2電極層とが接触している、
    請求項1〜5のいずれかに記載のディスプレイ。
  7. 前記透光性基板の主面は角部を有し、
    前記透光性基板の端面の中で、前記角部に相当する領域を除いた領域に、前記第1の反射膜が配されている、
    請求項1〜6のいずれかに記載のディスプレイ。
  8. 前記透光性基板の端面は、視認される側の領域が前記主面に対して傾斜し、
    前記第1の反射膜の厚み方向の中心位置が、前記傾斜した領域上にある、
    請求項1〜7のいずれかに記載のディスプレイ。
  9. 前記第1の反射膜の厚みは、10μm以下である、
    請求項1〜8のいずれかに記載のディスプレイ。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載のディスプレイと
    当該ディスプレイの給電端子部に電力を供給する駆動素子と、を備える、
    ディスプレイ装置。
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