JP6409347B2 - ウェハレベルパッケージのダイシング方法およびウェハレベルパッケージ、並びにダイシングブレード - Google Patents
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Description
ここで、赤外線はシリコンを透過するので、シリコンウェハを用いた場合、センサの受光面以外の部分は回路面に余計な光線が入射されないように遮光する必要がある。
一方、入射が不要な部位には金属膜をスパッタなどで成膜して遮光する。遮光膜は接合用下地金属と兼ねて成膜するのが効率的であり、その場合はクロムやチタンなどの密着層を介して最上層は金などで成膜される。
接合前にセンサ側で側面からの入射を防止する遮光を行うには、例えばキャビティ構造にした側面に遮光膜を形成するなど複雑な工程が必要となる。その場合センサ部面積が大きくなり、ウェハからの取れ数も減るなどコストが増大する。
また、ダイシング後に側面からの入射を遮光するには、例えばプリント基板実装時に樹脂等でフィレット(裾広がりの形状)を形成して覆う方法がある。ところが、樹脂等で側面を覆う場合、センサ基板厚さに相当する高さを塗布する必要があり、塗布工程の自動化や検査工程の構築などにコストが多くかかるという問題があった。
ここで特許文献1(特開2011−090263号公報)では、ウェハレベルパッケージング用途のレンズアレイにおける遮光のため、レンズ部と接合部以外の部分は遮光性レジストで遮光し、接合部においては接着剤が光線を遮光している。この特許文献1に記載された構成によれば、接合時に高さを確保すると共に接着剤として機能し、且つ接着部材で遮光性を確保し、また、レンズ部と接合部以外の部分は黒色レジストで遮光しているため、ほとんどの領域において遮光できている。
ところが、特許文献1に記載されたような従来の構成では、ダイシング後のレンズ本体の切り口面からの入射についての遮光が実現できず、シリコン側面壁からの赤外光入射が避けられず、測定ノイズなどの問題を引き起こす。これに対して、プリント基板などに実装した後に樹脂などで遮光する方法が一般的な対策であったが、工数が増加してしまうという問題が生じる。
すなわち本発明に係るウェハレベルパッケージのダイシング方法は、ウェハレベルパッケージを個片化するダイシング工程を備えるウェハレベルパッケージのダイシング方法であって、前記ダイシング工程は、個片化する際に露出する切り口部からの所定の波長の光の入射を遮光する遮光溝を、当該切り口部に形成可能なダイシングブレードでダイシングすることを特徴とする。
本発明では、任意の幅及び深さの溝が形成できるダイシングブレードでダイシングすることで、光(赤外光)の入光を阻害する溝形状を個片化時に形成し、この個片化時の切り口面においても遮光性機能を持たせることが可能である。したがって、ウェハ側面の遮光において、接合前に成膜などでの遮光処理を行わず、且つ、基板実装時に樹脂塗布などの後処理も行わずに、個片化されたウェハ側面からの赤外光入射を遮光することを目的とする。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
すなわち、以下においては本発明の実施の形態として、赤外線センサを製造する場合において赤外光を遮光する形態についてのみ述べるが、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、他の波長の光を利用および遮光するものであってもよい。
図1は赤外線センサのウェハレベルパッケージの断面構造例を示す概略断面図であり、この赤外線センサを構成する各部材について順に説明する。
端子側ウェハ1は、本デバイス(赤外線センサ)のパッケージ基板となるものであり、ガラス、シリコンウェハなどからなり、本実施の形態ではシリコンおよびガラスのそれぞれで(2種類)形成した。端子側ウェハ1には貫通電極2が設けられている。
また、接点端子5は電気接点下地膜8を介して電気接点接合材7と接合されている。
電気接点下地膜8は、導電性向上、下地への密着性向上のため複数の膜構成となっていることが好ましい。電気接点下地膜8は、例えばCr/Pt/AuやTi/Ni/Auで構成されており、CrやTiは密着性向上、PtやNiはAuの拡散防止のためのバリア層、Auは実装端子12や電気接点接合材7との導通性のための機能を有するものである。
電気接点接合材7は、接点端子5と貫通電極2とを繋ぐ接合材であり、例えば金、銀、銅、半田などが好ましいものとして挙げられる。電気接点接合材7は所定の厚みを有するものである。
ウェハ接合材6としては、例えば金属ろう材やガラス接合剤、ポリイミド系接合剤等が用いられる場合と、陽極接合で接合される場合とがある。
さらに、光学窓13にはウェハ接合の下地となり、遮光構造体としても作用するウェハ接合下地膜9が、接合面側に設けられている。ウェハ接合下地膜9は電気接点下地膜8を成膜する際に同時成膜される遮光構造膜である。
一方、光学窓13の外側表面以外からの光は遮光することが望ましく、すなわち光学窓13の側面の方向からの光は遮光したい遮光対象光11である。遮光対象光11としては、例えば可視光や赤外光が挙げられる。
ガス吸収膜15は、一般にゲッターと呼ばれていて、内部の真空度を確保するためのものである。
温度の赤外線波長は、下記のウィーンの式より計算される。
λm=2897/T
(λm:電磁波ピーク波長[nm]、T:発熱体温度[K])
測定温度を0℃〜250℃帯とした場合、赤外線の波長は図2に示す遮光赤外波長範囲18である約5.5〜約10.6μmである。
図3に遮光加工用ダイシングブレード26の模式図を示す。図3(a)は遮光加工用ダイシングブレード26の構成を説明するための平面模式図であり、図3(b)は遮光加工用ダイシングブレード26の構成を説明するための断面模式図である。
図3(a)に示す平面模式図の状態で時計回りまたは反時計回りの方向に高速回転することで、切断用砥粒面19が切断対象物と接して切断を行うことができ、それと同時に遮光加工用砥粒面20の領域が接触領域を荒らすことができる構成となっている。
ここで、切断用砥粒面19は切断を行う砥粒が電着された部位である。この切断用砥粒面19の砥粒の大きさについては所望の切断が可能であればよく、特に制限はない。この切断用砥粒面19の砥粒の大きさは、後述する遮光加工用砥粒面20の砥粒の大きさと異なることが好ましい。
遮光加工用砥粒面20には、約5μmのダイヤモンド砥粒を複数点置している。また、砥粒間隔は例えば約15μm程である。
なお、加工溝幅(隣り合う溝の幅)はダイサーの送りスピードで調整する。
このように、ダイシング時に遮光面加工用ダイシングブレード26により任意の波長帯の赤外光入射を阻害する遮光溝、例えば5μmから10μm程度の波長において遮光効果が得られるような遮光溝を形成することで、任意波長帯の赤外光に対する遮光効果が得られる。
次に、図4および図5を参照しながらウェハレベルパッケージのダイシング方法の第1の実施の形態について説明する。
図4は本発明に係るウェハレベルパッケージのダイシング方法の第1の実施の形態における第1のカットステップを説明するための概略断面図であり、図5は本発明に係るウェハレベルパッケージのダイシング方法の第1の実施の形態における第2のカットステップを説明するための概略断面図である。すなわち、図4は2回のカットを行うダイシング工程におけるファーストカット(第1のカットステップ)を説明するための概略断面図であり、図5は2回のカットを行うダイシング工程におけるセカンドカット(第2のカットステップ)を説明するための概略断面図である。
本実施の形態では、図3に示した遮光加工用ダイシングブレード26を使い1度でカットする工法であり、この工法であっても切り口面の溝加工が可能である。ワンパスカット部28は、全面に遮光溝が形成されている。
通常のダイシング切り口面(通常ダイシング切り口面29)と、遮光目的で溝加工された切り口面(遮光加工切り口面30)とは、図7に示すような構造となっている。遮光加工切り口面30にはダイヤモンド砥粒により約5μmの溝加工がされる。
溝幅間隔はダイサーの送り速度で調整する。例えば送り速度は0.05mm/秒から5mm/秒程度である。
2 貫通電極
3 センサウェハ
4 センサ
5 接点端子
6 ウェハ接合材
7 電気接点接合材
8 電気接点下地膜
9 ウェハ接合下地膜
10 入力光
11 遮光対象光
12 実装端子
13 光学窓
14 気密空間
15 ガス吸収材膜(ゲッター膜)
17 遮光膜
18 遮光赤外波長範囲
19 切断用砥粒面
20 遮光加工用砥粒面
21 フランジ部
22 取り付け穴
23 個片化対象ウェハ
24 カット用ダイシングブレード
25 1stカット部位
26 遮光面加工用ダイシングブレード
27 遮光加工切り口面
28 ワンパスカット部
29 通常ダイシング切り口面
30 遮光加工切り口面
Claims (10)
- ウェハレベルパッケージを個片化するダイシング工程を備えるウェハレベルパッケージのダイシング方法であって、
前記ダイシング工程は、個片化する際に露出する切り口部からの所定の波長の光の入射を遮光する遮光溝を、当該切り口部に形成可能なダイシングブレードでダイシングすることを特徴とするウェハレベルパッケージのダイシング方法。 - 前記ダイシング工程は、ダイシングして個片化された赤外線センサとし、
前記所定の波長の光は、赤外光であることを特徴とする請求項1に記載のウェハレベルパッケージのダイシング方法。 - 前記ダイシング工程は、1回のカットで切り離しと、切り口部における遮光溝の加工と、を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のウェハレベルパッケージのダイシング方法。
- 前記ダイシング工程は、第1のカットステップと、第2のカットステップと、を有し、
前記第1のカットステップは、ハーフカットを行い、
前記第2のカットステップは、切り離しと、切り口部における遮光溝の加工と、を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のウェハレベルパッケージのダイシング方法。 - 前記第1のカットステップは、前記第2のカットステップに用いられるダイシングブレードとは異なるダイシングブレードでハーフカットを行うことを特徴とする請求項4に記載のウェハレベルパッケージのダイシング方法。
- 請求項1又は2に記載のウェハレベルパッケージのダイシング方法によりダイシングされたウェハレベルパッケージであって、
個片化する際に露出する切り口部に所定の波長の光の入射を遮光する遮光溝が形成されていることを特徴とするウェハレベルパッケージ。 - ウェハレベルパッケージを個片化するダイシングに用いられるダイシングブレードであって、
ウェハを切断する先端部位と、前記ウェハの切り口部に遮光溝を形成する中間部位側面とで、砥粒の大きさが異なり、
前記遮光溝は、前記ウェハの切り口部からの所定の波長の光の入射を遮光することを特徴とするダイシングブレード。 - ウェハレベルパッケージを個片化するダイシングに用いられるダイシングブレードであって、
ウェハの切り口部に遮光溝を形成する中間部位側面に、所定の深さの遮光溝を加工できる大きさの砥粒が、電着または接着で複数配置され、
前記遮光溝は、前記ウェハの切り口部からの所定の波長の光の入射を遮光することを特徴とするダイシングブレード。 - 前記所定の波長の光は、赤外光であることを特徴とする請求項7または8に記載のダイシングブレード。
- ダイシングされたウェハレベルパッケージの生産方法であって、
該ダイシングが請求項1乃至5のいずれかに記載のウェハレベルパッケージのダイシング方法によりなされ、
個片化する際に露出する切り口部に所定の波長の光の入射を遮光する遮光溝が形成されていることを特徴とするダイシングされたウェハレベルパッケージの生産方法。
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