JP6407750B2

JP6407750B2 - 刃研ぎ付きキャップ

Info

Publication number: JP6407750B2
Application number: JP2015022905A
Authority: JP
Inventors: 洋一郎久保; 敬治富山
Original assignee: 株式会社サボテン
Priority date: 2015-02-09
Filing date: 2015-02-09
Publication date: 2018-10-17
Anticipated expiration: 2035-02-09
Also published as: JP2016144844A

Description

本発明は、鋏の刃に被嵌するキャップに刃研ぎ部材を備えたものに関する。

刃物の刃は使用するにつれて摩損し切れ味が落ちるため、刃を砥石などの研磨具で研ぎ、刃を鋭利にして切れ味をよくする必要がある。例えば、鋏やナイフなどは様々な場所で携帯し使用することがあるために、作業時に切れ味が落ちていることが判明しても研磨具を携帯していなければ、そのまま使用せねばならず作業効率が低下する。その解決する手段の一例として、特許文献１に記載されているナイフを収める鞘に研磨布紙又は砥石片などの研磨部材を取り付けているものがある。

実開昭６０−１２９２７７号公報

しかしながら、刃物の鞘に砥石や研磨布紙を一体として取り付ける場合、研磨を行うには一定の大きさの平らな面積を有する必要があるために、ナイフのような刃の幅が大きく、鞘も大きいものには適しているが、鋏などの刃が比較的小さいものに被嵌するキャップに刃研ぎ部材を一体として取り付けるのに適していない。

上記課題に鑑み、本発明では、鋏の刃に被嵌するキャップの先端付近に位置し、前記キャップの長手方向に対して直交する方向に形成された溝状の凹所と、該凹所に固定され、外方に全体が露出する３つの面が直角に交差して構成される２つの角部を有する棒状の刃研ぎ部材と、を備え、
前記刃研ぎ部材の先端と後端とが、前記凹所の先端と後端へ向かう長手方向を有することを特徴とする刃研ぎ付きキャップを提供する。

また、上記の刃研ぎ付きキャップの構成に加え、刃研ぎ部材は超硬合金を主体とするものからなることを特徴とする刃研ぎ付きキャップである。

請求項１記載の発明によれば、角部を有する棒状の刃研ぎ部材の角部を刃に当てることで、刃と刃研ぎ部材との接地面が小さくなり力を効率よく加えることができるので、容易に刃を研ぐことができる。また、刃研ぎ部材は砥石のような平らな面積を必要としないため、小型化することができ、比較的小さいキャップなどに備えることができるとともに、刃研ぎ部材を凹所に固定することで、刃研ぎ部材と刃以外との接触による劣化や破損を抑制することができる。

請求項２記載の発明によれば、刃よりも非常に硬い超硬合金を主体とするものからなる刃研ぎ部材によって少ない力で刃を研ぐことができる。

本発明の実施形態に係る刃研ぎ付きキャップの構成の一例を示す概略図である。刃研ぎ付きキャップの拡大斜視図である。刃研ぎ付きキャップを用いた刃の研磨方法の一例を示す概念図である。

本発明の刃研ぎ付きキャップの一例について、図面に基づいて詳細に説明する。

本発明において、刃研ぎ付きキャップ１は図１に示すように、鋏３の刃を保護するため、鋏３の刃に被嵌されるものである。キャップ１は鋏３の刃が閉じた状態で装着できるような形状をABS樹脂によって成形され、先端部の凹所４に刃研ぎ部材２が一体となって配置されている。

また、図２において、鋏から離脱させた状態の刃研ぎ付きキャップを詳細に示している。キャップ１の先端部に凹所４を設け、そこに超硬タングステンを主体としたものからなる棒状の刃研ぎ部材２を固定する。この刃研ぎ部材２はキャップ１の長手方向に対して直交する方向に形成された溝状の凹所から突出しない程度の厚みを有する直方体であり、外方に全体が露出する直方体の３つの面が直角に交差することによって２つの角部５が構成される。

このようなキャップ１に刃研ぎ部材２を一体とすることで、鋏などを携帯する際に、別に砥石などの研磨装置を携帯する手間が省け、使用場所において研磨することが可能になる。また、刃研ぎ部材２の先端と後端とが、凹所４の先端と後端へ向かう長手方向を有するように凹所４に固定することで、刃研ぎ部材２と刃以外との接触による劣化や破損を抑制することができる。

次に、図３で示すように、刃研ぎ部材２を用いて刃６を研磨する方法を説明する。まず、鋏３を開いた状態にするとともにキャップ１を持ち、刃研ぎ部材２の角部５を刃６に接触させる。その後、刃研ぎ部材２を刃に沿った方向（矢印方向Ａ）に接触させたまま適度に往復させて研磨することで、刃６を鋭利にする。

この刃研ぎ部材２の角部５を刃６に当てることで、刃６と刃研ぎ部材２との接地面が小さくなり、研ぐための力を効率よく加えることができる。また、刃６よりも非常に硬い超硬タングステンを主体とするものからなるため、研ぐための力は小さくなる。したがって、少ない力で容易に刃を研磨することができる。さらに、刃研ぎ部材２は砥石のような平らな面積を必要としないため、小型化することができる。

なお、以上の実施形態において、刃研ぎ部材２は刃６よりも十分硬ければよく、超硬タングステンを主体とするものからなるもののみに限らない。また、刃研ぎ部材２には鋭角な２つの角部５があればよく、直方体の角部のみに限らない。さらに、鋏のみに限らず刃に被嵌するキャップにも本発明を適用することができる。

鋏などのキャップの凹所に刃研ぎ部材を一体として配置することで、刃研ぎ付きキャップを提供することができ、その結果、鋏を携帯する際に邪魔にならず、どこでも刃を研ぐことができ、作業効率を向上させることが可能である。また、その刃研ぎ付きキャップを他の刃物の刃を研ぐために使用することも可能である。

１・・・キャップ、２・・・刃研ぎ部材、３・・・鋏、４・・・凹所、５・・・角部、６・・・刃、Ａ・・・刃研ぎ方向

Claims

鋏の刃に被嵌するキャップの先端付近に位置し、前記キャップの長手方向に対して直交する方向に形成された溝状の凹所と、該凹所に固定され、外方に全体が露出する３つの面が直角に交差して構成される２つの角部を有する棒状の刃研ぎ部材と、を備え、
前記刃研ぎ部材の先端と後端とが、前記凹所の先端と後端へ向かう長手方向を有することを特徴とする刃研ぎ付きキャップ。
刃研ぎ部材は超硬合金を主体とするものからなることを特徴とする請求項１記載の刃研ぎ付きキャップ。