本発明が適用されたスロットマシンの実施例1を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R、2T(以下、左リール、中リール、右リール、特定リールとも呼ぶ)が水平方向に並設されている。図1に示すように、これらリールのうちリール2L、2C、2Rについては、配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3L、3C、3Rからそれぞれ見えるように配置されている。また、リール2Tについては、配列された図柄のうち1つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3Tから見えるように配置されている。
リール2C、2R、2Tの外周部には、図3に示すように、それぞれ「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリーa」、「チェリーb」、「ベル」、「リプレイ」、「プラム」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2C、2R、2Tは、いずれも同幅・同径のリールであり、配置された図柄数も同じ21個である。一方、リール2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3C、3Rにおいて各々上中下三段に表示されるのに対して、リール2Tの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの透視窓3Rの側方に設けられた透視窓3Tにおいて1図柄のみ表示される。
尚、以下では、「赤7」、「青7」、「白7」をまとめて単に「7」という場合があり、「チェリーa」、「チェリーb」をまとめて単に「チェリー」という場合がある。
リール2Lの外周部には、図3に示すように、リール2C、2R、2Tと同様に、それぞれ「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリーa」、「チェリーb」、「ベル」、「リプレイ」、「プラム」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。これらリール2Lの外周部に描かれている図柄は、リール2C、2R、2Tに描かれている図柄と同一の図柄である。リール2Lは、リール2C、2R、2Tと同幅・同径のリールであり、配置された図柄数もリール2C、2R、2Tと同じ21個である。リール2Lの外周部に描かれた図柄は、リール2C、2Rの外周部に描かれた図柄と同様に、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3Lにおいて上中下三段に表示される。
また、後述のようにリール2T、2C、2Rは、遊技に用いられるリールであるのに対して、リール2Lは、演出に用いられるリールであることから、リール2T、2C、2Rを遊技用リール、リール2Lを演出用リールという場合がある。
リール2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32C、32R(図8参照)によって回転されることで、リール2C、2Rの図柄が透視窓3C、3Rに連続的に変化しつつ表示される一方で、リール2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3C、3Rに3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。また、リール2Tは、対応して設けられたリールモータ32T(図8参照)によって回転されることで、リール2Tの図柄が透視窓3Tに連続的に変化しつつ表示される一方で、リール2Tの回転が停止されることで、透視窓3Tに1つの図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
また、リール2Lは、対応して設けられたリールモータ32L(図8参照)によって回転されることで、リール2C、2Rと同様にリール2Lの図柄が透視窓3Lに連続的に変化しつつ表示される一方で、リール2Lの回転が停止されることで、リール2C、2Rと同様に透視窓3Lに3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
図5に示すように、リール2L、2C、2Rの図柄が表示される透視窓3L、3C、3Rは、同一形状であり、縦長の略長方形状に形成されているのに対して、リール2Tの図柄が表示される透視窓3Tは、透視窓3L、3C、3Rの形状と異なり、横長の略長方形状に形成されている。
透視窓3Tの縦方向の長さ(図中A)は、透視窓3L、3C、3Rの縦方向の長さ(B)よりも短く、かつ透視窓3Tの横方向の長さ(図中C)は、透視窓3L、3C、3Rの横方向の長さ(図中D)よりも短い形状、すなわち透視窓3Tは、透視窓3L、3C、3Rに比較して小さい形状となるように形成されている。
また、リール2Lとリール2Cの離間幅(図中a)、リール2Cとリール2Rの離間幅(図中b)、リール2Rとリール2Tの離間幅(図中c)は同一幅であるのに対して、透視窓3Lと透視窓3Cの離間幅(図中d)と、透視窓3Cと透視窓3Rの離間幅(図中e)と、は同一幅となり、透視窓3Rと透視窓3Tの離間幅(図中f)は、透視窓3Lと透視窓3Cの離間幅(図中d)及び透視窓3Cと透視窓3Rの離間幅(図中e)よりも幅広となる位置となるように透視窓3L、3C、3R、3Tがそれぞれ形成されている。
また、透視窓3Tは、前述のように1図柄のみリール2Tの図柄が表示されるが、透視窓3Tに表示される図柄の位置が、透視窓3L、3C、3Rにおいて中段に表示される図柄の位置及び下段に表示される図柄の位置と、0.5図柄分ずれた位置となるように形成されている。
リール2C、2R、2Tの内側には、リール2C、2R、2Tそれぞれの基準位置を検出するリールセンサ33C、33R、33T(図8参照)が設けられている。また、リール2Lの内側にも、リール2C、2R、2Tと同様に、リール2Lの基準位置を検出するリールセンサ33L(図8参照)が設けられている。
また、図7に示すように、リール2L、2C、2R、2Tの内側には、リール2L、2C、2R、2Tの背面から白色の可視光にて照射するリールLED55L、55C、55R、55Tが設けられている。リールLED55L、55C、55Rは、リール2L、2C、2Rの透視窓3L、3C、3Rから視認可能な連続する3つの図柄にそれぞれ対応する3個のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。また、リールLED55Tは、リール2Tの透視窓3Tから視認可能な1つの図柄に対応する1個のLEDからなり、当該図柄を照射可能とされている。
さらにリール2Lの内側には、リール2Lの背面から紫外線を照射するブラックライトLED56が設けられており、ブラックライトLED56は、リール2Lの透視窓3Lから視認可能な連続する3つの図柄に対応する3個のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。また、リール2Lの一部には、図33(b)に示すように、図3や図33(a)に示す図柄に形成された透過領域とは異なる特殊透過領域(図33(b)中、通常の図柄3個分の大きさの「7」図柄の領域)が形成されるとともに、特殊透過領域全体に蛍光塗料が塗布されている。このため、リールLED55Lの点灯状態では、特殊透過領域に対応する図柄が目立たず、通常の図柄のみ目立つように表示される一方で、リールLED55Lを消灯状態とし、かつブラックライトLED56を点灯状態とすることで、通常の図柄が目立たず、特殊透過領域に対応する図柄のみが目立つ状態となる。
前面扉1bの各リール2L、2C、2R、2Tの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3L、3C、3R、3Tに対応する透過領域51b、51c及び透視窓3L、3C、3R、3Tを介して遊技者側から各リール2L、2C、2R、2Tを視認できるようになっている。また、表示領域51aの裏面には、裏面側から表示領域51aを照射するための導光板(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、表示領域51aのうち透過領域51b、51cを除く領域に内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。液晶表示器51は、液晶素子を、導光板により照射された光を通過させる状態と通過させない状態とのいずれかに制御することにより、表示態様を変化させることが可能な表示装置である。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例では後述する通常遊技状態、内部中の規定数として3、CBの規定数として2)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2T、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、本実施例では、後述のようにストップスイッチ8Lは、演出用リールであるリール2Lの回転を停止する際の操作にも用いられる。図6に示すように、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、リール2C、2R、2Tと、の位置関係においてストップスイッチ8C、8Rは、対応するリール2C、2Rの並び順と同じ並び順となる位置関係に配置されているのに対して、ストップスイッチ8Lは、対応するリール2Tの並び順と異なる並び順となる位置関係に配置されている。すなわちストップスイッチ8L、8C、8Rと、リール2C、2R、2Tと、の位置関係においてストップスイッチ8C、8Rは、対応するリール2C、2Rとの結線w、yが交差しない位置関係に配置されているのに対して、ストップスイッチ8Lは、対応するリール2Tとの結線zが、ストップスイッチ8Cと対応するリール2Cとの結線wまたはストップスイッチ8Rと対応するリール2Rとの結線yと交差する位置関係に配置されている。一方、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、リール2L、2C、2Rと、の位置関係においてストップスイッチ8Lは、ストップスイッチ8C、8Rと同様に、対応するリール2Lの並び順と同じ並び順となる位置関係に配置されている。すなわちストップスイッチ8L、8C、8Rと、リール2L、2C、2Rと、の位置関係においてストップスイッチ8Lは、対応するリール2Lとの結線vが、ストップスイッチ8Cと対応するリール2Cとの結線w、ストップスイッチ8Rと対応するリール2Rとの結線yと交差しない位置関係に配置されている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つの遊技用リールのうち、最初に停止する遊技用リールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止する遊技用リールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止する遊技用リールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないために遊技用リールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図8参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによる遊技用リールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図8参照)がそれぞれ設けられている。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、上述の左停止有効LED22L、22C、22Rに加え、後述のフリーズ状態において点灯により当該ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を促す演出用停止LED57L、57C、57Rがそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや配当表などが印刷された下部パネルが設けられている。
前面扉1bの内側には、図2に示すように、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機(例えば後述のATの終了が判定された時)に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機(例えば後述のATの終了が判定された時)に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図8参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、2T、リールモータ32L、32C、32R、32T(図8参照)、リール2L、2C、2R、2Tのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R、33T(図8参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図8参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図8参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図8参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図8参照)が設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
尚、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図4(a)参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、後述する通常遊技状態、内部中における規定数の賭数として3枚が定められ、後述するCBにおける規定数の賭数として2枚が定められており、これら遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、リール2T、2C、2Rの透視窓3T、3C、3Rに表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するためのラインである。本実施例では、図4(a)に示すように、透視窓3T、3C、3Rから視認可能なリール2T、リール2Cの中段、リール2Rの中段に並んだ図柄に跨る入賞ラインLNのみが入賞ラインとされている。
また、図4(a)に示すように、リール2Tは、リール2L、2C、2Rと0.5図柄ずれた位置に図柄が停止するとともに、透視窓3Tは、前述のように透視窓3L、3C、3Rの中段に停止する図柄よりも下方に0.5図柄ずれた位置であり、透視窓3L、3C、3Rの下段に停止する図柄よりも上方に0.5図柄ずれた位置に設けられており、入賞ラインLNは、リール2C、2Rに停止する図柄と0.5図柄分ずれた位置のリール2Tの図柄と、リール2L、2Cの中段の図柄と、を通るように設定されている。
尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜5を設けている。無効ラインLM1〜5は、これら無効ラインLM1〜5に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜5のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。
本実施例では、図4(b)に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨る無効ラインLM1、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨る無効ラインLM2、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨る無効ラインLM3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨る無効ラインLM4、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨る無効ラインLM5の5種類が無効ラインLMとして定められている。
尚、リール2T、2C、2Rは、遊技に用いられる遊技用リールであるのに対してリール2Lは、遊技には用いられず、演出に用いられる演出用リールであり、リール2T、2C、2Rの入賞ラインLNに導出された図柄の組み合わせが入賞を構成する図柄の組み合わせであれば、リール2L、2C、2Rの無効ラインLM1〜LM5に導出された図柄の組み合わせに関わらず、入賞と判定される一方で、リール2T、2C、2Rの入賞ラインLNに導出された図柄の組み合わせが入賞を構成する図柄の組み合わせでなければ、リール2L、2C、2Rの無効ラインLM1〜LM5に導出された図柄の組み合わせがどのような図柄の組み合わせであったとしても入賞と判定されることはない。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、リール2T、2C、2Rが回転し、各リール2T、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2T、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3T、3C、3Rに表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2T、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役ともいう)が各リール2T、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせがリール2T、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、3つの遊技用リールを用いた構成を例示しているが、遊技用リールを1つのみ用いた構成、2つの遊技用リールを用いた構成、4つ以上の遊技用リールを用いた構成としても良く、2つ以上の遊技用リールを用いた構成においては、2つ以上の全ての遊技用リールに導出された表示結果の組み合わせに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的な遊技用リールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されてリール2T、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2T、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2T、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応する遊技用リールの停止基準位置(リール2Tでは透視窓3Tに対応する位置、リール2C、2Rでは下段位置)に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を停止基準位置に表示させることができるため、リール2T、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応する遊技用リールの入賞ラインLN上に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ラインLN上に表示させることができる。
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2R、2Tを単にリールという場合がある。また、リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リール、リール2Tを特定リールという場合がある。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2T、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
図8は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図8に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技が制御され、演出制御基板90によって遊技に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。尚、演出制御基板に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としても良い。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33C、33R、33Tが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32C、32R、32Tが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、図9に示すクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、図9に示す乱数回路508a、508bに供給される。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32C、32R、32Tに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路47は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
図9は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図9に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。
クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。
照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。また、固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路であり、演算回路505は、乗算及び除算を行う回路である。
リセット/割込コントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込要求を制御するためのものである。
リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。
RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを4チャネル搭載している。
乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。
タイマ回路509は、8ビットプログラマブルタイマであり、メイン制御部41は、タイマ回路509として、8ビットのカウンタを3チャネル備える。本実施例では、タイマ回路509を用いてユーザプログラムによる設定により、リアルタイム割込要求や時間計測を行うことが可能である。
割込コントローラ510は、PI5/XINT端子からの外部割込要求や、内蔵の周辺回路(例えば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割込要求を制御する回路である。
パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポート(PIP)を内蔵する。また、図9に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポート(POP)を内蔵する。
シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。尚、メイン制御部41は、シリアル通信回路512として、送受信両用の1チャネルの回路と、送信用のみの3チャネルの回路と、を備える。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
本実施例においてメイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施例では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としても良い。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、リールセンサ33Lが接続されており、このリールセンサ33Lの検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55L、55C、55R、55T、ブラックライトLED56、演出用停止LED57L、57C、57R、リールモータ32L等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55L、55C、55R、55T、ブラックライトLED56、演出用停止LED57L、57C、57R、リールモータ32L等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55L、55C、55R、55T、ブラックライトLED56、演出用停止LED57L、57C、57R、リールモータ32Lを例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55L、55C、55R、55T、ブラックライトLED56、演出用停止LED57L、57C、57Rの駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたリールセンサ33Lから入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、サブ制御部91から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32Rに伝送するモータ駆動回路99、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、フリーズ抽選、ナビストック抽選等において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
尚、本実施例では、いずれの設定値が設定されている場合でも、メイン制御部41が行う抽選のうち内部抽選の当選確率は共通であり、設定値に応じてメイン制御部41が行う後述のフリーズ抽選、サブ制御部91が行う後述のナビストック抽選の当選確率として異なる当選確率を用いることによりメダルの払出率が変わる構成であるが、メイン制御部41、サブ制御部91が行う複数の抽選のうち少なくとも1つの抽選に係る当選確率を設定値に応じて変更することで、メダルの払出率が変わる構成であれば良い。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、特別ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施例においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37及びリセット/設定スイッチ38の双方がonの状態での起動時、設定キースイッチ37がon、リセット/設定スイッチ38がoffの状態での起動時、CB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、RAM異常エラー時、設定キースイッチ37及びリセット/設定スイッチ38の双方がonの状態での起動時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41cの全ての領域が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がon、リセット/設定スイッチ38がoffの状態であり、設定変更状態へ移行する場合においてその前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち重要ワーク及び特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2は、CB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりするようにしても良い。
また、特別ワークは、遊技状態を示す遊技状態フラグが格納される遊技状態格納ワーク及び内部当選フラグが格納される内部当選フラグ格納ワークを含み、前述のように設定変更状態に移行する場合にも特別ワークは初期化されることがないため、設定変更がされた場合でも設定変更前の遊技状態及び内部当選フラグ(特に持越中の特別役の当選フラグ)が維持されるようになっている。一方、設定キースイッチ37及びリセット/設定スイッチ38の双方がonの状態での起動時には、初期化0により特別ワークも含むRAM41cの全ての領域が初期化されるので、この場合には、遊技状態及び内部当選フラグも初期化されることとなる。以下では、設定キースイッチ37及びリセット/設定スイッチ38の双方がonの状態で起動する操作をRAMクリア操作とも呼ぶ。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態(通常、内部中、CB)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施例では通常遊技状態及び内部中においては3、CBにおいては2)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、本実施例では、全ての遊技用リールが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。
一般的なスロットマシンにおいて入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
また、遊技状態がCB中のゲームでは、内部抽選を行わず、各ゲームにおいて全ての小役の当選フラグが有効となるように設定されるようになっており、必ずいずれかの小役の入賞が許容されることとなる。尚、CB中のゲームでも内部抽選を行うが、内部抽選の結果に関わらず、全ての小役の当選フラグを設定し、必ずいずれかの小役の入賞が許容されるようにしても良い。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が上記した各役への入賞を許容するか否かを、全ての遊技用リールの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(通常遊技状態、内部中)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
尚、本実施例の内部抽選では、抽選対象役の判定値数を内部抽選用の乱数値に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される構成であるが、抽選対象役の判定値数を内部抽選用の乱数値から順次減算し、減算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される構成としても良い。
また、本実施例では、抽選対象役毎に当選と判定される判定値の数である判定値数を定めておくとともに、抽選対象役毎に判定値数を乱数値に順次加算(減算)し、オーバーフローした場合に、判定値数に対応する役の当選を判定する構成であるが、抽選対象役毎に当選と判定される乱数値の範囲を定めておくとともに、乱数値が属する範囲に対応する役の当選を判定する構成としても良い。
次に、リール2T、2C、2R、すなわち遊技用リールの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、遊技用リールの回転が開始したとき、及び遊技用リールが停止し、かつ未だ回転中の遊技用リールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中の遊技用リール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中の遊技用リールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当する遊技用リールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応する遊技用リールの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態という)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、遊技用リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
遊技用リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全ての遊技用リールが回転しているか、特定リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、特定リール、中リールが停止しているか、特定リール、右リールが停止しているか、中リール、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、いずれかの遊技用リールが停止している状況においては、停止済みの遊技用リールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中の遊技用リール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、遊技用リールの停止状況や停止済みの遊技用リールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32T、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32T、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2T、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各遊技用リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、遊技用リールの回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全ての遊技用リールが回転中の状態に対応する各遊技用リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各遊技用リールの停止制御テーブルを展開して全ての遊技用リールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つの遊技用リールが停止したとき、またはいずれか2つの遊技用リールが停止したときには、遊技用リールの回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みの遊技用リール及び当該遊技用リールの停止位置の領域番号に対応する未停止の遊技用リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各遊技用リールの停止制御テーブルを展開して未停止の遊技用リールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中の遊技用リールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当する遊技用リールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中の遊技用リールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出された遊技用リールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分遊技用リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分遊技用リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、リール2C、2Rが透視窓3C、3Rの下段の領域、リール2Tが透視窓3Tの領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一の遊技用リールの停止状況(及び停止済みの遊技用リールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及び遊技用リールの停止状況(及び停止済みの遊技用リールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及び遊技用リールの停止状況(及び停止済みの遊技用リールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、遊技用リールの停止状況(及び停止済みの遊技用リールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいて遊技用リールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んで遊技用リールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んで遊技用リールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、遊技用リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、遊技用リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
また、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、遊技用リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2T、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
尚、本実施例では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いて遊技用リールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置に遊技用リールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置に遊技用リールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施例においてメイン制御部41は、遊技用リールの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていない遊技用リールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応する遊技用リールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的に遊技用リールの回転が停止した場合でも、その後遊技用リールの回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていない遊技用リールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応する遊技用リールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応する遊技用リールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、遊技用リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、遊技用リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各遊技用リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずに遊技用リールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
本実施例においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、遊技用リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわち遊技用リールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームの遊技用リールの回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間(本実施例では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームの遊技用リールの回転開始時点から所定の規制時間が経過していれば、その時点で当該ゲームにおける遊技用リールの回転を開始させる。
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームの遊技用リールの回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間未満であれば、すなわち前のゲームの遊技用リールの回転開始時点から所定の規制時間が経過していなければ、その時点では遊技用リールの回転を開始させず、前のゲームの遊技用リールの回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間に到達するまで待機し、所定の規制時間に到達した時点で当該ゲームにおける遊技用リールの回転を開始させる。
すなわちメイン制御部41は、前のゲームにおける遊技用リールの回転開始から所定の規制時間が経過していない場合には、この所定の規制時間が経過するまでゲームの進行を規制することで、1ゲームの最短時間が所定の規制時間以上となるようにゲームの進行を規制するようになっている。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズ抽選結果コマンド、フリーズ開始コマンド、第1段階進行コマンド、第1段階結果コマンド、準備出目停止コマンド、第2段階進行コマンド、第2段階結果コマンド、フリーズ終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止有効コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数(すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数)、及び、BET音の出力の有無を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、サブ制御部91では、BETコマンドを受信することで、賭数の設定操作がなされたこと、賭数、及び、BET音の出力の有無を特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数、及び、出力する音の種類(BET音かクレジット音)を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
フリーズ抽選結果コマンドは、後述するフリーズ状態に制御するか否かを決定するフリーズ抽選の結果、フリーズ状態を構成する第1段階の結果(不揃い、赤7揃い、青7揃い)を特定可能なコマンドであり、内部当選コマンドの後に送信される。
フリーズ開始コマンドは、当該ゲームにおいてフリーズ状態に制御する旨を特定可能なコマンドであり、フリーズ抽選結果コマンドの後に送信される。
第1段階進行コマンドは、フリーズ状態を構成する第1段階を進行させて結果を導出させる旨、フリーズ状態を構成する第1段階の結果(リール非作動、赤7揃い、青7揃い)を特定可能なコマンドであり、フリーズ状態を構成する第1段階の開始後、ストップスイッチ8Lが操作されるか、ストップスイッチ8Lが操作される前に10秒が経過したときに送信される。
第1段階結果コマンドは、第1段階の結果が導出されたことを特定可能なコマンドであり、フリーズ状態を構成する第1段階の結果が導出されたときに送信される。
第2段階開始コマンドは、フリーズ状態を構成する第2段階を開始する旨を特定可能なコマンドであり、第2段階を開始するときに送信される。
準備出目停止コマンドは、準備出目が停止してフリーズ状態を構成する第2段階を進行させることが可能となった旨を特定可能なコマンドであり、フリーズ状態を構成する第2段階において準備出目が停止したときに送信される。
第2段階進行コマンドは、フリーズ状態を構成する第2段階を進行させて結果を導出させる旨、フリーズ状態を構成する第2段階における継続抽選の結果(リール非作動、赤7揃い、青7揃い)を特定可能なコマンドであり、フリーズ状態を構成する第2段階の開始後、スタートスイッチ7が操作されたときに送信される。
第2段階結果コマンドは、第2段階の結果が導出されたことを特定可能なコマンドであり、フリーズ状態を構成する第2段階の結果が導出されたときに送信される。
フリーズ終了コマンドは、フリーズ状態の開始後、一連のフリーズ状態の制御が終了する旨を特定可能なコマンドであり、フリーズ状態の終了時に送信される。
リール回転開始コマンドは、遊技用リールの回転の開始を通知するコマンドであり、遊技用リールの回転が開始されたときに送信される。
リール停止有効コマンドは、遊技用リールの停止操作が有効となった旨を通知するコマンドであり、遊技用リールが定速回転となり、ストップスイッチ8L、8C、8Rによる遊技用リールの停止操作が有効となったときに送信される。
リール停止コマンドは、停止する遊技用リールが特定リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当する遊技用リールの停止操作位置の領域番号、該当する遊技用リールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各遊技用リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞番号コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全ての遊技用リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、現在の遊技状態(通常遊技状態、内部中、CB)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、CB終了後に打止状態に制御される場合に打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了、設定変更後の設定値及び設定変更後の遊技状態(通常遊技状態、内部中、CB)を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、定期的に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のコマンド送信処理おいて送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55L、55C、55R、55T、ブラックライトLED56、演出用停止LED57L、57C、57R、リールモータ32L等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52、リールLED55L、55C、55R、55T、ブラックライトLED56、スピーカ53、54の出力態様、リールモータ32Lの動作態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
図10〜図14は、本実施例のスロットマシン1における役の種類、図柄組み合わせ、及び役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図15は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図16は、遊技状態の概要を示す図である。尚、以下の説明及び図10〜図14に示す図柄組み合わせは、入賞ラインLN上の図柄を特定リール、中リール、右リールの順番に並べた場合の組み合わせとして説明する。
まず、図10を参照して、入賞役のうち特別役について説明する。入賞役のうち特別役にはCBが含まれる。
CBは、通常遊技状態または内部中において特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「白7−白7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、遊技状態がCBに移行する。
CBは、全ての小役の入賞が許容される状態であり、CB中は、停止操作のタイミングに関わらず、必ずいずれかの小役が入賞することとなる。CBは、当該CB中において払い出されたメダルの総数が29枚を超えることで終了する。
次に、図11を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル2、1枚ベル3、1枚ベル4A、1枚ベル4B、1枚ベル5、1枚ベル6、1枚ベル7A、1枚ベル7B、1枚ベル8、1枚ベル9、1枚1、1枚2、中段ベル、右下がりベル、下段ベル、スイカが含まれる。
尚、以下、特に区別する必要のない場合には、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル2、1枚ベル3、1枚ベル4A、1枚ベル4B、1枚ベル5、1枚ベル6、1枚ベル7A、1枚ベル7B、1枚ベル8、1枚ベル9を単に1枚ベルといい、1枚1、1枚2を単に1枚という。
1枚ベル1Aは、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−チェリーa−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に1枚ベル1Aが入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚ベル1Aが入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚ベル1Aを構成する特定リールの「リプレイ」は5コマ以内に配置されているが、1枚ベル1Aを構成する中リールの「チェリーa」、右リールの「白7」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚ベル1Aに当選していても、中リール、右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している1枚ベル1Aに入賞することはない。
1枚ベル1Bは、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−チェリーa−チェリーa」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に1枚ベル1Bが入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚ベル1Bが入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚ベル1Bを構成する特定リールの「リプレイ」は5コマ以内に配置されているが、1枚ベル1Bを構成する中リールの「チェリーa」、右リールの「チェリーa」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚ベル1Bが当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している1枚ベル1Bに入賞することはない。
1枚ベル2は、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−チェリーa−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に1枚ベル2が入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚ベル2が入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚ベル2を構成する特定リールの「リプレイ」は5コマ以内に配置されているが、1枚ベル2を構成する中リールの「チェリーa」、右リールの「BAR」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚ベル2が当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している1枚ベル2に入賞することはない。
1枚ベル3は、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−チェリーa−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に1枚ベル3が入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚ベル3が入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚ベル3を構成する特定リールの「リプレイ」は5コマ以内に配置されているが、1枚ベル3を構成する中リールの「チェリーa」、右リールの「プラム」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚ベル3が当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している1枚ベル3に入賞することはない。
1枚ベル4Aは、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−チェリーb−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に1枚ベル4Aが入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚ベル4Aが入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚ベル4Aを構成する特定リールの「リプレイ」は5コマ以内に配置されているが、1枚ベル4Aを構成する中リールの「チェリーb」、右リールの「白7」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚ベル4Aが当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している1枚ベル4Aに入賞することはない。
1枚ベル4Bは、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−チェリーb−チェリーa」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に1枚ベル4Bが入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚ベル4Bが入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚ベル4Bを構成する特定リールの「リプレイ」は5コマ以内に配置されているが、1枚ベル4Bを構成する中リールの「チェリーb」、右リールの「チェリーa」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚ベル4Bが当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している1枚ベル4Bに入賞することはない。
1枚ベル5は、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−チェリーb−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に1枚ベル5が入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚ベル5が入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚ベル5を構成する特定リールの「リプレイ」は5コマ以内に配置されているが、1枚ベル5を構成する中リールの「チェリーb」、右リールの「BAR」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚ベル5が当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している1枚ベル5に入賞することはない。
1枚ベル6は、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−チェリーb−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に1枚ベル6が入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚ベル6が入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚ベル6を構成する特定リールの「リプレイ」は5コマ以内に配置されているが、1枚ベル6を構成する中リールの「チェリーb」、右リールの「プラム」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚ベル6が当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している1枚ベル6に入賞することはない。
1枚ベル7Aは、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−プラム−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に1枚ベル7Aが入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚ベル7Aが入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚ベル7Aを構成する特定リールの「リプレイ」は5コマ以内になるように配置されているが、1枚ベル7Aを構成する中リールの「プラム」、右リールの「白7」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚ベル7Aが当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している1枚ベル7Aに入賞することはない。
1枚ベル7Bは、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−プラム−チェリーa」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に1枚ベル7Bが入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚ベル7Bが入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚ベル7Bを構成する特定リールの「リプレイ」は5コマ以内に配置されているが、1枚ベル7Bを構成する中リールの「プラム」、右リールの「チェリーa」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚ベル7Bが当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している1枚ベル7Bに入賞することはない。
1枚ベル8は、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−プラム−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に1枚ベル8が入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚ベル8が入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚ベル8を構成する特定リールの「リプレイ」は5コマ以内に配置されているが、1枚ベル8を構成する中リールの「プラム」、右リールの「BAR」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚ベル8が当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している1枚ベル8に入賞することはない。
1枚ベル9は、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−プラム−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に1枚ベル9が入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚ベル9が入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚ベル9を構成する特定リールの「リプレイ」は5コマ以内に配置されているが、1枚ベル9を構成する中リールの「プラム」、右リールの「プラム」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚ベル9が当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している1枚ベル9に入賞することはない。
1枚1は、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「青7−ベル−赤7」、「青7−ベル−リプレイ」、「スイカ−ベル−赤7」または「スイカ−ベル−リプレイ」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に1枚1が入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚1が入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚1を構成する特定リールの「青7」、「スイカ」のいずれか一方の図柄、中リールの「ベル」、右リールの「赤7」、「リプレイ」のいずれか一方の図柄は5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において1枚1に当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
1枚2は、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「青7−BAR−ベル」、「青7−リプレイ−ベル」、「スイカ−BAR−ベル」または「スイカ−リプレイ−ベル」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常または内部中に1枚2が入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて1枚2が入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
1枚2を構成する特定リールの「青7」、「スイカ」のいずれか一方、中リールの「BAR」、「リプレイ」のいずれか一方の図柄、右リールの「ベル」は5コマ以内になるように配置されている。このため、後述する内部抽選において、1枚2に当選しているときには、原則として、停止操作のなされたタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
中段ベルは、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に中段ベルが入賞したときには8枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて中段ベルが入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
中段ベルを構成する特定リールの「ベル」、中リールの「ベル」、右リールの「ベル」は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−ベル−赤7」または「リプレイ−ベル−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に右下がりベルが入賞したときには8枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて右下がりが入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
右下がりベルを構成する特定リールの「リプレイ」、中リールの「ベル」、右リールの「赤7」、「リプレイ」のいずれか1つの図柄は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
下段ベルは、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「青7−白7−赤7」、「青7−白7−リプレイ」、「青7−BAR−赤7」、「青7−BAR−リプレイ」、「青7−リプレイ−赤7」、「青7−リプレイ−リプレイ」、または「スイカ−白7−赤7」、「スイカ−白7−リプレイ」、「スイカ−BAR−赤7」、「スイカ−BAR−リプレイ」、「スイカ−リプレイ−赤7」、「スイカ−リプレイ−リプレイ」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中に下段ベルが入賞したときには8枚のメダルが払い出される。また、CBにおいて下段ベルが入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
下段ベルを構成する特定リールの「青7」、「スイカ」のいずれかの図柄、中リールの「白7」、「BAR」、「リプレイ」のいずれか1つの図柄、右リールの「赤7」、「リプレイ」のいずれか1つの図柄は5コマ以内になるように配置されている。このため、後述する内部抽選において下段ベルに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
スイカは、いずれの遊技状態においても特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「ベル−スイカ−チェリーb」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態または内部中にスイカが入賞したときには5枚のメダルが払い出される。また、CBにおいてスイカが入賞したときには2枚のメダルが払い出される。
スイカを構成する左リールの「ベル」は5コマ以内になるように配置されているが、スイカを構成する中リールの「スイカ」、右リールの「チェリーb」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選においてスイカに当選していても、中リール、右リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選しているスイカに入賞することはない。
次に、図12〜図14を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、中段リプレイ、右上がりリプレイ、ベルリプレイ、単チェリー、左失敗リプレイ、中失敗リプレイ、赤下段揃いリプレイ、青右上がりリプレイ、強チェリー1、強チェリー2、弱チェリー1、弱チェリー2が含まれる。
尚、以下、特に区別する必要のない場合には、強チェリー1、強チェリー2を単に強チェリーといい、弱チェリー1、弱チェリー2を単に弱チェリーという場合がある。また、赤下段揃いリプレイを単に赤7揃いリプレイといい、青右上がりリプレイを青7揃いリプレイといい、さらに赤7揃いリプレイ、青7揃いリプレイを区別する必要のない場合には、単に7揃いリプレイという場合がある。
中段リプレイは、通常遊技状態または内部中において特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
通常リプレイ1を構成する特定リールの「リプレイ」、中リールの「リプレイ」、右リールの「リプレイ」は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段リプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右上がりリプレイは、通常遊技状態または内部中において特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「ベル−リプレイ−赤7」または「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
右上がりリプレイを構成する特定リールの「ベル」、中リールの「リプレイ」、右リールの「赤7」、「ベル」のいずれか1つの図柄は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右上がりリプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
ベルリプレイは、通常遊技状態または内部中において特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「青7−ベル−チェリーa」、「青7−ベル−白7」、「青7−ベル−BAR」、「青7−ベル−プラム」、「スイカ−ベル−チェリーa」、「スイカ−ベル−白7」、「スイカ−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
ベルリプレイを構成する特定リールの「青7」、「スイカ」のいずれか1つの図柄、中リールの「ベル」、右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」、「プラム」のいずれか1つの図柄は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選においてベルリプレイに当選しているときには、原則として、停止操作のタイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
単チェリーは、通常遊技状態または内部中において特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「白7−ベル−チェリーa」、「白7−ベル−チェリーb」、「白7−ベル−プラム」、「チェリーa−ベル−チェリーa」、「チェリーa−ベル−チェリーb」、「チェリーa−ベル−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
単チェリーを構成する右リールの「チェリーa」、「チェリーb」、「プラム」のいずれか1つの図柄、中リールの「ベル」は5コマ以内になるように配置されているが、単チェリーを構成する特定リールの「白7」及び「チェリーa」のいずれの図柄も、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において単チェリーに当選していても、特定リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している単チェリーに入賞することはない。
左失敗リプレイは、通常遊技状態または内部中において特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「ベル−青7−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
左失敗リプレイを構成する特定リールの「ベル」、右リールの「リプレイ」は5コマ以内になるように配置されているが、中リールの「青7」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において左失敗リプレイに当選していても、中リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している左失敗リプレイに入賞することはない。
中失敗リプレイは、通常遊技状態または内部中において特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「チェリーa−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
中失敗リプレイを構成する中リールの「リプレイ」、右リールの「リプレイ」は、5コマ以内になるように配置されているが、中失敗リプレイを構成する特定リールの「チェリーa」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において中失敗リプレイに当選していても、特定リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している中失敗リプレイに入賞することはない。
赤下段揃いリプレイは、通常遊技状態または内部中において特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「リプレイ−青7−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
赤下段揃いリプレイを構成する特定リールの「リプレイ」、右リールの「リプレイ」は、5コマ以内になるように配置されているが、赤下段揃いリプレイを構成する中リールの「青7」は5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において赤下段揃いリプレイに当選していても、中リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している赤下段揃いリプレイに入賞することはない。
青右上がりリプレイは、通常遊技状態または内部中において特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「チェリーa−青7−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
青右上がりリプレイを構成する右リールの「リプレイ」は、5コマ以内になるように配置されているが、青右上がりリプレイを構成する特定リールの「チェリーa」、中リールの「青7」は5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において青右上がりリプレイに当選していても、特定リール、中リールの各停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している青右上がりリプレイに入賞することはない。
図13に示すように、強チェリー1は、通常遊技状態または内部中において特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「赤7−チェリーa−赤7」、「赤7−チェリーa−青7」、「赤7−チェリーa−白7」、「赤7−チェリーa−BAR」、「赤7−チェリーa−ベル」、「赤7−チェリーb−赤7」、「赤7−チェリーb−青7」、「赤7−チェリーb−白7」、「赤7−チェリーb−BAR」、「赤7−チェリーb−ベル」、「赤7−プラム−赤7」、「赤7−プラム−青7」、「赤7−プラム−白7」、「赤7−プラム−BAR」、「赤7−プラム−ベル」、「青7−チェリーa−赤7」、「青7−チェリーa−青7」、「青7−チェリーa−白7」、「青7−チェリーa−BAR」、「青7−チェリーa−ベル」、「青7−チェリーb−赤7」、「青7−チェリーb−青7」、「青7−チェリーb−白7」、「青7−チェリーb−BAR」、「青7−チェリーb−ベル」、「青7−プラム−赤7」、「青7−プラム−青7」、「青7−プラム−白7」、「青7−プラム−BAR」、「青7−プラム−ベル」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、配当としてリプレイゲーム(再遊技)が付与される。
強チェリー1を構成する中リールの「チェリーa」、「チェリーb」または「プラム」のいずれか1つの図柄、右リールの「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」または「ベル」のいずれか1つの図柄は5コマ以内になるように配置されているが、強チェリー1を構成する特定リールの「赤7」、「青7」のいずれの図柄も5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において強チェリー1に当選していても、特定リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している強チェリー1に入賞することはない。
強チェリー2は、通常遊技状態または内部中において特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「BAR−チェリーa−青7」、「BAR−チェリーa−スイカ」、「BAR−チェリーa−リプレイ」、「BAR−チェリーb−青7」、「BAR−チェリーb−スイカ」、「BAR−チェリーb−リプレイ」、「BAR−プラム−青7」、「BAR−プラム−スイカ」、「BAR−プラム−リプレイ」、「スイカ−チェリーa−青7」、「スイカ−チェリーa−スイカ」、「スイカ−チェリーa−リプレイ」、「スイカ−チェリーb−青7」、「スイカ−チェリーb−スイカ」、「スイカ−チェリーb−リプレイ」、「スイカ−プラム−青7」、「スイカ−プラム−スイカ」、「スイカ−プラム−リプレイ」のいずれかの組み合わせ、が揃ったときに入賞となり、配当としてリプレイゲーム(再遊技)が付与される。
また、強チェリー2を構成する中リールの「チェリーa」、「チェリーb」または「プラム」のいずれか1つの図柄、右リールの「青7」、「スイカ」または「リプレイ」のいずれか1つの図柄は5コマ以内になるように配置されているが、強チェリー2を構成する特定リールの「BAR」、「スイカ」のいずれの図柄も5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において強チェリー2に当選していても、特定リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している強チェリー2に入賞することはない。
図14に示すように、弱チェリー1は、通常遊技状態または内部中において特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に「赤7−赤7−チェリーa」、「赤7−赤7−チェリーb」、「赤7−赤7−プラム」、「赤7−青7−チェリーa」、「赤7−青7−チェリーb」、「赤7−青7−プラム」、「赤7−チェリーa−チェリーa」、「赤7−チェリーa−チェリーb」、「赤7−チェリーa−プラム」、「赤7−チェリーb−チェリーa」、「赤7−チェリーb−チェリーb」、「赤7−チェリーb−プラム」、「赤7−プラム−チェリーa」、「赤7−プラム−チェリーb」、「赤7−プラム−プラム」、「青7−赤7−チェリーa」、「青7−赤7−チェリーb」、「青7−赤7−プラム」、「青7−青7−チェリーa」、「青7−青7−チェリーb」、「青7−青7−プラム」、「青7−チェリーa−チェリーa」、「青7−チェリーa−チェリーb」、「青7−チェリーa−プラム」、「青7−チェリーb−チェリーa」、「青7−チェリーb−チェリーb」、「青7−チェリーb−プラム」、「青7−プラム−チェリーa」、「青7−プラム−チェリーb」、「青7−プラム−プラム」のいずれかの組み合わせ、が揃ったときに入賞となり、配当としてリプレイゲーム(再遊技)が付与される。
弱チェリー1を構成する中リールの「赤7」、「青7」、「チェリーa」、「チェリーb」または「プラム」のいずれか1つの図柄、右リールの「チェリーa」、「チェリーb」または「プラム」のいずれか1つの図柄は5コマ以内になるように配置されているが、弱チェリー1を構成する特定リールの「赤7」及び「青7」のいずれの図柄も5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において弱チェリー1に当選していても、特定リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している弱チェリー1に入賞することはない。
弱チェリー2は、通常遊技状態または内部中において入賞ラインLNに「BAR−チェリーa−チェリーa」、「BAR−チェリーa−チェリーb」、「BAR−チェリーa−プラム」、「BAR−チェリーb−チェリーa」、「BAR−チェリーb−チェリーb」、「BAR−チェリーb−プラム」、「BAR−プラム−チェリーa」、「BAR−プラム−チェリーb」、「BAR−プラム−プラム」、「スイカ−チェリーa−チェリーa」、「スイカ−チェリーa−チェリーb」、「スイカ−チェリーa−プラム」、「スイカ−チェリーb−チェリーa」、「スイカ−チェリーb−チェリーb」、「スイカ−チェリーb−プラム」、「スイカ−プラム−チェリーa」、「スイカ−プラム−チェリーb」、「スイカ−プラム−プラム」のいずれか組み合わせ、が揃ったときに入賞となり、配当としてリプレイゲーム(再遊技)が付与される。
弱チェリー2を構成する中リールの「チェリーa」、「チェリーb」または「プラム」のいずれか1つの図柄、右リールの「チェリーa」、「チェリーb」または「プラム」のいずれか1つの図柄は5コマ以内になるように配置されているが、特定リールの「BAR」及び「スイカ」のいずれの図柄も5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において弱チェリー2に当選していても、特定リールの停止操作が適正なタイミングで行われなければ、当選している弱チェリー2に入賞することはない。
このように単チェリー、中失敗リプレイ、青右上がりリプレイ、強チェリー1、強チェリー2、弱チェリー1、弱チェリー2を除く一般役における特定リールの構成図柄がいずれも5コマ以内になるように配置されているため、これらの一般役の当選時においては、特定リールの停止操作のタイミングに関わらず、これら当選した一般役の構成図柄が必ず特定リールの入賞ラインLN上に停止することとなる。
また、後述のように単チェリーは、必ず弱チェリー1、弱チェリー2と同時に当選するようになっており、特定リールにおいて弱チェリー1を構成する「赤7」、「青7」、弱チェリー2を構成する「BAR」、「スイカ」のいずれか1つの図柄が4コマ以内になるように配置されているため、単チェリーの当選時には、単チェリーの構成図柄、同時に当選している弱チェリー1または弱チェリー2の構成図柄が必ず特定リールの入賞ラインLN上に停止することとなる。
また、後述のように中失敗リプレイ、青右上がりリプレイは、必ず中段リプレイと同時に当選するようになっており、特定リプレイにおいて中段リプレイを構成する「リプレイ」が4コマ以内になるように配置されているため、中失敗リプレイの当選時には、中失敗リプレイの構成図柄、同時に当選している中段リプレイの構成図柄が必ず特定リールの入賞ラインLNに停止することとなり、青右上がりリプレイの当選時には、青右上がりリプレイの構成図柄、同時に当選している中段リプレイの構成図柄が必ず特定リールの入賞ラインLNに停止することとなる。
また、後述のように弱チェリー1、弱チェリー2は必ず同時に当選するようになっており、特定リールにおいて弱チェリー1を構成する「赤7」、「青7」、弱チェリー2を構成する「BAR」、「スイカ」のいずれか1つの図柄が4コマ以内になるように配置されているため、弱チェリー1、弱チェリー2の当選時には、弱チェリー1の構成図柄または弱チェリー2の構成図柄が必ず特定リールの入賞ラインLN上に停止することとなる。
また、後述のように強チェリー1、強チェリー2は必ず同時に当選するようになっており、特定リールにおいて強チェリー1を構成する「赤7」、「青7」、強チェリー2を構成する「BAR」、「スイカ」のいずれか1つの図柄が4コマ以内になるように配置されているため、強チェリー1、強チェリー2の当選時には、強チェリー1の構成図柄または強チェリー2の構成図柄が必ず特定リールの入賞ラインLN上に停止することとなる。
次に、図17〜図21を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施例では、前述のように遊技状態が通常遊技状態または内部中のみ内部抽選を行うようになっており、通常遊技状態であるか内部中であるかによって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図20及び図21は、抽選対象役毎に読み出される役の組み合わせを示しており、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図17〜図19においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役となる旨を示し、×印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役とならない旨を示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値の判定値数(本実施例では設定値に関わらず共通)を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。
通常遊技状態であるときには、CB、中左ベル1、中左ベル2、中左ベル3、中左ベル4、中左ベル5、中左ベル6、中左ベル7、中左ベル8、中左ベル9、中右ベル1、中右ベル2、中右ベル3、中右ベル4、中右ベル5、中右ベル6、中右ベル7、中右ベル8、中右ベル9、右左ベル1、右左ベル2、右左ベル3、右左ベル4、右左ベル5、右左ベル6、右左ベル7、右左ベル8、右左ベル9、右中ベル1、右中ベル2、右中ベル3、右中ベル4、右中ベル5、右中ベル6、右中ベル7、右中ベル8、右中ベル9、共通ベルA、共通ベルB、確定ベル、スイカ、通常リプレイ1が内部抽選の対象役となる。
内部中であるときには、中左ベル1、中左ベル2、中左ベル3、中左ベル4、中左ベル5、中左ベル6、中左ベル7、中左ベル8、中左ベル9、中右ベル1、中右ベル2、中右ベル3、中右ベル4、中右ベル5、中右ベル6、中右ベル7、中右ベル8、中右ベル9、右左ベル1、右左ベル2、右左ベル3、右左ベル4、右左ベル5、右左ベル6、右左ベル7、右左ベル8、右左ベル9、右中ベル1、右中ベル2、右中ベル3、右中ベル4、右中ベル5、右中ベル6、右中ベル7、右中ベル8、右中ベル9、共通ベルA、共通ベルB、確定ベル、スイカ、弱チェリー、強チェリー、確定チェリー、通常リプレイ2、通常リプレイ3、通常リプレイ4が内部抽選の対象役となる。
図20に示すように、中左ベル1とは、1枚ベル1A+1枚ベル1B+1枚ベル4A+1枚ベル4B+1枚1+中段ベルの組み合わせであり、中左ベル2とは、1枚ベル2+1枚ベル5+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中左ベル3とは、1枚ベル3+1枚ベル6+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中左ベル4とは、1枚ベル4A+1枚ベル4B+1枚ベル7A+1枚ベル7B+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中左ベル5とは、1枚ベル5+1枚ベル8+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中左ベル6とは、1枚ベル6+1枚ベル9+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中左ベル7とは、1枚ベル1A+1枚ベル1B+1枚ベル7A+1枚ベル7B+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中左ベル8とは、1枚ベル2+1枚ベル8+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中左ベル9とは、1枚ベル3+1枚ベル9+1枚1+中段ベルの組み合わせである。
また、中右ベル1とは、1枚ベル1A+1枚ベル1B+1枚ベル5+1枚1+中段ベルの組み合わせであり、中右ベル2とは、1枚ベル2+1枚ベル6+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中右ベル3とは、1枚ベル3+1枚ベル7A+1枚ベル7B+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中右ベル4とは、1枚ベル4A+1枚ベル4B+1枚ベル8+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中右ベル5とは、1枚ベル5+1枚ベル9+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中右ベル6とは、1枚ベル1A+1枚ベル1B+1枚ベル6+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中右ベル7とは、1枚ベル2+1枚ベル7A+1枚ベル7B+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中右ベル8とは、1枚ベル3+1枚ベル8+1枚1+中段ベルの組み合わせ、中右ベル9とは、1枚ベル4A+1枚ベル4B+1枚ベル9+1枚1+中段ベルの組み合わせである。
また、右左ベル1とは、1枚ベル1A+1枚ベル1B+1枚ベル4A+1枚ベル4B+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右左ベル2とは、1枚ベル2+1枚ベル5+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右左ベル3とは、1枚ベル3+1枚ベル6+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右左ベル4とは、1枚ベル4A+1枚ベル4B+1枚ベル7A+1枚ベル7B+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右左ベル5とは、1枚ベル5+1枚ベル8+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右左ベル6とは、1枚ベル6+1枚ベル9+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右左ベル7とは、1枚ベル1A+1枚ベル1B+1枚ベル7A+1枚ベル7B+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右左ベル8とは、1枚ベル2+1枚ベル8+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右左ベル9とは、1枚ベル3+1枚ベル9+1枚2+中段ベルの組み合わせである。
また、右中ベル1とは、1枚ベル1A+1枚ベル1B+1枚ベル2+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右中ベル2とは、1枚ベル2+1枚ベル3+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右中ベル3とは、1枚ベル3+1枚ベル4A+1枚ベル4B+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右中ベル4とは、1枚ベル4A+1枚ベル4B+1枚ベル5+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右中ベル5とは、1枚ベル5+1枚ベル6+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右中ベル6とは、1枚ベル6+1枚ベル7A+1枚ベル7B+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右中ベル7とは、1枚ベル7A+1枚ベル7B+1枚ベル8+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右中ベル8とは、1枚ベル8+1枚ベル9+1枚2+中段ベルの組み合わせ、右中ベル9とは、1枚ベル1A+1枚ベル1B+1枚ベル9+1枚2+中段ベルの組み合わせである。
尚、以下、特に区別する必要のない場合には、中左ベル1〜9を単に中左ベルといい、中右ベル1〜9を単に中右ベルといい、右左ベル1〜9を単に右左ベルといい、右中ベル1〜9を単に右中ベルという場合がある。また、中左ベル1〜9、中右ベル1〜9、右左ベル1〜9、右中ベル1〜9をいずれも区別する必要のない場合には、単に押し順ベルという場合がある。
共通ベルAとは右下がりベルの単独当選であり、共通ベルAの当選時には、必ず右下がりベルの組み合わせが揃う。共通ベルBは、中段ベルの単独当選であり、共通ベルBの当選時には、中段ベルの組み合わせが必ず揃う。確定ベルは、中段ベル+下段ベルの組み合わせであり、確定ベルの当選時には、下段ベルの組み合わせが必ず揃う。
図21に示すように、確定チェリーとは、単チェリー+弱チェリー1+弱チェリー2+中段リプレイの組み合わせであり、強チェリーは、強チェリー1+強チェリー2+中段リプレイの組み合わせであり、弱チェリーは、弱チェリー1+弱チェリー2+中段リプレイの組み合わせである。
通常リプレイ1とは、中段リプレイ+右上がりリプレイの組み合わせであり、通常リプレイ2とは、中段リプレイ+右上がりリプレイ+左失敗リプレイ+中失敗リプレイ+赤下段揃いリプレイ+青右上がりリプレイの組み合わせであり、通常リプレイ3とは、中段リプレイ+右上がりリプレイ+ベルリプレイ+左失敗リプレイ+中失敗リプレイ+赤下段揃いリプレイ+青右上がりリプレイの組み合わせ、通常リプレイ4とは、ベルリプレイ+中段リプレイの組み合わせである。
本実施例では、押し順ベルが当選している場合に、図22及び図23に示すように、当選した押し順ベルの種類及び停止順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。
中左ベル1が当選している場合には、中左右の停止順(中リール、特定リール、右リールの停止順)で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、中左右以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、1枚ベル4Bまたは1枚1のいずれかが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち中左右の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、中左右以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
また、中左ベル2〜9が当選している場合にも、中左右の停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、中左右以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベルが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち中左右の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、中左右以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
中右ベル1が当選している場合には、中右左の停止順(中リール、右リール、特定リールの停止順)で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、中右左以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル5または1枚1のいずれかが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち中右左の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、中右左以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
また、中右ベル2〜9が当選している場合にも、中右左の停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、中右左以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベルが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち中右左の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、中右左以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
右左ベル1が当選している場合には、右左中の停止順(右リール、特定リール、中リールの停止順)で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、右左中以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、1枚ベル4Bまたは1枚2のいずれかが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち右左中の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、右左中以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
また、右左ベル2〜9が当選している場合にも、右左中の停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、右左中以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベルが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち右左中の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、右左中以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
右中ベル1が当選している場合には、右中左の停止順(右リール、中リール、特定リールの停止順)で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、右中左以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル2または1枚2のいずれかが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち右中左の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、右中左以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
また、右中ベル2〜9が当選している場合にも、右中左の停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、右中左以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベルが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち右中左の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、右中左以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
このように本実施例では、中左ベル、中右ベル、右左ベル、右中ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた操作態様で停止操作を行うことで、中段ベルが必ず入賞し、8枚のメダルを獲得できる一方で、当選役の種類に応じた操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1枚ベルが入賞し、1枚のメダルを獲得できるか、1枚もメダルを獲得できない。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ特定の操作態様を意図的に選択することはできず、停止順が一致すれば、8枚のメダルを確実に獲得できるものの、停止順が一致しなければメダルが獲得できても1枚のみであり、メダルを1枚も獲得できないこともある。
本実施例では、確定チェリー、強チェリー、弱チェリー、通常リプレイ2、通常リプレイ3、通常リプレイ4が当選している場合に、図24に示すように、停止順に応じて異なる制御を行う。
確定チェリー当選時には、左中右または左右中の停止順(特定リール、中リール、右リールの停止順または特定リール、右リール、中リールの停止順)で停止操作を行うことで、確定チェリー、弱チェリー1または弱チェリー2のいずれかが入賞することとなり、左中右または左右中以外の停止順で停止操作を行うことで、中段リプレイが入賞することとなる。
強チェリー当選時には、左中右または左右中の停止順(特定リール、中リール、右リールの停止順または特定リール、右リール、中リールの停止順)で停止操作を行うことで、強チェリー1または強チェリー2のいずれかが入賞することとなり、左中右または左右中以外の停止順で停止操作を行うことで、中段リプレイが入賞することとなる。
弱チェリー当選時には、左中右または左右中の停止順(特定リール、中リール、右リールの停止順または特定リール、右リール、中リールの停止順)で停止操作を行うことで、弱チェリー1または弱チェリー2のいずれかが入賞することとなり、左中右または左右中の停止順で停止操作を行うことで、中段リプレイが入賞することとなる。
通常リプレイ2当選時には、左中右または左右中の停止順(特定リール、中リール、右リールの停止順または特定リール、右リール、中リールの停止順)で停止操作を行うことで、中段リプレイまたは右上がりリプレイのいずれかが入賞することとなり、中左右または中右左の停止順(中リール、特定リール、右リールの停止順または中リール、右リール、特定リールの停止順)で停止操作を行うことで、赤下段揃いリプレイ、中段リプレイ、中失敗リプレイまたは左失敗リプレイのいずれかが入賞することとなり、右左中または右中左の停止順(右リール、特定リール、中リールの停止順または右リール、中リール、特定リールの停止順)で停止操作を行うことで、青右上がりリプレイ、中段リプレイ、中失敗リプレイ、左失敗リプレイのいずれかが入賞することとなる。
通常リプレイ3当選時には、左中右または左右中の停止順(特定リール、中リール、右リールの停止順または特定リール、右リール、中リールの停止順)で停止操作を行うことで、中段リプレイまたは右上がりリプレイのいずれかが入賞することとなり、中左右または中右左の停止順(中リール、特定リール、右リールの停止順または中リール、右リール、特定リールの停止順)で停止操作を行うことで、青右上がりリプレイ、中段リプレイ、中失敗リプレイ、左失敗リプレイのいずれかが入賞することとなり、右左中または右中左の停止順(右リール、特定リール、中リールの停止順または右リール、中リール、特定リールの停止順)で停止操作を行うことで、赤下段揃いリプレイ、中段リプレイ、中失敗リプレイまたは左失敗リプレイのいずれかが入賞することとなる。
通常リプレイ4当選時には、左中右または左右中の停止順(特定リール、中リール、右リールの停止順または特定リール、右リール、中リールの停止順)で停止操作を行うことで、ベルリプレイが入賞することとなり、左中右または左右中以外の停止順で停止操作を行うことで、中段リプレイが入賞することとなる。
本実施例では、図15及び図16に示すように、通常遊技状態、内部中、CBのいずれかに制御される。
通常遊技状態は、CBの当選フラグが持ち越されていない状態であり、CBの終了後のゲームから移行する。そして、通常遊技状態は、通常遊技状態に移行してからのゲーム数に関わらず、CBが当選することにより、当選したCBが入賞してCBに移行するか、当選したCBが入賞せずに内部中に移行することで終了する。
通常遊技状態における規定数の賭数は3であり、再遊技役の当選確率は、約1/7.3であり、後述するATに制御されることはなく、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。通常遊技状態においてCBが入賞可能となるのは、CBが当選したゲームであり、通常遊技状態においてCBが当選する確率は約1/3.4であることから、通常遊技状態においては約1/3.4の確率でCBを入賞させることが可能となる。
内部中は、CBの当選フラグが持ち越されている状態であり、通常遊技状態においてCBが当選したゲームの次のゲームから移行する。そして、内部中は、CBの入賞に伴いCBに移行することで終了する。
内部中における規定数の賭数は3であり、再遊技役の当選確率は、約1/2.4であり、後述するATに制御されていない場合には、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となるが、後述するATに制御されている場合には、1ゲームあたりのメダルの払出率は1を超える。内部中においてCBが入賞可能となるのは、内部抽選の結果がハズレとなったゲームであり、内部中において内部抽選の結果がハズレとなる確率は約1/65536であることから、内部中においては約1/65536の確率でCBを入賞させることが可能となる。
CBは、いずれのゲームにおいても全ての小役の入賞が許容される遊技状態であり、通常遊技状態または内部中においてCBが入賞したときに次ゲームから移行する。そして、CBは、CB中に払い出されたメダルの総数が29枚を超えることで終了し、次ゲームから通常遊技状態に移行する。尚、CB中は、必ずいずれかの小役が入賞し、2枚のメダルの払出を伴うことから、CBの開始後、15ゲームで終了することとなる。尚、CBでは、内部抽選を行わず、いずれのゲームにおいても全ての小役の入賞が許容される構成であるが、内部抽選を行ったうえで、内部抽選の結果に関わらず、いずれのゲームにおいても全ての小役の入賞が許容される構成でも良い。
CBにおける規定数の賭数は2であり、前述のように必ず小役が入賞して2枚のメダルの払出を伴うことから、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%となる。
本実施例では、図16に示すように、通常遊技状態において約1/3.4の確率でCBが当選する。通常遊技状態においてCBが当選した場合には、CBを入賞させることが可能となり、CBが入賞した場合にはCBへ移行し、CBが入賞しなかった場合には内部中に移行する。
CB中においては、前述のように1ゲームあたりのメダルの払出率が100%となるように制御され、15ゲームで終了する。CBの終了後は再び通常遊技状態へ移行する。
内部中、すなわちCBの当選フラグが持ち越されている状態において、後述するATに制御されていない場合には、1ゲームあたりのメダルの払出率が100%未満となる一方、ATに制御されている場合には、1ゲームあたりのメダルの払出率が100%を超えるようになっている。
また、前述のように特別役と小役が同時に当選している場合には、小役を優先して揃える制御を行うようになっており、さらに内部中において内部抽選の対象となる全ての小役においてCBの構成図柄の引込範囲と小役の構成図柄の引込範囲とが重複しており、押し順ベル、弱チェリーの、強チェリーいずれが当選した場合でもこれらの抽選結果により許容される小役の構成図柄が入賞ラインLNに停止することとなる。すなわち内部中においていずれかの小役が当選している場合には、CBに入賞することがない。
また、前述のように特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、再遊技役を必ず揃える制御を行うようになっており、内部中においていずれかの再遊技役が当選している場合にはCBが入賞することがない。
また、内部中では、内部抽選の結果が1/65536のハズレとなる場合を除いて必ずいずれかの小役またはいずれかの再遊技役が当選するので、一度内部中に移行すると、内部抽選の結果が1/65536のハズレとなる場合を除いてCBが入賞しない構成であり、内部中移行後は、ほぼ内部中が維持されることとなる。
また、仮に、CBが入賞して15ゲームで終了し、その後、通常遊技状態に移行しても、約1/3.4の確率でCBが当選し、当選したCBが入賞しない場合には内部中に移行するようになっている。
また、設定変更がされた場合でも、遊技状態、内部当選フラグは設定変更前の状態が維持されるようになっている。
このように本実施例のスロットマシン1では、遊技の大半において内部中に制御されることとなるので、内部中に制御されていることを前提とし、設定値1〜6に応じたメダルの払出率がそれぞれの設定値に応じて定められた値となるように、内部中においてATに制御するか否か、具体的には後述のナビストック抽選の当選確率等を設定することにより、設定値1〜6に応じたメダルの払出率が設定されるようになっている。
本実施例においてサブ制御部91は、後述するペナルティ期間以外で、抽選対象役(確定ベル、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、確定チェリー)の当選時にATに制御する権利であるナビストックを付与するか否かを決定するナビストック抽選を行う。ナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否か及び付与する場合にはその個数が決定される。
ナビストック数とは、所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム)にわたりATに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間ATに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
尚、ナビストック数が残っているときに、ナビストックが当選した場合には、残っているナビストック数に今回当選したナビストック数を上乗せ加算させる。
サブ制御部91は、AT中以外でナビストック抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの後述するナビストック数格納領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのナビストック数の有無に基づき、ATに制御するか否かを特定する。そして、1以上のナビストック数が残っている場合には、所定の導入演出を経てATの当選を示すAT確定報知が行われた後に、ナビストックを1減算してATの制御を開始する。
AT開始後は、押し順ベルの当選時に中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、1枚及び中段ベルのうちより多くのメダルの払出を伴う中段ベルを確実に入賞させることができる。
サブ制御部91は、ナビストックを1消費したとき、すなわちATの開始時に、当該ナビストックにより実行されるATの残りゲーム数(本実施例50ゲーム)をRAM91cに格納する。サブ制御部91は、1ゲーム消化する毎にRAM91cの残りゲーム数を1ずつ減算し、残りゲーム数が0となるまでの期間においてATに制御する。ゲーム数が残っているときに、ナビの対象役が当選した場合には、ナビ演出を実行する。その後、AT残りゲーム数が0となり、ナビストックが残っていない場合にはATを終了する。
また、ナビストックが残っている場合には、ナビストック数を1消費(減算)して、新たに所定ゲーム数を設定し、その後ATの残りゲーム数が0となるまでの期間においてATに制御する。これにより、ナビストック数が0となるまで、ATに継続して制御されることとなる。
また、サブ制御部91は、AT中における抽選対象役の当選時にATのゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、0を含む複数のゲーム数からいずれかのゲーム数を決定することにより、ATのゲーム数を上乗せするか否か及び上乗せする場合にはそのゲーム数が決定される。上乗せ抽選でATのゲーム数の上乗せを決定した場合には、決定したゲーム数をRAM91cの残りゲーム数に加算する。
サブ制御部91は、ATに制御している場合には、ナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。本実施例におけるナビ対象役は押し順ベルである。
押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出は、中段ベルを入賞させるための停止順(図22、図23参照)が報知される。例えば、中左ベル1〜9のいずれかに当選したときには、中左右の停止順(中リール、特定リール、右リールの停止順)で停止操作を行うことにより中段ベルを入賞させることができるため、「213」といったストップスイッチ8L、8C、8Rに対応する停止順が液晶表示器51に表示される。また、中右ベル1〜9のいずれかに当選したときには、中右左の停止順(中リール、右リール、特定リールの停止順)で停止操作を行うことにより中段ベルを入賞させることができるため、「312」といったストップスイッチ8L、8C、8Rに対応する停止順が液晶表示器51に表示される。右左ベル1〜9のいずれかに当選したときには、右左中の停止順(右リール、特定リール、中リールの停止順)で停止操作を行うことにより中段ベルを入賞させることができるため、「231」といったストップスイッチ8L、8C、8Rに対応する停止順が液晶表示器51に表示される。また、右中ベル1〜9のいずれかに当選したときには、右中左の停止順(右リール、中リール、特定リールの停止順)で停止操作を行うことにより中段ベルを入賞させることができるため、「321」といったストップスイッチ8L、8C、8Rに対応する停止順が液晶表示器51に表示される。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55L、55C、55R等を用いて実行するものであっても良い。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に8枚の払出を伴う中段ベルを入賞させることができる。
本実施例においてメイン制御部41は、図22、図23に示すように、押し順ベルの当選時に、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順のみ8枚のメダルを獲得できる中段ベルを入賞可能となるように制御しており、押し順ベルの当選時に、特定リールを第1停止とする停止順では、1枚のメダルしか獲得できない1枚を入賞させるか、いずれの役も入賞させないように制御している。
一方、サブ制御部91は、ATに制御されておらず、またはナビ演出も実行されていない状況において、特定リールを第1停止とする停止順以外の停止順、すなわち中リールまたは右リールを第1停止とする停止順にて停止操作が行われた場合に、一定期間(本実施例では10ゲーム)にわたりペナルティ期間に制御する。尚、サブ制御部91は、ATに制御していない状態でもナビ演出を実行することがあり、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順を報知するナビ演出が実行され、それに従って中リールまたは右リールを第1停止とする停止順にて停止操作を行った場合には、ペナルティ期間に制御されることはない。
ペナルティ期間では、抽選対象役が当選してもナビストック抽選が行われず、ATに制御されておらず、またはナビ演出も実行されていない状況において、特定リールを第1停止とする停止順以外の停止順にて停止操作がされることでペナルティ期間に制御され、遊技者にとって不利益となることから、このような状況においては、特定リールを第1停止とする停止操作を遊技者に対して促すことが可能となり、これにより、ATに制御されていないにも関わらず、押し順ベルの当選時に中段ベルが入賞してしまうことを防止できる。
本実施例においてサブ制御部91は、遊技の進行に応じて演出用リールに関する制御を行う。演出用リールに関する制御は、通常制御と、特殊制御と、を含む。
通常制御は、遊技の進行に応じて遊技用リールを変動させる制御と同様の通常変動態様にて演出用リールを変動させる制御、すなわち遊技の開始に伴い演出用リールを一定方向(透視窓3Lに表示される図柄が上から下に向かって変動する方向)に回転させて定速回転とする通常変動制御、遊技の進行に応じて遊技用リールを停止させる制御と同様に通常停止態様にて演出用リールを停止させる制御、すなわち対応するストップスイッチ(ストップスイッチ8L)が操作されたときに、演出用リールを停止させて引込範囲内に位置する表示結果を導出させる通常停止制御、遊技の進行に応じた遊技用リールと同様に演出用リールの視認態様を通常視認態様とする制御、すなわち遊技用リールが定速回転となってから全ての遊技用リールが停止して表示結果が導出されるまでの期間において、演出用リールの視認態様を遊技用リールの視認態様(液晶表示器51の透視窓3C、3Rに対応する透過領域5bの透過状態、透視窓3Tに対応する透過領域5cの透過状態、リールLED55C、55R、55Tの点灯状態)と同様の通常視認態様(液晶表示器51の透視窓3Lに対応する透過領域5bの透過状態、リールLED55Lの点灯状態)のまま維持する通常視認制御であり、特殊制御は、通常変動制御における通常変動態様とは異なる特殊変動態様にて演出用リールを変動させる特殊変動制御、通常停止制御における通常停止態様とは異なる特殊停止態様にて演出用リールを停止させる特殊停止制御、演出用リールの視認態様を通常視認制御における通常視認態様とは異なる特殊視認態様とする特殊視認制御である。尚、特殊制御については後述する。
サブ制御部91は、内部抽選結果、ナビストックの当選の有無、前兆状態(ナビストック抽選の抽選対象役の当選後、ナビストックが当選している可能性が示唆される期間)であるか否か、ナビストックの当選確率が優遇される高確率状態であるか否か、等に応じて通常制御とするか、特殊制御とするか、を選択する制御選択抽選を行い、通常制御が選択された場合には、通常制御にて演出用リールに関する制御を行い、特殊制御が選択された場合には、特殊制御にて演出用リールに関する制御を行う。
制御選択抽選においては、通常制御が選択される比率が特殊制御が選択される比率よりも高く設定されており、通常制御にて演出用リールに関する制御が行われる割合が特殊制御にて演出用リールに関する制御が行われる割合よりも高くなる。このため、大半の遊技では、遊技の進行に応じて遊技用リールを変動させる制御と同様の通常変動態様にて演出用リールを変動させる通常変動制御、遊技の進行に応じて遊技用リールを停止させる制御と同様に通常停止態様にて演出用リールを停止させる通常停止制御、遊技の進行に応じた遊技用リールと同様に演出用リールの視認態様を通常視認態様とする通常視認制御が行われることとなり、例外的に一部の遊技において特殊変動態様にて演出用リールを変動させる特殊変動制御、特殊停止態様にて演出用リールを停止させる特殊停止制御、演出用リールの視認態様を特殊視認態様とする特殊視認制御が行われることとなる。
また、制御選択抽選では、内部抽選の結果としてナビストック抽選の対象役が当選したときに、他の役が当選したときよりも高い確率で特殊制御が選択されるように設定されており、特殊変動態様にて演出用リールを変動させる特殊変動制御、特殊停止態様にて演出用リールを停止させる特殊停止制御、演出用リールの視認態様を特殊視認態様とする特殊視認制御が行われることで、ナビストック抽選の対象役が当選した可能性が高い旨が示唆されることとなる。
また、制御選択抽選では、ナビストックが当選しており、かつATに制御されていない場合に、ナビストックが当選しておらず、かつATに制御されていない場合よりも高い確率で特殊制御が選択されるように設定されており、特殊変動態様にて演出用リールを変動させる特殊変動制御、特殊停止態様にて演出用リールを停止させる特殊停止制御、演出用リールの視認態様を特殊視認態様とする特殊視認制御が行われることで、ナビストックが当選している可能性、すなわちATに制御される可能性が高い旨が示唆されることとなる。
また、制御選択抽選では、前兆状態、すなわちナビストック抽選の抽選対象役の当選後、ナビストックが当選している可能性が示唆される期間に、他の期間よりも高い確率で特殊制御が選択されるように設定されており、前兆期間においては、特殊変動態様にて演出用リールを変動させる特殊変動制御、特殊停止態様にて演出用リールを停止させる特殊停止制御、演出用リールの視認態様を特殊視認態様とする特殊視認制御、すなわちATに制御される可能性が高い旨が示唆される特殊制御が行われる頻度が高まるため、ナビストック抽選の抽選対象役の入賞後、これら特殊制御が頻発することにより、ATに制御されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
特に本実施例では、前兆期間において、後述するように演出用リールの手前側にシャッタ画像を表示させることで演出用リールが視認困難となる特殊視認制御が行われる比率が高く設定されており、シャッタ画像により演出用リールが視認困難となる特殊視認制御が頻発することによりATに制御されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、制御選択抽選では、ナビストックの当選確率が優遇される高確率状態に制御されている場合に、高確率状態に制御されていない場合よりも高い確率で特殊制御が選択されるように設定されており、特殊変動態様にて演出用リールを変動させる特殊変動制御、特殊停止態様にて演出用リールを停止させる特殊停止制御、演出用リールの視認態様を特殊視認態様とする特殊視認制御が行われることで、高確率状態の可能性、すなわちナビストックの当選確率が優遇される状態に滞在している可能性が高い旨が示唆されることとなる。
また、サブ制御部91は、ナビストック当選後、ナビストックの当選が報知されるまでのゲーム数を予め決定するとともに、制御選択抽選では、ナビストックの当選が報知されるゲーム数の経過時に、ATの当選を示す特定の出目(例えば、左リールの中断に「白7」が停止する出目等)が内部抽選結果に関わらず導出可能となる特殊導出制御を伴う特殊制御が選択可能とされており、ナビストックの当選後、ナビストックの当選が報知されるゲームにおいてそのゲームにおける内部抽選結果に関わらず、ATの当選を示す特定の出目を演出用リールに導出させることができる。
図25は、遊技の進行に応じたメイン制御部41の制御とサブ制御部91の制御との関係を示す図であり、図26は、演出用リールに関する制御として通常制御が選択された場合の左リール、中リール、右リール、特定リールの動作状況を示すタイミングチャートであり、図27は、演出用リールに関する制御として通常制御が選択された場合の動作態様を示す図であり、図28〜図33は、演出用リールに関する制御として特殊制御が選択された場合の動作態様を示す図である。
図25に示すように、メイン制御部41は、ゲームを開始可能な状態でスタートスイッチ7の操作を検出すると、内部抽選を行い、その結果を示す内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信し、遊技用リール(特定リール、中リール、右リール)の回転を開始させ、定速回転となるまで遊技用リールの回転速度を加速させる。
内部当選コマンドを受信したサブ制御部91は、制御選択抽選を行い、通常制御を選択した場合には、演出用リール(左リール)の回転を開始させ、遊技用リールと同速の定速回転となるまで演出用リールの回転速度を加速させる。また、演出用リールの視認態様は、遊技用リールの視認態様と同じ通常視認態様に維持する。
また、演出用リールの変動制御として遊技用リールの変動制御と異なる特殊変動制御を伴う特殊制御を選択した場合には、選択した特殊制御に応じた特殊変動態様にて演出用リールの制御を行う特殊変動制御を行う。また、演出用リールの視認態様を特殊視認態様とする特殊制御を選択した場合には、演出用リールの視認態様を、選択した特殊制御に応じた特殊視認態様となるように制御する。
メイン制御部41は、遊技用リールが定速回転となると、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作による遊技用リールの停止操作を有効化する。この状態でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を検出すると、操作されたストップスイッチに対応する遊技用リールを停止させて表示結果を導出させる制御を行うとともに、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を検出したときに、遊技用リールが停止する旨及び停止する遊技用リール等を特定可能なリール停止コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
リール停止コマンドを受信したサブ制御部91は、リール停止コマンドから特定される停止する遊技用リールが特定リールであるか否かを判定し、停止する遊技用リールが特定リールであり、さらに通常制御を選択していれば、遊技用リールと同様に左リールを停止させて表示結果を導出させる通常停止制御を行う。
また、停止する遊技用リールが特定リールであり、さらに遊技用リールとは異なる特殊停止制御を伴う特殊制御を選択していれば、選択した特殊制御に応じた特殊停止態様にて演出用リールを停止させて表示結果を導出させる特殊停止制御を行う。
メイン制御部41は、全ての遊技用リールに表示結果が導出されるまで上記の制御を繰り返し行い、全ての遊技用リールに表示結果が導出された後、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせに基づいて入賞判定を行い、その結果を示す入賞番号コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
入賞番号コマンドを受信したサブ制御部91は、入賞番号コマンドからいずれかの役が入賞した旨が特定された場合には、入賞した役に応じて入賞が発生した旨を報知する入賞報知演出を実行する。
このようなメイン制御部41及びサブ制御部91の制御により、通常制御が選択された場合には、図26及び図27(a)に示すように、スタートスイッチ7の操作によるゲームの開始に伴い、左リール、中リール、右リール、特定リールの回転が一斉に開始する。また、左リール、中リール、右リール、特定リールの回転開始後、全てのリールが停止するまでの期間にわたり、リールLED55L、55C、55R、55Tはいずれも点灯状態に維持される。
その後、中リール、右リール、特定リールが定速回転となって停止操作が有効となった状態で、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちストップスイッチ8Lが操作されると、図26及び図27(b)に示すように、左リール及び特定リールが停止し、それぞれ表示結果が導出され、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちストップスイッチ8Cが操作されると、図26及び図27(c)に示すように、中リールが停止し、表示結果が導出され、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちストップスイッチ8Rが操作されると、図26及び図27(d)に示すように、右リールが停止し、表示結果が導出される。
そして、全ての遊技用リールが停止したときに、いずれかの役が入賞した場合には、図27(e)に示すように、特定リールの図柄に対応するリールLED55Tの点灯態様は変化させず、左リール、中リール、右リールにおいて無効ラインLM1〜5のいずれかに停止した後述の演出役を構成する図柄に対応するリールLED55L、55C、55Rの点灯態様を変化させることにより役が入賞した旨を報知する入賞報知演出が実行されることとなる。
このように本実施例では、左側から演出用リールである左リール、遊技用リールである中リール、右リール、特定リールの順にリールが配置され、かつ左側からストップスイッチ8L、8C、8Rが配置されるとともに、演出用リールに関する制御として遊技の大半において選択される通常制御が選択された場合には、ゲームの開始に伴い、全てのリールが回転し、その後、停止操作が有効となることで、最も左側に位置するストップスイッチ8Lが操作されると、最も左側に位置する左リール及び最も右側に位置する特定リールが停止し、左から2番目に位置するストップスイッチ8Cが操作されると、左から2番目に位置する中リールが停止し、左から3番目に位置するストップスイッチ8Rが操作されると、左から3番目に位置する右リールが停止するようになっており、左リール、中リール、右リール、特定リールと、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、の位置関係及びストップスイッチ8L、8C、8Rの操作により停止する左リール、中リール、右リール、特定リールの対応関係から、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることでそれぞれ停止するリールが、特定リール、中リール、右リールではなく、左リール、中リール、右リールと遊技者に認識させること、すなわち遊技に用いられるリールが特定リール、中リール、右リールではなく、左リール、中リール、右リールであると遊技者に認識させることができるようになっている。
尚、本実施例では、通常制御が選択された場合において、ゲームの開始に伴い、遊技用リールである中リール、右リール、特定リールの回転と、演出用リールである左リールの回転と、を同時に開始する構成であるが、演出用リールまたは遊技用リールの一方または双方の回転開始タイミングをランダムに遅延させる構成としても良く、これにより演出用リールの図柄と遊技用リールの図柄とが同期回転することで、演出用リールの変動態様が、遊技用リールの停止操作のタイミングの目安となってしまうことを防止できる。また、少なくとも演出用リールまたは、遊技用リールのうち、スイカ等、取りこぼしのある役を入賞させるために適正なタイミングでの停止操作を必要とする中リール、右リールのいずれか一方の回転開始タイミングをランダムに遅延させる構成とすることで、演出用リールの変動態様が、遊技用リールの停止操作のタイミングの目安となってしまうことを防止できる。一方で、演出用リール、遊技用リールの全てのリールの回転開始タイミングをランダムに遅延させる構成とすることで、演出用リールの変動態様が、遊技用リールの停止操作のタイミングの目安となってしまうことを防止できるうえに、演出用リールのみ回転開始タイミングが遅れるというようなことがなく、遊技用リールのうち演出用リールとともに遊技に用いられるリールとして認識させる中リール及び右リールと、演出用リールと、を区別せずに認識させることができるようになる。
次に、サブ制御部91が行う演出用リール(左リール)の通常停止制御について説明する。
サブ制御部91は、通常停止制御において、遊技用リールを停止させる際に用いる停止制御テーブルと同様の演出用停止制御テーブルを用いて演出用リールを停止させる制御を行う。
ROM91bには、内部抽選結果、遊技用リールの停止状況、停止済みの遊技用リールの停止位置に応じた演出用停止制御テーブルが予め格納されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドから特定される内部抽選結果、リール停止コマンドから特定される遊技用リールの停止状況、停止済みのリールの停止位置に対応する演出用停止制御テーブルを用いて演出用リールを停止させる。
演出用停止制御テーブルは、演出用リールに対応する停止操作(ストップスイッチ8Lの操作)が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。演出用リールを駆動するリールモータ32Lは、リールモータ32T、32C、32Rと同様に、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いており、リールモータ32Lを336ステップ駆動させることでリール2Lが1周し、16ステップ移動させることで1図柄分移動することとなる。そして、遊技用リールと同様にリール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、遊技用リールと同様に1リールに配列された図柄数も21であり、各遊技用リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、演出用停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、演出用停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
また、本実施例では、遊技用リールの停止制御に用いる停止制御テーブルと同様に、演出用停止制御テーブルの滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んで演出用リールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んで演出用リールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、通常停止制御において、いずれかの役に当選している場合には、当選役に対応する演出用の図柄組み合わせが無効ラインLM1〜5のいずれかに揃うように4コマの範囲で引き込み、当選していない役に対応する演出用の図柄組み合わせが無効ラインLM1〜5のいずれにも揃わないように4コマの範囲で引き込む滑りコマ数が定められた演出用停止制御テーブルを用いて演出用リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの演出用の図柄組み合わせも無効ラインLM1〜5に揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを用いて演出用リールの停止制御を行う。これにより、演出用リールに対応する停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役に対応する演出用の図柄組み合わせを無効ラインLM1〜5揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役に対応する演出用の図柄組み合わせを、最大4コマの引込範囲で無効ラインLM1〜5に揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
尚、本実施例では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な演出用停止制御テーブルを用いて演出用リールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置に演出用リールを停止させる停止制御を行う構成、演出用停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置に演出用リールを停止させる停止制御を行う構成、演出用停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、演出用停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、演出用停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
上述した演出用の図柄組み合わせとは、遊技用リールである特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に導出された図柄の組み合わせがいずれかの役を構成する場合に、演出用リールである左リール、遊技用リールである中リール、右リールにおける無効ラインLM1〜5上に揃うことで当該役の入賞を示唆する図柄の組み合わせであり、以下では、演出用の図柄組み合わせを演出役とも呼ぶ。
以下に入賞役と演出役との関係について説明する。
押し順ベルの当選時に1枚ベルが入賞する場合に、左リールの上段に「ベル」を停止させる制御が行われる。1枚ベルを構成する中リールの「チェリーa」、「チェリーb」、「プラム」、右リールの「白7」、「チェリーa」、「BAR」、「プラム」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されているので、特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に1枚ベルが入賞することとなる「リプレイ−チェリーa−白7」、「リプレイ−チェリーa−チェリーa」、「リプレイ−チェリーa−BAR」、「リプレイ−チェリーa−プラム」、「リプレイ−チェリーb−白7」、「リプレイ−チェリーb−チェリーa」、「リプレイ−チェリーb−BAR」、「リプレイ−チェリーb−プラム」、「リプレイ−プラム−白7」、「リプレイ−プラム−チェリーa」、「リプレイ−プラム−BAR」、「リプレイ−プラム−プラム」の組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなり、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが演出役として無効ラインLM2に揃うことで1枚ベルが入賞したことが示唆される。この際、特定リールには「リプレイ」が停止する。
押し順ベル、共通ベルB、確定ベルの当選時に中段ベルが入賞する場合に、左リールの中段に「ベル」を停止させる制御が行われる。特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に中段ベルが入賞することとなる「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが中段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなり、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが演出役として無効ラインLM1に揃うことで中段ベルが入賞したことが示唆される。この際、特定リールには「ベル」が停止する。
共通ベルAの当選時に右下がりベルが入賞する場合に、左リールの上段に「ベル」を停止させる制御が行われる。右下がりベルを構成する右リールの「赤7」及び「リプレイ」は、「ベル」の1つ上の位置に配置されているので、特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に右下がりベルが入賞することとなる「リプレイ−ベル−赤7」または「リプレイ−ベル−リプレイ」の組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなり、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが演出役として無効ラインLM4に揃うことで右下がりベルが入賞したことが示唆される。この際、特定リールには「リプレイ」が停止する。
確定ベルの当選時に下段ベルが入賞する場合に、左リールの下段に「ベル」を停止させる制御が行われる。下段ベルを構成する中リールの「白7」、「BAR」及び「リプレイ」、右リールの「赤7」及び「リプレイ」は、「ベル」の1つ上の位置に配置されているので、特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に下段ベルが入賞することとなる「青7−白7−赤7」、「青7−白7−リプレイ」、「青7−BAR−赤7」、「青7−BAR−リプレイ」、「青7−リプレイ−赤7」、「青7−リプレイ−リプレイ」、「スイカ−白7−赤7」、「スイカ−白7−リプレイ」、「スイカ−BAR−赤7」、「スイカ−BAR−リプレイ」、「スイカ−リプレイ−赤7」、「スイカ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなり、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが演出役として無効ラインLM3に揃うことで下段ベルが入賞したことが示唆される。この際、特定リールには「青7」、「スイカ」のいずれかが停止する。
スイカ当選時にスイカが入賞する場合に、左リールの上段に「青7」または「スイカ」を停止させる制御が行われる。スイカを構成する右リールの「スイカ」は、「チェリーb」の1つ下の位置に配置されているので、特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上にスイカが入賞することとなる「ベル−スイカ−チェリーb」の組み合わせが揃うと、「青7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなり、「青7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが演出役として無効ラインLM4に揃うことでスイカが入賞したことが示唆される。この際、特定リールには「ベル」が停止する。
確定チェリー、強チェリー、弱チェリー、通常リプレイ2〜4当選時に中段リプレイが入賞する場合に、左リールの中段に「リプレイ」を停止させる制御が行われる。特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に中段リプレイが入賞することとなる「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが中段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなり、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが演出役として無効ラインLM1に揃うことで中段リプレイが入賞したことが示唆される。この際、特定リールには「リプレイ」が停止する。
通常リプレイ2、通常リプレイ3当選時に右上がりリプレイが入賞する場合に、左リールの上段に「ベル」を停止させる制御が行われる。右上がりリプレイを構成する右リールの「赤7」及び「ベル」は、「リプレイ」の1つ下の位置に配置されているので、特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に右上がりリプレイが入賞することとなる「ベル−リプレイ−赤7」または「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM5に揃うこととなり、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが演出役として無効ラインLM5に揃うことで右上がりリプレイが入賞したことが示唆される。この際、特定リールには「ベル」が停止する。
通常リプレイ4当選時にベルリプレイが入賞する場合に、左リールの下段に「ベル」または「リプレイ」を停止させる制御が行われる。ベルリプレイを構成する右リールの「チェリーa」、「白7」、「BAR」及び「プラム」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されているので、特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上にベルリプレイが入賞することとなる「青7−ベル−チェリーa」、「青7−ベル−白7」、「青7−ベル−BAR」、「青7−ベル−プラム」、「スイカ−ベル−チェリーa」、「スイカ−ベル−白7」、「スイカ−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−プラム」の組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」または「リプレイ−ベル−ベル」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM5に揃うこととなり、「ベル−ベル−ベル」または「リプレイ−ベル−ベル」の組み合わせが演出役として無効ラインLM5に揃うことでベルリプレイが入賞したことが示唆される。この際、特定リールには「青7」、「スイカ」のいずれかが停止する。
確定チェリー当選時に、単チェリー、弱チェリー1、弱チェリー2が入賞する場合に、左リールの中段に「チェリーa」または「白7」を停止させる制御が行われる。これにより「チェリーa−ANY−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」または「白7−ANY−ANY」の組み合わせが中段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなり、「チェリーa−ANY−ANY」または「白7−ANY−ANY」の組み合わせが演出役として無効ラインLM1に揃うことで確定チェリーが当選したことが示唆される。この際、特定リールには「チェリーa」、「白7」、「赤7」、「青7」、「BAR」、「スイカ」が停止する。尚、通常停止制御が選択され、「チェリーa」または「白7」を中段に引き込めないタイミングでストップスイッチ8Lの操作が行われた場合には、左リールの中段に「スイカ」を停止させる制御が行われるが、特に確定チェリーの当選を示唆する演出役は揃わず、確定チェリーが当選したことが積極的に示唆されることはない。
通常リプレイ2、通常リプレイ3当選時に赤下段揃いリプレイが入賞する場合に、左リールの下段に「赤7」を停止させる制御が行われる。赤下段揃いリプレイを構成する中リールの「青7」は、「赤7」の1つ上の位置に配置されており、右リールの「リプレイ」は、「赤7」の1つ上の位置に配置されているので、特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に赤下段揃いリプレイが入賞することとなる「リプレイ−青7−リプレイ」の組み合わせが揃うと、「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM3に揃うことがあり、「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが演出役として無効ラインLM3に揃うことで赤下段揃いリプレイが入賞したことが示唆される。この際、特定リールには「リプレイ」が停止する。
通常リプレイ2、通常リプレイ3当選時に青右上がりリプレイまたは左失敗リプレイが入賞する場合に、左リールの下段に「青7」を停止させる制御が行われる。青右上がりリプレイ及び左失敗リプレイを構成する右リールの「リプレイ」は、「青7」の1つ下の位置に配置されているので、特定リール、中リール、右リールにおける入賞ラインLN上に青右上がりリプレイが入賞することとなる「チェリーa−青7−リプレイ」の組み合わせまたは左失敗リプレイが入賞することとなる「ベル−青7−リプレイ」の組み合わせが揃うと、「青7−青7−青7」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM5に揃うことがあり、「青7−青7−青7」の組み合わせが演出役として無効ラインLM5に揃うことで青右上がりリプレイまたは左失敗リプレイが入賞したことが示唆される。この際、特定リールには「チェリーa」、「ベル」のいずれかが停止する。
強チェリー当選時に強チェリー1または強チェリー2が入賞する場合、弱チェリー当選時に弱チェリー1または弱チェリー2が入賞する場合に、左リールの上段または下段に「チェリーa」を停止させる制御が行われる。これにより「チェリーa−ANY−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」の組み合わせが上段及び右下がり、すなわち無効ラインLM2及びLM4または下段及び右上がり、すなわち無効ラインLM3及びLM5に揃うこととなり、「チェリーa−ANY−ANY」の組み合わせが演出役として無効ラインLM2及びLM4または無効ラインLM3及びLM5に揃うことで強チェリーまたは弱チェリーが当選したことが示唆される。この際、特定リールには「赤7」、「青7」、「BAR」、「スイカ」が停止する。また、この際、右リールの中段に「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「ベル」、「スイカ」、「リプレイ」が停止している場合には、強チェリーの当選が示唆され、右リールの中段に「チェリーa」、「チェリーb」、「プラム」が停止している場合には、弱チェリーの当選が示唆される。尚、通常停止制御が選択され、「チェリーa」を上段または下段に引き込めないタイミングでストップスイッチ8Lの操作が行われた場合には、左リールの中段に「スイカ」を停止させる制御が行われるが、特に強チェリー、弱チェリーの当選を示唆する演出役は揃わず、強チェリー、弱チェリーが当選したことが積極的に示唆されることはない。
次に、特殊制御を選択した場合にサブ制御部91が行う特殊変動制御、特殊停止制御、特殊視認制御について説明する。
サブ制御部91は、特殊制御を選択した場合に、通常変動制御における通常変動態様とは異なる特殊変動態様にて演出用リールを変動させる特殊変動制御、通常停止制御における通常停止態様とは異なる特殊停止態様にて演出用リールを停止させる特殊停止制御、演出用リールの視認態様を通常視認制御における通常視認態様とは異なる特殊視認態様とする特殊視認制御を行う。これら特殊変動制御、特殊停止制御、特殊視認制御は、特殊制御を選択した場合にいずれか1の制御のみを行っても良いし、特殊制御を選択した場合に複数の制御を重複して行っても良い。
サブ制御部91は、特殊変動制御として、リール逆回転、リール低速回転、リール不回転を行うことが可能である。
リール逆回転は、図28(a)に示すように、ゲーム開始時に、演出用リールを遊技用リールの回転方向とは逆方向に回転させる制御である。リール低速回転は、図28(b)に示すように、演出用リールの回転速度を遊技用リールの定速回転時の回転速度よりも低くする制御である。リール不回転は、図28(c)に示すように、ゲーム開始時に、遊技用リールの回転を開始するのに対して演出用リールを回転させない制御である。
尚、図28で示す例は、特殊変動制御の一例であり、リール逆回転、リール低速回転、リール不回転以外の特殊変動制御を適用しても良い。
また、サブ制御部91は、特殊停止制御として、停止後図柄変換、上下振動、バウンド、4コマ超スベリ、時差停止を行うことが可能である。
停止後図柄変換は、図29に示すように、演出用リールの停止後に再変動させて異なる表示結果に変換する制御である。上下振動は、図30(a)に示すように、演出用リールの停止後に停止したリールを上下に移動させる制御である。バウンドは、図30(b)に示すように、演出用リールに急制動をかけて演出用リールを振動停止させるとともに、その後も演出用リールを微動を続ける制御である。4コマ超スベリは、図30(c)に示すように、ストップスイッチ8Lが操作されたタイミングから4コマを超えて表示結果を引き込む制御である。時差停止は、図30(d)は、ストップスイッチ8Lが操作されても演出用リールを停止させず、他のストップスイッチが操作されることで演出用リールを停止させる制御である。
尚、図29、図30で示す例は、特殊停止制御の一例であり、停止後図柄変換、上下振動、バウンド、4コマ超スベリ、時差停止以外の特殊停止制御を適用しても良い。
また、サブ制御部91は、特殊視認制御として、シャッタ表示、前面表示、視認図柄変更、バックライト消灯、バックライト色変化を行うことが可能である。
シャッタ表示は、図31に示すように、演出用リールの変動中に透過領域51bのうち透視窓3Lに対応する領域に透過率の低いシャッタ画像を表示させることにより、演出用リールを視認困難な状態とし、演出用リール停止後にシャッタ画像を消去させて演出用リールを透過した状態とする制御である。前面表示は、図32に示すように、演出用リールの変動中に透過領域51bのうち透視窓3Lに対応する領域に透過率の高いキャラクタ画像を表示させることにより、演出用リールを視認困難な状態とし、演出用リール停止後にキャラクタ画像を消去させて演出用リールを透過した状態とする制御である。視認図柄変更は、図33(a)に示すように、通常制御であれば、リールLED55Lを点灯状態(on)とし、かつブラックライトLED56を消灯状態(off)とすることで通常の図柄が目立ち、特殊透過領域に対応する図柄が視認困難となる状態とするのに対して、図33(b)に示すように、リールLED55Lを消灯状態(off)とし、ブラックライトLED56を点灯状態(on)とすることで通常の図柄が視認困難となり、特殊透過領域に対応する図柄が目立つ状態とする制御である。バックライト消灯は、通常制御であれば、リールLED55Lを点灯状態(on)とすることで演出用リールの視認が容易な状態とするのに対して、図33(c)に示すように、リールLED55Lを消灯状態(off)とすることで演出用リールを視認困難な状態とする制御である。バックライト色変化は、通常制御であれば、リールLED55Lを白色状態とすることで演出用リールの視認が容易な状態とするのに対して、図33(c)に示すように、リールLED55Lの点灯色を白色以外の発光色とすることで演出用リールを視認困難な状態とする制御である。
尚、図32で示す例は、特殊視認制御の一例であり、シャッタ表示、前面表示、視認図柄変更、バックライト消灯、バックライト色変化以外の特殊視認制御を適用しても良い。
本実施例では、導出された図柄の組み合わせによって入賞が判定される遊技用リールとは別に、演出用に用いる演出用リールを備える。遊技用リールでは、遊技の公正等を担保することを目的として、例えば、停止操作が検出されてから表示結果が導出されるまでの移動量が一定範囲内とすることや、遊技の進行中はリールの視認態様を一定に保つ等の制限が課されているが、演出用リールでは、遊技用リールとは異なり、入賞の判定等遊技の結果には影響を及ぼさないことから、遊技用リールと比較して、表示態様を変動させる制御、表示結果を導出させる際の制御、リールの視認態様に関する制御について自由に設計することが可能となる。
しかしながら、単に遊技用リールとは別個に演出用リールを設けるだけでは、演出用リールを遊技用リールと同様に認識させることが困難であり、遊技者に対して演出用リールの動作が液晶表示器などと同様に単なる演出装置としてしか認識させることができない。
これに対して本実施例では、左側から演出用リールである左リール、遊技用リールである中リール、右リール、特定リールの順にリールが配置され、かつ左側からストップスイッチ8L、8C、8Rが配置されるとともに、演出用リールに関する制御として遊技の大半において選択される通常制御が選択された場合には、最も左側に位置するストップスイッチ8Lが操作されると、最も左側に位置する左リール及び最も右側に位置する特定リールが停止し、左から2番目に位置するストップスイッチ8Cが操作されると、左から2番目に位置する中リールが停止し、左から3番目に位置するストップスイッチ8Rが操作されると、左から3番目に位置する右リールが停止するようになっている。すなわちストップスイッチ8L、8C、8Rと、遊技用リールである中リール、右リール、特定リールと、の位置関係においてストップスイッチ8C、8Rは、対応するリール2C、2Rの並び順と同じ並び順となる位置関係に配置されており、また、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、リール2L、2C、2Rと、の位置関係においてストップスイッチ8Lは、ストップスイッチ8C、8Rと同様に、対応するリール2Lの並び順と同じ並び順となる位置関係に配置されているのに対して、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、リール2C、2R、2Tと、の位置関係においてストップスイッチ8Lは、対応するリール2Tの並び順と異なる並び順となる位置関係に配置されている。
このような構成により、遊技用リールとしての特定リール及び演出用リールとしての左リールの双方を停止させる際に操作されるストップスイッチ8Lが操作されたときに、特定リールではなく、ストップスイッチ8Lとの位置関係が、遊技用リールとしての中リール、右リールとストップスイッチ8C、8Rとの位置関係と同じ位置関係にある左リールが停止したように認識させることが可能となるため、特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、遊技用リールである中リール、右リール、特定リールと、の位置関係においてストップスイッチ8C、8Rは、対応するリール2C、2Rの並び順と同じ並び順となる位置関係に配置されており、また、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、リール2L、2C、2Rと、の位置関係においてストップスイッチ8Lは、ストップスイッチ8C、8Rと同様に、対応するリール2Lの並び順と同じ並び順となる位置関係に配置されているのに対して、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、リール2C、2R、2Tと、の位置関係においてストップスイッチ8Lは、対応するリール2Tの並び順と異なる並び順となる位置関係に配置されている構成であるが、少なくとも遊技用リールのうち特定リール以外の遊技用リールと、特定リール以外の遊技用リールを停止させる際に操作されるストップスイッチの位置関係と、演出用リールと、遊技用リールとしての特定リール及び演出用リールの双方を停止させる際に操作されるストップスイッチと、の位置関係と、がともに特定の位置関係にあり、特定リールと、特定リール及び演出用リールの双方を停止させる際に操作されるストップスイッチと、の位置関係が特定の位置関係とは異なる特殊な位置関係にある構成であれば、演出用リールとして左リール、遊技用リールとして中リール、右リール、特定リールを適用する構成、すなわち演出用リール及び遊技用リールの並び順が本実施例のような並び順となる構成でなくとも上記と同様に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることが可能であり、例えば、左リール、右リール、特定リールを遊技用リールとして適用し、中リールを演出用リールとして適用する構成、左リール、中リール、特定リールを遊技用リールとして適用し、右リールを演出用リールとして適用する構成としても良い。
また、本実施例では、特定の位置関係として、リールの並び順と、対応するストップスイッチの並び順と、が同じ並び順となる位置関係を適用し、特殊な位置関係として、リールの並び順と、対応するストップスイッチの並び順と、が異なる並び順となる位置関係を適用しているが、少なくとも遊技用リールのうち特定リール以外の遊技用リールと、特定リール以外の遊技用リールを停止させる際に操作されるストップスイッチの位置関係と、演出用リールと、遊技用リールとしての特定リール及び演出用リールの双方を停止させる際に操作されるストップスイッチと、の位置関係と、がともに特定の位置関係にあり、特定リールと、特定リール及び演出用リールの双方を停止させる際に操作されるストップスイッチと、の位置関係が特定の位置関係とは異なる特殊な位置関係にある構成であれば、特定の位置関係、特殊な位置関係が並び順以外の関係であっても上記と同様に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることが可能であり、例えば、特定の位置関係として、リールを正面から見た場合に、リールの両側辺または当該リールが視認される透視窓の両側辺を上下に延長した場合に、これら両側辺の延長線に挟まれる領域に、対応するストップスイッチ全体が重複する関係または対応するストップスイッチの一部が重複する関係を適用し、特殊な位置関係として、上記両側辺の延長線に挟まれる領域に、対応するストップスイッチが一部も重複しない関係を適用する構成としたり、特定の位置関係として、遊技者の中心とリールの両側辺または当該リールが視認される透視窓の両側辺との結線を上下に延長した場合に、これら両側辺との結線の延長線上に挟まれる領域に、対応するストップスイッチ全体が重複する関係または対応するストップスイッチの一部が重複する関係を適用し、特殊な位置関係として、上記両側辺との結線の延長線上に挟まれる領域に、対応するストップスイッチが一部も重複しない関係を適用する構成としたり、特定の位置関係として、リールまたは当該リールが視認される透視窓と、対応するストップスイッチと、の結線の長さが、対応しないストップスイッチとの結線の長さよりも短い関係を適用し、特殊な位置関係として、リールまたは当該リールが視認される透視窓と、対応するストップスイッチと、の結線の長さが、対応しないストップスイッチとの結線の長さよりも長い関係を適用する構成としても良い。
また、本実施例では、演出用リールである左リールに対応する透視窓3L、遊技用リールのうち中リール、右リールにそれぞれ対応する透視窓3C、透視窓3Rの形状は同一形状であるのに対して、遊技用リールである特定リールに対応する透視窓3Tの形状は、透視窓3L、3C、3Rの形状と異なる形状となるように形成されているので、より効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
特に本実施例では、遊技用リールである特定リールに対応する透視窓3Tの形状が、演出用リールである左リールに対応する透視窓3L、遊技用リールのうち中リール、右リールにそれぞれ対応する透視窓3C、透視窓3Rの形状よりも小さい形状であるため、さらに効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
尚、本実施例では、遊技用リールである特定リールに対応する透視窓3Tの形状が、演出用リールである左リールに対応する透視窓3L、遊技用リールのうち中リール、右リールにそれぞれ対応する透視窓3C、透視窓3Rの形状よりも小さい形状であるが、少なくとも演出用リールに対応する透視窓、特定リール以外の遊技用リールに対応する透視窓の形状が同一形状または略同一形状であるのに対して、遊技用リールのうちの特定リールに対応する透視窓の形状が、演出用リールに対応する透視窓、特定リール以外の遊技用リールに対応する透視窓の形状と異なる形状であれば、効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
また、本実施例では、左リールと中リールの離間幅、中リールと右リールの離間幅、右リールと特定リールの離間幅は同一幅であるが、左リールに対応する透視窓3Lと中リールに対応する透視窓3Cの離間幅と、中リールに対応する透視窓3Cと右リールに対応する透視窓3Rの離間幅と、は同一幅となるのに対して、右リールに対応する透視窓3Rと特定リールに対応する透視窓3Tの離間幅は、左リールに対応する透視窓3Lと中リールに対応する透視窓3Cの離間幅及び中リールに対応する透視窓3Cと右リールに対応する透視窓3Rの離間幅よりも幅広となる位置となるように透視窓3L、3C、3R、3Tがそれぞれ形成されている。すなわち演出用リールである左リール、遊技用リールである中リール、右リール、特定リールの順にリールが配置され、左リールに対応する透視窓3Lと中リールに対応する透視窓3Cの間隔である第1の間隔と、中リールに対応する透視窓3Cと右リールに対応する透視窓3Rの間隔である第2の間隔と、は同一であり、右リールに対応する透視窓3Rと特定リールに対応する透視窓3Tの間隔である第3の間隔は第1の間隔及び第2の間隔と異なるため、より効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
尚、本実施例では、演出用リールである左リール、遊技用リールである中リール、右リール、特定リールの順にリールが配置され、左リールに対応する透視窓3Lと中リールに対応する透視窓3Cの間隔である第1の間隔と、中リールに対応する透視窓3Cと右リールに対応する透視窓3Rの間隔である第2の間隔と、が同一であり、右リールに対応する透視窓3Rと特定リールに対応する透視窓3Tの間隔である第3の間隔が第1の間隔及び第2の間隔と異なる構成であるが、演出用リールである左リール、遊技用リールである中リール、右リール、特定リールの順にリールが配置され、左リールに対応する透視窓3Lと中リールに対応する透視窓3Cの間隔である第1の間隔と、中リールに対応する透視窓3Cと右リールに対応する透視窓3Rの間隔である第2の間隔と、が略同一であり、右リールに対応する透視窓3Rと特定リールに対応する透視窓3Tの間隔である第3の間隔が第1の間隔及び第2の間隔と異なる構成であっても特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
また、本実施例では、演出用リールである左リール、遊技用リールである中リール、右リール、特定リールの順にリールが配置される構成であるが、演出用リールを、中リールとし、遊技用リールを左リール、右リール、特定リールとし、左リールに対応する透視窓3Lと中リールに対応する透視窓3Cの間隔である第1の間隔と、中リールに対応する透視窓3Cと右リールに対応する透視窓3Rの間隔である第2の間隔と、が同一または略同一であり、右リールに対応する透視窓3Rと特定リールに対応する透視窓3Tの間隔である第3の間隔が第1の間隔及び第2の間隔と異なる構成としたり、演出用リールを、右リールとし、遊技用リールを左リール、中リール、特定リールとし、左リールに対応する透視窓3Lと中リールに対応する透視窓3Cの間隔である第1の間隔と、中リールに対応する透視窓3Cと右リールに対応する透視窓3Rの間隔である第2の間隔と、が同一または略同一であり、右リールに対応する透視窓3Rと特定リールに対応する透視窓3Tの間隔である第3の間隔が第1の間隔及び第2の間隔と異なる構成であっても特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
また、本実施例では、左リールと中リールの離間幅、中リールと右リールの離間幅、右リールと特定リールの離間幅が同一幅となる構成であるが、左リールと中リールの離間幅と、中リールと右リールの離間幅と、を同一幅または略同一幅とするのに対して、右リールと特定リールの離間幅を、左リールと中リールの離間幅及び中リールと右リールの離間幅と異なる離間幅とする構成とした場合でも、左リールと中リールの間隔である第1の間隔と、中リールと右リールの間隔である第2の間隔と、が同一または略同一であり、右リールと特定リールの間隔である第3の間隔が第1の間隔及び第2の間隔と異なるため、より効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
また、演出用リールを中リールとし、遊技用リールを左リール、右リール、特定リールとし、左リールと中リールの間隔である第1の間隔と、中リールと右リールの間隔である第2の間隔と、が同一または略同一となり、右リールと特定リールの間隔である第3の間隔が第1の間隔及び第2の間隔と異なる構成としたり、演出用リールを右リールとし、遊技用リールを左リール、中リール、特定リールとし、左リールと中リールの間隔である第1の間隔と、中リールと右リールの間隔である第2の間隔と、が同一または略同一となり、右リールと特定リールの間隔である第3の間隔が第1の間隔及び第2の間隔と異なる構成とした場合にも、効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
また、本実施例では、遊技用リールに停止した図柄の組み合わせについて入賞が判定される入賞ラインLNが、中リール、右リールに停止する図柄と0.5図柄分ずれた位置の特定リールの図柄と、中リール、右リールの中段の図柄と、を通るように設定されている。すなわち入賞が判定される入賞ラインLNが通る図柄が、遊技用リールのうち中リール及び右リールと、特定リールと、で一直線上に並ばないようになっているので、特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させることができる。
さらに本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするための無効ラインLM1〜5が設定されるとともに、無効ラインLM1〜5は、演出用リールである左リール、遊技用リールのうち中リール及び右リールを通るように設定されており、左リール、中リール及び右リールにおいて無効ラインLM1〜5が通る図柄が、一直線上に並ぶようになっているので、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
尚、本実施例では、遊技用リールに停止した図柄の組み合わせについて入賞が判定される入賞ラインLNが、中リール、右リールに停止する図柄と0.5図柄分ずれた位置の特定リールの図柄と、中リール、右リールの中段の図柄と、を通るように設定されていることから、特定リールと、特定リール以外の遊技用リールとの関係が不明確となることで、より効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させることができることから好ましいが、遊技用リールに停止した図柄の組み合わせについて入賞が判定される入賞ラインLNが、中リール、右リールに停止する図柄と1図柄または2図柄分ずれた位置の特定リールの図柄と、中リール、右リールの中段の図柄と、を通るように設定されている構成であっても、入賞が判定される入賞ラインLNが通る図柄が、遊技用リールのうち中リール及び右リールと、特定リールと、で一直線上に並ばないようになるので、特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させることができる。
また、遊技用リールに停止した図柄の組み合わせについて入賞が判定される入賞ラインLNが、中リール、右リールに停止する図柄と1図柄または2図柄分ずれた位置の特定リールの図柄と、中リール、右リールの中段の図柄と、を通るように設定されている構成においては、遊技用リールのうち中リール、右リールにおいて停止した図柄のうち入賞ラインLNが通らない位置の図柄と、特定リールの図柄の位置と、が一直線上となる構成でも良く、このような構成とした場合に、中リール、右リール、特定リールに特定の図柄を一直線上に揃える制御を行うとともに、左リールにおいても同じ特定の図柄を一直線上に揃える制御を行うことで、左リール、中リール、右リール、特定リールにおいて一直線上に4つの特定の図柄を揃える演出を行うことが可能となる。
また、本実施例では、演出用リールである左リール、遊技用リールである中リール、右リール、特定リールがいずれも同幅・同径のリールで構成されているが、演出用リールと、特定リール以外の遊技用リールと、が同幅、同径のリールで構成され、特定リールのみ異なる幅及び/または異なる径のリールで構成されるようにしても良く、このような構成により、特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。また、このような構成においては、特定リールが、演出用リール、特定リール以外の遊技用リールよりも狭幅及び/または小径のリールで構成されることが好ましく、このような構成により、より効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
また、本実施例では、演出用リールである左リール、遊技用リールである中リール、右リール、特定リールがいずれも同一の軸を中心に回転する構成であるが、演出用リールと、特定リール以外の遊技用リールと、が同一の軸を中心に回転するのに対して、特定リールのみ異なる軸を中心に回転する構成としても良く、このような構成により、特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
また、本実施例では、演出用リールである左リールに配置された図柄と、遊技用リールである中リール及び右リールに配置された図柄と、が共通の図柄を含むため、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
また、本実施例では、遊技用リールのうち特定リールにのみ配置された図柄を含まない構成であるが、例えば、図34(a)に示すように、特定リールに配置される全ての図柄が、中リール、右リールに配置された図柄とは異なる図柄となる構成としても良く、このような構成とすることで、効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させることができる。
また、図34(b)に示すように、特定リールに配置される一部の図柄が、中リール、右リールに配置された図柄とは異なる図柄となる構成としても良く、このような構成でも、効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させることができる。特にこのような構成においては、比較的目立たない図柄(サイズが相対的に小さい図柄、色彩が薄い図柄等)については、中リール、右リールと共通の図柄を特定リールに配置し、中リール、右リールに配置されている目立つ図柄(サイズが相対的に大きい図柄、色彩が濃い図柄等)については、特定リールに配置しないことにより、図柄の種類数を増やすことなく、効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させることができる。また、遊技用リールのうち特定リールにのみ配置された図柄を含まない構成であっても、比較的目立たない図柄を特定リールに配置し、中リール、右リールに配置されている目立つ図柄については、特定リールに配置しないことにより、図柄の種類数を増やすことなく、効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させることができる。
また、入賞が判定される図柄の組み合わせの全部または一部として、特定リールを構成する図柄が、比較的目立たない図柄により構成されていることが好ましく、このような構成とした場合には、入賞時に特定リールに比較的目立たない図柄が停止することとなるため、効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させることができる。
また、本実施例では、いずれかの役が入賞した場合に実行する入賞報知演出において、特定リールの図柄に対応するリールLED55Tの点灯態様は変化させず、左リール、中リール、右リールにおいて無効ラインLM1〜5のいずれかに停止した後述の演出役を構成する図柄に対応するリールLED55L、55C、55Rの点灯態様を変化させることにより役が入賞した旨が報知されるので、より効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
尚、本実施例では、特定リールに対応するリールLED55Tの点灯態様は変化させず、左リール、中リール、右リールに対応するリールLED55L、55C、55Rの点灯態様を変化させることにより役が入賞した旨が報知される構成であるが、例えば、液晶表示器51の特定リールに対応する透過領域51cの表示態様は変化させず、液晶表示器51の左リール、中リール、右リールに対応する透過領域51bの表示態様を変化させること等、特定リールの視認態様は変化させず、左リール、中リール、右リールの視認態様を変化させることにより役が入賞した旨が報知される構成であっても、より効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
また、本実施例では、特定リールの視認態様は変化させず、左リール、中リール、右リールの視認態様を変化させることにより役が入賞した旨が報知される構成であるが、役が入賞した旨の報知に限らず、例えば、遊技者にとって有利な状況を示唆するチャンス目が停止したこと、内部的に有利な状況等の特定の事象を示唆する際に、特定リールの視認態様は変化させず、左リール、中リール、右リールの視認態様を変化させることにより特定の事象を示唆する構成であっても、より効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
また、本実施例では、入賞時において演出用リールである左リール、遊技用リールのうち中リール、右リールを通る無効ラインLM1〜5上に同一の図柄が揃う一方で、遊技用リールのうち特定リールに無効ラインLM1〜5上に揃っている図柄と同一の図柄でもなくかつ類似する図柄でもない図柄が停止する役(1枚ベル、右上がりベル、下段ベル、スイカ、右上がりリプレイ、ベルリプレイ、赤下段揃いリプレイ、青右上がりリプレイ、左失敗リプレイ等)を含むため、これらの役の入賞時に、演出用リール及び特定リール以外の遊技用リールでは、無効ラインLM1〜5のいずれかに同一の図柄が揃う一方で、特定リールには、無効ラインLM1〜5に揃っている図柄と同一の図柄でもなくかつ類似する図柄でもない図柄が停止するので、さらに効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
尚、本実施例では、入賞時において演出用リールである左リール、遊技用リールのうち中リール、右リールを通る無効ラインLM1〜5上に同一の図柄が揃う一方で、遊技用リールのうち特定リールに無効ラインLM1〜5上に揃っている図柄と同一の図柄でもなくかつ類似する図柄でもない図柄が停止する役(1枚ベル、右上がりベル、下段ベル、スイカ、右上がりリプレイ、ベルリプレイ、赤下段揃いリプレイ、青右上がりリプレイ、左失敗リプレイ等)を含む構成であるが、入賞時において演出用リールである左リール、遊技用リールのうち中リール、右リールを通る無効ラインLM1〜5上に同一または互いに類似する図柄が揃う一方で、遊技用リールのうち特定リールに無効ラインLM1〜5上に揃っている図柄と同一の図柄でもなくかつ類似する図柄でもない図柄が停止する役を含む構成でも良く、このような構成であっても、これらの役の入賞時に、演出用リール及び特定リール以外の遊技用リールでは、無効ラインLM1〜5のいずれかに同一の図柄または互いに類似する図柄が揃う一方で、特定リールには、無効ラインLM1〜5に揃っている図柄と同一の図柄でもなくかつ類似する図柄でもない図柄が停止するので、さらに効果的に特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
また、類似する図柄とは、例えば、形状は同じであるが全部または一部の色彩や模様が異なる図柄、形状は異なるが色彩や模様が同系の図柄、形状は同じであるが大きさが異なる図柄、形状は同じであるが数が異なる図柄、形状は同じであるが一方は絵柄が付加されているのに対して他方は絵柄が付加されていない識別情報、形状は同じであるが付加されている絵柄が異なる図柄、形状は同じであるが付加されている絵柄の位置、色彩、数、大きさ等が異なる図柄、形状は同じであるが向きが異なる図柄、一方に外形の一部に凸部や凹部が形成されている図柄、外形の一部に形成された凸部や凹部の位置、数、大きさ等が異なる図柄、図柄のモチーフは同じであるが形状が異なる図柄(例えば、共通の立体物を異なる切断面にて切断した場合等)などが該当する。
また、本実施例では、中リール、右リールにおいてはスイカを構成する「スイカ」が引込範囲を超えて配置されている箇所があるため、スイカの当選時において、中リール、右リールの停止操作を適切なタイミングで行わなければ当選したスイカを入賞させることができない一方で、特定リールにおいては、スイカを構成する「ベル」が引込範囲内に配置されているため、スイカの当選時において、特定リールが操作されたタイミングに関わらずスイカを入賞させることが可能となっている。このような構成により、スイカの当選時に、特定リール以外の遊技用リールでは、対応するストップスイッチが操作されたタイミングによってスイカが入賞するか否かが異なる一方で、特定リールでは、対応するストップスイッチ8Lが操作されたタイミングに関わらず必ずスイカが入賞するため、特定リール及び演出用リールである左リールの双方を停止させる際に操作されるストップスイッチ8Lが操作されたときに、特定リールではなく、ストップスイッチ8Lと特定の位置関係にある演出用リールが停止したように認識させる構成において、遊技者に対して不利益が生じてしまうことを防止しつつ、ストップスイッチを操作することによる興趣、すなわち目押しによる興趣を高めることができる。
尚、本実施例では、CB等、その当選時において特定リールについても適切なタイミングで停止操作を行わなければ入賞させることができない役を含む構成であるが、全ての役について、その当選時に特定リールの停止操作のタイミングに関わらず、入賞させることが可能となる構成としても良く、このような構成とすることで、特定リール及び演出用リールである左リールの双方を停止させる際に操作されるストップスイッチ8Lが操作されたときに、特定リールではなく、ストップスイッチ8Lと特定の位置関係にある演出用リールが停止したように認識させる構成において、遊技者に対して不利益が生じてしまうことを確実に防止することができる。
また、本実施例では、特定リールにおいては、スイカを構成する「ベル」を引込範囲内に配置することにより、スイカの当選時において、特定リールが操作されたタイミングに関わらずスイカを入賞させることが可能となるため、スイカと、スイカ以外の図柄組み合わせ(例えば、他の役や遊技者にとって有利な状況を示すチャンス目等)と、で中リール、右リールの入賞ラインLN上に揃う図柄組み合わせ(「スイカ−チェリーb」)を共用することが可能となる。
尚、本実施例では、特定リールにおいて、スイカを構成する「ベル」を引込範囲内に配置することにより、スイカの当選時において、特定リールが操作されたタイミングに関わらずスイカを入賞させることが可能となる構成であるが、特定リール以外の遊技用リールにおいてスイカを構成する図柄が入賞ラインLN上にされることで、特定リールに停止した図柄の種類を問わず入賞することにより、スイカの当選時において、特定リールが操作されたタイミングに関わらずスイカを入賞させることが可能となる構成としても良く、このような構成とすることで、スイカの当選時に、特定リールに対応するストップスイッチ8Lが操作されたタイミングに関わりなく必ずスイカを入賞させるために、特定リールの図柄配列が制約されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させる構成において、遊技の進行中には遊技用リールでは行われない特殊変動態様にて遊技の進行中に演出用リールを変動させる特殊変動制御が行われるため、遊技用リールのような制御上の制約を受けることなく、遊技用リールを特殊変動態様にて変動しているように認識させることができる。
また、本実施例では、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させる構成において、遊技の進行中には遊技用リールでは行われない特殊停止態様にて演出用リールを停止させる特殊停止制御が行われるため、遊技用リールのような制御上の制約を受けることなく、遊技用リールを特殊停止態様にて停止したように認識させることができる。
特に本実施例では、遊技の進行中に停止操作が操作されたときに、対応する遊技用リールにおいて引込範囲内に位置する停止位置をその遊技用リールに停止させる制御が行われる一方で、遊技の進行中に特定リールに対応するストップスイッチ8Lが操作されたときに、演出用リールにおいて引込範囲を超えて位置する停止位置を演出用リールに停止させる制御が行われるため、遊技用リールのような引込範囲の制約を受けることなく、遊技用リールに引込範囲を超えて表示結果が導出したように認識させることができる。
また、本実施例では、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させる構成において、遊技の進行中における演出用リールの視認態様を、遊技の進行中における遊技用リールの視認態様とは異なる特殊視認態様とする特殊視認制御が実行されるため、遊技用リールのような演出上の制約を受けることなく、遊技用リールの視認態様を特殊視認態様とする演出が実行されているように認識させることができる。
特に本実施例では、遊技の進行中に予め定められた点灯態様にて遊技用リールをリールLED55C、55R、55Tにより照射させる制御が行われる一方で、遊技の進行中に予め定められた点灯態様とは異なる特殊照射態様(リールLED55Lのoff、ブラックライトLED56の点灯等)にてリールLED55L、ブラックライトLED56により演出用リールを照射させる制御または照射させない制御が行われるため、遊技用リールのような演出上の制約を受けることなく、予め定められた点灯態様とは異なる特殊照射態様にて遊技用リールを照射させる制御または照射させない制御が行われているように認識させることができる。
尚、本実施例では、遊技の進行中において特殊変動制御、特殊停止制御、特殊視認制御がいずれも実行され得る構成であるが、遊技の進行中において少なくとも特殊変動制御、特殊停止制御、特殊視認制御のいずれかが実行され得る構成であれば良い。
また、本実施例では、特殊視認制御として、演出用リールの変動中に透過領域51bのうち透視窓3Lに対応する領域に透過率の低いシャッタ画像を表示させることにより、演出用リールを視認困難な状態となるため、遊技用可変表示部のような演出上の制約を受けることなく、遊技の進行中に遊技用可変表示部に表示される識別情報が視認困難となっているように認識させることができる。
尚、本実施例では、演出用リールの変動中にその手前側に配置された液晶表示器51における透視窓3Lに対応する領域に透過率の低いシャッタ画像を表示させることにより、演出用リールを視認困難な状態とする構成であるが、物理的に透視窓3Lを遮蔽可能な遮蔽部材を演出用リールの手前側に移動させることにより、演出用リールを視認困難な状態とする構成としても良く、このような構成により、単に演出用リールが視認困難となるだけでなく、遮蔽部材の動作によっても興趣を高めることができる。
また、本実施例では、前兆状態、すなわちナビストック抽選の抽選対象役の当選後、ナビストックが当選している可能性が示唆される期間に、他の期間よりも高い確率でシャッタ画像により演出用リールが視認困難となる特殊視認制御が実行されるようになっており、演出用リールがシャッタ画像により視認困難となる頻度によって遊技者にとって有利な状況である可能性を推測することができる。
尚、本実施例では、遊技者にとって有利な状況としてナビストックが当選している可能性が示唆される構成であるが、少なくとも遊技者にとって有利な状況が示唆される構成であれば良く、有利な状況としては、遊技者にとって有利な権利が付与されている状況、遊技者にとって有利な権利が付与される確率が高い状況、少ないゲーム数で遊技者にとって有利な遊技状態に制御される状況等が該当する。ここで遊技者にとって有利な権利とは、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、有利状態へ移行する入賞が許容されることなど)、遊技者にとって有利な表示結果を導出させるための操作態様が報知される権利、遊技用価値が付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)などが該当する。
また、本実施例では、遊技の大半において演出用リールを視認困難な状態とすることはなく、一時的に演出用リールを視認困難な状態とする構成であるが、遊技の大半において演出用リールを視認困難な状態とするとともに、遊技者にとって有利な状況(ナビストックの高確率状態、AT中等)においてのみ、演出用リールを視認できる状態とし、演出用リールを用いて遊技者にとって有利な状況において特有な演出を行う構成としても良いし、また、通常時において演出用リールを視認可能とし、遊技者にとって有利な状況(ナビストックの高確率状態、AT中等)において演出用リールを視認困難な状態とし、演出用リールを用いて通常時において特有な演出を行う構成としても良い。また、押し順ベルのように、左中右または左右中の停止順では中段ベルが入賞することはなく、中左右、中右左、右左中、右中左の停止順でしか中段ベルが入賞しない構成において、押し順ベルの当選時のナビ演出として、ストップスイッチ8Lに対応する演出用リールを視認困難な状態とすることで、見た目上の確率を1/6(左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左)から1/4(中左右、中右左、右左中、右中左)に上昇させることができる。
次に、本実施例におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を以下に説明する。
図35は、メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。ゲーム処理では、BET処理(S1)、内部抽選処理(S2)、リール回転処理(S3)、入賞判定処理(S4)、払出処理(S5)、ゲーム終了時処理(S6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
S1におけるBET処理では、メイン制御部41は、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。また、BET処理では、所定のリプレイ入賞(ベルリプ入賞)に伴ってリプフリーズを発生させるリプフリーズ処理が実行され得る。また、メイン制御部41は、ゲームを開始させる処理として、スタートスイッチ7が操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
S2における内部抽選処理では、S1におけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記各役の入賞を許容するか否かを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
S3におけるリール回転処理では、メイン制御部41は、遊技用リールを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応する遊技用リールの回転を停止させる処理を実行する。
S4における入賞判定処理では、メイン制御部41は、S4において全ての遊技用リールの回転が停止したと判定した時点で、各遊技用リールに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
S5における払出処理では、メイン制御部41は、S4において入賞の発生が判定された場合には、その入賞が小役の場合には当該小役の種類に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算ならびにメダルの払出などの処理を行い、再遊技役の場合には、再遊技役の種類を特定可能なリプレイゲームフラグをRAM41cに設定してリプレイゲームを付与可能にする処理などを行う。また、払出処理では、メイン制御部41は、クレジットの加算ならびにメダルの払出により遊技者に対して付与されたメダル数分のメダルOUT信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
S6におけるゲーム終了時処理では、メイン制御部41は、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、ゲーム処理では、ゲームの進行制御に応じてコマンドを生成し、コマンドキューに設定することで、その後のタイマ割込処理(メイン)においてサブ制御部91に対して設定されたコマンドが送信されるようになっている。
次に、メイン制御部41がゲーム処理のS1で実行するBET処理について説明する。図36〜図39は、メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
BET処理では、まず、RAM41cの所定領域において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(S10)、遊技状態に応じた規定数(本実施例では上限数と同じく、いずれの遊技状態においても3)をRAM41cに設定し(S11)、RAM41cにリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであるか否かを判定する(S12)。
S12において次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであると判定された場合には、ベルリプレイの入賞時においてリプフリーズを発生させるためのリプフリーズ処理を実行する(S13)。リプフリーズ処理については、図39を用いて後述する。リプフリーズ処理が終了した後においては、S14において前回ゲームにおいて入賞したリプレイが、第1のリプレイ(演出役が「リプレイ」図柄のみから構成され、「リプレイ」が無効ラインLM1〜5上のいずれかに揃う再遊技役であって、本実施例では中段リプレイ、右上がりリプレイ)であったか否かが判定される。第1のリプレイであったか否かは、設定されているリプレイゲームフラグから特定される。S14において第1のリプレイであったと判定されたときには、S15において賭数が3(リプレイ当選可能な状態は3枚賭けであるため)加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(S15では便宜上、“BETコマンド(BET音あり)”と示している。以下同様)をコマンドキューに設定する。
一方、S14において第1のリプレイではなかったと判定されたとき、つまり第2のリプレイ(演出役が「リプレイ」図柄以外の図柄をも含む図柄組み合わせにより構成される再遊技役であり、本実施例ではベルリプレイ、強チェリー1、2、弱チェリー1、2等)であったときには、S16において賭数が3加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させない旨のBET音なしを示すBETコマンド(S16では便宜上、“BETコマンド(BET音なし)”と示している。以下同様)をコマンドキューに設定する。S15及びS16で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、サブ制御部91側においては、第1のリプレイ入賞後において賭数が設定される毎にBET音を出力するのに対し、第2のリプレイ入賞後において賭数が設定される際にはBET音を出力させないことになる。これにより、第1のリプレイ入賞を遊技者に気付かせやすくすることができるのに対し、第2のリプレイ入賞を遊技者に気付かせ難くすることができる。
S17では、BETカウンタの値を1加算し、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数(ここでは3)であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定し(S18)、BETカウンタの値が規定数でなければS17に戻る。BETカウンタの値が規定数となりリプレイ入賞による賭数の設定が完了すると、RAM41cの所定領域において格納されるクレジットの値であるクレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する(S19)。
メイン制御部41は、BETカウンタの値が加算された後に、BETカウンタの値に応じて、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を実行する。また、メイン制御部41は、リプレイ入賞後における賭数の設定が完了した後に、リプレイ中LED20、及び、スタート有効LED18(ウェイト中はウェイト中LED19)を点灯させる処理を実行する。
S19において上限値であると判定されたときには、メダルの投入不可を示す投入不可フラグをRAM41cに設定し(S20)、S22に進む(E1)。S19において上限値でないと判定されたとき、つまりクレジット投入が可能であると判定されたときには、S21に進む(E2)。尚、S12においてリプレイゲームでないと判定された場合にはそのままS21に進む。S21においては、投入待ち前の設定を行ってS22に進む。投入待ち前の設定では、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアし、メダルの投入が可能な状態とする。このため、リプレイ入賞後においては、賭数の設定が完了する前であって投入待ち前の設定が未だ行われていないときに投入されたメダルを受け付けず、賭数の設定が完了して投入待ち前の設定が行われてから投入されたメダルを有効に受け付けてクレジット加算されることになる。メイン制御部41は、S21において投入待ち前の設定が行われて投入不可フラグがクリアされた後に、投入要求LED17を点灯させ、賭数を設定することが可能な場合にはBETスイッチ有効LED21を点灯させる処理を実行する。
S22では、RAM41cに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する。S22においてメダルの投入が可能な状態であると判定された場合には、流路切替ソレノイド30をonの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(S23)、S25に進み、メダルの投入が可能な状態でないと判定された場合には、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(S24)、S25に進む。
S25においては、設定キースイッチ37がonの状態か否かを判定し、設定キースイッチ37がonであれば、BETカウンタの値が0か否かを判定する(S26)。S26においてBETカウンタの値が0であれば、確認開始コマンドをコマンドキューに設定し(S27)、設定確認処理(S28)、すなわち設定確認状態に移行する。S27で設定された確認開始コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。また、S28における設定確認処理が終了した後は、S22に戻る。S25において設定キースイッチ37がonではない場合またはS26においてBETカウンタの値が0ではない場合には、S30に進む(E3)。
S30では、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルの通過が検出されたか否か、すなわち投入メダルの通過が検出された旨を示す投入メダルフラグの有無を判定する。S30において投入メダルの通過が検出されていなければ、S45に進み、投入メダルの通過が検出されていれば、投入メダルフラグをクリアし(S31)、RAM41cに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定し(S32)、メダルの投入が可能な状態でなければS45に進む。
S32においてメダルの投入が可能な状態であれば、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定して(S33)、BETカウンタの値が規定数でなければ、賭数が1加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)をコマンドキューに設定し(S34)、BETカウンタの値を1加算し(S35)、S22に戻る。S34で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、メダル投入により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、BET音が出力される。
S33においてBETカウンタの値が規定数であれば、S36において前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していたか否かが判定される。第2のリプレイであったか否かは、リプレイゲームフラグから特定される。S36において、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していなかったと判定されたときには、S38において、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(S38では便宜上、“クレジットコマンド(通常)”と示している。以下同様)をコマンドキューに設定し、S40においてRAM41cにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する。S38で設定されたクレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
S36において、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していたと判定されたときには、S37において、規定数分のBET音が出力されたか否かが判定される。具体的には、S39に示すクレジットコマンドが規定数分の3回出力されたか否か判定される。第2のリプレイ入賞後において賭数が設定されるに際しては、S18で示したようにBETコマンド(BET音なし)が出力されるため、サブ制御部91においてBET音が出力されない。このため、第2のリプレイ入賞後、賭数が設定された後において、メダルが投入されてクレジットされる際に、BET音を規定数回まで出力させるための処理が行われる。
S37において、規定数分のBET音が出力されていないときには、S39において、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(S39では便宜上、“クレジットコマンド(BET音あり)”と示している。以下同様)をコマンドキューに設定し、S40においてRAM41cにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する。S39で設定されたクレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。一方、S37において、規定数分のBET音が既に出力されているときには、S38に進み、クレジットコマンド(通常)がコマンドキューに設定される。これにより、第2のリプレイ入賞後のメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、3枚目までについてはBET音が出力され、4枚目以降についてはクレジット音が出力される。一方、第2のリプレイ入賞後でないときのメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、1枚目からクレジット音が出力されることになる。尚、S36及びS37の次のステップとして、S40を実行した後に、対応するS38あるいはS39の処理を行うことにより、クレジットカウンタの値としてS40により加算された後にあたる現在の値を示すクレジットコマンドをS38あるいはS39において設定するようにしても良い。また、第2のリプレイ入賞時にはリプフリーズ解除後において規定数分の賭数が設定されるため、S39においては、クレジットコマンド(BET音あり)として、規定数分のBET音を出力させるためのコマンドを設定し、規定数分のBET音を出力させるようにしても良い。
S41においては、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かが判定される。クレジットカウンタの値が50でなければ、S22に戻り、クレジットカウンタの値が50であれば、S42において投入不可フラグをRAM41cに設定しS22に戻る。
S45では、スタートスイッチ7の操作が検出されているか否か、すなわちスタートスイッチ7の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。さらに立上りエッジは、いずれかのスイッチがONに変化し、かつ全てのスイッチがOFFである場合にのみ設定されるので、S45では、いずれかのスイッチがONに変化したか否かに加えて他のスイッチがOFFであるかどうかについても判定されることとなる。
S45においてスタートスイッチ7の操作が検出されていないと判定された場合、またはスタートスイッチ7が操作されたものの他のスイッチも操作されている場合には、S51に進み、スタートスイッチ7の操作が有効に検出されていれば、S46に進み、立上りエッジをクリアする。また、S47では、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する。
S47においてBETカウンタの値が規定数でなければ、S22に戻り(E1)、BETカウンタの値が規定数であれば、S48において、投入不可フラグをRAM41cに設定するとともに、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として投入されたメダルが返却される状態とし、S49において、ゲーム開始時の設定を行う。これにより、ゲームが開始されてから当該ゲームが終了して、次のゲーム以降のBET処理におけるS21において投入待ち前の設定が行われるまではメダルを投入しても受付けられず、メダル払出口9から払出されることになる。そして、S49の後、BET処理を終了して図35のS2に進む。
S51においては、MAXBETスイッチ6の操作が検出されているか否か、すなわちMAXBETスイッチ6の立上り示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。S51においてMAXBETスイッチ6の操作が検出されていなければ、S52に進み、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていれば、図38のS75に進み、立上りエッジをクリアする。
S76においては、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する。S76においてBETカウンタの値が規定数であれば、S80に進み、BETカウンタの値が規定数でなければ、S77においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する。S77においてクレジットカウンタの値が0であれば、S80に進む。S77においてクレジットカウンタの値が0でなければ、S78において、クレジットカウンタの値を1減算し、S79において、BETカウンタの値を1加算して、S76に戻る。
S80では、BETカウンタが加算されたか否かを判定し、BETカウンタが加算されていなければS22に戻る。尚、S80におけるBETカウンタが加算されている場合には、S79における加算のみならず、リプフリーズがMAXBETスイッチ6操作により解除された後のS14における加算も含む。一方、BETカウンタが加算されていれば、S81において加算された数分賭数が加算された旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)をコマンドキューに設定しS22に進む。S81で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、MAXBETスイッチ6の操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、設定された賭数分だけBET音が出力される。
S80において、BETカウンタが加算されていなければ、S82において前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していたか否かが判定される。S82において、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していなかったと判定されたときには、S22に戻る(E1)。S82において、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していたと判定されたときには、S83において、規定数分のBET音が出力されたか否かが判定される。具体的には、クレジットコマンドまたはBET音コマンドが規定数分の3回出力されたか否か判定される。第2のリプレイ入賞後において賭数が設定されるに際しては、S15で示したようにBETコマンド(BET音なし)が出力されるため、サブ制御部91においてBET音が出力されない。このため、第2のリプレイ入賞後、賭数が設定された後において、MAXBETスイッチ6が操作された際に、BET音を規定数回まで出力させるための処理が行われる。
S83において、規定数分のBET音が出力されているときには、S22に戻り(E1)、S83において、規定数分のBET音が出力されていないときには、S84において、BET音の出力を指示する旨を示すBET音コマンドをコマンドキューに設定してS83に戻る。S84で設定されたBET音コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
S52においては、精算スイッチ10の操作が検出されているか否か、すなわち精算スイッチ10の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。S52において精算スイッチ10の操作が検出されていなければS22に戻り、精算スイッチ10の操作が検出されていれば、S53に進み、立上りエッジをクリアする。S54においては、RAM41cにリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する。
S54においてリプレイゲームであると判定されなかったときには、S56においてBETカウンタの値が0か否かを判定し、BETカウンタの値が0でなければS57に進み、ホッパーモータ34bを駆動してBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(すなわち賭数の設定に用いられたメダルを返却するとともにBETカウンタの値を0にする制御)が行われるとともに、メダルの払出開始及び賭数精算を通知する払出開始コマンドをコマンドキューに設定するための賭数精算処理を行う。S57における賭数精算処理の後、S58において、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアしてS22に戻る。これにより、リプレイ入賞後ではなく賭数が設定されている状態で精算スイッチ10の操作により賭数精算が行われる際には、サブ制御部91側において、賭数精算中である旨が表示されるとともに、賭数精算に対応する音が出力される。
これに対し、S54においてリプレイゲームであると判定されたときや、S56においてBETカウンタの値が0であると判定されたときには、S59において、ホッパーモータ34bを駆動してクレジットカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(すなわちクレジットとして記憶されているメダルを返却するとともにクレジットカウンタの値を0にする制御)が行われるとともに、メダルの払出開始を通知するとともに、リプレイゲームにおけるクレジット精算であるか賭数が設定されていないときにおけるクレジット精算であるかを通知する払出開始コマンドをコマンドキューに設定するためのクレジット精算処理を行う。S59におけるクレジット精算処理の後、S58において、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアしてS22に戻る。これにより、リプレイ入賞において精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、賭数精算が行われることなくクレジット精算のみが行われ、かつ、サブ制御部91側においては、リプレイ入賞後におけるクレジット精算中である旨が表示されるとともに、リプレイ入賞後におけるクレジット精算に対応する音が出力される。また、BETカウンタの値が0であるときにおける精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、サブ制御部91側において、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算中である旨が表示されるとともに、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算に対応する音が出力される。
図39は、メイン制御部41がBET処理のS13で実行するリプフリーズ処理の制御内容を示すフローチャートである。
リプフリーズ処理は、リプレイゲームであると判定された場合、つまり、前回ゲームにおいて再遊技役の入賞後に行われる。S85では、前回ゲームにおいて入賞したリプレイが、第2のリプレイのうちベルリプレイであったか否かが判定される。ベルリプレイでなかったと判定されたときには、フリーズを発生させることなく、そのままリプフリーズ処理を終了する。
一方、ベルリプレイであったと判定されたときには、S89〜S92のいずれかにおいてYESと判定されてフリーズ解除条件が成立するまで、リプレイ入賞により賭数設定されるタイミングやスタートスイッチ7を有効化するタイミングを遅延させるフリーズ(リプフリーズ)を発生させるための処理が行われる。
S86においては、クレジットカウンタの値が上限値の50であるか否かを判定する。S86において上限値でないと判定されたときには、クレジット加算が可能であるため、S87において、流路切替ソレノイド30をonの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とされ、S88において、遊技者に投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を点灯させるための処理が行われる。これにより、特に、MAXBET操作や、メダル投入などを促進させることができる。
これに対し、S86においてクレジットカウンタの値が上限値である50であると判定されたときには、クレジット加算が不可能であるため、S87などの処理を行わずに、S89へ移行する。これにより、クレジットカウンタが50であるにも関わらず、投入されたメダルがホッパータンク側に流下されしまう一方、当該メダルによりクレジット加算も賭数加算もされないといった不具合が生じてしまうことを防止することができる。
S89では、リプフリーズの開始から所定時間(本実施例においては、30秒)経過したか否かを判定する。S89においてリプフリーズの開始から所定時間経過したと判定したときには、リプフリーズ解除条件が成立する。
S89においてリプフリーズの開始から所定時間経過していないと判定したときには、S90において、遊技者によるMAXBETスイッチ6を用いたMAXBET操作があったか否かを判定する。S90において遊技者によるMAXBET操作があったと判定したときには、リプフリーズ解除条件が成立する。
S90において遊技者によるMAXBET操作がないと判定したときには、S91において、メダル投入部4から投入されたメダルが、流路切替ソレノイド30よりもホッパータンク34a側に配置されている投入メダルセンサ31が備える複数のセンサのうち、最も上流側に配置されているセンサ(つまり最初に投入メダルを検出可能なセンサ(このセンサを特定センサともいう))により検出されているか否かを判定する。特定センサによりメダルの通過が検出されるのは、S87で流路切替ソレノイド30がonの状態にされているときである。S91においてメダルの投入があったと判定したときには、リプフリーズ解除条件が成立する。尚、S91においてメダルの投入があったと判定したときでも、他のセンサにより未だメダルの投入が検出されておらず、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となっていないため、投入メダルフラグは設定されない。
また、S91においてメダルの投入があったと判定されていないときには、S92において遊技者による精算スイッチ10を用いたクレジット精算操作があったか否かを判定する。S92において遊技者によるクレジット精算操作があったと判定したときには、リプフリーズ解除条件が成立する。また、当該クレジット精算操作によりフリーズが解除された後においては、図37のS52においてのYES判定を経てクレジット精算処理が行われる。一方、S92において遊技者によるクレジット精算操作がないと判定したときには、S89へ戻る。
フリーズ解除条件が成立した後は、S93において、流路切替ソレノイド30がonの状態となっているときには当該流路切替ソレノイド30がoff状態にされて、リプフリーズ処理を終了する。リプフリーズ処理においては、S93の処理が行われる。これにより、例えば、クレジットカウンタが49であるときにリプフリーズが発生して、複数枚のメダルが一気に投入された場合でも、そのうちの1枚目が特定センサにより検出されることによりフリーズ解除条件が成立した後、即座にS93において流路切替ソレノイドがoff状態にさせて、リプフリーズ処理を終了させた後、1枚目のメダルがさらに他のセンサにより検出されて投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルフラグが設定されると、図37のS30でYESと判定されてS40でクレジットカウンタが50に更新されて、図36のS19でYESと判定されてS20で投入不可フラグが設定され流路切替ソレノイドがoff状態となるため、複数枚のメダルのうち2枚目以降のメダルはメダル払出口9から払出される。投入メダルセンサ31が備える複数のセンサは、複数枚のメダルが一気に投入された場合において、1枚目のメダルが特定センサにより検出されてから他のセンサにより検出されて投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となるまでに要する時間の方が、1枚目のメダルが特定センサにより検出されてから2枚目のメダルが流路切替ソレノイド30に到達するまでに要する時間よりも短くなるように配置されている。このため、1枚目のメダル投入によりクレジット50に到達するときには、2枚目以降のメダルが流路切替ソレノイド30に到達したときに必ず流路切替ソレノイドがoff状態となるようにして、2枚目以降のメダルをメダル払出口9から払出させることができる。これにより、メダルを投入したにも関わらず、クレジット加算もされず、返却もされないといった不具合の発生を防止することができる。
一方、クレジットカウンタが49未満であるときにリプフリーズが発生して、複数枚のメダルが一気に投入された場合には、そのうちの1枚目が特定センサにより検出されることによりフリーズ解除条件が成立した後、即座にS93において流路切替ソレノイドがoff状態にされるものの、その直後の図36のS19でNOと判定されてS21で投入待ち前の設定が行われて流路切替ソレノイドがon状態に切り替えられ、当該on状態がクレジット50に到達するまで維持されるため、複数枚のメダルのうち2枚目以降のメダルも(クレジット50に到達するまでは)取り込まれてクレジットに加算される。これにより、リプフリーズ中においてメダル投入されたときの利便性を向上させることができる。
次に、ゲーム終了後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングについて説明する。図40(a)〜(d)は、図36〜図39に示したBET処理が実行されることにより、ゲーム終了後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングの一例を説明するための図である。
図40(a)は、小役入賞せずにメダル払出がなかった後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生していない場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図35のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図36のS10〜S12の処理が実行された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図40(a)に示されるように、メダルの投入あるいは精算が許容される。
図40(b)は、小役入賞してメダル払出が行われた後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生している場合には、払出が行われた後にゲームが終了し、その後、図35のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図36のS10〜S12の処理が実行された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図40(b)に示されるように、メダルの投入あるいは精算が許容される。
図40(c)は、通常リプレイ(中段リプレイ、右上がりリプレイ)が入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。通常リプレイ入賞が発生している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図35のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図36のS10〜S12の処理に加えて、さらに賭数設定が完了した後であってS19においてクレジット可能であると判定された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図40(c)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
図40(d)は、ベルリプレイが入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。ベルリプレイが入賞している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図35のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図36のS10〜S12の処理が実行された後、図39に示すリプフリーズ処理が実行されて、リプフリーズ解除条件が成立するまでリプフリーズに制御される。この間においては、図38のS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可される。リプフリーズ解除条件が成立すると、賭数設定が完了した後に、図36のS19においてクレジット可能であると判定された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図40(d)に示されるように通常のメダルの投入あるいは精算が許容される。
リプフリーズ中においては、フリーズ解除のためのメダル投入やクレジット精算操作が許容されており、リプフリーズ中におけるメダル投入やクレジット精算操作に連動してリプフリーズが解除されて、賭数設定された後に通常のメダルの投入あるいは精算が行われる。尚、リプフリーズ中であっても、クレジットカウンタの値がすでに50に達しているときには、図38のS87において流路切替ソレノイド30がon状態にされないため、この場合におけるメダルの投入については、リプフリーズ終了後から許容されることとなる。
このように本実施例では、リプレイ入賞が発生した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、当該リプレイ入賞による賭数設定(自動BET)がされて次のリプレイゲームが開始可能な状態となってから後に検出されたメダルである場合には、当該メダルの検出に応じてクレジットに加算させることができる。このため、リプレイ入賞が発生した後におけるクレジット加算が賭数設定よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、リプレイ入賞が発生した後における遊技者の利便性を向上させることができる。
また、リプレイのうちベルリプレイに入賞した後においては、リプフリーズが発生し、メダルの投入により成立する条件を含む複数種類のフリーズ解除条件のうちいずれかが成立することにより終了する。これにより、小役入賞時やはずれ時と同様に、メダルの投入など所定の操作を行わなければ、次のゲームが開始されないように思わせるとともに、これらの所定の操作が行われることで次のゲームを開始できるようになったかのように思わせることができる。
また、本実施例では、精算スイッチ10への操作に応じて、賭数が設定されている場合には当該賭数を精算する賭数精算処理を実行し、賭数が設定されていない場合にはクレジットを精算するクレジット精算処理を実行可能としつつ、設定されている賭数がリプレイ入賞により自動BETされた賭数である場合には、賭数精算処理を実行せずにクレジット精算処理を実行する。これにより、メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するというリプレイの機能そのものを残してリプレイの存在意義を維持する一方、クレジットについてはリプレイ入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、リプレイ入賞後における遊技者の利便性をさらに向上せることができる。また、ベルリプレイの入賞後におけるリプフリーズ中に精算操作がされた場合も同様に、クレジット精算が行われるため、遊技者の利便性を向上させることができる。
また、本実施例では、以下の課題を解決することができる。従来のスロットマシンにおいては、一般的に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2T、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間が、所定時間(例えば190ms)に制限されている。このため、操作タイミングに関わらず取りこぼしが発生しない入賞役を設ける場合には、各リールにおいて、所定時間内で引き込み可能な範囲内(本実施例では、5コマ以内)に、当該入賞役を構成する図柄を配置する必要がある。その結果、取りこぼしが発生しない入賞役の数が多くなるほど、入賞役各々を構成する専用図柄として数多くの種類を要することとなる。
一方、複数(通常は3つ)のリールに描かれる識別情報としての図柄については、無限に設けることができるものではなく、ある程度の制限が科される。例えば、3つのリール各々に描かれる図柄の数は、1リールに対して最大21個に制限されており、さらに3つのリールに描かれる図柄の種類は全部で最大10種類に制限されている。
このような従来のスロットマシンを背景とした場合、例えば入賞役について同一の図柄により構成しようとした場合、専用図柄を用意する必要がある。このため、図柄の数や種類の制限範囲内で移行役のための専用図柄を設けることが設計上困難となる虞があった。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順(押し順、操作タイミングなど)に関わらずリプレイ入賞し得るように構成する場合においては、所定時間内で引き込み可能な範囲内に当該リプレイを構成する専用図柄を配置する必要があり、専用図柄の数を多くせざるを得なくなり、益々設計が困難になってしまう虞があった。
このような課題を解決するために、本実施例では、リプレイに、外形が同一の図柄のみから構成される「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が入賞ラインLNに停止されることにより発生する第1のリプレイと、外形が同一または類似とはいえない図柄を含む第2のリプレイとを含めた。これにより、リプレイのための専用図柄を必ずしも複数設ける必要がなく、図柄の数と種類を増大させてしまうことを回避でき、図柄の数、種類、及び配置の制限内で、リプレイの種類(バリエーション)を豊富にすることができる。一方、第2のリプレイ入賞が発生した場合には、外形が同一または類似とはいえない図柄を含む組合せが停止されるため、第1のリプレイ入賞が発生した場合よりもリプレイ入賞の発生に気付かずに、メダルを投入してしまう可能性が高まるが、前述したように検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
また、本実施例では、第2のリプレイを構成する図柄にリプレイとは異なる図柄が含まれる。このため、第2のリプレイ入賞の発生に気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。さらに、ベルリプレイに入賞したときには、右上がりの無効ラインLM5上においてベル揃いとなる。このため、遊技者に対して小役が入賞したと思わせることができるため、メダルの投入あるいはMAXBET操作させることができ、当該投入あるいは操作により次のゲームを開始できるようになったかのように思わせることができ、違和感を感じさせないようにすることができる。
また、本実施例では、第1のリプレイ入賞が発生した後においてはBETコマンド(BET音あり)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力される一方、第2のリプレイ入賞が発生した後においてはBETコマンド(BET音なし)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力されることがない。これにより、第2のリプレイ入賞が発生して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
また、本実施例では、BET音を出力させない第2のリプレイ入賞が発生して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してクレジット加算された場合でも、賭数の上限数に相当する3回まではBET音と同じ音が出力されるために、遊技者の勘違いでメダルを投入して賭数を設定しているつもりであるにも関わらずBET音が出力されないことにより、不信感や違和感を抱かせてしまうことを防止することができる。
尚、本実施例では、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、リプレイ入賞による自動BETの完了時である例について説明したが、これに限らず、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングは、リプレイ入賞による自動BETが開始される(あるいは開始された)ときであっても良い。
図41は、リプレイ入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングの変形例を説明するための図である。図41(a)は、通常リプレイ(中段リプレイ、右上がりリプレイ)が入賞している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図35のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図36のS10〜S13の処理が行われた後に、自動BETの処理(S14、S15)が開始される。つまり、図36のS10〜S13の処理が行われた後は、自動BETの処理(S14、S15)の開始が確定するため、自動BETの処理が開始されるといえる。よって、図41(a)に示すように、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するようにしても良い。
第1の例として、例えば、図36のS12においてYESと判定されてS13の処理が終了した場合に、S19と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であるか否かの判定を行った後に、自動BETの処理(S14、S15と同様の処理)が開始されるようにするとともに、クレジットカウンタの値が50でないと判定された後においては、その後に開始される自動BETの処理の完了を待つことなく、S21と同様の処理を行って以降において投入されたメダルを検出したときにクレジット加算されるとともに、精算スイッチ10への操作を検出したときにクレジット精算されるようにしても良い。一方、S19と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であると判定された後は、S20以降の処理と同様の処理を行うようにしても良い。第1の例においてリプフリーズ処理は、例えば、賭数設定が開始されることになるタイミングで行うようにしても良い。
第2の例として、例えば、メダルの投入あるいは精算を行うための割込処理を実行可能とし、第1の例におけるクレジットカウンタの値が50でないと判定されたとき、あるいは、クレジットカウンタの値が50でないと判定された後において1回目の図36のS14に相当する処理が実行されてからゲーム開始までの間において、上記割込処理の割込みを許可するようにして、所定期間(2msec)毎に当該割込処理を実行するようにして、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するようにしても良い。
このように構成した場合であっても、リプレイ入賞が発生した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、当該リプレイ入賞による賭数設定(自動BET)が開始されてから後に検出されたメダルである場合には、当該メダルの検出に応じてクレジット加算させることができる。このため、リプレイ入賞が発生した後におけるクレジット加算が賭数設定の開始よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、リプレイ入賞が発生した後における遊技者の利便性を向上させることができる。また、メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するというリプレイの機能そのものを残してリプレイの存在意義を維持する一方、クレジットについてはリプレイ入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、リプレイ入賞後における遊技者の利便性をさらに向上せることができる。
図41(b)は、ベルリプレイが入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。ベルリプレイが入賞している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図35のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図36のS10〜S12の処理が行われた後において、図39に示すリプフリーズ処理が実行されて、リプフリーズ解除条件が成立するまでリプフリーズに制御される。この間においては、図39のS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可される。リプフリーズ解除条件が成立すると、賭数設定が開始されるとともに、図41(b)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
以上のように、通常リプレイが入賞した場合には、図41(a)で示すように、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算が許容され、ベルリプレイが入賞した場合には、図41(b)で示すように、ベルリプフリーズを発生させ、フリーズ解除条件成立後であって、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算が許容されるようにしても良い。この場合、BETされた旨の報知とクレジット加算された旨の報知とが同時に行われることを回避するために、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するものの、メダルの投入によりクレジット加算された旨の報知は、必ず、自動BETされた旨の報知がされた後に行うようにしても良い。また、前述した実施例において、リプフリーズを解除させるために投入されたメダルによりクレジット加算された旨の報知についても同様に、必ず、自動BETされた旨の報知がされた後に行うようにしても良い。
尚、リプレイ入賞後において投入(クレジット)が許容されるタイミングをリプレイ入賞による自動BETが開始されるときにした場合であっても、リプレイ入賞後において精算が許容されるタイミングについてはリプレイ入賞による自動BETの完了時となるようにしても良い。
また、本実施例では、図40(c)、(d)、及び、図41(a)、(b)で示したように、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、リプレイ入賞による自動BETの開始時あるいは完了時である例について説明したが、これに限らず、リプレイ入賞による自動BETの開始後あるいは完了後において所定条件が成立したタイミングであっても良い。所定条件は、所定時間経過することにより成立するものや、所定の処理が終了することにより成立するものであっても良い。リプレイ入賞による自動BETの完了後において所定条件が所定時間経過することにより成立する例として、例えば、図36のS17で設定されたBETコマンド(BET音あり)がサブ制御部91に出力されて当該コマンドに基づいて3回目のBET音の出力が完了するまでに要する平均的な時間を時間Aとした場合に、所定条件がS15でYESと判定されてから時間Aが経過したときに成立するものであっても良く、また、図36のS18で設定されたBETコマンド(BET音なし)がサブ制御部91に出力されて受信されるまでに要する平均的な時間を時間Bとした場合に、所定条件がS15でYESと判定されてから時間Bが経過したときに成立するものであっても良い。S15においてYESと判定された後、所定条件が成立したときに、S21に移行可能となるようにしても良い。
また、本実施例では、リプレイの種類として、特定組み合わせである特定再遊技表示結果として第1のリプレイの通常リプレイ(中段リプレイ、右上がりリプレイ)と、非特定組み合わせである非特定再遊技表示結果として第2のリプレイのベルリプレイとが設けられている例について説明したが、これに限らず、リプレイの種類としては、非特定再遊技表示結果が設けられておらず特定再遊技表示結果のみが設けられているものであっても良く、これとは逆に、特定再遊技表示結果が設けられておらず非特定再遊技表示結果のみが設けられているものであっても良い。
また、本実施例では、リプレイの種類に関わらず、リプレイ入賞後における投入が許容される例について説明したが、これに限らず、リプレイの種類に応じてリプレイ入賞後における投入が許容されるように構成しても良い。例えば、特定組み合わせである特定再遊技表示結果としての第1のリプレイ入賞後においては投入が許容されないのに対し、非特定組み合わせである非特定再遊技表示結果としての第2のリプレイ入賞後においてのみ投入が許容されるようにしても良い。つまり、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ投入が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしても良い。
また、本実施例では、リプレイの種類に関わらず、リプレイ入賞後における精算が許容される例について説明したが、これに限らず、リプレイの種類に応じてリプレイ入賞後における精算が許容されるように構成しても良い。例えば、特定組み合わせである特定再遊技表示結果としての第1のリプレイ入賞後においては精算が許容されないのに対し、非特定組み合わせである非特定再遊技表示結果としての第2のリプレイ入賞後においてのみ精算が許容されるようにしても良い。つまり、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ精算が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしても良い。
また、ベルリプレイの入賞後であって自動BETされるまでにおいて、図39に示すリプフリーズ処理を実行して、リプフリーズを発生させる例について説明したが、リプフリーズは、ベルリプレイが入賞したゲーム終了時に発生あるいは発生開始するもの(例えば、図35のS4の入賞判定処理においてリプフリーズ処理実行)であっても良い。
また、リプフリーズは、ベルリプレイの入賞後であって自動BETされた後に発生あるいは発生開始するもの(例えば、図36のS12でYESと判定された後、まず、S14〜S16の処理を行い、次にS17〜S18の処理を行った後、リプフリーズ処理を実行するもの)であっても良い。この場合、図41(c)に示すように、賭数設定が完了した後のリプフリーズ中においては、図39のS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可されるようにし、リプフリーズ解除条件が成立すると、図36のS19においてクレジット可能であると判定された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図41(c)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容されるようにしても良い。また、この場合においても、メダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングは、自動BETの処理が行われて賭数設定が完了した後に限るものではなく、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときであっても良い。
また、本実施例では、リプフリーズを解除するための条件として、所定時間の経過、MAXBET操作、メダル投入(特定センサによる検出)、及びクレジット精算操作が設定されていた。しかしながら、これに限らず、その他の条件であっても良い。
例えば、1枚ベルなどの小役が入賞したときに、次のゲームを開始するために遊技者が通常行う操作であれば、当該操作をフリーズ解除条件として設定しても良い。例えば、1枚ベルなどの小役が入賞したときに、必ず点灯することで遊技者に操作を促すボタンがあれば、当該ボタンの操作をフリーズ解除条件として設定しても良い。
また、リプフリーズを、所定時間の経過、MAXBET操作、メダル投入、及びクレジット精算操作のうち、いずれか一つのみで解除するものであっても良い。例えば、メダル投入のみによりフリーズ解除条件が成立するものであっても良い。また、これらの複数の条件の全てが成立したとき、もしくはこれら複数の条件のうち任意の2以上の条件が成立したときにリプフリーズが解除されるものであっても良い。また、所定時間の経過でリプフリーズが解除されることは設定されていなくても良い。
また、本実施例においては、ベルリプレイに入賞したときに、遊技者にMAXBET操作や、メダル投入、クレジット精算操作を促す方法として、リプフリーズを実行するものであった。しかしながら、フリーズに限らず、例えば、ベルリプレイに入賞したときには、通常ベルに入賞したときと同じように、液晶表示器51にMAXBET操作やメダル投入、クレジット精算操作を促す画像を表示しても良いし、スピーカ53、54からMAXBET操作やメダル投入、クレジット精算操作を促す音声を出力するものであっても良い。
また、メダル投入によるフリーズ解除条件が成立したか否かについては、通常時において投入されたメダルを検出するための投入メダルセンサ31が備える複数のセンサのうち特定センサの検出結果(適正な検出結果と異なる検出結果)に基づき判定され、これら複数のセンサすべてが流路切替ソレノイド30より下流側に設けられている例について説明したが、これに限らず、複数のセンサのうち特定センサについては流路切替ソレノイド30よりメダル投入部4側(上流側)に設けても良い。
また、メダル投入によるフリーズ解除条件が成立したか否かについては、投入メダルセンサ31が備える複数のセンタすべての検出結果(適正な検出結果となるか否か)に基づき判定されるものであっても良い。また、メダル投入によるフリーズ解除条件が成立したか否かについては、賭数設定やクレジット加算の判定に用いる投入メダルセンサ31とは異なるセンサ(投入メダルフラグの設定に関与しないセンサ(以下では特別センサともいう))を投入メダル検出可能位置に設けて、当該特別センサの検出結果に基づき判定されるようにしても良い。例えば、特別センサとして、流路切替ソレノイド30より下流側にメダルを検知するフリーズ解除用センサAを設け、通常時においては、フリーズ解除用センサAの検出結果のみによってはメダル投入が検出されない一方、リプフリーズ中においては、フリーズ解除用センサAの検出結果に基づきメダル投入によりフリーズ解除条件が成立したことが検出されるようにしても良い。また、特別センサとして、流路切替ソレノイド30よりメダル投入部4側(上流側)にメダルを検知するフリーズ解除用センサAを備え、通常時においては、フリーズ解除用センサAの検出結果のみによってはメダル投入が検出されない一方、リプフリーズ中においては、フリーズ解除用センサAの検出結果に基づきメダル投入によりフリーズ解除条件が成立したことが検出されるようにしても良い。この場合には、クレジットカウンタの値が50となっているときに発生したリプフリーズ中においても、メダル投入によりフリーズ解除条件を成立させ得るように構成することができる。
また、本実施例では、第1のリプレイの図柄組み合わせが、同一の図柄(「リプレイ」)のみから構成される例について説明したが、これに限らず、一の図柄と、当該一の図柄と外形が類似する図柄とから構成されるように構成しても良い。外形が類似の図柄とは、外形が共通しているために、需要者である遊技者の視覚を通じて起こさせる美感(印象)が共通する図柄をいい、その結果、観念的に同じ図柄であると認識できる(異なる図柄であると認識し難い)図柄をいう。例えば、一の図柄が「REPLAY」という文字が楕円で囲まれた形状の図柄である場合に、「REPLAY」という文字に下線が引かれておりそれらが楕円で囲まれた形状の図柄が一の図柄と形状が類似の図柄であるといえる。
また、本実施例では、第2のリプレイの図柄組み合わせが、第1のリプレイの図柄と同一の図柄(「リプレイ」)と、当該図柄とは外形が同一でも類似でもない異なる図柄とから構成される例について説明したが、これに限らず、第1のリプレイの図柄と類似の図柄を含むものであっても良く、また、第1のリプレイの図柄と同一でも類似でもない異なる図柄のみから構成されるものであっても良い。この場合における、異なる図柄は、リプレイ以外の入賞の図柄組み合わせのいずれにも含まれていない図柄であっても良く、リプレイ以外の入賞の図柄組み合わせに含まれている図柄であっても良く、また、リプレイ以外の入賞の図柄組み合わせに含まれている図柄(例えば、「ベル」に限らず、例えば「スイカA」など)が無効ライン上に停止される図柄であっても良い。
また、本実施例においては、ベルリプレイに入賞したときには、入賞ラインLN上に入賞したベルリプレイに対応する図柄組み合わせが表示されるとともに、無効ラインLM5に中段ベル、1枚ベル等の図柄組み合わせである「ベル−ベル−ベル」が表示されるものであった。しかしながら、その他の役や図柄組み合わせ、表示位置であっても良い。
また、本実施例では、精算処理に関して、メダル投入あるいは1枚BETスイッチ5かMAXBETスイッチ6が操作されることにより賭数が設定されている状態において、精算スイッチ10が操作されると、図37のS56でNOと判定されてS57において賭数精算処理を行い、その後、再び精算スイッチ10が操作されると、図37のS56でYESと判定されてS59においてクレジット精算処理を行う例、つまり最初の精算操作で賭数精算を行い、次の精算操作でクレジット精算を行う例について説明した。しかし、精算処理は、このようなパターンで行うものに限らず、以下のようなパターンで行うものであっても良い。
パターンa:最初の精算操作でクレジット精算を行い、次の精算操作で賭数精算を行うものであっても良い。例えば、S56においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し、クレジットカウンタの値が0でないと判定されたときにS59に進んでクレジット精算を行い、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときにS57に進んで賭数精算を行うようにしても良い。
パターンb:最初の精算操作で賭数分をクレジット加算することにより賭数精算を行い、次の精算操作でクレジット精算を行うものであっても良い。例えば、設定されている賭数が3でクレジットが40である場合、最初の精算操作で賭数分の3をクレジット加算してクレジットを43とすることにより賭数精算を行い、次の精算操作で43枚メダルを払出すことによりクレジット精算を行うものであっても良い。この場合において、最初の精算操作による賭数精算が行われることにより、クレジットカウンタの値が50を超えてしまう場合も考えられる。この場合には、クレジットカウンタの値が50を超えた値に設定されるようにしても良く、50を超えた分のメダルに関して賭数精算時に払出すようにしても良い。
パターンc:1回の精算操作で、まず賭数精算を行い、その後に引き続いてクレジット精算を行うものであっても良い。例えば、S56でNOと判定されたときには、賭数精算を行った後に引き続いてクレジット精算を行い、S56でYESと判定されたときには、クレジット精算を行うようにしても良い。
パターンd:1回の精算操作で、まずクレジット精算を行い、その後に引き続いて賭数精算を行うものであっても良い。例えば、S56においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し、クレジットカウンタの値が0でないと判定されたときにはクレジット精算を行った後に引き続いて賭数精算を行い、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときには賭数精算を行うようにしても良い。
パターンe:1回の精算操作で、まず賭数分をクレジット加算することにより賭数精算を行い、その後に引き続いてクレジット精算を行うものであっても良い。例えば、設定されている賭数が3でクレジットが40である場合に精算操作が行われることにより、賭数分の3をクレジット加算してクレジットを43とすることにより賭数精算を行い、その後に引き続いて43枚メダルを払出すことによりクレジット精算を行うものであっても良い。この場合において、精算操作による賭数精算が行われることにより、クレジットカウンタの値が50を超えてしまう場合も考えられる。この場合には、クレジットカウンタの値が50を超えた値に設定されるようにしても良く、50を超えた分のメダルに関して賭数精算時に払出すようにしても良い。
また、本実施例では、第1のリプレイ入賞後において自動BETされたときにはBET音を出力させ、第2のリプレイ入賞後において自動BETされたときにはBET音を出力させない例について説明した。しかし、入賞したリプレイの種類に関わらず、自動BETされたときにはBET音を出力させないようにしても良く、逆に自動BETされたときにはBET音を出力させるようにしても良い。
また、本実施例では、BET音の有無について、BETコマンドの種類によって判別する例について説明したが、これに限らず、入賞判定コマンドにより入賞していたリプレイの種類を判別することにより、BET音の有無を判別するようにしても良い。
また、前述した実施例では、入賞したリプレイの種類に関わらず、BETカウンタの値が加算された後に、BETカウンタの値に応じて、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を行う例について説明したが、これに限らず、第1のリプレイ入賞後において自動BETされた後においてのみ1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を行い、第2のリプレイ入賞後において自動BETされた後においては当該処理を行わないようにしても良い。
また、本実施例では、第2のリプレイ入賞後においてメダルが投入された際に、S39においてクレジットコマンド(BET音あり)が出力されて、BET音を出力させる例について説明したが、これに限らず、入賞したリプレイの種類に関わらずBET音を出力させるようにしても良い。例えば、S36では、リプレイ入賞であったか否かを判定するようにしても良い。
また、本実施例では、リプレイ入賞後においてクレジット加算された場合に、規定数分までBET音を出力させる例について説明したが、クレジット加算された場合に限らず、例えば、MAXBETスイッチ6が操作された場合にも、操作に応じて規定数分までBET音を出力させるようにしても良い。
図49は、本実施例のスロットマシンが搭載するリールモータ32C、32R、32Tの構成を示す図である。リールモータ32C、32R、32Tは、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータ32bと、これに対向するロータ32aとで構成されている。尚、ロータ32aは、図示しない多数の歯車状突極を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。
メイン制御部41は、前述したタイマ割込処理(メイン)においてリールモータ32T、32C、32Rの各励磁相φ1〜φ4の励磁状態を更新する処理を行い、その処理に応じてモータ駆動回路45から位相信号が出力されるようになっている。リールモータ32T、32C、32Rでは、この位相信号を受けて、ステータ32bの各励磁相φ1〜φ4が所定の手順に従って励磁されることにより、1パルスを受信する度に所定の角度(1ステップ=約1.07(360/336)度)ずつロータ32aが回転する。
図50は、リールモータ32C、32R、32Tの始動時におけるリール加速時のタイミングチャートである。
1ステップは、一の励磁パターンが適用される単位であり、定速回転時においては、1ステップ毎に前述した所定の角度(約1.07(360/336)度)ずつロータ32aが回転することとなり、本実施例のステッピングモータでは、前述のように336ステップの周期でリールが1周するようになっており、リールには21の図柄が配置されていることから、16ステップ毎に1図柄移動することとなる。励磁パターンの更新は、メイン制御部41が行うタイマ割込処理(メイン)にて行われる。
カウント数は、次回励磁パターンの更新を行うまでにタイマ割込処理(メイン)が実行される回数であり、(カウント数)×0.56ms(タイマ割込処理(メイン)が実行される時間間隔)が、当該ステップの励磁パターンが継続する励磁時間(ステップレート)となる。また、ステップ数は、対応する励磁時間が連続して適用される回数を示す。また、図50中のφ1〜φ4は、各励磁相を示し、「ON」は励磁状態を、「OFF」は消磁状態を各々示す。
メイン制御部41は、図50に示すように、リールモータ32C、32R、32Tの始動時において、各励磁相φ1〜φ4が消磁された状態から後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する。詳しくは、最初のステップにて(φ1、φ4)を励磁状態とし、1ステップ毎に、(φ4)、(φ4、φ3)、(φ3)、(φ3、φ2)、(φ2)、(φ2、φ1)、(φ1)…の順番で、φ1〜φ4を2相、1相、2相と交互に励磁パターンを更新する。
また、徐々に定速回転のステップレート(2.24ms)に近づくように、各ステップのステップレートを短縮していく。この際、一律にステップレートを短縮するのではなく、長いステップレートと短いステップレートを織り交ぜて、徐々に短いステップレートを多くしていくことにより、リールをスムーズに加速させるようになっている。
定速状態に移行後は、1−2相励磁方式の励磁パターンを2.24msのステップレートにて更新することによりリールモータ32C、32R、32Tを駆動させて各リール2C、2R、2Tを回転させる。詳しくは、ロータ32aの回転方向に沿って、(φ1、φ4)、(φ4)、(φ4、φ3)、(φ3)、(φ3、φ2)、(φ2)、(φ2、φ1)、(φ1)、(φ1、φ4)…の順で、2相、1相、2相、1相、2相と1ステップごとに交互にφ1〜φ4の励磁パターンを更新して、ロータ32aを回転させることにより、リール2C、2R、2Tを回転させる。
リールの停止制御を行う場合には、図51に示すように、停止操作等の停止条件の成立後、停止位置に応じたブレーキ開始位置に到達するまでは、定速回転のステップレート(2.24ms)を維持し、ブレーキ開始位置に到達した際に、定速回転時のステップレート(2.24ms)よりも長いステップレート(3.36ms)を適用し、ブレーキをかけてロータ32aを減速させ、次のステップ(4ステップ手前のステップ)で全ての励磁相φ1〜φ4を励磁する全相励磁を開始する。これによりロータ32aに急制動がかけられることで、オーバーシュート(脱調)した結果、停止位置でロータ32aが停止することとなる。
本実施例では、停止制御において全相励磁を行った後、5ステップ分オーバーシュートして滑るため、図51に示すように、回転方向に対して停止位置よりも6ステップ手前のステップでブレーキを開始し、停止位置よりも5ステップ手前で全相励磁を開始することとなる。
このように本実施例では、位相信号の出力状態を変化させることで、各励磁相φ1〜φ4の励磁状態が変化し、これによりリールモータ32C、32R、32Tが駆動させるようになっており、これによりリールを回転及び停止させることができるようになっている。すなわち位相信号の出力状態が変化することでリールが動作する状態となり、位相信号の出力状態を変化させないことによりリールが停止した状態となる。
本実施例においてメイン制御部41は、図42に示すように、弱チェリー、強チェリーの当選時に、所定期間にわたり遊技の進行を遅延させるフリーズ状態に制御するか否かを決定するとともに、フリーズ状態に制御する場合には当該フリーズ状態の開始ゲーム、さらにフリーズ状態の種別として失敗(後述の第1段階で終了)、継続率50%(後述の第2段階の継続率50%)、継続率80%A(後述の第2段階の継続率80%A)、継続率80%B(後述の第2段階の継続率80%B)のいずれかを決定するフリーズ抽選を行うとともに、フリーズ抽選の結果が特定されるフリーズ抽選結果コマンドをサブ制御部91に送信する。
フリーズなしが決定された場合には、メイン制御部41は、フリーズ状態には制御せず、リールが定速回転となることでストップスイッチ8L、8C、8Rによる対応する遊技用リールの停止操作を有効化する。
一方で、メイン制御部41は、フリーズ抽選に当選した場合、すなわちフリーズ状態に制御する旨を決定した場合に、同時に決定した開始ゲームまで待機し、フリーズ状態の開始ゲームの開始操作(スタートスイッチ7(図中スタートSW))と同時にフリーズ状態の制御を開始する。フリーズ状態では、所定期間にわたりストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効化されるタイミングを遅延させるとともに、フリーズ状態の開始を示すフリーズ開始コマンドをサブ制御部91に送信する。
メイン制御部41によるフリーズ状態は、図42に示すように、第1段階、第2段階及び終了段階から構成される。
第1段階では、フリーズ開始ゲームの開始操作がされた後、フリーズ開始コマンドをサブ制御部91に送信するとともに中リール、右リールを回転させて、中リール、右リールが定速回転となった後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能とする。そして、ストップスイッチ8C、8Rが操作されたときには、操作されたストップスイッチに応じた中リール、右リールに、フリーズ抽選の結果に応じた図柄を停止させる。この際、完全にリールを停止させることなく、目標の停止位置を導出させた後、リールを上限に振動させる制御を一定時間にわたり行う(図43(b)、図44(b)参照)。また、開始操作の後10秒が経過する前(タイマ割込処理(メイン)が実行された回数が10秒を超える回数に到達する前)にストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されるか、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作される前に10秒が経過したとき(タイマ割込処理(メイン)が実行された回数が10秒を超える回数に到達したとき)には、第1段階を進行させて結果を導出させる旨を特定可能な第1段階進行コマンドをサブ制御部91に送信し、フリーズ抽選の結果(不揃い、赤7揃い、青7揃い)に応じた制御を行う。
一方、サブ制御部91は、フリーズ開始コマンドを受信することで、左リールを回転させるとともに、図43(a)及び図44(a)に示すように、「右から押して!」というメッセージMa1を液晶表示器51に表示させて、右・中・左の順でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を促す右押し操作指示を実行するとともに、ストップスイッチ8L、8C、8Rに内蔵された演出用停止LED57L、57C、57Rを点灯させることで、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を促す。
尚、演出用停止LED57L、57C、57Rを点灯させた場合のストップスイッチ8L、8C、8Rの点灯態様と、左・中・右停止有効LED22L、22C、22Rを点灯させた場合のストップスイッチ8L、8C、8Rの点灯態様と、は異なる点灯態様(例えば、輝度、色、一方が点灯に対して他方が点滅等)であり、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与する操作として受付可能となった場合と区別できるようになっている。また、本実施例では、フリーズ状態においてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった場合に、ストップスイッチ8L、8C、8Rに内蔵された演出用停止LED57L、57C、57Rを点灯させることで、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が促される構成であるが、演出用停止LED57L、57C、57Rを設けない構成、演出用停止LED57L、57C、57Rは設けられているが、フリーズ状態においてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がゲームの進行に関与しない操作として受付可能となった場合に演出用停止LED57L、57C、57Rを点灯させない構成としても良い。
そして、サブ制御部91は、第1段階進行コマンドを受信することで、左リールにフリーズ抽選の結果に応じた図柄を停止させる。この際、中リール、右リールと異なり、リールを上限に振動させる制御は行わず、左リールを停止させた状態とする。そして、図43(c)、(d)及び図44(c)、(d)に示すように、フリーズ抽選結果コマンドから特定される第1段階の結果を報知する第1段階結果報知演出を実行する。
第1段階の結果に応じた制御とは、当該フリーズ状態を決定したフリーズ抽選において決定されたフリーズ状態の種別に応じた制御であり、具体的には、失敗(不揃い)、継続率50%、継続率80%A、継続率80%Bに応じた制御である。
フリーズ状態の種別が失敗の場合には、図43(b)に示すように、メイン制御部41は、リール2C、2Rを変動させた後、ストップスイッチ8C、8Rが操作されることで右リール、中リールの中段に「赤7」をテンパイさせるものの、サブ制御部91は、ストップスイッチ8Lが操作されることで「赤7」がテンパイしている中段に「赤7」を停止させないようにする。その後、メイン制御部41は、第1段階結果報知演出を認識可能な程度の時間の経過後、第2段階へ移行することなくフリーズ状態を終了し、フリーズ状態の終了を特定可能なフリーズ終了コマンドをサブ制御部91に送信する。その後リール2C、2R、2Tの位置関係がランダムとなるように、リール2C、2Tの変動を開始させた後、定速回転となることで、ストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作を有効化させる。
この際、サブ制御部91は、図43(c)に示すように、「残念…」というメッセージMa2を液晶表示器51に表示させて第1段階が失敗した旨を報知する第1段階結果報知演出を実行する。その後、フリーズ終了コマンドを受信することで、左リールの変動を開始させる。
尚、本実施例では、フリーズ状態の終了後、中リール、右リール、特定リールの位置関係がランダムとなるように中リール、右リール、特定リールの変動を開始させる構成であるが、フリーズ開始前の中リール、右リール、特定リールの位置関係を記憶しておき、フリーズ終了後、フリーズ開始前の中リール、右リール、特定リールの位置関係に戻す構成としても良い。また、中リール、右リール、特定リールの位置関係をランダムとするか、中リール、右リール、特定リールの位置関係をフリーズ開始前の位置関係に戻した後にフリーズ状態を終了させる構成としても良い。
フリーズ状態の種別が継続率50%または継続率80%Aの場合には、図43(b)に示すように、メイン制御部41は、リール2C、2Rを変動させた後、ストップスイッチ8C、8Rが操作されることで右リール、中リールの中段に「赤7」をテンパイさせるか、右リール、中リールの下段に「赤7」を、右リール、中リールの右上がりに「青7」をそれぞれテンパイさせ、サブ制御部91は、ストップスイッチ8Lが操作されることで、「赤7」がテンパイしている下段に「赤7−赤7−赤7」の組み合わせを揃える。その後、メイン制御部41は、第1段階結果報知演出を認識可能な程度の時間の経過後、第2段階に移行する。
この際、サブ制御部91は、図43(c)に示すように、「成功!」というメッセージMa3を液晶表示器51に表示させて第1段階が成功した旨を報知する第1段階結果報知演出を実行する。
フリーズ状態の種別が継続率80%Bの場合には、図44(b)に示すように、メイン制御部41は、リール2C、2Rを変動させた後、ストップスイッチ8C、8Rが操作されることで右リール、中リールの中段に「赤7」をテンパイさせるか、右リール、中リールの下段に「赤7」を、右リール、中リールの右上がりに「青7」をそれぞれテンパイさせ、サブ制御部91は、ストップスイッチ8Lが操作されることで、「青7」がテンパイしている下段に「青7−青7−青7」の組み合わせを揃える。その後、メイン制御部41は、第1段階結果報知演出を認識可能な程度の時間の経過後、第2段階に移行する。
この際、サブ制御部91は、図44(d)に示すように、「成功!!」というメッセージMa5を液晶表示器51に表示させて第1段階が成功した旨を報知する第1段階結果報知演出を実行する。
また、後述のようにフリーズ種別として決定された継続率に応じて第2段階が継続するか否か、すなわち1個以上のナビストックが当選するナビストック抽選が繰り返し行われるか否かが決定されるため、青7揃いが導出されることで赤7揃いが導出されるよりも、その後の第2段階が繰り返し継続する可能性が高いことが期待できる。また、継続率50%の場合でも継続率80%Aの場合には、赤7揃いが導出されるため、赤7揃いが導出された場合でも、その後の第2段階がより高い継続率にて繰り返し継続する可能性が否定されることがない。
第2段階では、第2段階開始コマンドをサブ制御部91に送信するとともに、一旦中リール、右リールを変動させて準備出目(図45(a)の停止態様)で停止し、準備出目が停止して第2段階を進行させることが可能となった旨を特定可能な準備出目停止コマンドをサブ制御部91に送信した後、経過時間に関わらずスタートスイッチ7(図中スタートSW)が操作されるまで待機し、スタートスイッチ7が操作されることで、第2段階を継続させるか否か(失敗、継続A、継続B)を決定する継続抽選を行い、第2段階を進行させて継続抽選に応じた結果を導出させる旨を特定可能な第2段階進行コマンドをサブ制御部91に送信する。継続抽選では、当該フリーズ状態の契機となったフリーズ抽選において決定された種別が継続率50%であれば、50%の確率で継続(継続A、継続B)を決定し、50%の確率で継続なし(失敗)を決定し、フリーズ抽選において決定された種別が継続率80%A、80%Bであれば、80%の確率で継続(継続A、継続B)を決定し、20%の確率で継続なし(失敗)を決定する。そして、継続抽選の後、第2段階の結果に応じた制御を行う。
一方サブ制御部91は、第2段階開始コマンドを受信することで、一旦左リールを変動させて準備出目(図45(a)の停止態様)で停止させ、準備出目が停止して第2段階を進行させることが可能な状態に制御する。そして、準備出目停止コマンドを受信することで、図45(a)に示すように、「レバーを叩いて!」というメッセージMa6を液晶表示器51に表示させてスタートスイッチ7の操作を促すスタートスイッチ操作指示演出を実行する。
第2段階の結果に応じた制御とは、継続抽選の決定結果に応じた制御であり、具体的には、継続A、継続B、失敗に応じた制御である。
継続抽選の決定結果が継続Aの場合には、図45(b)に示すように、メイン制御部41は、中リール、右リールを変動させて最終的に「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが右下がりに揃うことが可能な停止態様を導出させ、サブ制御部91も、左リールを変動させて最終的に「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが右下がりに揃うことが可能な停止態様を導出させる。これにより「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが右下がりに揃うこととなり、ナビストック数が加算される旨及び第2段階が継続する旨が報知される。その後、メイン制御部41は、一旦中リール、第2段階開始コマンドをサブ制御部91に送信するとともに、右リールを変動させて再び準備出目で停止し、スタートスイッチ7が操作されるまで待機する状態に戻ることで第2段階を継続させる。
この際、サブ制御部91は、第2段階結果コマンドを受信したとき、すなわち赤7揃いが導出されるタイミングで、赤7揃いに応じた確率にて1個以上のナビストック数を決定するナビストック抽選を行い、当選したナビストック数をRAM91cに格納されているナビストック数に加算するとともに、図45(b)に示すように、例えば、「やった〜!+○○獲得!」というメッセージMa7を液晶表示器51に表示させることで加算されたナビストック数を報知するナビストック数加算報知演出を実行し、その後、図45(d)に示すように、第2段階が継続する旨、すなわちさらにナビストック数が加算される可能性がある旨を、例えば、「もう1回!」というメッセージMa9を液晶表示器51に表示させることで報知する継続演出を実行し、その後、準備出目停止コマンドを受信することで、再びスタートスイッチ操作指示演出を実行する。
継続抽選の決定結果が継続Bの場合には、図45(c)に示すように、メイン制御部41は、中リール、右リールを変動させて最終的に「青7−青7−青7」の組み合わせが右上がりに揃うことが可能な停止態様を導出させ、サブ制御部91も、左リールを変動させて最終的に「青7−青7−青7」の組み合わせが右下がりに揃うことが可能な停止態様を導出させる。これにより「青7−青7−青7」の組み合わせが右上がりに揃うこととなり、ナビストック数が加算される旨及び第2段階が継続する旨が報知される。その後、メイン制御部41は、一旦中リール、第2段階開始コマンドをサブ制御部91に送信するとともに、右リールを変動させて再び準備出目で停止し、スタートスイッチ7が操作されるまで待機する状態に戻ることで第2段階を継続させる。
この際、サブ制御部91は、第2段階結果コマンドを受信したとき、すなわち青7揃いが導出されるタイミングで、青7揃いに応じた確率にて1個以上のナビストック数を決定するナビストック抽選を行い、当選したナビストック数をRAM91cに格納されているナビストック数に加算するとともに、図45(c)に示すように、加算されたATのゲーム数を報知するナビストック数加算報知演出を実行し、その後、図45(d)に示すように、第2段階が継続する旨、すなわちさらにナビストック数が加算される可能性がある旨を報知する継続演出を実行し、その後、準備出目停止コマンドを受信することで、再びスタートスイッチ操作指示演出を実行する。また、ナビストック抽選に適用される青7揃いに応じた確率は、赤7揃いに応じた確率よりも決定されるナビストック数の平均値が高くなるように設定された確率であり、青7揃いが導出された場合に、赤7揃いが導出された場合よりも多くのナビストック数の加算が期待できる。
継続抽選の結果が失敗の場合には、図45(e)に示すように、メイン制御部41は、中リール、右リールを作動させず、第2段階を終了し、終了段階に移行する。また、サブ制御部91も、左リールを作動させない。
この際、サブ制御部91は、図45(e)に示すように、「残念…」というメッセージMa10を液晶表示器51に表示させて第2段階が失敗した旨を報知する第2段階結果報知演出を実行する。
終了段階では、終了段階に移行後、10秒が経過する前(タイマ割込処理(メイン)が実行された回数が10秒を超える回数に到達する前)にスタートスイッチ7が操作されるか、終了段階に移行後、スタートスイッチ7が操作される前に10秒が経過したとき(タイマ割込処理(メイン)が実行された回数が10秒を超える回数に到達したとき)に、フリーズ状態を終了し、フリーズ終了コマンドをサブ制御部91に送信し、その後中リール、右リール、特定リールの位置関係がランダムとなるように中リール、右リール、特定リールの変動を開始させた後、定速回転となることでストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作を有効化させる。
この際、サブ制御部91は、図45(f)に示すように、第2段階において加算されたナビストック数の合計Ma11を液晶表示器51に表示するとともに、「レバーを操作してください」というメッセージMa12を液晶表示器51に表示させてフリーズ状態を終了させるためにスタートスイッチ7の操作を促す終了報知演出を、フリーズ終了コマンドを受信するまで実行する。
尚、本実施例では、フリーズ状態の終了後、中リール、右リール、特定リールの位置関係がランダムとなるように中リール、右リール、特定リールの変動を開始させる構成であるが、フリーズ開始前の中リール、右リール、特定リールの位置関係を記憶しておき、フリーズ終了後、フリーズ開始前の中リール、右リール、特定リールの位置関係に戻す構成としても良い。また、中リール、右リール、特定リールの位置関係をランダムとするか、中リール、右リール、特定リールの位置関係をフリーズ開始前の位置関係に戻した後にフリーズ状態を終了させる構成としても良い。
次にフリーズ実行時の左・中・右リール2L、2C、2Rを駆動するリールモータ32L、32C、32R、32Tの位相信号の変化状況、左・中・右リール停止有効LED22L、22C、22Rの点灯/消灯状況、演出用停止LED57L、57C、57Rの点灯/消灯状況について説明する。
まず、フリーズ状態に制御されない場合には、図46に示すように、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始後、演出用リールである左リール、遊技用リールである中リール、右リール、特定リールの回転開始に伴いリールモータ32L、32C、32R、32Tの位相信号が変化する。その後、遊技用リールが定速回転となったときに停止操作が有効となり、左・中・右停止有効LED22L、22C、22Rが点灯する。
停止操作が有効となった状態でストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作を行うことで、メイン制御部41により対応する遊技用リールを停止させる制御が行われる。この際、ストップスイッチ8Lが操作された場合には、メイン制御部41により対応する特定リールを停止させる制御とともに、サブ制御部91により演出用リールである左リールを停止させる制御も行われる。特定リールが停止した後は、リールモータの全ての励磁相がOFFとされ、位相信号が変化しない状態となり、少なくとも約500ms(タイマ割込処理が224回実行される期間)以上この状態が継続される。尚、この約500msの期間とは、リールの停止制御により全相励磁を開始してからリールが完全に停止するまでの時間よりも長く、さらにリールの停止時に全相励磁が行われる時間よりも長い時間であり、完全にリールが静止し得るのに十分な時間であって、かつリールが停止していると遊技者が認識するために十分な時間である。
次に、フリーズ状態が決定された場合には、図47に示すように、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始後、演出用リールである左リール、遊技用リールである中リール、右リールの回転開始に伴いリールモータ32L、32C、32Rの位相信号が変化する。その後、全てのリールが定速回転となったときにゲームの進行に関与しない操作としてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が受付可能な状態となり、ストップスイッチ8L、8C、8Rに内蔵された演出用停止LED57L、57C、57Rが点灯し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が促される。
ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が受付可能な状態で、ストップスイッチ8Lが操作されることで、サブ制御部91により左リールを停止させる制御が行われる。左リールが停止した後は、リールモータの全ての励磁相がOFFとされ、位相信号が変化しない状態となり、少なくとも約500ms以上この状態が継続される。一方、ストップスイッチ8C、8Rが操作されることで、メイン制御部41により中リール、右リールを停止させる制御が行われる。中リール、右リールでは、導出された停止位置にてリールを上下に振動させる制御が500ms以上の時間にわたり行われる。この間、リールモータの位相信号は変化し続ける。
第2段階へ移行すると、再び演出用リールである左リール、遊技用リールである中リール、右リールの回転が開始されて準備出目(図45(a)の停止態様)が停止し、スタートスイッチ7が有効とされる。この状態でスタートスイッチ7の操作を行うことで、メイン制御部41により中リール、右リールを変動させるとともに第2段階の結果に応じた停止態様で停止させる制御が行われる。中リール、右リールが停止した後、リールモータの全ての励磁相をOFFとなり、位相信号が変化しない状態となり、少なくとも500ms以上この状態が継続する。また、スタートスイッチ7の操作を行うことで、サブ制御部91でも左リールを変動させるとともに第2段階の結果に応じた停止態様で停止させる制御が行われる。遊技用リールが停止した後、リールモータの全ての励磁相をOFFとなり、位相信号が変化しない状態となり、少なくとも500ms以上この状態が継続する。
このように本実施例では、ストップスイッチ8C、8Rがゲームの進行に関与する状態で操作され、対応する遊技用リールを停止させる制御が行われた場合には、遊技用リールの停止後500ms以上の時間にわたり、遊技用リールのリールモータの位相信号が変化せず、完全に停止した状態となるのに対して、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8C、8Rが操作されることで対応する遊技用リールを停止させる制御が行われる場合、すなわちストップスイッチ8C、8Rがゲームの進行に関与する状態で操作されたときと類似する制御が行われる場合には、中リール、右リールが停止しても上下に振動する態様となるように位相信号を出力する制御が行われ、再度リール回転が開始するまで位相信号が変化し続けるようになっている。すなわちこの場合には、図48に示すように、遊技用リールの停止操作により遊技用リールがゲームの結果として停止したときにリールモータの位相信号が変化しない最小期間である500msが経過する前には必ず位相信号が変化するようになっている。
このため、ストップスイッチ8C、8Rの操作に伴い遊技用リールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8C、8Rが操作されることで対応する遊技用リールを停止させる制御が行われる場合には、対応する遊技用リールが停止しても上下に振動する態様となるように位相信号を出力する制御が行われ、遊技用リールの回転中に遊技用リールに対応するストップスイッチが操作され、対応する遊技用リールに当該ゲームの結果とならない停止態様が導出されたときにはリールが振動するので、ストップスイッチの操作に伴い遊技用リールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対してさらに明確に認識させることができる。
尚、本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8C、8Rが操作されることで対応する遊技用リールを停止させる制御が行われる場合には、対応する遊技用リールが停止しても上下に振動する態様となるように位相信号を出力する制御を行う構成であるが、図48に示すように、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8C、8Rが操作されることで対応する遊技用リールを停止させる制御が行われる場合に、対応する遊技用リールが停止した後、対応する遊技用リールのリールモータの位相信号を変化させない状態とするが、遊技用リールの停止操作により遊技用リールがゲームの結果として停止したときにリールモータの位相信号が変化しない最小期間である500msが経過する前に必ず位相信号を変化させる構成としても良く、このような構成とした場合でも、ストップスイッチ8C、8Rの操作に伴い遊技用リールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8C、8Rが操作されることで対応する遊技用リールを停止させる制御が行われる場合に、遊技用リールが停止しても、上下にゆっくり揺れる態様となるように位相信号を出力する制御を行う構成としたり、じっくり見れば認識できるが一目見ただけでは認識できない程度の微少な動きとなるように位相信号を出力する制御を行う構成としても良い。
また、本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8C、8Rが操作されることで対応する遊技用リールを停止させる制御が行われる場合に、その後、スタートスイッチ7の操作を伴わずに再び遊技用リールの回転が開始し、定速回転となったときに停止操作が有効となるので、ストップスイッチ8Lの操作に伴い遊技用リールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対してさらに明確に認識させることができる。
尚、本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する演出用リールを停止させる制御が行われる場合に、演出用リールがゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対して明確に認識させる必要性のないリールであることから、中リール、右リールとは異なり、500ms以上にわたり演出用リールの位相信号を変化させず、演出用リールが停止した状態を維持する構成であるが、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8Lが操作されることで対応する演出用リールを停止させる制御が行われる場合に、中リール、右リールと同様に演出用リールが停止しても上下に振動する態様となるように位相信号を出力する制御、すなわち遊技用リールの停止操作により遊技用リールがゲームの結果として停止したときにリールモータの位相信号が変化しない最小期間である500msが経過する前に必ず位相信号を変化させる制御を行う構成としても良く、このような構成とすることで、フリーズ状態における演出用リールの動作態様が遊技用リールのうち中リール、右リールと同様の動作態様となることで、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
また、本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8C、8Rが操作されることで対応する遊技用リールを停止させる制御が行われる場合、すなわちストップスイッチ8C、8Rがゲームの進行に関与する状態で操作されたときと類似する制御が行われる場合には、中リール、右リールリールが停止しても上下に振動する態様となるように位相信号を出力する制御が行われ、再度リール回転が開始するまで位相信号が変化し続ける。すなわちリールモータの位相信号が変化しない最小期間である500msが経過する前には必ず位相信号が変化する。これに対して、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないスタートスイッチ7が操作されることで中リール、右リールを停止させる制御が行われる場合、すなわちストップスイッチ8C、8Rがゲームの進行に関与する状態で操作されたときとは類似しない制御が行われる場合には、遊技用リールが停止した際に、500ms以上にわたり位相信号を変化させず、遊技用リールが停止した状態を維持するようになっている。
このため、ストップスイッチ8C、8Rの操作に伴い遊技用リールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、を遊技者に対して明確に認識させることができるうえに、スタートスイッチ7の操作を伴うことで、ゲームの結果として停止したのか、演出として停止したのか、が明確な状況においては、遊技用リールを500ms以上停止させることで、演出として導出されたリールの停止位置を遊技者に対して確実に認識させることができる。
尚、本実施例では、フリーズ状態において操作されることでリールを停止させる制御が行われることとなるストップスイッチ8L、8C、8R以外の操作手段としてスタートスイッチ7を適用しているが、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10等を適用しても良い。
また、本実施例では、フリーズ状態においてゲームの進行に関与しないストップスイッチ8C、8Rまたはスタートスイッチ7が操作されることで対応する遊技用リールを停止させる制御が行われる場合に、導出された遊技用リールの停止位置に応じてナビストック抽選にて加算されるナビストック数の期待値が異なる。すなわち導出された遊技用リールの停止位置に応じて遊技者にとっての有利度が示唆されるため、フリーズ状態において遊技者の操作により導出された遊技用リールの停止態様に対して着目させることができる。
また、本実施例では、フリーズ状態において演出用リールである左リール、遊技用リールのうち中リール、右リールのみ動作させ、遊技用リールのうち特定リールについては動作させないようになっているため、特定リールを、特定リール以外の遊技用リールと区別して認識させ、演出用リールを特定リール以外の遊技用リールと区別せずに認識させることができる。
尚、フリーズ状態において、特定リールにおいても他の遊技用リールと同様に動作させるようにしても良く、このような構成とすることで、フリーズ状態における遊技用リールの制御として、中リール、右リールであるか、特定リールであるか、を分けて制御する必要がなくなるため、メイン制御部41の制御負荷を軽減できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。