JP6404520B1 - ジャージ生地、ジャージ生地からなる衣服及びカバー - Google Patents

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Abstract

【課題】水を吸って重くなり難いジャージ生地、並びにジャージ生地からなる衣服及びカバーを提供する。【解決手段】撥水剤で表面が被覆された繊維を編んで形成されたジャージ生地であって、相対的に編目が大きく薄い薄編み部分3と相対的に編目が小さく厚い厚編み部分4があり、厚編み部分4が網状に形成されると共に、網状の厚編み部分4の網の目の内部に薄編み部分3が形成され、薄編み部分3と厚編み部分4とが表面方向に周期的に繰り返し形成されており、カレンダー加工により厚編み部分4が押圧されて形成された網状のカレンダー加工部2を備えている。【選択図】 図1

Description

本発明は、吸水し難く重くなり難いジャージ生地、並びにジャージ生地からなる衣服及びカバーに関する。
ジャージ生地は編物であり、その伸縮性等から下着、外衣、運動着、作業着等といった多種多様な用途に使用されている(特許文献1等参照)。
特開2006−002283号公報
ジャージ生地は編物であり無数の編目を有することから、降雨に見舞われた場合等には編目に水が入り込むことで水を吸って重くなってしまう。運動着等に用いるジャージ生地の中には、表面を撥水剤で覆った繊維(以下、撥水繊維と略称する)で作られるものもある。しかし、撥水繊維を用いたジャージ生地であっても1本1本の繊維が水を弾くだけで編目への水の侵入は避けられず、編目に水を貯えて重くなってしまう。
本発明の目的は、吸水し難く重くなり難いジャージ生地、並びにジャージ生地からなる衣服及びカバーを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、撥水剤で表面が被覆された繊維を編んで形成されたジャージ生地であって、相対的に編目が大きく薄い薄編み部分と相対的に編目が小さく厚い厚編み部分があり、前記厚編み部分が網状に形成されると共に、前記薄編み部分が前記網状の厚編み部分の網の目の内部に形成され、前記厚編み部分と前記薄編み部分とが表面方向に周期的に繰り返し形成されており、カレンダー加工により前記厚編み部分が押圧されて網状に形成されたカレンダー加工部を備えている。
本発明に係るジャージ生地は撥水繊維で作られており、撥水繊維自体には撥水効果がある。そして厚編み部分(カレンダー加工部)は編目が小さくカレンダー加工により表面が円滑化しており、ジャージ生地に水が触れても、カレンダー加工部に触れた水はカレンダー加工部の表面を伝って流れ落ちる。薄編み部分は編目が大きく、水を積極的に通し貯え難い。このようにジャージ生地は吸水し難く水を貯え難い。よって重くなり難い。
一実施形態に係るジャージ生地の表面を模式的に表す平面図 一実施形態に係るジャージ生地の断面の模式図 一実施形態に係るジャージ生地の表面の拡大写真(表面照明) 一実施形態に係るジャージ生地の表面の拡大写真(裏面照明) 一実施形態に係るジャージ生地の表面の拡大写真(両面照明) 製造過程のジャージ生地の表面の拡大写真 本発明の一実施形態に係るジャージ生地からなる衣服の一例を表す図 本発明の一実施形態に係るジャージ生地からなるカバーの一例を表す図
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
−ジャージ生地−
図1は本発明の一実施形態に係るジャージ生地の表面を模式的に表す平面図、図2はジャージ生地の断面の模式図である。図3−図5は本発明の一実施形態に係るジャージ生地の表面の拡大写真である。図3−図5の各写真は生地の表面形状が分かり易いように異なる条件で撮影したものである。図3の写真は表面(外観)が分かり易いように順光で撮影した写真であり、図4の写真は編目が分かり易いように逆光で撮影した写真である。図5は生地の表裏を同時に照明して撮影した写真である。また図6は製造過程(具体的にはカレンダー加工前)のジャージ生地の表面の拡大写真である。
図1−図5に示したジャージ生地1は、繊維(例えばポリエステル繊維)で編んだ編物であり、カレンダー加工を施し加熱圧縮して形成された網状のカレンダー加工部2を備えている。ジャージ生地1をなす繊維は前述した撥水繊維であり、1本1本の表面が撥水剤で被覆されている。ジャージ生地1は、相対的に編目が大きく薄い薄編み部分3と、相対的に(薄編み部分3に対して)編目が小さく厚い厚編み部分4とを備えている。例としては、薄編み部分3の厚みは0.2−0.4mm程度、幅(例えば図1中で左右方向に測った直径)は1.2−1.6mm程度である。例えば、厚編み部分4の厚みは0.4−0.6mm程度、幅(例えば図1において左右に隣接する薄編み部分3同士の距離)は1.6−2.0mm程度である。薄編み部分3と厚編み部分4の適正な寸法は必ずしもこの限りではないが、例示した寸法に設定した場合には目的とする効果を得つつジャージ生地1の強度が十分に確保される。
また、厚編み部分4は後述する通り表面に上記カレンダー加工部2が形成され、ジャージ生地1の強度を確保するフレームのような役割を果たす。薄編み部分3と厚編み部分4はジャージ生地1の表面方向(表面に沿った第1方向及びこれに交差する第2方向、例えば縦横方向)に周期的に繰り返し形成されている。厚編み部分4が編目の目状に形成されていて繋がっているのに対し、薄編み部分3は厚編み部分4の網の目の内部に形成され、厚編み部分4により全周を囲われている。従って、隣接する薄編み部分3は連なっておらず間が厚編み部分4で隔てられている。
厚編み部分4を構成するループ(輪奈)4a(図2等)は薄編み部分3を構成するループ(輪奈)3a(図2等)よりも断面が太くしてある。例えばループ3aとループ4aを同程度の本数の撥水繊維で形成する場合、ループ4aを構成する撥水繊維にループ3aを構成する撥水繊維よりも太い繊維を用いることでループ3aよりもループ4aを太くすることができる。本実施形態では、繊維の太さではなく本数に差を付けてループ3a,4aの太さに差が付けてある。つまり1本のループ3aに用いる繊維本数と比較して、1本のループ4aに用いる繊維本数が多くしてある。こうしてループ3a,4aの太さに差を付けることにより、太いループ4aで編んだ厚編み部分4の編目に比較して、細いループ3aを用いて厚編み部分4と同程度のピッチで編んだ薄編み部分3の編目を大きく開口させてある(図4等)。同時に、太さの異なるループ3a,4aを用いることで薄編み部分3に対して厚編み部分4に十分な厚みを持たせてある(図2、図3等)。
厚編み部分4の編目の大きさは小さくしてあり、撥水繊維の撥水効果に起因して水を玉状にする表面張力が毛細管現象により水を編目内へ引き込もうとする力に勝る範囲で設定されている。厚編み部分4の編目は小さい方が良いが、例えば運動着に用いられる一般的なジャージ生地の編目の大きさと同程度で良い。一方、薄編み部分3の編目は相対的に大きくしてあり、撥水繊維の撥水効果に起因して水を玉状にする表面張力が毛細管現象により水を編目内へ引き込もうとする力に及ばない範囲で設定されている。つまり薄編み部分3の編目は水滴を強く保持できない程度の大きさ、例えば0.1−0.3mm程度の大きさで開口している。
また、薄編み部分3及び厚編み部分4はいずれもジャージ生地1の厚み方向に重なった複数(図2では2層)の層状に形成されている。裏面の最表層(同図中の最も下側の層)については薄編み部分3及び厚編み部分4の区別なく細いループ3aで一様にフラットに形成されている。例えば裏面を下にしてジャージ生地1を平坦面に置けば裏面が全体に平坦面に接する。薄編み部分3については、表面の最表層(生地を3層以上にする場合は表裏の最表層の間の中間層も同様)も細いループ3aで構成してある。それに対し、厚編み部分4については少なくとも表面の最表層が太いループ4aで構成され、薄編み部分3の表面に対して厚編み部分4の表面が裏面から離れる方向に突出し、ジャージ生地1の表面が明確な凹凸面になっている(図2等)。例えば表面を下にしてジャージ生地1を平坦面に置けば、表面は厚編み部分4のみで平坦面に接し、薄編み部分3は平坦面から浮いた状態になる。厚編み部分4を3層以上にする場合、表裏の最表層の間の中間層はループ3a,4aのいずれで形成しても良いが、中間層に太いループ4aを用いることで薄編み部分3及び厚編み部分4の表面の凹凸がより大きくなる。また厚編み部分4の繊維密度がより高まり、強度が増すと共に編目に水が入り難くなる。
本実施形態においては、このようにジャージ生地の表面の高さ(生地の厚み)に差を付けることにより、ジャージ生地をカレンダー加工する際に厚編み部分4が選択的に加熱圧縮(押圧)されるようにすることができる。厚編み部分4にガードされて薄編み部分3に作用する加熱圧縮が抑えられるためである。このように主に網状の厚編み部分4の表面に選択的に入熱されてカレンダー加工部2が形成されることで、カレンダー加工部2が網状に形成される一方で、入熱の少ない薄編み部分3がカレンダー加工部2の網の目部分に残った生地構成とすることができる。カレンダー加工後はそれ以前に比べて厚編み部分4の厚みが減少するが、加工後もジャージ生地1の裏面はフラットであり、表面は厚編み部分4が薄編み部分3に対して厚み方向に突出した凹凸形状が保たれる。
なお、カレンダー加工については、生地を挟む2本のロールのうちジャージ生地1の表面に接触するロールのみを加熱し、裏面に接触するロールについては非加熱状態で実施する。これによりカレンダー加工部2の表面のみが加熱により薄く溶融し凝固することで滑らかになる。また厚編み部分4の厚みによりジャージ生地1には2回のカレンダー加工を施すことができ(2回のカレンダー加工に耐え得る厚みが確保されており)、カレンダー加工を2回施すことにより厚編み部分4の表面をより滑らかにすることができる。一般的なジャージ生地はカレンダー加工を2回すると溶損する。カレンダー加工部2の編目は厚編み部分4の編目よりも縮小されて水が入り難くなっている。また溶融と凝固を経てカレンダー加工部2自体の伸縮性は低下し、編物としての性状はカレンダー加工前に対して変化している。但し、カレンダー加工部2は網状であるため、ジャージ生地1が表面方向に引っ張られた場合にはこれに追従して網の目の形状が変化するため、ジャージ生地1としては伸縮性が確保される。一方の薄編み部分3の表面については厚編み部分4にガードされてカレンダー加工時に熱ロールに強く接触しないため、入熱が抑えられてカレンダー加工前の性状が保たれる。また、カレンダー加工時にジャージ生地1の裏面に接触するのは非加熱状態のロールであるため、薄編み部分3及び厚編み部分4の別を問わずジャージ生地1の裏面についてはカレンダー加工前の性状が維持される。
−衣服−
図7は本発明の一実施形態に係るジャージ生地からなる衣服の一例を表す図である。同図に示した衣服10はジャージ生地1からなっている。同図では上半身に着用する運動着(運動着としてのジャージ)を例示したものであるが、ジャージ生地1は下半身に着用する衣服に適用できることは言うまでもなく、また運動着としてのジャージに限らず、その他の運動着、各種作業着等、様々な衣服に適用できる。特に下向きの端部(袖口11や裾先12)についてはジャージ生地1を裁断したままの状態で形成されている(ジャージ生地1の裁断面で袖口11や袖先12が形成されている)点が特徴的である。衣服10の袖口11や裾先12は一般的な運動着のように生地を折り返して縫製していない。衣服10のその他の縁部(例えば襟)についてもジャージ生地1の裁断面で形成することができる。
−カバー−
図8は本発明の一実施形態に係るジャージ生地からなるカバーの一例を表す図である。同図に示したカバー20はジャージ生地1からなっている。同図では屋外に設置されたパラボラアンテナ21を覆うカバーを例示している。同図ではパラボラアンテナ21を反射鏡部分と支柱とで簡略的に図示してある。カバー20はジャージ生地1を用いて例えば袋状に形成したものであり、反射面(凹面)側から反射鏡に被せる構成である。カバー20の開口部はゴム等で窄まるようにしても良いし、ロープ等で締める構成としても良い。また、カバー20における反射鏡の反射面を覆う部分に適度な張力が作用し皺が生じないようにする。同図ではパラボラアンテナ21のカバー20をジャージ生地1で形成した例を示しているが、乗用車やオートバイ、その他屋外に設置される設備のカバーをジャージ生地1で構成することもできる。
−効果−
(1−1)ジャージ生地1は撥水繊維で作られており、撥水繊維自体には撥水効果がある。そして厚編み部分4(カレンダー加工部2)は編目が小さくカレンダー加工により表面が円滑化しており、ジャージ生地1に水(雨水、汗その他の水)が触れても、カレンダー加工部2に触れた水はカレンダー加工部2の表面を伝って流れ落ちる。一方、薄編み部分3は編目が大きく、水を積極的に通し貯え難い。このようにジャージ生地1は吸水し難く水を貯え難い。よって重くなり難い。またカレンダー加工部2の円滑性によりジャージ生地1には液体に限らず雪等の固形の水分も付着し難い。
(1−2)例えばマラソンやサッカー等、長時間雨水に晒され得るスポーツ、或いは着用者が大量の汗をかくスポーツにおいては、衣服が水を吸って重くなると着用者の体力を浪費させる。それに対し、ジャージ生地1で製作した運動着であれば、カレンダー加工部2に触れた水(雨水、汗その他の水)はカレンダー加工部2を伝って流れ落ち、薄編み部分3に触れた水はジャージ生地1を通過して着用者の肌やカレンダー加工部2を伝って流れ落ちる。そのため降雨下等でも衣服が重くなり難く、着用者の体力の浪費の抑制効果が期待できる。
しかも一般的な編物は裁断するとそのままでは繊維がほつれて伝線を起こすため折り返して縫製する必要があるが、ジャージ生地1の場合は繊維同士が溶着したカレンダー加工部2が網状に形成されているため、繊維のほつれが起こり難く引っ張り強度も高い。例えば薄編み部分3の繊維が仮にほつれたとしても、薄編み部分3は周囲をカレンダー加工部2で囲われており、伝線範囲は極めて小さい範囲に制限される。このように袖口や裾先を折り返して縫製する必要がないため、図7の衣服10のようにジャージ生地1の裁断面で袖口11や裾先12を形成することができる。折り返しがないため衣服10の袖口11や裾先12には流れ落ちる水を堰き止める部分がばく、前述した効果と相乗して水が流れ落ち易い。
勿論、前述した通りカレンダー加工部2が網状に形成されていてジャージ生地1には十分な伸縮性が備わっていることから衣服としての動き易さは十分に確保することができる。加えて、袖口や裾先がジャージ生地1を裁断したままの状態で良いので、衣服の製作工数や製作コストが低減でき、また衣服の軽量化にも貢献し得る。また袖口を折り返す必要がないため、袖口の締め付けや擦れ等の不快感も軽減され、運動着に使用した場合には競技に集中し易くなる可能性もある。
(1−3)図8のようにジャージ生地1でパラボラアンテナ21の反射鏡のカバー20を製作した場合、ジャージ生地1の特性により次の優れた効果が得られる。例えば降雪等でパラボラアンテナの反射鏡の反射面に着雪したり着氷したりすると電波障害が起こる。この電波障害を解消するためには、一般的には反射面に付着した氷雪を手作業で掻き落とす必要がある。パラボラアンテナは衛星放送の受信用途の他、非常時の通信を目的として設置される場合もあり、非常時に通常の有線通信網を介した通信が途絶した際に衛星通信を行う場合に用いられる場合がある。このような非常時にパラボラアンテナが氷雪の付着等によって機能しない事態は回避したい。現状ではパラボラアンテナにヒータを取り付けて氷雪を溶かしたりするケースも散見されるが、通常時には使用されないパラボラアンテナの付属設備としては大掛かりである。またヒータ自体も定期的にメンテナンスする必要があり、パラボラアンテナの使用頻度に対して維持コストが過大な傾向がある。そこで、パラボラアンテナにカバーを掛けて着氷等を抑制する考えがある。例えば特開2011−176791号公報に記載されているようにパラボラアンテナのカバーは通常は樹脂製であり、常設すると風をまともに受けてしまいパラボラアンテナの支柱に必要以上の負担が掛かる。
そこで、図8のようにジャージ生地1でパラボラアンテナ21のカバー20を作ることで、編目が風を通すため樹脂製のカバーに比べて空気抵抗が大きく減少し、パラボラアンテナ21の支柱の負担を大幅に和らげられる。仮に通常の編物でカバーを製作した場合には編目に雨水を蓄えて反射鏡の前面に水膜が張ったような状態となり、着雪等した場合と同じように電波障害を起こし得るところ、ジャージ生地1であれば上記の通り水を貯えないのでそのような不具合も起き難い。すなわち雨水はジャージ生地1のカレンダー加工部2や反射鏡の反射面を伝って高速に流れ落ち、電波障害を起こす程の水膜が継続的に形成されるようなことはない。また、雪に関しては薄編み部分3を含めてジャージ生地1の全体でキャッチするので反射鏡の反射面への氷雪の付着も抑制できる。
本願発明者が屋外のパラボラアンテナにジャージ生地1で製作したカバー20を一定期間装着して効果を実証したところ、降雪時でもカバー20への雪の付着は存外に見られなかった。カレンダー加工部2の円滑性により着雪が抑制されたものと推測される。著しい降雨中に水膜が形成されて通信が途絶する場面もあったが、雨が弱まると間もなく通信が回復した。また通常のジャージ生地で同じように製作したカバーを用いてパラボラアンテナに用いたところ、通常のジャージ生地では一旦水膜が形成されると長らく通信途絶状態が継続することが確認された。ジャージ生地1で製作したカバー20が通常のジャージ生地で製作したカバーよりも優れた効果を発揮することも実証されている。またジャージ生地1の一部に一時的な着雪が見られるケースもあったが、ある程度積雪すると滑り落ちて落下し、薄く残った積雪も掻き落とすまでもなく手で容易に払い落とすことができた。編物ならではの弾性も手伝って容易に雪が払い落とせたものと推測された。更には通常の編物で製作したカバーでは着雪や吸水により重量が加わると破れる恐れがある。これに対しても、本実施形態のジャージ生地1の場合は高強度のカレンダー加工部2が網状に形成されていて、仮に厚く積雪するようなことがあっても少々のことでは破れることはない。またヒータを用いる場合に比べて維持費ははるかに安価である。
(2)またジャージ生地1の裏面は細いループ3aで一様にフラットに形成されており、なおかつカレンダー加工による性状の変化も抑えられているため、ジャージ生地1で製作した衣服10は編物特有の肌触りを維持することができる。
(3)編目の大きな薄編み部分3がジャージ生地1の全体に配置されているため通気性が極めて良く、前述した水の貯え難さと相乗して速乾性にも優れている。
(4)運動着としての一般的なジャージはフラットな生地でできていて色彩を使わずに柄を表現することができなかったのに対し、図7の衣服10は光沢のある網状のカレンダー加工部2を備えているため、従来のジャージにはない美観性を有する。
(5)使用に伴って撥水繊維の撥水効果が弱まってきても、完全に撥水剤が落ち切ってさえいなければ、市販の撥水剤を使用することにより撥水効果を復元させることができ、耐水性を維持するためのメンテナンスも容易である。また、一般の洗濯洗剤で洗濯しても直ちに撥水剤が落ちる訳ではないが、撥水剤を落とすことなく汚れを選択的に落とす洗剤(例えば株式会社エバニュー社製のNIKWAX(登録商標)シリーズのもの)を用いれば洗濯回数を重ねても撥水性が維持される。この場合には撥水効果の復元作業を殆ど行うことなく、撥水効果を永続的に維持することができる。
1…ジャージ生地、2…カレンダー加工部、3…薄編み部分、4…厚編み部分、3a…薄編み部分のループ、4a…厚編み部分のループ、10…衣服、11…袖口、12…裾先、20…カバー、21…パラボラアンテナ

Claims (7)

  1. 撥水剤で表面が被覆された繊維を編んで形成されたジャージ生地であって、
    相対的に編目が大きく薄い薄編み部分と相対的に編目が小さく厚い厚編み部分があり、
    前記厚編み部分が網状に形成されると共に、前記薄編み部分が前記網状の厚編み部分の網の目の内部に形成され、前記薄編み部分と前記厚編み部分とが表面方向に周期的に繰り返し形成されており、
    カレンダー加工により前記厚編み部分が押圧されて網状に形成されたカレンダー加工部を備えているジャージ生地。
  2. 裏面が一様にフラットに形成されている一方で、表面は前記厚編み部分と前記薄編み部分とで凸凹に形成されている請求項1のジャージ生地。
  3. 前記薄編み部分のループ1本当たりの繊維本数と比較して、前記厚編み部分のループ1本当たりの繊維本数が多くしてある請求項1又は2のジャージ生地。
  4. 請求項1−3のいずれかのジャージ生地からなる衣服。
  5. 前記ジャージ生地を裁断したままの状態で袖口又は裾先が形成されている請求項4の衣服。
  6. 請求項1−3のいずれかのジャージ生地からなるカバー。
  7. パラボラアンテナ用の請求項6のカバー。
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