JP6402738B2 - プランジャ式の電動燃料ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、プランジャ式の電動燃料ポンプに関する。
シリンダ内をプランジャが移動することにより、シリンダ及びプランジャによって区画される加圧室内の燃料を加圧するプランジャ式の燃料ポンプが知られている。例えば特許文献1に記載の燃料ポンプは、電磁石によって往復移動する可動子を備えており、この可動子にプランジャとして機能するピストンを接続することにより、燃料ポンプの電動化を図るようにしている。
特開2014−117149号公報
ところで、上述したプランジャ式の燃料ポンプは、高い吐出圧を得るうえで有利な構造を有するポンプであるが、その吐出動作中には加圧室内の流体からプランジャに対して高い圧力が作用する。そのため、プランジャを電磁石で動かすには強い磁力が必要になり、その分、電磁石の消費電力が大きくなってしまう。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、消費電力の少ないプランジャ式の電動燃料ポンプを提供することにある。
上記課題を解決するプランジャ式の電動燃料ポンプは、シリンダと、前記シリンダ内を往復移動するプランジャと、前記シリンダ及び前記プランジャによって区画される加圧室を備えるポンプボディと、を有しており前記シリンダ内で前記プランジャを移動させることにより前記加圧室の燃料を加圧するプランジャ式の燃料ポンプである。そして、この燃料ポンプは、前記プランジャが接続された可動子と、前記可動子に対向して設けられた固定コアと、前記可動子に磁力を作用させることにより前記可動子が前記ポンプボディに近づく方向に移動させる永久磁石と、前記永久磁石を有する回転コアと、前記回転コアを回転させる電動モータと、前記可動子を前記ポンプボディから離れる方向に付勢するスプリングと、を備えている。そして、前記回転コア及び前記固定コアには、前記回転コアの回転位相を変化させることにより、前記永久磁石の磁力が前記可動子に作用しない状態である第1状態と前記永久磁石の磁力が前記可動子に作用する状態である第2状態とを切り替える切り替え部が設けられている。
同構成によれば、永久磁石の磁力が可動子に作用するとプランジャの接続された可動子がポンプボディに近づく方向に移動する。一方、永久磁石の磁力が可動子に作用しなくなると、プランジャの接続された可動子はスプリングの付勢力によってポンプボディから離れる方向に移動する。そのため、永久磁石の磁力が可動子に作用しない第1状態と、永久磁石の磁力が可動子に作用する第2状態とを繰り返すことにより、プランジャは往復移動するようになり、燃料ポンプは吐出動作を行う。ここで、同構成では、回転コアの回転位相を変化させることによって、そうした第1状態と第2状態との切り替えを行う切り替え部を備えている。
従って、プランジャを移動させるための磁力は、電力を必要としない永久磁石から発生しており、燃料ポンプの吐出動作に際しては、回転コアを回転させる電動モータの消費電力だけで済む。こうした回転コアを回転させるために電動モータで消費される電力は、高い圧力が作用するプランジャが接続された可動子を電磁石の磁力で吸引するようにしたときの同電磁石の消費電力よりも少なくて済む。従って、同構成によれば、消費電力の少ないプランジャ式の電動燃料ポンプを得ることができるようになる。
また、上記電動燃料ポンプにおいて、前記固定コアは、内側コアと、同内側コアの外周面から離間して配設された外側コアとで構成されており、前記切り替え部は、前記内側コアに設けられた第1突起部と、前記外側コアに設けられた第2突起部と、前記回転コアに設けられて前記内側コアの前記第1突起部に対向するように突出する第3突起部と、前記回転コアに設けられて前記外側コアの前記第2突起部に対向するように突出する第4突起部と、で構成されており、前記回転コアの回転位相が変化することにより、前記内側コアに設けられた前記第1突起部と前記回転コアに設けられた前記第3突起部とが対向するときには、それら両突起部の間の隙間が前記回転コアと前記外側コアとの間の隙間よりも狭くなるように前記第1突起部及び前記第3突起部の突出量は設定されており、前記回転コアの回転位相が変化することにより、前記外側コアに設けられた前記第2突起部と前記回転コアに設けられた前記第4突起部とが対向するときには、それら両突起部の間の隙間が前記回転コアと前記内側コアとの間の隙間よりも狭くなるように前記第2突起部及び前記第4突起部の突出量は設定されていることが好ましい。
同構成によれば、内側コアに設けられた第1突起部と回転コアに設けられた第3突起部とが対向するときには、それら両突起部の間の隙間が回転コアと外側コアとの間の隙間よりも狭くなるように第1突起部及び第3突起部の突出量は設定されている。従って、第1突起部と第3突起部とが対向するときには、第1突起部と第3突起部との間の隙間における磁気抵抗が、回転コアと外側コアとの間の隙間における磁気抵抗よりも小さくなるため、永久磁石の磁束は第1突起部と第3突起部との間の隙間を通るようになる。そして、この場合には、内側コアにおいて回転コアに近い一部の部位と永久磁石を有する回転コアとで環状の閉じた磁気回路が構成されるようになるため、可動子には永久磁石の磁力が作用しなくなり、これにより上記第1状態を作ることができるようになる。
一方、外側コアに設けられた第2突起部と回転コアに設けられた第4突起部とが対向するときには、それら両突起部の間の隙間が回転コアと内側コアとの間の隙間よりも狭くなるように第2突起部及び第4突起部の突出量は設定されている。従って、第2突起部と第4突起部とが対向するときには、第2突起部と第4突起部との間の隙間における磁気抵抗が、回転コアと内側コアとの間の隙間における磁気抵抗よりも小さくなるため、永久磁石の磁束は第2突起部と第4突起部との間の隙間を通るようになる。そして、この場合には、永久磁石を有する回転コアと外側コアと可動子と内側コアとによって環状の閉じた磁気回路が構成されるようになるため、可動子には永久磁石の磁力が作用するようになり、これにより上記第2状態を作ることができるようになる。
一実施形態のプランジャ式の電動燃料ポンプが設けられたエンジンの燃料系の構成を模式的に示す略図。 同実施形態の電動燃料ポンプの断面図。 図2のA−A線に沿った電動燃料ポンプの断面図。 内側コアの斜視図。 図4のB−B線に沿った内側コアの断面図。 第1外側コアの斜視図。 図6のD−D線に沿った第1外側コアの断面図。 第2外側コアの斜視図。 第2外側コアの平面図。 内側コアの凸部と第1外側コアの凸部との位置関係を示す模式図。 内側コアの凸部と第2外側コアの凸部との位置関係を示す模式図。 回転コアの分解斜視図。 第1リングの平面図。 第2リングの平面図。 回転コア周辺の拡大断面図。 回転コア周辺の拡大断面図。 第1可動コアの配設態様を示す平面図。 燃料吸引時の電動燃料ポンプ内の状態を示す断面図。 燃料吐出時の電動燃料ポンプ内の状態を示す断面図。 同実施形態の変形例における電動燃料ポンプの断面図。 同実施形態の変形例における電動燃料ポンプの断面図。
以下、プランジャ式の電動燃料ポンプ(以下、燃料ポンプという)の一実施形態を、図1〜図19を参照して説明する。
なお、以下の説明では、各図において矢印UPに示す方向を燃料ポンプの上方とし、矢印DWの示す方向を燃料ポンプの下方とする。また、各図に示す一点鎖線Cは、後述する第1プランジャ224及び第2プランジャ324の中心軸を示しており、以下、この線Cを中心軸Cという。
本実施形態の燃料ポンプ50は、車載用の筒内噴射式エンジンに設けられる高圧燃料ポンプとして構成されている。
図1に示すように、筒内噴射式エンジンの燃料タンク10の内部には、燃料を汲み出すフィードポンプ11が設けられている。フィードポンプ11は、低圧燃料通路12を介して燃料ポンプ50に接続されている。低圧燃料通路12には、その内部の燃料圧力が規定値を超えたときに、その内部の燃料を燃料タンク10に排出するレギュレータ14が設けられている。
燃料ポンプ50は、例えば筒内噴射式エンジンの近傍に設けられており、高圧燃料通路19を介してデリバリパイプ20に接続されている。デリバリパイプ20には、筒内噴射式エンジンの各気筒に設けられたインジェクタ21が接続されている。
図2に示すように、燃料ポンプ50は、筒状のハウジング410を備えている。
ハウジング410内には、円筒状のポンプボディ220が設けられている。ポンプボディ220には、円筒状のシリンダ221が上下方向に貫通した状態で形成されている。シリンダ221には、往復移動する丸棒状の第1プランジャ224と、往復移動する丸棒状の第2プランジャ324とが、互いに対向するように挿入されている。
第1プランジャ224及び第2プランジャ324は、一端がシリンダ221の内部に挿入されており、他端がシリンダ221の外部に突出した状態で配設されている。そして、シリンダ221の内部が第1プランジャ224及び第2プランジャ324によって区画されることにより、燃料を加圧する加圧室225が形成されている。
図3に示すように、ポンプボディ220には、低圧燃料通路12を介して送油されてくる低圧燃料を加圧室225に吸入するための吸入流路222と、加圧室225で加圧された高圧燃料を高圧燃料通路19に吐出する吐出流路223とが形成されている。
吸入流路222には、低圧燃料通路12を介して送油されてくる低圧燃料が加圧室225に流入することを許容する一方、加圧室225から低圧燃料通路12への燃料流入を遮断する第1逆止弁228が設けられている。
吐出流路223には、加圧室225で加圧された高圧燃料が高圧燃料通路19に流入することを許容する一方、高圧燃料通路19から加圧室225への燃料流入を遮断する第2逆止弁229が設けられている。
先の図2に示すように、ハウジング410内には、略円盤形状であって軟磁性体(例えば鉄など)で形成された第1可動子440が設けられている。第1可動子440の中心部には、第1可動子440の径方向に対して平行に広がる円板状の第1平面部441が形成されており、この第1平面部441の中心部には、シリンダ221の外部に突出している第1プランジャ224の端部が接続されている。
第1平面部441の外周には、第1プランジャ224の径方向に広がりながら傾斜した環状の第1傾斜面443が形成されている。
また、ハウジング410内には、第2可動子450も設けられている。第2可動子450は、第1プランジャ224の中心軸Cが延びる方向において第1可動子440と対向するように設けられている。
この第2可動子450も略円盤形状であって軟磁性体で形成されている。第2可動子450の中心部には、第2可動子450の径方向に対して平行に広がる円板状の第2平面部451が形成されており、この第2平面部451の中心部には、シリンダ221の外部に突出している第2プランジャ324の端部が接続されている。
第2平面部451の外周には、第2プランジャ324の径方向に広がりながら傾斜した環状の第2傾斜面453が形成されている。この第2傾斜面453の傾斜角及び上記第1傾斜面443の傾斜角は同一にされている。
第2可動子450は、第1可動子440の往復移動に伴って発生する振動を抑えるためのカウンタウェイトとして機能するように設けられており、第1可動子440の質量と第2可動子450の質量とがほぼ同じになるように、それら第1可動子440及び第2可動子450の板厚や大きさ等は設定されている。ちなみに、第1可動子440及び第2可動子450の質量ができるだけ同じになるように、第1可動子440や第2可動子450に質量調整用の孔を空けたり、錘を付けたりしてもよい。
ハウジング410内には、第1可動子440の第1傾斜面443及び第2可動子450の第2傾斜面453に対向する固定コアが設けられている。より詳細には、この固定コアは、軟磁性体で形成された円筒状の内側コア530、軟磁性体で形成された円筒状の第1外側コア510、及び軟磁性体で形成された円環状の第2外側コア520で構成されている。内側コア530及び第1外側コア510及び第2外側コア520は、それらの各中心軸が上記中心軸Cと一致するように配設されている。
内側コア530内には、上記ポンプボディ220が固定されている。第1外側コア510は、内側コア530の外周面の上部を環状に囲むようにして配設されている。また、第1外側コア510の内周面と内側コア530の外周面との間には隙間S1が設けられており、第1外側コア510の内周面と内側コア530の外周面とは離間している。そして、中心軸Cが延びる方向における第1外側コア510の配設位置及び内側コア530の配設位置は、内側コア530の上端面530Aと第1外側コア510の上端面510Aとが同一平面上に並ぶように設定されている。
第2外側コア520は、内側コア530の外周面における下部を環状に囲むようにして配設されている。また、第2外側コア520の内周面と内側コア530の外周面との間には隙間S2が設けられており、第2外側コア520の内周面と内側コア530の外周面とは離間している。そして、中心軸Cが延びる方向における第2外側コア520の配設位置は、内側コア530の下端面530Bと第2外側コア520の下端面520Bとが同一平面上に並ぶように設定されている。なお、上記第1外側コア510及び上記第2外側コア520は、内側コアの外周面から離間して配設された上記外側コアに対応している。
上述した第1可動子440の第1傾斜面443は、第1傾斜面443の外周に向かうほど、内側コア530の上端面530A及び第1外側コア510の上端面510Aから離れていくように傾斜方向は設定されている。同様に、上述した第2可動子450の第2傾斜面453は、第2傾斜面453の外周に向かうほど、内側コア530の下端面530B及び第2外側コア520の下端面520Bから離れていくように傾斜方向が設定されている。
図4に示すように、上記内側コア530は、ポンプボディ220を挿入して固定するための貫通孔539が形成された筒状の第1円筒部531を有している。
第1円筒部531には、上記第1逆止弁228が挿入される孔537や、上記第2逆止弁229が挿入される孔538が設けられている(先の図3を参照)。
また、内側コア530の上部には、第1円筒部531よりも外径の大きい環状の第1拡径部532が設けられており、内側コア530の下部には、第1円筒部531よりも外径の大きい環状の第2拡径部533が設けられている。なお、第1拡径部532の上面が、上述した内側コア530の上端面530Aになる。また、第2拡径部533の下面が、上述した内側コア530の下端面530Bになる。
第1円筒部531の外周面には、当該外周面から突出して周方向に延びる第1凸部530Eが2つ設けられている。それら2つの第1凸部530Eは、第1円筒部531の周方向において180度位相の異なる位置、つまり第1円筒部531の直径方向において互いに対向する位置にそれぞれ設けられている。
また、第1円筒部531の外周面において第1凸部530Eの下方には、第1円筒部531の外周面から突出して周方向に延びる第2凸部530Fが2つ設けられている。それら2つの第2凸部530Fも、第1円筒部531の周方向において180度位相の異なる位置、つまり第1円筒部531の直径方向において互いに対向する位置にそれぞれ設けられている。なお、上記第1凸部530E及び上記第2凸部530Fは、内側コアに設けられた上記第1突起部に対応している。
第1凸部530E及び第2凸部530Fは、第1円筒部531の上下方向において所定の間隔を空けた状態で並設されており、第1凸部530Eと第2凸部530Fとが互いに対向することにより、それら各対向面の間には第1円筒部531の周方向に延びる溝536が形成されている。
図5及び先の図4に示すように、第1円筒部531の上下方向において所定の間隔を空けた状態で並設されている第1凸部530E及び第2凸部530Fは、第1円筒部531の周方向において同位相となる位置に設けられている。また、第1凸部530Eの円弧の中心角及び第2凸部530Fの円弧の中心角は共に同じ中心角α1に設定されている。
図6に示すように、上記第1外側コア510は、上記第1円筒部531を挿入する孔516が形成された筒状の第2円筒部511を有している。孔516の直径は、上記第1円筒部531の外径よりも大きくされており、これにより第2円筒部511の内周面と第1円筒部531の外周面との間には上記隙間S1が形成される。
第2円筒部511には、第2円筒部511の下方に向かって開いている切り欠き部514が2つ形成されている。それら2つの切り欠き部514は、第2円筒部511の周方向において180度位相の異なる位置、つまり第2円筒部511の直径方向において互いに対向する位置にそれぞれ設けられている。
第1外側コア510の上部には、外径が第2円筒部511の外径よりも大きく、内径が上記第1拡径部532の外径よりも大きい環状の第3拡径部512が設けられている。この第3拡径部512に上記第1拡径部532が収容されることにより、第3拡径部512の内周面と第1拡径部532の外周面との間には上記隙間S1が形成される。なお、第3拡径部512の上面が、上述した第1外側コア510の上端面510Aになる。
図7及び先の図6に示すように、第1外側コア510の下部には、第2円筒部511の外周面から突出して周方向に延びる第3凸部510Gが2つ設けられている。それら2つの第3凸部510Gは、第2円筒部511の周方向において180度位相の異なる位置、つまり第2円筒部511の直径方向において互いに対向する位置にそれぞれ設けられている。そして、図7に示すように、互いに対向する第3凸部510Gの円弧の中心角α2は共に同じ角度に設定されている。なお、本実施形態では、中心角α2を上記中心角α1よりも大きい角度にしているが、中心角α2を上記中心角α1よりも小さい角度にしてもよい。また、中心角α2と中心角α1とを同じ角度にしてもよい。
図8に示すように、上記第2外側コア520は、円環状であってその内径は上記第2拡径部533の外径よりも大きくされている。これにより第2外側コア520の内周面と第2拡径部533の外周面との間には上記隙間S2が形成される。
第2外側コア520の中心軸C1に直交する第2外側コア520の側面であって、燃料ポンプ50の上方に面する上面520Aには、その上面520Aから上方に突出して同上面520Aの周方向に延びる第4凸部520Hが2つ設けられている。それら2つの第4凸部520Hは、第2外側コア520の周方向において180度位相の異なる位置、つまり第2外側コア520の直径方向において互いに対向する位置にそれぞれ設けられている。そして、図9に示すように、互いに対向する第4凸部520Hの円弧の中心角は共に上記中心角α2と同じ角度に設定されている。なお、本実施形態では、一例として第4凸部520Hの円弧の中心角を上記中心角α2と同じ角度に設定しているが、その他の角度を設定してもよい。なお、上記第3凸部510G及び上記第4凸部520Hは、外側コアに設けられた上記第2突起部に対応している。
図10に示すように、内側コア530の周方向における第1外側コア510の組み付け位相は、内側コア530の第1凸部530Eと第1外側コア510の第3凸部510Gとが内側コア530の周方向において同位相となるように組み付けられている。つまり、同図10に示すように、中心軸Cに直交する面から内側コア530を見たときに、扇状をなす第1凸部530Eの周方向における中心点EC1と、扇状をなす第3凸部510Gの周方向における中心点EC2とを通る直線L1が、中心軸Cと交差するように、内側コア530及び第1外側コア510はハウジング410内に組み付けられている。
図11に示すように、内側コア530の周方向における第2外側コア520の組み付け位相は、内側コア530の第1凸部530Eと第2外側コア520の第4凸部520Hとが内側コア530の周方向において同位相となるように組み付けられている。つまり、同図11に示すように、中心軸Cに直交する面から内側コア530を見たときに、扇状をなす第1凸部530Eの周方向における中心点EC1と、扇状をなす第4凸部520Hの周方向における中心点EC3とを通る直線L2が中心軸Cと交差するように、第2外側コア520はハウジング410内に組み付けられている。
上述したように、第1凸部530E及び第2凸部530Fは第1円筒部531の周方向において同位相となる位置に設けられている。従って、中心軸Cに直交する面から内側コア530を見たときに、第1凸部530E及び第2凸部530F及び第3凸部510G及び第4凸部520Hは、内側コア530の周方向において同位相となるように配設されている。
先の図2に示すように、第1外側コア510と第2外側コア520との間には、内側コア530の周りを回転する円環状の回転コア600が設けられている。この回転コア600の中心軸C2は、上記中心軸Cに一致している。
図12及び先の図2に示すように、回転コア600は、軟磁性体で形成された円環状の第1リング610と、軟磁性体で形成された円環状の第2リング620と、第1リング610及び第2リング620に挟まれた状態で第1リング610及び第2リング620に固定されている円環状の永久磁石630とで構成されている。
図12に示すように、中心軸C2に直交する第1リング610の側面であって、燃料ポンプ50の上方に面する上面610Aには、円環状の外歯を有するリングギヤ613が設けられている。
第1リング610の内周面には、当該内周面から突出して周方向に延びる第5凸部610Eが2つ設けられている。それら2つの第5凸部610Eは、第1リング610の周方向において180度位相の異なる位置、つまり第1リング610の直径方向において互いに対向する位置にそれぞれ設けられている。
また、第1リング610の上面610Aには、同上面610Aから上方に向かって突出しており同上面610Aの周方向に延びる第6凸部610Gが2つ設けられている。それら2つの第6凸部610Gは、第1リング610の周方向において180度位相の異なる位置、つまり第1リング610の直径方向において互いに対向する位置にそれぞれ設けられている。
図13に示すように、互いに対向する第5凸部610Eの円弧の中心角は共に上記中心角α2と同じ角度に設定されている。また、互いに対向する第6凸部610Gの円弧の中心角も共に上記中心角α2と同じ角度に設定されている。そして、第5凸部610E及び第6凸部610Gは、第1リング610の周方向において90度位相の異なる位置にそれぞれ設けられている。なお、本実施形態では、一例として第5凸部610Eの円弧の中心角及び第6凸部610Gの円弧の中心角を上記中心角α2と同じ角度に設定しているが、その他の角度を設定してもよい。
先の図12に示すように、第2リング620の内周面には、当該内周面から突出して周方向に延びる第7凸部620Fが2つ設けられている。それら2つの第7凸部620Fは、第2リング620の周方向において180度位相の異なる位置、つまり第2リング620の直径方向において互いに対向する位置にそれぞれ設けられている。
また、中心軸C2に直交する第2リング620の側面であって、燃料ポンプ50の下方に面する下面620Bには、同下面620Bから下方に向かって突出しており同下面620Bの周方向に延びる第8凸部620Hが2つ設けられている。それら2つの第8凸部620Hは、第2リング620の周方向において180度位相の異なる位置、つまり第2リング620の直径方向において互いに対向する位置にそれぞれ設けられている。
図14に示すように、互いに対向する第7凸部620Fの円弧の中心角は共に上記中心角α2と同じ角度に設定されている。また、互いに対向する第8凸部620Hの円弧の中心角も共に上記中心角α2と同じ角度に設定されている。そして、第7凸部620F及び第8凸部620Hは、第2リング620の周方向において90度位相の異なる位置にそれぞれ設けられている。なお、本実施形態では、一例として第7凸部620Fの円弧の中心角及び第8凸部620Hの円弧の中心角を上記中心角α2と同じ角度に設定しているが、その他の角度を設定してもよい。
そして、先の図12に示すように、回転コア600の周方向において第5凸部610E及び第7凸部620Fの位置が同位相となるように、第1リング610及び永久磁石630及び第2リング620は組み付けている。ちなみに、このようにして第1リング610及び永久磁石630及び第2リング620を組み付けることにより、回転コア600の周方向において第6凸部610G及び第8凸部620Hの位置は同位相になる。
なお、上記第5凸部610E及び上記第7凸部620Fは、回転コアに設けられて内側コアの上記第1突起部に対向するように突出する上記第3突起部に対応している。また、上記第6凸部610G及び上記第8凸部620Hは、回転コアに設けられて外側コアの上記第2突起部に対向するように突出する上記第4突起部に対応している。
先の図2に示すように、永久磁石630の内周面と内側コア530の上記溝536との間には、回転コア600を回転可能に支持するベアリング650が設けられている。このベアリング650は、永久磁石630の磁束が通りにくい材質、つまり磁気抵抗の大きい材質(例えばセラミックなど)で構成されている。
そして、第1リング610の第5凸部610Eが内側コア530の第1凸部530Eに対向し、第2リング620の第7凸部620Fが内側コア530の第2凸部530Fに対向し、第1リング610の上面610Aが第1外側コア510の第3凸部510Gに対向し、第2リング620の下面620Bが第2外側コア520の第4凸部520Hに対向するように、回転コア600は組み付けられている。
図15に示すように、回転コア600が回転して同回転コア600の回転位相が変化することにより、第1リング610の第5凸部610Eが内側コア530の第1凸部530Eに対向するとともに、第2リング620の第7凸部620Fが内側コア530の第2凸部530Fに対向するときには、第1凸部530Eと第5凸部610Eとの間に予め定められた距離の第1隙間UAが生じるように、第1凸部530E及び第5凸部610Eの突出量は設定されている。
なお、以下では、上記のごとく第5凸部610Eが第1凸部530Eに対向するとともに、第7凸部620Fが第2凸部530Fに対向している状態を第1状態という。
上記第1隙間UAの距離は、第1状態において第1リング610の上面610Aと第1外側コア510の第3凸部510Gとの間に生じる隙間S3よりも狭くなるように設定されている。つまり第1隙間UAの距離は、第1状態において回転コア600と第1外側コア510との間に生じる隙間よりも狭くなるように設定されている。
同様に、第1状態のときには、第2凸部530Fと第7凸部620Fとの間にも予め定められた第2隙間UBが生じるように、第2凸部530F及び第7凸部620Fの突出量は設定されている。この第2隙間UBの距離は、第1状態において第2リング620の下面620Bと第2外側コア520の第4凸部520Hとの間に生じる隙間S4よりも狭くなるように設定されている。つまり、第2隙間UBの距離は、第1状態において回転コア600と第2外側コア520との間に生じる隙間よりも狭くなるように設定されている。
図16に示すように、上述した第1状態から回転コア600がさらに回転して回転位相が変化することにより、第1リング610の第6凸部610Gが第1外側コア510の第3凸部510Gに対向するとともに、第2リング620の第8凸部620Hが第2外側コア520の第4凸部520Hに対向するときには、第3凸部510Gと第6凸部610Gとの間に予め定められた距離の第3隙間SAが生じるように、第3凸部510G及び第6凸部610Gの突出量は設定されている。
なお、以下では、上記のごとく第6凸部610Gが第3凸部510Gに対向するとともに、第8凸部620Hが第4凸部520Hに対向している状態を第2状態という。
上記第3隙間SAの距離は、第2状態において第1リング610の内周面610Cと内側コア530の第1凸部530Eとの間に生じる隙間S5よりも狭くなるように設定されている。つまり第3隙間SAの距離は、第2状態において回転コア600と内側コア530との間に生じる隙間よりも狭くなるように設定されている。
同様に、第2状態のときには、第4凸部520Hと第8凸部620Hとの間にも予め定められた第4隙間SBが生じるように、第4凸部520H及び第8凸部620Hの突出量は設定されている。この第4隙間SBの距離は、第2状態において第2リング620の内周面620Cと内側コア530の第2凸部530Fとの間に生じる隙間S6よりも狭くなるように設定されている。つまり、第4隙間SBの距離は、第2状態において回転コア600と内側コア530との間に生じる隙間よりも狭くなるように設定されている。
先の図2に示すように、ハウジング410内には電動モータ900が固定されており、この電動モータ900の出力軸には上記リングギヤ613と噛み合うピニオンギヤ910が設けられている。この電動モータ900によって回転コア600は回転駆動される。
第1可動子440の第1平面部441と、この第1平面部441に対向するポンプボディ220との間には、ポンプボディ220から離れる方向に第1可動子440を付勢する第1スプリング460が配設されている。
第2可動子450の第2平面部451と、この第2平面部451に対向するポンプボディ220との間には、ポンプボディ220から離れる方向に第2可動子450を付勢する第2スプリング470が配設されている。
第1可動子440の第1平面部441と、この第1平面部441に対向するハウジング410の内壁との間には、ポンプボディ220へ近づく方向に第1可動子440を付勢する第5スプリング480が配設されている。
第2可動子450の第2平面部451と、この第2平面部451に対向するハウジング410の内壁との間には、ポンプボディ220へ近づく方向に第2可動子450を付勢する第6スプリング490が配設されている。
第5スプリング480及び第6スプリング490は、自由長、ばね定数、及び予圧縮量が同一にされている。また、第1スプリング460及び第2スプリング470は、自由長、ばね定数、及び予圧縮量が同一にされている。そして、第5スプリング480及び第6スプリング490のばね定数は、第1スプリング460及び第2スプリング470のばね定数よりも十分に小さくされている。これにより、第1スプリング460によるポンプボディ220からの第1可動子440の離間が第5スプリング480の付勢力によって阻害されないようにしている。同様に、第2スプリング470によるポンプボディ220からの第2可動子450の離間が第6スプリング490の付勢力によって阻害されないようにしている。
第1可動子440の上記第1傾斜面443と、この第1傾斜面443に対向する内側コア530の上端面530A及び第1外側コア510の上端面510Aとの間には、内側コア530の上端面530A及び第1外側コア510の上端面510Aに接触した状態で第1プランジャ224の径方向に往復移動する第1可動コア710が配設されている。
図17に示すように、第1可動コア710は、第1プランジャ224の中心軸Cを中心にしてその周りを等角度に3つ配設されている。なお、第1可動コア710の配設数は適宜変更することができる。
先の図2に示すように、第1可動コア710には、上記第1傾斜面443と同一の傾斜角に設定されており同第1傾斜面443に接触する第3傾斜面710Aが設けられている。なお、先の図2や図3において二点鎖線で図示する第1可動コア710は、それら各図に示す断面には現れない第1可動コア710を仮想線で示している。
第1可動コア710は、第1可動コア710が第1プランジャ224の径方向に往復移動する際に、第1外側コア510の上端面510Aに接触した状態を常に維持する第1磁性部711と内側コア530の上端面530Aに接触した状態を常に維持する第2磁性部712とを備えている。それら第1磁性部711及び第2磁性部712は、軟磁性体で形成されている。また、第1磁性部711及び第2磁性部712の間には、アルミニウム合金などの非磁性材料で形成された非磁性部713が設けられている。このようにして第1磁性部711及び第2磁性部712の間に非磁性部713を設けることにより、第1可動コア710においては第1磁性部711及び第2磁性部712が磁束の通り道になる。
そして、第1可動コア710に対向するハウジング410の内壁と第1可動コア710との間には、第1傾斜面443と第3傾斜面710Aとが接触した状態を維持するように第1可動コア710を付勢する第3スプリング810が配設されている。第3スプリング810の一端は、第1磁性部711においてハウジング410の内壁と対向する部位に形成された穴711Aに挿入されており、他端はハウジング410の内壁に当接されている。この第3スプリング810によって、第1可動コア710は第1プランジャ224の径方向であって中心軸Cに近づく方向に付勢される。
第2可動子450の上記第2傾斜面453と、この第2傾斜面453に対向する内側コア530の下端面530B及び第2外側コア520の下端面520Bとの間には、内側コア530の下端面530B及び第2外側コア520の下端面520Bに接触した状態で第2プランジャ324の径方向に往復移動する第2可動コア720が配設されている。この第2可動コア720は上記第1可動コア710と同一形状である。なお、第2可動コア720も、第1可動コア710と同様に、第2プランジャ324の中心軸Cを中心にしてその周りを等角度に3つ配設されている。なお、第2可動コア720の配設数も適宜変更することができる。
第2可動コア720には、上記第2傾斜面453と同一の傾斜角(つまり上記第1傾斜面443と同一の傾斜角)に設定されており同第2傾斜面453に接触する第4傾斜面720Aが設けられている。なお、先の図2や図3において二点鎖線で図示する第2可動コア720は、それら各図に示す断面には現れない第2可動コア720を仮想線で示している。
第2可動コア720にも、第2可動コア720が第2プランジャ324の径方向に往復移動する際に、第2外側コア520の下端面520Bに接触した状態を常に維持する第1磁性部721と内側コア530の下端面530Bに接触した状態を常に維持する第2磁性部722とが備えられている。それら第1磁性部721及び第2磁性部722も軟磁性体で形成されている。また、第1磁性部721及び第2磁性部722の間には、アルミニウム合金などの非磁性材料で形成された非磁性部723が設けられている。このようにして第1磁性部721及び第2磁性部722の間に非磁性部723を設けることにより、第2可動コア720においても第1磁性部721及び第2磁性部722が磁束の通り道になる。
そして、第2可動コア720に対向するハウジング410の内壁と第2可動コア720との間には、第2傾斜面453と第4傾斜面720Aとが接触した状態を維持するように第2可動コア720を付勢する第4スプリング820が配設されている。第4スプリング820の一端は、第2可動コア720の第1磁性部721においてハウジング410の内壁と対向する部位に形成された穴721Aに挿入されており、他端はハウジング410の内壁に当接されている。この第4スプリング820によって、第2可動コア720は第2プランジャ324の径方向であって中心軸Cに近づく方向に付勢される。
電動モータ900には、同電動モータ900の回転速度を制御する制御装置100が接続されている。この制御装置100は、各種演算処理を実行する中央演算処理装置、制御用のプログラムやデータが予め記憶された読出専用メモリ、中央演算処理装置の演算結果やセンサの検出結果などを一時的に記憶する読み書き可能メモリ、入力ポート、出力ポート等を備えている。
次に、燃料吸入時の燃料ポンプ50の動作を説明する。
先の図15に示したように、上記第1状態になっているときには、内側コア530の第1凸部530Eと第1リング610の第5凸部610Eとの間の第1隙間UAが、第1リング610の上面610Aと第1外側コア510の第3凸部510Gとの間の隙間S3よりも狭くなる。また、内側コア530の第2凸部530Fと第2リング620の第7凸部620Fとの間の第2隙間UBが、第2リング620の下面620Bと第2外側コア520の第4凸部520Hとの間の隙間S4よりも狭くなる。
従って、図15において破線にて示すように、回転コア600の永久磁石630から発生する磁束の第1状態における流れを示す第1磁束MF1は、隙間S3よりも距離が短く磁気抵抗の小さい第1隙間UAや、隙間S4よりも距離が短く磁気抵抗が小さい第2隙間UBを通るようになる。
そのため、図18に示すように、第1状態では第1磁束MF1が、永久磁石630、第1リング610、内側コア530において回転コア600に近い一部の部位、第2リング620、永久磁石630を環状に流れるようになる。つまり、内側コア530において回転コア600に近い一部の部位と永久磁石630を有する回転コア600とで環状の閉じた磁気回路が構成されるようになる。その結果、第1状態では、第1外側コア510及び第2外側コア520及び第1可動コア710及び第2可動コア720及び第1可動子440及び第2可動子450は磁化しない。
それら各部材が磁化しないため、第1状態では第1可動子440や第2可動子450に永久磁石630の磁力が作用することはなく、第1可動子440及び第2可動子450は、第1スプリング460及び第2スプリング470の付勢力によって互いに離間するように移動する。つまり、第1可動子440は第1スプリング460の付勢力によってポンプボディ220から離れる方向(図18に示す矢印KA1の方向)に移動するとともに、第2可動子450も第2スプリング470の付勢力によってポンプボディ220から離れる方向(図18に示す矢印KB1の方向)に移動する。
第1スプリング460の付勢力によってポンプボディ220から離れる方向に第1可動子440が移動すると、第1可動子440の第1傾斜面443は内側コア530の上端面530Aや第1外側コア510の上端面510Aから遠ざかる方向に移動する。このときには、上記第3スプリング810の付勢力によって、第1可動子440の第1傾斜面443と第1可動コア710の第3傾斜面710Aとが接触した状態を維持しながら第1可動コア710は第1プランジャ224の径方向であって中心軸Cに近づく方向(図18に示す矢印GA1の方向)移動する。このように、内側コア530の上端面530Aや第1外側コア510の上端面510Aから遠ざかる方向に第1傾斜面443が移動する場合でも、第1可動コア710は第1プランジャ224の径方向に移動しながら第1可動子440の第1傾斜面443及び内側コア530の上端面530A及び第1外側コア510の上端面510Aに接触した状態を維持する。
同様に、第2スプリング470の付勢力によってポンプボディ220から離れる方向に第2可動子450が移動すると、第2可動子450の第2傾斜面453は内側コア530の下端面530Bや第2外側コア520の下端面520Bから遠ざかる方向に移動する。このときには、上記第4スプリング820の付勢力によって、第2可動子450の第2傾斜面453と第2可動コア720の第4傾斜面720Aとが接触した状態を維持しながら第2可動コア720は第2プランジャ324の径方向であって中心軸Cに近づく方向(図18に示す矢印GB1の方向)移動する。このように、内側コア530の下端面530Bや第2外側コア520の下端面520Bから遠ざかる方向に第2傾斜面453が移動する場合でも、第2可動コア720は第2プランジャ324の径方向に移動しながら第2可動子450の第2傾斜面453及び内側コア530の下端面530B及び第2外側コア520の下端面520Bに接触した状態を維持する。
そして、上述したように、第1可動子440が矢印KA1の方向に移動すると、第1可動子440の第1平面部441に接続された第1プランジャ224は、加圧室225の容積が増大する方向(図18に示す矢印PA1の方向)に移動する。同様に、第2可動子450が矢印KB1の方向に移動すると、第2可動子450の第2平面部451に接続された第2プランジャ324も、加圧室225の容積が増大する方向(図18に示す矢印PB1の方向)に移動する。こうして第1プランジャ224が矢印PA1の方向に移動するとともに第2プランジャ324が矢印PB1の方向に移動すると、加圧室225内の圧力が低下するため、低圧燃料通路12及び第1逆止弁228及び吸入流路222を介して加圧室225内には燃料が吸引される。
次に、燃料吐出時の燃料ポンプ50の動作を説明する。
先の図16に示したように、上記第2状態になっているときには、第1外側コア510の第3凸部510Gと第1リング610の第6凸部610Gとの間の第3隙間SAが、第1リング610の内周面610Cと内側コア530の第1凸部530Eとの間の隙間S5よりも狭くなる。また、第2外側コア520の第4凸部520Hと第2リング620の第8凸部620Hとの間の第4隙間SBが、第2リング620の内周面620Cと内側コア530の第2凸部530Fとの間の隙間S6よりも狭くなる。
従って、図16において二点鎖線にて示すように、回転コア600の永久磁石630から発生する磁束の第2状態における流れを示す第2磁束MF2は、隙間S5よりも距離が短く磁気抵抗の小さい第3隙間SAや、隙間S6よりも距離が短く磁気抵抗が小さい第4隙間SBを通るようになる。
そのため、図19に示すように、第2状態では第2磁束MF2が次のように流れる。すなわち、第2磁束MF2は、永久磁石630、第1リング610、第1外側コア510、第1可動コア710の第1磁性部711、第1可動子440の第1傾斜面443、第1可動コア710の第2磁性部712、内側コア530、第2可動コア720の第2磁性部722、第2可動子450の第2傾斜面453、第2可動コア720の第1磁性部721、第2外側コア520、第2リング620、永久磁石630を環状に流れるようになる。つまり、永久磁石630を有する回転コア600と、第1外側コア510と、第1可動コア710と、第1可動子440の第1傾斜面443と、内側コア530と、第2可動コア720と、第2可動子450の第2傾斜面453と、第2外側コア520とによって環状の閉じた磁気回路が構成されるようになる。そのため、第2状態では、第1外側コア510及び第2外側コア520及び内側コア530及び第1可動コア710及び第2可動コア720及び第1可動子440及び第2可動子450が磁化する。
こうして第2状態では、第1可動子440や第2可動子450に永久磁石630の磁力が作用するようになるため、第1可動子440はポンプボディ220に近づく方向(図19に示す矢印KA2の方向)に移動するとともに、第2可動子450もポンプボディ220に近づく方向(図19に示す矢印KB2の方向)に移動する。従って、第1可動子440及び第2可動子450は互いに近づくように移動する。
また、第1可動子440の第1傾斜面443は、磁化した第1可動コア710の第3傾斜面710Aに吸着される。このように第1傾斜面443と第3傾斜面710Aとが磁力によって吸着している状態で第1可動子440がポンプボディ220に近づく方向に移動すると、第1可動子440の第1傾斜面443から第3傾斜面710Aに作用する力の分力により、第1可動コア710は第1プランジャ224の径方向であって中心軸Cから離れる方向(図19に示す矢印GA2の方向)に移動する。このようにポンプボディ220に近づく方向に第1可動子440が移動するときには、第1可動コア710は第1プランジャ224の径方向に移動しながら第1可動子440の第1傾斜面443及び第1外側コア510及び内側コア530に吸着した状態を維持する。
同様に、第2可動子450の第2傾斜面453は、磁化した第2可動コア720の第4傾斜面720Aに吸着される。このように第2傾斜面453と第4傾斜面720Aとが磁力によって吸着している状態で第2可動子450がポンプボディ220に近づく方向に移動すると、第2可動子450の第2傾斜面453から第4傾斜面720Aに作用する力の分力により、第2可動コア720も第2プランジャ324の径方向であって中心軸Cから離れる方向(図19に示す矢印GB2の方向)に移動する。このようにポンプボディ220に近づく方向に第2可動子450が移動するときには、第2可動コア720は第2プランジャ324の径方向に移動しながら第2可動子450の第2傾斜面453及び第2外側コア520及び内側コア530に吸着した状態を維持する。
そして、上述したように第1可動子440が矢印KA2の方向に移動すると、第1可動子440の第1平面部441に接続された第1プランジャ224は、加圧室225の容積が縮小する方向(図19に示す矢印PA2の方向)に移動する。同様に、第2可動子450が矢印KB2の方向に移動すると、第2可動子450の第2平面部451に接続された第2プランジャ324も、加圧室225の容積が縮小する方向(図19に示す矢印PB2の方向)に移動する。こうして第1プランジャ224が矢印PA2の方向に移動するとともに第2プランジャ324が矢印PB2の方向に移動すると、加圧室225内の圧力が上昇する。そして、加圧室225内の燃料は加圧されながら上述した吐出流路223(先に説明した図3に図示)及び第2逆止弁229を介して高圧燃料通路19に吐出される。
そして、回転コア600の回転に伴って上記第1状態及び上記第2状態が交互に切り替わることにより、高圧化された燃料が燃料ポンプ50から継続して吐出される。
また、回転コア600の回転速度を速くするほど、上述した第1状態及び第2状態の単位時間当たりの切り替わり回数が増大して第1プランジャ224及び第2プランジャ324の単位時間当たりの往復回数が増大するため、燃料ポンプ50の吐出量は増大するようになる。そこで、上記制御装置100は、回転コア600を回転駆動する電動モータ900の回転速度を燃料ポンプ50の要求吐出量に基づいて設定する。すなわち、制御装置100は、要求吐出量が多いときほど電動モータ900の回転速度が速くなるように同回転速度を調整することによって、燃料ポンプ50の吐出量が所望の要求吐出量となるように調整する。
なお、上述した作用が得られる上記第1凸部530Eから第8凸部620Hまでの各凸部によって、回転コアの回転位相を変化させることにより永久磁石の磁力が可動子に作用しない状態である第1状態と永久磁石の磁力が可動子に作用する状態である第2状態とを切り替える切り替え部が構成されている。
次に、上記燃料ポンプ50の作用を説明する。
一般に、プランジャ式の燃料ポンプでは、加圧室内の流体からプランジャに対して高い圧力が作用する。そのため、プランジャを電磁石の磁力で動かそうとすると、一般的には強い磁力が必要になり、電磁石の消費電力が大きくなってしまう。
一方、本実施形態の燃料ポンプ50では、上述したように第1プランジャ224及び第2プランジャ324の往復移動による燃料の吐出動作は、回転コア600を電動モータ900で回転させることによって行われる。
ここで、燃料ポンプ50では、第1プランジャ224及び第2プランジャ324をポンプボディ220に近づく方向に移動させるための磁力が永久磁石630から発生しているため、その磁力を得るための電力は必要がなく、吐出動作に際しては、回転コア600を回転させるために必要な電動モータ900の消費電力だけで済む。こうした回転コア600を回転させるために電動モータ900で消費される電力は、一般に、上記電磁石の消費電力よりもはるかに少ない。
例えば、燃料ポンプ50において、回転コア600の回転抵抗が小さいほど電動モータ900の消費電力は少なくなる。
そうした回転コア600の回転抵抗としては、上記ベアリング650で発生するフリクション等が挙げられる。ただし、そうしたベアリングで発生するフリクションは非常に小さいため、同フリクションに打ち勝って回転コア600を回転させるために必要となる電動モータ900の消費電力は非常に少なくて済む。
また、回転コア600の回転抵抗としては、例えば次のような抵抗も挙げられる。
すなわち、先の図15に示したように、内側コア530の第1凸部530Eと第1リング610の第5凸部610Eとが対向している状態では、第1凸部530Eと第5凸部610Eとが第1磁束MF1によって互いに吸引された状態になっている。従って、回転コア600の回転に伴って第5凸部610Eが第1凸部530Eから離れていくときにおいて、第1磁束MF1の磁界から第1凸部530Eが離脱するときには、第5凸部610Eと第1凸部530Eとが互いに引き寄せられる。そのため、回転コア600の回転抵抗は大きくなる。ただし、この回転抵抗の増大による消費電力の増大は、次の理由によってほぼ打ち消される。
すなわち、内側コア530の第1凸部530Eと第1リング610の第5凸部610Eとが対向した状態になるときには、回転コア600の回転に伴って第5凸部610Eが第1凸部530Eに近づいていくのであるが、このときに第1凸部530Eが第1磁束MF1の磁界に突入すると、第5凸部610Eと第1凸部530Eとは互いに引き寄せられる。そのため、回転コア600には同回転コア600の回転を促す力が働くようになり、電動モータ900の消費電力は少なくなる。従って、第1磁束MF1の磁界からの離脱及び同磁界への突入を1セットとして考えれば、磁界からの離脱時における消費電力の増大は、磁界への突入時における消費電力の減少によってほぼ相殺されるため、回転コア600が回転しているときには、磁界からの離脱に起因する消費電力の増大が抑えられる。
なお、こうした磁界からの離脱時における作用及び磁界への突入時における作用は、内側コア530の第1凸部530E及び第1リング610の第5凸部610Eの組み合わせだけではなく、内側コア530の第2凸部530F及び第2リング620の第7凸部620Fの組み合わせにおいても得られる。同様に、そうした作用は、先の図16に示した第1外側コア510の第3凸部510G及び第1リング610の第6凸部610Gの組み合わせや、第2外側コア520の第4凸部520H及び第2リング620の第8凸部620Hの組み合わせにおいても得られる。
また、先の図18に示したように、第1状態では、第1可動子440と第2可動子450とは互いに離間するように移動する。一方、先の図19に示したように、第2状態では、第1可動子440と第2可動子450とは互いに近づくように移動する。
従って、回転コア600が回転することによって第1状態と第2状態とが繰り返されることにより、第1可動子440は往復移動するとともに、第1可動子440のカウンタウェイトとして機能する第2可動子450は、第1可動子440の移動方向に対して相反する方向に同期して移動するようになる。そのため、第1可動子440の往復移動によって生じる振動は第2可動子450の往復移動によって生じる振動によって打ち消されるようになる。
また、先の図18や図19に示したように、第1可動子440の移動に伴い、第1可動コア710が第1プランジャ224の径方向であって中心軸Cに近づく方向、あるいは中心軸Cから離れる方向に移動するときには、第1可動コア710が第1可動子440の第1傾斜面443及び内側コア530及び第1外側コア510に接触した状態が維持される。従って、第1可動子440及び内側コア530の間、並びに第1可動子440及び第1外側コア510の間には、常にエアギャップが生じない。そのため、第1可動子440作用する永久磁石630の磁力がエアギャップによって弱くなることを抑えることができる。
同様に、第2可動子450の移動に伴い、第2可動コア720が第2プランジャ324の径方向であって中心軸Cに近づく方向、あるいは中心軸Cから離れる方向に移動するときには、第2可動コア720が第2可動子450の第2傾斜面453及び内側コア530及び第2外側コア520に接触した状態が維持される。従って、第2可動子450及び内側コア530の間、並びに第2可動子450及び第2外側コア520の間には、常にエアギャップが生じない。そのため、第2可動子450作用する永久磁石630の磁力がエアギャップによって弱くなることを抑えることができる。
そして、上述したように、第1可動コア710の第1磁性部711及び第2磁性部712によって、第1可動子440の第1傾斜面443を吸着する磁気回路の一部が構成されている。ここで、第1可動コア710が第1プランジャ224の径方向に移動するに際して、第1磁性部711は第1外側コア510と常に接触しており、第2磁性部712は内側コア530に常に接触している。従って、第1可動コア710が移動しても、第1傾斜面443を吸着する磁気回路は切断されることなく繋がった状態を保つことができる。そのため、第1傾斜面443に強い磁力が作用する状態を維持することができる。
同様に、第2可動コア720の第1磁性部721及び第2磁性部722によって、第2可動子450の第2傾斜面453を吸着する磁気回路の一部が構成されている。ここで、第2可動コア720が第2プランジャ324の径方向に移動するに際して、第1磁性部721は第2外側コア520と常に接触しており、第2磁性部722は内側コア530に常に接触している。従って、第2可動コア720が移動しても、第2傾斜面453を吸着する磁気回路は切断されることなく繋がった状態を保つことができる。そのため、第2傾斜面453に強い磁力が作用する状態を維持することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)電動モータ900を使って回転コア600を回転駆動することにより燃料ポンプ50を吐出動作させることができるため、電磁石の磁力でプランジャを移動させる場合よりも消費電力を抑えることができる。
(2)上記第1隙間UAが上記隙間S3よりも狭くなるように第1凸部530E及び第5凸部610Eの突出量を設定している。また、上記第2隙間UBが上記隙間S4よりも狭くなるように第2凸部530F及び第7凸部620Fの突出量を設定している。そのため、第1凸部530E及び第5凸部610Eが対向するとともに第2凸部530F及び第7凸部620Fが対向するときには、第1可動子440及び第2可動子450に永久磁石630の磁力が作用しない上記第1状態を作り出すことができる。
また、上記第3隙間SAが上記隙間S5よりも狭くなるように第3凸部510G及び第6凸部610Gの突出量を設定している。また、上記第4隙間SBが上記隙間S6よりも狭くなるように第4凸部520H及び第8凸部620Hの突出量を設定している。そのため、第3凸部510G及び第6凸部610Gが対向するとともに第4凸部520H及び第8凸部620Hが対向するときには、第1可動子440及び第2可動子450に永久磁石630の磁力が作用する上記第2状態を作り出すことができる。
(3)第1可動子440と、カウンタウェイトとして機能する第2可動子450とが、同期しながら往復移動するように構成されている。そのため第1可動子440の往復移動によって生じる振動を第2可動子450の往復移動によって生じる振動によって打ち消すことができる。
(4)第1可動コア710及び第2可動コア720を備えることにより、第1可動子440及び第2可動子450に作用する永久磁石630の磁力がエアギャップによって弱くなることを抑えることができる。
(5)第1可動コア710は、上記第1磁性部711及び上記第2磁性部712及び上記非磁性部713を備えている。同様に、第2可動コア720は、上記第1磁性部721及び上記第2磁性部722及び上記非磁性部723を備えている。従って、第1可動コア710及び第2可動コア720が第1プランジャ224や第2プランジャ324の径方向に移動しても、第1傾斜面443や第2傾斜面453を吸着する磁気回路は切断されることなく繋がった状態を保つことができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・第1可動子440のカウンタウェイトとして機能する第2可動子450を備えるようにしたが、そうした第2可動子450を省略してもよい。この変形例の一例を図20に示す。なお、図20において二点鎖線で図示する第1可動コア710は、同図に示す断面には現れない第1可動コア710を仮想線で示している。
図20に示すように、同変形例における燃料ポンプ150では、上記燃料ポンプ50と比較して、第2プランジャ324、第2可動子450、第2スプリング470、第4スプリング820、第6スプリング490、及び第2可動コア720が省略されている。また、この変形例における内側コア530は、同内側コア530の第2拡径部533が上記第2外側コア520の内周面に接続されており、上述した隙間S2は設けられていない。なお、第2拡径部533に上記第2外側コア520を一体形成してもよい。そして、ポンプボディ220のシリンダ221は、貫通孔ではなく、第1プランジャ224の挿入側だけが開口している。
この変形例の場合にも、上記実施形態と同様に、回転コア600の回転位相が変化して上記第1状態となるときには第1可動子440に磁力が作用しない第1磁束MF1が生じる。また、回転コア600の回転位相が変化して上記第2状態になるときには第1可動子440に磁力が作用する第2磁束MF2が生じる。従って、上記(1)の効果と、上記(3)及び(4)における第1可動コア710の効果を得ることができる。
・第1可動コア710や第2可動コア720を省略してもよい。この変形例の一例を図21に示す。
図21に示すように、同変形例における燃料ポンプ250では、上記燃料ポンプ50と比較して、第1可動コア710、第2可動コア720、第3スプリング810、及び第4スプリング820が省略されている。また、この変形例における第1可動子440は、上記第1傾斜面443を有しておらず、第1可動子440の径方向に対して平行に広がる円板状の第1平面部441は、その外周が第1外側コア510の外周面にまで広がっている。同様に、この変形例における第2可動子450は、上記第2傾斜面453を有しておらず、第2可動子450の径方向に対して平行に広がる円板状の第2平面部451は、その外周が第2外側コア520の外周面にまで広がっている。
この変形例の場合にも、上記実施形態と同様に、回転コア600の回転位相が変化して上記第1状態となるときには第1可動子440及び第2可動子450に磁力が作用しない第1磁束MF1が生じる。また、回転コア600の回転位相が変化して上記第2状態になるときには第1可動子440及び第2可動子450に磁力が作用する第2磁束MF2が生じる。従って、上記(1)及び(2)の効果を得ることができる。
なお、この変形例の燃料ポンプ250においても、先の図20に例示したように、第2可動子450とこの第2可動子450に関連する部材を省略し、ポンプボディ220のシリンダ221の形状や内側コア530の形状も同図20に例示した形状に変更してもよい。この場合でも、上記(1)の効果を得ることができる。
・回転コア600は、第1リング610及び第2リング620及び永久磁石630といった3つの部材で構成されていたが、回転コア600全体を永久磁石で形成してもよい。また、第1リング610を永久磁石で構成することにより、第1リング610及び永久磁石630を一体形成してもよい。また、第2リング620を永久磁石で構成することにより、第2リング620及び永久磁石630を一体形成してもよい。
・第1凸部530E〜第8凸部620Hをそれぞれ2個ずつ設けるようにしたが、それら各凸部の配設数は適宜変更してもよい。
・内側コア530の周方向において、内側コア530の第1凸部530E及び第2凸部530F及び第1外側コア510の第3凸部510G及び第2外側コア520の第4凸部520Hが同位相となるように組み付けた。そして、回転コア600の周方向において、第1リング610の第5凸部610E及び第2リングの第7凸部620Fの配設位相と、第1リング610の第6凸部610G及び第2リングの第8凸部620Hの配設位相とを異ならせることにより、上記第1状態及び第2状態を切り替えるようにした。
この他、内側コア530の周方向において、内側コア530の第1凸部530E及び第2凸部530Fの配設位相と、第1外側コア510の第3凸部510G及び第2外側コア520の第4凸部520Hの配設位相とを異ならせる。そして、回転コア600の周方向において、第1リング610の第5凸部610E及び第2リングの第7凸部620F及び第1リング610の第6凸部610G及び第2リングの第8凸部620Hが同位相となるように配設するようにしてもよい。この場合でも、回転コア600を回転させることにより、上記第1状態及び第2状態を交互に切り替えることができる。
・燃料ポンプ50を構成する各部材の形状は一例であり、適宜変更することができる。
・燃料ポンプ50を筒内噴射式エンジン近傍に設けるようにしたが、同燃料ポンプ50の配設位置は適宜変更することができる。例えば、燃料ポンプ50を燃料タンク10の近傍に設けたり、燃料タンク10内に設けてもよい。
10…燃料タンク、11…フィードポンプ、12…低圧燃料通路、14…レギュレータ、19…高圧燃料通路、20…デリバリパイプ、21…インジェクタ、50…燃料ポンプ、100…制御装置、150…燃料ポンプ、220…ポンプボディ、221…シリンダ、222…吸入流路、223…吐出流路、224…第1プランジャ、225…加圧室、228…第1逆止弁、229…第2逆止弁、250…燃料ポンプ、324…第2プランジャ、410…ハウジング、440…第1可動子、441…第1平面部、443…第1傾斜面、450…第2可動子、451…第2平面部、453…第2傾斜面、460…第1スプリング、470…第2スプリング、480…第5スプリング、490…第6スプリング、510…第1外側コア、510A…上端面、510G…第3凸部、511…第2円筒部、512…第3拡径部、514…切り欠き部、516…孔、520…第2外側コア、520A…上面、520B…下端面、520H…第4凸部、530…内側コア、530A…上端面、530B…下端面、530E…第1凸部、530F…第2凸部、531…第1円筒部、532…第1拡径部、533…第2拡径部、536…溝、537…孔、538…孔、539…貫通孔、600…回転コア、610…第1リング、610A…上面、610C…内周面、610E…第5凸部、610G…第6凸部、613…リングギヤ、620…第2リング、620B…下面、620C…内周面、620F…第7凸部、620H…第8凸部、630…永久磁石、650…ベアリング、710…第1可動コア、710A…第3傾斜面、711…第1磁性部、711A…穴、712…第2磁性部、713…非磁性部、720…第2可動コア、720A…第4傾斜面、721…第1磁性部、721A…穴、722…第2磁性部、723…非磁性部、810…第3スプリング、820…第4スプリング、900…電動モータ、910…ピニオンギヤ。

Claims (1)

  1. シリンダと、前記シリンダ内を往復移動するプランジャと、前記シリンダ及び前記プランジャによって区画される加圧室を備えるポンプボディと、を有しており前記シリンダ内で前記プランジャを移動させることにより前記加圧室の燃料を加圧するプランジャ式の燃料ポンプであって、
    前記プランジャが接続された可動子と、
    前記可動子に対向して設けられた固定コアと、
    前記可動子に磁力を作用させることにより前記可動子が前記ポンプボディに近づく方向に移動させる永久磁石と、
    前記永久磁石を有する回転コアと、
    前記回転コアを回転させる電動モータと、
    前記可動子を前記ポンプボディから離れる方向に付勢するスプリングと、を備えており、
    前記回転コア及び前記固定コアには、前記回転コアの回転位相を変化させることにより、前記永久磁石の磁力が前記可動子に作用しない状態である第1状態と前記永久磁石の磁力が前記可動子に作用する状態である第2状態とを切り替える切り替え部が設けられており、
    前記固定コアは、内側コアと、同内側コアの外周面から離間して配設された外側コアとで構成されており、
    前記切り替え部は、
    前記内側コアに設けられた第1突起部と、
    前記外側コアに設けられた第2突起部と、
    前記回転コアに設けられて前記内側コアの前記第1突起部に対向するように突出する第3突起部と、
    前記回転コアに設けられて前記外側コアの前記第2突起部に対向するように突出する第4突起部と、
    で構成されており、
    前記回転コアの回転位相が変化することにより、前記内側コアに設けられた前記第1突起部と前記回転コアに設けられた前記第3突起部とが対向するときには、それら両突起部の間の隙間が前記回転コアと前記外側コアとの間の隙間よりも狭くなるように前記第1突起部及び前記第3突起部の突出量は設定されており、
    前記回転コアの回転位相が変化することにより、前記外側コアに設けられた前記第2突起部と前記回転コアに設けられた前記第4突起部とが対向するときには、それら両突起部の間の隙間が前記回転コアと前記内側コアとの間の隙間よりも狭くなるように前記第2突起部及び前記第4突起部の突出量は設定されている
    ことを特徴とするプランジャ式の電動燃料ポンプ。
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