JP6402681B2 - コイル挿入装置及びコイル挿入方法 - Google Patents

コイル挿入装置及びコイル挿入方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6402681B2
JP6402681B2 JP2015101128A JP2015101128A JP6402681B2 JP 6402681 B2 JP6402681 B2 JP 6402681B2 JP 2015101128 A JP2015101128 A JP 2015101128A JP 2015101128 A JP2015101128 A JP 2015101128A JP 6402681 B2 JP6402681 B2 JP 6402681B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
mandrel
inner diameter
load
insertion device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015101128A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016215219A (ja
Inventor
透 明石
透 明石
直紀 井上
直紀 井上
白石 利幸
利幸 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2015101128A priority Critical patent/JP6402681B2/ja
Publication of JP2016215219A publication Critical patent/JP2016215219A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6402681B2 publication Critical patent/JP6402681B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、熱間圧延工程で巻き取られたコイルを次工程のコイラーのマンドレルに挿入するコイル挿入装置、及び当該コイル挿入装置を用いたコイル挿入方法に関する。
熱間圧延工程のコイラー(巻き取り装置)で巻き取られたコイルは、当該コイラーのマンドレルから抜き取られた後、その自重によって潰れる場合がある。かかる場合、次工程でアンコイルする際、コイラー(巻き解き装置)のマンドレルにコイルを挿入することができず、巻き戻し処理などを含むコイルの精整工程が必要となる。
特にハイテン材ではコイル潰れが顕著となるが、このようなハイテン材などのコイル潰れ対象材は、将来に向けて増産傾向にある。したがって、コイルの精整工程がますます鋼板の処理能力を圧迫し、処理効率の低下を招くという問題がある。
そこで、コイル潰れを抑制する対策として、例えば特許文献1には、コイル置き台において、その傾斜部が水平となす角度を45°〜55°とし、コイル自重を支える箇所を2つの傾斜部のみとすることが提案されている。
特開2006−281306号公報
ここで、本発明者らがコイル潰れのメカニズムを検討したところ、鋼板の変態がコイル潰れの一因であることを見出した。すなわち、熱間圧延工程で鋼板の巻き取り時や巻き取り後に変態が生じる場合、変態膨張ひずみにより巻き取った張力により巻き緩みが生じる。このため、コイルは自重に耐え切れずに潰れることを見出した。
すなわち、σfr=μP(σfr:コイル層間の接触摩擦力、μ:摩擦係数、P:層間の面圧)の関係式が成り立つが、巻き緩みによりPが小さくなったことにより、コイル層間の接触摩擦力が小さくなり、コイルは自重に耐え切れなくなるのである。
しかしながら、最近では、巻き取り時に変態が生じる操業が増えてきており、コイル潰れを必ずしも抑制できない状況にある。また、上述したようにコイル潰れ対象材が増産傾向にもある。かかる状況下では、コイルが潰れない操業を志向する一方で、精整工程などの負荷を掛けないで潰れたコイルの形状を矯正することも必要となる。
この点、上述した特許文献1には、コイル置き台を用いることで、コイル潰れの発生を抑制しつつ、コイル潰れによる変形の矯正も図れることが記載されている。しかしながら、熱間圧延工程で巻き取られたコイルをコイルヤードで空冷する場合、通常3日間程度を要する。そうすると、特許文献1のコイル置き台を用いる場合、上述したようにコイル潰れ対象材が増産傾向にあることも鑑みると、コイルヤードには大量のコイル置き台が必要となる。これには多大な設備コストがかかり、現実的ではない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、潰れたコイルの形状を簡易的に矯正することを目的とする。
本発明者らは、潰れたコイルに荷重をかけてその形状を矯正すべく数値解析を行ったところ、コイルが弾性変形する範囲の荷重をかければ、コイルの形状が矯正されることを見出した。特にコイルがハイテン材の場合、従来はコイル潰れを矯正するのが困難であると考えられていたが、小さい荷重でも弾性変形の範囲内で矯正させることが(変形させることが)可能となる。そして、コイルの形状を矯正する際、コイルにかかる荷重とコイルの内径の変位量とは、線形関係にあることを見出した。なお、この荷重とコイル内径変位量の関係については、後述の実施の形態において説明する。
本発明は、かかる知見に基づいてなされたものであり、その要旨は以下の通りである。すなわち、本発明は、熱間圧延工程で巻き取られたコイルを次工程のコイラーのマンドレルに挿入するコイル挿入装置であって、横長に変形したコイルを回動させて縦長にした状態で、当該コイルを載置して搬送する搬送台車と、前記搬送台車上のコイルの外周面を上方から圧下して、前記マンドレルが挿入される所定の内径にコイルを成形する圧下機構と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、コイルが弾性変形する範囲の小さい圧下荷重で、コイルを所定の内径の円筒形状に成形することができ、当該コイルをマンドレルに挿入することができる。また、圧下荷重とコイル内径変位量が線形関係にあるので、その圧下荷重の制御も容易となる。したがって、最小限の圧下機構を設けるだけで、従来行っていたコイルの精整工程が不要となり、また特許文献1のように大量のコイル置き台が不要となるため、潰れたコイルの形状を簡易的に矯正することができる。その結果、鋼板の処理能力が向上すると共に、処理コストを低廉化でき、鋼板の処理効率を向上させることができる。
前記コイル挿入装置は、前記圧下機構によって圧下されるコイルの内径の変位量を測定する変位測定部と、前記変位測定部の測定結果に基づいて、前記コイルの内径が所定の変位量になるように前記圧下機構を制御する制御部と、をさらに有していてもよい。
また、前記コイル挿入装置は、前記圧下機構の圧下荷重を測定する荷重測定部と、予め求められたコイル内径変位量と圧下荷重の相関と、前記荷重測定部の測定結果とに基づいて、圧下荷重を設定して前記圧下機構を制御する制御部と、をさらに有していてもよい。
また、前記マンドレルの先端部には、先に向かって径が縮小するガイド部が設けられていてもよい。
かかる場合、前記マンドレルは軸方向を中心に回転自在に構成され、前記ガイド部の外周面には、コイルの最内周部の鋼板を引っ掛けるための切り欠きが形成されていてもよい。
別な観点による本発明は、熱間圧延工程で巻き取られたコイルを次工程のコイラーのマンドレルに挿入するコイル挿入方法であって、横長に変形したコイルを回動させて縦長にした状態で、コイルの外周面を上方から圧下してコイルを所定の内径に成形し、当該コイルを前記マンドレルに挿入することを特徴としている。
本発明によれば、潰れたコイルの形状を簡易的に矯正することができ、これにより鋼板の処理効率を向上させることができる。
数値解析用の1/2コイルモデルの概要を示す説明図である。 圧下荷重とコイル内径変位量の関係を示すグラフである。 熱間圧延設備の仕上圧延機以降の構成の概略を示す説明図である。 熱間圧延工程で巻き取られたコイルを次工程まで搬送する搬送経路の概略を示す説明図である。 本実施の形態にかかるコイル挿入装置の構成の概略を示す側面図である。 本実施の形態にかかるコイル挿入装置の構成の概略を示す側面図である。 他の実施の形態にかかる次工程のマンドレルの構成の概略を示す説明図である。 他の実施の形態にかかる次工程のマンドレルのガイド部を先端側からみた構成の概略を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.コイル潰れの矯正原理>
本発明者らは、コイル潰れを矯正する方法を検討するにあたり、潰れたコイルに荷重をかけてその形状を矯正すべく、コイルにかかる荷重とそのコイルの内径の変位量との関係を数値解析により算出した。先ず、図1に示すように側面からみたコイルの1/2断面についてFEMによるモデル化を行った。このモデルでは、板厚が3mmの鋼板をコイルの最内周部から最外周部まで100回巻き付けた。また、コイル潰れが発生していない状態でコイルの内径φ1を760mmとし、コイル外径φ2を1360mmとした。そして、コイルの外周面の頂点を上方から圧下し(図1中の矢印)、圧下荷重とコイル内径変位量との関係を導出した。
図2は、上述した数値解析の結果を示している。図2の横軸は圧下荷重を示し、縦軸はコイル内径変位量を示している。また、図2中、コイル内径の幅方向(X軸方向)の変位を実線で示し、コイル内径の高さ方向(Z軸方向)の変位を一点鎖線で示している。
図2によれば、圧下荷重とコイル内径変位量とは線形関係にある。すなわち、コイルは弾性変形している。そして、この数値解析のコイル内径φ1が760mmである場合、通常想定されるコイル潰れの内径変位量は、少なくとも図2に示す100mm以内であるため、コイル潰れはコイルの弾性変形の範囲で発生している。このことを換言すれば、コイルが弾性変形する範囲の圧下荷重をかければ、コイル潰れの変形を矯正することができることになる。したがって、例えば梁の曲げ理論と同様に、弾性変形の範囲の小さい圧下荷重で、潰れたコイルを円筒形状に成形することができる。
ここで、コイル潰れが塑性変形の範囲で発生していると仮定すると、そのコイル潰れを矯正するためには大きな圧下荷重が必要となるし、また圧下荷重とコイル内径変位量とは線形関係になく、圧下荷重が僅かに変動するとコイル内径の変位量が大きく変動するため、その圧下荷重の制御が非常に困難となる。したがって、本発明者らが見出したように、コイルが弾性変形する範囲の圧下荷重でコイル潰れを矯正できることは、極めて重要な知見なのである。
また、このように圧下荷重とコイル内径変位量とは線形関係にあるため、コイル潰れが発生する際のコイル内径変位量に基づいて、圧下荷重を容易に制御することができる。
なお、図1の数値解析では、板厚が3mmの鋼板をコイルの最内周部から最外周部まで100回巻き付けたモデルを用いたが、例えば板厚や巻き付ける回数が変更されれば、コイルの剛性が変わり、図2のグラフにおいて圧下荷重とコイル内径変位量の値は変わる。しかしながら、圧下荷重とコイル内径変位量が線形関係にあることには変わりがない。
また、図2においては、圧下荷重に対して、コイルCの幅方向の内径変位量と高さ方向の内径変位量が若干異なる。これは、数値解析において、コイルCの幅方向の変形モードと高さ方向の変形モードが異なるためである。
<2.熱間圧延設備>
次に、本実施の形態のコイルが製造される熱間圧延設備の構成について説明する。図3は、熱間圧延設備の仕上圧延機以降の構成の概略を示す説明図である。熱間圧延設備1には、加熱炉(図示せず)から排出され粗圧延機(図示せず)で圧延された鋼板Hを所定の厚みに連続圧延する仕上圧延機2、仕上げ圧延後の鋼板Hを所定温度まで冷却する冷却装置3、冷却された鋼板Hを巻き取るマンドレル4aを備えたコイラー4が、鋼板Hの搬送方向にこの順で設けられている。仕上圧延機2とコイラー4との間には、鋼板Hを搬送するランアウトテーブル5が設けられている。そして、仕上圧延機2で圧延された鋼板Hは、ランアウトテーブル5上で搬送中に冷却装置3によって冷却された後、コイラー4に巻き取られてコイルCとして製造される。
<3.搬送経路>
図4は、熱間圧延工程で巻き取られたコイルを次工程まで搬送する搬送経路の概略を示す説明図である。熱間圧延設備1のコイラー4で巻き取られたコイルCは、ストリッパーカー10によってコイラー4のマンドレル4aから抜き出され、結束機11において鋼状のフープで巻き締められる。その後、コイルCはコイルカー12によって搬送され、さらにクレーン13によってコイルヤード14に置かれる。コイルヤード14では、例えばコイルCを3日間程度置き、当該コイルCを常温まで冷却させる。その後、コイルCはクレーン15によって、搬送台車としてのコイルカー16に載置され、さらにコイルカー16によって次工程が行われる設備まで搬送される。なお、この搬送経路ではコイルCは穴横の状態で取り扱われ、本実施の形態においてコイル潰れは、熱間圧延設備1のコイラー4でコイルCが巻き取られてマンドレル4aからコイルカー12に搬送された時点から、コイルヤード14においてコイルCが常温で冷却されるまでの間で発生する。
<4.コイル挿入装置>
次に、本実施の形態にかかるコイル挿入装置について説明する。図5及び図6は、次工程のマンドレルにコイルを挿入するコイル挿入装置の構成の概略を示す説明図である。次工程のコイラー20は、マンドレル21と、マンドレル21の基端部に設けられ、当該マンドレル21をその軸方向を中心に回転させる駆動部22を有している。そして、コイル挿入装置30は、コイルヤード14からコイラー20にコイルCを搬送する間に、コイル潰れによる変形を矯正しつつコイルCをマンドレル21に挿入する。
なお、上述したクレーン15とコイルカー16は、本実施の形態におけるコイル挿入装置30の一部を構成している。コイルヤード14に置かれたコイルCは、自重によって横長に変形して潰れているが、クレーン15は、横長に変形したコイルを約90度回動させて縦長の状態にし、コイルカー16に載置する。
コイル挿入装置30は、コイルカー16上のコイルCを圧下する圧下機構31を有している。圧下機構31は、圧下台車32と圧下部材33を備え、コイルカー16を囲うように設置されたフレーム部材34に取り付けられている。圧下台車32は、フレーム部材34上をコイルカー16の移動方向と同じ方向(図中のY軸方向)に移動可能に構成されている。また、圧下台車32は、圧下部材33を支持し、当該圧下部材33を鉛直方向(図中のZ軸方向)に昇降させる。圧下部材33は、フレーム部材34の内部に配置され、コイルCの外周面に接触して当該コイルCを圧下する。
コイルカー16には、圧下機構31の圧下荷重を測定する荷重測定部35が設けられているのが望ましい。荷重測定部35には、例えばロードセルが用いられる。荷重測定部35の測定結果は、後述する制御部37に出力される。
また、コイル挿入装置30は、コイルCの内径変位量を測定する変位測定部36を有しているのが望ましい。変位測定部36には、例えば変位センサが用いられる。変位測定部36の測定結果は、後述する制御部37に出力される。
さらにコイル挿入装置30は、圧下機構31を制御する制御部37を有しているのが望ましい。その場合、制御部37は、例えばコンピュータであり、CPUなどの中央演算処理装置と、この中央演算処理装置を機能させるためのプログラムから構成される。
制御部37には、図2に示した圧下荷重とコイル内径変位量の相関が格納されている。そして、制御部37では、変位測定部36の測定結果に基づいて、上記相関から、コイルCの内径変位量が所定の変位量になるように圧下荷重を設定する。
<5.コイル挿入方法>
次に、以上のように構成されたコイル挿入装置30を用いて、潰れたコイルCの変形を矯正しつつ、コイルCをマンドレル21に挿入する方法について説明する。上述したように熱間圧延設備1のコイラー4で巻き取られたコイルCは、コイルヤード14で常温に冷却されるまでの間に、自重によって横長に変形して潰れる。
先ず、クレーン15によって、コイルヤード14において横長に変形したコイルを約90度回動させて縦長の状態にし、コイルカー16に載置する。そして、コイルカー16は、縦長の状態のコイルCを載置して搬送する。
その後、圧下機構31によってコイルカー16上のコイルCの外周面を上方から圧下する。この際、変位測定部36によって、コイルCの潰れ量、すなわちコイルCの内径変位量を測定し、測定結果が制御部37に出力される。制御部37では、変位測定部36の測定結果に基づいて、コイルCの内径が所定の変位量になるように、図2に示した圧下荷重とコイル内径変位量の相関から、圧下機構31の圧下荷重を設定する。上記所定の変位量は、コイルCをマンドレル21に挿入できる大きさである。例えばマンドレル21にコイルCが挿入された状態で、当該コイルCとマンドレル21との間に隙間がある場合を考えると、コイルCの内径が所定の変位量となった後の内径とマンドレル21の径の差がその隙間となる。また、制御部37では、荷重測定部35の測定結果に基づいて、設定された圧下荷重になるように圧下機構31を制御する。こうして設定された圧下荷重でコイルCを圧下することにより、コイルCの形状が円筒形状に成形される。
なお、図2においては、圧下荷重に対して、コイルCの幅方向の内径変位量と高さ方向の内径変位量が若干異なる。このため、圧下機構31の圧下荷重を設定する際には、例えば幅方向の内径変位量が所定の変位量になるように圧下荷重を設定した上で、高さ方向の内径変位量も所定の変位量になるように圧下荷重を微調整すればよい。
また、制御部37では、荷重測定部35の測定結果に基づいて、圧下機構31の圧下荷重を設定してもよい。すなわち、圧下荷重を測定することにより、圧下荷重とコイル内径変位量の相関から変位量が分かるので、所定の変位量となるように圧下荷重を制御することができる。
その後、成形されたコイルCをマンドレル21に挿入する。そして、次工程として、例えば冷間圧延工程や酸洗工程が行われる。
以上の実施の形態によれば、コイルCが弾性変形する範囲の小さい圧下荷重で、コイルCを所定の内径の円筒形状に成形することができ、当該コイルCをマンドレル21に挿入することができる。また、圧下荷重とコイル内径変位量が線形関係にあるので、その圧下荷重の制御も容易となる。したがって、潰れたコイルCを救済して次工程を行うことができる。
また、制御部37による圧下機構31の制御は、圧下荷重とコイル内径変位量の相関と、荷重測定部35及び変位測定部36の測定結果とに基づいて行われるのが望ましい。かかる圧下機構31の制御は、例えばオペレータがコイルCの潰れ量を目視することによって行ってもよい。但し、本実施の形態のように制御部37で制御することで、より正確に圧下機構31を制御することができる。
さらに、コイル挿入装置30を設けるだけで、従来行っていたコイルの精整工程が不要となり、また特許文献1のように大量のコイル置き台が不要となるため、潰れたコイルの形状を簡易的に矯正することができる。その結果、鋼板Hの処理能力が向上すると共に、処理コストを低廉化でき、鋼板Hの処理効率を向上させることができる。
<6.他の実施の形態>
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。以下の説明において、上記実施の形態と重複する箇所は説明を省略する。
以上の実施の形態において、次工程のコイラー20のマンドレル21の先端部には、図7に示すように先に向かって径が縮小するテーパ状のガイド部40が設けられていてもよい。
ここで、上記実施の形態のように圧下機構31によってコイルCを圧下して成形しても、例えばコイルCの最内周部が巻き緩み、コイルCの内径がマンドレル21の径より小さくなっている場合がある。
かかる場合であっても、本実施の形態によれば、マンドレル21の先端部にガイド部40が設けられているので、コイルCをマンドレル21に容易に挿入することができる。
また、図8に示すようにガイド部40の外周面には、複数の切り欠き41が形成されていてもよい。そして、切り欠き41にコイルCの最内周部の鋼板Hを引っ掛けながら、駆動部22によってマンドレル21を回転させることで、コイルCの最内周部の巻き緩みを戻すことができる。したがって、コイルCをマンドレル21にさらに容易に挿入することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
以下、本発明の実施例について説明する。本実施例では、図5及び図6に示したコイル挿入装置30を用いて、以下の条件でシミュレーションを行い、本発明の効果を評価した。熱間圧延設備1のコイラー4で巻き取られたコイルC、すなわちコイル潰れが発生していない状態のコイルCの内径は760mmであり、外径は1360mmである。また、次工程のコイラー20のマンドレル21の径は、760mmである。そして、コイルヤード14でコイル潰れが発生した状態で、コイルCの内径変位量は幅方向と高さ方向共に約40mmとした。すなわち、コイルCは横長に変形しており、幅方向の内径が約40mm大きくなり、高さ方向の内径が約40mm小さくなっていた。
かかる場合、横長に変形したコイルを約90度回動させて縦長の状態にし、コイルカー16に載置し、さらに圧下機構31によってコイルCの外周面を上方から圧下する。この際、コイルCの内径変位量が約40mmであるので、図2に基づいて、圧下機構31の圧下荷重を10tonf/1000mmと設定した。
その結果、コイルCの内径変位量が0mm(ゼロ)となり、コイルCは円筒形状に成形された。そして、コイルCの内径が760mmとなったため、当該コイルCをマンドレル21に挿入することができた。したがって、本発明によれば、潰れたコイルCに対しても、マンドレル21を挿入して次工程を行えることが分かった。
本発明は、熱間圧延工程で巻き取られたコイルについて、コイル潰れが発生したコイルの形状を矯正しつつ、当該コイルを次工程のコイラーのマンドレルに挿入する際に有用である。
1 熱間圧延設備
2 仕上圧延機
3 冷却装置
4 コイラー
4a マンドレル
5 ランアウトテーブル
10 ストリッパーカー
11 結束機
12 コイルカー
13 クレーン
14 コイルヤード
15 クレーン
16 コイルカー
20 コイラー
21 マンドレル
22 駆動部
30 コイル挿入装置
31 圧下機構
32 圧下台車
33 圧下部材
34 フレーム部材
35 荷重測定部
36 変位測定部
37 制御部
40 ガイド部
41 切り欠き
C コイル
H 鋼板

Claims (6)

  1. 熱間圧延工程で巻き取られたコイルを次工程のコイラーのマンドレルに挿入するコイル挿入装置であって、
    横長に変形したコイルを回動させて縦長にした状態で、当該コイルを載置して搬送する搬送台車と、
    前記搬送台車上のコイルの外周面を上方から圧下して、前記マンドレルが挿入される所定の内径にコイルを成形する圧下機構と、を有することを特徴とする、コイル挿入装置。
  2. 前記圧下機構によって圧下されるコイルの内径の変位量を測定する変位測定部と、
    前記変位測定部の測定結果に基づいて、前記コイルの内径が所定の変位量になるように前記圧下機構を制御する制御部と、をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載のコイル挿入装置。
  3. 前記圧下機構の圧下荷重を測定する荷重測定部と、
    予め求められたコイル内径変位量と圧下荷重の相関と、前記荷重測定部の測定結果とに基づいて、圧下荷重を設定して前記圧下機構を制御する制御部と、をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載のコイル挿入装置。
  4. 前記マンドレルの先端部には、先に向かって径が縮小するガイド部が設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のコイル挿入装置。
  5. 前記マンドレルは軸方向を中心に回転自在に構成され、
    前記ガイド部の外周面には、コイルの最内周部の鋼板を引っ掛けるための切り欠きが形成されていることを特徴とする、請求項4に記載のコイル挿入装置。
  6. 熱間圧延工程で巻き取られたコイルを次工程のコイラーのマンドレルに挿入するコイル挿入方法であって、
    横長に変形したコイルを回動させて縦長にした状態で、コイルの外周面を上方から圧下してコイルを所定の内径に成形し、当該コイルを前記マンドレルに挿入することを特徴とする、コイル挿入方法。
JP2015101128A 2015-05-18 2015-05-18 コイル挿入装置及びコイル挿入方法 Active JP6402681B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015101128A JP6402681B2 (ja) 2015-05-18 2015-05-18 コイル挿入装置及びコイル挿入方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015101128A JP6402681B2 (ja) 2015-05-18 2015-05-18 コイル挿入装置及びコイル挿入方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016215219A JP2016215219A (ja) 2016-12-22
JP6402681B2 true JP6402681B2 (ja) 2018-10-10

Family

ID=57579013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015101128A Active JP6402681B2 (ja) 2015-05-18 2015-05-18 コイル挿入装置及びコイル挿入方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6402681B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109047375A (zh) * 2018-07-27 2018-12-21 中冶陕压重工设备有限公司 一种防止高强钢钢卷松卷的卸卷装置
CN109500138A (zh) * 2018-12-25 2019-03-22 成都四吉达新材料科技有限公司 一种开卷校平剪切生产线
KR102556945B1 (ko) * 2021-12-28 2023-07-18 세메스 주식회사 오버헤드 호이스트 이송 장치
CN114535320B (zh) * 2022-02-25 2023-10-20 武汉钢铁有限公司 一种单机架轧机上下卷过程的监测装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS563056Y2 (ja) * 1975-12-26 1981-01-23
JPS6137647A (ja) * 1984-07-31 1986-02-22 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 高温コイルの変形防止方法
JPS6334732Y2 (ja) * 1986-02-25 1988-09-14
JP2010207836A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Jfe Steel Corp コイル搬送方法およびコイル搬送装置
JP5758080B2 (ja) * 2010-02-16 2015-08-05 新日鐵住金株式会社 コイル搬送台車及びコイルの搬送方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016215219A (ja) 2016-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6402681B2 (ja) コイル挿入装置及びコイル挿入方法
US9707614B2 (en) Tube expanding method for manufacturing metal tube
JP6720894B2 (ja) 鋼板の冷却方法および鋼板の冷却装置ならびに鋼板の製造方法
JP2007216246A (ja) 熱間圧延における金属帯の形状制御方法
JP6269608B2 (ja) H形鋼フランジ直角度矯正装置
JP2016078057A (ja) スラブのキャンバー抑制方法及びキャンバー抑制装置、並びにスラブのガイド装置
JP2015042410A (ja) 熱間仕上圧延における熱延鋼板の先端上反り低減方法
JP2007167930A (ja) 形鋼の矯正方法
JP5971293B2 (ja) 調質圧延機の制御装置及び制御方法
JP6248981B2 (ja) 熱間圧延における幅制御方法
JP2009214112A (ja) 熱延鋼板の製造方法
JP5626275B2 (ja) 熱延鋼板の冷却方法
JP6327214B2 (ja) 熱間仕上圧延におけるレベリング設定方法および装置
JP2009214164A (ja) 金属ストリップの変形抵抗予測方法および冷間タンデム圧延機のセットアップ方法
JP6569691B2 (ja) 不等辺不等厚山形鋼の製造方法
JP6536646B2 (ja) 冷延鋼板の製造方法および冷延鋼板製造設備
JP5867498B2 (ja) 形鋼の曲がり矯正方法
KR101510535B1 (ko) 좌굴 응력 측정 장치
JP6172110B2 (ja) 熱延鋼板の圧延方法
KR101237080B1 (ko) 소재의 열간압연 방법
JP5971292B2 (ja) 調質圧延機の制御装置及び制御方法
JP5910541B2 (ja) 冷間圧延設備及び冷間圧延方法
JP5383141B2 (ja) 熱延巻き取り後のコイル冷却方法
JP6544339B2 (ja) 熱間スラブの幅圧下方法
US20150298190A1 (en) Mandrel of coil box

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180814

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180827

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6402681

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350