JP2010207836A - コイル搬送方法およびコイル搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】特に焼鈍後のコイル変形の問題を有利に解決するためのコイルの搬送方法を提供する。
【解決手段】コイル状に巻取られた金属帯のコイルを熱処理した後、搬送装置を介して該コイルを次工程ラインの入側まで搬送するに当たり、該搬送装置上で前記コイルを当該コイルの中心軸回りに回転させながら搬送するコイルの搬送方法及び装置。前記コイルの回転速度を1回/分以上とし、該コイルの回転は、次工程ラインの入側に配置されたペイオフリールに対するコイル装着完了の30秒以上前に開始する。前記コイルの回転用ロール4,5を2本以上備え、該回転用ロールはコイル外周部と接触してコイルを回転させ、少なくとも1本の回転用ロール4が駆動ロールであり、前記回転用ロールの中心軸とコイルの中心軸とを結ぶ面と、コイルの中心軸を通る鉛直面とがなす角度θが10°以上80°以下である。
【選択図】図1
【解決手段】コイル状に巻取られた金属帯のコイルを熱処理した後、搬送装置を介して該コイルを次工程ラインの入側まで搬送するに当たり、該搬送装置上で前記コイルを当該コイルの中心軸回りに回転させながら搬送するコイルの搬送方法及び装置。前記コイルの回転速度を1回/分以上とし、該コイルの回転は、次工程ラインの入側に配置されたペイオフリールに対するコイル装着完了の30秒以上前に開始する。前記コイルの回転用ロール4,5を2本以上備え、該回転用ロールはコイル外周部と接触してコイルを回転させ、少なくとも1本の回転用ロール4が駆動ロールであり、前記回転用ロールの中心軸とコイルの中心軸とを結ぶ面と、コイルの中心軸を通る鉛直面とがなす角度θが10°以上80°以下である。
【選択図】図1
Description
本発明は、熱処理後の金属帯コイルを次工程に有利な状態にて搬送する方法およびそのための装置に関するものである。
金属帯、例えば鋼板、なかでも方向性電磁鋼板の製造工程は、所定の成分組成に調整した鋼スラブに、熱間圧延、焼鈍、次いで冷間圧延を施し、再結晶焼鈍、仕上焼鈍、そして平坦化焼鈍を行うのが一般的である。これらの工程のうち、仕上焼鈍ではコイル状に巻取られた状態にて、800℃以上の温度で二次再結晶を発現させ、所望の磁気特性を得ている。また、仕上焼鈍では、鋼板中の純化を目的にして、1200℃という高温の焼鈍を行うことがある。この仕上焼鈍後は、コイルの巻き癖を矯正する目的で平坦化焼鈍が施される。
ここで、コイルを横置きにした場合の問題は、コイルが扁平に潰れてコイル内径部が変形することである。このコイルの内径変形は、巻き取られた鋼板間の摩擦力が乏しい場合に発生することがわかっており、コイル巻取時の張力を強めれば抑制できる。しかし、単純に巻取り張力を高くすると、今度は、コイル内径部の一部が座屈するバックリングという問題が発生する。
そこで、例えば特許文献1に記載の方法では、巻取張力を適正範囲に制御することにより、前記問題を解決している。また、特許文献2に記載の方法では、内径部にスリーブを入れることによって、前記問題を解決している。
そこで、例えば特許文献1に記載の方法では、巻取張力を適正範囲に制御することにより、前記問題を解決している。また、特許文献2に記載の方法では、内径部にスリーブを入れることによって、前記問題を解決している。
しかしながら、張力を付与してコイル状に鋼板を巻取った後に焼鈍を行うと、とりわけ300℃以上の温度で焼鈍を行うと、コイルに付与した張力が消失してしまうことから、かような焼鈍後にコイル内径変形が生じることが問題になる。また、コイルの内径部にスリーブを入れて焼鈍する方法は、スリーブの耐久性や生産性の悪化などの問題がある。
そこで、本発明の目的は、特に焼鈍後のコイル変形の問題を有利に解決するためのコイルの搬送方法及びその装置を提供しようとするものである。
そこで、本発明の目的は、特に焼鈍後のコイル変形の問題を有利に解決するためのコイルの搬送方法及びその装置を提供しようとするものである。
発明者らは、焼鈍後のコイル内径変形の問題を解決する手段について鋭意検討した結果、内径変形したコイルを90°回転させると自重による形状矯正が可能であることを見出し、さらに、この矯正を確実に行う手法を鋭意究明し、本発明を導くに至った。
すなわち、本発明の要旨は、次のとおりである。
(1)コイル状に巻取られた金属帯のコイルを熱処理した後、搬送装置を介して該コイルを次工程ラインの入側まで搬送するに当たり、該搬送装置上で前記コイルを当該コイルの中心軸回りに回転させながら搬送することを特徴とするコイルの搬送方法。
すなわち、本発明の要旨は、次のとおりである。
(1)コイル状に巻取られた金属帯のコイルを熱処理した後、搬送装置を介して該コイルを次工程ラインの入側まで搬送するに当たり、該搬送装置上で前記コイルを当該コイルの中心軸回りに回転させながら搬送することを特徴とするコイルの搬送方法。
(2)前記コイルの回転速度を1回/分以上とし、該コイルの回転は、次工程ラインの入側に配置されたペイオフリールに対するコイル装着完了の30秒以上前に開始することを特徴とする前記(1)に記載のコイルの搬送方法。
(3)コイル状に巻取られた金属帯のコイルを熱処理工程の出側から次工程ラインの入側まで、前記コイルを搬送する搬送装置であって、前記コイルを当該コイルの中心軸回りに回転させながら搬送するものであることを特徴とするコイルの搬送装置。
(4)前記コイルの回転用ロールを2本以上備え、該回転用ロールはコイル外周部と接触してコイルを回転させることを特徴とする前記(3)に記載のコイルの搬送装置。
(5)少なくとも1本の回転用ロールが駆動ロールであることを特徴とする前記(4)に記載のコイルの搬送装置。
(6)前記回転用ロールの中心軸とコイルの中心軸とを結ぶ面と、コイルの中心軸を通る鉛直面とがなす角度が10°以上80°以下であることを特徴とする前記(4)または(5)に記載のコイルの搬送装置。
本発明によれば、特に焼鈍後のコイルを変形させることなく次工程まで搬送することができ、次工程に適した状態での金属帯の受け渡しが実現される。
以下、本発明について、具体的に説明する。
さて、コイルを横置きにしたときにコイル内径部が偏平に変形する問題は、方向性電磁鋼板に限った問題ではなく、熱延鋼板、冷延鋼板ともに発生する問題である。コイル内径部が変形する原因は、巻き取った鋼板間のすべりにあり、その対策として、巻取り張力による鋼板間面圧の付与、鋼板間の摩擦力の調整、コイルへの外力付与、内径部へのスリーブ装入、などが行われていた。これらの技術はいずれも、コイルを静置した状態にて、内径部の変形を防止しようとする技術である。
さて、コイルを横置きにしたときにコイル内径部が偏平に変形する問題は、方向性電磁鋼板に限った問題ではなく、熱延鋼板、冷延鋼板ともに発生する問題である。コイル内径部が変形する原因は、巻き取った鋼板間のすべりにあり、その対策として、巻取り張力による鋼板間面圧の付与、鋼板間の摩擦力の調整、コイルへの外力付与、内径部へのスリーブ装入、などが行われていた。これらの技術はいずれも、コイルを静置した状態にて、内径部の変形を防止しようとする技術である。
これに対して、本発明は、コイルを静置した状態という、問題の解決を拘束する条件を外すことによって、初めて可能となったものである。これは、今までのコイルの内径変形は、コイルの輸送中や在庫管理中など、長時間横置きした状態を保持しなくてはならないときに発生するものであった。ところが、上述した方向性電磁鋼板の製造工程のように、コイルの変形防止を、焼鈍後の次工程ライン入側の払い出し装置のマンドレルに、コイル内径部を装入するまでの期間において達成すればよい。このように、コイルを熱処理後に次工程まで搬送する期間におけるコイル変形を防止すれば良い場合には、コイル静置という前提条件を外すことが可能である。
ちなみに、マンドレルに装入するにあたってはコイルの(垂直方向長さ)/(水平方向長さ)の比は、0.6以上1.5以下とすることが好ましい。この範囲を外れるコイルをマンドレルに装入するためには、マンドレル径を小さくすればよいが、余りマンドレル径を小さくすると強度が不足してしまう場合がある。
以上の背景から、焼鈍後のコイルを次工程まで搬送する間に、コイル変形を矯正する方途を検討した結果、搬送中にコイルを回転させることにより変形を防止できることを見出すに至ったのである。以下、コイルの回転によって矯正が可能になる原理を説明する。
すなわち、コイルを静置した状態では内径が重力により変形して(垂直方向長さ)/(水平方向長さ)<1となる。次いで、この状態のコイルを中心軸回りに90°回転させると、回転直後は(垂直方向長さ)/(水平方向長さ)>1となるが、時間の経過とともに変形して(垂直方向長さ)/(水平方向長さ)<1となる。この変形の間には必ず(垂直方向長さ)/(水平方向長さ)=1となる状態が存在する。従って、この回転を連続的に行うことによって、ほぼ(垂直方向長さ)/(水平方向長さ)=1の状態に保つことが出来る。
すなわち、コイルを静置した状態では内径が重力により変形して(垂直方向長さ)/(水平方向長さ)<1となる。次いで、この状態のコイルを中心軸回りに90°回転させると、回転直後は(垂直方向長さ)/(水平方向長さ)>1となるが、時間の経過とともに変形して(垂直方向長さ)/(水平方向長さ)<1となる。この変形の間には必ず(垂直方向長さ)/(水平方向長さ)=1となる状態が存在する。従って、この回転を連続的に行うことによって、ほぼ(垂直方向長さ)/(水平方向長さ)=1の状態に保つことが出来る。
より詳細に変形防止の仕組みを説明すると、コイルが変形するのは、鋼板の円周部分の各点rにおける内径方向への力の大きさF(θ)が異なっているからであり、F(θ)が一定値であればコイルは円形を保てる。F(θ)を一定値に保つことは重力の存在下では不可能であるが、コイルを回転させると、鋼板各点でのF(θ)の平均値が一定値(θ)に保持されることになる。以上の作用に従って、コイルを回転させることによる矯正が繰り返される結果、コイルの変形が防止される。
以下に、本発明の搬送方法について、具体的に説明する。
まず、本発明を適用するコイルは、内径部変形を発生しないような張力を付与して巻き取った後、焼鈍などの熱処理を施したコイルを対象とする。とりわけ、300℃以上で焼鈍されたコイルを対象とすることが有効である。すなわち、300℃よりも低い温度で焼鈍された場合は、本発明を適用しなくてもコイル変形が起こらないからである。
まず、本発明を適用するコイルは、内径部変形を発生しないような張力を付与して巻き取った後、焼鈍などの熱処理を施したコイルを対象とする。とりわけ、300℃以上で焼鈍されたコイルを対象とすることが有効である。すなわち、300℃よりも低い温度で焼鈍された場合は、本発明を適用しなくてもコイル変形が起こらないからである。
このコイルを次工程まで搬送する間は、該コイルをその中心軸回りに回転させて内径部変形を抑制することが肝要である。ここで、コイルの変形は中心軸方向から見て左右対称であるため、次工程に搬送する間に最低0.5回転の回転を与えればよい。
さらには、コイルの回転速度を1回/分以上にすることが好ましい。なぜなら、1回/分以上の回転を与えることによって、コイルの変形を十分に抑制し、内径部を円に近づけることができるからである。一方、回転速度の上限は決める必要はないが、コイル内径とコイルの回転角速度との関係から、遠心力が重力を超える位となった場合、それ以上早く回転させることはエネルギーの無駄である。
次に、コイルの搬送中に該コイルを回転させる装置の一例について、図1を参照して説明する。
図示の装置は、例えば焼鈍炉から次工程までの搬送路を走行する台車1に、まず油圧シリンダー2を介してコイルスキッド3を設置し、さらに、該コイルスキッド3を挟んで対向する位置に、ロール4および5を設置し、これらコイルスキッド3とロール4および5とにより、コイルCを支持するとともに回転を与える。ロール4および5は、いずれも台車1に可動式ステージ6および油圧シリンダー2を介して設置する。そして、搬送するコイルCの径に応じて、油圧シリンダー2を適宜に作動してコイルスキッド3とロール4および5との鉛直方向位置を調整し、さらに可動式ステージ6を適宜に作動してロール4および5の間隔を調整し、コイルCを適切な位置で支持できる構成を有する。
図示の装置は、例えば焼鈍炉から次工程までの搬送路を走行する台車1に、まず油圧シリンダー2を介してコイルスキッド3を設置し、さらに、該コイルスキッド3を挟んで対向する位置に、ロール4および5を設置し、これらコイルスキッド3とロール4および5とにより、コイルCを支持するとともに回転を与える。ロール4および5は、いずれも台車1に可動式ステージ6および油圧シリンダー2を介して設置する。そして、搬送するコイルCの径に応じて、油圧シリンダー2を適宜に作動してコイルスキッド3とロール4および5との鉛直方向位置を調整し、さらに可動式ステージ6を適宜に作動してロール4および5の間隔を調整し、コイルCを適切な位置で支持できる構成を有する。
さらに、コイルスキッド3とロール4および5とに載置したコイルCに回転を与えるために、ロール4および5のいずれか一方または両方を駆動ロールとする。図示例では、ロール4をモータ7にて駆動し、ロール5はフリーロールとしている。
次に、以上の構造を有する搬送装置を用いたコイルの搬送について、詳しく説明する。
まず、焼鈍炉から出されたコイルが縦置きされている場合は、コイル転動装置により横置き状態にされる。横置きされたコイルは、クレーンで搬送され、前記搬送装置に設置されたコイルスキッド3に載せられる。もしくは、本装置に転動装置が組み込まれている場合には、クレーンを介することなく、コイルは本装置上で縦置き状態から横置き状態に転動されるとともに、コイルスキッド3上に載置される。その後、コイルスキッド3が下降し、ロール4およびロール5にてコイルCの自重を支える状態とする。その後、駆動ロール4を回転させてコイルCを回転させる。コイルの内径あるいは重量により外径はさまざまに変化するので、ロール2およびロール3は水平方向の距離が変わるように設計されている必要がある。以上のような仕組みでコイルを回転させることが出来る。
まず、焼鈍炉から出されたコイルが縦置きされている場合は、コイル転動装置により横置き状態にされる。横置きされたコイルは、クレーンで搬送され、前記搬送装置に設置されたコイルスキッド3に載せられる。もしくは、本装置に転動装置が組み込まれている場合には、クレーンを介することなく、コイルは本装置上で縦置き状態から横置き状態に転動されるとともに、コイルスキッド3上に載置される。その後、コイルスキッド3が下降し、ロール4およびロール5にてコイルCの自重を支える状態とする。その後、駆動ロール4を回転させてコイルCを回転させる。コイルの内径あるいは重量により外径はさまざまに変化するので、ロール2およびロール3は水平方向の距離が変わるように設計されている必要がある。以上のような仕組みでコイルを回転させることが出来る。
このように、コイルCを回転させる場合は2本以上のロールでコイルを支える必要がある。なぜなら、支持ロールが1つであると、コイルが不安定な状態になるからである。コイルの安定な回転のためには3本以上のロールで支えることが好ましい。また、駆動ロールは少なくとも1本、好ましくは2本以上のロールで独立して回転数を制御できると、コイルの回転状態が安定して好ましい。
また、コイルを支持して回転させるロールが2本である場合は、図1に示すように、ロールの中心軸とコイルCの中心軸とを結ぶ面と、コイルCの中心軸を通る鉛直面とがなす角度θが10°以上80°以下であることが、特にコイルに高回転を与える場合に好ましい。すなわち、角度θが10°よりも小さいと、コイルの回転状態が不安定になり、コイルが脱落する危険がある。一方、80°よりも大きいと、コイルが重力により変形して回転前にロール間より脱落する危険が高くなる。なお、2つのロールは前記鉛直面に対して対称となる位置に配することが好ましい。ロールが3本以上の場合は、少なくとも2つのロールが前記鉛直面を挟んだ両側の前記角度θが10°以上80°以下の位置に配することが好ましい。
ここに、焼鈍後のコイル(内径:1000mmおよび外径:2000mm)を、図1に示した搬送装置のロール4およびロール5(いずれも直径250mm)に載置し、該コイルに速度10回/分の回転を5分間にわたって行うに当たり、ロール4およびロール5につき角度θを表1に記載の通りに変更した。各々の角度θで100コイルを搬送して、コイルがロールから脱落した回数を測定した。その結果を表1に示すように、角度θが10°以上80°以下であればロールからのコイルの脱落を防ぐことができる。
コイルの回転は、熱処理の次工程においてコイルの巻出しを担うペイオフリールに対する、コイル装着完了時の30秒以上前に開始することが好ましい。なぜなら、コイルの回転開始時間が前記コイル装着完了時から30秒よりも短いと、例えば図1に示した装置のコイルスキッド3上に載置したときの変形(鉛直方向のつぶれ)が矯正されない、おそれがある。なお、10分よりも長くコイルを回転させておいても効果は変わらないため、省エネルギーの観点から回転時間は10分以内が好ましい。
C:0.045mass%、Si:3.25mass、Mn:0.070mass%、Al:80ppm、N:40ppmおよびS:20ppmを含み、残部Feおよび不可避不純物の成分組成になる電磁鋼板用スラブを、1200℃の温度に加熱後、熱間圧延し、2.2mm厚の熱延板コイルとした。この熱延板に1000℃の温度で30秒間の熱延板焼鈍を施したのち、鋼板表面のスケールを除去した。次に、タンデム圧延機により冷間圧延し、最終冷延板厚を0.30mmとした。その後、均熱温度850℃で90秒間保持する脱炭焼鈍を施して、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布して内径500mmおよび外径1000mmのコイル状に巻取った。次いで、コイルを縦置きして、1200℃まで25℃/hで昇熱を行う仕上焼鈍を施したのち、平坦化焼鈍を施した。このとき、仕上焼鈍後のコイルを平坦化焼鈍へ巻出すためのペイオフリールに、コイルを装着するまでのコイル搬送工程に、図1に示した装置を用いて、コイルを搬送しながら回転させた。その際のコイルの回転速度、ペイオフリール装着完了までの回転時間とペイオフリール装着完了直前のコイル内径部の(垂直方向長さ)/(水平方向長さ)の比との関係を計測したところ、表2に示す結果を得た。
なお、搬送装置は、2本のロール(直径:300m)のうち1本を駆動ロールとし、角度θが40°となる配置とした。表2から明らかなように、焼鈍後のコイルを搬送する間に回転を与えることによって、コイルの変形が抑制される。とりわけ、コイルの回転速度が1回転/分以上かつ回転時間が0.5分以上の場合に、コイル内径の(垂直方向長さ)/(水平方向長さ)の比が0.6以上となり、コイルの形状がさらに良好となる。
本発明は、方向性電磁鋼板の製造における適用を主に説明したが、これ以外にも、巻き取り張力が低い、いわゆるルーズコイルに対して、あるいは鋼板表面の摩擦力が小さい高潤滑鋼板をコイル状に横置きする場合に、本発明の適用が可能である。
1 台車
2 油圧シリンダー
3 コイルスキッド
4、5 ロール
6 可動式ステージ
7 モータ
2 油圧シリンダー
3 コイルスキッド
4、5 ロール
6 可動式ステージ
7 モータ
Claims (6)
- コイル状に巻取られた金属帯のコイルを熱処理した後、搬送装置を介して該コイルを次工程ラインの入側まで搬送するに当たり、該搬送装置上で前記コイルを当該コイルの中心軸回りに回転させながら搬送することを特徴とするコイルの搬送方法。
- 前記コイルの回転速度を1回/分以上とし、該コイルの回転は、次工程ラインの入側に配置されたペイオフリールに対するコイル装着完了の30秒以上前に開始することを特徴とする請求項1に記載のコイルの搬送方法。
- コイル状に巻取られた金属帯のコイルを熱処理工程の出側から次工程ラインの入側まで、前記コイルを搬送する搬送装置であって、前記コイルを当該コイルの中心軸回りに回転させながら搬送するものであることを特徴とするコイルの搬送装置。
- 前記コイルの回転用ロールを2本以上備え、該回転用ロールはコイル外周部と接触してコイルを回転させることを特徴とする請求項3記載のコイルの搬送装置。
- 少なくとも1本の回転用ロールが駆動ロールであることを特徴とする請求項4に記載のコイルの搬送装置。
- 前記回転用ロールの中心軸とコイルの中心軸とを結ぶ面と、コイルの中心軸を通る鉛直面とがなす角度が10°以上80°以下であることを特徴とする請求項4または5に記載のコイルの搬送装置。
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JP2009055207A JP2010207836A (ja) | 2009-03-09 | 2009-03-09 | コイル搬送方法およびコイル搬送装置 |
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- 2009-03-09 JP JP2009055207A patent/JP2010207836A/ja not_active Withdrawn
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