JP6402130B2 - コネクタの接続構造 - Google Patents

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Description

本発明は、コネクタの接続構造に関する。
車両ピラー等の車体パネルに設けられた取付孔(貫通孔)に挿入された状態にて車体パネルに取り付けられるコネクタ構造として、レバーが装着された一方のコネクタと、この一方のコネクタが嵌合される他方のコネクタとを備え、他方のコネクタの係止部が車体パネルに係止することによって、車体パネルに固定されるコネクタ構造が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2006−278109号公報 特開2002−359036号公報
ところで、車体パネルにコネクタを取り付ける際に、互いに嵌合させた一方のコネクタと他方のコネクタとの隙間、又は、一方のコネクタのハウジングとレバーとの隙間に車体パネルの取付孔の内縁部分が入り込み、車体パネルへの取り付け作業が滞ることがあった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、互いに嵌合させたコネクタを車体パネルへ円滑に取り付けることが可能なコネクタの接続構造を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るコネクタの接続構造は、下記(1)〜(8)を特徴としている。
(1)
板状のパネルに設けられた取付孔に挿入された状態にて前記パネルに取り付けられるコネクタの接続構造であって、
第1のコネクタと、第2のコネクタと、前記第1のコネクタに装着されるレバーであって該レバーの嵌合開始位置から嵌合完了位置までの移動操作によって前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタを互いに引き寄せて嵌合させるレバーと、を備え、
前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタは、
前記取付孔への挿入時に前記取付孔の内縁部分に向かい合うことになる外周部分の少なくとも一部を構成する部品として、前記レバーの前記移動操作に伴って互いに近接する近接部品を有し、
前記近接部品は、
互いに向かい合う箇所に設けられた凸部及び凹部であって、前記レバーが前記嵌合完了位置にあるときに互いに嵌まり合う凸部及び凹部を有
前記取付孔に挿入された嵌合後の前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタを、前記近接部品同士の合わせ部が前記取付孔を通過するように、前記第1のコネクタ側へ向かって前記取付孔に対して相対移動させ、前記第2のコネクタの係止部を前記取付孔の内縁部分に係止させることで、嵌合後の前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタが前記パネルに固定される、
コネクタの接続構造であること。
(2)
上記(1)に記載のコネクタの接続構造において、
前記第2のコネクタが、
前記近接部品として、前記レバーが前記嵌合完了位置にあるときに前記レバー及び前記第1のコネクタを覆うように配置されるフレームを有し、
前記第1のコネクタが、
前記近接部品として、前記レバーを覆う張り出し部を有する、
コネクタの接続構造であること。
(3)
上記(2)に記載のコネクタの接続構造において、
前記レバーが前記嵌合完了位置に配置されれば、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの嵌合が完了し、且つ、前記レバーが前記取付孔を通過可能となり、
前記レバーが前記嵌合完了位置に配置されなければ、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの嵌合が完了せず、且つ、前記レバーの少なくとも一部が前記取付孔の周辺の前記パネルに干渉して前記レバーが前記取付孔を通過不能となる、
コネクタの接続構造であること。
(4)
上記(2)又は上記(3)に記載のコネクタの接続構造において、
前記レバーがカム溝を有し、且つ、前記第2のコネクタが前記カム溝に対応するカムボスを有し、
前記レバーの前記移動操作に伴って前記カム溝に沿って前記カムボスが移動することにより、前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタが互いに引き寄せられて嵌合され、
前記カム溝が、
前記移動操作に先立って前記カムボスを受け入れる始点部と、前記移動操作を経て前記カムボスが到達する終点部と、前記始点部において前記カムボスを係止するカムボス係止部と、を有し、
前記カムボス係止部が、
前記カムボスが前記始点部から前記カム溝に入ったとき、前記カムボスが前記カム溝から出ないように前記カムボスを係止することにより、前記第2のコネクタを前記第1のコネクタに仮係止する、
コネクタの接続構造であること。
(5)
上記(4)に記載のコネクタの接続構造において、
前記フレームが、前記カムボスを有し、
前記フレームの形状が、
前記第1のコネクタへの嵌合方向の前方側が開放されるような少なくとも一つの切欠き部を有する薄板筒状の形状である、
コネクタの接続構造であること。
(6)
上記(4)又は上記(5)に記載のコネクタの接続構造において、
前記カムボスが、
前記第2のコネクタから延出しており、前記延出の方向と直交する方向へ突出する突起部を有し、
前記カム溝が、
前記カムボスの前記突起部に対応するカムボス支持溝を有する、
コネクタの接続構造であること。
(7)
上記(1)〜上記(6)の何れか一つに記載のコネクタの接続構造において、
前記第1のコネクタが、
外壁面から離れる所定の向きに突出するガイド突起であって、嵌合後の前記第2のコネクタの外壁面に対して面一又は前記所定の向きへ突出すると共に、前記パネルへの挿入方向において徐々に突出量が小さくなるように傾斜したガイド面を有する、ガイド突起を有し、
前記ガイド突起が、
嵌合後の前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタを前記取付孔へ挿入するとき、前記取付孔の内縁部分を前記ガイド面に沿って前記第2のコネクタの外壁面まで案内する、
コネクタの接続構造であること。
(8)
上記(1)〜上記(7)の何れか一つに記載のコネクタの接続構造において、
前記第1のコネクタが、
前記第2のコネクタとの嵌合側の側面とは反対側の側面を覆うカバーを有し、
前記カバーが、
嵌合後の前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタを前記取付孔へ挿入するときに前記取付孔の内縁部分に当接して前記パネルに対する前記第1のコネクタの姿勢を安定させる姿勢安定リブを、外周面に有する、
コネクタの接続構造であること。
上記(1)のコネクタの接続構造によれば、レバーの移動操作によって第1のコネクタと第2のコネクタとを嵌合(接合)させる際に互いに近接する近接部品について、近接部品が有する凸部と凹部とが互いに嵌め合うことになる。換言すると、近接部品同士の合わせ面が、直線状ではなく、凹部と凸部との嵌め合いによって形成された屈曲形状(凹凸嵌め合い形状)を有することになる。そのため、互いに嵌合させた第1のコネクタ及び第2のコネクタを車体パネルの取付孔へ嵌合させる際、近接部品同士の合わせ面(隙間)へ取付孔の内縁部分(開口縁)が入り込むことを抑制できる。これにより、互いに嵌合させた第1のコネクタ及び第2のコネクタの車体パネルへの固定作業を円滑に行うことができる。
上記(2)のコネクタの接続構造によれば、レバーの移動操作によって第2のコネクタのフレームが第1のコネクタに引き寄せられ、第2のコネクタのフレームと第1のコネクタの張り出し部とが嵌め合うことにより、近接部品同士の合わせ面が凹凸嵌め合い形状を有することになる。そのため、互いに嵌合させた第1のコネクタ及び第2のコネクタを車体パネルの取付孔へ嵌合させる際、フレームと張り出し部との合わせ面(隙間)へ取付孔の内縁部分が入り込むことを抑制できる。これにより、互いに嵌合させた第1のコネクタ及び第2のコネクタの車体パネルへの固定作業を円滑に行うことができる。
上記(3)のコネクタの接続構造によれば、レバーが嵌合完了位置(第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合が完了する位置)に配置されない限り、レバーが車体パネルの取付孔を通過できない。そのため、第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合が不完全な状態での車体パネルへの取り付けを防止できる。
上記(4)のコネクタの接続構造によれば、レバーの移動操作による第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合前(例えば、レバーが嵌合開始位置にあるとき)、カムボスがカムボス係止部に係止されることにより、第2のコネクタが第1のコネクタに仮係止される。そのため、レバーの移動操作による第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合作業時において、第1のコネクタから第2のコネクタが脱落すること等を防止できる。これにより、第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合作業を円滑かつ確実に行うことができる。
上記(5)のコネクタの接続構造によれば、フレームの形状が切欠き部を有する形状であることから、カム溝の始点部においてカムボスがカムボス係止部に係止される際、カムボスが延出するフレームが弾性変形しやすくなる。これにより、第1のコネクタへ第2のコネクタを仮係止する際に要する力が低減され、仮係止作業を容易に行うことが可能となる。
上記(6)のコネクタの接続構造によれば、カム溝に設けられたカムボス支持溝にカムボスの突起部が係合することにより、カムボスが延出するフレームと、カム溝を有するレバーと、係止される。そのため、レバーから離れる方向へフレームが変位すること(レバーからの浮き上がり)を抑制できる。これにより、嵌合後の第1のコネクタ及び第2のコネクタをパネルの取付孔に挿入する際、パネルへフレームが干渉することを防止し、パネルへの固定作業を円滑に行うことができる。
上記(7)のコネクタの接続構造によれば、嵌合後の第1のコネクタ及び嵌合した第2のコネクタをパネルの取付孔に挿入する際、ガイド突起のガイド面により、取付孔の内縁部分がガイド面にそって第2のコネクタの外壁面まで案内される。これにより、第1のコネクタと第2のコネクタとの間の隙間にパネルが引っ掛かること等を防止でき、パネルへの固定作業を円滑に行うことができる。
上記(8)のコネクタの接続構造によれば、パネルの取付孔の内縁部分に姿勢安定リブが当接することにより、パネルに対するコネクタ構造(嵌合後の第1のコネクタ及び嵌合した第2のコネクタ)の姿勢が安定する。よって、パネルに対してコネクタ構造(嵌合後の第1のコネクタ及び嵌合した第2のコネクタ)を取り付ける作業性を向上させることができる。更に、カバーに姿勢安定リブを設けることにより、姿勢安定リブそのものがカバーの補強材となり、カバーの変形を抑制できる。
本発明によれば、互いに嵌合させたコネクタを車体パネルへ円滑に取り付けることが可能なコネクタの接続構造を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の第1実施形態に係るコネクタの接続構造を説明する第1のコネクタ及び第2のコネクタの斜視図である。 図2は、接合(嵌合)されて車体パネルに固定された第1のコネクタ及び第2のコネクタの側面図である。 図3は、図2におけるI−I断面図である。 図4は、第1のコネクタの分解斜視図である。 図5は、第1のコネクタの側面図である。 図6は、第1のコネクタの構造を示す図であって、図6(a)は図5におけるII−II断面図、図6(b)は図5におけるIII−III断面図である。 図7は、図2におけるIV−IV断面図である。 図8は、第2のコネクタの分解斜視図である。 図9は、第2のコネクタの側面図である。 図10は、仮係止工程を説明する図であって、図10(a)及び図10(b)は、それぞれ側面図である。 図11は、嵌合工程及び本係止工程を説明する図であって、図11(a)から図11(c)は、それぞれ側面図である。 図12は、本係止工程における車体パネルの取付孔への嵌合途中の側面図である。 図13は、変形例に係るコネクタの接続構造を説明する図であって、嵌合されて車体パネルに固定されたオスコネクタ及びメスコネクタの側面図である。 図14は、押し込みが不十分なレバーと車体パネルとを示す一部の側面図である。 図15は、第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合が不完全な状態における本係止部及びその周囲の水平方向の断面図である。 図16は、第1のコネクタと第2のコネクタとを嵌合させる際のカム溝とカムボスとの位置関係を示す図であって、図16(a)及び図16(b)は、それぞれ第1のコネクタ及び第2のコネクタの一部の側面図である。 図17は、第1のコネクタと第2のコネクタとを嵌合させる際のカム溝とカムボスとの位置関係を示す図であって、図17(a)は図16(a)におけるV−V断面図、図17(b)は図16(b)におけるVI−VI断面図である。 図18は、第2のコネクタを構成するフレームの変形例を示す図であって、図18(a)及び図18(b)は、それぞれフレームの斜視図である。 図19は、第2実施形態に係るコネクタの接続構造を示す第1のコネクタ及び第2のコネクタの側面図である。 図20は、図19におけるVII−VII断面図である。 図21は、図19におけるVIII−VIII断面図である。 図22は、第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合工程を説明する図であって、図22(a)及び図22(b)は、それぞれ側面図である。 図23は、第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合工程を説明する図であって、図23(a)は図22(a)におけるIX−IX断面図、図23(b)は図22(b)におけるX−X断面図である。 図24は、第3実施形態に係るコネクタの接続構造を示す図であって、図24(a)及び図24(b)は、それぞれ第1のコネクタ及び第2のコネクタの下端部における側面図である。 図25は、第3実施形態に係るコネクタの接続構造を示す図であって、図25(a)及び図25(b)は、それぞれ第1のコネクタ及び第2のコネクタの下面図である。 図26は、本係止工程における車体パネルの取付孔への嵌合途中を示す図であって、図26(a)から図26(c)は、それぞれ下端部における側面図である。 図27は、本係止工程における車体パネルの取付孔への嵌合途中を示す下面図である。 図28は、第4実施形態に係るコネクタの接続構造を説明する第1のコネクタの分解斜視図である。 図29は、仮係止工程における車体パネルの取付孔への挿入時の第1のコネクタの側面図である。 図30は、図29におけるXI−XI断面図である。 図31は、仮係止工程における車体パネルへの引き寄せ時の第1のコネクタの側面図である。
以下、本発明に係る実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態に係るコネクタの接続構造について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るコネクタの接続構造を説明する第1のコネクタ及び第2のコネクタの斜視図である。図2は、嵌合されて車体パネルに固定された第1のコネクタ及び第2のコネクタの側面図である。図3は、図2におけるI−I断面図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係るコネクタ構造は、第1のコネクタ11と、第2のコネクタ71とを備えるコネクタ構造である。第1のコネクタ11及び第2のコネクタは、互いに嵌合された状態で、自動車等の車両ピラー等の車体パネルPに形成された取付孔Hに嵌合されて固定されている。
第1のコネクタ11は、樹脂製のオスハウジング12と、樹脂製のレバー51とを有している。第2のコネクタ71は、樹脂製のメスハウジング72を備えている。このように、第1のコネクタ11は、レバー51を有したレバー式コネクタであり、レバー51の操作(嵌合開始位置から嵌合完了位置までの移動操作。詳細は後述される。)によって第1のコネクタ11に対して第2のコネクタ71を容易に嵌合できるようになっている。換言すると、第1のコネクタ11は、レバー51の操作によって第1のコネクタ11に対して第2のコネクタ71を低挿入力(Low Insertion Force)にて嵌合させるLIFコネクタである。
第1のコネクタ11のオスハウジング12には、第2のコネクタ71との嵌合方向前方側である先端側が開口された嵌合凹部13が形成されており、第2のコネクタ71のメスハウジング72には、第1のコネクタ11との嵌合方向前方側である先端側が嵌合部73とされている。そして、オスハウジング12の嵌合凹部13にメスハウジング72の嵌合部73を嵌合させることにより、第1のコネクタ11に第2のコネクタ71が嵌合(接続)される。
図4は、第1のコネクタの分解斜視図である。図5は、第1のコネクタの側面図である。図6は、第1のコネクタの構造を示す図であって、図6(a)は図5におけるII−II断面図、図6(b)は図5におけるIII−III断面図である。図7は、図2におけるIV−IV断面図である。
図4及び図5に示すように、第1のコネクタ11のオスハウジング12は、フード部10を有しており、このフード部10の内側が嵌合凹部13とされている。レバー51は、フード部10に上方から装着されている。
図3及び図6(a)に示すように、第1のコネクタ11のオスハウジング12は、複数の端子収容室14が形成されたハウジング本体15を有している。端子収容室14は、第2のコネクタ71との嵌合方向に沿って形成されている。それぞれの端子収容室14は、一方の側面から突出するランス部16を有している。更に、各端子収容室14は、ハウジング本体15の先端側に、挿通孔17を有している。
端子収容室14には、嵌合方向後方側である後端側からオス端子21が収容される。オス端子21は、例えば、銅または銅合金等の導電性金属材料から形成されたもので、電気接続部22と圧着部23とを有している。電気接続部22は、前方へ突出するタブ部22aを有している。圧着部23には、導体の周囲を外被で覆った絶縁電線24が圧着されて導通接続されている。このオス端子21は、端子収容室14に対して、ハウジング本体15の後端側から挿入されることにより、電気接続部22がランス部16に係止される。これにより、オス端子21は、端子収容室14内に収容された状態に保持される。そして、この端子収容室14へオス端子21を収容させることにより、電気接続部22のタブ部22aが挿通孔17から嵌合凹部13内へ突出される。
図4及び図5に示すように、オスハウジング12には、後端側における下半分側に、張り出し部31が形成されている。この張り出し部31には、下方側に突出するフランジ部32が形成されている。更に、張り出し部31には、その下部に、フランジ部32よりも前方側において下方へ突出する仮係止爪33が形成されている。張り出し部31は、フード部10の両側面側が、前方へ向かって延在する板状に形成されている。これにより、オスハウジング12には、フード部10の両側部に、張り出し部31とフード部10との間の隙間が存在する。この隙間は、収容部34を形成している。
オスハウジング12には、フード部10の上下方向の中間部における両側面に、前後方向へ延びる固定溝35(被係止部)が形成されている。固定溝35は、後述するように、レバー51が嵌合完了位置まで移動したときにレバー51に設けられた前方ビーク57(第1の係止部)が係止することになる部分である。更に、オスハウジング12には、フード部10の上部側における両側面に、係止スリット36が形成されている。係止スリット36は、オスハウジング12の前方側に形成されている。係止スリット36は、後述するように、レバー51が嵌合開始位置にあるときに前方ビーク57を仮に係止することになる部分である。更に、オスハウジング12には、フード部10の上部側における一側面に、係止突起37が形成されている。係止突起37は、オスハウジング12の後方側に形成されている。係止突起37は、後述するように、係止スリット36と同様、レバー51が嵌合開始位置にあるときにレバー51に設けられた後方ビーク61を仮に係止することになる部分である。
更に、オスハウジング12には、フード部10の前方側の縁部における両側面に、外側へ突出するガイド凸部39が形成されている。このガイド凸部39は、フード部10における後方へ向かって次第に外方へ傾斜したガイド斜面38を有している。ガイド斜面38及びガイド凸部39は、後述するように、レバー51に設けられたカム溝54にメスハウジング72に設けられたカムボス97を案内することになる部分である。
レバー51は、一対の側壁部52と、これらの側壁部52の上端側を連結する円弧状の連結壁部53とを有している。
レバー51のそれぞれの側壁部52には、カム溝54が形成されている。カム溝54は、レバー51の嵌合方向に水平に延びる導入部55と、導入部55の後端から後方へ向かって斜め上方へ延びる引き込み部56と、を有している。導入部55の嵌合方向前方側の端部は、後述するカムボス97を受け入れる始点部54aであり、引き込み部56の嵌合後方側の端部は、後述するカムボス97が最終的に到達する終点部54bである。カム溝54の始点部54a(導入部55の嵌合方向前方側の端部)には、カム溝54の両側壁を繋ぐブリッジ部52a(カムボス係止部)が形成されている。ブリッジ部52aは、後述するように、カム溝54に入ったカムボス97がカム溝54から意図せず出ないように係止するための部分である。
レバー51には、それぞれの側壁部52に、前方ビーク57(第1の係止部)が形成されている。これらの前方ビーク57は、一端が側壁部52に繋がる固定端であり且つ他端が自由端である片持ち梁状の形状を有し、側壁部52から内向きに突出する係止爪58を自由端の近傍に有している。前方ビーク57は、固定端を中心に、側壁部52の外向き(後述する第1の向き)に弾性変形が可能であり且つ側壁部52の内向き(後述する第2の向き)に弾性回復が可能である。側壁部52の外面側には、前方ビーク57の形成位置に、凹部59が形成されている。更に、側壁部52には、後方ビーク61が形成されている。後方ビーク61には、前方ビーク57と同様、側壁部52から内向きへ突出する係止爪62(図6(b)参照)が形成されている。
更に、レバー51には、連結壁部53における前端に、前方へ突出する変位規制片63が形成されている。変位規制片63は、後述するように、嵌合後の第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71が車体パネルPの取付孔Hに固定されたとき、取付孔Hの内縁部分に当接することによってレバー51が意図せず外れる(変位する)ことを規制するための部分である(例えば、図11を参照。)。
レバー51は、オスハウジング12に対して、フード部10の上方側からフード部10を覆うように装着される。これにより、レバー51は、その側壁部52がオスハウジング12のフード部10の両側面に沿って配置され、収容部34に挿入されることになる。
図6(a)及び図6(b)に示すように、レバー51は、前方ビーク57の係止爪58が係止スリット36に入り込んで係止スリット36の縁部を係止し、後方ビーク61の係止爪62が係止突起37を係止した状態で、オスハウジング12に対して仮係止される。この仮係止状態におけるレバー51の位置は、後述する嵌合開始位置に相当する。この仮係止状態では、前方ビーク57の係止爪58の係止スリット36の縁部への係止力によってレバー51の装着向き(下方向)への所定力以下での移動が規制され、後方ビーク61の係止爪62の係止突起37への係止力によってレバー51の装着向きと反対側(上向き)への移動が規制される。この仮係止状態において、レバー51のカム溝54のブリッジ部52aは、オスハウジング12のガイド斜面38及びガイド凸部39に隣接する位置に配置される(図5参照)。これにより、カム溝54の中にカムボス97が入るとき、カムボス97がガイド斜面38及びガイド凸部39に沿って案内され、ブリッジ部52aを乗り越えて導入部55に収容されることになる(図17も参照)。更に、この仮係止状態において、レバー51は、オスハウジング12に対して、上方側へオフセットした状態とされる。
レバー51は、オスハウジング12に対して、仮係止状態から所定力よりも大きな力で装着向き(下向き)へ押し込まれると、係止スリット36から前方ビーク57の係止爪58が外れ、オスハウジング12に対して更に装着向き(下向き)に移動する。
図7に示すように、レバー51は、オスハウジング12に対して更に装着向きへ移動されると、前方ビーク57の係止爪58が固定溝35に入り込んで固定溝35の縁部を係止する。更に、レバー51は、その後方ビーク61の係止爪62も固定溝35に入り込んで固定溝35の縁部を係止する。この状態で、レバー51は、オスハウジング12に対して固定位置に配置された本係止状態とされる。この本係止状態におけるレバー51の位置は、後述する嵌合完了位置に相当する。この本係止状態において、レバー51は、オスハウジング12に対して上方側へオフセットしていない状態となる。なお、このようにレバー51が嵌合完了位置へ押し込まれることにより、第1のコネクタ11は、車体パネルPの取付孔Hへ挿通可能な外形となる。
図8は、第2のコネクタの分解斜視図である。図9は、第2のコネクタの側面図である。
図8及び図9に示すように、第2のコネクタ71のメスハウジング72は、ハウジング本体75と、フレーム91とを有している。ハウジング本体75は、複数の端子収容室74を有しており、ハウジング本体75の先端側が嵌合部73とされている。更に、ハウジング本体75には、その両側面における後方側に、突起部78が形成されている。
端子収容室74は、第1のコネクタ11との嵌合方向に沿って形成されている。それぞれの端子収容室74は、一方の側面から突出するランス部76を有している。各端子収容室74は、ハウジング本体75の先端側に、開口部77を有している(図3を参照)。
端子収容室74には、嵌合方向後方側である後端側からメス端子81が収容される。メス端子81は、例えば、銅または銅合金等の導電性金属材料から形成されたもので、電気接続部82と圧着部83とを有している。圧着部83には、導体の周囲を外被で覆った絶縁電線84が圧着されて導通接続されている。このメス端子81は、端子収容室74に対して、ハウジング本体75の後端側から挿入されることにより、電気接続部82がランス部76に係止される。これにより、メス端子81は、端子収容室74内に収容された状態に保持される。
フレーム91は、保持部92を有している。この保持部92は、その後端側に、環状に形成されたフランジ部93を有している。フレーム91は、その保持部92の上部に、切欠き部90を有している。この切欠き部90は、第2のコネクタ71の第1のコネクタ11への嵌合方向前方側が開放されている。換言すると、フレーム91の形状は、薄板筒状の形状から、第1のコネクタ11への嵌合方向前方側が開放されるような少なくとも一つの切欠き部90を取り除いた、形状である。これにより、フレーム91の保持部92は、一対の側壁部94と、これらの側壁部94の下端側を連結する円弧状の連結壁部95とを有した形状とされている。保持部92には、その内部に、ハウジング本体75が前方側から収容される。フランジ部93には、その内面側に、当接部96が形成されており、これらの当接部96には、保持部92に収容されたハウジング本体75の突起部78が当接される。そして、保持部92に収容されたハウジング本体75は、突起部78が当接部96に当接されることにより、保持部92に対する後端側への移動が規制される。
側壁部94には、その内面側に、カムボス97が形成されている。更に、側壁部94には、本係止部98a(第2の係止部)及び本係止部98b(第3の係止部)が形成されている。本係止部98a,98bは、側壁部94における上下に別れて配置されており、それぞれ外向きへ突出する本係止爪99a,99bを有している。本係止部98a,98bは、一端(嵌合方向前方側)が側壁部94に繋がる固定端であり且つ他端が自由端である片持ち梁状の形状を有し、本係止爪99a,99bを自由端の近傍に有している。
フレーム91の保持部92には、連結壁部95に、嵌合方向前方へ突出する仮係止解除突起101が形成されている。仮係止解除突起101は、嵌合方向前方へ向かって次第に下方へ傾斜するガイド面102を有している。更に、フレーム91のフランジ部93には、その上部に、凹部103が形成されている。
再び図1及び図2を参照すると、第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71においては、その外周を構成する部品のうちの張り出し部31とフレーム91とは、レバー51の操作で第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とを嵌合させる際に互いに近接される近接部品となっている。これらの近接部品である張り出し部31とフレーム91とは、近接された際の互いの対向箇所が凹凸嵌合される。張り出し部31は、フレーム91との対向箇所に、張り出し凹部31aと張り出し凸部31bとを有している。更に、フレーム91は、張り出し部31との対向箇所に、フレーム凸部91aとフレーム凹部91bとを有している。そして、張り出し部31とフレーム91とが近接されることにより、張り出し部31の張り出し凹部31aに、フレーム91のフレーム凸部91aが嵌合し、フレーム91のフレーム凹部91bに、張り出し部31の張り出し凸部31bが嵌合する。
次いで、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とを嵌合して車体パネルPに固定する際の工程について説明する。
図10は、車体パネルPに第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71を仮係止する工程を説明する図であって、図10(a)及び図10(b)は、それぞれ側面図である。図11は、車体パネルPに第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71を本係止する工程を説明する図であって、図11(a)から図11(c)は、それぞれ側面図である。図12は、本係止工程における車体パネルとの嵌合状態を示す側面図である。
(1)仮係止工程
図10(a)に示すように、レバー51が仮係止された第1のコネクタ11を傾け、その上部から車体パネルPの取付孔Hへ挿し込む(図10(a)中の矢印A参照)。
次いで、傾けた第1のコネクタ11の傾きを直し、上方へ突出したレバー51の上部を車体パネルP側へ引き寄せる(図10(a)中の矢印B参照)。そして、図10(b)に示すように、レバー51を車体パネルPに当接させるとともに、オスハウジング12の張り出し部31のフランジ部32を車体パネルPに当接させ、車体パネルPの下縁部を、仮係止爪33とフランジ部32との間に配置させる。
このようにすると、第1のコネクタ11は、その下部において、仮係止爪33とフランジ部32とが車体パネルPの下縁部を係止し、上部において、レバー51が車体パネルPに当接することにより、車体パネルPに保持された仮係止状態とされる。
この仮係止状態では、レバー51が上方へ突出されて車体パネルPに当接された状態であるので、仮係止させた第1のコネクタ11が、車体パネルPの取付孔Hへの挿し込み方向と反対側へ引き込まれて脱落することがない。
(2)嵌合工程
次いで、図11(a)に示すように、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とを嵌合すべく、仮係止状態の第1のコネクタ11の先端に第2のコネクタ71の先端を近接させる。この時点にて、レバー51は、嵌合開始位置にある。そして、第1のコネクタ11のオスハウジング12の嵌合凹部13に、第2のコネクタ71の嵌合部73を挿し込む。すると、第2のコネクタ71のフレーム91のカムボス97が、フード部10のガイド斜面38及びガイド凸部39に案内され、第1のコネクタ11のレバー51に形成されたブリッジ部52aを乗り越え、カム溝54の導入部55に入り込む。
この状態において、仮係止状態の第1のコネクタ11のレバー51を、オスハウジング12側へ向けて(即ち、嵌合完了位置に向けて下向きに)押し込んで移動させ(図11(a)中の矢印C参照)、前方ビーク57の係止爪58及び後方ビーク61の係止爪62が固定溝35に入り込んだ本係止状態とする。この時点にて、レバー51は、嵌合開始位置にある。このようなレバー51の移動に伴い、第2のコネクタ71のフレーム91のカムボス97がカム溝54に沿って移動し、導入部55を経て引き込み部56に進み、この引き込み部56に沿って嵌合方向にスライドする。これにより、図11(b)に示すように、第2のコネクタ71が第1のコネクタ11へ引き付けられ、第1のコネクタ11のオスハウジング12の嵌合凹部13に第2のコネクタ71のハウジング本体75が嵌合され、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とが嵌合(嵌合)された状態となる。この接続状態(嵌合が完了した状態)にて、オス端子21のタブ部22aがメスハウジング72のハウジング本体75の先端側の開口部77からメス端子81の電気接続部82に挿し込まれて保持され、メス端子81とオス端子21とが導通接続され、絶縁電線24,84同士が導通される。このように、レバー51を操作することにより、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とを低挿入力で容易に嵌合させることができる。
更に、この本係止状態において、第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71の外周を構成する部品のうちの張り出し部31とフレーム91とが近接されることにより、張り出し部31の張り出し凹部31aに、フレーム91のフレーム凸部91aが嵌合し、フレーム91のフレーム凹部91bに、張り出し部31の張り出し凸部31bが嵌合する。つまり、これらの近接部品である張り出し部31とフレーム91とが互いに凹凸嵌合される。
更に、レバー51をオスハウジング12側へ押し込んで嵌合完了位置へ移動させると、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とが嵌合されると共に、第1のコネクタ11の上方へ突出(オフセット)していたレバー51がオスハウジング12側へ移動し、レバー51と車体パネルPとの当接が解除される。そして、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とが嵌合(嵌合)されると、第2のコネクタ71のフレーム91に形成された仮係止解除突起101のガイド面102にオスハウジング12の仮係止爪33が当接して持ち上げられ、これにより、仮係止爪33がフランジ部32の内側へ押し込まれる。これにより、レバー51及び仮係止爪33による第1のコネクタ11の車体パネルPへの仮係止が解除される。
更に、レバー51の前方ビーク57(第1の係止部)は、レバー51が嵌合開始位置(図11(a)の位置)から嵌合完了位置(図11(b))まで移動する途中、第1のコネクタ11の外壁面に当接して第1のコネクタ11から離れる第1の向き(外向き)に弾性変形し、且つ、嵌合完了位置において、第1のコネクタ11の固定溝35(被係止部)に侵入して第1のコネクタ11に近付く第2の向き(内向き)に弾性回復することになる。レバー51が嵌合完了位置に到達したとき(第1のコネクタ11と第2のコネクタ71との嵌合が完了したとき)、第2のコネクタ71のフレーム91に形成された本係止部98a(第2の係止部)は、前方ビーク57(第1の係止部)に対して第1の向き(外向き)の位置に配置される。加えて、前方ビーク57の弾性回復により、前方ビーク57と本係止部98aとの間に、空間S1が形成される(図7を参照)。このように、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とが嵌合すると、フレーム91の本係止部98aの第2の向き(内向き)の位置に空間S1が設けられた状態となる。
一方、第2のコネクタ71のフレーム91に形成された本係止部98b(第3の係止部)については、レバー51が嵌合完了位置に到達したとき(第1のコネクタ11と第2のコネクタ71との嵌合が完了したとき)、本係止部98b(第3の係止部)は、カム溝54に対して第1の向き(外向き)の位置に配置される。これにより、上記同様、フレーム91の本係止部98bの第2の向き(内向き)の位置に、カム溝54が画成する空間S2が設けられた状態となる(図7を参照)。
このように、レバー51が嵌合完了位置に到達したとき(第1のコネクタ11と第2のコネクタ71との嵌合が完了したとき)、本係止部98a,98bの第2の向き(内向き)の位置に、空間S1,S2が設けられた状態となる。
更に、レバー51が嵌合完了位置にあるとき、レバー51の変位規制片63が、フレーム91のフランジ部93に形成された凹部103内に配置される。
(3)本係止工程
嵌合状態の第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71を、第1のコネクタ11側へ向かって押し込む(図11(b)中の矢印D参照)。そして、第2のコネクタ71のフレーム91の保持部92を車体パネルPの取付孔Hに嵌合させる。
このとき、第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71の外周を構成する張り出し部31とフレーム91とは、互いの対向箇所が凹凸嵌合されている。したがって、図12に示すように、互いに嵌合させた第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71を車体パネルPの取付孔Hへ嵌合させる際、車体パネルPの取付孔Hの内縁部分(開口縁)は、張り出し部31とフレーム91との隙間へ入り込むことなく通過する。
そして、第2のコネクタ71のフレーム91の保持部92を車体パネルPの取付孔Hに嵌合させると、第2のコネクタ71のフレーム91の本係止部98a,98bの本係止爪99a,99bが取付孔Hの縁部に当接することにより、本係止部98a,98bが一旦内向き(第2の向き)へ弾性変形する。このとき、上述したように、本係止爪99a,99bの第2の向き(内向き)の位置に空間S1,S2が設けられているため、本係止部98a,98bは、空間S1,S2が無い場合に比べ、より容易に内向き(第2の向き)へ弾性変形される。その後、取付孔Hの内縁部分が本係止爪99a,99bの位置を通過してフランジ部93側に達すると、本係止部98a,98bが外向き(第1の向き)へ弾性回復し、図11(c)に示すように、取付孔Hの内縁部分が本係止爪99a,99bによって係止される。これにより、嵌合後の第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71が車体パネルPの取付孔Hに固定された本係止状態とされる。
このように、互いに嵌合された第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71が車体パネルPの取付孔Hに固定された本係止状態となると、第1のコネクタ11のレバー51の上部に形成された変位規制片63が、車体パネルPの取付孔Hの内縁部分に当接する位置に配置される。これにより、本係止状態におけるレバー51の移動が確実に規制される。そのため、この本係止状態において、絶縁電線24,84が引っ張られる等の外力が第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71に及んだとしても、レバー51がオスハウジング12から浮き上がって変位することがなく、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71との嵌合状態が維持される。
以上、説明したように、本実施形態によれば、レバー51を操作することによって、第1のコネクタ11に第2のコネクタ71を引き込み、これらの第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71を容易に嵌合させることができる。更に、レバー51の前方ビーク57及び後方ビーク61が第1のコネクタ11の固定溝35に係止されることにより、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71との接続状態が維持される。
更に、第2のコネクタ71のフレーム91の本係止部98a,98bが車体パネルPを係止する際に変位する側(本係止部98a,98bの内向き)に、前方ビーク57の弾性回復による空間S1及びカム溝54が画成する空間S2が配置されるため、第2のコネクタ71を車体パネルPへ本係止させる際、本係止部98a,98bを容易に弾性変形させることができる。
よって、本実施形態によれば、本係止部98a,98bを弾性変形させるための専用の空間を別途に設ける必要がない。更に、レバー51を固定する前方ビーク57及び第2のコネクタ71を引き込むためのカム溝54と、第2のコネクタ71を車体パネルPに固定する本係止部98a,98bとを接近して設けることができる。これにより、コネクタ構造の小型化を図りつつコネクタ同士の良好な接続状態を維持することができる。
上記実施形態では、レバー51の操作によって互いに近接する第1のコネクタ11の張り出し部31と第2のコネクタ71のフレーム91とを近接部品とし、これらの近接部品の対向箇所が凹凸嵌合する場合を例示して説明したが、凹凸嵌合させる近接部品としては、これに限定されない。
例えば、図13に示すように、オスコネクタ111に、メスコネクタ112を引き寄せる回動式のレバー113を備えている構成において、メスコネクタ112をオスコネクタ111に引き寄せるべく回動中心Oを中心としてレバー113を回動させることにより互いに近接するレバー113と、オスコネクタ111のオスハウジング114と、を近接部品とし、これらの近接部品の互いの対向箇所を凹凸嵌合させても良い。具体的には、レバー113にレバー凹部113a及びレバー凸部113bを形成し、オスハウジング114にハウジング凸部114a及びハウジング凹部114bを形成する。そして、レバー113の操作で互いに近接するレバー113のレバー凹部113aにオスハウジング114のハウジング凸部114aを嵌合させ、オスハウジング114のハウジング凹部114bにレバー113のレバー凸部113bを嵌合させても良い。
次いで、上記実施形態に係るコネクタの接続構造における他の作用について説明する。
図14は、押し込みが不十分なレバーと車体パネルとの関係を示す一部の側面図である。図15は、第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合が不完全な状態における本係止部及びその周囲の水平方向の断面図である。
上記実施形態に係るコネクタの接続構造では、上述したように、第1のコネクタ11は、レバー51が嵌合完了位置に到達することにより、車体パネルPの取付孔Hへ挿通可能な外形とされる。
逆に、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とを嵌合して車体パネルPに固定する作業における本係止工程において、レバー51が嵌合完了位置へ確実に押し込まれず、第2のコネクタ71と第1のコネクタ11との嵌合が不完全な状態である場合、第2のコネクタ71のフレーム91の保持部92を車体パネルPの取付孔Hに嵌合させようとしても、図14に示すように、レバー51が車体パネルPに干渉することとなる。
更に、上述したように、レバー51が嵌合完了位置へ押し込まれることにより、第2のコネクタ71のフレーム91の本係止部98a,98bに対応するように空間S1,S2が配置される。
逆に、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とを嵌合して車体パネルPに固定する作業における本係止工程において、レバー51が嵌合完了位置へ確実に押し込まれないと、第2のコネクタ71の本係止部98a,98bに対応するように空間S1,S2が配置されない。具体的には、図15に示すように、本係止部98a,98bが第1のコネクタ11のレバー51に干渉して弾性変形できず、車体パネルPが本係止部98a,98bを乗り越えることができない。
このように、本実施形態によれば、レバー51が嵌合完了位置へ確実に押し込まれて第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とが確実に嵌合されない限り、第1のコネクタ11を車体パネルPの取付孔Hへ挿通して車体パネルPに第2のコネクタ71の本係止部98a,98bを係止させることができない。そのため、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71との嵌合が不完全な状態での車体パネルPへの取り付けを防止することができる。
図16は、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とを嵌合させる際のカム溝54とカムボス97との位置関係を示す図であって、図16(a)及び図16(b)は、それぞれ第1のコネクタ11に取り付けられたレバー51及び第2のコネクタ71の一部の側面図である。図17は、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とを嵌合させる際のカム溝54とカムボス97との位置関係を示す図であって、図17(a)は図16(a)におけるV−V断面図、図17(b)は図16(b)におけるVI−VI断面図である。
上記実施形態に係るコネクタの接続構造では、上述したように、第1のコネクタ11のオスハウジング12には、フード部10の両側面にガイド斜面38及びガイド凸部39が形成されている。ガイド斜面38及びガイド凸部39は、カム溝54のブリッジ部52aに隣接するように形成されており、カム溝54の導入部55に向けてカムボス97を案内するようになっている。
具体的には、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とを嵌合させる工程において第1のコネクタ11の先端に第2のコネクタ71の先端を近接させると、図16(a)及び図17(a)に示すように、第2のコネクタ71のフレーム91のカムボス97がフード部10のガイド凸部39のガイド斜面38に当接される。
その後、第2のコネクタ71を第1のコネクタ11へ向かって押し込むと(図17(a)中の矢印E参照)、カムボス97がガイド斜面38及びガイド凸部39に案内されて外向き(図中の上向き)へ変位し、図16(b)及び図17(b)に示すように、ガイド凸部39及びブリッジ部52aを乗り越えてカム溝54の導入部55に入り込む。すると、カムボス97は、ブリッジ部52aによって係止されることにより、カム溝54から抜ける方向への移動が規制される。これにより、第2のコネクタ71が第1のコネクタ11に仮係止されることとなる。
このように、本実施形態によれば、レバー51の操作による第1のコネクタ11と第2のコネクタ71との嵌合前に、カムボス97がブリッジ部52aに係止されることにより、第2のコネクタ71が第1のコネクタ11に仮係止される。したがって、レバー51の操作による第1のコネクタ11と第2のコネクタ71との嵌合作業時における第1のコネクタ11からの第2のコネクタ71の脱落を防止することができ、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71との嵌合作業を円滑に行うことができる。
更に、本実施形態では、カムボス97を有するフレーム91に、切欠き部90が設けられている(図8参照)。
このように、フレーム91が切欠き部90を有する場合、カム溝54の導入部55に差し込まれたカムボス97がガイド凸部39を乗り越える際、フレーム91が弾性変形しやすくなる。これにより、第1のコネクタ11へ第2のコネクタ71を仮係止する際の挿入力が低減され、仮係止作業を容易に行うことが可能となる。
なお、フレーム91の切欠き部90の形成数や形成位置は、フレーム91における上部に一つ形成するものに限らない。
図18は、第2のコネクタを構成するフレームの変形例を示す図であって、図18(a)及び図18(b)は、それぞれフレームの斜視図である。
例えば、図18(a)に示すように、フレーム91の上下にそれぞれ切欠き部90を形成しても良い。この場合、カムボス97がガイド凸部39を乗り越える際、フレーム91が更に容易に弾性変形するので、第1のコネクタ11へ第2のコネクタ71を仮係止する際の挿入力をより低減でき、仮係止作業を更に容易に行うことができる。
更に、フレーム91としては、図18(b)に示すように、全周にわたって切欠き部90のないものでも良い。この場合、仮係止状態における第2のコネクタ71の第1のコネクタ11への係止力を高めることができ、第2のコネクタ71の第1のコネクタ11からの脱落を確実に防止できる。なお、切欠き部90がないフレーム91においても、弾性変形しやすい樹脂材料でフレーム91を成形すれば、第1のコネクタ11へ第2のコネクタ71を仮係止する際の挿入力を低減でき、仮係止作業を容易に行うことができる。
次いで、第2〜第4実施形態に係るコネクタの接続構造について説明する。なお、第1実施形態と同一構成部分は、同一符号を付して説明を省略する。
<第2実施形態>
図19は、第2実施形態に係るコネクタの接続構造を示す第1のコネクタ及び第2のコネクタの側面図である。図20は、図19におけるVII−VII断面図である。図21は、図19におけるVIII−VIII断面図である。図22は、第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合工程を説明する図であって、図22(a)及び図22(b)は、それぞれ側面図である。図23は、第1のコネクタと第2のコネクタとの嵌合工程を説明する図であって、図23(a)は図22(a)におけるIX−IX断面図、図23(b)は図22(b)におけるX−X断面図である。
図20に示すように、第2の実施形態に係るコネクタの接続構造では、フレーム91のカムボス97が、突起部97aを有している。突起部97aは、カムボス97の先端部に設けられており、フレーム91からのカムボス97の延出方向と直交する方向に突出している。
更に、図19及び図21に示すように、レバー51のカム溝54は、カムボス支持溝54cを有している。カムボス支持溝54cは、カム溝54における引き込み部56に形成されている。カム溝54のカムボス支持溝54cには、カムボス97の突起部97aが係合可能とされている。
第2実施形態では、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とを嵌合させる工程において、第2のコネクタ71を第1のコネクタ11に向かって押し込むと、図22(a)及び図23(a)に示すように、カムボス97がカム溝54の導入部55に入り込んで引き込み部56に達する。
この状態で、レバー51をオスハウジング12側へ押し込むと、カム溝54の引き込み部56に沿ってカムボス97が相対的に変位する。このとき、カムボス97は、その突起部97aがカム溝54の引き込み部56に形成されたカムボス支持溝54cに係合する。
その後、レバー51が嵌合完了位置まで押し込まれて、第1のコネクタ11に第2のコネクタ71が嵌合された状態においても、図22(b)及び図23(b)に示すように、カムボス97の突起部97aがカム溝54の引き込み部56のカムボス支持溝54cに係合された状態に維持される。よって、第1のコネクタ11に第2のコネクタ71が嵌合された状態で、カムボス97を有するフレーム91が、カム溝54を有するレバー51に係止された状態に維持される。
このように、第2実施形態に係るコネクタの接続構造によれば、カム溝54のカムボス支持溝54cにカムボス97の突起部97aが係合することにより、カムボス97を有するフレーム91がカム溝54を有するレバー51に係止され、レバー51から離れる方向へフレーム91が変位して浮き上がるのを抑制できる。これにより、第1のコネクタ11と嵌合した第2のコネクタ71を車体パネルPに固定する際の車体パネルPへのフレーム91の干渉を防止し、第2のコネクタ71の車体パネルPへの固定作業を円滑に行うことができる。
<第3実施形態>
図24は、第3実施形態に係るコネクタの接続構造を示す図であって、図24(a)及び図24(b)は、それぞれ第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71の下端部における側面図である。図25は、第3実施形態に係るコネクタの接続構造を示す図であって、図25(a)及び図25(b)は、それぞれ第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71の下面図である。図26は、本係止工程における車体パネルの取付孔への嵌合途中を示す図であって、図26(a)から図26(c)は、それぞれ下端部における側面図である。図27は、本係止工程における車体パネルの取付孔への嵌合途中を示す下面図である。
図24(a)及び図25(a)に示すように、第3実施形態に係るコネクタの接続構造では、第1のコネクタ11のオスハウジング12の下端部に、ガイド突起30が設けられている。更に、第2のコネクタ71は、フレーム91の下端部に、凹部100を有している。
図24(b)及び図25(b)に示すように、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とが互いに嵌合した状態で、第1のコネクタ11のガイド突起30は、その一部が第2のコネクタ71の凹部100に嵌合される。更に、ガイド突起30は、第1のコネクタ11と第2のコネクタ71とが互いに嵌合した状態にて、第2のコネクタ71のフレーム91の下端部に対して面一とされている。なお、この状態にて、ガイド突起30は、下方へ突出してもよい。
ガイド突起30は、第2のコネクタ71との嵌合側と反対側が、テーパ形状のガイド面30aとされている。このガイド面30aは、車体パネルPへの挿入方向において徐々に突出量が小さくなるように傾斜している。
図26(a)及び図26(b)に示すように、第3実施形態では、接続状態の第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71を第1のコネクタ11側へ向かって押し込んで、第2のコネクタ71のフレーム91の保持部92を車体パネルPの取付孔Hに嵌合させる本係止工程において、車体パネルPの取付孔Hの内縁部分が、ガイド突起30のテーパ形状のガイド面30aによって相対的に下方へ案内される。そして、この取付孔Hの下縁は、ガイド突起30に乗り上げることにより、第2のコネクタ71のフレーム91の下部に導かれる。更に、第1のコネクタ11及び第2のコネクタ71を、第1のコネクタ11側へ向かって押し込むと、図26(c)及び図27に示すように、車体パネルPが第2のコネクタ71側へ相対的に移動される。このとき、ガイド突起30が、第2のコネクタ71のフレーム91の下端部に対して面一または下方へ突出されているので、車体パネルPの取付孔Hの下縁が第2のコネクタ71のフレーム91の内縁部分に引っ掛かるようなことはない。
このように、第3実施形態によれば、第1のコネクタ11と嵌合した第2のコネクタ71を車体パネルPに固定する際、第2のコネクタ71のフレーム91の下端部と面一または下方へ突出するガイド突起30のガイド面30aによって、車体パネルPが第2のコネクタ71のフレーム91の下部へ導かれる。これにより、第1のコネクタ11と嵌合した第2のコネクタ71を車体パネルPに固定する際、第1のコネクタ11のオスハウジング12と、この第1のコネクタ11のオスハウジング12の一部を覆う第2のコネクタ71のフレーム91との段差部分へ車体パネルPが引っ掛かるような不具合をなくすことができ、第2のコネクタ71の車体パネルPへの固定作業を円滑に行うことができる。
更に、ガイド突起30は、フレーム91の凹部100に嵌合され、オスハウジング12とフレーム91とが、下端において凹凸嵌合されているので、図27に示すように、第1のコネクタ11のオスハウジング12と第2のコネクタ71のフレーム91との間に車体パネルPの取付孔Hの内縁部分(内縁部分)が入り込むようなこともない。
<第4実施形態>
図28は、第4実施形態に係るコネクタの接続構造を説明する第1のコネクタの分解斜視図である。図29は、仮係止工程における車体パネルの取付孔への挿入時の第1のコネクタの側面図である。図30は、図29におけるXI−XI断面図である。図31は、仮係止工程における車体パネルへの引き寄せ時の第1のコネクタの側面図である。
図28に示すように、第4実施形態に係るコネクタの接続構造には、第1のコネクタ11に取り付けられるカバー41が含まれる。このカバー41は、絶縁電線24が引き出される第1のコネクタ11の後部である第2のコネクタ71との嵌合側の側面とは反対側の側面に装着される。これにより、第1のコネクタ11は、絶縁電線24が引き出された後部がカバー41で覆われ、引き出された絶縁電線24は、カバー41の下端に設けられた電線導出部42から束ねて引き出される。
カバー41には、その外周面である両側面に、姿勢安定リブ43が形成されている。姿勢安定リブ43は、縦リブ43aと、複数の横リブ43bとを有している。縦リブ43aは、カバー41における第1のコネクタ11への装着側の内縁部分に沿って設けられている。横リブ43bは、カバー41における第1のコネクタ11への装着向きに沿って設けられている。横リブ43bは、一端側が縦リブ43aに連結されており、それぞれ互いに上下方向へ間隔をあけて配置されている。
第4実施形態では、第1のコネクタ11を車体パネルPへ仮係止させる仮係止工程において、図29に示すように、第1のコネクタ11を傾け、その上部から車体パネルPの取付孔Hへ挿し込む際に(図29中の矢印F参照)、図30に示すように、車体パネルPの取付孔Hの内縁部分にカバー41の姿勢安定リブ43の縦リブ43a及び横リブ43bが当接する。これにより、第1のコネクタ11は、取付孔Hに対する姿勢が安定することとなる。
その後、図31に示すように、傾けた第1のコネクタ11の傾きを直し(図31中の矢印G参照)、上方へ突出したレバー51の上部を車体パネルP側へ引き寄せる際にも、車体パネルPの取付孔Hの内縁部分にカバー41の姿勢安定リブ43の縦リブ43a及び横リブ43bが当接する。これにより、第1のコネクタ11は、取付孔Hに対する姿勢が安定されることとなる。
このように、第4実施形態によれば、第1のコネクタ11における第2のコネクタ71との嵌合側と反対側を覆うカバー41の外周面に、車体パネルPの取付孔Hの内縁部分に当接して車体パネルPに対する第1のコネクタ11の姿勢を安定させる姿勢安定リブ43が形成されている。これにより、車体パネルPの取付孔Hの内縁部分に姿勢安定リブ43が当接することにより、車体パネルPに対して第1のコネクタ11が安定した姿勢となる。したがって、車体パネルPの取付孔Hへ第1のコネクタ11を円滑に挿通させることができ、作業性を向上させることができる。更に、カバー41に姿勢安定リブ43を形成することにより、この姿勢安定リブ43が補強となり、例えば、樹脂によってカバー41を成形する際のカバー41の変形を抑制できる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
ここで、上述した本発明に係るコネクタの接続構造の実施形態の特徴をそれぞれ以下(1)〜(8)に簡潔に纏めて列記する。
(1)
板状のパネル(P)に設けられた取付孔(H)に挿入された状態にて前記パネルに取り付けられるコネクタの接続構造であって、
第1のコネクタ(11)と、第2のコネクタ(71)と、前記第1のコネクタに装着されるレバー(51)であって該レバーの嵌合開始位置(図11a)から嵌合完了位置(図11b)までの移動操作によって前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタを互いに引き寄せて嵌合させるレバーと、を備え、
前記第1のコネクタ(11)及び前記第2のコネクタ(71)は、
前記取付孔への挿入時に前記取付孔の内縁部分に向かい合うことになる外周部分の少なくとも一部を構成する部品として、前記レバーの前記移動操作に伴って互いに近接する近接部品(31,91)を有し、
前記近接部品(31,91)は、
互いに向かい合う箇所に設けられた凸部(31b,91a)及び凹部(31a,91b)であって、前記レバーが前記嵌合完了位置にあるときに互いに嵌まり合う凸部及び凹部を有する、
コネクタの接続構造。
(2)
上記(1)に記載のコネクタの接続構造において、
前記第2のコネクタ(71)が、
前記近接部品として、前記レバーが前記嵌合完了位置にあるときに前記レバー及び前記第1のコネクタ(11)を覆うように配置されるフレーム(91)を有し、
前記第1のコネクタ(11)が、
前記近接部品として、前記レバーを覆う張り出し部(31)を有する、
コネクタの接続構造。
(3)
上記(2)に記載のコネクタの接続構造において、
前記レバーが前記嵌合完了位置(図11bの位置)に配置されれば、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの嵌合が完了し、且つ、前記レバー(51)が前記取付孔(H)を通過可能となり、
前記レバーが前記嵌合完了位置に配置されなければ(図14の位置)、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの嵌合が完了せず、且つ、前記レバー(51)の少なくとも一部が前記取付孔(H)の周辺の前記パネル(P)に干渉して前記レバーが前記取付孔(H)を通過不能となる、
コネクタの接続構造。
(4)
上記(2)又は上記(3)に記載のコネクタの接続構造において、
前記レバー(51)がカム溝(54)を有し、且つ、前記第2のコネクタ(71)が前記カム溝に対応するカムボス(97)を有し、
前記レバーの前記移動操作に伴って前記カム溝(54)に沿って前記カムボス(97)が移動することにより、前記第1のコネクタ(11)及び前記第2のコネクタ(71)が互いに引き寄せられて嵌合され、
前記カム溝(54)が、
前記移動操作に先立って前記カムボス(97)を受け入れる始点部(54a)と、前記移動操作を経て前記カムボス(97)が到達する終点部(54b)と、前記始点部において前記カムボス(97)を係止するカムボス係止部(52a)と、を有し、
前記カムボス係止部(52a)が、
前記カムボス(97)が前記始点部から前記カム溝(54)に入ったとき、前記カムボス(97)が前記カム溝(54)から出ないように前記カムボスを係止することにより、前記第2のコネクタ(71)を前記第1のコネクタ(11)に仮係止する、
コネクタの接続構造。
(5)
上記(4)に記載のコネクタの接続構造において、
前記フレーム(91)が、前記カムボス(97)を有し、
前記フレーム(91)の形状が、
薄板筒状の形状から、前記第1のコネクタ(11)への嵌合方向の前方側が開放されるような少なくとも一つの切欠き部(90)を取り除いた、形状である、
コネクタの接続構造。
(6)
上記(4)又は上記(5)に記載のコネクタの接続構造において、
前記カムボス(97)が、
前記第2のコネクタ(71)から延出しており、前記延出の方向と直交する方向へ突出する突起部(97a)を有し、
前記カム溝(54)が、
前記カムボスの前記突起部(97a)に対応するカムボス支持溝(54c)を有する、
コネクタの接続構造。
(7)
上記(1)〜上記(6)の何れか一つに記載のコネクタの接続構造において、
前記第1のコネクタ(11)が、
外壁面から離れる所定の向き(外向き)に突出するガイド突起(30)であって、嵌合後の前記第2のコネクタ(71)の外壁面に対して面一又は前記所定の向き(外向き)へ突出すると共に、前記パネル(P)への挿入方向において徐々に突出量が小さくなるように傾斜したガイド面(30a)を有する、ガイド突起(30)を有し、
前記ガイド突起(30)が、
嵌合後の前記第1のコネクタ(11)及び前記第2のコネクタ(71)を前記取付孔(H)へ挿入するとき、前記取付孔(H)の内縁部分を前記ガイド面(30a)に沿って前記第2のコネクタ(71)の外壁面まで案内する、
コネクタの接続構造。
(8)
上記(1)〜上記(7)の何れか一つに記載のコネクタの接続構造において、
前記第1のコネクタ(11)が、
前記第2のコネクタ(71)との嵌合側の側面とは反対側の側面を覆うカバー(41)を有し、
前記カバー(41)が、
嵌合後の前記第1のコネクタ(11)及び前記第2のコネクタ(71)を前記取付孔(H)へ挿入するときに前記取付孔の内縁部分に当接して前記パネルに対する前記第1のコネクタ(11)の姿勢を安定させる姿勢安定リブ(43)を、外周面に有する、
コネクタの接続構造。
11 第1のコネクタ
30 ガイド突起
30a ガイド面
31 張り出し部
31a 凹部
31b 凸部
39 ガイド凸部(凸部)
41 カバー
43 姿勢安定リブ
51 レバー
52a ブリッジ部(カムボス係止部)
54 カム溝
54c カムボス支持溝
57 前方ビーク(第1の係止部)
59 凹部(空間)
71 第2のコネクタ
90 切欠き部
91 フレーム
91a フレーム凸部
91b フレーム凹部
97 カムボス
97a 突起部
98a 本係止部(第2の係止部)
98b 本係止部(第3の係止部)
P 車体パネル(パネル)
S1,S2 空間

Claims (8)

  1. 板状のパネルに設けられた取付孔に挿入された状態にて前記パネルに取り付けられるコネクタの接続構造であって、
    第1のコネクタと、第2のコネクタと、前記第1のコネクタに装着されるレバーであって該レバーの嵌合開始位置から嵌合完了位置までの移動操作によって前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタを互いに引き寄せて嵌合させるレバーと、を備え、
    前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタは、
    前記取付孔への挿入時に前記取付孔の内縁部分に向かい合うことになる外周部分の少なくとも一部を構成する部品として、前記レバーの前記移動操作に伴って互いに近接する近接部品を有し、
    前記近接部品は、
    互いに向かい合う箇所に設けられた凸部及び凹部であって、前記レバーが前記嵌合完了位置にあるときに互いに嵌まり合う凸部及び凹部を有
    前記取付孔に挿入された嵌合後の前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタを、前記近接部品同士の合わせ部が前記取付孔を通過するように、前記第1のコネクタ側へ向かって前記取付孔に対して相対移動させ、前記第2のコネクタの係止部を前記取付孔の内縁部分に係止させることで、嵌合後の前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタが前記パネルに固定される、
    コネクタの接続構造。
  2. 請求項1に記載のコネクタの接続構造において、
    前記第2のコネクタが、
    前記近接部品として、前記レバーが前記嵌合完了位置にあるときに前記レバー及び前記第1のコネクタを覆うように配置されるフレームを有し、
    前記第1のコネクタが、
    前記近接部品として、前記レバーを覆う張り出し部を有する、
    コネクタの接続構造。
  3. 請求項2に記載のコネクタの接続構造において、
    前記レバーが前記嵌合完了位置に配置されれば、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの嵌合が完了し、且つ、前記レバーが前記取付孔を通過可能となり、
    前記レバーが前記嵌合完了位置に配置されなければ、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの嵌合が完了せず、且つ、前記レバーの少なくとも一部が前記取付孔の周辺の前記パネルに干渉して前記レバーが前記取付孔を通過不能となる、
    コネクタの接続構造。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のコネクタの接続構造において、
    前記レバーがカム溝を有し、且つ、前記第2のコネクタが前記カム溝に対応するカムボスを有し、
    前記レバーの前記移動操作に伴って前記カム溝に沿って前記カムボスが移動することにより、前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタが互いに引き寄せられて嵌合され、
    前記カム溝が、
    前記移動操作に先立って前記カムボスを受け入れる始点部と、前記移動操作を経て前記カムボスが到達する終点部と、前記始点部において前記カムボスを係止するカムボス係止部と、を有し、
    前記カムボス係止部が、
    前記カムボスが前記始点部から前記カム溝に入ったとき、前記カムボスが前記カム溝から出ないように前記カムボスを係止することにより、前記第2のコネクタを前記第1のコネクタに仮係止する、
    コネクタの接続構造。
  5. 請求項4に記載のコネクタの接続構造において、
    前記フレームが、前記カムボスを有し、
    前記フレームの形状が、
    前記第1のコネクタへの嵌合方向の前方側が開放されるような少なくとも一つの切欠き部を有する薄板筒状の形状である、
    コネクタの接続構造。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のコネクタの接続構造において、
    前記カムボスが、
    前記第2のコネクタから延出しており、前記延出の方向と直交する方向へ突出する突起部を有し、
    前記カム溝が、
    前記カムボスの前記突起部に対応するカムボス支持溝を有する、
    コネクタの接続構造。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか一項に記載のコネクタの接続構造において、
    前記第1のコネクタが、
    外壁面から離れる所定の向きに突出するガイド突起であって、嵌合後の前記第2のコネクタの外壁面に対して面一又は前記所定の向きへ突出すると共に、前記パネルへの挿入方向において徐々に突出量が小さくなるように傾斜したガイド面を有する、ガイド突起を有し、
    前記ガイド突起が、
    嵌合後の前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタを前記取付孔へ挿入するとき、前記取付孔の内縁部分を前記ガイド面に沿って前記第2のコネクタの外壁面まで案内する、
    コネクタの接続構造。
  8. 請求項1〜請求項7の何れか一項に記載のコネクタの接続構造において、
    前記第1のコネクタが、
    前記第2のコネクタとの嵌合側の側面とは反対側の側面を覆うカバーを有し、
    前記カバーが、
    嵌合後の前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタを前記取付孔へ挿入するときに前記取付孔の内縁部分に当接して前記パネルに対する前記第1のコネクタの姿勢を安定させる姿勢安定リブを、外周面に有する、
    コネクタの接続構造。
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