JP2006054141A - 電気コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 フロントリテーナを外すことなくハウジングからコンタクトを引き抜くことができる電気コネクタを提供する。
【解決手段】 電気コネクタ1は、コンタクト収容キャビティ13を有する絶縁性のハウジング10と、コンタクト収容キャビティ13に収容されるコンタクト20と、コンタクト20を一次係止するハウジングランス14と、ハウジング10の前面から挿入され、コンタクト20のコンタクト収容キャビティ13内への挿入を可能とする仮係止位置とコンタクト20の二次係止を行う本係止位置とでハウジング10に係止されるフロントリテーナ30とを備えている。フロントリテーナ30には、コンタクト20を一次係止するハウジングランス14を操作するための工具挿入用孔34が設けられる
【選択図】 図4

Description

本発明は、ハウジングの前面から挿入され、コンタクトの二次係止を行うフロントリテーナを備えた電気コネクタに関する。
ハウジングに対するコンタクトの係止を保証又は強化するために、ハウジングの内壁からコンタクト収容キャビティ内に延びるハウジングランスによってコンタクトを一次係止するのみならず、ハウジングとは別体のダブルロック部材(リテーナ)によってコンタクトを二次係止することが自動車用の電気コネクタにおいて、広く行われている。自動車用途では、振動が加わることから、特にハウジングに対するコンタクトの係止の確実性が要求されている。
従来のこの種のダブルロック部材を有するダブルロック型電気コネクタとして、例えば、図14に示すもの(特許文献1参照)が知られている。
このダブルロック型電気コネクタ101は、いわゆるサイドリテーナ式であり、絶縁性のハウジング110と、ハウジング110に設けられた複数のコンタクト収容キャビティ111に収容される複数のコンタクト120と、コンタクト120を二次係止するためのダブルロック部材(サイドリテーナ)130とを備えている。
ハウジング110の各コンタクト収容キャビティ111には、その上壁からコンタクト収容キャビティ111内に延びるハウジングランス112が設けられている。ハウジングランス112は、コンタクト収容キャビティ111内に収容されたコンタクト120を一次係止するようになっている。
また、ダブルロック部材130は、ハウジング110の底面側から上方に向けてハウジング110に取り付けられ、コンタクト120のコンタクト収容キャビティ111内への挿入を可能とする仮係止位置(図14(A)参照)とコンタクト120を二次係止する本係止位置(図14(B)参照)とでハウジング110に係止されるようになっている。
コンタクト120は、ダブルロック部材130が図14(A)に示す仮係止位置に仮係止されているときに、ハウジング110の後側(図14(A)における右側)からコンタクト収容キャビティ111内に挿入され、ハウジングランス112により一次係止される。そして、コンタクト120が一次係止された後、ダブルロック部材130を図14(B)に示す本係止位置に係止すると、コンタクト120はダブルロック部材130により二次係止されて、ハウジング110に対するコンタクト120の係止が保証又は強化されるのである。
しかしながら、このサイドリテーナを備えるダブルロック型電気コネクタ101にあっては、ダブルロック部材130を、ハウジング110の底面側からハウジング110に取り付けるために、ハウジング110にダブルロック部材130を収容するための開口131をハウジング110の底面から上方に向けかつ幅方向(図14(A)における紙面に対して直交する方向)略全域にわたって形成する必要があった。このため、各コンタクト収容キャビティ111を独立して形成できず、防水性が劣り、いわゆる防水型の電気コネクタには不適であった。
このため、従来にあっては、ハウジングの前面から挿入され、コンタクトの二次係止を行うフロントリテーナを備えた電気コネクタが開発されてきた。このフロントリテーナを備えた電気コネクタとして、例えば、図15に示すもの(特許文献2参照)が知られている。
この電気コネクタ201は、絶縁性のハウジング210と、ハウジング210に設けられた複数のコンタクト収容キャビティ211内に収容される複数のコンタクト220と、ハウジング210の前面(図15における右面)から挿入され、コンタクト220の二次係止を行うフロントリテーナ230とを備えている。
ハウジング210の各コンタクト収容キャビティ211内には、その上壁から前方に延びるハウジングランス212が設けられている。各ハウジングランス212の上側には、ハウジングランス212が撓み可能な可撓空間213が形成されている。ハウジングランス212は、コンタクト収容キャビティ211内に収容されたコンタクト220を一次係止するようになっている。
また、フロントリテーナ230は、ハウジング210の前面から挿入されるよう構成され、コンタクト220のコンタクト収容キャビティ211内への挿入を可能とする仮係止位置(図示せず)とコンタクトの二次係止を行う本係止位置(図15参照)とでハウジング210に係止されるようになっている。
コンタクト220は、フロントリテーナ230が仮係止位置に仮係止されているときに、ハウジング210の後側(図15における左側)からコンタクト収容キャビティ211内に挿入され、ハウジングランス212により一次係止される。そして、コンタクト220が一次係止された後、フロントリテーナ230を図15に示す本係止位置に係止すると、フロントリテーナ230の規制部231がハウジングランス212の可撓空間213内に入り込んでハウジングランス212の撓みを規制し、これによりコンタクト220はフロントリテーナ230により二次係止されて、ハウジング210に対するコンタクト220の係止が保証又は強化されるのである。なお、電気コネクタ201は、相手コネクタ250のハウジング251に嵌合し、各コンタクト220は相手コネクタ250に設けられた端子252に接触するようになっている。
特開平4−137474号公報 実開平3−20880号公報
ところで、これら電気コネクタ101,201においては、コンタクト120,220の誤挿入がなされることがある。これらコンタクト120,220の誤挿入がなされると、コンタクト120,220に接続される回路に支障が生じるので、誤挿入がなされたコンタクト120,220をハウジング110,210から引き抜く必要性が生じる。コンタクト120,220の誤挿入は、コンタクト120,220を二次係止した後、チェッカーによって回路検査が行われる際に、発覚することが多い。また、コンタクト120,220の誤挿入がなされなくとも、コンタクト120,220に損傷がある場合等においては、コンタクトの交換のため、コンタクト120,220をハウジング110,210から引き抜く必要性が生じる。
この場合において、図14に示した、サイドリテーナを備えたダブルロック型電気コネクタ101にあっては、ダブルロック部材130をハウジング110から取り外してコンタクト120の二次係止状態を解除し、そして、所定の工具(図示せず)をハウジング110の前面に形成された開口から差し込んで、コンタクト120を一次係止しているハウジングランス112を上方へ撓ませる操作を行い、コンタクト120の一次係止状態を解除し、コンタクト120を後方に引き抜くようにしている。この際に、ダブルロック部材130はハウジング110に対して係止されている箇所が少ないので、簡単にダブルロック部材130をハウジング110から取り外すことができる。
一方、図15に示した、フロントリテーナ230を備えた電気コネクタ201にあっては、フロントリテーナ230をハウジング210の前方から取り外してコンタクト220の二次係止状態を解除し、そして、所定の工具(図示せず)をハウジング210の前面に形成された開口から差し込んで、コンタクト220を一次係止しているハウジングランス212を上方へ撓ませる操作を行い、コンタクト220の一次係止状態を解除し、コンタクト220を後方に引き抜くようにしている。この際に、フロントリテーナ230はハウジング210に対して係止されている箇所が多いので、簡単にフロントリテーナ230をハウジング210から取り外すことができない。従って、フロントリテーナ230を備えた電気コネクタ201にあっては、コンタクト220をハウジング210から引き抜くことが困難であった。
従って、本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、フロントリテーナをハウジングから取り外すことなくハウジングからコンタクトを引き抜くことができる電気コネクタを提供することにある。
上記問題を解決するため、本発明のうち請求項1に係る電気コネクタは、コンタクト収容キャビティを有する絶縁性のハウジングと、前記コンタクト収容キャビティに収容されるコンタクトと、前記コンタクト収容キャビティ内に設けられ、前記コンタクトを一次係止するハウジングランスと、前記ハウジングの前面から挿入され、前記コンタクトの前記コンタクト収容キャビティ内への挿入を可能とする仮係止位置と前記コンタクトの二次係止を行う本係止位置とで前記ハウジングに係止されるフロントリテーナとを備えた電気コネクタにおいて、前記フロントリテーナに、前記コンタクトを一次係止するハウジングランスを操作するための工具挿入用孔を設けたことを特徴としている。
また、本発明のうち請求項2に係る電気コネクタは、請求項1記載の発明において、前記フロントリテーナに、前記コンタクトを二次係止するための二次係止部を前記工具挿入用孔の両側に設けたことを特徴としている。
本発明のうち請求項1に係る電気コネクタによれば、フロントリテーナに、コンタクトを一次係止するハウジングランスを操作するための工具挿入用孔を設けたので、フロントリテーナを仮係止位置でハウジングに係止した状態で、コンタクトを一次係止するハウジングランスを操作するための工具を、フロントリテーナの前側から工具挿入用孔を通すことによりコンタクトを一次係止するハウジングランスを操作することができる。このため、フロントリテーナをハウジングから取り外すことなくコンタクトをハウジングから引き抜くことができる。
また、本発明のうち請求項2に係る電気コネクタによれば、請求項1記載の発明において、前記フロントリテーナに、前記コンタクトを二次係止するための二次係止部を前記工具挿入用孔の両側に設けたので、工具挿入用孔の両側にある二次係止部によってバランスよくコンタクトを二次係止することができ、コンタクトをガタつかないように確実に保持できる。
次に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る電気コネクタの一例においてフロントリテーナが仮係止位置にある状態を示す正面図である。図2は図1の2−2線に沿う断面図である。図3は図1の3−3線に沿う断面図である。図4は図1の4−4線に沿う断面図である。図5は図1の5−5線に沿う断面図である。図6は図4の6−6線に沿う断面図である。図7は本発明に係る電気コネクタの一例においてフロントリテーナが本係止位置にある状態を示す正面図である。図8は図7の8−8線に沿う断面図である。図9は図7の9−9線に沿う断面図である。図10は図7の10−10線に沿う断面図である。図11は図7の11−11線に沿う断面図である。図12は図10の12−12線に沿う断面図である。
図1乃至図12において、電気コネクタ1は、絶縁性のハウジング10と、このハウジング10に1列状に収容された複数(本実施形態においては2つ)のコンタクト20と、コンタクト20を二次係止するためのフロントリテーナ30とを備えている。
ハウジング10は、絶縁性の合成樹脂を成形することによって略矩形形状に形成され、内部にコンタクト20を収容する複数(本実施形態においては2つ)のコンタクト収容キャビティ13を左右方向(図1における左右方向)に1列状に有するコンタクト収容部11と、コンタクト収容部11からこのコンタクト収容部11を覆うように前方(図4における左方)に延びるフード部12とを備えている。コンタクト収容部11の周囲には、防水用のシール部材(図示せず)が設けられており、電気コネクタ1は防水コネクタとなっている。各コンタクト収容キャビティ13は、図2乃至図4に示すように、ハウジング10の後方側に開口している。各コンタクト収容キャビティ13の前方側には、相手コンタクト挿入孔15が形成されている。隣接するコンタクト収容キャビティ13は、図2、図3及び図5に示すように、仕切り壁18により仕切られ、各コンタクト収容キャビティ13は独立したコンタクト収容キャビティとなっている。このため、コネクタの防水性を向上させることができる。また、電装品の高電圧化(12Vから42Vへ)が進む自動車用の防水コネクタとして構成する場合にも好適である。そして、各コンタクト収容キャビティ13には、図4に示すように、コンタクト20を一次係止するためのハウジングランス14が設けられている。ハウジングランス14は、コンタクト収容部11の上壁からやや斜め前方に延びるように形成されている。ハウジングランス14の上方には、ハウジングランス14の可撓空間39が形成されている。
また、各コンタクト収容キャビティ13の底壁の前方側には、図4に示すように、第1係止孔16が形成されている。また、各コンタクト収容キャビティ13の外側壁の前方側には、図2及び図3に示すように、第2係止孔19が形成され、この第2係止孔19の前側には係止突起17が形成されている。
また、各コンタクト20は、金属板を打抜き及び曲げ加工することによって形成され、ハウジングランス14に係止される略箱形のリセプタクル部21と、リセプタクル部21から後方に延び、電線(図示せず)に圧着接続される電線接続部22とを備えている。リセプタクル部21内には、相手の雄型コンタクト(図示せず)が挿入接続されるようになっている。
更に、フロントリテーナ30は、ハウジング10の前面から挿入され、コンタクト20のコンタクト収容キャビティ13への挿入を可能とする仮係止位置(図1乃至図6参照)と、コンタクト20を二次係止する本係止位置(図7乃至図12参照)とでハウジング10のコンタクト収容部11に係止されるようになっている。図13にフロントリテーナ30の斜視図を示す。フロントリテーナ30は、図1乃至図4及び図13に示すように、ハウジング10のコンタクト収容部11の前面を覆う略矩形平板状の基板部31と、基板部31の周囲を囲繞するよう後方に延びる枠部32とを備え、絶縁性の合成樹脂を成形することによって形成されている。フロントリテーナ30の基板部31には、図1乃至図4及び図13に示すように、各コンタクト収容キャビティ13に対応する位置に1列状の複数(本実施形態においては2つ)の略矩形状のコンタクト挿通孔33が形成されている。そして、各コンタクト挿通孔33の上方には、コンタクト20を一次係止するハウジングランス14を操作するための工具挿入用孔34がコンタクト挿通孔33に連通するように形成されている。各工具挿入用孔34は、図13に示すように、コンタクト挿通孔33よりも幅狭の略矩形状に形成されている。また、各工具挿入用孔34の上下方向位置は、図4に示すように、ハウジングランス14の上下方向位置に対応している。
また、基板部31の各コンタクト挿通孔33の下方には、図4及び図13に示すように、片持ち梁状の仮係止片35が後方に向けて延び、その仮係止片35の先端には、仮係止時にハウジング10の第1係止孔16に入り込んでフロントリテーナ30の前方への引き抜きを防止する仮係止突起35aが上方に向けて突出形成されている。また、基板部31の各コンタクト挿通孔33の左右外側には、図2及び図13に示すように、片持ち梁状の本係止片36が後方に向けて延び、その本係止片36の前後方向略中央部には、仮係止時にハウジング10の係止突起17の前側に位置してフロントリテーナ30の後方への押し込みを防止する本係止突起36aが内側に向けて突出形成されている。本係止突起36aは、フロントリテーナ30が本係止位置にあるときには、図8及び図9に示すように、ハウジング10の第2係止孔19に入り込んで係止突起17の後側に位置しフロントリテーナ30の前方への引き抜きを防止する。また、フロントリテーナ30が本係止位置にあるときには、本係止片36の後端が第2係止孔19の後端に当接しフロントリテーナ30の後方への移動を規制するようになっている。
更に、基板部31の工具挿入用孔34の両側であって工具挿入用孔34の上端に該当する位置には、コンタクト20を二次係止するための1対の二次係止部38(各工具挿入用孔34に対して1対あり、本実施形態では工具挿入用孔34が2つあるため合計2対ある)が板状体で後方に向けて延びている。二次係止部38は、フロントリテーナ30が仮係止位置にあるときには、図5に示すように、コンタクト収容キャビティ13内には位置するが、ハウジングランス14の撓み空間39の前方に位置している。従って、ハウジングランス14は撓み空間39において撓み可能であり、このとき、コンタクト20をハウジング10の後方からコンタクト収容キャビティ13内に挿入することができる。また、二次係止部38は、フロントリテーナ30が本係止位置にあるときには、図11に示すように、その先端部がハウジングランス14の撓み空間39内に位置している。これにより、ハウジングランス14の撓み空間39における撓みを規制し、コンタクト20の二次係止を行うようになっている。
また、各対の二次係止部38の両外側には1対の支持壁部37が後方に向けて延びている。支持壁部37は、フロントリテーナ30が仮係止位置及び本係止位置にあるときに、図6及び図12に示すように、コンタクト20のリセプタクル部21の両側を支持するようになっている。
次に、図1乃至図12を参照して電気コネクタ1の組立方法について説明する。
電気コネクタ1の組立において、先ず、図1乃至図6に示すように、フロントリテーナ30をハウジング10の前面から挿入し、フロントリテーナ30を仮係止位置に位置させる。このとき、図4に示すように、フロントリテーナ30の仮係止突起35aがハウジング10の第1係止孔16に入り込んでフロントリテーナ30の前方への引き抜きを防止する。また、本係止突起36aがハウジング10の係止突起17の前側に位置してフロントリテーナ30の後方への押し込みを防止する。更に、図6に示すように、フロントリテーナ30の支持壁部37がコンタクト20のリセプタクル部21の両側を支持する。
そして、電線を接続した各コンタクト20をハウジング10の後方側から各コンタクト収容キャビティ13内に挿入する。これにより、ハウジングランス14がコンタクト20のリセプタクル部21の後側に位置し、コンタクト20が一次係止されてコンタクト20の抜け止めがなされる。
次いで、仮係止位置にあるフロントリテーナ30を後方に押圧し、図7乃至図12に示すように、フロントリテーナ30を本係止位置に位置させる。このとき、図12に示すように、フロントリテーナ30の支持壁部37がコンタクト20のリセプタクル部21の両側を支持しつつ、図11に示すように、フロントリテーナ30の二次係止部38がハウジングランス14の撓み空間39内に進入してハウジングランス14の撓み空間での撓みを規制しコンタクト20の二次係止を行う。このとき、コンタクト20を二次係止するための二次係止部38が工具挿入用孔34の両側に設けられているので、工具挿入用孔34の両側にある二次係止部38によってバランスよくコンタクト20を二次係止することができ、コンタクト20をガタつかないように確実に保持できる。また、この本係止時には、フロントリテーナ30の本係止突起36aは、図8及び図9に示すように、ハウジング10の第2係止孔19に入り込んで係止突起17の後側に位置しフロントリテーナ30の前方への引き抜きを防止する。これにより、電気コネクタ1の組立は完了する。
この電気コネクタ1の組立が完了した後において、コンタクト20の誤挿入やコンタクト20の損傷等によって交換の必要性が生じた場合には、フロントリテーナ30を図7乃至図12に示す本係止位置から図1乃至図6に示す仮係止位置まで戻す。この際に、フロントリテーナ30の本係止突起36aが係止突起17の後側に位置してフロントリテーナ30の前方への引き抜きが防止されているので、本係止片36を外側に撓ませて本係止突起36aを係止突起17の前側に位置させる。フロントリテーナ30を仮係止位置まで戻すと、フロントリテーナ30の二次係止部38がハウジングランス14の撓み空間39から離れ、ハウジングランス14の撓み空間39での撓みが可能となる。そして、図4に示すように、コンタクト20を一次係止するハウジングランス14を操作するための所定の工具Tを、フロントリテーナ30の前側から工具挿入用孔34を通し、工具Tの先端によってハウジングランス14を撓ませてコンタクト20の一次係止状態を解除する。これにより、フロントリテーナ30をハウジング10から取り外すことなくコンタクト20をハウジング10から後方に引き抜くことができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行なうことができる。
例えば、フロントリテーナ30に設けられる工具挿入用孔34は、コンタクト挿通孔33に対応した数(本実施形態にあっては2つ)設けられているが、工具を用いてハウジングランス14を操作できるものであれば、その数に限らない。
また、コンタクト20を二次係止するための二次係止部28を工具挿入用孔34の両側に設けてあるが、必ずしもこのようにする必要はない。
本発明に係る電気コネクタの一例においてフロントリテーナが仮係止位置にある状態を示す正面図である。 図1の2−2線に沿う断面図である。 図1の3−3線に沿う断面図である。 図1の4−4線に沿う断面図である。 図1の5−5線に沿う断面図である。 図4の6−6線に沿う断面図である。 本発明に係る電気コネクタの一例においてフロントリテーナが本係止位置にある状態を示す正面図である。 図7の8−8線に沿う断面図である。 図7の9−9線に沿う断面図である。 図7の10−10線に沿う断面図である。 図7の11−11線に沿う断面図である。 図10の12−12線に沿う断面図である。 フロントリテーナの斜視図である。 従来のダブルロック部材を有するダブルロック型電気コネクタを示し、(A)はダブルロック部材が仮係止位置にあるときの断面図、(B)はダブルロック部材が本係止位置にあるときの断面図である。 従来のフロントリテーナを備えた電気コネクタの断面図である。
符号の説明
1 電気コネクタ
10 ハウジング
13 コンタクト収容キャビティ
14 ハウジングランス
20 コンタクト
30 フロントリテーナ
34 工具挿入用孔
38 二次係止部

Claims (2)

  1. コンタクト収容キャビティを有する絶縁性のハウジングと、前記コンタクト収容キャビティに収容されるコンタクトと、前記コンタクト収容キャビティ内に設けられ、前記コンタクトを一次係止するハウジングランスと、前記ハウジングの前面から挿入され、前記コンタクトの前記コンタクト収容キャビティ内への挿入を可能とする仮係止位置と前記コンタクトの二次係止を行う本係止位置とで前記ハウジングに係止されるフロントリテーナとを備えた電気コネクタにおいて、
    前記フロントリテーナに、前記コンタクトを一次係止するハウジングランスを操作するための工具挿入用孔を設けたことを特徴とする電気コネクタ。
  2. 前記フロントリテーナに、前記コンタクトを二次係止するための二次係止部を前記工具挿入用孔の両側に設けたことを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
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