JP6402024B2 - 真珠様光沢洗浄剤組成物及びその製造方法 - Google Patents

真珠様光沢洗浄剤組成物及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は真珠様光沢洗浄剤組成物及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、クレンジング料等の外観的性状が改善され付加価値が高められた真珠様光沢洗浄剤組成物、及びその最適な製造方法に関する。
従来、シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、クレンジング料等の洗浄剤の付加価値を高めるために真珠様光沢を付与する基剤が用いられている。そこで、真珠様光沢を付与するための主要成分を濃厚に含む真珠様光沢組成物が各種検討され洗浄剤に配合されている。
脂肪酸グリコールエステルは真珠様光沢組成物における主要成分として各種検討されているが、十分な真珠様光沢を得ようとして多種類の界面活性剤を併用する提案がされている(特許文献1〜3参照)。
また、真珠様光沢組成物の製造時には複雑な晶析操作の制御や特殊な冷却装置の使用が例示されている(特許文献4、5参照)。
また、特定のアルキルエーテルカルボン酸と脂肪酸を特定の中和度で中和した皮膚洗浄剤組成物が提案されているが脂肪酸グリコールエステル等の真珠様光沢を付与する基剤に関する記載はない(特許文献6参照)。
特開平10−182343号公報 特開2000−212031号公報 特開2011−195470号公報 特開平8−231985号公報 特開平9−111291号公報 特開2013−209371号公報
従来技術で提案された真珠様光沢組成物は、十分な真珠様光沢を得るために多種類の界面活性剤をしかも微妙な配合比率に限定しなければならない問題点や、製造時には複雑な晶析操作の制御や特殊な冷却装置の使用が必要である等の問題点もあった。
また、さらにこのようにして得られた真珠様光沢組成物を洗浄剤に配合することで真珠様光沢洗浄剤組成物を得る多剤混合の課題があった。
また、脂肪酸グリコールエステルが配合された真珠様光沢洗浄剤組成物においては、洗浄力を高めようと界面活性剤を高配合したり、より洗浄力の高い界面活性剤を選択して配合するなどの検討がされているが、その結果、配合された脂肪酸グリコールエステルが可溶化されるなどして真珠様光沢を発現できない又はその発現を低下させてしまう問題点があった。
また、エーテルカルボン酸型界面活性剤が脂肪酸グリコールエステル等の真珠様光沢を付
与する基剤に与える影響について未解明であった。
本発明者は、これらの従来の問題点を解決するために鋭意検討した結果、特定の界面活性剤を用いることにより、これまでの問題点を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、脂肪酸グリコールエステル及び水を含有する真珠様光沢洗浄剤組成物においてエーテルカルボン酸型界面活性剤を未中和及び中和塩の状態で含有することを特徴とする真珠様光沢洗浄剤組成物である。
更に、本発明は、真珠様光沢洗浄剤組成物の製造において脂肪酸グリコールエステルを晶析させる工程で水の少なくとも一部と未中和のエーテルカルボン酸型界面活性剤の少なくとも一部が共存した状態であることを特徴とする上記真珠様光沢洗浄剤組成物の製造方法である。
更に、本発明は、真珠様光沢洗浄剤組成物において脂肪酸グリコールエステルの晶析前に比べて晶析後にエーテルカルボン酸型界面活性剤の中和度が高めた状態であることを特徴とする上記の真珠様光沢洗浄剤組成物又はその製造方法である。
更に、本発明の真珠様光沢洗浄剤組成物は、上記エーテルカルボン酸型界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸であることが望ましい。
更に、本発明の真珠様光沢洗浄剤組成物の製造方法は、上記エーテルカルボン酸型界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸であることが望ましい。
本発明は、脂肪酸グリコールエステル及び水を含有する真珠様光沢洗浄剤組成物においてエーテルカルボン酸型界面活性剤を未中和及び中和塩の状態で含有することで、複雑な組成をとることなく簡単な製造装置及び操作により好適な真珠様光沢洗浄剤組成物が得られる。またその製造方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の脂肪酸グリコールエステルは、
例えば、一般式(1):
[化1]
Y−O−(CHCHO)m−COR (1)
(式中、Rは炭素数13〜21の直鎖の脂肪族炭化水素基を示し、Yは水素原子又は−COR(Rは前記と同じ)を示し、mは1〜3の数で、平均付加モル数を意味する)で表わされるものが挙げられる。
一般式(1)において、Rとして具体的には、ペンタデシル基、ヘプタデシル基等が挙げられる。また、脂肪酸グリコールエステルは、一般式(1)で表されるように、Yが水素原子である場合のモノカルボン酸エステル、Yが−CORである場合のジカルボン酸エステルのいずれであってもよく、ジカルボン酸エステルにおいて、Rは同一であっても、異なっていてもよい。
脂肪酸グリコールエステルとしては、融点が50℃以上のものが好ましく、また、結晶性のものが好ましい。従って、脂肪酸グリコールエステルとしては、融点が50℃以上の結
晶性のものがより好ましく、具体的には、モノパルミチン酸エチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、ジパルミチン酸エチレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、ジベヘン酸エチレングリコール等のモノエチレングリコール体;これらのジエチレングリコール体;並びにこれらのトリエチレングリコール体等が挙げられ、それぞれ単独であっても2種以上が併用されていてもよい。
なお、2種以上の脂肪酸グリコールエステルが併用されている場合、それぞれ調製された脂肪酸グリコールエステルの混合物であってもよく、異なるアルキル鎖長の脂肪酸の混合物とグリコールを用い、それらを反応させて得られた脂肪酸グリコールエステルの混合物であってもよい。例えば、パルミチン酸とステアリン酸の混合物とグリコールとの反応からは、ジパルミチン酸エチレングリコール、モノパルミチン酸モノステアリン酸エチレングリコール、及びジステアリン酸エチレングリコールの混合物が得られる。
上記に例示された脂肪酸グリコールエステルにおいて、本発明において好ましい脂肪酸グリコールエステルとしては、ジステアリン酸エチレングリコール、ジパルミチン酸エチレングリコール、ジミリスチン酸エチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、モノパルミチン酸エチレングリコール、及びジベヘン酸エチレングリコール、並びにジミリスチン酸エチレングリコール、ジパルミチン酸エチレングリコール、及びジステアリン酸エチレングリコールの混合物、ジパルミチン酸エチレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、及びジベヘン酸エチレングリコールの混合物、またはジパルミチン酸エチレングリコール、モノパルミチン酸モノステアリン酸エチレングリコール、及びジステアリン酸エチレングリコールの混合物が好ましい。
本発明のエーテルカルボン酸型界面活性剤は、
例えば、一般式(2):
[化2]
−O−(AO)n−RCHCOOH (2)
(式中、Rは炭素数8〜24の直鎖もしくは分岐の脂肪族炭化水素基または炭素数8〜24の脂環式炭化水素基を示し、Rは炭素数1〜3のアルキレン基を示し、Aは炭素数2〜12のアルキレン基を示し、nは1〜20の数で、平均付加モル数を意味する)で表わされるものが挙げられる。
一般式(2)中のRのうち、炭素数8〜24の直鎖もしくは分岐の脂肪族炭化水素基としては、直鎖もしくは分岐のアルキル基(オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ドコシル、テトラコシル、2−エチルヘキシル、2−エチルオクチル、2−エチルデシル、2−ヘキシルデシル、2−オクチルデシル、2−ヘキシルドデシルおよび2−オクチルドデシル基など);直鎖もしくは分岐のアルケニル基(オクテニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、2−エチルデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニルオレイルおよびガドレイル基など);および直鎖もしくは分岐のアルカジエニル基(リノレイル基など)が挙げられる。
のうち、炭素数8〜24の脂環式炭化水素基としては、単環式炭化水素基(エチルシクロヘキシル、プロピルシクロヘキシル、オクチルシクロヘキシルおよびノニルシクロヘキシル基など)および多環式炭化水素基(アダマンチル基など)が挙げられる。
一般式(2)中、Rは炭素数1〜3のアルキレン基を表す。Rの具体例としては、メチレン基、エチレン基、1,2−プロピレンおよび1,3−プロピレン基が挙げられる。
一般式(2)中、Aは炭素数2〜12、好ましくは2〜8、さらに好ましくは2〜4、特に好ましくは炭素数2または3のアルキレン基を表し、(AO)の部分は炭素数2〜12のアルキレンオキサイドの付加により形成される。このようなアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド(以下、EOと略記)、プロピレンオキサイド(以下、POと略記)、1,2−または2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、スチレンオキサイドなどが挙げられる。好ましくはEOおよび/またはPOである。これらは単独で付加されていても、ブロック付加またはランダム付加されていてもよい。
本発明のエーテルカルボン酸型界面活性剤は、(AO)nの部分がポリオキシアルキレン鎖であり、その分子量は通常は分布を有する。 従って、一般式(2)におけるnは、複数のポリオキシアルキレン鎖のそれぞれの付加モル数の平均値であり、通常1〜20、好ましくは1〜12である。nが20を超えると、脂肪酸グリコールエステルとの相溶性が劣る。なお、nは平均値であるので、整数であるとは限らない。また、それぞれ単独であっても2種以上が併用されていてもよい。
エーテルカルボン酸型界面活性剤の中和塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。
本発明のポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸は、
例えば、一般式(3):
[化3]
−O−(CHCHO)p−RCOOH (3)
(式中、Rは炭素数8〜24の直鎖もしくは分岐の脂肪族炭化水素基または炭素数8〜24の脂環式炭化水素基を示し、Rは炭素数1〜3のアルキレン基を示し、pは1〜20の数で、平均付加モル数を意味する)で表わされるものが挙げられる。
具体的には、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(2)トリデシルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(3)トリデシルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(4.5)ラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(4.5)トリデシルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(6)ミリスチルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(8)パルミチルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル酢酸等がある。
本発明のポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸は、それぞれ単独であっても2種以上が併用されていてもよい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸の中和塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。
本発明の真珠様光沢洗浄剤組成物には、上記の脂肪酸グリコールエステル、水およびエーテルカルボン酸型界面活性剤を必須成分とし、それぞれの含有量は以下の通りである。
脂肪酸グリコールエステルは真珠様光沢洗浄剤組成物の質量に基づいて0.01〜50質量%、好ましくは0.05〜40%(以下において、%は特に限定しない限り質量%を表す)、さらに好ましくは0.05〜30%含有する。
脂肪酸グリコールエステルが0.01%未満では真珠様光沢付与の観点から好ましくない。脂肪酸グリコールエステルが50%を超えては真珠様光沢洗浄剤組成物の泡立ち、洗浄力の観点から好ましくない。
エーテルカルボン酸型界面活性剤は真珠様光沢洗浄剤組成物の質量に基づいて0.01〜60%、好ましくは0.05〜50%、さらに好ましくは0.05〜40%含有する。
エーテルカルボン酸型界面活性剤が0.01%未満では泡立ちや洗浄力の観点から好ましくない。エーテルカルボン酸型界面活性剤が60%を超えては他の含有成分の含有量を十分に確保できなくなるので好ましくない。
エーテルカルボン酸型界面活性剤の中和塩については、エーテルカルボン酸型界面活性剤分子の総量のうち1〜99%、好ましくは2〜99%、さらに好ましくは5〜99%が中和された塩の状態で、残りがエーテルカルボン酸型界面活性剤を未中和の状態で含有する。エーテルカルボン酸型界面活性剤の中和塩が1%未満では製造時に製造装置の壁面に脂肪酸グリコールエステルの結晶が付着しやすくなり好ましくない。エーテルカルボン酸型界面活性剤の中和塩が99%を超えては真珠様光沢が得られ難くなる場合があるので好ましくない。
エーテルカルボン酸型界面活性剤の中和塩については、あらかじめ中和塩になっているものを用いても、あるいは製造時に塩基性物質を添加して中和塩としてもよい。
本発明の真珠様光沢洗浄剤組成物における水の含有量は、真珠様光沢洗浄剤組成物の濃度及び粘度又は硬度調整の観点から、20〜99.98%、好ましくは30〜99.9%、さらに好ましくは35〜99.85%含有する。
本発明の真珠様光沢洗浄剤組成物にはさらに非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、脂肪酸、アルコール類、ポリオール類、pH調整剤、防腐剤、塩類、香料等を適宜配合してもよい。
真珠様光沢洗浄剤組成物の製造において、脂肪酸グリコールエステルを晶析させる工程で水の少なくとも一部と未中和のエーテルカルボン酸型界面活性剤の少なくとも一部が共存した状態であることによって、脂肪酸グリコールエステルの晶析状態が良好になり、洗浄剤組成物に真珠様光沢を付与する観点で好ましい。
上記工程では真珠様光沢洗浄剤組成物全量中の0.05〜90%にあたる脂肪酸グリコールエステル、水及び未中和のエーテルカルボン酸型界面活性剤が使用される。例えば、拭き取り用クレンジングローションではその全量に対する使用量の割合は0.05〜10%、液状洗顔料では0.1〜30%、クリーム状洗顔料では30〜90%、シャンプー、ボディソープ及びハンドソープ等の液状真珠様光沢洗浄剤組成物では0.1〜50%である。
水の残部と未中和のエーテルカルボン酸型界面活性剤の残部がある場合にこれらとエーテルカルボン酸型界面活性剤の中和塩は、脂肪酸グリコールエステルが晶析した後に混合することが好ましい。
更に、エーテルカルボン酸型界面活性剤の中和塩はその一部が、脂肪酸グリコールエステルを晶析させる工程において共存されていても良い。この場合、脂肪酸グリコールエステルの晶析工程におけるエーテルカルボン酸型界面活性剤の中和塩分子の使用量は、エーテルカルボン酸型界面活性剤分子の使用量全体の60%を越えないことが良好な脂肪酸グリコールエステルの晶析状態を得る観点で望ましい。
上記製造方法は、エーテルカルボン酸型界面活性剤の未中和物と中和塩を使用しても良いが、未中和のエーテルカルボン酸型界面活性剤の一部を塩基性物質によって中和塩とする
ことで製造しても良い。
脂肪酸グリコールエステルの晶析工程を終えた後に塩基性物質を加えエーテルカルボン酸型界面活性剤の中和度を高め最終の真珠様光沢洗浄剤組成物としても良い。
脂肪酸グリコールエステルの晶析工程において、未中和のエーテルカルボン酸型界面活性剤分子がエーテルカルボン酸型界面活性剤分子全体の40%以上であることが脂肪酸グリコールエステルの良好な晶析状態を得る観点でさらに望ましく、脂肪酸グリコールエステルの晶析工程を終えた後に、それ以前よりもエーテルカルボン酸型界面活性剤分子中の中和塩分子の比率を高めることは、脂肪酸グリコールエステルが結晶化した状態であることから真珠様光沢に悪影響を与えにくく、また最終の真珠様光沢洗浄剤組成物の起泡性、洗浄性にとってさらに望ましい場合がある。
以下に、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれによってなんら限定されるものではない。
実施例1〜3、比較例1〜4
表1に示す各組成(表中の数字は質量%を示す)に従いA群の成分を80℃にて混合し、その後、撹拌しながら40℃まで冷却して晶析を確認した後にB群の成分を添加し真珠様光沢洗浄剤組成物である拭き取り用クレンジングローションを得た。その製造過程での装置壁面への結晶の付着の有無について目視で観察した。得られた真珠様光沢洗浄剤組成物の状態を目視にて観察し、真珠様光沢及び均一性を下記評価とした。クレンジング特性は得られた拭き取り用クレンジングローションを不織布に含浸させ肌に塗布したファンデーションを拭き取り目視にて評価した。
(装置壁面への付着)
○:装置壁面への結晶の付着なし
×:装置壁面への結晶の付着あり
(真珠様光沢及び均一性)
◎:きめの細かい真珠様の光沢が認められる
○:やや真珠様の光沢が認められる
△:均一ではあるが真珠様の光沢が認められない
×:不均一である
(クレンジング特性)
○:きれいに拭き取れ肌にファンデーションが残っていない
△:ファンデーションが一部の皮溝部分に残る
×:ファンデーションが不均一に残る
Figure 0006402024
1)ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル酢酸(三洋化成工業製、商品名:ビューライトLCA−H、酸価[医薬部外品原料規格2006、一般試験法、酸化測定法による]:103)
2)ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル酢酸Na(三洋化成工業製、商品名:ビューライトLCA)
以上の結果より、実施例1〜3の真珠様光沢洗浄剤組成物は真珠様光沢を有していたのに対し、比較例1〜3においては真珠様光沢を有さないうえに均一性も損なわれていた。また実施例1〜3の真珠様光沢洗浄剤組成物は良好なクレンジング特性も有していた。
また、実施例1〜3の真珠様光沢洗浄剤組成物はその製造過程で装置壁面への結晶の付着がなく製造が容易であったのに対し、比較例3、4においてはその製造過程で装置壁面へ
の結晶の付着があり製造時にかき取りの労力を要した。
実施例4〜7、比較例5〜7
表2に示す各組成(表中の数字は質量%を示す)に従いA群の成分を80℃にて混合し、その後、撹拌しながら40℃まで冷却して晶析を確認した後にB群の成分を添加し真珠様光沢洗浄剤組成物であるクレンジングクリーム(実施例4,5)及び洗顔クリーム(実施例6,7)を得、その状態を実施例1〜3と同様に目視にて観察し、真珠様光沢及び均一性を下記評価とした。洗浄特性(起泡性、汚れ落ち)を評価した。同様に比較例5〜7を調製し評価した。
(洗浄特性)
○:起泡性、汚れ落ちに優れている
△:起泡性、汚れ落ちにやや劣る
×:起泡性、汚れ落ちが悪い
Figure 0006402024
1)ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル酢酸(三洋化成工業製、商品名:ビューライトLCA−H、酸価[医薬部外品原料規格2006、一般試験法、酸化測定法による]:103)
2)ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル酢酸Na(三洋化成工業製、商品名:ビューライトLCA)
以上の結果より、実施例4〜7の真珠様光沢洗浄剤組成物は真珠様光沢を有していたのに対し、比較例5〜7においては真珠様光沢を有さないうえに均一性も損なわれていた。また実施例4〜7の真珠様光沢洗浄剤組成物は良好な洗浄特性も有していた。
実施例8〜10
表3に示す各組成(表中の数字は質量%を示す)に従いA群の成分を75℃にて混合し、
その後、常温のB群の成分を撹拌しながら添加し晶析を確認した後にC群の成分を添加し真珠様光沢洗浄剤組成物である液状ボディソープ(実施例8,9)及びシャンプー(実施例10)を得、その状態を実施例1〜3と同様に目視にて観察し、真珠様光沢及び均一性を下記評価とした。洗浄特性(起泡性、汚れ落ち)を評価した。
(洗浄特性)
○:起泡性、汚れ落ちに優れている
△:起泡性、汚れ落ちにやや劣る
×:起泡性、汚れ落ちが悪い
Figure 0006402024
1)ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル酢酸(三洋化成工業製、商品名:ビューライトLCA−H、酸価[医薬部外品原料規格2006、一般試験法、酸化測定法による]:103)
2)ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル酢酸Na(三洋化成工業製、商品名:ビューライトLCA)
3)ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル酢酸(三洋化成工業製、商品名:ビューライトLCA−25NH、酸価[医薬部外品原料規格2006、一般試験法、酸化測定法による]:128)
以上の結果より、実施例8〜10の真珠様光沢洗浄剤組成物は真珠様光沢を有していた、良好な洗浄特性も有していた。

Claims (3)

  1. 脂肪酸グリコールエステル、水、および未中和及び中和塩の状態であるエーテルカルボン酸型界面活性剤を含有することを特徴とする真珠様光沢を有する洗浄剤組成物の製造方法であって、脂肪酸グリコールエステルを晶析させる工程で水の少なくとも一部と未中和のエーテルカルボン酸型界面活性剤の少なくとも一部が共存した状態となる特徴を有する真珠様光沢を有する洗浄剤組成物の製造方法。
  2. 真珠様光沢を有する洗浄剤組成物に含有されるエーテルカルボン酸型界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸である請求項に記載の真珠様光沢を有する洗浄剤組成物の製造方法。
  3. 真珠様光沢を有する洗浄剤組成物が、脂肪酸グリコールエステルの晶析前に比べて晶析後にエーテルカルボン酸型界面活性剤の中和度が高まった状態となる特徴を有する真珠様光沢を有する洗浄剤組成物である請求項1又は請求項2に記載の真珠様光沢を有する洗浄剤組成物の製造方法。






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