以下、本発明の一形態に係るゲームシステムについて説明する。図1は、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成の概要を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1は、センターサーバ2及び複数のゲーム機GMを含んでいる。ゲーム機GMは、ネットワーク3を介してセンターサーバ2に接続されている。ゲーム機GMは、所定の対価の消費と引き換えに、その対価に応じた範囲でプレイヤにゲームをプレイさせる業務用(商業用)のゲーム機である。一例として、ゲーム機GMは、所定の対価の消費と引き換えにカードゲームを提供する。ゲーム機GMは、店舗4等の商業施設に適当な台数ずつ設置される。センターサーバ2は、一台の物理的装置によって構成されている例に限らない。例えば、複数の物理的装置としてのサーバ群によって一台の論理的なセンターサーバ2が構成されてもよい。また、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。さらに、ゲーム機GMがセンターサーバ2として機能してもよい。
また、センターサーバ2には、ネットワーク3を介して、ユーザ端末5が接続される。ユーザ端末5は、センターサーバ2から配信されるソフトウェアを実行することにより、各種の機能を発揮するネットワーク端末装置の一種である。図1の例では、ユーザ端末5の一例として、携帯電話(スマートフォンを含む)が利用されている。また、ユーザ端末5として、例えば、その他にもパーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のネットワーク端末装置が利用されてよい。
ネットワーク3は、一例として、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネットと、LANとしてのイントラネットと、を組み合わせてネットワーク3が構成される。図1の例では、センターサーバ2及びゲーム機GMはルータ3aを介して、ユーザ端末5はアクセスポイント3bを介して、それぞれネットワーク3に接続されている。
センターサーバ2は、ゲーム機GM又はそのプレイヤに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスとして、例えば、ゲーム機GMからプレイヤの識別情報を受け取って、そのプレイヤを認証するサービスが提供されてよい。また、認証したプレイヤのプレイデータをゲーム機GMから受け取って保存し、或いは保存するプレイデータをゲーム機GMに提供するサービスが提供されてもよい。さらに、ゲーム機用サービスには、ネットワーク3を介してゲーム機GMのプログラム或いはデータを配信し、更新するサービス、ネットワーク3を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービス等が含まれていてもよい。
また、センターサーバ2は、ネットワーク3を介してユーザ端末5のユーザに各種のWebサービスを提供する。Webサービスには、例えば、ゲーム機GMが提供するゲームに関する各種の情報を提供するゲーム情報サービスが含まれる。また、Webサービスには、各ユーザ端末5に各種データ或いはソフトウェアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービスも含まれる。さらに、Webサービスには、その他にもユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等のサービスが含まれる。
図2を参照して、ゲーム機GMについて更に説明する。図2は、本発明の一形態に係るゲーム機の外観を概略的に示す図である。図2に示すように、ゲーム機GMは、筐体6を備えている。筐体6の上部には、コントロールパネルCPと、モニタMOと、スピーカSPとが設けられている。モニタMOは、コントロールパネルCPの上方に配置されている。また、スピーカSPは、モニタMOの更に上方に配置されている。なお、ゲーム機GMには、コントロールパネルCPの他にも、ボリューム操作スイッチ、電源スイッチ、電源ランプといった通常の業務用のゲーム機が備えている各種の入力装置及び出力装置が設けられているが、図2ではそれらの図示を省略している。
コントロールパネルCPには、方向を選択可能な方向選択操作部CP1と、決定等に利用可能なボタンCP2と、コードリーダ7と、コイン投入口SOとが設けられている。コードリーダ7は、二次元コードの読み取り及び読み取り結果に応じた信号の出力が可能に構成されている。コードリーダ7には、各種のゲーム用カード8が挿入される。ゲーム用カード8には、二次元コードが印刷されている。コードリーダ7は、この二次元コードを読み取る。また、筐体6の前面には、カード排出口EO1と、コイン排出口EO2とが設けられている。カード排出口EO1は、筐体6の内部で生成されたゲーム用カード8の排出に利用される。なお、コントロールパネルCPには、その他にも操作の決定等に利用可能なボタン等の各種操作部が設けられていているが、それらの図示を省略している。
次に、ゲーム機GMによって生成されるゲーム用カード8について説明する。図3は、ゲーム機GMが生成するゲーム用カード8の一例を説明するための説明図である。図3に示すように、ゲーム機GMが生成するゲーム用カード8は、識別用記録媒体としての鍵カードSC及びキャラクタカードKCを含んでいる。キャラクタカードKCは、ゲーム機GMが提供するカードゲームで使用される各モンスタを定義するためのカードである。キャラクタカードKCは、各モンスタの記録及び再現に使用される。
一方、鍵カードSCは、キャラクタカードKCとは種類の異なるカードである。具体的には、鍵カードSCは、各プレイヤを特定するために使用される。つまり、キャラクタカードKCがゲームをプレイする(進行させる)ために直接的に使用されるのに対し、鍵カードSCはプレイの補助のために使用される。鍵カードSCには、各種の識別用情報が記録されている。具体的には、識別用情報は、例えば、プレイヤ識別情報としてのプレイヤIDの情報、情報特定情報としてのカードIDの情報及び装飾情報を含んでいる。カードIDは、各カードを識別するための情報である。識別用情報は、カードIDに基づいて管理される。したがって、カードIDは、識別用情報の特定にも使用される。プレイヤIDは、各プレイヤを識別するための情報である。プレイヤIDは、各プレイヤの個々に依存する個別情報に基づいて付与される。個別情報には、例えば、名前、性別、生年月日、年齢等の個人情報が含まれる。個別情報は、例えば、ゲーム機GMのコントロールパネルCPへの操作を通じて、プレイヤから提供される。鍵カードSCには、個別情報の全部または一部が表示される。なお、識別用情報は、少なくともその一部として個別情報の全部または一部を含んでいてもよい。
装飾情報は、各鍵カードSCの識別性(ユニーク性)を向上させるための情報である。装飾情報の一例として、鍵カードSCには、各個別情報の内容に応じて変化する鍵画像が表示される。結果として、鍵カードSCは、各個別情報に応じて表示内容が変化する。鍵カードSCは、このような鍵画像等の装飾情報を含んでいるためユニーク性が高い。鍵カードSCは、例えば、各プレイヤのプレイデータを特定し、そのプレイデータに基づいて過去のゲーム結果等をカードゲームに反映するために使用される。また、一例として、鍵カードSC及びキャラクタカードKCには、二次元コードが印刷されている。そして、その二次元コードを通じて、鍵カードSC及びキャラクタカードKCは、モンスタを定義するための各種パラメータの情報或いは識別用情報をゲーム機GMに提供する。鍵カードSC及びキャラクタカードKCの詳細は、更に後述する。
次に、ゲーム機GMが提供するカードゲームについて説明する。ゲーム機GMは、鍵カードSC及びキャラクタカードKCを利用してカードゲームを提供する。カードゲームは、プレイヤが用意したキャラクタカードKCによって定義されるモンスタをゲーム中に再現して、それをプレイ媒体として使用するタイプのゲームである。ゲーム内では、キャラクタカードKCによって再現されたモンスタを通じてバトルやミッション等が実行される。バトルやミッションは、複数のモンスタによって実行される場合もある。このような場合、複数のキャラクタカードKCがモンスタの再現に使用されてよい。さらに、それらのバトルやミッション等を通じてモンスタが成長する。つまり、キャラクタカードKCによって再現されたモンスタの育成もゲーム要素として提供される。そして、ゲームのプレイを通じて成長したモンスタが更にキャラクタカードKCとして生成可能である。したがって、キャラクタカードKCを通じて継続的にゲーム中のモンスタが育成される。また、キャラクタカードKCは、ゲーム結果に基づいて生成されるので、ユニーク性が高い。
また、上述のように、鍵カードSC及びキャラクタカードKCは、種類が異なっている。結果として、鍵カードSC及びキャラクタカードKCは、互いに用途(機能)が異なっている。具体的には、キャラクタカードKCがプレイ媒体としてのモンスタの再現(或いは保存)に使用されるのに対し、鍵カードSCはプレイヤの特定、つまり各キャラクタカードKCの使用者の特定に使用される。結果として、ゲーム機GMは、鍵カードSCが使用された場合には、プレイヤIDに基づいて各プレイヤを識別しつつカードゲームを提供する。そして、鍵カードSCのプレイヤIDの情報、つまり使用者の情報は、例えば、ゲームの進行及び生成されるキャラクタカードKCに反映される。
具体的には、鍵カードSCは、例えば、プレイデータを介して、上述のように過去のゲーム結果等をゲームに反映するために使用される。また、鍵カードSCを使用してゲームがプレイされた場合には、キャラクタカードKCを生成する際に、キャラクタカードKCにプレイヤIDの情報も記録される。さらに、プレイヤIDの情報を含むキャラクタカードKCは、鍵カードSCのプレイヤIDによって使用が管理される。具体的には、鍵カードSCのプレイヤIDは、各キャラクタカードKCの分類に使用される。例えば、鍵カードSCと同一のプレイヤIDを有するキャラクタカードKCはプレイヤカードと、異なるプレイヤIDを有するキャラクタカードKCは参加カードと、それぞれ分類される。そして、各キャラクタカードKCによって再現されたモンスタの扱いは、各分類間で相違する。例えば、プレイヤカードのモンスタはゲーム結果を反映したキャラクタカードKCを生成できるが、参加カードのモンスタはキャラクタカードKCを生成できないといった相違が分類間に生じる。また、扱いの相違は、ゲーム内のオプションに生じてもよい。鍵カードSC及びキャラクタカードKCは、一例として、このような関係で使用される。
次に、キャラクタカードKC及び鍵カードSCの詳細について説明する。キャラクタカードKCは、キャラクタを定義する各種の情報を含んでいる。一例として、キャラクタカードKCは、モンスタの名称やプレイヤの名前、或いは攻撃力等のモンスタの基礎情報等が表示される基礎情報領域、モンスタの画像が表示される画像領域、モンスタがゲーム内で実行可能なオプション(“コウゲキ”等)を示す特徴情報領域を含んでいる。上述のように、キャラクタカードKCには、ゲーム結果が反映される。このため、キャラクタカードKCのこれらの領域の情報は、ゲーム結果に応じて変化する。一方、キャラクタカードKCは、一定のフォーマットで提供されるので、これらの領域の配置、領域の大きさは一定である。つまり、キャラクタカードKCは、固定的なフォーマット部分と、ゲーム結果に応じて変化する情報が配置される可変的な部分と、を含んでいる。そして、フォーマット部分(固定的部分)によって定義される各領域の内部(可変的部分)にゲーム結果に応じて変化した後の情報が合成された合成画像が被印刷媒体に印刷されることによりキャラクタカードKCが生成される。さらに、この合成画像には、コード情報領域も設けられている。コード情報領域には、各領域に配置される情報を含むように所定の規格に準拠して生成される二次元コードが表示される。そして、この二次元コードを通じて、キャラクタカードKCは、ゲーム機GMに、各領域の情報を提供する。
一方、図4は、鍵カードSCの内容の一例を模式的に示す図である。図4に示すように、鍵カードSCには、合成画像CIが印刷される。合成画像CIは、鍵画像領域SC1、コード表示領域SC2及びプレイヤ情報領域SC3を含んでいる。鍵画像領域SC1には、鍵画像KIが表示される。鍵画像KIは、上述のように、各プレイヤの個別情報に応じて変化する。つまり、鍵画像領域SC1には、各プレイヤの個別情報に応じて異なる鍵画像KIが表示される。個別情報に応じて異なる鍵画像KIの一例として、鍵画像KIは、プレイヤの名前等の個別情報の一部を含んでいてもよい。つまり、鍵画像KIは、個別情報自体を含むことにより、個別情報に応じて変化してもよい。図4の例では、“ショウジ”というプレイヤの名称が鍵画像KIに含まれており、これにより他のプレイヤの鍵画像KIと相違している。また、一例として、個別情報に応じた変化は、複数の候補画像を個別情報に関連する加工条件に基づいて加工することにより実現される。或いは、複数の候補画像が個別情報に関連する組み合わせ条件に基づいて組み合わされることにより実現されてもよい。さらに、鍵画像KIは、プレイヤのプレイ実績等に応じて変化してもよい。例えば、プレイ実績としてプレイ回数が利用されてもよい。つまり、鍵画像KIは、プレイ回数に応じて変化してもよい。この場合、鍵画像KIの変化に応じて、新たな鍵カードSCが生成される。
また、プレイヤ情報領域SC3には、カードIDの情報及びプレイヤの名前等、プレイヤの個別情報の一部が表示される。カードIDは、カード毎にユニークなIDの情報である。カードIDは、例えば、鍵カードSCを紛失した場合に利用される。図4の例では、“ショウジ”というプレイヤの名称及び“記録の鍵”という鍵カードSCの名称が表示されている。さらに、“ショウジの”という表示により、“ショウジ”というプレイヤがこの“記録の鍵”という名称の鍵カードSCの所有者であることが示されている。また、鍵カードSCの名称の下には、カードID領域CAが設けられている。そして、カードID領域CAには、“00000000”というカードIDの情報が表示されている。さらに、プレイヤ情報領域SC3には、アバタ画像AGが表示されてもよい。一例として、アバタ画像AGは、複数の候補画像の中からの選択を通じて鍵カードSCの生成時に設定されてよい。また、アバタ画像AGは、例えば、鍵画像KIと同様に、プレイヤのプレイ実績等に応じて変化してもよい。なお、アバタ画像AGの変化条件は、鍵画像KIの変化条件と一致していなくてよい。この場合、鍵カードSCのユニーク性がより増加する。また、カード領域CAには、カードIDの情報自体が表示されていなくてもよい。例えば、カード領域CAには、カードIDと関連付けられた別の認証用のID等の情報が表示されていてもよい。この場合、カードIDの情報を秘匿することができる。
コード表示領域SC2には、鍵カードSC用の二次元コードCGが表示される。二次元コードCGは、所定の規格に準拠して各種情報を含むように生成されたコードである。二次元コードCGには、各種情報として、鍵カードSCを定義するための情報が含まれる。一例として、このような情報として、識別用情報が利用される。具体的には、例えば、プレイヤIDの情報、カードIDの情報、鍵画像KIを示す情報、プレイヤの名前の情報、鍵カードSCの名称の情報及びアバタ画像AGを示す情報等、コード表示領域SC2以外の各領域SC1、SC3に表示されるべき各情報が識別用情報として二次元コードCGに含まれていてよい。
また、上述のように、合成画像CIの各領域SC1〜SC3の内容も個別情報等に応じて変化する。したがって、各領域SC1〜SC3を区切る境界線が固定的に配置されるフォーマット部分として機能する。同様に、各領域SC1〜SC3の内側が可変的部分として機能する。そして、キャラクタカードKCと同様に、合成画像CIは、各領域SC1〜SC3に表示されるべき情報と、フォーマット部分とが合成されることにより構成されている。また、鍵画像KI、名称の情報、アバタ画像AGの情報等、鍵カードSCのユニーク性を高める情報が装飾情報として合成画像CIに含まれている。つまり、装飾情報の少なくとも一部は視認可能に鍵カードSCに表示されている。なお、図4の例では、プレイヤIDの情報は、二次元コードCGにのみ含まれているが、例えば、プレイヤ情報領域SC3に表示されていてもよい。また、例えば、図4の例の鍵画像KIに含まれる名前の情報のように、個別情報として機能し得る情報が装飾情報としても使用されてよい。
次に、鍵カードSCの再発行について説明する。ゲームシステム1は、鍵カードSCを再発行する再発行サービスを提供する。より具体的には、再発行サービスは、所定の再生成条件を満たした鍵カードSCを再度生成するためのサービスである。このサービスは、例えば、鍵カードSCの紛失時や汚損時、老朽化時等に使用される。また、再発行サービスは、このサービスの提供を希望する所定の操作が実行された場合に提供される。所定の再生成条件として、例えば、既存の鍵カードSCの使用或いはカードIDの提供が利用される。つまり、一例として、所定の操作が実行された後、既存の鍵カードSCが使用された場合に、その使用された鍵カードSCが所定の再生条件を満たし、その鍵カードSCの再発行が実行される。同様に、所定の操作が実行された後、カードIDの情報が提供された場合に、そのカードIDに対応する鍵カードSCが所定の再生成条件を満たし、その鍵カードSCの再発行が実行される。
図5は、カードIDの提供を要件として再発行サービスが提供される場合を説明するための説明図である。例えば、既存の鍵カードSCを紛失等した場合にカードIDに基づいて鍵カードSCが再生成される。このような場合、図5に示すように、プレイヤPは、カードIDの情報(カードIDが使用されない場合は、別の認証用のID等の情報)をゲーム機GMに提供する。この提供は、例えば、コントロールパネルCPを通じて実行される。ゲーム機GMは、プレイヤによって提供されたカードIDの情報をセンターサーバ2に提供する。
センターサーバ2には、管理データとしての鍵カードデータCDが用意されている。鍵カードデータCDは、発行済みの各鍵カードSCを管理するためのデータである。したがって、鍵カードデータCDには、発行済みの各鍵カードSCを定義するための情報が記述されている。より具体的には、鍵カードデータCDには、各鍵カードSCの識別用情報が記述されている。また、鍵カードデータCDは、各カードIDを基準に、カードIDの情報とその他の識別用情報とが関連付けられて記述されている。鍵カードデータCDの詳細は、後述する。
センターサーバ2は、ゲーム機GMによって提供されたカードIDに基づいて、鍵カードデータCD中の当該カードIDに対応する識別用情報を特定する。そして、センターサーバ2は、少なくとも特定した識別用情報を含むように鍵カードデータCDをゲーム機GMに提供する。ゲーム機GMは、提供された鍵カードデータCDに基づいて合成画像CIを再現するためのイメージデータを生成する。ゲーム機GM内には、多数の被印刷媒体HMが用意されている。被印刷媒体HMは、合成画像CIが印刷される前の状態の印刷媒体を意味する。被印刷媒体HMとして、例えば、カード状の紙媒体が利用される。ゲーム機GMは、イメージデータに基づいて合成画像CIをこの被印刷媒体HMに印刷し、新しい鍵カードSCを生成する。そして、その新しい鍵カードSCがプレイヤPに提供される。このようにして、カードIDが提供された場合に、そのカードIDに対応する鍵カードSCが再発行される。
一方、図6は、既存の鍵カードSCの使用を要件として再発行サービスが提供される場合を説明するための説明図である。例えば、既存の鍵カードSCが老朽化した場合に、既存の鍵カードSC(以下、既存の鍵カードSCを旧鍵カードSCと呼ぶ場合がある)に基づいて新しい鍵カードSC(以下、新鍵カードSCと呼ぶことがある)が再生成される。図6に示すように、この場合、プレイヤPによる旧鍵カードSCの使用を通じて、旧鍵カードSCの識別用情報がゲーム機GMに提供される。具体的には、ゲーム機GMは、例えば、旧鍵カードSCの二次元コードCGを通じて、旧鍵カードSCに含まれる情報を取得する。ゲーム機GMには、旧鍵カードSCに含まれる情報に基づいて鍵カードデータCDが生成される。また、所定の変更条件を満たす場合には、鍵カードデータCDの装飾情報が変更されてもよい。例えば、所定の変更条件として、再選択操作或いはゲーム結果が利用されてよい。つまり、例えば、鍵カードSCの再生成に伴ってアバタ画像AGの再選択が実行された場合に所定の変更条件が満たされ、アバタ画像AGが変更されてもよい。その他にも所定の変更条件は、例えば、ゲーム結果(例えば、プレイ時間、プレイ頻度、キャラクタカードKCの所有枚数、所有するキャラクタカードKCのモンスタの平均レベル、ゲーム中で付与されるアイテムの所有数、保有アイテムの種類数等)が変更条件を満たした場合に満たされてもよい。そして、このような変更が実行された場合には、鍵カードデータCDには、これらの変更(変更後の装飾情報)が反映される。
この鍵カードデータCDは、新鍵カードSCの生成に利用される。具体的には、まずゲーム機GMは、鍵カードデータCDに基づいて合成画像CIを再現するためのイメージデータを生成する。また、ゲーム機GMは、そのイメージデータに基づいて合成画像CIを被印刷媒体HMに印刷し、新鍵カードSCを生成する。そして、その新鍵カードSCをプレイヤPに提供する。このように、旧鍵カードSCの情報を利用して、新鍵カードSCが再発行される。また、図6の例では、アバタ画像AGが旧鍵カードSCでは“○”であるのに対し、新鍵カードSCでは“△”に変更されている。つまり、アバタ画像AGが旧鍵カードSCと新鍵カードSCとの間で変更されている。このように、新鍵カードSCは、旧鍵カードSCと全く同じ内容とは限らず、装飾情報が変更されている場合もある。つまり、再発行サービスでは、プレイヤIDの情報等、プレイヤに固有の核となる情報(例えば、個別情報自体)に関しては同一性を維持しつつ装飾情報に関しては変更が許容されている。なお、新鍵カードSC及び旧鍵カードSCには、共通のカードIDが使用されてよい。つまり、再発行時にもカードIDは維持されてよい。一方、カードIDは、再発行時に変更されてもよい。つまり、再発行時には、既存の鍵カードSCのカードIDとは別の新しいカードIDが使用されてもよい。
次に、上述のカードゲーム及び再発行サービスを実現するためのゲームシステム1の制御系の要部について説明する。図7は、ゲームシステム1の制御系の要部の構成を示す図である。図7に示すように、センターサーバ2は、制御ユニット10と、記憶ユニット11と、を備えている。制御ユニット10は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット10には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が接続され得るが、それらの図示は省略した。
記憶ユニット11は、制御ユニット10に接続されている。記憶ユニット11は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気テープ等の大容量記憶媒体により構成されている。記憶ユニット11には、サーバ用プログラム15が記憶されている。サーバ用プログラム15は、センターサーバ2がゲーム機GM及びユーザ端末5に各種のサービスを提供するために必要なコンピュータプログラムである。制御ユニット10がサーバ用プログラム15を読み取って実行することにより、制御ユニット10の内部には、ゲーム機サービス管理部16及びWebサービス管理部17が設けられる。ゲーム機サービス管理部16は、上述のゲーム機用サービスを提供するための処理を実行する。一方、Webサービス管理部17は、上述のWebサービスを提供するために必要な処理を実行する。ゲーム機サービス管理部16及びWebサービス管理部17は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット10の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得るが、それらの図示は省略した。
また、記憶ユニット11には、サーバ用プログラム15の実行に伴って参照され得る各種のデータが記憶されている。このような各種のデータには、例えば、ID管理データ22、プレイデータPD及び上述の鍵カードデータCDが含まれる。これらのデータの詳細は、更に後述する。
一方、ゲーム機GMには、コンピュータとしての制御ユニット30と、記憶ユニット31と、上述のコードリーダ7と、プリンタ32と、が設けられている。記憶ユニット31、コードリーダ7及びプリンタ32は、いずれも制御ユニット30に接続されている。制御ユニット30は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット30には、上述のコントロールパネルCP、モニタMO、スピーカSPに加え、その他にも公知のゲーム機と同様に、コイン認証装置或いはカード読み取り装置等の各種の入力装置或いは出力装置が接続され得るが、それらの図示は省略した。
コードリーダ7は、二次元コードを読み取るための周知の装置である。コードリーダ7は、ゲーム用カード8に印刷された二次元コードCG等を読み取って、その読み取り結果に応じた信号を制御ユニット30に出力する。プリンタ32は、画像や記号(二次元コード含む)、文字等を所定の記録媒体に印刷するための周知の印刷装置である。プリンタ32は、制御ユニット30からの出力信号に基づいてカード状の被印刷媒体HM(被記録媒体)に、各二次元コードCGを含む合成画像CI等を印刷することにより、鍵カードSC等のゲーム用カード8を生成する。
記憶ユニット31は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気記録媒体や光記録媒体、フラッシュSSD(Solid State Drive)などにより構成されている。記憶ユニット31には、ゲームプログラム34が記憶されている。ゲームプログラム34は、ゲーム機GMがカードゲームを提供するために必要なコンピュータプログラムである。また、記憶ユニット31には、ゲームプログラム34の実行に伴って参照され得る各種のデータも記録されている。このようなデータには、例えば、画像データ、効果音データ、プレイデータPD、鍵カードデータCD等が含まれる。効果音データは、楽曲等、各種の音声を再生するためのデータである。画像データは、ゲームに必要な各種画像(ゲーム用カード8を印刷するための画像を含む)を表示するためのデータである。また、画像データは、例えば、フォーマットデータを含んでいる。フォーマットデータは、ゲーム用カード8の各種領域を区切るための枠線等の基本フォーマット部分、つまり固定的部分を表現するためのデータである。つまり、フォーマットデータは、鍵カードSC及びキャラクタカードKCのフォーマット部分を表現するためのデータである。鍵カードSC及びキャラクタカードKCのフォーマット部分は、同一でもよいし異なっていてもよい。また、プレイデータPDは、ゲームを提供する際に、当該ゲームを実行するプレイヤに対応付けられた部分を含むように、少なくとも一部がセンターサーバ2から提供され、記憶ユニット31に記憶される。
次に、ID管理データ22、プレイデータPD及び鍵カードデータCDの詳細を説明する。ID管理データ22は、ゲームシステム1で使用される各種のIDの対応関係が記述されたデータである。例えば、ID管理データ22によってプレイヤIDの情報も管理される。プレイデータPDは、上述のように各プレイヤの過去のプレイ実績に関する情報が記述されたデータである。そして、プレイデータPDは、例えば、前回までのプレイ結果(過去の実績)を次回以降に引き継ぐため、或いは各プレイヤに固有の設定内容を引き継ぐために使用される。したがって、プレイデータPDは、各プレイヤを識別するためのプレイヤIDに基づいて管理されている。つまり、プレイデータPDは、プレイヤID毎に作成されたデータの集合である。したがって、プレイデータPDでは、例えば、アイテムといった過去の実績に関連する情報がプレイヤID毎に(プレイヤIDに関連付けられて)管理される。
鍵カードデータCDは、上述のように、各鍵カードSCを管理するためのデータである。具体的には、鍵カードデータCDは、各鍵カードSCに含まれる識別用情報が記述されたデータである。鍵カードデータCDは、カードIDに基づいて管理されている。つまり、鍵カードデータCDは、カードID毎に作成されたデータの集合である。図8は、鍵カードデータCDの内容の一例を示す図である。図8に示すように、鍵カードデータCDは、カードID、名称、名前、鍵画像ID、アバタ画像IDの情報を含んでいる。鍵カードデータCDは、これらの情報が互いに関連付けられるように記述されている。
カードIDは、上述のように鍵カードSC毎にユニークなIDの情報(但し、再発行時に同じカードIDが使用される場合は重複して同じカードIDが使用される場合はある)である。名称は、鍵カードSCの名称(例えば、図4の例の“記録の鍵”)を示す情報である。名前は、プレイヤの名前(例えば、図4の例の“ショウジ”)を示す情報である。鍵画像IDは、鍵画像KI毎にユニークなIDの情報である。鍵画像IDは、各鍵画像KIを特定するために使用される。アバタ画像IDは、アバタ画像AG毎にユニークなIDの情報である。アバタ画像IDは、各アバタ画像AGを特定するために使用される。
センターサーバ2には、発行済みの全カードIDに対応する鍵カードデータCDが用意されている一方で、ゲーム機GMには、少なくとも鍵カードデータCDの一部が提供される。例えば、上述のように、再発行時に提供されたカードIDに対応する部分を含むように、少なくとも鍵カードデータCDの一部がセンターサーバ2からゲーム機GMに提供される。また、上述のように、再発行時に旧鍵カードSCを通じて提供された鍵カードSCの情報によって鍵カードデータCDの一部(例えば、旧鍵カードSCが有する情報の部分)がゲーム機GM内に生成される場合もある。
次に、カード利用再発行処理及びID利用再発行処理について説明する。カード利用再発行処理は、再発行サービスのうち旧鍵カードSCを利用して新鍵カードSCを再発行するための処理である。カード利用再発行処理は、一例として、ゲーム機GMの制御ユニット30によって実行される。一方、ID利用再発行処理は、再発行サービスのうちカードIDを利用して鍵カードSCを再発行するための処理である。ID利用再発行処理は、一例として、ゲーム機GMの制御ユニット30及びセンターサーバ2の制御ユニット10の協働によって実現される。より具体的には、ID利用再発行処理は、ゲーム機サービス管理部16及び制御ユニット10を通じて実行される。なお、各制御ユニット10、30は、カード利用再発行処理及びID利用再発行処理の他にも各種の周知な処理等を、それぞれ単独で或いは協働して実行する。このような周知な処理等には、例えば、キャラクタカードKCの生成といったカードゲームを提供するための処理、鍵カードSCを初めて生成するための処理、或いはゲーム機用サービス及びWEBサービスを提供するための処理が含まれる。しかし、それらの詳細な説明は省略する。
図9は、カード利用再発行処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図9のルーチンは、例えば、旧鍵カードSCを利用して新鍵カードSCの再発行を希望する所定の操作が実行された場合に実行される。また、その所定の操作には、コードリーダ7を通じて、旧鍵カードSCの二次元コードCGの読み取りを実行する操作が含まれていてよい。図9のルーチンを開始すると、制御ユニット30は、コードリーダ7の出力信号を参照して、旧鍵カードSCに含まれる識別用情報(より具体的には二次元コードCGに含まれる各種情報)を取得する。続くステップS12において、制御ユニット30は、ステップS11で取得した識別用情報に基づいて、旧鍵カードSCに対応する鍵カードデータCDを生成する。
次のステップS13において、制御ユニット30は、所定の変更条件を満たすか否か判別する。この判別結果が肯定的結果の場合、つまり所定の変更条件を満たす場合、制御ユニット30は、ステップS14に進む。ステップS14において、制御ユニット30は、満たされた所定の変更条件の内容(例えば、再選択操作が実行された場合には再選択の内容)に応じて鍵カードデータCDの内容を変更し、ステップS15に進む。
一方、ステップS13の判別結果が否定的結果の場合、つまり所定の変更条件を満たさない場合、制御ユニット30は、ステップS15に進む。ステップS15において、制御ユニット30は、ステップS12で生成した鍵カードデータCD或いはステップS14で変更した鍵カードデータCDの情報を含む合成画像CIを表現するためのイメージデータを生成する。合成画像CIには二次元コードCGも含まれているので、イメージデータは二次元コードCGを表現するためのデータも含んでいる。続くステップS16において、制御ユニット30は、ステップS15で生成したイメージデータに基づいて合成画像CIが被印刷媒体HMに印刷されるように、イメージデータをプリンタ32に出力(提供)する。これにより、旧鍵カードSCの識別用情報に基づいて新鍵カードSCが再発行される。また、所定の変更条件を満たす場合には、新鍵カードSCには、装飾情報の内容の変更が反映されている。
一方、図10は、ID利用再発行処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図10のルーチンは、例えば、カードIDを利用して鍵カードSCの再発行を希望する所定の操作が実行された場合に実行される。この所定の操作には、コントロールパネルCPを通じてカードIDを入力する操作が含まれていてよい。なお、図10では、簡略化のためゲーム機サービス管理部16が実行主体である処理をセンターサーバ2として、制御ユニット30が実行主体である処理をゲーム機GMとして、それぞれ説明することがある。
図10のルーチンを開始すると、まずステップS21において、ゲーム機GMは、コントロールパネルCPの出力信号を参照して、カードIDの情報を取得する。続くステップS22において、ゲーム機GMは、ネットワーク3を介して、ステップS22で取得したカードIDの情報をセンターサーバ2に提供する。
センターサーバ2は、ゲーム機GMからカードIDの情報が提供されると、図10のルーチンを開始する。センターサーバ2は、図10のルーチンを開始すると、まずステップS31において、提供されたカードIDに対応する鍵カードデータCDを特定する。続くステップS32において、センターサーバ2は、ステップS31で特定した鍵カードデータCDをゲーム機GMにネットワーク3を介して提供する。そして、ステップS32の処理を終えると、センターサーバ2は、今回のルーチンを終了する。
一方、ゲーム機GMは、ステップS23において、鍵カードデータCDをセンターサーバ2から取得する。続くステップS24において、ゲーム機GMは、ステップS23で取得した鍵カードデータCDの情報を含む合成画像CIを表現するためのイメージデータを生成する。合成画像CIには二次元コードCGも含まれているので、イメージデータは二次元コードCGを表現するためのデータも含んでいる。次のステップS25において、ゲーム機GMは、ステップS24で生成したイメージデータに基づいて合成画像CIが被印刷媒体HMに印刷されるように、イメージデータをプリンタ32に出力(提供)する。これにより、カードIDに基づいて鍵カードSCに含まれるべき識別用情報が特定され、その特定された識別用情報に基づいて新しい鍵カードSCが再発行される。
以上に説明したように、この形態によれば、再発行サービスを通じて、既存の鍵カードSCが再発行される。つまり、既存の鍵カードSCと同様の機能を有する(プレイヤIDの情報等、核となる情報を有する)新しい鍵カードSCが既存の鍵カードSCと同様の手法で再生成される。これにより、オリジナルの鍵カードSCと同程度の精度で新しい鍵カードSCを再生成することができる。
また、再発行サービスは、カードIDの提供によっても利用できるので、紛失等した場合でも容易に同様の機能を有する新しい鍵カードSCを復元することができる。結果として、再生成の利便性を向上することができる。同様に、再発行サービスは、既存の鍵カードSCの使用によっても利用できるので、汚損の場合や経年劣化等により老朽化した場合にもオリジナルの鍵カードSCと同程度の精度で新しい鍵カードSCを再生成することができる。特に鍵カードSCのように被印刷媒体HMとして紙が使用されている場合には、老朽化の影響は大きいので、このような再発行サービスの効果は大きい。
さらに、再発行サービスを利用する際に、アバタ画像AG等の装飾情報を変更することができる。これにより、鍵カードSCの再発行を促すことができる。また、例えば、プレイヤの再選択行為により装飾情報が変更される場合には、装飾情報の内容の変更をプレイヤに委ねることができる。また、例えば、ゲーム結果に応じて装飾情報が変更される場合には、ゲームのプレイを促進することができる。さらに、これらによって装飾情報が変化するので、鍵カードSCの外観の識別性をより向上させることができる。
以上の形態において、ゲーム機GMの制御ユニット30が、図9或いは図10のルーチンを実行することにより本発明の情報提供手段として機能する。また、例えば、ゲーム機GMの制御ユニット30が、図9のルーチンを実行することにより本発明の内容変更手段として機能する。一方、センターサーバ2の記憶ユニット11が鍵カードデータCDを記憶することにより本発明のデータ記憶手段として機能する。
本発明は上述の形態に限定されず、適宜の形態にて実施することができる。上述の形態では、図10のルーチンに、装飾情報の変更を反映する処理が含まれていない。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、カードIDを利用して鍵カードSCを再発行する場合にも装飾情報が変更されてもよい。つまり、一例として、図9のルーチンのステップS13及びステップS14に対応する処理が図10のルーチンに追加されてもよい。この場合、カードIDを利用して鍵カードSCを再発行する場合にも装飾情報を変更する機会を付与することができるので、再発行を促進することができる。また、装飾情報を変更する機会が増えるので、鍵カードSCの識別性をより向上させることができる。
上述の形態では、鍵カードSCの使用に伴って鍵カードSCから鍵カードSCの生成に必要な識別用情報が提供され、その識別用情報に基づいて鍵カードSCが再発行されている。しかし、鍵カードSCが使用される場合の再発行サービスは、このような形態に限定されない。例えば、鍵カードSCの二次元コードCGには、プレイヤ識別情報やカードIDの情報等最低限の識別用情報のみが記録されていてもよい。したがって、この場合、鍵カードSCは、鍵カードSCの使用に伴ってカードIDの情報等、最低限の情報だけを提供してもよい。そして、その他の識別用情報は、ゲーム機GMの必要に応じて、例えば、取得したカードIDを基準に鍵カードデータCD(例えば、センターサーバ2に保存)等から取得されてよい。また、鍵カードデータCDを通じて取得された識別用情報に基づいて、装飾情報等が新鍵カードSCに印刷されてよい。一方、この場合、再発行によって生成される新鍵カードSCの二次元コードCGには、旧鍵カードSCと同様にカードID等の最低限の識別用情報だけが含まれていてもよい。この場合、二次元コードCGに含まれる情報の量(ひいては鍵カードSC、つまり識別用記録媒体に含まれる情報の量)を抑制することができる。
上述の形態では、鍵カードSCには、識別用情報を含むコードとして、二次元コードCGが印刷されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、このようなコードとして、バーコードが利用されてもよい。即ち、ゲーム用カード8には、所定の規格に準拠して生成されることにより各種の情報を含む各種のコードが利用されてよい。また、各種の情報がコードとして記録媒体に記録される形態にも限定されない。例えば、記録媒体として、DVDROM、CDROM等の光学式記憶媒体、或いはEEPROM等の不揮発性半導体メモリが利用されてもよい。このような記憶媒体は、例えば、ICカードを含む。また、これらの記録媒体が利用される場合、合成画像CIが印刷される代わりに、合成画像CIを表現するためのデータがこれらの媒体に記録されてもよい。また、このようなデータは、赤外線通信等により記憶媒体に提供されてもよい。つまり、ゲーム機GMが識別用情報を記録し、又は取得出来る限り、識別用記録媒体用の記録媒体として各種の媒体が採用されてよい。
上述の形態では、鍵カードSC(識別用記録媒体)の使用の際に、パスワード等による認証は行われていない。しかし、識別用記録媒体の所有者を確認するための認証が行われてもよい。パスワード等の所有者を認証するための認証情報が使用される場合、一例として、この認証情報は、識別用情報に含まれていてよい。さらに、再発行サービスの実行の際にも、このような認証情報が使用されてもよい。つまり、鍵カードSCの所有者と認証された場合に再発行サービスが提供されてもよい。
上述の形態では、各ゲーム機GMは、カードゲームを提供している。しかし、各ゲーム機GMが提供するゲームは、このような形態に限定されない。各ゲーム機GMは、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、シューティングゲーム等の各種のゲームを提供してよい。また、ゲーム機GMは、業務用のゲーム機に限定されない。ゲーム機GMとして、例えば、家庭用の据置型ゲーム機、携帯型のゲーム機等、適宜の形態が採用されてよい。また、上述の形態では、制御ユニット30及び記憶ユニット31がゲーム機GMに設けられている。しかし、本発明のゲーム機は、このような形態に限定されない。例えば、クラウドコンピューティングを利用してネットワーク上に論理的に制御ユニット30及び記憶ユニット31が設けられてもよい。つまり、ゲーム機GMは、ネットワーク3を通じて制御ユニット30処理結果を表示して提供する端末として構成されていてもよい。
以下に、上述の内容から得られる本発明の一例を記載する。なお、以下の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明のゲームシステムは、各プレイヤを識別するためのプレイヤ識別情報を含む識別用情報が記録された各識別用記録媒(SC)を生成するとともに、前記プレイヤ識別情報に基づいて各プレイヤを識別しつつゲームを提供するゲームシステム(1)であって、所定の再生成条件を各識別用記録媒体のいずれかが満たした場合に、当該所定の再生成条件を満たした識別用記録媒体に対応する前記識別用情報が被記録媒体(HM)に記録され、当該識別用記録媒体とは別の識別用記録媒体が生成されるように、前記識別用情報を提供する情報提供手段(30)を備え、前記識別用情報は、前記プレイヤ識別情報とは別に各識別用記録媒体の識別性を向上させるための装飾情報を更に含んでいるものである。
本発明によれば、識別用記録媒体が所定の再生成条件を満たした場合に、当該識別用記録媒体に対応する識別用情報が記録された別の識別用記録媒体が生成される。つまり、オリジナルとは別の識別用記録媒体がオリジナルと同様の手法で再生成される。これにより、プレイヤ識別情報等が記憶された識別用記録媒体をオリジナルと同程度の精度で再生成することができる。また、識別用情報は、更に装飾情報を含んでいる。これにより、識別性の高い識別用記録媒体を再生成することができる。
所定の再生条件として各種の条件が採用されてもよい。本発明のゲームシステムの一態様として、各識別用記録媒体の前記識別用情報と各識別用記録媒体の前記識別用情報を特定するための情報特定情とが関連付けられて記述された管理データ(CD)を記憶するデータ記憶手段(11)を更に備え、前記所定の再生条件は、前記情報特定情報がプレイヤによって提供されることを当該所定の再生条件を満たすための要件として含み、前記情報提供手段は、前記情報特定情報及び前記管理データによって特定された前記識別用情報に基づいて前記別の識別用記録媒体が生成されるように、前記識別用情報を提供する態様が採用されてもよい。この場合、情報特定情報に基づいて、各識別用記録媒体の識別用情報が管理されている。また、情報特定情報に基づいて、オリジナルとは別の識別用記憶媒体が生成される。したがって、例えば、オリジナルの識別用記録媒体を紛失した場合でも情報特定情報が分かればオリジナルを復元することができる。これにより、より再生成の利便性を向上させることができる。
また、本発明のゲームシステムの一態様において、前記所定の再生条件は、各識別用記録媒体を通じて前記識別用情報が提供されることを当該所定の再生条件を満たすための要件として含み、前記情報提供手段は、前記所定の再生条件を満たした識別用記録媒体を通じて提供された前記識別用情報に基づいて前記別の識別用記録媒体が生成されるように、前記識別用情報を提供してもよい。この場合、オリジナルに基づいて容易に別の識別用記録媒体を復元することができる。したがって、例えば、オリジナルの識別用記録媒体が経年劣化等した場合に、オリジナルを利用して、新しい識別用記録媒体をオリジナルと同様の精度で再生成することができる。
本発明のゲームシステムの一態様として、所定の変更条件を満たした場合に、前記装飾情報の内容を変更する内容変更手段(30)を更に備え、前記情報提供手段は、前記内容変更手段の変更結果に基づいて、前記装飾情報の内容が変更された場合には前記装飾情報として変更後の装飾情報を含むように、前記識別用情報を提供する態様が採用されてもよい。この場合、再生成の際に復元される識別用記録媒体の装飾情報の内容をオリジナルの装飾情報の内容から変更することができる。これにより、識別用記録媒体の再生成を促進することができる。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記所定の変更条件は、前記ゲームの結果を利用しており、前記ゲームの結果が変更条件を満たすことを当該所定の変更条件を満たすための要件として含んでもよい。この場合、ゲーム結果に応じてオリジナルの識別用記録媒体を別の識別用記録媒体に変更することができる。これにより、ゲームの興趣性を向上させることができる。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記所定の変更条件は、各プレイヤの選択結果を利用しており、各プレイヤによって前記装飾情報の内容を変更する選択が実行されることを当該所定の変更条件を満たすための要件として含んでもよい。この場合、プレイヤの選択操作に応じてオリジナルの識別用記録媒体の装飾情報の内容が変更される。これにより、識別性の向上をプレイヤに委ねることができる。結果として、別の識別用記録媒体の生成を促進することができる。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記装飾情報の内容は、視認可能なように前記識別用記録媒体及び前記別の識別用記録媒体に表示されていてもよい。この場合、識別用記録媒体の外観の識別性を向上させることができる。
本発明の制御方法は、各プレイヤを識別するためのプレイヤ識別情報を含む識別用情報が記録された各識別用記録媒(SC)を生成するとともに、前記プレイヤ識別情報に基づいて各プレイヤを識別しつつゲームを提供するゲームシステム(1)に適用され、所定の再生成条件を各識別用記録媒体のいずれかが満たした場合に、当該所定の再生成条件を満たした識別用記録媒体に対応する前記識別用情報が被記録媒体(HM)に記録され、当該識別用記録媒体とは別の識別用記録媒体が生成されるように、前記識別用情報を提供する情報提供手順を備え、前記識別用情報は、前記プレイヤ識別情報とは別に各識別用記録媒体の識別性を向上させるための装飾情報を更に含んでいる。
また、本発明のゲームシステム用のコンピュータプログラムは、各プレイヤを識別するためのプレイヤ識別情報を含む識別用情報が記録された各識別用記録媒(SC)を生成するとともに、前記プレイヤ識別情報に基づいて各プレイヤを識別しつつゲームを提供するゲームシステム(1)に組み込まれるコンピュータ(30)を、所定の再生成条件を各識別用記録媒体のいずれかが満たした場合に、当該所定の再生成条件を満たした識別用記録媒体に対応する前記識別用情報が被記録媒体(HM)に記録され、当該識別用記録媒体とは別の識別用記録媒体が生成されるように、前記識別用情報を提供する情報提供手段として機能させるように構成され、前記識別用情報は、前記プレイヤ識別情報とは別に各識別用記録媒体の識別性を向上させるための装飾情報を更に含むように構成されているものである。本発明の制御方法若しくはコンピュータプログラムが実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。