JP6401074B2 - 解析支援装置、解析支援方法、解析支援プログラム - Google Patents

解析支援装置、解析支援方法、解析支援プログラム Download PDF

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Description

本発明は、解析支援装置、解析支援方法、解析支援プログラムに関し、特に、シミュレーション結果を視認可能に出力する解析支援装置、解析支援方法、解析支援プログラムに関する。
大規模シミュレーションにおいては、シミュレーション結果の解析に要する時間が問題となる。例えば、シミュレーション結果を解析する場合、解析対象となる指標(以下、評価指標と称す)に対するシミュレーション結果を、グラフ化して表示することが知られている。このとき、評価指標に対するシミュレーション結果が、ユーザによって直観的に認識されることが必要である。
例えば、特開2009−245128には、複数の項目(評価指標に相当)に対する解析結果を同一画面に表示するグラフ表示装置が記載されている(特許文献1参照)。図1は、特許文献1に記載のグラフ表示装置における表示画面を示す図である。
図1を参照して、特許文献1に記載の表示画面には、売上高の時間推移を示す棒グラフ901、年代別の売上高を示す円グラフ902、店舗別来客数を示す棒グラフ901が含まれる。ユーザは、1つの画面で、売上高の時間推移、年代別売上高、及び店舗別来客数等に例示される項目について確認できる。
又、特開2001−143092には、複数の情報量(評価指標に相当)に対する分析結果が、3次元座標で配置される表示要素によって表示されるグラフ表示方法が記載されている(特許文献2参照)。特許文献2に記載される複数の情報量は、表示要素911の3次元座標、半径、あるいは色によって表現される。又、表示要素911の間が所定の情報量に応じた太さの円柱912で接続される。これにより、情報量の間の相関や特定の情報量の増減等を一括して視覚的に把握・確認することが可能となる。
シミュレーションでは、時間推移するシナリオに沿って複数の評価指標に対して解析が行われることがある。このようなシミュレーションの結果を解析する場合、複数の評価指標が時間変化によりどのように関係し、それぞれの値がどのように推移するのかを確認することが望まれる。
図1を参照して、特許文献1では、複数の評価指標に対するシミュレーション結果は、複数のグラフ901〜903としてそれぞれ個別に表示される。このため、評価指標毎に異なるグラフを参照する必要があり、複数の評価指標の関連性を一括して把握することが困難となる。又、時間経過に応じて変化する評価指標であっても、特定の時間のグラフのみしか表示できない場合がある。例えば、年代別売上高を示すグラフ902は、ユーザによって指定された時間(月)の集計結果が表示されるが、各月の年代別売上高の推移を一度に把握することはできない。
又、特許文献2では、複数の評価指標を1つのグラフによって表示しているが、複数の評価指標の時間推移を直観的に把握できる詳細な態様が示されていない。
特開2009−245128 特開2001−143092
すなわち、従来技術では、時間経過に伴う複数の評価指標の変化を直観的に把握することにより、シミュレーション結果を短時間で解析可能とすることは想定されていない。
以上のことから、本発明の目的は、時間推移するシナリオに対するシミュレーション結果の解析時間を短縮する解析支援装置、解析支援方法、及び解析支援プログラムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下に述べられる手段を採用する。その手段を構成する技術的事項の記述には、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための形態]の記載との対応関係を明らかにするために、[発明を実施するための形態]で使用される番号・符号が付加されている。ただし、付加された番号・符号は、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲を限定的に解釈するために用いてはならない。
一の観点において、本発明による解析支援装置(10)は、演算処理装置(11)と、出力装置(14)を具備する。演算処理装置(11)は、時間推移するシナリオについて、複数の評価指標に対するシミュレーションを行う。出力装置(14)は、複数の時刻に対応するシミュレーション結果を、複数の統計図表(例えばC1、以下同じ)として視認可能に出力する。演算処理装置(11)は、複数の評価指標(C1)に対応する複数の表示形態を決定する。出力装置(14)は、複数の表示形態に従って、複数の統計図表(C1)の各々を、画面(200)上に時系列に配置する。ここで、複数の評価指標は、第1評価指標及び第2評価指標を含む。複数の表示形態は、第1評価指標に対応する第1表示形態と、第2評価指標に対応する第2表示形態を含む。第1表示形態は、各統計図表(C1)の種類を規定し、第2表示形態は、各統計図表(C1)の画面(200)上における位置を規定する。
他の観点において、本発明による解析支援方法は、時間推移するシナリオについて、複数の評価指標に対するシミュレーションを行うステップと、複数の時刻に対応するシミュレーションの結果を、複数の統計図表(C1)として視認可能に出力するステップとを具備する。複数の統計図表(C1)を出力するステップは、複数の評価指標に対応する複数の表示形態を決定するステップと、複数の表示形態に従って、複数の統計図表(C1)の各々を、画面(200)上に時系列に配置するステップとを備える。ここで、複数の評価指標は、第1評価指標及び第2評価指標を含む。又、複数の表示形態は、第1評価指標に対応する第1表示形態と、第2評価指標に対応する第2表示形態を含む。第1表示形態は、各統計図表(C1)の種類を規定する。第2表示形態は、各統計図表(C1)の画面(200)上における位置を規定する。
本発明による解析支援方法は、コンピュータによって実行されるプログラムによって実現されることが好ましい。
本発明では、時系列に配置される統計図表の種類や位置によって複数の評価指標を表示することができる。このため、時間推移のあるシナリオのシミュレーション結果を、複数の評価指標について一元的に把握することが可能となる。
従って、本発明によれば、時間推移するシナリオに対するシミュレーション結果の解析時間を短縮することが可能となる。
図1は、従来技術のグラフ表示装置による表示画面の一例を示す図である。 図2は、他の従来技術のグラフ表示装置によって表示されるグラフの一例を示す図である。 図3は、第1実施例における解析支援装置の構成の一例を示す図である。 図4は、第1実施例における解析支援装置の機能の一例を示す機能ブロック図である。 図5は、第1実施例における出力装置から出力される画面の一例を示す図である。 図6は、第1実施例における解析支援装置の動作の一例を示すフロー図である。 図7Aは、画面に表示される統計図表の一例を示す図である。 図7Bは、画面に表示される統計図表の他の一例を示す図である。 図8は、第2実施例における解析支援装置の構成の一例を示す図である。 図9は、第2実施例における解析支援装置の機能の一例を示す機能ブロック図である。 図10は、判定条件情報の一例を示す図である。 図11は、出力装置から出力される表示形態候補画面の一例を示す図である。 図12は、第2実施例における解析支援装置の動作の一例を示すフロー図である。 図13は、第2実施例における解析支援装置の表示形態判定動作の一例を示すフロー図である。 図14は、評価指標毎に付与された表示形態毎の推奨ポイントの一例を示す図である。 図15は、第2実施例における解析支援装置の表示形態判定動作の変形例を示すフロー図である。 図16は、第3実施例における画面連動の態様の一例を示す図である。 図17は、第3実施例における画面連動の態様の変形例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図面において同一、又は類似の参照符号は、同一、類似、又は等価な構成要素を示している。構成要素を区別する場合、参照符号に追番を付し、区別しない場合、追番を付さずに説明する。
(概要)
本発明による解析支援装置10は、時間推移するシナリオのシミュレーション結果を視認可能に出力する。解析支援装置10は、ユーザによって指定された複数の評価指標に対するシミュレーション結果を時系列に配置した複数の統計図表として出力する。この際、統計図表の種類や配置位置は、指定された評価指標に従って設定される。
本発明では、一の評価指標に対するシミュレーション結果を示す統計図表が、時系列に配置されるとともに、その位置が、他の評価指標に対するシミュレーション結果を示す。これにより、複数の評価指標に対するシミュレーション結果の時間推移が一元的に把握可能となり、ユーザによる解析時間を短縮することが可能となる。
1.第1実施例
以下、図3から図7Bまでを参照して、本発明による解析支援装置10の第1実施例を説明する。
(解析支援装置10の構成)
図3及び図4を参照して、第1実施例における解析支援装置10の構成の詳細を説明する。以下では、解析支援装置10の実施例として、戦闘状況のシミュレーションを行うシミュレータについて説明する。
図3は、本発明による解析支援装置10の構成の一例を示す図である。図3を参照して、解析支援装置10は、コンピュータに例示され、それぞれがバス16を介して接続されたCPU11(演算装置とも称す)、メモリ12、入力装置13、出力装置14、及び記憶装置15を具備する。入力装置13は、キーボードやマウス、タッチパネル等のユーザによって操作されることで、各種データや指示信号をCPU11や記憶装置15に出力する。出力装置14は、モニタやプリンタに例示され、CPU11から出力されるシミュレーション結果をユーザに対し視認可能に出力する。記憶装置15はハードディスクやメモリ、あるいは取り出し可能な記録媒体等に例示される外部記憶装置である。
記憶装置15には、解析支援プログラム100、シナリオ情報101、表示形態情報102、及び評価指標情報103が記録される。CPU11は、記憶装置15内の解析支援プログラム100を実行することで、図4に示すシミュレーション部110、表示形態選択部111、画面生成部112の各機能を実現する。この際、記憶装置15からの各種データやプログラムはメモリ12に一時格納され、CPU11は、メモリ12内のデータを用いて各種処理を実行する。
シナリオ情報101は、シミュレーション対象となるシナリオを規定する情報である。例えば、戦闘シミュレーションの場合、シナリオ情報101は、戦闘を行う場所、時間(時期、時刻)、地形、気象、敵及び味方の兵力等の戦闘状況を規定する情報や、発生するイベントを規定する情報を含む。ここで、戦闘を行う場所は、敵及び味方の配置位置や、移動経路を含む。時間は、戦闘が行われる時期や、時刻、期間を含む。地形は、戦闘を行う領域における河川や山等の地形、道路、橋、建物等の人工物、植生、及び高度や河川の深度等の情報を含む。気象は、戦闘を行う領域における降水量、降雪量、風の向き及び強さ、日の出、日の入り時刻、気温等の情報を含む。兵力は、部隊毎の装備品の種類、兵員数、移動速度、移動方向、火器の射程、火器の命中率等の情報を含む。イベントは、戦場で発生し得る状況を示し、例えば部隊同士の戦闘、部隊の移動、射撃等を含む。
表示形態情報102は、シミュレーション結果をグラフ化したときの表示形態を示す情報である。ここでは、グラフ内に配置される統計図表の種類、位置、大きさを規定する情報を表示形態とする。統計図表の種類及び位置は、評価指標に応じてきまる。例えば第1評価指標に応じて統計図表の種類が決まり、第2評価指標に応じて統計図表の位置が決まる。統計図表の種類としては、円グラフ、レーダチャート、鶏頭図(ナイチンゲールチャートとも称す)等が例示される。統計図表の位置としては、縦軸(Y軸)と横軸(X軸)によって決まるXY平面上の座標(X、Y)に例示される。例えば、統計図表が円形である場合、その中心点の位置が統計図表の位置となる。統計図表の大きさとしては、例えば、統計図表が円形である場合、その半径によって示される。
評価指標情報103は、シミュレーション結果の解析対象となる指標(評価指標)を示す情報である。例えば、戦闘シミュレーションの場合、戦況に応じて算出され得る残弾数、撃破数、生存率、任務達成時間等が評価指標となる。詳細には、残弾数は、敵又は味方の保有する弾薬数から使用した弾薬数を除いた数を示す。撃破数は、無力化した敵の数を示す。生存率は、敵又は味方の戦闘開始当初の数に対する現在数の割合を示す。任務達成時間は、味方が目標を奪取するまでの時間や、敵の生存率を所定の閾値以下に減殺するまでの時間を示す。これらの評価指標は、陸海空の軍単位、あるいは部隊単位や装備品単位に設定され得る。
図4は、第1実施例における解析支援装置10の機能の一例を示す機能ブロック図である。図4を参照して、本実施例におけるシミュレーション部110は、シナリオ情報101に基づいて、戦闘シミュレーションを行い、戦闘地域における彼我の損耗状況を計算する。ここで算出される損耗状況は、敵又は味方における装備品の損耗数(損耗率)、使用弾薬数、戦闘時間等に例示される。
シミュレーション部110において算出されたシミュレーション結果は、表示形態選択部111において選択された表示形態に従って、画面200(例えば図5参照)に表示される。詳細には、表示形態選択部111は、評価指標情報103から選択された評価指標に対する表示形態を、表示形態情報102から選択する。例えば、表示形態選択部111は、ユーザによって操作された入力装置13からの指示信号に応じて評価指標やその表示形態を選択する。表示形態選択部111によって選択された評価指標やその表示形態は、対応付けられて画面生成部112に通知される。画面生成部112は、選択された評価指標に対するシミュレーション結果を、選択された表示形態で表示するための画面情報20を生成する。生成された画面情報20は、画面200として視認可能に出力される。
画面情報20は、画面200内における縦軸及び横軸によって規定される座標平面や、オブジェクト化された統計図表を表示するための情報を含む。統計図表は、評価指標に対応する表示形態に基づいてオブジェクト化される。例えば、統計図表の大きさ、位置座標、構成要素の比率は、対応付けられた評価指標に対するシミュレーション結果に応じて決められる。
図5は、出力装置14から出力される画面200の一例を示す図である。図5に示す一例では、評価指標として、(a1)陸軍、海軍、空軍の全体の戦力に対する陸海空それぞれの戦力の割合、(a2)敵の撃破数、(a3)戦力差(我の生存率/彼の生存率)が設定される。又、(a1)、(a2)、(a3)の評価指標に対する表示形態として、(b1)円グラフ(統計図表の種類)、(b2)円グラフの大きさ(統計図表の大きさ、例示:半径)、(b3)円グラフのY座標(統計図表の位置、縦軸)が対応づけられる。ここで、(a1)から(a3)の評価指標は、それぞれ時間推移する指標である。このため、(b3)円グラフのX座標(統計図表の位置、横軸)を時間に対応させた表示形態とすることで、(a1)から(a3)の評価指標を、時間推移に応じて変化する一元的なグラフとして表示することが可能となる。換言すると、本発明による解析支援装置10は、時間推移のある複数の評価指標に対して時間軸を共通とし、統計図表の構成比率、位置座標、大きさにより、複数の評価指標に対するシミュレーション結果を一元的に表示することができる。
画面200には、評価指標とグラフの表示形態との関係を示す情報が表示されることが好ましい。例えば、構成図表(例示:円グラフ)における構成要素と評価指標との関係を示す構成内訳情報201が画面200に表示される。あるいは、構成図表(例示:円グラフ)の大きさと評価指標との関係を示すグラフサイズ情報202が画面200に表示される。あるいは、構成図表(例示:円グラフ)の位置座標と評価指標との関係を示すX軸情報203とY軸情報204が画面200に表示される。
具体的には、図5のように、円グラフC1が陸海空の戦力比を示す場合、陸海空の色分けを特定する情報が構成内訳情報201として表示される。あるいは、表示形態としてレーダチャートが選択された場合(図示なし)、レーダチャートの頂点と評価指標との関係が、構成内訳情報201として画面200に表示される。
又、図5のように、円グラフC1の大きさが撃破数を示す場合、円グラフC1の大きさと撃破数の関係を特定する情報がグラフサイズ情報202として表示される。尚、円グラフC1の大きさは、ユーザによって容易に識別できるように、数値化されて表示されてもよい。
更に、図5のように、円グラフC1のX座標(横軸)が“時間”を示す場合、X軸情報203として“時間”が、横軸の近傍に表示される。同様に、円グラフC1のY座標(縦軸)が“戦力差”を示す場合、Y軸情報204として“戦力差”が、縦軸の近傍に表示される。
このように、評価指標と統計図表の表示形態との関係を画面200上に表示することで、ユーザは、評価指標と表示形態との関係を容易に把握することが可能となる。本発明では、複数の評価指標を、統計図表の表示形態によって表現しているため、このような関係を画面200上に表示することは有効である。
図5を参照して、第1シナリオに対するシミュレーション結果は、例えば、結果S1(円グラフC1−11〜C1−14)のように画面200内に表示される。詳細には、時刻T1において、敵の撃破数が“1”、彼我の戦力差が“A1”、空の戦力が全体の“100%”となる。この場合、空軍を示す構成要素の構成比率が100%、半径が“1”の円グラフC11−11が、座標(T1、A1)に配置される。同様に、時刻T2において、敵の撃破数が“2”、彼我の戦力差が“A2”、空の戦力が全体の“100%”となる。この場合、空軍を示す構成要素の構成比率が100%、半径が“2”の円グラフC11−12が、座標(T2、A2)に配置される。時刻T3において、敵の撃破数が“3”、彼我の戦力差が“A2”、空の戦力が全体の“70%”、陸の戦力が全体の30%となる。この場合、空軍を示す構成要素の構成比率が70%、陸軍を示す構成要素の構成比率が30%、半径が“3”の円グラフC11−13が、座標(T3、A2)に配置される。時刻T4において、敵の撃破数が“4”、彼我の戦力差が“A4”、空の戦力が全体の“50%”、陸の戦力が全体の50%となる。この場合、空軍を示す構成要素の構成比率が50%、陸軍を示す構成要素の構成比率が50%、半径が“4”の円グラフC11−14が、座標(T4、A4)に配置される。
ユーザは、結果S1を解析することで、時間推移に伴う戦力差、敵の撃破数、及び陸海空の比率の推移を関連付けて解析することが可能となる。すなわち、複数の評価指標に対するシミュレーション結果の相関関係や時間推移に応じた変化を、一元的に把握することが可能となる。又、ユーザは、評価指標毎に異なるグラフを見る必要がないため、煩雑な処理から解放される。
具体的には、結果S1を参照すると、時刻T2から時刻T3に推移し、撃破数が“2”から“3”に増加しても、彼我の戦力差は“A2”と変化していない。このとき、陸海空の戦力比が変化していることから、彼我の戦力差が、戦場に投入された我の戦力比に影響されていることがわかる。
同一シナリオに対するシミュレーション結果を示す統計図表は、相互に関連付られて表示されることが好ましい。例えば、図5に示すように、円グラフC1−11〜C1−14が線分Uにより接続されることにより、同一シナリオに対するシミュレーション結果であることが示される。あるいは、シナリオ毎に、シミュレーション結果の表示色や線分の形状(破線や一点鎖線等)を変更してもよい。これにより、複数のシナリオに対するシミュレーション結果を同一画面上に表示しても、それぞれを区分して解析が可能となる。
例えば、第2シナリオに対するシミュレーション結果S2や、第3シナリオに対するシミュレーション結果S3を結果S1と同一の画面200に表示することで、複数のシナリオに対するシミュレーション結果を比較検討することが可能となる。
図5に示す一例では、結果S2が、座標(T2、A1)に配置される円グラフC1−21〜座標(T5、A5)に配置される円グラフC1−24で示される。又、結果S3が、座標(T2、A6)に配置される円グラフC1−31〜座標(T6、A7)に配置される円グラフC1−34で示される。
ここで、結果1〜3を比較すると、任務達成時刻は、結果S1が“T4”、結果S2が“T5”、結果S3が“T6”となる。ここで、T4<T5<T6であることから、結果S1の第1シナリオが最も早く任務達成が可能であることがわかる。一方、任務達成時刻における戦力差(我の生存率/彼の生存率)は、結果S1が“A4”、結果S2が“A5”、結果S3が“A7”となる。ここで、A7<A4<A5であることから、結果S2の第2シナリオが、最も被害が少なく任務達成できることがわかる。更に、敵の最終的な撃破数は、結果S3の“8”が最高であるが、彼我の戦力差が1を下回っている。ため、この第3シナリオでは、敵を多く撃破できるが、味方も多く撃破され戦況が劣勢となることがわかる。
結果1を参照すると、被害が多少出るが短い時間で任務達成が可能であり、結果2を参照すると、時間を要しているが、被害を最小限に抑えながら任務達成が可能となる。このように、本発明によれば、複数のシナリオによるシミュレーション結果の特性比較が可能となる。
又、線分Uで複数の統計図表間を接続することで、それぞれの位置の変動を容易に把握することができる。この場合、線分Uによる折線グラフと、統計図表(図5では円グラフC1)を組み合わせた表示形態となる。
尚、解析支援装置10は、解析するシミュレーション時刻やシミュレーション期間を指定することで、シミュレーション結果を、シミュレーション時間の経過に連動してリアルタイムに変化して表示することができる。又、解析支援装置10は、シナリオにおける開始時刻から終了時刻までの期間において、任意の期間のシミュレーション結果を抽出して表示してもよい。具体的には、ユーザによってシミュレーション期間として時刻T1〜T3が指定された場合、時刻T1〜T3におけるシミュレーション結果が表示される。
(解析支援装置10のシミュレーション結果表示動作)
図6は、第1実施例における解析支援装置10の動作の一例を示すフロー図である。図5及び図6を参照して、本実施例における解析支援装置10のシミュレーション結果表示動作の一例を説明する。
ユーザは、入力装置13を操作することで、戦闘状況を模擬したシナリオを作成する(図示なし)。ここでは、戦闘地域(戦場)を特定する情報、敵及び味方の装備品や部隊の種類、数量、及びその配置位置、移動経路や投入時期を特定する情報、戦闘開始時刻、戦闘期間(シミュレーション期間)、その他、戦闘シミュレーションに必要なパラメータが設定される。
解析支援装置10は、ユーザが選択したシナリオに対するシミュレーションを実行し、シミュレーション結果を出力する(ステップS11)。例えば、解析支援装置10は、ユーザの操作に応じて、予め作成したシナリオ情報101からシミュレーション対象を選択し、シミュレーションを行う。シミュレーションによって、時間推移する戦闘状況、例えば、敵及び味方の兵力の推移、装備品や弾薬の消耗率等がシミュレーション結果として算出される。
ユーザは、入力装置13を操作することにより、所望の評価指標を指定する。これにより、解析支援装置10は、グラフ化して表示する評価指標を決定する(ステップS12)。この際、出力装置14は、表示可能な評価指標の候補を視認可能に出力することが好ましい。これにより、ユーザは、表示された評価指標の候補から、解析に利用する評価指標を選択して指定することが可能となる。
又、ユーザは、入力装置13を操作することにより、評価指標に対する表示形態を指定する。これにより、解析支援装置10は、グラフ化する評価指標の表示形態を決定する(ステップS13)。この際、出力装置14は、評価指標の表示形態候補を視認可能に出力することが好ましい。これにより、ユーザは、表示された表示形態候補から、評価指標の表示形態を選択して指定することが可能となる。
解析支援装置10は、選択された評価指標に対するシミュレーション結果を、選択された表示形態で視認可能に出力する(ステップS14)。解析支援装置10は、シミュレーション結果を時系列に配置した統計図表で表示する。この際、統計図表の位置、大きさ、構成要素の構成比率は、選択された評価指標に応じて決められる。
時系列に配置される統計図表は、例えば、図7Aに示す円グラフC1に例示される。図7Aを参照して、円グラフC1は、少なくとも1つの構成要素Eを備える。円グラフC1の構成要素Eは、中心点Q1から円周に対して伸びる線分によって区切られたセクタである。構成要素Eの構成比率は、円の中心角360°に対する構成要素Eの中心角α(0°〜360°)の比率によって示される。このため、評価指標として、ある要素の構成比率を解析する場合、表示形態として円グラフC1を採用することが好ましい。例えば、円グラフC1を利用することは、陸海空の戦力比率を評価指標とする場合や、所有する弾薬数の初期値に対する残弾数(又は使用弾数)を評価指標とする場合に有効である。
円グラフC1の位置は、円グラフC1の中心点Q1によって規定されることが好ましい。円グラフC1の位置を中心点Q1とすることで、複数の統計図表の位置の変化を容易に把握することができる。又、円グラフC1の大きさは、円グラフC1の半径で規定されることが好ましい。円グラフC1の形状は円対称であるため、統計図表の大きさの比較を容易に行うことができる。
以上のように、複数の評価指標の表示形態として、円グラフC1、及びその位置、大きさを利用することにより、ユーザは、評価指標毎の解析のみならず、複数の評価指標のそれぞれの相関関係の解析も直観的に行うことが可能となる。
シミュレーション結果として表示される統計図表は、円グラフに限らない。例えば、統計図表は、その大きさや位置が他の統計図表と区別容易であればどのような種類でも構わない。例えば、統計図表としてレーダチャートや鶏頭図が採用し得る。
図7Bは、統計図表として表示されるレーダチャートC2の一例を示す。図7Aを参照して、レーダチャートC2は、少なくとも3つの構成要素Rを備える。レーダチャートC2の構成要素Rは、中心点Q2から頂点Pに対して伸びる軸上の点として示される。構成要素Rの構成比率は、中心点Q2から頂点Pまでの軸の長さに対する、中心点Q2から構成要素Rまでの長さβ(0を含む)の比率によって示される。このため、評価指標として、ある要素の構成比率を頂点Pの数だけ解析する場合、表示形態としてレーダチャートC2を採用することが好ましい。例えば、レーダチャートC2を利用することは、複数の部隊A〜Gのそれぞれの(兵力や弾薬数の)損耗率を評価指標とする場合に有効である。
レーダチャートC2の位置は、レーダチャートC2の中心点Q2によって規定されることが好ましい。又、レーダチャートC2の大きさは、レーダチャートC2の軸の長さ(中心点Q2から頂点Pまでの長さ)で規定されることが好ましい。頂点Pの数は、評価指標に対応し、3つ以上の任意の数であるが、頂点Pの数が多い場合、見た目上、円に近くなる。この場合、中心点Q2で位置を規定し、軸の長さで大きさを規定することは円グラフと同様、ユーザにとって直観的に、位置や大きさを把握し易くなる。
以上のように、複数の評価指標の表示形態として、レーダチャートC2、及びその位置、大きさを利用することにより、ユーザは、評価指標毎の解析のみならず、複数の評価指標のそれぞれの相関関係の解析も直観的に行うことが可能となる。
本発明によれば、複数の評価指標を、統計図表及びその位置、大きさ等により一元的にグラフ表示しているため、時間経過による評価指標の変化を直感的に解析可能となる。これにより、ユーザは、短時間でシミュレーション結果の解析を行うことができる。
又、本発明では、複数の評価指標に対応する異なる種類のグラフが組み合わされて1つのグラフを形成している。例えば、図5に示す一例では、同一の座標平面上に、円グラフ、折線グラフ、バブルチャートを組み合わせた統計図表が表示される。このため、複数の評価指標の時間変化や複数の評価指標のそれぞれの相関関係を一元的に把握することが容易となる。
更に、本発明では、複数のシナリオに対する複数のシミュレーション結果を複数のグラフとして区別しながら、同一画面200上に表示している。このため、シナリオ間における複数の評価指標の相関関係や、シナリオ間の比較検討が容易となる。
2.第2実施例
次に、第2実施例における解析支援装置10について説明する。第2実施例における解析支援装置10は、第1実施例の解析支援装置10に、評価指標に適切な表示形態の判定及び表示形態候補を自動選択する機能を追加した構成である。第2実施例における解析支援装置10は、第1実施例の構成を含み、第1実施例と同様の効果を奏する。このため、以下では、第1実施例と同様な構成及び動作の説明は省略し、第1実施例と異なる構成及び動作を中心に説明する。
(解析支援装置10の構成)
図8から図10を参照して、第2実施例における解析支援装置10の構成の詳細を説明する。図8は、第2実施例における解析支援装置10の構成を示す図である。図8を参照して、第2実施例における解析支援装置10の記憶装置15には、第1実施例と同様の情報に加えて、判定条件情報104が記録される。
判定条件情報104は、評価指標の表示形態として採用するか否かを判定する条件を含む。詳細には、図10に示すように、判定条件情報104は、少なくとも1つの判定条件と、複数の表示形態のそれぞれに付与する推奨ポイントを含む。詳細には、判定条件に適合するシミュレーション結果の表示形態として推奨される度合いに応じた推奨ポイントが、複数の表示形態のそれぞれに付与される。
例えば、推奨度の高い表示形態には、高い推奨ポイントが付与され、推奨度の低い表示形態には、低い推奨ポイントが付与される。又、判定条件に適合した場合、必ず選択される表示形態には、“∞”が付与され、これとは逆に必ず選択されない表示形態には、“−∞”が付与される。
図10を参照して、判定条件情報104の具体例を説明する。一の評価指標に対して、時間変化に依存して変化するシミュレーション結果が得られた場合、当該評価指標の表示形態として、縦軸、円グラフ(構成比)、レーダチャート(構成比)、グラフサイズのそれぞれに対し推奨ポイント“30”が付与され、横軸に対し推奨ポイント“−∞”が付与される。これは、評価指標の表示形態として縦軸、円グラフ(構成比)、レーダチャート(構成比)、グラフサイズを推奨する度合いが“30”であり、横軸は推奨しない(表示形態として選択不可)ことを示す。又、推奨ポイントとして、推奨度が“0”よりも低い値が設定されていてもよい。
全体で100%となる評価指標に対しては、円グラフやレーダチャートの推奨ポイントが高く(50)、グラフサイズ(−20)や縦軸(10)の推奨ポイントは相対的に低く設定される。又、横軸は推奨されない(−∞)。
シミュレーション結果の最大値と最小値の比(あるいはその差)が所定の閾値J以上である評価指標に対しては、円グラフ及びレーダチャートの推奨ポイント(20)が、横軸(10)、縦軸(10)、グラフサイズ(−20)よりも高く設定される。一方、シミュレーション結果の最大値と最小値の比(あるいはその差)が所定の閾値M未満である評価指標に対しては、横軸は推奨されない(−∞)。
又、シミュレーション結果の値が増減する評価指標に対しては、横軸は推奨されず(−∞)、縦軸(50)の推奨ポイントが他の表示形態よりも高く設定される。逆に値が増加するのみ、又は減少するのみの評価指標については、横軸が推奨されるように推奨ポイントが設定される(図示なし)。
更に、シミュレーション結果の分散が閾値K以上である場合、縦軸(50)の推奨ポイントが他の表示形態よりも高く設定され、特に円グラフ、レーダチャートの推奨ポイントが相対的に低く設定される。一方、シミュレーション結果の分散が閾値L未満である場合、円グラフ(50)やレーダーチャート(50)の推奨ポイントが他の表示形態よりも高く設定され、特に、横軸、縦軸の推奨ポイントが相対的に低く設定される。
評価指標が複数の分類項目(評価指標)を含み、その数が閾値N以上である場合、円グラフ(−20)よりもレーダチャート(50)が推奨され、他の表示形態は推奨されない(−∞)。一方、評価指標が複数の分類項目(評価指標)を含み、その数が閾値S未満である場合、レーダチャートは推奨されず(−∞)、円グラフ(50)が推奨される。
以上のように、判定条件、及び判定条件に応じた表示形態毎の推奨ポイントが判定条件情報104として記録される。
図9は、第2実施例における解析支援装置の機能の一例を示す機能ブロック図である。図9を参照して、第2実施例における表示形態選択部111は、判定条件情報104を利用して評価指標の表示形態候補を選択する。詳細には、表示形態選択部111は、ユーザによって操作された入力装置13からの指示信号に応じて評価指標を選択する。表示形態選択部111は、評価指標に対するシミュレーション結果を取得し、これと判定条件情報104に基づいて、推奨ポイントの高い表示形態候補を選択する。表示形態選択部111によって選択された評価指標やその表示形態候補は、対応付けられて画面生成部112に通知される。
画面生成部112は、通知された評価指標及び表示形態候補を対応付けて表示するための画面情報20を生成する。ここで生成された画面情報20は、表示形態候補画面30として視認可能に出力される。
図11は、出力装置14から出力される表示形態候補画面30の一例を示す図である。表示形態候補画面30は、評価指標と、評価指標に対応付けられた表示形態候補を含む。例えば、ユーザが評価指標として“残弾数”を選択した場合に、表示形態候補として円グラフが推奨される。本一例では、評価指標の表示形態候補として推奨ポイントの高い上位3つが表示される。ユーザは表示形態候補画面30を参照して、入力装置13を操作することにより、表示形態候補画面30から所望の表示形態を選択する。
表示形態選択部111は、第1実施例と同様に、入力装置13からの指示信号に応じて評価指標やその表示形態を選択する。表示形態選択部111によって選択された評価指標やその表示形態は、対応付けられて画面生成部112に通知される。画面生成部112は、選択された評価指標に対するシミュレーション結果を、選択された表示形態で表示するための画面情報20を生成する。生成された画面情報20は、画面200として視認可能に出力される。
以上のように、第2実施例における解析支援装置10は、判定条件を利用して、評価指標の表示形態として推奨する表示形態候補を表示する。これにより、ユーザは、評価指標に対して最適な表示形態を選択可能となる。第2実施例における解析支援装置10によれば、ユーザの利便性が向上し、さらに効率的にシミュレーション解析が可能となる。
(解析支援装置10のシミュレーション結果表示動作)
図10から図14を参照して、本実施例における解析支援装置10のシミュレーション結果表示動作の一例を説明する。図12は、第2実施例における解析支援装置10の動作の一例を示すフロー図である。図12を参照して、ステップS21、S22、S24、S25の動作は、図6に示すステップS11、S12、S13、S14と同様であるので、その詳細な説明は省略し、図6に示す一例と異なるステップS23における動作を中心に説明する。
ステップS22において、グラフ化する評価指標を決定すると、解析支援装置10は、評価指標に対するシミュレーション結果を抽出し、表示形態判定を行う(ステップS23)。解析支援装置10は、表示形態判定において、推奨順の高い表示形態を評価指標毎に抽出し、視認可能に表示する。
図13は、第2実施例における解析支援装置10の表示形態判定動作の一例を示すフロー図である。図13を参照して、ステップS23における表示形態判定動作の詳細を説明する。
先ず、解析支援装置10は、評価指標に対するシミュレーション結果を抽出する(ステップS101)。ここでは、複数の評価指標が選択されているため、複数の評価指標に対するシミュレーション結果が抽出される。続いて、解析支援装置10は、判定条件情報104を用いて、複数の評価指標のそれぞれに対する表示形態の推奨ポイントを算出する(ステップS102)。詳細には、解析支援装置10は、判定条件情報104を参照し、評価指標に対するシミュレーション結果が適合する判定条件を特定する。解析支援装置10は、特定した判定条件に対応して表示形態毎に付与された推奨ポイントを、当該評価指標の表示形態毎の推奨ポイントとして加算する。解析支援装置10は、このような計算を、ステップS23で決定した全ての評価指標に対して行う。
図10を参照して、推奨ポイントの加算方法の一例を説明する。例えば、ある評価指標に対するシミュレーション結果が、時間に依存して変化する値である場合、解析支援装置10は、当該評価指標の表示形態の推奨ポイントとして、横軸“−∞”、縦軸“30”、円グラフ“30”、レーダチャート“30”、グラフサイズ“30”を加算する。又、当該シミュレーション結果が基準値を境に増減する(値が増減する)場合、評価指標の表示形態の推奨ポイントとして、横軸“−∞”、縦軸“50”、円グラフ“20”、レーダチャート“20”、グラフサイズ“20”を加算する。これにより、評価指標の表示形態の推奨ポイントは、横軸“−∞”、縦軸“80”、円グラフ“50”、レーダチャート“50”、グラフサイズ“50”となる。解析支援装置10は、シミュレーション結果が適合する他の条件についても同様に推奨ポイントを加算し、表示形態毎の推奨ポイントの合計値を算出する。
上述のように評価指標毎に算出された表示形態毎の推奨ポイントの合計値は、例えば、図14に示すようになる。図14を参照して、評価指標である“任務達成時間”に対する表示形態毎の推奨ポイントは、横軸“50”、縦軸“50”、円グラフ“−∞”、レーダチャート“−∞”、グラフサイズ“0”となる。評価指標である“戦力差(我の生存率/彼の生存率)”に対する表示形態毎の推奨ポイントは、横軸“30”、縦軸“80”、円グラフ“20”、レーダチャート“20”、グラフサイズ“40”となる。評価指標である“残弾数”に対する表示形態毎の推奨ポイントは、横軸“30”、縦軸“30”、円グラフ“100”、レーダチャート“80”、グラフサイズ“100”となる。評価指標である“撃破数”に対する表示形態毎の推奨ポイントは、横軸“30”、縦軸“30”、円グラフ“100”、レーダチャート“80”、グラフサイズ“100”となる。
解析支援装置10は、このような推奨ポイントの算出結果に基づき、評価指標毎の表示形態の推奨順を決定する(ステップS103)。例えば、図10に示すような結果が得られた場合、評価指標である“任務達成時間”に対する表示形態の推奨順は、横軸、縦軸、グラフサイズの順となり、円グラフや、レーダチャートは、表示形態の対象から除外される。又、評価指標である“戦力差(我の生存率/彼の生存率)”に対する表示形態の推奨順は、縦軸、横軸、グラフサイズ、円グラフ、レーダチャートの順となる。評価指標である“残弾数”に対する表示形態の推奨順は、円グラフ、グラフサイズ、レーダチャート、横軸、縦軸の順となる。評価指標である“撃破数”に対する表示形態の推奨順は、円グラフ、グラフサイズ、レーダチャート、横軸、縦軸の順となる。
解析支援装置10は、評価指標毎に、推奨順の高い表示形態を視認可能に出力する(ステップS104)。例えば、推奨ポイントの合計値が上位の表示形態を評価指標の表示形態候補として視認可能に出力する。具体的には、図11に示すような表示形態候補画面30として表示される。ここでは、推奨ポイントの合計値が上位3個の表示形態が評価指標に対応付られて表示される。
図12を参照して、ユーザは、表示形態候補画面30を参照し、入力装置13を操作することで所望の表示形態を選択する。これにより、解析支援装置10は、グラフ化する評価指標の表示形態を決定する(ステップS24)。解析支援装置10は、選択された評価指標に対するシミュレーション結果を、選択された表示形態で視認可能に出力する(ステップS25)。
以上のように、本実施例における解析支援装置10は、評価指標に対する表示形態候補を自動的に出力するため、ユーザによって表示形態を検討する手間を省くことができる。
又、解析支援装置10は、シミュレーション結果に応じて評価指標の表示形態候補を抽出している。このため、本実施例では、シミュレーション結果に対して適切な評価指標の表示形態候補をユーザに提供することが可能となる。例えば、同じ評価指標であっても、シミュレーション結果が大きく異なる場合がある。具体的には、同じ評価指標でも最大値と最小値の比(差)が大きくなる場合と小さくなる場合がある。このような場合、評価指標に応じて表示形態を固定してしまうと、シミュレーション結果によって解析に不向きなグラフとなってしまう恐れがある。本実施例における解析支援装置10は、シミュレーション結果を利用して推奨する表示形態を抽出しているため、このような問題は排除され、解析に支障のないグラフ表示が可能となる。
(第2実施例の変形例)
第2実施例における解析支援装置10は、評価指標の表示形態候補を自動抽出して表示し、ユーザによって選択された表示形態を採用していたが、これに限らない。例えば、解析支援装置10が、評価指標の表示形態を自動決定してもよい。
図14及び図15を参照して、第2実施例における解析支援装置10の変形例を説明する。本変形例は、図12に示すステップS24以外の動作は、第2実施例と同様であるため、その詳細な説明は省略し、図12に示す一例と異なるステップS24の動作を中心に説明する。
図15は、第2実施例における解析支援装置10の表示形態判定動作(ステップS23)の変形例を示すフロー図である。図15を参照して、ステップS201〜S203の動作は、図13に示すステップS101〜S103の動作と同様である。
本変形例による解析支援装置10は、ステップS203において算出された推奨ポイントの合計値に基づいて、評価指標毎の最適表示形態を抽出する(ステップS204)。例えば、解析支援装置10は、推奨ポイントの合計値が最上位の表示形態を、評価指標の最適表示形態として抽出する。具体的には、図14のように、推奨ポイントの合計値が得られた場合、評価指標毎に最上位の表示形態を抽出する。ここでは、評価指標である“任務達成時間”に対する最適表示形態は、横軸(100)となる。評価指標である“戦力差(我の生存率/彼の生存率)”に対する最適表示形態は、縦軸(80)となる。
ここで、評価指標である“残弾数”や“撃破数”に対する推奨ポイントが最大の表示形態は、円グラフ(100)とグラフサイズ(100)の2つとなる。ここで、表示形態には最適表示形態として選択される優先順位が予め付与されていることが好ましい。本一例のように、複数の表示形態の推奨ポイントが最大である場合、予め表示形態に付与された優先順に従って最適表示形態を選択することが好ましい。ここでは一例として円グラフがグラフサイズに優先するように設定されているものとする。この場合、評価指標である“残弾数”や“撃破数”に対する最適表示形態は、円グラフ(100)となる。
解析支援装置10は、最適表示形態が重複うる評価指標があるかを判断する(ステップS205)。ここで、最適表示形態が重複する評価指標がある場合、重複する評価指標のうち、優先度の最も高い評価指標以外の最適表示形態を、設定対象から排除する(ステップS205YES、S206)。具体的には、図14のように推奨ポイントが得られた場合、評価指標である“撃破数”と“残弾数”の最適表示形態“円グラフ”が重複する。ここで、評価指標には最適表示形態の設定順として優先順位が予め付与されていることが好ましい。本一例のように、複数の評価指標の最適表示形態が重複する場合、予め評価指標に付与された優先順に従って最適表示形態を設定することが好ましい。ここでは一例として“残弾数”が“撃破数”に優先するように設定されているものとする。この場合、評価指標である“残弾数”の最適表示形態は円グラフ(100)となり、“撃破数”の表示形態候補から、円グラフは排除される。
ステップS205において、最適表示形態が重複する評価指標がない場合、解析支援装置10は、最適表示形態に従って、評価指数に対するシミュレーション結果を出力する(ステップS207)。
本一例の場合、時間を横軸、戦力差を縦軸とした座標平面上に、弾薬数の初期値に対する残弾数の割合が円グラフとして配置されるとともに、撃破数が当該円グラフの大きさによって表示される。
以上のように、本変形例では、ユーザが評価指標を指定することにより、シミュレーション結果に基づいた最適な表示形態のグラフが、自動表示される。本変形例によれば、シミュレーション解析に係るユーザの検討負担が更に削減できる。
3.第3実施例
次に、第3実施例における解析支援装置10について説明する。第3実施例として、第1実施例又は第2実施例の解析支援装置10に、シミュレーション結果が表示される画面200と、シナリオの内容を示す画面300とが連動する機能を追加した構成を示す。第3実施例における解析支援装置10は、第1実施例又は第2実施例の構成を含み、第1実施例又は第2実施例と同様の効果を奏する。このため、以下では、第1実施例及び第2実施例と同様な構成及び動作の説明は省略し、第1実施例及び第2実施例と異なる構成及び動作を中心に説明する。
本実施例における画面生成部112は、画面200のみならず、シナリオ情報101に基づいて、シナリオの内容を示す画面300を表示するための画面情報20を生成する。画面300には、シナリオ情報101に基づいて生成されたオブジェクトが表示される。例えば、戦闘シミュレーションの場合、図16(a)に示す一例のように、画面300の背景画像として地図や地形図が表示され、敵オブジェクト301、味方オブジェクト302、状況オブジェクト303、経路オブジェクト304が配置される。
背景画像として採用される地図には、植生や地物に関する情報や、高度や水深、気象に関する情報が含まれてもよい。敵オブジェクト301は、敵の部隊や装備品を示すオブジェクトである。味方オブジェクト302は、味方の部隊や装備品を示すオブジェクトである。状況オブジェクト303は、シナリオで指定されたイベント(例えば戦闘)やイベントの発生地域を表すオブジェクトである。経路オブジェクト304は、部隊や装備品の移動経路や移動方向を特定するオブジェクトである。
ユーザは、画面300により、シミュレーション対象となるシナリオの内容を把握することができる。
本実施例における画面生成部112は、シミュレーション結果に基づいて作成したグラフを表示する画面200と、シナリオの内容を表示する画面300を対応付けて記憶装置15に記録する。これにより、画面200と、画面300が連動して表示することが可能となる。例えば、図16(a)に示す画面300において、オブジェクト301〜304のそれぞれは、シナリオに従い、時間推移に応じて順に表示される(発生する)。このとき、図16(b)に示す画面200において、シミュレーション結果である統計図表(ここでは円グラフC1)も、時間推移に応じて順に表示される(発生する)。すなわち、同時刻における戦闘内容と、そのシミュレーション結果が連動して表示される。具体的には、時刻T4における戦闘を示す状況オブジェクト303が表示されるとき、時刻T4におけるシミュレーション結果である円グラフC1−14が表示される。
このような表示方法により、ユーザは、シナリオの内容とシミュレーション結果の相関を直接把握することができる。例えば、ユーザは、どの戦闘により、どのような結果が得られるのかを一目で確認することが可能となる。
画面200と画面300の連動表示は、これに限らず、ユーザの指定したシミュレーション結果とシナリオの内容を関連付けて表示してもよい。例えば、図17に示すように、解析支援装置10は、指定した期間内の全てのシミュレーション結果と、シナリオの内容を画面200及び画面300に表示する。このときユーザが入力装置13を操作することで、画面200上に表示された統計図形(例えば円グラフC1−12)を指定する。これに応じて、指定された統計図表(円グラフC1−12)と当該統計図表に対応する画面300上のオブジェクト(例えば状況オブジェクト303−1)が点滅する。これにより、ユーザは、両者が、同一のイベントに対応する表示であることを確認できる。
ユーザが指定する対象は、シミュレーション結果(画面200上の統計図表)ではなく、シナリオ内容(画面300上のオブジェク)でも構わない。この場合も、指定オブジェクトに関連する統計図表が点滅することが好ましい。又、シミュレーション結果と、シナリオの内容(例えば発生イベント)の関連性を視覚的に確認できれば、点滅表示に限らず、表示色の変更や、強調表示によって、両者の関連性を表示してもよい。
本実施例によれば、評価指標に変化が生じた要因(イベント)をユーザにわかりやすく表示することができ、シミュレーション状況の把握がしやすくなる。
以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。
上述の実施例では、戦闘シミュレーションを行う解析支援装置10について説明したが、シミュレーション対象はこれに限らない。例えば、解析支援装置10は、時間推移するシナリオをシミュレーションする訓練シミュレータやプラントシミュレータに適用できる。
10 :解析支援装置
11 :CPU
12 :メモリ
13 :入力装置
14 :出力装置
15 :記憶装置
20 :画面情報
30 :表示形態候補画面
100 :解析支援プログラム
101 :シナリオ情報
102 :表示形態情報
103 :評価指標情報
104 :判定条件情報
110 :シミュレーション部
111 :表示形態選択部
112 :画面生成部
200 :画面
300 :画面

Claims (15)

  1. 時間推移するシナリオについて、複数の評価指標に対するシミュレーションを行う演算処理装置と、
    複数の時刻に対応する前記シミュレーションの結果を、複数の統計図表として視認可能に出力する出力装置と
    を具備し、
    前記演算処理装置は、前記複数の評価指標に対応する複数の表示形態を決定し、
    前記出力装置は、前記複数の表示形態に従って、前記複数の統計図表の各々を、画面上に時系列に配置し、
    前記複数の評価指標は、第1評価指標及び第2評価指標を含み、
    前記複数の表示形態は、前記第1評価指標に対応する第1表示形態と、前記第2評価指標に対応する第2表示形態を含み、
    前記第1表示形態は、前記各統計図表の種類を規定し、
    前記第2表示形態は、前記各統計図表の前記画面上における位置を規定し、
    前記演算処理装置は、前記シナリオに含まれる複数のイベントを示す複数の状況オブジェクトを生成し、前記複数のイベントに対するシミュレーション結果として前記複数の統計図表を生成し、前記複数の統計図表と前記複数の状況オブジェクトとを紐づけ、
    前記出力装置は、前記画面として、前記複数の統計図表が配置される第1画面と、前記複数の状況オブジェクトが配置される第2画面を視認可能に出力し、
    前記第2画面は、前記第1画面と異なる位置に出力され、
    前記複数の状況オブジェクトは、前記シナリオの時間推移の順番に出力され、
    前記統計図表は、前記複数の状況オブジェクトのうちの紐づけられた状況オブジェクトが出力されるときに、出力される
    解析支援装置。
  2. 請求項1に記載の解析支援装置において、
    前記第2画面は、背景画像として地図が用いられている
    解析支援装置。
  3. 請求項1又は2に記載の解析支援装置において、
    前記複数の評価指標は、第3評価指標を含み、
    前記複数の表示形態は、前記第3評価指標に対応する第3表示形態を含み、
    前記第3表示形態は、前記各統計図表の大きさを規定する
    解析支援装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の解析支援装置において、
    前記演算処理装置は、複数のシナリオについてシミュレーションを行い、
    前記出力装置は、前記複数のシナリオの各々について、同一シナリオのシミュレーション結果を示す複数の統計図表を関連付けて視認可能に出力する
    解析支援装置。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載の解析支援装置において、
    前記各統計図表の表示形態を決定するための判定条件を含む判定条件情報が記録された記憶装置を更に具備し、
    前記演算処理装置は、前記複数の評価指標に対するシミュレーション結果及び前記判定条件情報に基づき、前記複数の評価指標の各々に対応する表示形態候補を決定し、
    前記出力装置は、前記表示形態候補を前記各評価指標に対応付けて視認可能に出力する
    解析支援装置。
  6. 請求項に記載の解析支援装置において、
    前記判定条件情報は、複数の判定条件と、前記複数の判定条件の各々に設定された前記複数の表示形態のそれぞれに付与する推奨ポイントとを含み、
    前記演算処理装置は、前記複数の判定条件の各々に適合するシミュレーション結果に対する複数の表示形態のそれぞれに、前記判定条件情報に従った推奨ポイントを付与し、前記複数の表示形態のそれぞれに付与された推奨ポイントの累計値が所定の順位よりも上位の表示形態を、当該シミュレーション結果の評価指標に対する前記表示形態候補として決定する
    解析支援装置。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の解析支援装置において、
    入力装置を更に具備し、
    記出力装置は、前記入力装置によって指定された統計図表又は状況オブジェクトの一方に紐づけられた、統計図表又は状況オブジェクトの他方を特定可能に出力する
    解析支援装置。
  8. 時間推移するシナリオについて、複数の評価指標に対するシミュレーションを行うステップと、
    前記シナリオに含まれる複数のイベントを示す複数の状況オブジェクトを生成するステップと、
    前記複数のイベントに対するシミュレーション結果として複数の統計図表を生成するステップと、
    前記複数の統計図表と前記複数の状況オブジェクトとを紐づけるステップと、
    前記複数の統計図表が配置される第1画面と、前記複数の状況オブジェクトが配置される第2画面を視認可能に出力するステップと
    を具備し、
    前記第1画面を出力するステップは、
    前記複数の評価指標に対応する複数の表示形態を決定するステップと、
    前記複数の表示形態に従って、前記複数の統計図表の各々を、前記第1画面上に時系列に配置するステップと
    を備え、
    前記複数の評価指標は、第1評価指標及び第2評価指標を含み、
    前記複数の表示形態は、前記第1評価指標に対応する第1表示形態と、前記第2評価指標に対応する第2表示形態を含み、
    前記第1表示形態は、前記各統計図表の種類を規定し、
    前記第2表示形態は、前記各統計図表の前記第1画面上における位置を規定し、
    前記第2画面は、前記第1画面と異なる位置に出力され、
    前記複数の状況オブジェクトは、前記シナリオの時間推移の順番に出力され、
    前記統計図表は、前記複数の状況オブジェクトのうちの紐づけられた状況オブジェクトが出力されるときに、出力される
    解析支援方法。
  9. 請求項8に記載の解析支援方法において、
    前記第2画面は、背景画像に地図が用いられている
    解析支援方法。
  10. 請求項8又は9に記載の解析支援方法において、
    前記複数の評価指標は、第3評価指標を含み、
    前記複数の表示形態は、前記第3評価指標に対応する第3表示形態を含み、
    前記第3表示形態は、前記各統計図表の大きさを規定する
    解析支援方法。
  11. 請求項8から10のいずれか1項に記載の解析支援方法において、
    前記シミュレーションを行うステップは、複数のシナリオについてシミュレーションを行うステップを含み、
    前記第1画面を出力するステップは、前記複数のシナリオの各々について、同一シナリオのシミュレーション結果を示す複数の統計図表を関連付けて視認可能に出力するステップを備える
    解析支援方法。
  12. 請求項8から11のいずれか1項に記載の解析支援方法において、
    前記各統計図表の表示形態を決定するための判定条件を含む判定条件情報を用意するステップを更に具備し、
    前記第1画面を出力するステップは、
    前記複数の評価指標に対するシミュレーション結果及び前記判定条件情報に基づき、前記複数の評価指標の各々に対応する表示形態候補を決定するステップと、
    前記表示形態候補を前記各評価指標に対応付けて視認可能に出力するステップと
    を備える
    解析支援方法。
  13. 請求項12に記載の解析支援方法において、
    前記判定条件情報は、複数の判定条件と、前記複数の判定条件の各々に設定された前記複数の表示形態のそれぞれに付与する推奨ポイントとを含み、
    前記表示形態の候補を決定するステップは、
    前記複数の判定条件の各々に適合するシミュレーション結果に対する複数の表示形態のそれぞれに、前記判定条件情報に従った推奨ポイントを付与するステップと、
    前記複数の表示形態のそれぞれに付与された推奨ポイントの合計値が所定の順位よりも上位の表示形態を、当該シミュレーション結果の評価指標に対する表示形態候補として決定するステップと
    を備える
    解析支援方法。
  14. 請求項8から13のいずれか1項に記載の解析支援方法において、
    定された統計図表又は状況オブジェクトの一方に紐づけられた、統計図表又は状況オブジェクトの他方を特定可能に出力するステッ
    を更に具備する
    解析支援方法。
  15. 請求項8から14のいずれか1項における解析支援方法をコンピュータに実行させる解析支援プログラム。
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