JP6399829B2 - 画像形成装置及び測色装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置及び測色装置に関し、特に、レーザプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置で出力された画像を測色する分光測色器に関する。
近年、カラー画像形成装置において、出力画像の高画質化が求められている。特に、出力画像の濃度の階調とその安定性は、画像の品質を決める重要な要素となっている。ところが、電子写真方式のカラー画像形成装置は、環境変動や長時間の使用による装置各部の変動要因により、出力画像の濃度や色味が変化してしまう特徴がある。そのため、常に一定の濃度や色味を保つための補正手段を画像形成装置に備える必要がある。補正手段の1つとして、各色のトナーを用いた濃度検出用或いは色補正用トナー画像(以下、パッチ)を用紙上に形成し、定着後のパッチの濃度や色値を検出するセンサ(以下、カラーセンサ)による補正手段がある。カラーセンサによって得られた検出結果に基づいて、トナー画像の濃度や色値を補正して色再現のよい画像を形成するカラー画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、カラーセンサの一つとして分光測色器が用いられている。分光測色器は、被測色物に白色光を照射し、反射光を回折格子やプリズムを用いて波長に分散させた後に、分散された分散光の強度をラインセンサで検出する。ラインセンサでは、感度のばらつき等があり検出結果に誤差が発生する。そこで、分光測色器ではカラーセンサに基準板を設け、被測色物と同じ条件で基準板の分散光の強度を読み取り、基準板と被測色物の分散光の強度の比から分光反射率を演算している。LED等の一般的な白色光は、波長全域にわたって光量が均一ではないため、特に光量が低い波長域においては、分散光の強度を読み取る際のダイナミックレンジが狭くなってしまう。そこで、例えば特許文献2では、光量分布の変曲点ごとに測色条件を変更する制御が提案されている。
特開2004−245931号公報 特開2013−040799号公報
しかし、前述した従来例では、変曲点ごとに測色条件を変更しているため、測色に必要な時間が増加してしまうという課題がある。また、被測色物の一つである用紙に蛍光増白剤が用いられる場合がある。蛍光増白剤は、用紙をより白く見せるために用いられ、300nmから400nm付近の紫外線を吸収して、400nmから450nm付近の青色の可視光として放出する。このため、400nmから450nm付近の波長域においては、蛍光増白剤の影響により、被測色物に対する光強度の読み取り結果が基準板よりも大きく出力される。蛍光増白剤の使用量は用紙によって異なるため、いかなる用紙に対しても光強度の読み取り結果が検出限界値で飽和しないように、光強度の読み取り結果が検出限界値よりも十分に低い値となる測定条件とする必要がある。そのために、光強度を読み取る際のダイナミックレンジが狭くなり、測色精度に影響を与える可能性があるという課題がある。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、測色時間を増加させることなく、測色の検出精度を向上させることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)被測定物に光を照射する発光手段と、前記被測定物に前記発光手段により光が照射されて反射された光を分光する分光手段と、前記分光手段により分光された光を複数の素子により受光する受光手段と、を有する検出手段と、記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により記録材に形成された画像の測色を行う際の基準となる基準部材と、前記検出手段により記録材に形成された画像を検出した結果と前記基準部材を検出した結果とに基づいて、前記測色を行う制御手段と、を備える画像形成装置であって、前記制御手段は、前記発光手段から異なる光量で光を照射させて前記基準部材から反射された光を前記受光手段により受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が所定値になる第一の光量と、前記発光手段から異なる光量で光を照射させて前記受光手段により記録材から反射された光を受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が前記所定値になる第二の光量と、を求め、前記第一の光量と前記第二の光量のいずれか低い方の光量を、前記測色を行うために記録材に形成された画像及び前記基準部材に前記発光手段により照射する光量に決定することを特徴とする画像形成装置。
(2)被測定物に光を照射する発光手段と、前記被測定物に前記発光手段により光が照射されて反射された光を分光する分光手段と、前記分光手段により分光された光を複数の素子により受光する受光手段と、を有する検出手段と、記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により記録材に形成された画像の測色を行う際の基準となる基準部材と、前記検出手段により記録材に形成された画像を検出した結果と前記基準部材を検出した結果とに基づいて、前記測色を行う制御手段と、を備える画像形成装置であって、前記制御手段は、前記基準部材から反射された光を異なる時間で前記受光手段により受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が所定値になる第一の時間と、前記受光手段により異なる時間で記録材から反射された光を受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が前記所定値になる第二の時間と、を求め、前記第一の時間と前記第二の時間のいずれか短い方の時間を、前記測色を行うために記録材に形成された画像及び前記基準部材から反射された光を前記受光手段により受光する時間に決定することを特徴とする画像形成装置。
(3)被測定物に光を照射する発光手段と、前記被測定物に前記発光手段により光が照射されて反射された光を分光する分光手段と、前記分光手段により分光された光を複数の素子により受光する受光手段と、前記受光手段により記録材に形成された画像から反射された光を受光した結果と記録材に形成された画像の測色を行う際の基準となる基準部材から反射された光を受光した結果とに基づいて、前記測色を行う制御手段と、を備える測色装置であって、前記制御手段は、前記発光手段から異なる光量で光を照射させて前記基準部材から反射された光を前記受光手段により受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が所定値になる第一の光量と、前記発光手段から異なる光量で光を照射させて前記受光手段により記録材から反射された光を受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が前記所定値になる第二の光量と、を求め、前記第一の光量と前記第二の光量のいずれか低い方の光量を、前記測色を行うために記録材に形成された画像及び前記基準部材に前記発光手段により照射する光量に決定することを特徴とする測色装置。
(4)被測定物に光を照射する発光手段と、前記被測定物に前記発光手段により光が照射されて反射された光を分光する分光手段と、前記分光手段により分光された光を複数の素子により受光する受光手段と、前記受光手段により記録材に形成された画像から反射された光を受光した結果と記録材に形成された画像の測色を行う際の基準となる基準部材から反射された光を受光した結果とに基づいて、前記測色を行う制御手段と、を備える測色装置であって、前記制御手段は、前記基準部材から反射された光を異なる時間で前記受光手段により受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が所定値になる第一の時間と、前記受光手段により異なる時間で記録材から反射された光を受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が前記所定値になる第二の時間と、を求め、前記第一の時間と前記第二の時間のいずれか短い方の時間を、前記測色を行うために記録材に形成された画像及び前記基準部材から反射された光を前記受光手段により受光する時間に決定することを特徴とする測色装置。
本発明によれば、測色時間を増加させることなく、測色の検出精度を向上させることができる。
実施例1〜3の画像形成装置の全体を示す構成図、カラーセンサの構成図 実施例1〜3の画像形成装置及びカラーセンサの制御ブロック図、カラーセンサのLEDのスペクトル図 実施例1の測色制御のフローチャート 実施例1〜3の測色画像のレイアウトを示す図 実施例1〜3の測色画像の分光データを示す図 実施例2の測色制御のフローチャート 実施例3の測色制御のフローチャート
以下に、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[画像形成装置]
図1(a)は実施例1の画像形成装置の全体を示す構成図である。画像形成装置100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせることでフルカラー画像を形成できるように構成されている。ここで、符号の添え字Y、M、C、Kはそれぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色、ブラック色を表しており、特定の色を説明する場合を除き、以下省略する。各色の画像形成のために、レーザスキャナ11とカートリッジ12が備えられている。カートリッジ12は、図中矢印の方向(時計回り方向)に回転する感光ドラム13と、感光ドラム13に接するように設けられたクリーニングブレード14、帯電ローラ15、及び現像ローラ16から構成されている。
クリーニングブレード14は、可撓性(ゴム弾性)であり、感光ドラム13に所定の圧接状態で当接されて感光ドラム13表面を拭掃することで、感光ドラム13上に残ったトナーを掻きとって除去する。また、クリーニングブレード14は、クリーニング効率を向上させるために、画像形成時の感光ドラム13の回転方向に対しカウンター方向で感光ドラム13に当接させた配設形態がとられている。更に、各色の感光ドラム13に接して中間転写ベルト17が設けられ、この中間転写ベルト17を挟んで感光ドラム13に対向するように一次転写ローラ18が設置されている。また中間転写ベルト17にはベルトクリーナ19が設けられ、掻き取ったトナーが収納される廃トナー容器20が設置されている。また記録材である用紙21を格納するカセット22には、カセット22内にある用紙21の位置を規制するサイズガイド23、及びカセット22内の用紙21の有無を検出する用紙有無センサ24が設けられている。用紙21の搬送路には、給紙ローラ25、分離ローラ26a、26b、レジストレーションローラ27が設けられている。そして、レジストレーションローラ27の用紙21の搬送方向の下流側の近傍にはレジストセンサ28が設けられている。中間転写ベルト17と接するように二次転写ローラ29が設けられ、二次転写ローラ29の搬送方向の下流側には、定着器30が設置されている。そして、定着器30の搬送方向の下流側には、定着された画像の色値情報を読み取るカラーセンサ50が設置されている。
[カラーセンサの構成]
図1(b)は、定着器30の搬送方向の下流側に設置された、本実施例の検出手段であるカラーセンサ50の構成図である。カラーセンサ50は、白色の光を発光する発光手段である発光ダイオード(以下、LED)51、受光素子への迷光を防止するスリット52、被測定物である測色対象物から反射された反射光を分光する分光手段である回折格子53を備えている。測色対象物としては、用紙21上に形成された画像(後述する測色画像69)や後述する基準部材である白基準板55、用紙21そのもの等がある。また、カラーセンサ50は、回折格子53により分光された光をそれぞれ受光する受光手段である電荷蓄積型ラインセンサ(以下、ラインセンサ)54も備えている。また、カラーセンサ50に対向する位置には、カラーセンサ50の校正を行うための白基準板55が設けられている。用紙21がカラーセンサ50に対向する位置に搬送されてきていない場合、カラーセンサ50の測定対象物は白基準板55となる。図中、69は画像が形成され定着器30によって定着処理が完了して搬送されてきた用紙21上に形成された、測定対象物となる画像を示しており、以下、測色画像69という。
測色画像69は、各色のトナーを用いた濃度検出用又は色補正用トナー画像(パッチともいわれる)であり、測色画像69を用紙21上に形成し、定着後の測色画像69の濃度や色値を、カラーセンサ50によって検出する。カラーセンサ50によって得られた測色画像69の検出結果は、トナー画像の濃度や色値を補正して色再現のよい画像を形成するために用いられる。
[画像形成装置及びカラーセンサの構成]
図2(a)は画像形成装置100及びカラーセンサ50の制御構成を示すブロック図である。画像形成装置100のCPU40は、ROM41、RAM42、給紙搬送制御部45、画像形成制御部46、定着制御部47、制御手段であるカラーセンサ50のCPU60と接続されている。画像形成装置100のCPU40は、ROM41に格納されたプログラムコードに基づき、RAM42を作業領域に用いて、本実施例の制御を実施する。給紙搬送制御部45は、不図示のモータを駆動することにより、給紙ローラ25、レジストレーションローラ27を動作させ、給紙ローラ25やレジストレーションローラ27によって用紙21を二次転写ローラ29の位置へ搬送するように制御する。画像形成制御部46は、不図示のモータ及び高圧回路を駆動することにより、カートリッジ12、一次転写ローラ18、中間転写ベルト17、二次転写ローラ29を動作させ、用紙21上に未定着のトナー画像を形成する。定着制御部47は、定着器30を駆動して用紙21上に形成された未定着のトナー画像を定着させる処理及び用紙21を画像形成装置100の機外へと排出する処理を制御する。
カラーセンサ50のCPU60は、ROM61、RAM62、不揮発性メモリ63、LED51、ラインセンサ54及び画像形成装置100のCPU40と接続されている。カラーセンサ50のCPU60は、ROM61に格納されたプログラムコードに基づき、RAM62を作業領域に用いて、本実施例の制御を実施する。CPU60とラインセンサ54は、反射光蓄積指示信号、分光データ読み出し指示信号、アナログ分光データ出力信号を送信又は受信するための信号線によって接続されている。ここで、反射光蓄積指示信号は、CPU60がラインセンサ54の反射光の蓄積時間を指示する信号であり、分光データ読み出し指示信号は、CPU60がラインセンサ54に取得した分光データの読み出しを指示する信号である。また、アナログ分光データ出力信号は、ラインセンサ54が取得した複数の分光データ(アナログ光量値)を、CPU60に順次出力するための信号である。
ラインセンサ54は、約350nm(ナノメートル)から約750nmの波長の各波長の強度を検出するための複数の素子である140の画素を有し、各画素は波長に対応している。本実施例のラインセンサ54は電荷蓄積型のラインセンサであり、所定の蓄積時間に入射された分散光の強度に応じて、画素ごとに電圧信号を出力値としてCPU60に出力する。ラインセンサ54における光の蓄積時間は、CPU60により設定することが可能である。CPU60は、ラインセンサ54から画素ごとに、言い換えれば波長ごとに取得した電圧信号を、不図示の12ビットAD変換器でアナログデジタル変換する。これにより、CPU60は、各画素について、言い換えれば各波長について検出した光の強度(以下、検出光強度という)を0〜4095の値として取得する。不揮発性メモリ63には、ラインセンサ54の各画素に対応する波長の情報、即ち、どの画素にどの波長が対応しているかの情報が保持されている。例えば、不揮発性メモリ63には、ラインセンサ54の1画素目が波長350nmに対応する、等の情報が保持されている。
ここで、図2(b)はLED51のスペクトルを示すグラフであり、横軸は波長[nm]、縦軸は極大値の強度を1.0としたときの相対放射強度を示す。本実施例のラインセンサ54は、図2(b)に示されるLED51から照射される波長領域の光を検出可能である。また、図2(b)に示すように、LED51は、波長約400nmの励起光、約465nmと約630nmに蛍光強度の極大値を持つ2つの蛍光体を有する発光レーザダイオードである。また、LED51の発光光量は、CPU60により適宜調整することが可能となっている。以上、CPU60は、ラインセンサ54による光の蓄積時間と、LED51の発光光量を、それぞれ変更することが可能となっている。
画像形成装置100のCPU40と、カラーセンサ50のCPU60は、通信を行うための信号線により接続されている。CPU40からCPU60へは、ラインセンサ54の蓄積時間を設定するための指示、測定を行うための指示、所定光量でLED51を駆動する(発光させる)ための指示、分光反射率の演算を行わせるための指示等の信号が送信される。一方、CPU60からCPU40へは、ラインセンサ54により測定したデータ(以下、測定データという)や、演算した分光反射率等の情報が信号として送信される。
以降の説明において、「蓄積時間を設定する」とは、画像形成装置100ではCPU40からカラーセンサ50のCPU60に対し、信号線を介してラインセンサ54の蓄積時間を設定するための指示を送信することをいう。また、「蓄積時間を設定する」とは、カラーセンサ50では、CPU60が、ラインセンサ54の蓄積時間を設定することをいう。また、「LEDを駆動する」とは、画像形成装置100では、CPU40からカラーセンサ50のCPU60に対し、LED51の光量の設定を送信することをいう。更に、「LEDを駆動する」とは、カラーセンサ50では、CPU60がCPU40から設定された光量で、LED51を発光させたり消灯させたりすることをいう。また、「測定する」とは、画像形成装置100では、CPU40からカラーセンサ50のCPU60に対し、ラインセンサ54による測定を行うための指示を送信することをいう。更に、「測定する」とは、カラーセンサ50では、CPU60が、ラインセンサ54を駆動して測定対象物の画素毎の分散光の強度を測定すること、また、CPU40が、CPU60から測定データを受信することをいう。
また、「分光反射率の演算を指示する」とは、画像形成装置100では、CPU40からカラーセンサ50のCPU60に対し、分光反射率の演算を行わせるための指示を送信することをいう。また、「分光反射率の演算を指示する」とは、カラーセンサ50では、CPU60がラインセンサ54から取得した情報に基づいて、分光反射率を演算することをいう。更に、「分光反射率を取得する」とは、画像形成装置100では、CPU40がCPU60から分光反射率の演算結果を受信することをいう。
なお、ここでは一例として画像形成装置100のCPU40とカラーセンサ50のCPU60で各々制御する方法を説明したが、これに限られるものではない。例えば、画像形成装置100のCPU40が制御手段として、カラーセンサ50の動作を制御することもできる。画像形成装置100のCPU40により、一つのCPUを用いて制御するような場合であれば、カラーセンサ50はCPUを有さないような構成であってもよい。
[画像形成制御]
前述した画像形成制御部46により、各々のカートリッジ12内の暗所にて、感光ドラム13表面を帯電ローラ15で均一に帯電させる。次にレーザスキャナ11により画像データに応じて変調されたレーザ光が感光ドラム13表面に照射され、レーザ光が照射された部分の帯電電荷が除去されることにより感光ドラム13表面に静電潜像が形成される。現像ローラ16では帯電されたトナーを静電潜像に付着させることで、各色のトナー画像を感光ドラム13表面に形成する。そしてそれぞれの感光ドラム13表面上に形成されたトナー画像を一次転写ローラ18により中間転写ベルト17に順次重ね合わせるように転写する。一方、給紙搬送制御部45により、カセット22内の用紙21は給紙ローラ25により搬送され、用紙21が複数枚装填されている場合は、分離ローラ26a、26bにより、用紙21が一枚だけレジストレーションローラ27へ搬送される。中間転写ベルト17上のトナー画像は、レジストレーションローラ27により搬送された用紙21に二次転写ローラ29によって転写される。そして、用紙21上のトナー画像は定着制御部47により制御された定着器30によって定着され、用紙21は画像形成装置100外に排出される。
[測色シーケンス]
図3のフローチャートを用いて、測色シーケンス及び本実施例の特徴である画像の測色を実施しているとき(以下、画像測色時という)のLED51の光量の決定方法について説明する。ここで、LED51から光を照射しラインセンサ54により反射光の光量を測定している間、用紙21は、所定の搬送速度で搬送されているものとする。なお、用紙21を一旦停止させてカラーセンサ50による検出を行ってもよい。ステップ(以下、Sとする)100で画像形成装置100のCPU40は、画像測色が開始されると、所定の固定値である所定の蓄積時間を設定する。例えば、CPU40は、蓄積時間の一例として1ms(ミリ秒)を設定する。なお、図3のフローチャートにおいて、ラインセンサ54による測色が行われる際(後述するS101、S104、S109、S111)の蓄積時間は、S100で設定された固定値(1ms)である。S101でCPU40は、CPU60を介して所定光量でLED51を発光させたのち、白基準板55を測定する。このとき、CPU40は、LED51の光量の変更と、白基準板55の測定を繰り返し行う。即ち、CPU40は、CPU60によりLED51の光量を、所定の光量から徐々に増やす又は減らす等して徐々に変化させ、各光量で白基準板55を照射したときの強度をラインセンサ54によって測定する。そして、測定された各画素における強度の最大値(以降、ピーク画素という)が、ラインセンサ54の所定値である検出限界値付近となるLED51の第一の光量である光量Lwを求める。即ち、CPU40は、CPU60によりピーク画素が飽和しない光量Lwを求める。なお、本実施例では、ラインセンサ54の検出限界値を4000とする。
S102でCPU40は、カラーセンサ50で測色を行うための画像である測色画像69の形成と、用紙21の給紙を行う。また、CPU40は、中間転写ベルト17上の測色画像69を用紙21へ転写し、定着器30により定着を行う。ここで、図4(a)は、本実施例の用紙21に形成された測色画像69を示す図である。用紙21は、図中白抜き矢印方向に搬送されている。図4(a)に示すように、用紙21の搬送方向の下流側の端部側(以下、先端側という)、即ち、用紙21上のカラーセンサ50により最初に検知される部分(二点鎖線枠部)には、画像を形成しない箇所である画像無し領域68を設ける。用紙21の画像無し領域68は、測色画像69が形成されていない部分であり、カラーセンサ50は画像無し領域68において用紙21そのものからの反射光を検出することとなる。なお、測色画像69の形状や測色画像69の濃度は各画像形成装置に応じて決定されるものとする。
S103でCPU40は、用紙21を搬送し、用紙21の画像無し領域68がカラーセンサ50の位置へ搬送される。S104でCPU40は、カラーセンサ50により用紙21の画像無し領域68を測定する。このとき、CPU40は、LED51の光量を変更し、各光量で画像無し領域68の測定を繰り返し行う。即ち、CPU40は、CPU60によりLED51の光量を、所定の光量から徐々に増やす又は減らす等して徐々に変化させ、各光量で画像無し領域68を照射したときの強度をラインセンサ54によって測定する。そして、ピーク画素がラインセンサ54の検出限界値付近となるLED51の第二の光量である光量Lpを求める。ここでは、ラインセンサ54の検出限界値は、4000とする。
S105でCPU40は、S101で白基準板55について求めた光量Lwと、S104で用紙21の画像無し領域68について求めた光量Lpとを比較する。即ち、CPU40は、用紙21の画像無し領域68について求めた光量Lpが、白基準板55について求めた光量Lw以上であるか否かを判断する。S105でCPU40は、用紙21の画像無し領域68について求めた光量Lpが、白基準板55について求めた光量Lw以上であると判断した場合(光量Lp≧光量Lw)、S106の処理に進む。S106でCPU40は、測色画像69に対して照射するときのLED51の光量(以下、決定光量という)Ldを、光量Lpと光量Lwの低い方である光量Lwに設定する。そしてCPU40は、決定光量Ld(=Lw)でLED51を駆動する。
一方、S105でCPU40は、用紙21の画像無し領域68について求めた光量Lpが、白基準板55について求めた光量Lw未満であると判断した場合(光量Lp<光量Lw)、S107の処理に進む。S107でCPU40は、LED51の決定光量Ldを、光量Lpと光量Lwの低い方である光量Lpに設定する。そしてCPU40は、決定光量Ld(=Lp)でLED51を駆動する。S108でCPU40は、用紙21の搬送を継続し、用紙21上に形成された測色画像69がカラーセンサ50の位置へ搬送される。S109でCPU40は、S106又はS107で設定した決定光量Ldで測色画像69の測定を行う。
S110でCPU40は、用紙21を機外へ排出する。S111でCPU40は、S106又はS107で設定した決定光量Ldで、再度、白基準板55を測定する。S112でCPU40は、カラーセンサ50のCPU60に分光反射率の演算を指示する。カラーセンサ50のCPU60は、S111において決定光量Ldで測定した白基準板55の測定結果と、S109において決定光量Ldで測定した測色画像69の測定結果とに基づいて、分光反射率を算出する。ここで、測色画像69の各波長λにおける分光反射率Or(λ)は、式(1)により算出される。
Or(λ)={Oi(λ)÷Wi(λ)}×Wr(λ)・・・式(1)
式(1)においてOi(λ)は、S109で測定した測色画像69の各波長λにおける検出光強度である。上述したように、ラインセンサ54の各画素に対応する波長は、不揮発性メモリ63に保持されているため、不揮発性メモリ63に保持されている情報に基づいて画素から波長へ変換する。また、Wi(λ)は、S111で測定した白基準板55の各波長λにおける検出光強度である。Wr(λ)は、白基準板55が有する分光反射率であり、予め不揮発性メモリ63に格納されている。S113でCPU40は、カラーセンサ50のCPU60により算出された分光反射率Or(λ)を取得して測色シーケンスを終了する。
[従来例との比較]
本実施例の効果を示す例として、従来の制御の一例との比較を示す。用紙21には、用紙をより白く見せるために蛍光増白剤が用いられる場合がある。蛍光増白剤は、波長が300nmから400nm付近の紫外線を吸収して、400nmから450nm付近の青色の可視光として放出する。そのため、これらの波長域において、用紙21の測定結果は、白基準板55よりもピーク画素が大きくなる場合がある。また、用紙21に対する蛍光増白剤の有無や使用量は用紙によって異なる。このため、従来の制御では、いかなる用紙に対しても検出光強度が検知限界値で飽和しないようにするため、測色対象に対する検出光強度が検出限界値よりも十分に低い値となるようなLED51の光量で測定する必要があった。
図5に従来の制御の一例と、本実施例の制御により決定したLED51の光量での測定結果の比較例を示す。いずれも、横軸は画素番号であり、波長に対応している。また、縦軸はAD変換後の反射光の強度(光強度)のデータである。また、実線で示すグラフは、白基準板55を測定した結果を示し、ピッチの狭い破線は後述する用紙Aを測定した結果を、ピッチの広い破線は後述する用紙Bを測定した結果を、それぞれ示す。図5(A)は、従来の制御の一例として、測定結果が飽和しないように、白基準板55のピーク画素が十分に低い値となるような光量でLED51を駆動した例である。図5(A)は、LED51を例えば白基準板55を測定したときのピーク画素が3300の光強度となるような光量で駆動し、白基準板55、蛍光増白剤を多く含む用紙A、及び蛍光増白剤を含まない用紙Bをそれぞれ測定した結果である。尚、ラインセンサ54の蓄積時間は、図3のフローチャートを用いて説明した本実施例と同じ1msに設定している。
一方、図5(B)は、本実施例の制御により決定したLED51の決定光量Ldによって、白基準板55及び蛍光増白剤を含む用紙Aを、それぞれ測定した結果を示している。図5(B)では、用紙Aのピーク画素がラインセンサ54の検出限界値付近(本実施例では4000)となるようにLED51の光量を決定した例である。また、図5(C)は、本実施例の制御により決定したLED51の決定光量Ldによって、白基準板55及び蛍光増白剤を含まない用紙Bを、それぞれ測定した結果を示している。図5(C)では、白基準板55のピーク画素がラインセンサ54の検出限界値付近(本実施例では4000)となるようにLED51の光量を決定した例である。
図5に示す通り、本実施例の制御により決定したLED51の光量を用いる場合、従来の制御と比較して、白基準板55及び用紙A、用紙Bに対する、検出光強度が高くなっていることがわかる。これにより、ラインセンサ54が検出できる波長領域において、測定結果の最小値と最大値の比(以下、ダイナミックレンジ)を大きくすることができる。また、本実施例では、検出限界値での検出光強度の飽和も発生していないことがわかる。
以上説明した通り、白基準板55と用紙21の画像無し領域68について、ピーク画素が検出限界値付近となるLED51の光量をそれぞれ求め、求めたLED51の光量のうち、光量が低い方を測色時の光量として決定する。そして、決定したLED51の光量を用いて、白基準板55及び測色画像69について測定を行い、分光反射率を演算する。本実施例では、このようなLED51の光量の決定方法により、測定時に測定結果を飽和させることなく、測定のダイナミックレンジを大きくすることが可能となる。よって、測色に必要な時間を増加させることなく、カラーセンサ50の検出精度を向上させることができる。
本実施例では、測色画像69を測色するときのカラーセンサ50のLED51の光量は、画像形成装置100のCPU40により決定されるものとして説明した。しかし、本実施例の制御は、画像形成装置100のCPU40のプログラムとして限定されるものではない。例えば、カラーセンサ50のCPU60により、白基準板55のピーク画素がラインセンサ54の検出限界値付近となる光量Lwと、用紙21のピーク画素がラインセンサ54の検出限界値付近となる光量Lpを求める。次に、カラーセンサ50のCPU60が、求めた光量Lwと光量Lpを比較して、光量の低い方を、測色画像69を測色するときのLED51の光量Ldとして決定してもよい。そして、カラーセンサ50のCPU60が、決定した光量Ldで白基準板55と測色画像69について測定を行い、分光反射率を演算する。このように、LED51の光量をカラーセンサ50のCPU60が決定する方法でも、前述した効果と同様の効果を得ることが可能であり、測色に必要な時間を増加させることなく、検出精度を向上させることができる。
つまり、本実施例の光量制御はカラーセンサ50内で独立して行うことが可能である。ここでは一例として、画像形成装置100内にカラーセンサ50を配置する構成を示したが、分光測色装置としてカラーセンサ50が独立して測色を行うような場合においても、先に説明した光量制御方法を行うことが可能である。
以上、本実施例によれば、測色時間を増加させることなく、測色の検出精度を向上させることができる。
実施例2では、実施例1で説明した図1、図2、図4(a)を参照して説明した画像形成装置100及びカラーセンサ50の構成が使用される。従って、画像形成装置100及びカラーセンサ50に関する説明は実施例1を援用し、同じ符号を用いることとして説明を省略する。
[測色シーケンス]
図6のフローチャートを用いて、測色シーケンス及び本実施例の特徴である画像測色時のラインセンサ54の蓄積時間の決定方法について説明する。S200でCPU40は、所定の光量でLED51を発光させる。なお、図6のフローチャートにおいて、ラインセンサ54による測色が行われる際(後述するS201、S204、S209、S211)のLED51の発光光量は、S200で設定された所定の光量である。S201でCPU40は、所定の蓄積時間を設定し、白基準板55を測定する。このとき、CPU40は、蓄積時間の変更と、各蓄積時間に対する白基準板55の測定を繰り返し行う。即ち、CPU40は、CPU60によりラインセンサ54の蓄積時間を、所定の蓄積時間から徐々に増やす又は減らす等して徐々に変化させ、各蓄積時間で白基準板55から受光した反射光の強度を測定する。そして、ピーク画素がラインセンサ54の検出限界値付近となる第一の時間である蓄積時間Twを求める。ここで、本実施例では、検出限界値を4000とする。なお、S202、S203の処理は、図3のS102、S103の処理と同様であり、説明を省略する。
S204でCPU40は、用紙21の画像無し領域68を測定する。このとき、CPU40は、蓄積時間の変更と、各蓄積時間に対する画像無し領域68の測定を繰り返し行う。即ち、CPU40は、CPU60によりラインセンサ54の蓄積時間を、所定の蓄積時間から徐々に増やす又は減らす等して徐々に変化させ、各蓄積時間で画像無し領域68から受光した反射光の強度を測定する。そして、ピーク画素がラインセンサ54の検出限界値付近となる第二の時間である蓄積時間Tpを求める。ここで、本実施例では、検出限界値を4000とする。
S205でCPU40は、S201で求めた蓄積時間Twと、S204で求めた蓄積時間Tpとを比較する。S205でCPU40は、S204で求めた蓄積時間TpがS201で求めた蓄積時間Tw以上であると判断した場合(蓄積時間Tp≧蓄積時間Tw)、S206の処理に進む。S206でCPU40は、測色画像69を測色する際の蓄積時間(以下、決定蓄積時間とする)Tdを、蓄積時間Tpと蓄積時間Twの短い方である蓄積時間Twに設定する。一方、S205でCPU40は、S204で求めた蓄積時間TpがS201で求めた蓄積時間Tw未満であると判断した場合(蓄積時間Tp<蓄積時間Tw)、S207の処理に進む。S207でCPU40は、決定蓄積時間Tdを、蓄積時間Tpと蓄積時間Twの短い方である蓄積時間Tpに設定する。S208の処理は図3のS108の処理と同様であり説明を省略する。
S209でCPU40は、S206又はS207で設定した決定蓄積時間Tdで測色画像69を測定する。S210でCPU40は、用紙21を機外へ排出する。S211でCPU40は、S206又はS207で設定した決定蓄積時間Tdで白基準板55を測定する。S212でCPU40は、カラーセンサ50のCPU60に分光反射率の演算を指示する。カラーセンサ50のCPU60は、S211で測定した決定蓄積時間Tdでの白基準板55の測定結果と、S209で測定した決定蓄積時間Tdでの測色画像69の測定結果とに基づいて、各波長λにおける分光反射率Or(λ)を式(1)より算出する。式(1)は、実施例1で説明した通りであり、説明を省略する。S213の処理は図3のS113の処理と同様であり、説明を省略する。
以上説明した通り、白基準板55と用紙21の画像無し領域68について、ピーク画素が検出限界値付近となるラインセンサ54の蓄積時間をそれぞれ求め、求めた蓄積時間のうち、蓄積時間が短い方を測色時の蓄積時間として決定する。そして決定した蓄積時間を用いて、白基準板55及び測色画像69について測定を行い、分光反射率を演算する。このラインセンサ54の蓄積時間の決定方法により、測定時に測定結果を飽和させることなく、測定のダイナミックレンジを大きくすることが可能となる。よって、測色に必要な時間を増加させることなく、カラーセンサ50の検出精度を向上させることができる。
本実施例では、画像測色時のカラーセンサ50のラインセンサ54の蓄積時間を、画像形成装置100のCPU40により決定されるものとして説明した。しかし、本実施例の処理は、画像形成装置100のCPU40のプログラムとして限定されるものではない。例えば、カラーセンサ50のCPU60により、白基準板55のピーク画素がラインセンサ54の検出限界値付近となる蓄積時間Twと、用紙21のピーク画素がラインセンサ54の検出限界値付近となる蓄積時間Tpを求める。次に、カラーセンサ50のCPU60が求めた蓄積時間Twと蓄積時間Tpを比較して、蓄積時間の短い方を画像測色時のラインセンサ54の決定蓄積時間Tdとして決定する。そして、カラーセンサ50のCPU60が決定した決定蓄積時間Tdで白基準板55と測色画像69について測定を行い、分光反射率を演算する。このように、ラインセンサ54の蓄積時間をカラーセンサ50のCPU60により決定する方法でも、前述した効果と同様の効果を得ることが可能であり、測色に必要な時間を増加させることなく、検出精度を向上させたカラーセンサを提供することが可能となる。
以上、本実施例によれば、測色時間を増加させることなく、測色の検出精度を向上させることができる。
実施例3は、実施例1で、図1、図2を参照して説明した画像形成装置100及びカラーセンサ50の構成が使用される。従って、画像形成装置100及びカラーセンサ50に関する説明は実施例1を援用し、同じ符号を用いることとして説明を省略する。
[画像測色シーケンス]
図7のフローチャートを用いて、測色シーケンス及び本実施例の特徴である、画像測色時のLED51の光量の決定方法について説明する。測色画像69の測色を開始するとき、S300でCPU40は、カラーセンサ50のCPU60に対して、所定の蓄積時間を設定する。ここで、所定の蓄積時間は、一例として1msとする。なお、図7のフローチャートにおいて、ラインセンサ54による測色が行われる際(後述するS302、S304、S307)の蓄積時間は、S300で設定された所定の固定値(1ms)である。S301でCPU40は、画像形成装置100と接続されている不図示のパーソナルコンピュータ(以下、PCとする)から指定される用紙21の名称(例えば、商品名)に応じた係数Pを、後述する表1に示すテーブルから取得する。そして、CPU40は、表1から取得した係数Pを用いて、白基準板55から反射された光をラインセンサ54で受光した際に出力される目標となる出力値であるターゲット値Ptgtを以下の式(2)より算出する。
白基準板55のターゲット値Ptgt=ラインセンサ54の検出限界値×係数P・・・式(2)
なお、ラインセンサ54の検出限界値は、例えば4000とする。
Figure 0006399829
ここで、表1は、PCから指定された用紙21の名称(用紙名称1等)と係数Pとを関連付けた情報を示す表である。用紙21の名称に応じた係数Pは、カラーセンサ50を用いて同一の測定条件により測定された白基準板55に対するピーク画素の値を、各用紙21に対するピーク画素の値で割った値である。言い換えれば、白基準板55に対するピーク画素の出力値と各用紙に対するピーク画素の出力値との比である。そして、係数Pは、最大値を1.00として、用紙21の名称別にテーブル化したものである。本実施例では、表1に示すテーブルは、画像形成装置100のROM41に予め記憶されている。例えば、PCから指定された用紙21の名称が「用紙名称4」であった場合、CPU40は、表1から用紙名称4に応じた係数P「0.95」(P=0.95)を取得する。そして、CPU40は、白基準板55のターゲット値Ptgtを、式(2)から3800(=4000×0.95)と算出する。なお、PCから用紙21の名称の指定が無い場合や、指定された用紙21の名称が表1に示すテーブルに無い場合は、表1の「用紙名称無し」に応じた係数P=0.85を用いる。このように、本実施例では、実施例1、2で用紙21の画像無し領域68を測定することによって得ていた用紙21の情報を、PCから指定された用紙の名称に応じた係数Pとして取得している。
S302でCPU40は、所定光量でLED51を発光させたのち、白基準板55を測定する。このとき、CPU40は、LED51の光量の変更と、白基準板55の測定を繰り返し行う。即ち、CPU40は、CPU60によりLED51の光量を、所定の光量から徐々に増やす又は減らす等して徐々に変化させ、各光量で白基準板55を照射したときの強度をラインセンサ54によって測定する。そして、ピーク画素がS301で算出したターゲット値Ptgt(例えば、用紙名称4の場合、3800)となるLED51の第一の光量である光量Ltを求める。S303でCPU40は、測色画像69を測定する際のLED51の決定光量Ldを、S302で求めた光量Ltに決定し、決定光量Ld(=Lt)でLED51を駆動する。S304でCPU40は、決定光量Ldで白基準板55を測定する。S305でCPU40は、測色画像69の画像を形成し、用紙21の給紙、用紙21への測色画像69の転写・定着を行う。ここで、図4(b)に、本実施例の用紙21に転写・定着された測色画像69の一例を示す。図4(b)に示すように、本実施例では、用紙21には、実施例1及び実施例2とは異なり、画像無し領域68を設ける必要はない。これは、用紙21に関する情報が、ターゲット値Ptgtを算出する際に係数Pとして含まれているからである。
S306でCPU40は、用紙21の測色画像69をカラーセンサ50の位置へ搬送する。S307でCPU40は、S303で決定した決定光量Ldで測色画像69を測定する。S308でCPU40は、用紙21を機外へ排出する。S309でCPU40は、カラーセンサ50のCPU60に分光反射率の演算を指示する。カラーセンサ50のCPU60は、S304で測定した決定光量Ldでの白基準板55の測定結果と、S307で測定した決定光量Ldでの測色画像69の測定結果とに基づき、各波長λにおける分光反射率Or(λ)を式(1)より算出する。なお、式(1)は、実施例1で説明した通りであり、説明を省略する。S310でCPU40は、S309でCPU40により算出した分光反射率Or(λ)を取得して、測色シーケンスを終了する。
以上説明したように、本実施例では、用紙21の名称に応じて白基準板55に対するピーク画素のターゲット値Ptgtを算出する。そして、白基準板55のピーク画素が、算出されたターゲット値Ptgtを出力するようなLED51の光量を測色時の光量として決定する。そして、決定されたLED51の光量を用いて、白基準板55及び測色画像69の測定を行い、分光反射率Or(λ)を算出する。本実施例では、このようなLED51の光量の決定方法により、白基準板55及び測色画像69の測定時に測定結果を飽和させることなく、測定のダイナミックレンジを大きくすることが可能となる。よって、測色に必要な時間を増加させることなく、カラーセンサ50の検出精度を向上させることができる。更に、本実施例では、実施例1、2により説明した測色条件(光量又は蓄積時間)の決定方法とは異なり、用紙21に画像無し領域68を設ける必要がないため、1枚の用紙のおける測色画像69の領域を増やすことが可能となる。
本実施例では、用紙21の名称により白基準板55に対するピーク画素のターゲット値Ptgtを算出した。そして、白基準板55のピーク画素が算出されたターゲット値Ptgtを出力するようなLED51の光量を求め、求めた光量を測色時の決定光量として決定する方法について説明した。しかし、本実施例は、LED51の光量の決定方法に限定されるものではない。例えば、白基準板55のピーク画素が算出したターゲット値Ptgtを出力するようなラインセンサ54の第一の時間である蓄積時間を求め、求めた蓄積時間を測色時の決定蓄積時間として決定する方法としても同様の効果を得ることが可能である。また、本実施例で説明した、用紙21の名称は、用紙の名称(例えば、商品名)に限定されない。例えば、用紙の名称を示す番号(例えば、商品の型番)や、用紙の種類等の、各用紙を特徴づける用紙に関する情報(以下、用紙の名称等という)を用いても、同様の効果を得ることが可能である。即ち、用紙21に含有されている蛍光増白剤の量に応じて、用紙の名称等と係数Pを関連付けることができればよい。
以上、本実施例によれば、測色時間を増加させることなく、測色の検出精度を向上させることができる。
[その他の実施例]
なお、本発明では、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体をシステム或は装置に提供してもよい。そして、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現される。更に、それだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれている。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。そしてメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含む。また、上述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードがネットワークを介して配信されることにより、システム又は装置のハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD−RW、CD−R等の記憶媒体に格納される。そして、そのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても、達成される。
以上、その他の実施例においても、測色時間を増加させることなく、測色の検出精度を向上させることができる。
50 カラーセンサ
51 LED
53 回折格子
54 ラインセンサ
55 白基準板
60 CPU

Claims (10)

  1. 被測定物に光を照射する発光手段と、前記被測定物に前記発光手段により光が照射されて反射された光を分光する分光手段と、前記分光手段により分光された光を複数の素子により受光する受光手段と、を有する検出手段と、
    記録材に画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により記録材に形成された画像の測色を行う際の基準となる基準部材と、
    前記検出手段により記録材に形成された画像を検出した結果と前記基準部材を検出した結果とに基づいて、前記測色を行う制御手段と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記制御手段は、前記発光手段から異なる光量で光を照射させて前記基準部材から反射された光を前記受光手段により受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が所定値になる第一の光量と、前記発光手段から異なる光量で光を照射させて前記受光手段により記録材から反射された光を受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が前記所定値になる第二の光量と、を求め、
    前記第一の光量と前記第二の光量のいずれか低い方の光量を、前記測色を行うために記録材に形成された画像及び前記基準部材に前記発光手段により照射する光量に決定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記第一の光量と前記第二の光量を求める際には、前記基準部材及び前記記録材から反射された光を前記受光手段により受光する時間を所定の固定値にすることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 被測定物に光を照射する発光手段と、前記被測定物に前記発光手段により光が照射されて反射された光を分光する分光手段と、前記分光手段により分光された光を複数の素子により受光する受光手段と、を有する検出手段と、
    記録材に画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により記録材に形成された画像の測色を行う際の基準となる基準部材と、
    前記検出手段により記録材に形成された画像を検出した結果と前記基準部材を検出した結果とに基づいて、前記測色を行う制御手段と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記制御手段は、前記基準部材から反射された光を異なる時間で前記受光手段により受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が所定値になる第一の時間と、前記受光手段により異なる時間で記録材から反射された光を受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が前記所定値になる第二の時間と、を求め、
    前記第一の時間と前記第二の時間のいずれか短い方の時間を、前記測色を行うために記録材に形成された画像及び前記基準部材から反射された光を前記受光手段により受光する時間に決定することを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記第一の時間と前記第二の時間を求める際には、前記基準部材及び前記記録材に前記発光手段により照射する光の光量を所定の固定値にすることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記検出手段により検出するための画像を前記画像形成手段により記録材に形成する際に、記録材の搬送方向における先端側に画像を形成しない領域を設けることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記検出手段により記録材に形成された画像及び前記基準部材を検出した結果に基づき分光反射率を求めることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記受光手段の前記複数の素子は、前記分光手段により分光された光の波長に対応していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成手段により記録材に形成された画像を定着する定着手段を備え、
    前記検出手段は、前記定着手段の搬送方向の下流側に設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 被測定物に光を照射する発光手段と、
    前記被測定物に前記発光手段により光が照射されて反射された光を分光する分光手段と、
    前記分光手段により分光された光を複数の素子により受光する受光手段と、
    前記受光手段により記録材に形成された画像から反射された光を受光した結果と記録材に形成された画像の測色を行う際の基準となる基準部材から反射された光を受光した結果とに基づいて、前記測色を行う制御手段と、
    を備える測色装置であって、
    前記制御手段は、前記発光手段から異なる光量で光を照射させて前記基準部材から反射された光を前記受光手段により受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が所定値になる第一の光量と、前記発光手段から異なる光量で光を照射させて前記受光手段により記録材から反射された光を受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が前記所定値になる第二の光量と、を求め、
    前記第一の光量と前記第二の光量のいずれか低い方の光量を、前記測色を行うために記録材に形成された画像及び前記基準部材に前記発光手段により照射する光量に決定することを特徴とする測色装置。
  10. 被測定物に光を照射する発光手段と、
    前記被測定物に前記発光手段により光が照射されて反射された光を分光する分光手段と、
    前記分光手段により分光された光を複数の素子により受光する受光手段と、
    前記受光手段により記録材に形成された画像から反射された光を受光した結果と記録材に形成された画像の測色を行う際の基準となる基準部材から反射された光を受光した結果とに基づいて、前記測色を行う制御手段と、
    を備える測色装置であって、
    前記制御手段は、前記基準部材から反射された光を異なる時間で前記受光手段により受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が所定値になる第一の時間と、前記受光手段により異なる時間で記録材から反射された光を受光した結果の中で前記受光手段からの出力値が前記所定値になる第二の時間と、を求め、
    前記第一の時間と前記第二の時間のいずれか短い方の時間を、前記測色を行うために記録材に形成された画像及び前記基準部材から反射された光を前記受光手段により受光する時間に決定することを特徴とする測色装置。
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