JP6399436B2 - 移動体の経路計画方法と装置 - Google Patents
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Description
半自律走行は例えば特許文献1に、自律走行は例えば特許文献2に開示されている。
ウェイポイント操縦では、操縦者は走行開始の指示をしたりカメラ画像を確認したりすることはあるが、走行中に進行方向を指示することは無い。
この場合、従来の経路計画手段では、1回の制御サイクルごとに経路計画をやり直すため、自律的に認識した環境認識のノイズや移動体の位置や姿勢の変化によって、経路の頻繁な切り替わりが発生することがあった。
例えば、図1(A)(B)のように静止した障害物3が移動体1の進行方向に存在する場合、障害物3の位置が変化したと誤認して、左に避ける経路2aと右に避ける経路2bが切り替わる現象が発生する。その結果、静止した障害物3の前で移動体1が右往左往し、最終的には障害物3に衝突する可能性もある。
また、たとえ環境認識の精度が良く、認識された障害物3の位置に全く変化が無いとしても、図2(A)(B)のように移動体1から見た障害物3の回避のしやすさが変化し、経路2a,2bが突然切り替わる現象が発生する可能性がある。
コンピュータにより、
(A)前記障害物センサによる障害物位置から、移動体の前方の探索領域に障害物位置を含む局所地図を設定し、
(B)探索領域内において、移動体の現在位置から障害物に遮られずに見通すことができる視野角内の前記障害物より遠い位置に1又は複数の仮目標点を設定し、
(C)前記仮目標点のうち、前記直前経路が向かう方向に最も近いものを実目標点として選択し、
(D)現在位置と実目標点を結ぶ線上に間隔を隔てた複数の探索点を順に設定し、互いに間隔を隔てて前記探索点を通る直線上に位置し、障害物までの最短距離が最大又は第1閾値以上となる複数の更新点を設定し、各更新点の位置を結ぶ経路を現在位置から前記実目標点までの新経路として生成する、ことを特徴とする移動体の経路計画方法が提供される。
前記障害物センサによる障害物位置から移動体の前方の探索領域に障害物位置を含む局所地図を設定する探索領域設定部と、
探索領域内において、移動体の現在位置から障害物に遮られずに見通すことができる視野角内の前記障害物より遠い位置に1又は複数の仮目標点を設定する仮目標点設定部と、
前記仮目標点のうち、前記直前経路が向かう方向に最も近いものを実目標点として選択する実目標点選択部と、
現在位置と実目標点を結ぶ線上に間隔を隔てた複数の探索点を順に設定し、互いに間隔を隔てて前記探索点を通る直線上に位置し、障害物までの最短距離が最大又は第1閾値以上となる複数の更新点を設定し、各更新点の位置を結ぶ経路を現在位置から前記実目標点までの新経路として生成する新経路生成部と、を有する、ことを特徴とする移動体の経路計画装置が提供される。
これにより、実目標点は、局所地図上の仮目標点に近接し、障害物に遮られずに見通すことができ、直前経路が向かう方向に最も近い点となる。従って、現在位置から実目標点までの経路を新経路とすることにより、新経路がたどり着く先を予め決めておくことができ、かつ環境認識結果に多少のぶれがあっても、直前経路に近い経路になり、経路の突然の切り替わりが低減される。
この図において、移動体10は、前方の障害物位置を検出可能な障害物センサ12を有し、自律移動可能に構成されている。障害物センサ12は、この例では、カメラ13とレーザセンサ14である。
カメラ13は、例えば1又は複数のデジタルカメラであり、移動体10の前方を撮影し、所定の周期(例えば制御サイクル)で画像データを出力する。例えば、一定の間隔を隔てた1対のカメラ13を用いることで、画像データから前方の障害物3の位置を検出することができる。
レーザセンサ14は、例えば1又は複数のレーザレーダであり、移動体10の前方の障害物3の位置(以下、障害物位置)を検出し、所定の周期(例えば制御サイクル)で障害物3の位置データを出力する。
なお、本発明において、前方の障害物位置を検出可能である限りで、障害物センサ12は、カメラ13又はレーザセンサ14のいずれか一方のみでもよい。
ブレーキ/アクセル用アクチュエータ16は、移動体10のブレーキとアクセルを動作させる。
車両制御用コンピュータ17は、操舵用アクチュエータ15及びブレーキ/アクセル用アクチュエータ16を作動、停止させる機能を有している。
車両制御用コンピュータ17は、さらにアンテナ18と図示しない無線LANを介して、外部の遠隔操縦装置(図示せず)と送受信するようになっている。
遠隔操縦装置は、例えば、カメラ13の画像を表示する表示部(図示せず)と遠隔操縦手段(図示せず)を備え、移動体10を遠隔操縦可能に構成されている。
なお、本発明において、操舵用アクチュエータ15、ブレーキ/アクセル用アクチュエータ16、車両制御用コンピュータ17、アンテナ18、及び遠隔操縦装置は必須ではなく、これらを省略することができる。
なお、経路計画装置20は、移動体10に独立して設けられるのが好ましいが、車両制御用コンピュータ17に搭載してもよく、或いは無線LANを介して接続された遠隔操縦装置に搭載してもよい。
この局所地図は、車両制御用コンピュータ17に出力され、車両制御用コンピュータ17はこの局所地図を基に自律移動可能に構成されている。
また、移動体10は、本発明の経路計画装置20により、遠隔操縦装置からの入力信号がない場合には、局所地図から自律的に認識した走行可能領域のうち幅が広い経路を自律的に選択するように構成されている。
この図において、本発明の経路計画装置20は、記憶装置21、探索領域設定部22、仮目標点設定部23、実目標点選択部24、及び新経路生成部25を有する。
探索領域設定部22は、障害物センサ12(この例ではカメラ13とレーザセンサ14)による障害物位置から移動体10の前方の探索領域Cに障害物位置を含む局所地図を設定する。探索領域Cは、例えば50m×50mの矩形領域であるが、障害物位置を含む限りで、任意の大きさ及び形状に設定することができる。
なお、探索領域Cは、遠隔操縦装置の表示部(図示せず)とは相違し、コンピュータの記憶装置21に記憶される仮想上の領域である。なお、この探索領域Cを、遠隔操縦装置による表示範囲と一致させてもよい。
仮目標点5の設定は、経路計画装置20(経路計画用コンピュータ)により、現在位置Sから障害物3に遮られずに見通すことができる位置に自動的に設定される。なお本発明はこれに限定されず、上述した遠隔操縦装置の表示部を介して、オペレータの遠隔操縦により仮目標点5を設定してもよい。
新経路生成部25は、現在位置Sから実目標点6までの経路を新たな経路(以下、新経路9と呼ぶ)として生成する。
この図において、本発明の制御方法は、S1〜S5の各ステップ(工程)からなる。
また、図6は、本発明による経路生成の説明図である。
この図において、(A)は仮目標点5を探索領域Cの上端に設定した場合、(B)(C)は仮目標点5を現在位置Sから十分離れた距離に設定した場合、そのうち(C)はカーブ道路における場合を示している。
図7(B)(C)のように、仮目標点5を現在位置Sから十分離れた距離に設定する場合、仮目標点5を、現在位置Sから一定距離の位置、又は移動体10の走行速度に比例する距離の位置に設定するのがよい。また、この場合、図7(A)と同様に、現在位置Sから障害物3に遮られずに見通すことができる視野角(破線の間)の中央に仮目標点5を設定するのがよい。
最短距離の第1閾値は、例えば移動体10が自由に旋回できる値に設定するのがよい。なおこの図において、半径が第1閾値以上の円の中心に更新点8を示している。
なお、新経路9の生成方法はこの例に限定されず、その他の周知の方法であってもよい。
これにより、実目標点6は、局所地図上の仮目標点5に近接し、障害物3に遮られずに見通すことができ、直前経路4が向かう方向に最も近い点となる。従って、現在位置Sから実目標点6までの経路を新経路9とすることにより、新経路9がたどり着く先を予め決めておくことができ、かつ環境認識結果に多少のぶれがあっても、直前経路4に近い経路になり、経路の突然の切り替わりが低減される。
L2 探索点を通る直線、S 現在位置、1 移動体、2a、2b 経路、
3 障害物、4 直前経路、5 仮目標点、6 実目標点、7 探索点、
8 更新点、9 新経路、10 移動体、12 障害物センサ、
13 カメラ(デジタルカメラ)、14 レーザセンサ(レーザレーダ)、
15 操舵用アクチュエータ、16 ブレーキ/アクセル用アクチュエータ、
17 車両制御用コンピュータ、18 アンテナ、
20 経路計画装置(経路計画用コンピュータ)、21 記憶装置、
22 探索領域設定部、23 仮目標点設定部、24 実目標点選択部、
25 新経路生成部
Claims (3)
- 前方の障害物位置を検出可能な障害物センサを有する自律移動可能な移動体の経路計画方法であって、
コンピュータにより、
(A)前記障害物センサによる障害物位置から、移動体の前方の探索領域に障害物位置を含む局所地図を設定し、
(B)探索領域内において、移動体の現在位置から障害物に遮られずに見通すことができる視野角内の前記障害物より遠い位置に1又は複数の仮目標点を設定し、
(C)前記仮目標点のうち、前記直前経路が向かう方向に最も近いものを実目標点として選択し、
(D)現在位置と実目標点を結ぶ線上に間隔を隔てた複数の探索点を順に設定し、互いに間隔を隔てて前記探索点を通る直線上に位置し、障害物までの最短距離が最大又は第1閾値以上となる複数の更新点を設定し、各更新点の位置を結ぶ経路を現在位置から前記実目標点までの新経路として生成する、ことを特徴とする移動体の経路計画方法。 - 前記(B)において、前記仮目標点を、現在位置から最も離れた前記探索領域の端部、現在位置から一定距離の位置、又は移動体の走行速度に比例する距離の位置に設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の移動体の経路計画方法。
- 前方の障害物位置を検出可能な障害物センサを有する自律移動可能な移動体の経路計画装置であって、
前記障害物センサによる障害物位置から移動体の前方の探索領域に障害物位置を含む局所地図を設定する探索領域設定部と、
探索領域内において、移動体の現在位置から障害物に遮られずに見通すことができる視野角内の前記障害物より遠い位置に1又は複数の仮目標点を設定する仮目標点設定部と、
前記仮目標点のうち、前記直前経路が向かう方向に最も近いものを実目標点として選択する実目標点選択部と、
現在位置と実目標点を結ぶ線上に間隔を隔てた複数の探索点を順に設定し、互いに間隔を隔てて前記探索点を通る直線上に位置し、障害物までの最短距離が最大又は第1閾値以上となる複数の更新点を設定し、各更新点の位置を結ぶ経路を現在位置から前記実目標点までの新経路として生成する新経路生成部と、を有する、ことを特徴とする移動体の経路計画装置。
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