JP2017151499A - 障害物回避方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水中航走体が障害物を回避しながら目標位置まで移動できるようにする。【解決手段】 水中航走体の現在位置から目標位置に向かう目標位置方向を求める。水中航走体の進行方向を前記目標位置方向に定める。進行方向の設定された領域内に回避対象となる障害物が存在する場合は、障害物回避処理を開始する。障害物回避処理では、先ず、水中航走体の進行方向の左右いずれか一側が障害物に沿う姿勢となるように、水中航走体の進行方向を障害物に沿う方向に定めて水中航走体を移動させる。その後、水中航走体の現在位置から目標位置方向の設定された判定領域内に障害物が存在する間は、障害物に沿う方向の移動を継続する。判定領域内に障害物が存在しなくなると、障害物回避処理を終了し、水中航走体を現在位置を基準とする目標位置方向に移動させる。【選択図】図3

Description

本発明は、自律移動体が障害物を回避して移動するための障害物回避方法および装置に関するものである。
自律移動体のうち、たとえば、水中を移動する自律型水中ロボットを自律移動させるときの制御手法としては、出発点と、到達目標点と、出発点から到達目標点までの航走海域周辺の地理情報とを基に、燃料消費量や所要時間などの評価値を最適化する手法を用いて、出発点から到達目標点までの全体経路(道順)を決定させる手法が従来提案されている。
更に、前記自律型水中ロボットでは、全体経路上にて局所的な出発点と目標点とを定め、その間の局所経路を水中ロボット自身の運動性能に合わせて決める機能を備えること、および、自律型水中ロボットに搭載されたセンサにより障害物が検出された場合は、前記目標点に向かうための方位と、障害物を回避するための方位とを適当な重み付けを行って合成することによって障害物を回避しつつ前記目標点へ向かうための方位を決定すること、が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平11−249734号公報
ところが、特許文献1に示された手法は、出発点から到達目標点までの全体経路を決定する際に燃料消費量や所要時間などの評価値を最適化しているが、この評価値を得るためには、出発点から到達目標点までの航走海域周辺の地理情報が既知である必要がある。
更に、特許文献1に示された手法では、自律型水中ロボットが、局所的な出発点と目標点との間の局所経路を順次定め、この局所経路に障害物が存在する場合は、障害物を回避して目標点に向かう方位が決定されるものとされている。しかし、この手法を実施するためには、自律型水中ロボットが自身で局所経路を設定するときに、目標点には障害物がないという地理情報が既知である必要がある。しかも、局所経路に存在する障害物を回避して目標点に向かう方位の具体的な決定手法については示されていない。
したがって、特許文献1に示された手法では、自律移動体としての自律型水中ロボットを、障害物の有無などの地理情報が未知の領域で、設定された目標位置まで移動させる場合に適用することができるものではない。
そこで、本発明は、自律移動体が、地理情報が未知の領域にて、障害物を回避しながら設定された目標位置まで移動できるようにするための障害物回避方法および装置を提供しようとするものである。
本発明は、前記課題を解決するために、自律移動体の現在位置から目標位置に向かう目標位置方向を求める処理と、前記自律移動体の進行方向を前記目標位置方向に定める処理と、前記自律移動体の現在位置から前記進行方向の設定された領域内に回避対象となる障害物が存在する場合に、前記自律移動体の左右いずれか一側が前記障害物に沿う姿勢となるように前記自律移動体の進行方向を該障害物に沿う方向に定める処理と、自律移動体の現在位置から目標位置方向の設定された判定領域内に障害物が存在しない場合は、前記自律移動体の進行方向を目標位置方向に設定する処理と、を行う障害物回避方法とする。
更に、前記自律移動体の回避対象となる障害物をマップに記録する処理と、前記マップ上で、前記自律移動体の進行方向を障害物に沿う方向に定める際に基準とした前記障害物についてマークを付する処理と、自律移動体の現在位置から目標位置方向の設定された判定領域内に障害物が存在しない場合に、前記自律移動体の進行方向を目標位置方向に設定する処理に代えて、自律移動体の現在位置から目標位置方向の設定された判定領域内に障害物が存在しない場合であって、該自律移動体の現在位置から前記目標位置方向に前記マップ上で前記マークが付された障害物が存在するときには、前記自律移動体の左右いずれか一側が前記障害物に沿う姿勢となるように前記自律移動体の進行方向を該障害物に沿う方向に定めた状態を継続する処理と、自律移動体の現在位置から目標位置方向の設定された判定領域内に障害物が存在しない場合であって、該自律移動体の現在位置から前記目標位置方向に前記マップ上で前記マークが付された障害物が存在しないときには、前記自律移動体の進行方向を目標位置方向に設定する処理と、を行う方法としてある。
また、自律移動体の自身の位置を検出する手段と、前記自律移動体の回避対象となる障害物を検出する手段と、演算装置とを備え、前記演算装置は、前記した障害物回避方法を実施する機能を備える障害物回避装置とする。
本発明の障害物回避方法および装置によれば、自律移動体は、地理情報が未知の領域にて、障害物を回避しながら設定された目標位置まで移動することができる。
障害物回避装置の一例を示す概要図である。 回避対象となる障害物を示す図である 障害物回避方法の第1実施形態のフローを示す図である。 障害物回避処理による自律移動体の移動経路を示す図である。 複数の障害物をまとめて回避する手法を示す図である。 障害物回避装置の別の例を示す図である。 障害物回避方法の第2実施形態のフローを示す図である。 障害物回避処理による自律移動体の移動経路を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
[障害物回避方法の第1実施形態]
図1は、障害物回避方法の第1実施形態の実施に用いる障害物回避装置を示す概要図である。図2は、回避の対象となる障害物を説明するための図である。図3は、障害物回避方法の第1実施形態における処理手順を示すフロー図である。図4は、図3の障害物回避方法によって定められる自律移動体の移動経路の例を示すもので、図4(a)は自律移動体が進行予定経路上に検出された1つの障害物を回避する場合の移動経路を示す概要図、図4(b)は1つの障害物を回避した後の進行予定経路上に検出された別の障害物を回避する場合の移動経路を示す概要図である。図5は、複数の障害物をまとめて回避する手法を説明するための図である。
本実施形態は、障害物回避方法を、自律移動体として自律型の水中航走体を適用して行う場合について説明する。
本実施形態の障害物回避方法では、水中航走体の進行方向を左右に変化させることにより障害物の回避を行う。この障害物の回避パターンは、水中航走体の浅海域での運用時に水中航走体が障害物を回避する場合に用いられる。また、この回避パターンは、水中航走体が上昇しても障害物の上方へ回避できない場合に、水中航走体が障害物を回避する場合にも用いられる。
先ず、図1を用いて、本実施形態の障害物回避方法の実施に用いる障害物回避装置1の構成について説明する。
障害物回避装置1は、水中航走体Aに装備されるもので、水中航走体A自身の位置と姿勢(向き)を検出する手段2(以下、自己位置検出手段2という)と、水中航走体Aの周囲の障害物b(図2参照)を検出する手段3(以下、障害物検出手段3という)と、アクチュエータ4と、演算装置5とを備えた構成とされている。
自己位置検出手段2は、水中航走体A自身の位置の情報を、水中航走体Aが移動する領域にある地点を基準として設定される絶対座標に関して検出する機能を備えている。なお、この絶対座標としては、経度と緯度を用いることが好適であるが、それ以外の任意の地点を原点とする絶対座標を用いるようにしてもよい。
また、自己位置検出手段2は、水中航走体Aの姿勢として、水中航走体Aがどの方向に向いているかという情報を検出する機能を備えている。
更に、自己位置検出手段2は、水中航走体Aが移動するときの移動速度に関する情報を検出する機能を備えることが好ましい。
水中航走体Aに装備する自己位置検出手段2としては、たとえば、慣性航法装置(INS)が用いられる。
障害物検出手段3は、水中航走体Aの周囲の障害物bを、水中航走体Aを基準とする相対位置で検知する機能を備えている。水中の障害物bを検知する障害物検出手段3としては、たとえば、ソーナーが用いられる。
なお、障害物検出手段3は、少なくとも、図2に示すように、水中航走体Aの進行方向(矢印方向)の前方を中心として、その左右両側に以下で述べる離隔距離cの分、離れた位置までの矩形状(帯状)の領域dに存在する障害物bを検出する機能を備えている。
この領域dについて、水中航走体Aの進行方向に沿う方向の長さは、障害物検出手段3の検知範囲(探知範囲)により定まっている。
前記離隔距離cは、水中航走体Aが障害物bに接触することを防止するために、水中航走体Aのサイズや運用状況に応じて水中航走体Aと障害物bとの間に最低限保持することが必要な寸法として設定される距離である。あるいは、離隔距離cは、水中航走体Aを障害物bからどの程度離れた状態で回避させるかを、水中航走体Aの使用者が水中航走体Aの運用状況などに応じて設定するようにしてもよい。
したがって、障害物検出手段3により前記領域d内に障害物bが検出されない状態のときには、水中航走体Aは、その時点での進行方向に移動しても、障害物bに対して離隔距離c以内に接近する虞はない。
一方、障害物検出手段3により前記領域d内に、たとえば、図2に二点鎖線で示すような障害物bが検出された場合は、水中航走体Aは、その時点での進行方向に移動すると、検出された障害物bとの間に離隔距離cを保持することができなくなる。したがって、この場合は、水中航走体Aは進行方向を左右方向に変えて障害物bを回避する必要が生じる。
水中航走体Aの進行方向前方の所定の領域dで障害物bを検出するための障害物検出手段3としては、たとえば、水中航走体Aにおける進行方向の前端側となる個所に、前方検知ソーナー(FLS:Forward-Looking SONAR)を備えるようにすればよい。
なお、障害物検出手段3は、前記所定の領域dに存在する障害物bを検出可能なものであればよく、障害物検出手段3により実際に障害物bの検出が可能となる検知範囲は、前記矩形の領域dよりも広い幅を有していてよいことは勿論である。
更に、後述するように、本実施形態の障害物回避方法で障害物bの回避を行うときには、水中航走体Aは、回避対象となる障害物bとの間に離隔距離cを保持しながら該障害物bに沿って移動する。そのため、障害物検出手段3は、水中航走体Aの進行方向に対して側方に位置する障害物bも検出できることが好ましい。
このように、水中航走体Aの側方に位置している障害物bを検出するための障害物検出手段3としては、たとえば、水中航走体Aの進行方向に対して左右両側となる両側部に、側方検知用のソーナーを備えるようにすればよい。
あるいは、水中航走体Aの進行方向の前端側に設ける障害物検出手段3が、水中航走体Aの側方に位置している障害物bを検出するための障害物検出手段3を兼ねる構成としてもよい。この場合は、たとえば、水中航走体Aの進行方向の前端側に設ける障害物検出手段3を、超音波のビームを水中航走体Aの進行方向の前方を中心に左右方向に走査する形式の前方検知ソーナーとする。更に、この前方検知ソーナーは、超音波のビームを左右方向に走査するときの中心を、水中航走体Aの進行方向の前方から、検出対象の障害物bが存在している左右いずれかの側に傾ける機能を備えるようにすればよい。これにより、前方検知ソーナーでは、進行方向前方の障害物に加えて、水中航走体Aの側方に位置する障害物b、あるいは、水中航走体Aの移動に伴って水中航走体Aの側方に位置するようになる障害物bの検出を行うことができる。
アクチュエータ4は、水中航走体Aの移動を行うための移動手段であり、水中航走体Aの形式に応じてスラスタや操舵装置などを備えた構成とされている。このアクチュエータ4に依存して、水中航走体Aの加速、推進、制動などに関する性能と、水中航走体Aの姿勢や進行方向を変える性能が定まる。
演算装置5は、図1に示すように、情報処理部6と、マップ記憶部7と、移動方向算出処理部8と、アクチュエータ指令処理部9とを備えた構成とされている。
情報処理部6には、自己位置検出手段2により検出された絶対座標系における水中航走体A自身の位置の情報と、障害物検出手段3により検出された水中航走体Aを基準とする相対座標系における障害物bの位置情報とが入力される。
情報処理部6は、入力された前記各情報を基に、ある時点での障害物bの位置情報を示す相対座標系における原点の位置に、同時点での絶対座標系における水中航走体A自身の位置を代入して、障害物bの絶対座標系に関する位置の情報を算出する機能を備えている。更に、情報処理部6は、その算出結果を基に、障害物検出手段3で検出された障害物bの位置を絶対座標系で示すマップeを作成する機能を備えている。
情報処理部6で作成されたマップeは、マップ記憶部7に記憶される。情報処理部6は、障害物検出手段3より新たな障害物bの位置情報が入力されると、その障害物bの絶対座標系に関する位置の情報を算出して、それを前記マップeに順次追加する機能も備えている。
なお、水中航走体Aの障害物検出手段3によって実際に障害物bの位置が検出されるのは、障害物bにおける水中航走体Aの現在位置に近い側の面(表面)である。水中航走体Aの移動に伴って水中航走体Aの現在位置が変化すると、障害物bにおいて障害物検出手段3によって実際に位置が検出される面の範囲も徐々にずれる。したがって、情報処理部6は、マップeに、水中航走体Aが移動するときに障害物検出手段3によって検出される障害物bの面の位置の情報を順次追加するようにしてある。
これにより、マップ記憶部7に記憶されているマップeによれば、水中航走体Aの周辺に存在している障害物bの位置の情報が分かる。なお、図2では、図示する便宜上、障害物bは全体の平面形状で示してある(後述する図4(a)(b)、図5、図8も同様である)。
図1に示すように、移動方向算出処理部8には、前記のように設定された離隔距離cと、別途設定された目標位置f(図4(a)参照)の情報が与えられている。
この目標位置fは、水中航走体Aを任意の方式で自律移動させるときの到達目標として設定された位置である。なお、目標位置fは、水中航走体Aの最終的な到達目標であってもよいし、ウェイポイント方式で設定されるウェイポイントのように、水中航走体Aを自律移動させるときに経路の途中で経由させるために水中航走体Aの一時的な到達を目的とする到達目標であってもよい。
移動方向算出処理部8に与えられる目標位置fの情報は、前記マップeと同じ絶対座標系で設定されていることが好ましい。なお、換算などによってマップeと同じ絶対座標系にて目標位置fを特定することができれば、移動方向算出処理部8に与えられる目標位置fの情報は、いかなる形式の情報であってもよい。この場合は、移動方向算出処理部8が、与えられた目標位置fの情報を基に、マップeと同じ絶対座標系における目標位置fを特定する機能を備えるようにすればよい。
移動方向算出処理部8には、自己位置検出手段2から、水中航走体A自身の位置と姿勢と移動速度の情報iが入力される。更に、移動方向算出処理部8には、マップ記憶部7からマップeに記録されている障害物bの位置の情報jが入力される。
移動方向算出処理部8は、離隔距離cと目標位置fと前記各情報i,jが入力されると、図3にフローを示すルールに従って、水中航走体Aの移動方向を算出する機能を備えている。このルールについては後述する。
アクチュエータ指令処理部9は、移動方向算出処理部8で算出された移動方向に水中航走体Aが移動するように、アクチュエータ4に指令を与える機能を有している。
また、アクチュエータ指令処理部9は、水中航走体Aの移動方向に関する指令に加えて、移動速度の制御に関する指令をアクチュエータ4に与える機能を有している。たとえば、アクチュエータ指令処理部9には、図示しないが、水中航走体Aの使用目的などに応じて、障害物bの回避が必要ない状態のときの水中航走体Aの移動速度の目標値が、平常時移動速度v1(図4参照)として設定されている。更に、アクチュエータ指令処理部9には、水中航走体Aの運動性能や、設定された離隔距離c、更には想定される外乱などに応じて、水中航走体Aが障害物bを回避する状態のとき移動速度の目標値が回避用移動速度v2(図4参照)として設定されている。これにより、アクチュエータ指令処理部9は、水中航走体Aが障害物bの回避処理を行っていないときには、水中航走体Aの移動速度が設定された平常時移動速度v1に一致するように、アクチュエータ4に指令を与える機能を備えている。また、アクチュエータ指令処理部9は、水中航走体Aが障害物bの回避処理を行っているときには、水中航走体Aの移動速度が設定された回避用移動速度v2に一致するように、アクチュエータ4に指令を与える機能を備えている。
更に、水中航走体Aについて、その使用目的に応じて目標姿勢が設定されている場合は、アクチュエータ指令処理部9は、水中航走体Aの姿勢が設定された目標姿勢に一致するように、アクチュエータ4に指令を与える機能を備えるようにすればよい。
次に、図3に示したルールについて説明すると共に、このルールに基づく水中航走体Aの移動について説明する。
移動方向算出処理部8は、ステップS1で、図4(a)に示すように、水中航走体Aの現在位置から目標位置fに向かう方向g(以下、目標位置方向gという)を求める。図4(a)には、水中航走体Aが位置x1、位置x2、位置x3、位置x4に存在している時点での目標位置方向gがそれぞれ破線で示してある。
次に、移動方向算出処理部8は、目標位置方向gを水中航走体Aの進行方向に設定する(ステップS2)。
このように、ステップS2で水中航走体Aの進行方向が目標位置方向gに設定されるのは、図4に位置x1で示すように、水中航走体Aの目標位置方向gに回避対象となる障害物bが検出されていない状態のときである。このため、図示しないが、移動方向算出処理部8は、ステップS2に伴って、アクチュエータ指令処理部9(図1参照)に対して、水中航走体Aの移動が障害物回避処理ではなく、平常に行われているという情報を与える機能も備えることが好ましい。
これにより、アクチュエータ指令処理部9は、移動方向算出処理部8で進行方向として設定された目標位置方向gに向けて水中航走体Aが移動するようにアクチュエータ4を制御するための指令を、アクチュエータ4に与える。また、アクチュエータ指令処理部9は、水中航走体Aの移動速度が平常時移動速度v1となるようにするための指令を、アクチュエータ4に与える。
したがって、水中航走体Aは、図4における位置x1では、目標位置方向gに向けて平常時移動速度v1で移動するようになる。
次いで、移動方向算出処理部8は、設定された進行方向(目標位置方向g)の前方における図2で説明した所定の領域dに、回避対象となる障害物bが存在するか否かを判断する(ステップS3)。
ステップS3にて、進行方向の前方に回避対象となる障害物bが存在しないと判断された場合は、移動方向算出処理部8は、ステップS1に戻る。
これにより、移動方向算出処理部8では、水中航走体Aの進行方向の前方に回避対象となる障害物bが存在しない状態では、ステップS1からステップS3の処理を順次繰り返す。 この際、移動する水中航走体Aは、時間の経過と共に現在位置が順次変化し、外乱などの影響により進行方向にずれが生じることもあるので、移動方向算出処理部8では、ステップS1に戻るごとに、その時点での水中航走体Aの現在位置を順次更新し、更新後の現在位置から目標位置fに向かう方向の目標位置方向gを再度求める。その後のステップS2では、水中航走体Aの進行方向を、更新された目標位置方向gに設定する。
したがって、水中航走体Aは、移動方向算出処理部8でステップS1からステップS3の処理が繰り返される間は、目標位置方向gに向かう平常時移動速度v1での移動を継続して行うようになる。
一方、図3に示すように、ステップS3にて、水中航走体Aの進行方向の前方に回避対象となる障害物bが存在すると判断される場合は、移動方向算出処理部8は、ステップS4に進んで、障害物回避処理を開始する。
障害物回避処理を開始すると、移動方向算出処理部8は、先ず、水中航走体Aが、図4(a)に位置x2で示すように、回避対象となる障害物bに設定された距離hまで近づくと、水中航走体Aの進行方向を、目標位置方向gから、目標位置方向gに対して左方向または右方向で且つ回避対象の障害物bに沿って移動する方向まで変化させる(ステップS5)。
たとえば、図4(a)における位置x2で目標位置方向gに平常時移動速度v1で移動している水中航走体Aが、位置x3で障害物bに沿う方向に回避用移動速度v2で移動するようにするためには、水中航走体Aを平常時移動速度v1を回避用移動速度v2まで減速するための制動距離が必要になると共に、水中航走体Aの進行方向を変えるための旋回半径および旋回時間が必要とされる。しかも、水中航走体Aは、位置x3に到達した時点でも、障害物bとの間に離隔距離cが保持されている必要がある。
したがって、前記距離hは、以下のようにして定められる。すなわち、水中航走体Aが進行方向を目標位置方向gから障害物bに沿う方向に変える処理を完了して位置x3に到達した時点で、障害物bからの離隔距離cが保持されるように、水中航走体Aの制動時間、旋回半径および旋回時間を考慮して定められている。
図3のステップS5において、水中航走体Aの進行方向を目標位置方向gから右方向へ変化させるか、あるいは、左方向へ変化させるかは、たとえば、マップ記憶部7(図1参照)のマップeに記録されている回避対象となる障害物bの位置情報を用いて、障害物bの目標位置方向gよりも左側の分布状況と、右側の分布状況とを比較し、障害物bの分布量がより小さくなっている側を、水中航走体Aの進行方向を変化させる方向として選択するようにすればよい。
なお、水中航走体Aの進行方向を左方向と右方向のいずれに変化させるかは、前記分布状況以外の何らかのパラメータや障害物bに関する情報を用いて、障害物bの回避に要する距離がより短くなる方向を推定し、その推定結果に従って定めるようにしてもよいことは勿論である。また、水中航走体Aが障害物bを回避するために進行方向を変える方向は、左方向または右方向のいずれか一方に予め決めておくようにしてもよい。
更に、ステップS5で水中航走体Aの進行方向が目標位置方向gから変更されるのは、障害物bを回避するためである。このため、図示しないが、移動方向算出処理部8は、ステップS5に伴って、アクチュエータ指令処理部9に対して、水中航走体Aの障害物回避処理を開始したという情報を与える機能も備えることが好ましい。
これにより、アクチュエータ指令処理部9は、水中航走体Aの進行方向を移動方向算出処理部8で決定された左方向または右方向に変えるための指令を、アクチュエータ4に与える。更に、アクチュエータ指令処理部9は、水中航走体Aの移動速度を平常時移動速度v1から回避用移動速度v2に減速するための指令を、アクチュエータ4に与える。
したがって、水中航走体Aは、アクチュエータ4による制動を行って、移動速度を平常時移動速度v1から回避用移動速度v2まで減速すると共に、水中航走体Aの進行方向を目標位置方向gから移動方向算出処理部8で定められた左方向または右方向の障害物bに沿う方向へ変えるよう旋回する。図4(a)では、旋回する水中航走体Aの進行方向が目標位置方向gから左方向に定められた場合を示している。
水中航走体Aは、左方向への旋回が完了して位置x3に達した時点で、障害物bとの間に離隔距離cを保持した状態で、水中航走体Aの進行方向の右側が障害物bに沿う姿勢となる。
移動方向算出処理部8は、図3に示すように、ステップS5の後はステップS6に進む。
ステップS6では、移動方向算出処理部8は、障害物bとの間に離隔距離cを保持した状態で、水中航走体Aの進行方向の右側が障害物bに沿う姿勢となるように、水中航走体Aの進行方向を、障害物bに沿う方向に定める。
これにより、アクチュエータ指令処理部9は、水中航走体Aの進行方向を移動方向算出処理部8で決定された障害物bに沿う方向とするための指令を、アクチュエータ4に与える。また、アクチュエータ指令処理部9は、水中航走体Aの移動速度を回避用移動速度v2に保持する指令を、アクチュエータ4に与える。
したがって、水中航走体Aは、図4(a)における位置x3に達した後は、進行方向の右側の障害物bとの間に離隔距離cを保ちながら、障害物bに沿って移動するようになる。
図3に示すように、移動方向算出処理部8は、ステップS6の後はステップS7に進む。
ステップS7では、移動方向算出処理部8は、設定された時間間隔で、水中航走体Aの現在位置を基準として、目標位置方向gを中心とする左右に離隔距離cの幅で且つ目標位置方向gに設定された距離の矩形状(帯状)の判定領域内に障害物bがあるか否かを判断する。この判定領域内の障害物bの有無の判断は、水中航走体Aの移動に伴って障害物検出手段3により検出されてマップeに順次追加登録されている障害物bの位置を参照して行うようにすればよい。
判定領域内に存在する障害物bは、水中航走体Aが現在位置から目標位置fに向けて移動しようとすると、すぐに離隔距離cを保つことができなくなる障害物bである。したがって、この判定領域内に存在する障害物bについては、障害物回避処理を継続して行う必要がある。
なお、この場合、障害物回避処理を継続して行う必要がある障害物bは、ステップS7の処理を行う時点の以前に回避処理の対象とされていた障害物bに繋っている部分に限られるものではなく、その時点以前に回避処理の対象とされていた障害物bに対して、離隔距離cの2倍未満の間隔(より具体的には、離隔距離cの2倍と水中航走体Aの幅寸法との和よりも小さい間隔)で配置されている別の障害物bも含まれる。これは、複数の障害物bが離隔距離cの2倍よりも小さい間隔で隣接している場合は、その間を水中航走体Aが双方の障害物bに対して離隔距離cを保持しながら通過することはできないので、このような配置の複数の障害物bは、まとめて回避することが妥当なためである。
移動方向算出処理部8は、ステップS7において判定領域内に障害物bが存在すると判断された場合は、ステップS6に戻る。
これにより、水中航走体Aが移動して現在位置が変化しても、その現在位置を基準として定まる目標位置方向gの判定領域内に障害物bが存在している間は、移動方向算出処理部8では、ステップS6とステップS7の処理ループが繰り返し実施される。
したがって、図4(a)に位置x3から位置x4の間の移動経路で示すように、水中航走体Aは、現在位置から目標位置方向gの判定領域内に障害物bが存在している間は、障害物bとの間に離隔距離cを保持しつつ、障害物bに沿う移動を継続して行うようになる。
一方、図3のステップS7で、水中航走体Aの現在位置から目標位置方向gの判定領域内に障害物bが存在しないと判断される場合は、移動方向算出処理部8は、ステップS8に進む。
この場合は、水中航走体Aが現在位置から目標位置方向gに向けて移動しても、障害物bは存在していない状態になっているので、移動方向算出処理部8は、ステップS8で、障害物回避処理を終了してから、ステップS1に戻る処理を行う。
これにより、移動方向算出処理部8では、障害物bを回避した後の水中航走体Aの現在位置を基準とする目標位置方向gがステップS1で求められ、ステップS2にて、その目標位置方向gが水中航走体Aの進行方向に設定される。
したがって、図4(a)の位置x4に到達して目標位置方向gの判定領域内に障害物bが存在しなくなると、水中航走体Aは、障害物bの回避処理を終了して目標位置方向gを進行方向とする移動を再開するようになる。
また、図示しないが、移動方向算出処理部8は、ステップS8の障害物回避処理終了に伴って、アクチュエータ指令処理部9に対して、水中航走体Aの障害物回避処理を終了したという情報を与える機能も備えることが好ましい。
これにより、アクチュエータ指令処理部9は、水中航走体Aの移動速度を平常時移動速度v1にするための指令を、アクチュエータ4に与える。
したがって、水中航走体Aは、目標位置方向gを進行方向とする移動を開始すると、移動速度が回避用移動速度v2から平常時移動速度v1に復帰される。
なお、図4(b)に示すように、水中航走体Aが、図4(a)の場合と同様に、位置x4に到達して目標位置方向gに向かう移動を再開した後、進行方向となる目標位置方向gに新たな障害物b1が存在していた場合は、移動方向算出処理部8にて、図3におけるステップS3の処理が再び開始される。
なお、この場合、水中航走体Aが新たな障害物b1の回避処理を開始するときには、水中航走体Aの移動速度が平常時移動速度v1まで復帰していない場合がある。この場合は、水中航走体Aが目標位置方向gから向きを変える位置の障害物b1からの距離h1は、障害物回避処理を開始する時点での水中航走体Aの移動速度に応じて適宜調整すればよい。
これにより、水中航走体Aは、この新たに検出された障害物b1についても、離隔距離cを保持しながら回避し、その後、目標位置方向gに向かう移動を再開するようになる。
その後、水中航走体Aが目標位置方向gに移動しているときに、進行方向の前方に回避対象となる障害物bが検出される場合は、その障害物bについても水中航走体Aは前記したと同様の回避処理を行ってから、目標位置方向gへの移動を再開するようになる。
なお、図示しないが、水中航走体Aが目標位置fに到達すると、移動方向算出処理部8は、その目標位置fに到達するための処理を終了する。
また、水中航走体Aが到達した目標位置fが、水中航走体Aを自律移動させるときに経路の途中で経由させるために一時的な到達を目的とする到達目標であった場合は、移動方向算出処理部8は、水中航走体Aが現在位置から次に到達すべき到達目標を目標位置fとして、図3に示したルールによる処理を再開するようにすればよい。
このように、本実施形態の障害物回避方法および装置によれば、水中航走体Aは、障害物検出手段3で検出される範囲の障害物bの位置情報を用いて、障害物bを回避しながら設定された目標位置fに到達することができる。
したがって、本実施形態の障害物回避方法および装置では、水中航走体Aは、地理情報が未知の領域にて、障害物bを回避しながら設定された目標位置fまで移動することができる。
ところで、障害物検出手段3で検出された複数の障害物bが離隔距離cの2倍の値と水中航走体Aの幅寸法とを足した算出値よりも大となる間隔を隔てた配置となっている場合は、その複数の障害物b同士の間を、双方の各障害物bと離隔距離cを保持した状態で水中航走体Aが通過することは可能である。しかし、検出された障害物b同士の間隔が前記算出値よりも大となっていても、その差があまり大きくない場合は、障害物b同士の隙間が奥の方で狭くなっていたり、検出された障害物b同士が隙間の奥で繋がっていたりする可能性がある。
そこで、移動方向算出処理部8は、図5に示すように、障害物検出手段3で検出された複数の障害物b同士の間隔kが、たとえば、離隔距離cの2.5倍未満など、設定されたしきい値未満の場合は、これら複数の障害物bを図5に二点鎖線で示すように繋がった1つの障害物bとみなして、まとめて回避する回避処理を行う機能を備えることが好ましい。
[障害物回避方法の第2実施形態]
図6は、障害物回避方法の第2実施形態の実施に用いる障害物回避装置を示す概要図である。図7は、障害物回避方法の第2実施形態における処理手順を示すフロー図である。図8は、図7の障害物回避方法によって定められる自律移動体の移動経路の例を示すものである。
なお、図6、図8において、第1実施形態に示したものと同一のものには、同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態の障害物回避方法の実施に用いる障害物回避装置1は、図6に示すように、図1に示した障害物回避装置1と同様の構成において、演算装置5の移動方向算出処理部8が、マップ記憶部7に記憶されたマップeに対して障害物bに関連する情報を追加する機能を備えた構成を有している。このマップeに対し移動方向算出処理部8が追加する情報については後述する。
更に、移動方向算出処理部8は、図7にフローを示すルールに従って、水中航走体Aの移動方向を算出する機能を備えている。
次に、図7に示したルールについて説明すると共に、このルールに基づく水中航走体Aの移動について説明する。
図7において、ステップS1〜ステップS6までの処理は、図3に示したと同様である。
本実施形態では、移動方向算出処理部8は、ステップS6で、障害物bとの間に離隔距離cを保持した状態で、水中航走体Aの進行方向の右側が障害物bに沿う姿勢となるように、水中航走体Aの進行方向を、障害物bに沿う方向に定め、その後、ステップSaに進む。
ステップSaでは、移動方向算出処理部8は、マップ記憶部7に記憶されたマップe上で、ステップS6において水中航走体Aの進行方向を障害物bに沿う方向に定める際に基準とした障害物bについて、マークを付す処理を行う。このマークは、ステップS6において水中航走体Aの進行方向を定める際に基準とした障害物bであることが分かるものであれば、任意のマークを使用してよい。
移動方向算出処理部8は、ステップSaの後はステップS7に進む。
このステップS7は、図3に示したステップS7と同様である。すなわち、移動方向算出処理部8は、設定された時間間隔で、水中航走体Aの現在位置を基準として、目標位置方向gの判定領域内に障害物bがあるか否かを判断する。
移動方向算出処理部8は、ステップS7において判定領域内に障害物bが存在すると判断された場合は、ステップS6に戻る。
これにより、水中航走体Aの現在位置から目標位置方向gの判定領域内に障害物bが存在している間は、移動方向算出処理部8では、ステップS6、ステップSa、ステップS7の処理ループが繰り返し実施される。
したがって、水中航走体Aは、現在位置から目標位置方向gの判定領域内に障害物bが存在している間は、障害物bとの間に離隔距離cを保持しながら障害物bに沿う移動を継続して行うようになる。この間、水中航走体Aの進行方向を定める際に基準とした障害物bには、マップe上で順次マークが付される。
一方、ステップS7で、水中航走体Aの現在位置から目標位置方向gの判定領域内に障害物bが存在しないと判断される場合は、移動方向算出処理部8は、ステップSbに進む。
ステップSbでは、移動方向算出処理部8は、目標位置方向gにマップe上でマークが付された障害物bが存在しているか否かを判断する。
ここで、ステップSbにて目標位置方向gにマップe上でマークが付された障害物bが存在していると判断される状況について説明する。
たとえば、図8に示すような配置で障害物b2,b3,b4,b5が存在している領域に水中航走体Aが進入した場合について考える。障害物b2と障害物b3との間隔、障害物b3と障害物b4との間隔、障害物b4と障害物b5との間隔は、いずれも水中航走体Aの通過が可能となる幅よりも狭いものとする。
水中航走体Aは、位置x5では、目標位置方向gを進行方向として移動している。
水中航走体Aは、位置x6に達すると、移動方向算出処理部8で図7のステップS4による障害物回避処理が開始される。
図7のステップS4に続くステップS5〜ステップS7のうち、ステップS5、ステップS6、ステップS7の処理内容は、第1実施形態の場合における図3のステップS5、ステップS6、ステップS7と同様である。
したがって、水中航走体Aは、図8の位置x6で向きを変更した後、位置x7から位置x8まで、障害物b2との間に離隔距離cを保持しつつ、進行方向の右側を障害物b2に沿わせた姿勢で、障害物b2に沿う移動を行うようになる。
次に、水中航走体Aが位置x8に達すると、水中航走体Aの現在位置から目標位置方向gの判定領域内に障害物b2は存在しなくなるが、判定領域内に障害物b3が存在するようになる。
このため、移動方向算出処理部8では、図7のステップS5〜ステップS7の処理ループが継続される。したがって、水中航走体Aは、図8の位置x8から位置x9まで、障害物b3との間に離隔距離cを保持しつつ、進行方向の右側を障害物b3に沿わせた姿勢で、障害物b3に沿う移動を行うようになる。
次いで、水中航走体Aが図8の位置x9に達すると、水中航走体Aは障害物b3と障害物b4との間を通過できないために、移動方向算出処理部8では、障害物b4が障害物b3と一体のものと見なされて、図7のステップS5〜ステップS7の処理ループが継続される。したがって、水中航走体Aは、図8の位置x9からは、障害物b4との間に離隔距離cを保持しつつ、進行方向の右側を障害物b4に沿わせた姿勢で、障害物b4に沿う移動を開始するようになる。
図8に示すように、水中航走体Aが障害物b4に沿って移動する方向が、位置x5における当初の進行方向からほぼ反転した方向になっていると、障害物b4に沿って水中航走体Aがある距離移動して図8の位置x10に到達した時点で、現在位置である位置x10を基準とする目標位置方向gの判定領域内には、障害物が存在しない状態になる。
しかし、この状態のときに水中航走体Aの進行方向をその時点での目標位置方向gに設定して水中航走体Aを移動させると、その移動方向の先には、以前回避した障害物b3が存在しているため、障害物b3と障害物b4を対象とする回避処理が繰り返されるようになる。
そこで、本実施形態では、移動方向算出処理部8は、ステップSaにおいて、水中航走体Aの移動方向を障害物に沿う方向に定めるために基準とした障害物b2,b3,b4に対し、マップe上で順次マークを付す。水中航走体Aが図8の位置x10に達するまでには、図8にハッチングで示すように障害物b2,b3,b4にマークが付される。
よって、水中航走体Aが図8の位置x10を移動している場合と同様に、水中航走体Aの現在位置から目標位置方向gの判定領域内には障害物bが存在していないが、目標位置方向gの先には水中航走体Aの進行方向を定める際に以前基準とした障害物b3が存在しているという状況が、ステップSbにて目標位置方向gにマップe上でマークが付された障害物bが存在していると判断される状況になる。
この点に鑑みて、移動方向算出処理部8は、図7のステップSbで、目標位置方向gにマップe上でマークが付された障害物bが存在していると判断される場合は、ステップS6に戻り、その時点までの処理を継続する。
これにより、水中航走体Aは、図8の位置x10以降は、それまで水中航走体Aの進行方向を定めるために基準とされていた障害物b4との間に離隔距離cを保持しつつ、水中航走体Aの進行方向の右側が障害物b4に沿う姿勢で、水中航走体Aの進行方向が障害物b4に沿う方向に定められて移動する。
更に、水中航走体Aは、障害物b4と一体とみなされる障害物b5についても、障害物b5との間に離隔距離cを保持した状態で、水中航走体Aの進行方向の右側が障害物b5に沿う姿勢となるように、水中航走体Aの進行方向が障害物b5に沿う方向に定められて移動するようになる。
一方、図7のステップSbで、目標位置方向gにマップe上でマークが付された障害物bが存在していないと判断される場合は、水中航走体Aの現在位置から目標位置方向gの判定領域に障害物bが存在せず、更に判定領域の先の目標位置方向gには、以前水中航走体Aの進行方向を定めるために基準とした障害物bが存在していない状況である。よって、この場合は、水中航走体Aが目標位置方向gを進行方向に定めて移動しても、以前水中航走体Aの進行方向を定めるために基準とした障害物bに再び到達する虞はない。
よって、図7に示すように、移動方向算出処理部8は、ステップSbにて、目標位置方向gにマップe上でマークが付された障害物bが存在していないと判断される場合は、ステップS8に進み、障害物回避処理を終了してから、ステップS1に戻る処理を行う。
この場合の処理は第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
このように、本実施形態の障害物回避方法および装置によれば、第1実施形態と同様の効果に加えて、水中航走体Aが一旦回避した障害物bに向けて再び移動することを防止することができる。よって、図8に示した袋小路のような領域に水中航走体Aが進入しても、その領域から水中航走体Aを脱出させて目標位置fまで到達させることができる。
なお、前記各実施形態では、水中航走体Aは、進行方向の右側が障害物b,b1,b2,b3,b4,b5に沿う姿勢となるように、水中航走体Aの進行方向が障害物b,b1,b2,b3,b4,b5に沿う方向に定められる場合について説明したが、進行方向の左側が障害物に沿う姿勢となるように、水中航走体Aの進行方向が障害物に沿う方向に定められてもよいことは勿論である。
また、複数の障害物の回避を順次行う場合に、すべての障害物に対して、水中航走体Aが進行方向の左右両側のうちの常に同じ側が沿う姿勢をとってもよいし、とらなくてもよい。
水中航走体Aが障害物bを回避するときの方向を左右方向のいずれかに定めるときに、水中航走体Aが存在している環境における潮流の影響を考慮するようにしてもよい。
自律移動体としては、水中航走体Aを例示したが、水中航走体A以外の水面航走体や、陸上を移動する移動体を自律移動体として、本発明を適用してもよい。
水面航走体や陸上を移動する移動体の場合は、自己位置検出手段2として、慣性航法装置のほかに、GPSなどの航法衛星システムを用いるようにすればよく、障害物検出手段3として、ソーナーの他に、カメラと画像処理装置とを備えた障害物の検出システムや、レーダーなどを用いるようにすればよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
2 自己位置検出手段(手段)、3 障害物検出手段(手段)、5 演算装置、A 水中航走体(自律移動体)、b,b1〜b5 障害物、d 領域、e マップ、f 目標位置、g 目標位置方向

Claims (3)

  1. 自律移動体の現在位置から目標位置に向かう目標位置方向を求める処理と、
    前記自律移動体の進行方向を前記目標位置方向に定める処理と、
    前記自律移動体の現在位置から前記進行方向の設定された領域内に回避対象となる障害物が存在する場合に、前記自律移動体の左右いずれか一側が前記障害物に沿う姿勢となるように前記自律移動体の進行方向を該障害物に沿う方向に定める処理と、
    自律移動体の現在位置から目標位置方向の設定された判定領域内に障害物が存在しない場合は、前記自律移動体の進行方向を目標位置方向に設定する処理とを行うこと
    を特徴とする障害物回避方法。
  2. 前記自律移動体の回避対象となる障害物をマップに記録する処理と、
    前記マップ上で、前記自律移動体の進行方向を障害物に沿う方向に定める際に基準とした前記障害物についてマークを付する処理と、
    且つ、自律移動体の現在位置から目標位置方向の設定された判定領域内に障害物が存在しない場合に、前記自律移動体の進行方向を目標位置方向に設定する処理に代えて、自律移動体の現在位置から目標位置方向の設定された判定領域内に障害物が存在しない場合であって、該自律移動体の現在位置から前記目標位置方向に前記マップ上で前記マークが付された障害物が存在するときには、前記自律移動体の左右いずれか一側が前記障害物に沿う姿勢となるように前記自律移動体の進行方向を該障害物に沿う方向に定めた状態を継続する処理と、
    自律移動体の現在位置から目標位置方向の設定された判定領域内に障害物が存在しない場合であって、該自律移動体の現在位置から前記目標位置方向に前記マップ上で前記マークが付された障害物が存在しないときには、前記自律移動体の進行方向を目標位置方向に設定する処理とを行う
    請求項1記載の障害物回避方法。
  3. 自律移動体の自身の位置を検出する手段と、
    前記自律移動体の回避対象となる障害物を検出する手段と、
    演算装置とを備え、
    前記演算装置は、請求項1又は請求項2記載の障害物回避方法を実施する機能を備えること
    を特徴とする障害物回避装置。
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