JP5476887B2 - 群走行制御装置及び群走行制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自車両を他車両とともに群走行させるための群走行制御の技術に関する。
群走行に関する従来技術としては、例えば特許文献1に記載の技術がある。この従来技術は、Boidモデル(魚、鳥の群行動モデル)を車両制御に適用したものである。すなわち、自車両が周囲車両のボイド情報(ベクトル情報)を自動的に検知して、その結果に基づいて自車両の速度を自動的に制御する。
特開2007−176355号公報
上記従来技術では、自車両が周囲車両の全てのボイド情報(ベクトル情報)を検知して、自車両を周囲車両とともに群走行するように自動群走行制御を行うため、群の挙動を乱さないような他車両に対する干渉回避行動を決定するために必要な群走行制御の処理負荷が大きい。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、処理負荷を抑えつつ群の挙動を乱さないような干渉回避行動を行うことを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、自車両を囲うように設定されて他車両との干渉を少なくとも規定の進行方向変更からなる回避行動で回避可能な干渉回避エリアを有すると共に、自車両の周囲に位置する他車両と車車間通信をしながら群走行を行う群走行制御装置である。上記進行方向変更による回避量は、上記干渉回避エリアにおいて、自車両の側方位置に比較して、自車両の前方位置が大きく設定する。自車両に対する相対距離が小さな他車両を干渉回避対象として選択する。干渉回避対象が自車両の干渉回避エリアのどの位置に侵入したかを検出する。検出された干渉回避対象の位置、及びその干渉回避対象が位置する干渉回避エリア内の位置に応じた進行方向変更の回避量に基づき、上記干渉回避対象に対し、自車両の回避動作を行わせる。
本発明は、選択した干渉回避対象の干渉回避エリアの位置に応じた進行方向変更の回避量に基づき、自車両の回避行動を行う。この結果、処理負荷を抑えつつ群の挙動を乱さないような干渉回避行動を行うことが可能となる。
本発明に基づく実施形態に係る車両の構成を説明する模式的概要図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る群走行制御コントローラの構成を説明する図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る干渉回避エリア及び並走エリアの例を示す図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る群走行制御コントローラの処理を説明する図である。 無線通信装置と障害物検出手段による検出結果の例を示す図である。 存在位置の一致による重複情報の削除を説明する図である。 相対情報の算出方法を説明する図である。 干渉回避対象の選択方法(干渉回避エリアが円形の場合)を説明する図である。 干渉回避対象の選択方法(干渉回避エリアが円形以外の場合)を説明する図である。 干渉回避パターンの例を示す図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る群走行制御コントローラの構成を説明する図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る群走行制御コントローラの処理を説明する図である。 フリースペースの位置の判定方法を説明する図である。 フリースペースがある場合の回避後の自車両と周囲車両との位置関係を例示する図である。 フリースペースとしてみなせる場合の自車両と周囲車両との位置関係を例示する図である。 フリースペースがない場合の自車両と周囲物体との位置関係と目標位置決定方法を説明する図である。 並走エリアに干渉回避対象を存在させるための干渉回避行動の目標位置決定方法を説明するための図である。
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る車両の構成を説明する模式的概要図である。
(構成)
本実施形態の車両(自車両)は、4輪車両を例示する。車両の車輪の数は、2輪若しくは3輪で構成されていても良いし5輪以上で構成されていても良い。
車両は、図1に示すように、駆動源2、制動装置3、ステアリング装置4、駆動コントローラ5、制動コントローラ6、ステアリングコントローラ7を備える。 駆動源2は、駆動輪に駆動力を伝達する。駆動源2は、エンジンでも良いし、モータでも良い。また、駆動源2は、駆動輪毎に装備されていても良い。制動装置3は、各車輪1に制動力を付与する装置である。ステアリング装置4は、転舵輪を転舵させる装置である。
駆動コントローラ5は、駆動源2を介して、車両に付与する駆動力を制御することで車両に発生する加速度を制御する。制動コントローラ6は、制動装置3を介して、各輪1に付与する制動力を制御することで、車両の発生する減速力を制御する。ステアリングコントローラ7は、ステアリング装置4を介して車両の進行方向を制御する。なお、ステアリングコントローラ7は、左右輪の回転数差を変更することで、進行方向を制御するように構成されていても良い。または、所定の車輪への制動を制御することでヨーレートを発生させて進行方向の制御を実行するようにしても良い。以下の例では、干渉回避の場合には、制動制御によるヨーレート発生にて進行方向を制御する場合を主に例示している。
また車両は、無線通信装置9、障害物検出手段8、群走行制御コントローラ10を備える。
無線通信装置9は、車両周囲の他車両と車車間通信を行う。車車間通信によって互いの位置情報その他の車両情報を取得する。
障害物検出手段8は、超音波や短波などを車両周囲に照射することで、車両周囲の障害物を検出する。なお、障害物検出手段8は複数設定されている。障害物検出手段8は、車両周囲の障害物の有無を検出するとともに、その相対距離を含む相対位置を算出する機能を有している。
群走行制御コントローラ10は、他車両との間で無線通信を行うことにより、他車両の相対距離と車両情報を取得するとともに、車両情報をやり取りすることができない障害物の相対距離を含む相対位置を検出する。群走行制御コントローラ10は、その結果に基づいて、自車両が群走行制御を行うための対象車両に対応した並走行動を決定したり、干渉回避対象に対する回避行動を決定する。そして、自車両の周囲に存在する他車両と群を形成して走行するための制御を行う。ここで、自車両と群走行する可能性のある他車両にも自車両と同様な群走行のためのシステムが搭載されている。
上記群走行制御コントローラ10は、車車間通信手段10A、自車両情報取得手段10B、相対情報算出手段10C、回避対象選択手段10D、挙動決定手段10E、指令出力部10Fを備える。車車間通信手段10Aは、相対距離取得手段10Aa、車両情報取得手段10Abを備える。挙動決定手段10Eは、干渉回避エリア侵入検出手段10Ea、回避行動決定手段10Eb、並走行動決定手段10Ecを備える。相対情報算出手段10Cは、相対位置情報算出手段10Ca、重複認識排除手段10Cbを備える。
ここで、自車両M0の周囲には、干渉回避エリアAR−1及び並走エリアAR−2が設定されている。
干渉回避エリアAR−1は、他車両との干渉を少なくとも規定の進行方向変更からなる回避行動で回避可能なエリアであって、自車両M0の周囲に所定の大きさのエリアとして設定される。例えば、図3に示すように、自車両M0に規定した基準位置Pを中心にして、予め規定した回避半径Rを半径とした円内を干渉回避エリアAR−1に設定する。基準位置Pは、例えば車両重心、もしくは、無線通信装置9が設置されている位置など、車両に予め設定した位置である。干渉回避エリアAR−1の大きさや形は、固定でも良いし、自車速などに変更しても良い。干渉回避エリアAR−1の大きさは、例えば、各車両が通常予定されている車速において、自車両M0が到達するのに掛かる時間が1秒の移動距離を基準にして範囲を設定する。また例えば、干渉回避エリアAR−1の大きさを、自車速が小さい場合に比較して、自車速が大きい場合には大きくなるように設定する。すなわち、干渉回避エリアAR−1の大きさを変化させることによって、干渉回避時の安全マージンに余裕を持たせることができる。ここで言及した干渉回避エリアAR−1の大きさに関しては、物理的な距離で定義する場合や、時間の長さで定義する場合があり、特に後者に関しては、自車両M0と周囲車両、障害物の速度差が大きい場合に有効な手法である。すなわち、干渉回避対象との相対速度でその大きさを決定しても良い。
並走エリアAR−2は、干渉回避エリアAR−1よりも外側であって自車両M0の真横よりも前方に設定される。ここで、自車両M0の真横より前方とは、例えば上記基準位置Pを通る車幅方向の直線Lよりも車両側方の位置とする。
また上記干渉回避エリアAR−1内は、その位置によって回避行動の回避パターン(回避行動の種別及び回避量)が異なるように設定されている。ここで、回避行動としては、進行方向変更による回避行動(旋回行動など)と、減速行動による回避行動を設定する。本実施形態では、上記干渉回避エリアAR−1において、上記進行方向変更による回避量は、自車両M0の側方位置に比較して、自車両M0の前方位置が大きく設定されている。たとえば、上記回避量は、側方位置から自車両M0の前方に向かうにつれて大きくなるように設定されている。又、上記干渉回避エリアAR−1において、減速行動による回避量は、自車両M0に接近するほど大きくなるように設定されている。また、上記減速行動による回避量は、側方位置から自車両M0の前方に向かうにつれて大きくなるように設定してもよい。例えば、図3のような、基準位置Pを通る車幅方向の直線Lからの半時計回りの角度で規定する。そして、α〜(π−α)で規定する自車両M0の前方のうち、自車両M0に近い位置に回避エリアAR−aを設定し、その外周側に減速エリアAR−bを設定する。その他のエリアに減速・回避エリアAR−cを設定する。
ここで、減速行動を行う減速エリアAR−bを規定する所定幅の設定は、例えば、一般道路の車線幅や、車両が回避しようとする場合に進行方向変更による回避量によって、横方向の重力加速度が大きくなってしまうような幅に設定する。
車車間通信手段10Aは、無線通信装置9を介して、自車両M0から周囲に存在する各車両に対して、相対距離を測定するための要求信号を送信し、受信した車両が送信元に対して信号を返信することで、信号の往復時間から相対距離を測定する。また、返信信号にその車両における車両情報を重畳することで、周囲車両に対して、車両情報を通知する機能を有している。
すなわち、相対距離取得手段10Aaが、自車両M0の周囲に位置する他車両と車車間通信を行うことで、自車両M0に対する各他車両の相対距離を取得する。車両情報取得手段10Abが、他車両と車車間通信を行うことで、他車両についての、位置情報あるいは、車速情報及び車体ヨーレート情報を含む車両情報を取得する。
自車両情報取得手段10Bは、自車両M0の車両情報(位置、車体速度、車体ヨーレート等)を取得する。自車両M0の車両情報は、例えばGPS情報、車速センサの情報、ヨーレートセンサの情報を使用すれば良い。
相対情報算出手段10Cは、車両情報取得手段10Abが取得した自車両M0周囲の他車両の車両情報と、自車両情報取得手段10Bが取得した自車両M0の車両情報から、自車両M0に対する周囲車両の相対情報(相対位置、相対車体速度、相対車体ヨーレート)を算出する。又、相対情報算出手段10Cは、算出した他車両の位置情報と障害物の位置情報に基づき、他車両と位置が重なる障害物の認識を排除する。
すなわち、相対位置情報算出手段10Caが、上記車両情報取得手段10Abで取得した車両情報に基づいて、他車両の相対位置を算出する。
又、重複認識排除手段10Cbが、上記障害物検出手段8が検出する障害物の相対位置と、他車両位置情報算出手段が取得した他車両の相対位置に基づき、他車両と同位置に存在するとみなされる障害物を、回避候補の障害物との認識から排除する。
回避対象選択手段10Dは、車両情報をやり取りすることができる周囲車両の相対距離と、車両情報をやり取りすることができない障害物の相対距離に基づいて、自車両M0の走行制御を決定する上での対象となる干渉回避対象(最寄りの車両、最寄りの障害物等)を選択する。すなわち、回避対象選択手段10Dは、他車両等の干渉回避対象候補の相対距離に基づき、その相対距離が小さな対象を干渉回避対象として選択する。
挙動決定手段10Eは、干渉回避対象が干渉回避エリアAR−1のどのエリアAR−a〜AR−cに存在するかを判定し、詳細な挙動情報(目標値)を決定する。
すなわち、干渉回避エリア侵入検出手段10Eaが、上記相対位置情報算出手段10Caの算出した相対位置あるいは相対位置に関連する相対位置情報に基づき、回避対象選択手段10Dによって選択された干渉回避対象が自車両M0の干渉回避エリアAR−1のどの位置に侵入したかを検出する。
回避行動決定手段10Ebが、干渉回避エリア侵入検出手段10Eaが検出した干渉回避対象の位置、及びその干渉回避対象が位置する干渉回避エリアAR−1内の位置に設定された進行方向変更量に基づき、上記干渉回避対象に対する自車両M0の回避行動を決定する。
又、並走行動決定手段10Ecは、上記干渉回避対象に対する並走するための行動を決定する。
指令出力部10Fは、挙動決定手段10Eで決定された行動に自車両M0を制御するための指令を、ステアリングコントローラ7、制動コントローラ6、駆動コントローラ5に出力する。
次に、群走行制御コントローラ10の処理を、図4を参照して説明する。
ここで、群走行制御コントローラ10の処理は、自車両M0との相対距離が最小となる周囲車両若しくは障害物を干渉回避対象として選択し、その干渉回避対象が存在するエリアに応じて、干渉回避と並走を切り替えながら群走行を行うための処理を行うものである。
この群走行制御コントローラ10は、所定サンプリング周期毎に作動して処理を実行する。
なお、S101からS106に述べる処理は、無線通信装置9で取得可能な周囲車両に関して、自車両M0に対する周囲車両の相対情報(位置、車体速度、車体ヨーレート)を算出するとともに、障害物検出手段8で検出した障害物に関して、その障害物までの相対距離を含む相対位置を算出する処理を行う。S107からS108に述べる処理は、最寄り物体(周囲車両や障害物)を干渉回避対象として選択する処理に対応する。S109からS111に述べる処理は、最寄り物体が干渉回避エリアAR−1内に存在するか否かを判定し、存在エリアに応じて、自車両M0の挙動を変化させる処理に対応する。ここでは、具体的な例として、走行中の自車両M0と周囲車両、障害物の有無と相対位置を検出して、その相対位置に基づいて、回避パターンを変更することで、群走行を行っている他の車両への挙動変化を最小限に抑える場合で例示する。
なお、他車両も、自車両M0と同様の制御を行う。
まずステップS101にて、自車両M0の車両情報を取得する。車両情報としては、位置、車体速度、車体ヨーレートがある。これらの車両情報は、例えば、GPSおよびジャイロセンサ、車速センサ、ステアリング操舵角(若しくは転舵輪の転舵角など)から取得可能である。また、左右の車輪1速差等に基づく車両の旋回量を使用しても良い。
また、無線通信装置9に測距機能が実装されている場合には、自車両M0と周囲車両との間で通信を行うことで、相対距離を測定することが可能であり、この情報を利用することで、お互いの相対位置を理解することが可能である。
次にステップS102では、自車両M0を中心として、干渉回避エリアAR−1と並走エリアAR−2を設定する。なお、この処理は、エリアが固定であれば不要である。自車速に応じて変更する場合には、ステップS102にて、干渉回避エリアAR−1の大きさを特定してその位置の設定を行う。
次にステップS103では、周囲車両の車両情報を取得する。S101で述べた動作は周囲車両でも同様に行われており、これらの車両情報が無線信号上に重畳されて送信される。このため、自車両M0では周囲車両に対して、車両情報の取得要求を行うことで、周囲車両の車両情報を取得できる。又、無線通信装置9に測距機能が実装されている場合には、自車両M0からの測距要求信号に対する周囲車両からの返信信号に車両情報を重畳することで、信号の往復時間から相対距離測定が可能になるとともに、周囲車両の車両情報を同時に取得可能になる。
またステップS104では、無線通信では車両情報を取得できない障害物について、障害物検出手段8により、その有無と相対距離を含む相対位置を検出する。例えば、LRF(Laser Range Finder)を利用することで、自車両M0周囲に存在する周囲車両や障害物の有無と相対位置(相対距離、相対角度)を高精度に検出することができる。
次にステップS105では、自車両M0の車両情報(位置、車体速度、車体ヨーレート)と周囲車両の車両情報(位置、車体速度、車体ヨーレート)に基づいて、自車両M0に対する周囲車両の相対情報(相対距離、相対速度)を算出する。
次に、ステップS106では、障害物検出手段8の検出情報と車両情報取得手段10Abの取得情報との排他処理を行う。この時点では、S104で検出した周囲車両および障害物の相対位置(相対距離、相対角度)と、S105で算出した周囲車両の相対情報(相対距離、相対速度)を取得しているが、例えば図5に示すように、これらの情報には、重複が生じている可能性がある。そのため、これらの情報の一致度合いを判定し、重複した情報を排除する処理を行う。例えば図5では、無線通信装置9によって、3台の周囲車両が認識されており、また、障害物検出手段8によって、3つの物体(周囲車両(1)、障害物、壁面)が検出されている。そのうち、周囲車両(1)に関しては、無線通信装置9および障害物検出手段8の両方にて検出されており、検出結果としては、重複している状態となっている。その場合、情報量の少ない障害物検出手段8にて検出された結果(存在有無、相対位置)を破棄することで、重複している情報を取り除く。ただし、無線通信装置9と障害物検出手段8はそれぞれ位置検出精度が異なり、相対位置が完全に一致することが困難である。このため、それぞれの検出結果に多少の誤差を持たせることで、相対位置の一致を確認することが好ましい。また、それぞれの位置検出精度が異なるため、より高精度な位置検出結果を用いることも考えられる。このような処理を行うことによって、図6に示す検出結果が得られる。なお、障害物検出手段8(LRF)による検出結果は、物体の曲面として出力されるため、自車両M0に対する検出された曲面の最寄り点(自車両M0に一番近い点)を、その物体の相対座標とする。
次にステップS107では、以上の処理で取得した相対情報に基づき、自車両M0から周囲車両、および、障害物に対する方向成分を算出する。
ここでは説明のために、周囲車両1台に着目して、その自車両M0に対する周囲車両1台の相対情報の算出について説明し、その位置関係を図7に示す。実際には、下記の式を干渉回避対象の候補となる対象物の数だけ個々設定して算出する。
まず、自車両M0と周囲車両は、以下の車両情報を有しているものとする。
自車両M0の車両情報
位置:(x1,y1
車体速度:v1 [m/s]
車体ヨーレート:γ1 [rad/s]
周囲車両の車両情報
位置:(x2,y2
車体速度:v2 [m/s]
車体ヨーレート:γ2 [rad/s]
この条件下では、自車両M0に対する周囲車両の相対距離と相対角度、相対車体速度(自車両M0から周囲車両に対する方向成分)は、上に示した自車両M0および周囲車両の車両情報を用いて、以下のように算出される。
周囲車両の相対情報
相対距離: dr =√{(x2−x12+(y2−y12}[m]
・・・(1)
相対角度: dθ=arctan((y2−y1)/x2−x1))[rad]
・・・(2)
相対車体速度:dv=v2・cos(φ2−dθ) −v1・cos(φ1−dθ) [m/s] ・・・(3)
ここで、dφは、周囲車両の相対車体ヨー角である。このdφは、自車両M0の姿勢角φ1と周囲車両の姿勢角φ2を用いて、以下のように定義する。
Figure 0005476887
なお、周囲車両の相対車体ヨー角に関しては、上記の式によらず、これまでの移動軌跡を考慮することによって、算出することも可能である。また、周囲車両ではなく障害物に関しては、車体速度を取得することができないため、他車両の相対速度は、車体速度をゼロとした以下の式で算出する。もっとも、自車両情報及び相対位置の変化に基づき障害物の相対速度を算出しても良い。
dv =−v1・cos(φ1−dθ)[m/s]
次にステップS108では、自車両M0の制御を行うに当たって、回避のための目標対象となる干渉回避対象(最寄り車両、障害物)を決定する。候補となる対象物がN台存在する場合、自車両M0に対する相対距離と相対角度、相対車体速度(自車両M0から対象物に対する方向成分)をそれぞれdri、dθi、dvi(i=1,・・・、N)と表現する。また、自車両M0の干渉回避エリアAR−1よりも外側で、自車両M0の側方よりも後方に存在する対象物に関しては、干渉回避エリアAR−1、及び、並走エリアAR−2に存在していないため、以下のような演算を行うことによって、対象物の選択から除外する。
dri′=K・dri=K・√{(x2−x12 +(y2−y12}[m]
・・・(4)
但し、Kは次のように設定する。
K =1 :干渉回避エリアAR−1若しくは並走エリアAR−2に存在する場合
K=∞ :それ以外に場合
干渉回避対象を選択するためには、(4)式の演算結果が最小となるものを選択すれば良い。
但し、相対速度も加味して干渉回避対象を選択する場合には、次のようにして干渉回避対象を選択する。すなわち対象物の自車両M0への到達予想時間を算出し、到達予想時間が最小となる対象物を干渉回避対象として選択する。この選択方法は、自車両M0と対象物との速度差が大きい場合に有効な手法である。この場合、自車両M0に対する対象物までの相対距離dri′と、相対速度(自車両M0から対象物に対する方向成分)dviを用いて、以下のように定義する。
Figure 0005476887
上記Tは、自車両M0への到達予想時間に相当する車間時間である。そして、このTが一番小さい対象物を干渉回避対象として選択する。このように定義することで、自車両M0と対象物との速度差が大きい場合にも、お互いの挙動を考慮した体感的な相対距離を表現することが可能である。そして、この値が最小となるものを選択することで、体感的に最寄りの周囲車両、もしくは、最寄りの障害物と感じられる物体を選択することが可能となる。
次に、ステップS109では、自車両M0の挙動を決定するために、選択された干渉回避対象が自車両M0周囲におけるどのエリアに存在するかを判定する。そして、干渉回避対象が自車両M0の干渉回避エリアAR−1に存在すると判定した場合には、ステップS110に移行する。一方、干渉回避対象が自車両M0の干渉回避エリアAR−1に存在しないと判定した場合には、ステップS111に移行する。
これにより、干渉回避対象が、自車両M0の干渉回避エリアAR−1に存在する場合には、干渉回避対象に対して回避行動を行い(S110)、自車両M0の並走エリアAR−2に存在する場合には、干渉回避対象(干渉回避対象が障害物である場合には、最寄りの周囲車両)と並走行動を行う(S112)。
ここで上記ステップS109の処理は、干渉回避エリアAR−1の形状を半径Rの円形と定義することで、干渉回避対象が存在するエリアの判定ロジックが簡素化することが可能である。具体的に、相対距離で干渉回避対象を選択する場合には、干渉回避エリアAR−1の大きさと干渉回避対象との相対距離の最小値dr′(min)を比較すれば良いため、以下の(5)式で判定が可能である。
R −dr′(min)[m] ・・・(5)
例えば、図8のような状態では、上記(4)式は、
周囲車両(1): dr1
周囲車両(2): dr2
周囲車両(3): K・dr3 =∞
とそれぞれ演算され、上記(5)式は、以下の式で表される。
R −dr2[m]
この式が正の値となる場合には、干渉回避対象が干渉回避エリアAR−1内に存在していることになり、負の値となる場合には、並走エリアAR−2内に存在している可能性がある。
例えば図8の例では、この(5)式が正の値となるため、周囲車両(2)に対して干渉回避行動を行うこととなる。
ここで、例えば図9に示すような、干渉回避エリアAR−1の形状を円形以外にした場合には、相対距離のx成分およびy成分と、自車両M0から見た干渉回避対象の存在する角度成分に対応する干渉回避エリアAR−1の境界線のx座標およびy座標を比較する必要がある。干渉回避エリアAR−1の境界線の座標を(Cx、Cy)とし、干渉回避対象との相対距離の最小値dr1′(min)のx成分およびy成分をそれぞれdxi′(min)、dyi′(min)とすると、以下の式で判定が可能である。
x成分: Px −dxi′(min)[m]
y成分: Py −dyi′(min)[m]
図9のように、例えば、干渉回避対象が自車両M0に対して右前方に存在する場合には、両式において、正の値となった場合に、干渉回避対象が干渉回避エリアAR−1内に存在していることを示し、片方でも負の値となった場合に並走エリアAR−2内に存在していることを示す。また、相対距離ではなく、時間の長さで干渉回避エリアAR−1を定義した場合にも、同様の計算を行うことによって、その判定が可能となる。
次に、ステップS110では、自車両M0の挙動として干渉回避行動を行う。すなわち、干渉回避対象に干渉回避行動を行うような指令値を決定する。
本実施形態では、自車両M0が干渉回避対象に対する干渉回避行動を行うべく、自車両M0に対する干渉回避対象の相対位置(相対距離、相対角度)に基づいて、自車両M0に発生する目標車体速度vと目標車体ヨーレートγを決定する。
目標車体速度vは、干渉回避対象までの相対距離が短くなるに従って、小さくなる(減速する)ように設定する。目標車体ヨーレートγは、自車両M0に対して、干渉回避対象が側方から前方に存在するに従って、大きくなるように設定する。すなわち、発生させる目標車体ヨーレートγを大きくするほど、車両の進行方向変更の回避量が大きくなることとなる。
また、上述のように、干渉回避エリアAR−1は、自車両M0の前方に回避エリアAR−a及び減速エリアAR−bが配置され、その他のエリアに減速・回避エリアAR−cが設定されている(図3参照)。すなわち、干渉回避エリアAR−1の位置に応じて回避行動が異なる。ここで、減速エリアAR−bは、自車両M0の前方に減速のみの回避行動を行うエリアである。この減速エリアAR−bを設定することで、不用意な進行方向変更による回避行動を抑制することができる。
そして、干渉回避エリアAR−1における干渉回避対象の位置、及びそのエリアに設定した回避行動パターンに基づき、回避行動及び回避量を、以下のように決定する。つまり目標車体速度vと目標車体ヨーレートγを決定する。
(1)減速エリアAR−b(α≦dθ≦π−αの領域の自車両M0から遠い領域)の場合
v =Kv・(dri′(min) −DR)
γ=0
(2)回避エリアAR−a(α≦dθ≦π−αの領域の自車両M0に近い領域)の場合
v =0
γ =Kγ・dθ (α≦dθ≦π/2の場合)
γ =Kγ・(dθ−π) (π/2≦dθ≦π−αの場合)
(3)減速・回避エリアAR−c(その他のエリア)
Figure 0005476887
ここで、上記Kvは速度ゲインであって、Kγはヨーレートゲインである。これらのゲインKv、Kγは例えば一定値に設定する。若しくはゲインKv、Kγを自車両M0の車速に比例した値としても良い。
上記設定によって、目標車体ヨーレートγは、自車両M0の真横に位置する場合にはゼロ若しくは最小となり、車両前方に向かうにつれて徐々に大きな値となり、車両前方で一番大きくなる。なお、車両前方側と後方側でヨーレートゲインKγの値を変えてもよい。例えば車両前方側のヨーレートゲインKγは、車両後方側のヨーレートゲインKγよりも大きく設定しても良い。
ここで、処理を簡単にするため、干渉回避エリアAR−1中の各エリアを基準位置Pを中心とした角度によって区別する場合を例示しているが、エリアの区分けはこれに限定されない。
またステップS111では、干渉回避対象が並走エリアAR−2に存在するか否かを判定し、並走エリアAR−2に存在する場合にはステップS112に移行する。干渉回避対象が並走エリアAR−2に存在しない場合には、群走行制御のための指令値を出力することなく復帰する。
ステップS112では、自車両M0の挙動として並走行動を行うための指令を出力する。このとき、現在の干渉回避対象が障害物の場合には、無線通信を用いて取得した他車両のうち自車両M0に近い車両を回避車両として設定し直す処理を行う。そして、干渉回避対象(最寄りの周囲車両)の車体速度、車体ヨーレートを利用して、例えば下記式に基づき、自車両M0の目標車体速度v、目標車体ヨーレートγを設定する。すなわち干渉回避対象(最寄りの周囲車両)と姿勢角を合わせるように制御を行うことで、干渉回避対象(最寄りの周囲車両)に追従させる。
v =Kv1・{√(dx2+dy2) −DR}[m/s]
γ =Kγ1・{arctan{(dy−DR・sinφ2)/(dx−DR・cosφ2)} −φ1}「rad/s」
ここで、Kv1やKγ1は、ゲインであって例えば一定の値に設定しておく。
次に、ステップS113では、ステップS110及びステップS112で設定した目標車体速度v、目標車体ヨーレートγを発生するための指令値を、現在の自車両の情報に基づき算出して、上記制動コントローラ6やステアリングコントローラ7に出力する。
ここで、上記説明では、進行方向を変更する回避行動をヨーレートで発生するように制御する場合で例示している。これに代えて、転舵輪の転舵を調整することで進行方向を変更するように設定しても良い。この場合の進行方向変更による回避量は、例えば、車両前方位置で、操舵角が540°相当(フル転舵)となり、側方(dθ=0)で操舵角が0°相当となり、その間は徐々に変化する設定にすればよい。また、進行方向を変更する回避行動は、2輪による走行車両である場合には、左右輪の回転数差を付けることによる旋回行動によって進行方向の変更を実現しても良い。
(動作、作用その他)
自車両M0は周囲の車両と群走行している場合には、各車両は個々に、自己の並走エリアに存在する最寄りの車両を対象とし、その最寄りの車両と並走するように走行する。
この状態で、所定時間毎に自車両M0に対する最寄りの車両を干渉回避対象として設定しながら、その干渉回避対象が干渉回避エリアAR−1に侵入したと判定すると、並走制御から回避制御に切り替わる。回避行動に切り替わると、自車両M0はその干渉回避対象を干渉回避エリアAR−1の外に位置させるための回避行動を行う。なお、他車両のおいても同様な制御が実施されている。
回避制御は、干渉回避エリアAR−1における干渉回避対象の侵入位置によって回避行動が異なる。
図10に、干渉回避エリアAR−1に干渉回避対象が侵入した場合における、干渉回避対象に対する自車両M0の干渉回避行動のパターン例を示す。なお、点線矢印は回避行動の際の移動軌跡を意味しており、特に、矢印の長さは、自車両M0の回避速度を意味している。
図10(a)のように、自車両M0の前方の回避エリアAR−aに干渉回避対象が存在すると判定すると、回避のための目標車体ヨーレートγが最大に設定される。この結果、自車両M0に大きなヨーレートが発生するように制御され、つまり当該干渉回避対象から離れる方向に進行方向が大きく変更されるように自車両M0が制御される。
一方、図10(b)のように、減速・回避エリアAR−cにおける自車両M0の斜め前方かつ側方に干渉回避対象が存在する場合には、自車両M0を減速すると共に、干渉回避対象から離れる方向に進行方向が変更されるように自車両M0が制御される。但し、発生させるヨーレートを自車前方に干渉回避対象が存在する場合に比べて小さく抑える事で、進行方向の変更が小さく制御されて群の乱れを小さく抑える。さらに、図10(c)のように、自車両M0の真横に干渉回避対象が存在する場合には、進行方向の変更を行う事なく、減速のみで干渉回避対象に対する干渉回避行動を行う。
なお、減速・回避エリアAR−cに干渉回避対象が存在する場合であっても、車両側方よりも後方(基準位置Pを通過する直線Lよりも後方)に干渉回避対象が存在する場合には、減速による回避行動は行わず、ヨーレート(進行方向変更)による回避行動によって回避する。この場合であっても、車両後方に干渉回避対象が位置する場合に比べて車両側方に干渉回避対象が存在する場合の方が進行方向変更が小さく抑えられる。なお、車両側方よりも後方(基準位置Pを通過する直線Lよりも後方)に干渉回避対象が存在する場合には、減速による回避行動に代えて加速による回避行動を行うようにしても良い。
また、自車両M0の前方の減速エリアAR−bに干渉回避対象が存在する場合には、進行方向の変更を行う事なく、減速のみで干渉回避対象に対する干渉回避行動を行う。
以上のように、車車間通信を用いて取得した周囲車両の車両情報(位置、車体速度、車体ヨーレート)、および、障害物検出手段8を用いて取得した物体(周囲車両と障害物)との相対距離を用いて、自車両M0に対する相対情報を算出し、その相対距離と相対角度に応じて、群行動を乱さない干渉回避対象に対する最適な回避行動を実現することができる。
また、干渉回避対象の定義を相対距離だけでなく、時間的な概念を導入することで、体感的に最寄りの周囲車両や障害物を干渉回避対象として選択することが可能となり、より適切な回避行動を行うことで、安定した自律群を形成することが可能になる。
ここで、ステップS105は相対速度検出手段を構成する。
(本実施形態の効果)
(1)自車両M0を囲うように設定され他車両との干渉を少なくとも規定の進行方向変更からなる回避行動で回避可能な干渉回避エリアAR−1を有すると共に、自車両M0の周囲に位置する他車両と車車間通信をしながら群走行を行う群走行制御装置である。上記進行方向変更による回避量は、上記干渉回避エリアAR−1において、自車両M0の側方位置に比較して、自車両M0の前方位置が大きく設定する。相対距離取得手段10Aaは、自車両M0の周囲に位置する他車両と車車間通信を行うことで、自車両M0に対する各他車両の相対距離情報を取得する。干渉回避対象選択手段10Dは、上記相対距離取得手段10Aaが取得した各他車両の相対距離情報に基づき、その相対距離が小さな他車両を干渉回避対象として選択する。車両情報取得手段10Abは、他車両と車車間通信を行うことで、上記回避対象選択手段10Dが選択した干渉回避対象についての、位置情報あるいは、車速情報及び車体ヨーレート情報を含む車両情報を取得する。相対位置情報算出手段10Caは、上記車両情報取得手段10Abで取得した車両情報に基づいて、自車両M0に対する干渉回避対象の相対位置を算出する。干渉回避エリア侵入検出手段10Eaは、上記相対位置情報算出手段10Caの算出した相対位置に基づき、回避対象選択手段10Dによって選択された干渉回避対象が自車両M0の干渉回避エリアAR−1のどの位置に侵入したかを検出する。回避行動決定手段10Ebは、干渉回避エリア侵入検出手段10Eaが検出した干渉回避対象の位置と、その干渉回避対象が位置する干渉回避エリアAR−1の位置に設定された進行方向変更による回避量に基づき、上記干渉回避対象に対する自車両M0の回避行動を決定する。そして、回避行動決定手段10Ebで決定された回避行動に自車両M0を制御する。
上記構成を備えることで、群走行している状態のときに、群走行している全ての車両を対象とすることなく、自車両M0に近い車両だけを干渉回避対象として選択して回避行動を行う。このため、干渉回避のための処理負荷を抑えることが出来る。
更に、選択した干渉回避対象の干渉回避エリアAR−1の位置に応じた進行方向変更の回避量に基づき、自車両M0の回避行動を行う。具体的には、干渉回避対象が車両側方で干渉回避エリアAR−1に侵入した場合には、進行方向変更による回避量が小さく抑えられて群の挙動の乱れを小さくする。一方、干渉回避対象が車両前方で干渉回避エリアAR−1に侵入した場合には、進行方向変更による回避量が大きくなって確実に回避行動をとることが出来る。
この結果、処理負荷を抑えつつ群の挙動を乱さないような干渉回避行動を行うことが可能となる。
(2)相対速度算出手段は、上記車両情報取得手段10Abで取得した車両情報に基づいて、自車両M0に対する他車両の相対速度を算出する。上記回避対象選択手段10Dは、干渉回避対象の候補となる他車両(障害物も対象とする場合には障害物も含む。)の相対位置及び相対速度に基づき、各対象物の自車両M0への到達予想時間を算出し、到達予想時間が最小となる対象物を干渉回避対象として選択する。
これによって、自車両M0及び周囲物体の速度を考慮して干渉回避対象を選択することが可能となる。すなわち、時間的な要因も考慮して干渉回避対象を選択することで、運転者にとって、回避行動が体感的にイメージしやすくなる。
(3)上記干渉回避エリアAR−1の大きさは、自車両M0の速度に応じて変更され、自車両M0の速度が大きい場合、自車両M0の速度が小さい場合に比べて当該干渉回避エリアAR−1の大きさが大きいことを特徴とする。
これによって、自車両M0の速度が早い場合であっても、車速に応じて確実に回避行動をとることが出来るようになる。
(4)上記干渉回避エリアAR−1は、自車両M0から規定した距離だけ離れた前方向位置に規定した幅の減速エリアAR−bを有する。回避行動決定手段10Ebは、干渉回避対象が上記減速エリアAR−bに位置する場合には、進行方向変更による回避動作を行わずに減速行動を行う回避行動を、自車両M0に発生する回避行動として決定する。
これによって、自車両M0の前方であっても所定の距離が離れた位置にある干渉回避対象に対しては、進行方向変更による回避行動を行わずに減速行動のみを行う。このため、自車両M0の前方に存在する干渉回避対象への回避行動に関しては、自車両M0に干渉回避対象が所定以上接近するまでは、進行方向変更の回避量を最小限に抑制出来る。この結果、必要に応じた減速および回避行動を行い、自律群走行を安定して行うことができる。
(5)障害物検出手段8は、自車両M0の周囲に存在する障害物の自車両M0に対する相対距離を含む位置情報を検出する。上記回避対象選択手段10Dは、上記相対距離取得手段10Aaが取得した各他車両の相対距離と上記障害物距離検出手段が検出した障害物(但し、重複認識排除手段10Cbが排除した障害物を除く。)の相対距離に基づき、その相対距離が小さな他車両又は障害物を干渉回避対象として選択する。上記回避対象選択手段10Dが障害物を干渉回避対象と選択した場合には、上記障害物検出手段8が検出した位置情報を干渉回避対象の相対位置とする。また、重複認識排除手段10Cbは、上記障害物検出手段8が検出する障害物の相対位置と、相対位置情報算出が算出した他車両の相対位置に基づき、他車両と同位置に存在するとみなされる障害物を、干渉回避対象の候補としての障害物との認識から排除する。
これによって、車者間通信で情報を取得できない他の車両等を含む障害物も干渉回避対象とすることが可能となる。
更に、自車両M0の周囲に存在する他車両を、重複して干渉回避対象の候補と認識することを防止できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態では、図11に示すように、相対情報算出手段10Cは、回避経路判定部を有する。
また、回避行動決定手段10Ebは、回避先決定部10Edを有する。
その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。第1実施形態と共通する基本的構成についての重複した説明は避け、ここでは異なる点を中心に説明する。そして、本実施形態では、エリア設定方法による群挙動の特性や、周囲車両や障害物の存在を考慮して、より安定した干渉回避行動を行う処理について説明する。
回避経路判定部10Ccは、自車両M0の周囲に存在する車両や障害物を検出して、障害物の存在しないスペース(フリースペース)や、相対情報を取得可能な周囲車両の存在位置を判定する。また回避先決定部10Edは、回避経路判定部10Ccの判定に基づき、回避行動の際に干渉回避対象を並走エリアAR−2内に決定するための、自車両の回避のための目標位置を決定する。そして、回避行動決定手段10Ebは、上記設定された目標位置も加味して回避行動を決定する。
次に、本実施形態の群走行制御コントローラ10の処理を図13を参照して説明する。本実施形態では、自車両M0の干渉回避エリアAR−1に干渉回避対象が存在する場合に、自車両M0の周囲に存在する車両や障害物を検出して、障害物の存在しないフリースペース、若しくは相対情報を取得可能な周囲車両の存在位置の方向に回避を行いながら、並走エリアAR−2内に干渉回避対象を存在させるように、自車両M0が移動するための処理を行う。
ステップS101〜ステップS109までの処理は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
なお、S201からS204に述べる処理は、自車両M0の周囲に存在する車両や障害物を検出して、障害物の存在しないフリースペースや相対情報を取得可能な周囲車両の方向への干渉回避行動を行うための目標値を決定する処理に対応する。S205からS208に述べる処理は、上記の干渉回避行動を行う際の目標位置付近に並走エリアAR−2が存在する場合に、その方向に干渉回避行動を行う処理に対応する。ここでは、具体的な例として、複数の車両が並列群を形成して走行している際に、周囲の車両障害物の状況を把握することで、群の形態を極力変化させることなく、自車両M0が回避行動を行う方法について説明する。
先ず、第1実施形態と同様に、ステップS101からステップSS108の処理を実施することで、干渉回避対象が決定され、ステップS109にて、干渉回避対象が自車両M0の干渉回避エリアAR−1に存在するか否かを判定する。干渉回避対象が自車両M0の干渉回避エリアAR−1に存在する場合にはステップS201に移行する。
ステップS201では、無線通信装置9で車両情報を取得可能な自車両M0における干渉回避対象以外の周囲車両及び障害物のないフリースペースの位置を判定する。フリースペースの位置の判定方法としては、図13に示すような相対情報を利用し、自車両M0の周囲に存在する車両、および、障害物の相対位置を判定して、自車両周囲に存在するスペースの状態を判定する。
ここで、フリースペースとは、自車両M0の干渉回避エリアAR−1の大きさと、周囲車両(1)と周囲車両(2)との間隔を比較して、自車両M0が周囲車両(1)に対して干渉回避行動を行ったとき、図14に示すように、この2台の車両が自車両M0の干渉回避エリアAR−1に存在しない状態となるスペースの位置を意味する。すなわち、フリースペースとは、回避行動後の自車両の干渉回避エリア内に他車両や障害物が存在しなくなると予測されるスペースである。
ステップS202では、自車両M0の周囲にフリースペースがあるか否かを判定する。自車両M0の周囲にフリースペースがあると判定した場合には、ステップS203に移行する。フリースペースが無いと判定した場合にはステップS204に移行する。
ここで、図15のように、複数の周囲車両が自車両M0の干渉回避エリアAR−1に存在した場合にも、自車両M0の干渉回避エリアAR−1の側方側にだけ周囲車両が存在するのであれば、進行方向変更による回避量は極めて小さく、ほとんど回避行動を行う必要がない。従って、この場合もフリースペースがあるとして判定しても構わない。
ステップS203では、検出したフリースペース付近を干渉回避時の目標位置として決定する。
ステップS204は、図16のように自車両M0の周囲にフリースペースがない場合に移行して、現時点で干渉回避行動を行うために選択した干渉回避対象以外で、無線通信装置9によって相対情報(位置、車体速度、車体ヨーレート)が取得できる周囲車両、図16では周囲車両(2)付近を、干渉回避時の目標位置として決定する。
そして、ステップS205では、S203およびS204で決定した目標位置に移動したときに、干渉回避対象が自車両M0の並走エリアAR−2に存在すると予測されるか否かを判定する。並走エリアAR−2に存在すると予測される場合にはステップS207に移行する。一方、並走エリアAR−2に存在すると予想されない場合にはステップS206に移行する。
ステップS206では、予め干渉回避エリアAR−1に設定した回避パターンを変更することで、自車両M0の並走エリアAR−2に、干渉回避対象を存在させるようにすることが可能か判定する。可能と判定した場合にはステップS207に移行する。可能でないと判定した場合にはステップS208に移行する。回避パターンを変更を変更とは、許容出来る範囲で、進行方向変更の回避量を、干渉回避エリアAR−1の現在干渉回避対象が存在する位置に設定した回避量と変更することを言う。
ステップS207は、回避行動後の状態が、図14のように干渉回避対象(周囲車両(1))が並走エリアAR−2内に存在すると予測される場合に移行するように、S203およびS204で決定した目標位置に基づいて、干渉回避行動を行うための自車両M0の目標車体速度v、車体ヨーレートγを決定、つまり干渉回避行動を決定する。
すなわち、まず第1実施形態のステップS110の処理と同様な処理を実施して、干渉回避エリアにおける干渉回避対象の位置に基づいて目標車体速度v、車体ヨーレートγを求める。その後に、その回避量による回避行動で上記決定した目標位置付近に向かうか否かを判定する。目標位置付近に向かわないと判定した場合には、目標位置付近に向かう回避量となるように、ヨーレートゲインKγを補正する。
これによって、自車両M0における並走エリアAR−2に干渉回避対象(周囲車両(1))を存在させて、並走行動を行う。
またステップS208は、図16のように、干渉回避対象が並走エリアAR−2内に存在しないと予測される場合に移行し、図18のように干渉回避行動の目標位置を若干変更し、その目標位置に基づいて、干渉回避行動を行うための自車両M0の車体速度、車体ヨーレートを決定、つまり干渉回避行動の決定を行う。
すなわち、まず第1実施形態のステップS110の処理と同様な処理を実施して、干渉回避エリアにおける干渉回避対象の位置に基づいて目標車体速度v、車体ヨーレートγを求める。その後に、その回避量による回避行動で上記決定した目標位置付近に向かうか否かを判定する。目標位置付近に向かわないと判定した場合には、目標位置付近に向かう回避量となるように、ヨーレートゲインKγを補正する。
これによって、自車両M0における並走エリアAR−2に干渉回避対象(周囲車両(1))を存在させて、並走行動を行うことができる。
(作用)
自車両M0の干渉回避エリアAR−1に干渉回避対象が存在する場合に、自車両M0の周囲に存在する車両や障害物を検出して、障害物の存在しないフリースペース、若しくは相対情報を取得可能な周囲車両の存在位置の方向に回避を行いながら、並走エリアAR−2内に干渉回避対象を存在させるように、自車両M0が移動する。これによって自車両M0の挙動を安定化するとともに、群挙動を安定化することができる。
このとき、回避行動としてフリースペースに向かう事で、自車両の干渉回避行動によって他の車両に干渉回避行動のための行動を要求しないので、群の乱れを最小限に抑えることが出来る。
又、フリースペースが無い場合でも、周囲車両側の回避行動も考慮して、車車間通信を行っている干渉回避対象以外の周囲車両側に向けて回避する事で確実に回避可能となる。
このように、本実施形態では、エリア設定方法による群挙動の特性や、周囲車両や障害物の存在を考慮することで、他の車両に対して、自車両M0の挙動変化を伝播させず、さらなる並列群の安定化を図ることができる。
なお、上述の各実施形態では他車両との通信を車両から車両に直接通信する車車間通信を用いた例を示したが、基地局を通じて間接的に通信する方式とすることができるのはもちろんである。
(本実施形態の効果)
(1)上記回避行動決定手段10Ebは、干渉回避エリアAR−1に侵入したと検出した干渉回避対象を、並走エリアAR−2に存在させように上記回避量を求める。
自車両M0の並走エリアAR−2内に干渉回避対象が存在するように、自車両M0の速度や車体ヨーレートなどの回避行動の回避量を決定して干渉回避行動を行うので、自車両M0の挙動が安定化するとともに、群挙動を安定化することができる。
(2)障害物検出手段8は、自車両M0の周囲に存在する障害物の自車両M0に対する相対距離を含む位置情報を検出する。上記回避対象選択手段10Dは、上記相対距離取得手段10Aaが取得した各他車両の相対距離と上記障害物距離検出手段が検出した障害物の相対距離に基づき、その相対距離が小さな他車両又は障害物を干渉回避対象として選択する。上記回避対象選択手段10Dが障害物を干渉回避対象と選択した場合には、上記障害物検出手段8が検出した位置情報を干渉回避対象の相対位置とする。
更に、上記回避行動決定手段10Ebは、車両情報取得手段10Abが取得した他車両の車両情報と障害物検出手段8が検出する障害物の位置情報に基づき、上記他車両及び障害物が存在しないエリア若しくは障害物が存在する位置とは反対側の方向に自車両M0が回避するように回避行動を決定する。例えば、上記回避行動決定手段10Ebは、車両情報取得手段10Abが取得した他車両の車両情報と障害物検出手段8が検出する障害物の位置情報に基づき、上記干渉回避エリアAR−1中に他車両及び障害物が存在しない状態に出来るエリアの位置、若しくは干渉回避対象以外の車車間通信が可能な他車両の位置を判定し、その判定した位置の存在する方向に自車両M0が回避するように回避行動を決定する。
これによって、周囲物体が存在しないスペース、若しくは障害物が存在する位置とは反対側の方向、例えば干渉回避対象以外の車者間通信可能な他車両の方向に回避する。この結果、自車両M0が余裕を持った干渉回避を行い、この結果、群挙動を安定化することができる。
1 車輪
2 駆動源
3 制動装置
4 ステアリング装置
5 駆動コントローラ
6 制動コントローラ
7 ステアリングコントローラ
8 障害物検出手段
9 無線通信装置
10 群走行制御コントローラ
10A 車車間通信手段
10Aa 相対距離取得手段
10Ab 車両情報取得手段
10B 自車両情報取得手段
10C 相対情報算出手段
10Ca 相対位置情報算出手段
10Cb 重複認識排除手段
10Cc 回避経路判定部
10D 回避対象選択手段
10E 挙動決定手段
10Ea 干渉回避エリア侵入検出手段
10Eb 回避行動決定手段
10Ec 並走行動決定手段
10Ed 回避先決定部
10F 指令出力部
AR−1 干渉回避エリア
Ar−a 回避エリア
AR−c 減速・回避エリア
AR−b 減速エリア
AR―2 並走エリア
Kγ ヨーレートゲイン
L 直線
M0 自車両
P 基準位置
v 目標車体速度
γ 目標車体ヨーレート

Claims (8)

  1. 自車両を囲うように設定され他車両との干渉を少なくとも規定の進行方向変更からなる回避行動で回避可能な干渉回避エリアを有すると共に、自車両の周囲に位置する他車両と車車間通信をしながら群走行を行う群走行制御装置であって、
    上記進行方向変更による回避量は、上記干渉回避エリアにおいて、自車両の側方位置に比較して、自車両の前方位置が大きく設定され、
    自車両の周囲に位置する他車両と車車間通信を行うことで、自車両に対する他車両の相対距離情報を取得する相対距離取得手段と、
    上記相対距離取得手段が取得した他車両の相対距離情報に基づき、その相対距離が小さな他車両を干渉回避対象として選択する回避対象選択手段と、
    他車両と車車間通信を行うことで、上記回避対象選択手段が選択した干渉回避対象についての、位置情報あるいは、車速情報及び車体ヨーレート情報を含む車両情報を取得する車両情報取得手段と、
    上記車両情報取得手段で取得した車両情報に基づいて、自車両に対する干渉回避対象の相対位置を算出する相対位置情報算出手段と、
    上記相対位置情報算出手段の算出した相対位置に基づき、回避対象選択手段によって選択された干渉回避対象が自車両の干渉回避エリアのどの位置に侵入したかを検出する干渉回避エリア侵入検出手段と、
    干渉回避エリア侵入検出手段が検出した干渉回避対象の位置と、その干渉回避対象が位置する干渉回避エリアの位置に設定された進行方向変更による回避量に基づき、上記干渉回避対象に対する自車両の回避行動を決定する回避行動決定手段と、を備え、
    回避行動決定手段で決定された回避行動に自車両を制御することを特徴とする群走行制御装置。
  2. 自車両を囲うように設定され他車両との干渉を少なくとも規定の進行方向変更からなる回避行動で回避可能な干渉回避エリアを有すると共に、自車両の周囲に位置する他車両と車車間通信をしながら群走行を行う群走行制御装置であって、
    上記進行方向変更による回避量は、上記干渉回避エリアにおいて、自車両の側方位置に比較して、自車両の前方位置が大きく設定され、
    自車両の周囲に位置する他車両と車車間通信を行うことで、自車両に対する他車両の相対距離情報を取得する相対距離取得手段と、
    上記相対距離取得手段が取得した他車両の相対距離情報に基づき、その相対距離が小さな他車両を干渉回避対象として選択する回避対象選択手段と、
    他車両と車車間通信を行うことで、上記回避対象選択手段が選択した干渉回避対象についての、位置情報あるいは、車速情報及び車体ヨーレート情報を含む車両情報を取得する車両情報取得手段と、
    上記車両情報取得手段で取得した車両情報に基づいて、自車両に対する干渉回避対象の相対位置を算出する相対位置情報算出手段と、
    上記相対位置情報算出手段の算出した相対位置に基づき、回避対象選択手段によって選択された干渉回避対象が自車両の干渉回避エリアのどの位置に侵入したかを検出する干渉回避エリア侵入検出手段と、
    干渉回避エリア侵入検出手段が検出した干渉回避対象の位置と、その干渉回避対象が位置する干渉回避エリアの位置に設定された進行方向変更による回避量に基づき、上記干渉回避対象に対する自車両の回避行動を決定する回避行動決定手段と、を備え、
    回避行動決定手段で決定された回避行動に自車両を制御し、
    上記干渉回避エリアは、自車両から規定した距離だけ離れた前方向位置に規定した幅の減速エリアを有し、
    上記回避行動決定手段は、干渉回避対象が上記減速エリアに位置する場合には、進行方向変更による回避動作を行わずに減速行動を行う回避行動を、自車両に発生させる回避行動として決定することを特徴とする群走行制御装置。
  3. 自車両を囲うように設定され他車両との干渉を少なくとも規定の進行方向変更からなる回避行動で回避可能な干渉回避エリアを有すると共に、自車両の周囲に位置する他車両と車車間通信をしながら群走行を行う群走行制御装置であって、
    上記進行方向変更による回避量は、上記干渉回避エリアにおいて、自車両の側方位置に比較して、自車両の前方位置が大きく設定され、
    自車両の周囲に位置する他車両と車車間通信を行うことで、自車両に対する他車両の相対距離情報を取得する相対距離取得手段と、
    上記相対距離取得手段が取得した他車両の相対距離情報に基づき、その相対距離が小さな他車両を干渉回避対象として選択する回避対象選択手段と、
    他車両と車車間通信を行うことで、上記回避対象選択手段が選択した干渉回避対象についての、位置情報あるいは、車速情報及び車体ヨーレート情報を含む車両情報を取得する車両情報取得手段と、
    上記車両情報取得手段で取得した車両情報に基づいて、自車両に対する干渉回避対象の相対位置を算出する相対位置情報算出手段と、
    上記相対位置情報算出手段の算出した相対位置に基づき、回避対象選択手段によって選択された干渉回避対象が自車両の干渉回避エリアのどの位置に侵入したかを検出する干渉回避エリア侵入検出手段と、
    干渉回避エリア侵入検出手段が検出した干渉回避対象の位置と、その干渉回避対象が位置する干渉回避エリアの位置に設定された進行方向変更による回避量に基づき、上記干渉回避対象に対する自車両の回避行動を決定する回避行動決定手段と、を備え、
    回避行動決定手段で決定された回避行動に自車両を制御し、
    上記干渉回避エリアよりも外側であって、自車両に予め規定した基準位置を通過する車幅方向に延びる直線よりも自車両前方に並走エリアを有し、
    上記回避行動決定手段は、干渉回避エリアに侵入したと検出した干渉回避対象を、並走エリアに存在するように上記回避行動を求めることを特徴とする群走行制御装置。
  4. 上記車両情報取得手段で取得した車両情報に基づいて、自車両に対する他車両の相対速度を算出する相対速度算出手段を備え、
    上記回避対象選択手段は、干渉回避対象の候補となる他車両の相対位置及び相対速度に基づき上記各他車両の自車両への到達予想時間を算出し、到達予想時間が小さな他車両を干渉回避対象として選択することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した群走行制御装置。
  5. 上記干渉回避エリアの大きさは、自車両の速度に応じて変更され、自車両の速度が大きい場合、自車両の速度が小さい場合に比べて当該干渉回避エリアが大きくなるように設定することを特徴とする請求項1請求項4のいずれか1項に記載した群走行制御装置。
  6. 上記車両情報取得手段は、回避対象車両以外の他車両についての車両情報も取得し、
    自車両の周囲に存在する障害物の自車両に対する相対距離を含む位置情報を検出する障害物検出手段と、
    上記障害物検出手段が検出する障害物の相対位置と、相対位置情報算出が算出した他車両の相対位置に基づき、上記他車両と同位置に存在するとみなされる障害物を、干渉回避対象の候補としての障害物との認識から排除する重複認識排除手段と、を備え
    上記回避対象選択手段は、上記相対距離取得手段が取得した他車両の相対距離と上記重複認識排除手段によって排除されなかった障害物の相対距離に基づき、その相対距離が小さな他車両又は障害物を干渉回避対象として選択し、
    上記回避対象選択手段が障害物を干渉回避対象と選択した場合には、上記障害物検出手段が検出した位置情報を、干渉回避対象の相対位置とすることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載した群走行制御装置。
  7. 上記車両情報取得手段は、干渉回避対象車両以外の他車両についての車両情報も取得し、
    自車両の周囲に存在する障害物の自車両に対する相対距離を含む位置情報を検出する障害物検出手段を備え、
    上記回避対象選択手段は、上記相対距離取得手段が取得した他車両の相対距離と上記障害物距離検出手段が検出した障害物の相対距離に基づき、その相対距離が小さな他車両又は障害物を干渉回避対象として選択し、
    上記回避対象選択手段が障害物を干渉回避対象と選択した場合には、上記障害物検出手段が検出した位置情報を、相対位置情報算出手段が算出した干渉回避対象の相対位置とし、
    上記回避行動決定手段は、
    車両情報取得手段が取得した他車両の車両情報と障害物検出手段が検出する障害物の位置情報に基づき、上記他車両及び障害物が存在しないエリア若しくは障害物が存在する位置とは反対側の方向に自車両が回避するように回避行動を決定することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載した群走行制御装置。
  8. 自車両を囲うように設定され他車両との干渉を少なくとも規定の進行方向変更からなる回避行動で回避可能な干渉回避エリアを有すると共に、自車両の周囲に位置する他車両と車車間通信をしながら群走行を行う群走行制御方法であって、
    上記進行方向変更による回避量は、上記干渉回避エリアにおいて、自車両の側方位置に比較して、自車両の前方位置が大きく設定され、
    自車両の周囲に位置する他車両と車車間通信を行うことで、自車両に対する各他車両の相対距離を取得して、その他車両の相対距離に基づき、その相対距離が小さな他車両を干渉回避対象として選択し、
    他車両と車車間通信を行うことで、上記干渉回避対象についての、位置情報あるいは、車速情報及び車体ヨーレート情報を含む車両情報を取得し、その取得した車両情報に基づいて、自車両に対する干渉回避対象の相対位置を算出し、算出した相対位置に基づき、干渉回避対象が自車両の干渉回避エリアのどの位置に侵入したかを検出し、
    検出した干渉回避対象の位置と、その干渉回避対象が位置する干渉回避エリアの位置に設定された進行方向変更による回避量に基づき、上記干渉回避対象に対する自車両の回避行動を決定することを特徴とする群走行制御方法。
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