JP6314744B2 - 移動物体進路予測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動物体進路予測装置に関する。
従来、移動物体進路予測装置としては、例えば、特許文献1に記載の従来技術がある。
特許文献1に記載の従来技術では、複数の移動物体それぞれの進路を予測し、予測結果から、複数の移動物体の進路が互いに干渉する干渉領域が存在すると判定した場合、複数の移動物体のいずれか1つが干渉領域を占有する、または複数の移動物体のすべてが干渉領域を回避するという前提のもと、予測した複数の移動物体の進路を補正する。これにより、複雑な交通環境下でも、移動物体の進路を適切に予測可能となっている。
特開2011−221667号公報
このように、上記特許文献1に記載の従来技術では、干渉領域が存在すると判定した場合には、複数の移動物体のいずれか1つが干渉領域を占有する、または複数の移動物体のすべてが干渉領域を回避するという前提のもと、予測した移動物体の進路の補正を行うようになっていた。しかしながら、実際の交通環境によっては、この前提どおりに移動体が移動しない可能性もあり、移動物体の進路の精度が低減する可能性があった。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、移動物体の進路をより適切に予測可能な移動物体進路予測装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、移動物体毎に、予め定めた設定時間後に移動物体が存在する可能性のある位置それぞれにおける移動物体の存在確率を表す存在確率分布を移動物体の進路として設定する。続いて、設定した移動物体の進路から、複数の移動物体の進路が互いに干渉する干渉領域が存在すると判定した場合、存在すると判定された干渉領域に対する複数の移動物体それぞれの優先確率を設定する。続いて、設定した優先確率に従って、干渉領域における移動物体の存在確率を補正する。
本発明の一態様によれば、複数の移動物体の進路が互いに干渉する干渉領域に対する複数の移動物体それぞれの優先確率を設定し、設定された優先確率に従って干渉領域における存在確率を補正する。それゆえ、移動物体の進路をより適切に予測できる。
第1実施形態に係る運転支援装置1の概略構成を表す概念図である。 コントローラ5の内部構成を表すブロック図である。 移動物体Bの前後速度と横速度との確率分布を表す図である。 緯度物体Bの前後方向位置(相対位置)の確率分布を表す図である。 他車両B1、B2の位置関係と交通環境とを表す図である。 補正後の移動物体Bの存在確率(リスク値)を表す図である。 コントローラ5が実行する進路予測処理を表すフローチャートである。 第2実施形態に係る運転支援装置1の概略構成を表す概念図である。
本発明に係る実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
(構成)
図1に示すように、移動物体進路予測装置1は、車両(以下、「自車両」とも呼ぶ)Aに搭載されている。そして、移動物体進路予測装置1は、自車状態検出部2と、自車位置検出部3と、移動状態検出部4と、コントローラ5とを備える。
自車状態検出部2は、自車両Aの走行状態を検出する。自車状態検出部2は、車速検出部2aと、加速度検出部2bと、ヨーレート検出部2cとを備える。
車速検出部2aは、自車両Aの車速を検出する。そして、車速検出部2aは、検出結果をコントローラ5に出力する。車速検出部2aとしては、例えば、自車両Aの駆動輪(前右輪、前左輪)に取り付けられ、駆動輪の車輪速に比例して発生するパルスを検出し、検出したパルスを用いて自車両Aの車速を演算するロータリーエンコーダを採用できる。
加速度検出部2bは、自車両Aの加速度を検出する。そして、加速度検出部2bは、検出結果をコントローラ5に出力する。ヨーレート検出部2cは、自車両Aのヨーレートを検出する。そして、ヨーレート検出部2cは、検出結果をコントローラ5に出力する。
自車位置検出部3は、自車両Aの現在地を検出する。自車位置検出部3としては、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からGPS信号を受信し、受信したGPS信号を用いて自車両Aの現在地(絶対座標。緯度経度)を検出するGPS受信装置を採用できる。そして、自車位置検出部3は、検出結果をコントローラ5に出力する。
移動状態検出部4は、自車両A周囲に存在する移動物体Bの移動状態を検出する。移動物体Bとしては、例えば、他車両、自転車、歩行者がある。また、移動物体Bの移動状態としては、例えば、移動物体Bの相対位置、相対速度がある。例えば、他車両Bの走行状態(相対位置、相対車速)がある。そして、移動状態検出部4は、検出結果をコントローラ5に出力する。移動状態検出部4としては、例えば、自車両Aの前端部及び後端部に配置され、自車両A周囲にレーザー光を出射し、出射したレーザー光の反射光を用いて移動状態(相対位置、相対速度)を演算するレーザレンジファインダを採用できる。
このように、第1実施形態では、他車両Bの走行状態を移動物体Bの移動状態として検出する。それゆえ、移動物体Bの進路として、他車両Bの進路を予測できる。
コントローラ5は、A/D(Analog to Digital)変換回路とD/A(Digital to Analog)変換回路とCPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)等から構成した集積回路を備える。ROMは、各種処理を実現する1または2以上のプログラムを記憶している。CPUは、自車状態検出部2と自車位置検出部3と移動状態検出部4との検出結果を用いROMが記憶している1または2以上のプログラムに従って各種処理(例えば、後述する進路予測処理)を実行する。そして、CPUは、図2に示すように、状態認識部5aと、制御目標算出部5bとを備える。
状態認識部5aは、自車状態認識部5aaと、自車経路認識部5abと、移動物体認識部5acとを備える。
自車状態認識部5aaは、自車状態検出部2の検出結果(自車両Aの車速、ヨーレート、加速度。走行状態)を取得する。続いて、自車状態認識部5aaは、取得した検出結果(走行状態)を制御目標算出部5bに出力する。
自車経路認識部5abは、地図情報記憶部5abaと、情報処理部5abbと、経路表示部5abcとを備える。
地図情報記憶部5abaは、地図情報を記憶している。地図情報としては、例えば、道路の位置、道路構造(交差点の位置、カーブの位置、登り坂の位置等)がある。
情報処理部5abbは、自車状態検出部2で検出した自車両Aの走行状態と、自車位置検出部3で検出した自車両Aの現在地と、地図情報記憶部5abaが記憶している地図情報と、予め定めた目的地とを用いて、自車両Aの現在地から目的地までの経路(以下、「目標経路」とも呼ぶ)を探索する。そして、情報処理部5abbは、自車両Aの現在位置と、地図情報と、目標経路とを経路表示部5abcと、制御目標算出部5bとに出力する。
経路表示部5abcは、地図情報記憶部5abaが記憶している地図情報と、情報処理部5abbで探索した目標経路とを用いて、目標経路を自車両A周囲の地図に重畳させた画像をモニタに表示する。これにより、探索した目標経路を、自車両Aの運転者に提示する。
移動物体認識部5acは、移動状態検出部4の検出結果(移動物体Bの相対位置、相対速度。移動状態)を取得する。続いて、移動物体認識部5acは、取得した検出結果(移動状態)を制御目標算出部5bに出力する。
制御目標算出部5bは、進路設定部5baと、優先確率設定部5bbと、存在確率補正部5bcと、目標制御入力算出部5bdとを備える。
進路設定部5baは、移動物体認識部5acで取得した移動物体Bの移動状態(相対位置、相対速度)を用いて、移動物体B毎に、移動物体B同士の干渉を考慮しない場合の、移動物体Bの進路(地図上の位置)を予測する。移動物体Bの進路(地図上の位置)としては、例えば、予め定めた設定時間T[秒]後に移動物体Bが存在する可能性のある位置それぞれにおける移動物体Bの存在確率を表す存在確率分布がある。また、設定時間T[秒]としては、例えば、予め定めた目標軌跡の長さ(例えば、3秒)がある。
具体的には、進路設定部5baは、自車状態認識部5aaで取得した自車両Aの走行状態(ヨーレート)と、自車経路認識部5abで取得した自車両Aの現在位置及び地図情報とを用いて、道路に沿った方向に対する自車両Aの姿勢角を算出する。続いて、進路設定部5baは、算出した自車両Aの姿勢角と、自車状態認識部5aaで取得した自車両Aの走行状態(車速)と、自車経路認識部5abで取得した自車両Aの現在位置及び地図情報と、移動物体認識部5acで取得した移動物体Bの移動状態(相対位置、相対速度)とを用いて、移動物体Bの位置(地図上の位置)と、移動物体Bの速度と、道路に沿った方向に対する移動物体Bの姿勢角とを算出する。
続いて、進路設定部5baは、算出した移動物体Bの位置(地図上の位置)と、移動物体Bの速度と、道路に沿った方向に対する姿勢角とに基づき、図3(a)に示すように、道路に沿った方向の移動物体Bの速度(以下、「前後速度」とも呼ぶ)を正規分布で表し、この正規分布に設定時間T[秒]を乗算する。続いて、進路設定部5baは、乗算結果を、設定時間T[秒]後に移動物体Bが存在する可能性のある位置(以下、「前後位置」とも呼ぶ)それぞれにおける移動物体Bの存在確率を表す存在確率分布とする。
続いて、進路設定部5baは、算出した移動物体Bの位置(地図上の位置)と、移動物体Bの速度と、道路に沿った方向に対する姿勢角とに基づき、図3(b)に示すように、道路と直交する方向の移動物体Bの速度(以下、「横速度」とも呼ぶ)を正規分布で表し、この正規分布に設定時間T[秒]を乗算する。続いて、進路設定部5baは、乗算結果を、設定時間T[秒]後に移動物体Bが存在する可能性のある位置(以下、「横位置」とも呼ぶ)それぞれにおける移動物体Bの存在確率を表す存在確率分布とする。
ここで、前後速度の正規分布や横速度の正規分布の平均値としては、算出した移動物体Bの移動速度を採用できる。例えば、前後速度の正規分布では、道路に沿った方向の移動物体Bの速度を前後速度の平均値として用いる。また、横速度の正規分布では、道路と直交する方向の移動物体Bの速度を横速度の平均値として用いる。
また、前後速度や横速度の正規分布の標準偏差としては、乗員が不快に感じない程度の加速度(減速度)にT/3を乗算した値を採用できる。乗員が不快に感じない程度の加速度としては、前後速度の正規分布では1.5[m/s2]を用いる。また、横速度の正規分布では、道路形状に応じた値を設定する(例えば、片側1車線の道路である場合には、設定時間T[秒]後に車線外に逸脱しない値)。これにより、約99.7[%]の確率で、移動物体Bが、乗員が不快に感じない程度の加速度(減速度)以下で速度変化を行う状況を表せる。それゆえ、設定時間T[秒]後の移動物体Bの位置(相対予測位置)f(x,y)は、下記(1)式のように表せる。
Figure 0006314744
ここで、σxは、移動物体Bの前後方向の位置の標準偏差であり、移動物体Bの前後方向の車速の分散に設定時間T[秒]を乗じたものである。また、σyは、移動物体Bの横方向の位置の標準偏差であり、移動物体Bの横方向の車速の分散に設定時間T[秒]を乗じたものである。また、σxyは前後方向と横方向との共分散である。
続いて、進路設定部5baは、算出した設定時間T[秒]後の移動物体Bの位置(相対予測位置)f(x,y)と、移動物体Bの地図上の位置(初期位置)とを用いて、設定時間T[秒]後の移動物体Bの位置(地図上の位置。進路)を算出する。これにより、進路設定部5baは、移動物体B毎に、移動物体Bの進路(地図上の位置)を設定する。
優先確率設定部5bbは、進路設定部5baで設定した移動物体Bの進路(地図上の位置)から、複数の移動物体Bの進路が互いに干渉する干渉領域が存在すると判定した場合、存在すると判定された干渉領域に対する複数の移動物体Bそれぞれの優先確率Pを設定する。干渉領域としては、例えば、設定時間T[秒]後の移動物体Bの位置(相対予測位置)f(x,y)を表す確率分布が互いに重なる領域がある。また、優先確率Pとしては、例えば、移動物体Bの優先順位を表す確率(優先度合いを表す0〜1の数値)がある。
ここで、例えば、図4に示すように、2つの移動物体B(以下、「他車両B1」「他車両B2」とも呼ぶ)の位置(相対予測位置)f(x,y)(f1(x,y)、f2(x,y))の確率分布に互いに重なる領域(干渉領域)が存在する場合を考える。また、他車両B1、B2は、他車両B1を先行車両とし、他車両B2を後続車両として、道路に沿って連なって走行しているとする。この場合、他車両B1、B2のいずれが干渉領域を占有すると断定できないため、他車両B1、B2のいずれもが干渉領域を使用する可能性がある。
それゆえ、第1実施形態では、例えば、優先確率設定部5bbは、進路設定部5baで設定した他車両B1、B2の進路(地図上の位置)と、地図情報記憶部5abaが記憶している地図情報(道路構造)とを用いて、図5(a)に示すように、道路に沿って連なって走行している複数の他車両B1、B2が交差点前で停車すると判定した場合、複数の他車両B1、B2のうち、前方に存在する他車両B1の優先確率P1を、後方に存在する他車両B2の優先確率よりも高くする構成としてもよい。これにより、他車両B1、B2の進行方向に交差点がある場合、前方の他車両B1が先に減速して干渉領域に進入する確率が高いため、干渉領域に対する他車両B1の優先確率P1を他車両B2の優先確率P2より高くする。
この場合、自車両Aにカメラ等が搭載され、交差点に設けた信号機の色を認識できる場合には、認識した色に応じて優先確率P1、P2を調整する構成としてもよい。例えば、信号機の色が赤であるときには、他車両B1の優先確率P1を100%(1.0)とし、他車両B2の優先確率P2を0%(0.0)とする。また、信号機の色が黄のときには、他車両B1の優先確率P1を90%(0.9)とし、他車両B2の優先確率P2を10%(0.1)とする。さらに、信号機の色が青のときには、他車両B1、B2の優先確率P1、P2を50%(0.5)とする。
このように、第1実施形態では、道路に沿って連なって走行している複数の他車両B1、B2が交差点前で停車すると判定した場合、複数の他車両B1、B2のうち、前方に存在する他車両B1の優先確率P1を、後方に存在する他車両B2の優先確率よりも高くする。それゆえ、交差点付近で、他車両B1、B2それぞれの優先確率をより適切に設定できる。これにより、他車両B1、B2の進路をより適切に予測できる。
また、例えば、優先確率設定部5bbは、進路設定部5baで設定した他車両B1、B2の進路(地図上の位置)と、地図情報記憶部5abaが記憶している地図情報(道路構造)とを用いて、図5(b)に示すように、道路に沿って連なって走行している複数の他車両B1、B2の前方にカーブがあると判定した場合、複数の他車両B1、B2のうち、前方に存在する他車両B1の優先確率P1を、後方に存在する他車両B2の優先確率よりも高くする構成としてもよい。これにより、複数の他車両B1、B2の進行方向にカーブがある場合、前方の他車両B1が先に減速して干渉領域に進入する確率が高いため、干渉領域に対する他車両B1の優先確率P1を他車両B2の優先確率P2より高くする。この場合、カーブの曲率半径が小さいほど他車両B1の優先確率P1を高くする構成としてもよい。
このように、第1実施形態では、道路に沿って連なって走行している複数の他車両B1、B2の前方にカーブがあると判定した場合、複数の他車両B1、B2のうち、前方に存在する他車両B1の優先確率P1を、後方に存在する他車両B2の優先確率よりも高くする。それゆえ、カーブ付近で、他車両B1、B2それぞれの優先確率をより適切に設定できる。これにより、他車両B1、B2の進路をより適切に予測できる。
さらに、例えば、優先確率設定部5bbは、進路設定部5baで設定した他車両B1、B2の進路(地図上の位置)と、地図情報記憶部5abaが記憶している地図情報(道路構造)とを用いて、道路に沿って連なって走行している複数の他車両B1、B2の前方に登り坂があると判定した場合、複数の他車両B1、B2のうち、前方に存在する他車両B1の優先確率P1を、後方に存在する他車両B2の優先確率よりも高くする構成としてもよい。これにより、複数の他車両B1、B2の進行方向に登り坂がある場合、前方の他車両B1が先に減速して、他車両B1と他車両B2との間の干渉領域に進入する確率が高いため、干渉領域に対する他車両B1の優先確率P1を他車両B2の優先確率P2より高くする。この場合、登り勾配が大きいほど他車両B1の優先確率P1を高くする構成としてもよい。
このように、第1実施形態では、道路に沿って連なって走行している複数の他車両B1、B2の前方に登り坂があると判定した場合、複数の他車両B1、B2のうち、前方に存在する他車両B1の優先確率P1を、後方に存在する他車両B2の優先確率よりも高くする。それゆえ、登り坂付近で、他車両B1、B2それぞれの優先確率をより適切に設定できる。これにより、他車両B1、B2の進路をより適切に予測できる。
また、例えば、優先確率設定部5bbは、進路設定部5baで設定した他車両B1、B2の進路(地図上の位置)と、地図情報記憶部5abaが記憶している地図情報とを用いて、道路に沿って複数の他車両B1、B2が連なって走行していると判定した場合、複数の他車両B1、B2のうち、前方に存在する他車両B1の優先確率P1を、後方に存在する他車両B2の優先確率よりも高くする構成としてもよい。通常、後方の車両は、前方の車両の動きに合わせて車速を調節することが多い。そのため、道路構造によらず、干渉領域に対する他車両B1の優先確率P1を他車両B2の優先確率P2より高くする構成としてもよい。
このように、第1実施形態では、道路に沿って複数の他車両B1、B2が連なって走行していると判定した場合、複数の他車両B1、B2のうち、前方に存在する他車両B1の優先確率P1を、後方に存在する他車両B2の優先確率よりも高くする。それゆえ、他車両B1、B2それぞれの優先確率をより適切に設定できる。これにより、他車両B1、B2の進路をより適切に予測できる。
さらに、例えば、優先確率設定部5bbは、移動物体認識部5acで他車両B1、B2のトラッキングの履歴を保持できる場合には、他車両B1、B2の傾向から優先確率P1、P2を設定する構成としてもよい。例えば、優先確率設定部5bbは、進路設定部5baで設定した移動物体Bの進路(地図上の位置)と、地図情報記憶部5abaが記憶している地図情報とを用いて、図5(a)(b)に示すように、道路に沿って連なって走行している複数の他車両B1、B2のうち、後方の他車両B2が前方の他車両B1との距離を詰める傾向にある場合、後方に存在する他車両B2の優先確率P2を、前方に存在する他車両B1の優先確率P1よりも高くする構成としてもよい。この場合、前方の他車両B1と後方の他車両B2との距離が短いほど、他車両B2の優先確率P2を高くする構成としてもよい。
このように、第1実施形態では、道路に沿って連なって走行している複数の他車両B1、B2のうち、後方の他車両B2が前方の他車両B1との距離を詰める傾向にある場合、後方に存在する他車両B2の優先確率P2を、前方に存在する他車両B1の優先確率P1よりも高くする。それゆえ、後方の他車両B2の特性を考慮し、後方の他車両B2の優先確率P1、P2をより適切に設定できる。これにより、後方の他車両B2の進路をより適切に予測できる。
また、例えば、優先確率設定部5bbは、複数の他車両Bがファスナー合流を行うシーンにある場合には、干渉領域のうち、他車両B前方に存在する前方干渉領域に対する他車両Bの優先確率Pを低くする(この前方干渉領域に対し、隣接車線を走行する他車両Bの優先確率Pを高くする)構成としてもよい。これにより、ファスナー合流を行うシーンにおける、複数の他車両Bの進路の予測精度を向上できる。
存在確率補正部5bcは、優先確率設定部5bbで設定した優先確率P1、P2、…に従って、進路設定部5baで予測した移動物体Bの進路の干渉領域における、移動物体Bの存在確率f1(x,y)、f2(x,y)、…を補正する。続いて、存在確率補正部5bcは、補正後の存在確率をリスク値g1(x,y)、g2(x,y)、…とする。具体的には、リスク値g1(x,y)は、下記(2)式で算出する。
Figure 0006314744
ここで、P1は、干渉領域に対する他車両B1の優先確率である。また、x−3σ2は、他車両B2の位置(地図上の位置)の確率分布の平均値からこの確率分布の標準偏差の3倍離れた位置のうち、他車両B2に近いほうの位置である。さらに、x−3σ1は、他車両B1の位置(地図上の位置)の確率分布の平均値からこの確率分布の標準偏差の3倍離れた位置のうち、他車両B2から遠いほうの位置である。また、x3σ1は、他車両B1の位置(地図上の位置)の確率分布の平均値からこの確率分布の標準偏差の3倍離れた位置のうち、他車両B2に近いほうの位置である。
また、S(x,y)は、上記(2)式において、x−3σ2<x≦x3σ1の区間(干渉領域)で設定時間T[秒]後の移動物体Bの位置(相対予測位置)f1(x,y)に優先確率P1を乗算して減少した確率分を補正するためのものである。
上記(2)式を用いることで、例えば、図4に示すように、他車両B1の進路(他車両B1の位置の確率分布)と他車両B2の進路(他車両B2の位置の確率分布)とが干渉する場合、図6に示すようなリスク値g1(x,y)となる。
目標制御入力算出部5bdは、自車両A周囲に存在する移動物体B(他車両B)への接近を回避させる走行経路(以下、「自動走行用経路」とも呼ぶ)を自車両Aにトレースさせる自車両Aの目標操舵量と目標車速とを算出する。目標操舵量と目標車速の算出は、例えば、自車状態認識部5aaで取得した自車両Aの走行状態(車速、ヨーレート、加速度)と、存在確率補正部5bcで算出したリスク値g1(x,y)、g2(x,y)、…(移動物体Bの位置の確率分布)とを用いて行う。具体的には、目標制御入力算出部5bdは、下記(3)式のような評価関数J[u]を設定し、設定した評価関数J[u]が最少になるように走行経路(自動走行用経路)を算出する。走行経路(自動走行用経路)の算出方法としては、ニュートン法等を用いる方法がある。
Figure 0006314744
ここで、Lδは操舵制御目標値(目標操舵量)に対するペナルティ、Lvは車速制御目標値(目標車速)に対するペナルティ、Lrはリスク値g1(x,y)、g2(x,y)、…に対するペナルティを表す。また、Tは前述の所定時間と同じものである。
このように評価関数J[u]を設定することで、小さな操舵で、車速変化を抑え、リスク値(他車両B)に近づきにくくなる制御入力を算出することができる。
続いて、目標制御入力算出部5bdは、算出した自動走行用経路を自車両Aにトレースさせる目標操舵量を算出する。目標操舵量の算出方法としては、例えば、自車両Aの前方注視点での目標経路からのずれを低減させる操舵角を演算する方法がある。続いて、目標制御入力算出部5bdは、生成した目標操舵量どおりに操向輪を転舵させる指令(以下、「転舵角指令値」とも呼ぶ)を転舵コントローラ6に出力する。
続いて、目標制御入力算出部5bdは、算出した自動走行用経路を自車両Aにトレースさせる目標車速を算出する。続いて、目標制御入力算出部5bdは、生成した目標車速に自車両Aの車速が追従するように自車両Aを加速させる指令値(以下、「駆動力指令値」とも呼ぶ)をパワートレーンコントローラ7に出力する。また、目標制御入力算出部5bdは、生成した目標車速に自車両Aの車速が追従するように自車両Aを減速させる指令値(以下、「制動力指令値」とも呼ぶ)をブレーキコントローラ8に出力する。
転舵コントローラ6は、コントローラ5が出力した転舵角指令値を用い、転舵角指令値が表す転舵角が発生するように転舵角制御装置9を制御する。転舵角制御装置9としては、例えば、操向輪を転舵する駆動源(モータ、油圧装置)がある。
パワートレーンコントローラ7は、コントローラ5が出力した駆動力指令値を用い、駆動力指令値が表す駆動力が発生するように駆動力制御装置10を制御する。駆動力制御装置10としては、例えば、駆動輪を駆動する駆動源(エンジン、モータ)がある。
ブレーキコントローラ8は、コントローラ5が出力した制動力指令値を用い、制動力指令値が表す制動力が発生するように制動力制御装置11を制御する。制動力制御装置11としては、例えば、各輪に油圧で制動力を発生するホイールシリンダがある。
(進路予測処理)
次に、コントローラ5が実行する進路予測処理について図面を参照しつつ説明する。進路予測処理は、予め定めた設定時間毎に実行する。
図7に示すように、まずステップS101では、コントローラ5(自車状態認識部5aa)は、自車状態検出部2の検出結果(自車両Aの車速、ヨーレート、加速度。自車両Aの走行状態)を取得する。
続いてステップS102に移行して、コントローラ5(自車経路認識部5ab)は、自車位置検出部3の検出結果(自車両Aの現在地)を取得する。続いて、コントローラ5(自車経路認識部5ab)は、取得した自車両Aの車速等と、ステップS101で取得した自車両Aの走行状態と、地図情報記憶部5abaが記憶している地図情報とを用いて、自車両Aの現在地から目標地点までの目標経路を探索する。
続いてステップS103に移行して、コントローラ5(移動物体認識部5ac)は、移動状態検出部4の検出結果(自車両A周囲の移動物体Bの相対位置、相対速度。移動物体Bの移動状態)を取得する。
続いてステップS104に移行して、コントローラ5(進路設定部5ba)は、ステップS101で取得した自車両Aの走行状態と、ステップS104で取得した移動物体Bの移動状態(相対位置、相対速度)とを用いて、移動物体B毎に、移動物体B同士の干渉を考慮しない場合の、移動物体Bの進路(地図上の位置)を予測する。移動物体Bの進路は、設定時間T[秒]後に移動物体Bが存在する可能性のある位置それぞれにおける移動物体Bの存在確率を表す存在確率分布で表すものとする。
続いてステップS105に移行して、コントローラ5(優先確率設定部5bb)は、ステップS104で予測した移動物体Bの進路から、複数の移動物体Bの進路が互いに干渉する干渉領域が存在すると判定した場合、存在すると判定された干渉領域に対する複数の移動物体Bそれぞれの優先確率P1、P2、…を設定する。干渉領域の存在の判定や優先確率P1、P2、…の設定は、移動物体Bの全て組み合わせに対して行う。
続いてステップS106に移行して、コントローラ5(存在確率補正部5bc)は、ステップS105で設定した優先確率P1、P2、…に従って、ステップS104で予測した進路の干渉領域における、移動物体Bの存在確率(移動物体Bの進路)を補正する。続いて、コントローラ5(存在確率補正部5bc)は、補正後の存在確率をリスク値g1(x,y)、g2(x,y)、…とする。
続いてステップS107に移行して、コントローラ5(目標制御入力算出部5bd)は、自車両Aの周辺に存在する移動物体B(他車両B)への接近を回避させる走行経路(自動走行用経路)を自車両Aにトレースさせる自車両Aの目標操舵量と目標車速とを算出する。目標操舵量と目標車速の算出は、ステップ106で算出したリスク値g1(x,y)、g2(x,y)、…を用いて行う。続いて、コントローラ5(目標制御入力算出部5bd)は、算出した目標操舵量どおりに操向輪を転舵させる転舵角指令値を転舵コントローラ6に出力する。続いて、コントローラ5(目標制御入力算出部5bd)は、生成した目標車速に自車両Aの車速が追従するように自車両Aを加速させる駆動力指令値をパワートレーンコントローラ7に出力する、または、自車両Aを減速させる制動力指令値をブレーキコントローラ8に出力した後、この進路予測処理を終了する。
なお、コントローラ5は、進路予測処理の終了後、予め定めた設定時間が経過すると、進路予測処理を再度実行する。これにより、コントローラ5は、時間経過にともない、自車両Aの走行状態と移動物体Bの移動状態とを逐次更新し、干渉領域に対する移動物体Bの優先確率を逐次更新する。それゆえ、優先確率をより現状にあったものに更新できる。これにより、他車両Bの進路をより適切に予測できる。
(動作その他)
次に、本実施形態の移動物体進路予測装置1を搭載した車両の動作について説明する。
自車両Aの走行中、図5(a)に示すように、自車両A前方に2台の他車両B1、B2が現れたとする。すると、コントローラ5が、自車両Aの走行状態(車速、加速度、ヨーレート)を取得する(図7のステップS101)。続いて、コントローラ5が、自車両Aの現在地と車速を取得し、取得した自車両Aの現在地等と地図情報記憶部5abaが記憶している地図情報とを用いて目標経路を探索する(図7のステップS102)。続いて、コントローラ5が、他車両B1、B2それぞれの相対位置と相対速度(移動物体Bの移動状態。走行状態)を取得する(図7のステップS103)。
続いて、コントローラ5が、取得した走行状態と、他車両B1、B2の移動状態(相対位置、相対速度)とを用いて、他車両B1、B2毎に、他車両B1、B2同士の干渉を考慮しない場合の、他車両B1、B2の進路を予測する(図7のステップS104)。続いて、コントローラ5が、予測した進路から、他車両B1、B2が互いに干渉する干渉領域が存在すると判定した場合、存在すると判定された干渉領域に対する他車両B1、B2の優先確率P1、P2を設定する(図7のステップS105)。
続いて、コントローラ5が、設定した優先確率P1、P2に従って、予測した進路の干渉領域における、移動物体Bの存在確率f1(x,y)、f2(x,y)を補正する(図7のステップS106)。続いて、コントローラ5が、補正後の存在確率をリスク値g1(x,y)、g2(x,y)とする(図7のステップS106)。続いて、コントローラ5が、算出したリスク値g1(x,y)、g2(x,y)を用いて、他車両B1、B2への接近を回避させる走行経路(自動走行用経路)を自車両Aにトレースさせる自車両Aの目標操舵量と目標車速とを算出する(図7のステップS107)。
続いて、コントローラ5が、算出した目標操舵量を実現させる転舵角指令値を転舵コントローラ6に出力する(図7のステップS107)。続いて、コントローラ5が、生成した目標車速に自車両Aの車速が追従するように自車両Aを加速させる駆動力指令値をパワートレーンコントローラ7に出力する、または、自車両Aを減速させる制動力指令値をブレーキコントローラ8に出力する(図7のステップS107)。これにより、自車両Aが、他車両B1、B2への接近を回避する自動走行用経路をトレースする。
このように、第1実施形態では、移動物体B毎に、予め定めた設定時間T[秒]後に移動物体Bが存在する可能性のある位置それぞれにおける移動物体Bの存在確率を表す存在確率分布を移動物体Bの進路として設定する。続いて、設定した移動物体Bの進路から、複数の移動物体Bの進路が互いに干渉する干渉領域が存在すると判定した場合、存在すると判定された干渉領域に対する複数の移動物体Bそれぞれの優先確率P1、P2、…を設定する。続いて、設定した優先確率P1、P2、…に従って、干渉領域における移動物体Bの存在確率を補正する。それゆえ、干渉領域に対する複数の移動物体Bそれぞれの優先確率P1、P2、…を設定し、設定された優先確率P1、P2、…に従って干渉領域における存在確率を補正する。そのため、移動物体Bの進路をより適切に予測できる。
第1実施形態では、図1、図2の移動状態検出部4が移動状態検出部を構成する。以下同様に、図2の進路設定部5baが進路設定部を構成する。また、図2の優先確率設定部5bbが優先確率設定部を構成する。さらに、図2の存在確率補正部5bcが存在確率補正部を構成する。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態に係る移動物体進路予測装置1は、次のような効果を奏する。
(1)第1実施形態に係る移動物体進路予測装置1によれば、移動物体B毎に、予め定めた設定時間T[秒]後に移動物体Bが存在する可能性のある位置それぞれにおける移動物体Bの存在確率を表す存在確率分布を移動物体Bの進路として設定する。続いて、設定した移動物体Bの進路から、複数の移動物体Bの進路が互いに干渉する干渉領域が存在すると判定した場合、存在すると判定された干渉領域に対する複数の移動物体Bそれぞれの優先確率P1、P2、…を設定する。続いて、設定した優先確率P1、P2、…に従って、干渉領域における移動物体Bの存在確率を補正する。
このような構成によれば、干渉領域に対する複数の移動物体Bそれぞれの優先確率P1、P2、…を設定し、設定された優先確率P1、P2、…に従って干渉領域における存在確率を補正する。それゆえ、移動物体Bの進路をより適切に予測できる。
(2)第1実施形態に係る移動物体進路予測装置1によれば、自車両A周囲に存在する他車両Bの走行状態を移動物体Bの移動状態として検出する。
このような構成によれば、移動物体Bの進路として、他車両Bの進路を予測できる。
(3)第1実施形態に係る移動物体進路予測装置1によれば、道路に沿って連なって走行している複数の他車両B1、B2が交差点前で停車すると判定した場合、複数の他車両B1、B2のうち、前方に存在する他車両B1の優先確率P1を、後方に存在する他車両B2の優先確率よりも高くする。
このような構成によれば、交差点付近で、他車両B1、B2それぞれの優先確率をより適切に設定できる。これにより、他車両B1、B2の進路をより適切に予測できる。
(4)第1実施形態に係る移動物体進路予測装置1によれば、道路に沿って連なって走行している複数の他車両B1、B2の前方にカーブがあると判定した場合、複数の他車両B1、B2のうち、前方に存在する他車両B1の優先確率P1を、後方に存在する他車両B2の優先確率よりも高くする。
このような構成によれば、カーブ付近で、他車両B1、B2それぞれの優先確率をより適切に設定できる。これにより、他車両B1、B2の進路をより適切に予測できる。
(5)第1実施形態に係る移動物体進路予測装置1によれば、道路に沿って連なって走行している複数の他車両B1、B2の前方に登り坂があると判定した場合、複数の他車両B1、B2のうち、前方に存在する他車両B1の優先確率P1を、後方に存在する他車両B2の優先確率よりも高くする。
このような構成によれば、登り坂付近で、他車両B1、B2それぞれの優先確率をより適切に設定できる。これにより、他車両B1、B2の進路をより適切に予測できる。
(6)第1実施形態に係る移動物体進路予測装置1によれば、道路に沿って複数の他車両B1、B2が連なって走行していると判定した場合、複数の他車両B1、B2のうち、前方に存在する他車両B1の優先確率P1を、後方に存在する他車両B2の優先確率よりも高くする。
このような構成によれば、他車両B1、B2それぞれの優先確率をより適切に設定できる。これにより、他車両B1、B2の進路をより適切に予測できる。
(7)第1実施形態に係る移動物体進路予測装置1によれば、道路に沿って連なって走行している複数の他車両B1、B2のうち、後方の他車両B2が前方の他車両B1との距離を詰める傾向にある場合、後方に存在する他車両B2の優先確率P2を、前方に存在する他車両B1の優先確率P1よりも高くする。
このような構成によれば、後方の他車両B2の特性を考慮し、後方の他車両B2の優先確率P1、P2をより適切に設定できる。これにより、後方の他車両B2の進路をより適切に予測できる。
(8)第1実施形態に係る移動物体進路予測装置1によれば、時間経過にともない、他車両B1、B2の優先確率P1、P2を逐次更新する。
このような構成によれば、優先確率P1、P2をより現状にあったものに更新できる。これにより、他車両B1、B2の進路をより適切に予測できる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用して、その詳細は省略する。
第2実施形態は、複数の車両(自車両A、他車両B)の過去及び現在の走行状態を用いて、干渉領域に対する移動物体Bの優先確率を設定する点が第1実施形態と異なる。具体的には、第1実施形態とは、図8に示すように、状態認識部5aにプローブ情報認識部5adを設けたことと、進路設定部5ba、優先確率設定部5bbの内容とが異なっている。
プローブ情報認識部5adは、自車両Aと他車両Bとを含む複数の車両から有用な情報(以下、「プローブ情報」とも呼ぶ)を取得し、取得したプローブ情報を複数の車両で共有可能とするものである。プローブ情報としては、例えば、自車両Aの現在地周囲での過去及び現在の車両(自車両A、他車両B)の車速に関する情報がある。例えば、プローブ情報認識部5adは、自車両Aの現在地周囲の各地点のうちに、過去または現在多くの車両(自車両A、他車両B)が減速する地点が存在すると判定した場合に、存在すると判定した地点とその地点での車両(自車両A、他車両B)の減速後の車速とを取得する。
また、進路設定部5baでは、前後速度や横速度の正規分布の標準偏差としては、例えば、プローブ情報認識部5adで取得したプローブ情報から得られる自車両Aの現在地周囲の各地点の車速の標準偏差を採用する。これにより、実際の交通環境を加味して移動物体Bの進路を予測でき、他車両Bの進路の予測精度を向上できる。
さらに、優先確率設定部5bbでは、プローブ情報認識部5adで取得したプローブ情報(車速)を用いて、自車両Aの現在地周囲の各地点での実際の車両(自車両A、他車両B)の優先順位を推定し、推定結果を用いて、干渉領域に対する複数の他車両Bそれぞれの優先確率を設定する。例えば、対象とする地点(以下、「対象地点」とも呼ぶ)で多くの車両(自車両A、他車両B)が加速傾向になったと判定した場合、対象地点では、他車両Bの前方に存在する前方干渉領域に対する、この他車両Bの優先確率を高くする。これにより、各地点における移動物体Bの動きをより適切に予測でき、干渉領域に対する他車両Bの優先確率をより適切に設定できる。
4 移動状態検出部
5ba 進路設定部
5bb 優先確率設定部
5bc 存在確率補正部

Claims (8)

  1. 自車両周囲に存在する移動物体の移動状態を検出する移動状態検出部と、
    検出した前記移動状態を用いて、前記移動物体毎に、予め定めた設定時間後に前記移動物体が存在する可能性のある位置それぞれにおける前記移動物体の存在確率を表す存在確率分布を前記移動物体の進路として設定する進路設定部と、
    設定した前記移動物体の進路から、複数の前記移動物体の進路が互いに干渉する干渉領域が存在すると判定した場合、存在すると判定された前記干渉領域に対する複数の前記移動物体それぞれの優先確率を設定する優先確率設定部と、
    設定した前記優先確率に従って、前記干渉領域における前記移動物体の存在確率を補正する存在確率補正部と、を備えたことを特徴とする移動物体進路予測装置。
  2. 前記移動状態検出部は、前記自車両周囲に存在する他車両の走行状態を前記移動物体の前記移動状態として検出することを特徴とする請求項1に記載の移動物体進路予測装置。
  3. 前記優先確率設定部は、道路に沿って連なって走行している複数の前記他車両が交差点前で停車すると判定した場合、複数の前記他車両のうち、前方に存在する前記他車両の前記優先確率を、後方に存在する前記他車両の前記優先確率よりも高くすることを特徴とする請求項2に記載の移動物体進路予測装置。
  4. 前記優先確率設定部は、道路に沿って連なって走行している複数の前記他車両の前方にカーブがあると判定した場合、複数の前記他車両のうち、前方に存在する前記他車両の前記優先確率を、後方に存在する前記他車両の前記優先確率よりも高くすることを特徴とする請求項2または3に記載の移動物体進路予測装置。
  5. 前記優先確率設定部は、道路に沿って連なって走行している複数の前記他車両の前方に登り坂があると判定した場合、複数の前記他車両のうち、前方に存在する前記他車両の前記優先確率を、後方に存在する前記他車両の前記優先確率よりも高くすることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の移動物体進路予測装置。
  6. 前記優先確率設定部は、道路に沿って複数の前記他車両が連なって走行していると判定した場合、複数の前記他車両のうち、前方に存在する前記他車両の前記優先確率を、後方に存在する前記他車両の前記優先確率よりも高くすることを特徴とする請求項2に記載の移動物体進路予測装置。
  7. 前記優先確率設定部は、道路に沿って連なって走行している複数の前記他車両のうち、後方の前記他車両が前方の前記他車両との距離を詰める傾向にある場合、後方に存在する前記他車両の前記優先確率を、前方に存在する前記他車両の前記優先確率よりも高くすることを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の移動物体進路予測装置。
  8. 前記優先確率設定部は、時間経過にともない、前記移動物体の前記優先確率を逐次更新することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の移動物体進路予測装置。
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