JP7180449B2 - 自律走行体 - Google Patents

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Description

本発明は、自律走行体に関する。
自律走行体としては、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の自律走行体は、走行体と、障害物を検出するセンサと、制御装置と、を備える。制御装置は、出発点と最終到達点とを結ぶ走行経路に障害物が存在する場合、回避経路を探索する。制御装置は、回避経路が見つかると、回避経路に沿って自律走行体を走行させる。
特開平7-64633号公報
特許文献1では、障害物が検出されると回避経路を探索し、この回避経路に沿って自律走行体を走行させている。回避経路の探索方法によっては、走行体が障害物を回避可能な回避領域が存在するにも関わらず、回避不能と判断されるおそれがある。
本発明の目的は、障害物を回避できる回避領域を探索できる自律走行体を提供することにある。
上記課題を解決する自律走行体は、走行体と、前記走行体の進行方向に位置しており、前記走行体を移動させる目標となる目標点を設定する設定部と、前記走行体に搭載されたセンサと、前記センサの検出結果から前記走行体の進行方向に障害物が存在するか否かを判定する障害物判定部と、前記障害物判定部により複数の前記障害物が存在していると判断された場合、前記障害物同士を最短離間で結ぶ線分の長さを測定し、前記線分の長さから前記障害物同士の間に前記走行体が通過可能な回避領域が存在するか否かを判定する判定部と、を備え、前記判定部により前記回避領域が存在すると判定された場合、前記設定部は、水平方向のうち前記線分に直交する方向に延びており、かつ、前記線分の中心を通る直線に基づき前記目標点を設定する。
複数の障害物が存在している場合、判定部は、障害物同士の最短距離を結ぶ線分の長さから、障害物同士の間が通過可能か否かを判定する。これにより、障害物同士の間の回避領域を探索することができる。障害物同士の間に回避領域が存在する場合、走行体が回避領域を通過するように目標点が設定される。従って、走行体は、回避領域を走行することで、障害物を回避することができる。
上記自律走行体について、前記設定部は、前記回避領域が存在すると判定された場合、前記目標点を前記直線上に設定してもよい。これによれば、障害物同士の間の回避領域の中心を走行体が通過しやすい。従って、走行体と障害物との接触が抑制される。
上記自律走行体について、前記設定部は、前記走行体の進行方向に拡がる進行方向変更領域内に存在する前記障害物が単数になると、前記走行体の移動とともに前記走行体の走行経路と平行に前記目標点を移動させてもよい。これによれば、走行体が障害物同士の間を通過した場合、走行体は走行経路に沿って走行することになる。従って、走行体が走行経路から過剰に離れることが抑制される。
上記自律走行体について、前記設定部は、前記進行方向変更領域内に前記障害物が存在しなくなると、前記走行経路上に前記目標点を設定してもよい。これによれば、障害物を回避すると、走行体を走行経路に戻すことができる。
上記自律走行体について、前記設定部は、前記走行体の走行経路を挟んだ一方に前記回避領域が位置し、他方に前記目標点が位置する場合、前記走行経路から離れる方向への前記目標点の移動量に制限を課してもよい。これによれば、走行体が走行経路から過剰に離れることが抑制される。
上記自律走行体について、前記設定部は、前記線分の中心から前記走行経路に直交する方向への前記目標点の移動量に上限を設定することで、前記走行経路から離れる方向への前記目標点の移動量に制限を課してもよい。これによれば、走行体と障害物との接触を抑制できる。
本発明によれば、障害物を回避できる回避領域を探索できる。
自律走行体の平面図。 自律走行体のブロック図。 障害物回避処理を示すフローチャート。 回避領域を探索するときの処理を示す概略図。 回避領域を示す概略図。 進行方向変更領域内の障害物が単数になった場合の目標点を示す図。 進行方向変更領域内に障害物が存在しなくなった場合の目標点を示す図。 目標点の移動量を制限する場合の目標点を示す図。
以下、自律走行体の一実施形態について説明する。
図1に示すように、自律走行体10は、走行体としての車両20と、車両20に搭載されたセンサ31と、車両20に搭載された制御装置32と、を備える。車両20は、車体21と、複数の車輪22と、を備える。自律走行体10は、例えば、荷を搬送する搬送台車である。
本実施形態の車輪22は、全方向移動車輪である。全方向移動車輪とは、車軸と一体となって回転することに加えて、車軸の軸線方向への移動を許容する車輪である。車輪22は、4つ設けられている。車輪22の回転数及び車輪22の回転方向が制御されることで、車両20は、車体21の向きを維持した状態での全方向への移動、車体21の向きを変更しながらの移動、移動しない状態での車体21の向きの変更が可能である。なお、上記した「全方向」とは、車両20が走行する路面上や床面上での移動方向を示す。
図2に示すように、自律走行体10は、車輪22を駆動させる駆動機構41を備える。駆動機構41は、車輪22を回転させるためのモータ42と、モータ42を駆動させるモータドライバ43と、を備える。なお、図示は省略するが、モータ42及びモータドライバ43は、車輪22の数と同数設けられる。モータドライバ43は、制御装置32からの指令に応じてモータ42の回転数を制御する。制御装置32は、モータドライバ43を介してモータ42の回転数を制御することで、車両20の進行方向を制御可能である。
次に、センサ31及び制御装置32について詳細に説明する。
センサ31としては、制御装置32に障害物を検出させることが可能なものが用いられる。本実施形態のセンサ31は、レーザーレンジファインダである。レーザーレンジファインダは、レーザーを周辺に照射し、レーザーが当たった部分から反射された反射光を受信することで距離を測定する距離計である。本実施形態では、水平方向への照射角度を変更しながらレーザーを照射する二次元のレーザーレンジファインダが用いられている。
レーザーが当たった部分を照射点とすると、センサ31は照射点までの距離を照射角度に対応付けて測定する。即ち、センサ31は、車両20と照射点との距離を示す相対座標を測定できる。本実施形態において、センサ31の水平方向へのレーザーの照射可能角度は270°である。
図1に示すように、照射可能角度の中央を基準軸Bとすると、照射可能角度は基準軸B±135度の範囲である。センサ31によって測定される相対座標は、基準軸Bの延びる方向をY軸、Y軸に直交する方向をX軸とする直交座標系の座標である。
図2に示すように、制御装置32は、CPU33と、RAM及びROM等からなる記憶部34と、を備える。記憶部34には、車両20を制御するための種々のプログラムが記憶されている。制御装置32は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェア、例えば、特定用途向け集積回路:ASICを備えていてもよい。制御装置32は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASIC等の1つ以上の専用のハードウェア回路、あるいは、それらの組み合わせを含む回路として構成し得る。プロセッサは、CPU、並びに、RAM及びROM等のメモリを含む。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリ、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆるものを含む。
図1に示すように、車両20を走行させる際には、制御装置32は、走行経路Rを生成する。走行経路Rは、車両20の出発点である現在位置から最終到達点までの経路である。なお、車両20が直進している場合、走行経路Rと基準軸Bとは同一方向を向く。図1では、走行経路Rと基準軸Bとが重なり合っている。走行経路Rの生成方法としては、走行可能経路をグリッドマップ化して経路生成を行う方法や、ポテンシャル場を用いたポテンシャル法などを用いることができる。
制御装置32は、車両20から所定距離離れた走行経路R上の位置を目標点P1とし、目標点P1に向けて走行するように駆動機構41を制御する。即ち、制御装置32は、Pure Pursuit法による経路追従を行う。目標点P1は、車両20の進行方向に位置している。目標点P1は、車両20を移動させる目標となる。制御装置32は、車両20の移動に合わせて、目標点P1を移動させる。制御装置32は、目標点P1を設定する設定部として機能する。制御装置32は、センサ31の基準軸Bが車両20の進行方向を向くように車両20を走行させる。また、制御装置32は、車両20と障害物とが接触しないように、障害物を回避する回避動作を行う。
以下、制御装置32が行う障害物回避処理について説明する。障害物回避処理は、車両20が走行している間、繰り返し行われる。
図3及び図4に示すように、ステップS1において、制御装置32は、探索領域A1内に障害物が存在するか否かを判定する。制御装置32は、車両20の進行方向に存在する障害物を検出する。障害物の検出は、センサ31の検出結果から行われる。制御装置32は、センサ31の照射点のうちX座標とY座標が探索領域A1内に存在する場合は、その照射点を障害物と識別し、障害物が存在すると判断する。
探索領域A1は、長方形状の領域であり、X軸方向に延びる2つの長辺LS1,LS2のうち一方が車両20の所定位置P2を通過し、他方が車両20よりも進行方向に位置する。探索領域A1は、車両20から車両20の進行方向に拡がる領域である。所定位置P2は、車両20の任意の位置であり、予め定められた固定位置である。本実施形態では、車体21のY軸方向の中心であり、かつ、車体21のX軸方向の中心である位置を所定位置P2としている。探索領域A1は、基準軸Bを軸として線対称となる領域である。
探索領域A1のY軸方向の寸法、即ち、探索領域A1の短辺SS1,SS2の寸法は、車両20の進行方向に対して障害物の探索をどこまで行うかにより定められている。探索領域A1のY軸方向の寸法は、例えば、障害物の検出から障害物を回避可能な位置まで車両20を移動させるのに要する時間等に応じて設定される。
探索領域A1のX軸方向の寸法は、車両20の進行方向に交差する方向に対して障害物の探索をどこまで行うかにより定められている。探索領域A1のX軸方向の寸法は、車両20が走行すると想定される場所によって異なり、部屋のレイアウトや、道路の幅等によって異なる。自律走行体10の走行する場所が予め定まっている場合、探索領域A1のX軸方向の寸法は、場所に応じて予め設定された固定値であってもよい。自律走行体10の走行する場所が定まっていない場合、制御装置32は、走行する場所に応じて探索領域A1のX軸方向の寸法を変更してもよい。
ステップS1において、制御装置32は、探索領域A1内に障害物が存在しない場合、処理を終了する。一方で、制御装置32は、探索領域A1内に障害物が存在する場合、ステップS2の処理を行う。制御装置32は、障害物判定部として機能している。
ステップS2において、制御装置32は、探索領域A1内の障害物が複数か単数かの判定を行う。制御装置32は、例えば、レーザーが当たった複数の照射点のうち、所定範囲内のものについては同一の障害物に当たった点群とみなす。そして、制御装置32は、探索領域A1内に複数の点群が存在していれば、障害物が複数であり、探索領域A1内に単数の点群が存在していれば、障害物が単数であると判定する。制御装置32は、探索領域A1内の障害物が単数であれば、ステップS11の処理を行う。一方で、制御装置32は、探索領域A1内の障害物が複数であれば、ステップS3の処理を行う。
ステップS3において、制御装置32は、複数の障害物同士の間に回避領域が存在するか否かを判定する。以下の説明において、一例として、図4に示す2つの障害物O1,O2が探索領域A1内に存在している場合について説明する。障害物O1と、障害物O2とはX軸方向及びY軸方向のいずれにも離間した障害物である。即ち、障害物O1,O2は、車両20の進行方向に対して斜めに配置された2つの障害物である。
制御装置32は、障害物O1,O2同士の間の回避領域AAを探索する。回避領域AAの探索は、例えば、図4に矢印Y1で示すように基準軸Bを中心として、探索領域A1内を時計回りに探索した後に、矢印Y2で示すように反時計回りに探索領域A1内を探索することで行われる。回避領域AAとは、車両20が障害物O1,O2に接触することなく、障害物O1,O2同士の間を通過可能な空間である。
図5に示すように、制御装置32は、障害物O1,O2同士を最短距離で結ぶ線分L1の長さを測定する。なお、障害物O1,O2同士を最短距離で結ぶ線分L1は、障害物O1に当たる複数の照射点Pと、障害物O2に当たる複数の照射点Pとを結ぶ線分のうち最も短い線分である。制御装置32は、照射点Pから線分L1の長さを測定できる。
ここで、障害物O1,O2と車両20との位置関係によっては、障害物O1,O2にレーザーが当たらない部分が生じ得る。従って、制御装置32によって求められる障害物O1,O2同士を最短距離で結ぶ線分L1の長さと、実際の障害物O1,O2同士の最短距離では差が生じるおそれがある。障害物O1,O2同士を最短距離で結ぶ線分L1の長さとは、制御装置32が認識し得る長さであればよく、実際の障害物O1,O2同士の最短距離は求められなくてもよい。
制御装置32は、線分L1の長さが閾値以上の空間を回避領域AAと判断する。なお、閾値は、車幅にマージンを加算した値である。車幅とは、車両20の進行方向に直交する方向の車両20の寸法である。線分L1の長さは、障害物O1,O2同士の最短距離を示しているため、線分L1の長さが閾値以上であれば、車両20は障害物O1,O2同士の間を通過可能といえる。
図3及び図5に示すように、制御装置32は、回避領域AAが存在する場合には、ステップS4の処理を行う。制御装置32は、回避領域AAが存在しない場合、別の処理に移行する。別の処理としては、例えば、車両20を停止させる処理や、障害物O1,O2同士の間を通る経路とは別の経路で障害物O1,O2を回避する処理等が挙げられる。即ち、障害物O1,O2同士の間に回避領域AAが存在しない場合の処理は任意である。制御装置32は、判定部として機能している。
ステップS4において、制御装置32は、進行方向変更領域A2内に障害物O1,O2が存在しているか否かを判定する。なお、以下の説明において、進行方向変更領域A2を変更領域A2と称する。制御装置32は、変更領域A2内に障害物O1,O2が存在している場合、ステップS5の処理を行う。
変更領域A2は、障害物O1,O2に対して、実際に回避行動を行うか否かの判定を行うための領域である。探索領域A1内に障害物O1,O2が存在している場合であっても、変更領域A2内に障害物O1,O2が存在していない場合には回避行動は行われず、変更領域A2内に障害物O1,O2が存在している場合に回避行動が行われる。
変更領域A2は、探索領域A1内の領域である。変更領域A2は、長方形状の領域であり、X軸方向に延びる2つの長辺LS3,LS4のうち一方が所定位置P2を通過し、他方が車両20よりも進行方向に位置する。変更領域A2は、車両20から車両20の進行方向に拡がる領域といえる。変更領域A2は、基準軸Bを軸として線対称となる領域である。
変更領域A2は、探索領域A1よりも狭い。なお、「狭い」とは、XY平面での変更領域A2の面積が探索領域A1よりも小さいことをいう。変更領域A2のY軸方向の寸法は、探索領域A1のY軸方向の寸法より短い。変更領域A2のX軸方向の寸法は、探索領域A1のX軸方向の寸法より短い。
変更領域A2のY軸方向の寸法、即ち、変更領域A2の短辺SS3,SS4の寸法により、車両20が回避行動を開始する際の回避開始距離が定まる。制御装置32は、変更領域A2に障害物O1,O2の少なくとも一部が進入すると回避行動を開始する。
ステップS5において、制御装置32は、障害物O1,O2を回避する回避行動を行う。回避行動は、水平方向のうち線分L1に直交する方向に延びており、かつ、線分L1の中心Cを通る直線L2上に走行経路R上に存在していた目標点P1を移動させることで行われる。変更領域A2内に障害物O1,O2が存在している間、目標点P1は直線L2上を移動していく。車両20は、目標点P1を追従するため、障害物O1,O2同士の間である回避領域AAを通過することになる。
図6に示すように、車両20が障害物O1,O2同士の間を通過し、障害物O1,O2のうちの一方の障害物O2が変更領域A2外になると、変更領域A2内の障害物O1が単数になる。制御装置32は、目標点P1を走行経路RからX軸方向に所定距離離れた位置に移動させる。制御装置32は、障害物O1,O2の両方が変更領域A2外になるまで、車両20の移動とともに目標点P1を走行経路Rに対して平行に移動させる。車両20は、走行経路Rに対して平行に進行することになる。
図3に示すように、制御装置32は、ステップS5の処理を終えると、ステップS4の処理を行う。即ち、ステップS4にて障害物O1,O2が存在していると判定されている間は、ステップS5にて回避行動が行われることになる。
図3及び図7に示すように、ステップS4において、変更領域A2内に障害物O1,O2が存在していないと判定されると、制御装置32は、ステップS6の処理を行う。詳細にいえば、変更領域A2内に障害物O1,O2が存在している場合、ステップS4にて継続して障害物O1,O2が存在していると判定され、ステップS5の回避行動が継続して行われる。回避行動を終えると、変更領域A2内に障害物O1,O2が存在しなくなり、ステップS6の処理が行われることになる。
ステップS6において、制御装置32は、走行経路R上に目標点P1を移動させる。これにより、車両20は、走行経路R上に戻ることになる。走行経路Rは、回避行動が行われていないときに車両20が走行する経路といえる。
ステップS11において、制御装置32は、単数回避処理を行う。単数回避処理とは、単数の障害物を回避するための処理である。単数回避処理としては、種々の態様が考えられる。例えば、制御装置32は、車両20が障害物に接触しないように、変更領域A2に障害物が進入すると、障害物を迂回する処理を行う。
図8に示すように、障害物O1と障害物O2との位置関係によっては、直線L2上に目標点P1を設定する際に、目標点P1と、回避領域AAとが走行経路Rを挟んで反対に位置する場合がある。例えば、障害物O1と、障害物O2とのX軸方向に対する離間距離が短い場合、直線L2のY軸方向に対する傾きが大きくなる。すると、目標点P1と、回避領域AAとが走行経路Rを挟んで反対に位置する。即ち、回避行動を行う際に走行経路Rから直接回避領域AAに向かうと、障害物O2に接触するおそれがあるため、走行経路Rを挟んで回避領域AAとは反対方向に一度移動してから回避領域AAに向かうように制御を行っている。この際、走行経路Rから離れる方向への目標点P1の移動量が過剰になると、車両20が走行経路Rから過剰に離れることになる。
これに対し、本実施形態において、制御装置32は、走行経路Rを挟んだ一方に回避領域AAが位置し、他方に目標点P1が位置する場合、走行経路Rから離れる方向への目標点P1の移動量に制限を課す。制御装置32は、線分L1の中心Cから走行経路Rに直交する方向への目標点P1の移動量M1に上限を設定することで、目標点P1の移動量に制限を課している。
本実施形態の作用について説明する。
制御装置32は、障害物O1,O2同士を最短距離で結ぶ線分L1の長さから障害物O1,O2同士の間を通過できるか否かを判定している。障害物O1,O2同士の間の回避領域AAを探索できるため、回避領域AAを探索することができず、車両20が停止することが抑制される。また、車両20が障害物O1,O2同士の間を通過せずに障害物O1,O2を迂回する場合に比べて、走行距離が短くなる。
図5に破線L3で示すように、仮に、障害物O1,O2のX軸方向に対する寸法、即ち、障害物O1,O2のX座標のみから障害物O1,O2の間が通過可能か否かを判定する場合、回避領域AAの探索を適切に行えない場合がある。障害物O1,O2が車両20の進行方向に対して斜めに配置されている場合、線分L1の長さに比べて、破線L3の長さは短くなる。すると、線分L1を用いた場合には回避領域AAと判断された空間が、破線L3を用いた場合には回避領域AAと判断されない場合が生じる。本実施形態のように、線分L1から障害物O1,O2同士の間の回避領域AAを探索することで、回避領域AAの探索を行いやすい。即ち、破線L3を用いる場合に比べて、障害物O1,O2同士の間に回避領域AAが存在していると判断されやすい。
本実施形態の効果について説明する。
(1)制御装置32は、複数の障害物O1,O2同士の最短距離を結ぶ線分L1の長さから、障害物O1,O2同士の間に回避領域AAが存在するか否かを判定できる。障害物O1,O2同士の間に回避領域AAが存在する場合、車両20が回避領域AAを通過するように目標点P1が設定される。従って、車両20は、回避領域AAを走行することで、障害物O1,O2を回避することができる。
(2)制御装置32は、回避行動を行う際に目標点P1を直線L2上に設定している。障害物O1,O2同士の間の回避領域AAの中心を車両20が通過しやすい。車両20が回避領域AAを通過する際に、車両20と障害物O1との離間距離と、車両20と障害物O2との離間距離との差が小さくなる。従って、車両20と障害物O1,O2との接触が抑制される。
(3)制御装置32は、変更領域A2内の障害物O1が単数になると、走行経路Rと平行に目標点P1を移動させる。車両20は、回避領域AAを通過した場合、走行経路Rに沿って走行することになる。従って、車両20が走行経路Rから過剰に離れることが抑制される。
(4)制御装置32は、変更領域A2に障害物O1,O2が存在しなくなると、走行経路Rに戻る。このため、生成された走行経路Rに沿って車両20を走行させることができる。車両20は、一度生成された走行経路Rを走行することになり、障害物O1,O2を回避するために新たな走行経路を生成する場合に比べて、制御装置32の負荷が軽減される。
(5)制御装置32は、走行経路Rを挟んだ一方に回避領域AAが位置し、他方に目標点P1が位置する場合、走行経路Rから離れる方向への目標点P1の移動量に制限を課している。従って、目標点P1が走行経路Rから過剰に離れることが抑制され、車両20が走行経路Rから離れにくい。このため、回避行動により車両20の走行距離が長くなることを抑制できる。
(6)制御装置32は、線分L1の中心Cから走行経路Rに直交する方向への目標点P1の移動量M1に上限を設定することで、目標点P1の移動量に制限を課している。この場合、走行経路Rからの移動量に上限を設定する場合に比べて、車両20と障害物O2とが接触することを抑制できる。
(7)探索領域A1内に障害物O1,O2が存在する場合であっても、障害物O1,O2が変更領域A2内に存在しない場合には自律走行体10は障害物O1,O2の回避を行わない。障害物O1,O2が変更領域A2内に存在している場合、自律走行体10は回避領域AAに向かうように回避行動を行う。障害物O1,O2を検出した場合でも、探索領域A1よりも狭い変更領域A2内に障害物O1,O2が存在しない限りは回避行動が行われないため、無駄な回避行動を抑制することができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○図8に示すように、制御装置32は、走行経路Rを挟んだ一方に回避領域AAが位置し、他方に目標点P1が位置する場合、線分L1の中心Cから直線L2の延びる方向への移動量M2に上限を設定することで、目標点P1の移動量に制限を課してもよい。制御装置32は、走行経路Rを挟んだ一方に回避領域AAが位置し、他方に目標点P1が位置する場合、走行経路RからX軸方向への移動量M3に上限を設定することで、目標点P1の移動量に制限を課してもよい。
○制御装置32は、走行経路Rを挟んだ一方に回避領域AAが位置し、他方に目標点P1が位置する場合に、目標点P1の移動量に制限を課さなくてもよい。
○障害物は、3つ以上であってもよい。制御装置32は、3つ以上の障害物を検出した場合、各障害物同士の間に回避領域AAが存在しているか否かを判定する。
○制御装置32は、回避行動を行う際に、走行経路Rを変更してもよい。即ち、回避行動により走行する経路に合わせて走行経路Rを生成してもよい。
○制御装置32は、変更領域A2内の障害物O1が単数になった場合にも継続して、直線L2上に目標点P1を設定してもよい。
○制御装置32は、目標点P1を直線L2からずれた位置に設定してもよい。目標点P1は、直線L2よりも障害物O1寄りに設定されてもよいし、直線L2よりも障害物O2寄りに設定されてもよい。目標点P1を直線L2よりも障害物O1寄りに設定すると、目標点P1を直線L2上に設定する場合に比べて、走行経路Rからの離間距離を短くすることができる。
○車両20の出発点である現在位置から最終到達点までの走行経路Rの一部で、実施形態の制御を実行してもよい。
○制御装置32は、走行経路の生成を行わなくてもよい。この場合、制御装置32は、予め定められた走行経路に沿って車両20を走行させる。
○センサ31としては、水平方向に加えて、鉛直方向へのレーザーの照射角度を変更可能なレーザーレンジファインダを用いてもよい。この場合、照射点の座標としては、X座標及びY座標に加えて、鉛直方向の座標であるZ座標を含む三次元座標が得られる。制御装置32は、Z座標が所定座標以下の照射点を有効なものとし、この照射点のX座標及びY座標から障害物が存在するか否かを判定する。所定座標とは、走行に際して車両20や、車両20に搬送される荷が衝突し得る高さに位置する障害物を検出できるように設定される。
○センサ31として、ステレオカメラを用いてもよい。ステレオカメラは、複数のカメラによって周辺環境を撮像することで得られた視差画像から周辺環境を制御装置32に認識させる。視差画像は、同一の特徴点について複数のカメラによって撮像を行った場合に、カメラ間で生じる画素差を示すものである。特徴点は、物体のエッジなど視差が得られる部分である。制御装置32は、視差画像から特徴点までの距離を測定できる。制御装置32は、特徴点の集合である点群から障害物を検出することができる。
○センサ31としては、レーザーレンジファインダや、ステレオカメラと併用して超音波センサを用いてもよい。
○探索領域A1のY軸方向の寸法は、車両20の速度が速いほど長くしてもよい。これによれば、車両20の速度が速いほど、車両20の先の位置まで回避領域AAを探索することができる。車両20の速度が速い場合、障害物O1,O2を検出してから障害物O1,O2に到達するまでの時間が短い。障害物O1,O2及び回避領域AAをいち早く検出することで、適切に回避行動を行うことができる。同様に、変更領域A2のY軸方向の寸法についても、車両20の速度が速いほど長くしてもよい。
○探索領域A1のY軸方向の寸法及びX軸方向の寸法は、地図情報に応じて可変としてもよい。地図情報は、予め記憶部34に記憶されていてもよいし、制御装置32のマッピング機能により取得してもよい。
○探索領域A1の形状は変更してもよい。例えば、長辺LS1から車両20の進行方向に向けて円形に拡がる形状であってもよい。同様に、変更領域A2の形状を変更してもよい。
○探索領域A1は設定されていなくてもよい。この場合、制御装置32は、センサ31による検出が可能な範囲に障害物O1,O2が存在するか否かを判定する。
○変更領域A2は設定されていなくてもよい。この場合、制御装置32は、障害物O1,O2との距離などに応じて回避行動を行うか否かを判定すればよい。
○車輪22は、全方向移動車輪以外の車輪、即ち、車輪22の回転軸線方向への移動を許容しない車輪であってもよい。この場合、車輪を2つとし、2つの車輪の回転速度を異ならせることで操舵を行う二輪速度差制御により車両20の進行方向を変更してもよい。あるいは、車輪毎に個別の操舵機構を設けて、車輪毎に個別の操舵を行うことで進行方向を変更可能としてもよい。
○自律走行体10は、荷を搬送する搬送台車に限られず、自律掃除機などでもよい。
○走行体としては、車輪で走行する車両に限られず、例えば、多足歩行方式の走行体であってもよい。
A1…探索領域、A2…進行方向変更領域、AA…回避領域、C…中心、L1…線分、L2…直線、O1,O2…障害物、P1…目標点、R…走行経路、10…自律走行体、20…走行体としての車両、31…センサ、32…設定部、障害物判定部及び判定部として機能する制御装置。

Claims (6)

  1. 走行体と、
    前記走行体の進行方向に位置しており、前記走行体を移動させる目標となる目標点を設定する設定部と、
    前記走行体に搭載されたセンサと、
    前記センサの検出結果から前記走行体の進行方向に障害物が存在するか否かを判定する障害物判定部と、
    前記障害物判定部により複数の前記障害物が存在していると判断された場合、前記障害物同士を最短離間で結ぶ線分の長さを測定し、前記線分の長さから前記障害物同士の間に前記走行体が通過可能な回避領域が存在するか否かを判定する判定部と、を備え、
    前記判定部により前記回避領域が存在すると判定された場合、前記設定部は、水平方向のうち前記線分に直交する方向に延びており、かつ、前記線分の中心を通る直線に基づき前記目標点を設定する自律走行体。
  2. 前記設定部は、前記回避領域が存在すると判定された場合、前記目標点を前記直線上に設定する請求項1に記載の自律走行体。
  3. 前記設定部は、
    前記走行体の進行方向に拡がる進行方向変更領域内に前記障害物判定部により検出された複数の前記障害物のうち少なくとも1つが存在する場合に、水平方向のうち前記線分に直交する方向に延びており、かつ、前記線分の中心を通る前記直線に基づき前記目標点を設定し、
    水平方向のうち前記線分に直交する方向に延びており、かつ、前記線分の中心を通る前記直線に基づき設定された前記目標点によって前記走行体が移動し、これに伴い前記障害物判定部により検出された複数の前記障害物同士の間を前記走行体が通過することによって前記進行方向変更領域内に存在する前記障害物が複数から単数になると、前記走行体の移動とともに前記走行体の走行経路と平行に前記目標点を移動させる請求項1又は請求項2に記載の自律走行体。
  4. 前記設定部は、前記進行方向変更領域内に前記障害物が存在しなくなると、前記走行経路上に前記目標点を設定する請求項3に記載の自律走行体。
  5. 前記設定部は、前記走行体の走行経路を挟んだ一方に前記回避領域が位置し、他方に前記目標点が位置する場合、前記走行経路から離れる方向への前記目標点の移動量に制限を課す請求項1~請求項4のうちいずれか一項に記載の自律走行体。
  6. 前記設定部は、前記線分の中心から前記走行経路に直交する方向への前記目標点の移動量に上限を設定することで、前記走行経路から離れる方向への前記目標点の移動量に制限を課す請求項5に記載の自律走行体。
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