JP6398735B2 - ベルト式無段変速機のケース構造 - Google Patents

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Description

この発明は、ベルト式無段変速機の構造に関するものであり、特に、プーリを支持するための軸受が固定されるケース(あるいは、ハウジング、カバー)の構造に関するものである。
特許文献1には、自動変速機におけるオイルポンプの支持構造に関する発明が記載されている。この特許文献1に記載されているオイルポンプは、ドリブンスプロケットが連結された回転軸を備えている。また、変速機の入力軸にドライブスプロケットが連結されている。したがって、オイルポンプの回転軸には、ドリブンスプロケットとドライブスプロケットとに巻き掛けられるチェーンを介して、変速機の入力軸からトルクが伝達される。そして、オイルポンプの軸方向におけるドリブンスプロケットの取り付け側と反対側の端部が、変速機ケースに固定されている。そのようにオイルポンプを固定して支持すると、オイルポンプにトルクが伝達される際にねじり振動が生じる可能性がある。そのため、特許文献1に記載されているオイルポンプの支持構造では、オイルポンプのドリブンスプロケットの取り付け側の端部と隔壁部材とが、ポンプ保持部材によって連結されている。隔壁部材は、変速機の入力軸を支持する部材であって、変速機ケースに固定されている。ポンプ保持部材は、オイルポンプとの連結部と隔壁部材との連結部とをつなぐ直線の方向がチェーンの張力方向と平行になるように配置されている。
特開2006−70916号公報
従来のベルト式無段変速機では、ベルト張力に対するケース(あるいは、ハウジング、カバー)の剛性を向上させるために、例えば上記の特許文献1に記載されているポンプ保持部材のような補強部材や補剛リブなどが設けられている。ベルト張力に対するケースの剛性を高めることにより、ケース自体の変形を抑制するとともに、ベルト張力が直接的に作用するプーリの回転軸の変形を抑制している。
プーリの回転軸には、上記のようなベルト張力の他に、ベルトがプーリに巻き掛かる際に衝撃力が加わることやプーリがベルトを挟み込む押圧力が変化することにより、断続的な曲げ荷重が作用する。プーリに巻き掛かっていたベルトがプーリから離脱する際にも、押圧力が変化することにより断続的な曲げ荷重が作用する。そのような断続的な曲げ荷重が回転軸に作用すると、回転軸で曲げ振動が起こり、その振動が回転軸を支持している軸受を介してケースに伝わる。その結果、ケースが振動してケースから騒音が発生してしまう場合がある。
特に、チェーンベルトを用いたベルト式無段変速機では、上記のような断続的な曲げ荷重に起因する騒音や振動が顕著になる。ベルト式無段変速機に用いられるチェーンベルトは、通常、複数の板状のリンクをピンにより環状に連結することにより構成されている。そのようなチェーンベルトでは、ピンの両端面がプーリと接触する動力伝達面となっている。そして、互いに隣接するピン同士の間に距離があることから、上記のような断続的な曲げ荷重が発生し易い構成になっている。
上記のような断続的な曲げ荷重は、回転軸に対するベルト張力の作用方向とは異なり、ベルト張力の作用方向に垂直な方向に作用する。したがって、そのような断続的な曲げ荷重が回転軸に掛かると、回転軸はベルト張力の作用方向に垂直な方向に振動し、その振動が軸受を介してケースに伝搬する。その結果、ケースが振動することによる放射音が発生してしまう。それに対して、従来のベルト式無段変速機のケース構造では、ベルト張力に対するケースの剛性を確保することは考慮されているものの、上記のような断続的な曲げ荷重については十分に考慮されていない。このように、従来のベルト式無段変速機のケース構造においては、上記のような断続的な曲げ荷重に起因する騒音や振動を抑制するために、未だ改良の余地があった。
この発明は上記のような技術的課題に着目して考え出されたものであり、ベルト張力に対するケースの剛性を確保するとともに、ベルト張力の作用方向に垂直な方向に作用する断続的な曲げ荷重に起因する騒音や振動を抑制することができるベルト式無段変速機のケース構造を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、それぞれ、回転軸に一体に形成された固定シーブと前記回転軸に一体となって回転しかつ前記回転軸の軸線方向への移動が可能なように前記回転軸に取り付けられた可動シーブとによって構成される駆動側および従動側の一組のプーリ、前記固定シーブと前記可動シーブとが互いに対向する部分に形成されるプーリ溝に巻き掛けられて前記駆動側プーリと前記従動側プーリとの間で動力を伝達する伝動ベルト、ならびに、前記各回転軸の軸受が固定されるケースを備え、前記可動シーブを動作させる油圧アクチュエータおよび前記軸受にそれぞれオイルを供給するための油路が前記ケースに一体に形成されているベルト式無段変速機のケース構造において、前記駆動側プーリの前記油圧アクチュエータに前記オイルを供給する前記油路、および、前記従動側プーリの前記油圧アクチュエータに前記オイルを供給する前記油路は、いずれも、前記ケースに設けられて前記伝動ベルトが前記プーリ溝へ進入して巻き掛かり始める進入位置もしくは前記伝動ベルトが前記プーリ溝から離脱して巻き掛かり終わる離脱位置における前記伝動ベルトの張力の作用方向に略垂直な方向へ延びる第1油路を有し、前記油路は、前記第1油路と、前記ケースに設けられて前記第1油路に接続されるとともに前記張力の作用方向と略平行な方向へ延びる第2油路とから構成されていることを特徴とするものである。
また、この発明は、前記駆動側プーリの前記軸受に前記オイルを供給する前記油路、および、前記従動側プーリの前記軸受に前記オイルを供給する前記油路は、いずれも、前記ケースに設けられて前記進入位置または前記離脱位置における前記第1油路を有していることを特徴としている。
また、この発明は、前記第1油路が、前記ケースの、前記ベルト式無段変速機の変速比が最大の状態における前記進入位置での前記張力の作用方向に垂直な第1法線と前記変速比が最小の状態における前記進入位置での前記張力の作用方向に垂直な第2法線とで区画される範囲のうち前記変速比が1の状態における前記進入位置での前記張力の作用方向に垂直な第3法線を含んでいる第1範囲、および、前記変速比が最大の状態における前記離脱位置での前記張力の作用方向に垂直な第4法線と前記変速比が最小の状態における前記離脱位置での前記張力の作用方向に垂直な第5法線とで区画される範囲のうち前記変速比が1の状態における前記離脱位置での前記張力の作用方向に垂直な第6法線を含んでいる第2範囲の少なくともいずれかの範囲内であって、前記駆動側プーリにおける前記第1範囲または前記第2範囲、および、前記従動側プーリにおける前記第1範囲または前記第2範囲の両方の範囲内に形成されていることを特徴としている。
なお、この発明における前記各法線および前記各範囲は、例えば後述する図5,図6に示すような前記プーリを回転軸線方向から見た側面上に示される前記各法線および前記各範囲を、それぞれ、前記プーリの側面に対向する前記ケースの側面に等しく投影することにより前記ケースの側面上に示される法線および範囲である。
また、この発明は、前記ケースに、前記ケースの基体部分よりも剛性が高い補剛部が形成されていて、前記第1油路が、前記油圧アクチュエータもしくは前記軸受に対するオイル供給部分から前記補剛部まで延びて前記補剛部と一体に連結されていることを特徴としている。
この発明によれば、ベルト式無段変速機のケースに一体となって形成される油路の一部が、第1油路として、プーリに対する伝動ベルトの進入位置もしくは離脱位置における伝動ベルトの張力の作用方向にほぼ垂直な方向へ延伸するように形成される。油路は、ケースに一体化されていることから、オイルを流通させるといった油路としての本来の機能に加えて、ケースの剛性を向上させる補剛リブとしても機能する。したがって、ケースに油路が形成されることにより、その分、ケースの剛性が向上する。特に、上記のような第1油路をケースに形成することにより、上記のような進入位置もしくは離脱位置においてベルト張力の作用方向と垂直な方向に作用する断続的な曲げ荷重に対するケースの剛性を向上させることができる。その結果、上記のような断続的な曲げ荷重に起因して発生する騒音や振動を抑制することができる。
上記のような進入位置および離脱位置では、ベルト張力の作用方向はプーリの接線方向に等しくなる。したがって、進入位置においては、上記のような断続的な曲げ荷重が作用する方向とプーリの法線(すなわち、第1法線、第2法線、および第3法線)方向とが等しくなる。同様に、離脱位置においては、上記のような断続的な曲げ荷重が作用する方向とプーリの法線(すなわち、第4法線、第5法線、および第6法線)方向とが等しくなる。上記のような進入位置および離脱位置、ならびに、各法線の方向は、ベルト式無段変速機の変速比に応じて変化する。ベルト式無段変速機の変速比が1になる状態では、上記の第3法線と第6法線とが一致する。したがって、上記のようなベルト張力に垂直な方向の断続的な曲げ荷重は、例えば、ベルト式無段変速機の変速比が最大の状態における第1法線と変速比が最小の状態における第2法線とで区画される範囲のうち、変速比が1の状態における第3法線を含んでいる範囲(すなわち、第1範囲)内でプーリの回転軸に作用する。あるいは、ベルト式無段変速機の変速比が最大の状態における第4法線と変速比が最小の状態における第5法線とで区画される範囲のうち変速比が1の状態における第6法線を含んでいる範囲(すなわち、第2範囲)内でプーリの回転軸に作用する。それに対して、この発明では、ケースにおける上記のような第1範囲および第1範囲の少なくともいずれかの範囲内に、上記のような進入位置もしくは離脱位置における伝動ベルトの張力の作用方向にほぼ垂直な方向へ延伸して補剛リブとしても機能する第1油路が形成される。そのため、この発明によれば、上記のような範囲内でプーリの法線方向に作用する断続的な曲げ荷重に対するケースの剛性を向上させることができる。その結果、上記のような断続的な曲げ荷重に起因して発生する騒音や振動を確実に抑制することができる。
また、この発明によれば、上記のような第1油路とともに、上記のような進入位置もしくは離脱位置におけるベルト張力の作用方向とほぼ平行な方向に延伸するように第2油路がケースに形成される。そのため、上記のようにベルト張力の作用方向に垂直な方向の曲げ荷重に対するケースの剛性を向上させることに加えて、ベルト張力に対するケースの剛性を向上させることができる。
また、この発明によれば、上記のような第1油路が、ケースの回転軸の支持部の近傍に設けられる油圧アクチュエータもしくは軸受に対するオイル供給部と補剛部との間をつなぐようにして、ケースと一体に形成される。そのため、上記のような断続的な曲げ荷重に対するケースの剛性を確実に向上させることができる。
この発明のベルト式無段変速機のケース構造を適用するベルト式無段変速機の一例を説明するための図である。 この発明を適用するベルト式無段変速機の伝動ベルトとして用いるチェーンベルトの一例を説明するための図である。 この発明を適用するベルト式無段変速機のケース構造の一例を説明するための図である。 ベルト式無段変速機の変速比が最大の状態における伝動ベルトがプーリに巻き掛かり始める進入位置でのベルト張力の作用方向に垂直な第1法線、ベルト式無段変速機の変速比が最小の状態における進入位置でのベルト張力の作用方向に垂直な第2法線、および、ベルト式無段変速機の変速比が1の状態における進入位置でのベルト張力の作用方向に垂直な第3法線を説明するための図である。 ベルト式無段変速機の変速比が最大の状態における伝動ベルトがプーリに巻き掛かり終わる離脱位置でのベルト張力の作用方向に垂直な第4法線、ベルト式無段変速機の変速比が最小の状態における離脱位置でのベルト張力の作用方向に垂直な第5法線、および、ベルト式無段変速機の変速比が1の状態における離脱位置でのベルト張力の作用方向に垂直な第6法線を説明するための図である。 ベルト式無段変速機の変速比が1の状態における進入位置および離脱位置等を説明するための図である。
この発明を図を参照して具体的に説明する。図1に、この発明を適用することのできるベルト式無段変速機(以下、CVT)1の概略の構成を示してある。この図1に示すCVT1は、動力源(図示せず)からトルクが伝達される入力軸2、入力軸2と一体に回転するプライマリプーリ3、駆動軸(図示せず)などの出力部材にトルクを伝達する出力軸4、出力軸4と一体に回転するセカンダリプーリ5、ならびに、プライマリプーリ3およびセカンダリプーリ5に巻き掛けられるチェーンベルト6を備えている。入力軸2および出力軸4は平行に配置されている。
プライマリプーリ3は、固定シーブ7と可動シーブ8とを対向させて配置することにより構成されている。固定シーブ7は、入力軸2と一体に形成されている。可動シーブ8は、入力軸2と一体に回転しかつ軸線方向への移動が可能なように、例えばスプラインなどによって入力軸2に取り付けられている。具体的には、可動シーブ8の内周部分に、背面側(図1の左側)に延びた中空のボス部9が可動シーブ8と一体に形成されている。ボス部9の内周部にスプライン穴が形成されている。入力軸2の外周部には、ボス部9のスプライン穴に嵌合するスプライン軸が形成されている。そして、固定シーブ7のテーパ面10と可動シーブ8のテーパ面11とを入力軸2の軸線方向で対向させることにより、それらの間にプーリ溝12が形成されている。
可動シーブ8の外周部に、背面側に突出する円筒部13が形成されている。その円筒部13の内周面には、シリンダ14が挿入されている。シリンダ14は、中心部分にボス部14aを有する環状の部材であって、そのボス部14aが入力軸2に嵌合している。シリンダ14の外周部分の端面にはシール部材15が設けられていて、円筒部13の内周面とシリンダ14との間の液密が保たれている。したがって、円筒部13とシリンダ14とで囲われた空間が油圧室16となっている。この図1に示す例では、油圧室16にオイルを供給することにより、可動シーブ8を固定シーブ7側に押圧するように構成されている。すなわち、油圧によって可動シーブ8に推力を作用させる油圧アクチュエータとして機能するように構成されている。
上記の油圧室16にオイルを供給する構成について説明する。この図1に示す例では、入力軸2に、所定の長さの中空部17が形成されている。中空部17の先端部(図1の右側の部分)には、入力軸2の外周面に向けた貫通孔18が形成されている。また、ボス部9には、油圧室16に連通した貫通孔19が形成されている。そして、中空部17の開口部(図1の左側の部分)には、このCVT1のケース20と一体に形成された油路21が接続されている。したがって、油路21から中空部17ならびに貫通孔18および貫通孔19を介して油圧室16にオイルが供給される。なお、ケース20は、この図1に示す例では、図1の右側に位置しているセンターケース、および、図1の右側に位置し、センターケースにボルト締結等によって固定されるリヤカバー(もしくはリヤケース)によって構成されている。
同様に、セカンダリプーリ5は、固定シーブ22と可動シーブ23とを対向させて配置することにより構成されている。固定シーブ22は、出力軸4と一体に形成されている。可動シーブ23は、出力軸4と一体に回転しかつ軸線方向への移動が可能なように、例えばスプラインなどによって出力軸4に取り付けられている。具体的には、可動シーブ23内周部分に、背面側(図1の右側)に延びた中空のボス部24が可動シーブ23と一体に形成されている。ボス部24の内周部にスプライン穴が形成されている。出力軸4の外周部には、ボス部24のスプライン穴に嵌合するスプライン軸が形成されている。そして、固定シーブ22のテーパ面25と可動シーブ23のテーパ面26とを入力軸2の軸線方向で対向させることにより、それらの間にプーリ溝27が形成されている。
可動シーブ23の外周部に、背面側に突出する円筒部28が形成されている。その円筒部28の内周面には、シリンダ29が挿入されている。シリンダ29は、中心部分にボス部29aを有する環状の部材であって、そのボス部29aが出力軸4に嵌合している。シリンダ29の外周部分の端面にはシール部材30が設けられていて、円筒部28の内周面とシリンダ29との間の液密が保たれている。さらに、可動シーブ23とシリンダ29との間には、可動シーブ23を固定シーブ22側に押圧するリターンスプリング31が設けられている。
上記のように円筒部28とシリンダ29とを形成することにより、それら円筒部28とシリンダ29とで囲われた空間が油圧室32となっている。この図1に示す例では、油圧室32にオイルを供給することにより、可動シーブ23を固定シーブ22側に押圧するように構成されている。すなわち、油圧によって可動シーブ23に推力を作用させる油圧アクチュエータとして機能するように構成されている。
上記の油圧室32にオイルを供給する構成について説明する。この図1に示す例では、出力軸4に、所定の長さの中空部33が形成されている。中空部33の先端部(図1の右側の部分)には、出力軸4の外周面に向けた貫通孔34が形成されている。また、ボス部24には、油圧室32に連通した貫通孔35が形成されている。そして、中空部33の開口部(図1の左側の部分)には、このCVT1のケース20と一体に形成された油路36が接続されている。したがって、油路36から中空部33ならびに貫通孔34および貫通孔35を介して油圧室32にオイルが供給される。
そして、出力軸4の他方側(図1の右側)の端部には、出力ギヤ37がスプラインによって結合されている。したがって、その出力ギヤ37を介して駆動軸にトルクが伝達されるように構成されている。
チェーンベルト6は、プライマリプーリ3のプーリ溝12およびセカンダリプーリ5のプーリ溝27に巻き掛けられて、それらプライマリプーリ3とセカンダリプーリ5との間でトルクを伝達する伝動ベルトである。図2に示すように、チェーンベルト6は、ピン38によって複数のリンク39を環状に連結することによって構成されている。
ピン38は、例えば金属製の棒状部材によって形成されている。ピン38は、後述するリンク39の連結孔40に嵌め込まれてリンク39同士を連結するとともに、所定のリンク39同士の間の相対回転が可能なようにリンク39同士を支持している。そして、ピン38は、ピン38の長さ方向における両端面が、それぞれ、チェーンベルト6がプーリ3,5に巻き掛かった状態でプーリ溝12,27のテーパ面に接触して動力伝達面となるように構成されている。
リンク39は、リンクあるいはプレートなどと称される部材であって、例えば金属製の板状部材によって形成されている。リンク39には、ピン38を挿入する連結孔40が形成されている。図2に示す例では、連結孔40の長さ方向における両端部分にピン保持部41が形成されている。具体的には、連結孔40の中央部分の幅(図2の上下方向における寸法)がピン38の外径よりも小さくなり、ピン保持部41の内径がピン38の外径とほぼ同一になるように構成されている。したがって、ピン38がピン保持部41からリンク39の長さ方向に移動しないようになっている。
上記のように構成された複数のリンク39を、チェーンベルト6の幅方向に積層させるとともに、所定のリンク39をピン保持部41の間の距離だけチェーンベルト6の長さ方向にずらして配置した状態で、連結孔40のピン保持部41にピン38が挿入される。それにより、リンク39が環状に連結されて、チェーンベルト6が構成されている。
なお、このCVT1で用いられる伝動ベルトは、上記のようなチェーンベルト6に限定されるものではない。例えば、特開2013−117306号公報、特開2009−257487号公報、あるいは、特許第4372551号公報などに記載されているような構成のチェーンベルトであってもよい。また、例えば、特開2009−138771号公報や特開2004−144110号公報などに記載されているような複数のエレメントおよびリングから構成される従来の押圧式の伝動ベルトであってもよい。
上記の入力軸2およびプライマリプーリ3は、軸受42および軸受44によってケース20に支持されている。具体的には、入力軸2の軸線方向における動力源側(図1の右側)の端部が、軸受42によって回転自在にケース20に支持されている。軸受42は、インナーレース42aとアウターレース42bとを有するラジアル玉軸受により構成されている。インナーレース42aは、入力軸2およびプライマリプーリ3と一体に回転するように入力軸2に嵌め合わされている。アウターレース42bは、ケース20に固定されている。ケース20には、開口部を有する環状の壁部43が形成されており、その壁部43の開口部分にアウターレース42bが嵌め込まれて固定されている。
入力軸2の軸線方向における先端側(図1の左側)の端部は、軸受44により回転自在にケース20に支持されている。軸受44は、上記の軸受42と同様に、インナーレース44aとアウターレース44bとを有するラジアル玉軸受により構成されている。インナーレース44aは、入力軸2およびプライマリプーリ3と一体に回転するように入力軸2に嵌め合わされていて、さらにナットなどの固定部材45によってシリンダ14側(図1の右側)に押圧されて固定されている。アウターレース44bは、ケース20の所定部分に嵌め込まれ、プレート部材46およびボルト47などによってケース20に固定されている。
一方、上記の出力軸4およびセカンダリプーリ5は、軸受48によってケース20に支持されている。具体的には、出力軸4の軸線方向における動力源と反対側(図1の左側)の端部が、軸受48によって回転自在にケース20に支持されている。軸受48は、上記の軸受42や軸受44と同様に、インナーレース48aとアウターレース48bとを有するラジアル玉軸受により構成されている。インナーレース48aは、出力軸4およびプライマリプーリ3と一体に回転するように出力軸4に嵌め合わされていて、さらにナットなどの固定部材49によって固定シーブ22側(図1の右側)に押圧されて固定されている。アウターレース48bは、上記の軸受44におけるアウターレース44bと同様にケース20の所定部分に嵌め込まれ、プレート部材50およびボルト51などによってケース20に固定されている。
出力軸4の軸線方向における動力源側(図1の右側)の端部には、前述したように出力ギヤ37が結合されている。そして、その出力ギヤ37の両端部が、軸受52および軸受53により、回転自在にケース20に支持されている。
前述したように、CVT1では、チェーンベルト6がプーリ3,5に進入して巻き掛かり始める際、および、チェーンベルト6がプーリ3,5から離脱して巻き掛かり終わる際に、プーリ3,5の各回転軸すなわち入力軸2および出力軸4に断続的な曲げ荷重が作用する。そのような断続的な曲げ荷重が入力軸2および出力軸4に作用すると、入力軸2および出力軸4で曲げ振動が起こる。そのような曲げ振動は、軸受44および軸受48等を介してケース20に伝搬し、その結果、ケース20が振動する。特に、ケース20の面状部分では、板振動あるいは膜振動が起こり、それに起因する放射音が発生してしまう。
上記のような入力軸2および出力軸4から伝わる曲げ振動に対しては、例えばケース20の肉厚を増やしたり、ケース20に補剛リブや補強部材を追加したりするなどして、ケース20の剛性を高めることにより、上記のような放射音を抑制することができる。しかしながら、肉厚を増やしたり補剛リブを新たに設けたりすることにより、ケース20の重量や体格が増大してしまい、また、コストアップを招いてしまう。
そこで、このCVT1のケース構造では、ケース20と一体に形成される油路21や油路36がケース20の補剛リブとしても機能することに着目し、それら油路21,36の形状や配置を工夫することにより、上記のような曲げ振動に対するケース20の剛性を向上させ、上記のような放射音や振動を抑制することができるように構成されている。
具体的には、図1,図3に示すように、油路21は、互いに延伸方向が異なる第1油路21aと第2油路21bとから構成されている。第1油路21aは、油路21のうち、チェーンベルト6がプーリ溝12,27へ進入して巻き掛かり始める進入位置もしくはチェーンベルト6がプーリ溝12,27から離脱して巻き掛かり終わる離脱位置におけるチェーンベルト6の張力の作用方向とほぼ垂直な方向へ直線状に延びる部分である。第1油路21aの一方の端部は、前述したように、入力軸2に形成された中空部17にオイルの流通が可能なように接続されている。すなわち、油圧室16を含む油圧アクチュエータに対するオイル供給部に接続されている。第1油路21aの他方の端部は、第2油路21bの一方の端部とオイルの流通が可能なように接続されているとともに、ケース20に一体に形成された補剛リブ54に連結されている。
一方、第2油路21bは、油路21のうち、チェーンベルト6がプーリ溝12,27へ進入して巻き掛かり始める進入位置もしくはチェーンベルト6がプーリ溝12,27から離脱して巻き掛かり終わる離脱位置におけるチェーンベルト6の張力の作用方向とほぼ並行な方向へ直線状に延びる部分である。第2油路21bの一方の端部は、上記のように第1油路21aの他方の端部とオイルの流通が可能なように接続されている。第2油路21bの他方の端部は、バルブボディ55のオイル吐出部に接続されている。
油路36は、上記の油路21と同様に、互いに延伸方向が異なる第1油路36aと第2油路36bとから構成されている。第1油路36aは、油路36のうち、上記のような進入位置もしくは離脱位置におけるチェーンベルト6の張力の作用方向とほぼ垂直な方向へ直線状に延びる部分である。第1油路36aの一方の端部は、前述したように、出力軸4に形成された中空部33にオイルの流通が可能なように接続されている。すなわち、油圧室32を含む油圧アクチュエータに対するオイル供給部分に接続されている。第1油路36aの他方の端部は、第2油路36bの一方の端部とオイルの流通が可能なように接続されているとともに、ケース20に一体に形成された補剛リブ56に連結されている。
一方、第2油路36bは、油路36のうち、上記のような進入位置もしくは離脱位置におけるチェーンベルト6の張力の作用方向とほぼ並行な方向へ直線状に延びる部分である。第2油路36bの一方の端部は、上記のように第1油路36aの他方の端部とオイルの流通が可能なように接続されている。第2油路36bの他方の端部は、バルブボディ55のオイル吐出部分に接続されている。
ケース20には、上記の油路21および油路36の他に、例えば油路57が形成されている。この油路57は、軸受44および軸受48へ潤滑用のオイルを供給するための油路である。この油路57は、延伸方向が異なる第1油路57a,57bと第2油路57cとから構成されている。すなわち、油路57は、軸受44および軸受48へそれぞれオイルを供給するために、第1油路57aおよび第1油路57bの2箇所の第1油路が設けられている。
第1油路57aおよび第1油路57bは、油路57のうち、上記のような進入位置もしくは離脱位置におけるチェーンベルト6の張力の作用方向とほぼ垂直な方向へ直線状に延びる部分である。第1油路57aの一方の端部は、軸受44にオイルの供給が可能なように接続されている。第1油路57aの他方の端部は、第2油路57cの途中にオイルの流通が可能なように接続されている。また、第1油路57bの一方の端部は、軸受48にオイルの供給が可能なように接続されている。第1油路57bの他方の端部は、第2油路57cの一方の端部とオイルの流通が可能なように接続されている。
一方、第2油路57cは、油路57のうち、上記のような進入位置もしくは離脱位置におけるチェーンベルト6の張力の作用方向とほぼ並行な方向へ直線状に延びる部分である。第2油路57bの一方の端部は、上記のように第1油路57bの他方の端部とオイルの流通が可能なように接続されている。また、第2油路57cの途中には、上記のように第1油路57aの他方の端部がオイルの流通が可能なように接続されている。そして、第2油路57cの他方の端部は、バルブボディ55のオイル吐出部分に接続されている。
上記のような各プーリ3,5に対するチェーンベルト6の進入位置および離脱位置は、CVT1で設定される変速比の大きさに応じて変化する。例えば、プライマリプーリ3に対するチェーンベルト6の進入位置は、図4に示すように、CVT1の変速比が最大(γmax)になる状態では位置P1になり、CVT1の変速比が最小(γmin)になる状態では位置P2になる。セカンダリプーリ5に対するチェーンベルト6の進入位置は、CVT1の変速比が最大になる状態では位置P3になり、CVT1の変速比が最小になる状態では位置P4になる。プライマリプーリ3に対するチェーンベルト6の離脱位置は、図5に示すように、CVT1の変速比が最大(γmax)になる状態では位置P5になり、CVT1の変速比が最小(γmin)になる状態では位置P6になる。セカンダリプーリ5に対するチェーンベルト6の離脱位置は、CVT1の変速比が最大になる状態では位置P7になり、CVT1の変速比が最小になる状態では位置P8になる。
なお、図6に示すように、CVT1の変速比が1(γ=1)になる状態では、プライマリプーリ3に対するチェーンベルト6の進入位置は位置P9になり、セカンダリプーリ5に対するチェーンベルト6の進入位置は位置P10になる。プライマリプーリ3に対するチェーンベルト6の離脱位置は位置P11になり、セカンダリプーリ5に対するチェーンベルト6の離脱位置は位置P12になる。
チェーンベルト6の進入位置および離脱位置におけるチェーンベルト6の張力は、各プーリ3,5のベルト巻き掛かり円の接線方向に作用する。したがって、CVT1の変速比が最大の状態における各進入位置P1,P3でのチェーンベルト6の張力の作用方向と垂直な方向は、それぞれ、各進入位置P1,P3を通るベルト巻き掛かり円の法線(第1法線)L1,L3の方向と等しくなる。また、CVT1の変速比が最小の状態における各進入位置P2,P4でのチェーンベルト6の張力の作用方向と垂直な方向は、それぞれ、各進入位置P2,P4を通るベルト巻き掛かり円の法線(第2法線)L2,L4の方向と等しくなる。そして、CVT1の変速比が1の状態における各進入位置P9,P10でのチェーンベルト6の張力の作用方向と垂直な方向は、それぞれ、各進入位置P9,P10を通るベルト巻き掛かり円の法線(第3法線)L9,L10の方向と等しくなる。
一方、CVT1の変速比が最大の状態における各離脱位置P5,P7でのチェーンベルト6の張力の作用方向と垂直な方向は、それぞれ、各離脱位置P5,P7を通るベルト巻き掛かり円の法線(第4法線)L5,L7の方向と等しくなる。また、CVT1の変速比が最小の状態における各離脱位置P6,P8でのチェーンベルト6の張力の作用方向と垂直な方向は、それぞれ、各進入位置P6,P8を通るベルト巻き掛かり円の法線(第5法線)L6,L8の方向と等しくなる。そして、CVT1の変速比が1の状態における各離脱位置P11,P12でのチェーンベルト6の張力の作用方向と垂直な方向は、それぞれ、各離脱位置P11,P12を通るベルト巻き掛かり円の法線(第6法線)L11,L12の方向と等しくなる。なお、CVT1の変速比が1になる状態では、上記の第3法線L9と第6法線L11とが一致する。また、上記の第3法線L10と第6法線L12とが一致する。
前述したように、チェーンベルト6がプーリ3,5に進入する際およびプーリ3,5から離脱する際に、入力軸2および出力軸4に作用する断続的な曲げ荷重は、上記のような進入位置および離脱位置において、チェーンベルト6の張力の作用方向と垂直な方向、すなわち法線方向に作用する。したがって、上記のような断続的な曲げ荷重の作用方向は、CVT1で設定される変速比の大きさに応じて変化する。
上記のような断続的な曲げ荷重の作用方向は、例えば図4に示すように、プライマリプーリ3側においては、CVT1の変速比が最大の状態における第1法線L1とCVT1の変速比が最小の状態における第2法線L2とで区画される範囲S1,S2,S3,S4のうち、CVT1の変速比が1の状態における第3法線L9を含んでいる範囲(第1範囲)S1,S2内で変化する。セカンダリプーリ5側においては、CVT1の変速比が最大の状態における第1法線L3とCVT1の変速比が最小の状態における第2法線L4とで区画される範囲S5,S6,S7,S8のうち、CVT1の変速比が1の状態における第3法線L10を含んでいる範囲(第1範囲)S5,S6内で変化する。
一方、上記のような断続的な曲げ荷重の作用方向は、例えば図5に示すように、プライマリプーリ3側においては、CVT1の変速比が最大の状態における第4法線L5とCVT1の変速比が最小の状態における第5法線L6とで区画される範囲S9,S10,S11,S12のうち、CVT1の変速比が1の状態における第6法線L11を含んでいる範囲(第2範囲)S9,S10内で変化する。セカンダリプーリ5側においては、CVT1の変速比が最大の状態における第4法線L7とCVT1の変速比が最小の状態における第5法線L8とで区画される範囲S13,S14,S15,S16のうち、CVT1の変速比が1の状態における第6法線L12を含んでいる範囲(第2範囲)S13,S14内で変化する。
したがって、ケース20における第1範囲S1,S2および第1範囲S5,S6ならびに第2範囲S9,S10および第2範囲S13,S14の少なくともいずれかの範囲内に、その範囲内でベルト巻き掛かり円のほぼ法線方向へ延びる油路(すなわち、この発明における第1油路)を形成することにより、上記のような断続的な曲げ荷重に対するケース20の剛性を効果的に向上させることができる。
図3に示す例では、ケース20における第1範囲S1もしくは第2範囲S9、および、第1範囲S5もしくは第2範囲S13の範囲内に、それぞれチェーンベルト6の張力の作用方向にほぼ垂直な方向へ延びる第1油路21a,36a,57a,57bが位置するように、各油路21,36,57が形成されている。図3に示すように、各油路21,36,57に対するオイルの吐出部となるバルブボディ55が、図3での下側に配置されているため、第1範囲S1,S2および第1範囲S5,S6のうち、バルブボディ55側の第1範囲S1および第1範囲S5に各第1油路21a,36a,57a,57bが形成される。もしくは、第2範囲S9,S10および第2範囲S13,S14のうち、バルブボディ55側の第1範囲S9および第1範囲S13に各第1油路21a,36a,57a,57bが形成される。
ケース20における第1範囲S1と第2範囲S9との面積が異なる場合は、いずれか面積が広い方の範囲を設定して、第1油路21aおよび第1油路57aを形成することができる。あるいは、第1範囲S1および第2範囲S9の両方を含む範囲を設定して、第1油路21aおよび第1油路57aを形成することができる。同様に、ケース20における第1範囲S5と第2範囲S13との面積が異なる場合は、いずれか面積が広い方の範囲を設定して、第1油路36aおよび第1油路57bを形成することができる。あるいは、第1範囲S5および第2範囲S13の両方を含む範囲を設定して、第1油路36aおよび第1油路57bを形成することができる。
前述したように、チェーンベルト6が各プーリ3,5に進入・離脱する際に生じる断続的な曲げ荷重は、CVT1で設定される変速比の大きさに応じて作用方向が変化する。それとともに、上記のような断続的な曲げ荷重に起因して発生するケース20の振動も、CVT1で設定される変速比の大きさに応じて周波数が変化する。したがって、特に、騒音の要因となるような周波数域や人が不快に感じるような周波数域の振動を抑制するように、上記のような各第1範囲S1,S5もしくは各第2範囲S9,S13の範囲内で、かつ、それぞれチェーンベルト6の張力の作用方向にほぼ垂直な方向へ延びるように、各油路21,36,57における第1油路21a,36a,57a,57bを配置することにより、上記のような騒音や振動を適切に抑制することができる。
なお、上述した具体例では、油路21,36,57が、それぞれ、第1油路21aおよび第2油路21b、第1油路36aおよび第2油路36b、ならびに、第1油路57a,57bおよび第2油路57cから構成された例を示しているが、この発明における「油路」は、少なくとも、ケースに設けられて伝動ベルトがプーリ溝へ進入して巻き掛かり始める進入位置もしくは伝動ベルトがプーリ溝から離脱して巻き掛かり終わる離脱位置における伝動ベルトの張力の作用方向にほぼ垂直な方向へ延びる「第1油路」を有していればよい。すなわち、この発明における「油路」は、その一部に上記のような「第1油路」が形成されている。
1…ベルト式無段変速機(CVT)、 2…入力軸(回転軸)、 3…プライマリプーリ(駆動側プーリ)、 4…出力軸(回転軸)、 5…セカンダリプーリ(従動側プーリ)、 6…チェーンベルト(伝動ベルト)、 7,22…固定シーブ、 8,23…可動シーブ、 12,27…プーリ溝、 20…ケース、 21,36,57…油路、 21a,36a,57a,57b…第1油路、 21b,36b,57c…第2油路、 38…ピン、 39…リンク、 40…連結孔、 41…ピン保持部、 42,44,48,52,53…軸受、 54,56…補剛リブ(補剛部)、 55…バルブボディ、 L1,L3…第1法線、 L2,L4…第2法線、 L9,L10…第3法線、 L5,L7…第4法線、 L6,L8…第5法線、 L11,L12…第6法線、 P1,P2,P3,P4…進入位置、 P5,P6,P7,P8…離脱位置、 S1,S2,S5,S6…第1範囲、 S9,S10,S13,S14…第2範囲。

Claims (4)

  1. それぞれ、回転軸に一体に形成された固定シーブと前記回転軸に一体となって回転しかつ前記回転軸の軸線方向への移動が可能なように前記回転軸に取り付けられた可動シーブとによって構成される駆動側および従動側の一組のプーリ、前記固定シーブと前記可動シーブとが互いに対向する部分に形成されるプーリ溝に巻き掛けられて前記駆動側プーリと前記従動側プーリとの間で動力を伝達する伝動ベルト、ならびに、前記各回転軸の軸受が固定されるケースを備え、前記可動シーブを動作させる油圧アクチュエータおよび前記軸受にそれぞれオイルを供給するための油路が前記ケースに一体に形成されているベルト式無段変速機のケース構造において、
    前記駆動側プーリの前記油圧アクチュエータに前記オイルを供給する前記油路、および、前記従動側プーリの前記油圧アクチュエータに前記オイルを供給する前記油路は、いずれも、前記ケースに設けられて前記伝動ベルトが前記プーリ溝へ進入して巻き掛かり始める進入位置もしくは前記伝動ベルトが前記プーリ溝から離脱して巻き掛かり終わる離脱位置における前記伝動ベルトの張力の作用方向に略垂直な方向へ延びる第1油路を有し、
    前記油路は、前記第1油路と、前記ケースに設けられて前記第1油路に接続されるとともに前記張力の作用方向と略平行な方向へ延びる第2油路とから構成されている
    とを特徴とするベルト式無段変速機のケース構造。
  2. 請求項1に記載のベルト式無段変速機のケース構造において、
    前記駆動側プーリの前記軸受に前記オイルを供給する前記油路、および、前記従動側プーリの前記軸受に前記オイルを供給する前記油路は、いずれも、前記ケースに設けられて前記進入位置または前記離脱位置における前記第1油路を有していることを特徴とするベルト式無段変速機のケース構造。
  3. 請求項1または2に記載のベルト式無段変速機のケース構造において、
    前記第1油路は、前記ケースの、前記ベルト式無段変速機の変速比が最大の状態における前記進入位置での前記張力の作用方向に垂直な第1法線と前記変速比が最小の状態における前記進入位置での前記張力の作用方向に垂直な第2法線とで区画される範囲のうち前記変速比が1の状態における前記進入位置での前記張力の作用方向に垂直な第3法線を含んでいる第1範囲、および、前記変速比が最大の状態における前記離脱位置での前記張力の作用方向に垂直な第4法線と前記変速比が最小の状態における前記離脱位置での前記張力の作用方向に垂直な第5法線とで区画される範囲のうち前記変速比が1の状態における前記離脱位置での前記張力の作用方向に垂直な第6法線を含んでいる第2範囲の少なくともいずれかの範囲内であって、前記駆動側プーリにおける前記第1範囲または前記第2範囲、および、前記従動側プーリにおける前記第1範囲または前記第2範囲の両方の範囲内に形成されていることを特徴とするベルト式無段変速機のケース構造。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のベルト式無段変速機のケース構造において、
    前記ケースに、前記ケースの基体部分よりも剛性が高い補剛部が形成されていて、
    前記第1油路は、前記油圧アクチュエータもしくは前記軸受に対するオイル供給部分から前記補剛部まで延びて前記補剛部と一体に連結されている
    こと特徴とするベルト式無段変速機のケース構造。
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