JP6398037B1 - 太鼓帯結束方法 - Google Patents

太鼓帯結束方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6398037B1
JP6398037B1 JP2018051929A JP2018051929A JP6398037B1 JP 6398037 B1 JP6398037 B1 JP 6398037B1 JP 2018051929 A JP2018051929 A JP 2018051929A JP 2018051929 A JP2018051929 A JP 2018051929A JP 6398037 B1 JP6398037 B1 JP 6398037B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drum
band
taiko
original form
belt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018051929A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019163563A (ja
Inventor
美苗 安在
美苗 安在
Original Assignee
美苗 安在
美苗 安在
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 美苗 安在, 美苗 安在 filed Critical 美苗 安在
Priority to JP2018051929A priority Critical patent/JP6398037B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6398037B1 publication Critical patent/JP6398037B1/ja
Publication of JP2019163563A publication Critical patent/JP2019163563A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Package Frames And Binding Bands (AREA)
  • Outerwear In General, And Traditional Japanese Garments (AREA)

Abstract

【課題】太鼓帯の着付けは煩雑であり、太鼓帯の結びはできても所望の帯の柄を適確な位置に表現できなかったり、太鼓帯の方形形状が歪まず背中の適正位置に正確に装着されるようにするためには多大の苦労が伴うものであった。
【解決手段】この発明は、和服締め込み着用のための名古屋帯等の一定の幅員と長さを有する帯体を複数回折曲して太鼓原形体を形成する際に太鼓原形体の内部に太鼓用枕とを両端部を解除自在に結束した無端状とした背負たすきを収納し、無端状の背負たすきを介して太鼓原形体を背中に背負いながら太鼓帯結束作業を行うことに関する。
【選択図】図21

Description

この発明は、和服の帯を装着するための太鼓帯結束方法に関する。
従来、和服に着用する帯は通常名古屋帯と言われるものがある。これは所定の幅と長さを有した日常の和服着用に使用されるもので冠婚葬祭のような特別の状況で着る和服の帯とは異なる。しかし、通常の帯はかかる名古屋帯とは異なる袋帯、半幅帯などの帯も着用されている。本発明では主に名古屋帯を例に取って説明する太鼓帯の着付け方法を提供する(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−214923号公報
名古屋帯などの通常使用される典型的な和服帯は、和服の胴部分を巻き背中部分において和服帯特有の太鼓帯を形成することに特徴がある。この太鼓帯は長手帯を所定の形状に結んで背中位置で略正四角形の膨らんだ帯形を形成し帯特有の表柄を最大に表現する手段として和風帯には最も重要な部分となっている。従って、和服の着付けにおいては最終段階での太鼓帯の結束は最も神経を使うところでもあり、着用者の着付けの優劣が評価される個所でもある。
かかる帯の結束を一人で行う場合は太鼓帯部分が身体の後の背中部分に位置するために両手を背中に回し振り返って鏡を見ながら太鼓帯結びの作業をしなければならない。
特に手に障害のある着用者はかかる作業は不可能であり結束のための補助者を必要とする。
しかし、両手に不自由のある者に限らず一般の健常者においてもかかる太鼓帯の結束は煩雑であり、太鼓帯の結びはできても所望の帯の柄を適確な位置に表現できなかったり、太鼓帯の方形形状が歪まず背中の適正位置に正確に装着されるようにするためには多大の苦労が伴う。
これらの原因は、背中で太鼓帯結びの作業をしなければならないことと、その作業の中核を占める太鼓帯内部への太鼓用枕の収納作業、すなわち太鼓帯の形を保持するために太鼓帯内部に収納する枕と言われる太鼓帯特有の重量道具を装着しながら帯結び作業をしなければならないことに起因する。
この発明では、太鼓用枕を内部に収納した太鼓原形体内に環状の紐体を着脱自在に組み込んでこの環状の紐体を介して両肩から背中に太鼓原形体を背負うことができるように構成すると共に、かかる組立て構成を太鼓帯形成に必要な帯や他の部材の結束作業の過程で形成するようにし、更には、特に名古屋帯等の太鼓帯結束作業過程で帯長さを着用者の体型に対応した長さに予め調整しながら必要な他部材との結束作業ができるようにして着用者に最適の太鼓帯結束を可能とし、従来の課題を解決して誰でも和服の太鼓帯を容易に着付けできる太鼓帯結束方法を提供するものである。
この発明は、和服締め込み着用のための名古屋帯等の一定の幅員と長さを有する帯体を複数回折曲して太鼓原形体を形成する際に太鼓原形体の内部に太鼓用枕と両端部を解除自在に結束した無端状とした背負たすきを収納し、無端状の背負たすきを介して太鼓原形体を背中に背負いながら太鼓帯結束作業を行うことを特徴とした太鼓帯結束方法を提供せんとするものである。
また、太鼓原形体の背中着用後は両端の結束部を解いた背負たすきを太鼓原形体から取り去ることを特徴とする。
また、太鼓原形体作成から太鼓帯結束完了までに使用する結束具としては、少なくとも、名古屋帯等の一定幅員と長さを有する帯体と、帯体を所定の形状に折曲して太鼓原形体を形成した後に太鼓原形体内部に挿通して着用者の手前側で両端を緊締することにより太鼓原形体を着用者の背中に緊密に保持するための腰紐と、太鼓用枕を中央に包被した所定長さの帯揚げと、太鼓用枕の周辺に配置する無端状の背負たすきと、太鼓原形体作成から太鼓帯結束完了までに帯体同士の所定位置を固定し、また帯の折曲位置の目印とするために使用するクリップと、太鼓帯結束の最後に着用する帯締めとよりなることにも特徴を有する。
請求項1の発明によれば、太鼓原形体の内部に太鼓用枕と共に両端部を結束して無端状とした背負たすきを収納し、無端状の背負たすきを介して太鼓原形体を背中に背負い可能に構成したために、着付け時に無端状の背負たすきで太鼓原形体を背中に背負って適正な位置に調整し、既に太鼓原形体の内部に適正に装着挿通されて手前側に引き出された腰紐や帯揚げ等の太鼓帯等の着付けに必要な部材は着用者手前側で緊締操作して太鼓結びを完成することができるために両手を背中側に回して太鼓帯結束作業をする必要がなく身体の手前で正確にかつ迅速に太鼓帯の着付けをすることができる効果がある。
請求項2の発明によれば、太鼓原形体の背中着用後は所定の手段により太鼓原形体から背負たすきを脱去自在としたことにより、例えば背負たすきを一本の細帯体で構成しその両端部同士を結んで無端状に形成すれば太鼓原形体の着用が完了した時点で無端状の背負たすきの両端の結び目をほどけば一本の細帯体となり一端を外方に引っ張れば太鼓原形体の内部から抜去して取り去ることができる効果がある。
請求項の発明によれば、太鼓原形体作成から太鼓帯結束完了までに使用する結束具としては、少なくとも、名古屋帯等の一定幅員と長さの帯体と、帯体を所定の形状に折曲して太鼓原形体を形成した後に太鼓原形体内部に挿通して着用者の手前側で両端を緊締することにより太鼓原形体を着用者の背中で緊密に保持するための腰紐と、太鼓用枕を中央に包被した所定長さの帯揚げと、太鼓用枕の周辺に配置する無端状の背負たすきと、太鼓原形体作成から太鼓帯結束完了までに帯体同士の所定位置を固定し、また帯の折曲位置の目印とするために使用するクリップと、太鼓帯結束の最後に着用する帯締めとより構成したことにより、予め着付けの周辺にこれらの結束具を準備して配置しておくと着付け現場で容易に最小の動作により正確な太鼓帯結束作業を行うことができる効果がある。
本発明の太鼓帯結束方法を示す第1工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第2工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第3工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第4工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第5工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第6工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第7工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第8工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第9工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第10工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第11工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第12工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第13工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第14工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第15工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第15工程−2図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第16工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第17工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第18工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第19工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第19工程−2図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第20工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第21工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第21工程−2図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第22工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第23工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第24工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第25工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第25工程−2図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第26工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第27工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第28工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第28工程−2図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第29工程図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第29工程−2図。 本発明の太鼓帯結束方法を示す第30工程図。 図2のA−A断面説明図。 図3のB−B断面説明図。 図5のC−C断面説明図。 図6のD−D断面説明図。 図7のE−E断面説明図。 図8に示す帯体の透視説明図。 袋帯を示す断面斜視図。 袋帯の第1折曲部で折曲した状態を示す断面図。 袋帯を第2−2折曲部で折曲した状態を示す断面図。 袋帯をクリップ止めした状態を示す断面図。 袋帯の処理帯体を裏返した状態を示す断面図。 袋帯の断面図説明図。
この発明の要旨は、和服締め込み着用のための名古屋帯等の一定の幅員と長さを有する帯体を複数回折曲して太鼓原形体を形成する際に太鼓原形体の内部に太鼓用枕と両端部を解除自在に結束した無端状とした背負たすきを収納し、無端状の背負たすきを介して太鼓原形体を背中に背負いながら太鼓帯結束作業を行うことを特徴とした太鼓帯結束方法を提供する。
また、背負たすきを介して太鼓原形体を背中に着用後は両端の結束部を解いた背負たすきを太鼓原形体から取り去ることを特徴とする。
また、太鼓原形体作成から太鼓帯結束完了までに使用する結束具としては、少なくとも、名古屋帯等の一定幅員と長さを有する帯体と、帯体を所定の形状に折曲して太鼓原形体を形成した後に太鼓原形体内部に挿通して着用者の手前側で両端を緊締することにより太鼓原形体を着用者の背中に緊密に保持するための腰紐と、太鼓用枕を中央に包被した所定長さの帯揚げと、太鼓用枕の周辺に配置する無端状の背負たすきと、太鼓原形体作成から太鼓帯結束完了までに帯体同士の所定位置を固定し、また帯の折曲位置の目印とするために使用するクリップと、太鼓帯結束の最後に着用する帯締めとより構成したものである。
この発明の実施例を図面に基づき詳説する。
図中の符号a、b、c、d、e、fは、本発明の太鼓帯結束方法に使用する各結束具に関する説明図である。
図1の符号aは、名古屋帯等の一定幅員と長さの帯体を示し、太鼓帯Kを形成するための原形の帯体を示す。図9に示すように、この帯体aは折曲しながら結んでいき太鼓原形体11を形成しながら他の結束具を補助具として太鼓帯Kの結束作業を遂行する。かかる太鼓帯結束で重要なことは太鼓原形体11の形成に際して太鼓原形体11の外表面に所望の帯柄12が現出するような帯折曲結び作業を行うことである。
かかる作業は、図21、図22に示すように、無端状の背負たすきcを介して背中に太鼓原形体11を背負いながら着用者Pの背中P4で太鼓原形体11を保持し手前側P1で着付けの最終作業を正確にかつ容易に行えるようにしたのが本発明の太鼓帯結束方法である。
図5の符号bは、太鼓用枕40を中央に包被した所定長さの帯揚げを示している。図34に示すように、帯揚げbの両端部分b1,b1は太鼓原形体11から突出させ最終的には着用者Pの胴周りP5から前面において両端b1,b1を結束して太鼓用枕40を太鼓原形体内部に保持する。
また、太鼓用枕40には枕紐41が連設されており、帯揚げbと同様に着用者Pの胴周りP5から前面で両端42,42を結束して太鼓用枕40の固定を行う。
図6の符号cは、無端状の背負たすきを示し、図21、図22に示すように、太鼓原形体11の内部において太鼓用枕40の周辺に配置し両端部分を太鼓原形体11の両端から突出させて着用者Pの両肩P2にかけて背中P4で太鼓原形体11を背負うようにしている。
図3の符号dは、太鼓原形体作成から太鼓帯結束が完了までに帯体同士の所定位置を固定したり帯の折曲位置の目印とするために使用するクリップを示す。
図30の符号eは、太鼓帯結束の最後に着用する帯締めを示し、帯体で太鼓原形体11を形成してその残帯部分を和服の着物胴体W3に巻き付けた後にその外周を締めるように和服着用者Pの胴体の帯体を囲繞する。
図2の符号fは、太鼓原形体11の第2折曲部14に挿通した腰紐を示し、図25に示すように、最終的に結束した太鼓帯Kを背部に固定するために胴部の周囲を囲繞して手前側で締結するものである。
図43は、名古屋帯とは別種の帯体を示し通常袋帯a”と称される帯体である。
袋帯a”による太鼓帯結束方法は名古屋帯等の帯体aと略同様であるが、以下においては、特に袋帯において名古屋帯等の帯体aによる太鼓帯結束方法と異なる場合においてのみ説明する。
袋帯a”は通常名古屋帯のように一枚帯ではなく二枚重ねの袋状(筒状)長手帯としたことに特徴を有し、冠婚葬祭等のフォーマルな着付けにおける太鼓帯として使用する。基本的には名古屋帯と同様に幅員を約30cmとし、長さは名古屋帯よりも長い。
なお、名古屋帯は当初より帯体の中途より幅員を長手方向で半幅員とし、半幅員帯部と通常幅員帯部との境部分は略二等辺三角形の直角折り部a’としている。
袋帯a”にはかかる直角折り部a’は存在せず、当初より所定幅員の帯体として太鼓帯の結束とする。
従って、袋帯a”の結束作業に際しては、所定工程において帯体中途を直角に折曲する作業が必要となる。
本発明の太鼓帯結束方法に使用する結束用具は上記のような構成にしており、これらの用具を使用しながら以下のような結束順で太鼓帯の結束が行われる。
[第1工程]
図1に示すように、帯体aの端部(タレ)において帯体の幅員の長さで正方形を形成するように二度折り曲げ、二度目の折り曲げ部を第2折曲部14とする。この状態では帯柄12は表向きとなっている。なお、この折り曲げ操作の際に、タレの端縁部分を人差し指の長さだけ残して飾りタレ10cとする。最終的にはこの残余部分が太鼓原形体11の下端縁からはみ出し突出する飾りタレとなる。また、帯体aの最初の折り曲げ部を第1折曲部13とする。
[第2工程]
図2に示すように、第2折曲部14の間に腰紐fを挿通し腰紐fの両端部f1,f1は帯体aの両側縁部10d,10dから伸延した状態とする。
なお、図37は、第2工程の図2の断面説明図である。
[第3工程]
図3に示すように、第1工程で残したタレの飾りタレ10cを裏返しに折り曲げて腰紐位置部分でクリップd止めする。
なお、図38は、第3工程の図3の断面説明図である。
[第4工程]
今までの処理帯体aを裏返す。図4は第3工程で折り曲げた帯体aを裏返した状態を示している。裏返した処理帯体aの表層面には帯体aの裏側10bが表れている。
[第5工程]
図5に示すように、太鼓用枕40を中央に包被した所定長さの帯揚げbを太鼓用枕40が帯体aの幅員中央(帯体aの裏側10b,10bの重ね代)に位置するように載置する。帯揚げbは裏返しの帯体aを横断する状態である。太鼓用枕40には両端に枕紐41,41が連設されて帯揚げb同様に着用者Pの胴体を巻いて手前側P1で結束する(図23参照)。
なお、この際に太鼓用枕40の従断面した断面半円弧が図39の表面(帯体の裏側)に位置するように載置する。
なお、図39は、第5工程の図5の断面説明図である。
[第6工程]
図6に示すように、帯体aの裏側10bにおいて太鼓用枕40の周りを囲繞する状態に無端状の背負たすきcを載置する。背負たすきcの無端状の両端部30,30は帯体aの両側縁部10d,10dから伸延した状態とする。
なお、無端状とするための背負たすきcの解除可能な結束部31は着付け者の左側に位置するようにしておく。
なお、図40は、第6工程の図6の断面説明図である。
なお、太鼓用枕40の周りを囲繞する背負たすきcは、第2工程で第2折曲部14の間に挿通した腰紐fと共用して太鼓用枕40を囲繞するようにしてもよい。
上記の名古屋帯aの第1工程〜第6工程が袋帯a”の場合は、次のような工程に変更される。第7工程以下においては、名古屋帯a、袋帯a”共に同様結束工程が実施される。
帯体aの端部(タレ)において帯体の幅員の長さで正方形を形成するように二度折り曲げ、二度目の折り曲げ部を第2折曲部14とする。この状態では帯柄12は表向きとなっている。
また、図44は袋帯a”において太鼓用枕40を枕紐41,41及び帯揚げbと共に第1、第2折曲部に対応する位置に横断して載置する。図44は袋帯a” の第1折曲部で折曲した状態を示す断面図である。
図45に示すように袋帯a”の場合には、名古屋帯aにおける第2折曲部14を第1折曲部の内側に入るように更に折曲して、この折曲部を第2−2折曲部14’とする。このように袋帯a”の場合には3度の帯体折曲工程を経ることになり、その分重厚な太鼓帯形態を形成することができる。
この折り曲げ操作の際に、タレの端縁部分を人差し指の長さだけ残して飾りタレ10cとする。最終的にはこの残余部分が太鼓原形体11の下端縁からはみ出し突出する飾りタレとなる。
また、図46は袋帯a”を第2−2折曲部14’で折曲してその折曲内側に腰紐fを挿通した状態を示す。
図46に示すように、第1工程で残したタレの飾りタレ10cを裏返しに折り曲げて腰紐位置部分でクリップd止めする。
図47は袋帯a”の処理帯体を裏返した状態の断面図である。
図48に示すように、この状態で袋帯a”のテ部分18を直角方向に折曲して、名古屋帯aにおける三角形状の直角折り部a’に相当する形状を形成する。その後、直角方向の折曲テ部分の幅員を二つ折りにして狭幅員として名古屋帯と同様の幅員形成をする。
[第7工程]
図7に示すように、図6の帯体aの裏側10bの矢印S方向に折り返して第3折曲部17とし、帯体aの帯柄12が第3折曲部17の表面に現れるようにし、図3、図4の飾りタレ10cを固定したクリップdを用いて帯体aの直角折り部a’を飾りタレ10cと共に固定する。
なお、図41は、第7工程の図7の断面説明図である。
[第8工程]
図8及び図42に示すように、図7で折り返した帯体aを背負たすきcの位置で伸延帯体15と共に折り曲げて反対側(裏側)より見た形状が略正方形(図9参照)の状態(これを太鼓原形体という)でその両側縁部10d,10dをクリップd,dで仮止めする。
[第9工程]
図9に示すように、裏返しの帯体aを背負たすきcの近傍位置で背負たすきcを被覆する状態に折り曲げて略正方形に形成し、その後にこの略正方形の帯体、すなわち、太鼓原形体11を着用者Pの手前側P1に位置させてから横側方に伸延したテ部分18を左から着用者Pの背中P4を通して太鼓原形体11の位置にまで伸延して着用者Pの胴体を巻く。
[第10工程]
図10に示すように、胴体を巻いたテ部分18の上縁部を太鼓原形体11の始端側縁部11bの位置で目印クリップdで仮止めして折り曲げ目印とする。
[第11工程]
図11に示すように、第10工程で縦型で示した太鼓原形体11を平面状に載置した状態で太鼓原形体11の左方向にテ部分18を伸延すると共に、図12に示すように第10工程のテ部分18の目印クリップdの位置から折り曲げてそのままテ部分18を太鼓原形体11方向に伸延する。
[第12工程]
図12に示すように、目印クリップdの位置からテ部分18を太鼓原形体11に向かって折り曲げたその伸延部分のうち図13に示すように太鼓原形体11の右側縁端11cの位置から更に左方向に折り曲げる。
[第13工程]
図13に示すように、第12工程で左方向に折り曲げ伸延したテ部分18において、伸延テ部分19とその下方に重複したテ部分18とを第10工程の目印クリップdと同位置でテ重ねクリップd’により目印とする。
[第14工程]
第13工程おいて帯体aのテ部分18で構成した太鼓原形体11を着物着用者Pの傍らに配置しておき、図14に示すように、太鼓原形体11から伸延した伸延テ部分19を着用者Pの左肩P2aに掛けると共に、着物の肩部分W2において着物の襟部W1と第13工程の伸延テ部分19のテ重ねクリップd’の位置とを同じテ重ねクリップd’で仮止めする。
[第15工程及び第15工程−2]
図15及び図16に示すように、第14工程のテ部分18を着用者Pの左肩P2aに掛けた状態でテ部分18の垂下下方位置で着物着用者Pの胴体背骨部分P6を中心にして直角方向に折りそのまま着用者胴体に2周分巻く。
[第16工程]
図17に示すように、着用者Pの和服の襟部W1と一体に止めていた第13工程のテ重ねクリップd’を外す。
[第17工程]
図18に示すように、肩にかけていた伸延テ部分19を和服着用者Pの肩から下ろし背中方向に反転させる。なお、この際に反転した伸延テ部分19の基部は胴体に巻いた帯体aのテ部分18で着用者胴部に締付けられている。
[第18工程]
図19に示すように、肩から下ろした伸延テ部分19を左手でもって着用者Pの前面から右後に巻き、同時に着用者Pの前面において既に胴体に巻いているテ部分18の上側端縁にクリップdで固定止めする。
かかる状態は図20に示すように、着用者Pの背中側で太鼓原形体11がタレ先を右に向けた横向きの略90度反転状態に変位している。
[第19工程及び第19工程―2]
第19工程において、図20に示すように着用者Pの背中側で横向きの略90度反転状態となっている太鼓原形体11では無端状の背負たすきcの両側のたすき部分が太鼓原形体11の上下方向に突出した状態となり、背負たすきcの無端状の結束部31は上方に位置している。この状態から図21に示すように、略90度反対方向に戻して正規の太鼓原形体位置に修正する。
[第20工程]
図22に示すように、太鼓原形体11の上下方向に突出した状態となっている輪状の両たすき部分32,32に着用者Pの左右の両腕をそれぞれ挿入してたすき部分32,32を肩にかけて太鼓原形体11を背中に背負った状態とする。かかる状態では太鼓原形体11が背中の所定位置にきて、かつ背負たすきcによって吊下支持されている。
かかる修正された太鼓原形体11の姿において、太鼓原形体11の下側縁左右端部11d、11dを手動で適宜下方に引っ張ることにより少々の太鼓原形体11の傾斜を修正して正しい姿の太鼓原形体11の位置に補正する。
[第21工程及び第21工程−2]
図23に示すように、太鼓原形体11を背負った状態で太鼓用枕40の左右の枕紐41,41を引っ張り出して着用者Pの手前側で固く結束する。同時に図24示すように、結束部41aはテ部分18の胴巻きの中に包み隠す。
[第22工程]
第18工程で肩から下ろした伸延テ部分19を胴部に巻いてクリップ止めした状態において余分な長すぎる伸延テ部分19が生じた場合は、図25に示すように、適当に折り曲げてクリップ止めしておく。
[第23工程]
図26に示すように、腰紐fの左右端部を手前側で緊締し、また、必要に応じて背中側で垂下したままの太鼓用枕収納の帯揚げbの両端b1,b1を一旦手前側で仮結びして着付け操作の支障にならないようにしておく。
[第24工程]
図27に示すように、第18工程において着用者Pの前面において既に胴部に巻いている伸延テ部分19を上側端縁のクリップ止めを解除してフリー状態とする。
[第25工程及び第25工程−2]
図28及び図29に示すように前工程のフリー状態の伸延テ部分19は第2工程の第2折曲部14間に挿通した腰紐fに沿って左側から太鼓原形体11の第2折曲部14間に挿通して右側から出すと共に、余分の伸延テ部分19は適当に折曲して太鼓原形体11内に押し込む。なお、図29に示した各クリップは取り外す。
[第26工程]
図30に示すように、帯締めeは第2工程の第2折曲部14間に挿通した腰紐fに沿って太鼓原形体11内を挿通し手前側で結束して太鼓原形体11と胴部に巻いたテ部分とを一体に緊締する。
[第27工程]
図31に示すように、胴体に巻いた第23工程の腰紐fは解除して除去する。
[第28工程及び第28工程−2
図32及び図33に示すように、両肩P2から背負たすきcを外し、両端の結束31を解除して一本の紐として太鼓原形体11から抜き去る。
[第29工程及び第29工程−2
図34及び図35に示すように、帯揚げbの両端部b1,b1を手前側で結束して胴周りに巻いたテ巻き中に押込み太鼓原形体11の形を整える。
[第30工程]
図36は上記の工程を経て完成した太鼓帯結束の完成した斜視図である。
本発明の太鼓帯結束方法は、上記のように構成されており、その特徴となる工程は第6工程において帯体aの裏側10bに無端状の背負たすきcを太鼓用枕40の周りに囲繞する状態で載置したことにあり、太鼓帯結束方法は最後に第28工程において両肩P2から背負たすきcを外すことにある。
更には各種クリップを用いて仮止めや本止めやクリップ解除や目印止めや各種の解除等を行い複雑な帯体の巻き動作や折曲げ位置目印や処理帯体の保持等を円滑に、かつ、確実に短時間で行えるようにしたことに特徴を有する。例えば、第7工程や第8工程や第10工程や第11工程や第12工程や第13工程や第14工程や第16工程や第18工程や第22工程や第24工程や第25工程、第25工程―2等においてクリップの使用解除形態を説明したように各種クリップにより太鼓帯結束作業を円滑に行うことができる。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
K 太鼓帯

a 帯体
a’ 直角折り部
a” 袋帯
10a 表側
10b 裏側
10c 飾りタレ
10d 側縁部
11 太鼓原形体
11b 始端側縁部
11c 右側縁端
12 帯柄
13 第1折曲部
14 第2折曲部
14’ 第2−2折曲部
15 伸延帯体
17 第3折曲部
18 テ部分
19 伸延テ部分

b 帯揚げ
b1 両端部

c 背負たすき
30 端部
31 結束部
32 たすき部分

d クリップ
d’ テ重ねクリップ
e 帯締め
f 腰紐
f1 端部

40太鼓用枕
41 枕紐
41a 結束部
42 両端部

P 着用者
P1 手前側
P2 両肩
P2a 左肩
P3 両腕
P3a 左手
P4 背中
P5 胴回り
P6 胴体背骨部分

W 和服の着物
W1 着物の襟部
W2 着物の肩部分
W3 着物胴体

Claims (3)

  1. 和服締め込み着用のための名古屋帯等の一定の幅員と長さを有する帯体を複数回折曲して太鼓原形体を形成する際に太鼓原形体の内部に太鼓用枕と両端部を解除自在に結束した無端状とした背負たすきを収納し、無端状の背負たすきを介して太鼓原形体を背中に背負いながら太鼓帯結束作業を行うことを特徴とした太鼓帯結束方法。
  2. 背負たすきを介して太鼓原形体を背中に着用後は両端の結束部を解いた背負たすきを太鼓原形体から取り去る
    ことを特徴とした請求項1に記載の太鼓帯結束方法。
  3. 太鼓原形体作成から太鼓帯結束完了までに使用する結束具としては、少なくとも、名古屋帯等の一定幅員と長さを有する帯体と、帯体を所定の形状に折曲して太鼓原形体を形成した後に太鼓原形体内部に挿通して着用者の手前側で両端を緊締することにより太鼓原形体を着用者の背中に緊密に保持するための腰紐と、太鼓用枕を中央に包被した所定長さの帯揚げと、太鼓用枕の周辺に配置する無端状の背負たすきと、太鼓原形体作成から太鼓帯結束完了までに帯体同士の所定位置を固定し、また帯の折曲位置の目印とするために使用するクリップと、太鼓帯結束の最後に着用する帯締めとより構成した
    ことを特徴とした請求項1又は請求項2に記載の太鼓帯結束方法。
JP2018051929A 2018-03-20 2018-03-20 太鼓帯結束方法 Active JP6398037B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018051929A JP6398037B1 (ja) 2018-03-20 2018-03-20 太鼓帯結束方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018051929A JP6398037B1 (ja) 2018-03-20 2018-03-20 太鼓帯結束方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6398037B1 true JP6398037B1 (ja) 2018-09-26
JP2019163563A JP2019163563A (ja) 2019-09-26

Family

ID=63668454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018051929A Active JP6398037B1 (ja) 2018-03-20 2018-03-20 太鼓帯結束方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6398037B1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58180238U (ja) * 1982-05-26 1983-12-02 磯野 美恵子 空帯
JP2014080699A (ja) * 2012-10-15 2014-05-08 Yoshiko Kikuchi 名古屋帯
JP2016084568A (ja) * 2014-10-24 2016-05-19 早苗 浅倉 簡易着付け式着物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58180238U (ja) * 1982-05-26 1983-12-02 磯野 美恵子 空帯
JP2014080699A (ja) * 2012-10-15 2014-05-08 Yoshiko Kikuchi 名古屋帯
JP2016084568A (ja) * 2014-10-24 2016-05-19 早苗 浅倉 簡易着付け式着物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019163563A (ja) 2019-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6398037B1 (ja) 太鼓帯結束方法
JP5207566B1 (ja) 名古屋帯
JP4307605B2 (ja) 帯枕
JP3211362U (ja) 水引
JP2893516B2 (ja) 帯結び用具とその使用方法
JP3119336U (ja) 帯結び補助具
JP3201416U (ja) 帯揚げ
JPH0437850Y2 (ja)
JP3051704U (ja)
JP4209914B2 (ja) 作って装着する帯結びの方法
JP3071344U (ja)
JP3037653U (ja) 和服用付け帯
JP6894942B2 (ja) 花弁結び用半幅帯及び花弁結び用半幅帯を用いた花弁結び方法
JP4791607B1 (ja) 着物の着付け方法
JP5412654B2 (ja) 名古屋帯を結ぶ方法
JP3194868U (ja) 付け帯
JP3194143U (ja)
JP3190670U (ja) ベルト付き帯枕
JPS5812805Y2 (ja) 帯結び用紐
JP2024090187A (ja) 弾性素材の緊締紐体および伊達締めによる着物の着付け方法
JP5156145B1 (ja) 名古屋帯
JP3074761U (ja) 着物、及び帯
JP4641379B2 (ja) 帯の再生加工方法
JP2021143434A (ja) 帯の装着方法
JP4213187B2 (ja) 迅速飾り帯

Legal Events

Date Code Title Description
A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20180322

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20180406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180807

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6398037

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250