JP6395920B2 - フレキソ印刷版 - Google Patents

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Description

本発明は、フレキソ印刷版に関する。
樹脂製やゴム製の柔軟なレリーフ形成層を有するフレキソ印刷版は、印刷用の凸部(画像部)が比較的柔らかく、種々の形状に追従可能なことから、様々な材質の被印刷体や厚みのある被印刷体等への印刷に利用されている。
フレキソ印刷版は、多数の凸状の小点からなる網点部が形成されて、この網点部における小点の大きさや密度を変化させる構成を有することで、被印刷体上に印刷される画像の濃淡を表現する(特許文献1)。
このようなフレキソ印刷版を用いて行われるフレキソ印刷では、フレキソ印刷版を円筒状のドラムの周面に載置してローラを回転させつつ、被印刷体に接触させることによって、印刷版の凸部(画像部)の表面から、被印刷体に直接、インキを転写して被印刷体上に画像を形成する。
特開2011−224878号
フレキソ印刷において、濃度の薄いハイライト部分と、非画像部とを隣接して印刷することで、色の濃淡が連続的に変化する、いわゆるグラデーションを表現することが行われている。
しかしながら、本発明者の検討によれば、柔軟なフレキソ印刷版を用いて印刷を行う際に、網点面積率の低い画像部と非画像部との境界において、網点が太る現象が生じる場合があることがわかった。このような網点が太る現象により、網点面積率の低い画像部、すなわち、ハイライト部分と非画像部とつながり、すなわち、グラデーションの立ち上がりで、ハイライト部分と非画像部との境界線が太くなって、濃度の不連続性、いわゆるトーンジャンプが発生する問題があることがわかった。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決することにあり、網点面積率の低い画像部と非画像部との境界において、網点が太るのを抑制して、濃度の不連続性が視認されることのない印刷が可能なフレキソ印刷版を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意研究した結果、網点面積率が0%超10%以下のハイライト網点部において、ハイライト網点部を構成する小点のうち、ハイライト網点部の端辺から離間する方向に10mm以上連続する非画像部と隣接する小点の少なくとも1つの高さが、ハイライト網点部の中心に最も近い小点の高さより低い構成とすることによって、網点面積率の低い画像部と非画像部との境界において、網点が太るのを抑制して、濃度の不連続性が視認されることのない印刷が可能となることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の構成のフレキソ印刷版を提供する。
(1) 網点部を含む画像部と、非画像部とを有するフレキソ印刷版であって、網点面積率が0%超10%以下のハイライト網点部において、ハイライト網点部を構成する小点のうち、ハイライト網点部の端辺から離間する方向に10mm以上連続する非画像部と隣接する小点の少なくとも1つの高さが、ハイライト網点部の小点の高さの平均値よりも低いフレキソ印刷版。
(2) ハイライト網点部において、非画像部に近い小点ほど、高さが低く形成される(1)に記載のフレキソ印刷版。
(3) 非画像部と隣接する小点の高さと、ハイライト網点部の小点の高さの平均値との差は、ハイライト網点部の小点の高さの平均値の5〜70%である(1)または(2)に記載のフレキソ印刷版。
(4) 非画像部と隣接するすべての小点の高さが、ハイライト網点部の中心に最も近い小点の高さより低い(1)〜(3)のいずれかに記載のフレキソ印刷版。
(5) 非画像部と隣接する小点の先端径が、ハイライト網点部の中心に最も近い小点の先端径よりも小さい(1)〜(4)のいずれかに記載のフレキソ印刷版。
(6) ハイライト網点部を含む画像部および非画像部は、レーザー彫刻により形成されたものである(1)〜(5)のいずれかに記載のフレキソ印刷版。
本発明によれば、網点面積率の低い画像部と非画像部との境界において、網点が太るのを抑制して、濃度の不連続性が視認されることのない印刷が可能なフレキソ印刷版を提供することができる。
本発明に係るフレキソ印刷版の一例を示す概略上面図である。 図2(A)は、図1に示すフレキソ印刷版のA−A線断面図であり、図2(B)は、図2(A)のフレキソ印刷版を用いて印刷した画像を概念的に示す図である。 本発明のフレキソ印刷版の他の一例を示す概略断面図である。 本発明のフレキソ印刷版の他の一例を示す概略断面図である。 図5(A)は、本発明のフレキソ印刷版の他の一例を示す概略上面図であり、図5(B)は、図5(A)のB−B線断面図である。 フレキソ印刷版原版を作製するためのカレンダーロールを概念的に示す図である。 本発明に係るフレキソ印刷版を用いるフレキソ印刷装置の要部を概念的に示す図である。 図8(A)は、従来のフレキソ印刷版を示す概略断面図であり、図8(B)は、図8(A)のフレキソ印刷版を用いて印刷した画像を概念的に示す図である。
以下、本発明のフレキソ印刷版について、添付の図面に示される好適実施態様を基に、詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[フレキソ印刷版]
本発明に係るフレキソ印刷版(以下、単に、『印刷版』ともいう)は、網点面積率が0%超10%以下のハイライト網点部において、ハイライト網点部を構成する小点のうち、ハイライト網点部の端辺から離間する方向に10mm以上連続する非画像部と隣接する小点の少なくとも1つの高さが、ハイライト網点部の小点の高さの平均値よりも低いフレキソ印刷版である。
以下に、本発明に係るフレキソ印刷版の構成を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るフレキソ印刷版の一例を模式的に示す上面図であり、図2(A)は、図1のA−A線断面図の一部を拡大して示す図である。また、図2(B)は、図2(A)に示すフレキソ印刷版を用いて印刷した画像を概念的に示す図である。なお、図2(B)において、被印刷物50上に形成される点(第1の点51、第2の点52および第3の点53)はそれぞれ、図2(A)において、図中左右方向に対応する位置の小点(第1の小点11、第2の小点12および第3の小点13)によってインキが転写されて形成されたものである。
図1に示すように、本発明に係るフレキソ印刷版の一例である印刷版1aは、画像部3と、非画像部2とを有する。
画像部3は、印刷時にインキを着けてこのインキを被印刷物に転写する、すなわち、印刷時に画像を形成する領域である。また、非画像部2は、印刷時にインキを着けない、すなわち、画像を形成しない領域である。
また、画像部3は、インキを全面的に転写することで、塗りつぶすように印刷するベタ部、および/または、多数の凸状の小点からなり、小点の大きさや密度を変化させることで、被印刷体上に印刷される画像の濃淡(グラデーション)を表現する網点部からなる。
網点部を構成する小点は、通常、所定のスクリーン線数(精細度)、例えば、100〜175lpi(line per inch)程度のスクリーン線数で形成される。
また、本発明のフレキソ印刷版である印刷版1aの画像部3は、網点面積率が0%超10%以下のハイライト網点部4を有する。図示例においては、図中、破線よりも上側の画像部3が、ハイライト網点部4であり、破線よりも下側の画像部3は、網点面積率が10%超100%以下である、ハイライト網点部以外の画像部5である。
ここで、本発明においては、ハイライト網点部4は、ハイライト網点部4の端辺と直行する方向の、この端辺から離間する方向に10mm以上連続する非画像部2と隣接する小点の少なくとも1つの高さが、ハイライト網点部4の小点の高さの平均値よりも低い構成を有する。
図2(A)は、非画像部2とハイライト網点部4との境界部分の拡大断面図である。
図2(A)に示すように、ハイライト網点部4は、網点を構成する小点を多数有しており、非画像部2と隣接する小点(以下、第2の小点という)12、および、第2の小点12に隣接する小点、すなわち、非画像部2側から2列目の位置にある小点(以下、第3の小点という)13の高さが、第2の小点12および第3の小点13以外の小点である第1の小点11の高さよりも低く形成されている。なお、第2の小点12および第3の小点13以外の小点である第1の小点11は、同じ高さに形成されている。また、ハイライト網点部4の中心に最も近い小点は、第1の小点11である。したがって、第2の小点12および第3の小点13は、中心に最も近い小点の高さよりも低く形成されている。
したがって、第2の小点12および第3の小点13は、ハイライト網点部4のすべての小点の高さの平均値よりも低い。
前述のとおり、柔軟なフレキソ印刷版を用いて印刷を行う際に、網点面積率の低いハイライト画像部と非画像部との境界において、網点が太る現象が生じ、トーンジャンプが発生する場合があることがわかった。
図8(A)に、従来のフレキソ印刷版の一例の概略断面図を示し、図8(B)に、図8(A)のフレキソ印刷版を用いて印刷した画像の概念図を示す。なお、図8(B)において、被印刷物150上に形成される点(第1の点151、第2の点152および第3の点153)はそれぞれ、図8(A)において、図中左右方向に対応する位置の小点(第1の小点111、第2の小点112および第3の小点113)によってインキが転写されて形成されたものである。
図8(A)に示すフレキソ印刷版100のように、従来のフレキソ印刷版は、網点面積率が0%超10%以下であるハイライト網点部において、ハイライト網点部を構成する小点すべての高さが均一である。すなわち、非画像部102に隣接する第2の小点112および非画像部102側から2列目の位置にある第3の小点113の高さと、これ以外の第1の小点111の高さが同じである。
フレキソ印刷版100は、樹脂製やゴム製の柔軟な材質で形成されているため、このような印刷版100を用いて印刷を行うと、非画像部102の近傍の第2の小点112や第3の小点113に、印圧が集中して小点がつぶれて太る現象が生じる。
そのため、図8(B)に示すように、非画像部102と隣接する第2の小点112や、非画像部102の近傍にある第3の小点113に付着したインキが、被印刷物150に転写されて形成される、第2の点152および第3の点153の大きさは、非画像部102から離間した位置にある第1の小点111から転写されて形成される第1の点151の大きさよりも大きくなる。このような非画像部に隣接する小点が太る現象により、ハイライト部分と非画像部とつながり、すなわち、グラデーションの立ち上がりで、ハイライト部分と非画像部との境界線が太くなって、濃度の不連続性、いわゆるトーンジャンプが発生する問題があった。
これに対して、本発明のフレキソ印刷版である印刷版1は、ハイライト網点部4を構成する小点のうち、非画像部2と隣接する第2の小点12、および、非画像部2側から2列目の位置にある第3の小点13の高さが、ハイライト網点部4の小点の高さの平均値よりも低く形成されている。
そのため、この印刷版1を用いて印刷を行うと、非画像部2の近傍の第2の小点12や第3の小点13に、印圧が集中することを抑制することができ、これらの小点がつぶれて太る現象を抑制できる。
したがって、図2(B)に示すように、非画像部2と隣接する第2の小点12や、非画像部2の近傍にある第3の小点13に付着したインキが、被印刷物50に転写されて形成される、第2の点52および第3の点53の大きさは、非画像部2から離間した位置にある第1の小点11から転写されて形成される第1の点51の大きさと同等の大きさとすることができる。これにより、ハイライト部分と非画像部とつながり、すなわち、グラデーションの立ち上がりで、トーンジャンプが発生することを抑制できる。
ここで、小点の高さとは、小点と小点との間の底部からの高さである。
ハイライト網点部4における小点の高さの平均値H1と、第2の小点12の高さH2との差L2は、ハイライト網点部4における小点の高さの平均値H1の5〜70%であるのが好ましい。
高さの差L2を、H1の5%以上とすることで、印刷の際に、第2の小点12に印圧が集中するのを抑制できる等の点で好ましい。
また、高さの差L2を、H1の70%以上とすることで、第2の小点12を被印刷物50に確実に押圧することができ、抜けが生じることを防止できる等の点で好ましい。
上記観点から、高さの差L2は、ハイライト網点部4における小点の高さの平均値H1の6〜65%がより好ましく、10〜60%が特に好ましい。
なお、以下の説明においては、小点の高さの平均値に対する小点の高さの差を「低層化量」ともいい、小点の高さの平均値よりも低く形成することを「低層化する」ともいう。
ここで、通常、フレキソ印刷版においては、非画像部2近傍の小点以外の小点の高さは均一である。そのため、ハイライト網点部4の小点の高さの平均値H1は、非画像部2近傍の小点以外の小点である第1の小点11とほぼ同等である。
したがって、第2の小点12および第3の小点13は、ハイライト網点部4の中央に最も近い小点よりも高さが低いということもできる。
なお、フレキソ印刷版における第1の小点の高さは、100〜150μm程度である。したがって、ハイライト網点部4の小点の高さの平均値H1は、非画像部2近傍の小点以外の小点である第1の小点11とほぼ同等であり、100〜150μm程度である。
また、図2(A)に示す例では、小点同士の間の領域の底部は、非画像部2の表面とは異なる高さとしたが、これに限定はされず、小点同士の間の領域の底部の高さが、非画像部2の表面の高さと面一であってもよい。
また、図2(A)に示す例では、非画像部2と隣接する第2の小点12、および、非画像部2側から2列目の位置にある第3の小点13を低層化する構成としたが、これに限定はされない。
例えば、さらに、非画像部2から3列目以降の小点を低層化してもよい。その際、1〜10列目の小点を低層化するのが好ましく、1〜2列目の小点を低層化するのが特に好ましい。また、ハイライト網点部4と非画像部2との境界から500μm以内の範囲の小点を低層化することも好ましい。
あるいは、非画像部2と隣接する第2の小点12のみが、低層化される構成としてもよい。
また、非画像部2から2列目以降の小点を低層化する場合の低層化量も、ハイライト網点部4の小点の高さの平均値H1の5〜70%であるのが好ましい。
図2(A)に示す例では、ハイライト網点部4の小点の高さの平均値H1と、第3の小点13の高さH3との差L3は、ハイライト網点部4の小点の高さの平均値H1の5〜70%であるのが好ましい。
また、非画像部2から2列目以降の小点を低層化する場合には、非画像部2に近いほど低く形成されるのが好ましく、非画像部2と隣接する第2の小点の高さが、ハイライト網点部4の小点のなかで最も低く形成されるのが好ましい。
図2(A)に示す例では、好ましい態様として、非画像部2に隣接する第2の小点12が、非画像部2から2列目の第3の小点13よりも低く形成されている。
これにより、非画像部2に隣接する第2の小点12に印圧が集中することをより好適に抑制することができ、また、第3の小点13等の低層化した小点で、印刷の際に抜けが生じることを防止できる等の点で好ましい。
なお、非画像部2から2列目以降の小点を低層化する場合に、2列目以降の小点の低層化量を非画像部2に隣接する第2の小点12の低層化量と同じにしてもよい。
例えば、図3に示すフレキソ印刷版1aのように、非画像部2に隣接する第2の小点12の高さと、2列目の第3の小点13の高さを同じにしてもよい。
また、本発明においては、ハイライト網点部4において、ハイライト網点部4の端辺から離間する方向に10mm以上連続する非画像部2と隣接する小点のうち、少なくとも1つの小点が、ハイライト網点部4の小点の高さの平均値より低く形成されていればよいが、ハイライト網点部4の端辺から離間する方向に10mm以上連続する非画像部2と隣接する小点のすべてが、ハイライト網点部4の小点の高さの平均値より低く形成されるのが好ましい。
これにより、非画像部2に隣接する第2の小点12に印圧が集中することをより好適に抑制することができる。
また、図2(A)に示す例においては、各小点の先端の径の大きさは同じとしたが、これに限定はされず、非画像部に隣接する小点の先端径を、ハイライト網点部の小点の先端径の平均値よりも小さくしてもよい。また、非画像部に隣接する小点以外の、低層化した小点の先端径も、ハイライト網点部の小点の先端径の平均値よりも小さくしてもよい。
図4に、本発明のフレキソ印刷版の他の一例の概略断面図を示す。
図4に示す印刷版1aは、非画像部2と隣接する第2の小点12、および、非画像部2側から2列目の位置にある第3の小点13の高さが、中心に最も近い小点を含む、これ以外の小点である第1の小点11の高さよりも低く形成されている。また、第2の小点12の先端径d2、および、第3の小点13の先端径d3は、第1の小点の先端径d1よりも小さい。すなわち、低層化した第2の小点12および第3の小点13の先端径は、ハイライト網点部4の小点の先端径の平均値よりも小さい。
このように、低層化する小点の先端径を、ハイライト網点部の小点の先端径の平均値よりも小さくすることで、非画像部2側の小点に印圧が集中して、これらの小点がつぶれて太る現象が生じても、印刷されて被印刷物に形成される点の大きさを、他の小点により形成される点の大きさと同等の大きさとすることができる。
なお、第2の小点12の先端径d2、および、第3の小点13の先端径d3の大きさは、第1の小点11の先端径d1、印圧等の印刷条件等に基づいて適宜設定すればよい。好ましくは、第1の先端径d1の25〜60%である。
ここで、小点の先端径とは、小点の頂部から5μmの位置における径である。
また、高さ方向に垂直な断面における小点の形状が円形以外の場合には、この断面の面積と等しい円面積を持つ円の直径(円相当径)を先端径とする。
また、図2(A)に示す例では、小点の高さ方向に平行な断面における、小点の断面形状は、台形状としたが、これに限定はされず、矩形状、波型形状等の形状であってもよい。
また、小点の高さ方向に垂直な断面における、小点の断面形状は、円形状、楕円形状、矩形状、三角形状、多角形状等の形状であればよい。
ここで、本発明においては、低層化を行う小点は、ハイライト網点部の端辺から離間する方向に10mm以上連続する非画像部と隣接する小点である。すなわち、隣接する非画像部の長さが10mm未満の場合には、この非画像部に隣接する小点の低層化は行わない。
この点について、図5(A)および図5(B)を用いて説明する。
なお、以下の説明においては、ハイライト網点部の端辺から離間する方向の非画像部の長さを、単に「非画像部の長さ」ともいう。
図5(A)は、本発明のフレキソ印刷版の他の一例を概念的に示す上面図であり、図5(B)は、図5(A)のB−B線断面図である。
図5(A)に示す印刷版1bは、3つの画像部と、非画像部2とを有し、画像部はいずれも、網点面積率が0%超10%以下のハイライト網点部4a〜4cである。図に示すように、ハイライト網点部4a〜4cは、それぞれ所定の距離離間して、図中上下方向に配列されて設けられている。
図中上側に配置されたハイライト網点部4aと、真ん中に配置されたハイライト網点部4bとの間の距離t1は、10mm未満である。一方、図中真ん中に配置されたハイライト網点部4bと、下側に配置されたハイライト網点部4cとの間の距離t2は、10mm以上である。
したがって、ハイライト網点部4bの図中下側の端辺を構成する小点、および、ハイライト網点部4cの図中上側の端辺を構成する小点は、ハイライト網点部の端辺から離間する方向に10mm以上連続する非画像部と隣接する小点であるので、図5(B)に示すように、非画像部2と隣接する第2の小点12、および、2列目の第3の小点13が低層化される。
一方、ハイライト網点部4aの図中下側の端辺を構成する小点、および、ハイライト網点部4bの図中上側の端辺を構成する小点は、非画像部2と隣接するものの、ハイライト網点部の端辺から離間する方向に10mm以上連続する非画像部と隣接する小点ではない。したがって、図5(B)に示すように、非画像部2と隣接する小点は、低層化されず、中心側の小点と同じ高さを有する。
長さが10mm未満の非画像部と隣接する小点に対して低層化を行うと、言い換えると、画像部同士の間隙が10mm未満の場合に、非画像部と隣接する小点に対して低層化を行うと、低層化した小点に十分な印圧がかからず、印刷時に抜けが発生してしまうおそれがある。
したがって、本発明においては、このように、10mm以上の長さの非画像部と隣接する小点に対して低層化を行い、10mm未満の長さの非画像部と隣接する小点に対しては低層化を行わないことで、10mm以上の長さの非画像部に隣接する小点に印圧が集中することを抑制し、かつ、画像部同士の間隙が短い部分において、印刷時に抜けが発生することを抑制することができる。
〔フレキソ印刷版の製造方法〕
次に、上記フレキソ印刷版の製造方法について、詳細に説明する。
上記フレキソ印刷版の製造方法は、フレキソ印刷版原版の硬化層(レリーフ形成層)をレーザー彫刻により彫刻することにより、非画像部となる部分の硬化層を除去して、凸状の画像部を形成し、さらに、画像部において、所定のスクリーン線数および所望の網点面積率等に応じて硬化層を除去して、多数の小点を形成し、網点部を形成するものである。
本発明においては、レーザー彫刻により小点(網点部)を彫刻する際に、10mm以上の長さの非画像部に隣接する小点を低層化すればよい。
具体的には、フレキソ印刷版の製造方法の一例として、まず、作製する印刷版の原画像データを取得し、この原画像データをレーザー彫刻を行うためのデータに変換するため、RIP(Raster Image Processor)処理を行う。
一方で、原画像データから、各画像部のうち、ハイライト網点部において、10mm以上の長さの非画像部に隣接する小点を含む非画像部近傍の小点を抽出する。
抽出した各小点に、それぞれ所定の低層化量を付与するパターンのテンプレートを重ねてマスクを生成する。このとき、非画像部側の小点ほど低層化量が大きくなるようにテンプレートを選択する。
さらに、RIP処理した画像データに、生成したマスクを掛け合せて、出力画像データを生成する。
このようにして、原画像データの画像部のうち、ハイライト網点部の非画像部に隣接する小点に低層化量を付与するパターンを付加した出力画像データを生成して、この出力画像データを用いてレーザー彫刻を行い、フレキソ印刷版を作製する。
なお、レーザー彫刻の方法については、基本的に、従来のフレキソ印刷版の製造方法で用いられるレーザー彫刻の方法と同様である。
レーザー彫刻の方法としては、例えば、円筒形を有するドラムの外周面にシート状のレーザー彫刻用印刷版原版を巻き付けてドラムを回転させて、印刷版原版に向けて露光ヘッドから、上記出力画像データに応じたレーザー光を射出し、露光ヘッドを主走査方向と直交する副走査方向に所定ピッチで走査させることで、印刷版原版の表面に2次元画像を高速で彫刻(記録)する方法、等が利用可能である。
レーザー彫刻において利用されるレーザーの種類については特に限定はないが、赤外線レーザーが好ましく用いられる。赤外線レーザーが照射されると、硬化層中の分子が分子振動し、熱が発生する。赤外線レーザーとして炭酸ガスレーザーやYAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザーのような高出力のレーザーを用いると、レーザー照射部分に大量の熱が発生し、硬化層中の分子は分子切断又はイオン化されて選択的な除去、すなわち、彫刻がなされる。レーザー彫刻の利点は、彫刻深さを任意に設定できるため、構造を3次元的に制御することができる点である。例えば、微細な網点を印刷する部分は、浅く又はショルダーをつけて彫刻することで、印圧でレリーフが転倒しないようにすることができ、細かい抜き文字を印刷する溝の部分は深く彫刻することで、溝にインキが埋まりにくくなり、抜き文字つぶれを抑制することが可能となる。
中でも、光熱変換剤の吸収波長に対応した赤外線レーザーで彫刻する場合には、より高感度で硬化層の選択的な除去が可能となり、シャープな画像を有するレリーフ層が得られる。
赤外線レーザーとしては、生産性、コスト等の面から、炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)又は半導体レーザーが好ましく、ファイバー付き半導体赤外線レーザー(FC−LD)が特に好ましい。一般に、半導体レーザーは、CO2レーザーに比べレーザー発振が高効率且つ安価で小型化が可能である。また、小型であるためアレイ化が容易である。更に、ファイバーの処理によりビーム形状を制御できる。
半導体レーザーとしては、波長が700〜1,300nmのものが好ましく、800〜1,200nmのものがより好ましく、860〜1,200nmのものが更に好ましく、900〜1,100nmのものが特に好ましい。
また、ファイバー付き半導体レーザーは、更に光ファイバーを取り付けることで効率よくレーザー光を出力できるため、レーザー彫刻には有効である。更に、ファイバーの処理によりビーム形状を制御できる。例えば、ビームプロファイルはトップハット形状とすることができ、安定に版面にエネルギーを与えることができる。半導体レーザーの詳細は、「レーザーハンドブック第2版」レーザー学会編、「実用レーザー技術」電子通信学会編著等に記載されている。
また、特開2009−172658号公報及び特開2009−214334号公報に詳細に記載されるファイバー付き半導体レーザーを備えた製版装置は、本発明のフレキソ印刷版の製造方法に好適に使用することができる。
なお、本発明において、フレキソ印刷版の製造方法は、レーザー彫刻(DLE(Direct Laser Engraving)方式)に限定はされず、レーザーで印刷版原版の表面に画像を書き込み現像するLAMS(Laser Abration Masking System)方式等の種々の公知の製造方法が利用可能である。
〔フレキソ印刷版原版〕
本発明で使用されるフレキソ印刷版原版は、公知のフレキソ印刷用の樹脂版又はゴム版であれば特に限定はない。また、印刷版原版は、シート状であっても円筒状であってもよい。
印刷版原版は、硬化層(レリーフ形成層)として、以下の樹脂シートを有するのが好ましい。
<樹脂シート>
上記樹脂シートとしては、ジエン系炭化水素に由来する単量体単位を有するポリマーを少なくとも含有する硬化性樹脂組成物(以下、「樹脂シート形成用樹脂組成物」ともいう。)をシート状にした後に、熱及び/又は光の作用により硬化させたシートであることが好ましく、後述する樹脂シート形成用樹脂組成物により形成されることがより好ましい。
また、上記樹脂シートは、レーザー彫刻可能であることが好ましい。
樹脂シートの形成方法としては、樹脂シート形成用樹脂組成物を調製し、必要に応じて、この樹脂組成物から溶剤を除去した後に、支持体上に溶融押し出しする方法、又は、樹脂シート形成用樹脂組成物を調製し、上記樹脂組成物を支持体上に流延し、これをオーブンなどの中で加熱乾燥して溶剤を除去する方法、図6に示すようなカレンダーロールを用い、上記樹脂組成物をシート状に成型する方法が好ましく例示できる。
図6中、カレンダーロール60は第1〜第4ロール62a〜62dを有しており、これらのロールの間隔、ロールの温度、及び、ロールの回転速度が設定可能となっている。このロールの間に混練物70をセットし、圧延成形することにより、樹脂シート71を得ることができる。
<支持体>
樹脂シートの形成に支持体を使用する場合、印刷シリンダー上に取り付けることができる物であれば、支持体に使用する素材は特に限定されないが、寸法安定性の高いものが好ましく使用され、例えば、スチール、ステンレス、アルミニウムなどの金属、ポリエステル(例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PAN(ポリアクリロニトリル))やポリ塩化ビニルなどのプラスチック樹脂、スチレン−ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ガラスファイバーで補強されたプラスチック樹脂(エポキシ樹脂やフェノール樹脂など)が挙げられる。支持体としては、PETフィルムやスチール基板が好ましく用いられる。
本発明に用いられる樹脂シート形成用樹脂組成物は、例えば、ジエン系炭化水素に由来する単量体単位を有するポリマー、重合性化合物、香料、可塑剤等を適当な溶剤に溶解又は分散させ、次いで、架橋剤、重合開始剤、架橋促進剤などを溶解させることによって製造できる。樹脂シートの形成の容易さ、得られる円筒状印刷版原版の厚み精度、及び、樹脂シートの取扱いの観点から、溶剤成分の少なくとも一部は、好ましくは、ほとんど全部を、円筒状印刷版原版を製造する段階で除去する必要があるので、溶剤としては、適度の揮発性を有する有機溶剤が好ましい。
次に、樹脂シート、及び、樹脂シート形成用樹脂組成物が含む成分について説明する。
(ジエン系炭化水素に由来する単量体単位を有するポリマー)
本発明に用いられる樹脂シートは、ジエン系炭化水素に由来する単量体単位を有するポリマー(以下、「特定ポリマー」ともいう。)を必須成分として含有するのが好ましい。
特定ポリマーの重量平均分子量は、0.5万〜160万が好ましく、1万〜100万であることがより好ましく、1.5万〜60万であることが更に好ましい。重量平均分子量が0.5万以上であると、単体樹脂としての形態保持性に優れ、160万以下であると、溶媒に溶解しやすくレーザー彫刻用樹脂組成物を調製するのに好都合である。
本発明において、重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフ法(GPC)法にて測定され、標準ポリスチレンで換算して求められる。具体的には、例えば、GPCは、HLC−8220GPC(東ソー株式会社製)を用い、カラムとして、TSKgeL SuperHZM−H、TSKgeL SuperHZ4000、TSKgeL SuperHZ2000(東ソー株式会社製、4.6mmID×15cm)を3本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いる。また、条件としては、試料濃度を0.35質量%、流速を0.35ml/min、サンプル注入量を10μL、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いて行う。また、検量線は、東ソー株式会社製「標準試料TSK standard,polystyrene」:「F−40」、「F−20」、「F−4」、「F−1」、「A−5000」、「A−2500」、「A−1000」、「n−プロピルベンゼン」の8サンプルから作製する。
特定ポリマーは、非共役ジエン系炭化水素に由来する単量体単位を有する特定ポリマーであってもよいが、共役ジエン系炭化水素に由来する単量体単位を有する特定ポリマーであることが好ましい。
(共役ジエン系炭化水素に由来する単量体単位を有する特定ポリマー)
共役ジエン系炭化水素に由来する単量体単位を有する特定ポリマー特定ポリマーとしては、共役ジエン系炭化水素を重合して得られる重合体、共役ジエン系炭化水素と他の不飽和化合物、好ましくはモノオレフィン系不飽和化合物とを重合させて得られる共重合体等が好ましく挙げられる。また、上記の重合体及び共重合体は、修飾されていてもよく、例えば、末端に(メタ)アクリロイル基などの反応性基を導入してもよく、また、内部オレフィンの一部が水素添加されていてもよい。なお、以下の説明において、内部オレフィンの一部が水素添加されたポリブタジエンを「部分水素化ポリブタジエン」、同様に内部オレフィンの一部が水素添加されたポリイソプレンを「部分水素化ポリイソプレン」ともいう。更に共重合体は、ランダム重合体でも、ブロック共重合体でも、グラフト重合体でもよく、特に限定されない。
上記の共役ジエン系炭化水素としては、具体的には、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。これらの化合物は単独又は2種類以上組み合わせて用いられる。
上記のモノオレフィン系不飽和化合物としては、具体的には、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、イソブテン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
上記の共役ジエン系炭化水素を重合させて得られる重合体又は共役ジエン系炭化水素とモノオレフィン系不飽和化合物とを重合させて得られる共重合体としては、特に限定されず、具体的にはブタジエン重合体、イソプレン重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、アクリル酸エステル−イソプレン共重合体、メタクリル酸エステルと上記共役ジエンの共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、イソブテン−イソプレン共重合体(ブチルゴム)等が挙げられる。
これらの重合体は、乳化重合させてもよいし、また、溶液重合させてもよい。
本発明において、特定ポリマーは、末端にエチレン性不飽和基を有していてもよく、下記式(A−1)で表される部分構造を有していてもよい。
(式(A−1)中、R1は水素原子又はメチル基を表し、AはO又はNHを表し、*は他の構造との結合位置を表す。)
式(A−1)中、AはOであることが好ましい。
すなわち、特定ポリマーは、分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基又は(メタ)アクリルアミド基を有していてもよく、(メタ)アクリロイルオキシ基を有することがより好ましい。
特定ポリマーは、式(A−1)で表される部分構造を主鎖末端又は側鎖のいずれに有してもよいが、主鎖末端に有することが好ましい。
耐刷性の観点から、特定ポリマーは、式(A−1)で表される部分構造を分子内に2個以上有することが好ましい。
式(A−1)で表される部分構造を有する特定ポリマーとしては、ポリブタジエンジ(メタ)アクリレート、部分水素化ポリブタジエンジ(メタ)アクリレート、ポリイソプレンジ(メタ)アクリレート、部分水素化ポリイソプレンジ(メタ)アクリレートなど、水酸基含有ポリオレフィンの水酸基にエチレン性不飽和基含有化合物を反応させて得られたポリオレフィン(メタ)アクリレート(例えば、BAC−45(大阪有機化学工業株式会社製)、TEA−1000、TE−2000、EMA−3000(日本曹達株式会社製))が例示される。
また、ポリオレフィンを変性してエチレン性不飽和結合を導入した変性ポリオレフィン(例えば、メタクリレート導入ポリイソプレン(クラプレンUC−203、UC−102(株式会社クラレ製))も好ましく例示される。
(ブタジエン及び/又はイソプレンに由来する単量体単位を有するポリマー)
本発明において、特定ポリマーは、ブタジエン及び/又はイソプレンに由来する単量体単位を有するポリマーであることが好ましい。
具体的には、ポリブタジエン(ブタジエンゴム)、部分水素化ポリブタジエン、末端変性ポリブタジエン、ポリイソプレン(イソプレンゴム)、部分水素化ポリイソプレン、末端変性ポリイソプレン、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレン トリブロック共重合体)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、SIS(スチレン−イソプレン−スチレン トリブロック共重合体)、イソプレン/ブタジエン共重合体等が挙げられる。
なお、末端変性とは、主鎖又は側鎖末端がアミド基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、(メタ)アクリロイル基、グリシジル基等で変性されていていることを意味する。
これらの中でも、ポリブタジエン、部分水素化ポリブタジエン、水酸基末端ポリブタジエン、グリシジルエーテル変性ポリブタジエン、ポリイソプレン、部分水素化ポリイソプレン、末端変性ポリイソプレン、水酸基末端ポリイソプレン、グリシジルエーテル変性ポリイソプレン、SBS、SISが好ましい。
ブタジエン、イソプレン又はそれらの水素添加物に由来する単量体単位の割合が、合計して30mol%以上であることが好ましく、50mol%以上であることがより好ましく、80mol%以上であることが更に好ましい。
イソプレンは、触媒や反応条件により、1,2−、3,4−又は1,4−付加により重合することが知られているが、本発明においては上記のいずれの付加により重合されたポリイソプレンでもよい。これらの中でも所望の弾性を得る観点から、主成分としてcis−1,4−ポリイソプレンを含有することが好ましい。なお、特定ポリマーがポリイソプレンである場合、cis−1,4−ポリイソプレンの含有量は、50質量%以上であることが好ましく、65質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
また、ポリイソプレンとしては、天然ゴムを使用してもよく、また、上市されているポリイソプレンを使用することもでき、例えば、NIPOL IRシリーズ(日本ゼオン株式会社製)が例示される。
ブタジエンは、触媒や反応条件により1,2−又は1,4−付加により重合することが知られているが、本発明では上記のいずれの付加により重合されたポリブタジエンでもよい。これらの中でも、所望の弾性を得る観点から、1,4−ポリブタジエンが主成分であることがより好ましい。
なお、特定ポリマーがポリブタジエンである場合、1,4−ポリブタジエンの含有量は、50質量%以上であることが好ましく、65質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
なお、cis体とtrans体の含有量は特に制限はないが、ゴム弾性を発現させる観点から、cis体が好ましく、cis−1,4−ポリブタジエンの含有量が50質量%以上であることが好ましく、65質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
ポリブタジエンとしては、上市されている製品を使用してもよく、例えば、NIPOL BRシリーズ(日本ゼオン株式会社製)、UBEPOL BRシリーズ(宇部興産株式会社製)等が例示される。
(非共役ジエン系炭化水素に由来する単量体単位を有する特定ポリマー)
特定ポリマーは、非共役ジエン系炭化水素に由来する単量体単位を有する特定ポリマーであってもよい。
特定ポリマーとしては、非共役ジエン系炭化水素と他の不飽和化合物、好ましくはαオレフィン系不飽和化合物とを重合させて得られる共重合体等が好ましく挙げられる。共重合体は、ランダム重合体でも、ブロック共重合体でも、グラフト重合体でもよく、特に限定されない。
上記の非共役ジエン系炭化水素としては、具体的には、例えば、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン等が挙げられ、ジシクロペンタジエン及びエチリデンノルボルネンが好ましく、エチリデンノルボルネンがより好ましい。これらの化合物は単独又は2種類以上組み合わせて用いられる。
上記のモノオレフィン系不飽和化合物としては、具体的には、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−ペンテン等の炭素数2〜20のα−オレフィンが挙げられ、エチレン及びプロピレンが好ましく、エチレンとプロピレンを組み合わせて用いることがより好ましい。これらの化合物は単独又は2種類以上組み合わせて用いられる。
上記の共役ジエン系炭化水素を重合させて得られる重合体又は共役ジエン系炭化水素とα−オレフィン系不飽和化合物とを重合させて得られる共重合体としては、特に限定されないが、エチレン−αオレフィン−ジエン共重合体であることが好ましく、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)がより好ましい。
上記の中でも、特定ポリマーとしては、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、又は、エチレン−プロピレン−ジエンゴムであることが好ましく、ブタジエンゴムであることがより好ましい。
また、特定ポリマーは、主鎖が主としてイソプレン又はブタジエンを単量体単位とするポリマーであることが好ましく、一部が水素添加されて飽和結合に変換されていてもよい。また、ポリマーの主鎖中又は末端が、アミド、カルボキシ基、ヒドロキシ基、(メタ)アクリロイル基等で変性されていてもよく、エポキシ化されていてもよい。
これらの中でも、特定ポリマーとしては、溶剤への溶解性や、取り扱いの観点から、ポリブタジエン、ポリイソプレン、イソプレン/ブタジエン共重合体が好ましく例示され、ポリブタジエン及びポリイソプレンがより好ましく、ポリブタジエンが更に好ましい。
特定ポリマーは20℃以下のガラス転移温度(Tg)を有することが、柔軟性とゴム弾性発現の観点から好ましい。
なお、特定ポリマーのガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)を用いてJIS K7121−1987に従って測定する。
なお、特定ポリマーが2以上のガラス転移温度を有する場合、少なくとも1つが20℃以下であることが好ましく、全てのガラス転移温度が20℃以下であることがより好ましい。
本発明において、特定ポリマーはSP値が14.0〜18.0MPa1/2であることが好ましく、15.0〜17.5MPa1/2であることがより好ましく、16.0〜17.5MPa1/2であることが更に好ましい。
SP値は、分子の凝集エネルギー密度の平方根であり、分子間の凝集する力の大小を表し、極性の尺度となる。
SP値が上記範囲であると、ウレタン系接着剤との適度な接着性が得られるため好ましい。
上記SP値は、日本接着学会誌29(3)1993,204−211に記載の沖津法に基づき計算される。
特定ポリマーはエラストマー又はプラストマーであることが好ましい。特定ポリマーがエラストマー又はプラストマーであると、これから得られるレーザー彫刻用印刷版原版をシート状、若しくは円筒状に成形する際に、良好な厚み精度や寸法精度を達成することができる。また、フレキソ印刷版に必要な弾性を付与することができるので好ましい。
本発明において「プラストマー」とは、高分子学会編「新版高分子辞典」(日本国、朝倉書店、1988年発行)に記載されているように、加熱により容易に流動変形し、かつ冷却により変形された形状に固化できるという性質を有する高分子体を意味する。プラストマーは、エラストマー(外力を加えたときに、その外力に応じて瞬時に変形し、かつ外力を除いたときには、短時間に元の形状を回復する性質を有するもの)に対する言葉であり、エラストマーのような弾性変形を示さず、容易に塑性変形するものである。
本発明において、プラストマーは、元の大きさを100%としたときに、室温(20℃)において小さな外力で200%まで変形させることができ、上記外力を除いても、130%以下に戻らないものを意味する。小さな外力とは、具体的には、引張強度が1〜100MPaである外力をいう。より詳細には、JIS K 6262−1997の引張永久ひずみ試験に基づき、JIS K 6251−1993に規定するダンベル状4号形の試験片を用いた場合に、20℃における引張試験で上記試験片を引張前の標線間距離の2倍に破断せずに伸ばすことが可能であり、かつ、引張前の標線間距離の2倍に伸ばしたところで60分間保持した後、引張外力を除いて5分後に引張永久ひずみが30%以上であるポリマーを意味する。なお、本発明では、試験片をJIS K6251−1993に規定するダンベル状4号形にすること、保持時間を60分、及び、試験室の温度を20℃とすること以外は、全てJIS K 6262−1997の引張永久ひずみ試験方法に準拠した。
なお、上記の測定ができないポリマーの場合、すなわち、引張試験において、引張外力を加えなくとも変形して元の形状に戻らないポリマーや、上記測定時の小さな外力を与えて破断するポリマーはプラストマーに上記当する。
更に、本発明において、プラストマーは、ポリマーのガラス転移温度(Tg)が20℃未満である。Tgを2つ以上有するポリマーの場合は、全てのTgが20℃未満である。なお、ポリマーのTgは、示差走査熱量測定(DSC)法により測定することができる。
本発明において、エラストマーとは、上記の引張試験において、標線間距離の2倍に伸ばすことが可能であり、かつ、引張外力を除いて5分後に引張永久ひずみが30%未満であるポリマーを意味する。
本発明の特定ポリマーの20℃における粘度は、好ましくは10Pa・s〜10kPa・sであり、より好ましくは50Pa・s〜5kPa・sである。粘度がこの範囲内の場合には、シート状に樹脂組成物を成形しやすく、プロセスも簡便である。本発明において、特定ポリマーがプラストマーであることにより、樹脂シート形成用樹脂組成物をシート状に成形する際に、良好な厚み精度や寸法精度を達成することができる。
本発明において、特定ポリマーは1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明に用いられる樹脂シートにおける特定ポリマーの総含有量は、樹脂シートの固形分全質量に対し、5〜90質量%が好ましく、15〜85質量%がより好ましく、30〜80質量%が更に好ましい。
また、本発明に用いられる樹脂シート形成用樹脂組成物における特定ポリマーの総含有量は、樹脂組成物の固形分全質量に対し、5〜90質量%が好ましく、15〜85質量%がより好ましく、30〜80質量%が更に好ましい。特定ポリマーの含有量を5質量%以上とすることで、得られた円筒状印刷版を印刷版として使用するに足る耐刷性が得られ、また、90質量%以下とすることで、他成分が不足することがなく、円筒状印刷版とした際においても印刷版として使用するに足る柔軟性を得ることができる。
なお、「固形分全質量」とは、樹脂シート又は樹脂シート形成用樹脂組成物から溶剤等の揮発性成分を除いた全質量を意味する。
本発明に用いられる樹脂シート、及び、樹脂シート形成用樹脂組成物は、重合開始剤、光熱変換剤、溶剤、及び、その他の成分を含有することが好ましい。以下、これらの成分について詳述する。
(重合開始剤)
本発明においてレーザー彫刻用樹脂組成物は、重合開始剤を含有する樹脂シート形成用樹脂組成物を用いて形成されることが好ましい。重合開始剤を含有することにより、特定ポリマー、及び、後述する重合性化合物が含有するエチレン性不飽和結合同士の架橋が促進される。
重合開始剤としては、当業者間で公知のものを制限なく使用することができ、光重合開始剤及び熱重合開始剤のいずれも使用することができるが、簡便な装置で架橋が形成できることから、熱重合開始剤が好ましい。以下、好ましい重合開始剤であるラジカル重合開始剤について詳述するが、本発明はこれらの記述により制限を受けるものではない。
本発明において、好ましい重合開始剤としては、(a)芳香族ケトン類、(b)オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(d)チオ化合物、(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(f)ケトオキシムエステル化合物、(g)ボレート化合物、(h)アジニウム化合物、(i)メタロセン化合物、(j)活性エステル化合物、(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物、(l)アゾ系化合物等が挙げられる。以下に、上記(a)〜(l)の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明においては、彫刻感度と、樹脂シートに適用した際にはレリーフエッジ形状を良好とするといった観点から、(c)有機過酸化物及び(l)アゾ系化合物がより好ましく、(c)有機過酸化物が特に好ましい。
上記(a)芳香族ケトン類、(b)オニウム塩化合物、(d)チオ化合物、(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(f)ケトオキシムエステル化合物、(g)ボレート化合物、(h)アジニウム化合物、(i)メタロセン化合物、(j)活性エステル化合物、及び(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物としては、特開2008−63554号公報の段落0074〜0118に挙げられている化合物を好ましく用いることができる。
また、(c)有機過酸化物及び(l)アゾ系化合物としては、以下に示す化合物が好ましい。
(c)有機過酸化物
本発明に用いることができる熱重合開始剤として好ましい(c)有機過酸化物としては、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−アミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−オクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−3−メチルベンゾエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシアセテートなどの過酸化エステル系や、α,α’−ジ(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネートなどの過酸化エステル系が好ましい。これらの中でも、相溶性に優れる観点から、t−ブチルパーオキシベンゾエートが特に好ましい。
(l)アゾ系化合物
本発明に用いることができる重合開始剤として好ましい(l)アゾ系化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスプロピオニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミドオキシム)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等を挙げることができる。
なお、本発明においては、上記(c)有機過酸化物が本発明における重合開始剤として、樹脂シートの架橋性及び彫刻感度向上の観点で特に好ましい。
彫刻感度の観点からは、この(c)有機過酸化物と、後述する光熱変換剤とを組み合わせた態様が特に好ましい。
これは、有機過酸化物を用いて樹脂シートを熱架橋により硬化させる際、ラジカル発生に関与しない未反応の有機過酸化物が残存するが、残存した有機過酸化物は、自己反応性の添加剤として働き、レーザー彫刻時に発熱的に分解する。その結果、照射されたレーザーエネルギーに発熱分が加算されるので彫刻感度が高くなったと推定される。
なお、光熱変換剤の説明において詳述するが、この効果は、光熱変換剤としてカーボンブラックを用いる場合に著しい。これは、カーボンブラックから発生した熱が(c)有機過酸化物にも伝達される結果、カーボンブラックだけでなく有機過酸化物からも発熱するため、特定ポリマー等の分解に使用されるべき熱エネルギーの発生が相乗的に生じるためと考えている。
本発明において、重合開始剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明に用いられる樹脂シート中の重合開始剤の含有量は、固形分全質量に対して、0.01〜30質量%であることが好ましく、0.1〜20質量%であることがより好ましく、1〜15%であることが更に好ましい。
本発明に用いられる樹脂シート形成用樹脂組成物中の重合開始剤の含有量は、固形分全質量に対して、0.01〜30質量%であることが好ましく、0.1〜20質量%であることがより好ましく、1〜15%であることが更に好ましい。含有量が上記範囲内であると、硬化性(架橋性)に優れ、レーザー彫刻した際のレリーフエッジ形状が良好であり、更に、リンス性に優れるので好ましい。
(光熱変換剤)
本発明に用いられる樹脂シート及び樹脂シート形成用樹脂組成物は、更に、光熱変換剤を含有することが好ましい。すなわち、本発明における光熱変換剤は、レーザーの光を吸収し発熱することにより、レーザー彫刻時の硬化物の熱分解を促進すると考えられる。このため、彫刻に用いるレーザー波長の光を吸収する光熱変換剤を選択することが好ましい。
本発明に用いられる樹脂シートを、700〜1,300nmの赤外線を発するレーザー(YAGレーザー、半導体レーザー、ファイバーレーザー、面発光レーザー等)を光源とするレーザー彫刻に用いる場合、光熱変換剤としては、700〜1,300nmに極大吸収波長を有する化合物を用いることが好ましい。
本発明における光熱変換剤としては、種々の染料又は顔料が用いられる。
光熱変換剤のうち、染料としては、市販の染料及び例えば「染料便覧」(有機合成化学協会編集、昭和45年刊)等の文献に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、700〜1,300nmに極大吸収波長を有するものが挙げられ、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、ジインモニウム化合物、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、金属チオレート錯体等の染料が好ましく挙げられる。本発明において好ましく用いられる染料としては、ヘプタメチンシアニン色素等のシアニン系色素、ペンタメチンオキソノール色素等のオキソノール系色素、フタロシアニン系色素及び特開2008−63554号公報の段落0124〜0137に記載の染料を挙げることができる。
本発明において使用される光熱変換剤のうち、顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。また、顔料としては、特開2009−178869号公報の段落0122〜0125に記載の顔料が例示できる。
これらの顔料のうち、好ましいものはカーボンブラックである。
カーボンブラックは、組成物中における分散性などが安定である限り、ASTMによる分類のほか、用途(例えば、カラー用、ゴム用、乾電池用など)の如何に拘らずいずれも使用可能である。カーボンブラックには、例えば、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラックなどが含まれる。なお、カーボンブラックなどの黒色着色剤は、分散を容易にするため、必要に応じて分散剤を用い、予めニトロセルロースやバインダーなどに分散させたカラーチップやカラーペーストとして使用することができ、このようなチップやペーストは市販品として容易に入手できる。また、カーボンブラックとしては、特開2009−178869号公報の段落0130〜0134に記載されたものが例示できる。
本発明に用いられる樹脂シート及び樹脂シート形成用樹脂組成物における光熱変換剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
樹脂シート中における光熱変換剤の含有量は、その分子固有の分子吸光係数の大きさにより大きく異なるが、固形分全質量の0.01〜30質量%の範囲が好ましく、0.05〜20質量%がより好ましく、0.1〜10質量%が特に好ましい。
樹脂シート形成用樹脂組成物中における光熱変換剤の含有量は、その分子固有の分子吸光係数の大きさにより大きく異なるが、固形分全質量の0.01〜30質量%の範囲が好ましく、0.05〜20質量%がより好ましく、0.1〜10質量%が特に好ましい。
(溶剤)
本発明に用いられる樹脂シート形成用樹脂組成物は、溶剤を含有してもよい。
溶剤としては、有機溶剤を用いることが好ましい。
非プロトン性有機溶剤の好ましい具体例は、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドが挙げられる。
プロトン性有機溶剤の好ましい具体例は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオールが挙げられる。
これらの中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが特に好ましく例示できる。
(その他の添加剤)
本発明に用いられる樹脂シート及び樹脂シート形成用樹脂組成物には、公知の各種添加剤を、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜配合することができる。例えば、架橋剤、架橋促進剤、可塑剤、充填剤、ワックス、プロセス油、金属酸化物、オゾン分解防止剤、老化防止剤、重合禁止剤、着色剤等が挙げられ、これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(重合性化合物)
本発明に用いられる樹脂シートは、架橋構造形成を促進するため、重合性化合物を含有する樹脂シート形成用樹脂組成物を用いて形成することもできる。重合性化合物を含有することにより、架橋構造形成が促進され、得られる円筒状印刷版の耐刷性に優れる。
また、上述のエチレン性不飽和基を有する特定ポリマーは、重合性化合物には含まれない物とする。
更に、重合性化合物は、分子量3,000未満の化合物であることが好ましく、分子量1,000未満の化合物であることがより好ましい。
重合性化合物は、ラジカル重合性化合物であることが好ましく、また、エチレン性不飽和化合物であることが好ましい。
本発明に用いられる重合性化合物は、多官能エチレン性不飽和化合物であることが好ましい。上記態様であると、得られる円筒状印刷版の耐刷性により優れる。
多官能エチレン性不飽和化合物としては、末端エチレン性不飽和基を2〜20個有する化合物が好ましい。このような化合物群は当産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に制限無く用いることができる。
多官能エチレン性不飽和化合物におけるエチレン不飽和基が由来する化合物の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル類、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシ基や、アミノ基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル、アミド類と多官能イソシアネート類、エポキシ類との付加反応物、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアナト基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する、不飽和カルボン酸エステル、アミド類と単官能又は多官能のアルコール類、アミン類との付加反応物、ハロゲン基や、トシルオキシ基、等の脱離性置換基を有する、不飽和カルボン酸エステル、アミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、ビニル化合物、アリル化合物、不飽和ホスホン酸、スチレン等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
重合性化合物に含まれるエチレン性不飽和基は、反応性の観点でアクリレート、メタクリレート、ビニル化合物、アリル化合物の各残基が好ましい。また、耐刷性の観点から、多官能エチレン性不飽和化合物は、エチレン性不飽和基を3個以上有することがより好ましい。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、1,8−オクタンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等が挙げられる。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,8−オクタンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等が挙げられる。中でも、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレートが特に好ましい。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等が挙げられる。
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラクロトネート等が挙げられる。
イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等が挙げられる。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等が挙げられる。
その他のエステルの例として、例えば、特公昭46−27926号、特公昭51−47334号、特開昭57−196231号各公報記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240号、特開昭59−5241号、特開平2−226149号各公報記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613号公報記載のアミノ基を含有するもの等も好適に用いられる。
上記エステルモノマーは混合物としても使用することができる。
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等が挙げられる。
その他の好ましいアミド系モノマーの例としては、特公昭54−21726号公報記載のシクロへキシレン構造を有すものを挙げることができる。
また、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソシアナト基を有するポリイソシアネート化合物に、下記一般式(i)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
CH2=C(R)COOCH2CH(R’)OH (i)
(ただし、R及びR’は、それぞれ、H又はCH3を示す。)
また、特開昭51−37193号、特公平2−32293号、特公平2−16765号各公報に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号、特公昭56−17654号、特公昭62−39417号、特公昭62−39418号各公報記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。
更に、特開昭63−277653号、特開昭63−260909号、特開平1−105238号各公報に記載される、分子内にアミノ構造を有する付加重合性化合物類を用いることによって、短時間で硬化組成物を得ることができる。
その他の例としては、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。また、特公昭46−43946号、特公平1−40337号、特公平1−40336号各公報記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号公報記載のビニルホスホン酸系化合物等も挙げることができる。また、ある場合には、特開昭61−22048号公報記載のペルフルオロアルキル基を含有する構造が好適に使用される。更に、日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
ビニル化合物としては、ブタンジオール−1,4−ジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、1,2−プロパンジオールジビニルエーテル、1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、1,3−ブタンジオールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、エチレングリコールジエチレンビニルエーテル、エチレングリコールジプロピレンビニルエーテル、トリメチロールプロパントリエチレンビニルエーテル、トリメチロールプロパンジエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールジエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラエチレンビニルエーテル、1,1,1−トリス〔4−(2−ビニロキシエトキシ)フェニル〕エタン、ビスフェノールAジビニロキシエチルエーテル、アジピン酸ジビニル等が挙げられる。
本発明に用いられる樹脂シート、及び、その形成に用いられる樹脂組成物は、重合性化合物を1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明に用いられる樹脂シート中における重合性化合物の含有量は、樹脂組成物の固形分全質量に対し、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%が更に好ましい。
本発明に用いられる樹脂シート形成用樹脂組成物中における重合性化合物の含有量は、樹脂組成物の固形分全質量に対し、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%が更に好ましい。上記範囲であると、レーザー彫刻時に発生する彫刻カスのリンス性により優れ、得られる円筒状印刷版の耐刷性により優れる。
(各成分の配合量)
本発明に用いられる樹脂シートの固形分全質量に対し、樹脂シート中における特定ポリマーの総含有量は、5〜90質量%が好ましく、重合開始剤の含有量は、0.01〜30質量%であることが好ましく、光熱変換剤の含有量は、0.01〜30質量%の範囲が好ましく、重合性化合物の含有量は、0〜30質量%が好ましい。
また、本発明に用いられる樹脂シート形成用樹脂組成物の固形分全質量に対し、樹脂シート形成用樹脂組成物中における特定ポリマーの総含有量は、5〜90質量%が好ましく、重合開始剤の含有量は、0.01〜30質量%であることが好ましく、光熱変換剤の含有量は、0.01〜30質量%の範囲が好ましく、重合性化合物の含有量は、0〜30質量%が好ましい。
(樹脂シート硬化方法)
以下、樹脂シート硬化方法について説明する。
本発明に用いられる樹脂シートは、熱及び/又は光の作用により硬化させたシートであることが好ましい。
本発明に用いられる樹脂シートが光重合開始剤を含有する場合、光を照射することにより硬化することができる。
光の照射は、樹脂シート全面に行うことが好ましい。
光としては、可視光、紫外光又は電子線が挙げられるが、紫外光が最も好ましい。樹脂シートの支持体側を裏面とすれば、表面に光を照射するだけでもよいが、支持体が光を透過する透明なフィルムならば、更に裏面からも光を照射することが好ましい。表面からの照射は、保護フィルムが存在する場合、これを設けたまま行ってもよいし、保護フィルムを剥離した後に行ってもよい。酸素の存在下において架橋反応が阻害される恐れがある場合は、樹脂シートに塩化ビニルシートを被せて真空引きした上で、光の照射を行ってもよい。
樹脂シートが熱重合開始剤を含有する場合には(上記の光重合開始剤が熱重合開始剤にもなり得る。)、樹脂シートを加熱することにより硬化することができる(熱により架橋する工程)。熱による架橋を行うための加熱手段としては、樹脂シートを熱風オーブンや遠赤外オーブン内で所定時間加熱する方法や、加熱したロールに所定時間接する方法が挙げられる。
上記樹脂シート硬化方法としては、樹脂シートを表面から内部まで均一に硬化(架橋)可能という観点で、熱による架橋の方が好ましい。
樹脂シートを架橋することにより、第1にレーザー彫刻後形成されるレリーフがシャープになり、第2にレーザー彫刻の際に発生する彫刻カスの粘着性が抑制されるという利点がある。
また、フレキソ印刷版の製造方法は、彫刻工程に次いで、更に、必要に応じて下記リンス工程、乾燥工程、及び/又は、後架橋工程を含んでもよい。
リンス工程:彫刻後のレリーフ層表面を、水又は水を主成分とする液体で彫刻表面をリンスする工程。
乾燥工程:彫刻されたレリーフ層を乾燥する工程。
後架橋工程:彫刻後のレリーフ層にエネルギーを付与し、レリーフ層を更に架橋する工程。
上記彫刻工程を経た後、彫刻表面に彫刻カスが付着しているため、水又は水を主成分とする液体で彫刻表面をリンスして、彫刻カスを洗い流すリンス工程を追加してもよい。リンスの手段として、水道水で水洗する方法、高圧水をスプレー噴射する方法、感光性樹脂凸版の現像機として公知のバッチ式又は搬送式のブラシ式洗い出し機で、彫刻表面を主に水の存在下でブラシ擦りする方法などが挙げられ、彫刻カスのヌメリがとれない場合は、石鹸や界面活性剤を添加したリンス液を用いてもよい。
彫刻表面をリンスするリンス工程を行った場合、彫刻された記録層を乾燥してリンス液を揮発させる乾燥工程を追加することが好ましい。
更に、必要に応じて彫刻された記録層を更に架橋させる後架橋工程を追加してもよい。追加の架橋工程である後架橋工程を行うことにより、彫刻によって形成されたレリーフをより強固にすることができる。
リンス工程に用いられるリンス液のpHは、9以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、11以上であることが更に好ましい。また、リンス液のpHは14以下であることが好ましく、13.5以下であることがより好ましく、13.1以下であることが更に好ましい。上記範囲であると、取り扱いが容易である。リンス液を上記のpH範囲とするために、適宜、酸及び/又は塩基を用いてpHを調整すればよく、使用する酸及び塩基は特に限定されない。
また、リンス液は、主成分として水を含有することが好ましい。また、リンス液は、水以外の溶媒として、アルコール類、アセトン、テトラヒドロフラン等などの水混和性溶媒を含有していてもよい。
リンス液は、界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、彫刻カスの除去性、及び、フレキソ印刷版への影響を少なくする観点から、カルボキシベタイン化合物、スルホベタイン化合物、ホスホベタイン化合物、アミンオキシド化合物、又は、ホスフィンオキシド化合物等のベタイン化合物(両性界面活性剤)が好ましく挙げられる。なお、本発明において、アミンオキシド化合物のN=O、及び、ホスフィンオキシド化合物のP=Oの構造はそれぞれ、N+−O-、P+−O-と見なすものとする。
また、界面活性剤としては、公知のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等も挙げられる。更に、フッ素系、シリコーン系のノニオン界面活性剤も同様に使用することができる。
界面活性剤は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の使用量は特に限定する必要はないが、リンス液の全質量に対し、0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜10質量%であることがより好ましい。
作製したフレキソ印刷版が有するレリーフ層(硬化層)の厚さは、耐磨耗性やインキ転移性のような種々の印刷適性を満たす観点からは、0.05mm以上10mm以下が好ましく、0.05mm以上7mm以下がより好ましく、0.05mm以上3mm以下が特に好ましい。
また、作製したフレキソ印刷版が有するレリーフ層のショアA硬度は、50°以上90°以下であることが好ましい。レリーフ層のショアA硬度が50°以上であると、彫刻により形成された微細な網点が凸版印刷機の強い印圧を受けても倒れてつぶれることがなく、正常な印刷ができる。また、レリーフ層のショアA硬度が90°以下であると、印圧がキスタッチのフレキソ印刷でもベタ部での印刷かすれを防止することができる。
なお、本明細書におけるショアA硬度は、測定対象の表面に圧子(押針又はインデンタと呼ばれる)を押し込み変形させ、その変形量(押込み深さ)を測定して、数値化するデュロメータ(スプリング式ゴム硬度計)により測定した値である。
[フレキソ印刷装置]
次に、本発明に係るフレキソ印刷版を用いるフレキソ印刷装置(以下、単に、『印刷装置』ともいう)の構成について詳細に説明する。フレキソ印刷装置は、上記フレキソ印刷版を用いる以外は、基本的に、従来のフレキソ印刷装置と同様の構成を有する。
図7は、本発明に係るフレキソ印刷版を用いるフレキソ印刷装置の要部を概念的に示す図である。
図7に示すように、フレキソ印刷装置30は、上記フレキソ印刷版1、ドラム(版胴)31、搬送ローラ(圧胴)32、アニロックスローラ33、ドクターチャンバ34、および、循環タンク35を有する。
ドラム31は、円筒状であり、フレキソ印刷版1を周面に載置して、回転しつつ、フレキソ印刷版1を被印刷体zに接触させるものである。
搬送ローラ32は、被印刷体zを所定の搬送経路で搬送する搬送部(図示せず)を構成するローラであり、その周面が、ドラム31の周面と対面して配置されて、被印刷体zをフレキソ印刷版1に接触させるものである。
ドラム31はその回転方向が、被印刷体zの搬送方向と一致するように配置されている。
アニロックスローラ33、ドクターチャンバ34、および、循環タンク35は、フレキソ印刷版1にインキを供給するためのものである。循環タンク35はインキを貯留しており、循環タンク35内のインキが、ポンプ(図示せず)によってドクターチャンバ34に供給される。ドクターチャンバ34は、アニロックスローラ33の表面に密接して設けられ、内部にインキが保持されている。アニロックスローラ33は、ドラム31の周面に当接して同調回転し、ドクターチャンバ34内のインキを印刷版1に塗布(供給)する。
このように構成されたフレキソ印刷装置30は、被印刷体zを所定の搬送経路で搬送しつつ、ドラム31に載置されたフレキソ印刷版1を回転させて、インキを被印刷体zに転写して印刷を行う。すなわち、フレキソ印刷版を載置するドラムの回転方向が印刷方向となる。
本発明のフレキソ印刷版を用いるフレキソ印刷装置で用いられる被印刷体の種類には、特に限定はなく、紙、フィルム、段ボール等の、通常のフレキソ印刷装置で用いられる、種々の公知の被印刷体を用いることができる。
また、本発明のフレキソ印刷版を用いるフレキソ印刷装置で用いられるインキの種類にも、特に限定はなく、水性インキ、UVインキ、油性インキ、EBインキ等の、通常のフレキソ印刷装置で用いられる、種々の公知のインキを用いることができる。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例におけるポリマーの数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、特に断りのない限りにおいて、GPC法で測定した値を表示している。
<実施例1>
<レーザー彫刻用樹脂組成物の調製>
MS式小型加圧ニーダー(株式会社モリヤマ製)を用いて、ジエン系ポリマーとして、MITUI EPT1045(EPDM(ムーニー粘度(ML1+4、100℃):38、エチレン含量:58質量%、ジエン含量:5質量%、ジエン種:ジシクロペンタジエン(DCPD))、三井化学株式会社製)と、カーボンブラックとして、シースト9(東海カーボン株式会社製(平均粒子径:19nm、窒素吸着比表面積:142m2/g))と、充填剤として、疎水性フュームドシリカ AEROSIL R−972(日本アエロジル株式会社製、窒素吸着比表面積:110±20m2/g)とを、80℃にて、前ブレード35rpm、後ブレード35rpmで10分間混練した後、60℃まで冷却し、熱重合開始剤として、パークミルD−40(有機過酸化物、ジクミルペルオキシド(40質量%)、日油株式会社製)を添加して、60℃にて前ブレード20rpm、後ブレード20rpmで更に10分間混練し、レーザー彫刻用樹脂物を調製した。
<レリーフ層の作製>
上記で得たレーザー彫刻用樹脂組成物を、カレンダーロール(日本ロール製造株式会社製逆L型4本)でシート状に成形した。ウォームアップロールを50℃として上記レーザー彫刻用樹脂組成物を10分間予備混練し、ロールに巻き付いたものを途中でカットしてシート状に引き出し、一旦ロール状に巻き取った。その後、混練物をカレンダーロールの第1ロールと第2ロールの間にセットし、圧延成形した。カレンダーロールの各ロールの温度は、第1ロール温度を50℃、第2ロール温度を60℃、第3ロール温度を70℃、第4ロール温度を80℃とした。ロール間隔は、第1ロールと第2ロール間隔を1.0mm、第2ロールと第3ロール間隔を0.9mm、第3ロールと第4ロール間隔を0.8mmとした。搬送速度は1m/分とした。
第4ロールを通過後、シートを幅20cm、長さ20cmにカットし、プレス機(テスター産業株式会社製SA−303)を用いて、4MPaの圧力で、160℃で20分間加熱して、平均膜厚0.8mmのレリーフ層を得た。
<フレキソ印刷版原版の作製>
上記で得たレリーフ層に対して、光硬化性組成物(株式会社スリーボンド社製:3030)を平均膜厚が80μmになるように塗設した後、250μm厚のPET支持体をニップローラにて貼り合わせ、20秒後にPET支持体側からUV露光機(アイグラフィックス株式会社製UV露光機ECS―151U、メタルハライドランプ、1,500mJ/cm2、14sec露光)にて光硬化性層を硬化させて、フレキソ印刷版原版を作製した。
<フレキソ印刷版の作製>
上記で得たフレキソ印刷版原版に対し、以下の形状となるように、レーザー彫刻機(Hell Gravure Syetems社製 1300S)により、解像度2540dpi(dot per inch)、レーザーパワー(Depth power)100%、ドット形状プロファイル:スロープ60°で彫刻し、その後、洗浄剤(The Procter & Gamble Company社製 ジョイW除菌の2%水溶液)を版上に垂らし、豚毛ブラシで擦り、流水にて水洗することで彫刻カスを除去した。
彫刻後の印刷版の形状は、印刷版の中央に直径30mmのハイライト網点部を有し、このハイライト網点部から印刷方向の上流側に10mm離間して、印刷版の幅方向に延在するベタの画像部を有する形状とした。すなわち、ハイライト網点部に隣接する非画像部の長さを10mmとした。
また、ハイライト網点部のスクリーン線数(精細度)は、175lpiとし、網点面積率は1%とし、低層化しない小点(第1の小点11)の高さを125μmとし、小点の先端径を15μmとした。
また、非画像部に隣接する第2の小点12および2列目の小点(第3の小点13)を低層化する構成とした。
低層化量は、第2の小点および第3の小点ともに5μm(第1の小点11の高さの4%)とし、先端径は15μmとした。
<実施例2〜12、比較例1〜5>
ハイライト網点部の網点面積率、スクリーン線数、低層化量、低層化する小点の数、小点の先端径、および、低層化しない小点の高さをそれぞれ、表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてフレキソ印刷版を作製した。
<実施例13>
非画像部2側から1〜5列目の小点を低層化する構成とし、それぞれの低層化量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてフレキソ印刷版を作製した。
<実施例14>
スクリーン線数、および、各小点の低層化量を表2に示すように変更した以外は、実施例13と同様にしてフレキソ印刷版を作製した。
〔評価〕
得られたフレキソ印刷版を用いて印刷を行い、非画像部に隣接する小点の印刷物再現性、および、印刷物網点のトーンジャンプについて評価を行った。
(印刷工程)
印刷機は、4C印刷機(株式会社太陽機械製作所製)を使用した。得られた印刷版を、クッションテープ(Lohmann社製)を介して、版胴(ドラム)に張り込み、印刷機に設置した。その後、キスタッチ(画像全面が着肉し始める印圧)を0(基準印圧)とし、そこから、40μm押し込んだ条件で、印刷速度150m/min印刷を行った。
被印刷体としては、50μmOPPフィルム(株式会社阿部紙業製)を用いた。また、インキとしては、水性フレキソインキ、ハイドリックFCF(大日精化株式会社製)を用いた。
(小点の印刷物再現性)
非画像部近傍の小点の印刷物再現性を、20倍のマイクロスコープ(株式会社キーエンス製、VHX−1000)で観察した。
印刷物上で、非画像部近傍の小点により印刷された点の大きさが、ハイライト網点部の中心に最も近い小点により印刷された点の大きさの100%以上110%以下の場合を『A』とし、110%超120%以下の場合を『B』とし、120%超の場合、または、抜けが発生した場合を『C』とした。
(トーンジャンプ)
網点画像のトーンジャンプの有無を目視で評価した。
印刷物上で、網点画像の再現性が目視で滑らかな場合を『A』とし、濃度ムラがややある場合を『B』とし、濃度ムラがはっきり見られる場合を『C』とした。
評価結果を表1および表2に示す。
表1および表2に示す結果から、網点面積率が0%超10%以下のハイライト網点部において、ハイライト網点部を構成する小点のうち、ハイライト網点部の端辺から離間する方向に10mm以上連続する非画像部と隣接する小点の高さが、ハイライト網点部の中心に最も近い小点の高さより低い構成を有する本発明の実施例1〜13は、比較例1〜5に対して、網点が太るのを抑制できるので印刷物再現性が良好であり、トーンジャンプ、すなわち、濃度の不連続性が視認されず良好であることがわかる。
また、比較例4、5から、隣接する非画像部の長さが10mm未満の場合、すなわち、隣接する画像部との間の距離が短い場合に、ハイライト網点部の非画像部側の小点を低層化すると抜けが発生してしまうことがわかる。
また、実施例1と実施例2〜4との対比から、低層化量は、中心に最も近い小点(低層化していない小点)の高さの5%以上が好ましいことがわかる。
また、実施例7〜9の対比から、非画像部側から2列以上の小点を低層化するのが好ましいことがわかる。
また、実施例10、11と、実施例1等との対比から、低層化する小点の先端径を、中心に最も近い小点の先端径よりも小さくするのが好ましいことがわかる。
以上の結果から本発明の効果は明らかである。
1、100 フレキソ印刷版
2、102 非画像部
3、103 画像部
4 ハイライト網点部
5 ハイライト網点部以外の画像部
11、111 第1の小点
12、112 第2の小点
13、113 第3の小点
30 フレキソ印刷装置
31 ドラム
32 搬送ローラ
33 アニロックスローラ
34 ドクターチャンバ
35 循環タンク
50、150 被印刷物
51、151 第1の点
52、152 第2の点
53、153 第3の点
60 カレンダーロール
62a〜62d 第1〜第4ロール
70 混錬物
71 樹脂シート
z 被印刷体

Claims (6)

  1. 網点部を含む画像部と、非画像部とを有するフレキソ印刷版であって、
    網点面積率が0%超10%以下のハイライト網点部において、前記ハイライト網点部を構成する小点のうち、前記ハイライト網点部の端辺から離間する方向に10mm以上連続する前記非画像部と隣接する小点の少なくとも1つの高さが、前記ハイライト網点部の小点の高さの平均値よりも低いことを特徴とするフレキソ印刷版。
  2. 前記ハイライト網点部において、前記非画像部に近い小点ほど、高さが低く形成される請求項1に記載のフレキソ印刷版。
  3. 前記非画像部と隣接する前記小点の高さと、前記ハイライト網点部の小点の高さの平均値との差は、前記ハイライト網点部の小点の高さの平均値の5〜70%である請求項1または2に記載のフレキソ印刷版。
  4. 前記非画像部と隣接するすべての小点の高さが、前記ハイライト網点部の中心に最も近い小点の高さより低い請求項1〜3のいずれか1項に記載のフレキソ印刷版。
  5. 前記非画像部と隣接する小点の先端径が、前記ハイライト網点部の中心に最も近い小点の先端径よりも小さい請求項1〜4のいずれか1項に記載のフレキソ印刷版。
  6. 前記ハイライト網点部を含む画像部および前記非画像部は、レーザー彫刻により形成されたものである請求項1〜5のいずれか1項に記載のフレキソ印刷版。
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