JP2015208929A - レーザー彫刻用樹脂組成物、レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の製造方法、フレキソ印刷版原版、フレキソ印刷版の製版方法及びフレキソ印刷版 - Google Patents

レーザー彫刻用樹脂組成物、レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の製造方法、フレキソ印刷版原版、フレキソ印刷版の製版方法及びフレキソ印刷版 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザー彫刻時において解像性に優れるフレキソ印刷版原版を得ることができ、また、耐刷性に優れるフレキソ印刷版を得ることができるレーザー彫刻用樹脂組成物、上記レーザー彫刻用樹脂組成物を用いたレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版及びその製造方法、並びに、フレキソ印刷版及びその製版方法を提供すること。
【解決手段】(成分A)エチレン性不飽和基を有するポリマー、(成分B)Zr又はHfを中心元素として有するメタロセン化合物、及び、(成分C)架橋剤、を含有することを特徴とするレーザー彫刻用樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、レーザー彫刻用樹脂組成物、レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の製造方法、フレキソ印刷版原版、フレキソ印刷版の製版方法及びフレキソ印刷版に関する。
レリーフ形成層をレーザーにより直接彫刻し製版する、いわゆる「直彫りCTP方式」が多く提案されている。この方式では、フレキソ原版に直接レーザーを照射し、光熱変換により熱分解及び揮発を生じさせ、凹部を形成する。直彫りCTP方式は、原画フィルムを用いたレリーフ形成と異なり、自由にレリーフ形状を制御することができる。このため、抜き文字の如き画像を形成する場合、その領域を他の領域よりも深く彫刻する、又は、微細網点画像では、印圧に対する抵抗を考慮し、ショルダーをつけた彫刻をすることなども可能である。この方式に用いられるレーザーは高出力の炭酸ガスレーザーが用いられることが一般的である。炭酸ガスレーザーの場合、全ての有機化合物が照射エネルギーを吸収して熱に変換できる。一方、安価で小型の半導体レーザーが開発されてきているが、これらは可視及び近赤外光であるため、上記レーザー光を吸収して熱に変換することが必要となる。
従来のレーザー彫刻用樹脂組成物としては、例えば、特許文献1〜5に記載のものが知られている。
特開平11−338139号公報 特開2011−136431号公報 特開2011−20363号公報 特開2007−272080号公報 特開2010−42657号公報
本発明が解決しようとする課題は、レーザー彫刻時において解像性に優れるフレキソ印刷版原版を得ることができ、また、耐刷性に優れるフレキソ印刷版を得ることができるレーザー彫刻用樹脂組成物、上記レーザー彫刻用樹脂組成物を用いたレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版及びその製造方法、並びに、フレキソ印刷版及びその製版方法を提供することである。
本発明の上記課題は、以下の<1>、<8>、<9>、<11>、<13>又は<14>により解決された。好ましい実施形態である<2>〜<7>、<10>及び<12>と共に列記する。
<1>(成分A)エチレン性不飽和基を有するポリマー、(成分B)Zr又はHfを中心元素として有するメタロセン化合物、及び、(成分C)架橋剤、を含有することを特徴とするレーザー彫刻用樹脂組成物、
<2>成分Bが、下記式(1)又は式(2)で表される化合物である、上記<1>に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物、
Figure 2015208929
式(1)及び式(2)中、Mはそれぞれ独立に、Zr又はHfを表し、X及びXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基を表し、R〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アルキルシリル基又はアリールシリル基を表し、R〜Rは互いに結合して環を形成してもよく、R〜R10は互いに結合して環を形成してもよく、Yは、炭素原子、ケイ素原子又はゲルマニウム原子を表し、R11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、アルコキシ基又はアルキルチオール基を表す。
<3>成分Bが、下記式(3)又は式(4)で表される化合物である、上記<1>又は<2>に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物、
Figure 2015208929
式(3)及び式(4)中、Mはそれぞれ独立に、Zr又はHfを表し、X及びXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、R、R、R及びR〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数3〜10のアルキルシリル基又は炭素数8〜20のアリールシリル基を表し、R、R及びRは互いに結合して環を形成してもよく、R〜R10は互いに結合して環を形成してもよく、Yは、炭素原子、ケイ素原子又はゲルマニウム原子を表し、R11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数1〜6のアルキルチオール基を表す。
<4>成分Bの含有量が、樹脂組成物の全質量に対し、0.01〜1質量%である、上記<1>〜<3>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用樹脂組成物、
<5>成分Cの含有量が、樹脂組成物の全質量に対し、0.5〜3質量%である、上記<1>〜<4>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用樹脂組成物、
<6>成分Aが、ポリブタジエン、ポリイソプレン及びエチレン−プロピレン−ジエン共重合体よりなる群から選ばれた少なくとも1種のポリマーである、上記<1>〜<5>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用樹脂組成物、
<7>(成分D)光熱変換剤を更に含有する、上記<1>〜<6>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用樹脂組成物、
<8>上記<1>〜<7>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を有するレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版、
<9>上記<1>〜<7>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を熱及び/又は光により架橋した架橋レリーフ形成層を有するレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版、
<10>上記架橋を熱により行う、上記<9>に記載のレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版、
<11>上記<1>〜<7>のいずれか1つに記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程、及び、上記レリーフ形成層を熱及び/又は光により架橋し、架橋レリーフ形成層を有するフレキソ印刷版原版を得る架橋工程、を含むことを特徴とするレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の製造方法、
<12>上記架橋工程において、熱により架橋する、上記<11>に記載のレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の製造方法、
<13>上記<9>若しくは<10>に記載のレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版又は上記<11>若しくは<12>に記載の製造方法により得られたレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版をレーザー彫刻し、レリーフ層を形成する彫刻工程、を含むフレキソ印刷版の製版方法、
<14>上記<13>に記載のフレキソ印刷版の製版方法により製造されたフレキソ印刷版。
本発明によれば、レーザー彫刻時において解像性に優れるフレキソ印刷版原版を得ることができ、また、耐刷性に優れるフレキソ印刷版を得ることができるレーザー彫刻用樹脂組成物、上記レーザー彫刻用樹脂組成物を用いたレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版及びその製造方法、並びに、フレキソ印刷版及びその製版方法を提供することができた。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
更に、本明細書における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明において、「質量部」及び「質量%」はそれぞれ、「重量部」及び「重量%」と同義である。
更に、本発明において、「(成分A)エチレン性不飽和結合を有するポリマー」等を単に「成分A」等ともいう。
以下の説明における好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
(レーザー彫刻用樹脂組成物)
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」ともいう。)は、(成分A)エチレン性不飽和結合を有するポリマー、(成分B)Zr又はHfを中心元素として有するメタロセン化合物、及び、(成分C)架橋剤、を含有することを特徴とする。
なお、本明細書では、フレキソ印刷版及びフレキソ印刷版原版の説明に関し、成分A〜成分Cを含有し、レーザー彫刻に供する画像形成層としての、表面が平坦な層であり、かつ未架橋の架橋性層をレリーフ形成層と称し、上記レリーフ形成層を架橋した層を架橋レリーフ形成層と称し、これをレーザー彫刻して表面に凹凸を形成した層をレリーフ層と称する。
本発明者らが鋭意検討した結果、レーザー彫刻用樹脂組成物に成分A〜成分Cを含有することにより、上記樹脂組成物により組成されたフレキソ印刷版原版をレーザー彫刻するとレリーフの解像性を示す彫刻特性値が良好で、かつ得られたフレキソ印刷版の耐刷性に優れるレーザー彫刻用樹脂組成物を提供することができた。
詳細な機構は不明であるが、成分A〜成分Cを含有したレーザー彫刻用樹脂組成物により作製されたフレキソ印刷版原版をレーザー彫刻する際、成分Bのメタロセン化合物が成分Aのエチレン性不飽和結合部に配位し、配位した成分Bがレーザー彫刻により発生した成分Aの分解物と他の成分Aとの再結合を促進することにより、低照度部は彫刻されにくく、高照度部は彫刻されやすい性質を付与させ、その結果、レーザー彫刻により作製されたレリーフの網点や細線等の解像性が良好となったと考えられる。
更に、上記樹脂組成物により作製されたフレキソ印刷版原版が、化学的架橋が形成され200℃以上の耐熱性を有する時に最も彫刻時の再結合効果による解像性向上効果を得られることがわかった。200℃から成分Aの分解温度までの高温領域で再結合が促進されているためであると考えられる。
以下、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物の構成成分について説明する。
(成分A)エチレン性不飽和基を有するポリマー
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、(成分A)エチレン性不飽和基を有するポリマーを含有する。成分Aにおけるエチレン性不飽和基としては、特に制限はないが、共役ジエン系ポリマーにおける共役ジエン由来のエチレン性不飽和基、又は、(メタ)アクリロイル基が好ましく、共役ジエン由来のエチレン性不飽和基がより好ましい。上記態様であると、均一な架橋膜が得られ、強靱かつ良好なゴム弾性を示す膜が得られる。
成分Aとしては、エチレン性不飽和基を有する高分子化合物であること以外に特に制限はないが、共役ジエン系ポリマー、末端にエチレン性不飽和基を有する共役ジエン系ポリマー、及び、エチレン性不飽和基を有するポリウレタン樹脂よりなる群から選ばれたポリマーであることが好ましく、共役ジエン系ポリマー、末端に(メタ)アクリロイル基を有する共役ジエン系ポリマー、及び、(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン樹脂よりなる群から選ばれたポリマーであることがより好ましく、共役ジエン系ポリマーが更に好ましい。
成分Aとしては、ブタジエン由来のモノマー単位及び/又はイソプレン由来のモノマー単位を有する樹脂を含むことが特に好ましい。また、成分Aとしては、解像力の観点からは、ポリブタジエン、ポリイソプレン又はエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)であることが特に好ましい。
ブタジエン由来のモノマー単位としては、ブタジエンが1,4−付加したモノマー単位であっても、ブタジエンが1,2−付加したモノマー単位であってもよい。
また、イソプレン由来のモノマー単位としては、イソプレンが1,4−付加したモノマー単位であっても、イソプレンが1,2−付加したモノマー単位であっても、イソプレンが3,4−付加したモノマー単位であってもよい。
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体の製造に用いられるジエン化合物としては、特に制限はないが、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン等が好ましく挙げられる。
共役ジエン系ポリマーとしては、共役ジエン系炭化水素を重合して得られる重合体、共役ジエン系炭化水素とモノオレフィン系不飽和化合物とを重合させて得られる共重合体等が挙げられる。
上記共役ジエン系炭化水素としては、具体的には、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。中でも、1,3−ブタジエン、イソプレンが特に好ましい。これらの化合物は単独又は2種類以上組み合わせて用いられる。
上記のモノオレフィン系不飽和化合物としては、具体的には、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタアクリルアミド、メタアクリルアミド酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、アクリル酸、メタアクリル酸等が挙げられる。
上記の共役ジエン系炭化水素を重合させて得られる重合体又は共役ジエン系炭化水素とモノオレフィン系不飽和化合物とを重合させて得られる共重合体としては、特に限定されず、具体的にはポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン重合体、スチレン−クロロプレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−イソプレン共重合体、アクリロニトリル−クロロプレン共重合体、アクリル酸エステル−イソプレン共重合体、アクリル酸エステル−クロロプレン共重合体、メタアクリル酸エステルと上記共役ジエンの共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等が挙げられる。これらの重合体は、乳化重合させてもよいし、また、溶液重合させてもよい。
また、(メタ)アクリロイル基を有する共役ジエン系ポリマーとしては、例えば、メタクリロイル基導入ポリイソプレン(クラプレンLIR−403、LIR−410、(株)クラレ製)が挙げられる。
更に、共役ジエン系ポリマーの誘導体としては、末端にエチレン性不飽和基を有する共役ジエン系ポリマーや末端にエチレン性不飽和基を有する水添共役ジエン系ポリマーも好ましく用いられる。末端にエチレン性不飽和基を有する共役ジエン系ポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリロイル基導入ポリブタジエン(NISSO−PB TEAI−1000、EA−3000、日本曹達(株)製)が挙げられる。
これらの中でも、共役ジエン系ポリマーとしては、ポリイソプレン、ポリブタジエン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、及び、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体が更に好ましく、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、及び、ポリブタジエンが特に好ましい。
エチレン性不飽和基を有するポリウレタン樹脂としては、特に制限はないが、ウレタン(メタ)アクリレートが好ましく挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、分子末端又は分子主鎖に水酸基を有するポリウレタン樹脂から誘導される。
原料の分子末端に水酸基を有するポリウレタン樹脂は、ポリイソシアネートの少なくとも1種と、多価アルコール成分の少なくとも1種とを反応させることによって形成される。
成分Aの分子量は、重量平均分子量(GPC、ポリスチレン換算)で、1,000以上であることが好ましく、3,000以上であることがより好ましく、10,000以上であることが更に好ましく、50,000以上であることが特に好ましく、80,000以上であることが最も好ましい。また、成分Aの分子量は、重量平均分子量(GPC、ポリスチレン換算)で、3,000,000以下であることが好ましく、2,000,000以下であることがより好ましく、1,500,000以下であることが更に好ましい。上記範囲であると、成分Aを含有するレーザー彫刻用樹脂組成物の加工が容易であり、また、得られるフレキソ印刷版の耐刷性により優れる。
なお、本発明における重量平均分子量や数平均分子量の測定は、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)法により測定することが好ましい。本発明におけるゲル浸透クロマトグラフィ法による測定は、HLC−8020GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel Super HZ M−H、TSKgel Super HZ4000、TSKgel SuperHZ200(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いることが好ましい。
本発明において、成分Aは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物において、成分Aの含有量は、樹脂組成物の全質量に対し、10〜95質量%であることが好ましく、30〜90質量%であることがより好ましく、50〜85質量%であることが更に好ましく、60〜80質量%であることが特に好ましい。上記範囲であると、インキへの耐性が高く、強靭、かつ、柔軟性が高い膜が得られ、耐刷性により優れる。
(成分B)Zr又はHfを中心元素として有するメタロセン化合物
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、(成分B)Zr又はHfを中心元素として有するメタロセン化合物を含有する。
本発明におけるメタロセン化合物は、η−シクロペンタジエニル構造を有するアニオン(単に、「シクロペンタジエニルアニオン」ともいう。)を中心金属原子上に少なくとも1つ有する化合物であり、いわゆるサンドイッチ化合物だけでなく、ハーフサンドイッチ化合物をも含み、また、他の配位子については任意に有していてもよい。また、上記シクロペンタジエニルアニオンは、シクロペンタジエニル環上に任意の置換基を任意の数有していてもよいし、2つ以上のシクロペンタジエニルアニオンが連結基を介して結合していてもよいし、シクロペンタジエニル環に他の環が縮合していてもよい。他の環が縮合したシクロペンタジエニル環としては、例えば、インデン環やフルオレン環が挙げられる。
成分Bとしては、η−シクロペンタジエニル構造を有するアニオンを中心金属原子上に1つ又は2つ有する化合物であることが好ましく、η−シクロペンタジエニル構造を有するアニオンを中心金属原子上に2つ有する化合物であることがより好ましい。
また、成分Bは、コストや解像力の観点からは、Zrを中心元素として有するメタロセン化合物であることが好ましく、また、安定性の観点からは、Hfを中心元素として有するメタロセン化合物であることが好ましい。
成分Bにおけるη−シクロペンタジエニル構造を有するアニオン以外の他の配位子としては、特に制限はなく、公知の配位子を有することができ、アニオン性配位子や中性配位子が挙げられ、また、単座配位子であっても、多座配位子であってもよい。
他の配位子としては、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基が好ましく挙げられる。中でも、水素原子、塩素原子、及び/又は、メチル基が特に好ましい。
成分Bは、下記式(1)又は式(2)で表される化合物であることが好ましく、下記式(1)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2015208929
式(1)及び式(2)中、Mはそれぞれ独立に、Zr又はHfを表し、X及びXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基を表し、R〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アルキルシリル基又はアリールシリル基を表し、R〜Rは互いに結合して環を形成してもよく、R〜R10は互いに結合して環を形成してもよく、Yは、炭素原子、ケイ素原子又はゲルマニウム原子を表し、R11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、アルコキシ基又はアルキルチオール基を表す。
式(1)及び式(2)におけるMは、コストや解像力の観点からは、Zrが好ましく、また、安定性の観点からは、Hfが好ましい。
式(1)及び式(2)におけるX及びXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜20の炭化水素基であることが好ましく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基であることが好ましく、水素原子、塩素原子又はメチル基であることが更に好ましい。
また、安定性の観点から、X及びXの一方が水素原子である場合、他方は水素原子以外の基であることが好ましく、ハロゲン原子であることがより好ましい。
式(1)及び式(2)におけるR〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルキルシリル基又は炭素数6〜20のアリールシリル基であることが好ましく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数3〜20のアルキルシリル基又は炭素数8〜20のアリールシリル基であることがより好ましく、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数3〜20のアルキルシリル基又は炭素数8〜20のアリールシリル基であることが更に好ましく、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基であることが更に好ましい。上記炭化水素基としては、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基等が例示できる。上記アルキルシリル基としては、モノアルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基等が挙げられるが、トリアルキルシリル基であることが好ましい。上記アリールシリル基としては、ジアルキルモノアリールシリル基、モノアルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基等が挙げられる。
また、式(1)及び式(2)において、R〜Rは互いに結合して環を形成してもよく、R〜R10は互いに結合して環を形成してもよい。上記環としては、脂肪族炭化水素環や芳香環が挙げられるが、シクロペンタジエニル環を含みインデン環やフルオレン環を形成することが好ましい。
式(2)におけるYは、炭素原子又はケイ素原子であることが好ましく、ケイ素原子であることがより好ましい。
式(2)におけるR11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭素数1〜20のアルキルチオール基であることが好ましく、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のアルコキシ基であることがより好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のアルコキシ基であることが更に好ましく、炭素数1〜20のアルキル基であることが特に好ましい。
また、成分Bは、下記式(3)又は式(4)で表される化合物であることがより好ましく、下記式(3)で表される化合物であることが更に好ましい。
Figure 2015208929
式(3)及び式(4)中、Mはそれぞれ独立に、Zr又はHfを表し、X及びXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、R、R、R及びR〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数3〜10のアルキルシリル基又は炭素数8〜20のアリールシリル基を表し、R、R及びRは互いに結合して環を形成してもよく、R〜R10は互いに結合して環を形成してもよく、Yは、炭素原子、ケイ素原子又はゲルマニウム原子を表し、R11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数1〜6のアルキルチオール基を表す。
式(3)及び式(4)におけるM及び式(4)におけるYは、式(1)及び式(2)におけるM及び式(2)におけるYとそれぞれ同義であり、好ましい態様もそれぞれ同様である。
式(3)及び式(4)におけるX及びXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基であることが好ましく、水素原子、塩素原子又はメチル基であることがより好ましい。
また、安定性の観点から、X及びXの一方が水素原子である場合、他方は水素原子以外の基であることが好ましく、ハロゲン原子であることがより好ましい。
式(3)及び式(4)におけるR、R、R及びR〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数3〜20のアルキルシリル基又は炭素数8〜20のアリールシリル基であることが更に好ましく、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基であることが更に好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
また、式(3)及び式(4)において、R、R及びRは互いに結合して環を形成してもよく、R〜R10は互いに結合して環を形成してもよい。上記環としては、脂肪族炭化水素環や芳香環が挙げられるが、シクロペンタジエニル環を含みインデン環やフルオレン環を形成することが好ましい。
式(4)におけるR11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜6のアルコキシ基であることが好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜6のアルコキシ基であることがより好ましく、炭素数1〜20のアルキル基であることが更に好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
上記式(3)で表される化合物であり、Zrを中心元素として有するメタロセン化合物として具体的には、ジルコノセンジクロリド(ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド)、ジルコノセンクロリドヒドリド、ジルコノセンジメチル、エチレン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−t−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−t−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−t−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ジルコニウムジメチル、イソプロピリデン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ジルコニウムジメチル、イソプロピリデン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−t−ブチルインデニル)ジルコニウムジメチル等が挙げられる。
上記式(3)で表される化合物であり、Hfを中心元素として有するメタロセン化合物として具体的には、ハフノセンジクロリド(ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド)、ハフノセンジメチル、エチレン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ハフニウムジクロリド、エチレン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ハフニウムジクロリド、エチレン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−t−ブチルインデニル)ハフニウムジクロリド、エチレン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−t−ブチルインデニル)ハフニウムジクロリド、エチレン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリルインデニル)ハフニウムジクロリド、イソプロピリデン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ハフニウムジクロリド、イソプロピリデン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ハフニウムジクロリド、イソプロピリデン(3−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−t−ブチルインデニル)ハフニウムジクロリド等が挙げられる。
また、上記式(4)においてYが炭素原子であるメタロセン化合物の例としては、イソプロピリデン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3,4,5−トリt−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド等が挙げられる。
更に、上記式(4)においてYがケイ素原子であるメタロセン化合物の例としてはジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−t−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(4−メチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−メチル−インデニル)ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレン(4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3−t−ブチルインデニル)ハフニウムジクロリド等が挙げられる。
これらの中でも、成分Bとしては、ジルコノセンジクロリド、ジルコノセンクロリドヒドリド、ジルコノセンジメチル、又は、ハフノセンジクロリドが好ましい。
本発明において、成分Bは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物において、成分Bの含有量は、樹脂組成物の全質量に対し、0.001〜5質量%であることが好ましく、0.005〜1質量%であることがより好ましく、0.01〜0.5質量%であることが更に好ましく、0.05〜0.2質量%であることが特に好ましい。上記範囲であると、得られるフレキソ印刷版の彫刻特性値がより高く、解像性により優れる。
成分Bの効果を更に高めるために、助触媒を用いてもよい。
助触媒としては、高活性を発揮するものであれば特に制限はなく、メチルアルミノキサン等のアルキルアルミノキサンが好ましく用いられるが、パーフルオロトリフェニルボランやパーフルオロテトラフェニルボレート等のホウ素化合物、更には、最近報告されている超高活性のアルキルアルミノキサン(International Symposium on Future Technology for Polyolefin and Olefin Polymerization Catalysis at Tokyo Institute of Technology, 2001/3/21-24, OP-54)、粘土鉱物(米国特許第5308811号明細書)を用いてもよい。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物において、助触媒の含有量は、特に制限はないが、樹脂組成物の全質量に対し、0.001〜5質量%であることが好ましい。
(成分C)架橋剤
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、架橋構造形成を促進するため、(成分C)架橋剤を含有する。
成分Aのようなポリマーを架橋させるためには、例えば、重合開始剤、好ましくは有機過酸化物を添加し架橋する方法と、イオウ系化合物を用いて架橋する方法がある。本発明における架橋剤は、重合開始剤、及び/又は、イオウ系化合物を含むことが好ましく、有機過酸化物、及び/又は、イオウ系化合物を含むことがより好ましく、有機過酸化物を含むことが更に好ましい。
有機過酸化物により架橋を行う場合、エチレン性不飽和基の重合による架橋だけでなく、エチレン性不飽和基のない部分においても、酸化による架橋が可能である。
重合開始剤は、ラジカル重合開始剤であっても、カチオン重合開始剤であってもよいが、ラジカル重合開始剤であることが好ましい。
また、重合開始剤は、熱重合開始剤であっても、光重合開始剤であってもよいが、熱重合開始剤であることが好ましい。
重合開始剤は、当業者間で公知のものを制限なく使用することができる。以下、好ましい重合開始剤であるラジカル重合開始剤について詳述するが、本発明はこれらの記述により制限を受けるものではない。
本発明において、好ましいラジカル重合開始剤としては、(a)芳香族ケトン類、(b)オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(d)チオ化合物、(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(f)ケトオキシムエステル化合物、(g)ボレート化合物、(h)アジニウム化合物、(i)メタロセン化合物、(j)活性エステル化合物、(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物、(l)アゾ系化合物等が挙げられる。以下に、上記(a)〜(l)の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明においては、彫刻感度と、レリーフ印刷版原版のレリーフ形成層に適用した際にはレリーフエッジ形状を良好とするといった観点から、(a)芳香族ケトン類、(c)有機過酸化物及び(l)アゾ系化合物が好ましく、(c)有機過酸化物及び(l)アゾ系化合物がより好ましく、(c)有機過酸化物が特に好ましい。
上記(a)芳香族ケトン類、(b)オニウム塩化合物、(d)チオ化合物、(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(f)ケトオキシムエステル化合物、(g)ボレート化合物、(h)アジニウム化合物、(i)メタロセン化合物、(j)活性エステル化合物、及び(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物としては、特開2008−63554号公報の段落0074〜0118に挙げられている化合物を好ましく用いることができる。
また、(c)有機過酸化物及び(l)アゾ系化合物としては、以下に示す化合物が好ましい。
(c)有機過酸化物
本発明に用いることができるラジカル重合開始剤として好ましい(c)有機過酸化物としては、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−アミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−オクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−3−メチルベンゾエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシアセテートなどの過酸化エステル系や、α,α’−ジ(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、ジクミルパーオキシドが好ましい。
(l)アゾ系化合物
本発明に用いることができるラジカル重合開始剤として好ましい(l)アゾ系化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスプロピオニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミドオキシム)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等を挙げることができる。
イオウ系化合物としては、イオウ(元素状硫黄)、塩化イオウ、二塩化イオウ、メルカプト化合物、スルフィド化合物、ジスルフィド化合物、ポリスルフィド化合物、チウラム化合物、チオカルバミン酸化合物、及び、多官能メルカプト化合物が挙げられ、イオウ、塩化イオウ、二塩化イオウ、ジスルフィド化合物、チウラム化合物、チオカルバミン酸化合物、及び、多官能メルカプト化合物が好ましく挙げられる。
本発明において、好ましいイオウ系化合物としては、具体的には、イオウ、塩化イオウ、二塩化イオウ、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)イソシアヌレート及びジペンタエリスリトールヘキサキスチオプロピオネートなどが挙げられる。中でも、イオウ、アルキルフェノールジスルフィド、及び、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)が好ましく挙げられ、アルキルフェニールジスルフィド、及び、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)がより好ましく挙げられる。
有機過酸化物を用いて架橋する方法において、好ましい有機過酸化物としては、上記有機過酸化物が挙げられる。
本発明において、成分Cは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物において、成分Cの含有量は、樹脂組成物の全質量に対し、0.1質量%以上含有していることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましく、0.5〜3質量%であることが特に好ましい。上記範囲であると、解像度等の彫刻特性により優れる。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物において、成分Bの含有量と成分Cの含有量との質量比は、成分Bの含有量:成分Cの含有量=1:100〜1:1であることが好ましく、1:50〜1:2であるあることがより好ましく、1:20〜1:5であることが特に好ましい。上記範囲であると、彫刻時の耐熱に必要な化学的架橋と期待する再架橋反応とのバランスがよく彫刻特性に優れる。
(成分D)光熱変換剤
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、(成分D)光熱変換剤を含有することが好ましい。
本発明における光熱変換剤は、レーザーの光を吸収し発熱することで、レーザー彫刻時の硬化物の熱分解を促進すると考えられる。このため、彫刻に用いるレーザー波長の光を吸収する光熱変換剤を選択することが好ましい。
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版における架橋レリーフ形成層を、700〜1,300nmの赤外線を発するレーザー(YAGレーザー、半導体レーザー、ファイバーレーザー、面発光レーザー等)を光源としてレーザー彫刻に用いる場合に、光熱変換剤としては、700〜1,300nmに極大吸収波長を有する化合物が用いることが好ましい。
本発明に用いることができる光熱変換剤としては、種々の染料又は顔料が用いられる。
光熱変換剤のうち、染料としては、市販の染料及び例えば「染料便覧」(有機合成化学協会編集、昭和45年刊)等の文献に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、700〜1,300nmに極大吸収波長を有するものが好ましく挙げられ、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、ジインモニウム化合物、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、金属チオレート錯体等の染料が挙げられる。
本発明において好ましく用いられる染料としては、ヘプタメチンシアニン色素等のシアニン系色素、ペンタメチンオキソノール色素等のオキソノール系色素、フタロシアニン系色素及び特開2008−63554号公報の段落0124〜0137に記載の染料を挙げることができる。
本発明において使用される光熱変換剤のうち、顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。
顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。これらの顔料のうち、好ましいものはカーボンブラックである。
カーボンブラックは、組成物中における分散性などが安定である限り、ASTMによる分類のほか、用途(例えば、カラー用、ゴム用、乾電池用など)の如何に拘らずいずれも使用可能である。カーボンブラックには、例えば、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラックなどが含まれる。なお、カーボンブラックなどの黒色着色剤は、分散を容易にするため、必要に応じて分散剤を用い、予めニトロセルロースやバインダーなどに分散させたカラーチップやカラーペーストとして使用することができ、このようなチップやペーストは市販品として容易に入手できる。
本発明においては、比較的低い比表面積及び比較的低いジブチルフタレート(DBP)吸収を有するカーボンブラックや比表面積の大きい微細化されたカーボンブラックまでを使用することが好ましい。好適なカーボンブラックの例としては、Printex(登録商標)U、Printex(登録商標)A、又は、Spezialschwarz(登録商標)4(Degussa社製)、#45L(三菱化学(株)製)が挙げられる。
本発明に用いることができるカーボンブラックとしては、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が、150ml/100g未満であることが好ましく、100ml/100g以下であることがより好ましく、70ml/100g以下であることが更に好ましい。
また、カーボンブラックとしては、光熱変換により発生した熱を周囲のポリマー等に効率よく伝えることで彫刻感度が向上するという観点で、比表面積が100m/g以上である、導電性カーボンブラックが好ましい。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、成分Dを1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物中における(成分D)光熱変換剤の含有量は、その分子固有の分子吸光係数の大きさにより大きく異なるが、樹脂組成物の全質量に対し、0.5〜20質量%が好ましく、2〜10質量%がより好ましく、2〜5質量%が更に好ましい。上記範囲であると、得られるフレキソ印刷版の彫刻特性値が優れる。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、成分A〜成分Cを必須の成分とし、成分Dやその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、架橋促進剤、エチレン性不飽和化合物、充填剤、成分A以外のバインダーポリマー、溶剤等が例示できるが、これに限定されない。
<架橋促進剤>
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、架橋反応を促進するため、架橋促進剤を含有してもよい。具体的には、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール系化合物;ジフェニルグアニジン、トリフェニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン、オルソトリル・バイ・グアナイド、ジフェニルグアニジン・フタレート等のグアニジン系化合物;アセトアルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒド−アンモニア反応物等のアルデヒド−アミン又はアルデヒド−アンモニア系化合物;2−メルカプトイミダゾリン等のイミダゾリン系化合物;チオカルバニリド、ジエチルチオユリア、ジブチルチオユリア、トリメチルチオユリア、ジオルソトリルチオユリア等のチオユリア系化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系化合物;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオ酸塩系化合物;ジブチルキサントゲン酸亜鉛等のザンテート系化合物;その他、亜鉛華などの化合物が挙げられる。
上記架橋促進剤は、1種単独で含有しても、2種以上を含有してもよい。
上記架橋促進剤の含有量は、樹脂組成物の全質量に対し、0.1〜20質量%であることが好ましく、0.2〜5質量%であることがより好ましい。
<エチレン性不飽和化合物>
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、架橋構造形成を促進するため、エチレン性不飽和化合物を含有してもよい。エチレン性不飽和化合物としては、単官能エチレン性不飽和化合物であっても、多官能エチレン性不飽和化合物であってもよいが、多官能エチレン性不飽和化合物であることが好ましい。具体的には、多官能エチレン性不飽和化合物としては、末端エチレン性不飽和基を2〜20個有する化合物が好ましい。このような化合物群は当産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に制限なく用いることができる。
また、上記エチレン性不飽和化合物は、成分A以外のエチレン性不飽和化合物であり、分子量1,000未満の化合物である。
多官能エチレン性不飽和化合物におけるエチレン不飽和基が由来する化合物の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル類、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシ基や、アミノ基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル、アミド類と多官能イソシアネート類、エポキシ類との付加反応物、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアナト基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する、不飽和カルボン酸エステル、アミド類と単官能又は多官能のアルコール類、アミン類との付加反応物、ハロゲン基や、トシルオキシ基、等の脱離性置換基を有する、不飽和カルボン酸エステル、アミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、ビニル化合物、アリル化合物、不飽和ホスホン酸、スチレン等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物に含むことができる、エチレン性不飽和化合物としては、反応性の観点から、アクリレート化合物、メタクリレート化合物、ビニル化合物、及び、アリル化合物が好ましい。
アリル化合物としては、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、1,4−シクロヘキサンジアリルエーテル、1,4−ジエチルシクロヘキシルジアリルエーテル、1,8−オクタンジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールエタントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、イソシアヌル酸トリアリル、シアヌル酸トリアリル、リン酸トリアリル等が挙げられる。
これらの中でも、アリル化合物としては、イソシアヌル酸トリアリル、及び、シアヌル酸トリアリルが特に好ましい。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等が挙げられる。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等が挙げられる。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等が挙げられる。
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラクロトネート等が挙げられる。
イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等が挙げられる。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等が挙げられる。
その他のエステルの例として、例えば、特公昭46−27926号、特公昭51−47334号、特開昭57−196231号各公報記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240号、特開昭59−5241号、特開平2−226149号各公報記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613号公報記載のアミノ基を含有するもの等も好適に用いられる。
上記エステルモノマーは混合物としても使用することができる。
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等が挙げられる。
その他の好ましいアミド系モノマーの例としては、特公昭54−21726号公報記載のシクロへキシレン構造を有すものを挙げることができる。
また、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソシアナト基を有するポリイソシアネート化合物に、下記式(i)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
CH=C(R)COOCHCH(R’)OH (i)
(ただし、R及びR’は、それぞれ、H又はCHを示す。)
また、特開昭51−37193号、特公平2−32293号、特公平2−16765号各公報に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号、特公昭56−17654号、特公昭62−39417号、特公昭62−39418号各公報記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。
更に、特開昭63−277653号、特開昭63−260909号、特開平1−105238号各公報に記載される、分子内にアミノ構造を有する付加重合性化合物類を用いることによって、短時間で硬化組成物を得ることができる。
その他の例としては、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。また、特公昭46−43946号、特公平1−40337号、特公平1−40336号各公報記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号公報記載のビニルホスホン酸系化合物等も挙げることができる。また、ある場合には、特開昭61−22048号公報記載のペルフルオロアルキル基を含有する構造が好適に使用される。更に、日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
ビニル化合物としては、ブタンジオール−1,4−ジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、1,2−プロパンジオールジビニルエーテル、1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、1,3−ブタンジオールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、エチレングリコールジエチレンビニルエーテル、エチレングリコールジプロピレンビニルエーテル、トリメチロールプロパントリエチレンビニルエーテル、トリメチロールプロパンジエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールジエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラエチレンビニルエーテル、1,1,1−トリス〔4−(2−ビニロキシエトキシ)フェニル〕エタン、ビスフェノールAジビニロキシエチルエーテル、アジピン酸ジビニル等が挙げられる。
上記エチレン性不飽和化合物は、1種単独で含有しても、2種以上を含有してもよい。
上記エチレン製不飽和化合物の含有量は、樹脂組成物の全質量に対し、0.1〜30質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることがより好ましい。
<充填剤>
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、レーザー彫刻用樹脂組成物の硬化皮膜の物性を改良するため、充填剤を含有してもよい。
充填剤としては、公知の充填剤を用いることができ、例えば、無機粒子、有機樹脂粒子が挙げられる。
無機粒子としては、公知のものを用いることができ、カーボンナノチューブ、フラーレン、黒鉛、シリカ、アルミナ、アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウムなど例示できる。
有機樹脂粒子としては、公知のものを用いることができ、熱膨張性マイクロカプセルが好ましく例示できる。
熱膨張性マイクロカプセルとしては、EXPANCEL(Akzo Noble社製)が例示できる。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、充填剤を1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物中における充填剤の含有量は、樹脂組成物の全質量に対し、1〜30質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましが特に好ましい。
<成分A以外のバインダーポリマー>
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、成分A以外の樹脂成分である成分A以外のバインダーポリマー(以下、単に「バインダーポリマー」ともいう。)を含有してもよいが、その含有量は、成分Aの含有量より少ないことが好ましく、成分Aの含有量の50質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが更に好ましく、成分A以外のバインダーポリマーを含有しないことが特に好ましい。
バインダーポリマーは、レーザー彫刻用樹脂組成物に含有される高分子成分であり、一般的な高分子化合物を適宜選択し、1種を単独使用するか、又は、2種以上を併用することができる。特に、レーザー彫刻用樹脂組成物を印刷版原版に用いる際は、レーザー彫刻性、インキ受与性、彫刻カス分散性などの種々の性能を考慮して選択することが好ましい。
バインダーポリマーとしては、特開2012−45801号公報の段落0009〜0030に記載のバインダーポリマーが例示される。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物には、成分A以外のバインダーポリマーを1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<溶剤>
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物は、溶剤を含有していてもよいが、溶剤の含有量が、樹脂組成物の全質量に対して、1質量%以下であることが好ましく、溶剤を含有しないことがより好ましい。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物を調製する際に用いる溶剤は、各成分の溶解性の観点から、主として非プロトン性の有機溶剤を用いることが好ましい。より具体的には、非プロトン性の有機溶剤/プロトン性有機溶剤=100/0〜50/50(質量比)で用いることが好ましく、100/0〜70/30(質量比)で用いることがより好ましく、100/0〜90/10(質量比)で用いることが特に好ましい。
非プロトン性の有機溶剤の好ましい具体例としては、ヘプタン、ヘキサン、オクタン、ノナン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドが挙げられる。
プロトン性有機溶剤の好ましい具体例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオールが挙げられる。
これらの中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましい。
溶剤の添加量としては、特に制限はなく、レリーフ形成層の作製等に必要な量を添加すればよい。なお、樹脂組成物の固形分量とは、樹脂組成物中の溶剤を除いた量である。
また、成分A〜成分D等の各成分の含有量は、樹脂組成物の全質量を基準として記載しているが、樹脂組成物が溶剤を含有する場合は、各成分の含有量は、樹脂組成物の全固形分量を基準とする。なお、樹脂組成物の固形分量とは、溶剤などの揮発性成分を除いた量を表す。
本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物には、上記成分A〜D、架橋促進剤、エチレン性不飽和化合物、充填剤、成分A以外のバインダーポリマー、溶剤等の添加剤以外について、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜配合することができる。例えば、香料、増粘剤、界面活性剤、ワックス、プロセス油、金属酸化物、オゾン分解防止剤、老化防止剤、熱重合防止剤、着色剤、アルコール交換反応触媒等が挙げられ、これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版)
本発明のレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の第1の実施態様は、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を有する。
また、本発明のレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の第2の実施態様は、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を架橋した架橋レリーフ形成層を有する。
本発明において「レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版」とは、レーザー彫刻用樹脂組成物からなる架橋性を有するレリーフ形成層が、架橋される前の状態、及び、光又は熱により硬化された状態の両方又はいずれか一方のものをいう。
本発明において「レリーフ形成層」とは、架橋される前の状態の層をいい、すなわち、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなる層であり、必要に応じ、乾燥が行われていてもよい。
架橋レリーフ形成層を有する印刷版原版をレーザー彫刻することにより「フレキソ印刷版」が作製される。
本発明において「架橋レリーフ形成層」とは、上記レリーフ形成層を架橋した層をいう。上記の架橋は、熱及び/又は光により行うことができる。また、上記架橋は樹脂組成物が硬化される反応であれば特に限定されず、成分A及び成分Cの反応などによる架橋構造が例示できる。
また、本発明において「レリーフ層」とは、フレキソ印刷版におけるレーザーにより彫刻された層、すなわち、レーザー彫刻後の上記架橋レリーフ形成層をいう。
本発明のレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版は、上記のような成分を含有するレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を有する。(架橋)レリーフ形成層は、支持体上に設けられることが好ましい。
レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版は、必要により更に、支持体と(架橋)レリーフ形成層との間に接着層を、また、(架橋)レリーフ形成層上にスリップコート層、保護フィルムを有していてもよい。
<レリーフ形成層>
レリーフ形成層は、上記本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなる層であり、熱架橋性の層であることが好ましい。
レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版によるフレキソ印刷版の作製態様としては、レリーフ形成層を架橋させて架橋レリーフ形成層を有するフレキソ印刷版原版とした後、架橋レリーフ形成層(硬質のレリーフ形成層)をレーザー彫刻することによりレリーフ層を形成してフレキソ印刷版を作製する態様であることが好ましい。レリーフ形成層を架橋することにより、印刷時におけるレリーフ層の摩耗を防ぐことができ、また、レーザー彫刻後にシャープな形状のレリーフ層を有するフレキソ印刷版を得ることができる。
レリーフ形成層は、レリーフ形成層用の上記の如き成分を有するレーザー彫刻用樹脂組成物を、シート状又はスリーブ状に成形することで形成することができる。レリーフ形成層は、通常、後述する支持体上に設けられるが、製版、印刷用の装置に備えられたシリンダーなどの部材表面に直接形成したり、そこに配置して固定化したりすることもでき、必ずしも支持体を必要としない。
以下、主としてレリーフ形成層をシート状にした場合を例に挙げて説明する。
<支持体>
本発明のレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版は、支持体上にレリーフ形成層を有していてもよい。
レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の支持体に使用する素材は特に限定されないが、寸法安定性の高いものが好ましく使用され、例えば、スチール、ステンレス、アルミニウムなどの金属、ポリエステル(例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PAN(ポリアクリロニトリル))やポリ塩化ビニルなどのプラスチック樹脂、スチレン−ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ガラスファイバーで補強されたプラスチック樹脂(エポキシ樹脂やフェノール樹脂など)が挙げられる。支持体としては、PETフィルムやスチール基板が好ましく用いられる。支持体の形態は、レリーフ形成層がシート状であるかスリーブ状であるかによって決定される。
<接着層>
レリーフ形成層を支持体上に形成する場合、両者の間には、層間の接着力を強化する目的で接着層を設けてもよい。
接着層に使用し得る材料(接着剤)としては、例えば、I.Skeist編、「Handbook of Adhesives」、第2版(1977)に記載のものを用いることができる。
<保護フィルム、スリップコート層>
レリーフ形成層表面又は架橋レリーフ形成層表面への傷や凹み防止の目的で、レリーフ形成層表面又は架橋レリーフ形成層表面に保護フィルムを設けてもよい。保護フィルムの厚さは、25〜500μmが好ましく、50〜200μmがより好ましい。保護フィルムは、例えば、PETのようなポリエステル系フィルム、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)のようなポリオレフィン系フィルムを用いることができる。またフィルムの表面はマット化されていてもよい。保護フィルムは、剥離可能であることが好ましい。
保護フィルムが剥離不可能な場合や、逆にレリーフ形成層に接着しにくい場合には、両層間にスリップコート層を設けてもよい。スリップコート層に使用される材料は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、部分鹸化ポリビニルアルコール、ヒドロキシアルキルセルロース、アルキルセルロース、ポリアミド樹脂など、水に溶解又は分散可能で、粘着性の少ない樹脂を主成分とすることが好ましい。
(レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の製造方法)
レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、レーザー彫刻用樹脂組成物を調製し、必要に応じて、このレーザー彫刻用塗布液組成物から溶剤を除去した後に、支持体上に溶融押し出しする方法、レーザー彫刻用樹脂組成物を調製し、熱プレスによりレリーフ形成層を形成する方法が挙げられる。また、レーザー彫刻用樹脂組成物を、支持体上に流延し、これをオーブン中で乾燥して樹脂組成物から溶剤を除去する方法でもよい。中でも、熱プレスによりレリーフ形成層を形成する方法が好ましく挙げられる。
中でも、本発明のレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の製造方法は、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程、並びに、上記レリーフ形成層を熱及び/又は光により架橋した架橋レリーフ形成層を有するフレキソ印刷版原版を得る架橋工程、を含む製造方法であることが好ましい。
その後、必要に応じてレリーフ形成層の上に保護フィルムをラミネートしてもよい。ラミネートは、加熱したカレンダーロールなどで保護フィルムとレリーフ形成層を圧着することや、表面に少量の溶剤を含浸させたレリーフ形成層に保護フィルムを密着させることによって行うことができる。
保護フィルムを用いる場合には、先ず保護フィルム上にレリーフ形成層を積層し、次いで支持体をラミネートする方法を採ってもよい。
接着層を設ける場合は、接着層を塗布した支持体を用いることで対応できる。スリップコート層を設ける場合は、スリップコート層を塗布した保護フィルムを用いることで対応できる。
<層形成工程>
本発明のレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の製造方法は、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程を含むことが好ましい。
レリーフ形成層の形成方法としては、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物を調製し、必要に応じて、このレーザー彫刻用樹脂組成物から溶剤を除去した後に、支持体上に溶融押し出しする方法や、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物を調製し、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物を支持体上に流延し、これをオーブン中で乾燥して溶剤を除去する方法が好ましく例示できる。
レーザー彫刻用樹脂組成物は、例えば、成分A〜成分Cを混合し、更に成分Dを順次混合する方法や、成分A〜成分C、及び、任意成分などを適当な溶剤に溶解又は分散させ、次いで、成分Dを混合する方法によって製造できる。溶剤成分のほとんどは、フレキソ印刷版原版を製造する段階で除去することが好ましいので、溶剤としては、揮発しやすい低分子アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル)等を用い、かつ温度を調整するなどして溶剤の全添加量をできるだけ少なく抑えることが好ましい。
中でも、レーザー彫刻用樹脂組成物は、溶剤を使用せず成分A〜成分Cを混練し、更に成分Dを順次混練する方法が好ましく挙げられる。
レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版における(架橋)レリーフ形成層の厚さは、架橋の前後において、0.05mm以上10mm以下が好ましく、0.05mm以上7mm以下がより好ましく、0.05mm以上3mm以下が更に好ましい。
<架橋工程>
本発明のレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の製造方法は、上記レリーフ形成層を熱により架橋した架橋レリーフ形成層を有するフレキソ印刷版原版を得る架橋工程を含む製造方法である。
レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版を加熱することで、レリーフ形成層を架橋することができる(熱架橋工程)。熱により架橋を行うための加熱手段としては、印刷版原版を熱風オーブンや遠赤外オーブン内で所定時間加熱する方法や、加熱したロールに所定時間接する方法が挙げられる。
レリーフ形成層を熱架橋することで、第1にレーザー彫刻後形成されるレリーフがシャープになり、第2にレーザー彫刻の際に発生する彫刻カスの粘着性が抑制されるという利点がある。
なお、本発明において、上記架橋工程において、成分A及び成分C等の重合反応が生じる。
また、光重合開始剤等を使用し、成分Aやエチレン性不飽和化合物を重合し架橋を形成するため、光による架橋を更に行ってもよい。
レリーフ形成層が光重合開始剤を含有する場合には、光重合開始剤のトリガーとなる活性光線をレリーフ形成層に照射することで、レリーフ形成層を架橋することができる。
光は、レリーフ形成層全面に行うことが好ましい。光(「活性光線」ともいう。)としては可視光、紫外光及び電子線が挙げられるが、紫外光が最も好ましい。レリーフ形成層の支持体等、レリーフ形成層を固定化するための基材側を裏面とすれば、表面に光を照射するだけでもよいが、支持体が活性光線を透過する透明なフィルムであれば、更に裏面からも光を照射することが好ましい。表面からの照射は、保護フィルムが存在する場合、これを設けたまま行ってもよいし、保護フィルムを剥離した後に行ってもよい。酸素の存在下では重合阻害が生じる恐れがあるので、レリーフ形成層にポリ塩化ビニルシートを被せて真空引きした上で、活性光線の照射を行ってもよい。
(フレキソ印刷版及びその製版方法)
本発明のフレキソ印刷版の製版方法は、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程、上記レリーフ形成層を熱及び/又は光で架橋し架橋レリーフ形成層を有するフレキソ印刷版原版を得る架橋工程、及び、上記架橋レリーフ形成層を有するフレキソ印刷版原版をレーザー彫刻する彫刻工程、を含むことが好ましい。
本発明のフレキソ印刷版は、本発明のレーザー彫刻用樹脂組成物からなる層を架橋及びレーザー彫刻して得られたレリーフ層を有するフレキソ印刷版であり、本発明のフレキソ印刷版の製版方法により製版されたフレキソ印刷版であることが好ましい。
本発明のフレキソ印刷版は、水性インキ及び溶剤インキの双方の印刷時に好適に使用することができる。
本発明のフレキソ印刷版の製版方法における層形成工程及び架橋工程は、上記レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の製造方法における層形成工程及び架橋工程と同義であり、好ましい範囲も同様である。
<彫刻工程>
本発明のフレキソ印刷版の製版方法は、上記架橋レリーフ形成層を有するフレキソ印刷版原版をレーザー彫刻する彫刻工程を含むことが好ましい。
彫刻工程は、上記架橋工程で架橋された架橋レリーフ形成層をレーザー彫刻してレリーフ層を形成する工程である。具体的には、架橋された架橋レリーフ形成層に対して、所望の画像に対応したレーザー光を照射して彫刻を行うことによりレリーフ層を形成することが好ましい。また、所望の画像のデジタルデータを元にコンピューターでレーザーヘッドを制御し、架橋レリーフ形成層に対して走査照射する工程が好ましく挙げられる。
この彫刻工程には、赤外線レーザーが好ましく用いられる。赤外線レーザーが照射されると、架橋レリーフ形成層中の分子が分子振動し、熱が発生する。赤外線レーザーとして炭酸ガスレーザーやYAGレーザーのような高出力のレーザーを用いると、レーザー照射部分に大量の熱が発生し、架橋レリーフ形成層中の分子は分子切断又はイオン化されて選択的な除去、すなわち、彫刻がなされる。レーザー彫刻の利点は、彫刻深さを任意に設定できるため、構造を3次元的に制御することができる点である。例えば、微細な網点を印刷する部分は、浅く又はショルダーをつけて彫刻することで、印圧でレリーフが転倒しないようにすることができ、細かい抜き文字を印刷する溝の部分は深く彫刻することで、溝にインキが埋まりにくくなり、抜き文字つぶれを抑制することが可能となる。
中でも、光熱変換剤の吸収波長に対応した赤外線レーザーで彫刻する場合には、より高感度で架橋レリーフ形成層の選択的な除去が可能となり、シャープな画像を有するレリーフ層が得られる。
彫刻工程に用いられる赤外線レーザーとしては、生産性、コスト等の面から、炭酸ガスレーザー(COレーザー)又は半導体レーザーが好ましい。特に、ファイバー付き半導体赤外線レーザー(FC−LD)が好ましく用いられる。一般に、半導体レーザーは、COレーザーに比べレーザー発振が高効率かつ安価で小型化が可能である。また、小型であるためアレイ化が容易である。更に、ファイバーの処理によりビーム形状を制御できる。
半導体レーザーとしては、波長が700〜1,300nmのものが好ましく、800〜1,200nmのものがより好ましく、860〜1,200nmのものが更に好ましく、900〜1,100nmのものが特に好ましい。
また、ファイバー付き半導体レーザーは、更に光ファイバーを取り付けることで効率よくレーザー光を出力できるため、本発明における彫刻工程には有効である。更に、ファイバーの処理によりビーム形状を制御できる。例えば、ビームプロファイルはトップハット形状とすることができ、安定に版面にエネルギーを与えることができる。半導体レーザーの詳細は、「レーザーハンドブック第2版」レーザー学会編、「実用レーザー技術」電子通信学会編等に記載されている。
また、本発明のフレキソ印刷版原版を用いたフレキソ印刷版の製版方法に好適に使用し得るファイバー付き半導体レーザーを備えた製版装置は、特開2009−172658号公報及び特開2009−214334号公報に詳細に記載され、これを本発明のフレキソ印刷版の製版に使用することができる。
本発明のフレキソ印刷版の製版方法では、彫刻工程に次いで、更に、必要に応じて下記リンス工程、乾燥工程、及び/又は、後架橋工程を含んでもよい。
リンス工程:彫刻後のレリーフ層表面を、水又は水を主成分とする液体で彫刻表面をリンスする工程。
乾燥工程:彫刻されたレリーフ層を乾燥する工程。
後架橋工程:彫刻後のレリーフ層にエネルギーを付与し、レリーフ層を更に架橋する工程。
上記工程を経た後、彫刻表面に彫刻カスが付着しているため、水又は水を主成分とする液体で彫刻表面をリンスして、彫刻カスを洗い流すリンス工程を追加してもよい。リンスの手段として、水道水で水洗する方法、高圧水をスプレー噴射する方法、感光性樹脂凸版の現像機として公知のバッチ式又は搬送式のブラシ式洗い出し機で、彫刻表面を主に水の存在下でブラシ擦りする方法などが挙げられ、彫刻カスのヌメリがとれない場合は、石鹸や界面活性剤を添加したリンス液を用いてもよい。
彫刻表面をリンスするリンス工程を行った場合、彫刻されたレリーフ形成層を乾燥してリンス液を揮発させる乾燥工程を追加することが好ましい。
更に、必要に応じてレリーフ形成層を更に架橋させる後架橋工程を追加してもよい。追加の架橋工程である後架橋工程を行うことにより、彫刻によって形成されたレリーフをより強固にすることができる。
本発明に用いることができるリンス液は、pH8〜14のリンス液であることが好ましい。上記態様であると、レーザー彫刻時に発生する彫刻カスのリンス性により優れる。
また、本発明に用いることができるリンス液のpHは、9以上であることがより好ましく、10〜11であることが特に好ましい。上記範囲であると、取り扱いが容易であり、また、レーザー彫刻時に発生する彫刻カスのリンス性により優れる。
リンス液を上記のpH範囲とするために、適宜、酸及び/又は塩基を用いてpHを調整すればよく、使用する酸及び塩基は特に限定されない。コスト等の観点からは、塩基として、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物が好ましく挙げられる。
本発明に用いることができるリンス液は、主成分として水を含有する水系リンス液であることが好ましい。
また、リンス液は、水以外の溶剤として、アルコール類、アセトン、テトラヒドロフラン等などの水混和性溶剤を含有していてもよい。
リンス液は、界面活性剤を含有することが好ましい。
本発明に用いることができる界面活性剤としては、彫刻カスの除去性、及び、フレキソ印刷版への影響を少なくする観点から、カルボキシベタイン化合物、スルホベタイン化合物、ホスホベタイン化合物、アミンオキシド化合物、又は、ホスフィンオキシド化合物等のベタイン化合物(両性界面活性剤)が好ましく挙げられる。
また、界面活性剤としては、公知のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤等も挙げられる。更に、フッ素系、シリコーン系のノニオン界面活性剤も同様に使用することができる。
界面活性剤は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の使用量は特に限定する必要はないが、リンス液の全質量に対し、0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜10質量%であることがより好ましい。
以上のようにして、支持体等の任意の基材表面にレリーフ層を有するフレキソ印刷版が得られる。
フレキソ印刷版が有するレリーフ層の厚さは、耐磨耗性やインキ転移性のような種々の印刷適性を満たす観点からは、0.05mm以上10mm以下が好ましく、より好ましくは0.05mm以上7mm以下、特に好ましくは0.05mm以上3mm以下である。
また、フレキソ印刷版が有するレリーフ層のショアA硬度は、50°以上90°以下であることが好ましい。レリーフ層のショアA硬度が50°以上であると、彫刻により形成された微細な網点が凸版印刷機の強い印圧を受けても倒れてつぶれることがなく、正常な印刷ができる。また、レリーフ層のショアA硬度が90°以下であると、印圧がキスタッチのフレキソ印刷でもベタ部での印刷かすれを防止することができる。
なお、本明細書におけるショアA硬度は、25℃において、測定対象の表面に圧子(押針又はインデンタと呼ばれる)を押し込み変形させ、その変形量(押込み深さ)を測定して、数値化するデュロメータ(スプリング式ゴム硬度計)により測定した値である。
本発明のフレキソ印刷版は、凸版用印刷機による水性インキ及び油性インキのいずれのインキを用いた場合でも、印刷が可能であり、また、フレキソ印刷機によるUVインキでの印刷も可能である。本発明のフレキソ印刷版は、リンス性に優れており彫刻カスの残存が少なく、かつ、得られたレリーフ層が耐刷性に優れ、長期間にわたりレリーフ層の塑性変形や耐刷性低下の懸念がなく、印刷が実施できる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の記載における「部」とは、特に断りのない限り「質量部」を示し、「%」は「質量%」を示すものとする。
なお、実施例におけるポリマーの重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、特に断らない限りにおいて、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)法(溶離液:テトラヒドロフラン、ポリスチレン換算)で測定した値を表示している。
(実施例1〜25、及び、比較例1〜7)
1.レーザー彫刻用樹脂組成物の調製
混練・押出成形評価試験装置(ラボプラストミル:(株)東洋精機製作所製)のミキサー部に表1に記載の量の成分A〜成分Cを加え、毎分100回転で100℃10分間混練を行った。
次に、出来上がった、成分A〜成分Cの混練物に対して、表1に記載の量の成分Dを加え、毎分20回転で60℃10分間混練した。
その後、出来上がった、各レーザー彫刻用樹脂組成物を熱プレス機で160℃10分間加熱し、厚さがおよそ1mmのレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版をそれぞれ作製した。
2.フレキソ印刷版の作製
架橋後のレリーフ形成層に対し、半導体レーザー彫刻機にて、最大出力8.0Wのファイバー付き半導体レーザー(FC−LD)SDL−6390(JDSU社製、波長915nm)を装備したレーザー記録装置を用いた。半導体レーザー彫刻機でレーザー出力:7.5W、ヘッド速度:409mm/秒、ピッチ設定:2,400DPIの条件で、レーザーの主走査方向の1pxl(ピクセル)の凹細線を彫刻し、炭酸水素ナトリウム1質量%水溶液にてリンス洗浄した。
3.フレキソ印刷版の評価
以下の項目でフレキソ印刷版の性能評価を行い、結果を表1に示す。
<彫刻特性値>
レリーフ印刷版に描かれたレーザーの主走査方向の1pxlの凹細線に対し、レーザー顕微鏡((株)キーエンス製、カラーレーザ顕微鏡VK−8700)を用い観察倍率を500倍とし、深さ方向測定ピッチを1μmで測定し、視野内の1pxlの凹細線について、深さ(Yμm)と幅(Xμm)とを計測し、X/Yを彫刻特性値として算出した。数値が大きいほどシャープに彫刻され、より解像度が高く、印刷画質に有利なレリーフであると評価することができる。
<耐刷性の評価>
得られたレリーフ印刷版を印刷機(ITM−4型、(株)伊予機械製作所製)にセットした。インクとしては、溶剤インキ(XS−716 507 原色藍(DICグラフィックス(株)製))を用いた。印刷紙として、フルカラーフォームM 70(日本製紙(株)製、厚さ100μm)を用いて印刷を継続し、ハイライト1〜10%を印刷物で確認した。印刷されない網点が生じたところを刷了とし、刷了時までに印刷した紙の長さ(km)を指標とした。数値が大きいほど耐刷性に優れると評価する。
Figure 2015208929
表1における処方欄の数値の単位は、質量%である。
なお、表1中の各成分の詳細は、以下の通りである。また、各バインダーポリマーの重量平均分子量Mwを表2に示す。
BR 150L:ポリブタジエン、宇部興産(株)製UBEPOL BR 150L
IR2200L:ポリイソプレン、日本ゼオン(株)製Nipol IR2200L
Kraton D−1102 JSZ:スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS樹脂)、Kraton社製
Kraton D−1161 JP:スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS樹脂)、Kraton社製
EP24:EPDM、JSR(株)製
UV3000B:ウレタンアクリレートオリゴマー(主鎖末端に(メタ)アクリロイル基を有する。)、日本合成化学(株)製紫光UV−3000B
エルモーデュS901:ポリプロピレン、出光興産(株)製
Figure 2015208929
化合物1:ビス(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム(IV)(東京化成工業(株)製)
化合物2:ジルコノセンクロリドヒドリド(東京化成工業(株)製)
化合物3:ジルコノセンジクロリド(東京化成工業(株)製)
化合物4:ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド(和光純薬工業(株)製)
化合物5:ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(IV)ジクロリド(和光純薬工業(株)製)
化合物6:塩化ジルコニウム(東京化成工業(株)製)
化合物7:チタノセンジクロリド(東京化成工業(株)製)
HDDA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:(和光純薬工業(株)製)
パークミルD:ジクミルパーオキサイド(日油(株)製)
カレンズMT:ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(昭和電工(株)製)
パーブチルD:ジ−t−ブチルパーオキサイド(日油(株)製)
Vultac2:アルキルフェノールジスルフィド(Pennwalt社製)
#45L:光熱変換剤、カーボンブラック(平均一次粒子径:24nm、BET比表面積:125m/g、ジブチルフタレート(DBP)吸油量:45cm/100g、三菱化学(株)製)
SB100:光熱変換剤、カーボンブラック(平均一次粒子径:50nm、DBP吸油量:94cm/100g、Degussa社製Special Black 100)
MA100:光熱変換剤、カーボンブラック(平均一次粒子径:24nm、BET比表面積:110m/g、DBP吸油量:100cm/100g、三菱化学(株)製)

Claims (14)

  1. (成分A)エチレン性不飽和基を有するポリマー、
    (成分B)Zr又はHfを中心元素として有するメタロセン化合物、及び、
    (成分C)架橋剤、を含有することを特徴とする
    レーザー彫刻用樹脂組成物。
  2. 成分Bが、下記式(1)又は式(2)で表される化合物である、請求項1に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物。
    Figure 2015208929
    式(1)及び式(2)中、Mはそれぞれ独立に、Zr又はHfを表し、X及びXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基を表し、R〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アルキルシリル基又はアリールシリル基を表し、R〜Rは互いに結合して環を形成してもよく、R〜R10は互いに結合して環を形成してもよく、Yは、炭素原子、ケイ素原子又はゲルマニウム原子を表し、R11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、アルコキシ基又はアルキルチオール基を表す。
  3. 成分Bが、下記式(3)又は式(4)で表される化合物である、請求項1又は2に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物。
    Figure 2015208929
    式(3)及び式(4)中、Mはそれぞれ独立に、Zr又はHfを表し、X及びXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、R、R、R及びR〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数3〜10のアルキルシリル基又は炭素数8〜20のアリールシリル基を表し、R、R及びRは互いに結合して環を形成してもよく、R〜R10は互いに結合して環を形成してもよく、Yは、炭素原子、ケイ素原子又はゲルマニウム原子を表し、R11及びR12はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数1〜6のアルキルチオール基を表す。
  4. 成分Bの含有量が、樹脂組成物の全質量に対し、0.01〜1質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物。
  5. 成分Cの含有量が、樹脂組成物の全質量に対し、0.5〜3質量%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物。
  6. 成分Aが、ポリブタジエン、ポリイソプレン及びエチレン−プロピレン−ジエン共重合体よりなる群から選ばれた少なくとも1種のポリマーである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物。
  7. (成分D)光熱変換剤を更に含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を有するレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を熱及び/又は光により架橋した架橋レリーフ形成層を有するレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版。
  10. 前記架橋を熱により行う、請求項9に記載のレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版。
  11. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用樹脂組成物からなるレリーフ形成層を形成する層形成工程、及び、
    前記レリーフ形成層を熱及び/又は光により架橋し、架橋レリーフ形成層を有するフレキソ印刷版原版を得る架橋工程、を含むことを特徴とする
    レーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の製造方法。
  12. 前記架橋工程において、熱により架橋する、請求項11に記載のレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版の製造方法。
  13. 請求項9若しくは10に記載のレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版又は請求項11若しくは12に記載の製造方法により得られたレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版をレーザー彫刻し、レリーフ層を形成する彫刻工程、を含む
    フレキソ印刷版の製版方法。
  14. 請求項13に記載のフレキソ印刷版の製版方法により製造されたフレキソ印刷版。
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