JP6395679B2 - 微細気泡を用いた水処理プロセスの制御方法及び水処理システム - Google Patents

微細気泡を用いた水処理プロセスの制御方法及び水処理システム Download PDF

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Description

本発明は、下水再生等の水処理プロセスの制御方法に係り、特に、微細気泡(マイクロバブル)による浮上分離機構を用いた水処理プロセスを対象とした制御方法及び水処理システムに関する。
水処理プロセスにおける対象物質の除去機構として、浮上分離機構が広く用いられている。浮上分離とは、被処理水中の対象物質と水との密度の違いを利用して、対象物質を水面付近に浮上させて分離する機構である。最も一般的な方式としては、加圧浮上分離方式が用いられている。この方式では、被処理水を加圧して空気を水の中に強制溶解させてから、大気中に開放する。これにより、溶解した空気は非常に小さな気泡として析出する。そのとき、水と対象物質の境界に微細な泡が発生し易い性質があるので、気泡と対象物質は接着し、見かけ比重の小さくなった対象物質が水面付近に浮上してくる。浮上した対象物質層(以下、ブランケットと称する)を除去することで、固液分離が行われる。
また、加圧浮上分離方式の代替方式として、加圧操作無しに、被処理水中に気泡を吹き込むことで、同様な効果を実現する方式も適用され始めている。特に、マイクロバブルと呼ばれる気泡径が50μm以下の微細気泡を吹き込むことによって、固液分離効果を高める工夫等も行われている。
浮上分離操作による処理水質、例えば、対象物質が被処理水中での懸濁状の物質である場合には、濁度やSS(Suspended Solid:浮遊物質量)等を良好に維持するためには、ブランケットの再分散による処理水中への混入を防止することが重要である。
ブランケットの再分散による処理水中への混入を防止するものとして、例えば、特許文献1に記載される技術が知られている。特許文献1では、水槽及び水槽内に配される気泡供給部を備え、生物反応工程(生物反応槽)後の被処理水を、第一配管を介して上方より水槽へ導入し、分離処理済みの被処理水(二次被処理水)を、第二配管を介して後段の膜ろ過槽へ送水する浮上分離槽が提案されている。そして、第一配管は気泡供給部よりも高い位置で水槽と連通し、第二配管が気泡供給部よりも低い位置で水槽と連通することで、水槽内では上部に濃縮汚泥が蓄積され、汚泥濃度の低い二次被処理水は気泡供給部よりも下方の領域に貯留される。
特開2015−370号公報
しかしながら、水面に浮上する濃縮汚泥であるスラッジブランケットを除去する場合、水槽内の被処理水に流動状態の変化が生じ、それに起因しスラッジブランケットが再度被処理水中に分散する現象が生じる。特許文献1に示される構成では、気泡供給部は水槽内の全面を覆うよう配されるものではなく、気泡供給部と水槽の側壁内面に間隙が存在する。よって、再分散後のスラッジブランケットが、この間隙を介して水槽内を沈降し二次被処理水(処理水)に混入することが懸念される。
そこで、本発明は、浮上分離にて水面付近に形成されたブランケットの再分散による、除去対象物質の処理水への混入を防止し、処理水質を良好に維持し得る微細気泡を用いた水処理プロセスの制御方法及び水処理システムを提供する。
上記課題を解決するため、本発明の水処理システムは、被処理水に微細気泡を供給する気泡供給部と、微細気泡を含有する被処理水を導入し前記被処理水中の夾雑物を浮上分離する水処理槽を備える水処理装置と、少なくとも予め被処理水中の夾雑物の越流量と前記被処理水の前記水処理槽への導入流量との相関関係を格納する制御用データベースと、前記水処理槽の水面に浮上する夾雑物であるスラッジブランケットを除去する場合、前記制御用データベースを参照し前記水処理槽への前記被処理水の導入量を制御する制御部を備える制御装置と、を有することを特徴とする。
また、本発明の微細気泡を用いた水処理プロセスの制御方法は、微細気泡を用いて被処理水中の夾雑物を浮上分離する水処理プロセスの制御方法であって、前記微細気泡により前記被処理水中の夾雑物が水処理槽の水面に浮上してなるスラッジブランケットを回収する場合、少なくとも予め被処理水中の夾雑物の越流量と前記水処理槽への前記被処理水の導入流量との相関関係を格納する制御用データベースを参照するデータベース参照工程と、減少すべき前記被処理水中の夾雑物の越流量に対応する前記被処理水の導入量を前記制御用データベースより抽出し、当該抽出された導入量の前記被処理水を前記水処理槽へ導入する被処理水流量制御工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、浮上分離にて水面付近に形成されたブランケットの再分散による、除去対象物質の処理水への混入を防止し、処理水質を良好に維持し得る微細気泡を用いた水処理プロセスの制御方法及び水処理システムを提供することが可能となる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施例に係る実施例1の水処理システムの全体概略構成図である。 図1に示す水処理槽であって、スラッジブランケット回収時の説明図である。 図1に示す制御装置の機能ブロック図である。 図3に示す制御装置の処理フロー図である。 図3に示す制御用データベースに格納される、処理対象物質の越流量と水処理槽に導入される被処理水流量との相関関係を示す図である。 本発明の他の実施例に係る実施例2の水処理システムを構成する制御装置の処理フロー図である。 制御用データベースに格納される、処理対象物質の浮上分離量とマイクロバブル(微細気泡)気液比との相関関係を示す図である。
本明細書において、「被処理水中の夾雑物」とは、例えば、汚水又は廃水中に含まれる有機物或いは難溶性の脂質、また、生物処理槽にて微生物により分解された後の有機物等を含むものとする。また、「被処理水中の夾雑物」を、除去対象物質或は、単に対象物質と呼称する場合がある。更にまた、「被処理水中の夾雑物が微細気泡(マイクロバブル)により水処理槽の水面に浮上した浮上夾雑物」を、スラッジ又はスラッジが圧層された状態をスラッジブランケットと称する場合もある。
気泡径が50μm以下の微細気泡であるマイクロバブルを用いた浮上分離機構を用いた水処理プロセスにおいては、浮上分離にて水面付近に形成されたスラッジブランケットの状態が処理水質に大きく影響する。スラッジブランケットは堆積厚が大きくなりすぎると、処理水中に流入或は混入する事象が発生するため、予め定められた時間間隔或は頻度にて回収されることが一般的である。
スラッジブランケットの回収は、例えば、水処理槽の水面よりも高い位置にスラッジホッパを設け、一時的に水面を上昇させた際にスラッジホッパ内に、スラッジブランケットを越流させて除去する方式が多く用いられている。ここでの水面上昇、及びスラッジブランケット回収後に水面を元のレベルに下降させる操作が行われることにより、水処理槽内の流動状態に変化が生ずるため、スラッジブランケットに流れの剪断力が作用し、再分散が起こることが知られている。この再分散を極力抑える操作、又は再分散が起こり易い期間に処理水への流入(混入)を極力抑える操作を実現することができれば、処理水質の悪化を抑制することができる。
本発明者等は鋭意努力の結果、上記スラッジブランケットの再分散或は処理水への流入(混入)の影響が大きい水処理プロセスにおける操作量を見出した。すなわち、スラッジブランケットの再分散は、回収時の操作に起因するもので、(1)スラッジブランケットが再分散した除去対象物質の処理水への混入量は、被処理水の流量が大きいほど多い、また、更に(2)水処理槽に供給する微細気泡(マイクロバブル)の気液比が大きいほど、スラッジブランケットの再堆積が促進される、との知見を得たものである。
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。なお、以下では、オゾンマイクロバブルを用いた浮上分離機構を有する水処理システムを一例とし説明するが、マクロバブル(微細気泡)を発生する機構についてはこれに限られるものではない。すなわち、気泡径が50μm以下の微細気泡を被処理水中に生成し得るものであれば、いずれの構成を用いても良い。
図1は、本発明の一実施例に係る実施例1の水処理システムの全体概略構成図である。図1に示すように、水処理システム1は、被処理水W1を導入し処理水W2を排出する水処理装置2、及び水処理装置2を制御する制御装置3から構成される。
水処理装置2は、ポンプユニット20、オゾン発生器21、微細気泡生成ユニット22、及び水処理槽23を備える。ポンプユニット20は、下水又は廃水等の被処理水W1を微細気泡生成ユニット22へ導入する被処理水導入管27aに設置され、被処理水導入管27aには、ポンプユニット20の下流側であって微細気泡生成ユニット22の上流側に第1バルブ28aが取り付けられている。また、オゾン発生器21は、オゾンガスを微細気泡生成ユニット22へ導入するオゾン供給管27bに設置され、オゾン供給管27bには、オゾン発生器21の下流側であって微細気泡生成ユニット22の上流側に第2バルブ28bが取り付けられている。オゾン発生器21は、空気Aを原料としてオゾンガスを生成し、第2バルブ28bを介して、オゾン供給管27bにて微細気泡生成ユニット22へ生成されたオゾンガスを供給する。
また、図1に示すように、微細気泡生成ユニット22は、一端が水処理槽23の高さ方向において下部側に接続される混気水供給管27cの他端に接続され、混気水供給管27cを介して水処理槽23と連通する。微細気泡生成ユニット22は、被処理水導入管27aを介して導入される被処理水W1とオゾン供給管27bを介して導入されるオゾンガスとを混合し、微細気泡(マイクロバブル)を含有する被処理水W1を、混気水供給管27cを介して水処理槽23へ供給する。
水処理槽23は、水処理槽23の底面から立設し奥行方向(図1に向かって奥行方向)へ延在する第1隔壁24a、及び水処理槽23上面より立設し(垂下し)水処理槽23の底面から所定の高さまで延伸すると共に奥行方向(図1に向かって奥行方向)へ延在する第2隔壁24bを有する。第1隔壁24a及び第2隔壁24bは、相互に水処理槽23の幅方向(図1において横方向)に所定の間隔にて離間するよう配される。これにより水処理槽23は、水処理槽23の側壁の内面と第1隔壁24aにより画成される第1槽23a、第1隔壁24a及び第2隔壁24bにより画成される第2槽23b、及び第2隔壁24bと水処理槽23の側壁の内面により画成される第3槽23cからなる、3段の上下迂流式三槽構造を備える。なお、本実施例では3段の上下迂流式三槽構造を例に示すが、これに限られるものではなく、更に段数を増加する構造としても良い。
また、水処理槽23には、水処理装置2外へ処理水W2を排出するための処理水排出管27d、及びスラッジホッパ25により回収されたスラッジブランケット(回収スラッジS)を水処理装置2外へ排出するためのスラッジ回収配管27eが敷設されている。スラッジ回収配管27eは、処理水排出管27dよりも水処理槽23の高さ方向において所定の距離上方へ位置する。また、第1槽23aを画成する第1隔壁24aの上端部は、処理水排出管27dが水処理槽23に連通する位置よりも僅かに高い。処理水排出管27dには、第3バルブ28cが取り付けられており、第3バルブ28cの下流側に水質計26が設置されている。スラッジ回収配管27eは、一端がスラッジホッパ25に接続され、第2隔壁24b及び水処理槽23の側壁を貫通し水処理装置2の外部へと延在する。スラッジ回収配管27eの水処理槽23の外側には、第4バルブ28dが取り付けられている。
図1に示す水処理装置2の状態は、通常運転時の状態を示しており、第1バルブ28a、第2バルブ28b及び第3バルブ28cが開状態であり、第4バルブ28dが閉状態とされている。細気泡生成ユニット22において、オゾンガスと被処理水W1とが混合されたマイクロバブル(微細気泡)4を含有する被処理水W1は、混気水供給管27cを介して水処理槽23の第1槽23aに導入される。水処理槽23では、オゾンを含有するマイクロバブル(微細気泡)4の酸化力によって、被処理水W1に含まれる夾雑物(除去対象物質)である、例えば有機物等は酸化分解される。また、マイクロバブル(微細気泡)4が有する付着性によって、被処理水W1に含まれる夾雑物(除去対象物質)である、例えば懸濁性物質等は浮上分離されて、水処理槽23の水面付近にスラッジブランケット5を形成する。図1において、白抜き矢印にて示すように、マイクロバブル(微細気泡)4を含有する被処理水W1は、第1槽23aを画成する第1隔壁24aを越流し第2槽23b内へ流入する。その後、有機物が酸化分解されると共に懸濁性物質が浮上分離された後の被処理水W1は、第2槽23bを第1隔壁24aと共に画成する第2隔壁24bの下端部と、水処理槽23の底面との間隙から第3槽23c内へ流入する。第3槽23cへと流入した、有機物が酸化分解されると共に懸濁性物質が浮上分離された後の被処理水W1は、水処理槽23の水面が処理水排出管27dの接続位置(連通位置)よりも上方に位置することから、処理水W2として処理水排出管27dに流入し、第3バルブ28cを介して処理水排出管27d内を通流し水処理装置2外へと排出される。なお、図1に示すように、スラッジブランケット5は、水処理槽23を構成する第1槽23a及び第2槽23bに亘り水面附近に形成されるが、このスラッジブランケット5は、第2隔壁24bによりブロックされ、水処理装置2の通常運転時において第3槽23c内へ侵入することは無い。
詳細後述する制御装置3は、図1に示すように制御モジュール30を備え、点線矢印にて示す信号線を介して、ポンプユニット20、第1バルブ28a〜第4バルブ28dへ制御信号6を出力すると共に、水質計26より処理水W2の水質計測値7を取得する。なお、第1バルブ28a〜第4バルブ28dへ出力される制御信号6は、各バブルの開閉又は開度調整の指令を含む。また、ポンプユニット20へ出力される制御信号は、ポンプユニット20の吐出圧又は起動/停止等の指令を含む。なお、図1では省略しているが、オゾン発生器21の起動/停止等の指令も制御信号6に含まれる。
図2に、図1に示す水処理槽23であって、スラッジブランケット5回収時の説明図を示す。図2に示す状態では、図1に示す水処理装置2の状態は、第1バルブ28a、第2バルブ28b及び第4バルブ28dが開状態であり、第3バルブ28cが閉状態とされている。図2に示すように、微細気泡生成ユニット22において、オゾンガスと被処理水W1とが混合されたマイクロバブル(微細気泡)4を含有する被処理水W1は、混気水供給管27cを介して水処理槽23の第1槽23aに導入される。第1槽23a内へのマイクロバブル(微細気泡)4を含有する被処理水W1の流入による流れの発生と気泡の浮上力によって、第1槽23a内で被処理水W1は上向流として水面付近に流れる(図2中の白抜き矢印)。次に、マイクロバブル(微細気泡)4を含有する被処理水W1は、第1槽23aを画成する第1隔壁24aを越流し第2槽23b内へ流入する。第2槽23b内では、被処理水W1は下向流となって水処理槽23の底面へと向かい流れる。更に、被処理水W1は、第2槽23bを第1隔壁24aと共に画成する第2隔壁24bの下端部と、水処理槽23の底面との間隙から第3槽23c内へ流入し、第3槽23c内では再び上向流となって流れる。このとき、第3バルブ28cは閉状態とされているため、水面の上昇と共にスラッジブランケット5の位置も上昇する。
水面上昇に伴い上昇するスラッジブランケット5が、スラッジホッパ25の上面を越える高さに達すると、スラッジホッパ25の上面に形成された図示しない開口を介してスラッジホッパ25内に水面付近の被処理水W1と共に流入する。このとき、第4バルブ28dは開状態にあることから、スラッジホッパ25内に回収されたスラッジブランケット5は、回収スラッジSとして、第4バルブ28dを介してスラッジ回収配管27e内を被処理水W1と共に通流し水処理装置2外へと排出される。その後、予め設定されたスラッジブランケット5の回収時間が経過した後、第4バルブ28dは閉状態とされ第3バルブ28cが開状態とされることにより、水処理槽23内の水面は低下する。水処理槽23内の水面が再び元の位置(図1に示す水面位置)まで下降したところでスラッジブランケット回収が終了し、水処理装置2の通常運転が再開される。なお、スラッジブランケット5の回収時、予め第4バルブ28dを開状態とする構成を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、水処理槽23内の水面の位置(水位)を検出する水面検知センサを配し、水処理槽23内の水面がスラッジホッパ25の上面を越える高さに達したことを検出し、第4バルブ28dを開状態とする構成としても良い。この場合、水面検知センサとして、例えば、フローティング方式、超音波照射方式、或は静電容量検出方式等のセンサが用いられる。
上述のスラッジブランケット5の回収動作においては、水処理槽23の中での被処理水W1の流速又は水面位置の変化(水位変化)が生じるため、スラッジブランケット5に流れの剪断力が作用し再分散が発生する。再分散したスラッジは、処理水W2に混入して水質(濁度又はSS)の悪化を引き起こすため、スラッジブランケット5の回収時においては、第1バルブ28a〜第4バルブ28d等に対する操作量を適正に制御し、処理水W2の水質悪化を抑制する必要がある。
図3は、図1に示す制御装置3の機能ブロック図である。制御装置3は、制御モジュール30及びインターフェースモジュール31から構成される。制御モジュール30は、制御部32、制御用データベース33、制御信号出力部34、計測値入力部35、入出力I/F36、及び内部バス37を備える。また、インターフェースモジュール31は、キーボード又はマウス等の入力部38、及びLCD又は有機ELディスプレイ等の表示部39を備える。なお、制御部32は、例えば、図示しないCPU等のプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータ或は演算に用いる各種パラメータを一時的に格納するRAM、及びHDD等の外部記憶装置等により実現される。制御部32を構成するプロセッサは、詳細後述する制御演算を実行するためのプログラムをROMより読み出し、各種パラメータ等を用いて制御演算を実行する。制御用データベース33は、少なくとも、水処理装置2の運転スケジュール、運転データ、制御演算に必要な各種設定値或はパラメータ、及び水処理装置2の制御モデル等を予め格納している。
制御用データベース33への入力は、インターフェースモジュール31を構成する入力部38或は外部補助記憶装置(図示せず)から入力することができる。例えば、水処理装置2の運転スケジュールが、インターフェースモジュール31を構成する入力部38を介して入力されると、上記運転スケジュールは制御モジュール30を構成する入出力I/F36に取り込まれる。取り込まれた運転スケジュールは、内部バス37を介して制御用データベース33の所定の記憶領域に入出力I/F36により格納される。
また、計測値入力部35は、図1に示す水質計26から処理水W2の水質計測値7である、濁度或はSSを取得し、内部バス37を介して制御用データベース33の所定の記憶領域へ格納すると共に、内部バス37を介して制御部32へ送出する。制御信号出力部34は、制御部32による制御演算結果である制御信号6を、内部バス37を介して入力し、対応する水処理装置2を構成する第1バルブ28a〜第4バルブ28d及びポンプユニット20等へ出力する。ここで出力される制御信号6は、各バブルの開閉又は開度調整の指令を含み、ポンプユニット20の吐出圧又は起動/停止等の指令を含む。
図4は、図3に示す制御装置3の処理フロー図である。制御装置3を構成する制御モジュール30は、図4に示す所定のフローで演算又は判定を実行し、処理水W2の処理水質を維持するために必要となる制御操作量を算出する機能を有している。
まずステップS1(動作状態判定工程)では、制御モジュール30を構成する制御部32は、内部バス37を介して制御用データベース33を参照し、水処理装置2の運転スケジュールを取り込むと共に、処理水排出管27dに設置される第3バルブ28cの開閉状態に関する信号を取り込む。これにより、制御部32は、現時点での水処理装置2の動作状態及び水処理装置2が運転スケジュール通りに動作しているかを確認する。
次にステップS2(判定工程)では、制御部32はスラッジブランケット回収機構が起動されたか否かを判定する。具体的には、制御部32は、第3バルブ28cが閉状態であればスラッジ回収機構が起動されていると判定し、次のステップS3へ進む。ここで、スラッジ回収機構の起動とは、上述の図2に示したスラッジホッパ25により、スラッジブランケット5を回収し、回収されたスラッジブランケット5を回収スラッジSとして、第4バルブ28dを介してスラッジ回収配管27e内を被処理水W1と共に通流し水処理装置2外へと排出する動作が行われることを意味する。一方、第3バルブ28cが開状態である場合には、制御部32は、スラッジブランケット回収機構が起動されておらず、水処理装置2が通常運転状態であると認識し、ステップS8に進む。ステップS8では、制御部32は、所定時間経過したか否かを判定し、所定時間を経過した場合、ステップS1へ戻る。なお、ステップS8は所定時間経過するまで制御部32により繰り返し実行される。
ステップS3では、制御部32は、予め設定された対象物質越流量の減少量を、内部バス37を介して制御用データベース33から取得する。なお、ここで、予め設定された対象物質越流量の減少量を制御用データベース33に格納する構成に替えて、図示しない外部記憶補助装置に格納するよう構成しても良い。
次に、ステップS4では、制御部32は、内部バス37を介して制御用データベース33を参照し、制御用データベース33に格納される、対象物質越流量と被処理水流量との相関関係を参照する。ここで、対象物質越流量と被処理水流量との相関関係につき以下説明する。図5は、図3に示す制御用データベース33に格納される、処理対象物質の越流量と水処理槽23に導入される被処理水流量との相関関係を示す図である。図5では、縦軸に対象物質越流量(mg−SS/min)の相対値、横軸に被処理水W1の流量(L/min)の相対値をとり、これら対象物質越流量の相対値と被処理水流量の相対値との相関関係を示している。ここで、「対象物質越流量の相対値」及び「被処理水流量の相対値」における相対値とは、実際上は、これらの各値は水処理槽23の容積或いは構造等の仕様等により絶対値(具体的値)として定まるものであるが、ここでは、説明を分かり易くするため、一般化した値として相対値として定義している。図5に示すように、対象物質越流量の相対値と被処理水流量の相対値は、線形性を有する比例関係にある。
ここで、上述のステップS3にて取得される、予め設定された対象物質越流量の相対値の減少量が、例えば、「0.1mg−SS/min」である場合を想定する。図5に示すように、現在の対象物質越流量の相対値は「0.8mg−SS/min」であり、第1バルブ28a(図1)の開度に応じて定まる被処理水W1の水処理槽23へ導入される流量の相対値は「0.8L/min」である。従って、図5に示す「対象物質越流量の相対値と被処理水流量の相対値との相関関係」から、対象物質越流量の相対値を現在値「0.8mg−SS/min」から「0.1mg−SS/min」減じた値、すなわち、「0.7mg−SS/min」とするためには、被処理水(W1)流量の相対値を「0.8L/min」から「0.7L/min」に減少させる必要があることが分かる。換言すれば、制御用データベース33内に予め格納される図5に示す、「対象物質越流量の相対値と被処理水流量の相対値との相関関係」に基づき、ステップS3にて取得される「予め設定された対象物質越流量の減少量」に対応する「被処理水W1の流量」が得られ、第1バルブ28aの開度の絞り量が制御操作量として算出される。なお、本実施例では、図5に示すように、「対象物質越流量の相対値と被処理水流量の相対値との相関関係」が線形性を有する比例関係である場合を例に示したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、上述の通り水処理槽23の容積或いは構造の仕様等により「対象物質越流量と被処理水流量との相関関係」が非線形を有する場合もあり得る。但し、この場合においても予め、非線形性を有する「対象物質越流量と被処理水流量との相関関係」を実験等により求め制御用データベース33に格納しておけば、同様に、「予め設定された対象物質越流量の減少量」に対応する「被処理水W1の流量」が得られ、第1バルブ28aの開度の絞り量が制御操作量として算出できる。
図4に戻り、ステップS5(被処理水流量制御工程)では、制御部32は、ステップS4における制御用データベース33の参照により算出された、「予め設定された対象物質越流量の減少量」に対応する第1バルブ28aの開度の絞り量を制御操作量として、内部バス37及び制御信号出力部34を介して第1バルブ28aへ制御信号6を出力する。すなわち、制御部32は、制御信号出力部34を介して第1バルブ28aへ「開度減」の制御信号6を出力し、微細気泡生成ユニット22及び混気水供給管27cを介して、水処理槽23へ導入される微細気泡(マイクロバブル)を含有する被処理水W1の流量を減少させる。これにより、スラッジブランケット5の回収時に再分散した対象物質の越流量が抑制される。具体的には、水処理装置2の通常運転時における水処理槽23へ導入する微細気泡(マイクロバブル)を含有する被処理水W1の流量よりも、当該被処理水W1の流量(導入量)を減少させることで、水処理槽23内での水理学的滞留時間(Hydraulic retention time :HRT)を延長し、再分散した対象物質の浮上分離を促進すると同時に、処理水W2の排出量を抑える操作を行う。
次にステップS6では、計測値入力部35は、水質計26から処理水W2の水質計測値7である、濁度或いはSSを取得し、内部バス37を介して制御用データベース33の所定の記憶領域に格納すると共に、内部バス37を介して制御部32へ出力する。換言すれば、制御部32は、計測値入力部35を介して水質計26から処理水W2の水質計測値7を取得する。
ステップS7(処理水W2の水質判定工程)では、制御部32は、内部バス37を介して制御用データベース33を参照し、制御用データベース33内に予め格納される水質上限値を取得する。ここで、水質上限値とは、処理水W2の濁度或いはSSの上限値である。制御部32は、取得した水質上限値と、ステップS6にて取得した処理水W2の水質計測値7とを比較する。比較の結果、処理水W2の水質計測値7が水質上限値を超える場合にはステップS3に戻り以降の処理を繰り返し実行する。一方、処理水W2の水質計測値7が上限値以下である場合には、ステップS1(動作状態判定工程)へ戻り、所定時間毎にステップS1〜ステップS7までの処理を繰り返し実行する。なお、処理水W2の水質計測値7が水質上限値を超えると判定されステップS3に戻った場合、制御部32が、ステップS7の実行により得られる、処理水W2の水質計測値7と水質上限値との差分に基づき、対象物質越流量の減少量を設定するよう構成しても良い。これにより、水質計26により計測される処理水W2の水質計測値7に基づくフィードバック制御が実行される。
以上が、制御装置3による処理フローであるが、上述の図4に示すステップS2におけるスラッジブランケット回収機構が起動されたか否かの判定工程を次に示す処理工程としても良い。スラッジブランケットの回収タイミング(スラッジブランケット回収機構の起動タイミング)は、例えば、1回/hr又は1回/30minの頻度で実行される。従って、予めこのスラッジブランケット回収スケジュールを、上述の水処理装置2の運転スケジュールに組み込み制御用データベース33に格納する。この場合、ステップS2では、制御部32は、内部バス37を介して制御用データベース33を参照し、水処理装置2の運転スケジュールに組み込まれたスラッジブランケット回収スケジュールを取得し、スラッジブランケット5の回収タイミングに応じて次のステップS3へ進む。これにより、図4に示したステップS8の処理工程は不要となる。
また、水質計26からの処理水W2の水質計測値7が所定値を超えた場合に、スラッジブランケット5を回収すべきタイミングであると制御部32が判定し、ステップ3以降の処理を実行する構成としても良い。
本実施例では、図4のステップS2に示すように、スラッジブランケット回収機構の起動(スラッジブランケット5の回収タイミング)をトリガーとして、ステップS3〜ステップS7までの処理を実行する構成としたがこれに限られるものではない。例えば、水処理装置2に導入される被処理水W1の流量変化、或いは、水処理槽23より処理水排出管27dを介して水処理装置2外へ排出される処理水W2の水質変動をトリガーとして、ステップS3以降の処理を実行する構成としても良い。
水処理装置2の運転者を支援する機能として、水処理装置2の運転状態或いは制御状態を、インターフェースモジュール31を構成する表示部39の画面上に表示することが望ましい。具体的には、水質計26により計測された処理水W2の水質計測値7、制御部32により内部バス37を介して参照する制御用データベース33に格納される各種の制御設定値、例えば、水質上限値又は対象物質越流量相対値の減少量等、及び微細気泡生成ユニット22及び混気水供給管27cを介して水処理槽23へ導入されるマイクロバブル(微細気泡)を含有する被処理水W1の流量等を表示部39の画面上に表示する。これにより、水処理装置2の運転者は、現在の水処理装置2の運転状態及び制御状態を正確に把握し、必要な対策をとることが容易となる。
本実施例によれば、浮上分離にて水面付近に形成されたブランケットの再分散による、除去対象物質の処理水への混入を防止し、処理水質を良好に維持し得る微細気泡を用いた水処理プロセスの制御方法及び水処理システムを実現することが可能となる。
図6に本発明の他の実施例に係る実施例2の水処理システムを構成する制御装置の処理フロー図を示し、図7に制御用データベースに格納される、処理対象物質の浮上分離量とマイクロバブル(微細気泡)気液比との相関関係を示す。実施例1ではマイクロバブル(微細気泡)を含有する被処理水の水処理槽への導入量(流入量)を制御する構成としたのに対し、本実施例では、更に、水処理槽へ導入するマイクロバブル(微細気泡)を含有する被処理水中のマイクロバブル気液比を制御する構成を追加した点が実施例1と異なる。その他の構成、すなわち、水処理システムの全体構成、水処理装置及び制御装置の構成は実施例1と同様であり、以下では実施例1と重複する説明を省略する。図6において、実施例1に示した図4における処理工程と同様の処理工程に同一のステップ番号を付している。
図6は、本実施例の制御装置3を構成する制御モジュール30による処理フロー図である。図6において、ステップS1(動作状態判定工程)〜ステップS5(被処理水流量制御工程)、及びステップS8の所定時間経過判定は、実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略する。ステップS5において、制御部32が制御信号出力部34を介して第1バルブ28aへ「開度減」の制御信号6を出力し、微細気泡生成ユニット22及び混気水供給管27cを介して、水処理槽23へ導入される微細気泡(マイクロバブル)を含有する被処理水W1の流量を減少させた後、制御部32はステップS9を実行する。
ステップS9では、制御部32は、予め設定された対象物質浮上分離量の増加量を、内部バス37を介して制御用データベース33から取得する。なお、ここで、予め設定された対象物質浮上分離量の増加量を制御用データベース33に格納する構成に替えて、図示しない外部補助記憶装置に格納するよう構成しても良い。
次に、ステップS10では、制御部32は、内部バス37を介して制御用データベース33を参照し、制御用データベース33に格納される、対象物質浮上分離量とマイクロバブル(微細気泡)気液比との相関関係を参照する。ここで、対象物質浮上分離量とマイクロバブル(微細気泡)気液比との相関関係につき以下に説明する。図7は、制御用データベース33に格納される、対象物質浮上分離量と水処理槽23に導入されるマイクロバブルを含有する被処理水W1中のマイクロバブル気液比との相関関係を示す図である。図7では、縦軸に対象物質浮上分離量(mg−SS/L/min)の相対値、横軸にマイクロバブル気液比(−)の相対値をとり、これら対象物質浮上分離量の相対値とマイクロバブル気液比の相対値との相関関係を示している。ここで、マイクロバブル気液比は単位を持たない値であることから横軸において(−)にて示している。また、「対象物質浮上分離量の相対値」及び「マイクロバブル気液比の相対値」における相対値とは、上述の図5と同様に、実際上はこれらの各値は水処理槽23の容積或いは構造等の仕様により絶対値(具体的値)として定まるものであるが、ここでは、説明を分かり易くするため、一般化した値として相対値として定義している。図7に示すように、対象物質浮上分離量の相対値とマイクロバブル気液比の相対値は、マイクロバブル気液比の増加に応じて浮上分離量が緩やかな飽和特性傾向を示す関係にある。
ここで、上述のステップS9にて取得される、予め設定された対象物質浮上分離量の相対値の増加量が、例えば、「0.2mg−SS/L/min」である場合を想定する。図7に示すように、現在の対象物質浮上分離量の相対値は「1.2mg−SS/L/min」であり、第2バルブ28b(図1)の開度に応じて定まる水処理槽23へ導入されるマイクロバブルを含有する被処理水W1中のマイクロバブル気液比の相対値は「1.3」である。従って、図7に示す「対象物質浮上分離量の相対値とマイクロバブル気液比の相対値との相関関係」から、対象物質浮上分離量の相対値を現在値「1.2mg−SS/L/min」から「0.2mg−SS/L/min」増加した値、すなわち、「1.4mg−SS/L/min」とするためには、マイクロバブル気液比の相対値を「1.3」から「1.5」に増加させる必要があることが分かる。換言すれば、制御用データベース33内に予め格納される図7に示す、「対象物質浮上分離量の相対値とマイクロバブル気液比の相対値との相関関係」に基づき、ステップS9にて取得される「予め設定された対象物質浮上分離量の増加量」に対応する「マイクロバブル気液比」が得られ、第2バルブ28bの開度の開き量が制御操作量として算出される。
図6に戻り、ステップS11(マイクロバブル気液比制御工程)では、制御部32は、制御信号出力部34を介して第2バルブ28bへ「開度増」の制御信号6を出力し、微細気泡生成ユニット22及び混気水供給管27cを介して水処理槽23へ導入される、マイクロバブルを含有する被処理水W1中のマイクロバブル気液比を増加させる。これにより、スラッジブランケット5の回収時に再分散した対象物質が、気液比が増加されたマイクロバブルに付着し水処理槽23の水面へと浮上する作用が向上され、再分散した対象物質の浮上分離を実施例1に比較し更に促進することが可能となる。
なお、以降のステップS6及びステップS7については、上述の実施例1における図4と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上が、本実施例の制御装置3による処理フローであるが、上述の図6に示すステップS11における、微細気泡生成ユニット22及び混気水供給管27cを介して水処理槽23へ導入される、マイクロバブルを含有する被処理水W1中のマイクロバブル気泡比を増加させる工程を次に示す工程に替えても良い。
(1)第1バルブ28aの開度を小(被処理水W1の水処理槽23への導入量減少)とし、第2バルブ28bの開度を一定とする。
(2)第1バルブ28aの開度を一定(被処理水W1の水処理槽23への導入量一定)とし、第2バルブ28bの開度を大(微細気泡生成ユニット22へのオゾンガス供給量を増加)とする。
(3)第1バルブ28aの開度を小(被処理水W1の水処理槽23への導入量減少)とし、第2バルブ28bの開度を(微細気泡生成ユニット22へのオゾンガス供給量を増加)する。
上記(1)〜(3)の何れにおいても、微細気泡生成ユニット22及び混気水供給管27cを介して水処理槽23へ導入される、マイクロバブルを含有する被処理水W1中のマイクロバブル気泡比を増加させることができるものの、上記(1)の工程を用いることが望ましい。
本実施例では、説明を省略したが図6のステップS2に示すように、スラッジブランケット回収機構の起動(スラッジブランケット5の回収タイミング)をトリガーとして、ステップS3〜ステップS7までの処理を実行する構成に替えて以下の構成としても良い。例えば、水処理装置2に導入される被処理水W1の流量変化、或いは、水処理槽23より処理水排出管27dを介して水処理装置2外へ排出される処理水W2の水質変動をトリガーとして、ステップS3以降の処理を実行する構成としても良い。
水処理装置2の運転者を支援する機能として、水処理装置2の運転状態或いは制御状態を、インターフェースモジュール31を構成する表示部39の画面上に表示することが望ましい。具体的には、水質計26により計測された処理水W2の水質計測値7、制御部32により内部バス37を介して参照する制御用データベース33に格納される各種の制御設定値、例えば、水質上限値又は対象物質越流量相対値の減少量等、及び微細気泡生成ユニット22及び混気水供給管27cを介して水処理槽23へ導入されるマイクロバブル(微細気泡)を含有する被処理水W1の流量等を表示部39の画面上に表示する。これにより、水処理装置2の運転者は、現在の水処理装置2の運転状態及び制御状態を正確に把握し、必要な対策をとることが容易となる。
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、水処理槽23へ導入されるマイクロバブルを含有する被処理水W1中のマイクロバブル気液比を増加させることで、スラッジブランケット5の回収時に再分散した対象物質をより効率的に浮上分離することが可能となるため、水処理装置2の目標処理水量を維持しつつ、処理水W2の水質を維持することが可能となる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1・・・水処理システム
2・・・水処理装置
3・・・制御装置
4・・・マイクロバブル(微細気泡)
5・・・スラッジブランケット
6・・・制御信号
7・・・水質計測値
20・・・ポンプユニット
21・・・オゾン発生器
22・・・微細気泡生成ユニット
23・・・水処理槽
23a・・・第1槽
23b・・・第2槽
23c・・・第3槽
24a・・・第1隔壁
24b・・・第2隔壁
25・・・スラッジホッパ
26・・・水質計
27a・・・・被処理水導入管
27b・・・オゾン供給管
27c・・・混気水供給管
27d・・・処理水排出管
27e・・・スラッジ回収配管
28a・・・第1バルブ
28b・・・第2バルブ
28c・・・第3バルブ
28d・・・第4バルブ
30・・・制御モジュール
31・・・インターフェースモジュール
32・・・制御部
33・・・制御用データベース
34・・・制御信号出力部
35・・・計測値入力部
36・・・入出力I/F
37・・・内部バス
38・・・入力部
39・・・表示部

Claims (8)

  1. 被処理水に微細気泡を供給する気泡供給部と、微細気泡を含有する被処理水を導入し前記被処理水中の夾雑物を浮上分離する水処理槽を備える水処理装置と、
    少なくとも予め被処理水中の夾雑物の越流量と前記被処理水の前記水処理槽への導入流量との相関関係を格納する制御用データベースと、前記水処理槽の水面に浮上する夾雑物であるスラッジブランケットを除去する場合、前記制御用データベースを参照し前記水処理槽への前記被処理水の導入量を制御する制御部を備える制御装置と、を有することを特徴とする水処理システム。
  2. 請求項1に記載の水処理システムにおいて、
    前記制御用データベースは、更に、前記被処理水中の夾雑物の前記水処理槽内における浮上分離量と前記微細気泡を含有する被処理水中の気液比との相関関係を格納し、
    前記制御部は、前記制御用データベースを参照し、前記水処理槽に導入される前記微細気泡を含有する被処理水中の気液比を制御することを特徴とする水処理システム。
  3. 請求項2に記載の水処理システムにおいて、
    前記水処理装置は、前記水処理槽から排出される処理水の濁度又は浮遊物質量を計測する水質計を備え、
    前記制御部は、前記水質計により計測された前記処理水の水質計測値に基づき、前記水処理槽への前記被処理水の導入量及び/又は前記微細気泡を含有する被処理水中の気液比を制御することを特徴とする水処理システム。
  4. 請求項3に記載の水処理システムにおいて、
    前記制御用データベースは、予め前記処理水の濁度又は浮遊物質量である水質上限値を格納し、
    前記制御部は、前記水質計により計測された前記処理水の水質計測値が前記水質上限値を超える場合、前記水処理槽への前記被処理水の導入量及び/又は前記微細気泡を含有する被処理水中の気液比を制御することを特徴とする水処理システム。
  5. 請求項4に記載の水処理システムにおいて、
    前記水処理装置は、
    前記気泡供給部に接続され内部を前記被処理水が通流する被処理水導入管に設置されたポンプユニット及び前記ポンプユニットの下流側に設置された第1バルブと、
    前記気泡供給部に接続され内部をオゾンガスが通流するオゾン供給管に設置されたオゾン発生器及び前記オゾン発生器の下流側に設置された第2バルブを備え、
    前記制御部は、前記第1バルブの開度を調整することにより前記水処理槽への前記被処理水の導入量を制御すると共に、前記第2バルブの開度を調整することにより前記微細気泡を含有する被処理水中の気液比を制御することを特徴とする水処理システム。
  6. 微細気泡を用いて被処理水中の夾雑物を浮上分離する水処理プロセスの制御方法であって、
    前記微細気泡により前記被処理水中の夾雑物が水処理槽の水面に浮上してなるスラッジブランケットを回収する場合、少なくとも予め被処理水中の夾雑物の越流量と前記水処理槽への前記被処理水の導入流量との相関関係を格納する制御用データベースを参照するデータベース参照工程と、
    減少すべき前記被処理水中の夾雑物の越流量に対応する前記被処理水の導入量を前記制御用データベースより抽出し、当該抽出された導入量の前記被処理水を前記水処理槽へ導入する被処理水流量制御工程と、を有することを特徴とする微細気泡を用いた水処理プロセスの制御方法。
  7. 請求項6に記載の微細気泡を用いた水処理プロセスの制御方法において、
    前記制御用データベースは、更に、前記被処理水中の夾雑物の前記水処理槽内における浮上分離量と微細気泡を含有する前記被処理水中の気液比との相関関係を格納し、
    前記被処理水流量制御工程後に、増加すべき前記被処理水中の夾雑物の前記水処理槽内における浮上分離量に対応する前記微細気泡を含有する被処理水中の気液比を前記制御用データベースより抽出し、当該抽出された気液比を有する微細気泡を含有する被処理水を前記水処理槽へ導入する気液比制御工程を有することを特徴とする微細気泡を用いた水処理プロセスの制御方法。
  8. 請求項7に記載の微細気泡を用いた水処理プロセスの制御方法において、
    前記水処理槽から排出される処理水の濁度又は浮遊物質量の計測値に基づき、前記水処理槽への前記被処理水の導入量及び/又は前記微細気泡を含有する被処理水中の気液比を制御することを特徴とする微細気泡を用いた水処理プロセスの制御方法。
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