JP5335756B2 - 膜処理設備 - Google Patents

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Description

本発明は、下排水の再生処理や海水の淡水化に使用される膜処理設備に関する。
下水の再生処理法や海水の淡水化法として、種々の処理手法、設備、機器などが知られている。
処理手法としては、例えば非特許文献1に記載される逆浸透膜(以下RO膜という。RO:Reverse Osmosis)法がよく知られている。
また、非特許文献2には、膜分離活性汚泥(以下MBRという。MBR:Membrane Bioreactor)法とRO膜ろ過法によって下排水を再生処理する典型的なフローが示されている。ここでは、原水の農業集落排水がMBRモジュールで生物膜処理され、高圧ポンプでRO膜モジュールに送られる。RO膜モジュールでは、クロスフロー方式で原水の一部がRO膜を透過して再生水として回収される。
この場合に、RO膜を透過しないMBR処理水は、有機物などの被分離被分解物質が濃縮された濃縮水として排水されるが、RO膜処理の濃縮水は有機物濃度やリン、窒素濃度が高いため、濃縮水の処理に関しても種々の手法のものが知られている。
例えば非特許文献1では、環境を保全するため排水処理施設を経由して排水される。この濃縮水処理では、有機物の分解除去や、リン、窒素濃度の低減が必要とされる。有機物の分解除去法として、例えば非特許文献3に示すオゾン酸化と生物活性炭の組み合わせ処理法が知られている。
ところで、特許文献1によると、RO膜を利用する処理設備においては、海水の淡水化や下水の再生処理に用いられる高圧ポンプの吐出圧力が5.5〜7.0MPaであり、RO膜の圧力損失が最大で0.3MPaであることから、RO膜によって分離される濃縮水は5.2〜6.7MPaの圧力がかかった状態にある。
そこで、RO膜で分離される濃縮水の圧力を高圧ポンプの駆動力に利用する方法が非特許文献4に示されている。この方法によると、濃縮水の圧力の100%を高圧ポンプの駆動力に利用することは困難であり、濃縮水の圧力の90%が高圧ポンプの駆動力に利用される場合、当該圧力が高圧ポンプの駆動力に利用された後であっても、濃縮水は、0.5〜0.6MPaの残圧を有すると考えられる。
また一方、MBRでは活性汚泥の生物膜によって下排水の最初沈殿池流出水を処理する際に、余剰汚泥が発生する。余剰汚泥は、その増加にともなって一部を引き抜いて埋め立てや焼却処分するが、汚泥処理コストが掛かる課題がある。余剰汚泥は、低分子化(可溶化)し反応槽に戻して生物処理に用いることによって減容できる。可溶化の方法としては、例えば非特許文献5に示すようにオゾン酸化法がある。余剰汚泥を可溶化して生物反応槽に戻すと返流水に付随してリンが蓄積するため、非特許文献6に示すようにリン規制地域では汚泥減容化処理が制限されることがある。リンについては、非特許文献7に示すようにマイクロバブルの泡沫分離による液中への分離効果が報告されている。
オゾン処理において、オゾンの溶解効率を向上することによりオゾン使用量と排オゾン量を低減する手段として、オゾンマイクロバブルの利用が有効である。直径50μm前後のオゾンマイクロバブルを生成するノズルに関する従来技術として、特許文献2に示す孔数可変の多孔ノズル方式がある。
オゾンによって有機物を分解する方法として、特許文献3に示すようにオゾンマイクロバブルと生物活性炭の組み合わせによるシステムがある。
また、オゾン処理において排オゾンを低減する方法として、特許文献4に示すようにオゾン処理塔の気相空間に原水をスプレイするものがある。
さらに、固形浮遊物をマイクロバブルの浮上分離効果で水面に浮上させ除去する方法として、特許文献5に示されるホッパーと水位制御による除去技術がある。
特開2001−46842号公報 特許第4151681号公報 特開2009−254967号公報 特開2004−148247号公報 特開2009−34558号公報
「膜を利用した新しい水処理」、株式会社エヌ・ティー・エス、303−316頁、2000年 杉田和弥、他、「下廃水再利用MBR+ROシステムの開発」、第45回下水道研究発表会講演集、497−499頁、2008年 吉澤政宏、 他、「琵琶湖流域下水道における超高度処理実証調査について(第4報)」、第45回下水道研究発表会講演集、743−745頁、2008年 「膜の劣化とファウリング対策」、株式会社エヌ・ティー・エス、3−7頁、324−335頁、417−421頁、2008年 安井英斉、 他、「余剰汚泥を生成しない活性汚泥法の運転例、 環境技術」、VOL.28、No.8、527−531頁、1999年 日本下水道事業団技術開発部編、「汚泥減容化の技術評価に関する報告書」、技術開発部技術資料05−003、10−12頁 2005年 坂東、他、日本混相流学会年会講演会論文精選集「混相流研究の進展3」、51−57頁、2008年
非特許文献1、及び非特許文献2では、放流先の水質基準に対応して濃縮水中の有機物や窒素、リンを分解除去する設備が必要である。例えば非特許文献3に開示されたオゾン処理では散気管等によるオゾンの吸収効率に依存してオゾン発生のための電力が増加する課題がある。また、濃縮水に溶解しなかった排オゾンを処理する必要があり、排オゾン処理コストを削減するために排オゾン量の低減が求められる。
特許文献1では、RO膜処理の高圧ポンプに消費された電力が過大であり、これを回収して再利用するが、濃縮水の処理については考慮されていない、
これに対して、反応性の良いオゾンマイクロバブル用いる特許文献2、特許文献3に開示された技術では、良好な反応性によってオゾン使用量が減るが、マイクロバブル生成のポンプ動力が必要であるため、コストの更なる削減のためにポンプ動力の低減が必要である。コスト削減には、マイクロバブルの生成プロセスの一つである加圧溶解時の加圧圧力を低圧に保持することや、ポンプを用いないマイクロバブル生成技術の開発が考えられる。
特許文献4に開示される排オゾン処理技術は、ポンプによって原水を加圧し排オゾンガスにスプレイするため、排オゾン処理のブロワー電力に加えて、付加的なポンプ電力が必要となる課題がある。
MBR等の下排水生物処理の余剰汚泥処理では、非特許文献5に開示された技術で汚泥を可溶化し、一部を返流水としてMBRの原水に再利用することが可能である。それによって余剰汚泥を減容できるが、オゾンによる汚泥の可溶化のため、オゾン発生のための電力が増加する課題がある。また、固形浮遊物が除去されず、返流水中に残留する問題がある。一方、特許文献5に開示される固形浮遊物の浮上分離技術は、マイクロバブルを用いるため、特許文献2、特許文献3と同様にコストの更なる削減のためにポンプ動力の低減が必要である。
以上、膜処理設備における濃縮水の処理に関して、オゾン処理、マイクロバブルによる処理など個別には種々の技術が知られており、かつこれらを運用する上での問題点が存在する。
本発明においては、下排水を再生処理する膜処理設備において、オゾンガスやオゾンマイクロバブルを利用して濃縮水処理するときに、設備全体として高効率にできる膜処理設備を提供することを目的とする。
本発明は、原水を加圧して逆浸透膜処理装置に送水するポンプと、逆浸透膜処理装置でろ過された処理水が配水される処理水流路と、逆浸透膜処理装置からの被分離物質を含む濃縮水が排水される濃縮水流路と、濃縮水にオゾンガスを混合するガス混合器と、オゾンガスが混合した濃縮水を導入して濃縮水にオゾンを溶解する溶解水槽と、溶解水槽から出た濃縮水を減圧発泡させてオゾンマイクロバブルを生成するノズルと、ノズルから濃縮水を導入して水処理を行う反応槽から構成される膜処理設備において、溶解水槽内の圧力を、ガス混合器の上流側濃縮水流路の圧力と、反応槽内圧力の間に維持する。
また、溶解水槽内の圧力を、ガス混合器の上流側濃縮水流路の圧力以下で、且つ、0.15MPa以上とする。
また、溶解水槽内の圧力を、溶解水槽内のオゾン吸収量を最適とする観点で選択する。
また、溶解水槽内の圧力を、溶解水槽内の排オゾン量を最適とする観点で選択する。ここで,最適化の観点はオゾン吸収量を増加させ,排オゾン量を減少させることある。
本発明は、原水を加圧して逆浸透膜処理装置に送水するポンプと、逆浸透膜処理装置でろ過された処理水が配水される処理水流路と、逆浸透膜処理装置からの被分離物質を含む濃縮水が排水される濃縮水流路と、濃縮水にオゾンガスを混合するガス混合器と、オゾンガスが混合した濃縮水を導入して濃縮水にオゾンを溶解する溶解水槽と、溶解水槽から出た濃縮水を減圧発泡させてオゾンマイクロバブルを生成するノズルと、ノズルからの濃縮水を導入して水処理を行う反応槽から構成される膜処理設備において、ノズルは、溶解水槽からの濃縮水を反応槽に流入させる主ノズルと、溶解水槽からの濃縮水を、流量調整弁を介して反応槽に流入させる副ノズルから成り、溶解水槽内の圧力を、ガス混合器の上流側濃縮水流路の圧力と、反応槽内圧力の間に維持するために前記流量調整弁を制御する。
また、主ノズルの孔数を副ノズルの孔数よりも多くし、副ノズル側の流量調整弁によって副ノズルでの圧力損失を調整し、溶解水槽内の圧力を、設定値に維持する。
また、主ノズルの開口面積を前記副ノズルの開口面積よりも広くする。
本発明は、原水を加圧して逆浸透膜処理装置に送水するポンプと、逆浸透膜処理装置でろ過された処理水が配水される処理水流路と、逆浸透膜処理装置からの被分離物質を含む濃縮水が排水される濃縮水流路と、濃縮水にオゾンガスを混合するガス混合器と、オゾンガスが混合した濃縮水を導入して濃縮水にオゾンを溶解する溶解水槽と、溶解水槽から出た濃縮水を減圧発泡させてオゾンマイクロバブルを生成するノズルと、ノズルからの濃縮水を導入して水処理を行う反応槽から構成される膜処理設備において、溶解水槽で生じた排オゾンガスを導入して濃縮水を噴霧する排オゾン処理槽を設け、排オゾン処理槽内の溶解水と未溶解ガスをそれぞれ反応槽に導くと共に、溶解水槽内の圧力を、ガス混合器の上流側濃縮水流路の圧力と、反応槽内圧力の間に維持する。
また、排オゾン処理槽に濃縮水を噴霧するために、逆浸透膜処理装置と排オゾン処理槽との間の溶解用水流路にオゾン混合器を設置し、溶解水槽で生じた排オゾンをオゾン混合器で濃縮水に吸引する。
また、溶解水槽内の気相空間に液体噴射用ノズルを設け、溶解水槽内の気相空間に滞留する排オゾンガスに、濃縮水を噴霧して排オゾンガスを濃縮水に溶解させる。
また、ノズルは、溶解水槽からの濃縮水を反応槽に流入させる主ノズルと、溶解水槽からの濃縮水を、流量調整弁を介して反応槽に流入させる副ノズルとを備え、溶解水槽内の圧力を、ガス混合器の上流側濃縮水流路の圧力と、反応槽内圧力の間に維持するために流量調整弁を制御する。
また、ポンプに至る前の原水を処理する生物膜反応槽を設け、ここで生じた余剰汚泥を反応槽に導く。
また、反応槽において処理された排水を、原水に混入して生物膜反応槽に導く。
本発明によると、オゾンによってRO濃縮水に含まれる有機物などを分解する場合の処理効率を向上できる。また、オゾンマイクロバブルの浮上分離効果で余剰汚泥の濁質成分を分解除去できるので、下排水の再生処理の排水や生物膜反応槽への返流水の水質が向上し、環境への負荷を軽減できるだけでなく、濃縮水や汚泥処理に要する運転コストを削減できる。
第1の実施形態に係る膜処理設備の構成を示す図である。 オゾンマイクロバブルを注入する反応槽の構造を示す側面図。 溶解水槽の圧力に対するオゾン吸収効率の計算結果を示す図。 溶解水槽の圧力に対する最大オゾン注入量と排オゾン量の計算値を示す図。 マイクロバブル生成副ノズルと流量調整弁による溶解水槽の圧力制御機構を示す側面図。 第2の実施形態に係る膜処理設備の構成を示す図である。 第3の実施形態に係る膜処理設備の構成を示す図である。 第4の実施形態に係る膜処理設備の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、適宜図を参照して詳細に説明するが、その前に本発明の膜処理設備が適用される前提設備について説明する。
本発明が適用される前提設備は、図1において原水WOを加圧するポンプ2と、加圧された原水が供給される膜処理装置1と、膜処理装置1で被分離物質を除去された処理水W1の配水流路10と、膜処理装置1で処理水が抽出されることによって被分離物質が濃縮された濃縮水W2の排水流路11と、濃縮水W2の排水流路11にガスを混合する混合器3と、混合器3の出口流路に設けられる圧力調整装置4、8と、圧力調整装置4、8の出口側流路に設けられるマイクロバブル生成ノズル6と、マイクロバブル生成ノズル6の出口側流路に設けられる反応槽5を含む。このように構成することにより、反応槽5にマイクロバブルと濃縮水W2を供給し、マイクロバブルで被分離物質を浮上分離し、被分離物質が分離された排水W7を放流する。
この前提装置は、膜処理装置1の後流の排水流路11における濃縮水W2にはかなりの大きさの残圧があることから、この残圧を利用して被分離物質を除去するものである。
本発明においては、概ね上記のように構成されて機能する膜処理設備における被分離物質の除去を、濃縮水W2の残圧をより適切に利用することにより、効率よく実施せしめるための幾つかの改善を提案する。
図1に第1の実施形態を示す。第1の実施形態に係る膜処理設備100は、例えば、下排水をオゾンガスで再生処理する下排水処理装置を構成する。
原水W0である下水あるいは産業排水は、最初沈殿池25に流入し、上澄み液が膜分離活性汚泥法(MBR)の生物膜反応槽34に流入する。生物膜反応槽34に設けられた精密ろ過膜33で分離されたMBR処理水は、原水流路35を通り、高圧ポンプ2で加圧される。MBR処理水は、RO膜処理装置1に加圧供給され、RO膜を透過した処理水W1が配水流路10から再生水利用用途に配水される。他方、RO膜処理装置1において、RO膜を透過せず、有機物などの被分離被分解物質が濃縮された濃縮水W2がRO膜処理装置1から排水される。
この膜処理設備100においては、RO膜処理装置1から排水された濃縮水W2をオゾン処理する。このために、オゾン発生装置7で発生したオゾンガスを混合するオゾン混合器3と、エアベント8を有する溶解水槽4と、マイクロバブルを生成する主ノズル6と副ノズル40と、反応槽5と、内部に噴射ノズル48を有する排オゾン溶解槽50を設ける。これらの設備は以下のように配置されて、運用される。
まず、RO膜処理装置1の濃縮水W2出口とオゾン混合器3を濃縮水流路11で連通し、オゾン混合器3の出口と溶解水槽4を連通する。また、溶解水槽4と反応槽5を、マイクロバブル生成の主ノズル6と副ノズル40、流量調整弁41を介して主注入流路42、及び副注入流路43で連通する。
さらに、溶解水槽4のエアベント8と排オゾン溶解槽50を気相流路12で連通する。排オゾン溶解槽50の下部と反応槽5を、流量調整弁45を介して溶解水注入流路44で連通する。排オゾン溶解槽50の上部と反応槽5を未溶解ガス注入流路46で連通する。排オゾン溶解槽50内の噴射ノズル48とRO膜処理装置1の濃縮水出口、または濃縮水流路11を、流量調整弁47を介して溶解用水流路49で連通する。また、生物膜反応槽34の下部と反応槽5を、流量調整弁62を介して余剰汚泥流路31で連通する。
この膜処理設備100によれば、濃縮水W2は、約0.5MPaの圧力が掛かった状態で濃縮水流路11を通り、オゾン混合器3においてオゾン発生装置7から供給されるオゾンガスが混合される。オゾンガスが混合され二相流状態の濃縮水W3は、溶解水槽4に流入し、水槽内を上昇する間にオゾンガスの一部が溶解する。
溶解水槽4を出た濃縮水W4は、主注入流路42を介してマイクロバブルを生成する主ノズル6を通過し、また副注入流路43と流量調整弁41を介して副ノズル40を通過する。
ここで、流量調整弁41は手動、電動、油圧駆動、空気圧駆動、等の駆動方式を用いても良い。また、主ノズル6、及び副ノズル40の下流に反応槽5が連通されるが、反応槽5は円筒や矩形形状の壁面で構成される単純な水槽でも良く、図1示すように内部に仕切板が設けられ、押し出し流れで濃縮水W4を処理する迂流式の水槽としても良い。
濃縮水W4が主ノズル6,及び副ノズル40で減圧され,溶解したオゾンが発泡して,オゾンマイクロバブルが濃縮水W4とともに反応槽5に注入される。溶存したオゾンによって,濃縮水W4の被分離被分解物質の酸化分解作用が継続する。また、反応槽5には生物膜反応槽34からの余剰汚泥が余剰汚泥流路31を経由して供給される。オゾンの酸化作用によって余剰汚泥の一部は可溶化されて容積が減少し,残りの濁質がマイクロバブルに接触,吸着され反応槽5の水面付近に浮上する。反応槽5内に浮上分離した濁質は反応槽5内に設けた濁質除去ホッパー21と濁質除去流路18によって反応槽5外に除去される。
なお、反応槽5でオゾン処理された濃縮水W5の一部は、返流水として反応槽5と最初沈殿池25を結ぶ返流水流路29から最初沈殿池25に戻り、残りの濃縮水W5は排水W7とされる。
上記の一連の濃縮水の処理設備によれば、反応槽5には、各所から各種の気体、液体が導入されている。以下反応槽5に導入されるこれら各種の気体、液体の処理過程について説明する。
最初に、排オゾン溶解槽50から反応槽5に至る経路での処理過程について説明する。排オゾン溶解槽50内部では以下のような処理が進行している。溶解水槽4で溶け残った排オゾンガスはエアベント8によって分離され、排オゾン溶解槽50に入る。排オゾン溶解槽50内部には、後述する排オゾンに噴射した後の濃縮水W6が滞留している。
エアベント8から排オゾン溶解槽50に入った排オゾンガスは、始めに滞留する濃縮水W6に吹き込まれ、排オゾンの一部が分解し酸素に変わる。また、未分解の排オゾンガスは、濃縮水W6の液面から排オゾン溶解槽50内の気相空間に離脱する。
他方、濃縮水W2の一部が溶解用水流路49を通って、排オゾン溶解槽50の気相空間に噴射ノズル48から噴霧されており、噴霧状の濃縮水W2が前記の未分解の排オゾンガスと接触する。これによって、排オゾンが濃縮水W2の被酸化物の酸化に消費され、噴射した濃縮水W2の水質が向上すると同時に、排オゾンガスの濃度が低下する。
排オゾン溶解槽50から反応槽5に至る経路では、このような処理が進行しており、最終的に、濃縮水W2との接触でオゾン濃度が低下した排オゾンガスは、排オゾン溶解槽50の気相空間から未溶解ガス注入流路46を通り、反応槽5の液相に注入される。
また、排オゾン溶解槽50の濃縮水W6は、流量調整弁45で排オゾン溶解槽50内に水位が形成される流量に調整され、溶解水注入流路44を通って反応槽5に注入される。 これらの反応槽5に注入された排オゾンガスや、排オゾンガスが溶解した濃縮水W6は、反応槽5内の濃縮水W4の酸化反応に消費され、反応槽5上部の気相空間に移行する排オゾンガスの濃度がさらに低下する。
次に、溶解水槽4から反応槽5に至る経路での処理過程について説明する。まず、溶解水槽4からは、オゾンガスを含む濃縮水W4が、排出されている。主ノズル6と副ノズル40によって生成したオゾンマイクロバブルは、オゾンガスを含む濃縮水W4の一部とともに反応槽5に入り、濃縮水W4の酸化処理に消費される。
その後、オゾンマイクロバブルは、排オゾン溶解槽50からの排オゾンガスとともに反応槽5の気相空間に移行した後、排オゾンガス流路52を通り排オゾン処理装置51によって分解処理され大気中に放出される。溶解水槽4から反応槽5に至る経路では、このような処理が進行している。
最後に、生物膜反応槽34から反応槽5に至る経路での処理過程について説明する。ここでは、反応槽5に生物膜反応槽34からの余剰汚泥が余剰汚泥流路31を経由して供給され、これにより、反応槽5内に浮上分離した濁質は反応槽5内に設けた濁質除去ホッパー21と濁質除去流路18によって反応槽5外に除去される。
以上のようにして、反応槽5には各種の液体、気体が注入されるが、これらを受けて反応槽5の内部では以下のような処理が行われている。まず、図2は、側面視で示す反応槽の内部構造の一例である。反応槽5には、マイクロバブル生成の主ノズル6と副ノズル40が設けられた主注入流路42と副注入流路43、及び余剰汚泥流路31、溶解水注入流路44、未溶解ガス注入流路46が流入口として接続されている。また、排水流路13と排オゾンガス流路52が排出口として接続される水槽である。
反応槽5の内部は、例えば、流入口の側から排出口の側に向かって、3枚の仕切板17a、17b、17cで4つの区画(流入口の側から第1区画、第2区画、第3区画、第4区画)に区分されている。
最も流入口側の仕切板17aは、第1区画と第2区画を区分するものであり、仕切板17aの上部と下部は開放されている。仕切板17bは上端が反応槽5の水面下にあり下部は閉止構造である。また、仕切板17cは、第3区画と第4区画を区分するものであり、仕切板17cの上部と下部は開放されている。
これによって、反応槽5内部の水は、第1区画と第3区画で下降流を形成し、第2区画と第4区画で上昇流を形成する。反応槽に注入された濃縮水などは、このようにして第1区画から第4区画まで迂流して排水流路13から排水される。排水流路13は、反応槽5の第4区画の濃縮水W5が排水W7として流れる流路であって、排水W7の流れを止めるための排水弁20が備わる。
また、第2区画と第3区画の上方には、濁質除去ホッパー21が備わっている。濁質除去ホッパー21は、例えば上方が水面に平行に広がって開口している漏斗状を呈する。濁質除去ホッパー21は下方も開口し、下方の開口部には、濁質除去弁19を備える濁質除去流路18が接続され、反応槽5の外部に連通する。
反応槽内の通常時水面22は、ほぼ排水流路13の高さに形成され、仕切板17bの上端は通常時水面22より下方に位置する。濁質除去ホッパー21開口部高さは、通常時水面22より高く且つ仕切板a及び仕切板17cの上端部より下方に位置する。濁質除去ホッパー21開口部直上で仕切板a及び仕切板17cの上端部より下方に、濁質除去時水面23を設定する。
オゾンガスが溶解した濃縮水W4は、主ノズル6と副ノズル40から反応槽5の第1区画に放出されるとオゾンマイクロバブルを発生するとともに、第1区画から第4区画に向かって迂流する。また、余剰汚泥流路31からは、生物膜反応槽34からの余剰汚泥が反応槽5第1区画に流入し、オゾンマイクロバブルによって酸化され、その有機物成分が分解される。同時に、オゾンマイクロバブルは、余剰汚泥由来の濁質を吸着して第2区画及び第3区画の水面に浮上させるとともに、濃縮水W4に溶解するか、反応槽5の上部空間に排オゾンとして分離され、一部は濃縮水W4に同伴し、第4区画に流れる。
オゾンマイクロバブルの浮上分離効果によって上昇した濁質32は、主に第2区画及び第3区画の水面に堆積する。例えば、制御装置によって所定の時間間隔で排水弁20を閉じるとともに濁質除去弁19を開口すると、第4区画の濃縮水W5は、排水流路13の流れが止められて排水されず、反応槽5内の水位は濁質除去時水面23まで上昇する。そして、濁質除去ホッパー21の開口部から水面に堆積された濁質32が濁質除去流路18を通り、反応槽5の外に排出される。
以上、各種経路により反応槽5に至り、かつ反応槽5内部で処理される気体或いは液体の処理過程について説明したが、ここではオゾンガスを用いた処理が実行されている。このオゾンは、オゾン発生装置7で発生し、オゾン混合器3により濃縮水の系統内に注入されたものである。
係るオゾン混合器3は、例えば濃縮水W2の圧力でオゾンガスを混合するエゼクタ形式を用いても良い。エゼクタ形式のオゾン混合器3では、例えば、オゾンガスはオゾン発生器7のブロワーによる圧力に加えて、エゼクタ絞り部を流れる際に発生する圧力降下で吸引され、濃縮水W2に混合される。
また、反応槽5内での処理にはマイクロバブルが利用される。このマイクロバブルを発生する主ノズル6と副ノズル40は、所定の設定圧力に加圧された状態の濃縮水W4を反応槽5に減圧放出するノズルであり、減圧発泡でマイクロバブルを生成する。
以上述べたように、本発明が適用される膜処理設備では濃縮水W2の残圧を利用して濃縮水の系統内にオゾン注入し、かつその下流で濃縮水の残圧を利用して減圧発泡でマイクロバブルを生成することにより反応槽5内の処理を行わせている。
このため、濃縮水の系統内の残圧をどのように利用すべきかについて、本発明者らは、検討した。その結果、溶解水槽4の圧力P2を、濃縮水W2が濃縮水流路11を流れるときの圧力P1以下で、且つ、反応槽5の雰囲気圧力P3以上に維持する必要があるとの知見を得た。
また、本願発明者らの実験によると、溶解水槽4の圧力P2が0.15MPa未満になるとオゾンガスが濃縮水W2に充分に溶解しないことが確認された。したがって、溶解水槽4は、充分な量のオゾンガスを濃縮水W2に溶解するため、内部圧力が0.15MPa以上に維持されることが好ましい。
このようにすることによって、エゼクタ形式のオゾン混合器3では、濃縮水流路11の圧力と溶解水槽4の圧力の差圧で濃縮水を溶解水槽4に注入するとともに、オゾンガスを吸引することができる。同時に、溶解水槽4の圧力と反応槽5の雰囲気圧力との差圧によって、マイクロバブルを生成する主ノズル6と副ノズル40に与え減圧発泡させて、反応槽5にオゾンマイクロバブルを生成することができる。
これにより生成されるオゾンマイクロバブルは、直径が約50μm前後の微細気泡で、比表面積が大きく上昇速度が小さいため液体中における気体の溶解度が高い。また、気泡界面が物質を吸着する特性と気泡が上昇する特性によって浮上分離効果を有する。
このため、生物膜反応槽34から引き抜いた余剰汚泥と濃縮水W4を、それぞれ余剰汚泥流路31と主注入流路42と副注入流路43から反応槽5に導入し、余剰汚泥と濃縮水W4に含まれる被処理物質を酸化処理するとともに、その濁質成分(固形浮遊物)をオゾンマイクロバブルに付着させて、浮上分離する作用を有効に行わせることができる。
次に、先の知見により、反応槽5内の処理が適切に行われることについて図3、図4を用いて説明する。
図3に、溶解水槽4内の圧力P2に対するオゾン吸収効率の計算結果を示す。この計算結果によれば、溶解水槽4内の圧力P2が高いほど、ヘンリーの法則によってオゾンの吸収効率が増加する。オゾンの吸収効率が高いほど、同じ量のオゾン注入量に対してオゾンの溶解量が増加し、排オゾン量が減少する。
図4には、図2の結果と、濃縮水W2の圧力が一定の場合のエゼクタによる溶解水槽4への注水量を基に計算した濃縮水へのオゾン吸収量Aと排オゾン量Bを示す。図4の結果によれば、吸収量Aは、溶解水槽4の圧力P2が高くなるに伴い増加するが、圧力P20を境に減少に転じる。このことは以下の理由によると考えられる。
まず、図3に示したように、溶解水槽4の圧力P2が高くなると、オゾンの吸収効率が増加する。しかしながら、このことは濃縮水W2が濃縮水流路11を流れるときの圧力P1との間の差圧(P1−P2)が小さくなることである為、エゼクタ3による濃縮水W2の注水量が減少し、オゾンの注入量が減少することを意味する。つまり、オゾン吸収効率が高くなっても、投入されるオゾン量が減ってしまうためにトータルの処理量としての吸収流量が減少する結果となる。
一方、溶解水槽4の圧力が低くなるほど、図3に示したようにオゾン吸収効率が低下する。この圧力の低下は濃縮水W2が濃縮水流路11を流れるときの圧力P1との間の差圧(P1−P2)が大きくなることである為、エゼクタ3による濃縮水W2の注水量が増加し、オゾンの注入量も増加することを意味する。この場合、圧力P2の低下にともなう図3の吸収効率の2次関数的な減少と,エゼクタ3によるオゾン注入量の増加のバランスから,圧力P2をP20よりさらに低下させていくと,トータル量として吸収流量が減少する結果となる。
なお、排オゾン量Bは圧力増加による吸収効率の増加という図3の関係から、圧力が増加するほど減少する関係にある。
このことにより、オゾンの吸収量が高く、排オゾン量が少ない圧力に溶解水槽4の圧力を一定に保持することが、オゾン処理の効率上重要である。例えば、オゾンの吸収量を多くしたいのであれば、吸収流量Aが最大となる圧力P20に制御し、排オゾン量を少なくしたいのであれば排オゾン量Bがほぼ零になる圧力P21に制御するのがよい。
次に、濃縮水W2の流れの変動や外乱によって変化する溶解水槽4の圧力を、マイクロバブル生成ノズルでの圧力損失を調整することによって一定に維持する方法を、図5を用いて説明する。
マイクロバブルの生成状態に出来る限り影響を与えずに発生ノズルでの圧力損失を調整する方法として、特許文献2に示す孔数可変の多孔ノズル方式がある。これは、マイクロバブルを生成する個々の孔の面積を変えずに、孔数を可変にしたものであるが、流れ状態への追従性を高めてマイクロバブル生成ノズルでの圧力損失を調整するためには、自動的且つ高速の孔数可変機構が必要であり、構造と制御機構が複雑になる課題が生じる。一方、マイクロバブル生成ノズルの孔数や流路面積を固定すると、ノズルでの圧力損失を調整することができない。
孔数を固定したマイクロバブル生成ノズルでの圧力損失を調整する方法としては、マイクロバブル生成ノズルに濃縮水を供給する流路に流量調整弁を設ける方法が考えられる。しかし、この方法では、マイクロバブルを効率よく生成するため、本来マイクロバブル生成ノズルの前後に与えるべき圧力損失がノズルと流量調整弁に分散するため、マイクロバブルの生成効率が低下する課題がある。
そこで、本発明では図5に示すように、マイクロバブル生成ノズルを孔数の多い主ノズル6と主ノズル6より孔数が少ない副ノズル40に分ける。主ノズル6では、固定した孔数と圧力損失で安定したマイクロバブル生成を行い、副ノズル40ではマイクロバブルの生成と流量調整弁41によって副ノズル40での圧力損失を調整する。
副ノズル40では、流量調整弁41を絞っている場合に生成効率が低下するものの、マイクロバブルは生成される。そして、主ノズルより孔数を少なくしているため、マイクロバブル生成量への影響が減少する。一方、流量調整弁41の開度が大きい場合には、副ノズル40でのマイクロバブル生成は、主ノズル6と等しく、マイクロバブル生成量への影響は無い。
このように、主ノズル6と副ノズル40に、マイクロバブル発生と圧力損失調整の役割を分けることによって、溶解水槽4の圧力を一定に維持しながら、発生効率を大きく損なうことなく、マイクロバブルを生成できる。
本実施形態によれば、膜分離活性汚泥法(MBR)や生物処理と逆浸透(RO)膜処理設備を組み合わせた下排水処理設備において、オゾンによってRO濃縮水に含まれる有機物などを分解する場合の処理効率を向上できる。また、オゾンマイクロバブルの浮上分離効果で余剰汚泥の濁質成分を分解除去できるので、下排水の再生処理の排水や生物膜反応槽への返流水の水質が向上し、環境への負荷を軽減できるだけでなく、濃縮水や汚泥処理に要する運転コストを削減できる。オゾンガスのRO濃縮水への溶解量増加やオゾンマイクロバブルの生成には特別の動力を用いることなく、RO膜処理装置から排出された濃縮水の圧力(残圧)を利用するので、処理水や排水の水質が向上すると同時に、膜処理設備のエネルギ消費が低減される。簡易なオゾンマイクロバブル発生ノズルの圧力損失調整方法によって、溶解水槽の圧力を一定に保つことによって、オゾンの溶解量が最大化するとともに、排オゾン量が減少するため、オゾン発生と排オゾン処理の運転コストを削減できる。さらに、濃縮水の残圧を利用して排オゾンに濃縮水をスプレイし排オゾン濃度を減じることによって、排オゾン処理に要する運転コストを削減できる。以上の効果によって、膜処理設備の経済性を向上できる。
図6を参照して、第2の実施形態について説明する。この実施例では、先に説明した図4の関係に応じて溶解水槽4内の圧力P2を制御し、オゾンの吸収量あるいは排オゾン量を適切に制御することについて説明する。なお、図6においては、図1に示す膜処理設備100と同じ構成要素には同じ符号を付し、詳細な説明は適宜省略する。
図6に示すように、第2の実施形態に係る膜処理設備100では、制御器54を設け、溶解水槽4内の圧力P2を測定する圧力伝送器53、及び圧力伝送器53からの圧力計測値信号を制御器54に送信する計測信号線61、制御器54から流量調整弁41に弁開度制御信号を送信する制御電流線60が設けられる。
制御器54は、一例として溶解水槽4内の圧力設定値を入力できる構成をとる。溶解水槽4内の圧力P2が設定値を超える場合は、流量調整弁41を開いて副ノズル40での圧力損失を減じ、その結果として溶解水槽4と反応槽5の間の圧力損失を減少させる。これによって、溶解水槽4内の圧力が低下し、溶解水槽4内の圧力P2を設定値に維持することができる。
一方、溶解水槽4内の圧力が設定値に達しない場合は、流量調整弁41を絞って副ノズル40での圧力損失を増し、溶解水槽4と反応槽5の間の圧力損失を増加させる。これによって、溶解水槽4の圧力が上昇し、溶解水槽4内の圧力P2を設定値に維持することができる。以上の制御により、自動的にオゾンの吸収量が高く、あるいは排オゾン量が少ない一定の圧力に溶解水槽4の圧力を保持できる。尚、この場合に図4の圧力P2を、いずれの観点からも決定することができる。
本実施形態によれば、オゾンの吸収量が高く、あるいは排オゾン量が少ない一定の圧力に溶解水槽4の圧力P2を自動的に保持できるので、オゾンマイクロバブルによる濃縮水処理の効率と余剰汚泥処理の効率を向上できる。また、自動運転であるので、維持管理も容易である。これによって、膜処理設備の経済性と維持管理性を向上できる。
図7を参照して、第3の実施形態について説明する。なお、図7においては、図6に示す膜処理設備101と同じ構成要素には同じ符号を付し、詳細な説明は適宜省略する。
図7に示すように、第3の実施形態に係る膜処理設備100では、第2の実施形態において、さらに溶解水槽4内に噴射ノズル58を設け、流量調整弁56を介して溶解用水流路57で連通する。
まず、溶解水槽4で溶け残った排オゾンガスは、溶解水槽4上部の気相空間に滞留し、エアベント8から排オゾン溶解槽50に流れる。これに対し、本実施形態では、濃縮水W2の一部が溶解用水流路57を通って溶解水槽4上部の気相空間に噴射ノズル58から噴霧され、噴霧状の濃縮水W2が排オゾンガスと接触する。これによって、排オゾンが濃縮水W2の被酸化物の酸化に消費され、噴射した濃縮水W2の水質が向上すると同時に、排オゾンガスの濃度が低下する。
本実施形態によれば、濃縮水の残圧を利用して排オゾンに濃縮水をスプレイし排オゾン濃度を減じることによって、排オゾン処理に要する運転コストをさらに削減できる。これによって、膜処理設備の経済性を向上できる。
図8を参照して、第4の実施形態について説明する。なお、図8においては、図6に示す膜処理設備101と同じ構成要素には同じ符号を付し、詳細な説明は適宜省略する。
図8に示すように、第4の実施形態に係る膜処理設備100では、排オゾン溶解槽50内の噴射ノズル48とRO膜処理装置1の濃縮水出口、または濃縮水流路11を連通する溶解用水流路49にオゾン混合器55を設ける。排オゾン溶解槽50内の排オゾンガスの酸化作用によって、噴射ノズル48から噴射した濃縮水W2の水質が向上すると同時に、排オゾンガスの濃度が低下する。
本実施形態によれば、濃縮水の残圧を利用して排オゾンを濃縮水に混合し、スプレイ時に未溶解の排オゾンガスとの接触が促進されることによって、排オゾン処理に要する運転コストをさらに削減できる。これによって、膜処理設備の経済性を向上できる。
なお、本発明によれば、副次的に以下の効果を奏する。オゾンガスのRO濃縮水への溶解量増加やオゾンマイクロバブルの生成には特別の動力を用いることなく、RO膜処理装置から排出された濃縮水の圧力(残圧)を利用するので、処理水や排水の水質が向上すると同時に、膜処理設備のエネルギ消費が低減される。
簡易なオゾンマイクロバブル発生ノズルの圧力損失調整方法によって、溶解水槽の圧力を一定に保つことによって、オゾンの溶解量が最大化するとともに、排オゾン量が減少するため、オゾン発生と排オゾン処理の運転コストを削減できる。
さらに、濃縮水の残圧を利用して排オゾンに濃縮水をスプレイし排オゾン濃度を減じることによって、排オゾン処理に要する運転コストを削減できる。以上の効果によって、膜処理設備の経済性を向上できる。
1:RO膜処理装置
2:高圧ポンプ(ポンプ)
3:オゾン混合器(ガス混合器)
4:溶解水槽
5:反応槽
6:主ノズル
7:オゾン発生装置
8:エアベント
10:配水流路
11:濃縮水流路
12:気相流路
13:排水流路
17:仕切板
18:濁質除去流路
19:濁質除去弁
20:排水弁
21:濁質除去ホッパー
22:通常時水面
23:濁質除去時水面
24:マイクロバブル
25:最初沈殿池
29:返流水流路
30:返流水流路開閉弁
31:余剰汚泥流路
32:濁質
33:精密ろ過膜
34:生物膜反応槽
35:原水流路
40:副ノズル
41:流量調整弁
42:主注入流路
43:副注入流路
44:溶解水注入流路
45:流量調整弁
46:未溶解ガス注入流路
47:流量調整弁
48:噴射ノズル
49:溶解用水流路
50:排オゾン溶解槽
51:排オゾン処理装置
52:排オゾンガス流路
53:圧力伝送器
54:制御器
55:オゾン混合器(ガス混合器)
56:流量調整弁
57:溶解用水流路
58:噴射ノズル
59:開口部
60:制御電流線
61:計測信号線
62:流量調整弁
100:膜処理設備
W0:原水
W1:処理水
W2〜W6:濃縮水
W7:排水

Claims (13)

  1. 原水を加圧して逆浸透膜処理装置に送水するポンプと、前記逆浸透膜処理装置でろ過された処理水が配水される処理水流路と、前記逆浸透膜処理装置からの被分離物質を含む濃縮水が排水される濃縮水流路と、濃縮水にオゾンガスを混合するガス混合器と、オゾンガスが混合した濃縮水を導入して濃縮水にオゾンを溶解する溶解水槽と、前記溶解水槽から出た濃縮水を減圧発泡させてオゾンマイクロバブルを生成するノズルと、該ノズルから濃縮水を導入して水処理を行う反応槽から構成される膜処理設備において、
    前記溶解水槽内の圧力を、前記ガス混合器の上流側濃縮水流路の圧力と、前記反応槽内圧力の間に維持するとともに、
    前記ガス混合器の上流側濃縮水流路の圧力と前記溶解水槽内の圧力の差圧に相当する圧力損失を利用してオゾンガスを混合、溶解し、前記溶解水槽内の圧力と前記反応槽内圧力の間で前記オゾンマイクロバブルを生成するように前記溶解水槽内の圧力を調整することを特徴とする膜処理設備。
  2. 請求項1に記載の膜処理設備において、
    前記溶解水槽内の圧力を、前記ガス混合器の上流側濃縮水流路の圧力以下で、且つ、0.15MPa以上とすることを特徴とする膜処理設備。
  3. 請求項1または請求項2に記載の膜処理設備において、
    前記溶解水槽内の圧力を、溶解水槽内のオゾン吸収量を最適とする観点で選択したことを特徴とする膜処理設備。
  4. 請求項1または請求項2に記載の膜処理設備において、
    前記溶解水槽内の圧力を、溶解水槽内の排オゾン量を最適とする観点で選択したことを特徴とする膜処理設備。
  5. 原水を加圧して逆浸透膜処理装置に送水するポンプと、前記逆浸透膜処理装置でろ過された処理水が配水される処理水流路と、前記逆浸透膜処理装置からの被分離物質を含む濃縮水が排水される濃縮水流路と、濃縮水にオゾンガスを混合するガス混合器と、オゾンガスが混合した濃縮水を導入して濃縮水にオゾンを溶解する溶解水槽と、前記溶解水槽から出た濃縮水を減圧発泡させてオゾンマイクロバブルを生成するノズルと、該ノズルからの濃縮水を導入して水処理を行う反応槽から構成される膜処理設備において、
    前記ノズルは、前記溶解水槽からの濃縮水を前記反応槽に流入させる主ノズルと、前記溶解水槽からの濃縮水を、流量調整弁を介して前記反応槽に流入させる副ノズルから成り、前記溶解水槽内の圧力を、前記ガス混合器の上流側濃縮水流路の圧力と、前記反応槽内圧力の間にある目標圧力に維持するために前記流量調整弁の開度を制御するとともに、
    前記ガス混合器の上流側濃縮水流路の圧力と前記溶解水槽内の圧力の差圧に相当する圧力損失を利用してオゾンガスを混合、溶解し、前記溶解水槽内の圧力と前記反応槽内圧力の間で前記オゾンマイクロバブルを生成するように前記流量調整弁の開度を制御して前記溶解水槽内の圧力を調整することを特徴とする膜処理設備。
  6. 請求項5に記載の膜処理設備において、
    前記主ノズルの孔数を前記副ノズルの孔数よりも多くし、前記副ノズル側の流量調整弁によって副ノズルでの圧力損失を調整し、前記溶解水槽内の圧力を、設定値に維持することを特徴とする膜処理設備。
  7. 請求項5に記載の膜処理設備において、
    前記主ノズルの孔の総開口面積を前記副ノズルの孔の総開口面積よりも広くしたことを特徴とする膜処理設備。
  8. 原水を加圧して逆浸透膜処理装置に送水するポンプと、前記逆浸透膜処理装置でろ過された処理水が配水される処理水流路と、前記逆浸透膜処理装置からの被分離物質を含む濃縮水が排水される濃縮水流路と、濃縮水にオゾンガスを混合するガス混合器と、オゾンガスが混合した濃縮水を導入して濃縮水にオゾンを溶解する溶解水槽と、前記溶解水槽から出た濃縮水を減圧発泡させてオゾンマイクロバブルを生成するノズルと、該ノズルからの濃縮水を導入して水処理を行う反応槽から構成される膜処理設備において、
    前記溶解水槽で生じた排オゾンガスを導入して前記濃縮水を噴霧する排オゾン処理槽を設け、排オゾン処理槽内の溶解水と未溶解ガスをそれぞれ前記反応槽に導くと共に、前記溶解水槽内の圧力を、前記ガス混合器の上流側濃縮水流路の圧力と、前記反応槽内圧力の間に維持するとともに、前記ガス混合器の上流側濃縮水流路の圧力と前記溶解水槽内の圧力の差圧に相当する圧力損失を利用してオゾンガスを混合、溶解し、前記溶解水槽内の圧力と前記反応槽内圧力の間で前記オゾンマイクロバブルを生成するように前記溶解水槽内の圧力を調整することを特徴とする膜処理設備。
  9. 請求項8に記載の膜処理設備において、
    前記排オゾン処理槽に前記濃縮水を噴霧するために、前記逆浸透膜処理装置と排オゾン処理槽との間の溶解用水流路にオゾン混合器を設置し、前記溶解水槽で生じた排オゾンを前記オゾン混合器で前記濃縮水に吸引することを特徴とする膜処理設備。
  10. 請求項8または請求項9に記載の膜処理設備において、
    前記溶解水槽内の気相空間に液体噴射用ノズルを設け、前記溶解水槽内の気相空間に滞留する排オゾンガスに、濃縮水を噴霧して排オゾンガスを濃縮水に溶解させることを特徴とする膜処理設備。
  11. 請求項8から請求項10のいずれかに記載の膜処理設備において、
    前記ノズルは、前記溶解水槽からの濃縮水を前記反応槽に流入させる主ノズルと、前記溶解水槽からの濃縮水を、流量調整弁を介して前記反応槽に流入させる副ノズルとを備え、前記溶解水槽内の圧力を、前記ガス混合器の上流側濃縮水流路の圧力と、前記反応槽内圧力の間に維持するために前記流量調整弁を制御することを特徴とする膜処理設備。
  12. 請求項8から請求項11のいずれかに記載の膜処理設備において、
    前記ポンプに至る前の原水を処理する生物膜反応槽を設け、ここで生じた余剰汚泥を前記反応槽に導くことを特徴とする膜処理設備。
  13. 請求項12に記載の膜処理設備において、
    前記反応槽において処理された排水を、前記原水に混入して前記生物膜反応槽に導くことを特徴とする膜処理設備。
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