JP6394564B2 - カムユニットの製造方法 - Google Patents

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本発明は、例えばエンジンの動弁系などに用いられる可変動弁機構に備えられたカムユニットの製造方法に関する。特に、本発明は、カムシャフトに外挿したカムユニットを軸方向(カム軸方向)にスライドさせて、複数のカムのうちバルブ開閉に使用するカムを選択するようにしたカム切替方式の可変動弁機構に備えられた前記カムユニットの製造方法に関する。
従来よりエンジンの吸気バルブや排気バルブのリフト特性を変更可能な可変動弁機構としては、バルブタイミングを連続的に変更可能なVVT(Variable Valve Timing)が広く用いられている。また、例えば特許文献1に記載されているように、複数のカムが設けられたカムキャリア(カムユニット)をカムシャフトに外挿し、その軸方向(カム軸方向)にスライドさせることにより、バルブ開閉に使用するカムを選択するようにしたカム切替方式のものも公知である。
前記従来例の可変動弁機構においては、カムユニットの外周に螺旋状のガイド溝を設けて、その外方からサーボ機構の係合要素(以下、シフトピンという)を係合させるようにしている。こうすると、カムシャフトと一体にカムユニットが回転するときに、相対的にはそのガイド溝に沿ってシフトピンが移動するようになり、このことによって実際には、そのガイド溝とシフトピンとの係合が維持されるように、カムユニットがカム軸方向にスライドする。
また、前記複数のカムそれぞれの外周面には、バルブをリフトさせないベース円区間と、バルブをリフトさせるリフト区間とが設けられている。つまり、例えばロッカアームを備えた動弁系にあっては、カムユニットの回転に伴い、カムの外周面のベース円区間がロッカアームに当接している期間ではバルブのリフトは行われず、カムの外周面のリフト区間がロッカアームに当接している(ロッカアームを押圧している)期間においてバルブがリフトされることになる。
このため、バルブのリフト動作を円滑に行うために、各カムそれぞれの外周面におけるベース円区間とリフト区間との境界部分に段差等の不連続部が存在しないことが望まれる。
また、バルブ開閉に使用するカムが切り替えられる際には、カムの外周面のベース円区間がロッカアームに接触している期間中にカムユニットがスライドすることになる。つまり、ロッカアームが、一方のカムのベース円区間の外周面から他方のカムのベース円区間の外周面に相対移動する(実際には、カムユニットのスライドに伴って、ロッカアーム上を各カムのベース円区間の外周面が移動する)ことで、バルブ開閉に使用するカムが切り替えられる。このため、各カムの外周面におけるベース円区間同士の間(ベース円区間同士の境界部分)にも段差等の不連続部が存在しないことが望まれる。
特表2010−520395号公報 独国特許出願公開第10333916号明細書
前述したように複数のカムを備えたカムユニットの製造に当たっては、各カムの外周面が研磨加工されて所定のプロフィール(ベース円区間およびリフト区間それぞれの外周面形状)が形成される。
その研磨加工の一例を図11に沿って説明する。この図11は、一対のカム(低リフトカムbおよび高リフトカムc)が隣接して設けられたカムユニットaの研磨工程を示している。また、この図11では、研磨加工によって除去される部分(除去される厚み)に破線の斜線を付している。
先ず、図11(a)に示すように、砥石dを高リフトカムcに対向させ、この高リフトカムcの外周面(高リフトカムcのベース円区間c1およびリフト区間c2それぞれの外周面)の研磨を連続して行う。その後、図11(b)に示すように、砥石dを低リフトカムbに対向させ、この低リフトカムbの外周面(低リフトカムbのベース円区間b1およびリフト区間b2それぞれの外周面)の研磨を連続して行う。これら研磨加工が終了した時点では、高リフトカムcのベース円区間c1の外周面と低リフトカムbのベース円区間b1の外周面との境界部分に研磨残りeが生じているため、図11(c)に示すように、この境界部分に対するペーパラップ加工を行い、この研磨残りeの除去(高リフトカムcと低リフトカムbとの境界部分の研磨)を行う。
このような研磨工程によれば、各カムb,cそれぞれの外周面が連続して研磨されるため、各カムb,cそれぞれの外周面(特に、ベース円区間b1,c1とリフト区間b2,c2との境界部分)に段差等の不連続部が生じることはない。しかしながら、高リフトカムcと低リフトカムbとの境界部分をペーパラップ加工する際に、その研磨量の精度を十分に得ることが難しく、この境界部分に段差が生じてしまう可能性がある。つまり、研磨量が少ない場合には凸状の段部が生じ、研磨量が多い場合には凹状の段部が生じてしまって、前記カム切り替え時に、カムb,cの外周面とロッカアームとの間での相対的なスライドが良好に行えなくなる可能性がある。図11(d)は、高リフトカムcと低リフトカムbとの境界部分に凹状の段部fが生じている場合を示している。
また、高リフトカムcの外周面および低リフトカムbの外周面が砥石dによってそれぞれ個別に研磨されるため、ペーパラップ加工を行う前段階で各カムb,cのベース円区間b1,c1同士の間に段差が生じる可能性があり、この段差が大きい場合にも、ペーパラップ加工後に、高リフトカムcと低リフトカムbとの境界部分に段差が生じてしまう可能性がある。図11(e)は、各カムb,cのベース円区間b1,c1同士の間に段差が生じている状況で(図中に破線で示す形状を参照)、ペーパラップ加工での研磨量が多いことに起因して、高リフトカムcと低リフトカムbとの境界部分に段部gが生じている場合を示している。
高リフトカムcと低リフトカムbとの境界部分に段部f,gを生じさせないカムユニットの研磨工程として特許文献2に開示されているものがある。図12は、その研磨工程を示している。この図12においても、研磨加工によって除去される部分に破線の斜線を付している。
先ず、図12(a)に示すように、砥石dを低リフトカムbに対向させ、この低リフトカムbのリフト区間b2の外周面の研磨を行う。その後、図12(b)に示すように、砥石dを各カムb,cに対向させ、高リフトカムcの外周面(高リフトカムcのベース円区間c1およびリフト区間c2それぞれの外周面)および低リフトカムbのベース円区間b1の外周面の研磨を連続して行う。これによれば、高リフトカムcのベース円区間c1の外周面と低リフトカムbのベース円区間b1の外周面とが同一の砥石dによって同時に研磨されるため、これらベース円区間c1,b1同士の間の境界部分に段差等の不連続部が生じないことになる。
しかしながら、この研磨加工にあっては、低リフトカムbのリフト区間b2の外周面の研磨と、低リフトカムbのベース円区間b1の外周面の研磨とが個別に行われるため、低リフトカムbにおけるベース円区間b1とリフト区間b2との間に段差が生じてしまう可能性がある。
このように、これまでの技術にあっては、各カムb,cにおけるベース円区間b1,c1とリフト区間b2,c2との間に段差等の不連続部が存在せず、且つ各カムb,cのベース円区間b1,c1同士の間にも段差等の不連続部が存在しない研磨加工を実現することが困難であった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数のカムが隣接して設けられたカムユニットにおいて、各カムにおけるベース円区間とリフト区間との間に段差等の不連続部を生じさせず、且つ各カムのベース円区間同士の間にも段差等の不連続部を生じさせないカムユニットの製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、カムシャフトに回転一体に設けられ、ベース円区間およびリフト区間で成る外周面のプロフィールが互いに異なる複数のカムが前記カムシャフトの軸線に沿う方向に亘って配設されると共に、カムシャフトの回転方向に対して傾斜する傾斜部を備えたガイド溝が形成されたカムユニットと、前記ガイド溝に係合可能なシフトピンとを備え、このシフトピンを前記ガイド溝に係合させ、このシフトピンが前記ガイド溝の前記傾斜部を通過する際に前記カムユニットが前記軸線に沿う方向にスライドし、これにより、バルブ開閉に使用するカムの切り替え動作が行われるようにした可変動弁機構における前記カムユニットの製造方法を前提とする。このカムユニットの製造方法に対し、前記カムユニットにおける前記複数のカムそれぞれの外周面のベース円区間を砥石によって研磨するに際し、前記砥石を、一つのカムの外周面のベース円区間から他の一つのカムの外周面のベース円区間に向けて、前記ガイド溝の前記傾斜部の形状に沿わせて移動させるようにしている。
この特定事項により、一つのカムの外周面のベース円区間から他の一つのカムの外周面のベース円区間に亘って段差が生じないことになる。また、このカムユニットの製造方法では、ガイド溝の傾斜部の形状に沿わせて砥石を移動させるようにしているため、一つのカムの外周面のベース円区間から他の一つのカムの外周面のベース円区間に亘ってバルブ側の部材(例えばロッカアーム)が相対的に移動する場合に、その移動軌跡の形状と、前記砥石の移動軌跡の形状とが略一致することになる。このため、各カムにおける前記バルブ側の部材の移動軌跡上の外周面が滑らかな面として形成されることになり、その移動が円滑に行われる。
本発明では、カムユニットにおける複数のカムそれぞれの外周面のベース円区間を砥石によって研磨するに際し、この砥石を、一つのカムの外周面のベース円区間から他の一つのカムの外周面のベース円区間に向けて、ガイド溝の傾斜部の形状に沿わせて移動させるようにしている。このため、各カムにおけるバルブ側の部材の移動軌跡上の外周面が滑らかな面として形成されることになり、バルブ開閉に使用するカムの切り替え動作を円滑に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る可変動弁機構を装備したエンジンの動弁系の概略構成図である。 所定気筒における吸気側の動弁系を拡大して示す斜視図である。 ロック機構およびその周辺を示す断面図である。 カムユニットにおけるガイド溝の形成箇所を展開した図であって、カムユニットを高リフト位置にスライドさせる場合の動作を説明するための図である。 カムユニットにおけるガイド溝の形成箇所を展開した図であって、カムユニットを低リフト位置にスライドさせる場合の動作を説明するための図である。 図3におけるVI−VI線に沿った断面図である。 カムピースの外周面を展開した図であって、第1の研磨工程を説明するための図である。 カムピースの外周面を展開した図であって、第1の研磨工程終了時におけるカムピースの外周面の研磨状態を説明するための図である。 カムピースの外周面を展開した図であって、第2の研磨工程を説明するための図である。 カムピースの外周面を展開した図であって、第2の研磨工程終了時におけるカムピースの外周面の研磨状態を説明するための図である。 従来技術におけるカムユニットの研磨工程を説明するための図である。 他の従来技術におけるカムユニットの研磨工程を説明するための図である。 他の従来技術における低リフトカムの研磨作業およびカム境界部の研磨作業を説明するための図である。
以下、本発明をエンジンの動弁系に適用した実施の形態について、図面を参照して説明する。本実施の形態のエンジン1は、一例として直列4気筒のガソリンエンジン1であって、図1には模式的に示すように第1〜第4の4つの気筒3(#1〜#4)がシリンダブロック(図示せず)の長手方向、即ちエンジン1の前後方向(矢印で示す図1の左右方向)に並んでいる。
−動弁系の概略−
図1に示すように、エンジン1の上部(シリンダヘッド)には、カムハウジング2が配設され、その内部に吸気バルブ10および排気バルブ11の動弁系が収容されている。すなわち、図1に破線で示すように、エンジン1の前後方向に一列に並んで設けられた4つの気筒3のそれぞれに、2つの吸気バルブ10および2つの排気バルブ11が設けられており、それらが吸気カムシャフト12および排気カムシャフト13によってそれぞれ駆動されるようになっている。
それら吸気カムシャフト12および排気カムシャフト13の前端(図1の左端)部にはそれぞれ、バルブタイミングを連続的に変更可能なVVT(Variable Valve Timing)14が設けられている。さらに、吸気カムシャフト12には気筒3毎に、吸気バルブ10を駆動するカム41,42(図2を参照)を切り替えて、そのリフト特性を変更するカム切替機構(本発明でいう可変動弁機構)が設けられている。
一例として第2気筒3(#2)について図2に拡大して示すように、各気筒3毎の2つの吸気バルブ10にそれぞれ対応して、プロフィールの異なる2つのカム41,42が設けられており、そのいずれかがロッカアーム15を介して吸気バルブ10を駆動するようになっている。2つのカム41,42は、吸気カムシャフト12の軸線Xの方向(カム軸方向)に隣接して設けられ、図2では左側(一側)のカム41が相対的にカムロブの小さな低リフトカム41であり、右側(他側)のカム42が相対的にカムロブの大きな高リフトカム42である。
これら低リフトカム41および高リフトカム42のベース円は同径であり、互いに連続する円弧面として形成されている。図2においては、低リフトカム41に切り替えられた状態を示しており、そのベース円区間にロッカアーム15のダブルローラ15aが当接して、吸気バルブ10のバルブスプリング10aの反力によって押し付けられている。このようにベース円区間にロッカアーム15のダブルローラ15aが当接している状態では、吸気バルブ10はリフトしていない。なお、ロッカアーム15としてはシングルローラタイプのものであってもよい。
そして、矢印Rの向きに吸気カムシャフト12が回転することによって、図示はしないが、低リフトカム41の外周面におけるリフト区間がダブルローラ15aを押圧し、ロッカアーム15を押し下げるようになる。これによりロッカアーム15は、カムロブのプロフィールに従って吸気バルブ10を駆動するようになり、バルブスプリング10aの反力に抗して吸気バルブ10が、図2に仮想線で示すようにリフトする。
−カム切替機構の構成−
本実施の形態では、前記のようにロッカアーム15を介して吸気バルブ10をリフトさせるカムを、前記の低リフトカム41または高リフトカム42のいずれかに切り替える。すなわち、前記図2の他、図3にも示すように、2つのカム41,42は一体としてリング状に形成されてカムピース40を構成しており、このカムピース40が、円筒状のスリーブ43の軸線X方向の両端部にそれぞれ嵌合されて、カムユニット4が構成されている。そして、このカムユニット4が吸気カムシャフト12にスライド可能に外挿されている。
図6は図3におけるVI−VI線に沿った断面図である。この図6に示すように、カムピース40を構成している低リフトカム41および高リフトカム42の外周面は、それぞれベース円区間41B,42Bとリフト区間41L,42Lとを備えている。ベース円区間41B,42Bの外周面は、軸線Xを中心とする円弧形状となっている。このため、前述した如く、このベース円区間41B,42Bの外周面がロッカアーム15に当接している期間にあっては吸気バルブ10のリフトは行われない。一方、リフト区間41L,42Lの外周面は、カム41,42のベース円(図6の破線を参照)よりも外径側に突出している。このため、このリフト区間41L,42Lの外周面がロッカアーム15に当接している期間にあっては吸気バルブ10のリフトが行われる。
カムユニット4のスリーブ43の内周にはスプラインの内歯が形成され、吸気カムシャフト12の外周に形成されたスプラインの外歯と噛み合っている。つまり、カムユニット4(スリーブ43)は吸気カムシャフト12に対しスプライン結合されていて、これと一体に回転するとともに、軸線Xの方向にはスライドするようになっている。このスライドによってカムユニット4は、吸気バルブ10の開閉に使用するカムとして低リフトカム41が選択される低リフト位置(低リフトカム41がロッカアーム15のダブルローラ15aに当接する位置;図3の上段に示す位置)と、吸気バルブ10の開閉に使用するカムとして高リフトカム42が選択される高リフト位置(高リフトカム42がロッカアーム15のダブルローラ15aに当接する位置;図3の下段に示す位置)との間で切り替えられる。
このようにカムユニット4をスライドさせるために、軸線X方向の中間部分においてスリーブ43の外周(カムユニット4の外周)には、以下に述べるようにシフトピン53,54が係合されるガイド溝7が形成されている。
−ガイド溝−
以下、ガイド溝7について説明する。
図4はカムユニット4におけるガイド溝7の形成箇所を展開した図である。この図4に示すように、ガイド溝7は、前記軸線Xに沿う方向(図4における上下方向)に所定間隔を存して形成された第1溝71および第2溝72と、これら第1溝71および第2溝72が合流して成る合流溝73とを備えている。
第1溝71および第2溝72は、それぞれ、カムユニット4の周方向(図4における左右方向)に沿って延びる導入部71a,72aと、この導入部71a,72aに連続し、且つ導入部71a,72aが延びる方向に対して所定角度だけ傾斜して合流溝73に向かって延びる傾斜部71b,72bとを備えている。また、合流溝73は、カムユニット4の周方向(図4における左右方向)に沿って延びている。
また、前記第1溝71の導入部71aの中心線L1と合流溝73の中心線L3との間の距離(図中のLa)と、前記第2溝72の導入部72aの中心線L2と合流溝73の中心線L3との間の距離(図中のLb)とは互いに一致している。これにより、前記第1溝71および第2溝72それぞれの傾斜部71b,72bの傾斜角度(カムユニット4の中央側に向かって傾斜する傾斜角度)も互いに一致している。
また、第1溝71および第2溝72それぞれの導入部71a,72aは、その一端側(図4における右側)に向かって溝深さが次第に小さくなり、スリーブ43の外周面(溝が形成されていない外周面)に連続している。同様に、合流溝73も、その一端側(図4における左側)に向かって溝深さが次第に小さくなり、スリーブ43の外周面(溝が形成されていない外周面)に連続している。
また、図2に示すように、吸気カムシャフト12の上方には各気筒3毎に、第1および第2のアクチュエータ51,52が配設されている。第1アクチュエータ51は、前記第1溝71に対向する位置に配設されていると共に、この第1溝71に向けて進退移動する第1シフトピン53を備えている。また、第2アクチュエータ52は、前記第2溝72に対向する位置に配設されていると共に、この第2溝72に向けて進退移動する第2シフトピン54を備えている。
これらアクチュエータ51,52は、例えば図示しないステーによってカムハウジング2に支持されている。また、これらアクチュエータ51,52は、電磁ソレノイドによってシフトピン53,54を駆動するものである。このため、第1アクチュエータ51がオンされると、第1シフトピン53が進出して第1溝71に係合する。一方、第2アクチュエータ52がオンされると、第2シフトピン54が進出して第2溝72に係合することになる。
そして、第1シフトピン53が進出して第1溝71に係合すると、吸気カムシャフト12の回転に伴うカムユニット4の回転により、第1シフトピン53が、第1溝71の導入部71aから傾斜部71bを経て合流溝73に相対的に移動することになる(図4における第1シフトピン53の移動軌跡を参照)。この第1シフトピン53が第1溝71の傾斜部71bを移動する際に、第1溝71と第1シフトピン53との係合が維持されるように、カムユニット4が軸線X方向の一方側(図4における上側、図2における左側)にスライドする。これにより、カムユニット4は、前記高リフト位置となり、高リフトカム42がロッカアーム15のダブルローラ15aに当接することになる。つまり、吸気バルブ10が、高リフトカム42を使用したリフト特性に変更される。
逆に、第2シフトピン54が進出して第2溝72に係合すると、吸気カムシャフト12の回転に伴うカムユニット4の回転により、第2シフトピン54が、第2溝72の導入部72aから傾斜部72bを経て合流溝73に相対的に移動することになる(図5における第2シフトピン54の移動軌跡を参照)。この第2シフトピン54が第2溝72の傾斜部72bを移動する際に、第2溝72と第2シフトピン54との係合が維持されるように、カムユニット4が軸線X方向の他方側(図5における下側、図2における右側)にスライドする。これにより、カムユニット4は、前記低リフト位置となり、低リフトカム41がロッカアーム15のダブルローラ15aに当接することになる。つまり、吸気バルブ10が、低リフトカム41を使用したリフト特性に変更される。
−ロック機構−
本実施の形態では、そうして低リフトカム41または高リフトカム42に切り替えたときにそれぞれ、カムユニット4の位置(低リフト位置、高リフト位置)を保持するためのロック機構6が設けられている。すなわち、前記の図3に表れているようにカムユニット4のスリーブ43の内周面には、軸線X方向(図3の左右方向)の中央付近に2つの環状溝43c,43dが並んで形成され、その間に残存するように形成される環状突部43eが軸線X方向のほぼ中央に位置している。
そして、カムユニット4が前記低リフト位置または高リフト位置にあるときに、前記の環状溝43c,43dにそれぞれ係合するように、吸気カムシャフト12には、その外周において出没可能にロック部材61が配設されている。例えばロック部材61はロックボールであり、吸気カムシャフト12の外周面に開口する断面円形状の孔部12aに収容されて、コイルスプリング62によって外方に押圧されている。つまり、ロック部材61は、吸気カムシャフト12の孔部12aから径方向外方に対向するスリーブ43の内周面に向かって押し付けられている。
これにより、図3の上段に示すようにカムユニット4が軸線X方向他側(図3の右側)の低リフト位置にあるときには、ロック部材61が環状溝43cに係合してカムユニット4の位置を保持するようになる。また、図3の下段に示すようにカムユニット4が軸線X方向一側(図3の左側)の高リフト位置にあるときには、ロック部材61が環状溝43dに係合してカムユニット4の位置を保持するようになる。
−カムユニットの製造方法−
次に、本実施形態の特徴であるカムユニット4の製造方法について説明する。特に、低リフトカム41と高リフトカム42とが一体成形されて成る前記カムピース40の外周面の研磨加工について説明する。
前述したように、カムピース40は、低リフトカム41と高リフトカム42とが一体成形されて成り(例えば鋳造加工等によって一体成形されて成り)、各カム41,42の外周面は、ベース円区間41B,42Bとリフト区間41L,42Lとを備えている(図6を参照)。本実施形態に係るカムピース40では、各カム41,42のベース円区間41B,42Bの範囲が互いに一致しており、リフト区間41L,42Lにおけるベース円(図6の破線)からの突出量が互いに異なっている。
前述したように、吸気バルブ10のリフト動作を円滑に行うためには、各カム41,42それぞれの外周面におけるベース円区間41B,42Bとリフト区間41L,42Lとの境界部分に段差等の不連続部が存在しないことが望まれる。
また、バルブ開閉に使用するカム41,42が切り替えられる際には、カム41,42の外周面のベース円区間41B,42Bがロッカアーム15のダブルローラ15aに接触している期間中にカムユニット4がスライドすることになる。つまり、ロッカアーム15のダブルローラ15aが、一方のカム41(42)のベース円区間41B(42B)の外周面から他方のカム42(41)のベース円区間42B(41B)の外周面に相対移動する(実際には、カムユニット4のスライドに伴って、ロッカアーム15のダブルローラ15a上を各カム41,42のベース円区間41B,42Bの外周面が移動する)ことで、バルブ開閉に使用するカム41,42が切り替えられる。このため、各カム41,42の外周面におけるベース円区間41B,42B同士の間(ベース円区間41B,42B同士の境界部分)にも段差等の不連続部が存在しないことが望まれる。
本実施形態では、この点に鑑み、以下に述べるカムユニットの製造方法によって、カムピース40のカム41,42の外周面の研磨を行うようにしている。このカム41,42の外周面の研磨は砥石を利用して行われる。そして、各カム41,42それぞれの外周面のベース円区間41B,42Bを砥石によって研磨するに際し、この砥石を、一方のカム41(42)の外周面のベース円区間41B(42B)から他方のカム42(41)の外周面のベース円区間42B(41B)に向けて、前記ガイド溝7の傾斜部71b(72b)の形状に沿わせて移動させるようにしている。
このようなカムピース40の外周面の研磨加工を行うために、本実施形態で使用されるカム研磨装置(図示省略)としては、一般的なプランジ研磨(カムピース40の半径方向に砥石を送ることによってカムピース40の外周面を研磨する)機能に加えて、高速トラバース研磨(カムピース40の軸線に沿う方向に砥石を送ることによってカムピース40の外周面を研磨する)機能を有する装置が採用される。カム研磨装置におけるプランジ研磨やトラバース研磨を行うための機構は周知であるため、ここでの説明は省略する。
以下、カムピース40の外周面の研磨加工について具体的に説明する。この研磨加工は、第1の研磨工程と第2の研磨工程とによって行われる。図7は、カムピース40の外周面を展開した図であって、第1の研磨工程を示している。また、図9は、カムピース40の外周面を展開した図であって、第2の研磨工程を示している。なお、これら図7および図9における上下方向の中央部分の領域(水平方向に延びる2本の破線同士の間の領域)が前記ベース円区間41B,42Bであり、このベース円区間41B,42Bの上下両外側部分の領域が前記リフト区間41L,42Lである。
先ず、第1の研磨工程について説明する。この第1の研磨工程では、図7(a)および図7(b)に示すように、砥石8を低リフトカム41に対向させ、この低リフトカム41の外周面の全体に対してベース円区間41Bからリフト区間41Lに亘って研磨する(図7(a)および図7(b)において斜線を付した領域を参照)。
次に、図7(b)および図7(c)に示すように、砥石8が、ベース円区間41B,42Bを通過する間に、この砥石8を、低リフトカム41に対向する位置から高リフトカム42に対向する位置まで移動させる。つまり、砥石8を、低リフトカム41のベース円区間41Bに対向する位置から高リフトカム42のベース円区間42Bに対向する位置まで移動させる。
この際の砥石8の移動軌跡は、前記第2溝72の傾斜部72bの形状(傾斜部72bの傾き等)に沿わせた軌跡に設定されている。つまり、図5において仮想線L4aで示す第2溝72の傾斜部72bの中心線と、図7(b)に仮想線L4bで示す砥石8の中心の移動軌跡とが一致するようになっている。
このようにして砥石8を高リフトカム42に対向する位置まで移動させた後、この高リフトカム42のリフト区間42Lの外周面を研磨する(図7(b)および図7(c)におけるグレー部分を参照)。
更にその後、図7(c)および図7(d)に示すように、砥石8を高リフトカム42に対向する位置に保持しておき、この高リフトカム42の外周面の全体に対してベース円区間42Bからリフト区間42Lに亘って研磨する(図7(c)および図7(d)においてドットを付した領域を参照)。
このような第1の研磨工程によって、低リフトカム41のベース円区間41Bおよびリフト区間41L、高リフトカム42のベース円区間42Bおよびリフト区間42Lが研磨されることになる。また、前述したように、砥石8が、低リフトカム41のベース円区間41Bに対向する位置から高リフトカム42のベース円区間42Bに対向する位置まで移動されることで、ベース円区間41B,42Bにあっては、ロッカアーム15のダブルローラ15aの移動軌跡に沿った砥石8の移動による研磨が行われたことになる。図8は、カムピース40の外周面を展開した図であって、第1の研磨工程終了時におけるカムピース40の外周面の研磨状態を示す図である。この図8では、図7で説明した各区間の研磨状態と同一の斜線領域、グレー領域、ドット領域をそれぞれ付している。
次に、第2の研磨工程について説明する。この第2の研磨工程では、図9(a)および図9(b)に示すように、砥石8を高リフトカム42に対向させ、この高リフトカム42の外周面の全体に対してベース円区間42Bからリフト区間42Lに亘って研磨する(図9(a)および図9(b)において斜線を付した領域を参照)。
次に、図9(b)および図9(c)に示すように、砥石8が、ベース円区間42B,41Bを通過する間に、この砥石8を、高リフトカム42に対向する位置から低リフトカム41に対向する位置まで移動させる。つまり、砥石8を、高リフトカム42のベース円区間42Bに対向する位置から低リフトカム41のベース円区間41Bに対向する位置まで移動させる。
この際の砥石8の移動軌跡は、前記第1溝71の傾斜部71bの形状(傾斜部71bの傾き等)に沿わせた軌跡に設定されている。つまり、図4において仮想線L5aで示す第1溝71の傾斜部71bの中心線と、図9(b)に仮想線L5bで示す砥石8の中心の移動軌跡とが一致するようになっている。
このようにして砥石8を低リフトカム41に対向する位置まで移動させた後、この低リフトカム41のリフト区間41Lの外周面を研磨する(図9(b)および図9(c)におけるグレー部分を参照)。
更にその後、図9(c)および図9(d)に示すように、砥石8を低リフトカム41に対向する位置に保持しておき、この低リフトカム41の外周面の全体に対してベース円区間41Bからリフト区間41Lに亘って研磨する(図9(c)および図9(d)においてドットを付した領域を参照)。
このような第2の研磨工程によって、低リフトカム41のベース円区間41Bおよびリフト区間41L、高リフトカム42のベース円区間42Bおよびリフト区間42Lが研磨されることになる。また、前述したように、砥石8が、高リフトカム42のベース円区間42Bに対向する位置から低リフトカム41のベース円区間41Bに対向する位置まで移動されることで、ベース円区間42B,41Bにあっては、ロッカアーム15のダブルローラ15aの移動軌跡に沿った砥石8の移動による研磨が行われたことになる。図10は、カムピース40の外周面を展開した図であって、第2の研磨工程終了時におけるカムピース40の外周面の研磨状態を示す図である。この図10では、図9で説明した各区間の研磨状態と同一の斜線領域、グレー領域、ドット領域をそれぞれ付している。
−カム切替機構の動作−
上述したカム切替機構の動作を、ガイド溝7内でのシフトピン53,54の移動と共に説明する。
まず、エンジン1の運転中に、図2を参照して上述したように低リフトカム41が選択されているときには、これによりロッカアーム15を介して駆動される吸気バルブ10のリフト量および作用角が相対的に小さなものとなっている。また、ロック機構6は、図3の上段に示すように、ロック部材61が環状溝43cに係合してカムユニット4の位置(低リフト位置)を保持している。
この状態で高リフトカム42に切り替えるために第1アクチュエータ51をオンすると、第1シフトピン53が進出して、第1溝71の導入部71aに挿入される(図4にIを付した第1シフトピン53の位置を参照)。
そして、カムユニット4が回転すると、第1シフトピン53は、第1溝71の導入部71aから傾斜部71bに向けて相対的に移動する。この際、第1シフトピン53が傾斜部71bの内側面71cを押圧することになり(図4にIIを付した第1シフトピン53の位置を参照)、カムユニット4が図4における上側(図2および図3における左側)にスライドする。つまり、カムユニット4が高リフト位置に向けてスライドする。
このようにして第1シフトピン53が、第1溝71の傾斜部71bを通過する場合、前述したように、カムピース40の研磨加工において、砥石8の移動軌跡が、前記第1溝71の傾斜部71bの形状(傾斜部71bの傾き等)に沿わせた軌跡に設定されていたため、各カム41,42におけるロッカアーム15のダブルローラ15aの移動軌跡上の外周面が滑らかな面として形成されている。このため、ロッカアーム15のダブルローラ15a上での各カム41,42の移動が円滑に行われることになり、バルブ開閉に使用するカムの切り替え動作(低リフトカム41を使用する状態から高リフトカム42を使用する状態への切り替え動作)を円滑に行うことができる。
このようにカムユニット4がスライドする場合、前記ロック機構6のロック部材61が環状突部43eを乗り越え、ロック部材61は環状溝43dに嵌り込むことになる。そして、第1シフトピン53は傾斜部71bから合流溝73に達する(図4にIVを付した第1シフトピン53の位置を参照)。
このようにしてカムユニット4が高リフト位置にスライドすると、ダブルローラ15aに押し付けられる高リフトカム42によって、ロッカアーム15が押し下げられるようになり、吸気バルブ10は大きなリフト量および作用角で動作する。
一方、前述の如く高リフトカム42が選択されている状態から、低リフトカム41が選択される状態に切り替える際には、第2アクチュエータ52をオンする。これにより、第2シフトピン54が進出して、第2溝72の導入部72aに挿入される(図5にIを付した第2シフトピン54の位置を参照)。
そして、カムユニット4が回転すると、第2シフトピン54は、第2溝72の導入部72aから傾斜部72bに向けて相対的に移動する。この際、第2シフトピン54が傾斜部72bの内側面72cを押圧することになり(図5にIIを付した第2シフトピン54の位置を参照)、カムユニット4が図5における下側(図2および図3における右側)にスライドする。つまり、カムユニット4が低リフト位置に向けてスライドする。
このようにして第2シフトピン54が、第2溝72の傾斜部72bを通過する場合、前述したように、カムピース40の研磨加工において、砥石8の移動軌跡が、前記第2溝72の傾斜部72bの形状(傾斜部72bの傾き等)に沿わせた軌跡に設定されていたため、各カム41,42におけるロッカアーム15のダブルローラ15aの移動軌跡上の外周面が滑らかな面として形成されている。このため、ロッカアーム15のダブルローラ15a上での各カム41,42の移動が円滑に行われることになり、バルブ開閉に使用するカムの切り替え動作(高リフトカム42を使用する状態から低リフトカム41を使用する状態への切り替え動作)を円滑に行うことができる。
このようにカムユニット4がスライドする場合、前記ロック機構6のロック部材61が環状突部43eを乗り越え、ロック部材61は環状溝43cに嵌り込むことになる。そして、第2シフトピン54は傾斜部72bから合流溝73に達する(図5にIVを付した第2シフトピン54の位置を参照)。
このようにしてカムユニット4が低リフト位置にスライドすると、ダブルローラ15aに押し付けられる低リフトカム41によって、ロッカアーム15が押し下げられるようになり、吸気バルブ10は小さなリフト量および作用角で動作する。
以上、説明したように本実施の形態に係るカムユニット4の製造方法(カムピース40の外周面の研磨加工)によると、ガイド溝7の傾斜部71b(72b)の形状に沿わせて砥石8を移動させるようにしているため、一方のカム41(42)の外周面のベース円区間41B(42B)から他方のカム42(41)の外周面のベース円区間カム42B(41B)に亘ってロッカアーム15のダブルローラ15aが相対的に移動する場合に、その移動軌跡の形状と、砥石8の移動軌跡の形状とが略一致する。このため、各カム41,42におけるダブルローラ15aの移動軌跡上の外周面が滑らかな面として形成されることになり、その移動が円滑に行われ、バルブ開閉に使用するカム41,42の切り替え動作を円滑に行うことができる。なお、前記第2の研磨工程の終了後にあっては、図10に示すように、低リフトカム41と高リフトカム42との境界部分であって、ベース円区間41B,42Bとリフト区間41L,42Lとの境界部分に研磨残りZ,Zが生じる可能性があるが、この境界部分をダブルローラ15aが通過することはないため、カム41,42の切り替え動作に支障を来すことはない。
また、仮に、低リフトカム41の外径寸法がスリーブ43の外径寸法よりも小さい場合、この低リフトカム41の幅寸法程度の砥石を使用することになるが、従来技術にあっては、図13(a)に示すように、砥石dよって低リフトカムbの研磨を行った後に、低リフトカムbと高リフトカムcとの境界部分の研磨を行う必要があり(図13(b)を参照)、この場合、前記図11を用いて説明した場合と同様に、低リフトカムbのベース円区間b1の外周面と高リフトカムcのベース円区間c1の外周面との境界部分(ロッカアームのローラの移動軌跡上)に段部が生じる可能性がある。
本実施形態に係るカムユニット4の製造方法によれば、低リフトカム41の幅寸法程度の砥石8を使用した場合であっても、低リフトカム41のベース円区間41Bの外周面と高リフトカム42のベース円区間42Bの外周面との境界部分(ロッカアーム15のダブルローラ15aの移動軌跡上)に段部が生じることはない。
−他の実施形態−
本発明は、前記実施の形態に記載された構成に限定されるものではない。前記実施の形態はあくまで例示に過ぎず、本発明の構成は勿論、用途などについても限定しない。
また、前記実施の形態では、第1および第2の2回の研磨工程によってカムピース40の外周面の仕上げ加工を行っていた。本発明はこれに限らず、前述した研磨加工を3回以上行うことで、カムピース40の外周面を仕上げるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、エンジン1のDOHCタイプの動弁系において、吸気バルブ10のリフト特性を切り替えるカム切替機構について説明しているが、これにも限定されず、排気バルブ11のリフト特性を切り替えるカム切替機構にも本発明を適用することができる。また、DOHCタイプの動弁系にも限定されず、本発明は、例えばSOHCタイプの動弁系にも適用可能である。
本発明は、自動車用エンジンの可変動弁機構に備えられるカムユニットの製造方法に適用可能である。
4 カムユニット
10 吸気バルブ
12 吸気カムシャフト
41 低リフトカム
42 高リフトカム
53,54 シフトピン
7 ガイド溝
71b,72b 傾斜部
8 砥石
X 軸線
B ベース円区間
L リフト区間

Claims (1)

  1. カムシャフトに回転一体に設けられ、ベース円区間およびリフト区間で成る外周面のプロフィールが互いに異なる複数のカムが前記カムシャフトの軸線に沿う方向に亘って配設されると共に、カムシャフトの回転方向に対して傾斜する傾斜部を備えたガイド溝が形成されたカムユニットと、前記ガイド溝に係合可能なシフトピンとを備え、このシフトピンを前記ガイド溝に係合させ、このシフトピンが前記ガイド溝の前記傾斜部を通過する際に前記カムユニットが前記軸線に沿う方向にスライドし、これにより、バルブ開閉に使用するカムの切り替え動作が行われるようにした可変動弁機構における前記カムユニットの製造方法であって、
    前記カムユニットにおける前記複数のカムそれぞれの外周面のベース円区間を砥石によって研磨するに際し、前記砥石を、一つのカムの外周面のベース円区間から他の一つのカムの外周面のベース円区間に向けて、前記ガイド溝の前記傾斜部の形状に沿わせて移動させることを特徴とするカムユニットの製造方法。
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