JP6394254B2 - 拡径管部品の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、拡径管部品の製造方法および製造装置に関し、詳しくは、素管部分と拡管部分が含まれる拡径管部品の一体成形において、従来方法で成形するよりも拡管部分の減肉を抑制することができる拡径管部品の製造方法及び製造装置に関する。
一般的に、自動車、自動二輪車の排気系部品には、拡管加工(口広げ成形)された部品が使用されている。従来、拡径管部品は、素管部分(本発明では一般部ともいう)と拡管部分(拡径部、本発明では変化部ともいう)の2部品を接合されて作られていたが、溶接レス、コスト低減の観点から、一体成形とすることが望まれている。このような加工方法としては、テーパを付けた拡管加工用パンチを管端から押し込んで金属管を周方向に押し広げる方法が検討されている。
しかし、一体成形した際、拡管部分を成形する口広げ成形において、管端部における割れや、拡管部根元における座屈の発生する問題がある。特に、アルミニウムなどの材質と比較して、ステンレス鋼や高張力鋼など高強度の材質で作られた素管を拡管しようとすると、割れや座屈が生じやすい。
これらの不具合を抑制しつつ少ない成形工程で、かつ良好な寸法精度で成形できることが求められている。
特許文献1には、各パンチ並びにクランプ型のテーパ角を7°とし、最大径の異なる拡管パンチを圧入する3工程で成形することにより、成形部の肉厚を素管の70%以上を保持しつつ、約2倍の素管径に成形する技術が開示されている。また、偏心拡管において高拡管率な製品を成形する手法として、偏心量が2〜7mmにおいて、1工程目と2工程目はパンチ半角(テーパ角ともいう)7°で同心拡管し、3工程目ならびに4工程目は偏心パンチで成形することにより、4工程で成形後の肉厚を原管の70%以上保持しつつ、約2倍の素管径に成形できる技術が開示されている。
ここで、「同心拡管(同軸拡管)」とは、一般的に、管の拡管部の一端側の開口と他端側の開口の中心が同心となるように拡管することを指し、「偏心拡管」とは、管の中心軸から偏心方向に沿って所定の偏心量だけ軸をずらした偏心拡管部を有するように拡管することを指す。
特許文献2には、クランプ型を使用し、複数工程で同心拡管を行う際に、第2工程目以降で前工程のパンチ半角と同じパンチ半角を有するとともに円筒部の長さが徐々に長くなるパンチを用いることにより、座屈なく成形することが開示されている。
特許文献3には、拡管途中におけるパンチとクランプ型の位置関係を規定し、その時の成形品のテーパ部の肉厚が大径部ならびに小径部の肉厚よりも大きくなるように成形することで小径部の直径の2倍以上まで1工程で成形する技術が開示されている。
特許文献4には、傾斜角10〜40°で斜めに切断された素管を用い、製品偏心方向から90°位置に溶接部を配置し、同心拡管後、偏心パンチを押し込むことで割れ欠陥なく成形できる技術が開示されている。
特許文献5には、偏心側の管軸方向長さが非偏心側よりも長い同軸パンチで拡管し、非偏心側の管端部内壁よりも先に偏心側の管端部内壁にパンチ円筒部が接触するような素管の半径方向に関して傾斜させた偏心パンチで成形することで割れなく成形できる技術が開示されている。
さらに、特許文献6には、予め同心拡管されたパイプの管端にガイド部を有する偏心パンチを押し込みつつ、下金型を上に押し上げることで平坦度に優れた製品を成形できる技術が開示されている。
特開平11−239835号公報 特許第4798875号公報 特許第5221910号公報 特許第4363582号公報 特許第4582887号公報 特開2006−272350号公報
しかし、これらの従来技術により得られる拡管部の減肉率は30%程度となっていた。自動車、自動二輪車の排気系部品に使用する場合、排気熱に対する耐性の問題、走行時の地面から跳ね返る液体や物に対する対策などの観点における製品性能上、減肉率は20%未満まで確保する必要がある。特に近年は省エネ対策などの車両の軽量化に伴って、素管自体の肉厚を薄くする傾向にあるため、拡管部の減肉率を下げることは重要な課題の一つとなっている。
そこで、本発明の課題は、素管部分(以下、一般部ともいう)と拡管部分(以下、変化部ともいう)が含まれる拡径管部品の一体成形において、従来方法で成形するよりも拡管部分(変化部)の減肉を抑制することができる拡径管部品の製造方法及び製造装置を提供することにある。
本発明は、以下に列記の通りである。
(1)金属製の素材である筒体の内部にパンチを該筒体の軸方向に押し込むことによって、所定の傾斜角の傾斜部を備える径が変化する変化部と、径が変化しない一般部とを軸方向へ並んで有する拡径管部品の製造方法において、
前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記筒体の内径よりも大きい外径を有する拡管パンチを前記筒体の軸方向へ押し込むことにより、前記筒体を拡管率25%以下で拡管加工して、中間成形品を製造する少なくとも一つの拡管工程と、
前記変化部の形状と合致する形状を有する成形パンチを前記中間成形品の軸方向へ押し込むことにより前記拡径管部品を製造する成形工程と
を含むことを特徴とする拡径管部品の製造方法。
本発明において「拡管率」とは、各工程における拡管加工前の拡管部の外径を基準にした拡大率をいう。すなわち、「{(各工程における拡管加工後の拡管部の外径)−(各工程における拡管加工前の拡管部の外径)/(各工程における拡管加工前の拡管部の外径)×100(%)」となる。
なお、「製品の拡管率」とする場合には、加工前の素管(本発明では筒体ともいう)の外径を基準にした拡大率をいう。すなわち、「{(最終製品の拡管部の外径)−(素管の外径)/(素管の外径)×100(%)」となる。
(2)前記拡管工程が、第1の拡管工程、第2の拡管工程、第3の拡管工程からなり、
前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記筒体の内径よりも大きい外径を有する第1の拡管パンチを前記筒体の軸方向へ押し込むことにより、前記筒体を拡管率25%以下で拡管加工して、第1の中間成形品を製造する第1の拡管工程と、
前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記第1の中間成形品の軸方向端部における内径よりも大きい外径を有する第2の拡管パンチを前記第1の中間成形品の軸方向へ押し込むことにより、前記第1の中間成形品を拡管率25%以下で拡管加工して、第2の中間成形品を製造する第2の拡管工程と、
前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記第2の中間成形品の軸方向端部における内径よりも大きい外径を有する第3の拡管パンチを前記第2の中間成形品の軸方向へ押し込むことにより、前記第2の中間成形品を拡管率25%以下で拡管加工して、第3の中間成形品を製造する第3の拡管工程と、
前記変化部の形状と合致する形状を有する成形パンチを前記第3の中間成形品の軸方向へ押し込むことにより前記拡径管部品を製造する成形工程と
を含むことを特徴とする前記(1)項に記載された拡径管部品の製造方法。
なお、第1の拡管パンチ、第2の拡管パンチ、第3の拡管パンチのパンチ半角を同じとすることも好ましい。すなわち、「前記拡管工程が、第1の拡管工程、第2の拡管工程、第3の拡管工程からなり、
前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記筒体の内径よりも大きい外径を有する第1の拡管パンチを前記筒体の軸方向へ押し込むことにより、前記筒体を拡管率25%以下で拡管加工して、第1の中間成形品を製造する第1の拡管工程と、
該第1の拡管パンチとパンチ半角が同じであるとともに前記第1の中間成形品の軸方向端部における内径よりも大きい外径を有する第2の拡管パンチを前記第1の中間成形品の軸方向へ押し込むことにより、前記第1の中間成形品を拡管率25%以下で拡管加工して、第2の中間成形品を製造する第2の拡管工程と、
該第1の拡管パンチとパンチ半角が同じであるとともに前記第2の中間成形品の軸方向端部における内径よりも大きい外径を有する第3の拡管パンチを前記第2の中間成形品の軸方向へ押し込むことにより、前記第2の中間成形品を拡管率25%以下で拡管加工して、第3の中間成形品を製造する第3の拡管工程と、
前記変化部の形状と合致する形状を有する成形パンチを前記第3の中間成形品の軸方向へ押し込むことにより前記拡径管部品を製造する成形工程と
を含むことを特徴とする前記(1)項に記載された拡径管部品の製造方法。」とすることも本発明で好ましく用いられる態様の一つである。
(3)前記拡管工程と前記成形工程との間、または成形工程と同時に、組み合わせることで所望の偏心拡径管部品を形成する形状を持つ少なくとも2種類以上の部材から構成される金型によって、拡径された前記中間成形品の変化部を偏心させる偏心工程を含み、
前記拡径管部品が偏心拡径管部品となることを特徴とする前記(1)項または(2)項に記載された拡径管部品の製造方法。
(4)前記素材がステンレス鋼であることを特徴とする前記(1)項から(3)項までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造方法。
(5)前記素材が強度590MPa以上であることを特徴とする前記(1)項から(4)項までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造方法。
(6)前記拡径管部品が自動車または自動二輪車の触媒ケースであることを特徴とする前記(1)項から(5)項までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造方法。
(7)前記拡径管部品の変化部における減肉率が20%未満であることを特徴とする前記(1)項から(6)項までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造方法。
本発明において、「減肉率」とは、拡径加工前の素管(本発明においては筒体ともいう)の肉厚と、最終製品である拡径管部品の肉厚を比較した場合の減少比率をいう。すなわち、「{(拡径加工後の肉厚)−(拡径加工前の肉厚)/(拡径加工前の肉厚)}×100(%))となる。
(8)金属製の素材である筒体に口広げ成形を行うことにより、所定の傾斜角の傾斜部を備える径が変化する変化部と、径が変化しない一般部とを軸方向へ並んで有する拡径管部品の製造装置において、
前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記筒体の内径よりも大きい外径を有し、前記筒体の軸方向へ押し込まれることにより、前記筒体を拡管率25%以下で拡管加工して、中間成形品を製造する少なくとも一つの拡管パンチと、
前記変化部の形状と合致する形状を有するとともに、前記中間成形品の軸方向へ押し込むことにより前記拡径管部品を製造する成形パンチと
を備えることを特徴とする拡径管部品の製造装置。
(9)前記拡管パンチが、第1の拡管パンチ、第2の拡管パンチ、第3の拡管パンチからなり、
前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記筒体の内径よりも大きい外径を有し、前記筒体の軸方向へ押し込まれることにより、前記筒体を拡管率25%以下で拡管加工して、第1の中間成形品を製造する第1の拡管パンチと、
前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記第1の中間成形品の軸方向端部における内径よりも大きい外径を有し、前記第1の中間成形品の軸方向へ押し込まれることにより、前記第1の中間成形品を拡管率25%以下で拡管加工して、第2の中間成形品を製造する第2の拡管パンチと、
前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記第2の中間成形品の軸方向端部における内径よりも大きい外径を有し、前記第2の中間成形品の軸方向へ押し込まれることにより、前記第2の中間成形品を拡管率25%以下で拡管加工して、第3の中間成形品を製造する第3の拡管パンチと、
前記変化部の形状と合致する形状を有するとともに、前記第3の中間成形品の軸方向へ押し込むことにより前記拡径管部品を製造する成形パンチと
を備えることを特徴とする前記(8)項に記載の拡径管部品の製造装置。
なお、第1の拡管パンチ、第2の拡管パンチ、第3の拡管パンチのパンチ半角を同じとすることも好ましい。すなわち、「前記拡管パンチが、第1の拡管パンチ、第2の拡管パンチ、第3の拡管パンチからなり、
前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記筒体の内径よりも大きい外径を有し、前記筒体の軸方向へ押し込まれることにより、前記筒体を拡管率25%以下で拡管加工して、第1の中間成形品を製造する第1の拡管パンチと、
該第1の拡管パンチとパンチ半角が同じであるとともに前記第1の中間成形品の軸方向端部における内径よりも大きい外径を有し、前記第1の中間成形品の軸方向へ押し込まれることにより、前記第1の中間成形品を拡管率25%以下で拡管加工して、第2の中間成形品を製造する第2の拡管パンチと、
該第1の拡管パンチとパンチ半角が同じであるとともに前記第2の中間成形品の軸方向端部における内径よりも大きい外径を有し、前記第2の中間成形品の軸方向へ押し込まれることにより、前記第2の中間成形品を拡管率25%以下で拡管加工して、第3の中間成形品を製造する第3の拡管パンチと、
前記変化部の形状と合致する形状を有するとともに、前記第3の中間成形品の軸方向へ押し込むことにより前記拡径管部品を製造する成形パンチと
を備えることを特徴とする前記(8)項に記載の拡径管部品の製造装置。」とすることも本発明で好ましく用いられる態様の一つである。
(10)組み合わせることで所望の偏心拡径管部品を形成する形状を持つ少なくとも2種類以上の部材から構成され、前記拡管工程と前記成形工程との間、または成形工程と同時に、前記中間成形品を押圧することによって、拡径された前記変化部を前記筒体の中心軸から偏心方向に沿って所定の偏心量だけ軸をずらした偏心拡径部を管端に有する形状を製造する金型を備えることを特徴とする前記(8)項または(9)項に記載の拡径管部品の製造装置。
(11)前記素材がステンレス鋼であることを特徴とする前記(8)項から(10)項までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造装置。
(12)前記素材が強度590MPa以上であることを特徴とする前記(8)項から(11)項までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造装置。
(13)前記拡径管部品が自動車または自動二輪車の触媒ケースであることを特徴とする前記(8)項から(12)項までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造装置。
(14)前記拡径管部品の変化部の減肉率が20%未満であることを特徴とする前記(8)項から(13)項までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造装置。
本発明によれば、素管部分(一般部)と拡管部分(変化部)が含まれる拡径管部品の一体成形において、従来方法で成形するよりも減肉を抑制することができる拡径管部品の製造方法及び製造装置を提供することができる。
また、本発明によれば、ステンレス鋼など高強度の材質で作られた素管を拡管する場合であっても、割れや座屈を生じない拡径管部品の製造方法及び製造装置を提供することができる。
拡管工程前の状態を示す説明図である。 本発明に係る製造装置および製造方法による拡径管部品製造の好ましい製造工程を示す説明図である。 本発明に係る製造装置および製造方法による拡径管部品製造のさらに好ましい製造工程を示す説明図である。 本発明に係る製造装置および製造方法による拡径管部品製造の好ましい偏心加工工程を示す説明図である。
本発明は、同心拡径管部品だけでなく、偏心拡径管部品の製造にも好適に用いることができる。以下に同心拡径管部品および偏心拡径管部品の製造装置及び製造方法について、図面を参照しながら説明する。
1.本発明に係る製造装置
図1は、拡管工程前の状態を示す説明図である。
図2は、本発明に係る製造装置および製造方法による拡径管部品の製造の好ましい製造工程を示す説明図である。
図3は、本発明に係る製造装置および製造方法による拡径管部品の製造のさらに好ましい製造工程を示す説明図である。
本発明に係る製造装置0は、拡管パンチ1と、成形パンチ2、金型4を備える。
(1)拡管パンチ1
図2(a)に示すように、拡管パンチ1は、本発明において製造される所望の拡径管部品の変化部4cにおける所定の傾斜角αよりも大きな傾斜角(以下、「パンチ半角」という)βとなる傾斜部1cを筒体圧入側先端に有する。また、拡管パンチ1は、筒体Pの内径d0よりも大きい外径d1を有する。拡管パンチ1は、筒体Pの拡管加工孔側の端部Pa側から筒体Pの軸方向へ押し込まれることにより、筒体Pを拡管加工して、中間成形品P1を製造する。
拡管パンチ1による筒体Pからの拡管率は25%以下であり、好ましくは20〜25%の範囲である。
パンチ半角βは傾斜角αの大きさや変化部4cの長さによって適宜調整することができる。例えば、パンチ半角βは、傾斜角αよりも大きい角度であって、30°〜60°の範囲であることが好ましい。パンチ半角βが30°未満であると、金属材の押し込み不足となり変化部における割れが生じやすく、傾斜角βが大きくなるにつれ、パンチの押圧による荷重が大き過ぎて座屈を生じやすく、傾斜角βが60°を超えると、拡管加工孔側の端部が外側に巻き込まれるようなカーリング変形が生じるため好ましくない。
(2)成形パンチ2
図2(b)に示すように、成形パンチ2は、所望の拡径管部品の変化部の形状と合致する外面形状を有する。成形パンチ2は、中間成形品P1の端部P1aから中間成形品P1の軸方向へ押し込むことにより最終成形品である拡径管部品P2を製造する。拡径管部品P2の変化部の減肉率は20%未満である。
(3)金型4
金型4は、筒体P、中間成形品P1を内部に配置でき、拡径管部品(最終製品の形状)の外面形状に一致する内面形状を有する。
図1においては所望の最終成形品(拡径管部品)の形状を明確にするために、金型4を明記してあるが、金型4は、成形パンチ2によって最終製品の形状である拡径管部品を成形する際に用いればよく、中間成形品P1を製造する際には用いなくてもよい。
なお、拡管加工孔側の端部Paの反対側Pbの端部には、プレート5などを設けて金型4の端部を閉じた状態とすることが好ましい。
以上、拡管パンチ1と、成形パンチ2、金型4を備えてなる形態を説明したが、拡径管部品の拡径部の形状によっては、拡管パンチ1の他に、さらに別の外径を有する拡管パンチを適宜追加してもよい。
以下に、拡管パンチとして、第1の拡管パンチ11、第2の拡管パンチ12、第3の拡管パンチ13の3つを備える態様の製造装置について説明する。
(1−1)第1の拡管パンチ11
図3に示すように、第1の拡管パンチ11は、本発明において製造される所望の拡径管部品の変化部4cにおける所定の傾斜角αよりも大きなパンチ半角β1となる傾斜部11cを筒体圧入側先端に有する。また、第1の拡管パンチ11は、筒体Pの内径d0よりも大きい外径d11を有する。第1の拡管パンチ11は、筒体Pの拡管加工孔側の端部Pa側から筒体Pの軸方向へ押し込まれることにより、筒体Pを拡管加工して、第1の中間成形品P11を製造する。
第1の拡管パンチ11による筒体Pからの拡管率は25%以下であり、好ましくは20〜25%の範囲である。
パンチ半角β1は傾斜角αの大きさや変化部4cの長さによって適宜調整することができる。例えば、パンチ半角β1は、傾斜角αよりも大きい角度であって、30°〜60°の範囲であることが好ましい。パンチ半角β1が30°未満であると、金属材の押し込み不足となり変化部における割れが生じやすく、パンチ半角β1が大きくなるにつれ、パンチの押圧による荷重が大き過ぎて座屈を生じやすく、パンチ半角β1が60°を超えると、拡管加工孔側の端部が外側に巻き込まれるようなカーリング変形が生じるため好ましくない。
(1−2)第2の拡管パンチ12
第2の拡管パンチ12は、本発明において製造される所望の拡径管部品の変化部4cにおける所定の傾斜角αよりも大きなパンチ半角β2となる傾斜部12cを第1の中間成形品P11圧入側先端に有する。また、第2の拡管パンチ12は、第1の中間成形品P11の軸方向端部P11aにおける内径d11よりも大きい外径d12を有する。第2の拡管パンチ12は、第1の中間成形品P11の端部P11aから第1の中間成形品P11の軸方向へ押し込まれることにより、第1の中間成形品P11を拡管加工して、第2の中間成形品P12を製造する。
第2の拡管パンチ12による第1の中間成形品P11からの拡管率は25%以下であり、好ましくは20〜25%の範囲である。
パンチ半角β2は傾斜角αの大きさや変化部4cの長さによって適宜調整することができる。例えば、パンチ半角β2は、傾斜角αよりも大きい角度であって、30°〜60°の範囲であることが好ましい。パンチ半角β2が30°未満であると、金属材の押し込み不足となり変化部における割れが生じやすく、パンチ半角β2が大きくなるにつれ、パンチの押圧による荷重が大き過ぎて座屈を生じやすく、パンチ半角β2が60°を超えると、拡管加工孔側の端部が外側に巻き込まれるようなカーリング変形が生じるため好ましくない。
(1−3)第3の拡管パンチ13
第3の拡管パンチ13は、本発明において製造される所望の拡径管部品の変化部4cにおける所定の傾斜角αよりも大きなパンチ半角β3となる傾斜部13cを第2の中間成形品P12圧入側先端に有する。また、第3の拡管パンチ13は、第2の中間成形品P12の軸方向端部P12aにおける内径d12よりも大きい外径d13を有する。第3の拡管パンチ13の外径d13はまた、最終成形品の変化部端部P2aの内径d2よりも小さい。第3の拡管パンチ13は、第2の中間成形品P12の端部P12aから第2の中間成形品P12の軸方向へ押し込まれることにより、第2の中間成形品P12を拡管加工して、第3の中間成形品P13を製造する。
第3の拡管パンチ13による第2の中間成形品P12からの拡管率は25%以下であり、好ましくは20〜25%の範囲である。
パンチ半角β3は傾斜角αの大きさや変化部4cの長さによって適宜調整することができる。例えば、パンチ半角β3は、傾斜角αよりも大きい角度であって、30°〜60°の範囲であることが好ましい。パンチ半角β3が30°未満であると、金属材の押し込み不足となり変化部における割れが生じやすく、パンチ半角β3が大きくなるにつれ、パンチの押圧による荷重が大き過ぎて座屈を生じやすく、パンチ半角β2が60°を超えると、拡管加工孔側の端部が外側に巻き込まれるようなカーリング変形が生じるため好ましくない。
なお、各拡管パンチのパンチ半角β1、β2、β3の関係としては、特に限定されるものではない。所望の拡径管部品変化部の形状に合わせて適宜設定できるものである。例えば、β1=β2=β3でも良いし、β1<β2<β3でも良いし、β1<β2>β3でも良い。
(2−1)成形パンチ2
成形パンチ2は、所望の拡径管部品の変化部の形状と合致する外面形状を有する。成形パンチ2は、第3の中間成形品P13の端部P13aから第3の中間成形品P13の軸方向へ押し込むことにより最終成形品である拡径管部品P2を製造する。拡径管部品P2の変化部の減肉率は20%未満である。
金型4については、上述の説明の通りである。
なお、本発明の装置で用いる拡管パンチ1、11、12、13、成形パンチ2は、図2〜4に記載された形に限定されるものではない。例えば、図3において第4のパンチ5として記載のパンチのように、パンチの先端に筒体P内径d1に合致する外径となる円筒形状のガイド部(図3の2d部)を有していてもよい。
次に、本発明に係る製造装置及び製造方法による拡径管部品製造の偏心加工に使用する好ましい製造装置を説明する。
図4は、本発明に係る製造装置および製造方法による拡径管部品製造の好ましい偏心加工工程を示す説明図である。
偏心加工工程によると、素管(筒体)Pの中心軸から偏心方向に沿って所定の偏心量だけ軸をずらした偏心拡管部を有する偏心拡径管部品P4を製造することができる。
偏心拡径管部品P4を製造する場合は、以下に説明する製造装置によって製造することができる。
(3)下型41、上型42、偏心成形パンチ3
図4に示すように、製造する拡径管部品を偏心拡径管部品とする場合には、金型4に替えて、金型41(以下、下型と記載する)と、金型42(以下、上型と記載する)を好ましく用いることができる。下型41、上型42は、下型41と上型42を組み合わせることによって、所望の偏心形状(製品最終形状)の外面形状に合致する内面形状となるように構成されている。
下型41は、変化部(拡径部)と、一般部とを形成する形状を備える。
上型42は、中間成形品P1を下型41と押圧することによって、拡径された変化部を筒体の中心軸から偏心方向に沿って所定の偏心量だけ軸をずらした偏心拡径部を管端に有する形状を製造するための形状を備える。
偏心成形パンチ3は、下型41と上型42を組み合わせた最終製品形状と合致する外面形状を有する。
図4に示すように、下型41、上型42と合致する形状をもつ偏心成形パンチ3によって最終成形品が成形される前に、中間成形品P1の偏心予定部を上型42によって押圧し、曲げ変形を加えることで、金型に沿わせ、変化部の拡管率を変化させることなく偏心予定部を偏心させることができる。その後、偏心成形パンチ3を、偏心中間成形品P3の端部P3aから軸方向へ押し込むことにより、下型41と上型42の内面形状に合致する最終成形品である偏心拡径管部品P4を製造することができる。偏心拡径管部品P4の変化部の減肉率は20%未満である。
また、上型42による偏心加工は、偏心成形パンチ3による押圧と同時に開始されてもよい。ただし、偏心成形パンチ3の、中間成形品P1の軸方向へ押し込みが完了するまでに、上型42の押しつけが完了するようにすることが好ましい。
以上の説明においては、上記で説明した中間成形品P1または中間成形品P13を成形した段階から後の工程を説明したが、筒体P(素管)から同心拡径管部品である中間成形品P1または中間成形品P13を製造するまでの工程において、所望の変化部(拡管部)を有する下型41のみを金型4の代わりに用いてもよい。
また、以上の説明においては、偏心拡径管部品を製造する際の金型として、出来るだけ少ない工程、少ない金型によって偏心拡径管部品を製造する態様として、下型と上型の二つに分割された金型を説明した。本発明では、偏心工程において拡径部を偏心させる偏心加工を施すことができる金型を有するものであれば、どのような金型をいくつ使用してもよく、特に上述した金型に限定されるものではない。例えば、偏心拡管部品を成形する下型41と上型42は、組み合わせることで所望の偏心拡径管部品の外面形状を構成する金型であれば、下型と上型の2種類に限定されるものではなく、少なくとも2種類以上の金型を好ましく用いることができる。
金型やパンチの押圧は、既存の手段を用いることができ、例えば、油圧シリンダー、ガスシリンダー、ばねやゴムなどの加圧機構が挙げられる。
2.本発明に係る拡径管部品の製造方法
本発明に係る製造方法は、拡管工程、成形工程を含む。
(1)拡管工程
図2(a)に示すように、拡管工程では、本発明において製造される所望の拡径管部品の変化部4cにおける所定の傾斜角αよりも大きなパンチ半角βとなる傾斜部1cを有するとともに、素管である筒体Pの内径d0よりも大きい外径d1を有する拡管パンチ1を用いる。端部Pa側から、筒体Pの軸方向へ、拡管パンチ1を押し込むことにより、筒体を拡管加工して、中間成形品P1を製造する。
拡管工程における拡管加工の拡管率は25%以下であり、好ましくは20〜25%の範囲である。
この際、筒体Pは金型4の内部に配置されてもよいが、特に限定されない。
(2)成形工程
図2(b)に示すように、成形工程では、所望の拡径管部品の外面形状と合致する内面形状を有する金型4と、所望の拡径管部品の変化部の内面形状と合致する外面形状を有する成形パンチ2を用いる。金型4の内部に配置された中間成形品P1の端部P1aから軸方向へ、成形パンチ2を押し込むことにより、製品最終形状となる拡径管部品P2を製造する。
以上は、1つの拡管工程、成形工程からなる製造方法を説明したが、拡径管部品の拡径部の形状によっては、別の外径を有する拡管パンチによるさらなる拡管工程を追加してもよい。
以下に、拡管工程として、第1の拡管工程、第2の拡管工程、第3の拡管工程の3つを備える態様の製造装置について説明する。
(1−1)第1の拡管工程
図3(a)に示すように、第1の拡管工程では、本発明において製造される所望の拡径管部品の変化部4cにおける所定の傾斜角αよりも大きなパンチ半角β1となる傾斜部11cを有するとともに、素管である筒体Pの内径d0よりも大きい外径d11を有する第1の拡管パンチ11を用いる。筒体Pの端部Pa側から、筒体Pの軸方向へ、第1の拡管パンチ11を押し込むことにより、筒体を拡管加工して、中間成形品P11を製造する。
第1の拡管工程における拡管加工の拡管率は25%以下であり、好ましくは20〜25%の範囲である。
この際、筒体Pは金型4の内部に配置されてもよいが、特に限定されない。
(1−2)第2の拡管工程
図3(b)に示すように、第2の拡管工程では、本発明において製造される所望の拡径管部品の変化部4cにおける所定の傾斜角αよりも大きなパンチ半角β2となる傾斜部12cを有するとともに第1の中間成形品P11の軸方向端部P11aにおける内径d11よりも大きい外径d12を有する第2の拡管パンチ12を用いる。第1の中間成形品P11の端部P11aから軸方向へ、第2の拡管パンチ12を押し込むことにより、第1の中間成形品P11を拡管加工して、第2の中間成形品P12を製造する。
第2の拡管工程における拡管加工の拡管率は25%以下であり、好ましくは20〜25%の範囲である。
この際、第1の中間成形品P11は金型4の内部に配置されてもよいが、特に限定されない。
(1−3)第3の拡管工程
図3(c)に示すように、第3の工程では、本発明において製造される所望の拡径管部品の変化部4cにおける所定の傾斜角αよりも大きなパンチ半角β3となる傾斜部13cを有するとともに第2の中間成形品P12の軸方向端部P12aにおける内径d12よりも大きい外径d13を有する第3の拡管パンチ13を用いる。第2の中間成形品P12の端部P12aから軸方向へ、第3の拡管パンチ13を押し込むことにより、第2の中間成形品P12を拡管加工して、第3の中間成形品P13を製造する。
第3の拡管工程における拡管加工の拡管率は25%以下であり、好ましくは20〜25%の範囲である。
この際、第2の中間成形品P12は金型4の内部に配置されてもよいが、特に限定されない。
(2−1)成形工程
図3(d)に示すように、拡管工程では、所望の拡径管部品の外面形状と合致する内面形状を有する金型4と、所望の拡径管部品の変化部の内面形状と合致する外面形状を有する成形パンチ2を用いる。金型4の内部に配置された第3の中間成形品P13の端部P13aから軸方向へ、成形パンチ2を押し込むことにより、製品最終形状となる拡径管部品P2を製造する。
次に、本発明に係る製造装置及び製造方法による拡径管部品製造の好ましい偏心加工工程を説明する。
偏心加工工程によると、素管(筒体)Pの中心軸から偏心方向に沿って所定の偏心量だけ軸をずらした偏心拡管部を有する偏心拡径管部品P4を製造することができる。
(3)偏心加工工程
図4(a)に示すように、偏心拡管工程では、金型4の代わりに、所望の偏心形状(製品最終形状)に合致する形状を構成する下型41と上型42と、偏心成形パンチ3とを好ましく用いることができる。
偏心拡径管部品を製造する場合は、前述した拡管工程に加えて、偏心加工工程が施されるが、その際に、金型4の代わりに、下型41と上型42が好ましく用いられる。
偏心加工工程は、図4に示すように、所望の拡管量まで同心拡管する拡管工程と、最終形状と合致する偏心成形パンチを圧入する工程との間に施されることが好ましい。
図4(b)に示すように、下型41に配置された中間成形体P1を、上型42によって押圧し、曲げ変形を加えることで、変化部の拡管率を変化させることなく、中間成形体P1を金型に沿わせ、拡径部を偏心させた中間成形品P3を製造する。
その後、図4(c)に示すように、下型41と上型42の内部に配置された偏心中間成形品P3の端部P3aから軸方向へ、最終製品形状である偏心拡径管部品と合致する外面形状を有する偏心成形パンチ3を押し込むことにより、製品最終形状となる偏心拡径管部品P4を製造する。
また、上型42による偏心加工は、偏心成形パンチ3の圧入と同時に開始されてもよい。ただし、偏心成形パンチ3の、中間成形品P1の軸方向へ押し込みが完了するまでに、上型42の押しつけが完了するようにすることが好ましい。
以上、上記で説明した拡管工程の後に偏心加工工程を施す態様を説明したが、拡管工程の同心拡管において、所望の変化部(拡管部)を有する下型41のみを金型4の代わりに用いて行ってもよい。この場合偏心加工工程において、金型4を下型41に替える必要がなく、効率的に作業を行うことができるため、好ましい。
また、以上の説明においては、偏心拡径管部品を製造する際の金型として、出来るだけ少ない工程、少ない金型によって偏心拡径管部品を製造する態様として、下型と上型の二つに分割された金型を用いた工程を説明した。本発明では、先の工程で所定の同心拡管を行うことができ、後の工程で拡径部を偏心させる偏心加工を施すことができれば、どのような金型をいくつ使用してもよく、特に上述した金型に限定されるものではない。例えば、組み合わせることで所望の偏心拡径管部品の形状を構成する3種類の金型を用いる場合は、先に所望の変化部を有する形状の金型Aに中間成形体P1を配置し、その後、所望の偏心拡径形状を有する金型Bや金型Cによって押圧し、偏心拡径管部品を製造することができる。この際の金型Bや金型Cの押圧順は、その形状に合わせて適宜設定できる。
従来技術では、拡径管部品の傾斜角が大きいと、拡管成形時における座屈の発生率が高くなってしまうなどして、成形限界上、傾斜角を大きくとれない傾向にあったが、本発明に係る製造装置、製造方法によれば、金型で定められている所望の傾斜角αよりもパンチ半角が大きい拡管パンチで押圧することによって、傾斜角が30°と大きい傾斜部を備える変化部を有する拡径管部品であっても、軸方向圧縮を増加することができるため、座屈、割れを解消し、さらに拡径部管端部の減肉を抑える効果を有する。
本発明によれば、不良品発生率を抑えることができ、安定して良好な部品を製造可能である。
3.本発明に用いられる金属材
本発明は、例えば、
(a)口広げ成形前素材鋼管の平均肉厚をtとし、外径をDとした場合に、比(t/D)が0.005〜0.3の範囲、かつt=0.5〜30mm、D=15〜700mmの範囲で、
(b)口広げ成形前の素材鋼管の肉厚をtとし、端部口広げ鋼管の軸方向端部における口広げ成形後の肉厚をtとした場合の減肉率{(t−t)/t}×100(%)が0〜40で、
(c)端部口広げ鋼管の軸方向端部への口広げ成形した拡径部分の長さL(mm)が0D〜10Dの範囲で、
(d)端部口広げ鋼管の加工硬化係数(歪み効果指数)n値は0.005〜0.4の範囲で、
(e)端部口広げ鋼管の深絞り性を表す特性値であるr値は0.3〜4.0の範囲で、
それぞれ適用することができる。特に、口広げ成形においては、n値は小さすぎると成形荷重が大きくなるため座屈し易くなり、一方、r値は小さすぎると材料が流入しづらくなるため成形性に劣る(成形できる拡管率が低下する)。
素材鋼管の鋼種は本発明で特に限定されるものではない。
本発明に用いられる金属材は特に限定されないが、ステンレス鋼や高張力鋼のような、強度の高い金属材であっても、好ましく用いることができる。
また、素材は引張強度590MPa以上であっても好ましく用いることができる。
本発明によれば、このような強度が高い素材であっても、座屈や割れなしで拡径管部品を製造することができる。
本発明によって製造された減肉率も20%未満と低く、拡径管部品は自動車または自動二輪車の触媒ケースとして好ましく使用することができる。
本発明の実施例について説明する。かかる実施例によって本発明が限定されるものではない。
本実施例では、同心拡径管部品と比較してより複雑な形状を有する偏心拡径管部品を作成したが、本発明は偏心拡径管に限定されるものではない。
<実施例1>
(1)供試材
素管は、フェライト系ステンレス鋼管SUS409L、素管径22.2mm、板厚1.2mmを用いた。ビッカース硬さは160〜180Hvであった。
(2)金型
金型は、上型と下型に分割されたものを用いた。上型と下型からなる金型の形状は、拡径部のパンチ半角(「傾斜角」ともいう)30°、拡管部の最大径が40.00mmであった。
下型は所望の拡管部を有する形状となるものとした。上型は偏心拡管部品の最終形状に合致した偏心拡管部を形成する形状となるものとした。
(3)パンチ
パンチは、第1の同心拡管パンチ、第2の同心拡管パンチ、第3の同心拡管パンチ、偏心成形パンチの4つを用いた。各工程における同心拡管パンチ径は、各工程において拡管率25%となるように拡径できる形状のものであった。
第1の同心拡管パンチは、拡径部の径を22.2mmから25.75mmまで拡管できるものとした。パンチ半角は、50°であった。
第2の同心拡管パンチは、拡径部の径を25.75mmから33.30mmまで拡管できるものとした。パンチ半角は、50°であった。
第3の同心拡管パンチは、拡径部の径を33.30mmから38.85mmまで拡管できるものとした。パンチ半角は、50°であった。
偏心成形パンチは、拡径部の径を38.85mmから40.00mmまで拡管できるものとした。パンチ半角は、最終形状と同じ角度となる30°であった。
(4)製造工程
第1の工程で、下型に配置された素管に、第1の同心拡管パンチを素管の軸方向に押し込むことにより、第1の中間成形品を製造した。
第2の工程で、下型に配置された第1の中間成形品に、第2の同心拡管パンチを、第1の中間成形品の拡径管端部から第1の中間成形品の軸方向に押し込むことにより、第2の中間成形品を製造した。
第3の工程で、下型に配置された第2の中間成形品に、第3の同心拡管パンチを、第2の中間成形品の拡径管端部から第2の中間成形品の軸方向に押し込むことにより、第3の中間成形品を製造した。
第4の工程で、下型に配置された第3の中間成形品に、上型を下死点まで可動させ、第3の中性成形品の同心拡径部を押し潰し、偏心拡径部を形成する第4の中間成形品を製造した。
第5の工程で、下型と上型によって固定された第4の中間成形品に、偏心成形パンチを、第4の中間成形品の拡径管端部から第4の中間成形品の軸方向に押し込むことにより、最終成形品である偏心拡径管部品を製造した。
(5)評価方法<解析モデル試験>
作成した拡径管部品について、FEM解析によって肉厚評価を行った。
<比較例1>
実施例1において、金型を最終形状に合致する、下型上型一体型の形状のものに変更し、使用するパンチを下記に示す第1の偏心拡管パンチ〜第4の偏心拡管パンチと、第5の偏心成形パンチに変更した以外は、実施例1と同様にして偏心拡径管部品を作成し、同様に評価した。
パンチは、各工程において拡管率16%となるように拡径できる形状のものを用いた。
比較例1で用いた第1の偏心拡管パンチは、拡径部の径を22.2mmから25.75mmまで拡管できるものとした。パンチ半角は、6°であった。
比較例1で用いた第2の偏心拡管パンチは、拡径部の径を25.75mmから29.30mmまで拡管できるものとした。パンチ半角は、13°であった。
比較例1で用いた第3の偏心拡管パンチは、拡径部の径を29.30mmから32.86mmまで拡管できるものとした。パンチ半角は、18°であった。
比較例1で用いた第4の偏心拡管パンチは、拡径部の径を32.86mmから36.40mmまで拡管できるものとした。パンチ半角は、24°であった。
比較例1で用いた第5の偏心成形パンチは、拡径部の径を36.40mmから40.00mmまで拡管できるものとした。パンチ半角は、30°であった。
<比較例2>
実施例1において、使用する同心拡管パンチを下記に示す同心拡管パンチに変更した以外は、実施例1と同様にして偏心拡径管部品を作成し、同様に評価した。
比較例2で用いた第1の同心拡管パンチは、拡径部の径を22.2mmから25.75mmまで拡管できるものとした。パンチ半角は、30°であった。
比較例2で用いた第2の同心拡管パンチは、拡径部の径を25.75mmから33.30mmまで拡管できるものとした。パンチ半角は、30°であった。
比較例2で用いた第3の同心拡管パンチは、拡径部の径を33.30mmから38.85mmまで拡管できるものとした。パンチ半角は、30°であった。
<評価>
比較例1のFEM解析の結果、口広げ成形における最大減肉箇所は管端薄肉部となり、最小肉厚は0.69mm(減肉率43%)であった。さらに、成形後の管端面の形状から、最大偏心部での材料流入が大きく、部品端面が真っすぐに成形できないことがわかった。
比較例2のFEM解析の結果、最終工程成形後の最小肉厚は0.80mm(減肉率33%)となり、偏心拡管パンチのみで成形した比較例1の場合(減肉率44%)と比べて減肉を抑制できたが、減肉率20%未満を達成できなかった。
比較例1と比較例2を解析した結果、最終工程開始前の最小肉厚に差異はほとんど見られないものの、最終工程成形前の拡管径は大きく異なり、最終工程にて大きく拡管する偏心パンチのみの工法の方が最終工程成形後に大きく減肉していることがわかった。この結果より、最終工程に至るまでに製品形状に近い大きさまで拡管しておき、最終工程での拡管率を抑えた方が、最終的な減肉を抑制できることがわかった。また、偏心拡管パンチのみで成形するよりも同心拡管パンチと偏心成形パンチを組み合わせて成形したほうが、減肉を抑制可能であることがわかった。
一方、本発明の実施例1によれば、最終形状よりもパンチ半角の大きい同心拡管パンチを用いることにより、管端部近傍においても、軸方向圧縮が効いているため、減肉が抑えられ、変化部(拡管部)の減肉率を20%未満に実現することができた。特に変化部管端部近傍の減肉率が顕著に抑えられていることがわかった。また、製品の拡管率としても、80%となり、非常に大きい拡管量を実現できる。
本発明によれば、自動車または自動二輪車の触媒ケース、自動車燃料注入用の給油管等の、ステンレス鋼や高強度の金属材からなる管端部を拡管して使用する分野に最適な技術を提供できる。
1:拡管パンチ
1c:傾斜部
11:第1の拡管パンチ
11c:傾斜部
12:第2の拡管パンチ
12c:傾斜部
13:第3の拡管パンチ
13c:傾斜部
2:成形パンチ
2d:ガイド部
3:偏心成形パンチ
4:金型
4c:変化部
41:下型
42:上型
5:プレート

Claims (14)

  1. 金属製の素材である筒体の内部に拡管パンチを該筒体の軸方向に押し込むことによって、所定の傾斜角の傾斜部を備える径が変化する変化部と、径が変化しない一般部とを軸方向へ並んで有する拡径管部品の製造方法において、
    前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記一般部の内径よりも大きい外径を有する拡管パンチを前記筒体の軸方向へ押し込むことにより、前記筒体を拡管率25%以下で拡管加工して、中間成形品を製造する少なくとも一つの拡管工程と、
    前記変化部の形状と合致する形状を有する成形パンチを前記中間成形品の軸方向へ押し込むことにより前記拡径管部品を製造する成形工程と
    を含むことを特徴とする拡径管部品の製造方法。
  2. 前記拡管工程が、第1の拡管工程、第2の拡管工程、第3の拡管工程からなり、前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記一般部の内径よりも大きい外径を有する第1の拡管パンチを前記筒体の軸方向へ押し込むことにより、前記筒体を拡管率25%以下で拡管加工して、第1の中間成形品を製造する第1の拡管工程と、
    前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記第1の中間成形品の軸方向端部における内径よりも大きい外径を有する第2の拡管パンチを前記第1の中間成形品の軸方向へ押し込むことにより、前記第1の中間成形品を拡管率25%以下で拡管加工して、第2の中間成形品を製造する第2の拡管工程と、
    前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記第2の中間成形品の軸方向端部における内径よりも大きい外径を有する第3の拡管パンチを前記第2の中間成形品の軸方向へ押し込むことにより、前記第2の中間成形品を拡管率25%以下で拡管加工して、第3の中間成形品を製造する第3の拡管工程と、
    前記変化部の形状と合致する形状を有する成形パンチを前記第3の中間成形品の軸方向へ押し込むことにより前記拡径管部品を製造する成形工程と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載された拡径管部品の製造方法。
  3. 前記拡管工程と前記成形工程との間、または成形工程と同時に、組み合わせることで所望の偏心拡径管部品を形成する形状を持つ少なくとも2種類以上の部材から構成される金型によって、拡径された前記中間成形品の変化部を偏心させる偏心工程を含み、
    前記拡径管部品が偏心拡径管部品となることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された拡径管部品の製造方法。
  4. 前記素材がステンレス鋼であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造方法。
  5. 前記素材が強度590MPa以上であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造方法。
  6. 前記拡径管部品が自動車または自動二輪車の触媒ケースであることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造方法。
  7. 前記拡径管部品の変化部における減肉率が20%未満であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造方法。
  8. 金属製の素材である筒体に口広げ加工を行うことにより、所定の傾斜角の傾斜部を備える径が変化する変化部と、径が変化しない一般部とを軸方向へ並んで有する拡径管部品の製造装置において、
    前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記一般部の内径よりも大きい外径を有し、前記筒体の軸方向へ押し込まれることにより、前記筒体を拡管率25%以下で拡管加工して、中間成形品を製造する少なくとも一つの拡管パンチと、
    前記変化部の形状と合致する形状を有するとともに、前記中間成形品の軸方向へ押し込むことにより前記拡径管部品を製造する成形パンチと、
    前記拡径管部品の外面形状に一致する内面形状を有する金型と
    を備えることを特徴とする拡径管部品の製造装置。
  9. 前記拡管パンチが、第1の拡管パンチ、第2の拡管パンチ、第3の拡管パンチからなり、
    前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記一般部の内径よりも大きい外径を有し、前記筒体の軸方向へ押し込まれることにより、前記筒体を拡管率25%以下で拡管加工して、第1の中間成形品を製造する第1の拡管パンチと、
    前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記第1の中間成形品の軸方向端部における内径よりも大きい外径を有し、前記第1の中間成形品の軸方向へ押し込まれることにより、前記第1の中間成形品を拡管率25%以下で拡管加工して、第2の中間成形品を製造する第2の拡管パンチと、
    前記傾斜角よりもパンチ半角が大きいとともに前記第2の中間成形品の軸方向端部における内径よりも大きい外径を有し、前記第2の中間成形品の軸方向へ押し込まれることにより、前記第2の中間成形品を拡管率25%以下で拡管加工して、第3の中間成形品を製造する第3の拡管パンチと、
    前記変化部の形状と合致する形状を有するとともに、前記第3の中間成形品の軸方向へ押し込むことにより前記拡径管部品を製造する成形パンチと
    を備えることを特徴とする請求項8に記載の拡径管部品の製造装置。
  10. 組み合わせることで所望の偏心拡径管部品を形成する形状を持つ少なくとも2種類以上の部材から構成され、前記拡管工程と前記成形工程との間、または成形工程と同時に、前記中間成形品を押圧することによって、拡径された前記変化部を前記筒体の中心軸から偏心方向に沿って所定の偏心量だけ軸をずらした偏心拡径部を管端に有する形状を製造する金型を備えることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の拡径管部品の製造装置。
  11. 前記素材がステンレス鋼であることを特徴とする請求項8から請求項10までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造装置。
  12. 前記素材が強度590MPa以上であることを特徴とする請求項8から請求項11までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造装置。
  13. 前記拡径管部品が自動車または自動二輪車の触媒ケースであることを特徴とする請求項8から請求項12までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造装置。
  14. 前記拡径管部品の変化部の減肉率が20%未満であることを特徴とする請求項8から請求項13までのいずれか1項に記載された拡径管部品の製造装置。
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