JP6393519B2 - 液体払拭装置およびインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体払拭装置およびインクジェット記録装置に関する。
一般に、インクジェット記録装置では、印刷加工が行われると、次第に記録ヘッドのノズル面に吐出されたインクが付着することがある。さらに、このようなインクが徐々に硬化して、増粘インクとなってしまう場合もある。ノズル面にインクまたはゲル状の増粘インクが付着した状態のまま印刷を行うと、インクが記録媒体に滴下したり、ノズルの目詰まりを生じさせたりして印刷品質を低下させてしまう。そこで、記録ヘッドのノズル面をゴム材料等からなるワイパー等でワイピングを行って、記録ヘッドのメンテナンスを行う技術が知られている。
しかし、ワイピングを行うとワイパーにインクが付着した状態となるため、記録ヘッドのノズル面の場合と同様に、ワイパーに付着したインクが乾燥等によって徐々に硬化して、ゲル状の増粘インクとなってしまう場合がある。したがって、そのままの状態でワイピングを行うと、ワイパーに付着したインクまたは増粘インクがノズルに入り込んで目詰まりを生じさせたり、インクの混色を生じさせたり、吐出時の飛行曲がりを生じさせたりする原因となってしまう。
従来は、ワイパーに付着したインクの拭き取りを手作業で1日に1回程度の頻度で行っていた。しかしながら、ワイパーの拭き取りを手作業で行うことは作業者の負担であるし、1日に1回程度の頻度では拭き取りが不十分である。そのため、ワイパーに付着したインクの増粘化を防ぎ切れず、上述の問題が発生してしまう。
そこで、特許文献1には、ワイパーに付着したインクの拭き取りを自動で行う液体払拭装置が開示されている。具体的には、特許文献1には、ワイパーがノズル面の払拭を行った後、ワイパー払拭動作完了位置に移動する際、ワイパークリーナーにワイパーの上端部分を擦り付けることにより、ワイパーに付着したインクまたは紙粉をワイパークリーナーで拭き取る液体払拭装置が開示されている。当該液体払拭装置では、ワイパーとワイパークリーナーとが板状の形状を有しており、ワイパーとワイパークリーナーとの主面を対向させ、その主面同士を当接させることにより、ワイパーをワイパークリーナーに擦り付けている。
特開2011−79185号公報(2011年4月21日公開)
特許文献1に開示されている液体払拭装置では、ワイパーとワイパークリーナーとが弾性体により形成されており、ワイパーがノズル面の払拭を行う際には、ワイパーが撓った状態でノズル面に当接することでワイパーとノズル面とが密着してノズル面の払拭を行うことができる。
上記の液体払拭装置では、ワイパーとワイパークリーナーとがそれぞれの主面同士で当接するため、ワイパーをワイパークリーナーに擦り付ける際にはお互いが撓った状態となって対向する主面同士が当接しながらワイパーが移動することになる。そして、ワイパーが移動を終えた際には、ワイパーおよびワイパークリーナーは最初の撓んだ状態と反対方向に撓るように弾性変形が起こる。そのため、特許文献1に開示されている液体払拭装置では、払拭しようとしているワイパーの上端部を実際にワイパークリーナーに擦り付ける際は、当該ワイパーの上端部は弾性変形によって当接速度が加速された状態となるため、上端部とワイパークリーナーとの当接時間が短くなってしまい、ワイパーの洗浄が不十分となる問題がある。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワイパーの洗浄をより確実に行うことが可能な液体払拭装置およびインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る液体払拭装置は、液体を吐出するヘッドの液体吐出面に当接する払拭面を持つ払拭部材であって、上記ヘッドの液体吐出面に対して上記払拭面が相対的に移動することにより、上記液体吐出面に付着した上記液体のワイピングを行う払拭部材と、上記払拭部材の上記払拭面に当接する拭き取り面を持つ拭き取り部材であって、上記拭き取り面に対して上記払拭部材の上記払拭面が、上記払拭部材の長手方向に相対的に移動することにより、当該払拭面に付着した上記液体の拭き取りを行う拭き取り部材と、上記払拭部材と上記拭き取り部材とを相対的に移動させる移動手段と、を備え、上記移動手段により上記払拭部材と上記拭き取り部材とが相対的に移動することにより、上記払拭部材の上記払拭面が上記拭き取り部材の上記拭き取り面に対して相対的に移動する際に、上記払拭面と、上記拭き取り面とが互いに交差するように配置されている。
上記の構成によれば、払拭部材の払拭面と拭き取り部材の拭き取り面とが垂直または斜めに配置されることにより、拭き取り部材が拭き取りを行う際に、拭き取り部材の拭き取り面が確実に払拭部材の払拭面に当接する。さらに、拭き取り面と払拭面との当接時間は、移動手段による払拭部材の移動速度によって調整することができる。これにより、払拭部材の払拭面をより確実に洗浄することができる。
本発明の一態様に係る液体払拭装置は、上記拭き取り部材の上記拭き取り面は、凹部を有している。
上記の構成によれば、拭き取り部材の拭き取り面が凹部を有していることにより、拭き取りを行うための溶剤を拭き取り部材に供給した場合、当該溶剤は拭き取り部材の凹部に保持される。そして、溶剤が保持された凹部に払拭部材の払拭面が当接することにより、効率よく当該払拭面の洗浄を行うことができる。
また、払拭部材が往復摺動する場合、往動時には払拭部材の払拭面に拭き取り部材の拭き取り面が当接して摺動するのに対して、復動時には払拭部材の払拭面と反対側の面と、拭き取り部材の拭き取り面と反対側の面とが当接して摺動する。すなわち、洗浄が行われた払拭面と、拭き取りにより液体が付着した拭き取り面とが接触せずに摺動するため、拭き取り面に付着した液体(汚れ)が払拭面に再付着するのを抑制することができる。したがって、払拭部材の払拭面を清潔な状態に保つことができ、液体の拭き取りに最適な状態に保つことができる。
本発明の一態様に係る液体払拭装置においては、上記払拭部材の上記払拭面は、凹部を有している。
上記の構成によれば、払拭部材は、ヘッドの液体吐出面に付着した液体を掻き出すような構成となるため、ヘッドの液体吐出面の洗浄を効率的に行うことができる。
また、払拭部材が往復摺動する場合、往動時には払拭部材の払拭面に拭き取り部材の拭き取り面が当接して摺動するのに対して、復動時には払拭部材の払拭面と反対側の面と、拭き取り部材の拭き取り面と反対側の面とが当接して摺動する。すなわち、復動時には、洗浄が行われた払拭面と、拭き取りにより液体が付着した拭き取り面とが接触せずに摺動するため、拭き取り面に付着した液体(汚れ)が払拭面に再付着するのを抑制することができる。したがって、払拭部材の払拭面を清潔な状態に保つことができ、液体の拭き取りに最適な状態に保つことができる。
本発明の一態様に係る液体払拭装置においては、上記払拭部材の上記払拭面と、上記拭き取り部材の上記拭き取り面とが互いになす角度が鋭角である。
上記の構成によれば、払拭部材の払拭面と拭き取り部材の拭き取り面とが交差する角度を鋭角にすることにより、払拭部材の払拭面の凹部と拭き取り部材の拭き取り面とが当接し、当該払拭面の凹部をより確実に洗浄することができる。
本発明の一態様に係る液体払拭装置は、上記拭き取り部材は、くさび形状の断面を有しており、上記くさび形状の先端部が、上記拭き取り面に向かって湾曲している。
上記の構成によれば、払拭部材が往復摺動する場合、往動時には払拭部材の払拭面に拭き取り部材の拭き取り面が当接して摺動するのに対して、復動時には払拭部材の払拭面と反対側の面と、拭き取り部材の拭き取り面と反対側の面とが当接して摺動する。すなわち、復動時には、払拭部材の払拭面と反対側の面が、凸状の曲面を持つ、拭き取り部材の拭き取り面と反対側の面と接触することにより、払拭部材の弾性変形がスムーズに行われ、復動終了時に弾性変形による反動によって払拭面が拭き取り部材に接触することを抑制できる。
本発明の一態様に係る液体払拭装置は、上記移動手段は、上記払拭面と、上記拭き取り面とが互いになす角度を保ったまま、上記払拭部材の長手方向に沿って上記拭き取り面に対して上記払拭面が摺動するように、上記払拭部材を移動させる。
上記の構成によれば、払拭部材の長手方向に沿って拭き取り面に対して払拭面が摺動することにより、払拭部材の払拭面における液体の付着部分全域を拭き取り面で拭き取りを行うことができる。
本発明の一態様に係るインクジェット記録装置は、上述したいずれかの液体払拭装置を備える。
上記の構成によれば、本発明の一態様に係る液体払拭装置と同様の効果を奏することができる。
本発明によれば、払拭部材の払拭面をより確実に洗浄することができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の正面図である。 本発明の一実施形態に係る印刷部、吸引部、およびワイピング部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るワイピング部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るワイピング部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るクリーナーによる拭き取り時のクリーナーおよびワイパーの位置関係を示す図であり、図中の(a)は、ワイパー本体部のメンテナンス位置から待機位置への移動時の正面図および上面図を示しており、(b)は、ワイパー本体部の待機位置からメンテナンス位置への移動時の正面図および上面図を示している。 図5中の(b)の状態を別の角度から示した図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置におけるクリーニングの流れを示すフロー図である。
以下、本発明に係る液体払拭装置の実施の形態について、当該液体払拭装置を備えるインクジェット記録装置を例に挙げて詳細に説明する。
<インクジェット記録装置>
まず、本実施形態に係るインクジェット記録装置について、図1〜図4を参照して説明する。図1は、インクジェット記録装置1の正面図である。図2は、印刷部11、吸引部21、およびワイピング部31を示す斜視図である。また、図3および図4は、ワイピング部31を示す斜視図である。なお、図2では、図面を分かりやすくするために、各構成部材を簡略化して示している。
図1に示すように、本実施形態に係るインクジェット記録装置1は、記録媒体Mへの印刷を行うための印刷ユニット10と、各構成部材の作動制御を行う制御ユニット20とを有している。図2に示すように、印刷ユニット10は、印刷部11、吸引部21、ワイピング部31、および拭き取り部41によって構成されている。印刷部11は、実際に記録媒体Mへの印刷を行うものであり、吸引部21、ワイピング部31、および拭き取り部41は、印刷部のメンテナンスを行うものであり、本発明に係る液体払拭装置に相当する。印刷ユニット10が備える各構成部材について、以下に説明する。
<印刷部>
印刷部11は、図2に示すように、キャリッジ12、記録ヘッド13(ヘッド)、およびYバー14を有している。Yバー14は、一方向に延在している。Yバー14が延在する方向は、インクジェット記録装置1の主走査方向であり、図中の矢印で示す左右方向である。なお、主走査方向に垂直な方向が副走査方向であり、図中の矢印で示す前後方向である。キャリッジ12は、記録ヘッド13を保持しており、Yバー14に取り付けられている。キャリッジ12がYバー14に沿って主走査方向に往復移動をすることにより、キャリッジ12は記録媒体Mに対して相対的に移動し、その結果、後述する記録ヘッド13が記録媒体Mに対して相対的に移動する。
Yバー14の下方にはプラテン25が配置されており、プラテン25上には記録媒体Mが搭載されている。記録ヘッド13は、プラテン25上の記録媒体Mにインク(液体)を吐出する。記録ヘッド13のノズル面15(液体吐出面)には、副走査方向に複数のノズルがライン状に形成されており、各ノズルからインクが吐出される。記録ヘッド13がYバー14に沿って主走査方向に走査しながらインクを吐出し、図示しない搬送手段が記録媒体Mを副走査方向に搬送することによって、記録ヘッド13は所望の画像を記録媒体Mにインクで描画する。
記録ヘッド13が吐出するインクの色としては、シアン、マゼンダ、イエロー、またはブラック等の通常色、これら通常色の淡色、あるいはオレンジ、緑、白、メタリック、またはクリア等の特定色等、様々な色を挙げることができ、特に限定されるものではない。また、記録ヘッド13が吐出するインクに特に限定はなく、UV(紫外線)の照射によって硬化するUVインク、水性昇華転写インク等の水性インク、またはソルベントインク等の溶剤系インクを用いることが可能である。なお、記録ヘッド13のノズル面15にインク滴が付着しやすいと、例えば印刷中に記録媒体Mに滴下する等の不具合が生じやすくなるので、記録ヘッド13のノズル面15は、例えば撥インク性を有した素材を用いて形成されていることが好ましい。
<吸引部>
吸引部21は、図2に示すように、Yバー14の下方に位置しており、キャップ本体部22、キャップ23、インク排出管(図示せず)、および吸引ポンプ(図示せず)を有している。キャップ本体部22は、キャップ23を保持しており、鉛直方向(図中の矢印で示す上下方向)に移動可能に構成されている。キャップ本体部22が上動してキャップ23を記録ヘッド13のノズル面15に当接させることにより、ノズルがキャップ23によって覆われるように構成されている。
キャップ23は、キャリッジ12に搭載された記録ヘッド13の個数および形状に応じて形成されている。キャップ23を記録ヘッド13のノズル面15と当接させた状態で、吸引ポンプを駆動させることにより、キャップ23内を負圧に設定してノズル内のインクを吸引することができるようになっている。なお、吸引されたインクは、インク排出管を流下して図示しない廃インクタンクに貯留されて回収される。
<ワイピング部>
ワイピング部31は、図2に示すように、ワイパー本体部32、ワイパー33(払拭部材)、およびXバー34を有している。Xバー34は、一方向に延在している。Xバー34が延在する方向は、インクジェット記録装置1の副走査方向であり、図中の矢印で示す前後方向である。ワイパー本体部32は、ワイパー33を保持しており、上下方向に移動可能に構成されていると共に、Xバー34に沿って、前後方向における第1位置(図2中のA位置)と第2位置(図2中のB位置)との間を移動可能に構成されている。第1位置は、メンテナンスのときにワイパー本体部32(ワイパー33)が位置している位置(メンテナンス位置)であり、ワイパー33と記録ヘッド13のノズル面15とが対向可能な位置である。また、第2位置は、メンテナンス以外のときワイパー本体部32(ワイパー33)が位置している位置(待機位置)であり、第1位置よりも後方に位置している。
ワイパー33は板状に形成されており、ワイパー本体部32は、ワイパー33の面方向(長手方向)が前後方向と略一致し、ワイパー33の厚み方向が左右方向と略一致するようにワイパー33を保持している。ここで、ワイパー33の内面33aおよび外面33bはワイパーの主面であり、内面33aが記録ヘッド13のノズル面15に付着したインクをワイピングする主面(払拭面)であり、ワイパー33の外面33bが内面33aの反対側の主面である。
メンテナンス位置(位置A)にあるワイパー本体部32を上動させてワイパー33と記録ヘッド13のノズル面15とを当接させた状態で記録ヘッド13が主走査方向(右から左の方向)に移動することにより、記録ヘッド13のノズル面15にワイパー33の内面33aがワイパー33の厚み方向(長手方向に直交する方向)に摺動し、ワイパー33の内面33aが記録ヘッド13のノズル面15に付着したインクをワイピングする。なお、本実施形態では、記録ヘッド13が主走査方向(右から左の方向)に移動することにより、ノズル面15にワイパー33の内面33aが摺動する形態を示しているが、本実施形態は必ずしもこれに限定されるわけではない。記録ヘッド13のノズル面15にワイパー33の内面33aが摺動するとは、記録ヘッド13のノズル面15にワイパー33の内面33aが相対的に摺動(移動)することを意味しており、ワイパー33が主走査方向(左から右の方向)に移動することにより、ノズル面15にワイパー33の内面33aが摺動する形態も本実施形態に含まれる。なお、図2では、記録ヘッド13のノズル配置に対応させて、2つのワイパー33を並設させた構成としているが、この構成に限定されるものではない。
ワイパー33は、柔軟性がありかつ機械的にインクの除去が可能な強度があること、ノズル面15の表面に傷をつけないこと、酸・アルカリ等の溶剤に対して耐性を有すること等といった特性を満たす材料からなることが好ましい。例えば、ポリプロピレン等の樹脂材料、またはEPDM等のゴム材料が用いられる。ただし、これらの材料に限定されるものではない。
<拭き取り部>
図2に示すように、拭き取り部41は、クリーナー本体部42、クリーナー43(拭き取り部材)、および供給部(図示せず)を有している。クリーナー本体部42は、クリーナー43を保持しており、ワイピング部31のメンテナンス位置(位置A)および待機位置(位置B)の間に配置されている。クリーナー本体部42は、図3に示すように、クリーナー43の先端部とワイパー33の先端部とが当接可能な高さにクリーナー43を保持している。
供給部は、クリーナー43よりも鉛直方向上側に位置する図示しない溶剤カートリッジから溶剤をクリーナー43に供給する。溶剤カートリッジには、例えば開閉バルブ等の開閉部が設けられており、当該開閉部を開閉することにより溶剤カートリッジからクリーナー43への溶剤の供給が行われる。これにより、クリーナー43は、供給部から溶剤が供給されることにより、溶剤によって湿潤した状態に維持されている。供給部がクリーナー43よりも鉛直方向上側に位置していることにより、供給部から供給された溶剤は、クリーナー43に対して上から下への鉛直方向に浸透する。そのため、拭き取りによりクリーナー43の内面43aに付着したインクを洗い流すことができ、クリーナーを清潔な状態に保つことができ、ワイパー33に付着したインクの拭き取りに最適な状態に保つことができる。
クリーナー43は板状に形成されており、クリーナー43の内面43aおよび外面43bはクリーナー43の主面であり、内面43aが、ワイパー33の内面33aに付着したインクを拭き取る主面であり(拭き取り面)、クリーナー43の外面43bが内面43aの反対側の主面である。クリーナー本体部42は、ワイパー本体部32が前後方向(ワイパー33の長手方向)に移動することにより、ワイパーの内面33aがクリーナー43の内面43aに摺動する際に、ワイパー33の内面33aとクリーナー43の内面43aとが互いに交差するようにクリーナー43を保持している。図4に示すように、ワイパー本体部32がメンテナンス位置(位置A)から待機位置(位置B)に移動することに伴い、ワイパー33の内面33aとクリーナー43の内面43aとが当接しながらワイパー本体部32が移動することにより、ワイパー33の内面33aがクリーナー43の内面43aに摺動し、クリーナー43がワイパー33の内面33aに付着したインクを拭き取る。なお、ここで言う「交差」とは、ワイパー33の内面33aとクリーナー43の内面43aとが、垂直、鋭角、または鈍角の角度をなして接することを意味している。
このように、本実施形態では、ワイパー33の内面33aとクリーナー43の内面43aとが垂直または斜めに配置されることにより、クリーナー43による拭き取りの際に、クリーナー43の内面43aが確実にワイパー33の内面33aに当接する。さらに、クリーナー43の内面43aとワイパー33の内面33aとの当接時間は、ワイパー本体部32によるワイパー33の移動速度によって調整することができる。これにより、ワイパー33の内面33aをより確実に洗浄することができる。ここで、ワイパー33の長手方向に沿ってクリーナー43の内面43aに対してワイパー33の内面33aが摺動することにより、当該内面33aにおけるインクの付着部分全域をクリーナー43の内面43aで拭き取りを行うことができる。
なお、本実施形態では、ワイパー33が移動することにより、ワイパー33の内面33aがクリーナー43の内面43aに摺動する形態を示しているが、本実施形態は必ずしもこれに限定されるわけではない。ワイパー33の内面33aにクリーナー43の内面43aが摺動するとは、ワイパー33の内面33aにクリーナー43の内面43aが相対的に摺動(移動)することを意味しており、クリーナー43が移動することにより、ワイパー33の内面33aにクリーナー43の内面43aが摺動する形態も本実施形態に含まれる。
クリーナー43による拭き取り時のクリーナー43およびワイパー33の位置関係を図5に示す。図5中の(a)は、ワイパー本体部32のメンテナンス位置(位置A)から待機位置(位置B)への移動時の正面図および上面図を示しており、(b)は、ワイパー本体部32の待機位置(位置B)からメンテナンス位置(位置A)への移動時の正面図および上面図を示している。
クリーナー43は、ワイパー本体部32がメンテナンス位置(位置A)から待機位置(位置B)へと移動する際に、ワイパー33の内面33aとクリーナー43の内面43aとが対向(当接)するような向きに配置されている。これにより、ワイパー33による記録ヘッド13のノズル面15のワイピングを終え、ワイパー本体部32がメンテナンス位置(位置A)から待機位置(位置B)に移動すると、図5の(a)に示すように、ワイパー33の内面33aがクリーナー43の内面43aに摺動することになる。これにより、当該ワイパー33の内面に付着したインクをクリーナー43で拭き取ることが可能となる。
一方、メンテナンス位置(位置A)から待機位置(位置B)にワイパー本体部32が移動した後、再びメンテナンスを行う際には、ワイパー本体部32は待機位置(位置B)からメンテナンス位置(位置A)に移動する。ワイパー本体部32が待機位置(位置B)からメンテナンス位置(位置A)に移動すると、図5の(b)に示すように、ワイパー33の外面33bがクリーナー43の外面43bに摺動することになる。図5の(b)の状態を別の角度から示した図を図6に示す。図6に示すように、ワイパー33の内面33aをクリーナー43の内面33aと接触させずにワイパー本体部32をメンテナンス位置(位置A)に移動することができる。これにより、ワイパー本体部32をメンテナンス位置(位置A)に移動させても、ワイパー33の内面33aから拭き取ったインクが付着しているクリーナー43の内面43aに、インクが拭き取られたワイパー33の内面33aが接触しないので、ワイパー33の内面33aを清潔な状態に保つことができる。
このように、本実施形態では、ワイパー33の内面33aにクリーナー43の内面43aが往復摺動するが、往動時では、ワイパー33の内面33aに付着したインクをクリーナーの内面43aで拭き取ることを可能にしながらも、復動時では、ワイパー33の内面33aがクリーナー43の内面43aと接触せずにワイパー33をクリーナー43に摺動することができる。なお、ワイパー33を柔軟性がある材料で構成することにより、ワイパー33の内面33aがクリーナー43の内面43aに摺動する際に撓み、ワイパー本体部32を何ら問題なくメンテナンス位置(位置A)と待機位置(位置B)との間を移動させることができる。
また、ワイパー33の内面33aとクリーナー43の内面43aとが交差するようにクリーナー43を配置することにより、ワイパー本体部32をメンテナンス位置(位置A)に移動させても、ワイパー33の内面33aから拭き取ったインクが付着しているクリーナー43の内面43aに、インクが拭き取られたワイパー33の内面33aが接触しない。そのため、ワイパー本体部32のメンテナンス位置(位置A)への移動時に、ワイパー33の内面33aとクリーナー43の内面43aとが接触しないように、ワイパー33またはクリーナー43の位置を変える必要がない。また、ワイパー33の内面33aとクリーナー43の内面43aとが交差するようにクリーナー43を配置することにより、ワイパー33の内面33aとクリーナー43の内面43aとを当接させる際の位置調整が容易となる。
なお、ワイパー33の内面33aとクリーナー43の内面43aとが交差する角度は、鋭角であることが好ましい。ただし、ワイパー33の内面33aとクリーナー43の内面43aとが交差する角度がゼロ度に近づくほど、すなわち前後方向とクリーナー43の内面43aとが平行に近づくほど、ワイパー33の内面33aとクリーナー43の内面43aとが当接する領域が増えるので、クリーナー43による拭き取りの効果をより高めることができる。
<ワイパー33およびクリーナー43の形状>
ワイパー33の内面33aは凹部を有していることが好ましい。これにより、ワイパー33は、記録ヘッド13のノズル面15に付着した液体を掻き出すような構成となるため、記録ヘッド13のノズル面15の洗浄(ワイピング)を効率的に行うことができる。
さらに、ワイパー33は、断面がくさび形状を有しており、くさび形状の先端部が内面33aに向かって湾曲していることが好ましい。これにより、ワイパー33が往復摺動する場合、往動時にはワイパー33の内面33aにクリーナー43の内面43aが当接して摺動するのに対して、復動時にはワイパー33の外面33bと、クリーナー43の外面43bとが当接して摺動する。すなわち、復動時には、ワイパー33の外面33bが、凸状の曲面を持つ、クリーナー43の外面43bと接触することにより、ワイパー33の弾性変形がスムーズに行われ、復動終了時に弾性変形による反動によってワイパー33の内面33aがクリーナー43に接触することを抑制できる。
一方、クリーナー43の内面43aも、凹部を有していることが好ましい。さらには、クリーナー43は、断面がくさび形状を有しており、くさび形状の先端部が内面43aに向かって湾曲していることが好ましい。これにより、供給部の溶剤カートリッジから供給された溶剤は、クリーナー43に対して上から下への鉛直方向に浸透し、クリーナー43の先端部に溜まる。そのため、拭き取りによりクリーナー43の内面43aに付着したインクを洗い流すことができ、クリーナー43(特に内面43b)を清潔な状態に効果的に保つことができ、ワイパー33に付着したインクの拭き取りに最適な状態に効果的に保つことができる。また、クリーナー43の先端部に溶剤が溜まることにより、溶剤が保持された先端部にワイパー33の内面33aが当接することにより、クリーナー43による拭き取りの効果をより高めることもできる。
また、ワイパー33の内面33aおよびクリーナー43の内面43aがそれぞれ凹部を有していることにより、ワイパー33が往復摺動する場合、復動時には、洗浄が行われたワイパー33の内面33aと、拭き取りによりインクが付着したクリーナー43の内面43aとが接触せずに摺動するため、クリーナー43の内面43aに付着したインク(汚れ)がワイパー33の内面33aに再付着するのを抑制することができる。したがって、ワイパー33の内面33aを清潔な状態に保つことができ、インクの拭き取りに最適な状態に保つことができる。
<溶剤>
ここで、溶剤の例について説明する。溶剤としては、ワイパー33に付着したインクを除去できるものであれば特に限定はないが、インクとしてUVインクを用いる場合には、例えばn−ヘキサン、イソパラフィン系炭化水素、またはシクロヘキサノン等のケトン類、トルエンまたはキシレン等の芳香族炭化水素類、ジプロピレングリコールまたはモノメチルエーテルアセテート等のエステル類等の揮発性有機溶剤等を溶剤として用いることができる。また、一種類に限らず複数の揮発性有機溶剤を混合して用いてもよい。
なお、インクとして水性昇華転写インクを用いる場合には、例えばエチレングリコール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、イソプロピルアルコール等のアルコール類、N−メチル−2−ピロリドンまたはトリエタノールアミン等の塩基性溶媒等が溶剤として用いられる。
また、インクとしてソルベントインクを用いる場合には、例えば水に対して非相溶性の有機溶剤等が溶剤として用いられる。このような有機溶剤の例としては、グリコールエーテル系またはグリコールエステル系化合物から選ばれる有機溶剤等が用いられる。
以上で挙げて溶剤はあくまで一例であり、使用するインクの種類に応じて、適宜、公知の溶剤を選択すればよい。
<制御ユニット>
制御ユニット20は、制御部30および入力受付部40を有している。制御部30は、各構成部材の作動制御を行う。具体的には、印刷部11による印刷、吸引部21によるインク吸引、ワイピング部31によるワイピング、および拭き取り部41による拭き取りを制御している。より具体的には、キャリッジ12の主走査方向の往復移動、図示しない搬送手段による記録媒体Mの副走査方向への搬送、キャップ本体部22の上下方向の移動、吸引ポンプによるインクの吸引、ワイパー本体部32の上下方向および前後方向の移動、および溶剤カートリッジの開閉バルブの開閉を制御する。入力受付部40は、外部から入力された印刷指示またはメンテナンス指示を受け付ける。
制御部30は、入力受付部40が印刷指示またはメンテナンス指示を受け付けると、指示に応じて各構成部材の作動を制御している。例えば、ユーザが、記録ヘッド13のノズル面15のメンテナンスが必要であると判断し、入力受付部40に対してメンテナンス指示を入力した場合、制御部30は、メンテナンス指示に応じて各種構成部材の作動を制御する。
ただし、メンテナンスを行うタイミングは、ユーザがメンテナンス指示を入力したタイミングに限られない。例えば、制御部30が、前回のメンテナンスからの稼動時間(印刷時間)が所定時間に達したと判断した場合、または前回のメンテナンスからの経過時間が所定時間に達したと判断した場合に、メンテナンスを実行してもよい。
<メンテナンス>
インクジェット記録装置1におけるメンテナンスについて、図7に沿って詳細に説明する。図7は、インクジェット記録装置1におけるメンテナンスの流れを示すフロー図である。以下では、ユーザが入力受付部40に対してメンテナンス指示を入力したタイミングでメンテナンスを実行する形態を例に挙げて説明する。
まず、ユーザが入力受付部40に対してメンテナンス指示を入力すると、制御部30は、キャリッジ12をクリーニング位置(位置A)に移動させる(ステップS1;以下、「S1」と略記する)。クリーニング位置(位置A)とは、記録ヘッド13のノズルのクリーニングが行われる位置であり、記録ヘッド13と吸引部21とが対向する位置である。制御部30は、キャリッジ12を吸引部21の上方に移動させ、記録ヘッド13の各ノズルとキャップ23の開口部とが上下に対向した状態にする。
続いて、制御部30は、キャップ本体部22を上動させて、記録ヘッド13のノズル面15にキャップ23を当接させて、ノズルを覆ってキャッピングする(S2)。制御部30は、この状態で吸引ポンプに各ノズル内に残留したインクを吸引させ(S3)、吸引されたインクはインク排出管を介して廃インクタンクに流下して回収される。このとき、例えば記録ヘッド13のノズル面15に付着していたインクのうち粘度の低いインクは、付着力が比較的小さいために、記録ヘッド13のノズル面15から剥がされて、各ノズルから吸引されるインクと共にインク排出管へと導かれる。一方、粘度の高いインクは、記録ヘッド13のノズル面15に対する付着力が比較的大きいために、吸引ポンプが吸引しても剥がれず、付着したままの状態となっている場合がある。
その後、制御部30は、吸引ポンプによる吸引を停止させ、キャップ本体部22を下動させて、記録ヘッド13のノズル面15とキャップ23との当接を解除することにより、キャリッジ12(記録ヘッド13)を左右に移動可能な状態にする。そして、制御部30は、ワイパー本体部32を待機位置(位置B)からメンテナンス位置(位置A)へ移動させる。この際、図5の(b)に示したように、ワイパー33の外面33bがクリーナー43の外面43bに摺動することになるため、ワイパー33の内面33aをクリーナー43の内面43aと接触させずにワイパー本体部32をメンテナンス位置(位置A)に移動させることができる。
次いで、制御部30は、ワイパー33を記録ヘッド13のノズル面15と当接する位置に上動させる。制御部30は、この状態でキャリッジ12(記録ヘッド13)を左方へ移動させることにより、記録ヘッド13のノズル面15がワイピングされる(S4)。このとき、記録ヘッド13のノズル面15に付着したままのインクは、キャリッジ12(記録ヘッド13)を左方へ移動させることにより、ノズルに押し込まれることなく、ワイパー33でワイピングされて記録ヘッド13のノズル面15から剥がされて除去される。よって、ワイピングされた後、ノズルの内部および記録ヘッド13のノズル面15に、インクが付着していない清潔な状態とすることができる。
ワイピングが終了した後、制御部30は、ワイパー33が記録ヘッド13のノズル面15と当接しない位置までワイパー本体部32を下動させる。そして、制御部30は、キャリッジ12をクリーニング位置に移動させ、記録ヘッド13のノズルから微量のインクを下方に吐出(フラッシング)させる(S5)。そうすることにより、各ノズルの目詰まりを抑制することができる。
次いで、供給部を駆動して溶剤をクリーナー43へ供給させる(S6)。具体的には、制御部30は、溶剤カートリッジの開閉バルブを開き、溶剤カートリッジに貯留された溶剤をクリーナー43へ供給させる。
続いて、制御部30は、ワイパー本体部32をメンテナンス位置(位置A)から待機位置(位置B)へ移動させる。この際、図5の(a)に示したように、ワイパー33の内面33aがクリーナー43の内面43aに摺動することになるため、ワイパー33の内面33aに付着したインクの拭き取りが行われる(S7)。
以上のワイピング部31によるワイピング、および拭き取り部41による拭き取りを経て、制御部30はワイパー本体部32を待機位置(位置B)に移動させ、次回のメンテナンスに備えて待機する状態となる。なお、S6にてフラッシングを行なった後、すぐに印刷を行なわない場合には、記録ヘッド13を再度キャッピングしておけばよく、必要に応じて、吸引ポンプに各ノズル内のインクを再度吸引させてもよい。
また、上記のワイピング部31によるワイピング、および拭き取り部41による拭き取りは、1回の実施に限定されるものではなく、記録ヘッド13のノズル面15の汚れの状況等に応じて、複数回実施してもよい。また、吸引ポンプによるインク吸引(S3)および記録ヘッド13のワイピング(S4)は、記録ヘッド13のノズル面15の汚れの状況等に応じて、繰り返し実施してもよい。
また、以上では、ワイピング部31によるワイピングの後に、拭き取り部41による拭き取りを行うことにより、ワイピングによりワイパーに付着したインクを除去している。ただし、本実施形態は必ずしもこれに限定されるわけではない。例えば、ワイピングの前にも拭き取りを行ってもよい。これにより、ワイパー33が湿潤した状態でワイピングを行うことができる。その結果、ワイパー33に付着したインクをワイピング前に拭き取ることができる。また、ワイピング後の拭き取りで拭き取りきれなかったインクがワイパー33に少量残ってしまった場合でも、当該インクを湿らせて柔らかくしておくことができ、当該インクが乾燥して増粘インク化してしまうことが防止できるため、増粘インク化したインクが記録ヘッド13のノズル面15を傷つけることを防止することができる。
<供給タイミング>
本実施形態に係るインクジェット記録装置1では、制御部30は、供給部によるクリーナー43への溶剤の供給を所定の時間おきに行うように制御することが好ましい。定期的に供給部から溶剤をクリーナー43に供給することにより、クリーナー43が乾燥してしまうのを抑制することができ、ワイパー33に付着したインクの除去に最適な状態にクリーナー43を保つことができる。
なお、供給部によるクリーナー43への溶剤の供給のタイミング以外にも、1回の供給で供給する溶剤の量、または1回の供給における溶剤の滴下回数も制御部30によって制御可能であり、適宜変更可能である。
また、定期的に供給部から溶剤をクリーナー43に供給する以外にも、拭き取り部41による拭き取りの前、後、または前後に供給部によるクリーナー43への溶剤の供給を行うように制御部30は制御してもよい。拭き取り部41による拭き取りの前に、供給部から溶剤をクリーナー43に供給することにより、クリーナー43(特に内面43a)が湿潤した状態で拭き取りを行うことができる。また、拭き取り部41による拭き取りの後に、供給部から溶剤をクリーナー43に供給することにより、クリーナー43の内面43aに付着したインクをすぐに薄めて上から下へと洗い落とすことができる。
このように、制御部30が供給部による溶剤の供給を制御することにより、クリーナー43の枯渇を防ぐことができる。また、制御部30が供給部を制御することで溶剤の供給が自動的に行われるため、ユーザが手動的に溶剤をクリーナー43に供給する必要がなく、ユーザの手間が省ける。
<付記事項>
本発明の一態様に係る液体払拭装置は、液体を吐出するヘッド(記録ヘッド12)の液体吐出面(ノズル面15)に当接する払拭面(内面33a)を持つ払拭部材(ワイパー33)であって、上記ヘッドの液体吐出面に対して上記払拭面が相対的に移動することにより、上記液体吐出面に付着した上記液体のワイピングを行う払拭部材と、上記払拭部材の上記払拭面に当接する拭き取り面(内面43a)を持つ拭き取り部材(クリーナー43)であって、上記拭き取り面に対して上記払拭部材の上記払拭面が、上記払拭部材の長手方向に相対的に移動することにより、当該払拭面に付着した上記液体の拭き取りを行う拭き取り部材と、上記払拭部材と上記拭き取り部材とを相対的に移動させる移動手段(ワイパー本体部32)と、を備え、上記移動手段により上記払拭部材と上記拭き取り部材とが相対的に移動することにより、上記払拭部材の上記払拭面が上記拭き取り部材の上記拭き取り面に対して相対的に移動する際に、上記払拭面と、上記拭き取り面とが互いに交差するように配置されている。
上記の構成によれば、払拭部材の払拭面と拭き取り部材の拭き取り面とが垂直または斜めに配置されることにより、拭き取り部材が拭き取りを行う際に、拭き取り部材の拭き取り面が確実に払拭部材の払拭面に当接する。さらに、拭き取り面と払拭面との当接時間は、移動手段による払拭部材の移動速度によって調整することができる。これにより、払拭部材の払拭面をより確実に洗浄することができる。
本発明の一態様に係る液体払拭装置は、上記拭き取り部材の上記拭き取り面は、凹部を有している。
上記の構成によれば、拭き取り部材の拭き取り面が凹部を有していることにより、拭き取りを行うための溶剤を拭き取り部材に供給した場合、当該溶剤は拭き取り部材の凹部に保持される。そして、溶剤が保持された凹部に払拭部材の払拭面が当接することにより、効率よく当該払拭面の洗浄を行うことができる。
また、払拭部材が往復摺動する場合、往動時には払拭部材の払拭面に拭き取り部材の拭き取り面が当接して摺動するのに対して、復動時には払拭部材の払拭面と反対側の面と、拭き取り部材の拭き取り面と反対側の面とが当接して摺動する。すなわち、洗浄が行われた払拭面と、拭き取りにより液体が付着した拭き取り面とが接触せずに摺動するため、拭き取り面に付着した液体(汚れ)が払拭面に再付着するのを抑制することができる。したがって、払拭部材の払拭面を清潔な状態に保つことができ、液体の拭き取りに最適な状態に保つことができる。
本発明の一態様に係る液体払拭装置においては、上記払拭部材の上記払拭面は、凹部を有している。
上記の構成によれば、払拭部材は、ヘッドの液体吐出面に付着した液体を掻き出すような構成となるため、ヘッドの液体吐出面の洗浄を効率的に行うことができる。
また、払拭部材が往復摺動する場合、往動時には払拭部材の払拭面に拭き取り部材の拭き取り面が当接して摺動するのに対して、復動時には払拭部材の払拭面と反対側の面と、拭き取り部材の拭き取り面と反対側の面とが当接して摺動する。すなわち、復動時には、洗浄が行われた払拭面と、拭き取りにより液体が付着した拭き取り面とが接触せずに摺動するため、拭き取り面に付着した液体(汚れ)が払拭面に再付着するのを抑制することができる。したがって、払拭部材の払拭面を清潔な状態に保つことができ、液体の拭き取りに最適な状態に保つことができる。
本発明の一態様に係る液体払拭装置においては、上記払拭部材の上記払拭面と、上記拭き取り部材の上記拭き取り面とが互いになす角度が鋭角である。
上記の構成によれば、払拭部材の払拭面と拭き取り部材の拭き取り面とが交差する角度を鋭角にすることにより、払拭部材の払拭面の凹部と拭き取り部材の拭き取り面とが当接し、当該払拭面の凹部をより確実に洗浄することができる。
本発明の一態様に係る液体払拭装置は、上記拭き取り部材は、くさび形状の断面を有しており、上記くさび形状の先端部が、上記拭き取り面に向かって湾曲している。
上記の構成によれば、払拭部材が往復摺動する場合、往動時には払拭部材の払拭面に拭き取り部材の拭き取り面が当接して摺動するのに対して、復動時には払拭部材の払拭面と反対側の面と、拭き取り部材の拭き取り面と反対側の面とが当接して摺動する。すなわち、復動時には、払拭部材の払拭面と反対側の面が、凸状の曲面を持つ、拭き取り部材の拭き取り面と反対側の面と接触することにより、払拭部材の弾性変形がスムーズに行われ、復動終了時に弾性変形による反動によって払拭面が拭き取り部材に接触することを抑制できる。
本発明の一態様に係る液体払拭装置は、上記移動手段は、上記払拭面と、上記拭き取り面とが互いになす角度を保ったまま、上記払拭部材の長手方向に沿って上記拭き取り面に対して上記払拭面が摺動するように、上記払拭部材を移動させる。
上記の構成によれば、払拭部材の長手方向に沿って拭き取り面に対して払拭面が摺動することにより、払拭部材の払拭面における液体の付着部分全域を拭き取り面で拭き取りを行うことができる。
本発明の一態様に係るインクジェット記録装置は、上述したいずれかの液体払拭装置を備える。
上記の構成によれば、本発明の一態様に係る液体払拭装置と同様の効果を奏することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、インクジェット印刷に利用することができる。
1 インクジェット記録装置
10 印刷ユニット
11 印刷部
12 キャリッジ
13 記録ヘッド(ヘッド)
14 Yバー
15 ノズル面(液体吐出面)
20 制御ユニット
21 吸引部
22 キャップ本体部
23 キャップ
25 プラテン
30 制御部
31 ワイピング部
32 ワイパー本体部(移動手段)
33 ワイパー(払拭部材)
33a 内面(払拭面)
33b 外面
34 Xバー
40 入力受付部
42 クリーナー本体部
43 クリーナー(拭き取り部材)
43a 内面(拭き取り面)
43b 外面
M 記録媒体

Claims (5)

  1. 液体を吐出するヘッドの液体吐出面に当接する払拭面を持つ払拭部材であって、上記ヘッドの液体吐出面に対して上記払拭面が相対的に移動することにより、上記液体吐出面に付着した上記液体のワイピングを行う払拭部材と、
    上記払拭部材の上記払拭面に当接する拭き取り面を持つ拭き取り部材であって、上記拭き取り面に対して上記払拭部材の上記払拭面が、上記払拭部材の長手方向に相対的に移動することにより、当該払拭面に付着した上記液体の拭き取りを行う拭き取り部材と、
    上記払拭部材と上記拭き取り部材とを相対的に移動させる移動手段と、を備え、
    上記移動手段により上記払拭部材と上記拭き取り部材とが相対的に移動することにより、上記払拭部材の上記払拭面が上記拭き取り部材の上記拭き取り面に対して相対的に移動する際に、上記払拭面と、上記拭き取り面とが互いに交差するように配置され
    上記拭き取り部材の上記拭き取り面は、凹部を有しており、
    上記払拭部材の上記払拭面と、上記拭き取り部材の上記拭き取り面とが互いになす角度が鋭角であることを特徴とする液体払拭装置。
  2. 液体を吐出するヘッドの液体吐出面に当接する払拭面を持つ払拭部材であって、上記ヘッドの液体吐出面に対して上記払拭面が相対的に移動することにより、上記液体吐出面に付着した上記液体のワイピングを行う払拭部材と、
    上記払拭部材の上記払拭面に当接する拭き取り面を持つ拭き取り部材であって、上記拭き取り面に対して上記払拭部材の上記払拭面が、上記払拭部材の長手方向に相対的に移動することにより、当該払拭面に付着した上記液体の拭き取りを行う拭き取り部材と、
    上記払拭部材と上記拭き取り部材とを相対的に移動させる移動手段と、を備え、
    上記移動手段により上記払拭部材と上記拭き取り部材とが相対的に移動することにより、上記払拭部材の上記払拭面が上記拭き取り部材の上記拭き取り面に対して相対的に移動する際に、上記払拭面と、上記拭き取り面とが互いに交差するように配置され
    上記払拭部材の上記払拭面は、凹部を有しており、
    上記払拭部材の上記払拭面と、上記拭き取り部材の上記拭き取り面とが互いになす角度が鋭角であることを特徴とする液体払拭装置。
  3. 液体を吐出するヘッドの液体吐出面に当接する払拭面を持つ払拭部材であって、上記ヘッドの液体吐出面に対して上記払拭面が相対的に移動することにより、上記液体吐出面に付着した上記液体のワイピングを行う払拭部材と、
    上記払拭部材の上記払拭面に当接する拭き取り面を持つ拭き取り部材であって、上記拭き取り面に対して上記払拭部材の上記払拭面が、上記払拭部材の長手方向に相対的に移動することにより、当該払拭面に付着した上記液体の拭き取りを行う拭き取り部材と、
    上記払拭部材と上記拭き取り部材とを相対的に移動させる移動手段と、を備え、
    上記移動手段により上記払拭部材と上記拭き取り部材とが相対的に移動することにより、上記払拭部材の上記払拭面が上記拭き取り部材の上記拭き取り面に対して相対的に移動する際に、上記払拭面と、上記拭き取り面とが互いに交差するように配置され
    上記払拭部材の上記払拭面と、上記拭き取り部材の上記拭き取り面とが互いになす角度が鋭角であり、
    上記拭き取り部材は、くさび形状の断面を有しており、
    上記くさび形状の先端部が、上記拭き取り面に向かって湾曲していることを特徴とする液体払拭装置。
  4. 上記移動手段は、上記払拭面と、上記拭き取り面とが互いになす角度を保ったまま、上記払拭部材の長手方向に沿って上記拭き取り面に対して上記払拭面が摺動するように、上記払拭部材を移動させることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液体払拭装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の液体払拭装置を備えるインクジェット記録装置。
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