JP6393160B2 - 車両用モールディングの取付け構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両のパネル部に対し外装部品としてのモールディングを取り付ける構造に関する。
従来から、車体の前後に装備されるバンパや車体の側面に装備されるサイドシルガーニッシュ等のパネル部には、障害物との接触による損傷を防止するために、プロテクションモールと呼ばれる装飾を兼ねた帯状のモールディングが取り付けられている。プロテクションモールには、一般的に、射出成形技術等によって安価に大量生産でき、且つ車両の軽量化を図れることから、樹脂製のモールディングが採用されている。
同一車種の自動車でもグレードによっては、このプロテクションモールが装着されるものと装着されないものとがある。このため、プロテクションモールを取り付ける必要がある場合には、同モールの取付け先であるパネル部に取付孔を設け、その取付孔を挿通させたボルト等の締結具でプロテクションモールをパネル部に取り付けることが行われている。
上記プロテクションモールの取付け構造としては、取付け先のパネル部が薄いことから、当該パネル部の裏側にスペーサを配置し、このスペーサに同モールを締結する構造(例えば、特許文献1参照)が好適に採用される。このスペーサを用いる取付け構造では、プロテクションモールの裏面に取付孔に挿入されるボス部が設けられ、このボス部にスペーサを裏側から締結具で締結することにより、パネル部に対し、プロテクションモールがスペーサとの間に当該パネル部を挟んだ状態に取り付けられる。
実公平2−24682号公報
しかし、車体の左側と右側とで左右対称に設けられたパネル部、例えば表側に凸状をなすコーナー部が車両前後方向に延びるサイドシルガーニッシュに対し、コーナー部の稜線を覆うようにプロテクションモールを取り付ける場合には、車体左側のパネル部と車体右側のパネル部とが車両前後方向において完全には平行でなく、車両前側から後側に向かうに連れて互いに離間し、且つ各パネル部のコーナー部を構成する一対の壁部それぞれとプロテクションモールを取り付けるための締結具の軸線とのなす角度が互いに異なっていることが多い。
そうなっている場合には、車体左側のパネル部と車体右側のパネル部とでプロテクションモールの取付けに用いるスペーサを兼用できず、車体左側専用のスペーサと車体右側専用のスペーサとを別々に準備及び管理しなくてはならない。また、現場においてスペーサを分類しておく必要があり、誤った分類のスペーサを用いてプロテクションモールをパネル部に取り付けると、パネル部に対するスペーサの当たり具合が不安定(アンバランス)になって、プロテクションモールに締結によるがたつきや変形が生じてしまう。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、モールディングに締結によるがたつきや変形を生じることなく、車体左側と車体右側とでモールディングの取付けに用いられるスペーサを兼用することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、パネル部に設ける取付孔の位置とスペーサの構成とを創意工夫した。
具体的には、本発明は、車体の左側と右側とで左右対称に設けられ、互いに交差する方向に延びる第1壁部及び第2壁部を有し、これら第1壁部及び第2壁部で表側に凸状をなすコーナー部が形成されたパネル部と、このパネル部の表側でコーナー部の稜線を覆うモールディングと、パネル部の裏側に配置されるスペーサとを備える。パネル部には、モールディングを取り付けるための締結具の軸線が通る取付孔が設けられている。コーナー部の稜線は、締結具の軸線と垂直な面に対して傾斜している。さらに、締結具の軸線と第1壁部とのなす角度は、当該締結具の軸線と第2壁部とのなす角度よりも大きく設定されている。そして、モールディングは、取付孔を介して締結具でスペーサに締結されることにより、このスペーサとの間にパネル部を挟んだ状態でスペーサと共にパネル部に取り付けられている。本発明は、このような車両用モールディングの取付け構造を対象とし、以下の解決手段を講じたものである。
すなわち、第1の発明は、パネル部の取付孔が、コーナー部の稜線から第1壁部側にオフセットした位置に形成された構成を有する。そして、第1の発明は、スペーサが、車体左側のパネル部に取り付けられる場合と車体右側のパネル部に取り付けられる場合とで第1壁部及び第2壁部のうち異なる壁部に当接する第1当接部と、この第1当接部が第2壁部に当接する状態で第1壁部に当接する一方、第1当接部が第1壁部に当接する状態で第2壁部から離間する第2当接部と、第1当接部が第1壁部に当接する状態で第2壁部に当接する一方、第1当接部が第2壁部に当接する状態で第1壁部から離間する第3当接部とを有し、車体右側のパネル部と車体左側のパネル部とに対し、コーナー部の稜線と直交する方向に反転させて取り付けられることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明の車両用モールディングの取付け構造において、パネル部及びスペーサに、パネル部に取付け可能なスペーサの向きを規制する嵌合部が設けられていることを特徴とする。
第3の発明は、第1又は第2の発明の車両用モールディングの取付け構造において、スペーサが、締結具が締結される締結座が設けられた取付面部と、この取付面部からコーナー部の稜線と直交する方向の互いに反対方向に延びる一対の対向壁部とを有する構成となっている。第1当接部、第2当接部及び第3当接部は、このスペーサの対向壁部からパネル部側に突出する突起物である。そして、第3の発明は、第1当接部及び第2当接部のうち少なくとも一方の当接部が複数設けられ、第1当接部及び第3当接部のうち少なくとも一方の当接部が複数設けられていることを特徴とする。
第1の発明によれば、車体に左右対称に設けられたパネル部のコーナー部に対し、締結具を用いた締結によるがたつきや変形をモールディングに生じることなく、一種類のスペーサを反転させて使用することができ、車体左側と車体右側とでモールディングの取付けに用いられるスペーサを兼用することができる。
第2の発明によれば、パネル部及びスペーサが有する嵌合部によりパネル部に取付け可能なスペーサの向きが決められるので、パネル部に対しスペーサが誤った向きで取り付けられるのを防止できる。
第3の発明によれば、車体左側のパネル部に取り付ける場合でも車体右側にパネル部に取り付ける場合でも、スペーサは、第1当接部と第2当接部又は第3当接部との少なくとも3点でパネル部に当接するので、当該スペーサのパネル部への取付け状態、ひいてはモールディングのパネル部への取付け状態を安定させることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用モールディングの取付け構造が適用された自動車の外観斜視図である。 図2は、本発明の実施形態に係る車両用モールディングの取付け構造を有する車体左側のサイドシルガーニッシュの表面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る車両用モールディングの取付け構造を有する車体左側のサイドシルガーニッシュの裏面図である。 図4は、図3のIVで囲んだ部分を示す拡大図である。 図5は、図4のV−V線における断面をパネル部の稜線に沿う方向に見た図である。 図6は、本発明の実施形態に係る車両用モールディングの取付け構造を有する車体右側のサイドシルガーニッシュの図5に相当する図である。 図7は、図6のVII−VII線における断面図である。 図8は、本発明の実施形態に係る車両用モールディングの取付け構造におけるスペーサの車体外側に臨む面を示す表面図である。 図9は、本発明の実施形態に係る車両用モールディングの取付け構造におけるスペーサの車体内側に臨む面を示す裏面図である。 図10は、本発明の実施形態に係る車両用モールディングの取付け構造におけるスペーサの断面斜視図である。 図11は、本発明の実施形態の変形例に係る車両用モールディングの取付け構造の図5相当図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、或いはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、以下の実施形態では、説明の便宜上、車両前後方向における前側を「前」、後側を「後」と称し、車高方向における上側を「上」、下側を「下」と称し、車両前方に向いて車幅方向における左側を「左」、右側を「右」と称する。
図1は、本発明に係る車両用モールディングの取付け構造を有する自動車11の外観斜視図である。自動車11には、図1に示すように、車体13の前後にバンパ15が装備されると共に、車体13の両側面にサイドシルガーニッシュ17が装備されている。これらバンパ15及びサイドシルガーニッシュ17の表側には、車体13の保護と装飾を兼ねて帯状のプロテクションモール19が取り付けられている。
この実施形態では、本発明に係る車両用モールディングの取付け構造について、サイドシルガーニッシュ17へのプロテクションモール19の取付け構造を例に挙げて説明する。サイドシルガーニッシュ17は、車体13の左側と右側とで左右対称に設けられている。これら左右両側のサイドシルガーニッシュ17は、車体13の前後方向に対して互いに交差する方向に傾斜し、車体13前側から後側に向かうに連れて互いに離間している。
図2は、プロテクションモール19が取り付けられた車体13左側のサイドシルガーニッシュ17の表面図である。図3は、車体13左側のサイドシルガーニッシュ17の裏面図である。図4は、図3のIVで囲んだ部分を示す拡大図である。図5は、図4のV−V線における断面を後に述べるサイドシルガーニッシュ17の稜線27aに沿う方向に見た図である。図6は、車体13右側のサイドシルガーニッシュ17の図5に相当する図である。図7は、図6のVII−VII線における断面図である。
サイドシルガーニッシュ17は、図2及び図3に示すように、前後方向に延びる帯状に形成された樹脂製パネルからなり、車体の側面にあるドア開口部21の下縁を構成するサイドシル(不図示)にクリップ(ファスナ)を用いて取り付けられ、そのサイドシルのうち車外に露出する部位を覆って当該サイドシルの傷付きや汚れを防止するための部品である。
このサイドシルガーニッシュ17は、互いに交差する方向に延びる第1壁部である上側壁部23と第2壁部である下側壁部25とを有し、これら上側壁部23及び下側壁部25で表側に凸状をなすコーナー部27が形成されたパネル部を構成している。このサイドシルガーニッシュ17にプロテクションモール19を取り付けるのに用いる後述のタッピングねじ29の軸線29a、例えば水平面に平行な軸線29aとのサイドシルガーニッシュ17の上側壁部23とのなす角度αは、図5及び図6に示すように、当該タッピングねじ29の軸線29aとサイドシルガーニッシュ17の下側壁部25とのなす角度βよりも大きく設定されている。
また、上側壁部23の上下方向における幅は、図2に示すように、下側壁部25の上下方向における幅よりも平面視で広くなっている。そのことで、コーナー部27の稜線27aは、サイドシルガーニッシュ17のうち上下方向における中程のやや下側寄りの部分で車体前後方向に直線状に延びている。このコーナー部27の稜線27aは、図7に示すように、サイドシルガーニッシュ17にプロテクションモール19を取り付けるのに用いるタッピングねじ29の軸線29aに垂直な面、例えば鉛直面に対して所定の角度θだけ傾斜している。
プロテクションモール19は、図2に示すように、このコーナー部27の稜線27aを大部分に亘って覆っており、図5及び図6に示すように、サイドシルガーニッシュ19の裏側から締結具であるタッピングねじ29とスペーサ31とを用いて同ガーニッシュ17に取り付けられている。
具体的には、サイドシルガーニッシュ17には、プロテクションモール19を取り付けるための、タッピングねじ29の軸線29aが内部を通る図5及び図6に示す取付孔33が、コーナー部27の稜線27aに沿って互いに間隔をあけて複数設けられている。これら各取付孔33は、図4〜図6に示すように、コーナー部27の稜線27aから上側壁部23側に所定の幅tだけオフセットした位置に形成されている。本実施形態では、各取付孔33の全体が、コーナー部27の稜線27aの直ぐ上側の位置で上側壁部23に形成されている。
プロテクションモール19は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)やポリプロピレン(PP)等からなる樹脂製パネルであり、車体外側に向かって膨れると共に、車体13内側を凹ませた前後方向に細長い皿のような形状に形成されている。プロテクションモール19の外周縁は、当該プロテクションモール19がサイドシルガーニッシュ17に取り付けられた状態で、同ガーニッシュ17の表面に全周に亘って当接するようになっている。
このプロテクションモール19の裏面には、各取付孔33に挿通されるボス部35が車体13内側に突出させて複数(本実施形態で示す例では5つ)設けられている。ボス部35には、タッピングねじ29が挿入される挿入孔37が設けられている。ボス部35の基端部分は、この挿入孔37から連続する空間39が設けられて中空状になっており、ボス部35のうちプロテクションモール19の意匠面(表面)を構成するパネル本体41との接続部分が薄肉に形成されている。それにより、ボス部35を設けることでプロテクションモール19の意匠面にヒケが生じるのを防止している。
サイドシルガーニッシュ17の裏側には、このプロテクションモール19を当該サイドシルガーニッシュ17に取り付けるのに用いるスペーサ31が、図3に示すように、コーナー部27の稜線27aに沿って取付孔33毎にその取付孔33に対応させて配置されている。これら各スペーサ31は、プロテクションモール19と共にタッピングねじ29でサイドシルガーニッシュ17に取り付けられている。また、サイドシルガーニッシュ17の裏面には、当該サイドシルガーニッシュ17へのスペーサ31の取付け状態での向きを規制する嵌合部としての小片板状の突出片43が、各スペーサ31の取付け箇所付近で車体13内側(サイドシル側)に突出させて設けられている。
その他、サイドシルガーニッシュ17の裏面には、サイドシルへの取付け用のクリップが取り付けられるクリップ取付座45が、上側壁部23のうち上端縁に沿う部分に前後方向に間隔をあけて複数(図3に示す例では5つ)設けられると共に、下側壁部25のうち下端縁に沿う部分に前後方向に間隔をあけて複数(図3に示す例では4つ)設けられている。上側壁部23のクリップ取付座45と下側壁部25のクリップ取付座45とは、前後方向に互いにずらして配置されていて、サイドシルガーニッシュ17をサイドシルにしっかりと固定できるようになっている。
図8は、スペーサ31の車体13外側に臨む面を示す表面図である。図9は、スペーサ31の車体13内側に臨む面を示す裏面図である。図10は、スペーサ31の断面斜視図である。車体13左側のサイドシルガーニッシュ17にプロテクションモール19を取り付けるのに用いるスペーサ31と、車体13右側のサイドシルガーニッシュ17にプロテクションモール19を取り付けるのに用いるスペーサ31とには、同一のスペーサ31がコーナー部27の稜線27aと直交する方向に反転させて使用されている。
スペーサ31は、ポリオキシメチレン(POM)やポリプロピレン(PP)等からなる樹脂製の部品であって、図8〜図10に示すように、ベースプレート47と、該ベースプレート47から車体13内側に向かってカップ状に突出した締結座49とを備える。ベースプレート47は、締結座49が設けられた鉛直方向に平坦な取付面部51と、この取付面部51の上下方向における両端縁から車体13内側へ傾斜した方向にそれぞれ延びる第1対向壁部53及び第2対向壁部55とで構成されている。第1対向壁部53と第2対向壁部55とは、取付面部49に対して同じ角度で傾斜している。
締結座49には、タッピングねじ29が挿通される挿通孔57が形成されている。スペーサ31は、この締結座49の挿通孔56に車体13内側からタッピングねじ29を挿通させ、そのタッピングねじ29をサイドシルガーニッシュ17の取付孔33を挿通させたボス部35の挿入孔37にねじ込むことで、プロテクションモール19に締結されている。プロテクションモール19は、このようにサイドシルガーニッシュ17の取付孔33を介してタッピングねじ29でスペーサ31に締結されることにより、そのスペーサ31との間にサイドシルガーニッシュ17を挟んだ状態でスペーサ19と共にサイドシルガーニッシュ17に取り付けられている。
スペーサ31の取付面部51の前後方向における一方側(図3及び図4に示す例では後側)には、側方に開放された嵌合部としての切欠き部59が設けられている。スペーサ31は、図4に示すように、この切欠き部59に突出片43を嵌合させてサイドシルガーニッシュ17に位置決めされ、切欠き部59と突出片43との嵌合構造によってサイドシルガーニッシュ17に取付け可能な上下方向の向きが決められる。これにより、サイドシルガーニッシュ17に対し、スペーサ31がその上下を誤った向きで取り付けられるのを防止できる。
第1対向壁部53は、スペーサ31が車体13左側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合に、当該サイドシルガーニッシュ17の上側壁部23に対向する(図5参照)。この場合、第1対向壁部23は、コーナー部27の稜線27a側から上方に向かうに従って上側壁部23から次第に離れる姿勢となる。また、第1対向壁部53は、スペーサ31が車体13右側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合に、サイドシルガーニッシュ17の下側壁部25に対向する(図6参照)。この場合、第1対向壁部53は、コーナー部27の稜線27a側から下方に向かうに従って下側壁部25に次第に近づく姿勢となる。
他方、第2対向壁部55は、スペーサ31が車体13左側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合に、当該サイドシルガーニッシュ17の下側壁部25に対向する(図5参照)。この場合、第2対向壁部55は、コーナー部27の稜線27a側から下方に向かうに従って下側壁部25に次第に近づく姿勢となる。また、第2対向壁部55は、スペーサ31が車体13右側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合に、当該サイドシルガーニッシュ17の上側壁部23に対向する(図6参照)。この場合、第2対向壁部55は、コーナー部27の稜線27a側から上方に向かうに従って上側壁部23から次第に離れる姿勢となる。
第1対向壁部53の上端縁部には、車体13内側に突出した小片板状のつまみ片61が設けられている。スペーサ31は、このつまみ片61によってサイドシルガーニッシュ17に取付け可能な車幅方向の向き、つまり裏表の向きが決められる。これにより、サイドシルガーニッシュ17に対しスペーサ31がその裏表を誤った向きで取り付けられるのを防止できる。
また、第1対向壁部53の上下方向における中程には、サイドシルガーニッシュ17の裏面に当接する第1当接部63が、前後方向に間隔をあけて一対に設けられている。他方、第2対向壁部55のうち取付面部51寄りの部分、具体的には上端縁部分には、サイドシルガーニッシュ17の裏面に当接する第2当接部65が、前後方向に間隔をあけて一対に設けられている。さらに、第2対向壁部55の下端縁部分には、サイドシルガーニッシュ17の裏面に当接する第3当接部67が、前後方向に間隔をあけて一対に設けられている。
これら第1当接部63、第2当接部65及び第3当接部67は、サイドシルガーニッシュ17側(車外側)に突出した小片板状の突起物であって、突出先端にサイドシルガーニッシュ17の裏面に当接する当接面として凸状の湾曲面63a,65a,67aを有する。また、前側に位置する第1当接部63と第2当接部65と第3当接部67、及び後側に位置する第1当接部63と第2当接部65と第3当接部67は、上下方向に整列している。
そして、これら第1当接部63、第2当接部65及び第3当接部67は、タッピングねじ29の軸線29aとなす角度α,βが異なる上側壁部23及び下側壁部25に対し、スペーサ31の上下反転を以て、第1当接部63が当接する壁部と、第2当接部65及び第3当接部67がそれぞれ当接し又は離間する壁部とを切り替え可能な位置関係を得ることができる。このことは、取付孔33がコーナー部27の稜線27aから上側壁部23側に所定の幅tだけオフセットした位置に形成されていることによる。
すなわち、第1当接部63は、スペーサ31が車体13左側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合と、車体13右側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合とで、上側壁部23及び下側壁部25のうち異なる壁部に当接する。具体的には、スペーサ31が車体13左側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合には、第1当接部63は湾曲面63aで上側壁部23に当接する(図5参照)。一方、スペーサ31が車体13右側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合には、第1当接部63は湾曲面63aで下側壁部25に当接する(図6参照)。
第2当接部65は、第1当接部63が上側壁部23に当接する状態、つまりスペーサ31が車体13左側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合には、コーナー部27の裏側に対応する箇所に配置されて下側壁部25から離間する(図5参照)。一方、第1当接部63が下側壁部25に当接する状態、つまりスペーサ31が車体13右側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合には、第2当接部65は湾曲面65aで上側壁部23に当接する(図6参照)。
第3当接部67は、第1当接部63が上側壁部23に当接する状態、つまりスペーサ31が車体13左側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合には、湾曲面67aで下側壁部25に当接する(図5参照)。一方、第1当接部67が下側壁部25に当接する状態、つまりスペーサ31が車体13右側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合には、第3当接部67は上側壁部23から離間する(図6参照)。
したがって、スペーサ31が車体13左側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合には、図5に示すように、一対の第1当接部63が上側壁部23に当接すると共に、一対の第3当接部67が下側壁部25に当接し、スペーサ31は、これら第1及び第3当接部63,67の4点でサイドシルガーニッシュ17に当接する。それによって、サイドシルガーニッシュ17にスペーサ31をしっかりと固定することができ、プロテクションモール19の取付け状態を安定させることができる。
他方、スペーサ31が車体13右側のサイドシルガーニッシュ17に取り付けられる場合には、図6に示すように、一対の第1当接部63が下側壁部25に当接する共に、一対の第2当接部65が上側壁部23に当接し、スペーサ31は、これら第1及び第2当接部63,65の4点でサイドシルガーニッシュ17に当接する。それによって、サイドシルガーニッシュ17にスペーサ31をしっかりと固定することができ、プロテクションモール19の取付け状態を安定させることができる。
−実施形態の効果−
この実施形態に係るプロテクションモール19の取付け構造によると、プロテクションモール19に締結によるがたつきや変形を生じることなく、車体左側と車体右側とでサイドシルガーニッシュ17に対するプロテクションモール19の取付けに用いられるスペーサ31を兼用することができる。
<変形例>
図11は、この変形例に係るプロテクションモール19の取付け構造の図5相当図である。上記実施形態では、プロテクションモール19をタッピングねじ29でスペーサ31に締結して留める形態を例示したが、本変形例では、プロテクションモール19が、締結具としての段付きボルト69とそれに螺合するナット71との組合せでスペーサ47に締結して留められている。
具体的には、プロテクションモール19のうちサイドシルガーニッシュ17の取付孔33に対応する部分には、段付きボルト69が取り付けられる断面コ字状のボルト取付座73が設けられている。このボルト取付座73は、脚部75がプロテクションモール19のパネル本体41に一体に設けられ、段付きボルト69を係止する係止孔77とそれに連続する挿入孔(不図示)とが開口する座面部79が脚部75先端に一体に形成された構成を有する。
段付きボルト69は、ねじが切られていない円筒部81と、この円筒部81の一端外周に環状に設けられたフランジ部83と、円筒部81の他端から円筒部81の軸線29aに沿って延びると共にねじが切られた基部85とを有する。この段付きボルト69は、フランジ部83を挿入孔からボルト取付座73の内部に挿入し、円筒部81を係止孔77に係止させることにより、フランジ部83が座面部79のうち係止孔77の周縁に引っ掛けた状態でボルト取付座73に取り付けられている。
この段付きボルト69の円筒部81は、サイドシルガーニッシュ17の取付孔33に挿通されている。また、段付きボルト69の基部85は、スペーサ31の挿通孔57に挿通されている。この基部85のうち挿通孔57からスペーサ31の車体13内側に突出した部分にはナット71が螺合されており、このナット71と段付きボルト69の円筒部81とでスペーサ31の締結座45が挟んで締め付けられている。
このように、プロテクションモール19は、サイドシルガーニッシュ17の取付孔33を介して段付きボルト69及びナット71の組合せでスペーサ31に締結されることにより、スペーサ31との間にサイドシルガーニッシュ17を挟んだ状態でスペーサ31と共に同ガーニッシュ17に取り付けられている。このような構成によっても、上記実施形態と同様な効果を得ることができる。
なお、上記実施形態では、第1当接部63、第2当接部65及び第3当接部67が2つずつスペーサ31に設けられた形態を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、これら第1当接部63、第2当接部65及び第3当接部67は、1つずつスペーサ31に設けられていてもよく、それぞれ3つ以上スペーサ31に設けられていても構わない。
特に、第1当接部63及び第2当接部65のうち少なくとも一方の当接部が複数設けられ、第1当接部63及び第3当接部67のうち少なくとも一方の当接部が複数設けられていることが、第1当接部63と第2当接部65又は第3当接部67との少なくとも3点でサイドシルガーニッシュ17の裏面に当接させて、同ガーニッシュ17へのプロテクションモール19の取付け状態を安定させる点で好ましい。
このような形態のスペーサ31としては、上記実施形態の他、例えば、第1当接部63が2つ以上設けられ、第2当接部65及び第3当接部67が1つずつ設けられたスペーサ31や、第1当接部63が1つだけ設けられ、第2当接部65及び第3当接部67が2つ以上設けられたスペーサ31が挙げられる。
また、上記実施形態では、第1当接部63、第2当接部65及び第3当接部67が突起物であるとしたが、本発明はこれに限らず、これら第1当接部63、第2当接部65及び第3当接部67は、ベースプレート47から車体13内側に突出し、且つスペーサ31の前後方向における幅全体に亘って延びる突条片であってもよく、その形状は特に限定されない。
また、上記実施形態では、本発明に係る車両用モールディングの取付け構造について、サイドシルガーニッシュ17へのプロテクションモール19の取付け構造を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、車体13前後のバンパ15にプロテクションモール19を取り付ける取付け構造にも適用することができ、車体13の左側と右側とで左右対称に設けられ、表側に凸状をなすコーナー部27が形成されたパネル部を取付け対象とする各所のモールディングの取付け構造に適用することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施形態に記載の範囲に限定されない。上記各実施形態が例示であり、それらの各構成要素の組合せに、さらに色々な変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲に属することは当業者に理解されるところである。
以上説明したように、本発明は、車両用モールディングの取付け構造について有用であり、特に、モールディングに締結によるがたつきや変形を生じることなく、車体左側と車体右側とでモールディングの取付けに用いられるスペーサを兼用することが要望される車両用モールディングの取付け構造に適している。
11…自動車、13…車体、15…バンパ、17…サイドシルガーニッシュ、19…プロテクションモール(モールディング)、21…ドア開口部、23…上側壁部、25…下側壁部、27…コーナー部、27a…コーナー部の稜線、29…タッピングねじ、29a…タッピングねじの軸線、31…スペーサ、33…取付孔、35…ボス部、37…挿入孔、39…空間、41…パネル本体、43…突出片、45…クリップ取付座、47…ベースプレート、49…締結座、51…取付面部、53…第1対向壁部、55…第2対向壁部、57…挿通孔、59…切欠き部、61…つまみ片、63…第1当接部、63a…湾曲面(当接面)、65…第2当接部、65a…湾曲面(当接面)、67…第3当接部、67a…湾曲面(当接面)、69…、71…、73…

Claims (3)

  1. 車体(13)の左側と右側とで左右対称に設けられ、互いに交差する方向に延びる第1壁部(23)及び第2壁部(25)を有し、これら第1壁部(23)及び第2壁部(25)で表側に凸状をなすコーナー部(27)が形成されたパネル部(17)と、該パネル部(17)の表側で前記コーナー部(27)の稜線(27a)を覆うモールディング(19)と、前記パネル部(17)の裏側に配置されるスペーサ(31)とを備え、
    前記パネル部(17)に、前記モールディング(19)を取り付けるための締結具(29)の軸線(29a)が内部を通る取付孔(33)が設けられ、
    前記コーナー部(27)の稜線(27a)が前記締結具(29)の軸線(29a)と垂直な面に対して傾斜し、且つ前記締結具(29)の軸線(29a)と前記第1壁部(23)とのなす角度(α)が当該締結具(29)の軸線(29a)と前記第2壁部(25)とのなす角度(β)よりも大きく設定され、
    前記モールディング(19)が、前記取付孔(33)を介して前記締結具(29)で前記スペーサ(31)に締結されることにより、該スペーサ(31)との間に前記パネル部(17)を挟んだ状態で前記スペーサ(31)と共に前記パネル部(17)に取り付けられた車両用モールディングの取付け構造であって、
    前記取付孔(33)は、前記コーナー部(27)の稜線(27a)から前記第1壁部(23)側にオフセットした位置に形成され、
    前記スペーサ(31)は、車体(13)左側の前記パネル部(17)に取り付けられる場合と車体(13)右側の前記パネル部(17)に取り付けられる場合とで前記第1壁部(23)及び第2壁部(25)のうち異なる壁部に当接する第1当接部(63)と、該第1当接部(63)が前記第2壁部(25)に当接する状態で前記第1壁部(23)に当接する一方、前記第1当接部(63)が前記第1壁部(23)に当接する状態で前記第2壁部(25)から離間する第2当接部(65)と、前記第1当接部(63)が前記第1壁部(23)に当接する状態で前記第2壁部(25)に当接する一方、前記第1当接部(63)が前記第2壁部(25)に当接する状態で前記第1壁部(23)から離間する第3当接部(67)とを有し、車体(13)右側の前記パネル部(17)と車体(13)左側の前記パネル部(17)とに対し、前記コーナー部(27)の稜線(27a)と直交する方向に反転させて取り付けられる
    ことを特徴とする車両用モールディングの取付け構造。
  2. 請求項1に記載された車両用モールディングの取付け構造において、
    前記パネル部(17)及びスペーサ(31)には、前記パネル部(17)に取付け可能な前記スペーサ(17)の向きを規制する嵌合部(43,59)が設けられている
    ことを特徴とする車両用モールディングの取付け構造。
  3. 請求項1に記載された車両用モールディングの取付け構造において、
    前記スペーサ(31)は、前記締結具(29)が締結される締結座(49)が設けられた取付面部(51)と、該取付面部(51)から前記コーナー部(27)の稜線(27a)と直交する方向の互いに反対方向に延びる一対の対向壁部(53,55)とを有し、
    前記第1当接部(63)、第2当接部(65)及び第3当接部(67)は、前記対向壁部(53,55)から前記パネル部(17)側に突出する突起物であり、
    前記第1当接部(63)及び第2当接部(65)のうち少なくとも一方の当接部は複数設けられ、
    前記第1当接部(63)及び第3当接部(67)のうち少なくとも一方の当接部は複数設けられている
    ことを特徴とする車両用モールディングの取付け構造。
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