まず、本発明の実施形態の概略を説明する。本発明の実施形態は、概略、2台の携帯端末(例えば、スマートフォン)を用いるビデオ通話において、一方の、携帯端末にNFC(Near field communication)接続されたスキャナで読取られた画像データが、他方のスマートフォンにNFC接続されたプリンタに自動出力させるモードを設け、これにより、ビデオ通話時に、必要な印刷物を素早く、確実に通話相手に提供できるようにする、というものである。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施例>
まず本発明の実施形態の一具体例である第1実施例について説明する。
図1は、第1実施例である通信システム全体の基本的構成を表す図である。図1を参照すると、本実施例は、第1携帯端末101、第1複合機201、第2携帯端末301及び第2複合機401を含む。
そして、第1携帯端末101と、第1複合機201とは近距離型の無線通信(NFC:Near field communication)にて、相互に通信可能な状態にて接続されている。
また、同様に、第2携帯端末301と、第2複合機401とは近距離型の無線通信(NFC)にて、相互に通信可能な状態にて接続されている。
更に、第1携帯端末101と、第2携帯端末301とはインターネット500を介して相互に通信可能な状態にて接続されている。
また、第1複合機201と第2複合機401とはインターネット600を介して相互に通信可能な状態にて接続されている。
ここで、各機器によるインターネットへの接続方法は特に限定されないが、本実施例では、第1携帯端末101と、第2携帯端末301とを接続するインターネット500の経路のうちの一部におけるOSI参照モデルの第2層以下はLTE(Long Term Evolution)に準拠しているとする。
また、第1複合機201と第2複合機401とを接続するインターネット600の経路のうちの一部におけるOSI参照モデルの第2層以下はFTTH(Fiber To The Home)に準拠しているとする。
次に、各機器に含まれる機能ブロックの概略について説明する。
ここで、前提として、第1携帯端末101と、第2携帯端末301とは同等の機能ブロックを含んでいる。また、同様に第1複合機201と第2複合機401とは同等の機能ブロックを含んでいる。そのため、以下では、第1携帯端末101と、第1複合機201についてのみ説明をし、第2携帯端末301と第2複合機401については、説明を省略する。なお、第2携帯端末301と第2複合機401では、第1携帯端末101と、第1複合機201とに含まれている機能ブロックの名称を読み替える。例えば、第1携帯端末101に含まれている「第1・・・部」は、第2携帯端末301「第2・・・部」となる。同様に、第1携帯端末101に含まれている「第2・・・部」は、第2携帯端末301「第1・・・部」となる。これらの点は第1実施例以外の他の実施例においても共通する。
第1携帯端末101は、タッチパネル110、音声映像データ処理部120、携帯端末制御部130、無線通信制御部140及び近距離無線通信制御部160を含む。これらの各部は概略以下のようなものである。なお、これら各部の詳細な構成及び詳細な動作については、図2−1を参照して後述する。
タッチパネル110は、ユーザの操作を受け付けるためのタッチパネルである。また、タッチパネル110は、ユーザに対して各種情報を表示すると共に、画面表示によりユーザインタフェースを提供する。
音声映像データ処理部120は、ビデオ通話を実現するための処理を行う処理部である。具体的には、音声映像データ処理部120は、カメラやディスプレイ等を含む。
携帯端末制御部130は、第1携帯端末101に含まれる各部を制御する制御部であり、例えば、本実施例における処理を実現するためのプログラムと、演算処理装置及び記憶装置により実現される。
無線通信制御部140は、第2携帯端末301とのインターネット500を介した通信を実現するための部分である。無線通信制御部140は例えば、LTEに準拠した通信を実行するための通信用のモジュールと、通信するデータを一時的に記憶する記憶装置により実現される。
近距離無線通信制御部160は、第1複合機201との近距離型の無線通信を実現するための部分である。近距離無線通信制御部160は例えば、NFCに準拠した通信を実行するための通信用のモジュールと、通信するデータを一時的に記憶する記憶装置により実現される。
第1複合機201は、操作パネル210、画像データ処理部220、複合機制御部230、通信制御部240及び近距離無線通信制御部250を含む。これらの各部は概略以下のようなものである。なお、これら各部の詳細な構成及び詳細な動作については、図2−2を参照して後述する。
操作パネル210は、ユーザの操作を受け付けるための操作パネルである。また、操作パネル210は、ユーザに対して各種情報を表示すると共に、画面表示によりユーザインタフェースを提供する。
画像データ処理部220は、紙媒体等の媒体から画像データを読み取るためのスキャナユニットを含む。また、画像データ処理部220は、画像データを紙媒体等の媒体に印刷するためのプリンタユニットを含む。
複合機制御部230は、第2複合機201に含まれる各部を制御する制御部であり、例えば、本実施例における処理を実現するためのプログラムと、演算処理装置及び記憶装置により実現される。
通信制御部240は、第2複合機401とのインターネット600を介した通信を実現するための部分である。通信制御部240は例えば、FTTHに準拠した通信を実行するための通信用のモジュールと、通信するデータを一時的に記憶する記憶装置により実現される。
近距離無線通信制御部250は、第1携帯端末101との近距離型の無線通信を実現するための部分である。近距離無線通信制御部250は例えば、NFCに準拠した通信を実行するための通信用のモジュールと、通信するデータを一時的に記憶する記憶装置により実現される。
なお、図1に表される各機器は、図示をした機能ブロック以外にも電源等の機能ブロックを含んでいるが、本実施例の要旨ではないため、図示を省略する。
続いて、第1携帯端末101の基本的構成を表す図である図2−1を参照して、第1携帯端末101及び第2携帯端末301に含まれる各機能ブロックについてより詳細に説明する。なお、図2−1、2−2、7−1、7−2、10−1及び10−2において実線の矢印はデータの送受信を表し、破線の矢印は制御部による制御が行われることを表すものとする。
図2−1を参照すると、タッチパネル110は携帯端末制御部130に接続される。そして、タッチパネル110が受け付けたユーザの操作は携帯端末制御部130に送信される。
また、図2−1を参照すると、音声映像データ処理部120は、カメラ121、送信映像データ変換部122、ディスプレイ123、受信映像データ変換部124、マイク125、送信音声データ変換部126、スピーカ127及び受信音声データ変換部128を含む。
これら各部の詳細について説明する。カメラ121により撮像を行う。撮像対象は、例えば第1携帯端末101のユーザの顔である。撮像された画像は、送信映像データ変換部122により、ISO/IEC JTC 1により標準化された規格であるMPEG(Moving Picture Experts Group)などのファイルフォーマットに準拠したデジタル映像データに変換(圧縮処理を含む)され、無線通信制御部140に出力される。
一方で、通信相手から受信したMPEGなどのファイルフォーマットのデジタル映像データ信号は、受信画像データ変換部124によってディスプレイに出力される信号に変換され、ディスプレイ123へ出力される。そして、ディスプレイ123は、受信映像データ変換部124から入力される信号に基づいて映像をユーザに対して出力する。
また、マイク125によりユーザのアナログ音声を集音する。集音されたユーザのアナログ音声信号は、送信音声データ変換部126によりISO/IEC JTC 1により標準化された規格であるMP3(MPEG-1/2 Audio Layer-3)などのファイルフォーマットに準拠したデジタル音声データに変換(圧縮処理を含む)され、無線通信制御部140に出力される。
一方で、通信相手から受信したMP3などのファイルフォーマットのデジタル音声データ信号は、受信音声データ変換部128によってアナログ音声信号に変換され、スピーカ127へ出力される。そして、スピーカ127は、受信音声データ変換部128から入力されるアナログ音声信号に基づいた音声としてユーザに対して出力する。
なお、タッチパネル110と音声映像データ処理部120のディスプレイを一体化してタッチパネルディスプレイとするようにしても良い。この場合、ディスプレイ123は例えば液晶ディスプレイにより実現され、タッチパネルタッチパネル110は、その液晶ディスプレイの表面に設けられる。
また、ディスプレイ123は、携帯端末制御部130の制御に応じて操作用の操作キーやアイコン等を表示することにより、ユーザに対してユーザインタフェースを提供する。
更に、図2−1に表される携帯端末制御部携帯端末制御部130は、上述したように第1携帯端末101内の各機能ブロックを制御する。
なお、携帯端末制御部携帯端末制御部130を含む第1携帯端末101内の各機能ブロックの各々は、ハードウェアにより実現しても良いが、演算処理装置がソフトウェアに基づいた演算処理を行うことによりハードウェアを制御して実現するようにしても良い。
更に、図2−1を参照すると、無線通信制御部140は、第1アドレスデータ記憶部141、第1アドレスデータ送信部142、第2アドレスデータ記憶部143、第2アドレスデータ受信部144、送信映像データ記憶部145、映像データ送信部146、受信映像データ記憶部147、映像データ受信部148、送信音声データ記憶部149、音声データ送信部150、受信音声データ記憶部151及び音声データ受信部152を含む。
第1アドレスデータ記憶部141は、近距離無線通信制御部160から入力された第1アドレスデータを一時的に記憶し、その後、記憶した第1アドレスを近距離無線通信制御部160に出力する。
ここで、第1アドレスデータとは、第2複合機401がインターネット600を介して第1複合機201へデータを送信するためのデータである。具体的には第1アドレスデータは、第1複合機201のIPアドレスや、第1複合機201のメールアドレスである。なお、後述する第2アドレスデータも、第1アドレスデータと同等であり、例えば第2アドレスデータは、第2複合機401のIPアドレスや、第2複合機401のメールアドレスである。
第1アドレスデータ送信部142は、第1アドレスデータ記憶部141が記憶した第1アドレスを、インターネット500を介して、第2携帯端末301に対して送信する。
第2アドレスデータ記憶部143は、下記の第2アドレスデータ受信部144が受信した第2アドレスを一時的に記憶し、その後、記憶した第2アドレスを近距離無線通信制御部160に出力する。
第2アドレスデータ受信部144は、インターネット500を介して、第2携帯端末301から第2アドレスデータを受信する。
送信映像データ記憶部145は、音声映像データ処理部120から入力されたデジタル映像データを一次的に記憶する。
映像データ送信部146は、送信映像データ記憶部145が記憶したデジタル映像データをITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardiation Sector)により策定されたプロトコルであるH.323等の通信プロトコルを用いて、インターネット500を介して第2携帯端末301に対して送信する。
受信映像データ記憶部147は、下記の映像データ受信部148が受信したデジタル映像データを一時的に記憶し、その後、記憶した映像データを音声映像データ処理部120に出力する。
映像データ受信部148は、インターネット500を介して、第2携帯端末301からデジタル映像データを受信する。
これら通信制御部無線通信制御部140に含まれる各送信部の送信先及び受信元はインターネット500に接続する何れかの機器であり、例えば、第2携帯端末301である。
そして、第1複合機101は上述した各部の動作により第2携帯端末301との間で音声データ及び映像データを送受信することが可能となる。
なお、無線通信制御部140に含まれる各送受信部は、インターネット以外の手段により通信可能に接続されていても良い。また、各送受信部が異なる通信プロトコルに準拠して送受信を行うようにしても良い。そのため、各送受信部が送信先を特定するために使用する識別子として異なるものを使用することもあり得る。
更に、図2−1を参照すると近距離無線通信制御部160は、第2アドレスデータ記憶部161、第2アドレスデータ送信部162、第1アドレスデータ記憶部163及び第1アドレスデータ受信部164を含む。これら各部の詳細について説明する。
第2アドレスデータ記憶部161は、無線通信制御部140から入力された第1アドレスデータを一時的に記憶し、その後、記憶した第2アドレスを第2アドレスデータ送信部162に対して出力する。
第2アドレスデータ送信部162は、第2アドレスデータ記憶部161が記憶した第2アドレスを、近距離無線通信方式に準拠して第1複合機201に対して出力する。
第1アドレスデータ記憶部163は、下記の第1アドレスデータ受信部164が受信した第1アドレスを一時的に記憶し、その後、記憶した第1アドレスを無線通信制御部140に出力する。
第1アドレスデータ受信部164は、近距離無線通信方式に準拠して第1の複合機201から第1アドレスデータを受信する。
そして、第1複合機101は上述した各部の動作により第1複合機201との間で第1アドレスデータ及び第2アドレスデータを送受信することが可能となる。
続いて、第1複合機201の基本的構成を表す図である図2−2を参照して、第1複合機201及び第2複合機401に含まれる各機能ブロックについてより詳細に説明する。
図2−2を参照すると、操作パネル210は複合機制御部230に接続される。そして、操作パネル210が受け付けたユーザの操作は複合機制御部230に送信される。
また、図2−2を参照すると、画像データ処理部220は、第2アドレスデータ受信部221、第2アドレスデータ記憶部222、第1アドレスデータ送信部223及び第1アドレスデータ記憶部224を含む。これら各部の詳細について説明する。
第2アドレスデータ受信部221は、近距離無線通信方式に準拠して第1の携帯端末101から第2アドレスデータを受信する。
第2アドレスデータ記憶部222は、第2アドレスデータ受信部221が受信した第2アドレスを一時的に記憶し、その後、記憶した第2アドレスを近距離無線通信制御部250に出力する。
第1アドレスデータ送信部223は、下記の第1アドレスデータ記憶部224が記憶した第1アドレスを、近距離無線通信方式に準拠して第1携帯端末101に対して出力する。
第1アドレスデータ記憶部224は、第1アドレスデータを記憶しており、記憶している第1アドレスを第1アドレスデータ送信部223に対して出力する。
そして、第1複合機201は上述した各部の動作により第1複合機101との間で第1アドレスデータ及び第2アドレスデータを送受信することが可能となる。
更に、図2−2を参照すると、画像データ処理部240は、スキャナユニット241及びプリンタユニット242を含む。
スキャナユニット241は、画像読取部241−1及び送信画像データ変換部241−2を含む。画像読取部241−1は、ユーザの操作等に応じて紙等の媒体上の画像をスキャンすることにより媒体上の画像を読み取みとり、画像データとして送信画像データ変換部241−2に対して出力する。
送信画像データ変換部241−2は、画像読取部241−1から入力される画像データをJPEG(Joint Photographic Experts Group)データ等のファイルフォーマットに準拠したデジタル画像データに変換(圧縮処理を含む)し、通信制御部250及びプリンタユニット242の何れか又は双方に出力する。
更に、図2−2を参照すると、プリンタユニット242は、画像形成部242−1及び受信画像データ変換部242−2を含む。
受信画像データ変換部242−2は、送信画像データ変換部241や受信画像データ記憶部253から入力されたJPEGデータなどのファイルフォーマットに準拠しているデジタル画像データをプリンタ用画像データに変換し、画像形成部242−1に対して出力する。かかるプリンタ用画像データは、ページ記述言語(PDL:page description language、プリンタ言語とも呼ばれる)により記述される。
画像形成部242−1は、受信画像データ変換部242−2から入力されたプリンタ用画像データに基づいて紙等の媒体上にトナー画像を形成する。
また、通信制御部250は、送信画像データ記憶部251、画像データ送信部252、受信画像データ記憶部253及び画像データ受信部254を含む。
送信画像データ記憶部251は、240から入力されたデジタル画像データを一次的に記憶し、記憶したデジタル画像データを画像データ送信部252に出力する。
画像データ送信部252は、送信画像データ記憶部251が記憶したデジタル画像データをH.323等の通信プロトコルを用いて、インターネット600を介して第2の複合機401に対して送信する。
受信画像データ記憶部253は、下記の画像データ受信部254が受信したデジタル画像データを一時的に記憶し、その後、記憶した画像データを240に出力する。
画像データ受信部254は、インターネット600を介して、第2複合機401からデジタル画像データを受信する。
そして、第1複合機201は上述した各部の動作により第2複合機401との間で画像データを送受信することが可能となる。
また、図2−2では図示をしていないが、第1複合機201は例えば社内等に設置されたLAN(Local Area Network)に接続するようにしても良い。そして、かかるLAN経由で他の機器(例えばパーソナルコンピュータ)から例えば画像データを受信して、受信した画像データを印刷するようにしても良い。
続いて、図4−1及び図4−2のフローチャート並びに図3及び図5に表されるイメージ図を参照して本実施例の動作について詳細に説明する。
ここで本実施例では、第1携帯端末101と第1複合機201の近距離無線通信、第1携帯端末101と第2携帯端末301のインターネット500を介した通信、及び、第2携帯端末301と第2複合機401の近距離無線通信が確立している状態を「全通信確立状態」と呼ぶ。
そして、全通信確立状態にあるときは、各機器は占有接続モードとなる。具体的には、第1複合機201と第2複合機401がインターネット600を使用して画像データを送受信することにより、第2複合機401にてスキャンした画像データを第1複合機201で印刷する。のみならず、第1複合機201で印刷する画像データは、第2複合機401にてスキャンした画像データに限定する。また、第1複合機201と第2複合機401がインターネット600を使用して画像データを送受信することにより、第2複合機401にてスキャンした画像データを第1複合機201で印刷する。のみならず、第2複合機401で印刷する画像データは、第1複合機201にてスキャンした画像データに限定する。
こうすることにより、ビデオ通話をしている通信相手がスキャンした画像データを手元の複合機にて印刷することができる。更に、他の画像データの印刷を行わないことから、色々な送信元からの画像データが印刷されてしまうことが防止できる。つまり、通話相手からの画像データを確実に相手に届けられると共に、複数の送信元からの画像データが混ざって印刷されてしまうようなことが防止できる。
なお、本実施例の実現例の一例が、図4に表されている。図4を参照すると、第1複合機201や第2複合機401の実現例としてプリンタとスキャナが一体となった複合機が表されている。また、かかる複合機には近距離無線通信部が設けられている。また、第1携帯端末101や第2携帯端末301の実現例として携帯端末が表されている。かかる携帯端末は例えばスマートフォンにより実現される。
そして、かかる携帯端末は複合機に設けられた端末設置台に設置される。そして、携帯端末は複合機の近距離無線通信部と近距離無線通信を行う。また、通話相手となる携帯端末とインターネットを介した通信(例えば、ビデオ通話)を行う。これにより、全通信確立状態となる。そして、全通信確立状態にあるときは、各機器は占有接続モードとなる。具体的には、スキャンキー(コピー/転送ボタン)が押下されると、スキャナにより画像が読み取られ、読み取られた画像は画像データに変換後、通話相手側の複合機のプリンタにより印刷される。
次に、図3−1を参照して、第1携帯端末101と第1複合機201の動作について説明する。なお、今回は第1携帯端末101と第1複合機201を例に取って説明するが、第2携帯端末301及び第2複合機401も第1携帯端末101及び第1複合機201と同様の動作をするものとする。
まず、第1複合機201をインターネット(FTTH)接続する(ステップS101)。次に第1複合機201は、第1複合機201と第1携帯端末101との近距離無線通信(NFC)接続を確認する(ステップS102)。
近距離無線通信(NFC)で接続されている場合には(ステップS103においてYes)、ステップS104に進む。一方で、近距離無線通信(NFC)で接続されていない場合には(ステップS103においてNo)、処理を終了する。
他方で、第1携帯端末101を無線通信(LTE)によりインターネット(LTE)接続する(ステップS201)。次に第1携帯端末101は、第1複合機201と第1携帯端末101との近距離無線通信(NFC)接続を確認する(ステップS202)。
近距離無線通信(NFC)で接続されている場合には(ステップS203においてYes)、ステップS204に進む。一方で、近距離無線通信(NFC)で接続されていない場合には(ステップS203においてNo)、処理を終了する。
ステップS104では第1複合機201が第1携帯端末101に対して、第1複合機201のアドレスを表すデータである第1アドレスデータ(例えば、IPアドレス/メールアドレス)を近距離無線通信(NFC)で送信する(ステップS104)。ステップS204では、ステップS104で送信された第1アドレスデータを、第1携帯端末101が近距離無線通信(NFC)で受信する。
次に、第1携帯端末101と、第2携帯端末301は無線通信(LTE)によりビデオ通話モードにて接続する(ステップS205)。ここで、ビデオ通話モードとは、各通信端末のユーザの画像及び音声を相互に送受信するモードである。そして、第1携帯端末101は、第2携帯端末301とビデオ通話モードで接続されると、かかる接続が確立された否かを表す情報である接続情報を第1複合機201に対して送信する。このステップS205において、第1携帯端末101のディスプレイ123に表示される情報の一例が、図5の左上に図示される。かかる画面には、通話相手である第2携帯端末301のユーザの画像と、「ビデオ通話中です」との案内及び各複合機と各携帯端末が近距離無線通信(NFC)接続されているかを確認中であることを確認中であるとの案内が表示される。なお以下で説明する表示例に共通することだが、図5の各表示例のように、相手側のユーザの画像が視認可能なように各種情報を表示することが好ましい。そのため、相手側のユーザの画像に重畳しないように各種情報を表示することが好ましい。
更に、第1携帯端末101は、第2携帯端末301が、第2複合機401と近距離無線通信(NFC)接続されているかを確認する(ステップS206)。具体的には、第1携帯端末101が第2携帯端末301に問合せを行う。そして、その返信として、第2携帯端末301が第2複合機401と近距離無線通信(NFC)接続されているか否かを表す情報である接続情報を受信する。そして、受信した接続情報の内容を参照することにより、第2携帯端末301が、第2複合機401と近距離無線通信(NFC)接続されているかを確認する。また、第1携帯端末101は受信した接続情報を第1複合機201に転送する。
近距離無線通信(NFC)接続されていない場合には(ステップS207においてNo)、第1携帯端末101はステップS202に戻り、再度処理を継続する。一方で、ビデオ通話モードで接続されている場合には(ステップS207においてYes)、第1携帯端末101はステップS207に進む。
第1複合機201は、第1携帯端末101と、第2携帯端末301がビデオ通話モードにて接続しているか否かを確認する。具体的には、ステップS205において送信された接続情報を参照することにより確認をする(ステップS105)。
ビデオ通話モードで接続されていない場合には(ステップS106においてNo)、第1複合機201はステップS102に戻り、再度処理を継続する。一方で、ビデオ通話モードで接続されている場合には(ステップS106においてYes)、第1複合機201はステップS107に進む。
ステップS107では、第1複合機201は、第2携帯端末301と、第2複合機401が近距離無線通信(NFC)接続しているか否かを確認する。具体的には、ステップS206において送信された接続情報を参照することにより確認をする(ステップS107)。
近距離無線通信(NFC)接続されていない場合には(ステップS108においてNo)、第1複合機201はステップS102に戻り、再度処理を継続する。一方で、ビデオ通話モードで接続されている場合には(ステップS108においてYes)、第1複合機201はステップS109に進む。
以上の動作により、第1携帯端末101と第1複合機201の近距離無線通信、第1携帯端末101と第2携帯端末301のインターネット500を介した通信、及び、第2携帯端末301と第2複合機401の近距離無線通信が確立している状態である「全通信確立状態」となっていることを、第1携帯端末101及び第1複合機201は把握する。
次に、図3−2を参照すると、第1携帯端末101は第2複合機401のアドレスを表す情報である第2アドレスデータ(例えば、IPアドレス/メールアドレス)を無線通信(LTE)で第2携帯端末301から受信する(ステップS208)。
そして、第1携帯端末101は、受信した第2アドレスデータを第1複合機201に転送する(ステップS209)。
更に、第1携帯端末101は、ステップS204にて受信した第1アドレスデータを無線通信(LTE)で第2携帯端末301に対して送信する(ステップS210)。
これにより、第1複合機201にて読み取った画像データを第2複合機401にて印刷することが可能となったので、第1携帯端末101のディスプレイ123に表示される情報を切り替える。切り替え後の表示の一例が、図5の左下に図示される。かかる画面には、通話相手である第2携帯端末301のユーザの画像と、「原稿を送信できます」との案内及び原稿を送信する際の操作の説明が表示される。
他方、第1複合機201は、第2複合機401のアドレスを表す情報である第2アドレスデータを第1携帯端末101から近距離無線通信(NFC)で受信する(ステップS109)。
次に、第1複合機201は、第1複合機201自身のスキャンキー(コピー/転送ボタン)が押下されたか否かを判定する(ステップS110)。なお、スキャンキー(コピー/転送ボタン)は、図2−2に表される操作パネル210により実現される。
スキャンキー(コピー/転送ボタン)が押下されていない場合は(ステップS110においてNo)、ステップS113に進む。一方で、スキャンキー(コピー/転送ボタン)が押下された場合は(ステップS110においてYes)、ステップS111に進む。
ステップS111では、スキャンキー(コピー/転送ボタン)の押下に応じてスキャナユニット241−1で読み取り、及び読み取り画像の変換を行うことによって得た画像データを、インターネット600を介して第2複合機401に対して送信する(ステップS111)。
また、ステップS111おける送信を行ったこと、つまり、スキャンすることによって得られた画像データが第2複合機401で送信中であることを示す信号である送信信号を第1携帯端末101に対して近距離無線通信(NFC)で送信する(ステップS112)。
ここで、第1携帯端末101は、第1複合機201から送信信号を受信したか否かを確認する(ステップS211)。
送信信号を受信していない場合には(ステップS211においてNo)、ステップS213に進む。一方で、送信信号を受信した場合には(ステップS211においてYes)、第1複合機201でスキャンすることによって得られた画像データが第2複合機401に送信中であることを示すメッセージを第1携帯端末101のディスプレイ123に表示する。かかる表示の一例が図5の右上に表されている。本例では、原稿を送信中であることが文字により表されている。
第1携帯端末101のユーザは、このようなメッセージを参照することにより、スキャンキー(コピー/転送ボタン)を押下して読み取らせた画像の画像データが第2複合機401に送信され、第2携帯端末301のユーザが参照可能となることが分かる。
また、第1複合機201は、ステップS113において、第1複合機201がインターネット600を介して、第2複合機401から送信された画像データを受信したか否かを判定する(ステップS113)。かかる判定では、画像データの送信元アドレスが第2アドレスデータにて表されるアドレスと一致していれば、第2複合機401から送信された画像データであると判定する。
第2複合機401からの画像データが受信されていない場合は(ステップS114においてNo)、ステップS102に戻って処理を継続する。一方で、第2複合機401からの画像データを受信した場合は(ステップS114においてYes)、ステップS115に進む。
ステップS115では、受信した第2複合機401からの画像データを第1複合機201自身の備えるプリンタユニット242にて紙等の媒体に印刷する。
また、ステップS115における印刷を行ったこと、つまり、受信した第2複合機401からの画像データを印刷中であることを示す信号である送信信号を第1携帯端末101に対して近距離無線通信(NFC)で送信する。そして、ステップS102に戻って処理を継続する。
ここで、第1携帯端末101は、第1複合機201から受信信号を受信したか否かを確認する(ステップS213)。
受信信号を受信していない場合には(ステップS213においてNo)、ステップS202に戻って処理を継続する。一方で、受信信号を受信した場合には(ステップS213においてYes)、受信した第2複合機401からの画像データを印刷中であることを示すメッセージを第1携帯端末101のディスプレイ123に表示する。かかる表示の一例が図5の右下に表されている。本例では、原稿を受信中であり、まもなく印刷されることが文字により表されている。
第1携帯端末101のユーザは、このようなメッセージを参照することにより、第2携帯端末301のユーザが読み取らせた画像の画像データが2001に送信され、第1携帯端末101のユーザが参照可能となることが分かる。
以上説明した、本実施例では、全通信確立状態にあるときは、各機器は占有接続モードとなる。具体的には、第1複合機201と第2複合機401がインターネット600を使用して画像データを送受信することにより、第2複合機401にてスキャンした画像データを第1複合機201で印刷する。のみならず、第1複合機201で印刷する画像データは、第2複合機401にてスキャンした画像データに限定する。また、第1複合機201と第2複合機401がインターネット600を使用して画像データを送受信することにより、第2複合機401にてスキャンした画像データを第1複合機201で印刷する。のみならず、第2複合機401で印刷する画像データは、第1複合機201にてスキャンした画像データに限定する。
こうすることにより、ビデオ通話をしている通信相手がスキャンした画像データを手元の複合機にて印刷することができる、という効果を奏する。更に、他の画像データの印刷を行わないことから、色々な送信元からの画像データが印刷されてしまうことが防止できる、という効果を奏する。つまり、通話相手からの画像データを確実に相手に届けられると共に、複数の送信元からの画像データが混ざって印刷されてしまうようなことが防止できる、という効果を奏する。
<第2実施例>
次に、図6乃至図8−2を参照して第2実施例について説明をする。
図6は、第2実施例である通信システム全体の基本的構成を表す図である。図9を参照すると、本実施例は、第1携帯端末102、第1複合機202、第2携帯端末302及び第2複合機402を含む。
ここで、第1携帯端末102、第1複合機202、第2携帯端末302及び第2複合機402それぞれの機能は、第1実施例の第1携帯端末101、第1複合機201、第2携帯端末301及び第2複合機401と概ね同等であるので、共通する部分に関しては説明を省略する。
一方で、第2実施例では、第1実施例とは通信網の状況が異なる。具体的には、第1複合機202と第2複合機402は、インターネット600を介するのではなく、第1携帯端末102及び第2携帯端末302を介して画像データを送受信する。よって、以下の説明では、この通信に関する点について重点的に説明をする。
具体的には、第2実施例では、第1携帯端末102と、第1複合機202とは近距離型の無線通信(NFC)にて、相互に通信可能な状態にて接続されている。
また、同様に、第2携帯端末302と、第2複合機402とは近距離型の無線通信(NFC)にて、相互に通信可能な状態にて接続されている。
更に、第1携帯端末102と、第2携帯端末302とはインターネット500を介して相互に通信可能な状態にて接続されている。
また、第1複合機202と第2複合機402とは第1携帯端末102及び第2携帯端末302を介して画像データを送受信する。
次に、図7−1を参照して第1携帯端末102の詳細な構成について説明する。第1携帯端末102は、第1実施例の構成に加えて、更に、無線通信制御部140が、送信画像データ記憶部153画像データ送信部154、受信画像データ記憶部155及び画像データ受信部156を含む。更に、近距離無線通信制御部160が、送信画像データ記憶部165画像データ送信部166、受信画像データ記憶部167及び画像データ受信部168を含む。
送信画像データ記憶部153は、近距離無線通信制御部160から入力されたデジタル画像データを一次的に記憶する。
画像データ送信部154は、送信画像データ記憶部153が記憶したデジタル画像データを、インターネット500及び第2携帯端末302を介して第2複合機402に対して送信する。
受信画像データ記憶部155は、下記の画像データ受信部156が受信したデジタル画像データを一時的に記憶し、その後、記憶した画像データを近距離無線通信制御部160に出力する。
画像データ受信部156は、インターネット500及び第2携帯端末302を介して、第2複合機402からデジタル画像データを受信する。
送信画像データ記憶部165は、無線通信制御部140から入力されたデジタル画像データを一次的に記憶する。
画像データ送信部166は、送信画像データ記憶部165が記憶したデジタル画像データを近距離無線通信(NFC)にて、第1複合機202対して送信する。
受信画像データ記憶部167は、下記の画像データ受信部168が受信したデジタル画像データを一時的に記憶し、その後、記憶した画像データを無線通信制御部140に出力する。
画像データ受信部168は、近距離無線通信(NFC)にて、第1複合機202からデジタル画像データを受信する。
次に、図7−2を参照して第1複合機202の詳細な構成について説明する。第1複合機202は、第1実施例の構成と比較して、通信制御部250が削除されている。一方で、第1複合機202の近距離無線通信制御部220は、第1実施例の構成と比較して、更に、画像データ受信部245、受信画像データ記憶部246、画像データ送信部247及び送信画像データ記憶部248を含む。
画像データ受信部245は、近距離無線通信(NFC)にて、第1携帯端末102からデジタル画像データを受信する。
受信画像データ記憶部246は、画像データ受信部245が受信した画像データを一時記憶し、その後、記憶した画像データを画像データ処理部240に出力する。画像データを受信した画像データ処理部240では、プリンタユニット242が、受信した画像データを変換し、紙等の媒体に印刷する。
画像データ送信部247は、下記の送信画像データ記憶部248が記憶した画像データを近距離無線通信(NFC)にて、第1携帯端末102に対して送信する。
送信画像データ記憶部248は、画像データ処理部240から入力されたデジタル画像データを一次的に記憶し、その後、記憶した画像データを画像データ送信部247に出力する。画像データ処理部240から入力される画像データは、画像データ処理部240のスキャナユニット241が読み取り及び変換することにより生成された画像データである。
次に、図8−1を参照して、第1携帯端末102と第1複合機202の動作について説明する。なお、今回は第1携帯端末102と第1複合機202を例に取って説明するが、第2携帯端末302及び第2複合機402も第1携帯端末102及び第1複合機202と同様の動作をするものとする。
まず、第1複合機202は、第1実施例と異なり、インターネット(FTTH)へは接続されない。従って、第1実施例におけるステップS101に相当する処理は行わない。そして、第1複合機202は、第1複合機202と第1携帯端末102との近距離無線通信(NFC)接続を確認する(ステップS301)。
近距離無線通信(NFC)で接続されている場合には(ステップS302においてYes)、ステップS303に進む。一方で、近距離無線通信(NFC)で接続されていない場合には(ステップS302においてNo)、処理を終了する。
他方で、第1携帯端末102を無線通信(LTE)によりインターネット(LTE)接続する(ステップS401)。次に第1携帯端末102は、第1複合機202と第1携帯端末102との近距離無線通信(NFC)接続を確認する(ステップS402)。
近距離無線通信(NFC)で接続されている場合には(ステップS403においてYes)、ステップS404に進む。一方で、近距離無線通信(NFC)で接続されていない場合には(ステップS403においてNo)、処理を終了する。
ステップS303では第1複合機202が第1携帯端末102に対して、第1複合機202のアドレスを表すデータである第1アドレスデータ(例えば、IPアドレス/メールアドレス)を近距離無線通信(NFC)で送信する(ステップS303)。ステップS404では、ステップS304で送信された第1アドレスデータを、第1携帯端末102が近距離無線通信(NFC)で受信する。
次に、第1携帯端末102と、第2携帯端末302は無線通信(LTE)によりビデオ通話モードにて接続する(ステップS405)。そして、第1携帯端末102は、第2携帯端末302とビデオ通話モードで接続されると、かかる接続が確立された否かを表す情報である接続情報を第1複合機202に対して送信する。このステップS405において、第1携帯端末102のディスプレイ123に表示される情報の一例が、図5の左上に図示される。かかる画面には、通話相手である第2携帯端末302のユーザの画像と、「ビデオ通話中です」との案内及び各複合機と各携帯端末が近距離無線通信(NFC)接続されているかを確認中であることを確認中であるとの案内が表示される。
更に、第1携帯端末102は、第2携帯端末302が、第2複合機402と近距離無線通信(NFC)接続されているかを確認する(ステップS406)。具体的には、第1携帯端末102が第2携帯端末302に問合せを行う。そして、その返信として、第2携帯端末302が第2複合機402と近距離無線通信(NFC)接続されているか否かを表す情報である接続情報を受信する。そして、受信した接続情報の内容を参照することにより、第2携帯端末302が、第2複合機402と近距離無線通信(NFC)接続されているかを確認する。また、第1携帯端末102は受信した接続情報を第1複合機202に転送する。
近距離無線通信(NFC)接続されていない場合には(ステップS407においてNo)、第1携帯端末102はステップS402に戻り、再度処理を継続する。一方で、ビデオ通話モードで接続されている場合には(ステップS407においてYes)、第1携帯端末102はステップS408に進む。
第1複合機202は、第1携帯端末102と、第2携帯端末302がビデオ通話モードにて接続しているか否かを確認する。具体的には、ステップS405において送信された接続情報を参照することにより確認をする(ステップS304)。
ビデオ通話モードで接続されていない場合には(ステップS305においてNo)、第1複合機202はステップS302に戻り、再度処理を継続する。一方で、ビデオ通話モードで接続されている場合には(ステップS305においてYes)、第1複合機202はステップS306に進む。
ステップS306では、第1複合機202は、第2携帯端末302と、第2複合機402が近距離無線通信(NFC)接続しているか否かを確認する。具体的には、ステップS406において送信された接続情報を参照することにより確認をする(ステップS306)。
近距離無線通信(NFC)接続されていない場合には(ステップS307においてNo)、第1複合機202はステップS302に戻り、再度処理を継続する。一方で、ビデオ通話モードで接続されている場合には(ステップS307においてYes)、第1複合機202はステップS308に進む。
以上の動作により、第1携帯端末102と第1複合機202の近距離無線通信、第1携帯端末102と第2携帯端末302のインターネット500を介した通信、及び、第2携帯端末302と第2複合機402の近距離無線通信が確立している状態である「全通信確立状態」となっていることを、第1携帯端末102及び第1複合機202は把握する。
次に、図3−2を参照すると、第1携帯端末102は第2複合機402のアドレスを表す情報である第2アドレスデータ(例えば、IPアドレス/メールアドレス)を無線通信(LTE)で第2携帯端末302から受信する(ステップS408)。
そして、第1携帯端末102は、受信した第2アドレスデータを第1複合機202に転送する(ステップS409)。
更に、第1携帯端末102は、ステップS404にて受信した第1アドレスデータを無線通信(LTE)で第2携帯端末302に対して送信する(ステップS410)。
これにより、第1複合機202にて読み取った画像データを第2複合機402にて印刷することが可能となったので、第1携帯端末102のディスプレイ123に表示される情報を切り替える。切り替え後の表示の一例が、図5の左下に図示される。かかる画面には、通話相手である第2携帯端末302のユーザの画像と、「原稿を送信できます」との案内及び原稿を送信する際の操作の説明が表示される。
他方、第1複合機202は、第2複合機402のアドレスを表す情報である第2アドレスデータを、第1携帯端末102から近距離無線通信(NFC)で受信する(ステップS308)。
次に、第1複合機202は、第1複合機202自身のスキャンキー(コピー/転送ボタン)が押下されたか否かを判定する(ステップS309)。なお、スキャンキー(コピー/転送ボタン)は、図2−2に表される操作パネル210により実現される。
スキャンキー(コピー/転送ボタン)が押下されていない場合は(ステップS309においてNo)、ステップS311に進む。一方で、スキャンキー(コピー/転送ボタン)が押下された場合は(ステップS309においてYes)、ステップS310に進む。
ステップS310では、スキャンキー(コピー/転送ボタン)の押下に応じて、スキャナユニット241−1で原稿を読み取り、読み取り画像の変換を行うことによって得た画像データを、第1携帯端末102に対して近距離無線通信(NFC)で送信する(ステップS310)。
ここで、第1携帯端末102は、第1複合機202から画像データを受信したか否かを確認する(ステップS411)。
画像データを受信していない場合には(ステップS411においてNo)、ステップS413に進む。一方で、画像データを受信した場合には(ステップS411においてYes)、受信した画像データを第2複合機402に転送するために、受信した画像データを無線通信(LTE)により第2携帯端末302へ送信する。送信した画像データは第2携帯端末302から第2複合機402に対して近距離無線通信(NFC)で転送される。この際に、第1複合機202でスキャンすることによって得られた画像データを第2複合機402に送信中であることを示すメッセージを第1携帯端末102のディスプレイ123に表示するようにしても良い。かかる表示の一例が図5の右上に表されている。本例では、原稿を送信中であることが文字により表されている。
第1携帯端末102のユーザは、このようなメッセージを参照することにより、スキャンキー(コピー/転送ボタン)を押下して読み取らせた画像の画像データが第2複合機402に転送され、第2携帯端末302のユーザが参照可能となることが分かる。
また、第1携帯端末102は、ステップS413において、インターネット500及び第2携帯端末302を介して、第2複合機402から送信された画像データを受信したか否かを判定する(ステップS413)。かかる判定では、画像データの送信元アドレスが第2アドレスデータにて表されるアドレスと一致していれば、第2複合機401から送信された画像データであると判定する。
第2複合機402からの画像データが受信されていない場合は(ステップS413においてNo)、ステップS402に戻って処理を継続する。一方で、第2複合機402からの画像データを受信した場合は(ステップS413においてYes)、ステップS414に進む。
ステップS414では、第1携帯端末102は、ステップS413において受信した画像データを、第1複合機202に対して近距離無線通信(NFC)で転送する(ステップS414)。また、この際、受信した第2複合機402からの画像データを印刷中であることを示すメッセージを第1携帯端末102のディスプレイ123に表示するようにしても良い。かかる表示の一例が図5の右下に表されている。本例では、原稿を受信中であり、まもなく印刷されることが文字により表されている。
第1携帯端末102のユーザは、このようなメッセージを参照することにより、第2携帯端末302のユーザが読み取らせた画像の画像データが2001に送信され、第1携帯端末102のユーザが参照可能となることが分かる。
その後、第1携帯端末102はステップS402に戻り、再度処理を継続する。
一方、第1複合機202は、第1携帯端末102を介して、第2複合機402から送信された画像データを受信したか否かを判定する(ステップS312)。かかる判定では、画像データの送信元アドレスが第2アドレスデータにて表されるアドレスと一致していれば、第2複合機401から送信された画像データであると判定する。
第2複合機402からの画像データが受信されていない場合は(ステップS413においてNo)、ステップS302に戻って処理を継続する。一方で、第2複合機402からの画像データを受信した場合は(ステップS413においてYes)、ステップS414に進む。
ステップS414では、受信した第2複合機402からの画像データを第1複合機202自身の備えるプリンタユニット242にて紙等の媒体に印刷する。
その後、第1複合機202はステップS301に戻り、再度処理を継続する。
以上説明した、本実施例では、全通信確立状態にあるときは、各機器は占有接続モードとなる。具体的には、第1複合機202と第2複合機402が201、301及びインターネット500を使用して画像データを送受信することにより、第2複合機402にてスキャンした画像データを第1複合機202で印刷する。のみならず、第1複合機202で印刷する画像データは、第2複合機402にてスキャンした画像データに限定する。また、第1複合機202と第2複合機402が201、301及びインターネット500を使用して画像データを送受信することにより、第2複合機402にてスキャンした画像データを第1複合機202で印刷する。のみならず、第2複合機402で印刷する画像データは、第1複合機202にてスキャンした画像データに限定する。
こうすることにより、第1実施例と同様の効果を奏する。また、これに加えて、各複合機をインターネット600に接続する必要がなくなる、という効果を奏する。
<第3実施例>
次に、本発明の実施形態の一具体例である第3実施例について説明する。
図9は、第3実施例である通信システム全体の基本的構成を表す図である。図9を参照すると、本実施例は、第1携帯端末103、第1複合機203、第2携帯端末303、第2複合機403、第1Wi-Fi(Wireless Fidelity)ルータ901及び第2Wi-Fiルータ902を含む。なお、各Wi−Fiルータは本発明の「中継装置」に相当する。
ここで、第1携帯端末102、第1複合機202、第2携帯端末302及び第2複合機402それぞれの機能は、第1実施例の第1携帯端末101、第1複合機201、第2携帯端末301及び第2複合機401と概ね同等であるので、共通する部分に関しては説明を省略する。
一方で、第2実施例では、第1実施例とは通信網の状況が異なる。具体的には、これら各機器は、第1Wi-Fiルータ901及び第2Wi-Fiルータ902の何れかと接続される。具体的には、第1携帯端末103及び第1複合機203は第1Wi-Fiルータ901と接続されてLAN(Local Area Network)を構築する。また、第2携帯端末302及び第2複合機402は第2Wi-Fiルータ902と接続されてLANを構築する。
そして、第1Wi-Fiルータ901と第2Wi-Fiルータ902がインターネット700を介して接続される。
このように、本実施例ではインターネット500及びインターネット600に直接接続するのではなく、第1Wi-Fiルータ901及び第2Wi-Fiルータ902を介してインターネット700に接続する点が他の実現例と異なる。よって、以下の説明では、この通信に関する点について重点的に説明をする。
なお、第1携帯端末103と、第1複合機203とは近距離型の無線通信(NFC:Near field communication)にて、相互に通信可能な状態にて接続されている。
また、同様に、第2携帯端末303と、第2複合機403とは近距離型の無線通信(NFC)にて、相互に通信可能な状態にて接続されている。
次に、各機器に含まれる機能ブロックの概略について説明する。図9を参照すると、各機器は第1実施例と同様の機能ブロックを含んでいる。しかしながら、各機器に含まれる無線通信制御部及び通信制御部が、FTTHやLTEで通信する機能に代えて、Wi−Fiで通信する機能を有している点で、第1実施例と異なる。
また、第1Wi-Fiルータ901及び第2Wi-Fiルータ902は、Wi−Fiの規格に準拠したルータである。なお、第1Wi-Fiルータ901及び第2Wi-Fiルータ902との接続は無線であっても良いが、有線であっても良い。
続いて、第1携帯端末103の基本的構成を表す図である図10−1を参照して、第1携帯端末103及び第2携帯端末303に含まれる各機能ブロックについてより詳細に説明する。
図10−1を参照すると、無線通信制御部140は、第1アドレスデータ記憶部141、第1アドレスデータ送信部142、第2アドレスデータ記憶部143、第2アドレスデータ受信部144、送信映像データ記憶部145、映像データ送信部146、受信映像データ記憶部147、映像データ受信部148、送信音声データ記憶部149、音声データ送信部150、受信音声データ記憶部151及び音声データ受信部152を含む。この点については、第1実施例と同様であるが、各送信部及び各受信部の送信先及び受信先がインターネット500ではなく第1Wi-Fiルータ901となっている点で第1実施例とは異なる。
その他の各機能ブロックについては、第1実施例と同様なので、説明を省略する。
続いて、第1複合機203の基本的構成を表す図である図10−2を参照して、第1複合機203及び第2複合機403に含まれる各機能ブロックについてより詳細に説明する。
図10−2を参照すると、通信制御部250は、送信画像データ記憶部251、画像データ送信部252、受信画像データ記憶部253及び画像データ受信部254を含む。この点については、第1実施例と同様であるが、画像データ送信部252及び画像データ受信部254の送信先及び受信先がインターネット500ではなく第1Wi-Fiルータ901となっている点で第1実施例とは異なる。
その他の各機能ブロックについては、第1実施例と同様なので、説明を省略する。
続いて、図11−1及び図11−2のフローチャート並びに図5に表されるイメージ図を参照して本実施例の動作について詳細に説明する。
ここで、図11−1に表されるステップS第2Wi-Fiルータ902乃至508は、図4−1に表されるステップS102乃至108と同様であるので、説明を省略する。第1実施例と相違するステップS501では、インターネット600と接続していたステップS102と異なり、第1Wi-Fiルータ901を介してインターネット700に接続する。
また、図11−1に表されるステップS601乃至604並びに606及び607は、図4−1に表されるステップS201乃至204並びに206及び207と同様であるので、説明を省略する。第1実施例と相違するステップS605では、インターネット500を介してビデオ通話モードとなったステップS205と異なり、第1Wi-Fiルータ901、インターネット700及び第2Wi-Fiルータ902を介して第2携帯端末303に接続する。
ここで、図11−2に表されるステップS509、510、512、514、515及び516は、図4−1に表されるステップS109、110、112、114、115及び116と同様であるので、説明を省略する。
第1実施例と相違するステップS511では、スキャンした画像データをインターネット600を介して送信していたステップS111と異なり、スキャンした画像データを、第1Wi-Fiルータ901、インターネット700及び第2Wi-Fiルータ902を介して第2複合機403に送信する。
また、第1実施例と相違するステップS513では、スキャンした画像データをインターネット600を介して受信していたステップS113と異なり、スキャンした画像データを、第1Wi-Fiルータ901、インターネット700及び第2Wi-Fiルータ902を介して第2複合機403から受信する。
更に、図11−2に表されるステップS609、611乃至614は、図11−2に表されるステップS609、611乃至614と同様であるので、説明を省略する。
第1実施例と相違するステップS608では、第2アドレスデータをインターネット500を介して受信していたステップS208と異なり、第2アドレスデータを、第1Wi-Fiルータ901、インターネット700及び第2Wi-Fiルータ902を介して第2携帯端末303から受信する。
第1実施例と相違するステップS610では、第1アドレスデータをインターネット500を介して送信していたステップS210と異なり、第2アドレスデータを、第1Wi-Fiルータ901、インターネット700及び第2Wi-Fiルータ902を介して第2携帯端末303へ送信する。
以上説明した、本実施例では、そして、全通信確立状態にあるときは、各機器は占有接続モードとなる。具体的には、第1複合機203と第2複合機403が第1Wi-Fiルータ901、インターネット700及び第2Wi-Fiルータ902を使用して画像データを送受信することにより、第2複合機403にてスキャンした画像データを第1複合機203で印刷する。のみならず、第1複合機203で印刷する画像データは、第2複合機403にてスキャンした画像データに限定する。また、第1複合機203と第2複合機403が第1Wi-Fiルータ901、インターネット700及び第2Wi-Fiルータ902を使用して画像データを送受信することにより、第2複合機403にてスキャンした画像データを第1複合機203で印刷する。のみならず、第2複合機403で印刷する画像データは、第1複合機203にてスキャンした画像データに限定する。
こうすることにより、第1実施例と同様の効果を奏する。また、これに加えて、第1携帯端末103及び第2携帯端末303がLTEに準拠した通信を行なう機能を有していなくても良い、という効果も奏する。また、LTE網の使用料が、従量制である場合に、第1携帯端末103及び第2携帯端末303がLTE網の帯域を使用しないことにより、使用料を低減させることができる、という効果も奏する。
<第4実施例>
次に、図12乃至図14を参照して第4実施例について説明をする。
本実施例の各機器に含まれる機能ブロックの内容は、第1実施例に含まれる各機器の内容と同等であるので機能ブロックに関しては図示及び説明を省略する。
一方で、本実施例では全通信確立状態であっても占有接続モードを解除することができる。そして、占有接続モードを解除することにより、ユーザの操作に応じて、相手側の複合機でスキャンされた画像の画像データ以外の画像データも印刷できるようにする点において、第1実施例と異なる。以下の説明では、この点について重点的に説明をする。
なお、以下の説明では、第1実施例に含まれる各機器と区別するために、第1携帯端末101、第1複合機201、第2携帯端末301及び第2複合機401ではなく、第1携帯端末104、第1複合機204、第2携帯端末304及び第2複合機404、との名称で各機器を呼ぶ。
次に、図12を参照すると、本実施例を実現する場合の一例が表されている。図12の例では、操作パネル210をタッチパネルにより実現している。そして、タッチパネル上には、第1実施例のスキャンキー(コピー/転送ボタン)と同様にスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)を設ける。そして、本実施例では、更に、割込みアイコンを設ける。割込みアイコンの詳細な使用方法に関しては後述する。
また、本実施例では、タッチパネルのサイズが大きくなるような場合も考えられる。そこで、そのような場合には、近距離通信無線通信接続部(携帯端末設置台)をタッチパネルが配置されている面ではなく、図12に表されているように他の箇所に設けるようにしても良い。
ここで本実施例では、第1携帯端末104と第1複合機204の近距離無線通信、第1携帯端末104と第2携帯端末301のインターネット500を介した通信、及び、第2携帯端末301と第2複合機404の近距離無線通信が確立している状態を「全通信確立状態」と呼ぶ。
そして、全通信確立状態にあるときは、第1複合機204と第2複合機404がインターネット600を使用して画像データを送受信することにより、第2複合機404にてスキャンした画像データを第1複合機204で印刷する。のみならず、原則として第1複合機204で印刷する画像データは、第2複合機404にてスキャンした画像データに限定する。また、第1複合機204と第2複合機404がインターネット600を使用して画像データを送受信することにより、第2複合機404にてスキャンした画像データを第1複合機204で印刷する。のみならず、原則として第2複合機404で印刷する画像データは、第1複合機204にてスキャンした画像データに限定する。
このように、全通信確立状態にあるときは、原則としては、印刷する画像データを相手側の複合機がスキャンした画像に基づく画像データに制限する。しかしながら、ユーザが割込みアイコンの押下があった場合には、印刷する画像データを制限することはせず、相手側の複合機がスキャンした画像に基づく画像データ以外の画像データも印刷可能とする。
こうすることにより、普段は、他の画像データの印刷を行わないことから、色々な送信元からの画像データが印刷されてしまうことが防止できる。一方で、必要な場合には、相手側の複合機がスキャンした画像に基づく画像データ以外の画像データも印刷することができる。
また、本実施例では、各携帯端末のディスプレイにもスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)を設ける。これにより、各携帯端末からもコピー及び転送の指示を行なうことを可能とする。
続いて、図13−1及び図13−2のフローチャート並びに図3及び図5に表されるイメージ図を参照して本実施例の動作について詳細に説明する。
ここで、ステップS701乃至708は、図4−1のステップS101乃至108と同様の処理である。また、ステップS801乃至807は、図4−1のステップS201乃至207と同様の処理である。従って、これらのステップに関しての説明は省略する。また、図4−1のステップの番号を読み替えることにより、ステップS701乃至708及びステップS801乃至807を表すフローチャートとなるので、ステップS701乃至708及びステップS801乃至807を表す図面も省略するものとする。
ただし、ステップS805では、図14−1の上段の左に表示例の一例として記載されているように、第1携帯端末104に表示を行なうのみならず、図14−1の上段の右に表示例の一例として記載されているように、第1複合機204のタッチパネルにも表示を行なう。この点、この時点では、未だ全通信確立状態とはなっていないので、コピー/プリント/スキャン(E−mail送信、HDD(Hard disk drive)保存)の4つのアイコンが表示されているものとする。ここで、コピーアイコンが押下された場合には、第1複合機204で読み取った画像データが第1複合機204により印刷される。また、プリントアイコンが押下された場合には、例えば、図示を省略しているパーソナルコンピュータから送信された画像データが第1複合機204により印刷される。更に、スキャン(E−mail送信)のアイコンが押下された場合には、第1複合機204により読み取った画像が、画像データに変換され、E−mailに添付して送信される。更に、スキャン(HDD保存)アイコンが押下された場合には、第1複合機204により読み取った画像が、画像データに変換され、第1複合機204内部又は外部のHDDに保存される。
また、ステップS701乃至708及びステップS801乃至807が実行されたことにより、第1携帯端末104と第1複合機204の近距離無線通信、第1携帯端末104と第2携帯端末301のインターネット500を介した通信、及び、第2携帯端末301と第2複合機404の近距離無線通信が確立している状態である「全通信確立状態」となっていることを、第1携帯端末104及び第1複合機204は把握する。
次に、図13−1を参照すると、第1携帯端末104は、第2複合機404のアドレスを表す情報である第2アドレスデータ(例えば、IPアドレス/メールアドレス)を無線通信(LTE)で第2携帯端末301から受信する(ステップS808)。
そして、第1携帯端末104は、受信した第2アドレスデータを第1複合機204に転送する(ステップS809)。
更に、第1携帯端末104は、ステップS804にて受信した第1アドレスデータを無線通信(LTE)で第2携帯端末301に対して送信する(ステップS810)。
これにより、第1複合機204にて読み取った画像データを第2複合機404にて印刷することが可能となったので、第1携帯端末104のディスプレイ123に表示される情報を切り替え、ディスプレイにスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)を表示する(ステップS811)。
切り替え後の表示の一例が、図14−1の下段の左に図示される。かかる画面では、通話相手である第2携帯端末301のユーザの画像と、「原稿を送信できます」との案内及び原稿を送信する際の操作の説明が表示される。加えて、スキャンアイコン(コピー/転送ボタン)が表示され、これにより、第1複合機204のみならず第1携帯端末104からもコピー及び転送の指示を行なうことを可能とする。なお、図中では、スキャンアイコン(コピー/転送ボタン)を表すボタンを「スキャン」と図示する。
他方、第1複合機204は、第2複合機404のアドレスを表す情報である第2アドレスデータを第1携帯端末104から近距離無線通信(NFC)で受信する(ステップS709)。これを契機として、第1複合機204のタッチパネルに表示する情報も切り替え、割込みアイコン及びスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)を表示する(ステップS710)。切り替え後の表示の一例が、図14−1の下段の右に図示される。かかる画面では、コピー/プリント/スキャン(E−mail送信、HDD(Hard disk drive)保存)の4つが使用不可能な状態となる。一方で、割込みアイコン及びスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)が有効となる。これらボタンがユーザに押下された場合の処理については後述する。なお、図中では、スキャンアイコン(コピー/転送ボタン)を表すボタンを「スキャン(転送)」と図示する。
また、第1携帯端末104は、第1携帯端末104自身が表示しているスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)が押下されたか否かを判定する(ステップS812)。
ここで、第1携帯端末104自身が表示しているスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)が押下されていない場合には(ステップS812においてNo)、ステップS814に進む。
一方で、第1携帯端末104自身が表示しているスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)が押下された場合には(ステップS812においてYes)、ステップS813に進む。
ステップS813では、スキャンを行なう旨の指示である、スキャン指示信号を送信する。
他方、第1複合機204は、第1複合機204自身が表示するスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)が押下されたか否かを判定する(ステップS711)。
第1複合機204自身が表示するスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)が押下されていない場合は(ステップS711においてNo)、ステップS712に進む。一方で、第1複合機204自身が表示するスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)が押下された場合は(ステップS710においてYes)、ステップS713に進む。
ステップS712では、第1携帯端末104からスキャン指示信号を受信したか否かを判定する。ここで、スキャン指示信号を受信していない場合には(ステップS712においてNo)ステップS715に進む。この場合は、つまり、第1複合機204が表示するスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)も、第1携帯端末104が表示するスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)も押下されていない場合となる。
一方で、スキャン指示信号を受信している場合には(ステップS712においてYes)ステップS713に進む。
ここで、ステップS713に進む場合は、つまり、第1複合機204が表示するスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)か、第1携帯端末104が表示するスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)の何れかが押下された場合となる。そのため、ステップS713では、第1複合機204が画像をスキャンし、スキャンした画像を画像データに変換後、変換後の画像データをインターネット600を介して第2複合機404に対して送信する。
また、ステップS713おける送信を行ったこと、つまり、スキャンすることによって得られた画像データが第2複合機404で送信中であることを示す信号である送信信号を第1携帯端末104に対して近距離無線通信(NFC)で送信する(ステップS714)。
ここで、第1携帯端末104は、第1複合機204から送信信号を受信したか否かを確認する(ステップS814)。
送信信号を受信していない場合には(ステップS814おいてNo)、ステップS816に進む。一方で、送信信号を受信した場合には(ステップS814においてYes)、第1複合機204でスキャンすることによって得られた画像データが第2複合機404に送信中であることを示すメッセージを第1携帯端末104のディスプレイ123に表示する。かかる表示の一例が図14−2上段の左に表されている。本例では、原稿を送信中であることが文字により表されている。
第1携帯端末104のユーザは、このようなメッセージを参照することにより、第1複合機204が表示するスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)か、第1携帯端末104が表示するスキャンアイコン(コピー/転送ボタン)の何れかを押下して読み取らせた画像の画像データが第2複合機404に送信され、第2携帯端末301のユーザが参照可能となることが分かる。
次に、図13−2を参照すると、第1複合機204は、第1複合機204自身が表示する割込みアイコンが押下されたか否かを判定する(ステップS715)。
ここで、第1複合機204自身が表示する割込みアイコンが押下されていない場合には(ステップS715においてNo)、ステップS719に進む。
一方で、第1複合機204自身が表示する割込みアイコンが押下された場合には(ステップS715においてYes)、ステップS716に進む。
ステップS716では、全通信確立状態であるが、占有接続モードを解除する。具体的には、コピー/プリント/スキャン(E−mail送信、HDD(Hard disk drive)保存)の4つのアイコンを第1複合機204が表示する。これにより、スキャンアイコン(コピー/転送ボタン)に加えて、コピー/プリント/スキャン(E−mail送信、HDD(Hard disk drive)保存)の4つのアイコンも利用可能となる。また、割込みアイコンは、割込み解除アイコンに変化する。かかる表示の一例が図14−2上段の右に表されている。本例では、これらアイコンが全て使用可能な状態で表示されている。
この状態で、コピーアイコンが押下された場合には、第1複合機204で読み取った画像データが第1複合機204により印刷される。また、プリントアイコンが押下された場合には、例えば、図示を省略しているパーソナルコンピュータから送信された画像データが第1複合機204により印刷される。更に、スキャン(E−mail送信)のアイコンが押下された場合には、第1複合機204により読み取った画像が、画像データに変換され、E−mailに添付して送信される。更に、スキャン(HDD保存)アイコンが押下された場合には、第1複合機204により読み取った画像が、画像データに変換され、第1複合機204内部又は外部のHDDに保存される。
次に、第1複合機204は、第1複合機204自身が表示する割込み解除アイコンが押下されたか否かを判定する(ステップS717)。
ここで、第1複合機204自身が表示する割込み解除アイコンが押下されていない場合には(ステップS717においてNo)、ステップS719に進む。
一方で、第1複合機204自身が表示する割込み解除アイコンが押下された場合には(ステップS717においてYes)、ステップS718に進む。
ステップS718では、コピー/プリント/スキャン(E−mail送信、HDD(Hard disk drive)保存)の4つのアイコンを消去する等の方法により、これら4つのアイコンを使用できない状態とする。すなわち、これら4つのアイコンに紐付けられている機能を使用できない状態とする。また、併せて割込み解除アイコンを割込みアイコンに変化させる。これにより、占有接続モードに再度戻ることとなる。
また、第1複合機204は、ステップS719において、第1複合機204がインターネット600を介して、第2複合機404から送信された画像データを受信したか否かを判定する。かかる判定では、画像データの送信元アドレスが第2アドレスデータにて表されるアドレスと一致していれば、第2複合機401から送信された画像データであると判定する。
第2複合機404からの画像データが受信されていない場合は(ステップS720においてNo)、ステップS702に戻って処理を継続する。一方で、第2複合機404からの画像データを受信した場合は(ステップS720においてYes)、ステップS721に進む。
ステップS721では、受信した第2複合機404からの画像データを第1複合機204自身の備えるプリンタユニット242にて紙等の媒体に印刷する。
また、ステップS721における印刷を行ったこと、つまり、受信した第2複合機404からの画像データを印刷中であることを示す信号である送信信号を第1携帯端末104に対して近距離無線通信(NFC)で送信する。そして、ステップS702に戻って処理を継続する。
ここで、第1携帯端末104は、第1複合機204から受信信号を受信したか否かを確認する(ステップS816)。
受信信号を受信していない場合には(ステップS816においてNo)、ステップS802に戻って処理を継続する。一方で、受信信号を受信した場合には(ステップS816においてYes)、受信した第2複合機404からの画像データを印刷中であることを示すメッセージを第1携帯端末104のディスプレイ123に表示する。かかる表示の一例が図14−2の下段の左に表されている。本例では、原稿を受信中であり、まもなく印刷されることが文字により表されている。
第1携帯端末104のユーザは、このようなメッセージを参照することにより、第2携帯端末301のユーザが読み取らせた画像の画像データが2001に送信され、第1携帯端末104のユーザが参照可能となることが分かる。
以上説明した、本実施例では、第1実施例と同様の効果を奏する。どれと同時に、割込みアイコンの押下に応じて、占有接続モードを解除することにより、ユーザが必要であれば、相手側の複合機がスキャンした画像の画像データ以外の画像データも印刷をすることが可能となる、という効果も奏する。つまり、占有接続モードをユーザの求めに応じて任意に解除することが可能となる。
<構成例>
以上説明した各実施例は、例えば以下のような構成により実現することが可能である。
[構成例1]
スキャナと、画像データ送信手段と、近距離無線通信手段とを備える画像データ通信装置であって、
前記近距離無線通信手段により、画像データ通信装置がビデオ通話可能な第一携帯端末と通信接続され、
前記第一携帯端末が、第二携帯端末とビデオ通話可能な状態で無線通信接続され、かつ、前記第二携帯端末が、プリンタと、画像データ受信手段と、近距離無線通信手段とを備える第二画像データ通信装置に対して近距離無線通信接続されている時、前記画像データ通信装置が、該画像データ通信装置のスキャナで読取られた画像データを、第二画像データ通信装置に自動送信することを特徴とする画像データ通信装置。
[構成例1の構成とした場合に奏する効果]
自分の携帯端末と近距離無線接続された複合機のスキャナで読み取られた画像データが、特別な操作なしで、自動的にビデオ通話相手の携帯端末に近距離無線接続された複合機のプリンタで印刷されるので、通話で必要とされる原稿などの画像データを、会話を中断させることなく、ビデオ通話相手にスピーディーかつ確実に送ることができる。
近距離無線通信は、人の手が届く程度(例えば1m未満)の範囲の通信装置としか通信接続されないため、ほぼ1対1の接続が可能となるため、意図しない別の複合機と通信装置が通信接続されることはない。そのため、意図しない別のスキャナで読み取られた画像データがビデオ通話先へ送信されることがなく、ユーザの混乱を防ぐとともに、必要最小限の操作で確実にドキュメント画像を送付できる。
[構成例2]
構成例1に記載の画像データ通信装置において、
前記画像データ通信装置が、前記第二画像データ通信装置へ画像データを送信した時、第一携帯端末に送信信号を送ることを特徴とする画像データ通信装置。
[構成例2の構成とした場合に奏する効果]
第一携帯端末を使用しているユーザは、画像データ通信装置が、前記第二画像データ通信装置へ画像データを送信したことを把握できる。
[構成例3]
プリンタと、画像データ受信手段と、近距離無線通信手段とを備える画像データ通信装置であって、
前記近距離無線通信手段により、画像データ通信装置がビデオ通話可能な第一携帯端末と通信接続され、
前記第一携帯端末が、第二携帯端末とビデオ通話可能な状態で無線通信接続され、かつ、前記第二携帯端末が、スキャナと、画像データ送信手段と、近距離無線通信手段とを備える第二画像データ通信装置に対して近距離無線通信接続されている時、前記画像データ通信装置のプリンタが、前記第二画像データ通信装置のスキャナで読取られた画像データを自動印刷することを特徴とする画像データ通信装置。
[構成例3の構成とした場合に奏する効果]
ビデオ通話相手の携帯端末に近距離無線接続された複合機のスキャナで読み取られた画像データが、特別な操作なしで、自分の携帯端末と近距離無線接続された複合機のプリンタで、自動的に印刷されるので、通話で必要とされる原稿などの画像データを、会話を中断させることなく、ビデオ通話相手からスピーディーかつ確実に受け取ることができる。
近距離無線通信は、人の手が届く程度(例えば1m未満)の範囲の通信装置としか通信接続されないため、ほぼ1対1の接続が可能となるため、ビデオ通話相手から送られてきた画像データが、意図しない別のプリンタで印刷されることがなく、ユーザの混乱を防ぐとともに、必要最小限の操作で確実にドキュメント画像を受け取れる。
[構成例4]
構成例3に記載の画像データ通信装置において、
前記プリンタで印刷される画像が、前記第二画像データ通信装置から送信された画像データに限定されることを特徴とする画像データ通信装置。
[構成例4の構成とした場合に奏する効果]
ビデオ通話中に、画像データ通信装置を共有する他ユーザの画像データの印刷を防止しているので、通話相手から送られる画像データの印刷物と、他ユーザの印刷物混ざることを防止できる。
[構成例5]
構成例3に記載の画像データ通信装置において、
第一携帯端末を使用しているユーザは、前記画像データ通信装置が、前記第二画像データ通信装置から送信された画像データを受信した時、第一携帯端末に受信信号を送ることを特徴とする画像データ通信装置。
[構成例5の構成とした場合に奏する効果]
画像データ通信装置が、前記第二画像データ通信装置へ画像データを送信したことを把握できる。
[構成例6]
スキャナと、プリンタと、画像データ送受信手段と、近距離無線通信手段とを備える第一および第二画像データ通信装置と、
前記第一および第二画像データ通信装置と各々近距離無線通信接続可能な近距離無線通信手段を備え、ビデオ通話モードで接続可能な第一および第二携帯端末と、を含み、
前記第一および第二携帯端末どうしが、ビデオ通話モードで接続されている時、第一画像データ通信装置のスキャナで読み取られた原稿の画像データが、自動的に第二画像データ通信装置のプリンタで印刷される画像データ自動送信印刷機能を有することを特徴とする画像データ通信システム。
[構成例6の構成とした場合に奏する効果]
システムとすることにより、送信側受信側が何れであっても、他方の画像データ通信装置で読み取った画像データを、他方の画像データ通信装置でプリントすることが可能となる。
<変形例>
また、上述した実施例は、本発明の好適な実施例ではあるが、上記実施例のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
例えば、以下のような変更が可能である。
上述した各実施例の、ステップS114、S312、S514、S720においては、第1複合機は、第2複合機から送信された画像データが有るか否かを判定している。そして、第1複合機が受信した画像データの送信元を表す情報が、予め受信していた第2複合機の第2アドレスデータが表す情報と同一であれば、この受信した画像データは、第2複合機から送信された画像データであると判断して、この画像データを印刷の対象としていた。
これを変形して、第1複合機が受信した画像データの送信元を表す情報と、予め受信していた第2複合機の第2アドレスデータが表す情報とが、同一の場合だけではなく、こられの情報が対応する関係にある場合も、第2複合機から送信された画像データであると判断するようにしても良い。
この点ついて説明する。予め取得していた第2アドレスデータが表す情報が、第2複合機のIPアドレスであったとする。この場合には、第2アドレスデータが表す情報と、第2複合機から受信した画像データの送信元を表す送信元IPアドレスは、同一となる。
これは、IPアドレスに代えて、メールアドレスを使用して通信を行なう場合も同様である。つまり、予め取得していた第2アドレスデータが表す情報が、第2複合機のメールアドレスであったとする。この場合には、第2アドレスデータが表す情報と、第2複合機から受信した画像データの送信元を表すメールアドレスとは同一となる。
しかしながら、第2複合機が送信した画像データの送信元を表す情報(例えば、送信元IPアドレスや、送信元メールアドレス)が、予め受信していた第2複合機の第2アドレスデータが表す情報(例えば、IPアドレスや、メールアドレス)と同一とはならない場合も考えられる。
これは、第2アドレスデータが表す情報が、第2複合機のURLであるような場合である。この場合には、第2アドレスデータが表す情報はURLであり、第2複合機が送信した画像データの送信元を表す情報は送信元IPアドレスとなるので、これら2つの情報は同一とはならない。
しかしながら、DNS(Domain Name System)サーバを参照して、第2通信装置のURLに対応するIPアドレスを取得するならば、この取得したIPアドレスは、第2複合機が送信した画像データの送信元IPアドレスと同一となる。
よって、このような場合には、第2アドレスデータが表す情報と、第2複合機が送信した画像データの送信元を表す情報は同一ではないが、対応するものであるとして、受信した画像データが、第2複合機から送信された画像データであると判断するようにしても良い。そして、この画像データを、印刷をする対象とすれば良い。
また、他にも第2アドレスデータが表す情報が、第2複合機のIPアドレスとポート番号である場合も考えられる。この場合に、第2複合機が、第2アドレスデータが表す情報により特定されるポート番号以外のポート番号を送信元として画像データを送信することも考えられる。そうすると、第2アドレスデータが表す情報と、画像データの送信元を表す情報は同一とはならない。しかし、ポート番号が異なるのみで、画像データの送信元は第2複合機であることには変わりはない。
よって、このような場合にも、同一ではないが、対応するものであるとして、受信した画像データが、第2複合機から送信された画像データであると判断するようにしても良い。そして、この画像データを、印刷をする対象としても良い。
このようにすることにより、より柔軟に送信元の認証を行なうことが可能となる。
更に、他の変形例について説明する。
ステップS114、S312、S514、S720においては、第1複合機が主体となって認証を行っていたが、認証を行なう主体を第1携帯端末としても良い。
まず、上述した実施例のように第1複合機が主体となって認証を行なう場合について図15−1を参照して説明する。なお、図15−1乃至図15−4及びこれらの図を参照して行なう説明でが、各装置に第1の実施例で使用した符号を付している。ただし、これは説明のための一例に過ぎず、本変形例は第1の実施例以外の他の実施例にも適用することができる。
図15−1を参照すると、まず第1複合機201は、第1携帯端末101及び第2携帯端末301を介して、第2複合機401に対して、第1複合機201のアドレスを表す情報である第1アドレスデータを送信する(A11)。本例では、第1複合機201のアドレスは、IP#1であるとする。
また、第2複合機401は、第2携帯端末301及び第1携帯端末101を介して、第1複合機201に対して、第2複合機401のアドレスを表す情報である第2アドレスデータを送信する(A12)。本例では、第1複合機201のアドレスは、IP#2であるとする。
次に、第2複合機401は、宛先IPアドレスをIP#1’、送信元IPアドレスをIP#2’として画像データを第1複合機201に送信する(A13)。ここで、IP#1はIP#1’と同一であり、IP#2はIP#2’と同一であるが、それぞれを区別するために、画像データの宛先IPアドレス及び送信元IPアドレスには、「’」を付す。
画像データを受信した第1複合機201は、第2アドレスデータにより表されるIP#2と、画像データの送信元IPアドレスであるIP#2’を比較することにより認証を行なう。そして、両者が同一又は対応するものであれば、受信した画像データの送信元は、第2複合機401であると判断して、この画像データを印刷する(A14)。
また仮に、認証の結果、受信した画像データの送信元が第2複合機401ではないと判断したのならば、この画像データの印刷は行わない。
なお、認証は、上述したように、第2アドレスデータにより表されるIP#2と、画像データの送信元IPアドレスであるIP#2’を比較することにより行っても良いが、第1アドレスデータにより表されるIP#1と、画像データの宛先IPアドレスであるIP#1’を比較することにより行っても良い。更に、IP#2と、IP#2’の比較及びIP#1と、IP#1’の比較の双方の比較を行なうことにより行っても良い。
次に、認証を行なう主体を第1携帯端末101とした場合の動作について、図15−2を参照して説明する。
図15−2を参照すると、まず、第1複合機201が、第1携帯端末101及び第2携帯端末301を介して、第1複合機201に対して、第1複合機201のアドレスを表す情報である12アドレスデータを送信する(A21)。そして、送信先の第2複合機401のみならず、通信経路に存在する第1携帯端末101及び第2携帯端末301も第1アドレスデータを記憶する。
また、第2複合機401が、第2携帯端末301及び第1携帯端末101を介して、第1複合機201に対して、第2複合機401のアドレスを表す情報である第2アドレスデータを送信する(A22)。そして、送信先の第1複合機201のみならず、通信経路に存在する第2携帯端末301及び第1携帯端末101も第2アドレスデータを記憶する。
次に、第2複合機401は、宛先IPアドレスをIP#1’、送信元IPアドレスをIP#2’として画像データを第1複合機201に送信する。そして、第1複合機201は、上記のA23において第2複合機401から送信された画像データを受信すると、かかる画像データを印刷することなく、そのまま第1携帯端末101に転送する(A23)。
そして、第1携帯端末101が、転送されてきた画像データの送信元IPアドレスが、予め受信していた第2複合機401の第2アドレスデータが表す情報と同一又は対応するものであるか判断することにより認証を行なう。具体的には、第2アドレスデータにより表されるIP#2と、画像データの送信元IPアドレスであるIP#2’を比較することにより認証を行なう(A24)。なお、認証時にIP#2と、IP#2’の比較及びIP#1と、IP#1’の比較の双方の比較を行なうようにしても良いのは、図15−1を参照して説明した場合と同様である。
そして、認証の結果、転送されてきた画像データの送信元が第2複合機401であると判断したのならば、転送されてきた画像データを第1複合機201に送信すると共に、この画像データを印刷するように第1複合機201に対して指示を出す(A25)。そして、これを受けた第1複合機201は画像データを印刷する。
また、認証の結果、受信した画像データの送信元が第2複合機401ではないと判断したのならば、第1複合機201に対する画像データの送信や、第1複合機201に対する印刷指示は行わない。
こうすることにより、第1携帯端末101による認証を実現することができる。これにより、第1複合機201は画像データの転送及び第1携帯端末101からの指示に応じた印刷を行えば良い。つまり、第1複合機201に認証処理を行なうための機能を追加する必要がなくなることから、第1複合機201のソフトウェアの改変を小さなものにとどめることが可能となる。
ただし、近距離無線通信の方式によっては、画像データを、第1複合機201及び第1携帯端末101間で送受信するに時間を要するような場合も考えられる。このような場合には、A23、A24及びA25を以下のように変形すると良い。
まず、A23において、第1複合機201は、画像データは転送することなく、画像データの宛先IPアドレスIP#1’及び送信元IPアドレスIP#2’を表す情報を含んだデータを認証用データとして生成する。そして、この生成した認証用データを第1携帯端末101に送信する。また、画像データは、第1複合機201が記憶しておく。
そして、認証データを受信した第1携帯端末101は、この認証用データに含まれる情報により表される送信元IPアドレスIP#2’が、第2アドレスデータにより表される第2複合機401のアドレスIP#2と同一又は対応するかを判断することにより認証を行なう(A24)。
そして、認証の結果、画像データの送信元が第2複合機401であると判断したのならば、この画像データを印刷するように第1複合機201に対して指示を出す(A25)。そして、これを受けた第1複合機201は、第1複合機201自身が記憶していた画像データを印刷する。
また、認証の結果、画像データの送信元が第2複合機401ではないと判断したのならば、第1複合機201に対する印刷指示は行わない。
こうすることにより、IPアドレス等を表す情報と比較してデータ量が大きいデータである、画像データを第1複合機201及び第1携帯端末101間で送受信する必要がなくなる。
次に、他の変形例として、各複合機のIPアドレスを用いて認証を行なうのではなく、
他の情報を用いて認証を行なう変形例について図15−3及び図15−4を参照して説明する。
認証に用いる、IPアドレス以外の情報としては、例えば、各携帯端末のユーザを一意に識別するための識別子である、ユーザIDを使用することが考えられる。
ユーザIDは、例えば、各携帯端末が保持する情報により表されるとする。具体的には、各携帯端末が保持している、携帯端末の電子メールアドレスや、コンビニ・チェーンにおけるユーザID等の情報を、ユーザIDとして使用する。
このように、ユーザIDを使用する場合であって、第1複合機201が主体となって認証を行なう場合について、図15−3を参照して説明する。なお、第1携帯端末101のユーザのユーザIDは、ID#3であり、第2携帯端末301のユーザのユーザIDは、ID#4であるとする。
図15−3を参照すると、まず第1複合機201は、第1携帯端末101に対して、第1複合機201のアドレスを表す情報である第1アドレスデータを送信する(A31)。
第1アドレスデータを受信した第1携帯端末101は、第2携帯端末301を介して、第2複合機401に対して、第1アドレスデータ及び第1携帯端末101のユーザのユーザIDであるID#3を送信する(A32)。
また、第1携帯端末101は、第1複合機201に対しても、第1携帯端末101のユーザのユーザIDであるID#3を送信する(A33)。
更に、第2複合機401は、第2携帯端末301に対して、第2複合機401のアドレスを表す情報である第2アドレスデータを送信する(A33)。
第2アドレスデータを受信した第2携帯端末301は、第1携帯端末101を介して、第1複合機201に対して、第2アドレスデータ及び第2携帯端末301のユーザのユーザIDであるID#4を送信する(A34)。
また、第2携帯端末301は、第2複合機401に対しても、第2携帯端末301のユーザのユーザIDであるID#4を送信する(A35)。
次に、第2複合機401は、宛先IPアドレスをIP#1’、送信元IPアドレスをIP#2’としてパケットのIPヘッダに記載し、パケットのペイロードに、第1携帯端末101のユーザのユーザIDであるID#3’、第2携帯端末301のユーザのユーザIDであるID#4’及び画像データを含ませてパケットを生成する。そして、生成したパケットを第1複合機201に送信する(A36)。
画像データを受信した第1複合機201は、予め受信している携帯端末のユーザIDと、画像データが含まれるパケットのペイロードに記載されている、ユーザIDとを比較することにより認証を行なう。例えば、A35において予め受信している第2携帯端末301のユーザID#4と、画像データが含まれるパケットのペイロードに記載されている、ユーザID#4’を比較する(A37)。
そして、両者が同一又は対応するものであれば、受信した画像データの送信元は、第2複合機401であると判断して、この画像データを印刷する。
また仮に、認証の結果、受信した画像データの送信元が第2複合機401ではないと判断したのならば、この画像データの印刷は行わない。
なお、認証は、上述したように、ユーザID#4と、ユーザID#4’を比較することにより行っても良いが、第1携帯端末101のユーザのユーザIDであるユーザID#3と、ユーザID#3’を比較することにより行っても良い。更に、ID#4と、ID#4’の比較及びID#3と、ID#3’の比較の双方の比較を行なうことにより認証を行っても良い。
また、これに加えて、IP#2と、IP#2’の比較及びIP#1と、IP#1’の比較も行なうことにより認証を行っても良い。つまり、4つの比較の全て、又は何れかの比較を行って認証を行なうようにすれば良い。
このように、ユーザIDの比較も行なうことにより、第1携帯端末101や第2携帯端末301のユーザとは関係なく、第2複合機401から第1複合機201に画像データが送信されてしまったような場合に、この第1携帯端末101や第2携帯端末301のユーザとは関係ない画像データを印刷してしまうことを防止できる。
次に、認証にユーザIDを使用する場合であって、第1携帯端末101が主体となって認証を行なう場合について、図15−4を参照して説明する。
図15−4を参照すると、まず第1複合機201は、第1携帯端末101に対して、第1複合機201のアドレスを表す情報である第1アドレスデータを送信する(A41)。
第1アドレスデータを受信した第1携帯端末101は、第2携帯端末301を介して、第2複合機401に対して、第1アドレスデータ及び第1携帯端末101のユーザのユーザIDであるID#3を送信する(A42)。
また、第1携帯端末101は、第1複合機201に対しても、第1携帯端末101のユーザのユーザIDであるID#3を送信する(A43)。
更に、第2複合機401は、第2携帯端末301に対して、第2複合機401のアドレスを表す情報である第2アドレスデータを送信する(A43)。
第2アドレスデータを受信した第2携帯端末301は、第1携帯端末101を介して、第1複合機201に対して、第2アドレスデータ及び第2携帯端末301のユーザのユーザIDであるID#4を送信する(A44)。
また、第2携帯端末301は、第2複合機401に対しても、第2携帯端末301のユーザのユーザIDであるID#4を送信する(A45)。
次に、第2複合機401は、宛先IPアドレスをIP#1’、送信元IPアドレスをIP#2’としてパケットのIPヘッダに記載し、パケットのペイロードに、第1携帯端末101のユーザのユーザIDであるID#3’、第2携帯端末301のユーザのユーザIDであるID#4’及び画像データを含ませてパケットを生成する。そして、生成したパケットを第1複合機201に送信する(A46)。
第1複合機201は、上記のA46において第2複合機401から送信された、画像データを含んだパケットを受信すると、かかる画像データを印刷することなく、そのまま第1携帯端末101に転送する(A47)。
そして、第1携帯端末101は、予め受信している携帯端末のユーザIDと、画像データが含まれるパケットのペイロードに記載されている、ユーザIDとを比較することにより認証を行なう。例えば、A45において予め受信している第2携帯端末301のユーザID#4と、画像データが含まれるパケットのペイロードに記載されている、ユーザID#4’を比較する(A47)。なお、認証において、ID#3と、ID#3’の比較、IP#2と、IP#2’の比較及びIP#1と、IP#1’を更に行なうようにしても良いのは、図15−3を参照して説明した場合と同様である。
そして、認証の結果、転送されてきた画像データの送信元が第2複合機401であると判断したのならば、転送されてきた画像データを第1複合機201に送信すると共に、この画像データを印刷するように第1複合機201に対して指示を出す(A48)。そして、これを受けた第1複合機201は画像データを印刷する。
また、認証の結果、受信した画像データの送信元が第2複合機401ではないと判断したのならば、第1複合機201に対する画像データの送信や、第1複合機201に対する印刷指示は行わない。
このように、ユーザIDの比較も行なうことにより、第1携帯端末101や第2携帯端末301のユーザとは関係なく、第2複合機401から第1複合機201に画像データが送信されてしまったような場合に、この第1携帯端末101や第2携帯端末301のユーザとは関係ない画像データを印刷してしまうことを防止できる。
なお、近距離無線通信の方式によっては、画像データを、第1複合機201及び第1携帯端末101間で送受信するに時間を要するような場合も考えられる。このような場合には、A23、A24及びA25を変形したのと同様に、A47、A48及びA49を変形するようにしても良い。つまり、画像データを第1複合機201及び第1携帯端末101間で送受信するのではなく、認証用のデータを第1携帯端末101に送信するようにしても良い。そして、第1携帯端末101は認証の結果に応じて、第1複合機201に印刷指示を行なうようにすると良い。
以上、認証にIPアドレス等を使うのではなく、ユーザIDを使用した。しかしながら、ユーザIDは個人情報であるため、利用者にとってみれば通信に使用することに、心理的な抵抗がある場合も考えられる。これ解決策するため、例えば、各複合機から各携帯端末に個人情報の代わりに利用することができる代替個人情報を与えるようにしても良い。代替個人情報としては、ワンタイムパスワードを生成して、かかるワンタイムパスワードを使用すると良い。
また、ユーザIDのようなユーザ特有の情報を認証に使用するのではなく、認証用に各複合機のアドレス以外の別の情報を用いるようにしても良い。例えば、通信目的のIPアドレス等を送受信することとは別に、各複合機の固有情報(例えば。macアドレス、通信装置管理番号)を認証用に送受信する。そして、これら各複合機の固有情報を用いて、第1複合機201又は第1携帯端末101が認証を行なうようにしても良い。
以上、図15−1乃至図15−4を参照して第1複合機201又は第1携帯端末101が主体となって認証を行なう例を説明したが、図15−1乃至図15−4及びこれらの図に関連する説明中の、第1複合機201を第2複合機401と読み替え、第2複合機401を第1複合機201と読み替え、第1携帯端末101を第2携帯端末301と読み替え、第1携帯端末101を第2携帯端末301と読み替えることにより、第2複合機401又は第2携帯端末301が主体となって認証を行なう場合の説明となる。
また、上述した各実施例では、音声データ及び映像データを別個の送信部及び受信部にて別々に送受信していたが、音声データ及び映像データを送信元で結合し、結合後のデータを送信するようにしても良い。
また、上述した各実施例を組み合わせて実現するようにしても良い。例えば第2実施例や第3実施例の構成にて各機器を接続すると共に、第4実施例のように、占有接続モードを解除可能なようにしても良い。
また、NFC以外位の規格に準拠して近距離無線通信を行なうようにしても良い。ただし、通信可能な範囲が広すぎる通信方式は避けることが望ましい。具体的には、例えば、複合機が複数並んでいるような場合に、想定している複合機ではなく、他の複合機と誤って通信してしまうほど通信範囲が広い通信方式は避けることが望ましい。また同様に、想定している携帯端末以外の携帯端末と複合機とが誤って通信してしまうほど通信範囲が広い通信方式は避けることが望ましい。
また、オンライン上でエキスパートが手助けしてくれるサービスとしてヘルプアウト(Helpouts)との名称のサービスが提供されている。ヘルプアウトでは、助けが必要なユーザが、助けが必要な分野の専門家とオンラインで接続し、ビデオ通話を行うことにより、専門家のアドバイスを受ける。
このような分野において、上述の各実施例を利用するようにすると良い。こうすることにより、エキスパートの手元にあるテキストや関連書籍等の画像データを助けが必要なユーザの利用する複合機に送信することが考えられる。これにより、ビデオ通話を行いながらも、必要な資料等を手元で印刷することが可能となる。
なお、上述した各実施形態に含まれる各機器は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。また、上述した各実施形態により行なわれる通信方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。