JP6393064B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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本件発明は、車両用空調装置に関し、特に、エアカーテンユニットの作動によってエアカーテンにより前部領域と後部領域とに区画された車室内を効率的に空調する車両用空調装置に関する。
従来より、車室内をエアカーテンにより区画して前席側を優先的に空調する車両用空調装置としては、例えば、特許文献1に開示された車両用空調装置がある。当該特許文献1に開示された車両用空調装置は、車室内のうち前席側の前席空調ゾーンと後席側の後席空調ゾーンとの間にエアカーテンを形成するエアカーテンユニットと、車両前方側から前席空調ゾーンに向けて空調風を送風する送風手段と、空調風となる内気と外気の導入割合を調整する内外気切替手段を有する前席空調ユニットと、車室内のうち前席空調ゾーンのみに乗員が乗車している前席乗車状態であるか否かを判定する乗車状態判定手段とを備える。当該特許文献1の車両用空調装置は、乗車状態判定手段が前席乗車状態を判定した場合に、エアカーテンユニットを作動させるとともに、内外気切替手段を、少なくとも内気を導入する内気導入モードに維持させている。
当該特許文献1に開示された車両用空調装置によれば、エアーカーテン前方から後方に抜け出る空調風を減少させて、エアカーテンによる前席空調の省能力化を図っている。
特許第4552360号
上述した特許文献1に開示された車両用空調装置では、前席乗車状態を判定した場合であっても、曇り状態判定手段により窓ガラスが曇る状態であると判定された場合には、内外気切替手段を、外気を車室内に導入する外気導入モードを維持することにより窓ガラスが曇ることを防止している。しかし、エアカーテンを形成している場合に、外気導入モードが実行されると、後席空調ゾーンの空気圧力と比べて、前席空調ゾーンの空気圧力が高くなり、車室内の空気は、前席空調ゾーンから後席空調ゾーンに向かって流れが生じる。通常、外気導入時に、車室内の空気は、車両後部に設けられた内気排気口から排出されるため、当該外気導入時における前席空調ゾーンから後席空調ゾーンへの空気の抜けが顕著となる。よって、前席空調ゾーンと後席空調ゾーンとを区画するエアカーテンが乱され、エアカーテンによって仕切られた前席のみの部分空調による省能力化を実現し得ない問題がある。
そこで、本件発明の課題は、車室内のエアカーテン形成時に外気導入を行っても、車室内の前部領域と後部領域との間に好適にエアカーテンを維持し、効率的な車室内部分空調を実現することができる車両用空調装置を提供することにある。
本件発明者等は、鋭意研究を行った結果、以下の構成を採用することにより、上述の課題を解決するに至った。
すなわち、本件発明における車両用空調装置は、車両の車室内の空気の状態を調整する車両用空調ユニットと、当該車室内を、運転席及び助手席を含む前部領域と、後部座席を含む後部領域と、に区画するエアカーテンを形成するエアカーテンユニットと、当該車両用空調ユニットと当該エアカーテンユニットの制御手段とを備えるものであって、当該車両用空調ユニットは、内部に当該車室内空気、及び/又は、車室外空気を導入して調整空気を形成するケーシングと、当該車室内空気と当該車室外空気の導入割合を調整する内外気切替手段と、当該ケーシング内の当該調整空気を当該エアカーテンで区画された当該前部領域に吹き出す送風手段と、当該エアカーテンで区画された当該前部領域の空気のみを車室外に排出する内気排気手段とを備え、当該制御手段は、当該エアカーテンユニットによるエアカーテン形成時であって、当該内外気切替手段により、当該ケーシング内に当該車室外空気を導入する場合に、前記内気排気手段が当該前部領域の空気の一部を車室外に排出することを特徴とする。
また、本件発明の車両用空調装置は、前記ケーシング内に導入される前記車室外空気は、前記内気排気手段により車室外に排出される前記前部領域の空気と熱交換した後の空気であることが好ましい。
本件発明の車両用空調装置によれば、制御手段が、エアカーテンユニットによるエアカーテン形成時であって、内外気切替手段により、ケーシング内に車室外空気を導入する場合に、内気排気手段が前部領域の空気の一部を車室外に排出するので、車室内に車室外空気を導入しても、前部領域の空気が後部領域に抜け出ることでエアカーテンが壊される不都合を解消することができる。よって、前部領域と後部領域との間に好適にエアカーテンを形成して、効率的な前部領域のみの部分空調を実現することができる。従って、効果的に、空調の消費エネルギーを節減することができる。
さらに、本件発明では、ケーシング内に導入される車室外空気は、内気排気手段により車室外に排出される前部領域の空気と熱交換した後の空気とすることにより、前部領域内の空気を排出することによるエネルギー損失を軽減することが可能となる。
本実施の形態の車両用空調装置の概略説明図である。 本実施の形態における車両用空調ユニットの概略構成図である。 本実施の形態の車室に形成された吸込口及び吹出口を説明する図である。 制御装置の電気ブロック図である。 他の実施の形態としての車両用空調装置の概略構成図である。
以下、図面を参照して、本件発明に係る車両用空調ユニットを備えた車両用空調装置の実施の形態に関して説明する。図1は本実施の形態の車両用空調装置の概略説明図、図2は本実施の形態における車両用空調ユニット1の概略構成図、図3は本実施の形態における車室Rに形成された吸込口及び吹出口を説明する図をそれぞれ示している。本実施の形態に係る車両用空調装置は、車両の車室R内の空気の状態を調整する車両用空調ユニット1と、車室R内の運転席3や助手席4などの前部座席を含む前部領域RFと、後部座席6を含む後部領域RRとを区画するエアカーテンを形成するエアカーテンユニット2と、これら車両用空調ユニット1とエアカーテンユニット2とを制御する制御装置(制御手段)35(図4のみ示す)とを備える。以下に、本実施の形態における車両用空調ユニット1と、エアカーテンユニット2のそれぞれについて説明する。
本実施の形態における車両用空調ユニット1は、自動車(車両)の車内に搭載されて、当該自動車の車室R内の冷房や暖房を行って所定の車室内環境を形成するものである。当該車両用空調装置1は、内部に通風路11が形成され、調整空気を形成するケーシング10により本体が構成されている。当該ケーシング10内には、当該通風路11に車室R内又は車室外の空気を吸い込み、当該ケーシング10内にて形成された調整空気を前部領域RFに吹き出す送風手段としての循環用送風機12と、当該通風路11内に吸い込まれた空気を冷却する冷却手段としての冷却用熱交換器13と、当該通風路11内に吸い込まれた空気を加熱する加熱手段としての加熱用熱交換器14とが収納されている。
本実施の形態では、シロッコファンにより循環用送風機12を構成しているが、これに限定されない。当該冷却用熱交換器13は、例えば、冷凍サイクルを構成する蒸発器を用いることができる。蒸発器を通過する空気は、蒸発器における冷媒の吸熱作用によって冷却される。本実施の形態では、冷凍サイクルを構成する蒸発器により冷却用熱交換器13を構成しているが、これに限定されるものではなく、通風路11内を流通する空気を冷却することができるものであればよい。加熱用熱交換器14は、例えば、車両のエンジンを冷却するための冷却水回路に接続された放熱器を用いることができる。放熱器を通過する空気は、放熱器において冷却水を放熱させることで加熱される。本実施の形態では、エンジンの冷却水回路に接続された放熱器により加熱用熱交換器14を構成しているが、これに限定されるものではなく、通風路11内を流通する空気を加熱することができるものであればよい。なお、当該加熱用熱交換器14の空気上流側には、通風路11内を流通する空気の加熱用熱交換器14内への流通を制御する加熱用ダンパ19が設けられている。
そして、当該ケーシング10は、当該通風路11の冷却用熱交換器13及び加熱用熱交換器14よりも少なくとも空気上流側に、車室R内、本実施の形態では、車室Rの前部領域RF内の空気をケーシング10内に導入する内気導入口15と、車室外空気をケーシング10内に導入する外気導入口16とが設けられている。当該ケーシング10には、内気導入口15から導入する車室内空気と、外気導入口16から導入する車室外空気の導入割合を調整する内外気切替手段としての内外気切替ダンパ17が設けられている。
当該内外気切替ダンパ17は、ケーシング10に配設された支持軸17Aを中心に回動自在に設けられるダンパであることが好ましい。当該内外気切替ダンパ17は、当該回動角度を制御することにより、内気導入状態と外気導入状態とを切り替える。具体的に、内外気切替ダンパ17は、内気導入状態において、内気導入口15を全開とし外気導入口16を全閉とする。そして、外気導入状態において、内気導入口15を全閉とし外気導入口16を全開とする。また、当該内外気切替ダンパ17は、角度調整によって、内気導入口15からの内気導入量と、外気導入口16からの外気導入量と、を任意の混合割合で調整可能とする。
また、上述のケーシング10には、当該通風路11の冷却用熱交換器13及び加熱用熱交換器14よりも少なくとも空気下流側に、車室R内の各所に温度調整された空気(調整空気)を供給する吹出ダクト18が形成されている。
当該吹出ダクト18は、車室Rの前部領域RFに配置された車両のダッシュボード9、又は、当該ダッシュボード9の周辺部に配置された図3に示す運転席側吹出口と、助手席側吹出口と、デフロスタ吹出口29と連通している。具体的には、運転席側吹出口は、運転席側フェイス吹出口20と、運転席側フット吹出口22があり、助手席側吹出口は、助手席側フェイス吹出口21と、助手席側フット吹出口23がある。
運転席側フェイス吹出口20と、助手席側フェイス吹出口21は、いずれも運転席3又は助手席4の着座空間であって、各席に着座する人の上半身に対応する位置に設けられる。図3では、ダッシュボード9のドア側と、ダッシュボード9の中央寄りに位置して設けられている。運転席側フット吹出口22と、助手席側フット吹出口23は、いずれも運転席3又は助手席4に着座する人の足元に対応する位置に設けられる。図3では、ダッシュボード9の下方に位置して設けられている。これら運転席側フェイス吹出口20と、助手席側フェイス吹出口21と、運転席側フット吹出口22と、助手席側フット吹出口23には、それぞれに対応する吹出ダンパ20A〜23Aが設けられており、各吹出口20〜23からの調整空気の吹出が制御可能とされている。上述したデフロスタ吹出口29についても、対応する吹出ダンパ29Aが設けられており、当該デフロスタ吹出口29からの調整空気の吹出が制御可能とされている。
上述したケーシング10の内気導入口15は、図3に示す運転席側吸込口24と、助手席側吸込口25と連通している。運転席側吸込口24と助手席側吸込口25は、いずれも運転席3又は助手席4の着座空間であって、各席に着座する人の足元に対応する位置に設けられる。ただし、当該運転席側吸込口24と助手席側吸込口25は、いずれも上述した運転席側フット吹出口22や助手席側フット吹出口23とは、所定距離、離間した位置に設けられることが好ましい。そして、これら運転席側吸込口24と助手席側吸込口25には、それぞれに対応する吸込ダンパ24A及び25Aが設けられており、各吸込口24及び25からの各着座空間の空気の吸込が制御可能とされている。
尚、本実施の形態の車両用空調ユニット1に設けられる吹出口は、上述に挙げた前部領域RFに対応して設けられる吹出口に限定されるものではなく、後部領域RRに設けられるものを備えていてもよいものとする。
さらに、本実施の形態における車両用空調ユニット1は、図2に示すように、エアカーテンで区画された前部領域RFの空気のみを車室外に排出する内気排気ユニット5を備えている。当該内気排気ユニット5は、前部領域RF内と車室外とを連通する内気排気用ダクト26と、当該内気排気用ダクト26内に配設される内気排気用送風機(内気排気手段)27と、内気排気用ダクト26を全開又は全閉等して前部領域RF内と車室外との連通を制御する内気排気用ダンパ28とを備えている。なお、前部領域RFと車室外とを連通する内気排気用ダクト26は、上述した運転席側吸込口24や助手席側吸込口25と連通して設けられていてもよいものとする。
当該内気排気ユニット5は、内気排気用ダンパ28を開閉制御し、内気排気用送風機27を運転制御することにより、任意に前部領域RF内の空気(内気)を車室外に排気制御することができる。なお、当該内気排気ユニット5は、ケーシング10に一体に構成されるものであって、別途車室Rの前部領域RF内に設けられるものであってもいずれであってもよいものとする。
次に、本実施の形態におけるエアカーテンユニット2について上述した図1を参照して説明する。エアカーテンユニット2は、上述したように、車室R内を運転席3や助手席4などの前部座席が設けられる前部領域RFと、後部座席6が設けられる後部領域RRとに区画するエアカーテンを形成するものである。
エアカーテンユニット2は、車室R内の天井部7に位置して車室R内の床部8に向けて開口するエアカーテン吹出口32と、車室R内の床部8に位置してエアカーテン吹出口32に向けて開口するエアカーテン吸込口33と、これらエアカーテン吹出口32とエアカーテン吸込口33とを連通するダクト部材31とを有する。エアカーテン吹出口32は、車両Rの運転席3及び助手席4等の前部座席のヘッドレストの上後方であって、後部座席6の前方に位置して設けられる。エアカーテン吸込口33は、車両Rの運転席3及び助手席4等の前部座席の下後方であって、後部座席6の前方に位置して設けられる。当該ダクト部材31には、エアカーテン吸込口33から吸い込み、エアカーテン吹出口32から吹き出すエアカーテン形成用送風機34を備えている。当該ダクト部材31は、車室Rの内壁RWに配設されることが好ましい。当該車室Rの内壁RWは、例えば、前部ドアと後部ドアの間に設けられたピラー内部であることが好ましい。
本実施の形態の車両用空調システムは、上述した如き車両用空調装置1とエアカーテンユニット2とを制御する制御装置(制御手段)35を備えている。ここで、当該制御装置35について、図4の電気ブロック図を参照して説明する。当該制御装置35は、汎用のマイクロコンピュータにより構成されている。当該制御装置35の入力側には、車室R内、少なくとも前部領域RF内の温度を検出する前部領域温度センサ(前部領域温度検出手段)36と、外気温度を検出する外気温度センサ(外気温度検出手段)37と、各種の設定を行う入力手段としてのコントロールパネル38とが接続されている。
当該コントロールパネル38は、車室内温度の設定温度入力部40や、いずれの吹出口から調整空気を吹き出し、いずれの吸込口から車室R内の空気を吸い込むかを設定する吸込吹出モード入力部41、内気循環又は外気導入を行うかを設定する内外気入力部42、運転席3、助手席4、後部座席6などの車室R内に設けられたシートの乗員の着座状態を入力する着座入力部43などが設けられていることが好ましい。当該着座入力部43は、運転席3及び/又は助手席4の前部座席のみに乗員が着座し、後部座席6に乗員が着座していない状態を入力することができるものであれば、どのようなものであってもよい。また、当該着座入力部43は、コントロールパネル38に設けられるものに限定されるものではなく、例えば、運転席3や、助手席4、後部座席6の着座面に設けられる着座センサや、各席のシートベルトの装着状態を検出するものにより構成してもよい。
そして、当該制御装置35の出力側には、少なくとも上述した車両用空調ユニット1の循環用送風機12、内外気切替ダンパ17、加熱用ダンパ19、運転席側フェイス吹出口20の吹出ダンパ20A、助手席側フェイス吹出口21の吹出ダンパ21A、運転席側フット吹出口22の吹出ダンパ22A、助手席側フット吹出口23の吹出ダンパ23A、デフロスタ吹出口29の吹出ダンパ29A、運転席側吸込口24の吸込ダンパ24A、助手席側吸込口25の吸込ダンパ25Aと、内気排気ユニット5の内気排気用送風機27、内気排気用ダンパ28と、エアカーテンユニット2のエアカーテン形成用送風機34がそれぞれ接続されている。
以上の構成により、本実施の形態にかかる車両用空調装置の動作について説明する。制御装置35は、外気温度センサ37により検出された外気温度と、車室内温度の設定温度入力部40により設定された前部領域RF内温度とに基づき、冷房運転を行うか、暖房運転を行うかを判定する。そして、制御装置35は、冷房運転を行うと判定した場合、加熱用ダンパ19を閉塞して、冷凍サイクルを作動させる。これにより、冷却用熱交換器13は冷却作用を発揮させ、ケーシング10内において、冷気(調整空気)を形成する。他方、制御装置35は、暖房運転を行うと判定した場合、加熱用ダンパ19を開放する。これにより、加熱用熱交換器14は、加熱作用を発揮させ、ケーシング10内において、暖気(調整空気)を形成する。なお、当該運転モードはこれに限定されるものではなく、冷却用熱交換器13及び加熱用熱交換器14の両者の冷却又は加熱作用を発揮させ、所定の湿度及び温度の調整空気を形成するものとしてもよい。
そして、コントロールパネル38の吸込吹出モード入力部41の操作により、制御装置35は、選択されたモードに対応する吹出口20〜23からケーシング10内にて冷却又は加熱された調整空気を車室R内に吹き出し、選択されたモードに対応する吸込口24、及び/又は、吸込口25から車室R内の空気(内気)をケーシング10内に吸い込む空調制御を行う。
また、上述した空調制御を行っている場合に、コントロールパネル38の着座入力部43の操作により、制御装置35が、前部座席のみならず後部座席6にも乗員が着座していると判定した場合には、エアカーテンユニット2のエアカーテン形成用送風機34の運転を停止した状態とする。
そして、制御装置35は、コントロールパネル38の内外気入力部42の操作により、車室R内の空気を循環させる内気循環モードと、車室R内に常時、外気を導入させる外気導入モードとを選択することができる。
内気循環を行う旨、すなわち、内気循環モードが選択された場合には、エアカーテン形成の有無にかかわらず、制御装置35は、内外気切替ダンパ17を切り替えて、内気導入口15側を開放し、外気導入口16側を閉鎖する。そして、循環用送風機12を運転することにより、ケーシング10内において形成された調整空気は、モード設定に対応する吹出口から車室R内に吹き出され、車室R内の空気は、モード設定に対応する吸込口から内気導入口15を介してケーシング10内に帰還する内気循環を行う。これにより、車室R内は、所定の設定温度に調整される。
また、コントロールパネル38の内外気入力部42の操作により、制御装置35が、後部座席6に乗員が着座していると判定した場合であって、外気導入を行う旨、すなわち、外気導入モードが選択された場合には、制御装置35は、エアカーテンユニット2のエアカーテン形成用送風機34の運転を停止すると共に、内外気切替ダンパ17を切り替えて、内気導入口15側を閉鎖し、外気導入口16側を開放する。さらに、制御装置35は、内気排気用ダンパ28を切り替えて内気排気用ダクト26を開放し、内気排気用送風機27を運転する。
この状態で、循環用送風機12を運転することにより、ケーシング10内には、順次外気導入口16から外気が導入され、当該ケーシング10内において、調整空気が形成されて、モード設定に対応する吹出口から車室R内に吹き出される。そして、車室R内を循環した空気は、内気排気用送風機27の運転により、モード設定に対応する吸込口から内気排気用ダクト26を介して車室外に排出される。これにより、車室R内は、随時、車室外の空気が取り入れられると共に、車室R内は、所定の設定温度に調整される。なお、本実施の形態では、当該エアカーテンを形成していない状態で、車室R内の空気吸込口24又は25から吸い込み、内気排気用ダクト26を介して車室外に排出しているが、これに限定されるものではなく、後部領域RRに車室R内の空気を車室外に排出する後部内気排気口を設け、当該後部内気排気口から車室外に内気を排出してもよい。この場合、当該後部内気排気口には、後部内気排気用ダンパが設けられており、エアカーテン形成時は必ず、後部内気排気用ダンパにより後部内気排気口を閉塞するものとする。
他方、コントロールパネル38の着座入力部43の操作により、制御装置35が、後部座席6に乗員が着座しておらず、運転席3及び/又は助手席4の前部座席のみに乗員が着座していると判定した場合であって、外気導入モードが選択された場合には、制御装置35は、エアカーテンユニット2のエアカーテン形成用送風機34の運転を行うと共に、内外気切替ダンパ17を切り替えて、内気導入口15側を閉鎖し、外気導入口16側を開放する。そして、制御装置35は、内気排気用ダンパ28を切り替えて内気排気用ダクト26を開放し、内気排気用送風機27を運転する。
エアカーテン形成用送風機34が運転されると、ダクト部材31内を上昇した空気は、エアカーテン吹出口32から車両R内にエアカーテン形成用の空気が吹き出される。当該エアカーテン吹出口32から吹き出されたエアカーテン形成用の空気は、その後、当該エアカーテン吹出口32と対向して床部8に形成されたエアカーテン吸込口33からダクト部材31内に吸い込まれ、エアカーテン形成用送風機34に帰還する。これにより、運転席3及び助手席4用の前部座席を含む前部領域RFと、後部座席6を含む後部領域RRとの間に位置して、これら前部領域RFと、後部領域RRとに区画するエアカーテンが形成される。
これにより、設定されたモードに対応する吹出口から前部領域RF内に吹き出された調整空気は、エアカーテンにより区画された前部領域RF内を循環し、当該前部領域RF内のみを効率的に空調することが可能となる。
ここで、当該エアカーテンが形成されている状態で、外気導入を行い、上述したような後部内気排出口を介して車室内の空気を車室外に排出すると、前部領域RF内の空気圧が後部領域RR内の空気圧と比べて高くなり、容易にエアカーテンが乱されて、前部領域RFの空気が後部領域RR内に抜け出てしまう。よって、前部領域RFのみの効率的な部分空調を実現することができない状態となる。
これに対し、本件発明では、制御装置35は、当該エアカーテンユニット2が作動している状態で、外気導入モードが選択された場合には、上述したような後部内気排気用ダンパにより後部内気排気口を必ず閉塞して、内気排気ユニット5の内気排気用ダンパ28を開放し、内気排気用送風機27を運転する。よって、ケーシング10内に車室外からの外気が導入するのに伴い、内気排気用ダクト26を介して、前部領域RF内の内気の一部が車室外に排気される。
よって、前部領域RFと後部領域RRとの間で空気の圧力差が生じることによるエアカーテンの乱れを未然に回避することができ、好適にエアカーテンを形成して、効率的な前部領域RFのみの部分空調を実現することができる。従って、効果的に、空調の消費エネルギーを節減することができる。
なお、上述した実施の形態では、内気排気用ダクト26を介して車室外に排出される内気は、前部領域RFから直接車室外に排出されているが、これに限定されるものではない。例えば、当該前部領域RFから内気排気用ダクト26内に流入した内気は、ケーシング10内に導入される車室外の外気と熱交換を行った後、車室外に排出させることが好ましい。
具体的には、図5に示すように、ケーシング10は、内部に外気を導入する外気導入ダクト47と、前部領域RF内の空気の一部を車室外に排出する内気排気用ダクト26とを交熱的に配設した内外気熱交換器(内外気熱交換手段)48を備える。
図5の実施の形態では、エアカーテンユニット2によるエアカーテン形成を行っている場合、内外気切替ダンパ17は、内気導入口15を全閉とし、外気導入口16を全開として、内気排気用ダンパ28を切り替えて内気排気用ダクト26を全開とする。そして、循環用送風機12と、内気排気用送風機27とをほぼ同量の風量となるように運転する。これにより、外気導入ダクト47を介してケーシング10内に導入される車室外空気は、内気排気用ダクト26を介して車室外に排出される前部領域RFの空気と熱交換することができる。
よって、ケーシング10内に導入される外気は、車室外に排出される前部領域RFの空気と熱交換することにより、冷房運転時には冷やされ、暖房運転時には暖められた状態となり、前部領域RF内の空気を排出することによるエネルギー損失を軽減することが可能となる。従って、より効率的な空調制御を実現することができる。
なお、上述した如き、各エアカーテンユニット2は、各送風機の吸込口側に車室R内の塵埃を捕獲するエアフィルタを備えていることがより好ましい。
また、本実施の形態では、車室R内の前部領域RFに、運転席3や助手席4などの前部座席が設けられ、車室Rの後部領域RRに図示するような一列の後部座席6を備えた車両に適用されるものを例に挙げて説明している。しかし、本件発明は、当該前部座席一列と後部座席一列からなる二列シートの車両に限定されるものではなく、後部領域RRに二列等、複数列の後部座席を備えた車両においても適用することができる。効率的な車室内部分空調を実現しうる本件発明は、このような後部領域RRがより広く確保される車両において特に有利である。
本件発明に係る車両用空調装置は、車室内の前部領域と後部領域との間にエアカーテンを形成して当該前部領域のみの空調制御を行う際に、内外気切替手段により、ケーシング内に車室外空気を導入する場合に、内気排気手段が当該前部領域の空気の一部を車室外に排出することによって、前部領域内と後部領域内との空気圧力差の発生を抑制し、適切なエアカーテンの形成を維持し、効率的な前部領域内の空調制御を実現することができる。
R 車室
RF 前部領域
RR 後部領域
1 車両用空調装置
2 エアカーテンユニット
3 運転席
4 助手席
5 内気排気ユニット
6 後部座席
7 天井部
8 床部
9 ダッシュボード
10 ケーシング
11 通風路
12 循環用送風機(送風手段)
13 冷却用熱交換器(冷却手段)
14 加熱用熱交換器(加熱手段)
15 内気導入口
16 外気導入口
17 内外気切替ダンパ(内外気切替手段)
18 吹出ダクト
19 加熱用ダンパ
20 運転席側フェイス吹出口
21 助手席側フェイス吹出口
22 運転席側フット吹出口
23 助手席側フット吹出口
24 運転席側吸込口
25 助手席側吸込口
26 内気排気用ダクト
27 内気排気用送風機(内気排気用送風手段)
28 内気排気用ダンパ
31 ダクト部材
32 エアカーテン吹出口
33 エアカーテン吸込口
34 エアカーテン形成用送風機
35 制御装置
36 前部領域温度センサ(前部領域温度検出手段)
37 外気温度センサ(外気温度検出手段)
38 コントロールパネル(各種設定入力手段)
40 設定温度入力部
41 吸込吹出モード入力部
42 内外気入力部
43 着座入力部
45 吹出用ダンパ
46 吸込用ダンパ
47 外気導入ダクト
48 内外気熱交換器(内外気熱交換手段)

Claims (2)

  1. 車両の車室内の空気の状態を調整する車両用空調ユニットと、
    当該車室内を、運転席及び助手席を含む前部領域と、後部座席を含む後部領域と、に区画するエアカーテンを形成するエアカーテンユニットと、
    当該車両用空調ユニットと当該エアカーテンユニットの制御手段と、を備える車両用空調装置であって、
    当該車両用空調ユニットは、
    内部に当該車室内空気、及び/又は、車室外空気を導入して調整空気を形成するケーシングと、
    当該車室内空気と当該車室外空気の導入割合を調整する内外気切替手段と、
    当該ケーシング内の当該調整空気を当該エアカーテンで区画された当該前部領域に吹き出す送風手段と、
    当該エアカーテンで区画された当該前部領域の空気のみを車室外に排出する内気排気手段とを備え、
    当該制御手段は、当該エアカーテンユニットによるエアカーテン形成時であって、当該内外気切替手段により、当該ケーシング内に当該車室外空気を導入する場合に、前記内気排気手段が当該前部領域の空気の一部を車室外に排出することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記ケーシング内に導入される前記車室外空気は、前記内気排気手段により車室外に排出される前記前部領域の空気と熱交換した後の空気である請求項1に記載の車両用空調装置。
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