JP6392611B2 - ディスプレイ用ガラス基板の製造方法、ディスプレイ用ガラス基板の製造装置、熔融ガラス用撹拌槽、熔融ガラス用撹拌子、および熔融ガラスの撹拌方法 - Google Patents

ディスプレイ用ガラス基板の製造方法、ディスプレイ用ガラス基板の製造装置、熔融ガラス用撹拌槽、熔融ガラス用撹拌子、および熔融ガラスの撹拌方法 Download PDF

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Description

本発明は、ディスプレイ用ガラス基板の製造方法、ディスプレイ用ガラス基板の製造装置、熔融ガラス用撹拌槽、熔融ガラス用撹拌子、および熔融ガラスの撹拌方法に関する。
ディスプレイ用のガラス基板の製造において、熔融ガラス中に組成の異なるガラス(不均質ガラス)が存在することがガラス基板の品質劣化に大きな影響を及ぼす。不均質ガラスは周囲の熔融ガラスとは比重や屈折率などの特性が異なる。成形後のガラス基板中に不均質ガラスが存在すると、脈理と呼ばれる筋が発生し、ガラス基板の透明性や反射性等の品質を損なう原因となり、ガラス基板を用いた光学的画像形成装置により形成される光学的画像をゆがめるおそれがある。
特にフラットパネルディスプレイ(FPD)用の表示装置に用いられるガラス基板や光学ガラス等のガラス基板の製造分野において、脈理が発生したガラス基板は品質が低下する。さらに、ガラス基板に発生した脈理による凹凸がガラス基板上へ形成されるTFT回路に不具合を生じさせるなど、脈理は表示装置の製造工程における歩留まり低下の一因となっている。FPD用のガラス基板は大型化する傾向にあり、ガラス基板が大型化すると単位製品あたりのガラス使用量が多くなる。ガラスの使用量が多くなると、一製品に不均質ガラスが含まれる確率が高くなる。少量の不均質ガラスが含まれた場合でも、そのガラス基板全面が不良となる。このため、ガラス基板が大型化すると製品歩留まりが著しく低下する。
不均質ガラスの発生原因として、ガラス原料の不適切な配合、熔融条件の不備、製造装置の壁面材料の熔融ガラスへの溶出、熔融ガラス液面からの揮発による不均質化などの様々な原因が挙げられる。そこで、ガラス板の製造においては、熔融ガラスの均質化を図る方法として、熔融ガラスの機械的な撹拌が行われている。
撹拌の目的は、ガラス基板の製造工程において熔融ガラス中の不均質ガラスを減少もしくは消滅させることである。特にFPD用のガラス基板や光学ガラス等のガラス基板は高度の均質性が求められるため、熔融ガラスが固化する成形工程以前の工程で熔融ガラスを機械的に撹拌することによって、熔融ガラスを均質化し、不均質ガラスを減少もしくは消滅させるようにしている。
熔融ガラスの撹拌は、撹拌槽と呼ばれる円筒状の容器や熔融ガラスの流路内で行われる。撹拌槽内の熔融ガラスは撹拌槽の上部の流入口から撹拌槽内に流入し、撹拌槽内で撹拌された後、撹拌槽の下部の流出口から流出する。あるいは、撹拌槽内の熔融ガラスは撹拌槽の下部の流入口から撹拌槽内に流入し、撹拌槽内で撹拌された後、撹拌槽の上部の流出口から流出する。
撹拌槽には撹拌翼があり、撹拌槽内に熔融ガラスが入った状態で撹拌翼を所定の回転数で回転させることにより、熔融ガラスにせん断力を加える。熔融ガラスにせん断力が加わると、熔融ガラス中の不均質ガラスが分断され、分断された不均質ガラスは周囲の熔融ガラスと混合され消滅する。これにより、熔融ガラス中の不均質ガラスを減少もしくは消滅させることができる。撹拌翼の回転数(rpm)は熔融ガラスの粘度(温度)や比重によって適宜決定され、高粘度の熔融ガラスほど回転数は小さくなる。
熔融ガラス用の撹拌翼として、いわゆるクランク型の撹拌翼やパドル型の撹拌翼、スクリュー型の撹拌翼等が知られている(例えば特許文献1、2参照)。
図4はクランク型の撹拌翼の一例を示す図である。この撹拌子910は、円筒状の撹拌槽903の内部に配置されている。撹拌子910は、回転軸911と、複数の撹拌翼912とを備える。回転軸911は、撹拌槽903の中心軸線上に配置される。各撹拌翼912は、軸方向翼913と、複数の径方向翼914とからなる。軸方向翼913は、回転軸911から離間して回転軸911と平行に配置される。複数の径方向翼914は、回転軸911の軸方向に間隔を空けて配置され、回転軸911と軸方向翼913とを接続する。
回転軸911を回転させることにより、軸方向翼913が撹拌槽903の内壁面に近い領域(外周部領域)に存在する熔融ガラスをせん断し、径方向翼914が撹拌槽903内の中心部領域から外周部領域までの領域に存在する熔融ガラスをせん断する。モーター918は回転軸911を回転させる。
撹拌槽903や撹拌子910の材料には、耐腐食性、耐熱性の観点から白金もしくは白金合金(以下、白金等という)が用いられている。
特開2001−72426号公報 特開2008−120630号公報
ところで、従来の撹拌翼では、撹拌時のせん断力が不足し、不均質ガラスが撹拌槽から流出しやすいという問題があった。即ち、上部の流入口905から撹拌槽903内に入った熔融ガラスの中に、撹拌翼912とともに回転しながら下部の流出口906まで至り、撹拌によるせん断力が殆ど加わらない状態で撹拌槽903から排出されるものが存在していた。これは、複数の径方向翼914の間を熔融ガラスが通過しにくいことが原因であると考えられる。このように、撹拌槽903内で充分なせん断力を受けない熔融ガラスは、撹拌不足により均質化が不十分であるため、脈理の発生の原因となる。
この問題を解消するために、撹拌子910の回転数を上げ、撹拌槽903中の熔融ガラスに加えるせん断力を大きくすることが考えられる。しかし、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラス基板の製造に用いる高粘度の熔融ガラスの場合、撹拌子の回転数を上げると、熔融ガラスが撹拌子と共に回ってしまうおそれがある。また、撹拌子の回転数を上げると、特に撹拌槽や撹拌子のせん断力のかかる部分では、撹拌される熔融ガラスによって、白金等が引き剥がされる現象が発生するおそれがある。熔融ガラスが白金等を引き剥がす現象は、熔融ガラスが高粘度になるほど発生しやすい傾向にある。撹拌槽や撹拌翼から引き剥がされた白金等の異物(白金異物)が熔融ガラス中に混入すると、成形後のガラス中に白金異物が含まれることとなり、製品ガラスでのトラブル発生の原因となってしまう。このため、回転数を上げるには限界がある。
本発明は、上記事情を考慮し、回転数を上げなくても、撹拌槽内の熔融ガラス全体を充分に撹拌することができて、熔融ガラスの均質化を図ることのできる熔融ガラス用撹拌槽、熔融ガラス用撹拌子、熔融ガラスの撹拌方法、および、充分に撹拌された熔融ガラスを用いるディスプレイ用ガラス基板の製造方法、ディスプレイ用ガラス基板の製造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、熔融ガラスを撹拌する撹拌処理を含むディスプレイ用ガラス基板の製造方法であって、
前記撹拌処理を行う撹拌槽は、
筒形の壁面を有し、筒形の軸方向の一方の端部に熔融ガラスの流入口が設けられ、他方の端部に熔融ガラスの流出口が設けられた流路壁と、
前記流路壁の内部に設けられ、前記流路壁内を軸方向に流れる熔融ガラスを軸方向と垂直な方向に撹拌する撹拌子と、
を備え、
前記撹拌子は、
前記流路壁内において前記軸方向に配置される回転軸と、
前記回転軸から回転半径方向に延在するn個(nは2以上の自然数)の撹拌翼とを備え、
各撹拌翼は、
前記回転軸から離間して前記回転軸と平行に配置される軸方向翼と、
前記回転軸と前記軸方向翼とを接続するとともに、前記回転軸方向に熔融ガラスが通過する間隔を空けて配置される複数の径方向翼と、
を備え、
前記n個の撹拌翼を回転方向に沿って順に第1、第2、…、第nの撹拌翼とし、第kの撹拌翼(kは自然数、1≦k≦n−1)の径方向翼を第kの径方向翼とし、第nの撹拌翼の径方向翼を第nの径方向翼とするとき、
複数の第kの径方向翼の間を通過した熔融ガラスを第(k+1)の径方向翼により軸方向に分断するとともに、複数の第nの径方向翼の間を通過した熔融ガラスを第1の径方向翼により軸方向に分断し、
前記径方向翼により分断される熔融ガラスの前記軸方向の長さを、前記流入口側から前記流出口側に向かって連続的又は段階的に増加させることを連続して行うことを特徴とする。
本発明の第2の態様は、熔融ガラスを撹拌する撹拌槽を含むディスプレイ用ガラス基板の製造装置であって、 前記撹拌槽は、
筒形の壁面を有し、筒形の軸方向の一方の端部に熔融ガラスの流入口が設けられ、他方の端部に熔融ガラスの流出口が設けられた流路壁と、
前記流路壁の内部に設けられ、前記流路壁内を軸方向に流れる熔融ガラスを軸方向と垂直な方向に撹拌する撹拌子と、
を備え、
前記撹拌子は、
前記流路壁内において前記軸方向に配置される回転軸と、
前記回転軸から回転半径方向に延在するn個(nは2以上の自然数)の撹拌翼とを備え、
各撹拌翼は、
前記回転軸壁から離間して前記回転軸と平行に配置される軸方向翼と、
前記回転軸と前記軸方向翼とを接続するとともに、前記回転軸方向に熔融ガラスが通過する間隔を空けて配置される複数の径方向翼と、
を備え、
前記n個の撹拌翼を回転方向に沿って順に第1、第2、…、第nの撹拌翼とし、第kの撹拌翼(kは自然数、1≦k≦n−1)の径方向翼を第kの径方向翼とし、第nの撹拌翼の径方向翼を第nの径方向翼とするとき、
任意のkに対して、第kの径方向翼と第(k+1)の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続されているとともに、第nの径方向翼と第1の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続され
前記径方向翼の前記回転軸に接続される前記軸方向の間隔は、前記流入口側から前記流出口側に向かって連続的又は段階的に増加していることを特徴とする。
本発明の第3の態様は、ディスプレイ用ガラス基板を製造するための熔融ガラス用撹拌槽であって、 筒形の壁面を有し、筒形の軸方向の一方の端部に熔融ガラスの流入口が設けられ、他方の端部に熔融ガラスの流出口が設けられた流路壁と、
前記流路壁の内部に設けられ、前記流路壁内を軸方向に流れる熔融ガラスを軸方向と垂直な方向に撹拌する撹拌子と、
を備え、
前記撹拌子は、
前記流路壁内において前記軸方向に配置される回転軸と、
前記回転軸から回転半径方向に延在するn個(nは2以上の自然数)の撹拌翼とを備え、
各撹拌翼は、
前記回転軸から離間して前記回転軸と平行に配置される軸方向翼と、
前記回転軸と前記軸方向翼とを接続とともに、前記回転軸方向に熔融ガラスが通過する間隔を空けて配置される複数の径方向翼と、
を備え、
前記n個の撹拌翼を回転方向に沿って順に第1、第2、…、第nの撹拌翼とし、第kの撹拌翼(kは自然数、1≦k≦n−1)の径方向翼を第kの径方向翼とし、第nの撹拌翼の径方向翼を第nの径方向翼とするとき、
任意のkに対して、第kの径方向翼と第(k+1)の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続されているとともに、第nの径方向翼と第1の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続され
前記径方向翼の前記回転軸に接続される前記軸方向の間隔は、前記流入口側から前記流出口側に向かって連続的又は段階的に増加していることを特徴とする。
本発明の第4の態様は、筒形の壁面を有し、筒形の軸方向の一方の端部にディスプレイ用ガラス基板を製造するための熔融ガラスの流入口が設けられ、他方の端部に熔融ガラスの流出口が設けられた流路壁の内部に設けられ、前記流路壁内を軸方向に流れる熔融ガラスを軸方向と垂直な方向に撹拌する撹拌子であって、 前記流路壁内において前記軸方向に配置される回転軸と、
前記回転軸から回転半径方向に延在するn個(nは2以上の自然数)の撹拌翼とを備え、
各撹拌翼は、
前記回転軸から離間して前記回転軸と平行に配置される軸方向翼と、
前記回転軸と前記軸方向翼とを接続するとともに、前記回転軸方向に熔融ガラスが通過する間隔を空けて配置される複数の径方向翼と、
を備え、
前記n個の撹拌翼を回転方向に沿って順に第1、第2、…、第nの軸方向翼とし、第kの撹拌翼(kは自然数、1≦k≦n−1)の径方向翼を第kの径方向翼とし、第nの撹拌翼の径方向翼を第nの径方向翼とするとき、
任意のkに対して、第kの径方向翼と第(k+1)の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続されているとともに、第nの径方向翼と第1の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続され
前記径方向翼の前記回転軸に接続される前記軸方向の間隔は、前記軸方向に沿って連続的又は段階的に増加していることを特徴とする。
本発明の第5の態様は、ディスプレイ用ガラス基板を製造するための熔融ガラスを、撹拌子を用いて撹拌する熔融ガラスの撹拌方法であって、
前記撹拌子は、
回転軸と、
前記回転軸から回転半径方向に延在するn個(nは2以上の自然数)の撹拌翼とを備え、
各撹拌翼は、
前記回転軸から離間して前記回転軸と平行に配置される軸方向翼と、
前記回転軸と前記軸方向翼とを接続するとともに、前記回転軸方向に熔融ガラスが通過する間隔を空けて配置される複数の径方向翼と、
を有し、
前記n個の撹拌翼を回転方向に沿って順に第1、第2、…、第nの撹拌翼とし、第kの撹拌翼(kは自然数、1≦k≦n−1)の径方向翼を第kの径方向翼とし、第nの撹拌翼の径方向翼を第nの径方向翼とするとき、
複数の第kの径方向翼の間を通過した熔融ガラスを第(k+1)の径方向翼により軸方向に分断するとともに、複数の第nの径方向翼の間を通過した熔融ガラスを第1の径方向翼により軸方向に分断し、
前記径方向翼により分断される熔融ガラスの前記軸方向の長さを、前記軸方向に沿って連続的又は段階的に増加させることを連続して行うことを特徴とする。
第2〜第4の態様において、前記nは偶数であり、
前記n個の軸方向翼は周方向に等間隔に配置され、
前記回転軸を中心として互いに反対側に配置される1対の軸方向翼と前記回転軸とを接続する径方向翼は、中心部で前記回転軸を貫通して両端部で前記1対の軸方向翼同士を接続していることが好ましい。
前記撹拌子によって粘度が700〜2000ポアズの熔融ガラスを撹拌することが好ましい。
本発明によれば、n個の撹拌翼を回転方向に沿って順に第1、第2、…、第nの軸方向翼とし、第kの撹拌翼(kは自然数、1≦k≦n−1)の径方向翼を第kの径方向翼とし、第nの撹拌翼の径方向翼を第nの径方向翼とするとき、任意のkに対して、第kの径方向翼と第(k+1)の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続されているとともに、第nの径方向翼と第1の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続されているため、複数の第kの径方向翼の間を通過した熔融ガラスを第(k+1)の径方向翼により軸方向に分断するとともに、複数の第nの径方向翼の間を通過した熔融ガラスを第1の径方向翼により軸方向に分断することを連続して行うことができる。このため、熔融ガラス中の不均質ガラスを減少もしくは消滅させることができ、不均質ガラスが撹拌されずに撹拌槽から排出されることを抑制することができる。
ガラス基板の製造方法のフローを示す図である。 ガラス基板の製造装置の概略図である。 図2に示す撹拌子110の斜視図である。 従来の撹拌子を示す斜視図である。
以下、本発明のガラス基板の製造方法及びガラス基板製造装置について説明する。
(ガラス基板の製造方法の全体概要)
図1は、本実施形態のガラス基板の製造方法の工程の一例を示す図である。ガラス基板の製造方法は、熔解工程(ST1)、清澄工程(ST2)、均質化工程(ST3)、供給工程(ST4)、成形工程(ST5)、徐冷工程(ST6)、および、切断工程(ST7)を主に有する。この他に、研削工程、研磨工程、洗浄工程、検査工程、梱包工程等を有してもよい。製造されたガラス基板は、必要に応じて梱包工程で積層され、納入先の業者に搬送される。
熔解工程(ST1)では、ガラス原料を加熱することにより熔融ガラスを作る。
清澄工程(ST2)では、熔融ガラスが昇温されることにより、熔融ガラス中に含まれる酸素、CO2あるいはSO2を含んだ泡が発生する。この泡が熔融ガラス中に含まれる清澄剤(酸化スズ等)の還元反応により生じた酸素を吸収して成長し、熔融ガラスの液面に浮上して放出される。その後、清澄工程では、熔融ガラスの温度を低下させることにより、清澄剤の還元反応により得られた還元物質が酸化反応をする。これにより、熔融ガラスに残存する泡中の酸素等のガス成分が熔融ガラス中に再吸収されて、泡が消滅する。
均質化工程(ST3)では、スターラを用いて熔融ガラスを撹拌することにより、ガラス成分の均質化を行う。これにより、脈理等の原因であるガラスの組成ムラを低減することができる。均質化工程は、後述する撹拌槽において行われる。
供給工程(ST4)では、撹拌された熔融ガラスが成形装置に供給される。
成形工程(ST5)及び徐冷工程(ST6)は、成形装置で行われる。
成形工程(ST5)では、熔融ガラスをシートガラスに成形し、シートガラスの流れを作る。成形には、オーバーフローダウンドロー法が用いられる。
徐冷工程(ST6)では、成形されて流れるシートガラスが所望の厚さになり、内部歪が生じないように、さらに、反りが生じないように冷却される。
切断工程(ST7)では、徐冷後のシートガラスを所定の長さに切断することで、板状のガラス基板を得る。切断されたガラス基板はさらに、所定のサイズに切断され、目標サイズのガラス基板が作られる。
図2は、本実施形態における熔解工程(ST1)〜切断工程(ST7)を行うガラス基板の製造装置の概略図である。ガラス基板の製造装置は、図2に示すように、主に熔解装置100と、成形装置200と、切断装置300と、を有する。熔解装置100は、熔解槽101と、清澄管102と、撹拌槽103と、移送管104、105と、ガラス供給管106と、を有する。
図2に示す熔解槽101には、図示されないバーナー等の加熱手段が設けられている。熔解槽には清澄剤が添加されたガラス原料が投入され、熔解工程(ST1)が行われる。熔解槽101で熔融した熔融ガラスは、移送管104を介して清澄管102に供給される。
清澄管102では、熔融ガラスGの温度を調整して、清澄剤の酸化還元反応を利用して熔融ガラスの清澄工程(ST2)が行われる。清澄後の熔融ガラスは、移送管105を介して撹拌槽103に供給される。
撹拌槽103では、撹拌子110によって熔融ガラスが撹拌されて均質化工程(ST3)が行われる。撹拌槽103で均質化された熔融ガラスは、ガラス供給管106を介して成形装置200に供給される(供給工程ST4)。
成形装置200では、オーバーフローダウンドロー法により、熔融ガラスからシートガラスが成形され(成形工程ST5)、徐冷される(徐冷工程ST6)。
切断装置300では、シートガラスから切り出された板状のガラス基板が形成される(切断工程ST7)。
(撹拌子の構成)
次に、図3を参照して、撹拌槽103に用いられる撹拌子110の構成について説明する。図3は、撹拌子110の斜視図である。
撹拌子110は、撹拌槽103の内部で低速で回転駆動されることにより、撹拌槽103内の高粘度の熔融ガラスGを撹拌するものである。
この撹拌子110は、いわゆるクランク型を基本形状とするものである。撹拌子110は、回転軸111と、n個(nは自然数)の撹拌翼112とを備える。なお、図3では、n=4である。
回転軸111は、撹拌槽103の中心軸線上に配置される。各撹拌翼112は、軸方向翼113と、複数の径方向翼114とからなる。軸方向翼113は、回転軸111から離間して回転軸111と平行に配置される。なお、軸径方向翼113は直線状であってもよいし、屈曲していてもよい。
複数の径方向翼114は、回転軸111の軸方向に間隔を空けて配置され、回転軸111と軸方向翼113とを接続する。径方向翼114は、回転軸111から回転半径方向に延在している。なお、径方向翼114は直線状であってもよいし、屈曲していてもよい。
撹拌翼112は、回転軸111に対して対称となる外形を有していることが好ましい。撹拌翼112が回転軸111に対して対称であると、回転軸111が回転した際に回転軸111に捩れの力が作用する。一方、撹拌翼112が回転軸111に対して対称でないと、回転軸111が回転した際に回転軸111に対して曲げ方向の力が作用する。回転軸111が曲がると撹拌子110が撹拌槽103に接触し、撹拌装置が破損するおそれがある。
撹拌子110を構成する回転軸110、軸方向翼113、および径方向翼114は、耐腐食性、耐熱性の観点から白金もしくは白金合金の丸棒により形成されていることが好ましい。角がない丸棒を用いると、撹拌子110の材料が熔融ガラスに削られて磨耗するおそれが少ない。
白金合金としては、高温域の熔融ガラスに使用する場合は「白金・ロジウム合金」や「白金・イリジウム合金」を用いることが好ましい。一方、低温域の熔融ガラスに使用する場合は、「白金パラジウム合金」、「白金・金合金」、「白金・ニッケル合金」を用いることが好ましい。
複数の径方向翼114は、その間を熔融ガラスが通過するのに充分な間隔を軸方向に空けて配置されている。
本実施形態において、n個の撹拌翼112を回転方向に沿って順に第1の撹拌翼112(1)、第2の撹拌翼112(2)、…、第nの撹拌翼112(n)とし、第kの撹拌翼112(k)(kは自然数、1≦k≦n−1)の径方向翼114を第kの径方向翼114(k)とし、第nの撹拌翼112(n)の径方向翼114を第nの径方向翼114(n)とする。
このとき、任意のkに対して、第kの径方向翼114(k)と第(k+1)の径方向翼114(k+1)とが、回転軸111に軸方向に交互に接続されているとともに、第nの径方向翼114(n)と第1の径方向翼114(1)とが、回転軸111に軸方向に交互に接続されている。
このため、撹拌子110を回転させると、複数の第kの径方向翼114(k)の間を通過した熔融ガラスが第(k+1)の径方向翼114(k+1)により軸方向に分断される。また、複数の第nの径方向翼114(n)の間を通過した熔融ガラスが第1の径方向翼114(1)により軸方向に分断される。
例えば、図3に示す撹拌子110では、第1の径方向翼114(1)と第2の径方向翼114(2)とが、回転軸111に軸方向に交互に接続されており、第2の径方向翼114(2)と第3の径方向翼114(3)とが、回転軸111に軸方向に交互に接続されており、第3の径方向翼114(3)と第4の径方向翼114(4)とが、回転軸111に軸方向に交互に接続されており、第4の径方向翼114(4)と第1の径方向翼114(1)とが、回転軸111に軸方向に交互に接続されている。
このため、撹拌子110を回転させると、複数の第1の径方向翼114(1)の間を通過した熔融ガラスが第2の径方向翼114(2)により軸方向に分断される。また、複数の第2の径方向翼114(2)の間を通過した熔融ガラスは第3の径方向翼114(3)により軸方向に分断される。複数の第3の径方向翼114(3)の間を通過した熔融ガラスは第4の径方向翼114(4)により軸方向に分断される。そして、複数の第4の径方向翼114(4)の間を通過した熔融ガラスは第1の径方向翼114(1)により軸方向に分断される。
このように、各撹拌翼112において複数の径方向翼114の軸方向の間隔を広げることで、熔融ガラスが複数の径方向翼114を容易に通過する。一方、撹拌槽103内の熔融ガラスを、隣接する撹拌翼112の径方向翼114が交互に軸方向に分断するため、各撹拌翼112において複数の径方向翼114の軸方向の間隔を広げても、撹拌槽103内の熔融ガラスを充分に分断することができる。このため、熔融ガラス中の不均質ガラスが撹拌されずに撹拌槽から排出されることを抑制することができる。
なお、径方向翼114の回転軸111に接続される軸方向の間隔は、撹拌槽103の流入口側(移送管105側)から流出口側(ガラス供給管106側)に向かって連続的又は段階的に増加していることが好ましい。流入口側では熔融ガラスが撹拌子110から受けた力の総量が小さく、回転軸111周りの流速は小さい。このため、撹拌子110の熔融ガラスに対する相対速度が充分に大きく、径方向翼114の間を熔融ガラスが比較的容易に通過する。一方、流出口側では、流出口側に至るまでの間に熔融ガラスが撹拌子110から受けた力により回転軸111周りの流速が大きくなっている。このため、撹拌子110の熔融ガラスに対する相対速度が小さくなり、径方向翼114の間を熔融ガラスが通過しにくくなる。径方向翼114の軸方向の間隔を、撹拌槽103の流入口側(移送管105側)から流出口側(ガラス供給管106側)に向かって連続的又は段階的に増加させることで、流出口側において径方向翼114の間を熔融ガラスが通過しやすくし、熔融ガラスの撹拌を促進することができる。
軸方向翼113は、撹拌槽103の内壁面と僅かな間隔を空けて配置される。回転軸110を中心として軸方向翼113が回転することで、撹拌槽103の内壁面の近傍の熔融ガラスが軸方向翼113により分断され、熔融ガラス中で不均質ガラスがせん断力を受ける。このため、撹拌槽103の内壁面の近傍の熔融ガラスを均質化することができる。
一般に、軸方向翼113と撹拌槽103の内壁面のクリアランス(隙間)は、小さい方がせん断効果は大きくなる。クリアランスの実寸は、効果および安全面から10mm〜30mmを確保するのが好ましく、15mm〜20mmとするのがより好ましい。
軸方向軸113の数が多いほど撹拌槽103の内壁面の近傍の熔融ガラスを均質化を促進することができる。一方、軸方向翼113が過剰にあるとせん断力が強くなりすぎ、熔融ガラスが撹拌子110とともに回転してしまうおそれがあり、好ましくない。このため、撹拌翼112の数nは、3〜10であることが好ましく、4〜8であることがより好ましい。
なお、本実施形態において、nは偶数であることが好ましい。nが偶数である場合、n個の軸方向翼は周方向に等間隔に配置されていることが、撹拌翼112を回転軸111に対して対称に配置し、回転軸111に対する曲げ方向の力を低減し、ひいては撹拌子110の耐久性を向上させ、撹拌子110を長寿命化させるために好ましい。さらに、回転軸111を中心として互いに反対側に配置される1対の軸方向翼113と回転軸111とを接続する径方向翼114は、中心部で回転軸111を貫通して両端部で1対の軸方向翼113同士を接続していることが好ましい。
例えば、図3において、nは4であり、回転軸111を中心として互いに反対側に配置される径方向翼114(1)と径方向翼114(3)とは、中心部で回転軸111を貫通する同一の丸棒により形成されており、両端に軸方向翼113(1)および113(3)が接続されている。同様に、回転軸111を中心として互いに反対側に配置される径方向翼114(2)と径方向翼114(4)とは、中心部で回転軸111を貫通する同一の丸棒により形成されており、両端に軸方向翼113(2)および113(4)が接続されている。このため、撹拌子110の材料となる部品点数を減らし、容易に撹拌子110を製作することができる。
なお、本実施形態においては、撹拌槽103の上部から熔融ガラスを流入させ下部から流出させる場合について述べたが、撹拌槽103の下部から熔融ガラスを流入させ上部から流出させてもよい。
撹拌槽103の素材として、撹拌子110と同様に、白金や白金合金を用いることができる。
なお、撹拌子110の寸法は、撹拌槽103の内径と熔融ガラスの平均通過量(平均滞在時間)に依存する。撹拌槽103の寸法を無制限に大型化することは強度および効率面で制約があるため、通常は複数個の撹拌槽を設置し、例えばそれら撹拌槽を直列に流路で繋いで使用する。その際、例えば前段の撹拌槽が熔融ガラスを上から下に移動させるものである場合、その後段の撹拌槽では熔融ガラスを下から上に移動させるように流路を連結すればよい。
撹拌槽の寸法は、内径を500mm以下にするのが望ましく、300mm〜400mmにするのが最も望ましい。撹拌槽の深さは、500mm〜1500mmが好ましく、600mm〜1000mmがより好ましい。
熔融ガラスの圧力が撹拌槽の底部にかかるため、撹拌槽の深さは強度面から制限を受ける。撹拌槽の耐圧性能を高めることで、撹拌槽を深くすることができる。撹拌槽の耐圧性能を高めるには、例えば、撹拌槽を構成する白金の肉厚を厚くする、撹拌槽の外側構造(バックアップ構造)の強度を上げる、撹拌槽の支持構造の強度を上げる等の方法がある。撹拌槽の支持構造の強度を上げるには、レンガ等の耐火物、セメント等の不定形耐火物を支持構造に用いる方法がある。
ところで、ディスプレイパネル用のガラス基板において、表面に低温ポリシリコンTFTや酸化物半導体を形成する場合、アモルファスシリコンTFTを形成する場合と比較して、より高温の熱処理が行われる。このため、熱処理によるガラス基板の熱収縮によりTFT回路の位置ずれが生じることがないように、ディスプレイパネルに用いるガラス基板は、熱収縮率が低いことが望まれている。
ガラス基板の熱収縮率は、ガラスの歪点や徐冷点が高いほど小さくなる。このため、ディスプレイパネル用のガラス基板には、歪点や徐冷点が高く良好な寸法安定性を有する無アルカリのボロアルミノシリケートガラスあるいはアルカリ微量含有ガラスが用いられる。
(ガラス基板の組成)
本実施形態で用いられるガラス基板は、例えば以下の組成を含む無アルカリガラスからなる。
SiO:56−65質量%
Al:15−19質量%
:8−13質量%
MgO:1−3質量%
CaO:4−7質量%
SrO:1−4質量%
BaO:0−2質量%
NaO:0−1質量%
O:0−1質量%
As:0−1質量%
Sb:0−1質量%
SnO:0−1質量%
Fe:0−1質量%
ZrO:0−1質量%
無アルカリガラスあるいはアルカリ微量含有ガラスは、アルカリ含有ガラスと比較して、粘性が高く、撹拌が困難である。上記の撹拌子は無アルカリガラスあるいはアルカリ微量含有ガラスの熔融ガラスを撹拌するのに最適である。
本実施形態で対象とする熔融ガラスの撹拌槽103内での粘度、温度、および(溶融ガラスの撹拌槽内での平均滞在時間を示す)平均流速は、概ね以下の通りである。
温度:1400℃〜1550℃
粘度:700〜2000(好ましくは900〜1600)ポアズ
(1ポアズ=0.1Pa・s)
平均流速:3cm/min〜6cm/min
上記の実施形態の撹拌子を用いて撹拌した熔融ガラスを用いてガラス基板を製造したところ、脈理の発生を抑えることができることが分かった。このことから、本実施形態の撹拌子は、撹拌槽内の熔融ガラス全体に十分なせん断力を加えることができ、不均質ガラスを消失させることができたことが分かる。また、撹拌子の回転数を増加させることなく熔融ガラスの撹拌を行うことができたことから、撹拌槽や撹拌翼から引き剥がされた白金等の異物(白金異物)が熔融ガラス中に混入する現象も見られなかった。
以上、本発明のガラス基板の製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。例えば、上記実施形態においては、清澄工程の後の熔融ガラスの撹拌を行う場合について説明したが、本発明はこれに限らず、清澄工程の前の熔融ガラスの撹拌を行う場合に本発明を適用してもよい。
本実施形態の製造方法により製造されるガラス基板は、例えば、液晶ディスプレイ用ガラス基板、有機ELディスプレイ用ガラス基板等のフラットパネルディスプレイ用ガラス基板、カバーガラスに好適に用いられる。その他、携帯端末機器などのディスプレイや筐体用のカバーガラス、タッチパネル板、太陽電池のガラス基板やカバーガラスとしても用いることができる。
特に、ポリシリコンTFTを用いた液晶ディスプレイ用ガラス基板、IGZO(インジウム、ガリウム、亜鉛、酸素)等の酸化物半導体を使用した酸化物半導体ディスプレイ用ガラス基板及びLTPS(低温度ポリシリコン)半導体を使用したLTPSディスプレイ用ガラス基板に好適である。
100 熔解装置
101 熔解槽
102 清澄槽
103 撹拌槽
104、105 移送管
106 ガラス供給管
110 撹拌子
111 回転軸
112 撹拌翼
113 軸方向翼
114 幅方向翼
200 成形装置
300 切断装置

Claims (7)

  1. 熔融ガラスを撹拌する撹拌処理を含むディスプレイ用ガラス基板の製造方法であって、
    前記撹拌処理を行う撹拌槽は、
    筒形の壁面を有し、筒形の軸方向の一方の端部に熔融ガラスの流入口が設けられ、他方の端部に熔融ガラスの流出口が設けられた流路壁と、
    前記流路壁の内部に設けられ、前記流路壁内を軸方向に流れる熔融ガラスを軸方向と垂直な方向に撹拌する撹拌子と、
    を備え、
    前記撹拌子は、
    前記流路壁内において前記軸方向に配置される回転軸と、
    前記回転軸から回転半径方向に延在するn個(nは2以上の自然数)の撹拌翼とを備え、
    各撹拌翼は、
    前記回転軸から離間して前記回転軸と平行に配置される軸方向翼と、
    前記回転軸と前記軸方向翼とを接続するとともに、前記回転軸方向に熔融ガラスが通過する間隔を空けて配置される複数の径方向翼と、
    を備え、
    前記n個の撹拌翼を回転方向に沿って順に第1、第2、…、第nの撹拌翼とし、第kの撹拌翼(kは自然数、1≦k≦n−1)の径方向翼を第kの径方向翼とし、第nの撹拌翼の径方向翼を第nの径方向翼とするとき、
    複数の第kの径方向翼の間を通過した熔融ガラスを第(k+1)の径方向翼により軸方向に分断するとともに、複数の第nの径方向翼の間を通過した熔融ガラスを第1の径方向翼により軸方向に分断し、
    前記径方向翼により分断される熔融ガラスの前記軸方向の長さを、前記流入口側から前記流出口側に向かって連続的又は段階的に増加させることを連続して行うことを特徴とするディスプレイ用ガラス基板の製造方法。
  2. 前記撹拌子によって粘度が700〜2000ポアズの熔融ガラスを撹拌する、請求項1に記載のディスプレイ用ガラス基板の製造方法。
  3. 熔融ガラスを撹拌する撹拌槽を含むディスプレイ用ガラス基板の製造装置であって、
    前記撹拌槽は、
    筒形の壁面を有し、筒形の軸方向の一方の端部に熔融ガラスの流入口が設けられ、他方の端部に熔融ガラスの流出口が設けられた流路壁と、
    前記流路壁の内部に設けられ、前記流路壁内を軸方向に流れる熔融ガラスを軸方向と垂直な方向に撹拌する撹拌子と、
    を備え、
    前記撹拌子は、
    前記流路壁内において前記軸方向に配置される回転軸と、
    前記回転軸から回転半径方向に延在するn個(nは2以上の自然数)の撹拌翼とを備え、
    各撹拌翼は、
    前記回転軸壁から離間して前記回転軸と平行に配置される軸方向翼と、
    前記回転軸と前記軸方向翼とを接続するとともに、前記回転軸方向に熔融ガラスが通過する間隔を空けて配置される複数の径方向翼と、
    を備え、
    前記n個の撹拌翼を回転方向に沿って順に第1、第2、…、第nの撹拌翼とし、第kの撹拌翼(kは自然数、1≦k≦n−1)の径方向翼を第kの径方向翼とし、第nの撹拌翼の径方向翼を第nの径方向翼とするとき、
    任意のkに対して、第kの径方向翼と第(k+1)の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続されているとともに、第nの径方向翼と第1の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続され
    前記径方向翼の前記回転軸に接続される前記軸方向の間隔は、前記流入口側から前記流出口側に向かって連続的又は段階的に増加していることを特徴とするディスプレイ用ガラス基板の製造装置。
  4. 前記nは偶数であり、
    前記n個の軸方向翼は周方向に等間隔に配置され、
    前記回転軸を中心として互いに反対側に配置される1対の軸方向翼と前記回転軸とを接続する径方向翼は、中心部で前記回転軸を貫通して両端部で前記1対の軸方向翼同士を接続している、請求項に記載のディスプレイ用ガラス基板の製造装置。
  5. ディスプレイ用ガラス基板を製造するための熔融ガラス用撹拌槽であって、
    筒形の壁面を有し、筒形の軸方向の一方の端部に熔融ガラスの流入口が設けられ、他方の端部に熔融ガラスの流出口が設けられた流路壁と、
    前記流路壁の内部に設けられ、前記流路壁内を軸方向に流れる熔融ガラスを軸方向と垂直な方向に撹拌する撹拌子と、
    を備え、
    前記撹拌子は、
    前記流路壁内において前記軸方向に配置される回転軸と、
    前記回転軸から回転半径方向に延在するn個(nは2以上の自然数)の撹拌翼とを備え、
    各撹拌翼は、
    前記回転軸から離間して前記回転軸と平行に配置される軸方向翼と、
    前記回転軸と前記軸方向翼とを接続とともに、前記回転軸方向に熔融ガラスが通過する間隔を空けて配置される複数の径方向翼と、
    を備え、
    前記n個の撹拌翼を回転方向に沿って順に第1、第2、…、第nの撹拌翼とし、第kの撹拌翼(kは自然数、1≦k≦n−1)の径方向翼を第kの径方向翼とし、第nの撹拌翼の径方向翼を第nの径方向翼とするとき、
    任意のkに対して、第kの径方向翼と第(k+1)の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続されているとともに、第nの径方向翼と第1の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続され
    前記径方向翼の前記回転軸に接続される前記軸方向の間隔は、前記流入口側から前記流出口側に向かって連続的又は段階的に増加していることを特徴とする熔融ガラス用撹拌槽。
  6. 筒形の壁面を有し、筒形の軸方向の一方の端部にディスプレイ用ガラス基板を製造するための熔融ガラスの流入口が設けられ、他方の端部に熔融ガラスの流出口が設けられた流路壁の内部に設けられ、前記流路壁内を軸方向に流れる熔融ガラスを軸方向と垂直な方向に撹拌する撹拌子であって、
    前記流路壁内において前記軸方向に配置される回転軸と、
    前記回転軸から回転半径方向に延在するn個(nは2以上の自然数)の撹拌翼とを備え、
    各撹拌翼は、
    前記回転軸から離間して前記回転軸と平行に配置される軸方向翼と、
    前記回転軸と前記軸方向翼とを接続するとともに、前記回転軸方向に熔融ガラスが通過する間隔を空けて配置される複数の径方向翼と、
    を備え、
    前記n個の撹拌翼を回転方向に沿って順に第1、第2、…、第nの軸方向翼とし、第kの撹拌翼(kは自然数、1≦k≦n−1)の径方向翼を第kの径方向翼とし、第nの撹拌翼の径方向翼を第nの径方向翼とするとき、
    任意のkに対して、第kの径方向翼と第(k+1)の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続されているとともに、第nの径方向翼と第1の径方向翼とが、前記回転軸に軸方向に交互に接続され
    前記径方向翼の前記回転軸に接続される前記軸方向の間隔は、前記軸方向に沿って連続的又は段階的に増加していることを特徴とする熔融ガラス用撹拌子。
  7. ディスプレイ用ガラス基板を製造するための熔融ガラスを、撹拌子を用いて撹拌する熔融ガラスの撹拌方法であって、
    前記撹拌子は、
    回転軸と、
    前記回転軸から回転半径方向に延在するn個(nは2以上の自然数)の撹拌翼とを備え、
    各撹拌翼は、
    前記回転軸から離間して前記回転軸と平行に配置される軸方向翼と、
    前記回転軸と前記軸方向翼とを接続するとともに、前記回転軸方向に熔融ガラスが通過する間隔を空けて配置される複数の径方向翼と、
    を有し、
    前記n個の撹拌翼を回転方向に沿って順に第1、第2、…、第nの撹拌翼とし、第kの撹拌翼(kは自然数、1≦k≦n−1)の径方向翼を第kの径方向翼とし、第nの撹拌翼の径方向翼を第nの径方向翼とするとき、
    複数の第kの径方向翼の間を通過した熔融ガラスを第(k+1)の径方向翼により軸方向に分断するとともに、複数の第nの径方向翼の間を通過した熔融ガラスを第1の径方向翼により軸方向に分断し、
    前記径方向翼により分断される熔融ガラスの前記軸方向の長さを、前記軸方向に沿って連続的又は段階的に増加させることを連続して行うことを特徴とする熔融ガラスの撹拌方法。
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