JP6392589B2 - ポリカーボネート樹脂 - Google Patents
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一方、JIS K5600に記載の塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第4節:引っかき硬度(鉛筆法)に準拠して測定したポリカーボネート樹脂の鉛筆硬度は2Bであり、傷がつきやすいことが課題である。特に、携帯電話、スマートフォン、液晶テレビ、スピーカー、携帯ゲーム機、ノートパソコン、タブレットPCに代表される電気・電子・OA機器の筐体やインテリアパネル、ドアハンドル、ステアリング、カーオーディオ・カーナビゲーションフレーム、シフトノブに代表される自動車用内装、ルーフスポイラー、ウィンドウガーニッシュ等に代表される自動車外装部品、スマートメータ等の計器窓、住宅窓、カーポート等の建材、家具、楽器類では、表面の引っかき傷は致命的な外観不良となる。
また、ポリカーボネート樹脂の耐擦傷性を向上させる手法の一つとして、ポリカーボネート樹脂の片面または両面にアクリル樹脂を積層する方法が知られている。しかしながら、アクリル樹脂はポリカーボネート樹脂に比べて耐熱性が低く、吸水性が高いため、例えば、高温高湿下における寸法変化の樹脂間差が大きく、積層体に反りが発生することが課題である。
更に、表面硬度が高く、難燃性が高いポリカーボネート樹脂を提供するために、アルカリ分解後の不純物量を制御する方法が記載されている。(特許文献3〜7)これらの文献では、難燃性以外にも流動性や色相向上、異物低減といった副次的効果も確認されている。ところが、電子機器筐体や自動車内装用途に特定の構成単位を含有するポリカーボネート樹脂を使用した場合、前述したポリカーボネート樹脂に塗装する場合やアクリル樹脂を積層する場合に比べて、耐アルカリ性に劣ることが課題である。
これまでに、耐擦傷性が高く、耐アルカリ性に優れたポリカーボネート樹脂は、まだない。
1.下記一般式(1)で表される構成単位(A)を有し、下記一般式(2)で表される構成単位(B)を有し、全構成単位における構成単位(B)の割合が10ppm以上2000ppm以下であることを特徴とするポリカーボネート樹脂。
2.成形温度300℃で成形した厚さ2mmの成形板におけるJIS K5600に準拠した鉛筆硬度が、H以上であることを特徴とする前記1記載のポリカーボネート樹脂。
3.成形温度300℃で成形した引張試験片におけるアルカリ溶液を使用したソルベントクラック試験において24時間後の限界歪みが1%以上であることを特徴とする前記1または2に記載のポリカーボネート樹脂。
4.成形温度300℃で成形した厚さ2mmの成形板におけるJIS K7373に準拠して測定した色相(YI)が1.5以下であり、成形温度300℃で15分間滞留後の色相変化値(ΔYI)が0.5以下であることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂。
5.粒径15μm以上である異物総個数が1個/40g以上、37個/40g以下であることを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂。
本発明のポリカーボネート樹脂は、下記一般式(1)で表される構成単位(A)を有し、下記一般式(2)で表される構成単位(B)を有し、全構成単位における構成単位(B)の割合が10ppm以上2000ppm以下であり、更に好ましくは30pp以上1800ppm以下であり、さらに好ましくは50ppm以上1500ppm以下、最も好ましくは、100〜1000ppm以下である。10ppmより少ないと耐アルカリ性が劣り、2000ppmより多いと色相、特に黄色度が高くなるため、好ましくない。
式(1)で表される構成単位を有するポリカーボネート樹脂の熱分解機構を図1に記載した。
なお、前記式(2)の量は、温度を上げる、せん断を高くする、時間を長くするなどによって増やすことが出来る。
本発明のポリカーボネート樹脂は、前記式(2)で表される構成単位を有する。式(1)が2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、BP−Cと略することがある)である場合を例にとると、下記一般式(3)〜(6)で表される構成単位が例示される。
(反応熱分解GC/MS分析の条件)
・ガスクロマトグラフ:Agilent6890N GC
(アジレント・テクノロジー社製)
・質量分析計:Agilent5975 inertMSD
(アジレント・テクノロジー社製)
・熱分解装置:Double Shot Pyrolyzer PY−2010iD
(フロンティア・ラボ社製)
・温度:400℃、6秒間加熱
本発明のポリカーボネート樹脂は、JIS K5600に準拠した鉛筆硬度が、H以上であることが好ましい。より好ましくは、2H以上である。但し、通常、3H以下である。鉛筆硬度がH未満のポリカーボネート樹脂では耐擦傷性が劣るため、好ましくない。
本発明のポリカーボネート樹脂は、その樹脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液を20℃で測定した比粘度(以下、ηSPと略することがある)が0.2〜2.0のものが好ましく、0.3〜0.9の範囲のものがより好ましい。比粘度が0.2未満では樹脂としての強度が弱く、比粘度が2.0を超えると溶融流動性が低下し、成形性に劣る。比粘度は20℃で塩化メチレン100mlにポリカーボネート0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求めることができる。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
本発明のポリカーボネート樹脂の製造方法について説明する。本発明のポリカーボネート樹脂の製造方法に特に制限は無く、前記式(1)で表される構成単位を有し、更に、前記式(2)で表される構成単位を、特定量含むものとなるように製造可能であれば、如何なる方法で製造しても構わない。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、より好適には以下の離型剤、熱安定剤、酸化防止剤などを配合することにより、前記式(2)で表される化合物に由来する構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位の含有量を制御することが可能である。特に、酸化防止剤を組み合わせることでより熱分解の初期を制御可能なものとなる場合がある。例えば、ラジカル連鎖を防止するヒンダードフェノール系酸化防止剤と主鎖切断を抑制するリン系熱安定剤との組み合わせが挙げられる。
離型剤としては公知のものが使用できる。例えば、脂肪酸エステル、ポリオレフィン系ワックス(ポリエチレンワックス、1−アルケン重合体など。酸変性などの官能基含有化合物で変性されているものも使用できる)、シリコーン化合物、フッ素化合物(ポリフルオロアルキルエーテルに代表されるフッ素オイルなど)、パラフィンワックス、蜜蝋などを挙げることができる。これらの中でも入手の容易さ、離型性および透明性の点から脂肪酸エステルが好ましい。かかる離型剤は芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、好ましくは0.005〜0.2重量部、より好ましくは0.007〜0.1重量部、更に好ましくは0.01〜0.06重量部である。添加量が前記範囲の下限未満では、離型性の改善が十分ではなく、上限を超える場合、ブリードアウトなど外観不良を起こしやすい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、その成形加工時の熱安定性を向上させることを主たる目的として各種のリン系熱安定剤が更に配合されることが好ましい。かかるリン系熱安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、ホスホン酸およびこれらのエステルなどが例示される。更にかかるリン系熱安定剤は第3級ホスフィンを含む。
第3級ホスフィンとしては、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリアミルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、ジブチルフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン、ジフェニルオクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、トリナフチルホスフィン、およびジフェニルベンジルホスフィンなどが例示される。特に好ましい第3級ホスフィンは、トリフェニルホスフィンである。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、その成形加工時の熱安定性、および耐熱老化性を向上させることを主たる目的としてヒンダードフェノール系酸化防止剤を配合することができる。かかるヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、α−トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン、シナピルアルコール、ビタミンE、n−オクタデシル−β−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェル)プロピオネート、2−tert−ブチル−6−(3’−tert−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−ジメチレン−ビス(6−α−メチル−ベンジル−p−クレゾール)2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−ブチリデン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−N−ビス−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、1,6−へキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ビス[2−tert−ブチル−4−メチル6−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)フェニル]テレフタレート、3,9−ビス{2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1,−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、4,4’−ジ−チオビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−トリ−チオビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2−チオジエチレンビス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、N,N’−ヘキサメチレンビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド)、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス2[3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチルイソシアヌレート、およびテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどが例示される。これらはいずれも入手容易である。前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
定されるものではない。なお、実施例で使用したポリカーボネート樹脂並びに組成物の物
性は、下記の方法により評価した。
比粘度(ηSP)は20℃で塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求めることができる。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
ポリカーボネート樹脂0.3mgを反応試薬として、水酸化テトラメチルアンモニウム25%メタノール溶液5μLに溶解させ、内部標準としてステアリン酸メチルのクロロホルム溶液を用いて、反応熱分解GC/MSにて分析し、各保持時間における質量分析によって化合物を定性し、内部標準によって定量した。測定は、以下の条件で実施した。
(分析条件)
・ガスクロマトグラフ:Agilent6890N GC
(アジレント・テクノロジー社製)
・質量分析計:Agilent5975 inertMSD
(アジレント・テクノロジー社製)
・熱分解装置:Double Shot Pyrolyzer PY−2010iD
(フロンティア・ラボ社製)
・温度:400℃、6秒間加熱
ポリカーボネート樹脂を、あらかじめ目開き0.05μmのフィルターで濾過した塩化メチレンに溶解させ、この試料を目開き15μmのフィルターにて濾過し、フィルター捕集物を得、目視にて異物個数を数えた。
算術平均粗さ(Ra)が0.03μmとしたキャビティ面を持つ金型を使用し、日本製鋼所製射出成形機J−75E3を用いて、シリンダ温度300℃、金型温度80℃の条件で、保圧時間10秒および冷却時間20秒にて幅50mm、長さ90mm、厚みがゲート側から3mm(長さ20mm)、2mm(長さ45mm)、1mm(長さ25mm)である3段型プレートを成形した。かかる3段型プレートの厚み2mm部における鉛筆硬度をJIS K5600に則して測定した。
上述した成形体の厚み2mm部において、日本電飾製分光色差計SE−2000にて透過法、C光源、視野角2°におけるYI値(YI0)を測定した。
射出成形機(日本製鋼所製J−75E3)を用い、シリンダ温度300℃、金型温度80℃の条件下にて、30分間シリンダ内で溶融樹脂を滞留させたあと、成形を開始し、2ショット目の成形体の厚み2mm部における日本電飾製分光色差計SE−2000にて透過法、C光源、視野角2°におけるYI値(YI1)を測定し、色相変化値(ΔYI=YI1−YI0)を算出した。
射出成形機(日本製鋼所製J−75E3)を用い、シリンダ温度300℃、金型温度80℃の条件下にて、引張試験片を成形した。ストレスクラック性評価方法を図2に示す。引張試験片の中央にたわみσを与えて、24時間後に試験片下面の最大応力の発生する面におけるクラック発生の有無を観察し、クラックが発生しない最大歪みを限界歪みとした。限界歪みの算出は、歪みε[%]=6hy/(L)2にて算出した。限界歪み1%以上を「○」、1%未満を「×」とした。試験薬品としてアルカリ洗剤花王社製アタック原液(pH=10.2)を用いた。
温度計、撹拌機および還流冷却器の付いた反応器に、48重量%水酸化ナトリウム水溶液3844部およびイオン交換水18210部を仕込み、窒素流量10m3/hrで15分間、溶液をバブリングした後、反応器内に流量5m3/hrで窒素を気相部に吹き込みながら、これに2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(以下、「BPC」と略す、本州化学工業製)3984部、およびハイドロサルファイト8.0部(和光純薬製)を溶解した後、塩化メチレン13,950部を加え、撹拌下、15〜25℃でホスゲン2,000部を約60分かけて吹き込んだ。ホスゲンの吹き込み終了後、48%水酸化ナトリウム水溶液640部およびp−tert−ブチルフェノール70.56部を加え、撹拌を再開、乳化後トリエチルアミン3.94部を加え、さらに28〜33℃で1時間撹拌して反応を終了した。反応終了時に、窒素吹き込みを停止した。
得られたポリカーボネート樹脂パウダーを用いて、該パウダー100重量部に対して、ホスファイト系熱安定剤であるアデカスタブPEP−36(ADEKA製)を0.07重量部、およびヒンダードフェノール系酸化防止剤であるIrganox1010(日産チバガイギー製)を0.03重量部添加し、かかるパウダーを予備可塑化部と高せん断混錬部および内部帰還式スクリューを具備した高せん断加工機(ニイガタマシンテクノ社製NHSS8−28)を使用し、可塑化温度280℃、帰還穴径2mmφ、スクリュー回転数2,500rpm、混錬時間15秒の条件にて溶融混錬した後、加工機の出口からストランド状に押し出し、水で冷却固化させた後、回転式カッターでペレット化し、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。このポリカーボネート樹脂を上記の手順に従い、測定を行った。結果を表1に示す。
混錬時間を30秒とした以外は、実施例1と同様に操作を行い、樹脂ペレットを得た。このポリカーボネート樹脂を上記の手順に従い、測定を行った。結果を表1に示す。
攪拌機および蒸留塔を備えた反応器に、BPC(本州化学工業製)56.3部(0.22モル)、ジフェニルカーボネート(バイエル社製)49.2部(0.23モル)および触媒として水酸化ナトリウム0.000005部とテトラメチルアンモニウムヒドロキシド0.0016部を仕込み、窒素置換した。この混合物を180℃まで加熱しながら溶解させた。その後、撹拌機を回転させ、反応器の内温を220℃に保った。副生するフェノールを留去しながら、40分間かけて反応器内の圧力を101.3kPaから13.3kPaまで減圧した。続いて、反応器内の圧力を13.3kPaに保持し、フェノールをさらに留去させながら、80分間、エステル交換反応を行った。
混錬時間を30秒とした以外は、実施例3と同様に操作を行い、樹脂ペレットを得た。このポリカーボネート樹脂を上記の手順に従い、測定を行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様の操作で得られたポリカーボネート樹脂パウダーを用いて、該パウダー100重量部に対して、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(イルガフォス168、日産チバガイギー製)を0.05重量部添加し、かかるパウダーをベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所製KTX−46]により脱気しながら溶融混錬押出し、2軸押出機の出口からストランド状に押し出し、水で冷却固化させた後、回転式カッターでペレット化し、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。その際の入口のバレル温度230℃、出口のバレル温度280℃、ポリカーボネート樹脂出口温度281℃にて実施した。このポリカーボネート樹脂を上記の手順に従い、測定を行った。結果を表1に示す。
高せん断加工機を使用しないこと以外は実施例3と同様に操作を行い、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。このポリカーボネート樹脂を上記の手順に従い、測定を行った。結果を表1に示す。
可塑化温度320℃、混錬時間を120秒とした以外は、実施例1と同様に操作を行い、樹脂ペレットを得た。このポリカーボネート樹脂を上記の手順に従い、測定を行った。結果を表1に示す。
可塑化温度320℃、混錬時間を180秒とした以外は、実施例3と同様に操作を行い、樹脂ペレットを得た。このポリカーボネート樹脂を上記の手順に従い、測定を行った。結果を表1に示す。
2:ガーゼ(試験薬品を5mlスポイトで染み込ませる)
3:スパン間距離(=150mm)
4:1/2L(=75mm)
5:たわみ(=y:実測値、単位mm)
h:試験片幅(=4.0mm)
Claims (5)
- 下記一般式(1)で表される構成単位(A)を有し、下記一般式(2)で表される構成単位(B)を有し、全構成単位における構成単位(B)の割合が10ppm以上2000ppm以下であることを特徴とするポリカーボネート樹脂。
- 成形温度300℃で成形した厚さ2mmの成形板におけるJIS K5600に準拠した鉛筆硬度が、H以上であることを特徴とする請求項1記載のポリカーボネート樹脂。
- 成形温度300℃で成形した引張試験片におけるアルカリ溶液を使用したソルベントクラック試験において24時間後の限界歪みが1%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂。
- 成形温度300℃で成形した厚さ2mmの成形板におけるJIS K7373に準拠して測定した色相(YI)が1.5以下であり、成形温度300℃で15分間滞留後の色相変化値(ΔYI)が0.5以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂。
- 粒径15μm以上である異物総個数が1個/40g以上、37個/40g以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂。
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