JP6392530B2 - 鉄基焼結合金製バルブシート - Google Patents
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Description
質量%で、Cr:1.0%、Mo:2.0%、V:3.0%、Nb:0.5%、Si:1.1%、C:0.4%、残部Fe(及び不可避的不純物としてP:0.03%、S:0.03%)からなるプレアロイ粉末に、5.1質量%のNiと2.3質量%のMoと0.42質量%のCに対応する量のカルボニルニッケル粉末、モリブデン粉末及び黒鉛粉末を加え、硬質粒子として、質量%で、Cr:24.0%、Ni:11.0%、Mo:5.5%、Si:1.1%、C:2.3%、残部Fe及び不可避的不純物からなるFe-Cr-Ni-Mo-Si-C合金粉末を20質量%配合し、混合機で混練して混合粉を作製した。なお、原料粉末には、成形工程の型抜き性をよくするためにステアリン酸亜鉛を原料粉末の量に対して0.5%加えている。
硬質粒子として、Fe-Cr-Ni-Mo-Si-C合金粉末の代わりに、質量%で、Cr:12.5%、C:0.02%、残部Fe及び不可避的不純物からなるFe-Cr-C合金を使用した以外は実施例1と同様にして、リング状焼結体を作製した。焼結体の密度は6.97 Mg/m3、硬さは90.4 HRB、化学分析の結果は、Cr:3.3%、Si:0.8%、Ni:4.9%、Mo:3.3%、V:2.42%、Nb:0.46%、C:0.69%、残部Feであった。
硬質粒子として、Fe-Cr-Ni-Mo-Si-C合金粉末の代わりに、質量%で、Mo:28.0%、Cr:9.0%、Si:2.5%、残部Co及び不可避的不純物からなるCo-Mo-Cr-Si合金を使用した以外は実施例1と同様にして、リング状焼結体を作製した。焼結体の密度は7.25 Mg/m3、硬さは97.2 HRB、化学分析の結果は、Co:12.4%、Cr:2.5%、Si:1.4%、Ni:5.0%、Mo:9.2%、V:2.34%、Nb:0.38%、C:0.72%、残部Feであった。
硬質粒子として、Fe-Cr-Ni-Mo-Si-C合金粉末の代わりに、質量%で、Mo:50.0%、残部Fe及び不可避的不純物からなるFe-Mo合金を使用した以外は実施例1と同様にして、リング状焼結体を作製した。焼結体の密度は6.85 Mg/m3、硬さは90.3 HRB、化学分析の結果は、Cr:0.6%、Si:0.9%、Ni:5.1%、Mo:13.7%、V:2.33%、Nb:0.34%、C:0.70%、残部Feであった。
実施例1の原料粉末に1.0質量%のMnSをさらに配合した以外は実施例1と同様にして、リング状焼結体を作製した。焼結体の密度は6.79 Mg/m3、硬さは93.5 HRB、化学分析の結果は、Cr:5.4%、Si:0.9%、Ni:6.5%、Mo:4.5%、V:2.40%、Nb:0.44%、C:1.11%、Mn:0.42%、S:0.37%、残部Feであった。
実施例1〜3及び比較例1〜2のリング状焼結体をバルブシートに加工し、図2に示した単体摩耗試験機を用いて耐摩耗性を評価した。バルブシート14はシリンダヘッド相当材のバルブシートホルダ12に圧入して試験機にセットされ、摩耗試験は、バーナー11によりバルブ13及びバルブシート14を加熱しながら、カム17の回転に連動してバルブ13を上下させることによって行われる。なお、バルブシート14には熱電対15, 16を埋め込み、バルブシートの当たり面が所定の温度になるようにバーナー11の火力を調節する。バルブシート14はバルブ13よって繰り返し叩かれることにより摩耗し、その摩耗量は試験前後のバルブシート及びバルブの形状を測定することにより、当たり面の後退量として算出した。ここで、バルブは上記バルブシートに適合するサイズのCo合金(Co-29%Cr-8%W-1.35%C-3%Fe)を盛金したものを使用した。試験条件としては、温度250℃(バルブシート当たり面)、カム回転数2000 rpm、試験時間5時間とした。試験結果を、比較例1のバルブシート摩耗量の値を1とした相対比率で、表3に示す。
続いて、前述の実施例1〜3及び比較例1〜2の焼結体について切削性試験を行った。試験条件は汎用旋盤を用いた切削速度100 m/min、切り込み量0.1 mm、送り速度0.1 mm/revの乾式(切削液を使用しない)で、所謂トラバース方式の切削試験を行った。切削工具としてはCBNチップを使用し、切削性は所定の数量のバルブシートを加工したときの刃具最大摩耗量により評価した。結果を、比較例1の値を1とした相対比率で、表4に示す。
2 拡散相
3 プレアロイ相
11 バーナー
12 バルブシートホルダ
13 バルブ
14 バルブシート
15 熱電対(高温側)
16 熱電対(低温側)
17 カム
Claims (10)
- 基地相中に硬質粒子が分散した鉄基焼結合金製バルブシートであって、前記硬質粒子は、12質量%以上のCrを含有する鉄合金であり、前記基地相との間に拡散相を形成し、前記硬質粒子と前記基地相と前記拡散相からなる焼結体全体の組成が、質量%で、Cr:3.0〜8.0%、Si:0.4〜2.0%、Ni:4.0〜10.0%、Mo:3.0〜8.0%、V:0.5〜5.0%、Nb:0.2〜1.0%、C:0.5〜1.5%、残部Fe及び不可避的不純物からなることを特徴とする鉄基焼結合金製バルブシート。
- 請求項1に記載の鉄基焼結合金製バルブシートにおいて、前記硬質粒子が、質量%で、Cr:20.0〜25.0%、Ni:10.0〜18.0%、Mo:4.0〜6.0%、残部Fe及び不可避的不純物からなるFe-Cr-Ni-Mo合金粒子、又は、質量%で、Cr:20.0〜25.0%、Ni:10.0〜18.0%、Mo:4.0〜6.0%、Si:0.5〜2.0%、C:1.0〜2.5%、残部Fe及び不可避的不純物からなるFe-Cr-Ni-Mo-Si-C合金粒子であることを特徴とする鉄基焼結合金製バルブシート。
- 請求項1又は2に記載の鉄基焼結合金製バルブシートにおいて、前記硬質粒子と前記拡散相の摺動面に占める面積率が50〜90%であることを特徴とする鉄基焼結合金製バルブシート。
- 請求項3に記載の鉄基焼結合金製バルブシートにおいて、前記摺動面の表面部がCr酸化物皮膜を含むことを特徴とする鉄基焼結合金製バルブシート。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の鉄基焼結合金製バルブシートにおいて、前記基地相がマルテンサイト相又はソルバイト相を含むことを特徴とする鉄基焼結合金製バルブシート。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の鉄基焼結合金製バルブシートにおいて、前記基地相が、Cr、Mo、V、Nb及びFeの1種又は2種以上の二次炭化物を含むことを特徴とする鉄基焼結合金製バルブシート。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の鉄基焼結合金製バルブシートにおいて、さらにMnS粒子が、質量%で、0.5〜3%分散していることを特徴とする鉄基焼結合金製バルブシート。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の鉄基焼結合金製バルブシートを製造する方法であって、原料粉末に、質量%で、Cr:0.5〜2.0%、Mo:0.5〜4.0%、V:0.5〜5%、Nb:0.2〜1.0%、Si:2.0%以下、C:0.8%以下、残部Fe及び不可避的不純物からなるプレアロイ粉末を使用することを特徴とする鉄基焼結合金製バルブシートの製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の鉄基焼結合金製バルブシートを製造する方法であって、原料粉末に、前記硬質粒子を15〜25質量%混合することを特徴とする鉄基焼結合金製バルブシートの製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の鉄基焼結合金製バルブシートを製造する方法であって、原料粉末の成形体を、非酸化性雰囲気中1100〜1200℃の温度で焼結し、非酸化性雰囲気中500〜700℃の温度で焼戻処理することを特徴とする鉄基焼結合金製バルブシートの製造方法。
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