JP6391478B2 - 電子血圧計 - Google Patents

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Description

本発明は、電子血圧計に関する。
血圧の測定結果と測定日時を対応付けて記憶する電子血圧計が広く用いられている。こうした電子血圧計では、内蔵された時計が示す時刻(日時)を設定する必要があるが、特に高齢者にとっては時計の設定操作は煩雑であり、自動的に時計の時刻が設定できれば便利である。そこで、情報通信研究機構が運用している標準電波を受信することにより、機器に内蔵された時計の日時を自動的に設定または修正することが可能な電波時計機能付きの電子血圧計が提案されている(例えば特許文献1,2を参照)。電波時計には、例えば毎日、予め定められた時刻に1回または複数回、自動的に標準電波を受信して、その時計が示す日時を修正する機能がある。
特許第5169644号公報 特許第5092781号公報
一般に、電波時計は、標準電波の受信中には時刻の設定処理が優先されて、すべての操作が無効になる。しかしながら、電子血圧計において血圧測定よりも電波受信と時刻設定を優先してしまうと、血圧測定中に受信予定時刻が来た場合に、受信の開始により測定が中断されてしまい、使用者が意図した動作を妨げることになる。また、多くの電子血圧計では静電容量型の圧力センサ、モータ式のポンプ、電磁弁などの電子部品が用いられており、電波の受信時にこれらを動作させると、圧力センサの発振回路、ポンプや電磁弁内のコイル部分などから電磁ノイズが発生して、受信性能に悪影響を与える可能性がある。
そこで、本発明は、血圧計としての本来の動作を妨げることなく時刻情報を含む電波を確実に受信して内蔵された計時部が示す時刻を設定可能な電子血圧計を提供することを目的とする。
本発明の電子血圧計は、血圧を測定する測定動作を実行する血圧測定部と、時刻情報を含む電波を受信するアンテナと、時刻を計時する計時部と、血圧測定部による測定結果の情報と計時部から得られる測定時刻の情報とを対応付けて出力する出力部と、制御回路を構成する制御部とを有し、制御部は、アンテナに電波を受信させて得られた時刻情報に基づき計時部の時刻を設定する受信動作を実行するとともに、測定動作と受信動作が同時に実行されないように制御することを特徴とする。
上記の電子血圧計では、制御部は、受信動作の実行中には血圧測定部への通電を停止させることが好ましい。
上記の電子血圧計は、測定動作を開始させる指示を使用者が入力可能な測定スイッチをさらに有し、制御部は、受信動作の実行中に測定スイッチが操作された場合には、その受信動作を中止させることが好ましい。
制御部は、測定動作の実行中にアンテナによる電波の受信予定時刻が来た場合には、その受信予定時刻における受信動作の実行を中止させることが好ましい。
出力部は、測定結果と測定時刻とを対応付けて表示する表示部であり、制御部は、表示部による測定結果の表示中にアンテナによる電波の受信予定時刻が来た場合には、その受信予定時刻における受信動作の実行を中止させることが好ましい。
上記の電子血圧計は、血圧測定の予定時刻を使用者に報知するアラームをさらに有し、制御部は、アラームの鳴動中にアンテナによる電波の受信予定時刻が来た場合には、その受信予定時刻における受信動作の実行を中止させることが好ましい。
制御部は、受信動作の実行が中止された後の別の時刻をアンテナによる新たな電波の受信予定時刻として再設定することが好ましい。
上記の電子血圧計は、時刻設定に関する指示を使用者が入力可能な共通スイッチをさらに有し、制御部は、使用者による共通スイッチの操作方法に応じて、アンテナに電波を強制受信させることによる計時部の時刻の設定と、使用者の手動操作による計時部の時刻の設定と、アラームの鳴動時刻の設定とのいずれかを開始させることが好ましい。
計時部は、年月日も含めて時刻を計時し、計時部に設定可能な年の値は特定の範囲内に制限されており、制御部は、時刻情報から得られた年の値が特定の範囲に含まれない場合には、計時部の時刻の設定にその時刻情報を使用しないことが好ましい。
上記の電子血圧計によれば、血圧計としての本来の動作を妨げることなく、時刻情報を含む電波を確実に受信して、内蔵された計時部が示す時刻を設定することが可能になる。
電子血圧計10の外観を示す斜視図である。 電子血圧計10の機能ブロック図である。 電子血圧計10の内部構成を示す平面図である。 電子血圧計10の内部構成を示す断面図である。 電子血圧計10による血圧の測定動作の例を示すフローチャートである。 電子血圧計10によるモード切替え処理の例を示すフローチャートである。 電子血圧計10による電波受信処理の例を示すフローチャートである。 電子血圧計10による年データ判定処理の例を示すフローチャートである。 電子血圧計10による受信開始判定処理の例を示すフローチャートである。 電子血圧計10による受信制限処理の例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、電子血圧計について説明する。ただし、本発明は図面または以下に記載される実施形態には限定されないことを理解されたい。
図1は、電子血圧計10の外観を示す斜視図である。また、図2は、電子血圧計10の機能ブロック図である。
電子血圧計10は、本体ケース20、空気管70およびカフ80を有する。カフ80は、図示しない気体袋を内蔵し、使用時に使用者(被測定者)の上腕部などの被測定部に固定される。空気管70は、カフ80内の気体袋と本体ケース20とを接続する。なお、本明細書でいう電子血圧計は上腕式のものには限定されず、例えば使用者の手首など、別の被測定部に固定されて使用されるものであってもよい。
図1に示すように、電子血圧計10は、本体ケース20の正面に、表示部21と操作部22を有する。また、図2に示すように、電子血圧計10は、本体ケース20の内部に、加圧ポンプ23、駆動回路24、圧力センサ25、発振回路26、電磁制御弁27、駆動回路28、電源部29、電波時計30、アラーム40、ブザー45、メモリ50および制御部60を有する。
電子血圧計10は、標準電波を受信するアンテナが搭載された電波時計機能付きの電子血圧計であり、時刻情報を含む標準電波を受信して内蔵の計時部が示す時刻(日時)を修正することにより、現在時刻を計時する。なお、「時刻情報」は、「時」、「分」および「秒」に限らず、「年」、「月」および「日」の情報を含んでもよい。また、「時刻情報」は、さらに「曜日」の情報まで含んでもよい。
表示部21は、例えば液晶表示パネルで構成され、本体ケース20の正面上側に配置されている。表示部21は、最高血圧および最低血圧の測定値(測定結果)21A、脈拍の測定値21B、測定日を含む現在時刻21C、血圧分類21Dなどを表示する。このうち、血圧分類21Dは、例えば日本高血圧学会により策定された高血圧基準に基づき、測定値が正常血圧、正常高値および高血圧のいずれであるかを示す。表示部21には、過去に測定され、電子血圧計10内のメモリ50に記憶されている測定値を表示することもできる。また、血圧測定が行われないときには、表示部21に現在時刻(または日時)のみを表示させて、電子血圧計10を時計として使用することもできる。
表示部21は、血圧測定部による測定結果の情報と計時部から得られる測定時刻の情報とを対応付けて出力する出力部の一例である。なお、電子血圧計にプリンタを内蔵させて測定結果と測定時刻(測定日時)の情報を印刷出力できるようにしてもよいし、電子血圧計を有線または無線によりPC、携帯端末などの外部装置に接続できるようにして、測定結果と測定時刻(測定日時)の情報を外部装置にデータ出力してもよい。
操作部22は、使用者により操作される各種のスイッチ(ボタン)により構成され、本体ケース20の正面下側に配置されている。操作部22は、測定/停止スイッチ22A、進むスイッチ22B、戻るスイッチ22C、時計スイッチ22D、使用者選択スイッチ22Eおよび朝/夜切替えスイッチ22Fを有する。
測定/停止スイッチ22Aは、血圧測定を開始または停止させるためのスイッチ(測定スイッチの一例)であり、電子血圧計10の電源スイッチを兼ねている。進むスイッチ22Bと戻るスイッチ22Cは、例えば電子血圧計10に内蔵された制御部60内の計時部35の時刻(日時)を使用者が手動で設定するときなどにおいて、複数の候補のいずれかを選択する操作に使用される。
時計スイッチ22Dは、時刻設定に関する指示を使用者が入力可能な共通スイッチの一例である。時計スイッチ22Dは、標準電波を強制的に受信させることによる計時部35の時刻設定(日時設定)、使用者の手動操作による計時部35の時刻設定(日時設定)、およびアラーム40の鳴動時刻の設定の指示を使用者が入力するときに共通に使用される。スイッチを配置可能な本体ケース20の正面の面積は限られているので、これらの指示を入力するためのスイッチをそれぞれ別個に設けると、スイッチの個数が増えて使用者に煩雑な印象を与えることになるとともに、個々のスイッチが小さくなって使い勝手が悪くなる。そこで、電子血圧計10では、電波の強制受信、手動での時刻設定およびアラームの時刻設定という時計に関わる3つのモードに移行するためのスイッチが、時計スイッチ22Dに集約されている。時計に関わる各モードへの移行操作が1つのスイッチにまとめられることで、スイッチの個数が減り、使用者に煩雑な印象を与えずに済む。また、血圧測定の操作は測定/停止スイッチ22A、時刻設定の操作は時計スイッチ22Dというように分けることで、使用者にとっては操作が直感的に分かりやすくなる。
使用者選択スイッチ22Eは、メモリ50に測定結果を記憶するときに、どの使用者についての測定結果なのかを選択するために使用される。電子血圧計10では、登録された2人の使用者についての測定値をメモリ50に分けて記憶することができ、使用者選択スイッチ22Eは、メモリ50内の過去の測定結果を読み出すときに使用者を選択するためにも使用される。朝/夜切替えスイッチ22Fは、メモリ50内に記憶されている過去の測定結果のうち、朝に対応する特定の時間帯に測定されたものだけを、または夜に対応する特定の時間帯に測定されたものだけを読み出して表示するときに使用される。
図3および図4は、それぞれ、電子血圧計10の内部構成を示す平面図および断面図である。図3は、本体ケース20の正面部分、本体ケース20内部の回路基板および表示部21を取り除いた状態の電子血圧計10を示している。また、これらの図は、電子血圧計10の主要な構成部品のうちの一部のみを示している。
空気管70は、本体ケース20内の左側端部20Aに設けられたコネクタ71を介して本体ケース20に取り付けられる。加圧ポンプ23、圧力センサ25および電磁制御弁27は、血圧測定部の一例であり、本体ケース20の外側および内側の空気管70を介してカフ80内の気体袋と接続されている。
加圧ポンプ23は、カフ80に空気などの気体を送り込むことによってカフ80内の気体袋を加圧するポンプ部23Aと、ポンプ部23Aを駆動するモータ部23Bで構成される。加圧ポンプ23は、ポンプ部23Aを本体ケース20内の左側端部20A側に向け、コイルなどの金属物を含むモータ部23Bを本体ケース20内の右側端部20B側に向けて配置されている。すなわち、モータ部23Bは、ポンプ部23Aより右側端部20Bに近い位置に配置されている。駆動回路24は、制御部60から与えられる制御信号に基づいて、加圧ポンプ23を駆動するための回路である。なお、加圧ポンプ23として、例えば圧電ポンプなど、モータを伴わないものを使用してもよい。
圧力センサ25は、例えば静電容量型センサであり、カフ80の気体袋内の圧力に応じて静電容量値が変化する。圧力センサ25に接続された発振回路26は、圧力センサ25の静電容量値の変化により周波数が変化する信号を制御部60に出力するための回路である。カフ80の気体袋内の圧力は、この周波数の変化から算出される。なお、圧力センサ25として、半導体圧力センサなど、発振回路を伴わないものを使用してもよい。
電磁制御弁(電磁弁)27は、コイルなどの金属物を含み、電磁石により鉄心を動かすことで開閉する仕組みの弁である。電磁制御弁27は、通電の有無および制御信号のパルス幅に応じて、開放状態、遮蔽状態およびそれらのどちらでもない弁がわずかに開いた状態のいずれかになる。電磁制御弁27は、例えば測定終了時または中止時にカフ80内の空気を強制排気するための強制排気弁、および血圧測定中に加圧されたカフ80内の空気を定速で排気してカフ80を徐々に減圧するためのスローリーク弁として機能する。電磁制御弁27は、加圧ポンプ23のモータ部23Bより本体ケース20内の右側端部20Bに近い位置に配置されている。駆動回路28は、制御部60から与えられる制御信号に基づき電磁制御弁27を直流駆動または周波数駆動して電磁制御弁27を開閉させるための回路である。なお、電磁制御弁の代わりに、開放状態、遮蔽状態のみを実現する強制排気弁と、ゴムなどの機構的動作で減圧状態を実現するスローリーク弁とを使用してもよい。
電源部29は、DCジャック29A、電池29Bおよび電圧低下検出部29Cを有する。DCジャック29Aには、電子血圧計10の電源ケーブル(ACアダプタ)が接続される。DCジャック29Aは、接続部の一例であり、電源ケーブルとの接続部分に金属物を含む。DCジャック29Aは、本体ケース20内の右側端部20B側に、より正確には、加圧ポンプ23のモータ部23Bより本体ケース20内の右側端部20Bに近い位置に配置されている。電子血圧計10は、DCジャック29Aに電源ケーブルを介して接続された外部電源か、または電池29Bにより供給される電力を用いて動作する。電圧低下検出部29Cは、電子血圧計10が電池29Bで動作する場合に、電池29Bの電圧低下を検出し、検知信号を制御部60に出力する。
電波時計30は、アンテナ31および受信回路32を有する。
アンテナ31は、時刻情報を含む電波を受信するアンテナであり、本体ケース20内の左側端部20Aに配置されている。アンテナ31は、例えば毎日の午前2時など、予め定められた時刻に自動で標準電波(例えば、40kHzまたは60kHzのJJY標準電波に代表される長波)を受信する。また、電子血圧計10では、使用者の操作により電波の受信を開始させることもでき、アンテナ31は、時計スイッチ22Dが操作されたときにも標準電波を受信する。なお、アンテナ31として、標準電波に限らず、時刻情報を含む他の電波を受信するアンテナを設けてもよい。
上記した各部のうち、特にモータ部23B、電磁制御弁27およびDCジャック29Aは、金属物を含む電子部品である。金属物は電波を反射するため、アンテナ31の近傍にこうした電子部品が配置されていると、アンテナ31の受信性能に悪影響を与える可能性がある。そこで、図3および図4に示すように、電子血圧計10では、アンテナ31は本体ケース20内の左側端部20A側(本体ケース20内の中央より左側)に配置され、金属物を含むモータ部23B、電磁制御弁27およびDCジャック29Aは、本体ケース20内の右側端部20B側(本体ケース20内の中央より右側)に集中して配置されている。左側端部20Aは一端部の一例であり、右側端部20Bは、一端部に対向する他端部の一例である。言い換えると、アンテナ31は、本体ケース20内で、金属物を含む電子部品と対向する位置に、なるべく距離を置いて配置されている。これにより、各電子部品の金属物からの影響が抑えられ、アンテナ31が安定して標準電波を受信することができるため、電波時計30の時刻設定の確実性が増加する。
受信回路32は、アンテナ31により受信された標準電波の受信信号から搬送波成分を除去して日付および時刻(日時)の情報(時刻情報)を抽出するための回路である。受信回路32により抽出された日時の情報は、制御部60の計時部35に出力される。
アラーム40は、予め設定された時刻に例えばビープ音やメロディなどの複数種類のアラーム音を鳴動させて、使用者に血圧測定を促すための機構である。アラーム40は、音量を複数段階に変更可能に構成される。
一般に、時計のアラーム音は音量も含めて1種類に固定されているが、電子血圧計の場合には複数人が1台の機器をそれぞれ異なる時刻に使用することが考えられるため、1種類のアラーム音では、どの使用者が設定したアラームなのかを各自が判別することができない。また、アラーム音の音量が固定されていると、鳴動する時間帯やそのときの周囲環境に応じた適切な音量でアラームを鳴動させることができない。そこで、電子血圧計10では、アラーム40の鳴動時刻を複数設定可能にするとともに、アラーム音の種類と音量を、アラーム設定ごと(すなわち使用者ごと)に個別に選択可能にしている。例えば、各使用者は、アラーム設定ごとに、アラーム音としてビープ音A、ビープ音B、メロディAおよびメロディBのいずれかと、音量として大、中、小のいずれかを選択することができる。そして、アラーム40は、計時部35が示す現在時刻がアラームの鳴動時刻になったときに、その鳴動時刻について選択されているアラーム音と音量で鳴動する。これにより、各使用者は、1台の機器を複数人で使用していても、どの使用者が設定したアラームなのかを判別することができ、鳴動する時間帯やそのときの周囲環境に応じた適切な音量でアラーム40を鳴動させることも可能になる。
ブザー45は、電子血圧計10の血圧測定動作中に必要に応じてビープ音を発生させ、使用者に注意を喚起する。ブザー45は、複数種類のビープ音を発生可能に構成される。
図1に符号21A,21Dで示したように、電子血圧計10では血圧の測定値およびその血圧分類が表示部21に表示されるが、例えば周囲が暗く表示部21が見にくいときには、これらの結果表示は使用者にとって分かりにくい。そこで、ブザー45は、測定結果が表示部21に表示されるときに、その血圧分類に応じて異なるビープ音を発生させてもよい。この場合、例えば、ブザー45は、血圧の測定値が高血圧、正常高値、正常血圧の範囲に含まれるときには、制御部60による制御の下で、それぞれビープ音A、ビープ音B、ビープ音Cを発生させる。あるいは、血圧の測定値が正常血圧のときにはビープ音を発生させないようにしてもよい。これにより、使用者は、測定値の血圧分類を容易に知ることができる。
なお、ブザー45は、1回ごとの測定値ではなく、複数回の測定値の平均値がいずれの血圧分類に含まれるかに応じて異なるビープ音を発生させてもよい。あるいは、表示部21に血圧分類21Dを表示させずに、ブザー45のビープ音だけで使用者に血圧分類を報知してもよい。
また、ブザー45は、アンテナ31による標準電波の受信が成功したときにビープ音を発生させてもよい。あるいは、受信が成功したときにはメロディを発生させ、受信が失敗したときにビープ音を発生させてもよい。一般に、電波時計では標準電波の受信の成否は表示部のアイコンなどで示されるが、それでは、例えば周囲が暗く表示部が見にくいときには、受信結果が使用者にとって分かりにくい。アンテナ31による標準電波の受信結果をビープ音で報知することにより、使用者は、特に時計スイッチ22Dを操作して受信を開始させたときに、表示部21を見なくても受信結果を容易に知ることができる。
メモリ50は、電子血圧計10の動作に必要な情報を記憶する。また、メモリ50は、使用者が血圧値の変化の傾向を把握できるように、使用者選択スイッチ22Eに対応する2人の使用者のそれぞれについて、最高血圧、最低血圧および脈拍の測定値の履歴を記憶する。特に、メモリ50は、血圧値などの測定結果の情報と計時部35から得られる測定時刻(測定日時)の情報とを対応付けて記憶する。メモリ50としては、例えば、EEP−ROMなどの外付けメモリが使用される。あるいは、メモリ50に代えて、制御部60に内蔵されているメモリ機能を使用してもよい。
制御部60は、CPU、RAM、ROMなどを含む制御回路として構成される。制御部60は、CPUにより実現される機能ブロックとして、計時部35、測定制御部61、測定値演算部62、表示制御部63、時計制御部64および受信制御部65を有する。
計時部35は、受信回路32により抽出された時刻情報に基づき時刻(日時)を計時し、現在時刻のデータを表示制御部63に出力する。なお、計時部35が計時する現在時刻には、年月日と曜日も含まれる。
測定制御部61は、使用者により測定/停止スイッチ22Aが操作されたときに、カフ80を加圧および減圧して血圧を測定する測定動作を実行するように、加圧ポンプ23、圧力センサ25および電磁制御弁27などを制御する。その際、測定制御部61は、圧力センサ25により検出される圧力を監視しながら使用者の最高血圧を予測算出し、その予測値を一定量上回る圧力値、例えば、最高血圧より40mmHg高い圧力までカフ80を加圧するように、駆動回路24を制御する。また、測定制御部61は、電磁制御弁27の開閉を制御するための制御信号を駆動回路28に与えて、電磁制御弁27によるカフ80内の空気の排気を制御する。なお、測定動作とは、より正確には、電磁制御弁27を遮蔽状態としてカフ80の加圧を開始してから、測定値を算出して表示部21に表示し、電磁制御弁27を開放状態にしてカフ80内の空気を排気させるまでの一連の動作を指す。
また、測定制御部61は、アンテナ31に電波を受信させて得られた時刻情報に基づき計時部35の時刻(日時)を設定する受信動作の実行中には、加圧ポンプ23、駆動回路24、圧力センサ25、発振回路26、電磁制御弁27および駆動回路28への通電を停止させる。これは、モータ部23Bや電磁制御弁27に通電するとそれらに含まれるコイルから電磁ノイズが発生し、その電磁ノイズがアンテナ31の受信性能に悪影響を与える可能性があるためである。上記した加圧ポンプ23などの各部は血圧測定時にのみ動作させればよいため、電波受信中にはこれらの各部への通電を行わないことで、電磁ノイズの発生を抑制する。これにより、アンテナ31が安定して標準電波を受信することができるため、電波時計30の時刻設定の確実性が増加する。
測定値演算部62は、発振回路26が生成した信号の周波数の変化から検出される各脈波の開始圧力値やその振幅値などのデータに基づき、例えばオシロメトリック方式を利用して、被測定者の最高血圧と最低血圧を算出する。なお、測定値演算部62は、カフ80を減圧する過程で使用者の血圧を測定するが、本明細書でいう電子血圧計は、カフを加圧する過程で血圧測定を行うものでもよい。また、測定値演算部62は、血圧値とともに被測定者の脈拍も測定し、さらに、例えば日本高血圧学会により策定された高血圧基準に基づき、血圧の測定値が正常血圧、正常高値および高血圧のいずれであるかを判定する。
表示制御部63は、血圧測定時に、測定値演算部62により測定された最高血圧値、最低血圧値および脈拍値、計時部35から通知された測定時刻(測定日時)、ならびに測定値演算部62により判定された測定結果の血圧分類を表示部21に表示させる。また、表示制御部63は、使用者選択スイッチ22Eが操作されたときに、対応する使用者についてメモリ50に記憶されている測定値の履歴を表示部21に表示させる。また、表示制御部63は、血圧測定が行われていないときには、計時部35から通知された現在時刻(日時)を表示部21に表示させる。さらに、表示制御部63は、電圧低下検出部29Cにより電池29Bの電圧低下が検出されたときには、電池電圧が低下したことを示すマークを表示部21に表示させる。
図5は、電子血圧計10による血圧の測定動作の例を示すフローチャートである。図5〜図10に示す処理フローは、制御部60のROMに予め記録されているプログラムに従って、制御部60のCPUにより実行される。
血圧測定に際して、使用者(被測定者)は、カフ80を上腕部に装着し、操作部22の測定/停止スイッチ22Aを操作して測定開始を指示する。これに応じて、測定制御部61は、まず電磁制御弁27に通電させて電磁制御弁27を遮蔽状態にする(S11)。そして、測定制御部61は、駆動回路24を制御して加圧ポンプ23を動作させ、カフ80内に空気を送り込むことにより、カフ80内の気体袋の圧力が最高血圧の予測値を一定量(例えば40mmHg)上回る圧力値になるまでカフ80を加圧する(S12)。その後、測定制御部61は、加圧ポンプ23を停止させるとともに、駆動回路28を制御して、電磁制御弁27をわずかに開いた状態にする(S13)。これにより、カフ80内の空気は、スローリーク弁として機能する電磁制御弁27により定速で排気される。
このカフ80が減圧される過程で、測定値演算部62は、発振回路26から入力される信号の周波数に基づき、被測定者の最高血圧、最低血圧および脈拍を測定する(S14)。測定値が確定すると、表示制御部63は、計時部35から通知された測定時刻(日時)とともに、これらの測定結果を表示部21に表示させる(S15)。また、測定制御部61は、使用者により使用者選択スイッチ22Eが操作されると、対応する使用者についての履歴情報として、測定時刻(日時)と測定結果とを対応付けてメモリ50に記憶させる(S16)。また、測定制御部61は、電磁制御弁27を無通電にして電磁制御弁27を開放状態とすることにより、カフ80内の空気を急速に排気させる(S17)。以上で、電子血圧計10による血圧の測定動作は終了する。
時計制御部64は、時計スイッチ22Dが操作されたときに、その操作方法に応じて、アンテナ31に電波を強制受信させることによる計時部35の時刻の設定と、使用者の手動操作による計時部35の時刻の設定と、アラーム40の鳴動時刻の設定とのいずれかを開始させる。すなわち、時計制御部64は、電波の強制受信モード、手動時刻設定モードおよびアラーム時刻設定モードのいずれかに、電子血圧計10を移行させる。なお、計時部35の時刻の設定には、年月日の設定も含まれる(すなわち、日時が設定される)。
手動時刻設定モードでは、時計制御部64は、使用者の操作に応じて計時部35の時刻を設定する。また、アラーム時刻設定モードでは、時計制御部64は、使用者の操作に応じてアラーム40の鳴動時刻を設定する。そして、時計制御部64は、計時部35が示す現在時刻がその鳴動時刻に一致したときに、アラーム40を鳴動させる。
強制受信モードでは、時計制御部64は、アンテナ31に電波を受信させて得られた時刻情報に基づき計時部35の時刻を設定する受信動作を実行する。具体的には、時計制御部64は、アンテナ31に標準電波の受信を開始させ、標準電波に1分ごとに含まれる分、時、日(1月1日からの通算日)、年および曜日の情報を受信回路32により抽出させる。そして、時計制御部64は、これらの情報を1組の時刻情報として、複数組の時刻情報を取得する。さらに、時計制御部64は、取得された複数組の時刻情報がそれぞれの取得の時間間隔に対応して1分間または数分間だけ異なる時刻を表しているか否かを判定する(整合性判定)。複数組の時刻情報に整合性がある場合には、時計制御部64は、受信に成功したものとみなし、その時刻情報を使用して計時部35の時刻を設定する。逆に、例えば複数組の時刻情報が異なる日の時刻を示している場合など、整合性がない場合には、時計制御部64は、受信に失敗したものとみなし、それらの時刻情報は計時部35の時刻の設定に使用しない。
また、時計制御部64は、時計スイッチ22Dが操作されていないときでも、予め定められた電波の受信予定時刻に、強制受信モードのときと同様に、アンテナ31に電波を受信させて得られた時刻情報に基づき計時部35の時刻を設定する受信動作を実行する。また、時計制御部64は、強制受信モードのときと予め定められた受信予定時刻になったときのいずれでも、アンテナ31による電波の受信に成功しない場合には、予め定められた長さの受信期間だけ、アンテナ31に電波を繰り返し受信させる。
計時部35は年月日も含めて時刻を計時するが、電子血圧計10では、計時部35に設定可能な年の値は、例えば製造年から30年間などの特定の範囲内に制限されている。これは、計時部35の時刻を使用者が手動で設定するときに進むスイッチ22Bと戻るスイッチ22Cが使用されることから、年の値を設定可能な範囲を狭めて使用者の操作量を少なくするためである。電波の受信に成功しても、ノイズの影響により現実と異なる年の値を現在時刻の年データとして確定する場合があり得るので、電子血圧計10では、データの正確性を高めるために、この年設定可能値の制限を利用する。
具体的には、時計制御部64は、上記の整合性判定に加えて、取得された時刻情報から得られた年の値が計時部35に設定可能な特定の範囲内であるか否かを判定する。そして、時計制御部64は、取得された時刻情報から得られた年の値がその特定の範囲内に含まれない場合には、受信にエラーがあったと判定する。この場合、時計制御部64は、その時刻情報を計時部35の時刻設定に使用せず(すなわち日時を確定せず)、アンテナ31に再度電波を受信させる。これにより、計時部35が誤った日時に設定される可能性が低くなる。
図6は、電子血圧計10によるモード切替え処理の例を示すフローチャートである。図6のフローは、電子血圧計10の電源がオフの状態で時計スイッチ22Dが押下されたときに実行される。
時計スイッチ22Dが押下されると、時計制御部64はその操作を検出する(S21)。時計制御部64は、時計スイッチ22Dが押下されたが(S21でYes)、その状態が2秒以上継続したことを検出しない場合(S22でNo)には、電子血圧計10をアラーム時刻設定モードに移行させる。アラーム時刻設定モードでは、時計制御部64は、使用者の操作に応じてアラーム40の鳴動時刻を設定する(S23)。設定が終了するか途中で測定/停止スイッチ22Aが押下されると、電子血圧計10は電源がオフの状態に戻る。
一方、時計制御部64は、時計スイッチ22Dが押下され(S21でYes)、その状態が2秒以上継続したことを検出する(S22でYes)と、電子血圧計10を電波の強制受信モードに移行させる。これにより、時計制御部64は、アンテナ31に標準電波の受信を開始させる(S24)。このとき、時計制御部64は、時計スイッチ22Dが再度押下されたことを検出する(S25でYes)と、アンテナ31による電波の受信を中止させ、電子血圧計10を手動時刻設定モードに移行させる。手動時刻設定モードでは、時計制御部64は、使用者の操作に応じて計時部35の時刻を設定する(S26)。設定が終了するか途中で測定/停止スイッチ22Aが押下されると、電子血圧計10は電源がオフの状態に戻る。
一方、時計制御部64は、アンテナ31による標準電波の受信中に時計スイッチ22Dの押下を検出しなければ(S25でNo)、電波の受信に成功したか否かを判定する(S27)。電波の受信に成功した場合(S27でYes)には、時計制御部64は、アンテナ31により受信された電波から得られた時刻情報に基づき計時部35が示す日時を修正し(S28)、電子血圧計10を電源オフの状態にする。電波の受信に失敗した場合(S27でNo)には、時計制御部64は、計時部35が示す日時を修正せずに、電子血圧計10を電源オフの状態にする。以上で、電子血圧計10によるモード切替え処理は終了する。
図7は、電子血圧計10による電波受信処理の例を示すフローチャートである。図7のフローは、時計スイッチ22Dが操作されて電子血圧計10が強制受信モードに移行したときか、または計時部35が示す現在時刻が予め定められた電波の受信時刻になったときに実行される。
時計制御部64は、まず、アンテナ31に標準電波を受信させる(S31)。所要時間1分間で受信される分、時、日(1月1日からの通算日)、年および曜日の情報(全タイムコード)の受信が完了していない場合(S32でNo)にはS31に戻り、時計制御部64は、引き続きアンテナ31による標準電波の受信を継続させる。一方、全タイムコードの受信が完了した場合(S32でYes)には、時計制御部64は、受信回路32が抽出した日時データ(時刻情報)を取得する(S33)。S33で取得された日時データに何らかのエラーがあった場合(S34でNo)にはS31に戻り、時計制御部64は、再度アンテナ31に標準電波を受信させる。一方、受信データにエラーがない場合(S34でYes)には、時計制御部64は、抽出された時刻情報をメモリ50に記憶して、受信履歴を更新する(S35)。
そして、時計制御部64は、メモリ50を参照して、今回取得された時刻情報と前回取得された時刻情報に整合性があるか否かを、すなわち、両者の時刻情報の取得の時間間隔に対応して1分間または数分間だけ異なる時刻を表しているか否かを判定する(S36)。時刻情報に整合性がない場合(S36でNo)にはS31に戻り、時計制御部64は、再度アンテナ31に標準電波を受信させる。一方、時刻情報に整合性がある場合(S36でYes)には、時計制御部64は、その時刻情報を使用して計時部35の日時を設定し(S37)、電子血圧計10を電源オフの状態にする。以上で、電子血圧計10による電波受信処理は終了する。
図8は、電子血圧計10による年データ判定処理の例を示すフローチャートである。図8のフローは、例えば図7の電波受信処理のフローにおけるS34のエラー判定において実行される。
時計制御部64は、アンテナ31が受信し受信回路32が抽出した時刻情報(日時データ)を取得する(S41)。そして、時計制御部64は、その時刻情報における年の値(年データ)が計時部35に設定可能な特定の範囲内であるか否かを判定する(S42)。年の値がその特定の範囲内に含まれない場合(S42でNo)には、時計制御部64は、その時刻情報にエラーがあったと判定して、日時データを確定せずに処理を終了する。一方、年の値がその特定の範囲内に含まれる場合(S42でYes)には、時計制御部64は、その時刻情報を正しい時刻情報(日時データ)であると確定する(S43)。以上で、電子血圧計10による年データ判定処理は終了する。
受信制御部65は、測定動作と受信動作が同時に実行されないように制御する。これは、電子血圧計10の主要な機能は血圧測定であり、血圧測定と電波受信を同時に行う必要性が低いこと、血圧測定中に電波受信を行うと確実に受信できない場合があることなどによる。
例えば、受信制御部65は、受信動作の実行中に測定/停止スイッチ22Aが操作された場合には、その実行中の受信を中止させ、そのとき得られた時刻情報を破棄して、計時部35の時刻設定も中止させる。この場合、受信制御部65は、予め定められた次の受信予定時刻まで受信を待たせてもよいし、受信中止後の一定時間経過した時点を次の受信予定時刻に再設定してもよい。また、受信制御部65は、アンテナ31による電波の受信中に、使用者が測定値の履歴を参照するために使用者選択スイッチ22Eを操作した場合にも、同様に、電波受信と時刻設定を中止させてもよい。
なお、受信制御部65は、受信が終了してから計時部35の時刻設定が完了するまでの間に測定/停止スイッチ22Aが操作された場合にも、直前の受信により得られた時刻情報を破棄し、計時部35の時刻設定を中止させてもよい。ただし、アンテナ31による電波の受信が終わっていれば、測定/停止スイッチ22Aが操作された場合であっても計時部35の時刻設定を中止せず、計時部35の時刻設定が完了するまで血圧測定の開始を待たせてもよい。
受信制御部65は、測定動作の実行中にアンテナ31による電波の受信予定時刻が来た場合には、その受信予定時刻における受信動作の実行を中止させ、血圧測定を継続させる。また、受信制御部65は、表示部21による測定結果の表示中にアンテナ31による電波の受信予定時刻が来た場合にも、その受信予定時刻における受信動作の実行を中止させ、測定結果の表示を継続させる。また、受信制御部65は、アラーム40の鳴動中にアンテナ31による電波の受信予定時刻が来た場合にも、その受信予定時刻における受信動作の実行を中止させ、アラーム40の鳴動を継続させる。これらの場合にも、受信制御部65は、予め定められた次の受信予定時刻まで受信動作の実行を待たせてもよいし、受信動作の中止後の一定時間経過した時点を新たな電波の受信予定時刻(次の受信動作の実行予定時刻)に再設定してもよい。このような処理を行うことで、電波受信が自動的に開始するために使用者の意図に反して電子血圧計10が動作することが防止される。すなわち、血圧測定中に測定が停止したり、測定結果の表示中に表示内容が時刻設定に関するものに切り替わったり、鳴動時刻になってもアラーム40が鳴らなくなったりすることがなくなる。
また、受信制御部65は、電子血圧計10が電池29Bで動作している場合には、電池29Bの残容量に応じて、上記した受信動作の実行を制限する。例えば、受信制御部65は、電池29Bの電圧変化に応じて、受信動作の実行回数を段階的に減少させる。また、受信制御部65は、電池29Bの電圧が予め定められた閾値以下である場合には、受信動作の実行を中止させる。例えば、アンテナ31が毎日3回、自動で電波を受信すると仮定すると、受信制御部65は、電圧低下検出部29Cから電池29Bの電圧低下が報知されたときに、その電圧に応じて1日の受信回数を2回、1回と順に減少させたり、一気に1回に減少させたり、あるいは0回に(すなわち受信を禁止)したりする。あるいは、電池29Bの電圧に応じて受信回数を減らすが、1日1回は必ず受信を行うようにしてもよい。なお、受信動作の実行回数は、アンテナ31が電波の受信に成功せずに受信を繰り返す場合でも、1つの受信予定時刻における連続した受信および時刻設定の動作を1回と数える。
また、受信制御部65は、強制受信の場合における電波の受信回数も制限してもよい。例えば、受信制御部65は、使用者の操作により1日に実行可能な強制受信の回数の上限を設定しておき、その上限の範囲内である場合のみ、電子血圧計10が強制受信モードに移行し電波を強制受信して計時部35の時刻を設定することを許可してもよい。
あるいは、受信制御部65は、アンテナ31が電波の受信に成功しない場合に受信を繰り返す受信期間の長さを、電池の電圧変化に応じて段階的に短くしてもよい。例えば、電池29Bの電圧が十分ある場合に電波受信を最長で15分間継続するならば、受信制御部65は、電圧低下検出部29Cから電池29Bの電圧低下が報知されたときに、その電圧に応じて受信期間を10分間、5分間と段階的に短くしてもよいし、一気に5分間にしてもよい。さらに、受信制御部65は、受信動作の実行回数の制限と受信期間の制限の両方を行ってもよい。
血圧測定1回の電池消費量は、例えば、測定時間が45秒、測定結果の表示時間が3分であると仮定すると、1.6mAh程度である。一方、電波受信1回の電池消費量は、例えば、電波の受信に成功せず16分間受信を繰り返したと仮定すると、0.8mAh程度である。このように、電波受信1回の電池消費量は血圧測定1回の電池消費量と比べて少ないが、電池29Bが消耗してきた際に電波の受信が繰り返されると、血圧計としての本来の機能ではない電波受信によって電池29Bがさらに消耗してしまう。しかしながら、電子血圧計10では、受信制御部65が上記の処理を行うことにより、電池29Bのさらなる消耗が抑制される。
図9は、電子血圧計10による受信開始判定処理の例を示すフローチャートである。図9のフローは、電子血圧計10の動作中に常時実行される。
受信制御部65は、電子血圧計10の動作中に、自動受信時刻になったか否か、すなわち、計時部35が示す現在時刻が電波の受信予定時刻に一致したか否かを常時判定する(S51)。そして、自動受信時刻になったときには、受信制御部65は、現在、血圧測定中であるか否か(S52)、測定結果の表示中であるか否か(S53)、またはアラーム40の鳴動中であるか否か(S54)を順次判定する。これらのいずれかが実行中である場合(S52〜S54のいずれかでYes)には、受信制御部65は、今回の受信予定時刻における受信を中止させ、一定時間後の時点を次の受信予定時刻に再設定する(S55)。その後、処理はS51に戻り、受信制御部65は、次の受信予定時刻まで待機する。一方、血圧測定と測定結果の表示とアラーム鳴動のいずれも実行中でない場合(S52〜S54のいずれもNo)には、受信制御部65は、アンテナ31に電波の受信を開始させ、時計制御部64に図7の電波受信処理を実行させる(S56)。以上で、電子血圧計10による受信開始判定処理は終了する。
図10は、電子血圧計10による受信制限処理の例を示すフローチャートである。図10のフローは、血圧測定などの実行中ではなく、表示部21が現在時刻(日時)のみを表示しているときに実行される。図10の例では、電波受信は、電池29Bの電圧が4.5V以上のときには毎日午前2時、午前3時および午前4時の3回、電池29Bの電圧が4〜4.5Vのときには毎日午前2時および午前4時の2回行われ、電池29Bの電圧が4V未満のときには全く行われないと仮定する。
まず、受信制御部65は、計時部35が示す現在時刻が午前2時、午前3時、午前4時のいずれかに一致しているか否かを判定し(S61)、一致している場合のみ、以下の処理を行う。現在時刻が午前2時、午前3時、午前4時のいずれかに一致している場合(S61でYes)には、受信制御部65は、さらに電池29Bの電圧が4V以上であるか否かを判定する(S62)。電池29Bの電圧が4V未満である場合(S62でNo)には、表示制御部63は、電池電圧が低下した(電池容量がない)ことを示すマークを表示部21に点灯表示させる(S63)。その後、処理はS61に戻り、この場合は電池29Bの電圧が少ないため、受信予定時刻になっても電波受信は行われない。
一方、電池29Bの電圧が4V以上であり(S62でYes)かつ4.5V未満である(S64でNo)場合には、表示制御部63は、電池電圧が低下した(電池容量が少ない)ことを示すマークを表示部21に点滅表示させる(S65)。このとき、現在時刻が午前3時であれば(S66でYes)、電池29Bの電圧が少ないために電波受信は行われず、処理はS61に戻る。
一方、電池29Bの電圧が4.5V以上である(S64でYes)か、または4.5V未満でも現在時刻が午前2時もしくは午前4時である場合(S66でNo)には、受信制御部65は、アンテナ31に標準電波を受信させる(S67)。そして、電波の受信に成功した場合(S68でYes)には、時計制御部64は、アンテナ31により受信された電波から得られた時刻情報に基づき計時部35の日時を修正し(S70)、電子血圧計10を電源オフの状態(時計表示状態)にする。電波の受信に失敗した場合(S68でNo)には、受信時間が15分未満である間(S69でNo)はS67に戻り、時計制御部64は、再度アンテナ31に標準電波を受信させる。一方、受信時間が15分に達したら(S69でYes)、時計制御部64は、計時部35の日時を修正せずに(S71)、電子血圧計10を電源オフの状態(時計表示状態)にする。以上で、電子血圧計10による受信制限処理は終了する。
なお、電波時計30には、標準電波に限らず、時刻情報を含む他の電波を利用してもよい。例えば、アンテナ31および受信回路32に代えて、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)衛星からの電波を受信するアンテナと、そのアンテナにより受信されたGPS信号から時刻情報を抽出する受信回路を設けて、この受信回路により抽出された時刻情報を計時部35の時刻設定に使用してもよい。
10 電子血圧計
20 本体ケース
21 表示部
22 操作部
23 加圧ポンプ
25 圧力センサ
27 電磁制御弁
29 電源部
30 電波時計
31 アンテナ
35 計時部
40 アラーム
50 メモリ
60 制御部
70 空気管
80 カフ

Claims (9)

  1. 血圧を測定する測定動作を実行する血圧測定部と、
    時刻情報を含む電波を受信するアンテナと、
    時刻を計時する計時部と、
    前記血圧測定部による測定結果の情報と前記計時部から得られる測定時刻の情報とを対応付けて出力する出力部と、
    制御回路を構成する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記アンテナに電波を受信させて得られた時刻情報に基づき前記計時部の時刻を設定する受信動作を実行するとともに、前記測定動作と前記受信動作が同時に実行されないように制御することを特徴とする電子血圧計。
  2. 前記制御部は、前記受信動作の実行中には前記血圧測定部への通電を停止させる、請求項1に記載の電子血圧計。
  3. 前記測定動作を開始させる指示を使用者が入力可能な測定スイッチをさらに有し、
    前記制御部は、前記受信動作の実行中に前記測定スイッチが操作された場合には、当該受信動作を中止させる、請求項1または2に記載の電子血圧計。
  4. 前記制御部は、前記測定動作の実行中に前記アンテナによる電波の受信予定時刻が来た場合には、当該受信予定時刻における前記受信動作の実行を中止させる、請求項3に記載の電子血圧計。
  5. 前記出力部は、前記測定結果と前記測定時刻とを対応付けて表示する表示部であり、
    前記制御部は、前記表示部による前記測定結果の表示中に前記アンテナによる電波の受信予定時刻が来た場合には、当該受信予定時刻における前記受信動作の実行を中止させる、請求項3または4に記載の電子血圧計。
  6. 血圧測定の予定時刻を使用者に報知するアラームをさらに有し、
    前記制御部は、前記アラームの鳴動中に前記アンテナによる電波の受信予定時刻が来た場合には、当該受信予定時刻における前記受信動作の実行を中止させる、請求項3〜5のいずれか一項に記載の電子血圧計。
  7. 前記制御部は、前記受信動作の実行が中止された後の別の時刻を前記アンテナによる新たな電波の受信予定時刻として再設定する、請求項3〜6のいずれか一項に記載の電子血圧計。
  8. 血圧測定の予定時刻を使用者に報知するアラームと、
    時刻設定に関する指示を使用者が入力可能な共通スイッチと、をさらに有し、
    前記制御部は、使用者による前記共通スイッチの操作方法に応じて、前記アンテナに電波を強制受信させることによる前記計時部の時刻の設定と、使用者の手動操作による前記計時部の時刻の設定と、前記アラームの鳴動時刻の設定とのいずれかを開始させる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子血圧計。
  9. 前記計時部は、年月日も含めて時刻を計時し、
    前記計時部に設定可能な年の値は特定の範囲内に制限されており、
    前記制御部は、前記時刻情報から得られた年の値が前記特定の範囲に含まれない場合には、前記計時部の時刻の設定に当該時刻情報を使用しない、請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子血圧計。
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